JP2008168535A - 圧着印刷物作成装置 - Google Patents

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俊明 金村
Koji Maruyama
浩司 丸山
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克己 前田
Yuichiro Iegaki
雄一郎 家垣
Goshi Mitsui
郷史 三井
Yoichi Tamagawa
洋一 玉川
Hideki Takahashi
秀樹 高橋
Hideyoshi Niinuma
英好 新沼
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Abstract

【課題】後糊方式の圧着印刷物の作成において、圧着工程での給紙姿勢の誤りに起因する製品不良を未然に防止する。
【解決手段】用紙カセット2から給紙される可変情報が印刷済みの圧着用シート3に対して、接着剤塗布ユニット9、定着装置28を経て粉体接着剤90を塗布した後、第2の折り装置39、第1の折り装置42にて三つ折りした後、圧着部49にて圧着することで、Z折はがき等の圧着印刷物を作成する圧着印刷物作成装置1において、用紙カセット2にセットされた圧着用シート3上に印刷された用紙方向識別マークを検出するマーク読み取りセンサ100を設け、用紙カセット2に対して誤った方向にセットされた圧着用シート3が検出された場合には圧着処理を停止することで、圧着用シート3の給紙方向の誤りに起因するZ折はがきの製品不良を未然に防止する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧着印刷物作成技術に関し、たとえば、圧着はがき、圧着封書等の圧着郵便物、さらには、圧着処理されて配布される一般の圧着印刷物等の作成に適用して有効な技術に関する。
近年、個人情報保護が厳しく問われるようにもなり、各種事業所等では、たとえば、個人の各種データ、成績表、給与明細書等の個人情報は、これを文字記載物の内部の印字箇所に記録して、印字箇所の周縁部もしくは文字記載物の全面を接着や圧着により封筒状やカード状の圧着印刷物として配布したりしている。
従来の圧着印刷物作成システムは、接着剤が塗布済みの専用用紙に情報を印刷する先糊方式と、情報が印刷済みの往復はがきサイズの用紙を二つ折りにした間に事後的に粘着シートを挟み込んだり、情報が印刷済みの用紙に事後的に接着剤を塗布することで圧着はがきを得る後糊方式とがある。
この場合、前者の先糊方式は、一括大量生産には向くものの、ユーザによる小ロットの作成時には専用用紙の使用期限の管理が必要となるなど、多くの課題がある。
これに対して、後者の後糊方式は、一般の用紙に対して作成時に接着剤の塗布や粘着シートの挟み込みを行うので、圧着郵便物の作成量の多少に関係なく、随時、必要な量だけ、二つ折り(V折り)や三つ折り(Z折り)等の随意の仕様の圧着はがきを作成できるとともに、専用用紙や接着剤の使用期限の煩雑な管理等が不要な分だけ先糊方式に対して有利である。
この後糊方式では、任意の汎用プリンタ等を用いて汎用用紙に可変情報を印刷することができるため、通常、印刷工程と、それ以後の用紙の折り曲げおよび圧着工程とは別に実行されることになる。
このため、たとえば、特許文献1には、圧着フィルムを用いる後糊方式において、印刷済みの用紙を積載収容する給紙手段から、個別に用紙を給紙して、用紙の折り曲げ、圧着フィルムの挟み込み、圧着および切断等の一連の工程を自動的に行うように構成されたカット紙用の圧着紙葉類製造装置が開示されている。
しかし、この特許文献1に開示される装置では、後糊方式のように、用紙に対する可変情報の印刷工程と、それ以後の圧着工程とが別個に行われる場合に生じる以下のような技術的課題を認識していない。
すなわち、印刷済の用紙を圧着装置にセットする際に、給紙カセットに用紙の向きを間違えてセットした場合には、所定の圧着印刷物が作成されない場合があり、セットする際に用紙の向きに最大の注意を払うとともに、最初に所定の圧着印刷物が正常に作成されるかをテストする必要があった。
また、複数枚の用紙から圧着印刷物を作成する心要があり、その複数枚の中に向きが間違った用紙が挿入されてしまった場合には、たとえば、上述のように最初にテストして作成したとしても、目的の圧着はがき等の圧着印刷物が的確に作成されず、最悪の場合には、間違った状態に作成された圧着はがきが混入されたまま郵送されてしまう懸念があった。
この懸念を回避するためには、給紙する全ての用紙の向きを人手により確認するか、もしくは出来上がった圧着印刷物をすべて確認する作業が必要となり、確認作業が煩雑になるという技術的課題があった。
特開平2003−103967号公報
本発明の目的は、後糊方式の圧着印刷物の作成において、圧着工程での給紙姿勢の誤りに起因する製品不良を未然に防止することが可能な圧着印刷物作成技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、後糊方式の圧着印刷物の作成において、より少ない労力にて、圧着工程での給紙姿勢の誤りに起因する製品不良を防止することが可能な圧着印刷物作成技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、後糊方式の圧着印刷物の作成において、良好な操作性にて、圧着工程での給紙姿勢の誤りに起因する製品不良を防止することが可能な圧着印刷物作成装置を提供することにある。
本発明の第1の観点は、可変情報が印刷済みの用紙に形成されている識別マークを読み取る識別マーク検出手段と、
前記識別マークの検出結果に基づいて前記用紙の給紙姿勢を判別する制御手段と、
前記用紙に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、
前記用紙を折り曲げる折り曲げ手段と、
折り曲げられた前記用紙を、前記接着剤を介して圧着する圧着手段と、
を含む圧着印刷物作成装置を提供する。
本発明の第2の観点は、第1の観点に記載の圧着印刷物作成装置において、
さらに、前記給紙姿勢が不正と判定された前記用紙を外部に排出する不正用紙排出手段を備えた圧着印刷物作成装置を提供する。
