JP2008171156A - 解析モデル作成プログラム、解析モデル作成装置、解析モデル作成方法、および該解析モデル作成方法を含む装置の製造方法 - Google Patents

解析モデル作成プログラム、解析モデル作成装置、解析モデル作成方法、および該解析モデル作成方法を含む装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】三次元形状モデルから解析モデルを作成する場合に、三次元形状モデルをできるだけ有効に利用しつつ、ユーザの手間を少なくする。
【解決手段】解析モデル作成プログラムによって動作するコンピュータは、三次元形状モデル(a)を受け付け、締結部8を抽出し、そこに含まれるボルト5やナット6を削除し、板1や2にあるボルト5用の穴を埋め、締結部8に含まれる部品である板1と2を、それぞれ、締結部8の近傍の第一の形状である板11と21と、その残りの第二の形状である板10と20とに分割し、第一の形状に対して、もとの板1や板2の物性値とは異なる、締結を反映した物性値を割り当てる。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体の三次元形状をモデル化した三次元形状モデルから、その物体について解析するための解析モデルを作成する技術に関する。
近年、複数の部品からなる装置の設計に三次元CAD(Computer Aided Design)システムが広く利用されている。三次元CADの利用対象は、集積回路、機械、車両、建築物など広範囲におよぶ。また、コンピュータの性能向上とともに、三次元CADシステムによってより詳細な三次元形状モデルを作成することができるようになってきた。なお、以下では三次元形状モデルを単に「形状モデル」とよぶ。現状では、最終製品の形態と同程度に詳細な形状モデルを扱うのに十分な性能を備えたコンピュータが普及している。そのため、設計モデルと具体的な製品モデルがほぼ同じである場合も増えている。
一方、装置に外力を加えたときのひずみや装置の強度などについての力学的な解析も、コンピュータを用いて行うことが一般化してきた。
ところで、現状で普及している多くのコンピュータの性能は、詳細な形状モデルを扱うのには十分だが、その詳細な形状モデルをそのまま解析モデルとして利用して数値解析を行うには不十分だ、というレベルである。そのため、形状の設計用の形状モデルとは別に解析用の解析モデルを作成し、解析モデルを使って有限要素法による数値解析を行うことが一般的である。
例えば、金属製の梁と天板と床板からなるロッカユニット構造を有する装置がある。ロッカユニット構造は骨組みの構造であり、内部の空間に様々な部品を収容することができる。最終的な製品は、そのように様々な部品を収容したものの場合もあるが、ロッカユニット構造そのものについての力学的解析も重要である。
このロッカユニット構造では、梁、天板、床板などの板金部品同士の締結に、ネジ、リベット、溶接などの締結部品を用いるのが一般的である。近年は、それらの締結部品をも含み、板金の細かな形状まで定義した詳細な形状モデルを、三次元CADシステムを使って作成することが多い。ところが、そのような形状モデルはあまりにも詳細すぎて、解析モデルとして利用した場合、解析には膨大なコンピュータ資源が必要となる。
例えば、ネジを使った締結の場合、当然ネジ穴が存在するが、有限要素法によって解析を行うには、メッシュの節点を穴の輪郭に沿って複数設け、それら節点と他のメッシュの節点とを結ばなくてはならない。その結果、直接的および間接的に節点の数が増加し、解析には膨大なコンピュータ資源が必要となる。よって、現状で普及しているコンピュータの性能を考慮すると、詳細な形状モデル自体を解析モデルとして流用することは非現実的である。
そのため、詳細な形状モデルを簡略化して解析モデルを作成することが一般的に行われている。簡略化のためには、まず、できるだけアセンブリ部品を省略して基本構造のみに絞り込むことが行われる。また、特に板金部品のような薄板については、三次元CADシステムにより作成されたソリッドモデルを、フェースモデル(面モデル)であるシェルモデルに置き換えることが一般的に行われている。シェルモデルでは、ネジやリベット等による締結部は、点同士を例えば梁要素により結合した点結合に置き換えられる。
ここで、図18を参照してシェルモデルについて簡単に説明する。
図18(a)は2枚の板121と122がボルト締結ボルト締結123と124により締結されている様子を示した斜視図である。また、図18(a)は、三次元CADシステムにより作成された形状モデルを視覚化した図でもある。図18(a)に示したように、三次元CADにより作成される形状モデルはソリッドモデルであり、板121や122は厚みを有した形状で表される。
一方、図18(b)は図18(a)に対応するシェルモデルである。図18(a)と図18(b)では、板121がフェース125に対応し、板122がフェース126に対応し、ボルト締結ボルト締結123が点結合127に対応し、ボルト締結ボルト締結124が点結合128に対応する。
図18(b)に示したように、厚みを持った三次元形状の板121と122が、シェルモデルでは板厚方向に圧縮されて平面であるフェース125と126に置き換えられている。フェース125や126は中立面と呼ばれる。また、ボルトやリベットや溶接等による締結は、フェース125上の一点とフェース126上の一点とをポイント・ツー・ポイントで結ぶ点結合により置き換えられている。図18(b)の例では、2箇所のボルト締結ボルト締結123と124が2箇所の点結合127と128に置き換えられているが、例えば接着剤による締結をn箇所の点結合で置き換えることも行われる。
なお、シェルモデルの利用例は、特許文献1や特許文献2に記載されている。
特許文献1に記載の解析モデル生成装置は、形状モデルから締結部を自動的に検索する。その際、締結の位置や、例えばネジ、リベット、溶接などの締結の種類を判断する。そして、検索の結果得られた締結部を強調して表示し、ユーザに判断の正否を確認させる。そのようにして位置や種類が定まった締結部に対し、解析モデル生成装置は、締結モデル作成オブジェクトデータベースを参照して、シェルモデルにおける締結部のモデル化を行う。
特許文献2には、多層配線基板の解析のために、各層に対する単層モデルを積層して解析する方法が記載されている。
特開2001−265836号公報 特開2006−91939号公報
形状モデルから解析用のシェルモデルを作成するには、以下の工程が必要である。
(1)膨大な情報量を有するソリッドモデルから基本構造を抽出する工程。例えば、図18(a)の形状モデルから、板121と122を基本構造として抽出する工程。
(2)ソリッドモデルをシェルモデルに置換する工程。例えば板121と板122をフェース125と126に置換する工程。
(3)締結部を適切に置換する工程。例えばボルト締結ボルト締結123と124を2箇所の点結合127と128に置換する工程。
これらの工程は、手作業を必要とする場合も多い。特に、(3)の工程は人間が判断する必要があるが、200から300箇所の締結部を含む装置も珍しくないため、膨大な作業工数が発生する。また、締結部の剛性を正確に表現することは非常に難しく、締結部のモデリングには確立された手法がない。そのため、解析精度にばらつきが見受けられる。
また、影響を少なくするための手法も研究されているとはいえ、(2)の置換も解析精
度に影響を及ぼす。
一方、これらの問題を避けるために形状モデル自体をそのまま解析モデルとして利用すると、形状モデルに対してメッシュ分割が行われるため、メッシュの数やメッシュを構成する節点の数が膨大となり、解析には膨大なコンピュータ資源を必要とするという問題があった。
なぜなら、第一に、図18(a)のボルト締結123や124に使われているボルトやナットに対応して多くの小さなメッシュが必要となるからである。
第二に、ボルトが板121や122を貫通する穴の輪郭に沿ってメッシュの節点をいくつか設定しなくてはならないからである。すると、それらの節点を含むメッシュが穴の周りに放射状に設定される。もし穴がなければ、板121や122は単純な直方体形状なので、粗いメッシュにより適切にモデル化することが可能であり、板121や122の上面や下面にある節点の数も少ない。しかし、ボルト用の穴の直径は一般に板121や122の大きさに比べて遥かに小さく、その小さな穴に沿って複数の節点がある。このため、穴の輪郭に沿って節点が設定されると、その影響で穴の周りに放射状にメッシュがかなり密集して設定される。そしてその密集したメッシュの影響により直接的または間接的に、板121や122の上面や下面において必要な節点の数が増加してしまう。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものである。本発明の課題は、三次元形状モデルから解析モデルを作成する場合に、三次元形状モデルをできるだけ有効に利用することと、ユーザの手間を少なくすることである。
本発明による解析モデル作成プログラムは、コンピュータに、複数の部品からなる装置の三次元形状モデルを加工させることにより解析モデルを作成させる。該解析モデル作成プログラムは、前記三次元形状モデルを入力として受け付け、第一の格納手段に格納する入力ステップと、前記部品同士の締結に関する属性情報を格納した第二の格納手段を参照し、前記属性情報と前記三次元形状モデルとに基づいて、第一の部品と第二の部品が締結されている締結部を抽出する締結部抽出ステップと、前記第一の部品と前記第二の部品のそれぞれを、前記三次元形状モデルにおいて、前記締結部近傍の第一の形状と、該第一の形状の残りの部分に対応する一つ以上の第二の形状とに分割する分割ステップと、前記第一の部品を分割して得られた前記第一の形状と前記第二の部品を分割して得られた前記第一の形状のそれぞれに対し、前記属性情報に応じたパラメータと前記部品の材質に応じた物性値とを格納した第三の格納手段を参照し、前記パラメータおよび前記物性値に基づいて、締結を反映した物性値である等価物性値を算出し、該等価物性値を前記第一の形状に割り当てる等価物性値割り当てステップと、をコンピュータに実行させる。
よって、前記解析モデル作成プログラムによれば、ユーザが個々の締結部について判断をしなくても自動的に適切な等価物性値が割り当てられる。
また、前記締結部が前記第一の部品と前記第二の部品を締結する第三の部品を含む場合に、該第三の部品を前記三次元形状モデルから削除する削除ステップをさらに前記解析モデル作成プログラムが前記コンピュータに実行させることが好ましい。
さらに、前記第一の部品または前記第二の部品の少なくとも一方が穴を有し、前記第三の部品を前記穴にはめることにより前記第一の部品と前記第二の部品が締結される場合に、前記三次元形状モデルにおいて前記穴を埋める穴埋めステップを前記解析モデル作成プログラムが前記コンピュータに実行させることが好ましい。
このような削除ステップや穴埋めステップによって、形状が簡略化された三次元形状モデルが解析モデルとして得られる。
本発明による解析モデル作成装置は、前記解析モデル作成プログラムが前記コンピュータに実行させるのと同様の動作をする装置であり、本発明による解析モデル作成方法は、前記解析モデル作成プログラムが前記コンピュータに実行させる方法である。
また、複数の部品からなる装置の製造方法が、前記解析モデル作成方法を含んでもよい。
本発明によって得られる解析モデルは、フェースモデルではなく、三次元形状モデルである。よって、もとの三次元形状モデルに含まれる三次元情報を解析に有効に活用することができる。また、上記のように処理がコンピュータによって行われるので、ユーザの手間は少ない。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下では説明を分かりやすくするために、次の二点を仮定するが、この仮定は解析モデルの種類や解析の方法を限定する趣旨ではない。
