JP4945160B2 - 重合体の製造方法、レジスト組成物、およびパターンが形成された基板の製造方法 - Google Patents
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現在では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が市場に導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術およびF2エキシマレーザー(波長:157nm)リソグラフィー技術が研究されている。さらに、最近はこれらの照射光を用いた液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用される化学増幅型レジスト用の樹脂として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系樹脂が注目されている。このようなアクリル系樹脂としては、例えば特許文献1〜2等に、エステル部にアダマンタン骨格等の脂環式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルと、エステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとの重合体が開示されている。ここで、(メタ)アクリル酸エステルとは、メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルを意味する。
この問題を解決するために、例えば特許文献3には、組成分布および分子量分布の均質性に優れた重合体を得るために、反応速度の異なる2種の単量体を特定の供給方法で反応系に供給する重合方法が提案されている。
このように、従来、レジスト組成物用の重合体として、各高分子鎖ごとの組成分布の均一なものは得られていないのが現状である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、各高分子鎖ごとの組成分布が均一で、レジスト組成物用として好適な重合体およびその製造方法、その重合体を含むレジスト組成物、並びにパターンが形成された基板の製造方法を提供することを目的とする。
前記重合体(P)の粗体(P1)を有機溶媒(S)に溶解させて重合体溶液(S1)とした後に、下記式(II)を満足する物質(F)に接触させることにより、前記構成単位構成単位αiの臨界吸着条件で実施される臨界吸着クロマトグラフィー法により求められる共重合組成分布曲線Cαiが下記式(I)を満足する重合体(P)を得る工程を含む重合体(P)の製造方法である。
S(Tαi+15)/S(total)≦0.05 (I)
[式(I)において、Tαiは、共重合組成分布曲線Cαiのピークトップ位置における構成単位αiの共重合組成比(モル%)を表し、S(Tαi+15)は、共重合組成分布曲線Cαi下領域のうち、構成単位αiの共重合組成比が(Tαi+15)(モル%)以上である部分の面積を表し、S(total)は、共重合組成分布曲線Cαi下領域の全面積を表す。]
0.015≦DP/MV≦0.1 (II)
[式(II)において、DPは物質(F)の双極子モーメント(単位:デバイ)を表し、MVは物質(F)のモル体積(単位:cm3/モル)を表す。]
また、本発明の第三の態様は、前記第二の態様のレジスト組成物を用いて被加工基板上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜を250nm以下の波長の光で露光する工程と、前記レジスト膜を現像液を用いて現像する工程とを含むパターンが形成された基板の製造方法である。
本発明の重合体(P)について説明する。
本発明の重合体(P)は、n個の構成単位α1〜αnからなる。ここで、nは2〜10の整数を表す。
従って、例えば、n=2の場合は、重合体(P)は、構成単位α1と構成単位α2とからなる二元系共重合体P(α1/α2)である。また、n=3の場合は、重合体(P)は、構成単位α1と、構成単位α2と、構成単位α3とからなる三元系重合体P(α1/α2/α3)である。
nについては、2〜10の範囲であれば、特に制限されず、重合体(P)の用途に応じて、適宜、選択すればよい。
例えば、レジスト組成物に用いる重合体(レジスト用重合体)は、通常、ラクトン骨格を有する構成単位(A)および酸脱離性基を有する構成単位(B)を必須成分としており、重合体(P)は、nが2以上であることによりこれらの構成単位を含有でき、レジスト組成物用として有用なものとなる。
また、レジスト用重合体の場合、必要に応じて、親水性基を有する構成単位(C)およびその他の構成単位が用いられるため、nは3以上であることが好ましい。
nの上限値は10であるが、これは実用的な重合体の構成単位の上限値である。nの上限値は、重合体の用途に応じて適宜選択すればよく、レジスト用途の場合は、6以下が好ましく、5以下がより好ましく、4以下がさらに好ましく、3以下が特に好ましい。
S(Tαi+15)/S(total)≦0.05 (I)
[式(I)において、Tαiは、共重合組成分布曲線Cαiのピークトップ位置における構成単位αiの共重合組成比(モル%)を表し、S(Tαi+15)は、共重合組成分布曲線Cαi下領域のうち、構成単位αiの共重合組成比が(Tαi+15)(モル%)以上である部分の面積を表し、S(total)は、共重合組成分布曲線Cαi下領域の全面積を表す。]
ピークトップ位置とは、信号強度が最も大きいピークの位置を意味する。
共重合組成分布曲線Cαi下領域とは、共重合分布曲線Cαiとベースラインとで囲まれる領域である。
ベースラインとは、試料を注入した後、重合体が検出される直前の信号強度と、重合体が検出し終わった直後の信号強度を結んだ線を意味する。ベースラインの求め方については、後述する。
構成単位αiの共重合組成比が(Tαi+15)(モル%)以上である部分とは、共重合組成分布曲線Cαi下領域のうち、共重合組成比が(Tαi+15)よりも大きい領域である。
かかる方法においては、高分子鎖の溶出時間と、当該高分子鎖中の構成単位αiの含有量(共重合組成)との間に相関関係がある。すなわち、構成単位αiの含有量が多い高分子鎖ほど、または少ない高分子鎖ほど、溶出時間が遅くなる。
従って、臨界吸着クロマトグラフィー法によって得られる溶出曲線は、構成単位αiの共重合組成分布曲線Cαiを示すものである。
共重合組成分布曲線Cαiがシャープである(分布が狭い)ほど、構成単位αiの割合に偏りのある高分子鎖が少ないこと、つまり高分子鎖間で、構成単位αiの共重合組成比の偏りが小さいことを表し、逆に、ブロードである(分布が広い)ほど高分子鎖間で構成単位αiの共重合組成比の偏りが大きいことを表す。
すなわち、共重合組成分布曲線Cαiが、例えば図1のグラフに示すようにシャープである場合は、構成単位αiの共重合組成分布が狭いこと、つまり構成単位αiの共重合組成分布の偏りが小さいことを示す。逆に、図5に示すように、共重合組成分布曲線Cαiが裾をひき、ブロードである場合は、構成単位αiの共重合組成分布が広いこと、つまり構成単位αiの共重合組成分布の偏りが大きいことを示す。
つまり、式(I)は、構成単位αiの共重合組成比が(Tαi+15)モル%以上である高分子鎖の割合が、重合体(P)全体の5モル%以下であることを示すものである。
重合体(P)は、S(Tαi+15)/S(total)が0.05以下であることにより、組成分布が均一なものとなっている。そのため、当該重合体(P)を用いたレジスト組成物が、現像液への溶解性が良好となり、高感度、高解像度となる傾向にある。
S(Tαi+15)/S(total)の上限値は、0.04以下が好ましく、0.03以下がより好ましく、0.02以下がさらに好ましく、0.01以下が特に好ましい。
S(Tαi+15)/S(total)の理想値は0である。
本発明において用いられる臨界吸着クロマトグラフィー法とは、液相クロマトグラフィー(LC)法を利用した方法であり、分析対象である共重合体に対して良溶媒となる溶媒と貧溶媒となる溶媒との混合物(溶離液)を移動層として用い、ゲル(無機ゲルおよび/または有機ゲル)を固定相として用いて、分析対象とゲルとの間に発生する相互作用および分析対象と溶離液との間に発生する相互作用を利用して、分析対象である共重合体の高分子鎖1本の中の特定の構成単位(共重合組成成分)の含有量によって成分を分離して、検出する方法である。
通常のLC装置の構成は、溶離液の流れる順番に、溶離液タンク、ポンプ、切り替え弁、サンプリングループ、切り替え弁、(必要に応じてガードカラム)、分析用カラム、検出器、廃液タンクとなっている。
分析において、固定相である無機ゲルおよび/または有機ゲルは分析用カラム中に充填して使用される。また、移動層となる溶離液は、定量送液ポンプにより一定流速で加圧送液される。
まずはじめに、共重合組成分布を測定しようとする重合体(以下、重合体試料とも言う。)を、この重合体試料が完全に溶解する溶媒で溶解して試料(以下、重合体溶液とも言う。)とする。
このとき用いる溶媒(重合体試料が完全に溶解する溶媒)としては、重合体試料の良溶媒、およびその良溶媒と貧溶媒の混合物であって当該重合体試料が完全に溶解する混合溶媒等が挙げられる。
良溶媒は、当該重合体を白濁や残渣なく溶解させる溶媒であり、良溶媒であるかどうかは、当該重合体の構成単位の種類、分子量等によって異なる。後述するラクトン骨格を有する構成単位(A)を含有する重合体の良溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、クロロホルム等が挙げられる。
貧溶媒は、良溶媒よりも当該重合体の溶解性が低い溶媒である。後述するラクトン骨格を有する構成単位(A)を含有する重合体の貧溶媒としては、例えば、水、メタノール、アセトニトリル、ヘキサン等が挙げられる。
重合体溶液中の重合体試料の濃度は、特に制限されないが、0.05〜10mg/mLの範囲が好ましい。重合体試料の濃度が0.05mg/mL以上であると、検出感度が充分に高くなって分析精度が向上する傾向にあり、また、重合体溶液も調製しやすい傾向にある。重合体試料の濃度が10mg/mL以下であると、検出器の測定限界以下の信号が得られるため、分析精度が向上する傾向にある。
試料の濃度の下限値は0.1mg/mL以上がより好ましく、また、この上限値は5mg/mL以下がより好ましい。
試料の注入量の下限値は10μL以上がより好ましく、また、この上限値は100μL以下がより好ましい。
試料の注入量はLC装置に応じて、所望の量に設定可能である。
よって、溶離液としては、重合体試料(共重合組成分布を測定しようとする重合体(P))の良溶媒あるいは、その良溶媒と貧溶媒との混合物であって当該重合体試料が完全に溶解する混合溶媒が用いられ、好ましくは、重合体溶液を調製するのに用いたものと同じ溶媒が用いられる。
混合溶媒を用いる場合、混合組成比は特に限定されず、重合体溶液の調製に用いた混合溶媒の混合組成比と同じであっても異なっていてもよい。
溶離液の送液速度は、特に制限されないが、0.1〜2.0mL/分の範囲が好ましい。送液速度が0.1mL/分以上の場合に分析時間が短くなる傾向にあり、送液速度が2.0mL/分以下の場合に分析精度が向上する傾向にある。
送液速度の下限値は0.2mL/分以上がより好ましく、またこの上限値は1.0mL/分以下がより好ましい。
定量送液ポンプの送液精度は、特に制限されないが、±1.0%以内〜±0.5%以内が好ましい。
溶離液の送液において、使用する溶離液は2種類以上の溶媒の混合物であることから、2種類以上の溶媒を任意の割合で混合したり、その混合割合を時間とともに変化させることが可能な定量送液ポンプを2台以上設けることが好ましい。
また、2種類以上の溶媒を均一に混合するために、定量送液ポンプと切り替え弁との間に、ミキシングカラムを設けることが好ましい。
また、溶離液に存在する微小な気泡が除去され、送液速度が安定することから、溶離液タンクと定量送液ポンプとの間に脱気装置を設けることが特に好ましい。
