JP2008176006A - データ処理装置及び周期的ムラ補正パターンの補完方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度変化に伴いピッチムラが悪化するのを十分かつ簡単に抑止する。
【解決手段】データ処理装置は、光を偏向して記録媒体上で走査する回転多面鏡16と、回転多面鏡16で偏向された光を前記記録媒体上に結像する結像光学系(図示略)と、前記記録媒体の近傍の温度を検出する第1の温度センサ41と、前記結像光学系の近傍の温度を検出する第2の温度センサ42と、回転多面鏡16の1回転を1周期とした周期的ムラ補正パターンを発生させるパターン発生器31と、第1の温度センサ41と第2の温度センサ42との検出結果に基づき、前記周期的ムラ補正パターンの振幅を補完する補完値を算出して、その補完値を前記周期的ムラ補正パターンに加算する補完器40と、を備えている。
【選択図】図3
【解決手段】データ処理装置は、光を偏向して記録媒体上で走査する回転多面鏡16と、回転多面鏡16で偏向された光を前記記録媒体上に結像する結像光学系(図示略)と、前記記録媒体の近傍の温度を検出する第1の温度センサ41と、前記結像光学系の近傍の温度を検出する第2の温度センサ42と、回転多面鏡16の1回転を1周期とした周期的ムラ補正パターンを発生させるパターン発生器31と、第1の温度センサ41と第2の温度センサ42との検出結果に基づき、前記周期的ムラ補正パターンの振幅を補完する補完値を算出して、その補完値を前記周期的ムラ補正パターンに加算する補完器40と、を備えている。
【選択図】図3
Description
本発明は、回転多面鏡の1回転を1周期とした周期的ムラ補正パターンを補完するデータ処理装置及びその周期的ムラ補正パターンの補完方法に関する。
従来から、レーザプリンタやレーザ複写機等に好適に用いられる画像形成装置が知られている。当該装置は、光源から出射された光を回転多面鏡(ポリゴンミラー)の各偏向面で偏向し、その後にその光を結像光学系で記録媒体の記録面に結像し、回転多面鏡の回転に伴い走査するものである。当該装置においては、回転多面鏡の各偏向面の傾き(いわゆる面倒れ)や結像光学系の構成材料に起因して各光走査線同士でピッチムラ(間隔のムラ)が発生するため、近年ではそのピッチムラが発生するのを抑える技術が提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。
特許文献1に開示された技術では、光源から出射される光の位相と振幅とを所定量ずつ変更しながらテストパターンを作成し、最もムラの少ないテストパターンからその補正値(位相,振幅)に相当する周期的ムラ補正パターンを決定し(段落0026〜0035)、その周期的ムラ補正パターンに基づき、回転多面鏡の面倒れに起因するピッチムラを光源の露光光量で補正している。
特許文献2に開示された技術では、感光体ドラム(9)を支持する感光体ドラム支持部(10)を具備し、当該感光体ドラム支持部がその軸受(11)の移動で光軸方向に自由に伸縮可能な構成となっている。そして第2の結像レンズ系(樹脂製レンズ7)の形状及び屈折率が温度変化により変化した場合にレーザー光の結像位置がずれたときでも、感光体ドラム支持部が伸縮することで、感光体ドラムの移動で結像位置を感光体ドラム近傍に位置させ、記録画質を良好に保とうとしている(段落0015,0019,図1参照)。すなわち、温度変化に伴う像点(共役点)のズレを感光体ドラムの移動で調整している。
特許文献3に開示された技術では、結像光学系としての第1光学系(4)をプラスチック製のレンズ(4a)とガラス製のレンズ(4b)との組合せで構成し、温度変化に対する感光体ドラム上のビームスポットのピントズレを補正している(段落0015,0030〜0036,図2参照)。
特許第3496171号公報
特開平5−61322号公報
特開平7−128604号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示された技術は下記のような問題点を有している。
