JP2008167683A - 起泡性クリーム - Google Patents

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Abstract

【課題】ホイップして風味の良いホイップヨーグルト状食品を製造可能である起泡性クリームにすると共に、起泡性クリームおよびホイップヨーグルトがいずれも風味の経時変化が少なくて保存性がよく、また乳酸菌を他の洋生菓子や製パンなどの製造工程に混入させない起泡性クリームとすることである。
【解決手段】低メトキシルペクチン(LMペクチン)を添加して発酵させたヨーグルトと、常温で半固形状の食用油脂とを必須成分として混和し、ヨーグルト100重量%中における前記低メトキシルペクチンの添加量が0.05〜0.50重量%である起泡性クリームとする。発酵乳であるヨーグルト本来の風味を呈すると共に、低メトキシルペクチンによって適度な起泡性および生成した気泡の経時的安定性についていずれも良好な性質であり、気泡が安定して形成され、ホイップ後の気泡も経時的に安定して保存され、組織、風味および食感の良好なホイップクリームが得られるものになる。
【選択図】なし

Description

この発明は、主としてホイップして用いられる起泡性クリームに関し、さらに詳しくはヨーグルトを必須成分とする起泡性クリームに関するものである。
一般に、ヨーグルトを空気が巻き込まれるように撹拌し、ホイップクリームのように空気の細かい泡を混在させたものは、ホイップヨーグルトとなり、2以上のタイプに分類することができるものである。
先ず、1つのタイプはヨーグルトを必須成分とする材料の全量をホイップしたもの(例えば特許文献1)であり、他の1つのタイプはヨーグルトと別途泡立てたホイップクリームとの混合物(特許文献2)である。
また、その他に酸性のヨーグルトにも添加可能な耐酸性クリーム(特許文献3、特許文献4)なども知られている。
耐酸性クリームは、これをホイップした後にヨーグルト風味を付けることも可能なものであり、または耐酸性クリームをヨーグルトに混合して用いることもできるが、そのようにして得られたヨーグルト風味の食品は、ヨーグルト本来の風味とは少し異なる風味になることは否めない。
一方、起泡可能なヨーグルト(発酵乳)である起泡性クリームは、ヨーグルトを含む全量をホイップすることにより起泡し、ヨーグルト本来の風味が得られるものである。
特開平07−79696号公報 特開平01−37248号公報 特開昭63−14674号公報 特開平01−51054号公報
しかし、生きた乳酸菌を含んでいるヨーグルトは、本来は発酵が持続しているため、保存性が悪いものであり、また、ホイップされたヨーグルトでも同様に発酵は持続しているので、風味の経時変化は大きいものである。
また、このようなヨーグルトを食品の製造工程で管理する際、生きている乳酸菌を他の洋生菓子や製パンなどの製造工程に混入させないようにする必要があり、そのためには生産設備を隔離するか、また製造作業を確実に区分する必要があるから、そのような食品製造作業や設備の管理を確実に行なうことは容易なことではない。
ホイップされたヨーグルトも同様に製造設備や製造工程の管理を厳重に行なう必要があり、他の食品との製造は制限される。
そこで、この発明の課題は、上記した問題点を解決して、ヨーグルトを含む起泡性クリームの全量をホイップして風味の良いホイップヨーグルト状食品を製造可能にすると共に、起泡性クリームおよびホイップした後のホイップヨーグルト状食品のいずれにも風味の経時変化が少なくて保存性がよく、また乳酸菌を他の洋生菓子や製パンなどの製造工程に混入させる恐れのない起泡性クリームとすることを課題としている。
上記の課題を解決するために、この発明においては、低メトキシルペクチンを添加して発酵させたヨーグルトと、常温で半固形状の食用油脂とを必須成分として混和した起泡性クリームからなり、前記ヨーグルト100重量%中における前記低メトキシルペクチンの添加量が0.05〜0.50重量%である起泡性クリームとしたのである。