分析用カラムの手前には試料注入機構が設けられている。
試料注入機構は、切り替え弁+サンプリングループ+切り替え弁という構成になっている。
サンプリングループは、試料を一時的に蓄えておく部位である。定常的に溶離液が流れる状態では溶離液はサンプリングループを通らずに分析用カラムに送り込まれる。試料注入時には、サンプリングループの両側に設けられた切り替え弁が、試料側に切り替わることによりサンプリングループ内の試料が分析用カラムに送り込まれる機構になっている。
サンプリングループの容量は、特に制限されないが、10〜200μLの範囲が好ましい。サンプリングループの容量の上限値50μL以下がより好ましい。サンプリングループ容量の設定は、所望の容量のサンプリングループにつけ替えることにより行われ、例えば東ソー社から10、20、50、100および200μLのサンプリングループが上市されており、入手可能である。
サンプリングループ容量比は、特に制限されないが、1〜10の範囲である。サンプリングループ容量比の上限値は、5以下がより好ましく、3以下が特に好ましい。
分析用カラムの全長は、特に制限されないが、10〜50cmの範囲が好ましい。分析用カラムの全長の上限値は40cm以下が好ましい。例えば1本15cmのカラムを用いる場合、好ましくは直列1〜3本である。
分析用カラムの内径は、特に限定されないが、10mm以下が好ましく、7mm以下がより好ましく、5mm以下がさらに好ましい。
また、上記の固定相に対して、炭素数4〜18のアルキル鎖、フェニル基、シアノ基、アミノ基、スルホ基、ジオール、グリセロプロピル基などで化学修飾を施したものを使用してもよい。
中でも、重合体(P)の共重合組成分布の分析精度が良好となる点から、シリカゲル、炭素数4〜18のアルキル鎖で化学修飾されたシリカゲル、ポリアクリレートゲル、ポリスチレン−ジビニルベンゼンゲルが好ましい。
無機ゲルまたは有機ゲルの粒径は、溶離液の種類により無機ゲルまたは有機ゲルの膨潤度が変わるが、本発明における無機ゲルまたは有機ゲルの粒径は、テトラヒドロフラン(以下、THFと表すことがある)中での値である。
このような粒径の無機ゲルまたは有機ゲルは、液相クロマトグラフィー装置会社などから上市されており、それらを入手して使用できる。
検出器としては、特に制限されず、たとえば紫外・可視吸光光度(UV−Vis)検出器、蛍光検出器、示差屈折率(RI)検出器、多波長検出器、伝導度検出器、電気化学検出器、蒸発光散乱検出器(ELSD)、質量分析器(MSD)、核磁気共鳴(NMR)装置、赤外(IR)分光光度計等が挙げられる。中でも、溶離液の紫外光および可視光領域における光線透過率が低い場合にも使用できることから、ELSDが好ましい。また、共重合組成を直接求めることができることから、NMRが好ましい。
検出器には、通常、コンピュータ等のデータ処理装置が接続されており、該データ処理装置を使用して、共重合組成分布が分析(定量化)される。共重合組成分布の分析方法は後述する。
分析用カラムは、通常、室温(約20℃)から、室温よりもやや高い温度(〜+30℃程度)の間に維持される。このとき、±0.2℃以下の温度制御精度で温度制御を行うことが好ましく、±0.1℃以下が特に好ましい。
ここでは簡単のために、nが2の場合、すなわち重合体(P)が構成単位α1と構成単位α2とからなる二元系共重合体P(α1/α2)について説明するが、nが3以上の場合も同様である。
まず、構成単位α1、構成単位α2それぞれ一方の構成単位のみからなる重合体(以下、それぞれ単独重合体P(α1)、P(α2)という。)について、質量平均分子量の異なる3水準以上の単独重合体を用意する。例えば、単独重合体P(α1)について、P(α1:Mwα1)、P(α1:Mwα2)、P(α1:Mwα3)等である。
なお、P(α1:Mwα1)とは、構成単位α1のみからなる単独重合体であって、質量平均分子量がMwα1である重合体のことを表す。Mwα1とMwα2とMwα3とはそれぞれ異なる値である。
また、単独重合体に含まれる不純物を除去するために、再沈殿精製操作を行うことが好ましい。
さらに、質量平均分子量の異なる試料を得るために、ある質量平均分子量の単独重合体を、溶媒分別法、沈殿分別法、クロマト分取法など既知の方法で、分子量分別してもよい。
なお、重合開始剤、分子量調整剤あるいは連鎖移動剤、重合溶媒は、特に限定されず、公知のものを使用することができる。
そして、溶離液の種類およびその組成比、分析用カラムおよびカラム温度について、単独重合体P(α1:Mwα1)、P(α1:Mwα2)およびP(α1:Mwα3)の溶出曲線のピークトップ位置が一致する条件、つまりピークトップが出現する溶出時間が一致する条件を決定する。
例えば、もし、分子量が大きいほどピークトップが出現する時間が早くなるような場合には、溶離液に単独重合体P(α1)の貧溶媒を加えたり、分析用カラムを単独重合体P(α1)との相互作用がより大きなものへ変更したりする等の操作をすることにより、ピークトップ位置が一致するようにな条件を決定すればよい。また逆に、例えば、分子量が大きいほどピークトップが出現する時間が遅くなるような場合は、溶離液に単独重合体P(α1)の良溶媒を加えたり、分析用カラムを単独重合体P(α1)との相互作用がより小さなものへ変更したりする等の操作をすることにより、ピークトップ位置が一致するような条件を決定すればよい。
このとき決定される測定条件(溶離液の種類、組成比、分析用カラム、カラム温度)が、構成単位α1の臨界吸着条件(CAα1条件)である。
そして、CAα1条件において、共重合体P(α1/α2)の溶液を試料として液体クロマトグラフィー(臨界吸着クロマトグラフィー)を実施すると、溶出時間が、共重合体P(α1/α2)の構成単位α1の共重合組成比に対応した溶出曲線を得ることができる。
また、カラム温度は、溶離液が分解、揮発しないことから60℃以下が好ましく、溶離液の粘度が低いことから0℃以上が好ましい。
また、この溶出曲線の縦軸は、検出器の信号強度を表すものであるが、検出器の信号強度はその溶出時間での共重合体の量と対応している。
従って、臨界吸着クロマトグラフィー法によってCAα1条件下で得られた溶出曲線は、溶出時間を共重合組成と対応させることにより、共重合組成分布曲線Cα1として読み替えることができる。
この方法は、分析用カラムによって分離された共重合体P(α1/α2)の試料を直接NMR装置へ導入し、一定間隔でNMR測定をすることによって得られるNMRスペクトルから、共重合組成比を求めることで、溶出時間を共重合組成比へ置き換えるものである。なお、NMR測定する間隔は、共重合組成分布曲線が滑らかになる点から、30秒間以内が好ましい。
上記方法1において、分析用カラムによって分離された共重合体P(α1/α2)の試料を直接NMR装置へ導入したのに対して、この方法は、分離された共重合体P(α1/α2)の試料を一旦、数種類に分画分取した後、この分画分取した試料をNMR測定し、各分画ごとに共重合組成比を求めることで、溶出時間を共重合組成比へ置き換えるものである。なお、分画分取する間隔は、共重合組成分布曲線が滑らかになる点から、30秒間以内が好ましい。
数種類の共重合組成比の異なる試料(以下、「標準試料」という)を上述した組成分布測定条件で測定し、各標準試料で得られる溶出曲線の頂上の時間をその共重合組成比へ置き換えるものである。なお、標準試料は、できる限り共重合組成分布の少ないものが好ましい。
図2は、重合体(P)について、構成単位α1の臨界吸着条件(以下、CAα1条件という。)で実施される臨界吸着クロマトグラフィー法を行うことにより求められる共重合組成分布曲線Cα1の一例を示すグラフである。
図2に示す共重合分布曲線Cα1の場合、ベースラインはグラフの横軸(信号強度=0の直線)となる。
共重合組成分布曲線Cα1のピークトップ位置における構成単位α1の共重合組成比がTα1(モル%)である。
図2の斜線部分の面積(構成単位α1の共重合組成比がTα1+15(モル%)以上である部分の面積)がS(Tα1+15)である。
このような曲線は、検出器として示差屈折計を用いた場合で、カラム温度や検出器が充分に安定していない場合等に生じる傾向がある。
このとき、ベースラインは、試料を注入した後、測定時間に対する信号強度の変化率が変化した時の(重合体が検出される直前の)信号強度と、ピークトップ位置が出現した後、測定時間に対する信号強度の変化率が変化しなくなった時の(重合体が検出し終わった直後の)信号強度を結んで設定することができる。
n個の構成単位からなる重合体(P)の共重合組成分布曲線はn個存在する。
例えば、上述したように、n=2の場合、重合体(P)は、構成単位α1と構成単位α2とからなる二元系共重合体P(α1/α2)であるが、構成単位α1と同様に、構成単位α2の臨界吸着条件(CAα2)で臨界吸着クロマトグラフィー分析をすることにより、構成単位α2についても共重合組成分布曲線Cα2を求めることができる。つまり、重合体(P)が二元系共重合体P(α1/α2)の場合、2つの共重合組成分布曲線(Cα1、Cα2)が存在する。
同様に、重合体(P)がn元系共重合体P(α1/…/αn)の場合、各構成単位の臨界吸着条件(CA条件)に応じてn個の共重合組成分布曲線(Cα1、…、Cαn)が存在する。
上記式(I)を満足する共重合組成分布曲線Cαiは、少なくとも1つ存在すればよい。重合体は、複数の構成単位のバランスで成り立っているため、少なくとも1つ共重合組成分布曲線Cαiを満たす構成単位があれば、他の構成単位の組成分布も良好なものとなる。
上記式(I)を満足する共重合組成分布曲線Cαiは、より組成分布が狭い重合体となることから、2つ以上存在することがより好ましく、3つ以上存在することがさらに好ましい。特に、全ての構成単位αiについて上記式(I)を満足することが最も好ましい。
本発明の重合体(P)は、構成単位の種類については、特に制限されないが、レジスト組成物に用いた場合に基板密着性が良好な点から、ラクトン骨格を有する構成単位(A)を含有することが好ましい。
構成単位(A)は、環内にカルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)を含む環状の飽和炭化水素を有する構造を含む構成単位であればよく、特に限定されない。
構成単位(A)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
構成単位(A)の含有量は、特に制限されないが、基板への密着性の点から、重合体(P)の全構成単位中、30モル%以上が好ましく、35モル%以上がより好ましい。また、ラクトン骨格を有する構成単位(A)の含有量は、レジストの感度および解像度の点から、重合体(P)の全構成単位中、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
また、構成単位(A)が親水性基を有している場合、レジストパターン矩形性が良好となる傾向にある。なお、この場合、構成単位(A)は、後述する構成単位(C)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位はラクトン骨格を有する構成単位(A)であるとする。親水性基としては、後述する構成単位(C)において挙げるものと同様のものが挙げられる。
さらに、構成単位(A)がナフタレン骨格を有する場合、より優れた焦点深度などのプロセスマージンを有する傾向にある。なお、この場合、構成単位(A)は、後述する構成単位(D)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(A)であるとする。
つまり、ラクトン骨格を有する構成単位はすべて構成単位(A)に含まれる。
ここで、(メタ)アクリル酸エステルとは、メタクリル酸エステルまたはアクリル酸エステルを意味する。