特許文献1に開示された技術では、周期的ムラ補正パターンを決定した時点の温度と同等の温度で光走査が行われれば高品質の画像を形成することはできるものの、画像形成時の装置内の温度が周期的ムラ補正パターンの決定時のそれと異なれば、周期的ムラ補正パターンの決定因子となった最適な振幅が変動し、結果的にピッチムラを十分に抑えきれなくなる。
すなわち、第1の要因として、温度変化に伴い光走査用の光源から記録媒体の記録面に至るまでの機械的部品が膨張したり収縮したりして、図5(a)に示す通りに記録媒体の記録面が所定位置からシフトし(矢印A参照)、像点と記録面とでズレが生じてピッチムラを十分に抑えきれなくなる。
なお、当該現象では一般的に、温度上昇に伴っては記録媒体の記録面が回転多面鏡から離れる方向にシフトするようになっている。
第2の要因としては、温度変化に伴い結像光学系自体の温度特性の変動により、図5(b)に示す通りに回転多面鏡の像点が所定位置からシフトし(矢印B参照)、像点と記録面とでズレが生じてピッチムラを十分に抑えきれなくなる。特に結像光学系が温度上昇に伴って回転多面鏡の像点が回転多面鏡側にシフトするような特性を有している場合には、上記第1の要因との相乗効果で像点と記録面とのズレが顕著となる。
特許文献2に開示された技術では、感光体ドラムを移動させるための専用の構成(感光体ドラム支持部とその軸受)が必要で、装置自体が大掛かりなものとなって構成が複雑となる。
特許文献3に開示された技術では、ピントズレの補正は可能であるものの、回転多面鏡の像点(共役点)のズレまでは補正することができない。その結果、面倒れの補正を実現しようとする光学系の共役関係が崩れ、温度変化に伴いピッチムラが悪化してしまう。
本発明の主な目的は、温度変化に伴いピッチムラが悪化するのを十分かつ簡単に抑止することである。
上記課題を解決するため第1の発明に係るデータ処理装置は、
光を偏向して記録媒体上で走査する偏向器と、前記偏向器で偏向された光を前記記録媒体上に結像する結像光学系とを有し、前記偏向器の1回転を1周期とした周期的ムラ補正パターンを補完するデータ処理装置であって、
前記データ処理装置内の少なくとも一部の温度を検出する温度センサと、
前記周期的ムラ補正パターンを発生させるパターン発生器と、
前記温度センサの検出結果に基づき、前記周期的ムラ補正パターンの振幅を補完する補完値を算出して、その補完値を前記周期的ムラ補正パターンに加算する補完器と、
を備えることを特徴としている。
光を偏向して記録媒体上で走査する偏向器と、前記偏向器で偏向された光を前記記録媒体上に結像する結像光学系とを有し、前記偏向器の1回転を1周期とした周期的ムラ補正パターンを補完するデータ処理装置であって、
前記データ処理装置内の少なくとも一部の温度を検出する温度センサと、
前記周期的ムラ補正パターンを発生させるパターン発生器と、
前記温度センサの検出結果に基づき、前記周期的ムラ補正パターンの振幅を補完する補完値を算出して、その補完値を前記周期的ムラ補正パターンに加算する補完器と、
を備えることを特徴としている。
第1の発明においては、
前記偏向器と前記結像光学系とを有する光走査装置を備え、
前記温度センサが、前記光走査装置の内部又はその近傍の少なくとも一方の温度を検出するのが好ましい。
前記偏向器と前記結像光学系とを有する光走査装置を備え、
前記温度センサが、前記光走査装置の内部又はその近傍の少なくとも一方の温度を検出するのが好ましい。
第2の発明に係る周期的ムラ補正パターンの補完方法は、
偏向器で光を偏向して記録媒体上で走査するとともに、結像光学系で前記偏向器により偏向された光を前記記録媒体上に結像する場合であって、前記偏向器の1回転を1周期とした周期的ムラ補正パターンを発生させるときに、
前記記録媒体の近傍の温度と前記結像光学系の近傍の温度とに基づき、前記周期的ムラ補正パターンの振幅を補完する補完値を算出して、その補完値を前記周期的ムラ補正パターンに加算することを特徴としている。
