JPH0536972Y2 - - Google Patents
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- JPH0536972Y2 JPH0536972Y2 JP1987165011U JP16501187U JPH0536972Y2 JP H0536972 Y2 JPH0536972 Y2 JP H0536972Y2 JP 1987165011 U JP1987165011 U JP 1987165011U JP 16501187 U JP16501187 U JP 16501187U JP H0536972 Y2 JPH0536972 Y2 JP H0536972Y2
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- crankcase
- gear shaft
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- gear
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- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims description 22
- 230000005484 gravity Effects 0.000 claims description 8
- 230000001050 lubricating effect Effects 0.000 claims description 6
- 238000005461 lubrication Methods 0.000 description 12
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 2
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 2
- 230000003014 reinforcing effect Effects 0.000 description 2
- 230000003111 delayed effect Effects 0.000 description 1
- 238000005553 drilling Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000007789 sealing Methods 0.000 description 1
- 239000007858 starting material Substances 0.000 description 1
Description
【考案の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
この考案は、自動2輪車、自動3輪車などに用
いられるエンジンの潤滑装置に関するものであ
る。
いられるエンジンの潤滑装置に関するものであ
る。
[従来の技術]
従来より、変速機とクラツチとを備えたエンジ
ンがあり、上記変速機は十分な潤滑を必要とす
る。一般に、変速機の歯車軸(入力軸および動力
取出軸)には、複数の変速ギヤが相対回転自在に
支持されており、上記歯車軸の外周と変速ギヤの
内周との間の摺動部を潤滑するにあつては、従
来、歯車軸の径方向外方から歯車軸にその径方向
に設けられたオイル導入孔を通つて、重力により
歯車軸の中空部にオイルを導き、さらに、上記中
空部のオイルを歯車軸に設けたオイル孔から上記
摺動部に導くようにしている(たとえば、実願昭
62−059071号公報参照)。
ンがあり、上記変速機は十分な潤滑を必要とす
る。一般に、変速機の歯車軸(入力軸および動力
取出軸)には、複数の変速ギヤが相対回転自在に
支持されており、上記歯車軸の外周と変速ギヤの
内周との間の摺動部を潤滑するにあつては、従
来、歯車軸の径方向外方から歯車軸にその径方向
に設けられたオイル導入孔を通つて、重力により
歯車軸の中空部にオイルを導き、さらに、上記中
空部のオイルを歯車軸に設けたオイル孔から上記
摺動部に導くようにしている(たとえば、実願昭
62−059071号公報参照)。
[考案が解決しようとする課題]
ところが、上記従来の潤滑装置では、オイル導
入孔が歯車軸の径方向に形成されているため、歯
車軸の回転遠心力により、オイルが上記オイル導
