JP2008175137A - エンジンのバランサー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構造でバランサーハウジング内のオイルの油面を適正に保ち、エンジンの始動時や運転時におけるオイルの攪拌抵抗を低減する。
【解決手段】 エンジンブロックとオイルパンとの間に配置したバランサー装置のバランサーハウジング17に、バランサーシャフト18,19の軸線L1,L2よりも上方に開口する上方開口部29eおよび前記軸線L1,L2よりも下方に開口する下方開口部30eを形成する。エンジンの運転中にバランサーウエイト18c,19cが撥ね上げたオイルを上方開口部29eからバランサーハウジング17の外部に排出することで、オイルの油面を低下させて攪拌抵抗を低減することができる。またエンジンの停止中であっても、バランサーハウジング17内の余剰のオイルを重力で下方開口部30eから排出することが可能となり、これによりエンジン始動のためのクランキング時にオイルの油面が高くなるのを防止し、攪拌抵抗の低減および始動性の向上を図ることができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、エンジンブロックの下方にオイルを貯留するオイルパンを配置し、バランサーウエイトおよびジャーナルを有するバランサーシャフトをバランサーハウジングの内部に収納したバランサー装置を、前記エンジンブロックと前記オイルパンとの間に配置したエンジンのバランサー装置に関する。
エンジンのクランクケースの下部に配置されてバランサーシャフトを収納するバランサーハウジングの一部をベローズで構成して容積を可変とし、エンジンの始動時にアクチュエータでベローズを下方に伸長してバランサーハウジング内のオイルの油面を低下させることで、長時間の停止後のエンジン始動時のクランキングに伴ってバランサーハウジング内でバランサーシャフトが回転したときに、オイルの攪拌抵抗を低減して始動性の向上や燃費の向上を図るものが、下記特許文献1により公知である。
特開平5−5410号公報
ところで上記従来のものは、バランサーハウジングの一部を構成するベローズをアクチュエータで伸縮させるので、そのアクチュエータの分だけ部品点数が増加してコストアップの要因となるだけでなく、ベローズの伸縮分だけバランサーハウジングが大型化し、それがエンジンの大型化の要因となる問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、簡単な構造でバランサーハウジング内のオイルの油面を適正に保ち、エンジンの始動時や運転時におけるオイルの攪拌抵抗を低減することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、エンジンブロックの下方にオイルを貯留するオイルパンを配置し、バランサーウエイトおよびジャーナルを有するバランサーシャフトをバランサーハウジングの内部に収納したバランサー装置を、前記エンジンブロックと前記オイルパンとの間に配置したエンジンのバランサー装置において、前記バランサーハウジングには、前記バランサーシャフトの軸線よりも上方に開口する上方開口部および前記バランサーシャフトの軸線よりも下方に開口する下方開口部が形成されることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記上方開口部および前記下方開口部は、前記バランサーハウジングのうち前記バランサーウエイトを収納するバランサーウエイト収納部に形成されることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記下方開口部の開口面積は前記上方開口部の開口面積の半分以下に設定されることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項1〜請求項3の何れか1項の構成に加えて、前記バランサー装置は、相互に噛合する駆動ギヤおよび従動ギヤをそれぞれ有して前記バランサーハウジング内に互いに平行に配置された駆動バランサーシャフトおよび従動バランサーシャフトを備えるとともに、前記バランサーハウジングは前記駆動ギヤおよび従動ギヤを収納するギヤ収納部に上部補助開口部および下部補助開口部を備えることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項4の構成に加えて、前記下方開口部および前記下方補助開口部の開口面積の和は、前記上方開口部および前記上方補助開口部の開口面積の和の半分以下に設定されることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項4または請求項5の構成に加えて、前記バランサーウエイト収納部および前記ギヤ収納部は相互に連通するように形成され、前記ギヤ収納部の内径は前記バランサーウエイト収納部の内径よりも大きく設定されることを特徴とするエンジンのバランサー装置が提案される。
