JP2008166610A - 発光素子アレイ、発光装置および画像形成装置 - Google Patents

発光素子アレイ、発光装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract


【課題】 少ない駆動用ICで時分割駆動することができる発光素子アレイ、およびこの発光素子アレイを備える小形な発光装置、ならびにこの発光装置を備える画像形成装置を提供する。
【解決手段】 スイッチ用サイリスタSと、スイッチ用サイリスタSのゲート電極gsに個別に接続されるn個の発光禁止部Dおよびn本のゲート横配線GHと、n本のゲート横配線GHのうちのいずれか1つとNゲートgtが接続される複数の発光用サイリスタTとを含んで発光素子アレイチップ1を構成する。スイッチ用サイリスタSのアノードasに共通の選択信号が入力されている発光素子アレイチップ1を発光させることができるので、発光信号および制御信号を複数の発光素子アレイチップ1間で共用する時分割駆動を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数の発光素子によって構成された発光素子アレイと、この複数の発光素子アレイを備える発光装置およびこの発光装置を備える画像形成装置に関する。
電子写真プリンタなどの光プリンタヘッドとして用いられている発光装置として、発光ダイオード(Light Emitting Diode:略称LED)を多数配列して形成されるLEDアレイがある。このLEDアレイは、発光ダイオードと駆動回路とを個別に接続するので、多数のボンディングパッドを有する。たとえば電子写真プリンタを、A3サイズ、600dpiの仕様にて構成すると、ボンディングパッドと回路配線との接続箇所は、LEDのアノードまたはカソードを導通基板で共通端子とした場合でも発光素子の数だけ接続する必要があるので、約7300箇所にも及ぶ。このため両者を従来周知のワイヤボンディング法によって接続する作業に極めて長時間を要し、生産性を向上させることが困難である。また、前記ボンディングパッドを形成するためには、発光素子を形成するよりも大きな面積が必要となる上、電子写真プリンタによって形成すべき画像が高精細になるほど、走査方向における単位長あたりの発光素子の数が増加するため、ボンディングパッド数も増加する。
このボンディングパッド数を減少させるために、各LEDのアノードとカソードとをそれぞれm×n(記号mおよびnは、正の整数)のマトリックス状に接続し、駆動信号を時分割で切り換えて、各LEDを発光させるダイナミック駆動方式のLEDアレイが提案されている。このダイナミック駆動方式のLEDアレイでは、各LEDと駆動回路とを個別に接続するLEDアレイと比較して、ボンディングパッド数を1/4程度に減少させることが可能である(例えば特許文献1参照)。
また、特許文献2には、複数のチップ状の発光素子アレイを時分割で駆動するようにしたダイナミック駆動方式の発光装置が開示されている。この発光装置は、1つの発光素子アレイに対してNANDゲート等から成るスイッチ素子を内蔵した駆動用IC
(Integrated Circuit)が1つ接続されるような構成を有し、駆動用ICのスイッチ素子が、ストローブ信号(STB)と呼ばれる信号と制御信号との論理積をとり、ストローブ信号が真値をとる間のみ制御信号を出力するといった動作をする。このような動作によって、駆動用ICにより複数の発光素子アレイをダイナミック駆動することができる。
また、発光素子に接続される配線の配線数を減らすという課題に対して、特許文献3および特許文献4には、発光素子としてPNPN構造を有する発光用サイリスタを使用し、アノードおよびカソードのいずれか一方を導通基板で共通端子とし、アノードおよびカソードの他方と、ゲートをm×nのマトリックス状に接続し、ほとんど電流の流れないゲートをアレイ全体にわたって電極配線で接続することによって、電極配線の線幅を細くし、電極配線を形成する面積を低減する従来の発光素子アレイの例が開示されている。
特開平11−268333号公報 特開平6−177431号公報 特許第2807910号公報 特開2001−217457号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている従来の技術の発光素子アレイでは、発光素子(LED)を駆動する配線そのものを駆動用ICまで引き込む構成となっているので、配線抵抗の損失による駆動用ICの消費電力の増大および駆動性能の低下などに加えて、配線抵抗を小さくするために設計上の制限が生じるという問題がある。このようなダイナミック駆動方式のLEDアレイでは、アノードとカソードとをそれぞれm×n(記号mおよびnは、正の整数)のマトリックス状に接続するための電極配線が(m+n)本必要である。この電極配線は、アノードまたはカソードに接続されており、LEDの発光強度に比例した電流が流れるので、抵抗値を低減するために、ある程度の線幅を必要とし、流路断面積を大きく形成する必要がある。したがって電極配線を形成するための面積が増し、LEDアレイが形成されたチップの表面積が増加するという問題がある。
また、特許文献2に開示されている従来の技術の発光装置では、スイッチ素子を内蔵した駆動用ICを、それぞれの発光素子アレイに接続するが、発光素子アレイの数が増大すると、各発光素子アレイに接続される駆動用ICの数、および配線数が増大して装置全体が複雑化したし、大きくなるという問題点がある。
また、特許文献1〜4に開示されているいずれの発光素子アレイにおいても、複数の発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、発光素子アレイの数に比例した本数の電極配線が必要となる。また、発光素子アレイを駆動するための駆動用ICの出力端子数も、必要な電極配線数に応じて増やす必要があり、駆動用ICの端子数と1つの発光素子アレイの端子数とが等しい場合には、発光素子アレイの数だけの駆動用ICが必要となる。このように、複数の発光素子アレイを用いて発光装置を構成した場合には、従来の技術では多くの駆動用ICが必要となり、また発光素子アレイと駆動用ICとを接続する配線数が増大するため、装置全体が複雑化し、装置が大きくなるという問題がある。
したがって本発明は、以上のような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、少ない駆動用ICで時分割駆動することができる発光素子アレイ、およびこの発光素子アレイを備える小形な発光装置、ならびにこの発光装置を備える画像形成装置を提供することにある。
本発明は、(a)制御信号が入力される第1電極と、選択信号が入力される第2電極と、第3電極とを備え、前記第2電極に選択信号が入力され、かつ前記第1電極に制御信号が入力されることによって第3電極に活性信号が出力されるn(記号「n」は2以上の整数)個のスイッチ素子と、
(b)前記第3電極に個別にそれぞれ接続され、前記制御信号および前記選択信号のうちの少なくともいずれか一方が前記スイッチ素子に入力されていない状態で、不活性信号を出力するn個の発光禁止手段と、
(c)前記第3電極に個別にそれぞれ接続されるn本の信号伝送路と、
(d)発光信号が与えられる第4電極と、第5電極と、前記n本の信号伝送路のうちのいずれか1つに接続される第6電極とを備え、前記第5電極を相互に共通の電極とし、前記第6電極に活性信号が入力され、かつ前記第4電極に前記発光信号が入力されることによって発光し、前記第6電極に前記不活性信号が入力されると発光が禁止される複数の発光素子とを含み、
(e)前記n個のスイッチ素子の第2電極は、選択信号を入力する選択信号入力端子に接続されることを特徴とする発光素子アレイである。
また本発明は、前記スイッチ素子は、前記選択信号および前記制御信号が入力されると前記第1電極および前記第2電極間に電流が流れ、ゲートとしての前記第3電極に前記活性信号を出力する発光用サイリスタによって構成され、
前記発光素子は、ゲートとしての前記第6電極に前記活性信号が入力されてしきい電圧が低下した状態で、前記第4電極に前記発光信号が入力されると発光する発光用サイリスタによって構成され、
前記発光禁止手段は、一端がそれぞれ第3電極に接続されて直列に接続され、他端間に電圧が印加される第1抵抗体および第2抵抗体によって構成されることを特徴とする。
また本発明は、前記スイッチ素子および前記発光素子は同じ層構成を有する発光用サイリスタで構成されることを特徴とする。
また本発明は、前記スイッチ素子を構成する発光用サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光手段または減光手段をさらに含むことを特徴とする。
また本発明は、前記選択信号入力端子と第2電極との間にそれぞれ設けられるn個の第3抵抗体をさらに含むことを特徴とする。
また本発明は、前記複数の発光素子は、前記第4電極が相互に電気的に接続されるn個以下の発光素子から成る複数の発光素子ブロックを構成し、
同じ発光素子ブロックに含まれる各発光素子の第6電極は、互いに異なる前記信号伝送路に接続されることを特徴とする。
また本発明は、基板と、前記基板の一表面上に設けられるボンディングパッドとを含む前記発光素子アレイであって、
前記発光素子は、前記基板の前記一表面上に、略直線状に配列されて設けられ、
前記n本の信号伝送路は、前記基板の前記一表面上に、前記発光素子の配列方向に沿って設けられ、
前記ボンディングパッドは、前記発光素子の配列方向に沿って相互に間隔をあけて配列されて設けられ、
前記第1電極に接続される第1ボンディングパッドと、
前記各第2電極にそれぞれ接続される第2ボンディングパッドと、
前記各発光素子ブロックに含まれる発光素子の第4電極に接続され、前記各発光素子ブロックに個別に設けられ、発光素子の数よりも少ない数の第3ボンディングパッドとを有し、
前記スイッチ素子は、隣接する前記ボンディングパッドの間に配置されることを特徴とする。
また本発明は、前記複数の発光素子アレイと、
前記第1電極と電気的に接続され、前記制御信号を供給する第1駆動回路と、
前記第2電極と電気的に接続され、前記選択信号を供給する第2駆動回路と、
前記第4電極と電気的に接続され、前記発光信号を供給する第3駆動回路とを含むことを特徴とする発光装置である。
また本発明は、前記発光装置と、
感光体ドラムに前記発光装置の発光素子からの光を集光する集光手段と、
前記発光装置からの光が前記集光手段によって前記感光体ドラムに集光されて露光された感光体ドラムに現像剤を供給する現像剤供給手段と、
感光体ドラムに現像剤によって形成された画像を記録シートに転写する転写手段と、
記録シートに転写された現像剤を定着させる定着手段とを含み、
前記第1、第2、第3および第4駆動回路は、画像情報に基づいて前記第1、第2、第3および第4信号をそれぞれ供給することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、スイッチ素子は、第1電極に制御信号が入力され、かつ第2電極に選択信号が入力されると、第3電極から活性信号を出力する。第3電極には、発光禁止手段が接続される。この発光禁止手段は、制御信号および選択信号のうちの少なくともいずれか一方がスイッチ素子に入力されていなければ、不活性信号を出力する。したがって、第3電極からは、制御信号および選択信号の2つの信号がスイッチ素子に入力されているときに、第3電極から活性信号が出力され、それ以外のときには、不活性信号が出力される。すなわちスイッチ素子と発光禁止手段とは、全体としてAND回路として機能する。
