JP2008169340A - 重合体、レジスト組成物及びパターンが形成された基板の製造方法 - Google Patents

重合体、レジスト組成物及びパターンが形成された基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】DUVエキシマレーザーリソグラフィー等のレジスト組成物に用いた場合に、高感度、高解像度であり、光線透過率が高く、現像時のディフェクトが少なく、他の単量体との共重合性に優れた重合体、レジスト組成物及びパターンが形成された基板の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
特定のナフタレン骨格を有する構成単位(A)及び特定の親水性基を有する構成単位(D)を含有するレジスト用の重合体、レジスト組成物、及びレジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、250nm以下の波長の光で露光する工程及び現像液で現像する工程を有するパターンが形成された基板の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト用の重合体、それを含むレジスト組成物及びパターンが形成された基板の製造方法に関し、特に、エキシマレーザー及び電子線リソグラフィーを使用する微細加工に好適なレジスト組成物に関する。
近年、半導体素子や液晶素子の製造における微細加工の分野においては、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。その微細化の手法としては、一般に、照射光の短波長化が図られている。具体的には、照射光が従来のg線(波長:438nm)及びi線(波長:365nm)に代表される紫外線から、より短波長のDUV(Deep Ultra Violet)へと変化してきている。
現在では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が市場に導入され、より短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術及びEUVエキシマレーザー(波長:13nm)リソグラフィー技術が研究されている。更に、最近ではこれらの液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
このような短波長の照射光又は電子線を用いた高解像度のレジストとして、光酸発生剤を含有する化学増幅型レジストが提唱され、現在、この化学増幅型レジストの改良及び開発が進められている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用される化学増幅型レジスト樹脂として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系樹脂が注目されている。このようなアクリル系樹脂としては、例えば、特許文献1及び特許文献2には、エステル部にアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとエステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルの重合体が開示されている。
しかしながら、これらのアクリル系樹脂は、レジスト組成物として使用した場合、レジストパターンを製造するためのアルカリ現像液による現像処理の際に、ディフェクトと呼ばれる現像欠陥が生じることがある。また、このディフェクトにより、レジストパターンに抜けが発生し、結果として回路の断線や欠陥等を生じ、半導体製造工程での歩留まりの低下を招く恐れがある。
また、特許文献3及び特許文献4には、複素芳香族環を有する重合体を使用したレジスト組成物が開示されている。
しかしながら、これらの樹脂はレジストのドライエッチング耐性には優れるものの、特にArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィーの場合、露光波長における重合体の光線透過率が十分でない場合や、他の単量体との共重合性が十分でない場合が多く、レジスト組成物の感度や解像度へ悪影響を及ぼす可能性がある。
特開平10−319595号公報 特開平10−274852号公報 特開2005−114968号公報 特開2004−163877号公報
本発明は、DUVエキシマレーザーリソグラフィー等のレジスト組成物に用いた場合に、高感度、高解像度であり、光線透過率が高く、現像時のディフェクトが少なく、他の単量体との共重合性に優れた重合体を提供することを目的とする。
更に、上記重合体を含むレジスト組成物、及びこのレジスト組成物を用いてパターンが形成された基板の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための第1の発明は、下式(1−3)で表されるナフタレン骨格を有する構成単位(A)及び下式(5−1)〜式(5−7)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される親水性基を有する構成単位(D)を含有するレジスト用の重合体(以下、「重合体(P)」という)である。
また、第2の発明は、重合体(P)を含有するレジスト組成物である。
更に、第3の発明は、前記レジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、250nm以下の波長の光で露光する工程及び現像液で現像する工程を有するパターンが形成された基板の製造方法である。
Figure 2008169340
式(1−3)中、R10は水素原子又はメチル基を表し、Gは−C(=O)−O−、−O−、又は−O−C(=O)−のいずれかを表す。g3は0又は1である。Yは−CH2−C(=O)−OH、−OH、−CH2−C(=O)−OR13又は−OR13を表す。R13は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表す。この炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。また、L1’は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の2価の炭化水素基を表す。この2価の炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。
Figure 2008169340
式(5−1)〜式(5−7)中、R51、R52、R53、R54、R55、R56及びR57は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。
501、R502、R503、R504、R505及びR506は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。
51、X52、X53、X54、X55、X56及びX57は、それぞれ独立に炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基又はアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基は、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
また、X51、X52、X53、X54、X55及びX56で置換される位置は環状構造のどの位置であってもよい。
n51、n52、n53、n54、n55及びn56は、それぞれ独立に1〜4の整数を表す。尚、n51、n52、n53、n54、n55及びn56が2以上の場合には、X51、X52、X53、X54、X55及びX56は、それぞれ複数の異なる基を有することができる。
531〜R536は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基を表す。W1、W2及びW3は、それぞれ独立に−O−、−S−、−NH−又は鎖長1〜6のメチレン鎖(−(CH2)u2−(u2は1〜6の整数を表す))を表す。
q1及びq2は0又は1を表す。また、r1は0〜2の整数を表す。
571は水素原子、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基又は炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を有する炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基を表す。
572は水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、或いはR571とR572とが一緒になって、それぞれが結合している炭素原子と共に炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を形成していてもよい。
ここで、R571とR572におけるアルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアシル基又は炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基を有していても良い。また、R571とR572における橋かけ環式炭化水素基は、炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基を有していてもよく、前記アルキル基はヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアシル基又は炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基を有していてもよい。
本発明の重合体(P)はエキシマレーザー光に対する光線透過率が高く、また、レジスト組成物は高感度、高解像度であり、現像時のディフェクトが少ない。
更に、本発明の重合体(P)を液浸用レジスト組成物として使用した場合は、高い解像度でレジストパターンを形成することができる。従って、本発明の重合体(P)及びレジスト組成物は、DUVエキシマレーザーを用いるリソグラフィー、これらの液浸リソグラフィー及び電子線リソグラフィー、特にArFエキシマレーザーを用いるリソグラフィー及びこの液浸リソグラフィーに好適である。
また、本発明の基板の製造方法により高精度の微細なパターンが形成された基板を製造することができる。

構成単位(A)