本発明の第3の観点は、第1の観点に記載の圧着印刷物作成装置において、
さらに、前記用紙の回転および/または反転によって給紙姿勢を補正する給紙姿勢補正手段を備えた圧着印刷物作成装置を提供する。
本発明の第4の観点は、第1の観点に記載の圧着印刷物作成装置において、
前記制御手段は、検出された前記用紙の前記給紙姿勢に合わせて、前記用紙に対する前記接着剤の塗布位置、前記折り曲げ手段による前記用紙の折り曲げ位置および折り曲げ方向、前記用紙の切断位置の少なくとも一つを自動的に切り替える圧着印刷物作成装置を提供する。
本発明の第5の観点は、第1の観点に記載の圧着印刷物作成装置において、
前記識別マークは、前記用紙に印刷された郵便番号である圧着印刷物作成装置を提供する。
本発明の第6の観点は、第1の観点に記載の圧着印刷物作成装置において、
前記識別マークは、前記用紙に対して実施すべき処理仕様を指定する処理情報を含み、
制御手段は、前記識別マークから読み取った前記処理情報に基づいて自動的に前記用紙からの圧着印刷物の作成工程を制御する圧着印刷物作成装置を提供する。
本発明の第7の観点は、第1の観点に記載の圧着印刷物作成装置において、
前記識別マークは、前記用紙の種類、および前記用紙に対して前記可変情報を印刷するために用いられたプリンタの種別の少なくとも一方を含む用紙属性情報を含み、
制御手段は、前記用紙属性情報に基づいて、前記用紙に対する前記接着剤の塗布範囲およびプロセスパラメータの切り替えを行う圧着印刷物作成装置を提供する。
本発明の第8の観点は、第1の観点に記載の圧着印刷物作成装置において、
前記識別マークは紫外線吸収トナーにて印刷され、前記識別マーク検出手段は、ブラックライト照明を用いて前記識別マークを読み取る圧着印刷物作成装置を提供する。
本発明の第9の観点は、第1の観点に記載の圧着印刷物作成装置において、
前記識別マークは、イエロートナーによって印刷されている圧着印刷物作成装置を提供する。
本発明によれば、後糊方式の圧着印刷物の作成において、圧着工程での給紙姿勢の誤りに起因する製品不良を未然に防止することが可能な圧着印刷物作成技術を提供することができる。
また、後糊方式の圧着印刷物の作成において、より少ない労力にて、圧着工程での給紙姿勢の誤りに起因する製品不良を防止することが可能な圧着印刷物作成技術を提供することができる。
また、後糊方式の圧着印刷物の作成において、良好な操作性にて、圧着工程での給紙姿勢の誤りに起因する製品不良を防止することが可能な圧着印刷物作成装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態である圧着印刷物作成装置の構成の一例を示す略断面図であり、図2は、本実施の形態の圧着印刷物作成装置に供される圧着用シートの一例を示す平面図、図3は、本実施の形態の圧着印刷物作成装置の一部を取り出して示す平面図である。
まず、本実施の形態の圧着印刷物作成装置1にて用いられるトナー状の粉体接着剤90の材料処方及び具体的な作製方法の一例について説明する。
尚、この粉体接着剤90は、たとえば、秘匿情報印刷面を圧着後の剥離開封時に、秘匿情報等の下地の印刷情報の反対面への文字移りが発生しない粉体接着剤として開発されたものである。
先ず、結着樹脂として軟化温度110±4℃の炭化水素系樹脂(シクロオレフィンとエチレンの共重合体)90質量%以上、帯電制御剤0.3〜3質量%、ワックス1〜9質量%を用意する。
これらを、ミキサーにて混合し、その混合物を二軸スクリュー混練機にて温度をかけながら混練し、この混練物を冷却し、機械式粉砕機にて2mm程度にまで粉砕し、気流式粉砕機にてさらに微粒子にまで粉砕し、適切な粒子径に分級を行う。
その後、この混練粉砕物を、シリコンオイル又はアルキルジシラザンにて表面処理済みのシリカ微粒子0.1〜5質量%(対混練粉砕品)及びアルミナを外添し、軟化温度106℃で、平均粒径(体積D50)9.0μmのトナー状の透明な粉体接着剤90を得る。
一方、図1に例示される本実施の形態の圧着印刷物作成装置1は、装置本体下部に図3に例示されるような用紙カセット2を着脱自在に備えている。用紙カセット2には多枚数の圧着用シート3が載置・収容されている。
また、装置本体の左方には、排紙トレー4が形成され、そこには上部排紙口5から排出される投函前の完成した圧着はがきが積載される。
この圧着印刷物作成装置1は、CPU81、メモリ82、ユーザインタフェース83等からなる制御部80(制御手段)を備えている。
メモリ82には、加工制御プログラム200や、加工制御プログラム200にて用いられる加工パラメータ201、プロセスパラメータ202等の情報が格納されている。
CPU81は、メモリ82の加工制御プログラム200を実行することによって後述のような圧着用シート3の給紙方向の判別、さらには、給紙方向のエラー対策動作を行う機能を備えている。
この圧着印刷物作成装置1の上面側部には、特には図示しないが蓋部の開閉スイッチや液晶表示装置、電源スイッチ、複数のデータ入力キー等からなる操作パネルがユーザインタフェース83として配設されている。
また、装置本体内部の用紙カセット2の上方には、シート搬送路6が配置され、このシート搬送路6の上方に、接着剤塗布ユニット9(接着剤塗布手段)と、定着装置28が、用紙搬送方向(図の右から左方向)に並設されている。上述の接着剤塗布ユニット9のトナーカートリッジ10内には粉体接着剤90が収容されている。
接着剤塗布ユニット9において、シート搬送路6の上部に当接して感光体ドラム11が配置され、この感光体ドラム11を取り囲むようにしてクリーナ12、初期化帯電器13、光書込ヘッド14、トナーカートリッジ10の現像ローラ16およびシート搬送路6を挟んで帯電転写ローラ17が配置されている。
そして接着剤塗布ユニット9は、電子写真方式にて、トナー状の粉体接着剤90を圧着用シート3の所定の位置に塗布する動作を行う。
上述のシート搬送路6の搬送方向上流側には、待機ローラ対19が配置され、その右方には、下方から左に反転する形状に屈曲した給紙案内路21が形成されている。
