JP2008175417A - 膨張弁 - Google Patents

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史紀 大場
Takayuki Kume
孝幸 久米
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Abstract

【課題】弁機構の態様に拘らず容易に製造することができる膨張弁を提供する。
【解決手段】蒸発器13から送られてくる低圧の冷媒14を受け入れる筒状部材15内に、凝縮器12から送られてくる高圧の冷媒を受け入れる管部材16を挿入する。また、管部材16の外方に配置され、筒状部材15内を通る冷媒14の温度に応じて変位するダイヤフラム54により移動する弁体52と、該管部材内を閉鎖すべく弁体52を受ける弁座53とを有する弁機構17を管部材16に設け、筒状部材15に形成された端壁18に、蒸発器13からの冷媒14を流入させるための低圧流入孔19と、蒸発器13に冷媒14を流出させるための高圧流出孔20とを形成し、筒状部材15の蓋部材28に、冷媒14を気体圧縮機11に流出させるための低圧流出孔35と、筒状部材15内に凝縮器12から送られる冷媒14を流入させるための高圧流入孔36とを形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車両に設けられる空調装置に組み込まれ、蒸発器から出る冷媒の温度に応じて凝縮器から蒸発器への冷媒の流入量を制御する膨張弁に関する。
従来、例えば車両に設けられる空調装置には、気体圧縮機で圧縮されて凝縮器で液化された高温高圧の冷媒を膨張させる膨張弁が組み込まれている(例えば、特許文献1参照。)。膨張弁により膨張されることにより低温低圧にされた冷媒は、膨張弁を経て蒸発器に流入し、該蒸発器で車室内の空気から吸収する熱により気化された後、蒸発器から気体圧縮機に戻される。このような膨張弁は、蒸発器から出る冷媒の温度に応じて凝縮器から蒸発器への冷媒の流入量を調節する弁機構と、該弁機構を収容するブロック体とを備える。
ブロック体には、蒸発器の流入口に接続される高圧流路と、蒸発器の流出口に接続される低圧流路とが、それぞれ互いにほぼ平行に且つブロック体を貫通して形成されている。また、ブロック体には、弁機構が挿入される収容孔が、高圧流路及び低圧流路を隔てる隔壁を貫通して各流路にそれぞれ直交するように形成されている。収容孔は、ブロック体の上方へ開放しており、弁機構は収容孔内に上方から挿入されることにより、ブロック体内に収容される。
弁機構は、冷媒の温度に応じて変位する変位部材であるダイヤフラムと、低圧流路内に配置され該低圧流路内を流れる冷媒の温度を感知しその温度に応じて変位するダイヤフラムと、高圧流路内に配置され、ダイヤフラムの変位により移動する弁体と、高圧流路内に設けられ、高圧流路内を閉鎖すべく弁体を受ける弁座とを備える。
この膨張弁によれば、例えば蒸発器から低圧流路内に流入した冷媒の温度が低い場合、感温部内の温度の低下により該感温部内の圧力が低下することによって、ダイヤフラムが上方に変位する。このダイヤフラムの上方への変位によって弁体が弁座に向けて移動し、これにより、弁体と弁座との間隔すなわち弁開度が小さくなる。これにより、高圧流路内の流通可能な面積が小さくなるので、凝縮器から高圧流路内に流入した冷媒が膨張され、蒸発器への冷媒の流入量を減少させることができる。
特開平06−272999号公報
しかしながら、高圧流路、低圧流路及び収容孔がそれぞれ単一のブロック体に形成されていることから、弁機構のダイヤフラムが低圧流路内に確実に配置され且つ弁座及び弁体がそれぞれ高圧流路内に確実に配置されるように、ブロック体への高圧流路、低圧流路及び収容孔の相対的な形成位置を弁機構の態様に応じて高精度で調節する必要があるため、ブロック体への加工作業が煩雑になる。このため、膨張弁を製造するための手間が掛かる。
そこで、本発明の目的は、弁機構の態様に拘らず容易に製造することができる膨張弁を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、液体の冷媒を気化させるための蒸発器から該蒸発器により気化した前記冷媒を圧縮する気体圧縮機に向けて送られる前記冷媒の温度に応じて、該冷媒を液化させる凝縮器から前記蒸発器に送られる前記冷媒の流入量を制御する膨張弁であって、前記蒸発器から送られてくる低圧の前記冷媒を受け入れる筒状部材と、該筒状部材内に挿入され、前記凝縮器から送られてくる高圧の前記冷媒を受け入れる管部材と、該管部材に設けられ、該管部材内の前記冷媒の流通量を調節すべく作動する弁機構とを備え、該弁機構は、前記管部材の外方に配置され、前記筒状部材内を通る前記冷媒の温度に応じて変位する変位部材と、前記管部材内に配置され、前記変位部材の変位により移動する弁体と、前記管部材内に配置され、該管部材内を閉鎖すべく前記弁体を受ける弁座とを有し、前記筒状部材の一端には、該一端を閉鎖する端壁が形成されており、前記筒状部材の他端には、該他端を閉鎖する蓋部材が取り外し可能に装着されており、前記端壁及び前記蓋部材のうち、一方には、前記蒸発器から送られる前記冷媒を前記筒状部材内に流入させるための低圧流入孔と、前記筒状部材内に挿入された前記管部材から前記蒸発器に前記冷媒を流出させるための高圧流出孔とが形成されており、他方には、前記筒状部材内から前記冷媒を前記気体圧縮機に流出させるための低圧流出孔と、前記筒状部材内に挿入された前記管部材内に前記凝縮器から送られる前記冷媒を流入させるための