偏向器で光を偏向して記録媒体上で走査するとともに、結像光学系で前記偏向器により偏向された光を前記記録媒体上に結像する場合であって、前記偏向器の1回転を1周期とした周期的ムラ補正パターンを発生させるときに、
前記記録媒体の近傍の温度と前記結像光学系の近傍の温度とに基づき、前記周期的ムラ補正パターンの振幅を補完する補完値を算出して、その補完値を前記周期的ムラ補正パターンに加算することを特徴としている。
第1,第2の発明においては、
前記結像光学系が1以上の樹脂製レンズを含んでいるほうが、第1,第2の発明の奏する効果が大きい。
前記結像光学系が1以上の樹脂製レンズを含んでいるほうが、第1,第2の発明の奏する効果が大きい。
第1,第2の発明においては、
前記結像光学系は、温度上昇に伴い像点が前記偏向器側にシフトする特性を有しているほうが、第1,第2の発明の奏する効果が大きい。
前記結像光学系は、温度上昇に伴い像点が前記偏向器側にシフトする特性を有しているほうが、第1,第2の発明の奏する効果が大きい。
第1,第2の発明においては、
前記補完値の加算量を前記偏向器の面倒れ量に比例させてもよい。
前記補完値の加算量を前記偏向器の面倒れ量に比例させてもよい。
第1,第2の発明においては、
前記補完値の加算量を前記偏向器の面倒れ量に依存させずに一定に維持してもよい。
前記補完値の加算量を前記偏向器の面倒れ量に依存させずに一定に維持してもよい。
第1,第2の発明においては、
前記補完値の加算量を像高に応じて変更してもよい。
前記補完値の加算量を像高に応じて変更してもよい。
第3の発明は、第1の発明に係るデータ処理装置を備える光露光装置である。
第4の発明は、第1の発明に係るデータ処理装置を備える画像形成装置である。
本発明によれば、温度変化に伴いピッチムラが悪化するのを十分かつ簡単に抑止することができる。
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態について説明する。ただし、発明の範囲は以下の実施形態及び図示例に限定されるものではない。
図1に示す通り、画像形成装置100は、記録媒体としての感光性フィルム20に対し、露光により潜像を形成してその潜像を加熱して現像(可視像化)するもので、主には収納部1、光走査装置2、搬送部3及び熱現像部4を備えている。
収納部1は、感光性フィルム20を収納する部位であり、感光性フィルム20を1枚ずつ搬送部3に向けて搬出するようになっている。
光走査装置2は感光性フィルム20に対し光走査する部位であり、レーザ光Lを感光性フィルム20に向けて露光・走査するようになっている。
図2に示す通り、光走査装置2は光源装置14、シリンドリカルレンズ15、回転多面鏡16及び結像レンズ18を有しており、これら部材が1つのユニットを形成した状態で筐体2aの内部に収容された構成を有している。
光源装置14は光としてのレーザ光Lを発するレーザ光源10とカップリングレンズ12とで構成されている。シリンドリカルレンズ15は、レーザ光源10から出射されたレーザ光Lを回転多面鏡16上に結像するものである。回転多面鏡16は光偏向器として回転駆動されるもので、シリンドリカルレンズ15で結像されたレーザ光Lを偏向面16aにより偏向するようになっている。
結像レンズ18は回転多面鏡16で偏向されたレーザ光Lを所定形状のスポットとして感光性フィルム20上に結像するものである。結像レンズ18は、温度が上昇した際には、偏向面16aでのレーザ光Lの偏向点を物点とした場合にその共役点(像点)を当該物点に近づける(回転多面鏡16側にシフトさせる)特性を有していてもよい。結像レンズ18は具体的には樹脂製レンズであってもよい。結像レンズ18は2枚以上のレンズで構成されてもよく、その場合には少なくとも1枚のレンズが樹脂製レンズで構成されていてもよい。
以上の光走査装置20では、レーザ光源10がレーザ光Lを出射すると、そのレーザ光Lはカップリングレンズ12及びシリンドリカルレンズ15を透過して回転多面鏡16の偏向面16aで偏向され、その後に結像レンズ18を透過して感熱性フィルム20上に結像スポットを形成するようになっている。