給紙案内路21の先端部には、搬送ローラ対22が配置され、用紙カセット2のシート供給口の上部には、最上部の圧着用シート3の先端部に圧接して給紙ローラ23が配設されている。この給紙ローラ23と上述の搬送ローラ対22との間で、給紙ローラ23に近接して分離ローラ対24が配置されている。
この場合、用紙カセット2における給紙方向301の先頭側の上方近傍には、マーク読み取りセンサ100(識別マーク検出手段)が配置されており、給紙ローラ23によって用紙カセット2から繰り出される圧着用シート3の一部に形成された後述のような用紙方向識別マーク101を読み取って、センサケーブル100aを介して上述の制御部80に入力することが可能になっている。
制御部80の加工制御プログラム200は、このマーク読み取りセンサ100による用紙方向識別マーク101の読み取り結果に応じて、後述のような所定の動作を行う機能を備えている。
搬送ローラ対22の出口側は、切り替えフラップ34によって分岐されており、分岐路の一方は、給紙案内路21を介してシート搬送路6の上流側に接続され、他方の分岐路は、先折り案内路20を介して、先折り部35(折り曲げ手段)に接続されている。
また、シート搬送路6の下流側には、定着案内路25が形成されており、この定着案内路25の下流に2つの加熱加圧ローラ26と27から成る定着装置28が配置されている。
この定着装置28の下流側は、搬送案内路37および38、さらには反転搬送路8(給紙姿勢補正手段)に分岐している。その分岐点には、切り替えフラップ36が配置されている。
左側の搬送案内路37は、先端側がループバックして先折り戻し部30に接続され、この先折り戻し部30を介して第2の折り装置39(折り曲げ手段)が配置されている。
先折り戻し部30は、正逆搬送ローラ31、拡開ローラ32、拡開ボックス33で構成されている。
反転搬送路8は、定着装置28から搬送案内路37に送り込まれた圧着用シート3を引き戻して、表裏を反転させた状態にて再度、給紙案内路21や先折り案内路20に送り込むために設けられている。
この第2の折り装置39の排出路40は、右の搬送案内路38に合流して合流搬送路41を形成する。合流搬送路41の上端には第1の折り装置42(折り曲げ手段)が配置されている。
上述の先折り部35、および第1の折り装置42、第2の折り装置39は、それぞれ、一次搬送ローラ43、一次二次搬送ローラ44、先端に折ストッパ45を備えた引き込み路47、二次搬送ローラ48を備えている。
折ストッパ45は、引き込み路47に入り込む圧着用シート3の先頭部の進入長さを規制する動作を行うものであり、進入長さ(後述の折り目3a、折り目3bの長さ)を可変に設定することが可能になっている。
また、先折り部35の場合、引き込み路47の先端部に設けられた折ストッパ45は、開放可能となっており、圧着用シート3が引き込み路47を通過させることも可能になっている。
すなわち、本実施の形態の場合、先折り部35の上方には、エラーシート排出部60(不正用紙排出手段)が配置されている。このエラーシート排出部60は、引き込み路47の上端部近傍に配置された排出ローラ61と、圧着印刷物作成装置1の筐体の平面を開口して形成された排出開口部62と、筐体の外部に設けられたエラーシート受け部63で構成されている。
そして、必要に応じて(たとえば、後述のように、給紙方向が設定エラーと判定された場合)、先折り部35の折ストッパ45を開放することにより引き込み路47から排出される圧着用シート3を、排出ローラ61によって挟持して排出開口部62を通じてエラーシート受け部63に排出する動作が行われる。
上述の第1の折り装置42の排出路は、圧着部49(圧着手段)に連結されている。圧着部49は右端のシート搬入部から左端のシート排出部まで、下無端熱ベルト51と上無端熱ベルト52が対向して配置されている。そして、これら下無端熱ベルト51と上無端熱ベルト52の対向部をベルト内側から挟むようにして複数の加圧ローラが配置されている。
圧着部49の左端のシート排出部より下流には、上部排紙口5の内側に近接して、排出ローラ対53が配置されている。
排出ローラ対53と上部排紙口5の間には、カッタ71を備えた切断部70が配置されており、必要に応じて、作成された圧着印刷物の裁断を行うことが可能になっている。
なお、図1では、簡単のため反転搬送路8およびエラーシート排出部60を圧着印刷物作成装置1に設けた例を示しているが、後述のように圧着用シート3の用紙カセット2に対する誤セットの検出時に、圧着印刷物作成装置1を停止してユーザにエラー通知を行う場合には、これらの反転搬送路8およびエラーシート排出部60は設けなくてもよい。
また、圧着用シート3の用紙カセット2に対する誤セットの検出時に、誤セットと判定された圧着用シート3をエラーシート排出部60から排出するだけならば、エラーシート排出部60を設けるだけで反転搬送路8は不要である。
また、圧着用シート3の用紙カセット2に対する誤セットの検出時に、誤セットと判定された圧着用シート3の姿勢を圧着印刷物作成装置1の内部で修正する場合には、反転搬送路8を備えるだけでよく、エラーシート排出部60は設けなくてよい。
以下、上述のような本実施の形態の圧着印刷物作成装置1を用いて、たとえば、圧着用シート3からZ折はがき3Zを作成する場合の作用例について説明する。
図2に例示されるように、本実施の形態の場合、圧着印刷物作成装置1に供される、所望の情報が印刷済みの圧着用シート3には、用紙方向識別マーク101が形成されている。
図4(a)、および図4(b)は、本実施の形態の圧着印刷物作成装置1に供される圧着用シート3の表面および裏面を示す平面図であり、図4(c)は、その先折り状態の一例を示す斜視図である。
他のプリンタなどで、普通紙等の用紙に可変情報の印刷処理がなされた圧着用シート3は、折り目3a、折り目3bを介して、表面側に可変情報記載面A、可変情報記載面B、宛名記載面Cが形成され、裏面側に公開情報記載面D、可変情報記載面E、可変情報記載面Fが形成されている。
そして、可変情報記載面Aと公開情報記載面D、可変情報記載面Bと可変情報記載面E、宛名記載面Cと可変情報記載面Fは互いに表裏をなす位置にある。
宛名記載面Cには、宛先住所等の情報が記載されている。公開情報記載面Dには、差出人等の秘匿の必要のない情報が記載されている。