高圧流入孔とが形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記低圧流入孔の縁部には、該縁部から前記筒状部材の軸線方向外方へ突出し且つ前記低圧流入孔を取り巻くように配置され、前記蒸発器の吐出口に嵌合される筒部が形成されており、前記管部材の前記高圧流出孔側に位置する端部は、前記高圧流出孔を経て前記筒状部材内からその軸線方向外方へ伸び、前記蒸発器の吸入口に嵌合されることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記筒状部材と前記管部材との間には、前記管部材がその軸線周りに回転することを防止するための回転防止手段が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3の記載の発明において、前記回転防止手段は、前記管部材の外周面に前記管部材の周方向へ互いに所定の間隔をおいて形成され、前記外周面から前記筒状部材の内周面に向けて突出する複数の突起部と、前記筒状部材の内周面に形成され、前記筒状部材内への前記管部材の挿入状態で前記各突起部に少なくともそれぞれの上方又は下方から係合する複数の係合部とを備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、蒸発器からの低圧の冷媒を通す従来における低圧流路を規定する筒状部材内に、該筒状部材とは別体に形成され、凝縮器からの高圧の冷媒を通す従来における高圧流路を規定する管部材が挿入されており、管部材の外方に配置され、筒状部材内を通る冷媒の温度に応じて変位する変位部材と、管部材内に配置され、変位部材の変位により移動する弁体と、管部材内に配置され、該管部材内を閉鎖すべく弁体を受ける弁座とを有する弁機構が管部材に設けられており、筒状部材の一端に形成された端壁及び筒状部材の他端に取り外し可能に装着された蓋部材のうち、一方には、蒸発器から送られる冷媒を筒状部材内に流入させるための低圧流入孔と、筒状部材内に挿入された管部材から蒸発器に冷媒を流出させるための高圧流出孔とが形成されており、他方には、筒状部材内から冷媒を気体圧縮機に流出させるための低圧流出孔と、筒状部材内に挿入された管部材内に凝縮器から送られる冷媒を流入させるための高圧流入孔とが形成されている。
このことから、蒸発器から低圧流入孔を経て筒状部材内に流入した冷媒の温度に応じた変位部材の変位によって弁体を弁座に向けて移動させることにより、弁体と弁座との間隔すなわち弁開度を小さくすることができる。これにより、管部材内の流通可能な面積が小さくなるので、凝縮器から高圧流入孔を経て管部材内に流入した冷媒が膨張され、従来と同様に、管部材内から高圧流出孔を経て蒸発器に流入する冷媒の流入量を減少させることができる。
また、膨張弁の製造時、弁機構を管部材に組み付けることにより、弁座及び弁体はそれぞれ高圧流路である管部材内に配置されると共に変位部材は管部材の外方に配置され、この状態で管部材を筒状部材内に挿入することにより、変位部材が低圧流路である筒状部材内に配置される。すなわち、変位部材が低圧流路内に確実に配置され且つ弁座及び弁体がそれぞれ高圧流路内に確実に配置されるように弁機構を膨張弁に組み込むには、弁機構が設けられた管部材を筒状部材に挿入すればよい。
これにより、変位部材が低圧流路内に確実に配置され且つ弁座及び弁体がそれぞれ高圧流路内に確実に配置されるように弁機構を膨張弁に組み込むために、単一のブロック体を切削することにより低圧流路、高圧流路及び収容孔をそれぞれ形成する従来の場合のような、ブロック体への高圧流路、低圧流路及び収容孔の相対的な形成位置を弁機構の態様に応じて高精度で調節する作業を行う必要はない。
従って、ブロック体への高圧流路、低圧流路及び収容孔の相対的な形成位置を弁機構の態様に応じて高精度で調節することによる従来のような形成作業の煩雑さを招くことが防止されるので、蒸発器からの低圧の冷媒を流す低圧流路と凝縮器からの高圧の冷媒を流す高圧流路とを有する膨張弁を従来に比べて容易に製造することができる。
請求項2に記載の発明によれば、低圧流入孔の縁部には、該縁部から筒状部材の軸線方向外方へ突出し且つ低圧流入孔を取り巻くように配置され、蒸発器の吐出口に嵌合される筒部が形成されており、管部材の高圧流出孔側に位置する端部は、高圧流出孔を経て筒状部材内からその軸線方向外方へ伸び、蒸発器の吸入口に嵌合されることから、蒸発器の吐出口及び吸入口に筒部及び管部材の前記端部をそれぞれ嵌合することにより、膨張弁を蒸発器に例えば接続のための接続管を用いることなく直接接続することができる。これにより、膨張弁を蒸発器に前記接続管を用いる場合に比べて、蒸発器への膨張弁の接続作業を確実に容易に行うことができる。
また、前記接続管を不要とすることができることから、蒸発器及び膨張弁がそれぞれ例えば車両のエンジンルームに配置される場合に、蒸発器に接続された膨張弁をエンジンルーム内に配置するのに必要となる空間を従来に比べて小さくすることができる。これにより、エンジンルーム内の空間を他の目的で有効に利用することができる。