図1に示す通り、搬送部3は2対の搬送ローラ対3a,3bを有しており、搬送ローラ対3a,3bが筐体3cの内部に収容された構成を有している。搬送部3に感光性フィルム20が搬入されると、当該感光性フィルム20は搬送ローラ対3a,3bにより筐体3cの内部でレーザ光Lの走査方向と直交する方向(副走査方向)に搬送され、熱現像部4に向けて搬出されるようになっている。
光走査装置2と搬送部3との間にはスペーサ5が設けられており、光走査装置2と搬送部3との配置(間隔)が適切に設定されている。
熱現像部4は熱現像ドラム4aを有しており、熱現像ドラム4aと感光性フィルム20とが密着した状態で熱現像ドラム4aが回転しながら感光性フィルム20を加熱し、感光性フィルム20上の潜像を現像するようになっている。
なお、図1に示す通り、搬送部3の筐体3cの内部であって搬送ローラ対3a,3bの近傍には第1の温度センサ41が設けられており、搬送部3を構成する機械的部品の近傍の温度を検出することができるようになっている。他方、図2に示す通り、筐体2aの内部には第2の温度センサ42が設けられており、結像レンズ18の近傍の温度を検出することできるようになっている。すなわち、画像形成装置100では、第1,第2の温度センサ41,42で光走査装置3の内部又はその近傍の少なくとも一方の温度を検出することができるようになっている。
以上の画像形成装置100では、感熱性フィルム20が収納部1から搬出されると、その感光性フィルム20は搬送部3に搬入され、搬送部3による搬送中に光走査装置2による光走査を受けて潜像が形成される。その後、当該感光性フィルム20は搬送部3から熱現像部4に搬出され、最終的に熱現像部4で熱現像ドラム4aの熱を受けて潜像が現像されるようになっている。
続いて、画像形成装置100の回路構成について説明する。
図3に示す通り、画像形成装置100では、特許文献1に開示された技術と略同様の回路構成を有している(段落0025,図1参照)。すなわち、画像形成装置100は乗算器30、パターン発生器31、メモリ32、駆動回路33、モータ制御回路34及びキーボード35を有している。当該駆動回路33にはレーザ光源10が接続され、当該駆動回路33によりレーザ光源10から出射されるレーザ光Lの強度が変調されるようになっている。当該モータ制御回路34には回転多面鏡16(のモータ)が接続されており、当該モータ制御回路34により回転多面鏡16が回転制御されるようになっている。
画像形成装置100が特許文献1に開示された技術(段落0025,図1参照)と異なるのは、補完器40、第1の温度センサ41及び第2の温度センサ42を有しており、補完器40がパターン発生器31に接続されていることである。
補完器40には第1,第2の温度センサ41,42がそれぞれ接続されており、補完器40は第1,第2の温度センサ41,42の検出結果に基づき、周期的ムラ補正パターンの振幅を補完する補完値を算出し、その補完値をパターン発生器31に出力するようになっている(後述参照)。
なお、画像形成装置100では、少なくとも、上記回転多面鏡16と、結像レンズ18と、第1,第2の温度センサ41,42と、パターン発生器31と、補完器40とで、周期的ムラ補正パターンを補完するデータ処理装置が構成されており、画像形成装置100は当該データ処理装置を内在させた構成を有している(本実施形態では、当該データ処理装置を備える画像形成装置100について例示しているが、当該データ処理装置は公知の光露光装置にも使用することができる。)。
続いて、本発明に係る「周期的ムラ補正パターンの補完方法」について説明する。
当該周期的ムラ補正パターンの補完方法は感光性フィルム20への画像形成前等の段階で、画像形成装置100の温度が画像形成前と比較して変化した際に採用するものである。当該周期的ムラ補正パターンの補完方法は、基本的には特許文献1の記載の通りに周期的ムラ補正パターンを決定するが(段落0026〜0035参照)、振幅を変更しながら周期的変調パターンを発生させる際の処理がやや異なっている。