可変情報記載面A、可変情報記載面B、可変情報記載面E、可変情報記載面Fには、配達中に他人に知られたくない秘匿情報が記載されている。
そして、折り目3aおよび折り目3bを境に、可変情報記載面A、可変情報記載面B、および可変情報記載面Eと可変情報記載面Fが外部から見えない状態に接着されるように、三つ折り(Z折り)することでZ折はがき3Zを構成する。
この場合、粉体接着剤90は、たとえば、表面の可変情報記載面Aと、裏面の可変情報記載面Fに塗られるものとする。
まず、本実施の形態の圧着印刷物作成装置1において、マーク読み取りセンサ100による用紙方向識別マーク101の読み取りを行わない場合に生じる技術的課題について説明し、その後、マーク読み取りセンサ100を用いた圧着用シート3の用紙カセット2に対するセット方向の判別を行う場合について説明する。
圧着印刷物作成装置1の用紙カセット2には、図4(a)に示した、可変情報記載面A、可変情報記載面B、宛名記載面Cの各面を上側に、且つ宛名記載面Cを用紙カセット2の左側(給紙方向301における後端側)にしてセットするものとする。
圧着印刷物作成装置1の動作が開始されると、用紙カセット2にセットされた複数の圧着用シート3の最上部の1枚が、給紙ローラ23によって、送り出され、分離ローラ対24、搬送ローラ対22、切り替えフラップ34、先折り案内路20を介して先折り部35に至る。
そして、先折り部35において、先頭側の可変情報記載面Aが折り目3aの位置まで引き込み路47に入り込んで折ストッパ45に当接し、その状態から一次搬送ローラ43と一次二次搬送ローラ44によってさらに圧着用シート3を前進させると、折り目3aが山折りになるように屈曲して一次二次搬送ローラ44と二次搬送ローラ48の間に入り込む。
この状態で、二次搬送ローラ48を作動させて、山折りの折り目3aを一次二次搬送ローラ44と二次搬送ローラ48の間に引き込むことにより、図4(c)に例示されるように、可変情報記載面Aと可変情報記載面Fが片面に揃うように折られる。
その後、可変情報記載面Aと可変情報記載面Fが片面に揃うように先折りされた圧着用シート3は、先折り排出路7を経由して待機ローラ対19に至り、接着剤塗布ユニット9の感光体ドラム11による粉体接着剤90に塗布動作に同期したタイミングで待機ローラ対19から接着剤塗布ユニット9に送り込まれ、図4(a)に示す表面の可変情報記載面Aおよび裏面の可変情報記載面Fに対して粉体接着剤90が塗布される。
その後、定着装置28にて、粉体接着剤90が、次の先折り戻し部30、第2の折り装置39、第1の折り装置42において飛散しない程度に圧着用シート3に定着される。
こうして粉体接着剤90が定着された圧着用シート3は、切り替えフラップ36によって搬送案内路37に導かれ、正逆搬送ローラ31および拡開ローラ32を先頭側の先折り部(この場合、可変情報記載面A)が通過して拡開ボックス33に進入した位置で一旦停止し、折り目3aの弾性によって先折り部が拡開した後に、正逆搬送ローラ31を逆転させ、拡開ローラ32によって圧着用シート3屈曲状態を矯正して平坦化しつつ、可変情報記載面F(宛名記載面C)の側を先頭にして、第2の折り装置39に送り込む。
その後、第2の折り装置39では、可変情報記載面Fが折ストッパ45に当接する位置まで入り込み、一次二次搬送ローラ44および一次搬送ローラ43の送り動作によって、宛名記載面Cが外側になるように折り目3bが山折りとなるように折られた後に、排出路40に送り出され、合流搬送路41を通過して第1の折り装置42に至る。
そして、第1の折り装置42では、一次二次搬送ローラ44および一次搬送ローラ43による搬送動作によって、山折りされた折り目3bを先頭にして引き込み路47の中に折ストッパ45に当接する位置まで入り込み、後方の折り目3aが、公開情報記載面Dが外側となるように山折りされる。
これにより、圧着用シート3は、折り目3bおよび折り目3aの位置で、宛名記載面Cおよび公開情報記載面Dを外側にした状態でZ折りされた状態となる。
そして、このZ折りされた状態の圧着用シート3は、二次搬送ローラ48と一次二次搬送ローラ44によって圧着部49の下無端熱ベルト51と上無端熱ベルト52の間に送り込まれ、互いに対向する可変情報記載面Aと可変情報記載面B、および可変情報記載面Eと可変情報記載面Fが接着されたZ折はがき3Zとなって排出ローラ対53から切断部70に送り出される。
さらに、切断部70において、必要に応じて切断処理がなされた後、上部排紙口5から排紙トレー4に排出される。
この時に作成されたZ折はがき3Zの各面の位置は、図5に示す通りとなっており、宛名記載面Cおよび公開情報記載面Dが完成したZ折はがき3Zの外側の面となり、可変情報記載面A、可変情報記載面B、可変情報記載面E、可変情報記載面Fは内側の面となる。
このため、上述のように、C面およびD面には、宛名などハガキの外側となる印刷が施されている必要がある。
上述の一連の作成動作は、圧着印刷物作成装置1の用紙カセット2に対して、圧着用シート3が正しい姿勢でセットされていた場合である。
次にセット方向が間違われた場合を説明する。
前述と同様に図4(a)、図4(b)に例示した圧着用シート3のセット方向が、可変情報記載面A、可変情報記載面B、宛名記載面Cを上側に、且つ可変情報記載面Aを、用紙カセット2の送り出し方向(給紙方向301)の後端にした状態に、誤ってセットされた場合、圧着印刷物作成装置1により上述と同様な処理が行われる結果、図6に示す通り、Z折はがき3Zの外側面は可変情報記載面Aおよび可変情報記載面Fとなり、本来、外側に来るべき宛名記載面Cおよび公開情報記載面Dは、Z折はがき3Zの内側となってしまう。
この場合、宛名など郵送に必要な情報が、Z折はがき3Zの内側となってしまうことから、郵送が不可能な不良はがきが作成される事となる。
次に、圧着用シート3のセット方向が、公開情報記載面D、可変情報記載面E、可変情報記載面Fを上側に、且つ、公開情報記載面Dを用紙カセット2の送り出し方向(給紙方向301)の先頭側にした状態に誤ってセットされた場合、圧着印刷物作成装置1により上述と同様な処理が行われる事により、図7に示す結果となる。
この場合、Z折はがき3Zの外側に、宛名記載面Cおよび公開情報記載面Dが露出しており、外側面は正常に作成されているが、以下の場合には、不具合となってしまう。