・ 解析モデルは力学的な解析を行うためのモデルである。
・ 有限要素法による解析を行うために、作成された解析モデルの形状に対してメッシュ分割を行う。
図1は、本発明によって形状モデルから解析モデルを作成する方法の概略を例示により説明する図である。図1において、(a)は入力される形状モデルを表す斜視図、(b)はその断面図である。また、(e)は出力される解析モデルを表す斜視図、(d)はその断面図である。(c)は、(b)および(d)と同様の断面図であり、(b)から(d)への処理の途中経過を表している。
(a)の形状モデルでは、板1と2がボルト締結3と4により締結されている。参照の便宜のために右側にはx軸、y軸、z軸を示してある。説明を簡単にするため、板1と2は直方体形状であり、直方体の各辺はx軸、y軸、z軸のいずれかと平行であり、板1および2の厚み方向がz軸方向であると仮定して図示してある。
この形状モデルの、yz平面に平行な面による断面図が(b)である。図1の例では、ボルト締結3と4は同様の構造であり、(b)はボルト締結3に該当する部分の断面図である。(b)に図示したように、ボルト締結3は、ボルト5とナット6を用いた締結である。板1と2、およびボルト5とナット6の材質は何でもかまわない。
(a)と(b)に示したように、形状モデルでは、ボルト5やナット6のような小さな部品までモデル化されている。当然、板1および2においてボルト5が貫通する穴もモデル化されている。したがって、この形状モデルを解析モデルとして用いると、上記のとおり、解析には膨大なコンピュータ資源が必要となってしまう。
そこで、本発明では、(a)や(b)に示した形状モデルをそのまま解析モデルとして利用するのではなく、(b)から(c)を得る処理および(c)から(d)を得る処理を実行する。(b)から(c)を得る処理は、形状モデルを簡略化して、メッシュや節点の数の増加の原因をなくす処理である。(c)から(d)を得る処理は、解析に必要な情報を与える処理である。
具体的には、(b)からボルト5とナット6を削除し、板1および2においてボルト5
が貫通していた穴を埋めることによって、(c)が得られる。(c)には、板1と2が接触している接触面7が示してある。ここで、接触面7のy軸方向の範囲がy≦y≦yとする。つまり板2の左端のy座標がyで板1の右端のy座標がyとする。このとき、板1と2が締結されている部分である締結部8は、板1および2のうちy≦y≦yなる範囲の全体を含む。(c)では(b)よりも形状が簡略化されているので、(c)の形状モデルに対してメッシュ分割を行う場合、(b)の形状モデルに対してメッシュ分割を行うのに比べてメッシュや節点の数少なくてすむ。
ところで、図1ではボルト5とナット6を使って板1と板2を締結しているが、一般に複数の部品を締結する方法はこれに限らない。
例えば、溶接による締結の場合、溶接による母材の微細な形状の変化や溶加材の形状は形状モデルに反映されないかもしれないし、接着剤による締結の場合、接着剤の厚みは無視して形状モデルが作成されているかもしれない。そのような場合は、三次元CADシステムにより作成された形状モデルが既に(c)の状態であると見なせる。よって、そのような締結に対しては、上記の(b)から(c)を得る処理は省略される。
あるいは、溶接による締結の場合で、図2の溶接32など、溶加材のおおよその形状を形状モデルにモデル化している場合もありうる。その場合、上記の(b)から(c)を得る処理を、部品を削除する処理のみを行うように変えればよい。つまり、形状モデルから溶加材の形状を削除するが、ボルト5を使った締結とは異なり、もともと穴はないので穴埋め処理は行わないように変えればよい。
さて、図1(c)の例に戻ると、このようにして得た(c)の形状モデルは、単に穴のない2枚の板が、それぞれの下面の一部と上面の一部で接触していることを表す形状モデルとまったく同一である。一方、実際は板1と2が締結部8でボルト締結ボルト締結3と4により締結されているので、解析モデルはその締結を反映したものでなくてはならない。そこで(c)にその締結を反映したのが、(d)および(e)に示した解析モデルである。
具体的には、板1を板10と11という二つの形状に分割し、板2を板20と21という二つの形状に分割し、板11には元の板1とは異なる物性値を割り当て、板21には元の板2とは異なる元の板2とは異なる物性値を割り当て、板10と11、板20と21、板11と21の間にそれぞれ適当な制約条件を設定することにより、(c)から(d)の解析モデルを得る。
板1を板10と11に分割する分割面12はy=yなる平面であり、板2を板20と板21に分割する分割面22はy=yなる平面である。また、接触面9は事実上、接触面7と同じ面を表すが、板1と2の接触を表すのに符号「7」を用い、板11と21の接触を表すのに符号「9」を用いて区別している。
なお、板11と21に、元の板1や2とは異なる物性値が割り当てられていることを、(d)では斜線により表している。一般的に、複数の部品を締結して組み立てた装置は、一体形成した装置に比べて、締結部の強度が低い。そこで、その低い強度に相当する物性値を板11や21に割り当てる。
また、上記の制約条件とは、具体的には以下の制約条件である。
・ 板10と11は分割面12で接触しており、離れたり接触位置がずれたりすることはない。つまり、どのような外力を加えても、板10と11は分割面12で接触した状態を保つ。
・ 同様に、板20と21も分割面22で接触しており、離れたり接触位置がずれたりすることはない。
・ 同様に、板11と21も接触面9で接触しており、離れたり接触位置がずれたりすることはない。
これらの制約条件は、板10と11の二つの形状が実際には一枚の板1に対応すること、板20と21の二つの形状が実際には一枚の板2に対応すること、板1と2が締結されていること、をそれぞれ表している。
なお、微視的には上記の制約条件が実際の変形やずれを反映していないことがあるかもしれない。しかし、解析対象の全体を巨視的に見れば、板11や21に適切な物性値を割り当てることによって、どの程度の力を加えると締結部8が許容範囲を超えてずれたり変形したりするのかを精度よく解析することが可能となる。
例えば、板1と2を引き剥がす方向に大きな力を加えると、実際には、接触面7付近で板1や2が変形し、y≦y≦yなる範囲の一部において、板1と2の接触が保たれなくなるかもしれない。つまり、実際には、板11と21の間の上記の制約条件が厳密には成立しなくなるかもしれない。
しかし、上記の制約条件の下で解析を行った場合でも、板11や21に適切な物性値が割り当てられていれば、そのような力を加えたときに変形が生じるはずである。例えば、板11や21が変形したり、板10が分割面12の近傍で変形したり、板20が分割面22の近傍で変形したりするはずである。よって、板11や21に適切な物性値を割り当てることにより、解析モデルにおいてそれらの変形が許容範囲を超えるときの力の大きさが、実際に板1と2が許容範囲を超えてずれたり変形したりするときの力の大きさと、ほぼ一致すると期待される。そして、そのような適切な物性値の割り当て方は、実験等により決めることが可能である。
以上のようにして作成した解析モデルには、以下の特徴がある。
第一に、この解析モデルは、(e)に示すごとく三次元形状を有するモデルである。したがって、シェルモデルを利用する場合のように、三次元形状を平面に置換することに起因する解析精度への影響はない。
第二に、この解析モデルは、(a)に示した元の形状モデルに比べて形状が簡略化されている。したがって、(e)のモデルは(a)のモデルよりも、メッシュ分割を行って有限要素法により解析を行うのに必要なコンピュータ資源の量が、大幅に少なくてすむ。
第三に、板11や21に適切な物性値を割り当てることにより、形状の簡略化に起因する解析精度への影響の度合いは実用上の問題がない程度に抑えることができる。また、その適切な物性値を決めるためのライブラリを予め作成しておけば、自動的に物性値が割り当てられるのでユーザの手間も減り、誰でも同じ解析モデルを作成することができる。
図2は、三次元CADシステムにより作成された詳細な形状モデルの一例である。この形状モデルは詳細なので、図2は解析の対象となる構造物そのものを図示しているとも言える。
図2の右側に示したロッカユニット構造30は、略直方体状の構造物である。ロッカユニット構造30は様々な用途に利用されるが、例えば複数枚の板で仕切られ、仕切ったそれぞれの空間に機械部品が収納される。ロッカユニット構造30は、垂直方向の支柱、水平方向の梁、天板および床板を取り付けるための枠を含む。なお、図2の例では、支柱や
梁はすべて板金でできていると仮定している。
図2の左側にロッカユニット構造30の一部を拡大して示したが、ロッカユニット構造30の構成要素は、ボルト締結31、溶接32、リベット締結33などにより互いに締結されている。なお、図2の溶接32は隅肉溶接であり、三角柱形状により示してあるが、これは溶加材の正確な形状を表しているのではなく、溶接位置と溶接長を表すための便宜的な形状である。
図3は、本発明の一実施形態による解析モデル作成装置40の機能ブロック構成図である。図3には、解析モデル作成装置40への入力である形状モデル50、解析モデル作成装置40からの出力である解析モデル53、解析モデル作成装置40が利用する締結部品位置・属性DB51(「DB」はデータベースの略)および締結部品等価物性値ライブラリ52もあわせて図示してある。
解析モデル作成装置40は、三次元CADシステムにより作成された詳細な形状モデル50を入力として受け付ける形状モデル受付部41と、形状モデル50に基づいて締結部を抽出する締結部抽出部42と、図1のボルト5やナット6のような部品を形状モデル50から削除する部品削除部43と、削除した後の穴を埋める穴埋め部44と、締結部に含まれる部品のそれぞれを分割する分割処理部45と、分割後の形状に対して物性値の割り当てを行う等価物性値置換部49とを備える。例えば、図1の板1と2が締結部に含まれる部品の例であり、分割処理部45は板1を板10と11に分割し、板2を板20と21に分割する。そして分割後の形状である板11と21に対して等価物性値置換部49が物性値の割り当てを行う。等価物性値置換部49による処理が終わったデータが、解析モデル53として解析モデル作成装置40から出力される。
また、分割処理部45は、各締結部に対して当該締結部に対応する候補領域を設定する候補領域設定部46と、複数の候補領域同士が所定の条件を満たすときに結合して一つの候補領域とする候補領域結合部47と、候補領域の表面が各部品と交わる面を分割面として部品を複数の形状に分割する分割実行部48と、を備える。
図3において、締結部抽出部42、部品削除部43、穴埋め部44の3箇所からそれぞれ分割処理部45への矢印が示されている。より正確には、三つの矢印は分割処理部45のうちの候補領域設定部46への矢印である。このような三つの矢印があることは、締結の種類によって省略可能な処理があることに対応している。例えば、形状モデルに反映されない接着剤や溶接による締結部は、部品の削除や穴埋めが不要なので、締結部抽出部42から分割処理部45への矢印に対応する。また、図2の溶接32など、形状モデルに溶加材の形状が反映された隅肉溶接による締結部は、溶加材の形状の削除のみ必要で穴埋めが不要なので、部品削除部43から分割処理部45への矢印に対応する。また、ボルトやネジやリベットによる締結部は、部品の削除と穴埋めの双方が必要なので、穴埋め部44から分割処理部45への矢印に対応する。