すなわち、回転多面鏡16の1回転を1周期とした正弦波を下記式(1)で示す基本的周期的変調パターンg(x)とする。
g(x)=1+a1sinx … (1)
g(x)=1+a1sinx … (1)
そして、この基本的周期的変調パターンの位相δを変化させた下記式(2)で示す周期的変調パターンh(x)をパターン発生器31により発生させ、パターン発生器31がその周期的変調パターン信号を乗算器30に送信するとともに、乗算器30に対し一定の値の画像信号を入力して通常の画像を記録してテストフィルムを得る。
h(x)=1+a1sin(x+δ) … (2)
h(x)=1+a1sin(x+δ) … (2)
第1回目のテストフィルムの作成では、基本的周期的変調パターンの所定の振幅a1の正弦波の位相δを、所定の長さの副走査毎に所定の位相(例えば45°)ずつずらして、パターン発生器31が周期的変調パターンを発生させる。
そして、オペレータはテストフィルムを現像処理して、最もムラの消えているものを選択し、その最もムラの消えている位相δをキーボード35に入力する。パターン発生器31はその入力を受けて当該位相δをメモリ32に記憶させる。
第2回目のテストフィルムの作成では、メモリ32に記憶されている位相δの正弦波でその振幅a1を0から所定の割合(例えば0.4%)ずつ、所定の長さの副走査毎に大きくして、パターン発生器31が周期的変調パターンh(x)を発生させる。
そして、オペレータはテストフィルムを現像処理して、テストフィルムを主走査方向で前、中、後で3等分して、前、中、後の各部で最もムラの消えているものを選択し、前、中、後の各部で最もムラの消えている振幅a1をキーボード35から入力する。パターン発生器31はその入力を受けて当該振幅a1をメモリ32にそれぞれ記憶させる。
次に、パターン発生器31は、メモリ32に記憶されている補間演算プログラムにより、主走査方向の振幅a1を補間演算し、振幅パターンを決定する。そして、メモリ32に記憶されている位相の正弦波に振幅パターンを乗算して、周期的ムラ補正パターンを決定する。
そして実際に画像を形成する際には、補完器40が補完値を算出してその補完値をパターン発生器31に出力し、パターン発生器31が発生させようとする周期的変調パターンh(x)に対しその補完値を加算するようになっている。
すなわち、始めに、補完器40が第1,第2の温度センサ41,42の検出結果に基づき下記式(3)に示す「走査線位置ズレ量」を算出する(ズレ量算出工程)。
走査線位置ズレ量=(光線の傾き)×(副走査倍率の逆数)×((記録面のシフト量)−(共役点のシフト量)) … (3)
走査線位置ズレ量=(光線の傾き)×(副走査倍率の逆数)×((記録面のシフト量)−(共役点のシフト量)) … (3)
図4に示す通り、回転多面鏡16の回転に伴い偏向面16aが垂直面から傾いた場合に(いわゆる面倒れが生じた場合に)、その偏向面16aから結像レンズ18に伝播するレーザ光Lの軌跡と物点〜像点を結ぶ直線とがなす角度を「θ1」と、結像レンズ18から感光性フィルム20に伝播するレーザ光Lの軌跡と物点〜像点を結ぶ直線とがなす角度を「θ2」としたとき、上記式(3)中、「光線の傾き」とはθ1であり、「副走査倍率」とはθ1/θ2であり、「副走査倍率の逆数」とはθ2/θ1である。
上記式(3)中、「記録面のシフト量」と「共役点のシフト量」とは下記式(3a),(3b)に示すものである(図4中、右方向がこれら記録面のシフト量と共役点のシフト量の正である。)。
記録面のシフト量=Σ[(光走査装置〜記録媒体の機械的部品の温度係数)×((画像形成前の搬送部3の機械的部品近傍の温度)−(周期的ムラ補正パターン決定時の記録媒体近傍の温度))] … (3a)
上記式(3a)中、「光走査装置〜記録媒体の機械的部品の温度係数」とは、レーザ光Lが光走査装置2から感光性フィルム20に至るまでの経路の近傍に配置されている機械的部品の温度係数であって、具体的には搬送ローラ対3a,3bや筐体3c等の温度係数をいう。「画像形成前の搬送部3の機械的部品近傍の温度」とは、画像形成前に第1の温度センサ41が検出した温度をいう。「周期的ムラ補正パターン決定時の記録媒体近傍の温度」とは、周期的ムラ補正パターンの決定時に第1の温度センサ41が検出した温度をいう。
