JP2010165013A - 解析用モデル生成装置,解析用モデル生成方法および解析用モデル生成プログラム - Google Patents

解析用モデル生成装置,解析用モデル生成方法および解析用モデル生成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】締結部品を置換部品に変更する解析用モデルの生成時に,置換部品を用いて締結部品の緩みを表現した解析が可能となるように,置換部品に設定する適切な設定値を決定する技術を提供する。
【解決手段】解析用モデル生成装置10において,締結部品置換部110は,CAD部品データ格納部13に記憶された形状モデルが有する締結部品を置換部品に変更して,解析用のモデルを生成する。垂直方向/設定値決定部19は,変更された締結部品の属性情報で,垂直方向/側面設定値関係データ記憶部113に記憶された,締結部品の属性情報と各設定値の組合せとの関係を示すデータを参照し,置換部品の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数と,置換部品と被締結部品との接触面に設定する摩擦係数とを決定する。設定値データ出力部115は,決定された各設定値を出力する。
【選択図】図3

Description

本発明は,解析対象となる3次元の形状モデルから数値解析に用いる解析用モデルを生成する解析用モデル生成装置,解析用モデル生成方法および解析用モデル生成プログラムに関するものである。
数値解析により物理現象を数値的に模擬する技術として,CAE(Computer Aided Engineering)システムがある。
CAEシステムでは,例えば,CAD(Computer Aided Design )で設計された製品モデルの,コンピュータによる構造解析などが行われる。このとき,解析対象となる形状モデルから,数値解析に用いる解析用モデルが生成される。
なお,構造物のモデル内のネジ部をビーム要素に変更し,そのビームに熱膨張率を定義することにより,ネジ部の締結による初期の締付けを表現し,構造物の解析を行う技術が提案されている。
また,ネジと考えられる円柱状立体を有する部品と,ネジの受け側と考えられる円柱状空洞が形成された部品とを互いに締結する候補として自動抽出する技術が提案されている。この提案技術では,締結部分の引き抜き強度を計算し,締結部分に締結条件として設定することにより,締結部分の解析用モデルを生成している。
また,3次元CADデータから形状モデルの締結部を検索し,検出された締結部に対応した締結モデルと中立面モデルとを合成した解析用モデルを生成する技術が提案されている。
特開2006−053822号公報 特開2008−065708号公報 特開2001−265836号公報
形状モデルにおけるネジ,ボルトなどの締結部品には,形状が複雑なものも存在するため,解析用モデルでは,締結部品が削除されたり,別の簡易な形状に置き換えられたりする。
しかし,締結部品が削除されたり,別の簡易な形状に置き換えられた解析用モデルでは,解析時に締結部品の緩みを表現することが難しかった。そのため,解析用モデルの締結部位については,信頼度が高い数値解析を実行することが困難であった。
本発明は,上記の問題点の解決を図り,解析用モデルにおいて締結部分の緩みを表現することが可能となるように,締結部品の形状変更や,解析時に入力する設定値の決定を行う技術を提供することを目的とする。
3次元の形状モデルから解析用のモデルを生成する解析用モデル生成装置は,締結部品の属性情報と,軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数および被締結部品との接触面に設定する摩擦係数の組合せとの関係を示す情報である垂直方向/側面設定値情報を記憶する垂直方向/側面設定値情報記憶部と,解析対象となる形状モデルのデータを入力する形状モデルデータ入力部と,形状モデルが有する締結部品を,締結部品の少なくとも軸部を表象する置換部品に変更する締結部品置換部と,締結部品が置換部品に変更された形状モデルのデータを記憶する解析用モデルデータ格納部と,置換部品に変更する締結部品の属性情報で,垂直方向/側面設定値情報を参照することにより,置換部品の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数と,置換部品の被締結部品との接触面に設定する摩擦係数とを決定する垂直方向/側面設定値決定部と,決定された設定値を出力する設定値情報出力部とを備える。
解析時に締結部分の緩みを表現することが可能となる解析用モデルを生成し,また生成された解析用モデルで締結部分の緩みを表現するために入力する設定情報を自動的に決定することができるようになる。これにより,解析時に締結部分の緩みを表現することが可能となり,数値解析の信頼性が向上する。
本実施の形態による解析用モデルの概要を説明する図である。 本実施の形態による解析用モデルの概要を説明する図である。 本実施の形態による解析用モデル生成装置の構成例を示す図である。 本実施の形態による変更締結部品情報の例を示す図である。 本実施の形態による軸力方向設定値関係データの例を示す図である。 本実施の形態による垂直方向/側面設定値関係データの例を示す図である。 本実施の形態による被締結部品間の引き剥がし数値解析の例を説明する図である。 本実施の形態によるネジ部品の置換を説明する図である。 本実施の形態による設定値データの例を示す図である。 本実施の形態による解析時における設定の例を説明する図である。 本実施の形態の解析用モデル生成装置によるネジ部品修正および設定値算出処理フローチャートである。 本実施の形態の解析用モデル生成装置によるネジ部品修正および設定値算出処理フローチャートである。 本実施の形態の解析用モデル生成装置によるネジ部品修正および設定値算出処理フローチャートである。 本実施の形態の解析用モデル生成装置によるネジ部品修正および設定値算出処理フローチャートである。
以下,本発明の実施の形態について,図を用いて説明する。
図1,図2は,本実施の形態による解析用モデルの概要を説明する図である。
例えばCAD等で生成された幾何形状モデルを用いて構造解析を行う場合に,解析用モデル生成装置により,幾何形状モデルのデータから構造解析に用いる解析用モデルを生成するという処理が行われる。
解析装置による構造解析では,例えばメッシュ化された解析用モデルを用いた数値解析が行われる。幾何形状モデルにおけるネジ等の締結部品には,形状が複雑なものがある。幾何形状モデルにおける締結部品をそのまま解析用モデルに用いると,メッシュ数が多くなり,解析シミュレーション時の計算時間が長くなってしまうことがある。そのため,例えばネジ,ボルトなどの締結部品が取り除かれたり,シンプルな形状に置き換えられた解析用モデルを用意され,数値解析が行われる。
このとき,締結部品が取り除かれたり,シンプルな形状に置き換えられただけでは,締結部品によって締結されるはずの部品同士がばらばらになってしまう。そのため,締結部品による部品間の締結が,何らかの方法で評価される必要がある。
図1(A)に,部品間の締結を評価する提案方法を示す。図1(A)の左図に示すように,被締結部品である部品a51と部品b52とが,締結部品であるネジ部品50で締結された幾何形状モデルがあるものとする。ここでは,図1(A)の右上図に示すような,機械的な荷重によって部品a51,部品b52の締結を表現する機械荷重方法と,図1(A)の右下図に示すような,部品a51と部品b52との結合によって締結を表現する結合処理方法とを提案する。なお,図1(A)に示す各モデルは締結部分の断面を示し,他の図面においても同様であるものとする。
機械荷重方法では,数値解析実行者は,解析用モデル生成装置によって,図1(A)の右上図に示すように,ネジ部品50が削除され,締結部位で部品a51と部品b52とを挟み込むように剛板53が配置された解析用モデルを生成する。数値解析実行者は,ネジ部品50による締付けトルクから軸力を算出する。軸力とは,締め付けにより引っ張られたネジ等の締結部品が反発し,被締結物を固定する力である。数値解析実行者は,解析装置によるシミュレーション時に,図1(A)の右上図に示すように,算出した軸力を機械的な荷重として剛板53に対して負荷する設定を行う。