本発明においては、式(1−3)で表されるナフタレン骨格を有する構成単位(A)が重合体(P)の構成単位として含まれる。
式(1−3)中のg3は0又は1である。
式(1−3)中のR10は水素原子又はメチル基を表す。
式(1−3)中のGは、−C(=O)−O−、−O−又は−O−C(=O)−のいずれかを表す。中でも、構成単位(A)を与える単量体(a)の重合性の点から、−C(=O)−O−又は−O−C(=O)−が好ましい。
式(1−3)中、L1’は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の2価の炭化水素基を表し、この2価の炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。
ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子及びリン原子が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の2価の炭化水素基としては、例えば、下式(2−1)〜式(2−33)が挙げられる。
Figure 2008169340
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式(1−3)中のL1’は、重合体(P)の有機溶剤への溶解性の点から、炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐の2価の炭化水素基、−(CH2CH2O)g21−又は−(CH2CH(CH3)O)g22−が好ましい。ここで、g21及びg22はそれぞれ1〜5の整数を表し、レジスト組成物の解像性の点から、g21及びg22はそれぞれ1又は2が好ましい。
また、L1’は、レジストのドライエッチング耐性の点から、下式(1−11)〜式(1−14)から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 2008169340
式(1−11)〜式(1−14)中、R111、R112、R113、R114、R115及びR116は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。ZはL1’中で環式炭化水素を構成する原子団である。
尚、式(1−11)〜式(1−14)中、左上の結合手はGへ、右下の結合手は酸素原子又はナフタレン環へそれぞれ結合する。
更に、Gが−C(=O)−O−の場合、レジストの感度の点から、式(1−3)中のL1’は、−C(CH3)2−、−C(CH3)2−CH2−、−C(CH3)(CH2CH3)−、式(1−11)及び式(1−12)の中から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
式(1−3)中のYは、−CH2−C(=O)−OH、−OH、−CH2−C(=O)−OR13又は−OR13を表す。R13は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表す。この炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。
重合体(P)への波長193nmの光線透過率の点から、Yは−OH又は−OR13が好ましく、−OHが特に好ましい。R13は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表す。この炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。
13としては、例えば、下式(3−1)〜式(3−27)が挙げられる。
Figure 2008169340
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また、Yは、レジスト組成物のディフェクト及び感度並びにレジストのラインエッジラフネスの点で、−CH2−C(=O)−OH又は−OHが好ましく、レジスト組成物の保存安定性の点で、−CH2−C(=O)−OR13又は−OR13が好ましく、R13としては下式(1−21)〜式(1−24)で表される酸脱離性基が好ましい。
尚、本発明において、「酸脱離性基」は酸の作用により分解又は脱離する基をいう。
Figure 2008169340
式(1−21)及び式(1−23)中、R121、R122、R123、R141、R142及びR143は以下に示すいずれかを表す。
(i)R121、R122、R123、R141、R142及びR143は、それぞれ独立に、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体又は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。また、R121、R122及びR123のうち少なくとも1つ並びにR141、R142及びR143のうち少なくとも1つがこの脂環式炭化水素基又はその誘導体を表す。
(ii)R121、R122及びR123のうち何れか2つ並びにR141、R142及びR143のうち何れか2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基又はその誘導体を形成する。R121、R122及びR123のうち結合に関与しなかった残りの1つ並びにR141、R142及びR143のうち結合に関与しなかった残りの1つは炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体を表す。
式(1−22)及び式(1−24)中、R133、R131、R132及びR153は以下に示すいずれかを表す。
(i)R133及びR153は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体又は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。R131、R132、R151及びR152はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表す。
(ii)R131とR133、R132とR133、R151とR153又はR152とR153の2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基又はその誘導体を形成する。R131及びR132のうち結合に関与しなかった残りの1つ並びにR151及びR152のうち結合に関与しなかった残りの1つは水素原子を表す。
構成単位(A)は少なくとも1種で構成することができる。
重合体(P)中の構成単位(A)の含有量は、レジストのドライエッチング耐性や屈折率の点で、3モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましい。また、重合体(P)中の構成単位(A)の含有量は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、30モル%以下が好ましく、20モル%以下がより好ましく、15モル%以下が更に好ましい。
構成単位(A)を含有する重合体(P)は下式(1−6)で表される単量体(a)を含む単量体を重合することによって製造できる。
Figure 2008169340
式(1−6)中、R10、G、L1’及びg3は式(1−3)の場合と同義である。
単量体(a)としては、例えば、下式(8−1)〜式(8−78)で表される単量体が挙げられる。式(8−1)〜式(8−78)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。
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これらの中で、レジスト組成物のディフェクトやレジストのラインエッジラフネスの点で、式(8−1)〜式(8−30)、式(8−38)〜式(8−52)、式(8−60)〜式(8−70)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましい。また、レジストの感度の点で、式(8−11)、式(8−12)、式(8−15)〜式(8−20)、式(8−23)〜式(8−28)、式(8−46)、式(8−47)、式(8−49)〜式(8−52)及び式(8−69)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体がより好ましい。
また、レジスト組成物の保存安定性の点で、式(8−31)〜式(8−37)、式(8−53)〜式(8−59)及び式(8−71)〜式(8−78)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましい。
単量体(a)は公知の方法により製造できる。以下に、式(8−4)及び式(8−76)を例にとって単量体(a)の製造方法を説明する。
式(8−4)に示す単量体は、下式(9−1)の2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチルナフタレンのヒドロキシメチル基のヒドロキシ基をエステル化して(メタ)アクリロイルオキシ基にすることによって得られる。
Figure 2008169340
10は水素原子又はメチル基を表す。
エステル化の方法としては、例えば、酸、ルイス酸等の酸触媒又は塩基の存在下で、2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチルナフタレンに対して(メタ)アクリル酸、無水(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸クロリドを反応させる方法が挙げられる。
前記の酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、トシル酸、酢酸、又はフニウム、ジルコニウム、イットリウム、イッテリビウム等の原子を含むルイス酸が挙げられる。
酸触媒の使用量は2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチルナフタレン100モル部に対して0.1〜10モル部が好ましい。酸触媒の使用量が0.1モル部以上の場合に反応速度を高くできる傾向にあり、また10モル部以下の場合に副生成物の生成を抑制できる傾向にある。酸触媒の使用量の下限値は0.5モル部以上がより好ましく、また、上限値は3モル部以下がより好ましい。
前記の塩基としては、例えば、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム等のアルカリ金属を含む無機塩基や、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の有機塩基が挙げられる。
塩基の使用量は2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチルナフタレン100モル部に対して0.5〜10モル部が好ましい。塩基の使用量は、副生成物の点で、1〜8モル部がより好ましい。
前記エステル化に際して(メタ)アクリル酸又は無水(メタ)アクリル酸を使用する場合、副生成物であるジメタクリレート体の生成の抑制の点で、(メタ)アクリル酸が好ましい。
(メタ)アクリル酸又は無水(メタ)アクリル酸の使用量は2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチルナフタレン100モル部に対して50〜500モル部が好ましい。(メタ)アクリル酸又は無水(メタ)アクリル酸の使用量が50モル部以上の場合に、式(8−4)の単量体が収率良く得られる傾向にある。また、この使用量が500モル部以下の場合に、副生成物であるジメタクリレート体の生成を抑制できる。この使用量は95〜150モル部がより好ましい。
前記の反応において、反応温度は−20℃〜100℃が好ましい。反応温度が−20℃以上の場合に式(8−1)の単量体が収率良く得られる傾向にある。また、反応温度が100℃以下の場合に、副生成物であるジメタクリレート体の生成を抑制できる傾向にある。反応温度は0〜80℃がより好ましい。
前記反応では溶媒を使用することができる。溶媒としては、例えば、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホオキシド、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム及びベンゼンが挙げられる。これらの中で、2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチルナフタレンの溶解性の点で、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホオキシド及びアセトニトリルが好ましい。
前記エステル化に際して(メタ)アクリル酸クロリドを使用する場合、(メタ)アクリル酸クロリドの使用量は2−ヒドロキシ−6−ヒドロキシメチルナフタレン100モル部に対して50〜500モル部が好ましい。(メタ)アクリル酸クロリドの使用量が50モル部以上の場合に、式(8−4)の単量体が収率良く得られる傾向にある。また、(メタ)アクリル酸クロリドの使用量が500モル部以下の場合に、ジメタクリレート体の生成を抑制できる傾向にある。(メタ)アクリル酸クロリドの使用量は95〜150モル部がより好ましい。
前記反応に使用する塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の有機塩基が挙げられる。塩基の使用量は(メタ)アクリル酸クロリド100モル部に対して75〜300モル部が好ましい。塩基の使用量が75モル部以上の場合に、収率や反応速度を向上させることができる傾向にある。また、塩基の使用量が300モル部以下の場合に、精製後の不純物を少なくすることができる傾向にある。塩基の使用量は100〜150部がより好ましい。
前記反応温度は−50℃〜70℃が好ましい。反応温度が−50℃以上の場合に、単量体が収率良く得られる傾向にある。また、反応温度が70℃以下の場合に、副生成物であるジメタクリレート体の生成を抑制できる傾向にある。反応温度は0〜40℃がより好ましい。
前記反応では溶媒を使用することができる。溶媒としては、(メタ)アクリル酸又は無水(メタ)アクリル酸を使用した反応における溶媒と同様のものが挙げられる。
式(8−76)に示す単量体は、例えば、下式(9−2)の2−ブロモ−6−t−ブトキシカルボニルオキシナフタレン又は下式(9−3)の2−クロロ−6−t−ブトキシカルボニルオキシナフタレンと、下式(11−1)のナトリウム(メタ)アクリル酸エチルオキシド又は下式(11−2)のカリウム(メタ)アクリル酸エチルオキシドとを反応させることによって得られる。
Figure 2008169340
10は水素原子又はメチル基を表す。
ナトリウム(メタ)アクリル酸エチルオキシド又はカリウム(メタ)アクリル酸エチルオキシドの使用量は2−ブロモ−6−t−ブトキシカルボニルオキシナフタレン又は2−クロロ−6−t−ブトキシカルボニルオキシナフタレン100モル部に対して70〜500モル部が好ましい。この使用量が70モル部以上の場合に、式(8−76)の単量体が収率良く得られる傾向にある。また、この使用量が500モル部以下の場合に、副生成物生成を抑制できる傾向にある。この使用量は100〜200モル部がより好ましい。
前記の反応温度は、−20℃〜100℃が好ましい。反応温度が−20℃以上の場合に、式(8−76)の単量体が収率良く得られる傾向にある。また、反応温度が100℃以下の場合に、副生成物であるジメタクリレート体の生成を抑制できる傾向にある。反応温度は0〜50℃がより好ましい。
前記反応では溶媒を使用することができる。溶媒としては、(メタ)アクリル酸又は無水(メタ)アクリル酸を使用した反応における溶媒と同様のものが挙げられる。
本発明においては、構成単位(A)の中でも、レジスト組成物のディフェクト又はレジストのラインエッジラフネスの点で、式(1−3)中のGが−C(=O)−O−で、g3が0で、L1’がL1”である下式(1−4)で表される構成単位(A−1)が好ましく、式(1−4)中のYがヒドロキシル基である下式(1−5)で表される構成単位(A−1−1)がより好ましい。
Figure 2008169340
式(1−4)及び(1−5)中、R10及びYは、式(1−3)の場合と同義であり、L1”は炭素数1〜4の直鎖炭化水素基を表す。
本発明においては、構成単位(A)が重合体(P)中に含まれることにより、レジスト組成物への波長193nmの光線透過率を高くすることができる。特に、重合体(P)が液浸用レジスト組成物に使用され、浸漬液が純水の場合は、構成単位(A)はレジスト組成物のディフェクトを低減する作用を奏する。
本発明においては、構成単位(A)を含有する重合体(P)は、構成単位(A)が酸脱離性基を有している場合(式(1−3)中のYが酸脱離性基である場合)は、酸脱離性基が脱離することによってアルカリに可溶となり、レジストパターンの形成が可能となる。また、構成単位(A)が酸脱離性基を有していない場合(式(1−3)中のYが−CH2−C(=O)−OH又は−OHである場合)には、構成単位(A)自体が酸性であるため、構成単位(A)を含む重合体(P)はアルカリに可溶となり、レジストパターンの形成が可能となる。
尚、構成単位(A)が酸脱離性基を有している場合には、構成単位(A)は、後述する酸脱離性基を有する構成単位(C)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(A)とみなす。
また、構成単位(A)が親水性基を有している場合、レジストのパターン矩形性が良好となる傾向にある。尚、この場合、構成単位(A)は、後述する構成単位(D)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(A)とみなす。