共役点のシフト量=(結像光学系の温度特性)×((画像形成前の結像光学系近傍の温度)−(周期的ムラ補正パターン決定時の結像光学系近傍の温度)) … (3b)
上記式(3b)中、「結像光学系の温度特性」とは、結像レンズ18の温度特性をいう。「画像形成前の結像光学系近傍の温度」とは、画像形成前に第2の温度センサ42が検出した温度をいう。「周期的ムラ補正パターン決定時の結像光学系近傍の温度」とは、周期的ムラ補正パターンの決定時に第2の温度センサ42が検出した温度をいう。
その後、補完器40が、上記式(3)に示す「走査線位置ズレ量」に対し特定係数を乗算して補完値を算出する(補完値算出工程)。
「特定係数」とは、画像形成装置100の画像形成条件等で決定される係数であって、具体的には光走査装置2による走査線ピッチや感熱性フィルム20上に形成する結像スポットの径等で決定される係数である。「補完値」とは、決定済みの周期的ムラ補正パターンの振幅を補完するものである。
「特定係数」とは、画像形成装置100の画像形成条件等で決定される係数であって、具体的には光走査装置2による走査線ピッチや感熱性フィルム20上に形成する結像スポットの径等で決定される係数である。「補完値」とは、決定済みの周期的ムラ補正パターンの振幅を補完するものである。
なお、補完器40における当該補完値の算出に際しては、補完器40が上記特定係数を、回転多面鏡16の偏向面16aの面倒れ量に比例させてもよいし、回転多面鏡16の偏向面16a同士で面倒れ量の変動が少ない場合やレーザ光Lによる光走査線同士のムラ(間隔のムラ)の許容範囲が大きい場合には、特定係数を、偏向面16aの面倒れ量に依存させずに一定に維持させてもよいし、上記副走査倍率(=θ1/θ2)が感光体フィルム20に形成する像の像高により異なるのでその像高に応じて適宜変更してもよい。
以上の本実施形態では、搬送部3の機械的部品近傍の温度と結像レンズ18の近傍の温度とに基づき補完値を算出し、その補完値を周期的変調パターンh(x)に加算して周期的ムラ補正パターンを補完するから、画像形成装置100の内部の温度が変化しても、感光性フィルム20の記録面のシフトや回転多面鏡16の像点のシフトに伴うピッチムラの悪化を十分に抑止することができる。
また、本実施形態では、特許文献2に開示されたように、感光性ドラムに相当する熱現像ドラム4aを移動させる大掛かりな専用の構成も不要であり、補完器40と第1,第2の温度センサ41,42とを設けるといった簡単な構成で温度変化に伴いピッチムラが悪化するのを十分に抑止することができる。以上から、温度変化に伴いピッチムラが悪化するのを十分かつ簡単に抑止することができる。
100 画像形成装置
1 収納部
2 光走査装置
16 回転多面鏡
18 結像レンズ(結像光学系)
3 搬送部
4 熱現像部
5 スペーサ
20 感光性フィルム(記録媒体)
31 パターン発生器
40 補完器
41 第1の温度センサ
42 第2の温度センサ
L レーザ光(光)
1 収納部
2 光走査装置
16 回転多面鏡
18 結像レンズ(結像光学系)
3 搬送部
4 熱現像部
5 スペーサ
20 感光性フィルム(記録媒体)
31 パターン発生器
40 補完器
41 第1の温度センサ
42 第2の温度センサ
L レーザ光(光)
Claims (15)
- 光を偏向して記録媒体上で走査する偏向器と、前記偏向器で偏向された光を前記記録媒体上に結像する結像光学系とを有し、前記偏向器の1回転を1周期とした周期的ムラ補正パターンを補完するデータ処理装置であって、
前記データ処理装置内の少なくとも一部の温度を検出する温度センサと、
前記周期的ムラ補正パターンを発生させるパターン発生器と、
前記温度センサの検出結果に基づき、前記周期的ムラ補正パターンの振幅を補完する補完値を算出して、その補完値を前記周期的ムラ補正パターンに加算する補完器と、