入孔を通つて中空部へ導入され難くなる。このた
め、歯車軸と変速ギヤとの摺動部が十分に潤滑さ
れない不都合があつた。
入孔が歯車軸の径方向に形成されているため、歯
車軸の回転遠心力により、オイルが上記オイル導
入孔を通つて中空部へ導入され難くなる。このた
め、歯車軸と変速ギヤとの摺動部が十分に潤滑さ
れない不都合があつた。
この考案は上記の実情に鑑みてなされたもの
で、簡易にして、かつクランクケースの強度向上
に寄与する構造でありながら、歯車軸と変速ギヤ
との摺動部に対して十分な潤滑性能を発揮させる
ことができ、しかも、オイル供給通路を精度良く
形成することができるオイルの潤滑装置を提供す
ることを目的する。
で、簡易にして、かつクランクケースの強度向上
に寄与する構造でありながら、歯車軸と変速ギヤ
との摺動部に対して十分な潤滑性能を発揮させる
ことができ、しかも、オイル供給通路を精度良く
形成することができるオイルの潤滑装置を提供す
ることを目的する。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、この考案に係るエ
ンジンの潤滑装置は、クランクケースの上部に該
クランクケースと一体に形成されたオイル室と、
上記クランクケースと一体に形成されて、クラン
ク軸から出力装置への動力伝達装置によつてかき
上げられたオイルを受け入れて、上記オイル室に
供給するオイル通路と、変速ギヤが相対回転自在
に装着され、その一端部よりも内側においてクラ
ンクケースに支持された中空状の歯車軸と、上記
オイル室の下部に連通し、該オイル室内のオイル
を上記歯車軸の中空部に重力によつて導くオイル
供給通路と、上記歯車軸に設けられて、上記中空
部内のオイルを歯車軸の外周と上記変速ギヤの内
周との間の摺動部に導くオイル孔とを備え、上記
オイル供給通路は、クランクケースとは別体の通
路構成部材の一端部側をクランクケースの一部に
位置決め固定し、他端部側を上記歯車軸の中空部
の一端開口部から中空部内に挿入させて形成され
てなるものである。
ンジンの潤滑装置は、クランクケースの上部に該
クランクケースと一体に形成されたオイル室と、
上記クランクケースと一体に形成されて、クラン
ク軸から出力装置への動力伝達装置によつてかき
上げられたオイルを受け入れて、上記オイル室に
供給するオイル通路と、変速ギヤが相対回転自在
に装着され、その一端部よりも内側においてクラ
ンクケースに支持された中空状の歯車軸と、上記
オイル室の下部に連通し、該オイル室内のオイル
を上記歯車軸の中空部に重力によつて導くオイル
供給通路と、上記歯車軸に設けられて、上記中空
部内のオイルを歯車軸の外周と上記変速ギヤの内
周との間の摺動部に導くオイル孔とを備え、上記
オイル供給通路は、クランクケースとは別体の通
路構成部材の一端部側をクランクケースの一部に
位置決め固定し、他端部側を上記歯車軸の中空部
の一端開口部から中空部内に挿入させて形成され
てなるものである。
[作用]
この考案において、オイル室の下部にオイル供
給通路を連通するようにしたので、オイル室のオ
イルが上記オイル供給通路に自然落下する。した
がつて、従来と同様にオイルの強制循環装置が不
要であり、潤滑装置の構造が簡易となる。
給通路を連通するようにしたので、オイル室のオ
イルが上記オイル供給通路に自然落下する。した
がつて、従来と同様にオイルの強制循環装置が不
要であり、潤滑装置の構造が簡易となる。
また、オイル室および動力伝達装置によつてか
き上げられたオイルを受け入れて、上記オイル室
に供給するオイル通路がクランクケースと一体に
形成されており、それらをクランクケースとは別
個に作製してケース内に組み込む必要がないため
に、エンジンの組立性にも優れ、また、クランク
ケースと一体に形成されたオイル室およびオイル
通路の壁が補強リブとして機能することにもな
り、クランクケースの強度の向上にも有効に寄与
する。
き上げられたオイルを受け入れて、上記オイル室
に供給するオイル通路がクランクケースと一体に
形成されており、それらをクランクケースとは別
個に作製してケース内に組み込む必要がないため
に、エンジンの組立性にも優れ、また、クランク
ケースと一体に形成されたオイル室およびオイル
通路の壁が補強リブとして機能することにもな
り、クランクケースの強度の向上にも有効に寄与
する。
しかも、オイル室内のオイルを上記歯車軸の中
空部に重力によつて導くオイル供給通路が、クラ
ンクケースとは別体の通路構成部材の一端部側を