構成単位(D)
本発明においては、下式(5−1)〜式(5−7)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される親水性基を有する構成単位(D)が重合体(P)の構成単位として含まれる。
親水性基としては、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基、アミノ基等が挙げられ、1種で又は2種以上を併用して使用できる。
構成単位(D)は、構成単位(A)と組み合わせて用いると、レジスト組成物のディフェクトの更なる低減や、レジストのパターン矩形性の更なる改善に効果を奏することができる。
構成単位(D)の含有量は、レジストのパターン矩形性の点で、重合体(P)中に5〜30モル%が好ましく、10〜25モル%がより好ましい。
Figure 2008169340
式(5−1)中のR501は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、水素原子が好ましい。
式(5−1)中のn51は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましい。
式(5−1)中のX51は、レジストのパターン形状の点で、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基又はメトキシ基が好ましい。
式(5−2)中のn52は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましい。
式(5−2)中のX52は、レジストのパターン形状の点で、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基又はメトキシ基が好ましい。
式(5−3)中のR502は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、水素原子が好ましい。
式(5−3)中のW1及びW2は、レジストのドライエッチング耐性の点で、それぞれ独立して−CH2−又は−CH2CH2−が好ましい。
式(5−3)中のR531、R532、R533及びR534は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(5−3)中のn53は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましい。
式(5−3)中のX53は、レジストのパターン形状の点で、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基又はメトキシ基が好ましい。
式(5−3)中のq1は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、0が好ましい。
式(5−4)中のR503は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、水素原子が好ましい。
式(5−4)中のn54は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましい。
式(5−4)中のX54は、レジストのパターン形状の点で、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基又はメトキシ基が好ましい。
式(5−4)中のr1は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、0が好ましい。
式(5−5)中のR504及びR505は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、それぞれ独立にメチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(5−5)中のn55は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましい。
式(5−5)中のX55は、レジストのパターン形状の点で、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基又はメトキシ基が好ましい。
式(5−6)中のR506は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、水素原子が好ましい。
式(5−6)中のW3は、レジストのドライエッチング耐性の点で、−CH2−又は−CH2CH2−が好ましい。
式(5−6)中のR535及びR536は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(5−6)中のn56は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましい。
式(5−6)中のX56は、レジストのパターン形状の点で、−C(CF)−OH、ヒドロキシ基、シアノ基又はメトキシ基が好ましい。
式(5−6)中のq2は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、0が好ましい。
式(5−7)中のR571及びR572は、レジストのドライエッチング耐性の点で、R571とR572とが一緒になって、それぞれが結合している炭素原子と共に炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を形成している構造が好ましい。また、重合体(P)の耐熱性、安定性の点で、R571とR572とが一緒になって、それぞれが結合している炭素原子と共に形成する橋かけ環式炭化水素基に含まれる環は、ショウノウ環、アダマンタン環、ノルボルナン環、ピナン環、ビシクロ[2.2.2.]オクタン環、テトラシクロドデカン環、トリシクロデカン環又はデカヒドロナフタレン環を有していることが好ましい。
式(5−7)中のX57は、レジストのパターン形状の点で、−CH2−C(CF3)2−OH、−CH2−OH、−CH2−CN、−CH2−O−CH3又は−(CH2)2−O−CH3であることが好ましい。
尚、式(5−1)〜式(5−7)において、X51、X52、X53、X54、X55及びX56で置換される位置は、環状構造のどの位置であってもよい。
構成単位(D)は、1種で又は2種以上を併用して使用できる。
構成単位(D)を有する重合体は構成単位(D)を与える単量体(d)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(d)としては、例えば、下式(13−1)〜式(13−79)で表される単量体が挙げられる。式(13−1)〜式(13−79)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。
Figure 2008169340
Figure 2008169340
Figure 2008169340
Figure 2008169340
これらの中で、重合体(P)のレジスト溶媒への溶解性の点で、式(13−1)〜式(13−9)、式(13−13)〜式(13−16)、式(13−21)〜式(13−24)、式(13−30)〜式(13−34)、式(13−37)〜式(13−43)、式(13−56)〜式(13−59)、式(13−62)、式(13−63)、式(13−66)〜式(13−69)、式(13−72)、式(13−76)〜式(13−79)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましい。
また、レジストのドライエッチング耐性の点で、式(13−25)〜式(13−30)、式(13−44)〜式(13−55)、式(13−60)、式(13−61)、式(13−64)、式(13−65)、式(13−71)、式(13−73)〜式(13−75)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましい。
構成単位(D)が酸脱離性基を有する場合、レジスト組成物の感度がより優れる傾向にある。尚、この場合、構成単位(D)は構成単位(C)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は後述する構成単位(C)とみなす。
また、構成単位(D)がラクトン骨格を有する場合、レジスト組成物の感度がより優れる傾向にある。尚、この場合、構成単位(D)は後述する構成単位(B)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(B)とみなす。
本発明の重合体(P)は構成単位(A)及び構成単位(D)を含有するが、必要に応じて、ラクトン骨格を有する構成単位(B)、酸脱離性基を有する構成単位(C)等の他の構成単位を含有してもよい。

構成単位(B)
ラクトン骨格を有する構成単位(B)は、レジスト組成物の基板への密着性を発現させる作用を奏することから、重合体(P)の構成成分として用いることが好ましい。
構成単位(B)の含有量は、レジスト組成物の基板への密着性の点から、重合体(P)中に30モル%以上が好ましく、35モル%以上がより好ましい。また、構成単位(B)の含有量は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、重合体(P)中に60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下が更に好ましい。
また、構成単位(B)が酸脱離性基を有する場合、レジスト組成物の感度がより優れる傾向にある。尚、この場合、構成単位(B)は後述する構成単位(C)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(B)とみなす。
また、構成単位(B)が親水性基を有している場合、レジストのパターン矩形性が良好となる傾向にある。尚、この場合、構成単位(B)は後述する構成単位(D)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(B)とみなす。
構成単位(B)としては、レジスト組成物の感度又はレジストのドライエッチング耐性の点で、下式(4−1)〜式(4−6)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 2008169340
式(4−1)〜式(4−6)中、R41、R42、R43、R44、R45、R205、R206及びR207はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。
210、R211はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基を表す。
201、R202、R203、R204、R93、R94、R208及びR209はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基又は炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表す。
401、R402、A1、A2、A3、A4、R91、R92、A5及びA6はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基又は炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表すか、或いはR401とR402、A1とA2、A3とA4、R91とR92及びA5とA6とが一緒になって−O−、−S−、−NH−又は鎖長1〜6のメチレン鎖(−(CH2)−(jは1〜6の整数を表す))を表す。
5、X6、X7、X8及びX9はそれぞれ独立に、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基又はアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
n5、n6、n7、n8及びn9はそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。尚、n5、n6、n7、n8及びn9が2以上の場合にはX5、X6、X7、X8及びX9はそれぞれ複数の異なる基を有することができる。
11、Y12及びY13はそれぞれ独立に−CH2−又は−C(=O)−O−を表し、そのうち少なくとも一つは−C(=O)−O−を表す。
21及びY22はそれぞれ独立に−CH2−又は−C(=O)−を表し、そのうち少なくとも一つは−C(=O)−を表す。
iは0又は1を表す。m及びm1は1又は2を表す。
式(4−1)中のn5は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(4−1)中のmは、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、1が好ましい。
式(4−2)中のA1及びA2は、レジストのドライエッチング耐性の点で、一緒になって−CH2−又は−CH2CH2−となることが好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、一緒になって−O−となることが好ましい。
式(4−2)中のR201及びR202は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(4−2)中のn6は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(4−3)中のA3及びA4は、レジストのドライエッチング耐性の点で、一緒になって−CH2−又は−CH2CH2−となることが好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、一緒になって−O−となることが好ましい。
式(4−3)中のR203及びR204は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(4−3)中のn7は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(4−4)中のR205、R206及びR207は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、水素原子が好ましい。
式(4−4)中のY11、Y12及びY13は、レジスト組成物の基板表面等への密着性の点で、一つが−C(=O)−O−であり、残りの二つが−CH2−であることが好ましい。
式(4−4)中のn8は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(4−5)中、R91、R92、R93及びR94は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立に水素原子又はメチル基が好ましい。
式(4−5)中のm1は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、1が好ましい。
式(4−6)中のA5及びA6は、レジストのドライエッチング耐性の点で、一緒になって−CH2−又は−CH2CH2−となることが好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、一緒になって−O−となることが好ましい。
式(4−6)中のR208及びR209は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(4−6)中のR210及びR211は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(4−6)中のY21及びY22は、レジスト組成物の基板表面等への密着性の点で、1つが−C(=O)−であり、残りの1つが−CH2−であることが好ましい。
式(4−6)中のn9は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
構成単位(B)は、1種で又は2種以上を併用して使用できる。
構成単位(B)を有する重合体は構成単位(B)を与える単量体(b)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(b)としては、例えば、下式(10−1)〜式(10−29)で表される単量体が挙げられる。式(10−1)〜式(10−29)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。
Figure 2008169340
Figure 2008169340
これらの中で、レジスト組成物の感度の点で、式(10−1)〜式(10−3)及び式(10−5)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましい。また、レジストのドライエッチング耐性の点で、式(10−7)、式(10−9)、式(10−10)、式(10−12)、式(10−14)、式(10−24)〜式(10−26)及び式(10−29)で表される単量体、並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましい。更に、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、式(10−8)、式(10−13)、式(10−16)〜式(10−23)及び式(10−28)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましい。