また,結合処理方法では,数値解析実行者は,解析用モデル生成装置によって,図1(A)の右下図に示すように,ネジ部品50が削除された解析用モデルを生成する。数値解析実行者は,解析装置によるシミュレーション時に,図1(A)の右下図に示すように,もともとネジ部品50が配置されていた部位で部品a51と部品b52とが一体となるように,結合を設定する。
機械荷重方法では,当初,図1(B)の左図に示すように,ネジ締めによって発生する軸力方向に荷重負荷が設定される。ところが,解析装置による解析中に,構造物のネジ締め部分が回転していくような場合がある。このとき,図1(B)の右図に示すように,荷重負荷の設定方向と,軸力方向とにズレが発生してしまう。このような場合には,数値解析実行者は,荷重方向を変更する必要がある。しかし,数値解析実行中には,構造物がどの程度回転していくかも不明であり,数値解析実行者が荷重方向を逐次変更していくことは,非常に困難である。
結合処理方法には,解析シミュレーションにおいて,ネジ締め荷重による部品変形の影響が評価できないという問題がある。また,結合処理方法には,図1(C)に示すように,ネジ締め部の緩み,すなわちネジの微小すべりを評価できないという問題がある。実際には,図1(C)の上段に示すように,解析装置による解析中に温度変化などがあるときに,ネジ締め部に緩みが発生し,部品a51と部品b52との間に隙間ができる場合がある。ところが,結合処理により部品a51と部品b52とが一体化された場合には,図1(C)の下段に示すように,部品a51と部品b52とがネジ締め部で結合されているため,温度変化などがあっても部品a51と部品bと52の間に隙間ができない。
このような問題を解決するため,本実施の形態では,解析用モデルにおいて締結部位に配置された部品に温度変化を与え,部品の熱膨張,熱収縮による荷重を行う熱荷重方法を提案する。
本実施の形態では,解析用モデル生成装置が,幾何形状モデルにおける締結部品を,所定の置換部品に置き換える。置換部品は,例えば,締結部品の軸部を表象する第一の部品と,第一の部品の軸力方向両端で被締結部品を挟み込むようにそれぞれ配置される第二の部品および第三の部品とを有する。
例えば,幾何形状モデルの作成者が,幾何形状データを読み込んだ解析用モデル生成装置において,形状を変更するネジ部品50を選択する。解析用モデル生成装置は,図2(A)に示すように,幾何形状モデルにおける選択されたネジ部品50を,ネジの軸部を表す円柱部品54と,円柱部品54の軸力方向両端に配置される円板部品55,56とを有する置換部品57に置き換えた解析用モデルを生成する。ここでは,円柱部品54が所定形状の第一の部品であり,2つの円板部品55,56がそれぞれ所定形状の第二の部品,第三の部品である。なお,第二の部品となる円板部品55は,ネジの頭部を表象している。
数値解析実行者は,図2(B)に示すような解析用モデルを読み込んだ解析装置において,円柱部品54と,各円板部品55,56とを結合する設定を行う。また,所定の温度変化によって円柱部品54が軸力方向に熱収縮するように,円柱部品54の軸力方向に熱膨張係数を設定する。また,数値解析実行者は,所定の温度変化によって円柱部品54が軸力と垂直な方向に熱膨張するように,円柱部品54の軸力と垂直な方向に熱膨張係数を設定する。
このような状態で,数値解析実行者は,解析装置に,円柱部品54のみに所定の温度変化を与えたシミュレーションを実行させる。
シミュレーションにより,円柱部品54が軸力方向に熱収縮し,円柱部品54の両端に結合された両円板部品55,56を軸力方向に引っ張る力が発生する。これにより,円柱部品54の両端の円板部品55,56で被締結部品である部品a51と部品b52とを締結する締付け力,すなわち軸力が発生する。
また,シミュレーションにより,円柱部品54が軸力と垂直な方向に熱膨張し,締結部品である円柱部品54から被締結部品である部品a51および部品b52にかかる荷重が定義される。その後,数値解析実行者は,解析装置において,円柱部品54の側面,すなわち円柱部品54と被締結部品である部品a51と部品b52とが接触する面に,摩擦係数を設定する。円柱部品54の軸力と垂直な方向への熱膨張により発生する荷重と,設定された摩擦係数とにより,円柱部品54と部品a51および部品b52との間の摩擦力が定義される。
このような設定を行った後に,数値解析実行者は,解析装置によって,目的とする数値解析を行う。
このように,本実施の形態による熱荷重方法では,締結部品である円柱部品54の軸力方向の熱収縮により,被締結部品である部品a51,部品b52を締め付ける力が発生する。そのため,図2(C)に示すように,解析装置による解析中に構造物のネジ締め部分が回転していくような場合でも,円柱部品54の軸力方向と,部品a51と部品b52とを締結する力の方向とがズレることはない。
また,本実施の形態による熱荷重方法では,円柱部品54の軸力と垂直な方向への熱膨張による荷重と,円柱部品54の側面への摩擦係数の設定とにより,締結部品である円柱部品54と,被締結部品である部品a51,部品b52との間に摩擦力が定義される。そのため,図2(D)に示すように,解析中の温度変化などによるネジ締め部の緩みを表現することができる。
すなわち,本実施の形態による熱荷重方法により,信頼性が高い数値解析の実現が可能となる。
ここで提案したような熱荷重方法では,解析装置による数値解析の前に,解析用モデル生成装置によって,当初の幾何形状モデルにおける締結部品を所定の置換部品に変更した解析用モデルを用意しておく必要がある。また,ここで提案したような熱荷重方法では,解析装置による数値解析の前に,置換部品に対して熱膨張係数や摩擦係数などを設定する必要がある。
そのためには,事前に,例えば,円柱部品54の軸力方向に設定する熱膨張係数や,円柱部品54の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数,円柱部品54の側面に設定する摩擦係数などの設定値が求められている必要がある。
しかし,数値解析実行者が,各設定値を算出するために,円柱部品54,円板部品55,56等に形状変更されたネジ部品50ごとに,ネジ部品50の情報や,締付けトルクの情報,被締結部品の情報等を集めることは,容易ではない。また,数値解析実行者が,短時間で各設定値を算出することも,容易ではない。
以下で説明する本実施の形態による解析用モデル生成装置は,締結部品を所定の置換部品に変更する解決用モデルの生成において,解析時に締結部位に必要となる設定値を自動的に求め,出力する。
これにより,数値解析実行者は,解析用モデルを用いた数値解析において,解析用モデル生成装置から出力された設定値を締結部品から変更された置換部品に設定するだけで,信頼性が高い数値解析を行うことができるようになる。
図3は,本実施の形態による解析用モデル生成装置の構成例を示す図である。
図3に示す解析用モデル生成装置10は,CADにより設計された幾何形状モデルから,締結部品を所定の置換部品に変更した解析用モデルを生成し,さらに解析時に締結部品から変更された置換部品に設定する,変更された締結部品ごとの設定値を算出する。
解析用モデル生成装置10は,CADデータ入力部11,アセンブリ連携調整部12,CAD部品データ格納部13,締結部品選択部14,GUI(Graphical User Interface)部15,締結部品修正実行部16,締結部品情報記憶部111,軸力方向設定値関係データ記憶部112,垂直方向/側面設定値関係データ記憶部113,設定値データ格納部114,設定値データ出力部115,解析用モデル生成用データ格納部116を備える。なお,解析用モデル生成装置10が備える各構成は,コンピュータが備えるCPU,メモリ等のハードウェアと,ソフトウェアプログラムとにより実現される。