図3における解析モデル作成装置40の各構成要素は機能ブロックである。これらの機能ブロックは、専用のハードウェア回路によって実現してもよいが、ソフトウェアにより実現してもよい。後者の場合、締結部品位置・属性DB51や締結部品等価物性値ライブラリ52は、解析モデル作成装置40を実現するコンピュータが備える記憶装置に格納されていてもよいし、そのコンピュータからネットワークを介してアクセス可能な記憶装置に格納されていてもよい。
次に、図4と図5を参照して、解析モデル作成装置40が行う処理について説明する。図4は解析モデル作成装置40が形状モデルから解析モデル53を作成する処理を表すフ
ローチャートであり、図5はそのうちの分割処理を表すフローチャートである。
ステップS101では、形状モデル受付部41が形状モデル50を受け付け、メモリに格納し、ステップS102に移行する。形状モデル50は三次元CADシステムにより作成された詳細な形状モデルであり、その具体例は図2である。また、メモリの例は、図17のRAM103である。
ステップS102では、締結部品位置・属性DB51を参照することにより、形状モデル受付部41が受け付けた形状モデル50から締結部を締結部抽出部42が抽出する。締結部抽出部42は、抽出した結果を締結部データ54として後の処理のためにメモリに記憶する。メモリの例は、図17のRAM103である。
締結部品位置・属性DB51には、締結部品の位置や属性が記憶されている。ここで「締結部品」とは、例えば、ボルト、ナット、リベット等の部品だけではなく、スポット溶接や隅肉溶接などの溶接も含む。溶接を表す「締結部品」は、形状モデル50には形状として反映されていない場合もある。例えば、スポット溶接は、形状モデル50には形状として表されておらず、溶接の位置と属性のみがデータとして記憶されているだけかもしれない。
締結部抽出部42は締結部品位置・属性DB51を参照することにより、形状モデル50に含まれる締結部品の位置や属性に関する情報を取得する。ステップS102で利用する属性の例は、締結部品の形状、寸法、種類、材質などである。
例えば、締結部品位置・属性DB51を参照することによって、ボルトがどこに使われているか、そのボルトはどれくらいの直径と長さか、そのボルトはどの向きに使われているか、という情報を締結部抽出部42が取得する。同様に、締結部抽出部42はナットに関する情報も取得する。その結果、締結部抽出部42は締結部を抽出することができる。
例えば、形状モデル50が図1(a)の場合、ステップS102では、締結部抽出部42が、図1(b)のボルト5とナット6の位置と属性に関する情報を締結部品位置・属性DB51から取得する。そして締結部抽出部42は、取得した情報と形状モデル50に含まれるアセンブリ情報とに基づいて以下のことを認識する。
・ ボルト5がナット6の貫通孔を貫通している。つまり、ボルト5とナット6が組みあわされて使われている。
・ ボルト5とナット6の間には板1の一部と板2の一部が存在する。
・ 板1の上面にボルト5の頭が接している。
・ 板2の下面にナット6が接している。
・ 板1と2は接触面7で接している。
・ 板1と2にはそれぞれ貫通孔があって、ちょうどその貫通孔の位置がボルト5の位置と一致している。
これらの認識に基づき、締結部抽出部42は締結部8を抽出する。締結部8として抽出する領域の決め方は実施形態によって様々である。
例えば、図1(b)の例の場合、締結部8は、締結部品であるボルト5とナット6を含み、z座標が板2の下面から板1の上面までの範囲を含み、x座標とy座標が接触面7の範囲を含む、という条件を満たす領域のうち最小の回転楕円体の領域でもよい。あるいは、締結部8が、上記の条件を満たす領域のうち最小の直方体の領域であってもよい。ある
いは、締結部8が、それらの最小の領域よりも所定のマージンの分だけ広く設定した領域であってもよい。つまり、後述のステップS103〜S105の処理において、ステップS102で記憶した締結部データ54から必要な情報が得られるのなら、締結部データ54の具体的な形式や、締結部として抽出する領域の具体的な形状や範囲は、実施形態に応じて任意に定めてよい。
締結部データ54の記憶後、処理はステップS103に移行する。
ステップS103では、ステップS102で抽出した締結部に含まれる部品のうち削除すべき部品を、部品削除部43が形状モデル50から削除する。以下で、削除後の形状モデルを符号「50b」により参照するが図示はしない。削除すべき部品とは、具体的には締結部品位置・属性DB51に締結部品として記憶されている部品である。あるいは、削除すべき部品とは、解析対象の構造物を構成する部品のうち、支柱や梁などの基本的な構成要素以外の部品であって、それらの基本的な構成要素同士を締結するために使われている比較的小さな部品である、と言ってもよい。
なお、釘のように単独で用いられる締結部品もあり、ボルトとナットのように二つが一組で用いられる締結部品もあり、ボルトとナットと座金のように三つ以上が一組で用いられる締結部品もある。そのように一組にして用いられる複数の締結部品は、多くの場合、ステップS103ですべてが削除される。しかし、後述の図15の例では、L字金具77aとボルト78a、79aが一組になっているが、このうちL字金具77aは削除されない。
逆に、締結部に含まれる部品のうち削除してはならないのは、解析対象の構造物を構成する基本的な構成要素である。例えば、図1(b)の締結部8は板1および2を含むが、板1および2は基本的な構成要素であるから、板1や2の締結部8に含まれる部分を形状モデル50から削除してはならない。なお、形状として反映されていない溶接などの締結部品は削除してもしなくてもよい。
なお、図4では、締結部データ54と締結部品位置・属性DB51の双方をステップS104で参照することを矢印により示している。
例えば、図2のロッカユニット構造30に関する形状モデル50の場合、ステップS103では、ボルト締結31に使われているボルトと不図示のナット、三角柱の形状により表されている溶接32、リベット締結33に使われているリベットが削除される。
ステップS102で抽出したすべての締結部について、削除すべき部品をすべて削除したら、ステップS104に移行する。
ステップS104では、ステップS103で部品を削除したあとの形状モデル50bに残った穴を穴埋め部44が埋める。ステップS104では穴埋め部44が締結部データ54と締結部品位置・属性DB51の双方を参照しており、図4ではそのことを矢印により示している。
ステップS104で埋めるべき穴は、ステップS103で削除した部品がはまっていた穴のみである。例えば、図6の梁35に相当する図2の水平方向の梁のように、締結とは無関係な穴を有する部品もある。そのような締結と無関係な穴は埋めるべきではない。
よって、穴埋め部44は締結部データ54と締結部品位置・属性DB51を参照して、形状モデル50bに含まれる穴のうち現在注目している穴が、ステップS103で削除した部品がはまっていた穴であるか否かを判断する。穴埋め部44は、その判断に基づき、埋めるべき穴のみを埋める。この穴埋めの処理は、形状モデル50bに対してなされる。以下で、処理後の形状モデルを符号「50c」により参照するが図示はしない。形状モデ
ル50cは図1(c)に相当する。
埋めるべきすべての穴を埋めたら、処理はステップS105に移行する。
ステップS105の分割処理は、分割処理部45が形状モデル50cに対して行う処理である。図1を例としてその概要を説明すると、分割処理とは、板1を板10と11に分割し、板2を板20と21に分割する処理である。図1では説明の便宜上、形状モデル50自体が比較的単純であった。よって、図1(d)の例では、分割処理部45は、接触面7に相当するy≦y≦yなる範囲の境界に基づきy=yなる平面で板1を分割し、y=yなる平面で板2を分割している。つまり、y=yなる平面は分割面12を含む平面であり、y=yなる平面は分割面22を含む平面である。
しかし、実際には図2のロッカユニット構造30のような複雑な形状を有する形状モデル50が解析モデル作成装置40に入力される。そこで、ステップS105では、図1(d)の例よりも複雑な処理を行っている。
図5は、その分割処理の詳細を示すフローチャートである。具体例として、図2の一部を拡大した図6、および図6の断面図である図7を参照しながら、図5の処理を説明する。
図6は、図2のボルト締結31の部分の拡大図に、候補領域61〜63を加えた図である。図6(a)に示すように、支柱34と梁35は、2箇所の締結部38および39により締結されている。締結部38ではボルト36と不図示のナットが用いられており、締結部39ではボルト37と不図示のナットが用いられている。
また、図6には参照の便宜のためx軸、y軸、z軸を示してある。図2に示したようにロッカユニット構造30は略直方体形状であり、その直方体の各辺はx軸、y軸、z軸のいずれかと平行である。また、図6に示すように、支柱34の長手方向はz軸と平行であり、梁35の長手方向はx軸と平行である。そして、梁35は平坦な板状の形状ではなく、yz平面に平行な平面による断面の形状が、図7(a)に示すように、4箇所の折れ曲がり部を有するような形状である。この折れ曲がり部よりも上部と下部に、それぞれ締結部38と39がある。
ここで図5に戻ると、ステップS201で、候補領域設定部46が、締結部データ54を参照し、不図示の形状モデル50c上に候補領域を設定する。本実施形態では、候補領域の形状は直方体であり、直方体は六面体なので、候補領域を六面体領域とも呼ぶ。
図1(d)の例では分割面12と22に対応するy=yなる位置とy=yなる位置で分割している。このような分割位置は、これから述べるとおり、三次元の領域の表面により決定する。領域の表面はその領域の内部と外部の境界であり、その境界が分割位置と分割面を決定する。そして、ステップS201で設定する候補領域はそのような領域の候補である。
本実施形態では、ステップS201において、候補領域設定部46は、まず締結部データ54を参照して締結部の位置を認識し、認識した締結部を含む直方体の領域を候補領域として設定する。なお、その直方体の各辺は、x軸、y軸、z軸のいずれかと平行である。
上記のとおり締結部の具体的な形状は実施形態によって様々であるが、例えば、
≦x≦x かつ y≦y≦y かつz≦z≦z
なる直方体としてステップS102で締結部を抽出した場合、ステップS201では、そ
の締結部の直方体そのものを候補領域として設定してもよい。
図6(a)は、締結部38に対応する候補領域61と、締結部39に対応する候補領域62が示してある。候補領域61は、支柱34と梁35の接触面近傍の部分を含む。候補領域62も同様である。なお、図6(a)ではボルト36および37も図示してあるが、これは説明の便宜上図示しただけで、ステップS201ではボルト36および37は既に形状モデル50cから削除されている。
また、図6(a)では、候補領域61と62は、x方向、y方向、z方向のいずれにもある程度のマージンがある。例えば、x方向のマージンがあるので、候補領域61の左端は支柱34の左端よりも左である。
候補領域は、必ずしもマージンが必要ではなく、締結部そのものの領域と候補領域とが一致していてもかまわない。しかし、候補領域にマージンを設けることには利点がある。図8は候補領域のマージンについて説明する図である。
図8は、板71と72が何らかの方法により締結部73で締結されている例を示す上面図である。図8において、板71と72の厚み方向がz軸方向であり、z軸のプラス側が上面であるとする。図8では、締結部73が直方体形状であり、締結部73のx座標およびy座標の範囲は板71と72の接触面の範囲と同じであり、締結部73のz座標の範囲は板71の底面から板72の上面までの範囲である。