構成単位(C)
酸脱離性基を有する構成単位(C)は、酸によってアルカリに可溶となる成分であり、レジストのパターン形成を可能とする作用を奏するため、重合体(P)の構成成分として用いることが好ましい。
構成単位(C)の含有量は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、重合体(P)中に20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、構成単位(C)の含有量は、レジスト組成物の基板表面等への密着性の点で、重合体(P)中に60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下が更に好ましい。
構成単位(C)がラクトン骨格を有する場合、レジスト組成物の基板への密着性が良好となる傾向にある。尚、この場合、構成単位(C)は構成単位(B)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(B)とみなす。
また、構成単位(C)が親水性基を有する場合、レジスト組成物の感度がより優れる傾向にある。尚、この場合、構成単位(C)は構成単位(D)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(C)とみなす。
構成単位(C)としては、レジストのドライエッチング耐性の点で、下式(3−1−1)、式(3−2−1)、式(3−3−1)、式(3−4−1)、式(3−5−1)、式(3−6−1)、式(3−7−1)及び式(3−8−1)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 2008169340
式(3−1−1)〜式(3−8−1)中、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。
1、R2、R3、R4及びR5は、それぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を表す。
1、X2、X3、X4、X51及びX61は、それぞれ独立に炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基を表す。
n1、n2、n3、n4、n51及びn61は、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。尚、n1、n2、n3、n4、n51及びn61が2以上の場合にはX1、X2、X3、X4、X51及びX61は、それぞれ複数の異なる基を有することができる。
331、R332、R333、R334、R351、R352、R353、R354、R361、R362、R363及びR364は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基を表す。
1、V2、V3、V4、V5及びV6は、それぞれ独立に−O−、−S−、−NH−又は鎖長1〜6のメチレン鎖(−(CH2)u1−(u1は1〜6の整数を表す))を表す。
q、q3及びq4は0又は1を表す。rは0〜2の整数を表す。
355、R356及びR357は、それぞれ独立に、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を表す。また、R355、R356及びR357のうち少なくとも1つが脂環式炭化水素基若しくはその誘導体であるか、又はR355、R356及びR357のうち何れか2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基又はその誘導体を形成し、R355、R356及びR357のうち結合に関与しなかった残りの1つは炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体を表す。
367及びR373は、それぞれ独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基若しくはその誘導体又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を表す。R365、R366、R371及びR372は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を表すか、又はR365とR367、R366とR367、R371とR373若しくはR372とR373の2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基又はその誘導体を形成し、R365、R366、R371及びR372のうち結合に関与しなかった残りの1つは水素原子を表す。
381、R382及びR383は、それぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。
式(3−1−1)中のR1は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(3−1−1)中のn1は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(3−2−1)中のR2及びR3は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、それぞれ独立にメチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(3−2−1)中のn2は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(3−3−1)中のR4は、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(3−3−1)中のV1及びV2は、レジストのドライエッチング耐性の点で、それぞれ独立に−CH−又は−CHCH−が好ましい。
式(3−3−1)中のR331、R332、R333及びR334は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(3−3−1)中のn3は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(3−3−1)中のqは、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、0が好ましい。
式(3−4−1)中のR5としては、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(3−4−1)中のn4は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(3−4−1)中のrは、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、0が好ましい。
式(3−5−1)中のV3及びV4は、レジストのドライエッチング耐性の点で、それぞれ独立に−CH2−又は−CH2CH2−が好ましい。
式(3−5−1)中のR351、R352、R353及びR354は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(3−5−1)中のn51は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(3−5−1)中のq3は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、0が好ましい。
式(3−5−1)中の−C(R355)(R356)(R357)は、レジストのラインエッジラフネスの点で、下式(K−1)〜式(K−6)で表される構造が好ましく、レジストのドライエッチング耐性の点で、下式(K−7)〜式(K−17)で表される構造が好ましい。
Figure 2008169340
式(3−6−1)中のV5及びV6は、レジストのドライエッチング耐性の点で、それぞれ独立に−CH2−又は−CH2CH2−が好ましい。
式(3−6−1)中のR361、R362、R363及びR364は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基又はイソプロピル基が好ましい。
式(3−6−1)中のn61は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
式(3−6−1)中のq4は、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましく、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、0が好ましい。
式(3−6−1)中の−C(R365)(R366)−O−R367は、レジストのラインエッジラフネスの点で、下式(J−1)〜式(J−24)で表される構造が好ましく、レジストのドライエッチング耐性の点で、下式(J−25)〜式(J−52)で表される構造が好ましい。
Figure 2008169340
Figure 2008169340
Figure 2008169340
式(3−7−1)中の−C(R371)(R372)−O−R373は、レジストのラインエッジラフネスの点で、式(J−1)〜式(J−24)で表される構造が好ましく、レジストのドライエッチング耐性の点で、式(J−25)〜式(J−52)で表される構造が好ましい。
構成単位(C)は、1種で又は2種以上を併用して使用できる。
構成単位(C)を有する重合体は、構成単位(C)を与える単量体(c)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(c)としては、例えば、下式(9−1)〜式(9−224)で表される単量体が挙げられる。式(9−1)〜式(9−224)中、R及びR’はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。
Figure 2008169340
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これらの中で、レジスト組成物の感度及び解像度の点で、式(9−1)〜式(9−3)、式(9−5)、式(9−16)、式(9−19)、式(9−20)、式(9−22)、式(9−23)、式(9−25)〜式(9−28)、式(9−30)、式(9−31)、式(9−33)、式(9−34)及び式(9−102)〜式(9−129)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましく、式(9−1)、式(9−2)、式(9−16)、式(9−20)、式(9−23)、式(9−28)、式(9−31)、式(9−34)、式(9−109)、式(9−111)、式(9−114)〜式(9−117)、式(9−125)、式(9−128)及び式(9−129)で表される単量体がより好ましい。
また、レジストのラインエッジラフネスの点で、式(9−35)〜式(9−40)、式(9−52)〜式(9−62)、式(9−76)〜式(9−88)、式(9−130)〜式(9−135)、式(9−147)〜式(9−157)及び式(9−171)〜式(9−183)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましい。
また、レジストのドライエッチング耐性の点で、式(9−41)〜式(9−51)、式(9−63)〜式(9−75)、式(9−89)〜式(9−101)、式(9−136)〜式(9−146)、式(9−158)〜式(9−170)及び式(9−184)〜式(9−196)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体が好ましい。
また、レジストのパターン矩形性の点で、式(9−197)〜式(9−224)で表される単量体並びにこれらの幾何異性体及び光学異性体がより好ましい。