第3電極には、n本の信号伝送路が個別に接続され、発光素子は、このn本の信号伝送路のいずれか1つに第6電極が接続される。第3電極から出力される活性信号および不活性信号は、信号伝送路を伝送して発光素子の第6電極に与えられる。複数の発光素子もスイッチ素子と同様に、第6電極に活性信号が入力され、かつ第4電極に発光信号が入力されているときにのみ発光を開始し、第6電極に不活性信号が入力されているときには発光が禁止される論理回路として機能する。発光禁止手段からは、前述した不活性信号が出力されるので、不所望に発光素子が発光することを防ぐことができる。
発光素子アレイを構成するn個のスイッチ素子の第2電極は、選択信号を入力する選択信号入力端子に接続されるので、発光素子アレイを構成する全てのスイッチ素子に共通の選択信号を与えることができる。複数の発光素子のうちの1つの発光素子を選択的に発光させるためには、この発光素子の第6電極に活性信号が入力される状態で、第4電極に発光信号を入力する必要がある。したがって、選択的に発光させるべき発光素子の第4電極に発光信号を入力し、かつこの発光素子の第6電極に信号伝送路を介して接続されるスイッチ素子の第1電極に制御信号を与え、かつこの発光素子が含まれる発光素子アレイに共通の選択信号を与えたときに、発光素子が選択的に発光する。逆に、発光信号、選択信号および制御信号のいずれか1つが前述したように入力されていなければ発光素子は発光しない。選択信号は、全てのスイッチ素子に共通に与えられるので、選択信号が入力されていない状態では、発光素子アレイを構成する全ての発光素子が消灯した状態となる。
したがって、複数の発光素子アレイを用いて発光装置を構成する場合には、選択信号によって、どの発光素子アレイに属する発光素子を発光させるかを選択することができる(以下、選択信号が入力されている発光素子アレイを「選択状態」にあるという)。
発光装置を構成する各発光素子アレイに順番に選択信号を与えて順番に選択状態にすることによって、制御信号および発光信号を与えるための駆動用IC、ならびに各発光素子アレイと駆動用ICとの間の配線を、複数の発光素子アレイ間で共用して時分割駆動を行うことができる。このように、本発明の発光素子アレイを用いて発光装置を構成すると、各発光素子アレイ間で駆動用ICおよび配線を共用することができるので、少ない駆動用IC数および配線数で構成される発光装置を実現することができる。
また本発明の発光素子アレイによれば、スイッチ素子および発光素子を発光用サイリスタによって構成することができる。以下、スイッチ素子を構成する発光サイリスタを「スイッチ用サイリスタ」といい、発光素子を構成する発光用サイリスタを「発光用サイリスタ」という。この場合、第1電極をスイッチ用サイリスタのカソードにし、第2電極をスイッチ用サイリスタのアノードにし、第3電極をスイッチ用サイリスタのNゲートにし、第4電極を発光用サイリスタのアノードにし、第5電極を発光用サイリスタのカソードにし、第6電極を発光用サイリスタのNゲートにして発光素子アレイを構成することができる。この構成では、選択信号の入力によって、第2電極の電位はローレベルからハイレベルになるようにし、制御信号の入力によって、第1電極の電位はハイレベルからローレベルになるようにし、前記発光信号の入力によって、第4電極の電位はローレベルからハイレベルになるようにし、共通の第5電極の電位はローレベルになるようにして各信号レベルを設定する。また第1抵抗体の一端にはハイレベルの電圧が印加され、第2抵抗体の一端にはローレベルの電圧が印加され、スイッチ用サイリスタがオフ状態では第3電極に第1抵抗体と第2抵抗体と分圧が不活性信号として入力される。この不活性信号の電圧レベルは、選択信号および制御信号が入力されるとスイッチ用サイリスタがオン状態になるが、不活性信号が発光用サイリスタに入力された状態では、発光信号が発光用サイリスタに入力されてもオフ状態で発光しない値に設定される。
スイッチ用サイリスタは、第1および第2抵抗体の分圧が不活性信号としてゲートに入力された状態で、選択信号および制御信号が入力されると、オン状態に遷移する。スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移するとアノードとカソードとの間に電流が流れ、Nゲートの電位がローレベルになる。スイッチ用サイリスタのNゲートがローレベルになると、第1抵抗体から電流がスイッチ用サイリスタに流れ込んで、第1抵抗体の電圧降下が大きくなり、発光禁止手段から不活性信号が出力されなくなる。スイッチ用サイリスタがオン状態に遷移すると、スイッチ用サイリスタのNゲートに信号伝送路を介して接続される発光用サイリスタのNゲートがローレベルに変化することによって、ローレベルの活性信号が発光用サイリスタに入力される。このように発光用サイリスタのNゲートがローレベルになり、しきい電圧が低下した状態で、発光信号が入力されることによって、発光用サイリスタのアノードの電位がハイレベルになると、発光用サイリスタはオン状態に遷移して発光する。
選択信号および制御信号のいずれか一方しか入力されていない場合、または両方とも入力されていない場合には、スイッチ用サイリスタはオフ状態のままである。スイッチ用サイリスタがオフ状態では、発光用サイリスタのNゲートに第1および第2抵抗体の分圧が不活性信号として入力されているので、発光用サイリスタに発光信号が入力されても、発光用サイリスタはオフ状態を維持して発光しない。
このように、ハイレベルの選択信号およびローレベルの制御信号が共に入力されているスイッチ用サイリスタはオン状態に遷移する。オン状態に遷移したスイッチ用サイリスタと信号伝送路を介して接続された発光用サイリスタのアノードに発光信号が入力されているときに発光するという論理回路が実現できる。したがって、たとえばNANDゲートやインバータなどの複雑な半導体装置を用いることなく、発光用サイリスタを用いた簡単な回路構成で、制御信号、選択信号および発光信号を与えることによって選択的に発光素子を発光させる論理回路を構成することができるので、設計が容易で製造工程が簡単な発光素子アレイが実現できる。
また第1,第2,第4,第5電極のカソードとアノードとの極性を逆にし、第3および第6制御のP型とN型との導電型を逆にし、制御信号、選択信号および発光信号の電圧レベルを逆にして、第1および第2抵抗体に印加される電圧を逆にしても同様な論理回路を構成することができる。
また本発明によれば、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する各半導体層は同じ層構成を有する。この場合、スイッチ用サイリスタおよび発光用サイリスタを構成する半導体層を同時に同じ製膜工程で形成することができるので、複数の発光素子の他にスイッチ素子を設ける本発明の構成であっても、製造工程が複雑化することがない。
また本発明によれば、スイッチ用サイリスタが発する光を遮光または減光するための遮光手段または減光手段を含む。前記遮光手段または減光手段は、スイッチ用サイリスタがスイッチングするときに発する光が発光用サイリスタに入射するのを防ぎ、その光にって発光用サイリスタのしきい電圧が変動することを防ぐことができる。これによって発光素子およびスイッチ素子を発光用サイリスタで構成した場合において、発光素子アレイを安定に動作させることが可能となる。
また本発明によれば、スイッチ用サイリスタのアノードまたはカソードに相当する第2電極に第3抵抗体が接続される。この第3抵抗体が電流制限抵抗として機能し、スイッチ用サイリスタがオン状態になったときにスイッチ用サイリスタのアノードとカソードとの間に流れる電流を制限し、過電流が流れてスイッチ用サイリスタが破壊されることを防ぐことができる。
また本発明によれば、複数の発光素子がn個以下の発光素子からなる発光素子ブロックを構成し、同じ発光素子ブロック内では、発光信号が与えられる第4電極は相互に電気的に接続されているので、同じ発光素子ブロックに属する発光素子には共通の発光信号が与えられる。第6電極と信号伝送路との接続については、同じ発光素子ブロック内では、異なる信号伝送路に接続されるので異なる活性信号または不活性信号が与えられる。したがって、発光素子アレイが選択信号によって選択状態のときに、その発光素子アレイの各スイッチ素子に制御信号を時分割で順番に与えると、スイッチ素子に接続された信号伝送路にも順番に活性信号が伝送され、同じ発光素子ブロック内の各発光素子にも順番に活性信号が与えられる。この活性信号のタイミングに合わせて各発光素子ブロックに共通の発光信号を与えることで発光素子ブロック内での時分割駆動が実現できる。このように、本発明では、同じ発光素子アレイ内の複数の発光素子ブロックで時分割駆動をすることができ、制御信号および発光信号を供給する駆動用ICの出力端子数、および駆動用ICと発光素子アレイとの配線数を減少させることができ、配線数の少ない小形の発光装置を実現できる。また、発光素子アレイ内の信号伝送路の配線数も削減することができ、小形な発光素子アレイを実現することができる。
また本発明によれば、発光素子アレイを構成する発光素子は、基板の一表面(以下、この面を主面という)上に略直線状に配列して設けられ、n本の信号伝送路は、発光素子の配列方向に沿って配線され、選択信号、制御信号および発光信号を供給するためのボンディングパッドは、発光素子の配列方向に沿って相互に間隔を開けて配置され、スイッチ素子は隣接するボンディングパッドの間に配置される。第2電極に接続されて選択信号を供給するための第2ボンディングパッドは、各スイッチ素子の第2電極が相互に電気的に接続されているので少なくとも1個必要である。第1電極に接続されて制御信号を供給するための第1ボンディングパッドは、発光素子アレイを構成する各スイッチ素子に個別に制御信号を与える必要があるので、スイッチ素子の数に等しいn個が必要である。また、第4電極に接続されて発光信号を供給するための第3ボンディングパッドは、各発光素子ブロックを構成する発光素子の第4電極が相互に電気的に接続されていることから、発光素子ブロックごとに少なくとも1個必要であり、発光素子アレイ全体での第3ボンディングパッドの総数は発光素子の数よりも少ない数で十分である。
したがって、発光素子ブロック数をm個として、各発光素子ブロックがn個の発光素子で構成されているとすると、m×n個の発光素子数に対して、選択信号、制御信号および発光信号を供給するために少なくとも必要なボンディングパッド数はm+n+1個となるので、多数の発光素子からなる発光素子アレイを構成したときには、発光素子数に比べて、ボンディングパッド数が少なくなり、ボンディグパッド間にスペースが生じる。このスペースを有効に活用してスイッチ素子を配置することによって、スイッチ素子を設けることで発光素子アレイ全体の大きさが増大することを抑制することができ、結果として小形な発光素子アレイを実現することができる。
本発明の発光装置によれば、複数の前記発光素子アレイと、各発光素子アレイに制御信号を供給する第1駆動回路と、選択信号を供給する第2駆動回路と、発光信号を供給する第3駆動回路とを含む発光装置が提供される。本発明の前記発光素子アレイを用いると、第2駆動回路から供給される選択信号によって、複数の発光素子アレイのうちのいくつかを選択状態にし、選択状態にない発光素子アレイは制御信号および発光信号が入力されても発光しないようにすることができる。このため、複数の発光素子アレイ間で第1駆動回路および第3駆動回路を共用にする時分割駆動で発光装置を安定に動作させることができる。したがって、駆動用回路の数、および駆動用回路を実装する基板の層数を少なくすることができ、発光素子アレイおよび駆動用回路が実装される実装基板の面積を小さくすることができ、結果として小形でかつ安定に動作する発光装置が実現できる。