この例において、候補領域にまったくマージンを設けないと仮定する。つまり締結部73の領域そのものを候補領域として利用すると仮定する。
すると、後述のステップS204においてその候補領域の表面によって板71と72がそれぞれ分割される。よって、分割後の板71の形状は、図8のように上面図で表した場合に、締結部73に相当する右側の長方形と、残りの部分に相当する左側の凹八角形となる。図8における板71の形状である長方形に比べ、この凹八角形はやや複雑な形状である。
詳細は後述するが、この分割後の形状に対して物性値の割り当てが行われ、その割り当てが行われたモデルを解析モデルとして利用して解析が行われる。よって、分割によって形状が複雑化すると、解析に必要なコンピュータ資源もその分増加する。一方、本発明はもともと、三次元のソリッドモデルをフェースモデルに置き換えずに三次元という特徴を保ちつつ、形状を簡略化することによって解析に必要なコンピュータ資源の量を減らすという目的がある。したがって、分割後の形状が分割前の形状に比べて複雑化する度合いを抑えることが好ましい。
そのための方法の一つが、候補領域にマージンを設けることである。図8の例では、締結部73よりも広い範囲が候補領域74として設定されている。候補領域74の表面によって板71が分割されると、図8のように上面図で表した場合の分割後の形状は、二つの長方形である。この二つの長方形は、上記の凹八角形よりも単純な形状である。
具体的なマージンの設け方は実施形態によって様々である。図8の例では、x軸方向には、締結部73の左右両側に幅tのマージンを設けている。また、板71と72は、y軸方向の長さが異なっている。よって、y軸方向のマージンは、y軸方向の長さがより長い板71を基準にし、板71の両端から幅tのマージンを設けている。
なお、図8の例では四つのマージンの幅がいずれもtだが、それぞれ異なる幅でもよい。また、このマージンの幅の値は、実施形態に応じて適切な値が異なる。マージンの幅が
広すぎると、物性値の割り当て対象が、締結部から遠い部分まで含んでしまうため、適切な解析結果が得られない。一方、マージンの幅が狭すぎると、分割後の形状が単純な形状とならないかもしれない。つまり、解析対象の装置の大きさや、その装置に使用されている部品の形状などに応じて、適切なマージンの値を定め、その値を使って候補領域の範囲を定めることが好ましい。
ここで図5の説明に戻ると、ステップS201で、締結部データ54に記憶されたすべての締結部について候補領域設定部46が候補領域を設定し終わったら、処理はステップS202に移行する。
ステップS202とS203はループを形成しており、ステップS202の判断が「いいえ」となるまで繰り返し実行される。
ステップS202において、候補領域結合部47は、互いの近傍にあって結合可能な候補領域の組が残っているか否かを判断する。そのような組が残っていれば判断は「はい」となってステップS203に移行し、残っていなければ判断は「いいえ」となってステップS204に移行する。
ステップS202の判断の具体的な基準は実施形態によって様々だが、互いの近傍にある候補領域の組があるという条件と、その候補領域の組は結合可能だという条件の双方を満たすときに「はい」と判断される。なお、以下では二つの候補領域の組を例に説明するが、三つ以上の候補領域からなる組を対象にステップS202およびS203の処理を行ってもよい。
ステップS202では、候補領域結合部47が、すべての候補領域の中から二つの候補領域を選び、その二つが近傍にあるか否かを判断する。例えば、二つの候補領域同士の距離として、二つの候補領域のそれぞれの中心点、つまり二つの直方体の中心点同士の距離を候補領域結合部47が算出し、その距離が所定の閾値以下なら「二つの候補領域は近傍にある」と判断してもよい。
あるいは、二つの候補領域が接している場合と、少なくとも一部が重なっている場合には、二つの候補領域が近傍にあると候補領域結合部47が判断してもよい。それ以外の場合は、候補領域結合部47が以下の計算に基づき判断してもよい。まず、一方の候補領域のx座標がx≦x≦xなる範囲で、他方の候補領域のx座標がx≦x≦xなる範囲であるとする。候補領域結合部47は、二つの候補領域のx軸方向の距離Δxを次の式(1−1)〜(1−3)により算出する。式(1−1)はx軸方向に重なりがある場合に対応し、式(1−2)と(1−3)はx軸方向に重なりがない場合に対応する。
Δx=0 (x≦xまたはx≦xのとき) ……(1−1)
Δx=x−x (x<xのとき) ……(1−2)
Δx=x−x (x<xのとき) ……(1−3)
さらに候補領域結合部47は、二つの候補領域のy軸方向の距離Δyとz軸方向の距離Δzも同様に算出する。そして、Δx+Δy+Δzが所定の正の閾値t以下なら二つの候補領域は近傍にあり、Δx+Δy+Δzがtより大きければ二つの候補領域は近傍にないと判断する。
例えば、図6(a)では、候補領域61と62は、x座標およびy座標の範囲が同一なのでΔx=Δy=0である。また、候補領域61の下端と候補領域62の上端の距離であるΔzは閾値t以下である。よって、候補領域61と62は互いに近傍にあると判断される。
互いに近傍にあると判断された二つの候補領域の組が存在した場合、候補領域結合部47は次に、その二つの候補領域が結合可能か否かを判断する。この判断基準も実施形態によって様々である。例えば、二つの候補領域が共通の部品を含めば結合可能、含まなければ結合不可能、と候補領域結合部47が判断してもよい。
図6(a)の例では、候補領域61が支柱34と梁35を含み、候補領域62も支柱34と梁35を含む。なお、図6(a)には図示されているが、ステップS202の段階でボルト36と37は既に形状モデル50cから削除されていることに注意されたい。よって、支柱34と梁35の二つの部品が候補領域61と62に共通であり、候補領域結合部47は候補領域61と62が結合可能であると判断する。
結合可能か否かを判断する基準は、別の基準でもよい。例えば、一方の候補領域がL≧1なるL個の部品を含み、他方の候補領域がM≧1なるM個の部品を含み、それらの部品のうちのN≧0なるN個が双方の候補領域に共通であるとする。このとき、N/(L+M)が所定の閾値以上なら結合可能である、という基準を用いてもよい。
ステップS202で「はい」と判断されると、候補領域結合部47はステップS203において、その候補領域の組を結合して一つの候補領域に置き換える。
例えば、図6(a)の候補領域61と62の組は、結合されて図6(b)の候補領域63に置き換えられる。なお、候補領域63は、候補領域61と62を含む直方体のうち最小の直方体である。図6では、各辺がx軸、y軸、z軸のいずれかと平行な直方体の領域を候補領域として利用しているため、ステップS203で結合後の候補領域を算出するのが非常に簡単である。
ステップS203で候補領域同士を結合したら、処理はステップS202に戻る。
ステップS202で「いいえ」と判断された場合、ステップS204が実行される。ステップS204では、分割実行部48が、候補領域の表面を横切る部品を、その表面で分割する。この処理は、すべての候補領域のすべての表面について行われる処理であり、形状モデル50cに対してなされる処理である。
例えば、図6(b)の候補領域63は直方体なので六面体の一種であり、表面が六つある。したがって、候補領域63の六つの表面についてそれぞれ、分割実行部48はその表面を横切る部品を特定し、その部品をその表面で分割する。ここで、図6(b)においてxy平面に平行な二つの面を上面と底面とよび、xz平面に平行な二つの面を前面と背面とよび、yz平面に平行な二つの面を左右の側面とよぶことにする。すると、図6(b)では、上面と底面をそれぞれ支柱34が横切っており、前面と背面を横切る部品はなく、左側面を横切る部品はなく、右側面を梁35が横切っている。よって、分割実行部48は上面と底面のそれぞれで支柱34を分割し、右側面で梁35を分割する。
図7(a)は、yz平面に平行な面による断面図によりこの分割を示す図であり、図7(b)は、xz平面に平行な面による断面図によりこの分割を示す図である。支柱34は候補領域63の上面と底面でそれぞれ分割されるので、分割後は三つの形状となる。その三つの形状は、図7(a)において上から順に、支柱64、65、66として示されている。また、梁35は候補領域63の右側面で分割されて、分割後は二つの形状となる。その二つの形状は、図7(b)において右から順に梁67、68として示されている。
ステップS204は、上記のようにもとの形状を分割する処理と見なすこともできるが、もとの形状を、分割後の複数の形状に置き換えてアセンブリしなおす処理と見なすこともできる。
なお、このように候補領域を結合してから分割する理由は、候補領域にマージンを設ける理由と同様で、分割処理による分割後の形状をより簡略化することによって、解析に必要なコンピュータ資源の量を抑えるためである。例えば、図6(a)の候補領域61と62を結合しなければ、支柱34は五つの形状に分割され、梁35は三つの形状に分割され、しかもその三つの形状は複雑な形となる。それに比べると、図6(b)のように結合された候補領域63に基づいて分割する場合は、分割後の数も抑えられ、分割後の形状もそれほど複雑にならない。
このような分割をすべての候補領域について実行したら、図5の処理、つまり図4のステップS105が終了し、図4のステップS106に移行する。なお、図5の処理後の形状モデルを「50d」なる符号により参照するが図示しない。
ステップS106では、等価物性値置換部49が締結部品位置・属性DB51と締結部品等価物性値ライブラリ52を参照して形状モデル50dに対して物性値を置換する処理を行い、その結果として得られる解析モデル53を出力する。つまり、ステップS105の分割処理の結果として分割された形状のうち、分割に使った候補領域の内部にある形状のそれぞれについて、物性値を置換する処理を等価物性値置換部49が行う。
例えば、図7の例では、分割後の形状には支柱64、65、66、梁67、68がある。このうち候補領域の内部にある形状は支柱65と梁68である。よって、ステップS106で物性値を置換する対象となるのは支柱65と梁68のみであり、図7ではこの二つの形状に模様をつけて区別している。なお、分割後の形状のうち、分割に使った候補領域の外部に対応する支柱64と66は分割前のもとの支柱34の物性値をそのまま継承しており、同様に梁67は梁35の物性値をそのまま継承している。
図1に関して説明したように、ステップS106の処理は、実際の締結を反映した物性値を割り当てる処理である。すなわち、ステップS106では、実際には存在するネジやリベットやネジ穴が存在しない状態の、分割処理によって分割された形状における物性が、ネジやリベットやネジ穴が存在する実際の締結部の物性を反映して、実際の締結部の物性と等価となるように、物性値が割り当てられる。よって、その割り当てられる物性値を「等価物性値」ともよぶことにする。
なお、等価物性値を割り当てることは、もとの物性値を別の物性値に置換することでもある。例えば、図1(d)において、板11ではもとの板1の物性値を別の物性値に置換することにより、締結部8の物性を板11に反映している。一方、候補領域の外側、つまり締結部8の外側の形状である板10は、もとの板1の物性値をそのまま継承しており、物性値を置換する対象ではない。
以下で、図9〜13を参照しながら、ステップS106の処理の具体例について説明する。図9〜11、13は締結部品等価物性値ライブラリ52に含まれるテーブルの例であり、図12はその補足説明のための図である。