また、「α−フッ素置換(メタ)アクリル酸エステル」とは、メタクリル酸のα位の炭素原子に結合したメチル基の水素原子がフッ素原子で置換されたα−フルオロメチルアクリル酸、またはアクリル酸のα位の炭素原子に結合した水素原子がフッ素原子で置換されたα−フルオロアクリル酸エステルを意味する。
また、「(メタ)アクリル酸エステル、α−フッ素置換(メタ)アクリル酸エステルまたはα−メチレンから誘導される構成単位」とは、当該構成単位が、単量体として、(メタ)アクリル酸エステル、α−フッ素置換(メタ)アクリル酸エステルまたはα−メチレンが用いられたものであることを意味する。
R401、R402はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表すか、あるいは、R401とR402とが一緒になって−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖[−(CH2)j−(jは1〜6の整数を表す)]を表す。
iは0または1を表す。
X5は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基またはアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
n5は0〜4の整数を表す。なお、n5が2以上の場合にはX5として複数の異なる基を有することも含む。
mは1または2を表す。
R201、R202はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表す。
A1、A2はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表すか、あるいは、A1とA2とが一緒になって−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖[−(CH2)k−(kは1〜6の整数を表す)]を表す。
X6は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基またはアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
n6は0〜4の整数を表す。なお、n6が2以上の場合にはX6として複数の異なる基を有することも含む。
R203、R204はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表す。
A3、A4はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表すか、あるいは、A3とA4とが一緒になって−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖[−(CH2)l−(lは1〜6の整数を表す)]を表す。
X7は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、またはアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
n7は0〜4の整数を表す。なお、n7が2以上の場合にはX7として複数の異なる基を有することも含む。
R205、R206、R207はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を表す。
Y11、Y12、Y13はそれぞれ独立に−CH2−または−C(=O)−O−を表し、そのうち少なくとも一つは−C(=O)−O−を表す。
X8は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、またはアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
n8は0〜4の整数を表す。なお、n8が2以上の場合にはX8として複数の異なる基を有することも含む。
m1は1または2を表す。
R208、R209はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表す。
R210、R211はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を表す。
A5、A6はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表すか、あるいは、A5とA6とが一緒になって−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖[−(CH2)k1−(k1は1〜6の整数を表す)]を表す。Y21、Y22はそれぞれ独立に−CH2−または−C(=O)−を表し、そのうち少なくとも一つは−C(=O)−を表す。
X9は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、またはアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
n9は0〜4の整数を表す。なお、n9が2以上の場合にはX9として複数の異なる基を有することも含む。
式(4−1)中のmは、感度および解像度の点からは、1であることが好ましい。
式(4−2)中のR201およびR202としては、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(4−2)中のn6は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(4−3)中のR203およびR204としては、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であること好ましい。
式(4−3)中のn7は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(4−4)中のY11、Y12、Y13は、基板表面等への密着性が高い点から、一つが−C(=O)−O−であり、残りの二つが−CH2−であることが好ましい。
式(4−4)中のn8は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(4−5)中のm1は、感度および解像度の点から、1であることが好ましい。
式(4−6)中のR208およびR209としては、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(4−6)中のR210およびR211としては、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(4−6)中のY21、Y22は、基板表面等への密着性が高い点から、1つが−C(=O)−であり、残りの1つが−CH2−であることが好ましい。
式(4−6)中のn9は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
ラクトン骨格を有する構成単位(A)を有する重合体は、ラクトン骨格を有する構成単位(A)を与える単量体(a)を含む単量体を重合することによって製造することができる。
単量体(a)としては、特に制限されないが、例えば、下記式(10−1)〜(10−29)で表される単量体が挙げられる。式(10−1)〜(10−29)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
ここで、「酸脱離性基」とは、一般に「化学増幅型レジスト」に配合されている、光の照射(露光)により酸を発生する光酸発生剤から発生する酸の作用により開裂する結合を有する基であり、当該酸の作用により当該結合が開裂し、酸脱離性基の一部または全部が重合体の主鎖から分離または脱離する。本発明の重合体(P)は、構成単位(B)を含有することにより、化学増幅型レジスト用として好適なものとなる。
化学増幅型レジストには、露光された部分が現像液(アルカリ水溶液)に可溶となるポジ型と、露光された部分が現像液(アルカリ水溶液)に不溶となるネガ型とがある。
酸脱離性基を有する構成単位(B)は、脱離前は当該重合体をアルカリ不溶とし、酸によって酸脱離性基の一部または全部が脱離することにより、当該重合体をアルカリ可溶とする成分であり、ポジ型の化学増幅型レジストにおいて、レジストパターン形成を可能とする作用を奏する。
構成単位(B)の含有量は、特に制限されないが、感度および解像度の点から、重合体(P)の全構成単位中、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、酸脱離性基を有する構成単位(B)の含有量は、基板表面等への密着性の点から、重合体(P)の全構成単位中、70モル%以下が好ましく、65モル%以下がより好ましく、60モル%以下がさらに好ましい。
また、構成単位(B)が親水性基を有する場合、より優れた感度を有する傾向にあるが、この場合、構成単位(B)は、後述する構成単位(C)にも該当することになる。本発明においては、酸脱離性基および親水性基を両方有する構成単位は、構成単位(B)であるとする。
さらに、構成単位(B)がナフタレン骨格を有する場合、より優れた焦点深度などのプロセスマージンを有する傾向にあるが、この場合、構成単位(B)は、後述する構成単位(D)にも該当することになる。しかし、本発明においては、酸脱離性基およびナフタレン骨格を両方有する構成単位は、構成単位(B)ではなく、構成単位(D)であるとする。
つまり、構成単位(B)は、酸脱離性基を有する構成単位であって、かつラクトン骨格およびナフタレン骨格を有さない構成単位である。
式(3−1−1)中のR1は、感度および解像度の点からは、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(3−1−1)中のn1は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−2−1)中のR2およびR3は、感度および解像度の点から、それぞれ独立にメチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(3−2−1)中のn2は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−3−1)中のV1およびV2は、ドライエッチング耐性が高い点から、それぞれ独立に−CH2−または−CH2CH2−であることが好ましい。
式(3−3−1)中のR331、R332、R333、およびR334は、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(3−3−1)中のn3は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−3−1)中のqは、ドライエッチング耐性が高い点では、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点では、0であることが好ましい。
式(3−4−1)中のR5としては、感度および解像度の点から、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(3−4−1)中のn4は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−4−1)中のrは、ドライエッチング耐性が高い点では、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点では、0であることが好ましい。
R355、R356、R357はそれぞれ独立に炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、かつR355、R356、R357のうち少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であるか、あるいはR355、R356、R357のうち何れか2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R355、R356、R357のうち結合に関与しなかった残りの1つは炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を表す。なお、n51が2以上の場合にはX51として複数の異なる基を有することも含む。