[ケース(イ)]:宛名記載面Cと公開情報記載面Dの横方向の寸法が異なっている場合。
[ケース(ロ)]:上下非対称な圧着用シート3を使用した場合。
ケース(イ)は、Z折はがき3Zの開封時の操作性を向上するために図8に示すように、用紙長手寸法Lを三つ折りする場合において、中心となる可変情報記載面B(可変情報記載面E)の折り幅L1に対して、宛名記載面C(もしくは公開情報記載面D)の横の寸法(折り幅L2)を短くする(L2<L1)場合である。
たとえば、図8の場合には、用紙幅W、用紙長手寸法Lの圧着用シート3において、用紙長手寸法L=297mmを、可変情報記載面A(公開情報記載面D)の折り幅L1、可変情報記載面B(可変情報記載面E)の折り幅L1=101mm、宛名記載面C(可変情報記載面F)の折り幅L2=95mm(<L1)のように設定している。
この図8のような場合には、意図と反して逆の面の寸法が短くなってしまう。但し、宛名記載面Cおよび、公開情報記載面Dの折り幅L2および折り幅L1が同一の場合には正常なZ折はがき3Zが作成される。
ケース(ロ)は、たとえば、A4サイズの圧着用シート3からZ折はがき3Zを作成する場合に、図9に例示されるように、一般に使用されるA4サイズの圧着用シート3(用紙幅W=210mm、用紙長手寸法L=297mm、折り幅L1=101mm、折り幅L2=95mm)は、通常、圧着部49にて圧着された後、非対称な裁断幅W1=148.5mmの位置にて、切断部70にて不要部分の廃紙部3dが切除される場合である。
この場合、圧着用シート3を上下反転(先頭方向が逆)もしくは表裏反転して用紙カセット2にセットした場合には、切断部70に入るときの廃紙部3dの位置が異なることから、意図と反した位置で切断が行われる事になり、この場合にも郵送不可能なZ折はがき3Zとなってしまう。
但し、この場合も上下対称の用紙であれば正常にZ折はがき3Zが完成される。
次に、圧着用シート3の用紙カセット2に対するセット方向が公開情報記載面D、可変情報記載面E、可変情報記載面Fを上側に、且つ可変情報記載面Fを用紙カセット2の給紙方向の先頭側にセットされた場合、圧着印刷物作成装置1により上述と同様な圧着処理が行われる事により、図10に示す結果となる。
この場合にも、Z折はがき3Zの外側が可変情報記載面Aと可変情報記載面Fとなり、宛名などの本来外側にくるべき情報が印刷されている宛名記載面C、公開情報記載面DはZ折はがき3Zの内側となり、この場合にも、郵送不可能なZ折はがき3Zが作成される事となる。
そこで、本実施の形態の圧着印刷物作成装置1では、圧着用シート3に可変情報の印刷時等に形成された用紙方向識別マーク101をマーク読み取りセンサ100によって検出することで、用紙カセット2に対する圧着用シート3の上述のような誤セットに起因するZ折はがき3Zの製品不良を確実に防止する。
すなわち、本実施の形態の場合には、上述の図2に示す通り、前工程の可変情報の印刷時に、印刷ソフトウェア等により、圧着用シート3の所定の場所に、用紙の向きを示す所定の用紙方向識別マーク101が印刷されている。
そして、圧着用シート3が用紙カセット2にセットされ、最上部の圧着用シート3の給紙方向301における給紙が開始されると、図3に示すように、給紙部(給紙ローラ23)の近傍に設けられた画像読み取り用のマーク読み取りセンサ100が、上述の用紙方向識別マーク101を読み取って加工制御プログラム200に通知し、加工制御プログラム200は、圧着用シート3の所定の位置に用紙方向識別マーク101が印刷されていない(検出されない)と判断した場合には、ユーザインタフェース83等を介してユーザに対してエラー通知を行い、同時に圧着印刷物作成装置1の圧着処理を停止する。
このマーク読み取りセンサ100による用紙方向識別マーク101の読み取り処理は順次、用紙毎に全ての圧着用シート3に対して行われ、用紙カセット2の内部に積層状態にセットされた複数の圧着用シート3の途中に向きの異なった圧着用シート3が混在している場合でも検出可能となっている。
ユーザはエラー通知により用紙方向が違っている事を認識し、用紙カセット2に対して正しい方向に圧着用シート3をセットし直して処理を継続させる。
これにより、用紙カセット2に対する圧着用シート3の上述のような誤セットに起因して製品不良のZ折はがき3Zが作成されることを未然に防止できる。
すなわち、用紙カセット2に対する圧着用シート3のセット方向が間違っている場合に、自動的に圧着印刷物作成装置1から使用者に通知されるので、気づかない間に、間違った状態の不良なZ折はがき3Z等の圧着印刷物が作成されることがなく、人手によりZ折はがき3Zの良否を確認する手間を省略する事ができるので、人件費の削減、さらには圧着印刷物作成装置1の使い勝手の向上が可能となる。
また、用紙カセット2における圧着用シート3のセット方向の誤りが検出された場合、上述のように単に圧着印刷物作成装置1を停止させて用紙セットエラーをユーザに通知する代わりに、上述のように、圧着印刷物作成装置1にエラーシート排出部60を設け、セット方向のエラーが検出された圧着用シート3を、積極的に、切り替えフラップ34、先折り案内路20、引き込み路47、排出ローラ61、排出開口部62を経由して、エラーシート受け部63に排出するようにしてもよい。
このように、エラーシート排出部60を設けた場合には、圧着用シート3のセット方向のエラー検出時に、ユーザが用紙カセット2を操作してエラーの圧着用シート3を取り出す等の煩雑な操作を行う必要がなく、エラー発生時の回復作業を簡略化できる、という利点がある。
なお、上述の場合には用紙先折による片面塗布方式において説明がなされているが、反転搬送路8等の用紙の反転機構を持つ両面塗布方式の圧着印刷物作成装置1においても同様である。
すなわち、圧着印刷物作成装置1において、反転搬送路8を設けた場合には、用紙カセット2から送り出された圧着用シート3を、切り替えフラップ34、給紙案内路21、待機ローラ対19を介して、接着剤塗布ユニット9、定着装置28を通過させることにより、片面(表面)の所定の位置に粉体接着剤90を塗布する。