本発明の画像形成装置によれば、前記発光装置を用いた画像形成装置が提供される。画像形成手順は、最初に、画像情報に基づいて前記発光装置を前記第1、第2および第3の駆動回路によって駆動して、前記発光装置からの光を集光手段によって、帯電した感光体ドラムに集光することによって、感光体ドラムが露光され、その表面に静電潜像が形成される。次に、静電潜像が形成された感光体ドラムに、現像剤供給手段によって現像剤を供給すると、感光体ドラムに現像剤が付着して画像が形成される。最後に、転写手段によって、感光体ドラムに現像剤によって形成された画像を記録シートに転写して、定着手段によって記録シートに転写された現像剤を定着させることによって、記録シートに画像が形成される。前記発光装置が、小形であって、安定に動作する信頼性の高いものであるので、良好な画像を安定に形成することができる画像形成装置となる。
以下、図面を参照して本発明の発光素子アレイ、発光装置および画像形成装置について詳細に説明する。
図1は、本発明の発光素子アレイの実施の一形態としての発光素子アレイチップ1の等価回路図である。発光素子アレイチップ1は、k(記号「k」は2以上の整数)個の発光素子と、n(記号「n」は2以上の整数)個のスイッチ素子と、n本の信号伝送路に相当するn本のゲート横配線GH1〜GHnと、n個の発光禁止部D1〜Dnと、第3抵抗体に相当するn個のプルアップ抵抗PR1〜PRnとを含んで構成される。本実施の形態におけるk個の発光素子は、発光サイリスタから成るk個の発光用サイリスタT1〜Tkによって構成され、n個のスイッチ素子は、発光サイリスタから成るn個のスイッチ用サイリスタS1〜Snによって構成される。本実施の形態における発光素子アレイチップ1では、n=4である。以下、複数の発光用サイリスタT1〜Tk、複数のスイッチ用サイリスタS1〜Sn、複数のゲート横配線GH1〜GHn、複数の発光禁止部D1〜Dn、複数のプルアップ抵抗PR1〜PRnを総称する場合または不特定のものを指す場合、それぞれ単に発光用サイリスタT、スイッチ用サイリスタS、ゲート横配線GH、発光禁止部D、およびプルアップ抵抗PRと記載する場合がある。
発光素子アレイチップ1は、さらに選択信号を入力する選択信号入力端子CSと、制御信号を入力するn個の制御信号入力端子G1〜Gnと、基準電位を供給するグランド端子GNDと、定電圧を供給する定電圧供給端子Vccとを備える。プルアップ抵抗PRは、選択信号入力端子CSと、第2電極に相当するスイッチ用サイリスタSのアノードasとの間にそれぞれ個別に設けられる。具体的には、スイッチ用サイリスタSi(記号「i」は、1〜nの整数を表す)のアノードasiには、プルアップ抵抗PRiが接続され、共通の選択信号入力端子CSは、前記プルアップ抵抗PRを介して各スイッチ用サイリスタSのアノードasiにそれぞれ接続される。また制御信号入力端子Giは、第1電極に相当するスイッチ用サイリスタSiのカソードcsiに接続される。
ゲート横配線GHは、第3電極に相当するスイッチ用サイリスタSのNゲートgsに個別にそれぞれ接続される。具体的にはゲート横配線GHiは、スイッチ用サイリスタSのNゲートgsiに接続される。スイッチ用サイリスタSのアノードas1〜asn、カソードcs1〜csn、およびNゲートgs1〜gsnについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合、単にアノードas、カソードcsおよびNゲートgsと記載する場合がある。
発光禁止部Diは、第1抵抗体Raiと、第2抵抗体Rbiとが直列に接続されて構成される。以下第1抵抗体Ra1〜Ranおよび第2抵抗体Rb1〜Rbnについて複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合、単に第1抵抗体Raおよび第2抵抗体Rbとそれぞれ記載する場合がある。発光禁止部Dは、第3電極に相当するスイッチ用サイリスタSのNゲートgsに個別に接続される。具体的には、第1抵抗体Raと第2抵抗体Rbとの一端に相当する接続部位がスイッチ用サイリスタSのNゲートgsに接続され、第1抵抗体Raの他端は、定電圧を供給する定電圧供給端子Vccに接続され、第2抵抗体Rbの他端は、基準電位を供給するグランド端子GNDに接続される。これによって発光禁止部Dに定電圧が印加される。さらに具体的には、スイッチ用サイリスタSiのNゲートgsiに、第1抵抗体Raiと第2抵抗体Rbiとの接続部位が接続される。
さらに、発光素子アレイチップ1は、発光信号を発光用サイリスタTに入力するm個の発光信号入力端子A1〜Amをさらに備える。各発光用サイリスタT1〜Tkのアノードat1〜atkは、第4電極に相当し、カソードct1〜ctkは、第5電極に相当し、Nゲートgt1〜gtkは、第6電極に相当する。以下発光用サイリスタTのアノードat1〜atk、Nゲートgt1〜gtk、およびカソードct1〜ctk、ならびに発光信号入力端子A1〜Amについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単にアノードat、Nゲートgt、カソードctおよび発光信号入力端子Aと記載する場合がある。
複数の発光用サイリスタTは、n個以下の発光用サイリスタTの群からなるm個の発光素子ブロックB1〜Bmを構成する。各発光素子ブロックBj(記号「j」は1〜mの整数)では、発光用サイリスタTのアノードatは、相互に接続されると共に、対応する発光信号入力端子Ajに接続され、発光用サイリスタTのNゲートgtはそれぞれ異なるゲート横配線GHに接続される。本実施の形態では、各発光素子ブロックBjを構成する発光用サイリスタTの数は、最大のn個に設定される。したがって、k=m×nとなる。本実施の形態ではn=4なので、k=4×mとなる。以下、発光素子ブロックB1〜Bmについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、単に発光素子ブロックBと記載する場合がある。
図1において、発光用サイリスタTの配列方向に沿う一方から他方へ向かって、発光用サイリスタTに番号を第1番から第k番まで付し、前記配列方向に沿う前記一方から前記他方へ向かって、発光素子ブロックBに番号を第1番から第m番まで付し、ゲート横配線の配線順に第1番から第4番まで番号を付すと、第j番目の発光素子ブロックBjには、第4j−3番目〜第4j番目の発光用サイリスタTが属し、発光素子ブロックBjに属する発光用サイリスタTのアノードatは第j番目の発光信号入力端子Ajと接続される。また、第4j−3番目の発光用サイリスタTのNゲートgt4j−3が第1番目のゲート横配線GH1に接続され、第4j−2番目の発光用サイリスタTのNゲートgt4j−2が第2番目のゲート横配線GH2に接続され、第4j−1番目の発光用サイリスタTのNゲートgt4j−1が第3番目のゲート横配線GH3に接続され、第4j番目の発光用サイリスタTのNゲートgt4jが第4番目のゲート横配線GH4にそれぞれ接続される。また発光用サイリスタTのカソードctは、相互に共通の電極とし、グランド端子GNDに接続される。なお、図1において複数の発光素子アレイチップ1を接続する場合の接続配線GCを破線で示している。接続配線GCは複数の発光素子アレイチップ1間で共用される。
次に、図1に示す等価回路図の動作について説明する。先ず、発光素子アレイチップ1に用いられるスイッチ用サイリスタSと発光素子を構成する発光用サイリスタTとについて説明する。一般に、発光サイリスタは、直接遷移形のP型半導体とN型半導体とを交互に積層したPNPN構造を有する半導体素子によって構成される。各半導体層をカソード側からアノード側に向けて、順にN型の第1半導体層、P型の第2半導体層、N型の第3半導体層、P型の第4半導体層(P型)と記載すると、NゲートとはN型の第3半導体層のことであり、PゲートとはP型の第2半導体層のことである。カソードを共通の電極として接地する場合はNゲートを用い、アノードを共通の電極として接地する場合はPゲートを用いる。いずれの導電型のゲートを用いるかは、アノードまたはカソードのどちらを共通の電極とするかによって決まるので、共通の電極が決まっている場合には、単にゲートと記載する場合がある。以下、発光信号の電圧とは、発光信号が発光用サイリスタTのアノードatに与えられることによって、発光用サイリスタTのアノードatとカソードctとの間に印加される電圧を意味し、発光信号の電流とは、発光信号が与えられたときに発光用サイリスタTのアノードatに供給される電流である。
図2は、発光サイリスタのアノード電圧とアノード電流との関係である順方向電圧−電流特性を示す図である。アノード電圧は、カソードの電位を0(零)ボルト(V)としたときのアノードの電位を表し、アノード電流は、アノードに流入する電流を表す。図2では、横軸をアノード電圧とし、縦軸をアノード電流としている。また、図2には負荷線2も示されている。
図2に示すように、発光サイリスタは、逆阻止3端子サイリスタと同様な負性抵抗特性を有する。初期のしきい電圧VBOは、受光することによって、またはゲートに所定の電圧が与えられることによって、VTHまでP1方向に低下する。このとき動作点が、順方向電圧−電流特性を表す特性曲線3と、負荷線2とが交わるオフ状態のq2点から、特性曲線3と負荷線2とが交わるオン状態のq1点へと遷移することで発光する。オン状態では、N型の第1半導体層とP型の第2半導体層とのPN接合、およびN型の第3半導体層とP型の第4半導体層とのPN接合が発光ダイオードとして機能する。また、オン状態のq1点では、アノードとカソードとの間に主電流が流れると共に、ゲートの電位が共通の電極の電位にほぼ等しくなる。
本実施の形態では、基準電位を供給するグランド端子GNDの電圧を0Vとし、制御信号が入力された状態では、制御信号入力端子Gにローレベル(0V)の電圧が印加され、制御信号が入力されていない状態では、制御信号入力端子にハイレベル(10V)の電圧が印加される。また選択信号が入力された状態では、選択信号入力端子CSにハイレベル(10V)の電圧が印加され、選択信号が入力されていない状態では、選択信号入力端子CSにローレベル(0V)の電圧が印加される。また、発光信号が入力された状態では、発光信号入力端子Aにハイレベルの電圧が印加され、発光信号が入力されていない状態では、発光信号入力端子Aにローレベル(0V)の電圧が印加される。本実施の形態では、発光信号入力端子Aには、ハイレベルのときに定電流が供給され、活性信号が与えられた状態で発光用サイリスタTが発光する程度の電圧が印加され、不活性信号が与えられた状態では、発光用サイリスタTが発光しない程度の電圧が印加される。具体的には、1、7Vの電圧が印加される。また定電圧供給端子Vccには、ハイレベル(10V)の電圧が印加される。本実施の形態では、第1抵抗体Raの抵抗値は、10kΩに選ばれ、第2抵抗体Rbの抵抗値は、4.3kΩに選ばれる。したがって、スイッチ用サイリスタSがオフ状態では、第1抵抗体Raと第2抵抗体Rbとの接続部位の電圧は、定電圧供給端子Vccに印加されるハイレベル(10V)の電圧に対して第1抵抗体Raと第2抵抗体Rbとの分圧(約3V)となる。つまり、スイッチ用サイリスタSがオフ状態では、第1抵抗体Raおよび第2抵抗体Rbにそれぞれ約0.7mAの電流が流れ、発光用サイリスタTのNゲートgtに不活性信号として分圧(3V)が与えられる。