式(3−5−1)中のR351、R352、R353、およびR354は、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(3−5−1)中のn51は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−5−1)中のq3は、ドライエッチング耐性が高い点では、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点では、0であることが好ましい。
式(3−5−1)中の−C(R355)(R356)(R357)は、ラインエッジラフネスに優れている点では、下記式(K−1)〜(K−6)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、下記式(K−7)〜(K−17)で表される構造が好ましい。
R367は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表し、R365、R366はそれぞれ独立に水素原子あるいは炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表すか、あるいはR365とR367またはR366とR367の2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R365、R366のうち結合に関与しなかった残りの1つは水素原子を表す。なお、n61が2以上の場合にはX61として複数の異なる基を有することも含む。
式(3−6−1)中のR361、R362、R363、およびR364は、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(3−6−1)中のn61は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(3−6−1)中のq4は、ドライエッチング耐性が高い点では、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点では、0であることが好ましい。
式(3−6−1)中の−C(R365)(R366)−O−R367は、ラインエッジラフネスに優れている点では、下記式(J−1)〜(J−24)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、下記式(J−25)〜(J−52)で表される構造が好ましい。
酸脱離性基を有する構成単位(B)を有する重合体は、酸脱離性基を有する構成単位(B)を与える単量体(b)を含む単量体を重合することによって製造することができる。
この単量体(b)は、特に制限されないが、例えば、下記式(9−1)〜(9−224)で表される単量体が挙げられる。式(9−1)〜(9−224)中、RおよびR’は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。
また、ドライエッチング耐性に優れている点から、上記式(9−41)〜(9−51)で表される単量体、上記式(9−63)〜(9−75)で表される単量体、上記式(9−89)〜(9−101)で表される単量体、上記式(9−136)〜(9−146)で表される単量体、上記式(9−158)〜(9−170)で表される単量体、上記式(9−184)〜(9−196)で表される単量体、並びにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
また、パターン矩形性が良好な点から、上記式(9−197)〜(9−224)で表される単量体、並びにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
かかる単量体の具体例としては、例えば、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メトキシメチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−プロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−ブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブトキシエチル等が挙げられる。
ここで「親水性基」とは、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
構成単位(C)は、レジスト組成物のディフェクト低減、パターン矩形性の改善に効果を奏する。
構成単位(C)の含有量は、特に制限されないが、パターン矩形性の点から、重合体(P)の全構成単位中、5〜35モル%が好ましく、10〜30モル%がより好ましい。
また、構成単位(C)が上述した酸脱離性基を有する場合、より優れた感度を有する傾向にあるが、この場合、構成単位(C)は、上述した構成単位(B)にも該当することになる。しかし、本発明においては、酸脱離性基および親水性基を両方有する構成単位は、構成単位(C)ではなく、構成単位(B)であるとする。
さらに、構成単位(C)がナフタレン骨格を有する場合、より優れた焦点深度などのプロセスマージンを有する傾向にあるが、この場合、構成単位(C)は、後述する構成単位(D)にも該当することになる。しかし、本発明においては、親水性基およびナフタレン骨格を両方有する構成単位は、構成単位(C)ではなく、構成単位(D)であるとする。
つまり、構成単位(C)は、親水性基を有する構成単位であって、かつラクトン骨格、酸脱離性基およびナフタレン骨格を有さない構成単位である。
式(5−1)中のn51は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(5−1)中のX51は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基であることが好ましい。
式(5−2)中のX52は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基であることが好ましい。
X53は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基またはアミノ基を表し、n53は1〜4の整数を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。q1は0または1を表す。なお、n53が2以上の場合にはX53として複数の異なる基を有することも含む。
式(5−3)中のW1、W2は、ドライエッチング耐性が高い点から、−CH2−、−CH2CH2−であることが好ましい。
式(5−3)中のR531、R532、R533、およびR534は、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(5−3)中のn53は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(5−3)中のX53は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基であることが好ましい。
式(5−3)中のq1は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点から、0であることが好ましい。
式(5−4)中のn54は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(5−4)中のX54は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基であることが好ましい。
式(5−4)中のr1は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点から、0であることが好ましい。
式(5−5)中のn55は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(5−5)中のX55は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基であることが好ましい。
X56は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基またはアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。n56は1〜4の整数を表し、q2は0または1を表す。なお、n56が2以上の場合にはX56として複数の異なる基を有することも含む。
式(5−6)中のW3は、ドライエッチング耐性が高い点から、−CH2−、−CH2CH2−であることが好ましい。
式(5−6)中のR535およびR536は、有機溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(5−6)中のn56は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(5−6)中のX56は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基であることが好ましい。
式(5−6)中のq2は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点から、0であることが好ましい。
ここで前記アルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアシル基、または炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基を有していても良い。また、前記橋かけ環式炭化水素基は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を有していてもよく、該アルキル基はヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアシル基、または炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基を有していてもよい。
X57は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、またはアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
式(5−7)中のX57は、パターン形状が良好な点から、−CH2−C(CF3)2−OH、−CH2−OH基、−CH2−CN基、−CH2−O−CH3基、−(CH2)2−O−CH3基であることが好ましい。
この単量体(c)は、特に制限されないが、例えば、下記式(13−1)〜(13−79)で表される単量体が挙げられる。式(13−1)〜(13−79)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
また、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸も挙げられる。
さらに、p−ヒドロキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニルヒドロキシスチレン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシスチレン、p−(2−ヒドロキシ−iso−プロピル)スチレン等の芳香族アルケニル化合物も挙げられる。