構成単位(E)
本発明の重合体(P)は、上述の構成単位(B)〜(D)以外にも、必要に応じて、その他の構成単位(E)を含有してもよい。
構成単位(E)としては、例えば、酸脱離性基及び親水性基を有さず脂環式骨格(非極性脂環式骨格)を有する構成単位(E1)が挙げられる。ここで脂環式骨格とは、環状の飽和炭化水素基を1個以上有する骨格である。構成単位(E1)は、1種で又は2種以上を併用して使用できる。
構成単位(E1)は、レジスト組成物のドライエッチング耐性を発現する作用を奏する傾向にある。
構成単位(E1)としては、レジストのドライエッチング耐性の点で、下式(11−1)〜式(11−4)で表される構成単位が好ましい。
Figure 2008169340
式(11−1)〜式(11−4)中、R301、R302、R303及びR304は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。
また、X301、X302、X303及びX304は、それぞれ独立に炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基を表し、これらが結合する位置は環のどこでもよい。
n301、n302、n303及びn304は、それぞれ独立に0〜4の整数を表す。尚、n301、n302、n303及びn304が2以上の場合には、X301、X302、X303及びX304は複数の異なる基を有することができる。
p及びp1は0〜2の整数を表す。
また、n301、n302、n303及びn304は、レジストのドライエッチング耐性の点で、0が好ましい。
p及びp1は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性の点で、0が好ましく、レジストのドライエッチング耐性の点で、1が好ましい。
構成単位(E1)を含有する重合体は、非極性脂環式骨格を有する単量体(e1)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(e1)としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート及びこれらの化合物の脂環式骨格上に炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基を有する誘導体が好ましい。
単量体(e1)としては、例えば、下式(14−1)〜式(14−5)で表される単量体が挙げられる。式(14−1)〜式(14−5)中、Rは水素原子又はメチル基を表す。
また、上記単量体の他に、脂環式骨格としてノルボルネン等のシクロオレフィン構造を有するものが挙げられる。
Figure 2008169340
重合体(P)は、更に、上記以外の構成単位(E2)を含有してもよい。
構成単位(E2)を含有する重合体は、単量体(e2)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(e2)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、メトキシメチル(メタ)アクリレート、n−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、iso−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、iso−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、tert−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−n−プロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシ−n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、1−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロ−n−プロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル(メタ)アクリレート、メチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、エチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、2−エチルヘキシルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、n−プロピルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、iso−プロピルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、n−ブチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、iso−ブチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、tert−ブチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、メトキシメチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、エトキシエチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、n−プロポキシエチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、iso−プロポキシエチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、n−ブトキシエチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、iso−ブトキシエチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート、tert−ブトキシエチルα−(トリ)フルオロメチルアクリレート等の直鎖又は分岐構造を持つ(メタ)アクリレート;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニルヒドロキシスチレン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシスチレン、p−tert−ぺルフルオロブチルスチレン、p−(2−ヒドロキシ−iso−プロピル)スチレン等の芳香族アルケニル化合物;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸及びその無水物;エチレン、プロピレン、ノルボルネン、テトラフルオロエチレン、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン及びビニルピロリドンが挙げられる。
構成単位(E)の含有量は重合体中に20モル%以下が好ましい。

重合体(P)
重合体(P)の質量平均分子量は、レジストのドライエッチング耐性及びパターン形状の点で、2,000以上が好ましく、3,000以上がより好ましく、4,000以上が特に好ましく、5,000以上が更に好ましい。また、重合体(P)の質量平均分子量は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性及びレジスト組成物の解像度の点で、100,000以下が好ましく、50,000以下がより好ましく、30,000以下が特に好ましく、20,000以下が更に好ましい。
重合体(P)の分子量分布は、重合体(P)の有機溶媒への溶解性及びレジスト組成物の解像度の点で、2.5以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.8以下が特に好ましい。
本発明の重合体(P)は、金属エッチング用、フォトファブリケーション用、製版用、ホログラム用、カラーフィルター用、位相差フィルム用等のレジスト組成物として使用できる。

重合体(P)の製造方法
重合体(P)を製造する方法としては、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の公知の重合方法を用いることができる。これらの中で、比較的低分子量の重合体を得やすい点で、溶液重合が好ましい。
また、溶液重合は一括重合でも滴下重合でもよいが、組成分布及び/又は分子量分布の狭い重合体が簡便に得られる点で、単量体を重合容器中に滴下する滴下重合が好ましい。滴下する単量体は、単量体単独又は単量体を有機溶媒に溶解させた溶液のいずれでもよい。
滴下重合法としては、例えば、有機溶媒を予め重合容器に仕込み(以下、この有機溶媒を「仕込み溶媒」という)、所定の重合温度まで加熱した後、単量体や重合開始剤をそれぞれ単独又は任意の組み合わせで有機溶媒に溶解させた溶液(以下、この有機溶媒を「滴下溶媒」という)を仕込み溶媒中に滴下する方法が挙げられる。
滴下方法はこれには限定されない。単量体は、滴下溶媒に溶解させずに滴下することもでき、その場合、重合開始剤は、単量体中又は滴下溶媒中に溶解させることができる。また、単量体や重合開始剤は、仕込み溶媒が存在しない重合容器中に滴下することができる。
単量体と重合開始剤は、それぞれ独立した貯槽から、所定の重合温度まで加熱された仕込み溶媒中へ直接滴下してもよいし、滴下する直前で混合し、仕込み溶媒中へ滴下してもよい。
また、単量体の一部を仕込み溶媒と共に予め重合容器に仕込んでおいてもよい。
更に、単量体と重合開始剤を仕込み溶媒中へ滴下する方法としては、単量体を先に滴下した後に重合開始剤を滴下する方法、重合開始剤を先に滴下した後に単量体を滴下する方法又は単量体と重合開始剤を同じタイミングで滴下する方法のいずれでもよい。
また、これらの滴下速度は、滴下終了まで一定の速度とする方法、単量体や重合開始剤の消費速度に応じて多段階に速度を変化させる方法又は間欠的に滴下を停止/実施する方法のいずれでもよい。
滴下重合法における重合温度は50〜150℃が好ましい。
滴下重合で用いられる有機溶媒(以下、「重合用溶媒」という)としては、公知の溶媒が使用できる。重合用溶媒の具体例としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン等の直鎖又は分岐鎖ケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン類;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等の鎖状エーテル及びテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の環状エーテル等のエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のジエチレングリコールアルキルエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類;n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、1−オクタノール等のアルコール類;ペンタン、2−メチルブタン、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、2,2−ジブチルブタン、2,3−ジブチルブタン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン等の炭素数5〜11の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素等の炭化水素類;1,4−ジオキサン及び炭酸エチレンが挙げられる。
これらの中で、低分子量の重合体を得る場合は乳酸エチル等の水酸基含有エステルが好ましい。
また、これらの溶媒は1種で又は2種以上を併用して使用できる。
重合用溶媒の使用量は、通常、重合に使用する単量体全量100質量部に対して30〜700質量部で使用される。
滴下重合法においては、重合用溶媒を2種以上使用する場合、滴下溶媒と仕込み溶媒における重合用溶媒の混合比は任意の割合で設定できる。
重合用溶媒中に滴下する単量体溶液の単量体濃度は5〜50質量%が好ましい。
尚、仕込み溶媒の量は、通常は、重合に使用する単量体全量100質量部に対して30〜700質量部で使用される。
重合開始剤としては、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。このような重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ化合物;2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の有機過酸化物が挙げられる。
重合体(P)をArFエキシマレーザー(波長:193nm)を用いるリソグラフィー用途に使用する場合には、レジスト組成物への光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させないために、重合開始剤としては分子構造中に芳香環を有しないものを用いることが好ましい。これらの中で、レジスト組成物の感度の点で、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましい。
更に、重合時の安全性等を考慮すると、重合開始剤は10時間半減期温度が60℃以上のものが好ましい。
重合開始剤の使用量は、重合体(P)の収率を高くするために、重合に使用する単量体全量100モル部に対して0.3モル部以上が好ましく、1モル部以上がより好ましい。また、重合開始剤の使用量は、重合体(P)の分子量分布を狭くするために、重合に使用する単量体全量100モル部に対して30モル部以下が好ましい。
重合体(P)をリソグラフィー用途に使用する場合には、レジスト組成物の保存安定性を妨げない範囲で連鎖移動剤を使用してもよい。
連鎖移動剤としては、例えば、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−テトラデカンチオール、シクロヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール及び2−ヒドロキシエチルメルカプタンが挙げられる。
ArFエキシマレーザー(波長:193nm)を用いるリソグラフィー用途に使用する場合には、重合体(P)への光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させないために、連鎖移動剤は芳香環を有さないものが好ましい。
溶液重合によって製造された重合体溶液は、必要に応じて、重合用溶媒で希釈して適当な溶液粘度にした後、メタノール、水、ヘキサン、ヘプタン等の多量の貧溶媒(析出溶媒)中に滴下して重合体(P)を析出させることができる。
重合体(P)の析出は、重合体溶液中に残存する未反応の単量体や重合開始剤等を取り除くために非常に有効である。これらの未反応物は、そのまま残存しているとレジスト性能に悪影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ取り除くことが好ましい。
重合体(P)の析出物は、必要に応じて濾別、乾燥を行って、重合体(P)の粉体として得ることができる。
また、析出の後、濾別を行い、続いて溶剤への再溶解、再溶解した溶液の濃縮を順次行って、重合体(P)の溶液を得ることができる。