ステップS106において、等価物性値置換部49は、処理の対象となるすべての形状について、割り当てるべき等価物性値を算出し、もともと割り当てられていた物性値を算出した等価物性値に置換する。物性を表すパラメータの例は、剛性に関わるヤング率やポアソン比のほか、質量密度、熱膨張係数、振動減衰率などである。また、材質によっては、ヤング率の異方性を考慮してもよい。ステップS106では、これらのパラメータについて、それぞれ等価物性値を等価物性値置換部49が算出する。
これらのパラメータはもともと材質によって特定の値をとる。図13はその値を格納し
たテーブルである。図13は、例えばアルミのヤング率が71GPaであることを示している。
ステップS106での等価物性値の算出は、次の式(2−1)〜(2−m)のように形式的に表すことができる。
=f(p,c11,c12,……) ……(2−1)
=f(p,c21,c22,……) ……(2−2)


=f(p,cm1,cm2,……) ……(2−m)
式(2−1)〜(2−m)の意味は次のとおりである。
・ mは、算出すべきパラメータが何種類あるかを示す数である。例えばヤング率とポアソン比のみが解析に必要な場合はm=2であり、図13の4種類のパラメータすべてが解析に必要な場合はm=4である。
・ q,f,pの添え字はいずれも、物性を表すパラメータの種類に対応する。例えば、添え字の1がヤング率を示し、添え字の2がポアソン比を示す。
・ qからqは、算出対象の等価物性値である。
・ pからpは、もとの物性値である。これらの値は、締結部品等価物性値ライブラリ52が備える図13のテーブルに格納されている。例えば、添え字の1がヤング率を示し、等価物性値を算出する対象の部品がアルミ製の場合、p=71GPaである。
・ fからfはそれぞれ異なる関数である。引数の数もそれぞれの関数ごとに異なっていてもよい。例えば、添え字の1がヤング率を示す場合、fは、例えば図1(a)の板1などの部品のもとのヤング率pと、その他の一つ以上の引数(c11,c12,……)とに基づいて、締結を反映したヤング率として例えば図1(d)の板11に割り当てるべきヤング率の値qを算出する方法を定義する関数である。これらの関数は、例えば締結部品等価物性値ライブラリ52に定義されており、等価物性値置換部49から呼び出すことができるようになっている。
・ 関数fの(k+1)番目の引数であるcjkは、締結の属性を示す引数である。例えば、等価物性値qを算出する対象の形状が図1(d)の板11の場合、板11は、図1(a)のボルト締結ボルト締結3と4による締結に対応し、引数cjkはその締結の属性を示す。例えば、ある実施形態では、cj1としてボルト締結であることを示す値が与えられ、cj2として2箇所のボルト締結3と4があることを示す値が与えられ、cj3としてボルト5の形状に対応する値が与えられるかもしれない。cjkの値は、等価物性値置換部49が締結部品位置・属性DB51と締結部品等価物性値ライブラリ52を参照することにより取得される。
以下では、添え字の1がヤング率を示すと仮定し、ヤング率に関する等価物性値の算出を例として、上記の関数fと引数c1kを具体的に説明する。
図9は、締結係数定義テーブルの例である。図9において、左列はレコード番号、中央列は締結種類、右列は締結係数を表す。締結係数は引数c11として利用される。
例えば、図1(d)の板11はボルト締結3と4によって締結された部分に対応する。よって、板11の等価物性値を算出するには、等価物性値置換部49が2番目のレコードを参照し、その結果、締結係数として0.3を取得する。
図10は、ボルト締結に関する寸法係数定義テーブルの例である。図10において、左列はレコード番号、中央列はボルトの直径、右列は寸法係数を表す。寸法係数は引数c12として利用される。
例えば、図1(d)の板11の等価物性値を算出するには、等価物性値置換部49が締結部品位置・属性DB51を参照してボルト5の直径を取得し、その直径に基づいてボルト締結に関する寸法係数定義テーブルを検索する。その結果、例えばボルト5の直径が3mm未満であれば、等価物性値置換部49は寸法係数として1を取得する。
また、締結部8が二つのボルト締結3と4を含むことから、等価物性値置換部49は、引数c13として2という値を取得する。
なお、リベット締結に関しても、図10と同様の形式の寸法係数定義テーブルが締結部品等価物性値ライブラリ52には備わっている。
図11は隅肉溶接係数定義テーブルの例である。図11において、左列はレコード番号、中央列は隅肉溶接の有無、右列は溶接係数を表す。溶接係数は引数c14として利用される。
隅肉溶接は、ボルト締結、リベット締結、スポット溶接など他の方法と併用されることもあり、単独で用いられることもある。等価物性値置換部49は、締結部品位置・属性DB51を参照して、等価物性値を算出する対象の形状に対応する締結部に隅肉溶接が使われているか否かという情報を取得し、その情報に基づいて隅肉溶接係数定義テーブルを検索する。その結果、隅肉溶接が使われていれば5という溶接係数を、使われていなければ1という溶接係数を、等価物性値置換部49は取得する。
図12は、隅肉溶接が使われている場合にさらに必要となる引数について説明する図である。一つは引数c15として利用される溶接長であり、もう一つは引数c16として利用される接触稜線長である。
図12は図8と同様に、板71と72の締結を表す上面図である。図12において板71と72の接触面は太い点線で囲われた部分である。また、この長方形の接触面は、図12における水平方向の辺の長さがa、垂直方向の長さがbであるとする。図12では、その長さがaの二辺に沿って、辺の端から端まで隅肉溶接が施されており、そのことを二重線により示している。
この例において溶接長はa+a=2aである。また、接触稜線長は、接触面の周長として定義されるので、この例ではa+b+a+b=2(a+b)である。
なお、一般的にn角形の接触面のうちのいくつの辺に対して隅肉溶接を行うかは任意である。例えば、図1(a)において、さらに、板1の右端が板2の上面に接している部分に隅肉溶接を行うとともに、板2の左端が板1の下面に接している部分に隅肉溶接を行い、締結部8の締結を強固にすることもある。また、辺の端から端まで隅肉溶接を行わなくてもよい。別の実施形態では、接触面の面積を等価物性値の算出に利用してもよく、上記の例ではa・bが利用される。
図13はもともとの部品の材質によって定まる各種物性値を格納した材質・物性値対応テーブルである。等価物性値置換部49は、締結部品位置・属性DB51を参照することによって、部品の材質を認識し、その材質をキーとして材質・物性値対応テーブルを検索し、目的の物性値を取得する。例えば、図1(d)の板11に対するヤング率の等価物性値を算出したい場合は、板1の材質に基づき、ヤング率pを取得する。
以上のようにして取得した値を利用し、等価物性値置換部49は等価物性値を算出する。その算出は、締結部品等価物性値ライブラリ52に定義されている関数fを呼び出すことにより行われる。
例えば、ある実施形態では、式(2−1)の関数fは具体的には以下の式(3−1)または(3−2)により表される。そして、これらの式で利用される形状係数、隅肉溶接係数は式(4−1)、(4−2)、(5−1)、(5−2)で定義される。どの式を組み合わせるかは締結の仕方によって異なるので、以下で、場合分けして説明する。
まず、隅肉溶接の有無は問わず、締結部がボルト締結リベット締結を含む場合は、次のとおりである。
ヤング率の等価物性値=締結係数・形状係数・隅肉溶接係数・もとのヤング率
……(3−1)
形状係数=寸法係数・個数 ……(4−1)
隅肉溶接係数=溶接長/接触稜線長・溶接係数
(隅肉溶接がある場合) ……(5−1)
隅肉溶接係数=溶接係数 (隅肉溶接がない場合) ……(5−2)
ここで、式(3−1)の締結係数は図9に示したものであり、式(4−1)の寸法係数は図10に示したものであり、式(5−1)および(5−2)の溶接係数は図11に示したものである。また、式(4−1)における「個数」は上記の引数c13であり、等価物性値の算出対象となる候補領域に含まれるボルト締結またはリベット締結の個数を表す。例えば、図1(a)では二つのボルト締結3と4を一つの締結部8が含み、この締結部8を含む候補領域に対して等価物性値を算出するので「個数」は2である。同様に、図6(b)では一つの候補領域63がボルト36と37を含むので、「個数」は2である。
例えば、図1において板1がアルミ製であり、ボルト5の直径が3mm未満であり、隅肉溶接が行われていないとすると、板11のヤング率の等価物性値は、
0.3・(1・2)・1・71[GPa]
である。
実施形態によっては、隅肉溶接のみによる締結がありうる。そのような場合は、下記の式(3−2)により表される関数が関数fとして締結部品等価物性値ライブラリ52に定義されていてもよい。なお、式(3−2)においてαは定数であり、隅肉溶接係数は式(5−1)で定義される。
ヤング率の等価物性値=α・隅肉溶接係数・もとのヤング率 ……(3−2)
また、実施形態によっては、スポット溶接のみによる締結や、スポット溶接と隅肉溶接のみを組み合わせた締結がありうる。そのような場合は、式(3−1)において形状係数を下記の式(4−2)で定義した関数が関数fとして締結部品等価物性値ライブラリ52に定義されていてもよい。なお、スポット溶接の大きさはほぼ一定であるため、式(4−2)では形状係数が定数βを使って定義される。
形状係数=β・個数 ……(4−2)
以上がステップS106における等価物性値の割り当ての具体例である。なお、図1(d)に関して説明したように、等価物性値の割り当ての後、分割後の形状同士の関係に関する制約条件が設定される。その制約条件には二種類がある。一種類目の制約条件は、候補領域の表面によって分割された形状同士が、その分割面において相対的なずれを生じないで接触を保つという制約条件である。二種類目の制約条件は、締結されていたもとの二つの部品に対応する分割後の形状のうち、候補領域の内部に含まれる形状同士が、もとの締結における接触面において相対的なずれを生じないで接触を保つという制約条件である
例えば、図7の例では、一種類目の制約条件は、支柱64と65がずれないで接触を保ち、支柱65と66がずれないで接触を保ち、梁67と68がずれないで接触を保つという制約条件である。そして、二種類目の制約条件は、支柱65と梁68がずれないで接触を保つという制約条件である。これらの制約条件が形状モデル50dに対して設定される。
このようにして形状モデル50dに対してステップS106の処理を行った結果得られるのが、解析モデル53である。解析モデル53は形状モデル50に比べて形状が簡略化されているが、三次元形状を有するモデルである。ステップS106で解析モデル作成装置40がこの解析モデル53を出力し、図4の処理は終了する。
図4および図5による解析モデル53の作成は、次のような効果がある。
まず、ユーザの手作業や判断がほとんど不要であるため、作成時間が従来よりも大幅に減った。ある形状モデルを用いた実験例では、すべての処理を自動で行うのではなく、ユーザが確認や選択を行うようにしたが、従来のようにシェルモデルを作成するよりも短時間で解析モデルを作成することができた。
また、解析モデル53の形状は簡略化されているので、解析に必要なコンピュータ資源の量は、形状モデル50を解析用にそのまま流用する場合に比べて、遥かに少ない。
したがって、従来は解析の対象となりえなかった装置も解析可能となる。つまり、従来は、解析モデルの作成に手間がかかりすぎたり、解析モデルの形状が複雑すぎて解析にじか間がかかりすぎたり、解析モデルの形状が複雑すぎて必要なコンピュータが膨大だったりして解析の対象となりえなかった装置があった。例えば、数百箇所の締結部を含む装置は一般的だが、そのような装置は、従来、解析の対象となりえず、実機を作成して実験していた。しかし、本発明によって、少なくともそれらの装置の一部は、現実的な時間で解析することが可能となった。