以下では,主に,ネジの部品モデルであるネジ部品50を締結部品とし,部品a51,部品b52を被締結部品とする,図2(A)に示すような幾何形状モデルを例に,本実施の形態による解析用モデル生成装置10の動作を説明する。すなわち,図2(A)に示すネジ部品50から置換部品57への変更,およびその置換部品57に解析時に設定する値の算出の例を中心として説明を行う。置換部品57は,図2(A)に示すように,円柱部品54と,その円柱部品54と被締結部品である部品a51,部品b52とを挟み込むように配置された円板部品55,56とを有するものとする。
CADデータ入力部11は,CADで設計された3次元の幾何形状モデルのデータを,CADデータ格納部20から入力する。CADデータ格納部20は,CADで設計された3次元の幾何形状モデルのデータが格納された記憶装置である。
アセンブリ連携調整部12は,アセンブリモデルである幾何形状モデルが有する各部品モデルのデータ間の連携が崩れないように,調整を行う。幾何形状モデルを構成する部品モデルの中に,他の部品モデルからの相対的な位置座標で位置表現されている部品モデルが存在する場合がある。相対的な位置座標で位置表現されている部品モデルが存在する場合に,ある部品モデルが削除されてしまうと,その削除部品モデルから相対的な位置座標で表現された部品モデルの位置が特定できなくなるという問題が発生する。このような問題を防ぐため,アセンブリ連携調整部12は,相対的な位置座標で表現された部品モデルの位置表現を,絶対的な位置表現に変更する調整を行う。
CAD部品データ格納部13は,アセンブリ連携調整部12により位置表現が調整された幾何形状モデルのデータを記憶する記憶装置である。
締結部品選択部14は,ユーザによるネジ部品50の指定を支援する。締結部品選択部14は,例えば,GUI部15を介して,幾何形状モデルをコンピュータの表示装置(図示省略)の画面に表示し,ユーザに形状を変更するネジ部品50を選択させる等の処理を行う。
GUI部15は,ユーザへの情報の提示や,ユーザによる情報の入力を支援するインタフェースである。GUI部15は,コンピュータの表示装置(図示省略)の画面に情報を提示し,入力装置(図示省略)によるユーザの入力を受け付ける。
例えば,ユーザは,コンピュータ画面上に表示された幾何形状モデル上で,マウスなどにより,置換するネジ部品50を指定する。また例えば,ユーザは,コンピュータ画面上で部品名入力のウインドウを開き,名称や型番などの入力により,置換するネジ部品50を指定する。
締結部品修正実行部16は,ネジ部品50から置換部品57への形状変更や,構造解析時に解析装置で入力する置換部品57への設定値の算出を行う。締結部品修正実行部16は,変更締結部品情報取得部17,軸力方向設定値決定部18,垂直方向/側面設定値決定部19,締結部品置換部110を備える。
変更締結部品情報取得部17は,形状を変更するネジ部品50が選択されると,変更対象のネジ部品50に関係する情報を取得する。ここでは,変更対象のネジ部品50に関係する情報を,変更締結部品情報と呼ぶ。変更締結部品情報は,ネジ部品50の締付けトルク,ネジ部品50の属性,ネジ部品50および被締結部品の物性値等の情報を有する。
図4は,本実施の形態による変更締結部品情報の例を示す図である。
図4に示す変更締結部品情報は,図2(A)の左図に示す幾何形状モデルのネジ部品50の形状変更を行う場合に,締結部品修正実行部16が取得する変更締結部品情報の例である。
図4に示す変更締結部品情報において,締付けトルクTは,ネジ部品50の締付けトルクの情報である。また,図4に示す変更締結部品情報において,ネジピッチP,ネジの有効径d0 ,座面の等価摩擦直径d1 ,ネジ面摩擦係数μ1 ,座面摩擦係数μ2 ,ネジ山半角αは,ネジ部品50の形状情報などの属性情報である。また,図4に示す変更締結部品情報において,ネジのヤング率Es はネジ部品50の物性値の情報であり,部品aのヤング率Ea ,部品bのヤング率Eb は被締結部品の物性値の情報である。
変更締結部品情報取得部17は,GUI部15を介したユーザの入力から,またはあらかじめ用意され,締結部品情報記憶部111に記憶された締結部品に関する情報などから,変更締結部品情報を取得する。締結部品情報記憶部111は,ネジ部品50の形状情報などの締結部品に関する情報を記憶する記憶装置である。
例えば,汎用的な締結部品については,部品の名称や型番などに対応付けて,その形状情報などの属性情報をあらかじめ締結部品情報記憶部111に記憶しておくと,ユーザによる入力の手間を省くことができる。
軸力方向設定値決定部18は,取得された変更締結部品情報に基づいて,ネジによる締め付けを表現するために円柱部品54に設定する値,すなわち円柱部品54の軸力方向に設定する熱膨張係数を求める。
まず,軸力方向設定値決定部18は,ネジ部品50の締付けトルクTと,ネジ部品50の各属性情報とから,次の式(1)により,ネジ締付け時の軸力Fを算出する。
F[kN]=2T/(d0 ・μ1 /cosα+P/π+d1 ・μ2 ) …(1)
次に,軸力方向設定値決定部18は,被締結部品である部品a51と部品b52の物性値および形状(ネジ締め方向厚さ)から,次の式(2)により,算出された軸力Fが締結部品に負荷されたときの被締結部品の圧縮歪み量εを算出する。
ε=応力/Ea +応力/Eb …(2)
なお,応力は,
応力=2*F/断面積S
で求められる。断面積Sはネジの有効径d0 から算出される。
軸力方向設定値決定部18は,算出された圧縮歪み量εとネジのヤング率ES とで,軸力方向設定値関係データ記憶部112に記憶されたデータを参照し,円柱部品54の軸力方向に設定する熱膨張係数を決定する。
軸力方向設定値関係データ記憶部112は,締結部品の物性値と,締結部品の締め付けによる被締結部品の圧縮歪み量と,軸力方向設定熱膨張係数との関係を示す情報である軸力方向設定値データが記憶された記憶装置である。ここでは,軸力方向設定値関係データは,ネジのヤング率と,圧縮歪み量と,軸力方向設定熱膨張係数との対応情報であるものとする。
図5は,本実施の形態による軸力方向設定値関係データの例を示す図である。
図5において,菱形,四角形,三角形で示される各点は,それぞれが軸力方向設定値関係データのレコードが,グラフ上にプロットされた点である。
このような軸力方向設定値関係データは,あらかじめ実験やシミュレーションによって用意されたものである。すなわち,軸力方向設定値関係データには,円柱部品54に所定の温度変化を与えた場合に目的とする締め付け力が得られるように,実験やシミュレーションにより求められた軸力方向の設定熱膨張係数が,記録されている。
軸力方向設定値決定部18は,図5のグラフ上のプロット点で示されたような,軸力方向設定値関係データから,円柱部品54の軸力方向に設定する熱膨張係数を求める。すなわち,軸力方向設定値決定部18は,ネジ部品50の物性値であるネジのヤング率Esと算出された圧縮歪み量εとの組合せに応じた軸力方向設定熱膨張係数を,軸力方向設定値関係データ記憶部112に記憶された軸力方向設定値関係データから取得する。
軸力方向設定値関係データに同条件のデータがない場合には,軸力方向設定値決定部18は,例えば,軸力方向設定値関係データ記憶部112の格納データから,最小二乗近似等により,該当するネジのヤング率に関する線形近似関数を求める。図5のグラフにおいて,各直線がネジのヤング率ごとの近似関数を表す直線である。軸力方向設定値決定部18は,求められた近似関数に算出された圧縮歪み量εを代入することにより,軸力方向設定熱膨張係数を得る。
なお,軸力方向設定値関係データに同条件のデータがない場合に,軸力方向設定値決定部18がシミュレーションによって計算してもよいし,実験による同定によって求めてもよい。
軸力方向設定値決定部18は,設定値として決定された軸力方向設定熱膨張係数を,締結部品置換部110により変更対象となるネジ部品50の代わりに配置される置換部品57に対応付けて,設定値データ格納部114に格納する。
垂直方向/側面設定値決定部19は,取得された変更締結部品情報に基づいて,ネジの緩みを表現するために円柱部品54に設定する値,すなわち円柱部品54の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数と,円柱部品54の側面に設定する摩擦係数とを求める。