レジスト組成物
本発明のレジスト組成物は重合体(P)を含有する。
本発明のレジスト組成物は、重合体(P)を溶媒に溶解したものを使用できる。また、溶液重合等によって得られた重合体溶液から重合体を分離することなく、この重合体溶液をそのままレジスト組成物の調製に使用することもできる。更に、この重合体溶液を適当な溶媒で希釈して、又は濃縮してレジスト組成物の調製に使用することができる。
また、重合体(P)の溶液を貧溶媒中に滴下して重合体(P)を析出させて得られた重合体を濾別した後、乾燥せずに湿粉のままレジスト組成物の調製に使用することもできる。更に、この重合体湿粉を適当な溶媒に溶解した後、濃縮した重合体溶液をレジスト組成物の調製に使用することができる。
溶媒としては重合用溶媒と同様のものが挙げられる。これらの溶媒は1種で又は2種以上を併用して使用できる。
これらの中で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチル、シクロヘキサノン及びγ―ブチロラクトンが安全性の点で好ましい。
溶媒の含有量は、通常、重合体100質量部に対して200〜5000質量部であり、300〜2000質量部がより好ましい。

化学増幅型のレジスト組成物
本発明のレジスト組成物が化学増幅型のレジスト組成物である場合は、レジスト組成物は、更に光酸発生剤を含有する。

光酸発生剤
光酸発生剤としては、化学増幅型のレジスト組成物の酸発生剤として使用可能なものの中から任意に選択することができる。
光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド化合物及びジアゾメタン化合物が挙げられる。
これらの中で、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩化合物が好ましい。
具体例としては、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−メチルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネートが挙げられる。
光酸発生剤は、1種で又は2種以上を併用して使用できる。
光酸発生剤の含有量は、光酸発生剤の種類により適宜決められるが、重合体(P)100質量部に対して0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましい。光酸発生剤の含有量をこの範囲にすることにより、露光により発生した酸の触媒作用による化学反応を十分に生起できる。
また、光酸発生剤の含有量は、重合体(P)100質量部に対して20質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましい。光酸発生剤の含有量をこの範囲にすることにより、レジスト組成物の安定性が向上し、レジスト組成物を塗布する際の塗布むらやレジスト組成物の現像時におけるスカム等の発生が少なくなる。
本発明のレジスト組成物は、更に、含窒素化合物を含有してもよい。含窒素化合物を含有することにより、レジストのパターン形状、引き置き経時安定性等が向上する。即ち、レジストのパターンの断面形状が矩形により近くなり、また、レジスト膜を露光し、露光後ベーク(PEB)して、次の現像処理までの間放置したときにパターンの断面形状の劣化の発生がより抑制される。
含窒素化合物としては、公知のものが使用可能であるが、アミンが好ましく、第2級低級脂肪族アミン及び第3級低級脂肪族アミンがより好ましい。
ここで「低級脂肪族アミン」とは、炭素数5以下のアルキル又はアルキルアルコールのアミンをいう。
第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンが挙げられる。これらの中で、トリエタノールアミン等の第3級アルカノールアミンがより好ましい。
含窒素化合物は、1種で又は2種以上を併用して使用できる。
含窒素化合物の含有量は、含窒素化合物の種類等により適宜決められるが、重合体(P)100質量部に対して0.01質量部以上が好ましい。含窒素化合物の含有量をこの範囲にすることにより、レジストのパターン形状をより矩形にすることができる。
また、含窒素化合物の含有量は、重合体(P)100質量部に対して2質量部以下が好ましい。含窒素化合物の含有量をこの範囲にすることにより、レジスト組成物の感度の劣化を小さくすることができる。
また、本発明のレジスト組成物は、更に、有機カルボン酸若しくはリンのオキソ酸又はその誘導体を含有できる。これらの化合物を含有することにより、含窒素化合物の配合によるレジスト組成物の感度劣化を防止することができ、また、レジストのパターン形状及び引き置き経時安定性等が更に向上する。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸及びサリチル酸が好ましい。
リンのオキソ酸又はその誘導体としては、例えば、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステル等のリン酸及びそれらのエステル誘導体;ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステル等のホスホン酸及びそれらのエステル誘導体;ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸等のホスフィン酸及びそれらのエステル誘導体が挙げられる。これらの中でホスホン酸が好ましい。
有機カルボン酸若しくはリンのオキソ酸又はその誘導体は、1種で又は2種以上を併用して使用できる。
有機カルボン酸若しくはリンのオキソ酸又はその誘導体の含有量は、化合物の種類等により適宜決められるが、重合体(P)100質量部に対して0.01質量部以上が好ましい。有機カルボン酸若しくはリンのオキソ酸又はその誘導体の含有量をこの範囲にすることにより、レジストのパターン形状をより矩形にすることができる。
また、有機カルボン酸若しくはリンのオキソ酸又はその誘導体の含有量は、重合体(P)100質量部に対して5質量部以下が好ましい。有機カルボン酸若しくはリンのオキソ酸又はその誘導体の含有量をこの範囲にすることにより、レジストのパターンの膜減りを小さくすることができる。
尚、本発明の化学増幅型のレジスト組成物には、含窒素化合物と、有機カルボン酸若しくはリンのオキソ酸又はその誘導体の両方を含有することができる。
更に、本発明のレジスト組成物には、必要に応じて、界面活性剤、その他のクエンチャー、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を配合することができる。これらの添加剤は、当該分野で公知のものであればいずれも使用可能である。また、これらの添加剤の配合量は適宜決めればよい。
本発明において、パターンが形成された基板は、本発明のレジスト組成物を基板上にレジスト膜を形成する工程と、250nm以下の波長の光で露光する工程と、レジスト膜を現像液で現像する工程とを含む製造方法で得られる。

基板
基板としては、パターンを形成するシリコンウエハー等が挙げられる。

レジスト膜
レジスト膜は、基板の表面にレジスト組成物をスピンコート等により塗布し、これをベーキング処理(プリベーク)等により乾燥して得られる。
レジスト膜の膜厚は0.02〜3μmである。

露光
露光(放射線の照射)はフォトマスクを介して実施される。
露光に用いる放射線としては、電子線又は250nm以下の波長の光が使用され、i線、g線等の紫外線、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー又はEUVエキシマレーザーが好ましい。
また、本発明においては、レジスト膜と露光装置の最終レンズとの間に、純水、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロトリアルキルアミン、パーヒドロナフタレン、パーヒドロピレン等の高屈折率液体を介在させた状態で露光する液浸露光を行ってもよい。
半導体製造における液浸露光用のレジスト組成物の場合にはArFエキシマレーザーが好ましい。

現像
露光後、熱処理(露光後ベーク(PEB))し、次いで現像される。現像方法としては、基板をアルカリ現像液に浸漬し、化学増幅型のレジストの場合には露光部分を、また光酸発生剤を含有しないレジストの場合には未露光部分を現像液で溶解除去する方法が挙げられる。アルカリ現像液としては公知のものが使用できる。