また、締結部品等価物性値ライブラリ52の内容は、実験等に基づいて予め適宜定めておくことができる。それによって、ユーザの経験や知識の違いによらず、誰でも同じように解析モデルを作成することができるようになり、解析精度のばらつきも低減することができる。
図14は、本発明による解析モデルの作成を含む製造工程を表すフローチャートである。
ステップS301は、製品の設計を行うステップであり、三次元CADシステムにより詳細な形状モデルが作成される。
ステップS301の次にステップS302が実行される。ステップS302は図4に対応する。つまり、ステップS301で作成された形状モデルは図3の形状モデル50に相当し、これが図3の解析モデル作成装置40に入力として与えられ、解析モデル53が出力される。
そしてステップS303に移行し、解析モデル53から解析用のデータが作成される。例えば有限要素法によって力学的な解析を行う場合、解析モデル53に対してメッシュ分割が行われる。
そしてステップS304に移行し、ステップS303で作成したデータに基づく解析を行う。その解析の結果、問題があるか否かがステップS305で判断される。例えば力学
的な解析を行った結果、当該製品の締結部あるいはそれ以外の部分において強度が要求仕様未満であると判明すれば、当該製品が要求仕様を満たさないことから、ステップS305の判定は「はい」となり、当該製品が要求仕様を満たすことが判明すればステップS305の判定は「いいえ」となる。判定が「はい」のときステップS301に戻って設計をやり直し、判定が「いいえ」のとき、ステップS306に移行する。
ステップS306では、現在の形状モデルにもとづいて製品の製造を行う。なお、正確には、ステップS306において、実験用に実機を製造し、実機を使った強度試験を行い、その試験の結果問題がなければ販売用の製品の製造を開始し、問題があればステップS301の設計からやり直す必要があるが、図14ではそれらのステップは省略した。
なお、図14において、ステップS301〜S304はコンピュータにより実行されるが、同じ1台のコンピュータがステップS301〜S304のすべてを実行してもよく、それぞれのステップを別のコンピュータが実行してもよい。
図15と16は、上記以外の締結の仕方の例を説明する図である。本発明による解析モデルの作成方法は、様々な締結の仕方に適用可能である。
図15は二つのL字金具を利用して板75と76を締結する例である。なお、板75と76の材質は何でもよい。図15でも参照の便宜のために座標軸が示してある。(a)は斜視図、(b)はyz平面に平行な平面であるx=Aなる平面による断面図である。
図15(a)において、板75と76は、板面の形状が長方形の板である。板75は垂直に立てられており、その板厚方向はy軸方向である。また、板76は水平に置かれており、その板厚方向はz軸方向である。また、y軸のプラス側を「手前」、マイナス側を「奥」と呼ぶことにすると、板76の一番奥が板75に接している。板75と76は、x軸方向の長さが等しく、x軸方向の両端で締結されている。なお、以下ではx軸方向の両端を左端と右端とよぶ。
より正確には、板75と76は直接締結されているのではなく、L字金具77aと77bを介して間接的に締結されている。左端にあるL字金具77aは、板75と76の双方に接触しており、板75とL字金具77aはボルト78aにより締結され、板76とL字金具77aはボルト79aにより締結されている。同様に、右端にあるL字金具77bは、板75と76の双方に接触しており、板75とL字金具77bはボルト78bにより締結され、板76とL字金具77bはボルト79bにより締結されている。
この構造に対して、例えば、図4のステップS102では、四つのボルトに対応する四つの締結部が抽出され、ステップS103では四つのボルトと対応する不図示の四つのナットが削除される。そして、ステップS104では四つのボルトに対応する穴が埋められる。つまり、板75、76、L字金具77a、77bに存在する穴がそれぞれ埋められる。ステップS105の分割処理では、例えば図15(b)のように分割してもよい。
図15(b)は、L字金具77aを横切るx=Aなる平面による図15(a)の断面図である。この断面図において、板75は、L字金具77aとの接触面および板76との接触面に対応する部分である板81と、L字金具77aよりも上の部分である板80とに分割されている。また、板76は、L字金具77aとの接触面に対応する部分である板83と、それよりも手前側の部分である板82とに分割されている。L字金具77aは分割されていない。
例えば、ステップS102では、板75のうちz座標がL字金具77aとの接触面と同じ範囲のみが締結部として抽出されるかもしれないが、候補領域を締結部より広めに設定
することにより、図15(b)のような分割結果が得られる。そして、図4のステップS106で板81、83、L字金具77aに対して等価物性値が割り当てられる。
また、右側の締結部についても、同様に分割処理と等価物性値の割り当てが行われる。なお、板75と76のx軸方向の長さが短い場合などは、右側と左側の締結部に対応する候補領域が図5のステップS203で結合されて一つの候補領域となることもありうる。
図16は、雄ねじを有するパイプ91と雌ねじを有するパイプ92を、その雄ねじと雌ねじによって締結した例である。このように締結することで、短い2本のパイプ91と92が、1本の長いパイプ状に組み立てられる。(a)は、パイプ91の雄ねじとパイプ92の雌ねじが噛みあって締結されている様子を示す断面図である。(b)は、形状モデル50から作成された解析モデル53に相当し、(a)と同様に断面図により表している。
例えば、ある三次元CADシステムでは、ねじ山とねじ溝の形状は表現されないかもしれない。その場合、形状モデル50では、ねじ山とねじ溝の中間の面を、パイプ91や92の表面として表現しているかもしれない。
この場合、図4のステップS102では雄ねじと雌ねじが噛みあっている部分が締結部として抽出され、ステップS103とS104では削除や穴埋めの対象がないので特に処理は行われない。そして、図5に相当するステップS105で、パイプ91はパイプ93とパイプ94という二つの形状に分割され、パイプ92はパイプ95とパイプ96という二つの形状に分割される。ステップS106では、締結部に相当するパイプ94と96に対し、それぞれ等価物性値が割り当てられる。(b)では等価物性値の割り当てが行われた部分を斜線により表している。なお、この場合、締結部品等価物性値ライブラリ52では、ねじ山の数、ピッチ、リード、形状、材質などのうち少なくとも一つに基づいて等価物性値を算出する方法が定義されているとする。
あるいは、ねじ山とねじ溝の形状まで表現する三次元CADシステムもあるかもしれない。その場合、図4のステップS103とS104のかわりに、例えば、(b)のパイプ94と96の表面に相当する、ねじ山とねじ溝の中間の高さの滑らかな面を、パイプ91と92の表面として設定する処理を形状モデル50に対して解析モデル作成装置40が行ってもよい。その結果、その設定された表面でパイプ91と92が接触していることがモデル化される。その後、上記と同様にステップS105とS106を実行することにより、(b)の解析モデル53が得られる。
ところで、本発明による解析モデルの作成は、図17のような一般的なコンピュータにより実行される。図17のコンピュータは、図3の解析モデル作成装置40に相当する。また、図14のステップS301、S303、S304も、同様のコンピュータにより実行される。
図17のコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、入力装置104、出力装置105、記憶装置106、可搬型記憶媒体110の駆動装置107、通信インターフェース108を備え、これらのすべてがバス109によって接続されている。
また、図17のコンピュータは通信インターフェース108を介してネットワーク111に接続されている。ネットワーク111は、LAN(Local Area Network)やインターネットなど任意のネットワークでよい。締結部品等価物性値ライブラリ52は、ネットワーク111を介して接続されたライブラリ113であってもよい。
入力装置104は、例えばマウスなどのポインティングデバイスやキーボードである。出力装置105は、例えば液晶ディスプレイなどの表示装置である。ユーザは、形状モデル50や解析モデル53を出力装置105に表示させて、視覚的に確認することができる。
記憶装置106は、ハードディスクなどの磁気ディスク装置でもよく、他の種類の記憶装置でもよい。
記憶装置106またはROM102には、本発明によるプログラムが格納されている。そのプログラムをCPU101が実行することにより、図4や5の処理が行われる。
また、記憶装置106は締結部品位置・属性DB51と締結部品等価物性値ライブラリ52を格納していてもよい。なお、その場合も、例えば最新データをライブラリ113からネットワーク111と通信インターフェース108を介してダウンロードし、記憶装置106の内容を更新するようにしてもよい。
作成済みの形状モデル50のデータは記憶装置106に格納されており、図4のステップS101において、それがRAM103に読み出される。
本発明によるプログラムは、プログラム提供者112からネットワーク111および通信インターフェース108を介して提供され、例えば記憶装置106に格納され、CPU101によって実行されてもよい。また、可搬型記憶媒体110に本発明によるプログラムが格納され、可搬型記憶媒体110が駆動装置107にセットされ、格納されたプログラムがRAM103にロードされてCPU101によって実行されてもよい。可搬型記憶媒体110としては、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disk)などの光ディスク、光磁気ディスク、フレキシブルディスクなど様々な形式の記憶媒体を使用することができる。
また、形状モデル50、締結部品位置・属性DB51、締結部品等価物性値ライブラリ52も、可搬型記憶媒体110に格納されていてもよい。その可搬型記憶媒体110が駆動装置107にセットされ、可搬型記憶媒体110に格納されたデータが記憶装置106にコピーされ、図4や5の処理に利用されてもよい。
なお、本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
図4のフローチャートでは、ステップS102ですべての締結部を抽出し、ステップS103で削除すべき部品をすべて削除し、ステップS104で埋めるべき穴をすべて埋めるという順で処理を行った。しかし、例えば、一つの締結部を抽出したら、その締結部に関して部品の削除と穴埋めを行い、その後、次の締結部を抽出する、というように処理の順序を入れ替えてもよい。
また、ユーザによる確認や選択のステップを追加してもよい。例えば、ステップS102において、正しく締結部が抽出されているか否かをユーザに確認させてもよい。あるいは、等価物性値の算出方法を複数の中から選択できるように締結部品等価物性値ライブラリ52を構成しておき、ステップS106でユーザに選択させてもよい。あるいは、ステップS202において、結合可能な候補領域の組をユーザに提示し、候補領域同士を結合するか否かをユーザに選択させてもよい。
逆に、実施形態によっては、ステップS103やS104を省略することも可能である。例えば、すべての締結部が溶接による締結であることが予め分かっている環境において本発明を実施する場合、ステップS104は省略可能である。この場合においてさらに、溶接の形状を反映しない形状モデル50を利用することが予め分かっていれば、ステップ