尚、実施の形態のロアブロック14は本発明のエンジンブロックに対応し、実施の形態の二次バランサー装置16は本発明のバランサー装置に対応し、実施の形態の駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19は本発明のバランサーシャフトに対応し、実施の形態の第1、第2ジャーナル18a,19a;18d,19dは本発明のジャーナルに対応し、実施の形態の第1バランサーウエイト18c,19cは本発明のバランサーウエイトに対応する。
請求項1の構成によれば、エンジンブロックとオイルパンとの間に配置したバランサー装置のバランサーハウジングに、バランサーシャフトの軸線よりも上方に開口する上方開口部および前記軸線よりも下方に開口する下方開口部を形成したので、エンジンの運転中にバランサーウエイトが撥ね上げたオイルを上方開口部からバランサーハウジングの外部に排出することで、オイルの油面を低下させて攪拌抵抗を低減することができるだけでなく、エンジンの停止中であってもバランサーハウジング内の余剰のオイルを重力で下方開口部から排出することが可能となり、これによりエンジン始動のためのクランキング時におけるオイルの油面を低下させて攪拌抵抗の低減および始動性の向上を図ることができる。
また請求項2の構成によれば、バランサーハウジングのうちバランサーウエイトを収納するバランサーウエイト収納部に上方開口部および下方開口部を形成したので、エンジンの運転時にバランサーウエイト収納部内でバランサーウエイトが撥ね上げたオイルを上方開口部から確実に排出することができ、エンジンの停止時にバランサーウエイト収納部内に残留する余剰のオイルを下方開口部から確実に排出することができる。
また請求項3の構成によれば、下方開口部の開口面積を上方開口部の開口面積の半分以下に設定したので、エンジンの運転中に回転するバランサーウエイトにより下方開口部からバランサーハウジング内に大量のオイルが吸い込まれるのを防止し、攪拌抵抗を最小限に抑えることができる。
また請求項4の構成によれば、バランサーハウジングが駆動バランサーシャフトおよび従動バランサーシャフトにそれぞれ設けた駆動ギヤおよび従動ギヤを収納するギヤ収納部に上部補助開口部および下部補助開口部を形成したので、エンジンの運転中にギヤが撥ね上げたオイルを上方補助開口部からバランサーハウジングの外部に排出することで、オイルの油面を低下させて攪拌抵抗を低減することができるだけでなく、エンジンの停止中であってもバランサーハウジング内の余剰のオイルを重力で下方補助開口部から排出することが可能となり、これによりエンジン始動のためのクランキング時におけるオイルの油面を低下させて攪拌抵抗の低減および始動性の向上を図ることができる。
また請求項5の構成によれば、下方開口部および下方補助開口部の開口面積の和を上方開口部および上方補助開口部の開口面積の和の半分以下に設定したので、エンジンの運転中に回転するバランサーウエイトおよびギヤにより下方開口部および下方補助開口部からバランサーハウジング内に大量のオイルが吸い込まれるのを防止し、攪拌抵抗を最小限に抑えることができる。
また請求項6の構成によれば、相互に連通するバランサーウエイト収納部およびギヤ収納部のうち、ギヤ収納部の内径がバランサーウエイト収納部の内径よりも大きく設定されるので、潤滑が必要なギヤを収納するギヤ収納部にバランサーウエイト収納部からオイルの一部を供給して前記ギヤの潤滑効果を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の実施の形態を示すものであり、図1はバランサー装置を備えたエンジンの正面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図2の要部拡大図、図4はバランサー装置のアッパーハウジングを取り除いた斜視図、図5は図3の5−5線断面図、図6は図3の6−6線断面図、図7はロアハウジングの一部の内面を示す図、図8はアッパーハウジングの外面を示す図、図9はアッパーハウジングの開口面積に対するロアハウジングの開口面積の比とオイルの攪拌抵抗との関係を示すグラフである。
図1に示すように、車両用の直列4気筒エンジンEの外郭は、上方から下方にヘッドカバー11、シリンダヘッド12、シリンダブロック13、ロアブロック14およびオイルパン15を積層して構成される。ロアブロック14の下面に固定されてオイルパン15の内部に収納された二次バランサー装置16は、バランサーハウジング17に支持された駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19(図4参照)を備えており、シリンダブロック13およびロアブロック14間に支持されたクランクシャフト20の軸端に設けた駆動スプロケット21と駆動バランサーシャフト18の軸端に設けた従動スプロケット22とがバランサー駆動チェーン23で接続される。
図2〜図4に示すように、二次バランサー装置16のバランサーハウジング17はアッパーハウジング29およびロアハウジング30を複数本のボルト31…で結合し、ロアハウジング30の一端部に第1エンドハウジング32を複数本のボルト33…で結合し、更にアッパーハウジング29およびロアハウジング30の他端部に第2エンドハウジング34を複数本のボルト35…で結合してなる。ロアハウジング30およびアッパーハウジング29を貫通する2本のボルト37,37をロアブロック14の下面に締結し、第1エンドハウジング32を貫通する他の2本のボルト38,38をロアブロック14の下面に締結することで、バランサーハウジング17がロアブロック14の固定される。