スイッチ用サイリスタSの動作について場合を分けて説明する。具体的な場合分けとしては、スイッチ用サイリスタSに選択信号と制御信号とが入力されている場合と、選択信号が入力され、制御信号が入力されていない場合と、選択信号が入力されておらず、制御信号が入力されている場合と、選択信号および制御信号が入力されていない場合との4つの場合が考えられる。
選択信号と制御信号とが入力されている場合には、スイッチ用サイリスタSのアノードasにハイレベル(10V)の電圧が印加され、カソードcsにローレベル(0V)の電圧が印加され、Nゲートgsに分圧(3V)が印加される。このとき、スイッチ用サイリスタSのNゲートgsに分圧(3V)が印加されることによって、しきい電圧が低下した状態で、この分圧(3V)に対して順方向拡散電位よりも高いハイレベル(10V)の電圧がアノードasに印加されているので、スイッチ用サイリスタSがオン状態に遷移する。スイッチ用サイリスタSがオン状態になると、アノードasとカソードcsとの間に電流が流れ出すが、プルアップ抵抗PRにも電流が流れることによって、過電流がスイッチ用サイリスタSに流れることを防ぐ。これによって、スイッチ用サイリスタSのアノードasとカソードcsとの間に印加される電圧をほぼ一定に保つとともに、スイッチ用サイリスタSを破壊してしまうことを防ぐことができる。本実施の形態では、プルアップ抵抗PRの抵抗値は、4.2kΩに選ばれる。このとき、プルアップ抵抗PRには2mA程度の電流が流れ、スイッチ用サイリスタSのアノードasに1.6Vの電圧が印加される。なお、スイッチ用サイリスタSがオン状態に遷移する直前では、プルアップ抵抗PRに100μAの電流が流れて、プルアップ抵抗PRに0.42Vの電圧降下が生じる。このとき、スイッチ用サイリスタSのアノードasには9.58Vの電圧が印加されるので、オン状態に遷移する。またスイッチ用サイリスタSがオン状態に遷移することによって、Nゲートgsがローレベル(0V)となり、Nゲートgsから活性信号が出力される。またスイッチ用サイリスタSのNゲートgsがローレベル(0V)になると、定電圧供給端子Vccから第1抵抗体Raを介してNゲートgsに電流が流れ込み、第1抵抗体Raと第2抵抗体Rbとの接続部位の電圧が、分圧(3V)からローレベル(0V)に遷移し、不活性信号を出力しなくなる。本実施の形態では、スイッチ用サイリスタSがオン状態になると、定電圧供給端子Vccから第1抵抗体Raを介してNゲートgsに1mA程度の電流が流れ込み、第1抵抗体Raで10Vの電圧降下が生じる。
選択信号と制御信号とのうちの少なくともいずれか1つが入力されていない場合には、スイッチ用サイリスタSのカソードcsに対するアノードasの電圧が0Vまたは−10Vとなるので、スイッチ用サイリスタSは、オン状態とはならず、オフ状態となる。スイッチ用サイリスタSがオフ状態では、第1抵抗体Raと第2抵抗体Rbとの間の電圧は、分圧(3V)を維持し、発光禁止部Dは、不活性信号を出力しつづける。すなわち、4つの場合のうち、選択信号と制御信号との両方が入力されているときにのみスイッチ用サイリスタSがオン状態になり、ゲート横配線GHに活性信号が入力され、選択信号と制御信号とのうちの少なくともいずれか一方が入力されていない状態では、スイッチ用サイリスタSがオフ状態になり、ゲート横配線GHに不活性信号が入力される。
次に発光用サイリスタTの動作について場合を分けて説明する。具体的な場合分けとしては、発光用サイリスタTに発光信号と活性信号とが入力されている場合と、発光信号と不活性信号とが入力されている場合と、発光信号が入力されておらず、不活性信号が入力されている場合と、発光信号が入力されておらず、活性信号が入力されている場合との4つの場合が考えられる。活性信号が入力されている場合とは、オン状態のスイッチ用サイリスタSのNゲートgsに、ゲート横配線GHを介して発光用サイリスタTのNゲートgtが接続され、Nゲートgtにローレベル(0V)の電圧が印加されている状態である。
発光信号と活性信号とが入力されている場合には、発光用サイリスタTのアノードatにハイレベルの電圧が印加され、カソードctに0Vの電圧が印加され、Nゲートgtにローレベル(0V)が印加される。このとき、アノードatには、活性信号としてNゲートgtにローレベル(0V)の電圧が印加された状態で、発光する程度の定電流が印加されているので、発光用サイリスタTがオン状態に遷移して発光する。
不活性信号が入力されている場合には、発光用サイリスタTのNゲートgtが分圧(3V)となる。この状態で発光信号として発光用サイリスタTのアノードatにハイレベルの電圧が印加されても、不活性信号が入力された状態では発光しない程度の電圧なので、発光用サイリスタTは、オフ状態となって発光しない。また発光信号が入力されていない場合には、発光用サイリスタTのアノードatとカソードctとの間の電位差が0Vとなるので、発光用サイリスタTは発光しない。したがって活性信号と発光信号との両方が入力されているときにのみ発光用サイリスタTがオン状態となって発光する。
以上説明したように、選択信号および制御信号の両方が入力されるとスイッチ用サイリスタSがオン状態に遷移する。これによってオン状態に遷移したスイッチ用サイリスタSにゲート横配線GHを介して接続される発光用サイリスタTのNゲートgtに活性信号が入力される。この状態で発光信号が入力されると、この発光用サイリスタTが発光するという論理回路が実現される。
図1に示す発光素子アレイチップ1においては、選択信号が共通で与えられるので、選択信号が入力されないとき(選択状態にないとき)には、制御信号および発光信号が与えられても発光用サイリスタTが発光することはない。これに対して、選択信号が与えられているとき(選択状態にあるとき)には、制御信号が与えられたスイッチ用サイリスタSがオン状態に遷移し、このオン状態に遷移したスイッチ用サイリスタSにゲート横配線GHを介して接続される発光用サイリスタTにさらに発光信号を与えると、この発光用サイリスタTを発光させることができる。このように、選択信号によって、活性信号および不活性信号のうちのいずれか一方を選択的にスイッチ用サイリスタSから発光用サイリスタTに受け渡すことができるので、複数の発光素子アレイチップ1を用いた発光装置では、発光素子アレイチップ間で発光信号および制御信号を共用して時分割駆動を行うことができる。
また、図1に示した発光素子アレイチップ1においては、発光素子ブロックB内においてアノードatが共通の発光信号入力端子Aに接続されるので、発光素子アレイチップ1内においてもダイナミック駆動を実現できる。すなわち図1においては、発光信号は発光素子ブロックBごとに設置された発光信号入力端子Aに入力される。このとき、発光信号は発光素子ブロックBのすべての発光用サイリスタTのアノードatに与えられるが、同じブロックに属する発光用サイリスタTは異なるゲート横配線GHに接続されているので、制御信号によって発光させる発光用サイリスタTを選択することができる。
この結果、複数の発光素子ブロックBにおいてゲート横配線GHを共用することができるので、複数の発光素子ブロック間で時分割駆動をすることができる。したがって、発光用サイリスタTの数が多くてもゲート横配線GHの数を減らすことができ、チップ幅を縮小することができる。また、ゲート横配線GHの数を抑制することができるので、スイッチ用サイリスタSの数も少なくて済み構成を簡単にすることができる。
さらに、発光禁止部Dを設けることによって、制御信号および選択信号の少なくともいずれか一方がスイッチ用サイリスタSに入力されていない状態で、不活性信号を発光用サイリスタTに与えることができる。発光用サイリスタTに不活性信号が与えられている状態では、発光信号を与えても発光用サイリスタTの発光が禁止されるので、不所望に発光用サイリスタTが発光することを防ぐことができる。
次に、本実施の形態の発光素子アレイチップ1の構成について具体的に説明する。
図3は、図1に示す実施の一形態の発光素子アレイチップ1の基本構成を概略的に示すの平面図である。なお同図は、各発光用サイリスタTの光の出射方向を紙面に垂直手前側として配置された発光素子アレイチップ1の平面を示し、図解を容易にするために一部に斜線を付している。
発光素子アレイチップ1に含まれる複数の発光用サイリスタTは、相互に間隔W1をあけて配列されている。発光用サイリスタTは、露光用の発光素子である。本実施の形態において各発光用サイリスタTは、等間隔に、直線状に配列される。以下、各発光用サイリスタTの配列方向Xを、単に配列方向Xと記載し、各発光用サイリスタTの光の出射方向に沿う方向を厚み方向Zと記載し、配列方向Xおよび厚み方向Zに垂直な方向を幅方向Yと記載する場合がある。発光用サイリスタTは、600nm〜800nmの波長の光を発光可能に形成される。
発光用サイリスタT1〜Tkは、前述のとおりm個の発光素子ブロックB1〜Bmに分けられ、同一の発光素子ブロックBに属する発光用サイリスタTのアノードatは共通の発光信号入力端子Aとして機能するボンディングパッド(以下、発光信号用パッドという)Aに第1接続部5を介して接続される。発光用サイリスタTのアノードatと発光信号用パッドAと第1接続部5とは同時に一体で形成される。発光信号用パッドAは、発光用サイリスタTの配列方向Xに沿って、ゲート横配線GHおよび定電圧供給配線6を跨いで発光用サイリスタTと反対側に設置される。
配列方向Xの各発光用サイリスタTの間隔W1および発光用サイリスタTの配列方向Xの長さW2は、発光素子アレイチップ1が搭載される後述する画像形成装置87において形成すべき画像の解像度によって決定され、たとえば画像の解像度が600ドットパーインチ(dpi)の場合、前記間隔W1は、約24μm(マイクロメートル)に選ばれ、前記長さW2は、約18μmに選ばれる。
各ゲート横配線GHおよび発光禁止部Dに定電圧を供給する定電圧供給配線6は、発光素子アレイチップ1に沿って配列方向Xに、発光素子アレイチップ1の配列方向Xの一端部から他端部間にわたって延びる。各ゲート横配線GHおよび定電圧供給配線6は、幅方向Yに間隔W3をあけて、発光用サイリスタTに近接する側から順番に、ゲート横配線GH4、ゲート横配線GH3、ゲート横配線GH2、ゲート横配線GH1および定電圧供給配線6の順番に配列される。各ゲート横配線GH間および定電圧供給配線6の間隔W3は、相互に隣接するゲート横配線GHおよび定電圧供給配線6間で短絡が生じない距離に選ばれ、たとえば5μmに選ばれる。定電圧供給配線6は、第2接続部7を介して定電圧供給端子Vccとして機能するボンディングパッド(以下、定電圧供給用パッドという)Vccに接続される。さらに、選択信号をスイッチ用サイリスタSのアノードasに供給するための選択信号伝送路8と、基準電位を供給するグランド配線9とは、ゲート横配線GHと平行に、発光信号用パッドAおよび定電圧供給用ボンディングパッドVccを跨いで、発光用サイリスタTと離反する側に配置される。本実施の形態では選択信号伝送路8は、グランド配線9に対して発光信号用パッドAおよび定電圧供給用ボンディングパッドVcc寄りに設けられる。選択信号伝送路8は、第3接続部11を介して選択信号入力端子CSとして機能するボンディングパッド(以下、選択信号用ボンディングパッドという)CSに接続される。グランド配線9は、第4接続部12を介してグランド端子GNDとして機能するボンディングパッド(以下、グランド用パッドという)GNDに接続される。選択信号伝送路8とグランド配線9との間隔は、短絡が生じない距離に選ばれ、たとえば5μmに選ばれる。