請求項3に記載の発明によれば、筒状部材と管部材との間に、管部材がその軸線周りに回転することを防止するための回転防止手段が設けられていることから、管部材がその軸線周りに回転することにより管部材の各端部の位置がそれぞれ高圧流出孔及び高圧流入孔で筒状部材の外方に開放する適正な位置から他の位置にずれることを、確実に防止することができる。従って、管部材の各端部の位置がそれぞれ前記適正な位置から他の位置にずれることにより管部材内への冷媒の流入量及び管部材からの冷媒の流出量に誤差が生じることを、確実に防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、回転防止手段は、管部材の外周面に管部材の周方向へ互いに所定の間隔をおいて形成され、外周面から筒状部材の内周面に向けて突出する複数の突起部と、筒状部材の内周面に形成され、筒状部材内への管部材の挿入状態で各突起部に少なくともそれぞれの上方又は下方から係合する複数の係合部とを備えることから、例えば管部材内を流れる高圧の冷媒又は筒状部材内を流れる低圧の冷媒から管部材が受ける圧力が該管部材をその軸線の周りに回転させる回転力として作用したとき、各係合部のうち回転力の作用方向側に位置する係合部に該係合部をそれぞれ回転力の方向へ圧縮する圧縮力として前記回転力が管部材から各突起部を介して作用する。これにより、前記回転力が各係合部で受け止められるので、前記回転力により管部材が軸線周りに回転することを、確実に防止することができる。
本発明を配線接続構造の実施例に沿って説明する。
図1は、本発明に係る膨張弁10を図示しない車両に設けられた空調装置に用いた例について説明する。膨張弁10は、従来よく知られているように、気体圧縮機11で圧縮されて凝縮器12で液化された高温高圧の冷媒14を膨張させることにより低温低圧にし、低温低圧にした冷媒を蒸発器13に流入させるために用いられている。
本発明に係る膨張弁10は、図1に示すように、蒸発器13から送られてくる低圧の冷媒14を受け入れる筒状部材15と、該筒状部材内に挿入され、凝縮器12から送られてくる高圧の冷媒14を受け入れる管部材16と、該管部材に設けられ、該管部材内の冷媒14の流通量を調節すべく作動する弁機構17とを備える。
筒状部材15は、図示の例では、円筒部材からなり、その軸線が前記車両の上下方向(図1で見て上下方向である。)に関して横方向(図1で見て左右方向である。)を向くように配置されている。
筒状部材15の一端15aには、該一端を閉鎖する端壁18が形成されている。端壁18には、図示の例では、蒸発器13から送られる低圧の冷媒14を筒状部材15内に流入させるための低圧流入孔19と、筒状部材15内に挿入された管部材16内から蒸発器13に高圧の冷媒14を流出させるための高圧流出孔20とが形成されている。
低圧流入孔19の縁部19aには、図示の例では、該縁部から筒状部材15の軸線方向外方へ蒸発器13に向けて突出し且つ低圧流入孔19を取り巻くように配置され、蒸発器13の周壁13aに形成された吐出口21に嵌合される筒部22が形成されている。蒸発器13の吐出口21は、従来よく知られているように、蒸発器13内で車室内の空気から吸収する熱により気化させた冷媒14を蒸発器13の外方に吐出するための開口である。筒部22が吐出口21に嵌合することにより、蒸発器13の吐出口21から吐出された冷媒14が低圧流入孔19及び筒部22を経て筒状部材15内に流入可能となる。筒部22の外周面22aには、筒部22の周方向に伸びる溝23が形成されており、該溝内には、筒部22の外周面22aと吐出口21の周面21aとの間を気密的に封止するための環状のシール部材24が設けられている。これにより、冷媒14が蒸発器13の吐出口21から筒部22に流入するとき、冷媒14が筒部22の外周面22aと吐出口21の周面21aとの間を経て筒部22の外方に漏れることが防止される。
また、筒状部材15の一端15aには、該一端から筒状部材15の径方向外方へ突出し且つ筒状部材15の周方向へ伸び、蒸発器13の周壁13aに固定される環状の第一のフランジ部25が形成されている。第一のフランジ部25は、図示の例では、蒸発器13の周壁13aにボルト部材26により固定されている。筒状部材15は、その第一のフランジ部25が蒸発器13の周壁13aに固定されることにより、筒部22が吐出口21に嵌合された状態で蒸発器23に固定される。
高圧流出孔20は、筒状部材15が蒸発器13に取り付けられた状態で蒸発器13の吸入口27に整合するように端壁18に形成されており、図示の例では、低圧流入孔19にその下方へ間隔をおいて端壁18に形成されている。蒸発器13の吸入口27は、蒸発器13の周壁13aに吐出口21の下方で形成されており、従来よく知られているように、凝縮器12から膨張弁10を経て送られてくる冷媒14を受け入れるための開口である。
筒状部材15の他端15bには、該他端を閉鎖する蓋部材28が取り外し可能に装着されている。
蓋部材28は、図示の例では、周縁部29aが筒状部材15の径方向外方へ突出するように筒状部材15の他端15bの端面上に配置されるほぼ円盤状の円盤部29と、該円盤部の筒状部材15側に位置する面29bから突出し、筒状部材15の他端15bに嵌合される円柱状の嵌合部30とを有する。
嵌合部30の外周面30aには、嵌合部30の周方向に伸びる溝部31が形成されており、該溝部内には、嵌合部30の外周面30aと筒状部材15の内周面15cとの間を気密的に封止するための環状のシール部材32が設けられている。これにより、筒状部材15内の冷媒14が筒状部材15の内周面15cと嵌合部30の外周面30aとの間を経て筒状部材15の外方へ漏れることが防止される。
図示の例では、筒状部材15の他端15bには、該他端から筒状部材15の径方向外方へ突出し且つ筒状部材15の周方向へ伸びる環状の第二のフランジ部33が形成されている。蓋部材28の円盤部29の周縁部29aは、筒状部材15の他端15bへの嵌合部30の嵌合状態で第二のフランジ部33に当接し、該フランジ部に当接した状態で該フランジ部にボルト部材34により固定されている。蓋部材28は、円盤部29の周縁部29aが第二のフランジ部33に固定されることにより、嵌合部30が筒状部材15の他端15bに嵌合した状態で第二のフランジ部33を介して筒状部材15に固定される。