また、ドライエッチング耐性が高い点から、上記式(13−25)〜(13−30)、上記式(13−44)〜(13−55)、上記式(13−60)〜(13−61)、上記式(13−64)〜(13−65)、上記式(13−71)、上記式(13−73)〜(13−75)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体およびこれらの光学異性体がより好ましい。
構成単位(D)は、ナフタレン骨格を有することにより、レジスト組成物の焦点深度などのプロセスマージン改善や、液浸リソグラフィー工程での液浸液に対する撥水性改善、薄膜化したレジスト膜の反射防止性改善に効果を奏する。
構成単位(D)の含有量は、ドライエッチング耐性や屈折率の点から、重合体(P)の全構成単位中、3モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましい。また、構成単位(D)の含有量は、感度および解像度の点から、重合体(P)の全構成単位中、50モル%以下が好ましく、40モル%以下がより好ましく、30モル%以下がさらに好ましい。
また、構成単位(D)が酸脱離性基を有している場合、構成単位(D)は、前述する構成単位(B)にも該当することになる。本発明においては、ナフタレン骨格および酸脱離性基を両方有する構成単位は、構成単位(B)ではなく、構成単位(D)であるとする。
さらに、構成単位(D)が親水性基を有している場合、レジストパターン矩形性が良好となる傾向にあるが、この場合、構成単位(D)は、上述した構成単位(C)にも該当することになる。しかし、本発明においては、ナフタレン骨格および親水性基を両方有する構成単位は、構成単位(C)ではなく、構成単位(D)であるとする。
つまり、構成単位(B)は、ナフタレン骨格を有する構成単位であって、かつラクトン骨格を有さない構成単位である。
また、構成単位(D)が酸脱離性基を有さない場合(後述する式(1)においてYが−C(=O)−OHまたは−OHである場合)は、構成単位(D)自体が酸性であるため、ナフタレン骨格を有する構成単位(D)を含む重合体は、アルカリに対する親和性が向上し、ラインエッジラフネスや焦点深度などのプロセスマージンが良好となる。
そのため、構成単位(D)を含む重合体は、レジスト用として好適であり、特にポジ型の化学増幅型レジスト用として好適である。
式(1)中のh2は、1〜4の整数を表す。解像性の点からは、h2は1が好ましく、ディフェクトやレジスト感度の点からは、h2は2〜4が好ましい。
式(1)中のg1は0または1であり、g2は0〜20の整数である。
また、h1=1の場合、解像性の点から、g2は1〜4が好ましい。
式(1)中のg3は、0または1である。
式(1)中のR10は、水素原子またはメチル基を表す。
式(1)中のGは、Gは−C(=O)−O−、−O−、または−O−C(=O)−のいずれかを表す。中でも、重合性の点から、−C(=O)−O−、または−O−C(=O)−が好ましい。
式(1)中のL1は、有機溶媒への溶解性の点から、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐の2価の炭化水素基、−(CH2CH2O)g21−、または−(CH2CH(CH3)O)g22−が好ましい。ここで、g21、g22はそれぞれ1〜5の整数を表し、解像性の点から、g21、g22は1または2が好ましい。
また、式(1)中のL1は、ドライエッチング耐性の点から、下記式(1−11)〜(1−14)から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
式(1−12)中、R112、R113はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、Zは、Gに結合している炭素原子、および酸素原子に結合している炭素原子とともに、環式炭化水素基を構成する原子団を表す。
式(1−13)中、R114は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、Zは、Gに結合している炭素原子、および酸素原子に結合している炭素原子とともに、環式炭化水素基を構成する原子団を表す。
式(1−14)中、R115、R116は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、Zは、Gに結合している炭素原子、および酸素原子に結合している炭素原子とともに、環式炭化水素基を構成する原子団を表す。
なお、式(1−11)〜(1−14)中、左上の結合手はGへ、右下の結合手は酸素原子へそれぞれ結合する。
また、h1=1の場合、レジスト感度の点から、式(1)中のL1は、−C(CH3)2−、−CH2−C(CH3)2−、−C(CH3)(CH2CH3)−、前記式(1−13)、および前記式(1−14)の中から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
h1=1の場合、エキシマレーザー光に対する透明性や解像性の点から、式(1)中のR11、R12は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐アルキル基が好ましい。
式(1)中のYは、−C(=O)−OH、−OH、または酸脱離性基を表す。
式(1)中のYは、ディフェクト、ラインエッジラフネス、およびレジスト感度の点からは、−C(=O)−OHまたは−OHが好ましく、レジスト組成物の保存安定性の点からは、下記式(1−2)〜(1−5)で表される酸脱離性基が好ましい。
式(1)中のL2は、単結合、または炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状の2価の炭化水素基を表し、この2価の炭化水素基は置換基および/またはヘテロ原子を有していてもよい。ここで、置換基としては、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基およびアミノ基等が挙げられる。ヘテロ原子としては、硫黄原子、窒素原子、リン原子等が挙げられる。
式(1)中のL2は、g4=1の場合、有機溶媒への溶解性の点から、炭素数1〜4の直鎖または分岐の2価の炭化水素基、−(OCH2CH2)g31−、または−(OCH2CH(CH3))g32−が好ましい。ここで、g31、g32はそれぞれ1〜5の整数を表し、解像性の点から、g31、g32は1または2が好ましい。
h11は、解像度の点から、0が好ましい。
式(1)で表されるナフタレン骨格を有する構成単位(D)は、エキシマレーザー光(ArFエキシマレーザー光、KrFエキシマレーザー光等)等の、250nm以下の波長の光に対する透明性の点から、下記式(7−1)で表されるものであることが好ましい。
構成単位(D)を含有する重合体は、ナフタレン骨格を有する構成単位(D)を与える単量体(d)を含む単量体を重合することによって製造することができる。
この単量体(d)は、特に制限されないが、例えば、下記式(8−1)〜(8−75)で表される単量体が挙げられる。式(8−1)〜(8−75)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
また、レジスト組成物の保存安定性の点から、上記式(8−31)〜(8−37)、上記式(8−53)〜(8−59)、上記式(8−71)〜(8−75)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
このような構成単位(E)としては、例えば、酸脱離性基および親水性基を有しない脂環式骨格(非極性脂環式骨格)を有する構成単位(E1)を挙げることができる。
ここで脂環式骨格とは、環状の飽和炭化水素基を1個以上有する骨格である。
構成単位(E1)は、レジスト組成物のドライエッチング耐性を発現する作用を奏する傾向にある。
構成単位(E1)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
構成単位(E1)としては、特に制限されないが、レジストに必要とされるドライエッチング耐性が高い点から、下記式(11−1)〜(11−4)で表される構成単位が好ましい。
式(11−1)中のn301は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(11−2)中のn302は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(11−3)中のn303は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(11−3)中のpは、有機溶媒への溶解性が高い点から、0であることが好ましく、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(11−4)中のn304は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(11−4)中のp1は、有機溶媒への溶解性が高い点から、0であることが好ましく、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
非極性脂環式骨格を有する単量体(e1)としては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニル、および、これらの化合物の脂環式骨格上に炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を有する誘導体が好ましい。
具体的には、下記式(14−1)〜(14−5)で表される単量体が挙げられる。式(14−1)〜(14−5)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
また、ノルボルネン等のシクロオレフィンもあげられる。
構成単位(E2)を含有する重合体は、単量体(e2)を含む単量体を重合することによって製造することができる。
単量体(e2)としては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−ブチル等の直鎖もしくは分岐構造を持つ(メタ)アクリル酸エステルまたはα−フッ素置換(メタ)アクリル酸エステル;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ぺルフルオロブチルスチレン等の芳香族アルケニル化合物;
無水マレイン酸、無水イタコン酸等のカルボン酸無水物;
エチレン、プロピレン、テトラフルオロエチレン、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビニルピロリドン等が挙げられる。
重合体(P)中の構成単位(A)と構成単位(B)の好ましい組み合わせを表1〜4に列挙する。
本発明の重合体(P)の分子量分布(Mw/Mn)は、特に限定されないが、レジスト用重合体として用いる場合には、レジスト溶液に対する溶解性および解像度の点から、2.5以下であることが好ましく、2.3以下であることがより好ましく、2.0以下であることが特に好ましい。
重合体(P)を製造する方法は、特に制限されず、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合等の公知の重合方法を用いることができる。
中でも、前記式(I)を満足するような重合体(P)を製造するためには、溶液重合が好ましい。
溶液重合の重合方法については、特に制限されず、一括重合でも滴下重合でもよい。
中でも、前記式(I)を満足するような重合体(P)を製造するためには、単量体を重合容器中に滴下する滴下重合と呼ばれる重合方法が好ましい。滴下する単量体は、単量体のみであっても、単量体を有機溶媒に溶解させた溶液であってもよい。
単量体は滴下溶媒に溶解させずに滴下してもよく、その場合、重合開始剤は、単量体に溶解させてもよいし、重合開始剤だけを有機溶媒へ溶解させた溶液を有機溶媒中に滴下してもよい。また、仕込み溶媒が重合容器内にない状態で単量体あるいは重合開始剤を重合容器中に滴下してもよい。