各発光素子ブロックBの4つの発光用サイリスタTのうちの第1番目の発光用サイリスタTのNゲートgtは、第5接続部13を介して第1番目のゲート横配線GH1と接続される。同様に第2番目の発光用サイリスタTのNゲートgtは、第6接続部14を介して第2番目のゲート横配線GH2と接続され、第3番目の発光用サイリスタTのNゲートgtは、第7接続部15を介して第3番目のゲート横配線GH3と接続され、第4番目の発光用サイリスタTのNゲートgtは、第8接続部16を介して第4番目のゲート横配線GH4と接続される。このように、同じ発光素子ブロックBに属する発光用サイリスタTが異なるゲート横配線GHに接続されることによって、前述したように発光用サイリスタTのダイナミック駆動が可能となる。
発光信号用パッドA1〜Amは、この順に配列方向Xに直線状に等間隔に配置され、対応する発光素子ブロックB1〜Bに対して幅方向Yに対向して配置される。n個の発光用サイリスタTからなる1つの発光素子ブロックBに対して、発光信号用パッドAを1つ備えるので、発光信号用パッドA間にスペースが生じる。スイッチ用サイリスタSは、発光信号用パッドA間に生じたスペースに配置される。またスイッチ用サイリスタSのカソードcsに制御信号を供給する制御信号入力端子Gとして機能するボンディングパッド(以下、制御信号用パッドという)Gも、発光信号用パッドA間に生じたスペースに配置される。スイッチ用サイリスタSのカソードcsと制御信号用パッドGとは一体に形成される。さらに、グランド用パッドGNDも、発光信号用パッドA間に生じたスペースに配置される。このように発光信号用パッドA間に生じるスペースにスイッチ用サイリスタS、制御信号用パッドGおよびグランド用パッドGNDを配置することで、発光素子アレイチップ1全体の大きさが、スイッチ用サイリスタS、制御信号用パッドGおよびグランド用パッドGNDによって増大することを避けることができ、小形な発光素子アレイチップ1を実現することができる。また定電圧供給用パッドVccは、発光信号用パッドAが配列される直線の延長線上であって、各パッドのうちの配列方向Xの端部に設けられる。
さらに、ゲート横配線GHiとスイッチ用サイリスタSiのNゲートgsとは、第9接続部17によって接続される。この第9接続部17と定電圧供給配線6とは、第1抵抗体Raを介して接続される。これによって定電圧供給用パッドVccとスイッチ用サイリスタSのNゲートgsとが第1抵抗体Raを介して接続される。また前記第9接続部17とグランド配線9とは、第2抵抗体Rbを介して接続される。これによって、スイッチ用サイリスタSのNゲートgsと、グランド用パッドGNDとが第2抵抗体Rbを介して接続される。さらに、スイッチ用サイリスタSのアノードasと、選択信号伝送路8とは、第10接続部18およびプルアップ抵抗PRを介して接続される。これによって、選択信号を入力する選択信号用パッドCSと、スイッチ用サイリスタSのアノードasとがプルアップ抵抗PRを介して接続される。さらに、基準電位を与えるグランド用パッドGNDと、発光用サイリスタTの共通のカソードctとは、第11接続部19を介して接続される。
ゲート横配線GH、定電圧供給配線6、選択信号伝送路8、グランド配線9、第1〜第11接続部5,7,11〜19、選択信号用パッドCS、発光信号用パッドA、制御信号用パッドG、グランド用パッドGND、および定電圧供給用パッドVccは、金属材料および合金材料などの導電性を有する材料によって形成される。具体的には、金(Au)、金とゲルマニウムとの合金(AuGe)、金と亜鉛との合金(AuZn)、ニッケル(Ni)およびアルミニウム(Al)などによって形成される。
以下、発光素子アレイチップ1の構成について、さらに詳細に説明する。
図4は、図3の切断面線IV−IVから見た発光素子アレイチップ1の基本構成を概略的に示す断面図である。
発光用サイリスタTは、基板21の厚み方向Zの一表面上に第1半導体層22、第2半導体層23、第3半導体層24、第4半導体層25およびオーミックコンタクト層27がこの順に積層される構造を含んで構成される。ここで、第1半導体層22と第3半導体層24とには、N型またはP型のいずれか一方の導電型が用いられ、第2半導体層23と第4半導体層25には他方の導電型が用いられることによって、NPNPまたはPNPNのサイリスタ構造が形成される。また、オーミックコンタクト層27には、第4半導体層25と同じ導電型の半導体が用いられる。
図4において、基板21には半絶縁性の半導体基板が用いられる。各発光用サイリスタTの第1半導体層22を共通の電極として用いるために、第2〜第4半導体層23〜25は隣接する発光用サイリスタTと分離されているが、第1半導体層22は一体化して形成される。また、第4半導体層25は、第2および第3半導体層23,24よりも配列方向Xの長さがやや短くなるように形成される。
本実施の形態において一方の導電型は、N型に選ばれ、第1半導体層22と第3半導体層24とは、N型の半導体が用いられ、第2半導体層23と第4半導体層25とオーミックコンタクト層27は、P型の半導体層が用いられる。第1半導体層22は、カソードctに相当し、第3半導体層24は、Nゲートgtに相当し、第4半導体層25は、アノードatに相当する。このような導電型に各層を構成することによって、各発光用サイリスタTの第1半導体層22を共通のカソードctとして、その電位を零(0)ボルト(V)に設定することができ、各発光用サイリスタTのアノードatに電圧または電流を印加する電源に、正電源を用いることができるので好ましい。
絶縁層28は、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSの表面に沿って形成されており、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとの間にも形成され、各発光用サイリスタTおよび各スイッチ用サイリスタSが相互に絶縁層28によって電気的に絶縁される。絶縁層28は、電気絶縁性および透光性ならびに平坦性を有する樹脂材料によって形成される。たとえば、ポリイミドおよびベンゾシクロブテン(BCB)など、発光用サイリスタTが発する波長の光の95%以上を透過する樹脂材料が用いられる。
絶縁層28のうち、オーミックコンタクト層27の表面(基板と離反する側)を覆う部分の一部に貫通孔29が形成される。この貫通孔29に第1接続部5の一部が形成されて、オーミックコンタクト層27に接触している。これによって発光信号用パッドAは、第1接続部5およびオーミックコンタクト層27を介して、アノードatに相当する第4半導体層25に電気的に接続される。前記貫通孔29は、発光用サイリスタTの配列方向Xの中央で、かつ発光用サイリスタTの幅方向Yの中央が絶縁層28から露出するように形成されており、アノードatからの電流を、発光用サイリスタTの中央部に効率的に供給して、発光用サイリスタTを発光させることができる。発光用サイリスタTでは、主に第3半導体層24と、第4半導体層25との界面付近で、第3半導体層24寄りの領域において発光する。
第1接続部5の配列方向Xの長さW4は、発光用サイリスタTの配列方向Xの長さW2の1/3以下に形成される。第1接続部5は、発光用サイリスタTの光の出射方向の一部を覆うが、長さW4を前述したように選ぶことによって、発光用サイリスタTから発せられ光をなるべく遮らないようにする。
以下、基板21、第1〜第4半導体層22〜25およびオーミックコンタクト層27の材料などについてさらに具体的に説明する。なお、スイッチ用サイリスタSは、本実施の形態では発光用サイリスタTと同時に形成されるので各層の構成は同一となる。具体的には、スイッチ用サイリスタSは、基板21の表面のうち、発光用サイリスタTが形成された面と同一表面上に、第1半導体層32、第2半導体層33、第3半導体層34、第4半導体層35、およびオーミックコンタクト層37がこの順に積層されて形成される。以下の説明において、発光用サイリスタTに関する説明はスイッチ用サイリスタSについても同様である。
基板21は、III−V族化合物半導体およびII−VI族化合物半導体などの結晶成長が可能な半絶縁性の半導体基板であり、たとえば、ガリウム砒素(GaAs)、インジウムリン(InP)、ガリウムリン(GaP)、シリコン(Si)およびゲルマニウム(Ge)などの半導体材料によって形成される。
第1半導体層22は、基板21に近接する側の第1領域22aと離反する側の第2領域22bの2層から構成される。第1領域は、積層される第2領域の結晶性を良くするために設けられるバッファ層として機能し、ガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成される。キャリア密度は1×1018cm−3程度のものが望ましい。膜厚は0.5μm程度である。第2領域22bは、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびインジウムガリウムリン(InGaP)などの半導体材料によって形成される。第2領域22bは受光感度および発光強度を高めるために、キャリア密度およびバンドギャップを第2半導体層23より大きくする。第1半導体層22の第2領域22bのキャリア密度は、1×1018〜2×1018cm−3、バンドギャップは、1.75〜1.88eV、膜厚は、0.1〜0.5μmのものが望ましい。
第2半導体層23は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびインジウムガリウムリン(InGaP)などの半導体材料によって形成される。第2半導体層23のキャリア密度は1×1017〜1×1018cm−3程度、バンドギャップは、1.55〜1.68eV、膜厚は0.01〜0.5μmのものが望ましい。
第3半導体層24は、基板21に近接する側の第1領域24aと離反する側の第2領域24bの2層から構成される。第3半導体層24はアルミニウムガリウム砒素(AlGa
As)およびインジウムガリウムリン(InGaP)などの半導体材料によって形成される。第1領域24aは発光用サイリスタTの耐圧を高めるためにキャリア密度を小さくする。一方、第2領域24bは発光強度を高めるために、第1領域24aよりキャリア密度を大きくする。したがって、第3半導体層24の第1領域24aは、キャリア密度は1×1016〜1×1017cm−3、バンドギャップは、1.55〜1.68eV、膜厚は、0.5〜1.0μmのものが望ましい。また第3半導体層24の第2領域24bは、キャリア密度は、1×1017〜1×1018cm−3、バンドギャップは、1.55〜1.68eV、膜厚は0.5〜1.0μmのものが望ましい。
第4半導体層25は、基板21に近接する側の第1領域25aと離反する側の第2領域25bの2層から構成される。第4半導体層25は、アルミニウムガリウム砒素(AlGaAs)およびインジウムガリウムリン(InGaP)などの半導体材料によって形成される。第4半導体層25の第1領域25aは、内部量子効率を高めるために第3半導体層24の第2領域24bより、バンドギャップとキャリア密度を大きくする。したがって、キャリア密度は1×1018〜1×1019cm−3、バンドギャップは、1.75〜1.88eV、膜厚は0.1〜0.5μmのものが望ましい。第4半導体層25の第2領域25bは、良好なオーミックコンタクトが可能なように、キャリア密度を第4半導体層25の第1領域25aより大きくすると共に、バンドギャップを主たる発光層である第3半導体層24の第2領域24bより大きくして発光する光に対して透明になるようにする。キャリア密度は、1×1019〜3×1019cm−3程度、バンドギャップは、1.75〜1.88eV、膜厚は、0.1〜0.5μmのものが望ましい。