上記したように構成されるこの発明の起泡性クリーム(ホイップする以前のクリーム状のもの)は、低メトキシルペクチンを所定量だけ添加して発酵させたヨーグルトおよび常温で半固形状の食用油脂を材料として使用するので、ホイップ処理された後にも発酵乳であるヨーグルト本来の風味を呈すると共に、低メトキシルペクチンによって適度な起泡性および生成した気泡の経時的安定性についていずれも良好な性質が獲得される。そのために通常のホイップ処理によって食感のよい比較的小径(例えば粒子径5μm以下)の気泡が安定して形成され、ホイップ後の気泡も経時的に安定して保存され、組織、風味および食感の良好なホイップヨーグルト状食品が得られる。
このような起泡性クリームの上記した特性は、ヨーグルトと常温で半固形状の食用油脂の配合割合が、ヨーグルト51〜80重量%および食用油脂20〜49重量%である場合においてより確実に奏される。
また、その際に使用する常温で半固形状の食用油脂は、常温(JIS K 6739:20℃±15℃)で半固形状(例えばクリーム状またはゲル状)であり、すなわち5℃〜35℃で可塑性または流動状を示すが液状のものは含まない食用油脂であり、好ましくは融点20〜45℃の食用油脂、さらには60℃において清澄になる食用油脂を使用する。
混和後に加熱殺菌処理された起泡性クリームとすれば、このような起泡性クリームは、乳酸菌が死滅しているにも拘わらず、前記した有利な作用を奏するものになり、しかも他の洋生菓子や製パンなどの製造工程に乳酸菌が混入するリスクのない起泡性クリームになり、製造工程の管理を簡便に行ないやすい材料として取り扱いできる。
この発明は、低メトキシルペクチンを所定量だけ添加して発酵させたヨーグルトを使用するので、ヨーグルトを含む起泡性クリームの全量をホイップすることができるものになり、すなわち風味の良いホイップヨーグルトを製造可能であると共に、起泡性クリームおよびホイップヨーグルト状食品はいずれも風味の経時変化が少なくて保存性がよいという利点がある。
また、混和後に加熱殺菌処理された起泡性クリームとすれば、乳酸菌を他の洋生菓子や製パンなどの製造工程に混入させない起泡性クリームとなる利点がある。
この発明に用いる低メトキシルペクチンを添加して発酵させたヨーグルトは、ヨーグルトを製造する原料、すなわち食用乳(牛乳、山羊乳、羊乳など、通常、食用となる乳類を使用可能である。)またはこれらを原料とする脱脂粉乳を水に溶かしたものにヨーグルトスターターと呼ばれる乳酸菌類を添加し、さらに所定量の低メトキシルペクチン(LMペクチンと略称される。)を添加してから、所定温度で乳酸発酵させて製造された発酵乳である。
因みに、ペクチンは、主にガラクチュロン酸とメチル化ガラクチュロン酸で構成される多糖類であり、その性質はそのエステル化度(DE値)によって異なる。
食品グレードのペクチンは、部分的にメチル化されたポリガラクチュロン酸を主体としたものであり、エステル化度(メトキシル基の含量)として、全ガラクチュロン酸のうちメチル化ガラクチュロン酸の占める割合が50%以上のものはHMペクチンと称され、50%未満のものはLMペクチンまたは低メトキシルペクチンと称されている。HMペクチンは糖度55%以上、pH3.0付近でゲル化し、LMペクチンは、糖度、pHに関係なくカルシウムイオンの存在下でゲル化する。
この発明では、仕上がり発酵乳であるヨーグルト100重量%中に低メトキシルペクチン(LMペクチン)が0.05〜0.50重量%含有されるように、ヨーグルト材料に添加し、これを発酵させてヨーグルトを製造する。添加したLMペクチンの絶対量は、通常、発酵の前後で変化することはないと予想される。
LMペクチンの配合量として上記の所定範囲が適当である理由は、前記所定の0.05重量%未満の少量では、ホイップ処理後の気泡を含んだ組織が崩れやすく、いわゆる組織不良を生じるので好ましくないからであり、またLMペクチンの配合量が、前記所定の0.50重量%を超える多量では、ホイップヨーグルト状食品に期待される食感が不良になるので好ましくないからである。
この発明に用いる食用油脂は、(JIS K 6739:20℃±15℃)で半固形状であり、すなわち5℃〜35℃で可塑性または流動状を示すが液状のものは含まない食用油脂であり、すなわち融点が20〜45℃の食用油脂であり、その他の特性については特に限定されない。