単量体と重合開始剤は、それぞれ独立した貯槽から所定の重合温度まで加熱された仕込み溶媒へ直接滴下してもよいし、それぞれ独立した貯槽から所定の重合温度まで加熱された仕込み溶媒へ滴下する直前で混合し、前記仕込み溶媒へ滴下してもよい。
滴下重合法における重合温度は特に限定されないが、通常、50〜150℃の範囲内であることが好ましい。
また、これらの溶媒は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
滴下重合法においては、重合溶媒を2種以上使用する場合、滴下溶媒と仕込み溶媒における重合溶媒の混合比は任意の割合で設定することができる。
有機溶媒中に滴下する単量体溶液の単量体濃度は特に限定されないが、5〜50質量%の範囲内であることが好ましい。
なお、仕込み溶媒の量は特に限定されず、適宜決めればよい。通常は、共重合に使用する単量体全量100質量部に対して30〜700質量部の範囲内で使用することが好ましい。
さらに、重合時の安全性等を考慮すると、重合開始剤は、10時間半減期温度が60℃以上のものが好ましい。
このような連鎖移動剤としては、例えば、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−テトラデカンチオール、シクロヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、2−ヒドロキシエチルメルカプタンなどが挙げられる。この場合、光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させない点から、連鎖移動剤は、芳香環を有しないものが好ましい。
この工程は一般に再沈殿と呼ばれ、重合溶液中に残存する未反応の単量体や重合開始剤等を取り除くために非常に有効である。これらの未反応物は、そのまま残存しているとレジスト性能に悪影響を及ぼす可能性があるので、本発明の重合体(P)をリソグラフィー用途に使用する場合には、できるだけ取り除くことが好ましい。再沈殿工程は、場合により不要となることもある。
その後、その析出物について、必要に応じて濾別、乾燥等を行って、重合体を得る。
本発明の重合体(P)は、上述した方法によって得られた重合体の粗体(P1)のままでも、その製造方法(使用する単量体の種類、重合条件等)により、前記式(I)を満足させることが可能である。
例えば、構成単位α1と構成単位α2からなる共重合体P(α1/α2)として、P(シクロオレフィン/無水マレイン酸)、P(ビニルエーテル/無水マレイン酸)のように、交互共重合性の強い単量体単位を選択する場合には、一方の単量体を予め重合装置内に全量仕込んでおき、もう一方の単量体を滴下して重合することによって、前記式(I)を満足する共重合体の粗体(P1)を得ることができる。
具体的には、ある単量体組成比の条件で重合して共重合体の粗体(P1−1)を製造して、臨界吸着クロマトグラフィー法による分析を行い、前期式(I)の左辺の値を求める。そして、その値が0.05よりも大きい場合には、滴下する単量体の組成比を時間とともに変化させるパワーフィード滴下重合を行い、共重合の粗体(P1−2)を得て、臨界吸着クロマトグラフィー法による分析を行って前記式(I)の左辺を求める。そして、その値に応じて、滴下する単量体の組成比の割合を変化させてパワーフィード重合して共重合体の粗体(P1−3)を得て、臨界吸着クロマトグラフィー分析を行う。
このような操作を数回繰り返せば、交互共重合性がそれほど強くない単量体の組合せの場合であっても、前記式(I)を満足する共重合体の粗体(P1)を得ることが可能である。
例えば、重合体の粗体(P1)を有機溶媒(S)に溶解させ、その重合体溶液(S1)を処理剤と接触させる工程を行うことにより、前記式(1)を満足する重合体(P)を得ることができる。これは、処理剤との接触により、粗体(P1)中に含まれる、特定の構成単位αiの共重合組成に偏りがある成分が除去されるためと推測される。
ここで用いる処理剤としては、特に制限されず、特定の構成単位αiの共重合組成に偏りがある成分と相互作用をする物質であればよい。
0.015≦DP/MV≦0.1 (II)
[式(II)において、DPは物質(F)の双極子モーメント(単位:デバイ)を表し、MVは物質(F)のモル体積(単位:cm3/モル)を表す。]
物質(F)のDP/MVが0.015以上であることにより、高極性基を有する化合物や重合体を効率的に吸着、保持することができる傾向にあり、さらに物質(F)の嵩を小さくできる傾向にあるので好ましい。これは、DP/MVが0.015以上であることにより、物質(F)中に、高極性基を有する化合物や重合体の吸着、保持に関わる官能基が十分に存在するためと推測される。
また、物質(F)のDP/MVが0.1以下であることにより、当該処理により得られる重合体(P)の収率が向上する傾向にあるので好ましい。これは、物質(F)中に、高極性基を有する化合物や重合体の吸着、保持に関わる官能基が必要以上に多く存在しないためと推測される。
物質(F)のDP/MVの下限値は、0.03以上が好ましく、0.05以上が特に好ましい。また、物質(F)のDP/MVの上限値は0.09以下が好ましく、0.08以下が特に好ましい。
富士通製計算化学ソフトCAChe(製品名)によるPM5法の構造最適化の具体的な操作方法は、富士通製計算化学ソフトCAChe(製品名)のWorkspace画面上で構成単位のモデリングを行った後、「Experiment」のプルダウンメニューから「New」を選択し、新たに現れた画面において、「Proparty of:」の項目は「chemical sample」を、「Proparty:」の項目は「optimized geometry」を、「Using:」の項目は「PM5 geometry」をそれぞれ選択した後、「Start」を選択することであり、この操作によって構造最適化をすることができる。
なお、本発明において、物質(F)が単一の構成単位からなる場合は、その構成単位の双極子モーメントが物質(F)の双極子モーメントDPである。
また、物質(F)が複数の構成単位からなる場合は、各構成単位の双極子モーメントのモル平均値が物質(F)の双極子モーメントDPである。すなわち、各構成単位について、双極子モーメントにモル組成比を乗じて得た値の合計が、物質(F)の双極子モーメントDPである。
具体的には、物質(F)が単一の構成単位からなる場合は、物質(F)の構成単位それぞれについてモデリングを行い、PM5法により構造最適化を行った後、単独重合体のモル体積MVを求めたものである。
また、物質(F)が複数の構成単位からなる場合は、各構成単位について、その単独重合体のモル体積MVにそのモル組成比を乗じて得た値の合計が、物質(F)のモル体積MVである。
より具体的には、物質(F)のDP/MVを0.015〜0.1の範囲に制御するには、物質(F)を構成している各構成単位のDPおよびMVに応じて、その組成比を制御すればよい。
例えば、アクリロニトリル(以下、ANとも言う。)から誘導される構成単位(以下、AN単位とも言う。)と、アクリル酸メチル(以下、MAとも言う。)から誘導される構成単位(以下、MA単位とも言う。)からなる共重合体の場合、AN単位のDPANは3.46(デバイ)、MVANは45.1(cm3/モル)であり、MA単位のDPMAは2.06(デバイ)、MVANは312.0(cm3/モル)である。
従って、例えば、AN単位/MA単位=96モル/4モルの共重合体のDP/MVは、(DPAN×0.96+DPMA×0.04)/(MVAN×0.96+MVMA×0.04)=(3.46×0.96+2.06×0.04)/(45.1×0.96+312.0×0.04)=0.061となり、この共重合体のDP/MVは0.015〜0.1の範囲内となる。
ここで、「AN単位を主成分とする」とは、当該重合体中の全構成単位中に占めるAN単位の割合(モル%)が最も多いことを意味する。当該重合体中の全構成単位中に占めるAN単位の割合(モル%)は、50モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましい。AN単位の割合の上限は、特に制限はないが、繊維状に賦形することを考慮すると、99モル%以下が好ましく、98モル%以下がより好ましい。
支持部材の材質は、特に限定されないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
支持部材の形状は、特に限定されないが、例えば、筒状、円盤状などが挙げられる。
重合体溶液(S1)と物質(F)を接触させる具体的な方法としては、例えば、重合体溶液(S1)と粒子状の物質(F)とを撹拌して接触させる、重合体溶液を繊維状の物質(F)を充填した筒状部材へ流し入れて接触させる、などが挙げられる。
そのため、たとえば、一般的に、滴下重合法に比べて組成の均一な重合体を得ることが困難とされている一括重合で粗体(P1)を合成し、得られた粗体が前記式(I)を満足する共重合組成分布曲線Cαiを有さないものであっても、上記工程を行うことにより、前記式(I)を満足する共重合組成分布曲線Cαiを有する重合体を得ることができる。
本発明のレジスト組成物は、本発明の重合体(P)を溶媒に溶解したものである。
レジスト組成物は、重合体(P)を溶媒に溶解することにより調製できる。また、溶液重合等によって得られた重合体溶液から重合体を分離することなく、この重合体溶液をそのままレジスト組成物の調製に使用してもよく、また、この重合体溶液を適当な溶媒で希釈して、または濃縮してレジスト組成物の調製に使用することもできる。
また、上述した任意の工程である再沈殿工程で得られた重合体を濾別した後、乾燥せずに湿粉のままレジスト組成物の調製に使用してもよく、また、この重合体湿粉を適当な溶媒に溶解した後、濃縮した重合体溶液をレジスト組成物の調製に使用することもできる。
中でも、PGMEA、乳酸エチル、シクロヘキサノン、γ―ブチロラクトンが安全性の点で汎用的に用いられているので、好ましい。
光酸発生剤としては、化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤として使用可能なものの中から任意に選択することができる。
光酸発生剤の含有量は、選択された光酸発生剤の種類により適宜決められるが、通常、重合体(レジスト用重合体)100質量部に対して0.1質量部以上であり、0.5質量部以上であることがより好ましい。光酸発生剤の含有量をこの範囲にすることにより、露光により発生した酸の触媒作用による化学反応を十分に生起させることができる。
また、光酸発生剤の含有量は、通常、レジスト用重合体100質量部に対して20質量部以下であり、10質量部以下であることがより好ましい。光酸発生剤の含有量をこの範囲にすることにより、レジスト組成物の安定性が向上し、組成物を塗布する際の塗布むらや現像時のスカム等の発生が十分に少なくなる。
ここで「低級脂肪族アミン」とは、炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンのことをいう。
第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。含窒素化合物としては、中でも、トリエタノールアミンなどの第3級アルカノールアミンがより好ましい。
含窒素化合物の含有量は、選択された含窒素化合物の種類などにより適宜決められるが、通常、レジスト用重合体100質量部に対して0.01質量部以上であることが好ましい。含窒素化合物の含有量をこの範囲にすることにより、レジストパターン形状をより矩形にすることができる。
また、含窒素化合物の含有量は、通常、レジスト用重合体100質量部に対して2質量部以下であることが好ましい。含窒素化合物の含有量をこの範囲にすることにより、感度の劣化を小さくすることができる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好ましい。