オーミックコンタクト層27は、ガリウム砒素(GaAs)およびインジウムガリウムリン(InGaP)などの半導体材料によって形成される第4半導体層25と同じ導電型の半導体層であり、第1接続5とのオーミック接合を行うためのものである。オーミックコンタクト層27のキャリア密度は3×1019cm−3以上、膜厚は、0.01〜0.02μmのものが望ましい。
第1半導体層22、第2半導体層23、第3半導体層24、第4半導体層25およびオーミックコンタクト層27は、基板21の一表面に分子線エピタキシャル成長および化学気相成長(CVD)法などのエピタキシャル成長法用いて順次積層して形成することができる。その後、フォトリソグラフィを用いたパターニングとエッチングとを用いて、各発光用サイリスタT、および各スイッチ用サイリスタSが形成される。したがって、一連の製造プロセスにおいて、発光用サイリスタT、およびスイッチ用サイリスタSを同時に形成することになるのでスイッチ用サイリスタSおよび発光用サイリスタTを構成する各半導体層の層構成が同一になる。結果として、スイッチ用サイリスタSおよび発光用サイリスタTはいずれも発光機能およびスイッチ機能の両方を兼ね備えたものになるが、スイッチ用サイリスタSはそのうちスイッチ機能のみを用いる。このようにすれば同じ構造で特性が安定したものを一度に簡単に作製することができ、製造コストを低減することができる。
絶縁層28は、各半導体層を形成した後、前述したポリイミドなどの樹脂材料をスピンコーティングしてから硬化させ、さらに電極と発光用サイリスタTとの接続に必要な貫通孔29を形成するためにフォトリソグラフィによるパターニングおよびエッチングを施すことによって作製される。
図5は、図3の切断面線V−Vから見た発光素子アレイチップ1の基本構成を概略的に示す断面図である。図5に示すように、発光用サイリスタTの幅方向Yの形状については、発光用サイリスタTの第1半導体層22と、第2半導体層23と、第3半導体層24とのゲート横配線GH寄りの端部は、第4半導体層25と、オーミックコンタクト層27とのゲート横配線GH寄りの端部よりも、ゲート横配線GHに向かって突出し、ゲート横配線GHとの被接続部38を構成する。被接続部38の配列方向Xの長さは、前述した長さW2と等しい。なお、第3半導体層24のうち、被接続部38を構成する部分は、第4半導体層25が積層される部分よりも厚みが小さい。このような厚みに第3半導体層24を構成することによって、エッチング工程において、第3半導体層24の表面を露出させて被接続部38を形成するときに、第4半導体層25が残存することを防ぐことができる。
スイッチ用サイリスタSの幅方向Yの形状についても同様に、スイッチ用サイリスタSの第1半導体層32と、第2半導体層33と、第3半導体層34とのゲート横配線GH寄りの端部は、第4半導体層35と、オーミックコンタクト層37とのゲート横配線GH寄りの端部よりも、ゲート横配線GHに向かって突出し、ゲート横配線GHとの被接続部39を構成する。なお、第3半導体層34のうち、被接続部39を構成する部分の厚みは、第4半導体層35が積層される部分の厚みよりも小さく形成される。このような厚みに第3半導体層34を構成することによって、エッチング工程において、第3半導体層34の表面を露出させて被接続部39を形成するときに、第4半導体層35が残存することを防ぐことができる。
発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとの間に形成された絶縁層28の表面には、ゲート横配線GHおよび定電圧供給配線6が配列方向Xに延びて形成される。さらに、ゲート横配線GHおよび定電圧供給配線6の表面に沿って絶縁層41が形成される。さらに、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとの間において、定電圧供給配線6よりもスイッチ用サイリスタS寄りに、第1抵抗体および第2抵抗体Ra,Rbと、この第1および第2抵抗体Ra,Rbがそれぞれ設けられる第1および第2抵抗用台61,62とがそれぞれ形成される。また、スイッチ用サイリスタSを挟んでゲート横配線GHと離反する側には、プルアップ抵抗PR1と、このプルアップ抵抗PR1が設けられる第3抵抗台63が形成される。本実施の形態では第1〜第3抵抗台61,62,63とは、基板21からそれぞれ厚み方向Zに延びて形成され、前述した発光用サイリスタTの第1半導体層22および第2半導体層23と同じ層構成の半導体層によって構成される。また第1および第2抵抗体Ra,Rbならびにプルアップ抵抗PRは、前述した発光用サイリスタTの第3半導体層24と同じ層構成の半導体層によって構成される。本実施の形態では、第1および第2抵抗体Ra,Rb、プルアップ抵抗PRならびに第1〜第3抵抗台63は、それぞれスイッチ用サイリスタSおよび発光用サイリスタTと同じ製膜工程で形成される。さらに、幅方向Yにおいてプルアップ抵抗PRの厚み方向Zの表面上を通り、配列方向Xに延びる選択信号伝送路8、およびこの選択信号伝送路8よりもスイッチ用サイリスタSから離間する側の絶縁層28の表面にグランド配線9が配列方向Xに延びて形成される。さらに選択信号伝送路8およびグランド配線9の表面に沿って絶縁層42が形成される。
被接続部38に積層された絶縁層28の一部には貫通孔43が形成され、ゲート横配線GHに積層された絶縁層41の一部には貫通孔43が形成される。ゲート横配線GHと発光用サイリスタTのNゲートgtとを接続する第5接続部13は、両貫通孔43,44に充填されて一部が形成され、両貫通孔43,44間にわたって絶縁層28,41の表面に沿って形成される。さらに被接続部39に積層された絶縁層28の一部には貫通孔45が形成される。ゲート横配線GHとスイッチ用サイリスタSのNゲートgsとを接続する第9接続部17は、両貫通孔44,45に充填されて一部が形成され、両貫通孔44,45間にわたって絶縁層28,41、第1抵抗体Raおよび第2抵抗体Rbの表面に沿って形成される。第5接続部13および第9接続部17は、一体に形成される。
またスイッチ用サイリスタSのオーミックコンタクト層37に積層される絶縁層28の一部には、貫通孔46が形成される。プルアップ抵抗PRを介してスイッチ用サイリスタSのアノードasと選択信号伝送路8とを接続する第10接続部18の一部は、前記貫通孔46に充填されて形成される。第10接続部18は、前記貫通孔46と、プルアップ抵抗PRの幅方向Yの一端との間を絶縁層28の表面に沿って形成される。第1および第2抵抗体Ra,Rbならびにプルアップ抵抗PRは、本実施の形態ではガリウム砒素(GaAs)などの半導体材料によって形成される。第1および第2抵抗体Ra,Rbならびにプルアップ抵抗PRは、本実施の形態ではN型半導体によって形成され、キャリア密度は、1018cm−3程度のものが望ましい。たとえば膜厚を0.5μm、幅を2.5μm、長さを720μm程度のN型半導体層を形成することによって、4.2kΩ程度の抵抗体を実現することができる。
さらに発光素子アレイチップ1の好ましい構成として、スイッチ用サイリスタSの表面(基板反対側)が遮光手段に相当する遮光膜48で覆われる。遮光膜48は、スイッチ用サイリスタSが発光したときに、この光が発光用サイリスタTに入射して発光用サイリスタTのしきい値を変動させてしまうことを防ぐために設けられる。遮光膜48としては、発光用サイリスタTが発光する光の波長に対して不透明な材質から成る部材によって構成される。層間絶縁層28を形成する場合には、ゲート横配線GHに用いる金(Au)薄膜などが遮光膜48として好適に用いられる。遮光膜48の幅方向Yの一方の端は、スイッチ用サイリスタSの第4半導体層35およびオーミックコンタクト層37の、発光用サイリスタTと反対側の端部を覆う。また、遮光膜48の幅方向Yの他方の端は、スイッチ用サイリスタSの第3半導体層34の前記被接続部39を覆う。
また、スイッチ用サイリスタSからの光が発光用サイリスタTに入射しないように、スイッチ用サイリスタSと発光用サイリスタTとを可能な限り遠ざけて配置することも有効である。本実施の形態では、ゲート横配線GHを跨いで一方側に発光用サイリスタT、他方側にスイッチ用サイリスタSを配置して、スイッチ用サイリスタSと発光用サイリスタTとの間隔を離している。これによって、スイッチ用サイリスタSと発光用サイリスタTとの間に形成される絶縁層28が減光手段として機能する。
本実施の形態において各ボンディングパッドは、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSと同じ層構成の基台の表面に、前述した金属材料および合金材料などの導電性を有する材料から成る金属薄膜を形成することによって実現される。ボンディングパッドが形成される基台は、発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSと同時に形成されるので、一度に簡単に作成され、製造コストを低減することができる。また基台に設けることによって、基板21から厚み方向Zに離反する位置にボンディングパッドを配置することができる。これによってボンディングワイヤをボンディングパッドに接続するときに、キャピラリが発光用サイリスタTおよびスイッチ用サイリスタSに衝突することを防ぐことができる。
図6は、図1に示す発光素子アレイチップ1を用いて構成した発光装置51のブロック回路図である。
発光装置51は、複数の発光素子アレイチップL1,L2,…,Lp−1,Lp(記号「p」は2以上の整数)と、前記発光素子アレイチップ1〜Lpの駆動回路として、発光信号を供給する発光信号駆動IC(Integrated Circuit)52と、制御信号を供給する制御信号駆動IC53と、選択信号を供給する選択信号駆動IC54とを含んで構成される。各駆動ICは後述する制御手段96に基づいて、画像情報を出力する。各発光素子アレイチップ1〜Lpについて、それぞれを総称して指す場合および不特定のものを指す場合に、単に発光素子アレイチップLまたはアレイチップLと記載する場合がある。なお、制御信号駆動IC53が第1駆動回路に相当し、選択信号駆動IC54が第2駆動回路に相当し、発光信号駆動IC52が第3駆動回路に相当する。
前述したように各発光素子アレイチップ1には、m個の発光信号用パッドA、1個の選択信号用パッドCS、および4個の制御信号用パッドGがそれぞれ含まれる。なお、各アレイチップLの選択信号用パッドCSを区別して記載するときは、発光素子アレイチップL1〜Lpに対応させて同じ番号を付し、選択信号用パッドCS1〜CSpと記載する。
各アレイチップLは、配列方向Xに沿って発光用サイリスタTが一列に配列されて、各発光用サイリスタTからの光の出射方向を揃えて回路基板に実装される。発光信号駆動IC52と制御信号駆動IC53と選択信号駆動IC54とは、回路基板に実装される。回路基板にはさらに、各駆動IC52〜54の出力端子と各アレイチップLのボンディングパッドとを接続するためのパターン配線が形成され、パターン配線とボンディングパッドとがボンディングワイヤで接続される。