その後、搬送案内路37の中に圧着用シート3を送り出し、用紙後端が切り替えフラップ36を通過した時点で、反転搬送路8の中に、圧着用シート3を逆送し、切り替えフラップ34、給紙案内路21、待機ローラ対19を通過させて、接着剤塗布ユニット9、定着装置28を再度通過させることにより、裏面の所定の位置に粉体接着剤90を塗布することができる。
その後は、上述と同様に、第2の折り装置39、第1の折り装置42にて、圧着用シート3を三つ折りした後、圧着部49、切断部70にて、圧着および切断を実行することでZ折はがき3Zが作成される。
また、上述の説明では圧着用シート3から三つ折りでZ折はがき3Zを作成する場合について説明を行っているが、同じ三つ折りのZ折封書、さらには圧着用シート3の二つ折りによるV折はがき、V折封書の作成に関しても同様である。
圧着用シート3における用紙方向識別マーク101の印刷位置およびマークの種類は、マーク読み取りセンサ100で読み取りが可能であれば、いかなる形状でもよく、図2に例示した形状に限定されるものではない。
また、マーク読み取りセンサ100の取り付け位置も、用紙カセット2から送り出される圧着用シート3の用紙方向識別マーク101が読み取れる位置であれば良く、図1に例示した位置に限定されるものではない。
また、上述の説明では、用紙カセット2において向きが間違ってセットされた圧着用シート3を検出した場合に処理を停止してユーザにエラー通知を行う例を示したが、上述の反転搬送路8等の圧着用シート3の回転・反転機構を設け、用紙カセット2にセットされた圧着用シート3の向きが間違っている場合には正しい方向となるように、圧着印刷物作成装置1の内部で自動的に補正して圧着処理を継続するようにしてもよい。
すなわち、用紙カセット2における圧着用シート3の表裏反転や、上下(給紙方向301の先頭)反転のセットエラーが検出された場合には、加工制御プログラム200は、通常の先折りによる片面印刷による粉体接着剤90の塗布方式から、反転搬送路8を利用した上述のような両面塗布に自動的に切り替えることで、圧着処理を継続することができる。
この場合には、用紙カセット2における圧着用シート3の誤セットに応じて、圧着印刷物作成装置1が自動的に圧着処理方式を切り替えるので、ユーザの介入が一切不要であり、圧着印刷物作成装置1の運用において、さらなる省力化を実現できる。
また、さらに、たとえば圧着用シート3の表裏両面に対応して、複数のマーク読み取りセンサ100を設けることにより、用紙方向識別マーク101の位置を特定して圧着用シート3の用紙カセット2に対するセット方向を自動検出する構成とするとともに、上述の加工パラメータ201に、予め、圧着用シート3の各セット方向に対応して折位置、折方向、切断位置の組合せ等の情報を設定しておく。
そして、加工制御プログラム200は、用紙方向識別マーク101によって検出された用紙カセット2に対する圧着用シート3のセット方向に応じて、対応する折位置、折方向、切断位置の組合せ等を加工パラメータ201から読み出し、これらの折位置、折方向、切断位置の組合せ等を自動的に切り替える動作を行う。
これにより、ユーザの介入を必要とすることなく、用紙カセット2にセットされた圧着用シート3の向きに関わらずに正しく圧着用シート3の圧着処理を行うことができる。
さらに、上述の説明では、圧着用シート3に可変情報を印刷する印刷ソフトウェアにより圧着用シート3の所定の位置に所定の用紙方向識別マーク101を印刷する場合を例示したが、圧着印刷物に定型的に記載されている既存の情報を用紙方向識別マーク101の代わりに利用してもよい。
すなわち、図2に例示されるように、圧着印刷物がはがき等の郵便物の場合には通常、宛名面に郵便番号または郵便番号記載欄(枠)(以下、郵便番号3eと総称する)が記載されていることを利用して、マーク読み取りセンサ100および加工制御プログラム200の画像認識機能により、この郵便番号3eの位置を検出して、用紙カセット2に対する圧着用シート3のセット方向を特定することもできる。
この場合には、既存の郵便番号3eを利用するので、用紙方向識別マーク101を特別に設ける必要がなく、圧着用シート3に対する可変情報の印刷処理や印刷プログラムの機能を簡素化できる、という利点がある。
換言すれば、通常の可変情報のみが印刷された既存の圧着用シート3に対して、用紙カセット2に対する圧着用シート3のセット方向の検出による圧着印刷物の製品不良の予防を実現できる、という利点がある。
これまでの説明では、用紙方向識別マーク101を用紙カセット2における圧着用シート3のセット方向の検出に利用する例を説明したが、この圧着用シート3に形成される用紙方向識別マークに情報を持たせる事により、さらに、圧着印刷物作成装置1のユーザの使い勝手を向上することが可能である。以下、このような例について説明する。
図11は、圧着用シート3に対して用紙方向識別マーク101の代わりに情報バーコード102を印刷して利用する例を示している。この情報バーコード102に、圧着用シート3から形成すべき圧着印刷物の種別の情報(たとえば、はがき/封書の種別等の情報)、V折/Z折など折り方の情報、1面付け/2面付けなど用紙種類、折位置などの情報を担持させる。
そして、圧着印刷物作成装置1において、用紙カセット2給紙された圧着用シート3毎に、マーク読み取りセンサ100を介して、加工制御プログラム200が、この情報バーコード102の情報を読み取って、情報内容を認識して、圧着印刷物作成装置1の各部の動作を制御することにより、たとえば、圧着印刷物の種別ごとに必要な処理を、ユーザが操作する事なしに、圧着印刷物作成装置1に自動で実行させることが可能となる。
本情報は情報バーコード102に限定されるものではなく、図12に例示されるように、情報QRコード103を設けてもよい。
このように、情報バーコード102、情報QRコード103を用いる場合には、情報がコード化されるため、秘匿性や担持される情報量の豊富化を実現できる利点がある。
あるいは、図13に例示されるように、コード化されない文字情報自体からなる情報文字104を圧着用シート3に記載することによっても実現可能である。
この場合には、情報文字104は、ユーザが認識できる文字自体であるため、ユーザが、圧着印刷物作成装置1によって実行される自動処理の内容を認識できる、という利点がある。