二次バランサー装置16の駆動バランサーシャフト18には、その一端側から他端側に向けて前記従動スプロケット22、第1ジャーナル18a、駆動ギヤ18b、第1バランサーウエイト18c、第2ジャーナル18dおよび第2バランサーウエイト18eが設けられており、第1、第2ジャーナル18a,18dがアッパーハウジング29およびロアハウジング30に挟まれるように支持される(図3および図4参照)。また二次バランサー装置16の従動バランサーシャフト19には、その一端側から他端側に向けて第1ジャーナル19a、従動ギヤ19b、第1バランサーウエイト19c、第2ジャーナル19dおよび第2バランサーウエイト19eが設けられており、第1、第2ジャーナル19a,19dがアッパーハウジング29およびロアハウジング30に挟まれるように支持される(図4参照)。
ロアハウジング30の下面にはオイルパン15に貯留したオイルの油面下に位置するストレーナ36が設けられており、このストレーナ36から従動バランサーシャフト19の一端に設けられたオイルポンプ(不図示)にオイルが吸入される。
図3および図5〜図8に示すように、アッパーハウジング29は第1、第2ジャーナル支持部29a,29bに挟まれたバランサーウエイト収納部29cおよびギヤ収納部29dを備えるとともに、ロアハウジング30はアッパーハウジング29の第1、第2ジャーナル支持部29a,29b、バランサーウエイト収納部29cおよびギヤ収納部29dにそれぞれ対向する第1、第2ジャーナル支持部30a,30b、バランサーウエイト収納部30cおよびギヤ収納部30dを備える。
アッパーハウジング29の第1、第2ジャーナル支持部29a,29bとロアハウジング30の第1、第2ジャーナル支持部30a,30bとの間に、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の第1、第2ジャーナル18a,19a;18d,19dが回転自在に支持される。
アッパーハウジング29のバランサーウエイト収納部29cおよびギヤ収納部29d、ならびにロアハウジング30のバランサーウエイト収納部30cおよびギヤ収納部30dは相互に連通しており、アッパーハウジング29のバランサーウエイト収納部29cおよびロアハウジング30のバランサーウエイト収納部30c間に形成された空間に、駆動バランサーシャフト18の第1バランサーウエイト18cおよび従動バランサーシャフト19の第1バランサーウエイト19cが収納されるとともに、アッパーハウジング29のギヤ収納部29dおよびロアハウジング30のギヤ収納部30d間に形成された空間に、駆動バランサーシャフト18の駆動ギヤ18bおよび従動バランサーシャフト19の従動ギヤ19bが収納される。
アッパーハウジング29のバランサーウエイト収納部29cには、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の第1バランサーウエイト18c,19cの外周に臨む一対の上方開口部29e,29eが形成され、またアッパーハウジング29のギヤ収納部29dには、駆動バランサーシャフト18の駆動ギヤ18bおよび従動バランサーシャフト19の従動ギヤ19bの外周に臨む一対の上方補助開口部29f,29fが形成されるとともに、前記駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bの一側面に臨む一対の上方補助開口部29g,29gが形成される。。
ロアハウジング30のバランサーウエイト収納部30cには、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の第1バランサーウエイト18c,19cの外周に臨む一対の下方開口部30e,30eが形成され、またロアハウジング30のギヤ収納部29dには、駆動バランサーシャフト18の駆動ギヤ18bおよび従動バランサーシャフト19の従動ギヤ19bの外周に臨む一対の下方補助開口部30f,30fが形成される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
エンジンEの運転によりクランクシャフト20の回転が駆動スプロケット21、バランサー駆動チェーン23および従動スプロケット22を介して駆動バランサーシャフト18に伝達され、駆動バランサーシャフト18の回転は駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bを介して従動バランサーシャフト19に伝達される。このとき、クランクシャフト20の駆動スプロケット21の歯数は駆動バランサーシャフト18の従動スプロケット22の歯数の2倍に設定され、かつ駆動ギヤ18bの歯数は従動ギヤ19bの歯数に等しく設定されているため、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19はクランクシャフト20の回転数の2倍の回転数で相互に逆方向に回転し、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19に設けた第1、第2バランサーウエイト18c,19c;18e,19eによりエンジンEの二次振動が低減される。