発光信号駆動IC52は、各アレイチップLの発光信号用パッドA1〜Amと同数(m個)の発光信号出力端子λ1〜λmを有する。また、制御信号駆動IC53は各アレイチップLの制御信号用パッドG1〜G4と同数(4個)の制御信号出力端子μ1〜μ4を有する。また、選択信号駆動IC54はアレイチップLと同数(p個)の選択信号出力端子ν1〜νpを有する。発光信号出力端子λ1〜λm、制御信号出力端子μ1〜μ4、および選択信号出力端子ν1〜νpについて、複数のものを総称する場合または不特定のものを指す場合に、それぞれ単に発光信号出力端子λ、制御信号出力端子μ、および選択信号出力端子νと記載する場合がある。
各発光信号用パッドAと発光信号出力端子λとの接続、および各制御信号用パッドGと制御信号出力端子μとの接続は、異なるアレイチップ間で配線を共用して接続される。たとえば、各アレイチップLの第j(記号「j」は1〜mの整数)番目の発光信号用パッドAjと第j番目の発光信号出力端子λjが電気的に接続される。また各アレイチップLの第i番目の制御信号用パッドGiと第i番目の制御信号出力端子μiとが接続される。これに対して、各選択信号用パッドCSと選択信号出力端子νとの接続は、各アレイチップ毎に個別に接続される。
このように、各アレイチップLの選択信号用パッドCSと選択信号出力端子νとが個別に接続されるので、選択信号駆動IC54は、各アレイチップLの選択信号用パッドCSに順番に選択信号を出力して、アレイチップLを順番に選択状態にすることできる。各アレイチップLと制御信号駆動IC53との配線は共用されているので、たとえば、第i番目の制御信号出力端子μiから出力された制御信号は、すべてのアレイチップLの第i番目の制御信号用パッドGiに入力され、すべてのアレイチップLの第i番目のスイッチ用サイリスタSのカソードcsiに入力される。しかし、各アレイチップLの第i番目のスイッチ用サイリスタSのうちでスイッチングするのは、選択信号が入力されることで選択状態にあるアレイチップLに属するスイッチ用サイリスタSのみである。さらに、選択状態にあるアレイチップLの第i番目のゲート横配線GHiに接続された発光用サイリスタTの中で、発光信号駆動IC52から発光信号が入力された発光素子ブロックBに属する発光用サイリスタTが発光する。
このように、選択状態にあるアレイチップLを順番に切り換えることで、複数の発光素子アレイ間で制御信号駆動IC53および発光信号駆動IC52を共用にする時分割駆動を安定に動作させることができる。したがって、駆動用ICの数、および駆動用ICを実装する基板の層数を少なくすることができ、発光素子アレイおよび駆動用ICが実装される実装基板の面積を小さくすることができ、結果として小形でかつ安定に動作する発光装置51を実現することができる。
図7は、図6に示す発光装置51の動作を示すタイミングチャートであり、横軸は基準時刻からの経過時間を表し、縦軸は信号レベルを電圧または電流の大きさで表す。図6では、発光信号駆動IC52、制御信号駆動IC53、および選択信号駆動IC54のそれぞれの信号出力端子(発光信号出力端子λ、制御信号出力端子μ、および選択信号出力端子ν)から出力される信号(発光信号、制御信号および選択信号)の波形が示されている。なお、図7では、出力波形の参照符号には、各信号出力端子と接続されるボンディングパッド(信号入力端子)の参照符号を用いる。
本実施の形態では、発光信号駆動IC52は、発光信号を発光信号用パッドAに入力して発光信号用パッドAをハイ(H)レベルの電圧にし、5mAの定電流を出力する。発光信号駆動IC52が発光信号を出力していないときには、発光信号用パッドAがロー(L)レベルになり、発光信号駆動IC52からは電流が出力されない。制御信号駆動IC53は、制御信号を制御信号用パッドGに入力して制御信号用パッドGをロー(L)レベルにして、0Vの定電圧を出力する。制御信号駆動IC53が制御信号を出力していないときには、制御信号用パッドGがハイ(H)レベルの10Vになる。選択信号駆動IC54は、選択信号を選択信号用パッドCSに入力して選択信号用パッドCSをハイ(H)レベルの10Vにする。選択信号駆動IC54が選択信号を出力していないときには、選択信号用パッドCSがロー(L)レベルの0Vになる。
図7を用いて、発光装置51の動作を時間の経過の順に説明する。時刻t0では、選択信号が出力されておらず、各選択信号用パッドCSがロー(L)レベルとなり、どのアレイチップも選択状態にない。時刻t1で、第1番目のアレイチップL1に選択信号を入力することによって、選択信号用パッドCS1がハイ(H)レベルになり、第1番目のアレイチップL1が選択状態になる。時刻t2で、各アレイチップLの第1番目の制御信号入力端子G1に制御信号が入力されて、第1番目の制御信号入力端子G1がロー(L)レベルになる。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1に属する第1番目のスイッチ用サイリスタS1がスイッチングしてオン状態に遷移する。これによってスイッチ用サイリスタS1のNゲートgs1に接続されたゲート横配線GH1に活性信号が入力されて、電位がほぼローレベル(0V)になる。
次に時刻t3で、各アレイチップLの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力されて、発光信号入力端子A1〜Amがハイ(H)レベルになる。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1に属する発光用サイリスタTのうちで、第1番目のゲート横配線GH1に接続され、活性信号が入力されている発光用サイリスタTが発光する。時刻t4で、発光信号の入力が停止して、発光信号入力端子A1〜Amがロー(L)レベルに戻ると、発光していた発光用サイリスタTは、消灯する。
次に時刻t5で、第1番目の制御信号用パッドG1に制御信号が入力されなくなり、ハイ(H)レベルに戻るとともに、第2番目の制御信号用パッドG2に制御信号が入力されてロー(L)レベルになる。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1に属する第2番目のスイッチ用サイリスタS2がスイッチングしてオン状態に遷移する。時刻t6〜t7では、再び各アレイチップの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力される。すると、選択状態にある第1番目のアレイチップL1に属する発光用サイリスタTのうちで、第2番目のゲート横配線GH2に接続された発光用サイリスタTが発光する。以下同様に、時刻t8〜t11では、第3番目の制御信号用パッドG3に制御信号が入力されてロー(L)レベルになるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1に属する発光用サイリスタTのうち、第3番目の発光用サイリスタT3がスイッチングしてオン状態に遷移する。この状態で、時刻t9〜t10で、再び各アレイチップLの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力されるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1に属する発光用サイリスタTのうちで、第3番目のゲート横配線GH3に接続された発光用サイリスタTが発光する。また、時刻t11〜t14では、第4番目の制御信号用パッドG4に制御信号が入力されてロー(L)レベルになるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1に属する発光用サイリスタTのうち、第4番目の発光用サイリスタT4がスイッチングしてオン状態に遷移する。この状態で、時刻t12〜t13で、再び各アレイチップLの発光信号入力端子A1〜Amに発光信号が入力されるので、選択状態にある第1番目のアレイチップL1に属する発光用サイリスタTのうちで、第4番目のゲート横配線GH4に接続された発光用サイリスタTが発光する。時刻t15で、第1番目のアレイチップL1に選択信号が入力されなくなり、選択信号入力端子CS1がロー(L)レベルに戻るので、第1番目のアレイチップL1の選択状態は終了する。同時に、時刻t15で、第2番目のアレイチップL2の選択信号入力端子CS2に選択信号が入力されてハイ(H)レベルになるので、第2番目のアレイチップL2が選択状態になる。
このように、選択信号を第1番目のアレイチップから順番に与え、順番にアレイチップを選択状態にすることで、アレイチップLごとの時分割駆動が可能となる。さらに、制御信号を、第1番目のスイッチ用サイリスタから順番に与えられることで、アレイチップLの中での時分割駆動が可能になる。
図8は、図1に示す発光素子アレイチップ1を用いた画像形成装置87の基本構成を概略的に示す側面図である。
画像形成装置87は、電子写真方式の画像形成装置であり、前記発光装置51Y,51M,51C,51Kを、感光体ドラム90への露光装置に使用している。発光装置51Y,51M,51C,51Kは、各駆動ICが設けられる回路基板に実装される。
画像形成装置87は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色のカラー画像を形成するタンデム方式を採用した装置であり、大略的に、4つの発光装置51Y,51M,51C,51K、集光手段であるレンズアレイ88C,88M,88Y,88k、発光装置51Y,51M,51C,51Kおよび各駆動IC(発光信号駆動IC52、制御信号駆動IC53、および選択信号駆動IC54)が実装された回路基板およびレンズアレイ88を保持する第1ホルダ89C,89M,89Y,89K、4つの感光体ドラム90C,90M,90Y,90K、4つの現像剤供給手段91C,91M,91Y,91K、転写手段である転写ベルト92、4つのクリーナ93C,93M,93Y,93K、4つの帯電器94C,94M,94Y,94K、定着手段95および制御手段96を含んで構成される。
各発光装置51Y,51M,51C,51Kは、各駆動ICによって各色のカラー画像情報に基づいて駆動される。たとえば、4つ発光装置51Y,51M,51C,51Kの配列方向Xの長さは、たとえば200mm〜400mmに選ばれる。
各発光装置51Y,51M,51C,51Kの発光用サイリスタTからの光は、レンズアレイ88を介して各感光体ドラム90C,90M,90Y,90Kに集光して照射される。レンズアレイ88は、たとえば発光素子の光軸上にそれぞれ配置される複数のレンズを含み、これらのレンズを一体的に形成して構成される。
発光装置51Y,51M,51C,51Kが実装される回路基板およびレンズアレイ88は、第1ホルダ89によって保持される。第1ホルダ89によって、発光用サイリスタTの光照射方向と、レンズアレイ88のレンズの光軸方向とがほぼ一致するようにして位置合わせされる。
各感光体ドラム90C,90M,90Y,90Kは、たとえば円筒状の基体表面に感光体層を被着して成り、その外周面には各発光装置51Y,51M,51C,51Kからの光を受けて静電潜像が形成される静電潜像形成位置が設定される。
各感光体ドラム90C,90M,90Y,90Kの周辺部には、各静電潜像形成位置を基準として回転方向下流側に向かって順番に、露光された感光体ドラム90C,90M,90Y,90Kに現像剤を供給する現像剤供給手段91C,91M,91Y,91K、転写ベルト92、クリーナ93C,93M,93Y,93K、および帯電器94C,94M,94Y,94Kがそれぞれ配置される。感光体ドラム90に現像剤によって形成された画像を記録シートに転写する転写ベルト92は、4つの感光体ドラム90C,90M,90Y,90Kに対して共通に設けられる。