リンのオキソ酸、または、その誘導体としては、例えば、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステル等のリン酸およびそれらのエステルのような誘導体;ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステル等のホスホン酸およびそれらのエステルのような誘導体;ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸等のホスフィン酸およびそれらのエステルのような誘導体などが挙げられ、中でも、ホスホン酸が好ましい。
これらの化合物(有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体)は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
また、これらの化合物(有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体)の含有量は、通常、レジスト用重合体100質量部に対して5質量部以下であることが好ましい。これらの化合物の含有量をこの範囲にすることにより、レジストパターンの膜減りを小さくすることができる。
最初に、パターンを形成するシリコンウエハー等の被加工基板の表面に、本発明のレジスト組成物をスピンコート等により塗布する。そして、このレジスト組成物が塗布された被加工基板は、ベーキング処理(プリベーク)等で乾燥し、基板上にレジスト膜を製造する。
次いで、このようにして得られたレジスト膜に、フォトマスクを介して、露光(放射線を照射)する。露光に用いる放射線としては、250nm以下の波長の光であればよく、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーまたはF2エキシマレーザーであることが好ましく、特にArFエキシマレーザーであることが好ましい。
また、レジスト膜と露光装置の最終レンズとの間に、純水やパーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフランやパーフルオロトリアルキルアミンなどの高屈折率液体を介在させた状態で露光する液浸露光を行ってもよい。
また、電子線で露光することも好ましい。
そして、レジストパターンが製造された被加工基板は、適宜熱処理(ポストベーク)してレジストを強化し、基板の、その上にレジストのない部分を選択的にエッチングする。エッチングを行った後、レジストを剥離剤によって除去することによって、パターンが形成された基板が得られる。
レジスト組成物に用いる重合体の高分子鎖間の共重合組成比の偏りが小さいことは、高感度、高解像度であり、現像液への溶解性の良好なレジスト組成物を与えるために有用である。そのため、各高分子鎖ごとの組成分布が均一な本発明の重合体を用いたレジスト組成物は、現像液への溶解性が良好であり、高感度、高解像度を達成できる。
したがって、本発明の重合体は、レジスト用重合体として好適なものであり、特に半導体素子・液晶素子の製造において用いられる微細加工用レジスト用の重合体として好適である。
また、本発明の重合体を含むレジスト組成物は、上述のように、現像液への溶解性が良好であり、高感度、高解像度を達成できる。
特に、本発明のレジスト組成物は、ArFエキシマレーザーリソグラフィー、DUVエキシマレーザーリソグラフィー等の250nm以下の波長の光を用いるリソグラフィー、これらの光を用いた液浸リソグラフィー、および電子線リソグラフィー等に好適に用いることができ、中でも、ArFエキシマレーザーリソグラフィー、またはArFエキシマレーザーを用いた液浸リソグラフィーに好適に用いることができる。
また、本発明のレジスト組成物によれば、高感度、高解像度のレジストパターンを形成できるため、当該レジストパターン用いて基板に形成されるパターンも高解像度のものである。したがって、本発明のレジスト組成物を用いる本発明のパターンが形成された基板の製造方法によれば、高精度の微細なパターンが形成された基板を歩留まりよく製造することができる。
以下の各例において、「部」とあるのは、特に断りのない限り「質量部」を示す。また、重合体の組成(各構成単位の含有量)および質量平均分子量については、以下のようにして評価した。
<各構成単位の含有量>
重合体の各構成単位の含有量は、1H−NMR測定で求めることができる場合には1H−NMR測定により求め、プロトンピークの重なり等により1H−NMR測定で求めることができない場合には、13C−NMR測定により求めた。
1H−NMRの測定は、日本電子(株)製、GSX−400型FT−NMR(商品名)を用いて、約5質量%のレジスト用重合体試料の溶液(重水素化クロロホルム溶液または重水素化ジメチルスルホキシド溶液)を直径5mmφの試験管に入れ、観測周波数400MHz、シングルパルスモードにて、64回の積算で行った。測定温度は、重水素化クロロホルムを溶媒とした場合は40℃、重水素化ジメチルスルホキシドを溶媒とした場合は60℃で行った。
13C−NMR測定の場合は、バリアンテクノロジーズ社製、UNITY−INOVA型FT−NMR(商品名)を用いて、約20質量%のレジスト用重合体試料の重水素化ジメチルスルホキシドの溶液を直径5mmφの試験管に入れ、測定温度60℃、観測周波数125MHz、核オーバーハウザー効果(NOE)が除去されたプロトン完全デカップリング法にて、50000回の積算を行った。
約20mgのレジスト用重合体を5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過して試料溶液を調製し、この試料溶液を東ソー製ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。この測定は、分離カラムは昭和電工製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列にしたものを用い、溶媒はTHF、流量1.0mL/min、検出器は示差屈折計、測定温度40℃、注入量0.1mLで、標準ポリマーとして東ソー製標準ポリスチレンF−80(Mw=706,000)、F−20(Mw=190,000)、F−4(Mw=37,900)、F−1(Mw=10,200)、A−2500(Mw=2,630)、A−500(Mw=682、578、474、370、260の混合物)(製品名)を使用して測定した。
<合成例1>[OTDA単独重合体(OA−1)の合成およびMwの異なるOTDA単独重合体(OA−2、OA−3、およびOA−4)の分取]
窒素導入口、撹拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、下記式(51)で表される8−または9−アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(以下、OTDAと言う。)77.7部、γ−ブチロラクトン233.1部および2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと言う。)5.74部を全量入れ、撹拌しながら湯浴の温度を80℃に上げ、その温度で7時間重合させた。
そこで、一部不溶となっているOA−1のクロロホルム溶液を0.2μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターを用いて不溶物を取り除いた。
このクロロホルム溶液200μLを、予め超音波脱気したクロロホルムで満たされた溶離液タンクを1つと、日本分光社製定量送液ポンプPU−980(商品名)を1台と、200μLのサンプルループ、切り替え弁と、Shodex社製分析用カラムGPC K−803(商品名)を1本連結した分離カラム部と日本分光社製示差屈折率計(RI)RI−2031(商品名)とで構成された液体クロマトグラフィー(LC)装置に導入した。溶離液流速は1.0mL/分とした。
また、分取する溶出時間を10.0分〜11.0分に変更した以外は上記と同様に操作し、Mw=5300、Mw/Mn=1.23の単独重合体OA−3を得た。
さらに、分取する溶出時間を11.0分〜12.4分に変更した以外は上記と同様に操作し、Mw=2300、Mw/Mn=1.42の単独重合体OA−4を得た。
上記の単独重合体OA−2、OA−3、およびOA−4をそれぞれ1mgと、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)/トルエン=30容量%/70容量%の混合溶媒1mLを混合し、各単独重合体の試料溶液を調製した。
予め超音波脱気したDMF/トルエン=30容量%/70容量%で満たされた溶離液タンクを1つと、日本分光社製定量送液ポンプPU−980(商品名)を1台と、100μLのサンプルループ、切り替え弁、および、NESLAB社製カラムジャケット温度コントローラーRTE−111(商品名)が装備されたGLサイエンス社製カラムジャケットLCD−250(商品名)とGLサイエンス社製分析用カラムInertsil WP300 SIL(商品名,固定相:直径5μmの高純度シリカゲル、カラム:長さ250mm×内径4.6mm)を2本連結した分離カラム部と、PolymerLaboratories社製蒸発光散乱検出器(ELSD)PL−EMD960(商品名)とで構成された液体クロマトグラフィー(LC)装置に、OTDAの単独重合体OA−2の試料溶液50μLを導入し、LC測定を行い、15分間でOA−2の溶出曲線を得た。なお、溶離液流速を0.5mL/分、カラムオーブン温度を40℃、ELSDのガス流量および検出温度を、それぞれ7.2L/分、65℃とした。
上記と同様な操作で、単独重合体OA−3およびOA−4の溶出曲線をそれぞれ15分間で得た。
OA−2〜OA−4の溶出曲線のピークトップ位置は一致し、上記条件が、OTDA単位の臨界吸着条件(CAαOTDA条件)となった。
窒素導入口、撹拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、下記式(52)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(以下、EAdMAと言う。)12.4部、THF23.0部、AIBN0.66部を全量入れ、撹拌しながら湯浴の温度を65℃に上げ、その温度で7時間重合させた。
次に、AIBNの使用量を0.06部に変更した以外は上記と同様に操作し、Mw=4700、Mw/Mn=1.86の単独重合体EM−2を得た。
さらに、THF、AIBNの使用量をそれぞれ15.2部、0.04部に変更した以外は前記と同様に操作し、Mw=8200、Mw/Mn=1.96の単独重合体EM−3を得た。
そして、THF、AIBNの使用量をそれぞれ10.1部、0.04部に変更した以外は前記と同様に操作し、Mw=13500、Mw/Mn=2.02の単独重合体EM−4を得た。
上記の単独重合体EM−1、EM−2、EM−3、およびEM−4をそれぞれ1mgと、クロロホルム/アセトニトリル=80容量%/20容量%の混合溶媒1mLを混合し、各単独重合体の試料溶液を調製した。
予め超音波脱気したクロロホルム/アセトニトリル=80容量%/20容量%で満たされた溶離液タンクを1つと、日本分光社製定量送液ポンプPU−980(商品名)を1台と、100μLのサンプルループ、切り替え弁、および、カラムジャケット温度コントローラーNESLAB社製RTE−111(商品名)が装備されたGLサイエンス社製カラムジャケットLCD−250(商品名)とPhenomenex社製分析用カラムKROMASIL5C4(商品名,固定相:炭素数4のアルキル鎖で化学修飾された直径5μmのシリカゲル、カラム:長さ250mm×内径4.6mm)とを連結した分離カラム部と、PolymerLaboratories社製蒸発光散乱検出器(ELSD)PL−EMD960(商品名)とで構成された液相クロマトグラフィー(LC)装置に、EAdMAの単独重合体EM−1の試料溶液50μLを導入し、LC測定を行い、20分間でEM−1の溶出曲線を得た。なお、溶離液流速を0.2mL/分、カラムオーブン温度を24℃、ELSDのガス流量および検出温度を、それぞれ7.2L/分、65℃とした。