具体的には,垂直方向/側面設定値決定部19は,ネジ部品50の属性情報で,垂直方向/側面設定値関係データ記憶部113に記憶されたデータを参照し,円柱部品54の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数と,円柱部品54の側面に設定する摩擦係数とを決定する。
垂直方向/側面設定値関係データ記憶部113は,締結部品の属性情報と,置換部品57の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数および被締結部品との接触面に設定する摩擦係数の組合せとの関係を示す情報である垂直方向/側面設定値関係データを記憶する記憶装置である。ここでは,垂直方向/側面設定値関係データは,ネジ部品50の属性情報と,垂直方向設定熱膨張係数および側面設定摩擦係数との対応情報であるものとする。
図6は,本実施の形態による垂直方向/側面設定値関係データの例を示す図である。
図6に示すように,垂直方向/側面設定値関係データには,ネジ部品50のネジ番号や形状などの属性情報ごとに,対応する垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数との組み合わせが,記録されている。ネジ番号は,特定のネジ部品50に付けられた識別番号である。
このような垂直方向/側面設定値関係データは,あらかじめ実験やシミュレーションによって用意されたものである。すなわち,図6に示すような垂直方向/側面設定値関係データには,円柱部品54に所定の温度変化を与え場合に目的とする摩擦力が得られるように,実験やシミュレーションにより求められた垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数との組み合わせが,記録されている。
垂直方向/側面設定値関係データに変更するネジ部品50の属性と一致するレコードがある場合には,垂直方向/側面設定値決定部19は,そのレコードにおける垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを,目的とする設定値として決定する。
垂直方向/側面設定値関係データに変更するネジ部品50の属性と一致するレコードがない場合には,垂直方向/側面設定値決定部19が,簡易な解析を行って,垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを決定することもできる。
垂直方向/側面設定値決定部19は,ネジ部品50を用いたモデルと,円柱部品54を用いたモデルとに対して,同条件のシミュレーションを実行する。垂直方向/側面設定値決定部19は,双方のモデルのシミュレーション結果の差異が,所定の範囲内になったときの円柱部品54に設定された垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを,設定値として決定する。
以下,垂直方向/側面設定値決定部19が引き剥がしシミュレーションを行うことにより,垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを決定する例を説明する。
まず,垂直方向/側面設定値決定部19は,垂直方向/側面設定値関係データから,変更するネジ部品50の形状に類似するネジ部品の属性情報を有するレコードを選択し,垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを取得する。本実施の形態では,垂直方向/側面設定値決定部19は,変更対象となるネジ部品50のネジピッチと最も近いネジピッチを有するレコードの垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを取得する。垂直方向/側面設定値決定部19が,ネジピッチ以外の形状情報が最も近いレコードの各設定値を取得するようにしてもよいし,複数の属性情報の平均が最も近いレコードの各設定値を取得するようにしてもよい。
次に,垂直方向/側面設定値決定部19は,置換ネジモデルを用いた被締結部品間の引き剥がしシミュレーションと,設計ネジモデルを用いた被締結部品間の引き剥がしシミュレーションとを実行する。ここで,置換ネジモデルとは,ネジ部品50から変更された円柱部品54を用いたネジモデルである。また,設計ネジモデルとは,変更前のネジ部品50を用いたネジモデルである。
図7は,本実施の形態による被締結部品間の引き剥がしシミュレーションの例を説明する図である。
引き剥がしシミュレーションとは,被締結部品間を所定の力で引き剥がすシミュレーションである。なお,被締結部品間を引き剥がすための力は,被締結部品間に隙間を発生させるために,軸力方向設定値決定部18により算出された軸力より大きい力を用いる。
図7(A)は,置換ネジモデルを用いた被締結部品間の引き剥がしシミュレーションの例を示し,図7(B)は,設計ネジモデルを用いた被締結部品間の引き剥がしシミュレーションの例を示す。
図7(A)に示すように,置換ネジモデルを用いたシミュレーションでは,垂直方向/側面設定値決定部19は,取得された垂直方向設定熱膨張係数を置換ネジモデルの円柱部品54に設定する。垂直方向/側面設定値決定部19は,円柱部品54に所定の温度変化を与えて円柱部品54を軸力と垂直な方向に膨張させることにより,円柱部品54の側面から部品a51,部品b52への荷重を設定する。さらに,垂直方向/側面設定値決定部19は,取得された側面設定摩擦係数を置換ネジモデルの円柱部品54に設定することにより,円柱部品54と部品a51,部品b52との間に摩擦力を定義する。この状態で,垂直方向/側面設定値決定部19は,部品a51と部品b52との間に所定の引き剥がし力F’を与えるシミュレーションを実行する。ここでは,図7(A)に示すように,所定の引き剥がし力F’として,軸力方向設定値決定部18により算出された軸力F×120%の力を用いるものとする。垂直方向/側面設定値決定部19は,被締結部品間に発生する隙間,すなわち部品a51と部品b52との間に発生する隙間XA を計測する。
図7(B)に示すように,設計ネジモデルを用いたシミュレーションでは,垂直方向/側面設定値決定部19は,締結部品として形状変更前のネジ部品50を用いて,部品a51と部品b52との間に所定の引き剥がし力F’を与えるシミュレーションを実行する。ここでは,図7(B)に示すように,所定の引き剥がし力F’として,軸力方向設定値決定部18により算出された軸力F×120%の力を用いるものとする。垂直方向/側面設定値決定部19は,被締結部品間に発生する隙間,すなわち部品a51と部品b52との間に発生する隙間XB を計測する。
垂直方向/側面設定値決定部19は,双方のシミュレーションで計測された被締結部品間の隙間を比較し,その差が所定の範囲内であるかを判定する。例えば,垂直方向/側面設定値決定部19は,図7に示す例において,隙間XB に対する隙間XA を,被締結部品間の隙間の誤差として算出する。垂直方向/側面設定値決定部19は,算出された誤差が所定の範囲内であるか,例えば誤差が20%以下であるかを判定する。
双方のシミュレーションで計測された被締結部品間の隙間の差が所定の範囲内であれば,垂直方向/側面設定値決定部19は,置換ネジモデルのシミュレーションで用いた垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを,設定値として決定する。
双方のシミュレーションで計測された被締結部品間の隙間の差が所定の範囲内でなければ,垂直方向/側面設定値決定部19は,置換ネジモデルのシミュレーションで用いた設定値を変更し,置換ネジモデルを用いたシミュレーションを再実行する。
例えば,垂直方向/側面設定値決定部19は,図7に示す例において,隙間XA >隙間XB であれば,側面設定摩擦係数を所定の値だけ増加し,置換ネジモデルを用いたシミュレーションを再実行する。設計ネジモデルを用いたシミュレーションで発生した隙間XB の方が小さい場合には,置換ネジモデルの円柱部品54の側面の摩擦力をより大きく定義する必要がある。