パターンが形成された基板の製造方法
以下、パターンが形成された基板の製造方法の一例について説明する。
最初に、基板の表面にレジスト組成物をスピンコート等により塗布する。次いで、レジスト組成物が塗布された基板をベーキング処理(プリベーク)等により乾燥し、基板上にレジスト膜を得る。
この後、レジスト膜を、必要に応じてレジスト膜と露光装置の最終レンズとの間に液浸液を介在させた状態で、フォトマスクを介して露光する。
露光後、熱処理し、次いで現像する。現像後、基板を純水等でリンス処理することにより、基板上にレジストのパターンが得られる。
レジストのパターンが形成された基板は、熱処理(ポストベーク)によりレジストが強化される。その後、基板上のレジストのない部分が選択的にエッチング処理される。エッチング後、レジストを剥離剤で除去することによって、パターンが形成された基板が得られる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、各実施例、比較例中、「部」及び「%」は、特に断りのない限り、それぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
また、以下の方法で重合体及びレジスト組成物を評価した。
1.重合体の評価
<重合体の各構成単位の含有量>
重合体の各構成単位の含有量は、1H−NMR測定で求めることができる場合には1H−NMR測定により求めた。また、プロトンピークの重なり等により1H−NMR測定で求めることができない場合には13C−NMR測定により求めた。
1H−NMR測定には、日本電子(株)製、JNM−GX−270型FT−NMR(商品名)を用いた。約5%の重合体試料の重水素化クロロホルム溶液又は重水素化ジメチルスルホキシド溶液を直径5mmφの試験管に入れ、観測周波数270MHz、シングルパルスモードにて64回の積算で測定を実施した。尚、測定温度は、重水素化クロロホルムを溶媒とした場合は40℃、重水素化ジメチルスルホキシドを溶媒とした場合は60℃とした。
13C−NMR測定には、バリアンテクノロジーズ社製、UNITY−INOVA型FT−NMR(商品名)を用いた。約20%の重合体試料の重水素化ジメチルスルホキシド溶液を直径5mmφの試験管に入れ、測定温度60℃、観測周波数125MHz、核オーバーハウザー効果(NOE)が除去されたプロトン完全デカップリング法にて50,000回の積算で測定を実施した。
<質量平均分子量及び分子量分布>
約20mgの重合体を5mlのテトラヒドロフラン(以下、「THF」という)に溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過して試料溶液を調製した。この試料溶液を東ソー(株)製ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて質量平均分子量及び分子量分布を測定した。
尚、分離カラムは昭和電工(株)製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列にしたものを用いた。また、測定には溶媒としてTHFを使用し、検出器として示差屈折計を使用した。測定は、流量1.0ml/分、測定温度40℃、注入量0.1mlで実施し、標準ポリマーとしてポリスチレンを使用した。
<光線透過率>
レジスト用の重合体5部と、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」という)45部とを混合して均一溶液とした。これを孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過し、重合体溶液を調製した。
次いで、重合体溶液を基板である石英ウエハー上にスピンコートし、ホットプレートを用いて120℃、60秒間プリベークを行い、膜厚1μmのレジスト膜を製造した。
石英ウエハー上に製造されたレジスト膜を(株)島津製作所製、紫外・可視吸光光度計UV−3100(商品名)の試料側に、また、未処理の石英ウエハーを参照側にそれぞれ設置し、光線透過率を測定した。測定に際しては、波長範囲を192〜194nm、スキャンスピードを中速、サンプリングピッチを自動、スリット幅を2.0とした。
<単量体の共重合性>
重合体を製造する際の、単量体の共重合性の評価として、重合開始後1時間又は1.5時間毎に重合反応液中の各単量体の未反応単量体量を測定した。次いで、所定の重合時間における各単量体の消費割合を仕込み単量体量に対する反応単量体量の割合(%)として算出し、重合単量体の共重合性を評価した。
所定の重合時間における各単量体の消費割合が一致するほど共重合性はよい。一方、単量体の消費割合が単量体の種類によって大きく異なる場合は、偏った共重合組成比の重合体が生成しており、共重合性は悪い。
重合反応液中の未反応単量体量は次の方法で測定した。まず、所定の重合時間に、重合に使用したフラスコから0.5g採取した重合反応液をメスフラスコに入れ、アセトニトリルで希釈して全量を50mlとした。この希釈液を0.2μmのメンブレンフィルターで濾過し、東ソー(株)製、高速液体クロマトグラフHPLC−8020(製品名)を用いて、未反応単量体量を得た。
尚、濃度の異なる3種類の単量体溶液を調製し、これらを標準液として検量線を作成し、この検量線を用いて未反応単量体量を求めた。
高速液体クロマトグラフの測定条件は以下の通りとした。
分離カラム:ジーエルサイエンス(株)製Inertsil ODS−2(商品名)(シリカゲル粒径5μm、カラム内径4.6mm×カラム長さ450mm)1本
移動相:水/アセトニトリルのグラジエント系
(グラジエント条件)
測定時間0〜3分:A液(水)/B液(アセトニトリル)=90/10(体積%)
測定時間3〜24分:A液/B液=90/10→50/50(体積%)
測定時間24〜36.5分:A液/B液=50/50→0/100(体積%)
測定時間36.5〜44分:A液/B液=0/100(体積%)
流量:0.8ml/min
検出器:東ソー(株)製、紫外・可視吸光光度計UV−8020(商品名)
検出波長:220nm
測定温度:40℃
注入量:4μl
2.レジスト組成物の評価
<レジスト組成物の調製>
重合体(固形物)100部、光酸発生剤としてトリフェニルスルホニウムトリフレート2部並びに溶媒としてPGMEA720部及び乳酸エチル180部を混合して均一溶液とした。この後、この溶液を孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過してレジスト組成物を調製した。
<レジストのパターンの作成>
調製したレジスト組成物をシリコンウエハー上にスピンコートし、ホットプレートを用いて120℃で60秒間プリベークを行い、膜厚0.3μmのレジスト膜を製造した。次いで、ArFエキシマレーザー露光機(波長:193nm)で、0.16μmのライン・アンド・スペースパターンのマスクを使用して露光した後、ホットプレートを用いて110℃で60秒間露光後ベークを行った。この後、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて室温で現像し、純水で洗浄し、乾燥してレジストのパターンを作成した。
<感度>
0.16μmのライン・アンド・スペースパターンのマスクが0.16μmの線幅に転写される露光量(mJ/cm2)を感度として測定した。
<解像度>
上記露光量で露光したときに解像されるレジストのパターンの最小寸法(μm)を解像度とした。
<重合体の露光後の現像液への溶解性>
重合体の露光後の現像液への溶解性は以下の方法により評価した。
現像した後の現像液(以下、「処理現像液」という)中に存在する重合体の粒径分布(以下、「希釈前粒度分布」という)及び処理現像液を水で希釈した10%水溶液中に存在する重合体の粒径分布(以下、「希釈後粒度分布」という)を求めた。
希釈前粒径分布と希釈後粒径分布が同じような分布の場合、重合体の露光後の現像液への溶解性が良好であることを表している。このような場合には、レジスト組成物のディフェクト等の現像欠陥が少ない。
一方、希釈前粒径分布と比較して、希釈後粒径分布が大粒径側にピークが出現するもの、又は大粒径側のピーク面積の割合が相対的に大きくなったりするものの場合は、重合体の露光後の現像液への溶解性が悪いことを表している。このような場合には、レジスト組成物のディフェクト等の現像欠陥が多い。
上記の重合体の露光後の現像液への溶解性の評価を実施することにより、レジスト組成物のディフェクト等の現像欠陥の有無を評価した。
測定装置は、大塚電子(株)製、濃厚系粒径アナラーザーFPAR−1000(高感度タイプ)(商品名)を用いた。測定は、測定温度を25℃、測定時間を120秒で実施した。
また、データ処理方法は、粒子径10nm〜100,000nm(=100μm)で、マルカッド法を用いて行った。
測定は以下の方法により実施した。
レジスト組成物を6インチのシリコンウエハー上にスピンコートした。次いで、ホットプレートで120℃、60秒間プリベークを行い、膜厚0.3μmのレジスト膜を製造した。
この後、アズワン(株)製、ハンディーUVランプSUV−4(商品名)(波長254nm)を用いて、照射面とレジスト膜が製膜されたシリコンウエハーの間隔を5cmに設定し、30秒間レジスト膜を露光した。次いで、ホットプレートで110℃、60秒間露光後ベークを行った。
この後、2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液100部の入った23℃のガラスシャーレの中へ、上記の露光処理されたシリコンウエハーを60秒間浸漬し、現像した。
上記の現像液を用いて、上記と同様にして得られたレジスト膜が製膜されたシリコンウエハー14枚を上記と同様にして現像し、計15枚のレジスト膜が製膜されたシリコンウエハーを現像した処理現像液を調製した。
上記で得られた処理現像液と、この処理現像液の10%水溶液の粒径分布測定を実施し、粒径と散乱強度の関係を示すグラフを得た。
上記測定で、1,000nm(=1μm)以上の粒子の生成量が少ない程レジスト組成物のディフェクト等の現像欠陥が少ないことを示す。
また、希釈前粒径分布と希釈後粒径分布が同じような分布を示すもの程、レジスト組成物のディフェクト等の現像欠陥が少ないことを示す。
[実施例1]
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー及び温度計を備えたフラスコに、室温にて乳酸エチル69.5部を添加した後、ボールフィルターを用いて30分間乳酸エチル内に窒素を吹き込んだ。その後、窒素雰囲気下で攪拌しながらフラスコ内の温度を80℃に上げた。
次いで、式(51)で表されるα−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(以下、「GBLMA」という)27.2部、式(52)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(以下、「MAdMA」という)37.4部、式(53)で表される1−メタクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(以下、「HAdMA」という)9.4部、式(54)で表される2−メタクリロイルオキシメチル−6−ヒドロキシナフタレン(以下、「HNMMA」という)9.3部、乳酸エチル125.0部及びジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(以下、「DAIB」という)2.76部を混合した単量体溶液を調製した。この単量体溶液を滴下装置に入れ、一定速度で4時間かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後、内温80℃で3時間保持し、重合体(A−1)溶液を得た。
Figure 2008169340
次いで、析出溶媒である攪拌状態の約10倍量のメタノール中に重合体(A−1)溶液を滴下し、白色の析出物を得た。この析出物を濾別した後、再度、約10倍量のメタノール中に投入し、撹拌しながら析出物を洗浄した。この後、析出物を濾別し、減圧下、60℃で約40時間乾燥した。得られた重合体(A−1)の評価を実施し、結果を表1、表2及び図1に示した。
尚、重合体(A−1)の露光後の現像液への溶解性の評価に使用した処理現像液をG−1とした。
[実施例2]
フラスコ内の初期投入乳酸エチルを75.1部とし、滴下装置内の単量体溶液を式(55)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(以下、「EAdMA」という)39.7部、式(56)で表される1−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(以下、「HAdA」という)13.3部、式(57)で表される2−メタクリロイルオキシメチル−6−(t−ブトキシカルボニルオキシ)ナフタレン(以下、「BOCNMA」という)13.3部、GBLMA8.8部、乳酸エチル135.1部及びDAIB3.22部を混合した単量体溶液とした。その他の条件は実施例1と同様にして重合体(A−2)溶液を得た。
Figure 2008169340
次いで、実施例1と同様にして析出、濾別、乾燥し、重合体(A−2)を得た。得られた重合体(A−2)の評価を実施し、結果を表1、表2及び図2に示した。
尚、重合体(A−2)の露光後の現像液への溶解性の評価に使用した処理現像液をG−2とした。
[実施例3]
フラスコ内の初期投入乳酸エチルを73.2部とし、滴下装置内の単量体溶液を式(58)で表される1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(以下、「IAdMA」という)41.9部、式(59)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−シアノメチルアダマンタン(以下、「CMAMA」という)15.5部、GBLMA20.4部、BOCNMA10.0部、HNMMA7.0部、乳酸エチル131.7部及びDAIB2.02部を混合した単量体溶液とした。その他の条件は実施例1と同様にして重合体(A−3)溶液を得た。
Figure 2008169340
次いで、実施例1と同様にして析出、濾別、乾燥し、重合体(A−3)を得た。得られた重合体(A−3)の評価を実施し、結果を表1、表2及び図3に示した。
尚、重合体(A−3)の露光後の現像液への溶解性の評価に使用した処理現像液をG−3とした。
[実施例4]
フラスコ内の初期投入乳酸エチルを64.0部とし、滴下装置内の単量体溶液を式(60)で表されるβ−メタクリロイルオキシ−β−メチル−δ−バレロラクトン(以下、「MLMA」という)23.8部、式(61)で表される2−アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(以下、「EAdA」という)23.4部、式(62)で表される2−シアノ−5−ノルボルニルメタクリレート55%及び3−シアノ−5−ノルボルニルメタクリレート45%からなる混合物(以下、「CNNMA」という)16.4部、式(63)で表されるトリシクロデカニルメタクリレート(以下、「TCDMA」という)13.2部、HNMMA9.3部、乳酸エチル115.1部及びDAIB1.75部を混合した単量体溶液とした。その他の条件は実施例1と同様にして重合体(A−4)溶液を得た。
Figure 2008169340
次いで、実施例1と同様にして析出、濾別、乾燥し、重合体(A−4)を得た。得られた重合体(A−4)の評価を実施し、結果を表1、表2及び図4に示した。
尚、重合体(A−4)の露光後の現像液への溶解性の評価に使用した処理現像液をG−4とした。
[比較例1]
滴下装置内の単量体であるHNMAを式(64)で表される2−ビニル−6−ヒドロキシナフタレン(以下、「HVN」という)6.8部とし、DAIBを2.21部とした単量体溶液とした。その他の条件は実施例1と同様にして重合体(B−1)溶液を得た。
Figure 2008169340
次いで、実施例1と同様にして析出、濾別、乾燥し、重合体(B−1)を得た。得られた重合体(B−1)の評価を実施し、結果を表1、表3及び図5に示した。
尚、重合体(B−1)の露光後の現像液への溶解性の評価に使用した処理現像液をH−1とした。
[比較例2]
フラスコ内の初期投入乳酸エチルを69.3部とし、滴下装置内の単量体溶液をGBLMA27.2部、MAdMA28.1部、HNMMA27.8部、乳酸エチル124.7部及びDAIB2.76部を混合した単量体溶液とした。その他の条件は実施例1と同様にして重合体(B−2)溶液を得た。
次いで、実施例1と同様にして析出、濾別、乾燥し、重合体(B−2)を得た。得られた重合体(B−2)の評価を実施し、結果を表1に示した。
[比較例3]
フラスコ内の初期投入乳酸エチルを76.4部とし、滴下装置内の単量体溶液をGBLMA23.8部、IAdMA47.2部、CMAMA20.7部、乳酸エチル137.5部及びDAIB2.39部を混合した単量体溶液とした。その他の条件は実施例1と同様にして重合体(B−3)溶液を得た。
次いで、実施例1と同様にして析出、濾別、乾燥し、重合体(B−3)を得た。得られた重合体(B−3)の評価を実施し、結果を表1及び図6に示した。
尚、重合体(B−3)の露光後の現像液への溶解性の評価に使用した処理現像液をH−3とした。
Figure 2008169340
Figure 2008169340
Figure 2008169340
表1及び2から明らかなように、実施例1〜4の重合体は光線透過率及び単量体の共重合性が優れていた。また、実施例1〜4のレジスト組成物は、十分な感度及び解像度を備えていた。また、図1〜4から明らかなように、実施例1〜4のレジスト組成物は、重合体の露光後の現像液への溶解性に優れていることから、ディフェクト等の現像欠陥が少ないことが伺える。
これに対して、比較例1の重合体は光線透過率及び単量体の共重合性が劣っており、レジスト組成物は感度が低位であった。また、比較例2の重合体は光線透過率が劣っており、レジスト組成物は感度が低位であった。更に、図5及び6から明らかなように、比較例1及び3のレジスト組成物は、重合体の露光後の現像液への溶解性に劣り、ディフェクト等の現像欠陥が多いことが伺える。
処理現像液G−1の粒径分布(実施例1) 処理現像液G−2の粒径分布(実施例2) 処理現像液G−3の粒径分布(実施例3) 処理現像液G−4の粒径分布(実施例4) 処理現像液H−1の粒径分布(比較例1) 処理現像液H−3の粒径分布(比較例3)