クランクケースの一部に位置決め固定し、他端部
側を上記歯車軸の中空部の一端開口部から中空部
内に挿入して形成されるものであるから、クラン
クケースとは別体の通路構成部材からなるオイル
供給通路の位置決めが容易で、その供給通路の取
り付け精度を向上することが可能となり、したが
つて、重力によるオイルの歯車軸の中空部への供
給を円滑にして、常に十分な供給量を確保でき
る。
空部に重力によつて導くオイル供給通路が、クラ
ンクケースとは別体の通路構成部材の一端部側を
クランクケースの一部に位置決め固定し、他端部
側を上記歯車軸の中空部の一端開口部から中空部
内に挿入して形成されるものであるから、クラン
クケースとは別体の通路構成部材からなるオイル
供給通路の位置決めが容易で、その供給通路の取
り付け精度を向上することが可能となり、したが
つて、重力によるオイルの歯車軸の中空部への供
給を円滑にして、常に十分な供給量を確保でき
る。
[実施例]
以下、この考案の一実施例を図面にしたがつて
説明する。
説明する。
第1図において、1はクランクケースであり、
クランク室1aとミツシヨン室1bとが一体化さ
れている。このクランクケース1には、クラツチ
カバー2とミツシヨンカバー3とが取り付けられ
ており、クラツチカバー2内がクラツチ室2aと
なる。
クランク室1aとミツシヨン室1bとが一体化さ
れている。このクランクケース1には、クラツチ
カバー2とミツシヨンカバー3とが取り付けられ
ており、クラツチカバー2内がクラツチ室2aと
なる。
クランクケース1内には、クランク軸4と、変
速機Tの入力軸5および動力取出軸(歯車軸)6
が配置されている。上記クランク軸4は、クラン
クケース1に回転自在に軸支され、入力軸5およ
び動力取出軸6は、クランクケース1とミツシヨ
ンカバー3とに回転自在に軸支されている。8は
キツクスタータシヤフトである。
速機Tの入力軸5および動力取出軸(歯車軸)6
が配置されている。上記クランク軸4は、クラン
クケース1に回転自在に軸支され、入力軸5およ
び動力取出軸6は、クランクケース1とミツシヨ
ンカバー3とに回転自在に軸支されている。8は
キツクスタータシヤフトである。
上記入力軸5の一端には、動力伝達装置である
クラツチ7が取り付けられており、クランク軸4
の一端には、クランク軸4の駆動力をクラツチ7
に伝達する駆動ギヤ9が固定されている。上記駆
動ギヤ9とクラツチ7とによつて、クランク軸4
の駆動力が入力軸5に伝達されるようになつてい
る。
クラツチ7が取り付けられており、クランク軸4
の一端には、クランク軸4の駆動力をクラツチ7
に伝達する駆動ギヤ9が固定されている。上記駆
動ギヤ9とクラツチ7とによつて、クランク軸4
の駆動力が入力軸5に伝達されるようになつてい
る。
また、上記入力軸5には、6個の変速駆動ギヤ
11〜16からなるギヤ列が備えられている。こ
のうち2個の変速駆動ギヤ13,14は、入力軸
5のスプライン17aに沿つてスライド自在に支
持されている。18aは平軸受である。
11〜16からなるギヤ列が備えられている。こ
のうち2個の変速駆動ギヤ13,14は、入力軸
5のスプライン17aに沿つてスライド自在に支
持されている。18aは平軸受である。
一方、動力取出軸6には、上記変速駆動ギヤ1
1〜16にかみ合う変速従動ギヤ21〜26から
なるギヤ列が備えられている。このうち、2個の
変速従動ギヤ22,25は、動力取出軸6のスプ
ライン17bに沿つてスライド自在に支持され、
残りの変速駆動軸21,23,24,26は、平
軸受18bを介して動力取出軸6に摺動自在に支
持されている。
1〜16にかみ合う変速従動ギヤ21〜26から
なるギヤ列が備えられている。このうち、2個の
変速従動ギヤ22,25は、動力取出軸6のスプ
ライン17bに沿つてスライド自在に支持され、
残りの変速駆動軸21,23,24,26は、平
軸受18bを介して動力取出軸6に摺動自在に支
持されている。
この変速機Tは、上記変速駆動ギヤ13,14
および上記変速従動ギヤ22,25をそれぞれシ
フトすることによつて、1速から6速までの駆動
力の伝達経路を決定して、出力装置であるスプロ
ケツト27から出力するようになつている。
および上記変速従動ギヤ22,25をそれぞれシ
フトすることによつて、1速から6速までの駆動
力の伝達経路を決定して、出力装置であるスプロ
ケツト27から出力するようになつている。