従動バランサーシャフト19の軸端に設けたオイルポンプ(不図示)がオイルパン15内のオイルをストレーナ36を介して吸入し、エンジンEの各潤滑部に向けて吐出する。オイルポンプが吐出したオイルの一部は、バランサーハウジング17のロアハウジング30の割り面に形成したオイル溝30g…(図7参照)に供給される。このオイル溝30g…はロアハウジング30の第1、第2ジャーナル支持部30a,30bを通過しており、従ってオイル溝30g…から供給されるオイルで駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の第1、第2ジャーナル18a,19a;18d,19dを潤滑することができる。前記第1、第2ジャーナル18a,19a;18d,19dを潤滑したオイルの一部は、アッパーハウジング29およびロアハウジング30のバランサーウエイト収納部29c,30cおよびギヤ収納部29d,30d内に流入する。
上述のようにして、エンジンEの運転中にバランサーハウジング17のバランサーウエイト収納部29c,30cおよびギヤ収納部29d,30d内に流入したオイルをバランサーハウジング17から排出して油面を適正に保たないと、バランサーハウジング17の内部で駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19が回転する際の攪拌抵抗が増加してしまう問題がある。またエンジンEの始動時にクランキングを行うと、クランクシャフト20に連動して駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19が回転するため、スタータモータの負荷が増加して始動性が悪化する問題がある。この問題は、オイルの粘性が高くなる低温時に顕著なものとなる。
エンジンEの運転中のオイルの油面は、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の軸線L1,L2よりも上方に開口するアッパーハウジング29の上方開口部29e,29eおよび上方補助開口部29f,29f;29g,29gの開口面積により影響を受ける。即ち、前記開口面積が大きくなるほど、第1バランサーウエイト18c,19cおよび駆動、従動ギヤ18b,19bが撥ね上げたオイルがバランサーハウジング17の外部に排出され易くなるため、バランサーハウジング17内のオイルの油面が低くなって攪拌抵抗が減少する。
また始動性に影響を及ぼすエンジンEの停止中のオイルの油面は、駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19の軸線L1,L2よりも下方に開口するロアハウジング30の下方開口部30e,30eおよび下方補助開口部30f,30fの開口面積により影響を受ける。即ち、一般にオイルパン15内のオイルの油面はバランサーハウジング17内のオイルの油面よりも低いため、ロアハウジング30に開口部が存在しないとエンジンEの停止中にバランサーハウジング17内のオイルの油面が下がらず、エンジンEの始動時の攪拌抵抗が増加してしまう問題がある。しかしながら本実施の形態では、ロアハウジング30に下方開口部30e,30eおよび下方補助開口部30f,30fを形成したことで、エンジンEの停止中のオイルの油面を低下させて始動性を高めることができる。
但し、ロアハウジング30に下方開口部30e,30eおよび下方補助開口部30f,30fを無闇に大きくすると、エンジンEの運転中に駆動バランサーシャフト18および従動バランサーシャフト19が回転したときに、下方開口部30e,30eおよび下方補助開口部30f,30fからバランサーハウジング17内にオイルが吸い込まれてしまい、オイルの油面が過剰に高くなって攪拌抵抗が増加する問題がある。従って、上方開口部29e,29eおよび上方補助開口部29f,29f;29g,29gの開口面積に対する、下方開口部30e,30eおよび下方補助開口部30f,30fの開口面積の比率が重要となる。
図9のグラフは前記開口面積の比率の変化に伴う攪拌抵抗の変化を示すグラフであって、その比率を0.5以下に設定すると、つまり下方開口部30e,30eおよび下方補助開口部30f,30fの開口面積の和を、上方開口部29e,29eおよび上方補助開口部29f,29f;29g,29gの開口面積の和の半分以下にすると、攪拌抵抗が最小限に抑えられることが分かる。