この発明に使用可能な油脂の種類を例示すれば、パームオレイン油、パーム油、ヤシ油のような植物油脂、及びラード、牛脂、乳脂肪のような動物油脂、またはこれらを融点が20〜45℃に調整した部分硬化油、エステル交換油、分別油も使用できる。
また、融点が20℃より低いサラダ油や融点が45℃を超えるパームステアリン、硬化油などを混合し、融点が20〜45℃になるように調整した混合油や融点が20〜45℃の市販のショートニング等も使用できる。この発明でいう油脂の融点は、基準油脂分析法により一般に測定されるものである。
この発明に用いる食用油脂として、融点20〜45℃のものが好ましい理由は、融点20℃未満の食用油脂では、使用状態の常温にて柔らかくなり、半固形状よりも液状化の程度が高まり、ホイップした際に気泡が生じ難くなるからである。また、融点が45℃を超える食用油脂では、口解けに要する時間が長くなり、いわゆる「口解け」および「食感」が良好でなくなって好ましくないからである。
ヨーグルトと常温で半固形状の食用油脂の配合割合は、ヨーグルト51〜80重量%および食用油脂20〜49重量%が適量である。そのように数値限定する理由は、食用油脂が20重量%未満(相対的にはヨーグルトが80重量%を超える多量)では、ホイップした際の起泡性が乏しくなり、気泡の形成が困難になるからであり、食用油脂の配合が49重量%を超える多量(相対的にはヨーグルト51重量%未満の少量)では、充分に小さく粒径の揃った気泡の形成が困難になり、組織不良となるからである。
この発明では、原料の殺菌、発酵に使用する乳酸菌の種類、乳酸菌の接種、発酵方法は特に限定されるものはなく、ヨーグルト製造における常法に従って、適宜に選択することができる。
そして、発酵を終了した発酵乳に対しては、要求されるホイップ性に対応させて、乳化剤、ゲル化剤、安定剤等の添加剤を適宜添加してもよく、また添加しなくてもよい。
これらの原料を用いて起泡性クリームを製造するには、例えば上記した製法で得られた発酵乳を攪拌しながら、60〜70℃程度まで加熱し、別途60〜70℃に加温した植物油脂などの食用油脂を添加し、均質化(攪拌)、滅菌、冷却の各処理を順に行なうことにより、この発明の起泡性クリームを得ることができる。
脱脂粉乳17kg、LMペクチン0.14kgを79.86kgの水に分散溶解させた後、90℃で15分間加熱殺菌し、40℃に冷却し、ラクトバチルス・ブルガリクス及びストレプトコッカス・サーモフィルスからなるヨーグルトスターターを3.0kg接種して均一に混合した後、37℃の発酵タンクで6時間発酵させ、乳酸酸度が、0.85になった時点で発酵を終了した。
その後、発酵を終了したヨーグルトを攪拌しながら10℃に冷却し、起泡性クリームの製造に用いる材料のヨーグルト(以下、発酵乳という。)を得た。
得られた発酵乳60kgを攪拌しながら、50%乳酸400g、砂糖5kg、ローカストビーンガム50g、メタリン酸Na20gを添加し、60℃まで加温した。更に、攪拌しながら、70℃に保持した食用精製加工油脂及び食用植物油脂からなる市販ショートニング(融点36℃)34.53kgを添加した。次いで、これを3Mpaで均質化を行った後、UHT殺菌機(142℃・3秒)にかけ、60℃まで冷却の後再び5Mpaで均質化処理をし、10℃まで急冷し実施例の起泡性クリームを得た。
得られた実施例の起泡性クリームは、粘度が1600cp(5℃)であり、粒子径が5μm以下であった。
実施例の起泡性クリームをホイップし、オーバーランが105%としたホイップヨーグルトは、安定な気泡を有し、ホイップ後は5℃で72hr保存した後でも組織、風味及び食感は良好であった。また、得られた起泡性クリームを5℃で保存し、60日経過した後のものも組織、風味、及び食感が良好であった。
脱脂粉乳17kg、LMペクチン0.14kgを79.86kgの水に分散溶解後、90℃で15分間加熱殺菌し、40℃に冷却し、ラクトバチルス・ブルガリクス及びストレプトコッカス・サーモフィルスからなるヨーグルトスターターを3.0kg接種して均一に混合した後、37℃の発酵タンクで6時間発酵させ、乳酸酸度が、0.85になった時点で発酵を終了した。その後、攪拌しながら10℃に冷却し、発酵乳を得た。