また,例えば,垂直方向/側面設定値決定部19は,図7に示す例において,隙間XA <隙間XB であれば,側面設定摩擦係数を所定の値だけ減少し,置換ネジモデルを用いたシミュレーションを再実行する。設計ネジモデルを用いたシミュレーションで発生した隙間XB の方が大きい場合には,置換ネジモデルの円柱部品54の側面の摩擦力をより小さく定義する必要がある。
なお,側面設定摩擦係数ではなく,垂直方向設定熱膨張係数を変更することにより,定義する摩擦力を調整するようにしてもよい。
垂直方向/側面設定値決定部19は,置換ネジモデルを用いたシミュレーションの再実行後,双方のシミュレーションで計測された被締結部品間の隙間を再度比較する。
このように,垂直方向/側面設定値決定部19は,双方のシミュレーションで計測された被締結部品間の隙間の差が所定の範囲内になるまで,設定値を変更しながら置換ネジモデルを用いたシミュレーションを繰り返す。垂直方向/側面設定値決定部19は,双方のシミュレーションで計測された被締結部品間の隙間の差が,所定の範囲内になったときの垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを,設定値として決定する。
ここでは,垂直方向/側面設定値決定部19が引き剥がしシミュレーションを行う例を説明したが,その他のシミュレーションにより,設定値を決定するようにしてもよい。例えば,垂直方向/側面設定値決定部19が置換ネジモデルと設計ネジモデルとに所定の温度変化を与えるシミュレーションを行い,設定値を決定するようにしてもよい。このとき,垂直方向/側面設定値決定部19は,被締結部品の膨張による締結部品の緩みを測定し,双方のモデルのシミュレーション結果の差異が,所定の範囲内になったときの円柱部品54に設定された垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを,設定値として決定する。
このように,垂直方向/側面設定値関係データに変更するネジ部品50の属性と一致するレコードがない場合でも,垂直方向/側面設定値決定部19が簡易なシミュレーションを行うことにより,適切な設定値を決定することもできる。
なお,汎用的に使用されるネジ部品50について,その属性情報に対応する各設定値をあらかじめ求めておき,垂直方向/側面設定値関係データに記録しておけば,シミュレーションを行う必要がないので,各設定値の決定が効率的に実行される。
垂直方向/側面設定値決定部19は,設定値として決定された垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを,締結部品置換部110により変更対象となるネジ部品50の代わりに配置される置換部品57に対応付けて,設定値データ格納部114に格納する。
締結部品置換部110は,CAD部品データ格納部13に格納された幾何形状モデルのネジ部品50を,所定形状の置換部品57に変更する。
図8は,本実施の形態によるネジ部品の置換を説明する図である。
図8に示すように,締結部品置換部110は,指定されたネジ部品50を幾何形状モデルから削除する。
締結部品置換部110は,ネジ部品50の代わりとなる置換部品57を生成する。本実施の形態では,締結部品置換部110は,円柱部品54と,円板部品55,56とを有する置換部品57を生成する。
円柱部品54は,ネジ部品50のネジ軸部を表象する部品である。円柱部品54は,ネジ部品50のネジ軸部に応じて,すなわち被締結部品にあるネジ穴に応じて生成される。締結部品置換部110は,例えば,ネジ穴の円の大きさの底面を持ち,ネジ穴の深さを高さとする円柱部品54を生成する。なお,実際のネジ軸部の形状は,必ずしも円柱形とは限らない。すなわち,ネジ軸部を表象する部品の形状は,円錐形など,円柱形以外の形状であってもよい。
円板部品55は,ネジ部品50のネジ頭部を表象する部品である。円板部品55は,ネジ部品50のネジ頭部の形状に応じて生成される。締結部品置換部110は,例えば,ネジ部品50のネジ頭部分の大きさの円板55を生成する。なお,実際のネジ頭部の形状は,必ずしも円板形とは限らない。すなわち,ネジ頭部を表象する部品の形状は,山形,六角形板形など,円板形以外の形状であってもよい。また,ネジ頭部を表象する部品の大きさも,原則として任意である。ただし,ネジ頭部を表象する部品の大きさが大きすぎるとアセンブリモデルの他の部品と重なってしまう可能性もあるため,ネジ部品50のネジ頭部の大きさの範囲に収まるサイズが好適である。ネジ頭部を表象する部品の被締結部品に接触する面の大きさも,原則として任意であるが,被締結部品の締め付けへの影響を考慮し,ネジ部品50のネジ頭部が被締結部品に接触する面の大きさが好適である。
円板部品56は,円板部品55とともに被締結部品を挟み込んでネジによる締め付けを表現するために配置される部品である。円板部品55とともに被締結部品を挟み込んでネジによる締め付けを表現するために配置される部品の形状,大きさなどは,原則として任意である。ここでは,締結部品置換部110は,円板部品55と同じ形状,同じ大きさの円板56を生成する。
締結部品置換部110は,生成された円柱部品54と,円板部品55,56とからなる置換部品57を,ネジ部品50が削除された被締結部品のネジ穴部分に配置する。
締結部品置換部110は,ネジ部品50が所定形状の置換部品57に変更されたモデルを,解析用モデル生成用データ格納部116に格納する。解析用モデル生成用データ格納部116は,ネジ部品50が置換部品57に置き換えられた幾何形状モデルのデータを格納する記憶装置である。
設定値データ出力部115は,設定値データ格納部114に格納された,置換部品57ごとの設定値のデータである設定値データを,印刷装置(図示省略)や表示装置(図示省略),その他の記録媒体(図示省略)などに出力する。設定値データ出力部115が,数値解析を行う解析装置に対して,設定値データを出力するようにしてもよい。
図9は,本実施の形態による設定値データの例を示す図である。
図9に示すように,設定値データ格納部114には,ネジ部品50から変更された置換部品57に割り当てられた部品番号ごとに,解析時に円柱部品54に設定する軸力方向設定熱膨張係数,垂直方向設定熱膨張係数,側面設定摩擦係数が記録されている。
なお,図9に示す設定値データにおける各設定熱膨張係数は,温度を1℃減少させたときに目的とする軸力や円柱部品54の側面方向への力が得られるように求められた設定値である。そのため,1℃の温度減少によって円柱部品54が軸力方向に熱収縮するように,軸力方向設定熱膨張係数は正の値になっている。同様に,1℃の温度減少によって円柱部品54が軸力と垂直な方向に熱膨張するように,垂直方向設定熱膨張係数は負の値になっている。
設定値データ出力部115は,このような設定値データを,例えば印刷装置によって紙に印刷させたり,表示装置によって画面に表示させるなどする。
解析用モデル生成装置10は,解析用モデル生成用データ格納部116に格納されたデータに対して,さらにネジ部品50以外の必要な修正を行い,生成されたモデルを解析用モデルとして解析用モデルデータ格納部(図示省略)となる記憶装置に格納する。なお,ネジ部品50の修正やその他の修正を行う順番は,任意である。すなわち,その他の修正を行った後で,最後にネジ部品50の修正を行い,最後にネジ部品50が修正されたモデルを,最終的な解析用モデルとしてもよい。
解析装置(図示省略)は,解析用モデル生成装置10により生成された解析用モデルを用いて,数値解析を実行する。このとき,ユーザは,紙や画面に出力された設定値データを見ながら,締結部品から変更された各置換部品57への設定を行う。以下,解析装置における,解析用モデルに含まれる置換部品57への設定の例を説明する。
図10は,本実施の形態による解析時における設定の例を説明する図である。
ユーザは,解析装置において,解析用モデル生成装置10により生成された解析用モデルでメッシュ作成を行い,物性値を設定する際に,ネジ部品50から形状変更された置換部品57に対して,以下のような設定を行う。