Claims (5)

  1. 下式(1−3)で表されるナフタレン骨格を有する構成単位(A)及び下式(5−1)〜式(5−7)からなる群より選ばれる少なくとも1種で表される親水性基を有する構成単位(D)を含有するレジスト用の重合体。
    Figure 2008169340
    式(1−3)中、R10は水素原子又はメチル基を表し、Gは−C(=O)−O−、−O−、又は−O−C(=O)−のいずれかを表す。g3は0又は1である。Yは−CH2−C(=O)−OH、−OH、−CH2−C(=O)−OR13又は−OR13を表す。R13は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表す。この炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。また、L1’は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の2価の炭化水素基を表す。この2価の炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。
    Figure 2008169340
    式(5−1)〜式(5−7)中、R51、R52、R53、R54、R55、R56及びR57は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。
    501、R502、R503、R504、R505及びR506は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表す。
    51、X52、X53、X54、X55、X56及びX57は、それぞれ独立に炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基又はアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基は、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基及びアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
    また、X51、X52、X53、X54、X55及びX56で置換される位置は環状構造のどの位置であってもよい。
    n51、n52、n53、n54、n55及びn56は、それぞれ独立に1〜4の整数を表す。尚、n51、n52、n53、n54、n55及びn56が2以上の場合には、X51、X52、X53、X54、X55及びX56は、それぞれ複数の異なる基を有することができる。
    531〜R536は、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基を表す。W1、W2及びW3は、それぞれ独立に−O−、−S−、−NH−又は鎖長1〜6のメチレン鎖(−(CH2)u2−(u2は1〜6の整数を表す))を表す。
    q1及びq2は0又は1を表す。また、r1は0〜2の整数を表す。
    571は水素原子、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基又は炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を有する炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基を表す。
    572は水素原子又は炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、或いはR571とR572とが一緒になって、それぞれが結合している炭素原子と共に炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を形成していてもよい。
    ここで、R571とR572におけるアルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアシル基又は炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基を有していても良い。また、R571とR572における橋かけ環式炭化水素基は、炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基を有していてもよく、前記アルキル基はヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアシル基又は炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基を有していてもよい。
  2. 請求項1に記載のナフタレン骨格を有する構成単位(A)が、下式(1−4)で表されるナフタレン骨格を有する構成単位(A−1)であるレジスト用の重合体。
    Figure 2008169340
    式(1−4)中、R10は水素原子又はメチル基を表す。Yは、−C(=O)−OH、−OH、−C(=O)−OR13又は−OR13を表し、R13は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表す。この炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。L1”は炭素数1〜4の直鎖炭化水素基を表す。
  3. 請求項2に記載のナフタレン骨格を有する構成単位(A−1)が、下式(1−5)で表されるナフタレン骨格を有する構成単位(A−1−1)であるレジスト用の重合体。
    Figure 2008169340
    式(1−5)中、R10は水素原子又はメチル基を表し、L1”は炭素数1〜4の直鎖炭化水素基を表す。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の重合体を含有するレジスト組成物。
  5. 請求項4に記載のレジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、250nm以下の波長の光で露光する工程及び現像液で現像する工程を有するパターンが形成された基板の製造方法。
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