S103も省略可能である。
また、等価物性値を算出する具体的な方法は実施形態に応じて様々である。つまり、締結部品等価物性値ライブラリ52の具体的な内容は実施形態に応じて様々である。
例えば、上記の式(3−1)〜(5−2)では乗算と除算のみを用いているが、加算や減算やその他の計算を含む式により等価物性値を算出してもよい。すなわち、上記の式(2−1)〜(2−m)において、関数f〜fの具体的な定義は任意である。
また、関数f〜fの具体的な定義に応じて、締結部品等価物性値ライブラリ52に格納しておくべきデータも異なる。ある実施形態では、図9〜11のうち一部のテーブルのみが必要かもしれないし、別の実施形態では図9〜11以外のテーブルがさらに必要かもしれない。また、例えば図10ではボルトの直径に基づいて寸法係数を定義しているが、ボルトの直径と長さの組み合わせに基づいて寸法係数を定義してもよい。同様に、図9において、締結種類と締結部品の素材の組み合わせに基づいて締結係数を定義してもよい。また、締結部品等価物性値ライブラリ52におけるデータの形式は任意であり、図9〜11、13のようなテーブル形式以外の形式でデータが格納されていてもよい。つまり、一般化して述べるなら、締結部品等価物性値ライブラリ52は、締結部品位置・属性DB51から取得することが可能な、締結部品の属性を表す種類、寸法、形状、材質などの項目のうちの一つ以上の項目に基づいて、等価物性値の算出に必要な一つ以上のパラメータの値を定義し、その値を格納しているライブラリである。
また、図9〜11に示した数値は、説明の便宜のために示した数値であって、好適な値を示す趣旨の数値ではない。締結部品等価物性値ライブラリ52に格納される具体的な数値は、実験等により適宜定めることが望ましい。また、関数f〜fの定義の仕方により、好適な値が異なる場合もある。例えば、ヤング率の等価物性値qを算出するための関数fとポアソン比の等価物性値qを算出するための関数fとが、ともに「締結係数」を引数とする場合がありうる。その場合に、関数fの引数となる締結係数と、関数fの引数となる締結係数とが、同じ定義によるものでもよく、別のテーブルで別個に定義されているものでもよい。
なお、上記の実施形態では、関数f〜fが締結部品等価物性値ライブラリ52で定義されており、等価物性値置換部49がこれらの関数を呼び出すと説明した。しかし、締結部品等価物性値ライブラリ52は図9〜11、13のようなデータのみを保持しており、等価物性値置換部49の機能を実現するプログラムにこれらの関数の定義が組み込まれているような実施形態も可能である。
本発明によって解析モデルを作成する対象物は様々であり、その対象物に含まれる締結部の締結の仕方や、対象物の材質も様々である。例えば、図13には材質としてアルミと鋼のみが例示されているが、本発明による解析モデルの作成方法は、金属、木材、合成樹脂、天然樹脂、ガラスなど、様々な材質を対象とすることができる。
例えば木材や合成樹脂を利用する装置の場合、接着剤による締結がありうる。その場合、締結部品等価物性値ライブラリ52は、接着剤の種類、接着対象の部品の材質、接着材の塗布面積と接触面の面積との比などのうちの少なくとも一つに基づいて等価物性値を算出する方法を定義している。また、木材を利用する装置の場合、釘による締結がありうる。その場合、締結部品等価物性値ライブラリ52は、釘の形状、寸法、材質などのうちの少なくとも一つに基づいて等価物性値を算出する方法を定義している。
また、ピンや楔などによる締結など、上記で例示した以外の締結に対しても本発明は適用可能である。さらに、本発明の適用対象となる装置も、電子機器、機械、道具、車両、
各種筐体、家具、建築物など、広範囲に及ぶ。
上記の例では、図5のように候補領域を結合する処理を行っているが、候補領域の結合は必須の処理ではない。また、候補領域の形状は、ステップS203やS204の処理が簡単になるために直方体の場合を例示して説明したが、どのような形状であってもよい。
以上説明したことを概観すれば本発明は以下のような構成を備えるものである。
(付記1)
コンピュータに、複数の部品からなる装置の三次元形状モデルを加工させることにより解析モデルを作成させる解析モデル作成プログラムであって、
前記三次元形状モデルを入力として受け付け、第一の格納手段に格納する入力ステップと、
前記部品同士の締結に関する属性情報を格納した第二の格納手段を参照し、前記属性情報と前記三次元形状モデルとに基づいて、第一の部品と第二の部品が締結されている締結部を抽出する締結部抽出ステップと、
前記第一の部品と前記第二の部品のそれぞれを、前記三次元形状モデルにおいて、前記締結部近傍の第一の形状と、該第一の形状の残りの部分に対応する一つ以上の第二の形状とに分割する分割ステップと、
前記第一の部品を分割して得られた前記第一の形状と前記第二の部品を分割して得られた前記第一の形状のそれぞれに対し、前記属性情報に応じたパラメータと前記部品の材質に応じた物性値とを格納した第三の格納手段を参照し、前記パラメータおよび前記物性値に基づいて、締結を反映した物性値である等価物性値を算出し、該等価物性値を前記第一の形状に割り当てる等価物性値割り当てステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする解析モデル作成プログラム。
(付記2)
前記締結部が前記第一の部品と前記第二の部品を締結する第三の部品を含む場合に、該第三の部品を前記三次元形状モデルから削除する削除ステップをさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記3)
前記第一の部品または前記第二の部品の少なくとも一方が穴を有し、前記第三の部品を前記穴にはめることにより前記第一の部品と前記第二の部品が締結される場合に、前記三次元形状モデルにおいて前記穴を埋める穴埋めステップをさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記2に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記4)
前記第三の部品は、ボルト、リベット、釘、ピン、スポット溶接、隅肉溶接のいずれかであることを特徴とする付記2に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記5)
前記締結部が前記第三の部品を含む場合において、締結のために前記第三の部品と対にして利用される第四の部品を前記締結部がさらに含む場合、前記コンピュータに、前記削除ステップで該第四の部品も前記三次元形状モデルから削除させることを特徴とする付記2に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記6)
前記第四の部品はナット、座金のいずれかであることを特徴とする付記5に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記7)
前記第三の部品を用いた締結に関する前記属性情報は、前記第三の部品の種類、材質、寸法、形状、一つの前記締結部に対応する前記第三の部品の個数のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする付記2に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記8)
前記第三の部品の前記種類には、ボルト、リベット、釘、ピン、スポット溶接、隅肉溶
接、接着剤、ねじ、のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする付記7に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記9)
前記第一の部品と前記第二の部品が隅肉溶接により締結されているとき、前記等価物性値は、前記隅肉溶接の長さ、前記隅肉溶接によって前記第一の部品と前記第二の部品が接触している接触面の面積、前記接触面の周長のうちの少なくとも一つを用いて算出されることを特徴とする付記1に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記10)
前記第一の形状と前記第二の形状が、両者を分割する分割面において相対的なずれを生じずに接触を保つという第一の制約条件を設定する第一の制約条件設定ステップと、
互いの表面において接触している、前記第一の部品を分割して得られた前記第一の形状と前記第二の部品を分割して得られた前記第一の形状とが、前記表面において相対的なずれを生じずに接触を保つという第二の制約条件を設定する第二の制約条件設定ステップと、
をさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする付記1に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記11)
前記物性値は、ヤング率、ポアソン比、質量密度、熱膨張係数、振動減衰率のうち少なくとも一種類を含むことを特徴とする付記1に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記12)
前記分割ステップにおいて、前記第一の形状と前記第二の形状との分割面は平面であることを特徴とする付記1に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記13)
一つの前記部品に対応する前記第二の形状が複数ある場合、または前記分割ステップにおいて分割する前記部品が複数ある場合、すべての前記分割面同士の関係は平行または直交であることを特徴とする付記12に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記14)
前記分割ステップは、
前記締結部に対応して、前記第一の形状と前記第二の形状とを分割する分割面を決定するための表面を有する三次元領域の候補である候補領域を設定する候補領域設定ステップと、
複数の前記候補領域同士が予め定められた条件を満たす場合、前記複数の候補領域を結合して、該複数の候補領域を含む一つの新たな候補領域を設定する候補領域結合ステップと、
前記候補領域の表面が前記部品と交わる面を、前記第一の形状と前記第二の形状との分割面として決定し、該分割面によって分割する分割実行ステップと、
を含むことを特徴とする付記1に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記15)
前記候補領域のすべては直方体の空間であり、
前記直方体のすべての辺は、前記三次元形状モデルに対応して予め定められた座標軸であるx軸、y軸、z軸のいずれかと平行である、
ことを特徴とする付記14に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記16)
前記候補領域結合ステップにおける前記条件は、前記複数の候補領域同士の距離と、前記複数の候補領域が共通に含む部品の個数のうち、少なくとも一方に基づいて定められていることを特徴とする付記14に記載の解析モデル作成プログラム。
(付記17)
複数の部品からなる装置の三次元形状モデルを加工して解析モデルを作成する解析モデル作成装置であって、
前記三次元形状モデルを入力として受け付け、第一の格納手段に格納する受付手段と、
前記部品同士の締結に関する属性情報を格納した第二の格納手段を参照し、前記属性情報と前記三次元形状モデルとに基づいて、第一の部品と第二の部品が締結されている締結部を抽出する締結部抽出手段と、