さらに、もっと単純に単なる数字でも実現可能である。すなわち、図14に例示されるように、情報数字105を用いることもできる。この図14では、情報数字105としてローマ数字を用いる例が示されている。
そして、この場合には、情報数字105の各数字に対して以下のような意味付けを行うことができる。
たとえば、
I=V折はがき:2面付け用紙
II=Z折はがき:A4用紙
III=Z折はがき:2面付け用紙
IV=V折封書 :A4用紙
である。
これらの情報数字105に対する意味付けを、予め、加工パラメータ201としてメモリ82に設定しておき、加工制御プログラム200は、圧着用シート3から読み取った情報数字105に対応する情報内容を、加工パラメータ201から読み出して使用することができる。
圧着印刷物作成装置1の加工制御プログラム200は、圧着用シート3の所定の位置に印字された情報数字105を読み取る事により、自動的に、当該情報数字105に割り当てられた圧着仕様にて、圧着処理を行う事が可能となる。
なお、この情報数字105の大きさをマーク読み取りセンサ100で読み取れる最小の大きさにする事により、圧着用シート3の本来の印刷内容への影響を最小とする事が可能である。また、この情報数字105の印字位置に関しては、圧着用シート3内の任意の位置でよく、特に限定はされるものではない。
本実施の形態の応用として、たとえば、情報バーコード102、情報QRコード103、情報文字104等として割り当てられた圧着用シート3に関する用紙情報(たとえば、64g/m2紙、上質紙、前糊紙など)によって、圧着印刷物作成装置1の内部における搬送速度、接着剤塗布ユニット9における電子写真プロセスにおけるバイアス値、圧着部49における温度設定、粉体接着剤90の塗布処理の要/不要などの情報をプロセスパラメータ202としてメモリ82に設定しておき、このプロセスパラメータ202を、加工制御プログラム200が読み出して利用することで、圧着用シート3の種類によって最適な設定に切り替える事も可能である。
また、前工程において、圧着用シート3に対して可変情報の印刷処理を施した装置情報(オフセット印刷/インクジェットプリンタ/レーザープリンタ/プリンタ種類)などの情報を、情報バーコード102、情報QRコード103、情報文字104等に担持させ、この情報に対応して粉体接着剤90と、圧着用シート3における塗布領域、塗布量等のプロセスパラメータ202を予め設定しておくことで、圧着用シート3における可変情報の印刷に使用した印刷装置の種別や、粉体接着剤90に種別に応じて、圧着用シート3における塗布領域、塗布量等を最適化する事も可能となる。
たとえば、粉体接着剤90による圧着方式においては、粉体接着剤90と、下地の可変情報の印刷を施したトナー種との接着特性によって剥離強度が変化する等の技術的課題が知られている。すなわち、レーザープリンタにて印刷を施した場合には、接着される対向面において、トナー塗着領域とトナー塗着領域、もしくはトナー塗着領域と白紙下地が直接に接着しないように、印刷のトナー塗着領域の上に粉体接着剤90を塗布する必要がある。
これに対して、インクジェット/オフセット印刷方式の場合には上述の技術的課題はないため、粉体接着剤90の塗布領域、塗布量を低減させることが可能である。
したがって、本実施の形態の場合には、情報バーコード102〜情報数字105に担持された情報によって、加工制御プログラム200が上述のような印刷装置やトナー等の種別に応じたきめ細かな制御を行うことが可能になり、圧着用シート3における可変情報の種別に応じて、圧着面における良好な接着特性を実現することができる。
このように、圧着用シート3上に、情報バーコード102、情報QRコード103、情報文字104、情報数字105等の態様にて各種の情報を印刷し、圧着印刷物作成装置1の側で、マーク読み取りセンサ100を介して当該情報を読み取り、必要な処理、または最適な処理を自動で行うことによりユーザが操作する必要が無くなり、圧着印刷物作成装置1の利便性や操作性の向上が図れる。
また、処理方法の異なる多種類の圧着用シート3なども、個別に自動的に処理方法が認識されるので、混在して用紙カセット2に給紙することが可能となり、さらに利便性が向上する。
なお、上述した用紙方向識別マーク101、さらには、情報バーコード102、情報QRコード103、情報文字104、情報数字105を、たとえば、紫外線(UV)吸収トナーにて不可視印刷を行い、圧着印刷物作成装置1のマーク読み取りセンサ100の側では、図示しないブラックライトを用いて読み取る構成とすることも可能である。
この場合には、用紙方向識別マーク101、さらには、情報バーコード102、情報QRコード103、情報文字104、情報数字105が、ユーザに対して不可視状態となり、圧着用シート3における本来の可変印刷情報への影響を無くすことが出来る。
また、他の色よりも肉眼に対して視認性の低いイエロートナーにより、用紙方向識別マーク101、さらには、情報バーコード102、情報QRコード103、情報文字104、情報数字105等の情報を圧着用シート3の全体に分散して、ユーザに見えないように印刷することも可能である。この場合にも、上述の紫外線(UV)吸収トナーと同様の効果を得ることができる。
このように、用紙方向識別マーク101、さらには、情報バーコード102、情報QRコード103、情報文字104、情報数字105等の情報を、ユーザから見えないように印刷することにより、圧着用シート3における本来の可変情報の印刷内容に影響を与えること無く、圧着用シート3上に各種の情報を印刷し、圧着印刷物作成装置1の側で本情報を読み取り、必要な処理、または最適な処理を自動で行うことによりユーザが操作する必要が無くなり、使い勝手の向上が図れる。
なお、本発明は、上述の実施の形態に例示した構成に限らず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
圧着印刷物としては、上述のはがきや封書等に限らず、給与明細、その他、秘匿情報等を圧着処理によって保護する一般の圧着印刷物に広く適用することができる。