更に、相互に連通するバランサーウエイト収納部29c,30cおよびギヤ収納部29d,30dのうち、ギヤ収納部29d,30dの内径はバランサーウエイト収納部29c,30cの内径よりも大きく設定されている。従って、潤滑が必要な駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bを収納するギヤ収納部29d,30dにバランサーウエイト収納部29c,30cからオイルの一部を供給し、前記駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bの潤滑効果を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では二次バランサー装置16を例示したが。本発明は一次バランサー装置に対しても適用することができる。
また実施の形態ではバランサーハウジング17の駆動ギヤ18bおよび従動ギヤ19bに対応する位置に上方補助開口部29f,29f;29g,29gおよび下方補助開口部30f,30fを形成しているが、それら上方補助開口部29f,29f;29g,29gおよび下方補助開口部30f,30fは省略可能であり、上方開口部29e,29eおよび下方開口部30e,30eだけを設けても良い。
バランサー装置を備えたエンジンの正面図 図1の2−2線断面図 図2の要部拡大図 バランサー装置のアッパーハウジングを取り除いた斜視図 図3の5−5線断面図 図3の6−6線断面図 ロアハウジングの一部の内面を示す図 アッパーハウジングの外面を示す図 アッパーハウジングの開口面積に対するロアハウジングの開口面積の比とオイルの攪拌抵抗との関係を示すグラフ
符号の説明
14 ロアブロック(エンジンブロック)
15 オイルパン
16 二次バランサー装置(バランサー装置)
17 バランサーハウジング
18 駆動バランサーシャフト(バランサーシャフト)
18a 第1ジャーナル(ジャーナル)
18b 駆動ギヤ
18c 第1バランサーウエイト(バランサーウエイト)
18d 第2ジャーナル(ジャーナル)
19 従動バランサーシャフト(バランサーシャフト)
19a 第1ジャーナル(ジャーナル)
19b 従動ギヤ
19c 第1バランサーウエイト(バランサーウエイト)
19d 第2ジャーナル(ジャーナル)
29c バランサーウエイト収納部
29d ギヤ収納部
29e 上方開口部
29f 上部補助開口部
29g 上部補助開口部
30c バランサーウエイト収納部
30d ギヤ収納部
30e 下方開口部
30f 下部補助開口部
L1 軸線
L2 軸線

Claims (6)

  1. エンジンブロック(14)の下方にオイルを貯留するオイルパン(15)を配置し、バランサーウエイト(18c,19c)およびジャーナル(18a,19a;18d,19d)を有するバランサーシャフト(18,19)をバランサーハウジング(17)の内部に収納したバランサー装置(16)を、前記エンジンブロック(14)と前記オイルパン(15)との間に配置したエンジンのバランサー装置において、
    前記バランサーハウジング(17)には、前記バランサーシャフト(18,19)の軸線(L1,L2)よりも上方に開口する上方開口部(29e)および前記バランサーシャフト(18,19)の軸線(L1,L2)よりも下方に開口する下方開口部(30e)が形成されることを特徴とするエンジンのバランサー装置。
  2. 前記上方開口部(29e)および前記下方開口部(30e)は、前記バランサーハウジング(17)のうち前記バランサーウエイト(18c,19c)を収納するバランサーウエイト収納部(29c,30c)に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のエンジンのバランサー装置。
  3. 前記下方開口部(30e)の開口面積は前記上方開口部(29e)の開口面積の半分以下に設定されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のエンジンのバランサー装置。
  4. 前記バランサー装置(16)は、相互に噛合する駆動ギヤ(18b)および従動ギヤ(19b)をそれぞれ有して前記バランサーハウジング(17)内に互いに平行に配置された駆動バランサーシャフト(18)および従動バランサーシャフト(19)を備えるとともに、前記バランサーハウジング(17)は前記駆動ギヤ(18b)および従動ギヤ(19b)を収納するギヤ収納部(29d,30d)に上部補助開口部(29f,29g)および下部補助開口部(30f)を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のエンジンのバランサー装置。
  5. 前記下方開口部(30e)および前記下方補助開口部(30f)の開口面積の和は、前記上方開口部(29e)および前記上方補助開口部(29f,29g)の開口面積の和の半分以下に設定されることを特徴とする、請求項4に記載のエンジンのバランサー装置。
  6. 前記バランサーウエイト収納部(29c,30c)および前記ギヤ収納部(29d,30d)は相互に連通するように形成され、前記ギヤ収納部(29d,30d)の内径は前記バランサーウエイト収納部(29c,30c)の内径よりも大きく設定されることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載のエンジンのバランサー装置。
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