を備えることを特徴とするデータ処理装置。 - 請求項1に記載のデータ処理装置において、
前記偏向器と前記結像光学系とを有する光走査装置を備え、
前記温度センサが、前記光走査装置の内部又はその近傍の少なくとも一方の温度を検出することを特徴とするデータ処理装置。 - 請求項1又は2に記載のデータ処理装置において、
前記結像光学系が1以上の樹脂製レンズを含むことを特徴とするデータ処理装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のデータ処理装置において、
前記結像光学系は、温度上昇に伴い像点が前記偏向器側にシフトする特性を有していることを特徴とするデータ処理装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のデータ処理装置において、
前記補完器が、前記補完値の加算量を前記偏向器の面倒れ量に比例させることを特徴とするデータ処理装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のデータ処理装置において、
前記補完器が、前記補完値の加算量を前記偏向器の面倒れ量に依存させずに一定に維持することを特徴とするデータ処理装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のデータ処理装置において、
前記補完器が、前記補完値の加算量を像高に応じて変更することを特徴とするデータ処理装置。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載のデータ処理装置を備えることを特徴とする光露光装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載のデータ処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
- 偏向器で光を偏向して記録媒体上で走査するとともに、結像光学系で前記偏向器により偏向された光を前記記録媒体上に結像する場合であって、前記偏向器の1回転を1周期とした周期的ムラ補正パターンを発生させるときに、
前記記録媒体の近傍の温度と前記結像光学系の近傍の温度とに基づき、前記周期的ムラ補正パターンの振幅を補完する補完値を算出して、その補完値を前記周期的ムラ補正パターンに加算することを特徴とする周期的ムラ補正パターンの補完方法。 - 請求項10に記載の周期的ムラ補正パターンの補完方法において、
前記結像光学系が1以上の樹脂製レンズを含むことを特徴とする周期的ムラ補正パターンの補完方法。 - 請求項10又は11に記載の周期的ムラ補正パターンの補完方法において、
前記結像光学系は、温度上昇に伴い像点が前記偏向器側にシフトする特性を有していることを特徴とする周期的ムラ補正パターンの補完方法。 - 請求項10〜12のいずれか一項に記載の周期的ムラ補正パターンの補完方法において、
前記補完値の加算量を前記偏向器の面倒れ量に比例させることを特徴とする周期的ムラ補正パターンの補完方法。 - 請求項10〜12のいずれか一項に記載の周期的ムラ補正パターンの補完方法において、
前記補完値の加算量を前記偏向器の面倒れ量に依存させずに一定に維持することを特徴とする周期的ムラ補正パターンの補完方法。 - 請求項10〜12のいずれか一項に記載の周期的ムラ補正パターンの補完方法において、
前記補完値の加算量を像高に応じて変更することを特徴とする周期的ムラ補正パターンの補完方法。
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JP2018132537A (ja) * | 2017-02-13 | 2018-08-23 | コニカミノルタ株式会社 | 画像書込装置、画像形成装置及びピッチムラ抑制方法 |
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