前記第一の部品と前記第二の部品のそれぞれを、前記三次元形状モデルにおいて、前記締結部近傍の第一の形状と、該第一の形状の残りの部分に対応する一つ以上の第二の形状とに分割する分割手段と、
前記第一の部品を分割して得られた前記第一の形状と前記第二の部品を分割して得られた前記第一の形状のそれぞれに対し、前記属性情報に応じたパラメータと前記部品の材質に応じた物性値とを格納した第三の格納手段を参照し、前記パラメータおよび前記物性値に基づいて、締結を反映した物性値である等価物性値を算出し、該等価物性値を前記第一の形状に割り当てる等価物性値割り当て手段と、
を備えることを特徴とする解析モデル作成装置。
(付記18)
複数の部品からなる装置の三次元形状モデルをコンピュータが加工して解析モデルを作成する解析モデル作成方法であって、
前記三次元形状モデルを入力として受け付け、第一の格納手段に格納する入力ステップと、
前記部品同士の締結に関する属性情報を格納した第二の格納手段を参照し、前記属性情報と前記三次元形状モデルとに基づいて、第一の部品と第二の部品が締結されている締結部を抽出する締結部抽出ステップと、
前記第一の部品と前記第二の部品のそれぞれを、前記三次元形状モデルにおいて、前記締結部近傍の第一の形状と、該第一の形状の残りの部分に対応する一つ以上の第二の形状とに分割する分割ステップと、
前記第一の部品を分割して得られた前記第一の形状と前記第二の部品を分割して得られた前記第一の形状のそれぞれに対し、前記属性情報に応じたパラメータと前記部品の材質に応じた物性値とを格納した第三の格納手段を参照し、前記パラメータおよび前記物性値に基づいて、締結を反映した物性値である等価物性値を算出し、該等価物性値を前記第一の形状に割り当てる等価物性値割り当てステップと、
を備えることを特徴とする解析モデル作成方法。
(付記19)
複数の部品からなる装置の製造方法であって、
付記18に記載のコンピュータが、前記装置の三次元形状モデルを受け取り、付記18に記載の解析モデル作成方法により前記三次元形状モデルを加工して解析モデルを作成する解析モデル作成ステップと、
該解析モデルを用いて解析を行う解析ステップと、
前記解析の終了後、前記三次元形状モデルにしたがって前記装置を製造する製造ステップと、
を含むことを特徴とする製造方法。
本発明によって形状モデルから解析モデルを作成する方法の概略を例示により説明する図である。 三次元CADシステムにより作成された詳細な形状モデルの一例である。 解析モデル作成装置の機能ブロック構成図である。 形状モデルから解析モデルを作成する処理を表すフローチャートである。 分割処理を表すフローチャートである。 図2の一部を拡大して候補領域を加えた図である。 図6の断面図である。 候補領域のマージンについて説明する図である。 締結係数定義テーブルの例である ボルト締結に関する寸法係数定義テーブルの例である。 隅肉溶接係数定義テーブルの例である。 隅肉溶接が使われている場合にさらに必要となる引数について説明する図である。 各種物性値を格納した材質・物性値対応テーブルの例である。 解析モデルの作成を含む製造工程を表すフローチャートである。 L字金具を利用した締結の例を説明する図である。 ねじを利用した締結の例を説明する図である。 本発明のプログラムを実行するコンピュータのブロック図である。 シェルモデルについて説明する図である。
符号の説明
1、2 板
3、4 ボルト締結
5、6 ボルト
7、9 接触面
8 締結部
10、11、20、21 板
12、22 分割面
30 ロッカユニット構造
31 ボルト締結
32 溶接
33 リベット締結
34 支柱
35 梁
36、37 ボルト
38、39 締結部
40 解析モデル作成装置
41 形状モデル受付部
42 締結部抽出部
43 部品削除部
44 穴埋め部
45 分割処理部
46 候補領域設定部
47 候補領域結合部
48 分割実行部
49 等価物性値置換部
50 形状モデル
51 締結部品位置・属性DB
52 締結部品等価物性値ライブラリ
53 解析モデル
54 締結部データ
61、62、63 候補領域
64、65、66 支柱
67、68 梁
71、72 板
73 締結部
74 候補領域
75、76 板
77a、77b L字金具
78a、78b、79a、79b ボルト
80、81、82、83 板
91、92 パイプ
93、94、95、96 パイプ
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 入力装置
105 出力装置
106 記憶装置
107 駆動装置
108 通信インターフェース
109 バス
110 可搬型記憶媒体
111 ネットワーク
112 プログラム提供者
113 ライブラリ
121、122 板
123、124 ボルト締結
125、126 フェース
127、128 点結合

Claims (10)

  1. コンピュータに、複数の部品からなる装置の三次元形状モデルを加工させることにより解析モデルを作成させる解析モデル作成プログラムであって、
    前記三次元形状モデルを入力として受け付け、第一の格納手段に格納する入力ステップと、
    前記部品同士の締結に関する属性情報を格納した第二の格納手段を参照し、前記属性情報と前記三次元形状モデルとに基づいて、第一の部品と第二の部品が締結されている締結部を抽出する締結部抽出ステップと、
    前記第一の部品と前記第二の部品のそれぞれを、前記三次元形状モデルにおいて、前記締結部近傍の第一の形状と、該第一の形状の残りの部分に対応する一つ以上の第二の形状とに分割する分割ステップと、
    前記第一の部品を分割して得られた前記第一の形状と前記第二の部品を分割して得られた前記第一の形状のそれぞれに対し、前記属性情報に応じたパラメータと前記部品の材質に応じた物性値とを格納した第三の格納手段を参照し、前記パラメータおよび前記物性値に基づいて、締結を反映した物性値である等価物性値を算出し、該等価物性値を前記第一の形状に割り当てる等価物性値割り当てステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする解析モデル作成プログラム。
  2. 前記締結部が前記第一の部品と前記第二の部品を締結する第三の部品を含む場合に、該第三の部品を前記三次元形状モデルから削除する削除ステップをさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項1に記載の解析モデル作成プログラム。
  3. 前記第一の部品または前記第二の部品の少なくとも一方が穴を有し、前記第三の部品を前記穴にはめることにより前記第一の部品と前記第二の部品が締結される場合に、前記三次元形状モデルにおいて前記穴を埋める穴埋めステップをさらに前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項2に記載の解析モデル作成プログラム。
  4. 前記第三の部品を用いた締結に関する前記属性情報は、前記第三の部品の種類、材質、寸法、形状、一つの前記締結部に対応する前記第三の部品の個数のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項2に記載の解析モデル作成プログラム。
  5. 前記第一の部品と前記第二の部品が隅肉溶接により締結されているとき、前記等価物性値は、前記隅肉溶接の長さ、前記隅肉溶接によって前記第一の部品と前記第二の部品が接触している接触面の面積、前記接触面の周長のうちの少なくとも一つを用いて算出されることを特徴とする請求項1に記載の解析モデル作成プログラム。
  6. 前記分割ステップは、
    前記締結部に対応して、前記第一の形状と前記第二の形状とを分割する分割面を決定するための表面を有する三次元領域の候補である候補領域を設定する候補領域設定ステップと、
    複数の前記候補領域同士が予め定められた条件を満たす場合、前記複数の候補領域を結合して、該複数の候補領域を含む一つの新たな候補領域を設定する候補領域結合ステップと、
    前記候補領域の表面が前記部品と交わる面を、前記第一の形状と前記第二の形状との分割面として決定し、該分割面によって分割する分割実行ステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の解析モデル作成プログラム。
  7. 前記候補領域のすべては直方体の空間であり、
    前記直方体のすべての辺は、前記三次元形状モデルに対応して予め定められた座標軸で
    あるx軸、y軸、z軸のいずれかと平行である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の解析モデル作成プログラム。
  8. 複数の部品からなる装置の三次元形状モデルを加工して解析モデルを作成する解析モデル作成装置であって、
    前記三次元形状モデルを入力として受け付け、第一の格納手段に格納する受付手段と、
    前記部品同士の締結に関する属性情報を格納した第二の格納手段を参照し、前記属性情報と前記三次元形状モデルとに基づいて、第一の部品と第二の部品が締結されている締結部を抽出する締結部抽出手段と、
    前記第一の部品と前記第二の部品のそれぞれを、前記三次元形状モデルにおいて、前記締結部近傍の第一の形状と、該第一の形状の残りの部分に対応する一つ以上の第二の形状とに分割する分割手段と、
    前記第一の部品を分割して得られた前記第一の形状と前記第二の部品を分割して得られた前記第一の形状のそれぞれに対し、前記属性情報に応じたパラメータと前記部品の材質に応じた物性値とを格納した第三の格納手段を参照し、前記パラメータおよび前記物性値に基づいて、締結を反映した物性値である等価物性値を算出し、該等価物性値を前記第一の形状に割り当てる等価物性値割り当て手段と、
    を備えることを特徴とする解析モデル作成装置。
  9. 複数の部品からなる装置の三次元形状モデルをコンピュータが加工して解析モデルを作成する解析モデル作成方法であって、
    前記三次元形状モデルを入力として受け付け、第一の格納手段に格納する入力ステップと、
    前記部品同士の締結に関する属性情報を格納した第二の格納手段を参照し、前記属性情報と前記三次元形状モデルとに基づいて、第一の部品と第二の部品が締結されている締結部を抽出する締結部抽出ステップと、
    前記第一の部品と前記第二の部品のそれぞれを、前記三次元形状モデルにおいて、前記締結部近傍の第一の形状と、該第一の形状の残りの部分に対応する一つ以上の第二の形状とに分割する分割ステップと、
    前記第一の部品を分割して得られた前記第一の形状と前記第二の部品を分割して得られた前記第一の形状のそれぞれに対し、前記属性情報に応じたパラメータと前記部品の材質に応じた物性値とを格納した第三の格納手段を参照し、前記パラメータおよび前記物性値に基づいて、締結を反映した物性値である等価物性値を算出し、該等価物性値を前記第一の形状に割り当てる等価物性値割り当てステップと、
    を備えることを特徴とする解析モデル作成方法。
  10. 複数の部品からなる装置の製造方法であって、
    請求項9に記載のコンピュータが、前記装置の三次元形状モデルを受け取り、請求項9に記載の解析モデル作成方法により前記三次元形状モデルを加工して解析モデルを作成する解析モデル作成ステップと、
    該解析モデルを用いて解析を行う解析ステップと、
    前記解析の終了後、前記三次元形状モデルにしたがって前記装置を製造する製造ステップと、
    を含むことを特徴とする製造方法。
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