また、蓋部材28には、図示の例では、筒状部材15内から低圧の冷媒14を気体圧縮機11に流出させるための低圧流出孔35と、筒状部材15内に挿入された管部材16内に凝縮器12から送られる高圧の冷媒14を流入させるための高圧流入孔36とが、それぞれ嵌合部30及び円盤部29をそれぞれ貫通して形成されている。低圧流出孔35及び高圧流入孔36は、図示の例では、それぞれ低圧流入孔19及び高圧流出孔20に対向する位置で蓋部材28の嵌合部30に形成されている。
低圧流出孔35には、気体圧縮機11と膨張弁10とを互いに接続するための接続管37の端部37aが嵌合される。蒸発器13から低圧流入孔19を経て筒状部材15内に流入した低温低圧の冷媒14は、筒状部材15内から低圧流出孔35を経て接続管37内に流入し、該接続管内を通って気体圧縮機11に案内される。
高圧流入孔36には、凝縮器12と膨張弁10とを互いに接続するための接続管38の端部38aが嵌合される。凝縮器12により液化された高温高圧の冷媒14は、接続管38を通って膨張弁10に案内される。
管部材16は、図示の例では、円筒部材からなり、その軸線方向を筒状部材15の軸線方向に一致させて該筒状部材内に配置されている。
管部材16の蓋部材28側に位置する一端部16aは、蓋部材28に形成された高圧流入孔36に嵌合されている。高圧流入孔36への管部材16の一端部16aの嵌合により、凝縮器12から接続管38を通って膨張弁10に案内された冷媒14が高圧流入孔36を経て管部材16内に流入可能となる。
管部材16の外周面16cの一端部16aにおける部分には、管部材16の周方向に伸びる溝部39が形成されており、該溝部内には、管部材16の一端部16aの外周面16cと高圧流入孔36の周面36aとの間を気密的に封止するための環状のシール部材40が設けられている。これにより、接続管38から高圧流入孔36内に流入した冷媒14が、管部材16の一端部16aの外周面16cと高圧流入孔36の周面36aとの間を経て管部材16の外方に漏れることが防止される。
管部材16の筒状部材15の端壁18側に位置する他端部16bは、図示の例では、高圧流出孔20内を経て端壁18を筒状部材15内からその外方へ貫通し、端壁18から筒状部材15の軸線方向外方へ突出している。また、管部材16の他端部16bは、蒸発器13の吐出口21への筒部22の嵌合時に、蒸発器13の吸入口27に嵌合される。管部材16の他端部16bが吸入口27に嵌合することにより、管部材16内に流入した冷媒14が高圧流出孔20及び吸入口27を経て蒸発器13内に流入可能となる。
管部材16の外周面16cの他端部16bにおける部分及び管部材16の高圧流出孔20の周面20aに対向する部分には、それぞれ管部材16の周方向に伸びる溝部41,42が形成されている。各溝部41,42には、それぞれ管部材16の外周面16cと吸入口27の周面27aとの間、及び、管部材16の外周面16cと高圧流出孔20の周面20aとの間をそれぞれ気密的に封止するための環状のシール部材43,44がそれぞれ設けられている。これにより、管部材16内から蒸発器13に流入する冷媒14が、部材16の外周面16cと吸入口27の周面27aとの間、及び、管部材16の外周面16cと高圧流出孔20の周面20aとの間をそれぞれ経て管部材16の外方に漏れることが防止される。
管部材16の軸線方向の中央部には、図示の例では、弁機構17が取り付けられる基部45が形成されている。基部45は、図1及び図2に示すように、ほぼ直方体をなしており、その内部を管部材16が長手方向に沿って貫通するように管部材16の前記中央部に形成されている。基部45の上面45aには、図1に示すように、管部材16内に開放する貫通孔46が形成されている。貫通孔46の形成により、筒状部材15内に配置された管部材16の内部と筒状部材15の内部とが貫通孔46を経て互いに連通する。筒状部材15内への管部材16の挿入状態では、図示の例では、基部45の蓋部材28側に位置する端面45dと蓋部材28の嵌合部30との間には隙間が形成されている。
管部材16の内周面16dには、図示の例では、後述する弁座53を支持する支持部47が形成されている。支持部47は、管部材16内を閉鎖するように貫通孔46の管部材16の軸線方向両側に配置された一対の円盤状の支持壁48,49を有する。
一対の支持壁48,49のうち管部材16の一端部16a側に位置する一方の支持壁48の下部は除去されており、これにより、前記一方の支持壁48の下端48aと管部材16の内周面16dとの間には隙間が形成されている。これにより、各支持壁48,49間の空間と前記一方の支持壁48よりも管部材16の一端部16a側の空間とが互いに連通する。また、管部材16の他端部16b側に位置する他方の支持壁49の上部は除去されており、これにより、前記他方の支持壁49の上端49aと管部材16の内周面16dとの間には隙間が形成されている。これにより、各支持部48,49間の空間と前記他方の支持部49よりも管部材16の他端部16b側の空間とが互いに連通する。各支持壁48,49の除去量は、各支持壁48,49間に前記弁座53を挟み込むべく各支持壁48,49が互いに部分的に重なり合うように設定されている。各支持壁48,49と管部材16の内周面16dとで弁室50が管部材16内に規定されている。