上記と同様な操作で、単独重合体EM−2、EM−3およびEM−4の溶出曲線をそれぞれ20分間で得た。
EM−1〜EM−4の溶出曲線のピークトップ位置は一致し、上記条件がEAdMA単位の臨界吸着条件(CAαEAdMA条件)となった。
<合成例3>
窒素導入口、撹拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、OTDA26.6部、EAdMA19.8部、PGMEA139.4部、AIBN2.62部を全量入れ、撹拌しながら湯浴の温度を80℃に上げ、その温度で7時間重合させた。次いで、得られた反応溶液をPGMEAで約2倍に希釈し、約10倍量のメタノール中に撹拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体G)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。
得られた共重合体Gの各物性を測定した結果、質量平均分子量(Mw)13,500、分子量分布(Mw/Mn)2.03、平均共重合組成比OTDA/EAdMA=44モル%/56モル%であった。
測定例1で求めたCAαOTDA条件において、測定例1と同様な操作で、共重合体Gの溶出曲線を15分間で得た。
ここで得られた共重合体Gの溶出曲線が共重合組成に応じた分布になっているかを確認するために、検出器をバリアンテクノロジーズ社製核磁気共鳴分光(NMR)装置INOVA750(商品名)、試料濃度を50mg/mL、導入試料量を100μLとした以外は、測定例1と同様な操作で、共重合体G単独重合体の溶出曲線と、各NMR測定点での1H−NMRスペクトルを20分間で得た。なお、検出セル体積を60μL、検出温度を55℃、スペクトル積算回数を8回、NMR測定間隔を18秒とした。
この測定で得られた共重合体Gの溶出曲線は、検出器としてELSDを用いた測定で得られた溶出曲線と同じ形であった。
そして、各測定点での1H−NMRスペクトルから、共重合体Gの共重合組成比を求めたところ、表6のような溶出時間と共重合組成比の関係(溶出時間−共重合組成比の対応表)が得られた。
この溶出時間−共重合組成比の対応表を用いて、溶出曲線の溶出時間軸をOTDA単位についての共重合組成比軸へ変換することにより、当該重合体の、OTDA単位についての共重合組成分布曲線CαOTDAを得ることができる。
測定例2で求めたCAαEAdMA条件において、測定例2と同様な操作で、共重合体Gの溶出曲線を20分間で得た。
ここで得られた共重合体Gの溶出曲線が共重合組成に応じた分布になっているかを確認するために、測定例3と同様に各測定点での1H−NMRスペクトルから、共重合体Gの共重合組成比を求めたところ、表7のような溶出時間−共重合組成比の対応表が得られた。
この溶出時間−共重合組成比の対応表を用いて、溶出曲線の溶出時間軸をEAdMA単位についての共重合組成比軸へ変換することにより、当該重合体の、EAdMA単位についての共重合組成分布曲線CαEAdMAを得ることができる。
内径2cm、長さ30cmのクロマトグラフ管に、繊維長約1cmで繊維径が0.13デニールのアクリル繊維(アクリロニトリル/アクリル酸メチル=96モル/4モル、DM/MV=0.061、質量平均分子量=500000の繊維状重合体)を10g充填した。
なお、繊維状重合体は、40〜50℃に加温した1LのTHFに、10gの繊維状重合体を加え、均一分散させながら3時間撹拌し、繊維状重合体をろ別した後、溶媒をアセトン、PGMEA、メタノールの順に変えて、THFの場合と同様の操作で洗浄を行い、40℃にて減圧真空乾燥させたものを使用した。また、繊維状重合体を充填する際には、繊維用重合体を1LのPGMEAに分散させた状態で、クロマトグラフ管へ流し入れた。
次に、共重合体Gの10質量%PGMEA溶液を100g準備し、繊維状重合体を充填したクロマトグラフ管へ流し入れ、重力により自然流出した溶液(以下、ろ過溶液とも言う。)を95g採取した。
得られたろ過溶液を約10倍量のメタノール中に撹拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体G1)の沈殿を得た。
以降の操作は、合成例2と同様に行い、共重合体G1の各物性を測定した結果、質量平均分子量(Mw)13,400、分子量分布(Mw/Mn)1.99、平均共重合組成比OTDA/EAdMA=41モル%/59モル%であった。
この共重合組成分布曲線COTDAのピークトップを示す位置のOTDA含有量は42モル%であり、共重合組成分布曲線COTDAの全面積に対する、OTDA含有量が42+15=57モル%以上を占める面積の割合S(TOTDA+15)/S(total)は、0.034であった。
なお、OTDAとEAdMAとの共重合体は、レジスト組成物用の重合体として利用できることが知られている。繊維状重合体の処理の前後での平均共重合組成比OTDA/EAdMAはほとんど変化はなく、したがって、共重合体G1がレジスト組成物用として有用であることは明らかである。
実施例1と同様に、共重合体Gの10質量%PGMEA溶液を100g準備した。そして、繊維状重合体を用いたろ過を行わずに、PGMEA溶液の約10倍量のメタノール中に撹拌しながら滴下し、白色の析出物(共重合体H1)の沈殿を得た。
以降の操作は、合成例2と同様に行い、共重合体H1の各物性を測定した結果、質量平均分子量(Mw)13,400、分子量分布(Mw/Mn)2.01、平均共重合組成比OTDA/EAdMA=43モル%/57モル%であった。
そして、実施例1と同様な操作で、共重合体H1の共重合組成分布曲線COTDAを得た。
この曲線COTDAのピークトップを示す位置のOTDA含有量は42モル%であり、曲線COTDAの全面積に対する、OTDA含有量が42+15=57モル%以上を占める面積の割合S(TOTDA+15)/S(total)は、0.107であった。
一方、測定例2と同様な操作で、EAdMAのCA条件での共重合体H1の共重合組成分布曲線CEAdMAを得た。
この曲線CEAdMAのピークトップを示す位置のEAdMA含有量は38モル%であり、曲線CEAdMAの全面積に対する、EAdMA含有量が38+15=53モル%以上を占める面積の割合S(TEAdMA+15)/S(total)は、0.096であった。
レジスト組成物に用いる重合体の高分子鎖間の共重合組成比の偏りが小さいことは、高感度、高解像度であり、現像液への溶解性の良好なレジスト組成物を与えるために有用である。そのため、各高分子鎖ごとの組成分布が均一な本発明の重合体を用いたレジスト組成物は、現像液への溶解性が良好であり、高感度、高解像度を達成できる。
したがって、本発明の重合体は、レジスト用重合体として好適なものであり、特に半導体素子・液晶素子の製造において用いられる微細加工用レジスト用の重合体として好適である。
また、本発明の重合体を含むレジスト組成物は、上述のように、現像液への溶解性が良好であり、高感度、高解像度を達成できる。
特に、本発明のレジスト組成物は、ArFエキシマレーザーリソグラフィー、DUVエキシマレーザーリソグラフィー等の250nm以下の波長の光を用いるリソグラフィー、これらの光を用いた液浸リソグラフィー、および電子線リソグラフィー等に好適に用いることができ、中でも、ArFエキシマレーザーリソグラフィーまたはArFエキシマレーザーを用いた液浸リソグラフィーに好適に用いることができる。
また、本発明のレジスト組成物によれば、高感度、高解像度のレジストパターンを形成できるため、当該レジストパターン用いて基板に形成されるパターンも高解像度のものである。したがって、本発明のレジスト組成物を用いる本発明のパターンが形成された基板の製造方法によれば、高精度の微細なパターンが形成された基板を歩留まりよく製造することができる。
Claims (8)
- (メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位α1〜αn(nは2〜10の整数)からなり、前記構成単位α1〜αnのうちの少なくとも1つの構成単位αi(iは1〜nの任意の整数)が、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位であってラクトン骨格を有する構成単位(A)ならびに(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位であって−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基からなる群から選択される親水性基を有する構成単位(C)から選択される重合体(P)を製造する方法であって、
前記重合体(P)の粗体(P1)を有機溶媒(S)に溶解させて重合体溶液(S1)とした後に、下記式(II)を満足する物質(F)に接触させることにより、前記構成単位構成単位αiの臨界吸着条件で実施される臨界吸着クロマトグラフィー法により求められる共重合組成分布曲線Cαiが下記式(I)を満足する重合体(P)を得る工程を含む重合体(P)の製造方法。
S(Tαi+15)/S(total)≦0.05 (I)
[式(I)において、Tαiは、共重合組成分布曲線Cαiのピークトップ位置における構成単位αiの共重合組成比(モル%)を表し、S(Tαi+15)は、共重合組成分布曲線Cαi下領域のうち、構成単位αiの共重合組成比が(Tαi+15)(モル%)以上である部分の面積を表し、S(total)は、共重合組成分布曲線Cαi下領域の全面積を表す。]
0.015≦DP/MV≦0.1 (II)
[式(II)において、DPは物質(F)の双極子モーメント(単位:デバイ)を表し、MVは物質(F)のモル体積(単位:cm3/モル)を表す。] - 前記重合体(P)が、さらに、(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位であって酸脱離性基を有する構成単位(B)を含有する請求項1に記載の重合体(P)の製造方法。
- 前記物質(F)の双極子モーメントDPが2.20デバイ以上であり、かつモル体積MVが70.6cm3/モル以下(但し、0.015≦DP/Mv≦0.1を満たすもの)である、請求項1または2に記載の重合体(P)の製造方法。
- 前記前記物質(F)の双極子モーメントDPが3.63デバイ以下であり、かつモル体積MVが45.1cm3/モル以上である請求項3に記載の重合体(P)の製造方法。
- 前記物質(F)が、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シアン化ビニリデン、塩化ビニルおよび酢酸ビニルから選ばれる少なくとも1種の単量体から誘導される構成単位を含有する重合体である請求項1〜4のいずれか一項に記載の重合体(P)の製造方法。
- 前記粗体(P1)が、一括重合により得られるものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の重合体(P)の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法により得られる重合体(P)を含有するレジスト組成物。
- 請求項7に記載のレジスト組成物を用いて被加工基板上にレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜を250nm以下の波長の光で露光する工程と、前記レジスト膜を現像液を用いて現像する工程とを含むパターンが形成された基板の製造方法。
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