つぎに、オイルの潤滑装置は、オイル通路3
0、オイル室31、オイル共給通路32およびオ
イル孔60を有している。
0、オイル室31、オイル共給通路32およびオ
イル孔60を有している。
上記オイル通路30は、クラツチ7がかき上げ
たオイルを受けて、オイル室31へ供給するもの
であり、クラツチカバー2とクランクケース1と
の両方に渡つて設けられている。このオイル通路
30は、第2図のクンランクカバー2内の上部に
該クラツチカバー2と一体に形成されたオイル受
け30aと、第1図のクランクケース1側に該ク
ランクケース1と一体に形成されたオイル受け3
0bとが突き合わされて構成されている。第2図
のSはシリンダ、Lはオイルレベルである。
たオイルを受けて、オイル室31へ供給するもの
であり、クラツチカバー2とクランクケース1と
の両方に渡つて設けられている。このオイル通路
30は、第2図のクンランクカバー2内の上部に
該クラツチカバー2と一体に形成されたオイル受
け30aと、第1図のクランクケース1側に該ク
ランクケース1と一体に形成されたオイル受け3
0bとが突き合わされて構成されている。第2図
のSはシリンダ、Lはオイルレベルである。
また、第1図のオイル室31は、クランクケー
ス1の上部に、該クランクケース1と一体に形成
されており、第3図のように、その下壁31aに
は、第1のオイル落下孔33、第2のオイル落下
孔34、および連通路35がそれぞれ設けられて
いる。
ス1の上部に、該クランクケース1と一体に形成
されており、第3図のように、その下壁31aに
は、第1のオイル落下孔33、第2のオイル落下
孔34、および連通路35がそれぞれ設けられて
いる。
上記第1のオイル落下孔33は、オイル室31
の入口側(第3図右方)に穿設され、その下部が
オイル供給通路32のオイル受け口32aに連通
している。上記オイル受け口32aはオイル落下
孔33よりも大径に設定されているから、オイル
落下孔33の下縁を伝つてオイル落下孔33の径
方向外方へ逃げようとするオイルはすべてオイル
受け口32a内に落下するので、オイル落下孔3
3とオイル供給通路32との間で十分なシール機
能が発揮されている。
の入口側(第3図右方)に穿設され、その下部が
オイル供給通路32のオイル受け口32aに連通
している。上記オイル受け口32aはオイル落下
孔33よりも大径に設定されているから、オイル
落下孔33の下縁を伝つてオイル落下孔33の径
方向外方へ逃げようとするオイルはすべてオイル
受け口32a内に落下するので、オイル落下孔3
3とオイル供給通路32との間で十分なシール機
能が発揮されている。
また、第2のオイル落下孔34は、第1図のよ
うに、変速駆動ギヤ11〜16と変速従動ギヤ2
1〜26とのかみ合い部分の真上に位置する部分
に、キリ加工によりそれぞれ形成されている。
うに、変速駆動ギヤ11〜16と変速従動ギヤ2
1〜26とのかみ合い部分の真上に位置する部分
に、キリ加工によりそれぞれ形成されている。
さらに、上記連通路35は、オイル室3の奥部
(第3図の左方)に形成され、その下端部35a
が動力取出軸6の軸受36に連通している。
(第3図の左方)に形成され、その下端部35a
が動力取出軸6の軸受36に連通している。
ここで、エンジンの運転時に、オイル通路30
からオイル室31に供給されるオイル量が、上記
第1および第2のオイル落下孔33,34、およ
び連通路35へ供給されるオイル量よりも多くな
るように、各オイル落下孔33,34、連通路3
5との関係がそれぞれ設定されている。これによ
り、オイル室31を容量の大きなものとして、常
に多量のオイルを貯えることができるので、オイ
ル室31へのオイル供給が一時的に遅れても、潤
滑不良をきたすおそれはない。
からオイル室31に供給されるオイル量が、上記
第1および第2のオイル落下孔33,34、およ
び連通路35へ供給されるオイル量よりも多くな
るように、各オイル落下孔33,34、連通路3
5との関係がそれぞれ設定されている。これによ
り、オイル室31を容量の大きなものとして、常
に多量のオイルを貯えることができるので、オイ
ル室31へのオイル供給が一時的に遅れても、潤
滑不良をきたすおそれはない。
つぎに、上記オイル共通通路32は、第4図の
ように、別体の通路構成部材の一例となる三角リ
ング体40の垂直部41に沿つて形成されてい
る。この三角リング体40の水平部42は、左右
一対のノツクピン43,43でオイル室31の支