管部材16内の冷媒14の流通量を調節するための弁機構17は、図示の例では、管部材16の外方に配置され、筒状部材15内を通る冷媒14の温度を感知する感温部51と、管部材16内に配置され、感温部51で感知した温度に応じた量で移動する弁体52と、管部材16内に配置され、該管部材内を閉鎖すべく弁体52を受ける前記した弁座53とを有する。
感温部51は、図示の例では、管部材16の基部45の上面45aに貫通孔46を取り巻いて配置され、一端に貫通孔46内に開放する開放端を有する筒状のハウジングHと、該ハウジング内に配置された薄膜状のダイヤフラム54と、該ダイヤフラムを支持する支持部材55とを有する。
ハウジングH内には、冷媒14の性質と同一又は似ている性質を有するガスや吸着材等が封入されている。
ダイヤフラム54は、図示の例では、例えば金属からなる円盤部材からなり、ハウジングH内を上下に区画するように該ハウジングの軸線を横切るように該ハウジング内に配置されている。ダイヤフラム54によりハウジングH内を区画することにより、ハウジングHの上部には感温室56が規定されている。ダイヤフラム54は、感温室56内の温度及び圧力が筒状部材16内を通る冷媒14の温度変化によって変化することにより、その配置位置が変位する。すなわち、ダイヤフラム54は、筒状部材16内を通る冷媒14の温度に応じて変位する変位部材を構成する。ハウジングHの下部には、筒状部材15内に開放する開放孔57が形成されており、これにより、ハウジングH内のダイヤフラム54の下方の下部空間58と筒状部材15内とが開放孔57を経て互いに連通するので、下部空間58内の圧力と筒状部材15内の圧力とが互いに等しくなる。
支持部材55は、ハウジングHの下部空間58内に設けられており、ダイヤフラム54をその下方から支持している。支持部材55は、ダイヤフラム54の変位に追従して変形可能である。支持部材55には、図示の例では、ダイヤフラム54の変位を弁体52に伝達するための棒状のロッド59が設けられている。
ロッド59は、支持部材55からハウジングHの下部空間58内を下方へ伸び、更に、貫通孔46内を経て管部材16内に伸びる。ロッド59の下端59aに、弁体52が固定されている。ロッド59は、ダイヤフラム54の変位により支持部材55が変形すると、該支持部材の変形により貫通孔46内を上下に移動する。これにより、ダイヤフラム54の変位が支持部材55及びロッド59を介して弁体52に伝達する。
弁体52は、図示の例では、球状をなしており、管部材16内に規定された弁室50内に配置されている。弁体52は、ロッド59の移動により弁室50内を上下方向に移動する。
弁座53は、図示の例では、全体に板状をなしている。また、弁座53は、各支持壁48,49間を閉鎖するように弁室50内に弁体52の上方で配置されており、各支持壁48,49間に挟み込まれることにより該各支持壁に支持されている。弁座53には、ロッド59の挿通を許し且つ弁体52の挿通を阻止する大きさを有する弁孔60が形成されている。弁孔60は、その縁部60aに弁体52が下方から当接することにより閉鎖される。これにより、前記一方の支持壁48の下端48aと管部材16の内周面16dとの間の隙間を経て弁室50内に流入した冷媒14が弁孔53を通ることが阻止されるので、弁室50内の冷媒14が前記他方の支持壁49の上端49aと管部材16の内周面16dとの間の隙間を通って弁室50内からその管部材16の他端部16b側に流入することが阻止される。
貫通孔46内には、該貫通孔内を気密的に閉鎖するための閉鎖部材61が設けられている。閉鎖部材61によって貫通孔46が閉鎖されることにより、管部材16内の冷媒14が貫通孔46を経てハウジングHの下部空間58内に流入することが防止される。閉鎖部材61には、ロッド59の挿通を許す挿通孔62が形成されている。更に、閉鎖部材61には、弁体52が弁座53に着座する方向へロッド59を付勢する圧縮コイルスプリング63が設けられている。圧縮コイルスプリング63はロッド59を取り巻いて配置されており、圧縮コイルスプリング63の一端部は閉鎖部材61に係止されており、圧縮コイルスプリング63の他端部はロッド59の上端59bに係止されている。圧縮コイルスプリング63は、弁体52が弁座53に着座した状態(図1に示す状態である。)で、圧縮変形することなく無負荷の状態におかれる。
蒸発器13から筒状部材15内に流入した冷媒14の温度が低い場合、筒状部材15内に配置された感温部51の感温室56内の温度が低下すると共に感温室56内の圧力が低下する。これにより、ダイヤフラム54が下方へ変位している状態におかれている場合、ダイヤフラム54は感温室56内の空気から受ける負圧により上方へ変位するので、支持部材55が上方へ変形すると共にロッド59が圧縮コイルスプリング63の付勢力により押し上げられる。これにより、弁体52が弁座53に向けて移動することによって弁体52と弁座53との間隔すなわち弁開度が小さくなるので、弁体52及び弁座53間を経て弁孔60を通る冷媒14が膨張され、弁座53の弁孔60内を通る冷媒14の流量が減る。従って、管部材16内から蒸発器13に供給される冷媒14の流量が減少する。
他方、蒸発器13から筒状部材15内に流入した冷媒14の温度が高い場合、感温部51のハウジングHを介して感温室56内に伝わる冷媒14の熱により感温室56内の温度が上昇すると共に感温室56内の圧力が上昇する。これにより、ダイヤフラム54は、感温室56内の空気から受ける圧力により下方へ変位するので、支持部材55が下方へ変形すると共に支持部材55に固定されたロッド59が圧縮コイルスプリング63の付勢力に抗して下方へ押し下げられる。これにより、弁開度が大きくなるので、弁孔60を通る冷媒14の流量が増加する。従って、管部材16内から蒸発器13に供給される冷媒14の流量が増加する。