本発明の一実施の形態である圧着印刷物作成装置の構成の一例を示す略断面図である。 本発明の一実施の形態である圧着印刷物作成装置に供される圧着用シートの一例を示す平面図である。 本発明の一実施の形態である圧着印刷物作成装置の一部を取り出して示す平面図である。 (a)および(b)は、本発明の一実施の形態である圧着印刷物作成装置に供される圧着用シートの表面および裏面を示す平面図であり、(c)は、その先折り状態の一例を示す斜視図である。 給紙方向が正常な圧着用シートにおけるZ折はがきの作成経過を示す概念図である。 給紙方向が正常時とは逆な圧着用シートにおけるZ折はがきの作成経過を示す概念図である。 正常時とは表裏が逆な圧着用シートにおけるZ折はがきの作成経過を示す概念図である。 左右非対称な折り目寸法が設定される圧着用シートの場合のZ折はがきの作成経過を示す概念図である。 圧着後に切断処理が必要な廃紙部を生じる非対称な圧着用シートの例を示す平面図である。 正常時とは上下および表裏が逆な圧着用シートにおけるZ折はがきの作成経過を示す概念図である。 本発明の一実施の形態である圧着印刷物作成装置に供される圧着用シートにおける用紙方向識別マークの変形例を示す平面図である。 本発明の一実施の形態である圧着印刷物作成装置に供される圧着用シートにおける用紙方向識別マークの変形例を示す平面図である。 本発明の一実施の形態である圧着印刷物作成装置に供される圧着用シートにおける用紙方向識別マークの変形例を示す平面図である。 本発明の一実施の形態である圧着印刷物作成装置に供される圧着用シートにおける用紙方向識別マークの変形例を示す平面図である。
符号の説明
1 圧着印刷物作成装置
2 用紙カセット
3 圧着用シート
3Z Z折はがき
3a 折り目
3b 折り目
3d 廃紙部
3e 郵便番号
4 排紙トレー
5 上部排紙口
6 シート搬送路
7 先折り排出路
8 反転搬送路
9 接着剤塗布ユニット
10 トナーカートリッジ
11 感光体ドラム
12 クリーナ
13 初期化帯電器
14 光書込ヘッド
16 現像ローラ
17 帯電転写ローラ
19 待機ローラ対
20 先折り案内路
21 給紙案内路
22 搬送ローラ対
23 給紙ローラ
24 分離ローラ対
25 定着案内路
26 加熱加圧ローラ
28 定着装置
30 先折り戻し部
31 正逆搬送ローラ
32 拡開ローラ
33 拡開ボックス
34 切り替えフラップ
35 先折り部
36 切り替えフラップ
37 搬送案内路
38 搬送案内路
39 第2の折り装置
40 排出路
41 合流搬送路
42 第1の折り装置
43 一次搬送ローラ
44 一次二次搬送ローラ
45 折ストッパ
47 引き込み路
48 二次搬送ローラ
49 圧着部
51 下無端熱ベルト
52 上無端熱ベルト
53 排出ローラ対
60 エラーシート排出部
61 排出ローラ
62 排出開口部
63 エラーシート受け部
70 切断部
71 カッタ
80 制御部
81 CPU
82 メモリ
83 ユーザインタフェース
90 粉体接着剤
100 マーク読み取りセンサ
100a センサケーブル
101 用紙方向識別マーク
102 情報バーコード
103 情報QRコード
104 情報文字
105 情報数字
200 加工制御プログラム
201 加工パラメータ
202 プロセスパラメータ
A 可変情報記載面
B 可変情報記載面
C 宛名記載面
D 公開情報記載面
E 可変情報記載面
F 可変情報記載面
L 用紙長手寸法
L1 折り幅
L2 折り幅
W 用紙幅
W1 裁断幅

Claims (9)

  1. 可変情報が印刷済みの用紙に形成されている識別マークを読み取る識別マーク検出手段と、
    前記識別マークの検出結果に基づいて前記用紙の給紙姿勢を判別する制御手段と、
    前記用紙に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、
    前記用紙を折り曲げる折り曲げ手段と、
    折り曲げられた前記用紙を、前記接着剤を介して圧着する圧着手段と、
    を含むことを特徴とする圧着印刷物作成装置。
  2. 請求項1記載の圧着印刷物作成装置において、
    さらに、前記給紙姿勢が不正と判定された前記用紙を外部に排出する不正用紙排出手段を備えたことを特徴とする圧着印刷物作成装置。
  3. 請求項1記載の圧着印刷物作成装置において、
    さらに、前記用紙の回転および/または反転によって給紙姿勢を補正する給紙姿勢補正手段を備えたことを特徴とする圧着印刷物作成装置。
  4. 請求項1記載の圧着印刷物作成装置において、
    前記制御手段は、検出された前記用紙の前記給紙姿勢に合わせて、前記用紙に対する前記接着剤の塗布位置、前記折り曲げ手段による前記用紙の折り曲げ位置および折り曲げ方向、前記用紙の切断位置の少なくとも一つを自動的に切り替えることを特徴とする圧着印刷物作成装置。
  5. 請求項1記載の圧着印刷物作成装置において、
    前記識別マークは、前記用紙に印刷された郵便番号であることを特徴とする圧着印刷物作成装置。
  6. 請求項1記載の圧着印刷物作成装置において、
    前記識別マークは、前記用紙に対して実施すべき処理仕様を指定する処理情報を含み、
    制御手段は、前記識別マークから読み取った前記処理情報に基づいて自動的に前記用紙からの圧着印刷物の作成工程を制御することを特徴とする圧着印刷物作成装置。
  7. 請求項1記載の圧着印刷物作成装置において、
    前記識別マークは、前記用紙の種類、および前記用紙に対して前記可変情報を印刷するために用いられたプリンタの種別の少なくとも一方を含む用紙属性情報を含み、
    制御手段は、前記用紙属性情報に基づいて、前記用紙に対する前記接着剤の塗布範囲およびプロセスパラメータの切り替えを行うことを特徴とする圧着印刷物作成装置。
  8. 請求項1記載の圧着印刷物作成装置において、
    前記識別マークは紫外線吸収トナーにて印刷され、前記識別マーク検出手段は、ブラックライト照明を用いて前記識別マークを読み取ることを特徴とする圧着印刷物作成装置。
  9. 請求項1記載の圧着印刷物作成装置において、
    前記識別マークは、イエロートナーによって印刷されていることを特徴とする圧着印刷物作成装置。
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