[プロセス1]
ユーザは,解析装置によって,円柱部品54と円板部品55,円柱部品54と円板部品56との結合を設定する。
ユーザは,解析装置によって,円柱部品54の軸力方向に,解析用モデル生成装置10から出力された設定データで指定された軸力方向設定熱膨張係数を設定する(図10(A)の設定(1))。また,ユーザは,解析装置によって,円柱部品54の軸力と垂直な方向に,解析用モデル生成装置10から出力された設定データで指定された垂直方向設定熱膨張係数を設定する(図10(A)の設定(2))。また,ユーザは,解析装置によって,円柱部品54の側面に摩擦係数0を設定する(図10(A)の設定(3))。
このような設定状態で,ユーザは,円柱部品54のみ25℃⇒24℃と温度を1℃変化させる解析シミュレーションを,解析装置に実行させる。
円柱部品54が軸力方向に熱収縮することにより,両円板部品55,56で被締結部品である部品a51,部品b52を締め付ける力が発生し,ネジ部品50から変更された置換部品57によるネジ締めが表現される。
また,円柱部品54が軸力と垂直な方向に熱膨張することにより,円柱部品54の側面から被締結部品である部品a51,部品b52に対する力が発生する。
[プロセス2]
ユーザは,解析装置において,プロセス1で発生された応力および歪みが継承されるように設定を行う。また,ユーザは,図10(B)に示すように,解析装置により,円柱部品54の下部に配置された円板部品56を削除する。
ユーザは,解析装置によって,円柱部品54の軸力方向の熱膨張係数を,本来の材料の熱膨張係数に戻す(図10(B)の設定(4))。また,ユーザは,解析装置によって,円柱部品54の軸力と垂直な方向の熱膨張係数も同様に,本来の材料の熱膨張係数に戻す(図10(B)の設定(5))。また,ユーザは,解析装置によって,円柱部品54の側面に,解析用モデル生成装置10から出力された設定データで指定された側面設定摩擦係数を設定する(図10(B)の設定(6))。
プロセス1により発生された円柱部品54の側面から被締結部品に対する力と,プロセス2で設定された円柱部品54側面の摩擦係数とにより,円柱部品54の側面と被締結部品である部品a51,部品b52との間の摩擦力が定義される。円柱部品54の側面と被締結部品と間に定義された摩擦力によって,ネジ部品50から変更された置換部品57によるネジの緩みが表現される。
このようなプロセス1,プロセス2の設定を経た状態で,ユーザは,実施したい解析の条件を解析装置に入力し,解析用モデルを用いた数値解析を解析装置に実行させる。
上記のプロセス1,プロセス2の設定により,ネジ部品50から変更された置換部品57による適切なネジの締め付けと,ネジの緩みとが表現されるため,解析装置は,より正確な数値解析を実行することができる。
図11〜図14は,本実施の形態の解析用モデル生成装置によるネジ部品修正および設定値算出処理フローチャートである。
解析用モデル生成装置10において,CADデータ入力部11は,CADデータ格納部20から,CADによって設計された幾何形状モデルのデータを読み込む(ステップS10)。アセンブリ連携調整部12は,アセンブリモデルである幾何形状モデルが有する各部品モデルの相対位置座標を絶対位置座標に変換することにより,アセンブリモデルの連携を調整する(ステップS11)。アセンブリ連携調整部12は,連携が調整された幾何形状モデルのデータを,CAD部品データ格納部13に格納する(ステップS12)。
締結部品選択部14は,GUI部15を介して,ユーザにネジ部品50の変更を行うかを問い合わせ,ユーザからの応答を判定する(ステップS13)。
ネジ部品50の変更を行わない場合には(ステップS13のNO),解析用モデル生成装置10は,ネジ部品修正および設定値算出処理を終了する。
ネジ部品50の変更を行う場合には(ステップS13のYES),締結部品選択部14は,GUI部15を介して,ユーザに変更するネジ部品50の指定はネジ部品50の名称の入力による指定かを問い合わせ,ユーザからの応答を判定する(ステップS14)。
ネジ部品50の名称の入力による変更ネジ部品50の指定であれば(ステップS14のYES),締結部品選択部14は,GUI部15を介して,ユーザによるネジ部品50の名称の入力を受け付ける(ステップS15)。ネジ部品50の名称の入力による変更ネジ部品50の指定でなければ(ステップS14のNO),締結部品選択部14は,GUI部15を介して,画面上に幾何形状モデルを表示し,ユーザによる画面上での変更ネジ部品50の指定を受け付ける(ステップS16)。
締結部品選択部14は,GUI部15を介して,画面上に幾何形状モデルを表示し,変更が指定されたネジ部品50のハイライトによる強調表示を行う(ステップS17)。また,締結部品選択部14は,GUI部15を介して,ユーザに変更するネジ部品50がハイライト表示されたネジ部品50でよいかを問い合わせ,ユーザからの応答を判定する(ステップS18)。
変更するネジ部品50がハイライト表示されたネジ部品50でなければ(ステップS18のNO),締結部品選択部14は,ステップS14に戻り,再度ユーザによる変更ネジ部品50の指定入力を受け付ける。変更するネジ部品50がハイライト表示されたネジ部品50でよければ(ステップS18のYES),締結部品修正実行部16による処理に移る。
締結部品修正実行部16において,変更締結部品情報取得部17は,GUI部15を介して,ユーザに変更するネジ部品50に関するデータの取得を締結部品情報記憶部111から行うかを問い合わせ,ユーザからの応答を判定する(ステップS19)。締結部品情報記憶部111からデータの取得を行う場合には(ステップS19のYES),変更締結部品情報取得部17は,変更するネジ部品50の属性情報など,締結部品情報記憶部111から取得可能な,変更するネジ部品50に関するデータを取得する(ステップS20)。
変更締結部品情報取得部17は,GUI部15を介して,ユーザによる変更するネジ部品50に関するデータの入力を受け付ける(ステップS21)。このとき,締結部品情報記憶部111から変更するネジ部品50の属性情報などのデータを取得している場合には,変更締結部品情報取得部17は,締結部品情報記憶部111から取得できなかったデータのみの入力を受ける。
締結部品修正実行部16において,軸力方向設定値決定部18は,変更するネジ部品50の形状などの属性情報や,ネジ部品50の締付けトルクなどの情報から,ネジ部品50によるネジ締め時の軸力を算出する(ステップS22)。また,軸力方向設定値決定部18は,算出された軸力や,被締結部品のヤング率などの物性値などの情報から,ネジ部品50の締め付けによる被締結部品の圧縮歪み量を算出する(ステップS22)。
軸力方向設定値決定部18は,軸力方向設定値関係データ記憶部112に記憶された軸力方向設定値関係データに示された関係に基づいて,算出された圧縮歪み量と変更するネジ部品50のヤング率などの物性値の情報とから,軸力方向設定熱膨張係数を決定する(ステップS23)。軸力方向設定値関係データ記憶部112には,ネジ部品50の物性値と,ネジ部品50の締め付けによる被締結部品の圧縮歪み量と,軸力方向設定熱膨張係数との関係を示す情報である軸力方向設定値関係データが,あらかじめ記憶されている。
締結部品修正実行部16において,垂直方向/側面設定値決定部19は,垂直方向/側面設定値関係データ記憶部113に記憶された垂直方向/側面設定値関係データに,変更ネジ部品50の属性情報に該当するレコードがあるかを判定する(ステップS24)。垂直方向/側面設定値関係データ記憶部113には,ネジ部品50の属性情報と,垂直方向設定熱膨張係数および側面設定摩擦係数の組合せとの関係を示す情報である垂直方向/側面設定値関係データが,あらかじめ記憶されている。
垂直方向/側面設定値関係データに変更ネジ部品50の属性情報に該当するレコードがあれば(ステップS24のYES),垂直方向/側面設定値決定部19は,変更ネジ部品50の属性情報に該当するレコードの垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを,設定値として決定する(ステップS25)。