更に、本実施例では、筒状部材15と管部材16との間に、該管部材がその軸線周りに回転することを防止するための回転防止手段64が設けられている。
回転防止手段64は、図2に示す例では、管部材16の基部45の各側面45bのそれぞれから筒状部材15の内周面15cに向けて基部45の側方へ突出する二つの突起部65及び基部45の下面45cから筒状部材15の内周面15cに向けて基部45の下方へ突出する突起部65と、筒状部材15の内周面15cに形成され、筒状部材15内への管部材16の挿入状態で各突起部65に係合する複数の係合部66とを備える。
各突起部65は、図示の例では、それぞれ基部45の長手方向すなわち管部材16の軸線方向に沿って伸びる板状をなしている。
各係合部66は、基部45の上面45aが上方へ向くように管部材16が筒状部材15内に挿入された状態で各突起部65に対応する位置に配置されており、図示の例では、筒状部材15の内周面15cから筒状部材15の内方へ突出し且つ筒状部材15の軸線方向に互いに平行に伸びる一対の板部材67を有する。各板部材67は、筒状部材15の周方向へ互いに間隔をおいて配置されており、各係合部66の各板部材67間の間隔は、それらの間に各突起部65を受け入れる大きさを有する。各係合部66は、その各板部材67間に各突起部65を受け入れることにより該各突起部に係合する。
各突起部65が各係合部66に係合した状態では、前記したように、基部45の蓋部材28側に位置する端面45dと蓋部材28の嵌合部30との間に隙間が形成されていることから、図1に示すように、各突起部65と蓋部材28の嵌合部30との間にも隙間が形成されるので、各突起部65により筒状部材15内の空間が冷媒14を受け入れる空間と冷媒14を受け入れない空間とに区画されることなく、筒状部材15内の全ての空間に冷媒14が受け入れられる。従って、筒状部材15内の空間を冷媒14を受け入れる空間として有効に利用することができる。
例えば筒状部材15内を流れる冷媒14から管部材16に作用する圧力が該管部材をその軸線周りに回転させる回転力として作用したとき、その回転力は、各係合部66の各板部材67のうち回転力の作用方向側に位置する板部材67に該板部材を筒状部材16の周方向へ圧縮する圧縮力として作用する。これにより、前記回転力が各板部材67により受け止められるので、管部材16がその軸線回りに回転することが防止される。
膨張弁10を組み立てる際、先ず、弁機構17を予め組み込んだ管部材16を、感温部51が管部材16の上側に位置するように、筒状部材15内にその他端15bから挿入する。このとき、各係合部66の各板部材67が、前記したように、それぞれ筒状部材15の軸線方向に伸びることから、各突起部65をそれぞれ対応する板部材67間に挿入して各突起部65に沿って案内することにより、管部材16を筒状部材15内に容易に挿入することができる。すなわち、各係合部66の各板部材67は、それぞれ筒状部材15内への管部材16の挿入時に各突起部65の移動を案内する案内機能を有する。また、各突起部65をそれぞれ各板部材67間に挿入することにより、筒状部材15内での管部材16の配置を容易に決めすることができる。管部材16を筒状部材15内に挿入したとき、管部材16の他端部16bを高圧流出孔20内に挿入する。
次に、筒状部材15の他端15bに蓋部材28を装着する。このとき、高圧流入孔36内に管部材16の一端部16aを挿入する。これにより、膨張弁10の組み立てが終了する。
本実施例によれば、前記したように、蒸発器13からの低圧の冷媒14を通す従来における低圧流路を規定する筒状部材15内に、該筒状部材とは別体に形成され、凝縮器12からの高圧の冷媒14を通す従来における高圧流路を規定する管部材16が挿入されており、該管部材には、該管部材内の前記冷媒14の流通量を調節すべく作動する弁機構17が設けられており、筒状部材15の端壁18には、蒸発器13から送られる冷媒14を筒状部材15内に流入させるための低圧流入孔19と、管部材16から蒸発器13に冷媒14を流出させるための高圧流出孔20とが形成されており、筒状部材15の他端15bに装着された蓋部材28には、筒状部材15内から冷媒14を気体圧縮機11に流出させるための低圧流出孔35と、筒状部材15内に挿入された管部材16内に凝縮器12から送られる冷媒14を流入させるための高圧流入孔36とが形成されている。
このことから、膨張弁の製造時、弁機構17を管部材16に組み付けることにより、弁座53及び弁体52はそれぞれ高圧流路である管部材16内に配置されると共にダイヤフラム54は管部材16の外方に配置され、この状態で管部材16を筒状部材15内に挿入することにより、ダイヤフラム54が低圧流路である筒状部材15内に配置される。すなわち、ダイヤフラム54が低圧流路内に確実に配置され且つ弁座53及び弁体52がそれぞれ高圧流路内に確実に配置されるように弁機構17を膨張弁に組み込むには、弁機構17が設けられた管部材16を筒状部材15に挿入すればよい。
これにより、ダイヤフラムが低圧流路内に確実に配置され且つ弁座及び弁体がそれぞれ高圧流路内に確実に配置されるように弁機構を膨張弁に組み込むために、単一のブロック体を切削することにより低圧流路、高圧流路及び収容孔をそれぞれ形成する従来の場合のような、ブロック体への高圧流路、低圧流路及び収容孔の相対的な形成位置を弁機構の態様に応じて高精度で調節する作業を行う必要はない。