持部31bに位置決めされた状態で、ビス44に
より上記支持部31bに固定されている。
ように、別体の通路構成部材の一例となる三角リ
ング体40の垂直部41に沿つて形成されてい
る。この三角リング体40の水平部42は、左右
一対のノツクピン43,43でオイル室31の支
持部31bに位置決めされた状態で、ビス44に
より上記支持部31bに固定されている。
上記オイル供給通路32の出口部32bは、第
5図のように、動力取出軸6側に向けてL字状に
屈曲し、動力取出軸6の中空部50の導入開口5
0aに対向して配置されている。一方、上記導入
開口50aには、孔あきキヤツプ51が圧入さ
れ、このキヤツプ51の孔51aには、上記オイ
ル供給通路32の出口部32bがキヤツプ51と
非接触状態で挿入されている。
5図のように、動力取出軸6側に向けてL字状に
屈曲し、動力取出軸6の中空部50の導入開口5
0aに対向して配置されている。一方、上記導入
開口50aには、孔あきキヤツプ51が圧入さ
れ、このキヤツプ51の孔51aには、上記オイ
ル供給通路32の出口部32bがキヤツプ51と
非接触状態で挿入されている。
第5図の52は突出部であり、第6図のよう
に、オイル供給通路32の出口部32bの下端部
に一体形成されている。この突出部52によつ
て、上記出口部32bから流れ落ちるオイルが出
口部32bの下壁を伝つて、第5図の右方へ流れ
て外部に漏れるのが防がれている。
に、オイル供給通路32の出口部32bの下端部
に一体形成されている。この突出部52によつ
て、上記出口部32bから流れ落ちるオイルが出
口部32bの下壁を伝つて、第5図の右方へ流れ
て外部に漏れるのが防がれている。
また、第3図に示すオイル孔60は、動力取出
軸6の径方向(第3図の上下方向)に複数形成さ
れ、各オイル孔60は、変速従動ギヤ21,2
3,24,26、ニードルベアリング61および
アイドルギヤ80の各摺動部19にそれぞれ連通
している。
軸6の径方向(第3図の上下方向)に複数形成さ
れ、各オイル孔60は、変速従動ギヤ21,2
3,24,26、ニードルベアリング61および
アイドルギヤ80の各摺動部19にそれぞれ連通
している。
上記構成において、第2図の矢印A方向に回転
するクラツチ7にかき上げられたオイルがオイル
通路30に受けられて、第3図のオイル室31に
供給される。そして、オイル室31のオイルは第
1および第2のオイル落下孔33,34、および
連通路35にそれぞれ導かれる。
するクラツチ7にかき上げられたオイルがオイル
通路30に受けられて、第3図のオイル室31に
供給される。そして、オイル室31のオイルは第
1および第2のオイル落下孔33,34、および
連通路35にそれぞれ導かれる。
ここで、第1のオイル落下孔33の下部はオイ
ル供給通路32に連通しているので、オイル室3
1のオイルは、オイル供給通路32に自然落下す
る。したがつて、従来と同様にオイルの強制循環
装置が不要であり、潤滑装置の構造が簡易とな
る。
ル供給通路32に連通しているので、オイル室3
1のオイルは、オイル供給通路32に自然落下す
る。したがつて、従来と同様にオイルの強制循環
装置が不要であり、潤滑装置の構造が簡易とな
る。
しかも、上記オイル共給通路32の出口部32
bは、動力取出軸6の中空部50の導入開口50
aに対向配置されているので、オイル供給通路3
2のオイルは、動力取出軸6の回転遠心力に妨げ
られることなく、上記中空部50に導入される。
中空部50に入つたオイルは、動力取出軸6の回
転遠心力によつて、オイル孔60に導かれ、さら
に、変速従動ギヤ21,23,24,26、ニー
ドルベアリング61およびアイドルギヤ80の各
摺動部19にそれぞれ導入される。したがつて、
上記摺動部19に十分なオイルを供給することが
でき、各摺動部19の潤滑不良を防ぐことができ
る。
bは、動力取出軸6の中空部50の導入開口50
aに対向配置されているので、オイル供給通路3
2のオイルは、動力取出軸6の回転遠心力に妨げ
られることなく、上記中空部50に導入される。
中空部50に入つたオイルは、動力取出軸6の回
転遠心力によつて、オイル孔60に導かれ、さら
に、変速従動ギヤ21,23,24,26、ニー
ドルベアリング61およびアイドルギヤ80の各
摺動部19にそれぞれ導入される。したがつて、
上記摺動部19に十分なオイルを供給することが
でき、各摺動部19の潤滑不良を防ぐことができ
る。
一方、第2のオイル落下孔34からは、変速駆