垂直方向/側面設定値関係データに変更ネジ部品50の属性情報に該当するレコードがなければ(ステップS24のNO),垂直方向/側面設定値決定部19は,例えば以下のような引き剥がしシミュレーションによって,垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを決定する。
垂直方向/側面設定値決定部19は,垂直方向/側面設定値関係データから,変更ネジ部品50の属性に最も近い属性を有するレコードの垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを取得する(ステップS26)。ここでは,垂直方向/側面設定値決定部19は,例えば,変更ネジ部品50のネジピッチに最も近いネジピッチを有するレコードの各設定値を取得する。
垂直方向/側面設定値決定部19は,例えば図7(A)に示すような置換ネジモデルを用いた被締結部品間の引き剥がしシミュレーションを実行し(ステップS27),被締結部品間の隙間XA を計測する。このとき,垂直方向/側面設定値決定部19は,円柱部品54への設定値として,ステップS26で取得された垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを用いる。
垂直方向/側面設定値決定部19は,例えば図7(B)に示すような設計ネジモデルを用いた被締結部品間の引き剥がしシミュレーションを実行し(ステップS28),被締結部品間の隙間XB を計測する。
垂直方向/側面設定値決定部19は,双方のシミュレーションにおける被締結部品間の隙間XA ,XB を比較し,被締結部品間の隙間XA とXB との差が所定の範囲内であるかを判定する(ステップS29)。
被締結部品間の隙間XA とXB との差が所定の範囲内であれば(ステップS29のYES),垂直方向/側面設定値決定部19は,置換ネジモデルのシミュレーションで設定された垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを,設定値として決定する(ステップS25)。
被締結部品間の隙間XA とXB との差が所定の範囲内でなければ(ステップS29のNO),垂直方向/側面設定値決定部19は,設計ネジモデルのシミュレーションにおける被締結部品間の隙間XB の方が小さいかを判定する(ステップS30)。
設計ネジモデルのシミュレーションにおける被締結部品間の隙間XB の方が小さければ(ステップS30のYES),垂直方向/側面設定値決定部19は,置換ネジモデルのシミュレーションにおける側面設定摩擦係数を所定値だけ増加する(ステップS31)。設計ネジモデルのシミュレーションにおける被締結部品間の隙間XB の方が大きければ(ステップS30のNO),垂直方向/側面設定値決定部19は,置換ネジモデルのシミュレーションにおける側面設定摩擦係数を所定値だけ減少する(ステップS32)。
垂直方向/側面設定値決定部19は,置換ネジモデルを用いた被締結部品間の引き剥がしシミュレーションを再実行し(ステップS33),被締結部品間の隙間XA を計測する。このとき,垂直方向/側面設定値決定部19は,円柱部品54への設定値として,ステップS26で取得された垂直方向設定熱膨張係数と,ステップS31またはS32で調整された側面設定摩擦係数とを用いる。
垂直方向/側面設定値決定部19は,双方のシミュレーションにおける被締結部品間の隙間XA ,XB を比較し,被締結部品間の隙間XA とXB との差が所定の範囲内であるかを判定する(ステップS34)。このとき,置換ネジモデルのシミュレーションにおける被締結部品間の隙間XA はステップS33で計測されたものであり,設計ネジモデルのシミュレーションにおける被締結部品間の隙間XB はステップS28で計測されたものである。
被締結部品間の隙間XA とXB との差が所定の範囲内であれば(ステップS34のYES),垂直方向/側面設定値決定部19は,置換ネジモデルのシミュレーションで設定された垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを,設定値として決定する(ステップS25)。
被締結部品間の隙間XA とXB との差が所定の範囲内でなければ(ステップS34のNO),垂直方向/側面設定値決定部19は,ステップS30に戻り,側面設定摩擦係数の再調整を行い(ステップS30〜S32),置換ネジモデルのシミュレーションを再実行する(ステップS33)。垂直方向/側面設定値決定部19は,このような処理(ステップS30〜S33)を,被締結部品間の隙間XA とXB との差が所定の範囲内になるまで(ステップS34のYES),繰り返す。
締結部品修正実行部16において,締結部品置換部110は,CAD部品データ格納部13に記憶された幾何形状モデルから,変更するネジ部品50を削除する(ステップS35)。締結部品置換部110は,変更ネジ部品50に対応する置換部品57を生成する(ステップS36)。締結部品置換部110は,幾何形状モデルの変更するネジ部品50が削除された部分に,生成された置換部品57を配置する(ステップS37)。締結部品置換部110は,ネジ部品50が置換部品57に変更された幾何形状モデルのデータを,解析用モデルとして,解析用モデル生成用データ格納部116に格納する(ステップS38)。
軸力方向設定値決定部18は,ネジ部品50から変更された置換部品57に対応付けて,ステップS23で決定された軸力方向設定熱膨張係数を設定値データ出力部115に格納する(ステップS39)。また,垂直方向/側面設定値決定部19は,ネジ部品50から変更された置換部品57に対応付けて,ステップS25で決定された垂直方向設定熱膨張係数と側面設定摩擦係数とを設定値データ出力部115に格納する(ステップS39)。
締結部品選択部14は,GUI部15を介して,ユーザに他のネジ部品50の変更を行うかを問い合わせ,ユーザからの応答を判定する(ステップS40)。
他のネジ部品50の変更を行う場合には(ステップS40のYES),締結部品選択部14は,ステップS14に戻り,次の変更ネジ部品50についての処理を行う。
他のネジ部品50の変更を行わない場合には(ステップS40のNO),設定値データ出力部115は,設定値データ格納部114に記憶された置換部品57ごとの各設定値を,印刷装置や表示装置などに出力する(ステップS41)。解析用モデル生成装置10は,ネジ部品修正および設定値算出処理を終了する。
このような本実施の形態の解析用モデル生成装置10の処理により,ネジ部品50を多く有する構造物の解析用モデルの生成時間を短縮し,解析時に必要となる設定値を容易に求めることが可能となる。生成された解析用モデルと,出力された置換部品57への設定値とを用いることにより,ネジ部品50から変更された置換部品57による適切なネジの締め付けとネジの緩みとが表現された,より信頼性の高い数値解析を実行することができるようになる。
以上説明した解析用モデル生成装置10による処理は,コンピュータが備えるCPU,メモリ等のハードウェアとソフトウェアプログラムとにより実現することができ,そのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録することも,ネットワークを通して提供することも可能である。
以上,本実施の形態について説明したが,本発明はその主旨の範囲において種々の変形が可能であることは当然である。
例えば,本実施の形態による解析用モデル生成装置10の例では,解析時にネジの締め付けを表現するための解析用モデルの生成および設定値の決定と,解析時にネジの緩みを表現するための解析用モデルの生成および設定値の決定とが同時に行われている。しかし,解析時に,ネジの締め付けの表現とネジの緩みの表現とが必ずしも同時に必要になるとは限らない。
そのため,例えば,解析時にネジの締め付けを表現するための解析用モデルの生成および設定値の決定のみを行う解析用モデル生成装置10があってもよい。また,解析時にネジの緩みを表現するための解析用モデルの生成および設定値の決定のみを行う解析用モデル生成装置10があってもよい。