従って、ブロック体への高圧流路、低圧流路及び収容孔の相対的な形成位置を弁機構の態様に応じて高精度で調節することによる従来のような形成作業の煩雑さを招くことが防止されるので、蒸発器13からの低圧の冷媒14を流す低圧流路と凝縮器12からの高圧の冷媒14を流す高圧流路とを有する膨張弁10を従来に比べて容易に製造することができる。
また、前記したように、低圧流入孔19の縁部19aには、該縁部から筒状部材15の軸線方向外方へ突出し且つ低圧流入孔19を取り巻くように配置され、蒸発器13の吐出口21に嵌合される筒部22が形成されており、管部材16の高圧流出孔20側に位置する他端部16bは、高圧流出孔20を経て筒状部材15内からその軸線方向外方へ伸び、蒸発器13の吸入口27に嵌合されることから、蒸発器13の吐出口21及び吸入口27に筒部22及び管部材16の他端部16bをそれぞれ嵌合することにより、膨張弁10を蒸発器13に例えば接続のための接続管を用いることなく直接接続することができる。これにより、膨張弁10を蒸発器13に前記接続管を用いる場合に比べて、蒸発器13への膨張弁10の接続作業を確実に容易に行うことができる。
また、前記接続管を不要とすることができることから、蒸発器13及び膨張弁10がそれぞれ例えば車両のエンジンルームに配置される場合に、蒸発器13に接続された膨張弁10をエンジンルーム内に配置するのに必要となる空間を従来に比べて小さくすることができる。これにより、前記エンジンルーム内の空間を他の目的で有効に利用することができる。
更に、前記したように、筒状部材15と管部材16との間に、管部材16がその軸線周りに回転することを防止するための回転防止手段64が設けられていることから、管部材16がその軸線周りに回転することにより管部材16の各端部16a,16bの位置がそれぞれ高圧流出孔20及び高圧流入孔36で筒状部材15の外方に開放する適正な位置から他の位置にずれることを、確実に防止することができる。従って、管部材16の各端部16a,16bの位置がそれぞれ前記適正な位置から他の位置にずれることにより管部材16内への冷媒14の流入量及び管部材16からの冷媒14の流出量に誤差が生じることを、確実に防止することができる。
本実施例では、管部材16の基部45の各側面45bに形成された各突起部65がそれぞれ筒状部材15の内周面15cに向けて基部45の側方へ突出する例を示したが、これに代えて、例えば図3(a)に示すように、基部45の各側面45bから筒状部材15の内周面15cに向けて斜め上方へ突出するように各突起部65を形成することができる。
また、本実施例では、基部45の各側面45bに一つずつ突起部65が形成され、更に、基部45の下面45cに一つの突起部65が形成された例を示したが、これに代えて、例えば図3(b)に示すように、基部45の各側面45bにそれぞれ該各側面から筒状部材15の内周面15cに向けて互いに平行に突出する一対の突起部68を互いに上下方向に間隔をおくように形成することができ、また、例えば図3(c)に示すように、図3(b)に示す各突起部68に加えて、基部45の下面45cに該下面から筒状部材15の内周面15cに向けて下方へ突出する突起部69を形成することができる。
図3に示す例を本発明に用いる場合、基部45への各突起部68,69の形成位置に応じて筒状部材15への各係合部66の形成位置を各突起部68,69に係合可能な位置に適宜変更することができる。
また、本実施例では、各係合部66がそれぞれ筒状部材15の内周面15cから筒状部材15の内方へ突出し且つ筒状部材15の軸線方向に互いに平行に伸びる一対の板部材67を有する例を示したが、これに代えて、例えば、各突起部65のうち基部45の各側面45bに形成された各突起部65に係合する係合部65を、それぞれ各突起部65の上方又は下方に配置され、筒状部材15の内周面15cから筒状部材15の内方へ突出し且つ筒状部材15の軸線方向に伸びる突出部材で構成することができる。この場合、管部材16にその軸線周りの回転力が作用したとき、前記各突出部材のうち突起部65よりも回転方向側に位置する前記突出部材に該突出部材を回転方向に圧縮する圧縮力として管部材16から突起部65を介して作用するので、前記突出部材により回転力を受け止めることができる。
更に、本実施例では、基部45の各側面45b及び下面45cのそれぞれに形成された突起部65がそれぞれ各側面45b及び下面45cから筒状部材15の内周面15cに向けて突出し且つ基部45の長手方向に伸びる板状をなした例を示したが、これに代えて、各突起部65を、例えば、それぞれ各側面45b及び下面45cのそれぞれから筒状部材15の内周面15cに向けて突出し且つ基部45の長手方向に互いに間隔をおいて形成された複数の突起部材により構成することができる。
また、本実施例では、蓋部材28の嵌合部30に低圧流出孔35及び高圧流入孔36がそれぞれ形成されており、気体圧縮機11及び膨張弁10を互いに接続するための接続管37が低圧流出孔35に接続され、凝縮器12と膨張弁10とを互いに接続するための接続管38が高圧流入孔36に接続された例を示したが、これに代えて、例えば図4に示すように、蓋部材28の嵌合部30に、管部材16の一端部16aがあそびをもって受け入れられる開口70を形成し、該開口に気体圧縮機11と膨張弁10とを互いに接続するための接続管71の端部71aを嵌合し、凝縮器12と膨張弁10とを互いに接続するための接続管72を接続管71内に挿入すると共に接続管72の端部72aを管部材16の一端部16aに接続することができる。