動ギヤ11〜16(第1図)と変速従動ギヤ21
〜26とのかみ合い部分に自然落下し、各ギヤ1
1〜16,21〜26が十分に潤滑される。ま
た、連通路35からは、動力取出軸6の軸受36
にオイルが流れ落ち、上記軸受36が十分に潤滑
される。
動ギヤ11〜16(第1図)と変速従動ギヤ21
〜26とのかみ合い部分に自然落下し、各ギヤ1
1〜16,21〜26が十分に潤滑される。ま
た、連通路35からは、動力取出軸6の軸受36
にオイルが流れ落ち、上記軸受36が十分に潤滑
される。
また、この実施例では、第4図の三角リング体
40を一対のノツクピン43,43で位置決め
し、さらに、ビス44でオイル室31の支持部3
1bに固定しているので、オイル供給通路32の
位置決めが容易になされ、取り付け精度が著しく
向上する。
40を一対のノツクピン43,43で位置決め
し、さらに、ビス44でオイル室31の支持部3
1bに固定しているので、オイル供給通路32の
位置決めが容易になされ、取り付け精度が著しく
向上する。
上記実施例では、第2のオイル落下孔34が、
変速駆動ギヤ11〜16と変速従動ギヤ21〜2
6とのそれぞれのかみ合い部分の真上に位置して
いたが、この考案はこれに限られるものではな
い。つまり、上記オイル落下孔34は、かみ合う
2つのギヤのうち、どちらか一方のギヤの上に位
置していれば、十分な潤滑が可能である。
変速駆動ギヤ11〜16と変速従動ギヤ21〜2
6とのそれぞれのかみ合い部分の真上に位置して
いたが、この考案はこれに限られるものではな
い。つまり、上記オイル落下孔34は、かみ合う
2つのギヤのうち、どちらか一方のギヤの上に位
置していれば、十分な潤滑が可能である。
この考案に係る潤滑装置は、上記実施例のよう
に、動力取出軸6と変速従動ギヤ21,23,2
4,26との摺動部19にオイルを潤滑する場合
に限定されず、たとえば、第1図の入力軸5と変
速駆動ギヤ11,12,15との摺動部にオイル
を潤滑する場合にも適用されることができる。こ
の場合、オイル供給通路32の出口部32bは、
入力軸5の中空部に対向して配置すればよい。
に、動力取出軸6と変速従動ギヤ21,23,2
4,26との摺動部19にオイルを潤滑する場合
に限定されず、たとえば、第1図の入力軸5と変
速駆動ギヤ11,12,15との摺動部にオイル
を潤滑する場合にも適用されることができる。こ
の場合、オイル供給通路32の出口部32bは、
入力軸5の中空部に対向して配置すればよい。
[考案の効果]
以上のように、この考案によれば、動力伝達装
置の回転遠心力によりかき上げられたオイルを、
クランクケースと一体に形成されたオイル通路を
経てクランクケースの上部にこれと一体に形成さ
れたオイル室に量的に十分に供給することができ
るとともに、このオイル室のオイルを重力によつ
て歯車軸の中空部に導き、かつ、この中空部に供
給されたオイルを歯車軸に設けられたオイル孔を
経て摺動部へ導くことによつて、常に上記摺動部
を十分に潤滑することができる。したがつて、オ
イルポンプなどの強制潤滑装置を必要としないこ
とと、重力を利用した自然落下式の潤滑装置を構
成するための部品数をできるだけ少なくすること
により、全体を簡易な構造とし、また、オイル通
路およびオイル室をクランクケースと一体に形成
することで、それら構成部材を補強リブとして機
能させて、クランクケースの強度の向上に有効に
寄与させることができ、かつ所定の潤滑性能を良
好に発揮させることができる。しかも、クランク
ケースとは別体の通路構成部材からなるオイル供
給通路の位置決めが容易で、その共給通路の取り
付け精度を向上することが可能となり、したがつ
て、重力によるオイルの歯車軸の中空部への供給
を円滑にして、常に十分な供給量を確保できる。
置の回転遠心力によりかき上げられたオイルを、
クランクケースと一体に形成されたオイル通路を
経てクランクケースの上部にこれと一体に形成さ
れたオイル室に量的に十分に供給することができ
るとともに、このオイル室のオイルを重力によつ
て歯車軸の中空部に導き、かつ、この中空部に供
給されたオイルを歯車軸に設けられたオイル孔を
経て摺動部へ導くことによつて、常に上記摺動部
を十分に潤滑することができる。したがつて、オ
イルポンプなどの強制潤滑装置を必要としないこ
とと、重力を利用した自然落下式の潤滑装置を構
成するための部品数をできるだけ少なくすること
により、全体を簡易な構造とし、また、オイル通