得られた発酵乳65kgを攪拌しながら、70℃に保持したパーム油(融点38℃)35kgを添加した。引き続き、3Mpaで均質化を行った後、UHT殺菌機(142℃・3秒)にかけ、60℃まで冷却の後再び5Mpaで均質処理をし、10℃まで急冷し実施例の起泡性クリームを得た。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったが、5℃で60日経過した後のものもホイップ性は良好であり、オーバーランが105%としたホイップヨーグルトは、安定な気泡を有し、5℃で72hr保存した後でも組織、風味及び食感は良好であった。
実施例2の方法で作成した発酵乳51kgを用い、70℃に保持したヤシ油(融点24℃)49kgを添加し実施例2の方法で起泡性クリームを得た。得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったが、実施例1の場合と同様に保存性、風味および起泡性はいずれも良好であった。
実施例2の方法で作成した発酵乳80kgを用い、70℃に保持したラード(融点35℃)20kgを添加し実施例2の方法で本発明品を得た。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったが、実施例1の場合と同様に保存性、風味および起泡性はいずれも良好であった。
比較例1
実施例2の方法で作成した発酵乳90kgを用い、70℃に保持したパーム油(融点38℃以下)10kgを添加し実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったが、起泡性に乏しいものであった。
比較例2
実施例2の方法で作成した発酵乳35kgを用い、70℃に保持したパーム油(融点38℃)65kgを添加し実施例2の方法で調整した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったが、組織不良を引き起こした。
以上の結果をまとめて示すと、以下の表1に示す通りである。
Figure 2008167683
実施例2の方法で作成した発酵乳65kgを用い、70℃に保持したパームオレイン油(融点21℃)35kgを添加し、実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったが、やや温度耐性は劣るが、使用に耐えるものが得られた。
実施例2の方法で作成した発酵乳65kgを用い、70℃に保持したヤシ油(融点24℃)35kgを添加し実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、実施例1の場合と同様に保存性、風味および起泡性はいずれも良好であった。
実施例2の方法で作成した発酵乳65kgを用い、70℃に保持したラード(融点35℃)35kgを添加し実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、実施例1の場合と同様に保存性、風味および起泡性はいずれも良好であった。
実施例2の方法で作成した発酵乳65kgを用い、70℃に保持した牛脂 (融点40℃)35kgを添加し実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、実施例1の場合と同様に保存性、風味および起泡性はいずれも良好であった。
実施例2の方法で作成した発酵乳65kgを用い、70℃に保持した融点45℃に調整したパーム油とパームステアリンの調合油35kgを添加し実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、やや口解け性は劣るが、使用に耐えるものが得られた。
比較例3
実施例2の方法で作成した発酵乳65kgを用い、70℃に保持しサラダ油(融点10℃以下)35kgを添加し実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、起泡性に乏しいものが得られた。
比較例4
実施例2の方法で作成した発酵乳65kgを用い、70℃に保持した融点15℃に調整したパームオレインとサラダ油の調合油35kgを添加し実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、起泡性に乏しいものが得られた。