例えば,解析時にネジの緩みを表現するための解析用モデルでは,ネジの締め付けを表現するために必要な円板部品55,56に相当する部品が必ずしも必要とはならない。すなわち,解析時にネジの緩みを表現するための解析用モデルを生成する解析用モデル生成装置10は,変更対象となるネジ部品50を,少なくとも軸部を表象する置換部品57に変更してもよい。
10 解析用モデル生成装置
11 CADデータ入力部
12 アセンブリ連携調整部
13 CAD部品データ格納部
14 締結部品選択部
15 GUI部
16 締結部品修正実行部
17 変更締結部品情報取得部
18 軸力方向設定値決定部
19 垂直方向/側面設定値決定部
110 締結部品置換部
111 締結部品情報記憶部
112 軸力方向設定値関係データ記憶部
113 垂直方向/側面設定値関係データ記憶部
114 設定値データ格納部
115 設定値データ出力部
116 解析用モデル生成用データ格納部
20 CADデータ格納部

Claims (6)

  1. 3次元の形状モデルから解析用のモデルを生成する解析用モデル生成装置であって,
    締結部品の属性情報と,軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数および被締結部品との接触面に設定する摩擦係数の組合せとの関係を示す情報である垂直方向・側面設定値情報を記憶する垂直方向・側面設定値情報記憶部と,
    解析対象となる形状モデルのデータが入力される形状モデルデータ入力部と,
    前記形状モデルが有する締結部品を,前記締結部品の少なくとも軸部を表象する置換部品に変更する締結部品置換部と,
    前記締結部品が前記置換部品に変更された形状モデルのデータを記憶する解析用モデルデータ格納部と,
    前記置換部品に変更する締結部品の属性情報で,前記垂直方向・側面設定値情報を参照することにより,前記置換部品の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数と,前記置換部品の被締結部品との接触面に設定する摩擦係数とを決定する垂直方向・側面設定値決定部と,
    前記決定された設定値を出力する設定値情報出力部とを備える
    ことを特徴とする解析用モデル生成装置。
  2. 前記垂直方向・側面設定値決定部は,前記締結部品を用いたモデルと,前記置換部品を用いたモデルとに対して,それぞれ同条件のシミュレーションを実行し,双方のモデルのシミュレーション結果の差異が所定の範囲内となったときの前記置換部品に設定された熱膨張係数と摩擦係数とを,前記置換部品の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数と,前記置換部品の被締結部品との接触面に設定する摩擦係数として決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載された解析用モデル生成装置。
  3. 締結部品の物性値と,締結部品の締め付けによる被締結部品の圧縮歪み量と,軸力方向に設定する熱膨張係数との関係を示す情報である軸力方向設定値情報を記憶する軸力方向設定値情報記憶部と,
    前記置換部品に変更する締結部品の属性情報,前記置換部品に変更する締結部品の締付けトルク,および前記置換部品に変更する締結部品で締結される被締結部品の物性値から,前記置換部品に変更する締結部品の締め付けによる被締結部品の圧縮歪み量を算出し,前記軸力方向設定値情報に示された関係に基づいて,算出された圧縮歪み量と前記置換部品に変更する締結部品の物性値とから,前記置換部品の軸力方向に設定する熱膨張係数を決定する軸力方向設定値決定部とをさらに備え,
    前記締結部品置換部は,前記形状モデルが有する締結部品を,少なくとも前記締結部品の軸部を表象する第一の部品と,前記第一の部品および前記締結部品で締結される被締結部品を挟み込むように,それぞれ配置される第二の部品および第三の部品とを有する置換部品に変更する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載された解析用モデル生成装置。
  4. 3次元の形状モデルから解析用のモデルを生成する解析用モデル生成装置であって,
    締結部品の物性値と,締結部品の締め付けによる被締結部品の圧縮歪み量と,軸力方向に設定する熱膨張係数との関係を示す情報である軸力方向設定値情報を記憶する軸力方向設定値情報記憶部と,
    解析対象となる形状モデルのデータが入力される形状モデルデータ入力部と,
    前記形状モデルが有する締結部品を,少なくとも前記締結部品の軸部を表象する第一の部品と,前記第一の部品および前記締結部品で締結される被締結部品を挟み込むように,それぞれ配置される第二の部品および第三の部品とを有する置換部品に変更する締結部品置換部と,
    前記締結部品が前記置換部品に変更された形状モデルのデータを記憶する解析用モデルデータ格納部と,
    前記置換部品に変更する締結部品の属性情報,前記置換部品に変更する締結部品の締付けトルク,および前記置換部品に変更する締結部品で締結される被締結部品の物性値から,前記置換部品に変更する締結部品の締め付けによる被締結部品の圧縮歪み量を算出し,前記軸力方向設定値情報に示された関係に基づいて,算出された圧縮歪み量と前記置換部品に変更する締結部品の物性値とから,前記置換部品の軸力方向に設定する熱膨張係数を決定する軸力方向設定値決定部と,
    前記決定された設定値を出力する設定値情報出力部とを備える
    ことを特徴とする解析用モデル生成装置。
  5. 3次元の形状モデルから解析用のモデルを生成する解析用モデル生成装置のコンピュータによる解析用モデル生成方法であって,
    前記コンピュータが,
    解析対象となる形状モデルのデータが入力される過程と,
    前記形状モデルが有する締結部品を,前記締結部品の少なくとも軸部を表象する置換部品に変更する過程と,
    前記締結部品が前記置換部品に変更された形状モデルのデータを,前記コンピュータが備える記憶装置に記憶する過程と,
    前記置換部品に変更する締結部品の属性情報で,前記コンピュータが備える記憶装置に記憶された締結部品の属性情報と,軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数および被締結部品との接触面に設定する摩擦係数の組合せとの関係を示す情報を参照することにより,前記置換部品の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数と,前記置換部品の被締結部品との接触面に設定する摩擦係数とを決定する過程と,
    前記決定された設定値を出力する過程とを実行する
    ことを特徴とする解析用モデル生成方法。
  6. 3次元の形状モデルから解析用のモデルを生成する解析用モデル生成装置のコンピュータが実行するプログラムであって,
    前記コンピュータに,
    解析対象となる形状モデルのデータが入力される手順と,
    前記形状モデルが有する締結部品を,前記締結部品の少なくとも軸部を表象する置換部品に変更する手順と,
    前記締結部品が前記置換部品に変更された形状モデルのデータを,前記コンピュータが備える記憶装置に記憶する手順と,
    前記置換部品に変更する締結部品の属性情報で,前記コンピュータが備える記憶装置に記憶された締結部品の属性情報と,軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数および被締結部品との接触面に設定する摩擦係数の組合せとの関係を示す情報を参照することにより,前記置換部品の軸力と垂直な方向に設定する熱膨張係数と,前記置換部品の被締結部品との接触面に設定する摩擦係数とを決定する手順と,
    前記決定された設定値を出力する手順とを
    実行させるための解析用モデル生成プログラム。
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