路およびオイル室をクランクケースと一体に形成
することで、それら構成部材を補強リブとして機
能させて、クランクケースの強度の向上に有効に
寄与させることができ、かつ所定の潤滑性能を良
好に発揮させることができる。しかも、クランク
ケースとは別体の通路構成部材からなるオイル供
給通路の位置決めが容易で、その共給通路の取り
付け精度を向上することが可能となり、したがつ
て、重力によるオイルの歯車軸の中空部への供給
を円滑にして、常に十分な供給量を確保できる。
第1図はこの考案の一実施例を示す横断面図、
第2図は第1図の−線に沿う縦断面図、第3
図は第1図の−線に沿う縦断面図、第4図は
第3図の方向から見た矢視図、第5図はオイル
供給通路の拡大断面図、第6図は第5図の方向
から見た矢視図である。 1……クランクケース、4……クランク軸、6
……歯車軸、7……動力伝達装置、19……摺動
部、21〜26……変速ギヤ、27……スプロケ
ツト(出力装置)、30……オイル通路、31…
…オイル室、32……オイル供給通路、32b…
…出口部、50……中空部、50a……導入開
口、60……オイル孔。
第2図は第1図の−線に沿う縦断面図、第3
図は第1図の−線に沿う縦断面図、第4図は
第3図の方向から見た矢視図、第5図はオイル
供給通路の拡大断面図、第6図は第5図の方向
から見た矢視図である。 1……クランクケース、4……クランク軸、6
……歯車軸、7……動力伝達装置、19……摺動
部、21〜26……変速ギヤ、27……スプロケ
ツト(出力装置)、30……オイル通路、31…
…オイル室、32……オイル供給通路、32b…
…出口部、50……中空部、50a……導入開
口、60……オイル孔。
Claims (1)
- クランクケースの上部に該クランクケースと一
体に形成されたオイル室と、上記クランクケース
と一体に形成されて、クランク軸から出力装置へ
の動力伝達装置によつてかき上げられたオイルを
受け入れて、上記オイル室に供給するオイル通路
と、変速ギヤが相対回転自在に装着され、その一
端部よりも内側においてクランクケースに支持さ
れた中空状の歯車軸と、上記オイル室の下部に連
通し、該オイル室内のオイルを上記歯車軸の中空
部に重力によつて導くオイル供給通路と、上記歯
車軸に設けられて、上記中空部内のオイルを歯車
軸の外周と上記変速ギヤの内周との間の摺動部に
導くオイル孔とを備え、上記オイル供給通路は、
クランクケースとは別体の通路構成部材の一端部
側をクランクケースの一部に位置決め固定し、他
端部側を上記歯車軸の中空部の一端開口部から中
空部内に挿入させて形成されてなるエンジンの潤
滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987165011U JPH0536972Y2 (ja) | 1987-10-27 | 1987-10-27 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987165011U JPH0536972Y2 (ja) | 1987-10-27 | 1987-10-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0169108U JPH0169108U (ja) | 1989-05-08 |
JPH0536972Y2 true JPH0536972Y2 (ja) | 1993-09-20 |
Family
ID=31451111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987165011U Expired - Lifetime JPH0536972Y2 (ja) | 1987-10-27 | 1987-10-27 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0536972Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-10-27 JP JP1987165011U patent/JPH0536972Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0169108U (ja) | 1989-05-08 |
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