比較例5
実施例2の方法で作成した発酵乳65kgを用い、70℃に保持したパームステアリン(融点52℃)35kgを添加し実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、口解け性および食感が不充分なものが得られた。
以上の結果をまとめて示すと、以下の表2に示す通りである。
Figure 2008167683
脱脂粉乳17kg、LMペクチン0.06kg(仕上り発酵乳に対し0.06重量%になる量のLMペクチン)を79.94kgの水に分散溶解後、実施例2の方法で発酵乳を得て、実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、やや温度耐性は劣るが、使用に耐えるものが得られた。
脱脂粉乳17kg、LMペクチン0.10kg(仕上り発酵乳に対し0.10重量%になる量のLMペクチン)を79.90kgの水に分散溶解した後、実施例2の方法で発酵乳を得て、実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、実施例1の場合と同様に保存性、風味および起泡性はいずれも良好であった。
脱脂粉乳17kg、LMペクチン0.35kg(仕上り発酵乳に対し0.35重量%になる量のLMペクチン)を79.65kgの水に分散溶解後、実施例2の方法で発酵乳を得て、実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、実施例1の場合と同様に保存性、風味および起泡性はいずれも良好であった。
脱脂粉乳17kg、LMペクチン0.50kg(仕上り発酵乳に対し0.50重量%になる量のLMペクチン)を79.50kgの水に分散溶解した後、実施例2の方法で発酵乳を得て、実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、やや食感は劣るが、安定性は良好で使用に耐えるものが得られた。
比較例6
脱脂粉乳17kg、LMペクチン0.03kg(仕上り発酵乳に対し0.03重量%になる量のLMペクチン)を79.97kgの水に分散溶解した後、実施例2の方法で発酵乳を得て、実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、組織不良を起こした。
比較例7
脱脂粉乳17kg、LMペクチン0.55kg(仕上り発酵乳に対し0.55重量%になる量のLMペクチン)を79.45kgの水に分散溶解した後、実施例2の方法で発酵乳を得て、実施例2の方法で起泡性クリームを調製した。
得られた起泡性クリームを実施例1に対して行なったホイップおよび保存と全く同じ条件でホイップおよびその後の保存を行なったところ、食感不良を起こした。
以上の結果をまとめて示すと、以下の表3に示す通りである。
Figure 2008167683
以上のように実施例は、発酵乳(ヨーグルト)51〜80%(重量)と融点が20〜45℃の食用油脂20〜49%(重量)を主原料とし、発酵乳には、原料としてLMペクチンを0.05〜0.50%(発酵乳に対し、重量%)配合しており、それらは起泡性を有するヨーグルトとなり、保存性に優れ、安定な起泡性を有し、工程の乳酸菌汚染リスクの少なく実用的なもので、しかも発酵乳本来の自然な風味を有するものであった。

Claims (4)

  1. 低メトキシルペクチンを添加して発酵させたヨーグルトと、常温で半固形状の食用油脂とを必須成分として混和した起泡性クリームからなり、前記ヨーグルト100重量%中における前記低メトキシルペクチンの添加量が0.05〜0.50重量%である起泡性クリーム。
  2. ヨーグルトと食用油脂の配合割合が、ヨーグルト51〜80重量%および食用油脂20〜49重量%である請求項1に記載の起泡性クリーム。
  3. 常温で半固形状の食用油脂が、融点20〜45℃の食用油脂である請求項1または2に記載の起泡性クリーム。
  4. 混和後に加熱殺菌処理された起泡性クリームからなる請求項1〜3のいずれかに記載の起泡性クリーム。
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