これによれば、凝縮器12から接続管72を通って膨張弁10に案内された冷媒14は、接続管72内から管部材16内に直接流入し、管部材16内を経て、前記したと同様に、高圧流出孔20及び吸入口27を経て蒸発器13内に流入する。また、蒸発器13から低圧流入孔19を経て筒状部材15内に流入した冷媒14は、開口70の内周面70aと接続管72の外周面72aとの間を経て筒状部材15内から接続管71内に流入し、該接続管内を通って気体圧縮機11に案内される。
また、本実施例では、管部材16がその軸線回りに回転することを防止する回転防止手段64が複数の突起部65及び複数の係合部66を備える例を示したが、これに代えて、管部材16の軸線回りの回転を防止することができれば、各突起部65及び各係合部66以外の部材で構成された回転防止手段を本発明に適用することができる。
更に、本実施例では、管部材16に弁機構17を取り付けるための基部45が形成された例を示したが、これに代えて、基部45を不要とすることができる。この場合、弁機構17を管部材16に直接取り付けることができる。
また、本実施例では、低圧流入孔19及び高圧流出孔20がそれぞれ筒状部材15の端壁18に形成され、低圧流出孔35及び高圧流入孔36がそれぞれ蓋部材28に形成された例を示したが、これに代えて、低圧流入孔19及び高圧流出孔20をそれぞれ蓋部材28に形成し、低圧流出孔35及び高圧流入孔36をそれぞれ筒状部材15の端壁18に形成することができる。この場合、膨張弁10は、蓋部材28が蒸発器13の周壁13aに対向するように配置される。
更に、本実施例では、筒状部材15内を通る冷媒14の温度に応じて変位する変位部材がダイヤフラム54で構成された例を示したが、これに代えて、筒状部材15内を通る冷媒14の温度に応じて変位する部材であれば、ダイヤフラム54以外の部材を本発明に適用することができる。
また、本実施例では、本発明に係る膨張弁10を車両に設けられた空調装置に用いた例を示したが、これに代えて、車両以外の箇所に設けられる空調装置に本発明に係る膨張弁10を用いることができる。
本発明に係る膨張弁を概略的に示す縦断面図である。 本発明に係る膨張弁を概略的に示す横断面図である。 本発明に係る突起部の変形例を概略的に示す正面図である。 図1に示した実施例とは別の実施例に係る膨張弁を概略的に示す縦断面図である。
符号の説明
10 膨張弁
11 気体圧縮機
12 凝縮器
13 蒸発器
14 冷媒
15 筒状部材
16 管部材
17 弁機構
18 端壁
19 低圧流入孔
20 高圧流出孔
21 吐出口
22 筒部
27 吸入口
28 蓋部材
35 低圧流出孔
36 高圧流入孔
52 弁体
53 弁座
54 変位部材(ダイヤフラム)
64 回転防止手段
65 突起部
66 係合部

Claims (4)

  1. 液体の冷媒を気化させるための蒸発器から該蒸発器により気化した前記冷媒を圧縮する気体圧縮機に向けて送られる前記冷媒の温度に応じて、該冷媒を液化させる凝縮器から前記蒸発器に送られる前記冷媒の流入量を制御する膨張弁であって、前記蒸発器から送られてくる低圧の前記冷媒を受け入れる筒状部材と、該筒状部材内に挿入され、前記凝縮器から送られてくる高圧の前記冷媒を受け入れる管部材と、該管部材に設けられ、該管部材内の前記冷媒の流通量を調節すべく作動する弁機構とを備え、該弁機構は、前記管部材の外方に配置され、前記筒状部材内を通る前記冷媒の温度に応じて変位する変位部材と、前記管部材内に配置され、前記変位部材の変位により移動する弁体と、前記管部材内に配置され、該管部材内を閉鎖すべく前記弁体を受ける弁座とを有し、前記筒状部材の一端には、該一端を閉鎖する端壁が形成されており、前記筒状部材の他端には、該他端を閉鎖する蓋部材が取り外し可能に装着されており、前記端壁及び前記蓋部材のうち、一方には、前記蒸発器から送られる前記冷媒を前記筒状部材内に流入させるための低圧流入孔と、前記筒状部材内に挿入された前記管部材から前記蒸発器に前記冷媒を流出させるための高圧流出孔とが形成されており、他方には、前記筒状部材内から前記冷媒を前記気体圧縮機に流出させるための低圧流出孔と、前記筒状部材内に挿入された前記管部材内に前記凝縮器から送られる前記冷媒を流入させるための高圧流入孔とが形成されていることを特徴とする膨張弁。
  2. 前記低圧流入孔の縁部には、該縁部から前記筒状部材の軸線方向外方へ突出し且つ前記低圧流入孔を取り巻くように配置され、前記蒸発器の吐出口に嵌合される筒部が形成されており、前記管部材の前記高圧流出孔側に位置する端部は、前記高圧流出孔を経て前記筒状部材内からその軸線方向外方へ伸び、前記蒸発器の吸入口に嵌合されることを特徴とする請求項1に記載の膨張弁。
  3. 前記筒状部材と前記管部材との間には、前記管部材がその軸線周りに回転することを防止するための回転防止手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の膨張弁。
  4. 前記回転防止手段は、前記管部材の外周面に前記管部材の周方向へ互いに所定の間隔をおいて形成され、前記外周面から前記筒状部材の内周面に向けて突出する複数の突起部と、前記筒状部材の内周面に形成され、前記筒状部材内への前記管部材の挿入状態で前記各突起部に少なくともそれぞれの上方又は下方から係合する複数の係合部とを備えることを特徴とする請求項3に記載の膨張弁。
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