前記感光体ドラム90C,90M,90Y,90Kは、第2ホルダによって保持され、この第2ホルダと第1ホルダ89とは、相対的に固定される。各感光体ドラム90C,90M,90Y,90Kの回転軸方向と、各発光装置51Y,51M,51C,51Kの前記配列方向Xとがほぼ一致するようにして位置合わせされる。
転写ベルト92によって、記録シートを搬送し、現像剤によって画像が形成された記録シートは、定着手段95に搬送される。定着手段95は、記録シートに転写された現像剤を定着させる。感光体ドラム90C,90M,90Y,90Kは、回転駆動手段によって回転される。
制御手段96は、前述した各駆動IC(発光信号駆動IC52、制御信号駆動IC53、および選択信号駆動IC54)にクロック信号および画像情報を与えるとともに、感光体ドラム90C,90M,90Y,90Kを回転駆動する回転駆動手段、現像剤供給手段91C,91M,91Y,91K、転写ベルト92、帯電手段94C,94M,94Y,94Kおよび定着手段95の各部を制御する。
このような構成の画像形成装置87では、各発光素子を発光状態とするか、または非発光状態とするかを、主電流が流れないNゲートgs,gtに接続されているゲート横配線GHを伝送する制御信号によって切り換えるため、発光装置51Y,51M,51C,51Kを実装するための回路基板側に形成される制御信号を伝送する伝送路も細くすることが可能で、回路基板を小形化することができ、さらにこの制御信号駆動IC53についても主電流を切り換える事が無いため、ICの容量が小さくできるので、小形化および低コスト化を実現することができる。
以上のように、本実施の形態の発光素子アレイチップ1によれば、スイッチ用サイリスタSのうちの選択信号により選択された時間に制御信号が入力されたときに、活性信号を発光用サイリスタT側に受け渡すように動作するため、このような発光素子アレイチップ1を複数配列して駆動する場合において、複数の発光素子アレイチップ1ごとに駆動用ICを接続せずとも、発光信号および制御信号を与える駆動用ICおよび配線を共用して時分割駆動することができるので、少ない駆動用ICと配線数で時分割駆動することができるという基本的な作用効果を有する。
また、発光禁止部Dを備えることによって、発光を禁止する発光用サイリスタTに不活性信号が入力されるので、不所望に発光素子が発光することを防ぐことができる。
また、アノードatが複数の発光用サイリスタTで共通化された発光素子ブロックBを複数設け、複数の発光素子ブロックBでゲート横配線GHを共有した場合には、1つの発光素子アレイチップ1内においても複数の発光素子ブロックB間で時分割駆動をすることができる。この結果、駆動用ICに接続すべきゲート横配線GHの数を減らすことできるので、制御信号の出力端子数の少ない駆動用ICを用いて、少ない駆動用ICで時分割駆動することができる発光装置を提供できる。
また、スイッチ用サイリスタSと発光禁止部Dとを含んだ簡単な構成によって、たとえばNANDゲートやインバータなどといった複雑な半導体装置を用いることなく、活性信号および不活性信号を入力すべき発光用サイリスタTを選択する論理回路を構成することができるので、設計が容易となり、また製造工程を簡略化することができる点で有利である。
また、スイッチ用サイリスタSを構成する半導体層と発光用サイリスタTを構成する半導体層とを同じ層構成となるように形成するときには、発光用サイリスタTとスイッチ用サイリスタSとを同時に同じ工程で製造することができる。これによって、発光素子としての発光用サイリスタTの他にスイッチ用サイリスタSを設ける本発明の構成であっても、製造工程が複雑化することがなく、製造においても有利な発光素子アレイを提供することができる。
また前記構成の発光素子アレイチップ1を用いることにより、発光装置が、小形であって、安定に動作する信頼性の高いものとなるので、良好な画像を安定に形成することができる画像形成装置を提供できる。
このように、本発明によれば、少ない駆動用ICで時分割駆動することができる発光素子アレイおよびそれを用いた小形な発光装置ならびにその発光装置を備える画像形成装置を提供することができる。
本実施の形態の発光素子アレイチップ1における一方の導電型は、N型に選ばれるとしたけれども、他の実施の形態の発光素子アレイチップでは、一方の導電型は、P型としてもよい。この場合には、各発光サイリスタのゲートがそれぞれPゲートに選ばれ、発光信号の電流の流れる向きを逆転し、定電圧供給用パッドVccとグランド用パッドGNDとに印加される電圧とを交換し、制御信号の電圧を10Vにし、選択信号の電圧を0Vにすればよい。
本発明の発光素子アレイの実施の一形態としての発光素子アレイチップ1の等価回路図である。 発光サイリスタのアノード電圧とアノード電流との関係である順方向電圧−電流特性を示す図である。 図1に示す実施の一形態の発光素子アレイチップ1の基本構成を概略的に示すの平面図である。 図3の切断面線IV−IVから見た発光素子アレイチップ1の基本構成を概略的に示す断面図である。 図3の切断面線V−Vから見た発光素子アレイチップ1の基本構成を概略的に示す断面図である。 図1に示す発光素子アレイチップ1を用いて構成した発光装置51のブロック回路図である。 図6に示す発光装置51の動作を示すタイミングチャートであり、横軸は基準時刻からの経過時間を表し、縦軸は信号レベルを電圧または電流の大きさで表す。 図1に示す発光素子アレイチップ1を用いた画像形成装置87の基本構成を概略的に示す側面図である。
符号の説明
GH ゲート横配線
T 発光用サイリスタ
D 発光禁止部
PR プルアップ抵抗
S スイッチ用サイリスタ
CS 選択信号入力端子
G 制御信号入力端子
as スイッチ用サイリスタのアノード
gs スイッチ用サイリスタのゲート
cs スイッチ用サイリスタのカソード
at 発光用サイリスタのアノード
gt 発光用サイリスタのゲート
ct 発光用サイリスタのカソード
Ra 第1抵抗体
Rb 第2抵抗体
A 発光信号入力端子
Vcc 定電圧供給端子
GND グランド端子
B 発光素子ブロック
λ 発光信号出力端子
μ 制御信号出力端子
ν 選択信号出力端子
1 発光素子アレイチップ
6 定電圧供給配線
8 選択信号伝送路
9 グランド配線
21 基板
22,32 第1半導体層
23,33 第2半導体層
24,34 第3半導体層
25,35 第4半導体層
27,37 オーミックコンタクト層
28 絶縁層
48 遮光膜
51 発光装置
52 発光信号駆動IC
53 制御信号駆動IC
54 選択信号駆動IC
61 第1抵抗台
62 第2抵抗台
63 第3抵抗台
87 画像形成装置
88 レンズアレイ
89 第1ホルダ
90 感光体ドラム
91 現像材供給手段
92 転写ベルト
93 クリーナ
94 帯電器
95 定着手段
96 制御手段

Claims (9)

  1. (a)制御信号が入力される第1電極と、選択信号が入力される第2電極と、第3電極とを備え、前記第2電極に選択信号が入力され、かつ前記第1電極に制御信号が入力されることによって第3電極に活性信号が出力されるn(記号「n」は2以上の整数)個のスイッチ素子と、
    (b)前記第3電極に個別にそれぞれ接続され、前記制御信号および前記選択信号のうちの少なくともいずれか一方が前記スイッチ素子に入力されていない状態で、不活性信号を出力するn個の発光禁止手段と、
    (c)前記第3電極に個別にそれぞれ接続されるn本の信号伝送路と、
    (d)発光信号が与えられる第4電極と、第5電極と、前記n本の信号伝送路のうちのいずれか1つに接続される第6電極とを備え、前記第5電極を相互に共通の電極とし、前記第6電極に活性信号が入力され、かつ前記第4電極に前記発光信号が入力されることによって発光し、前記第6電極に前記不活性信号が入力されると発光が禁止される複数の発光素子とを含み、
    (e)前記n個のスイッチ素子の第2電極は、選択信号を入力する選択信号入力端子に接続されることを特徴とする発光素子アレイ。
  2. 前記スイッチ素子は、前記選択信号および前記制御信号が入力されると前記第1電極および前記第2電極間に電流が流れ、ゲートとしての前記第3電極に前記活性信号を出力する発光用サイリスタによって構成され、
    前記発光素子は、ゲートとしての前記第6電極に前記活性信号が入力されてしきい電圧が低下した状態で、前記第4電極に前記発光信号が入力されると発光する発光用サイリスタによって構成され、
    前記発光禁止手段は、一端がそれぞれ第3電極に接続されて直列に接続され、他端間に電圧が印加される第1抵抗体および第2抵抗体によって構成されることを特徴とする請求項1記載の発光素子アレイ。
  3. 前記スイッチ素子および前記発光素子は同じ層構成を有する発光用サイリスタで構成されることを特徴とする請求項2記載の発光素子アレイ。
  4. 前記スイッチ素子を構成する発光用サイリスタが発する光を遮光または減光するための、遮光手段または減光手段をさらに含むことを特徴とする請求項2または3記載の発光素子アレイ。
  5. 前記選択信号入力端子と第2電極との間にそれぞれ設けられるn個の第3抵抗体をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の発光素子アレイ。
  6. 前記複数の発光素子は、前記第4電極が相互に電気的に接続されるn個以下の発光素子から成る複数の発光素子ブロックを構成し、
    同じ発光素子ブロックに含まれる各発光素子の第6電極は、互いに異なる前記信号伝送路に接続されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の発光素子アレイ。
  7. 基板と、前記基板の一表面上に設けられるボンディングパッドとを含む請求項1〜4のいずれか1つに記載の発光素子アレイであって、
    前記発光素子は、前記基板の前記一表面上に、略直線状に配列されて設けられ、
    前記n本の信号伝送路は、前記基板の前記一表面上に、前記発光素子の配列方向に沿って設けられ、
    前記ボンディングパッドは、前記発光素子の配列方向に沿って相互に間隔をあけて配列されて設けられ、
    前記第1電極に接続される第1ボンディングパッドと、
    前記各第2電極にそれぞれ接続される第2ボンディングパッドと、
    前記各発光素子ブロックに含まれる発光素子の第4電極に接続され、前記各発光素子ブロックに個別に設けられ、発光素子の数よりも少ない数の第3ボンディングパッドとを有し、
    前記スイッチ素子は、隣接する前記ボンディングパッドの間に配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の発光素子アレイ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つに記載の複数の発光素子アレイと、
    前記第1電極と電気的に接続され、前記制御信号を供給する第1駆動回路と、
    前記第2電極と電気的に接続され、前記選択信号を供給する第2駆動回路と、
    前記第4電極と電気的に接続され、前記発光信号を供給する第3駆動回路とを含むことを特徴とする発光装置。
  9. 請求項8記載の発光装置と、
    感光体ドラムに前記発光装置の発光素子からの光を集光する集光手段と、
    前記発光装置からの光が前記集光手段によって前記感光体ドラムに集光されて露光された感光体ドラムに現像剤を供給する現像剤供給手段と、
    感光体ドラムに現像剤によって形成された画像を記録シートに転写する転写手段と、
    記録シートに転写された現像剤を定着させる定着手段とを含み、
    前記第1、第2、第3および第4駆動回路は、画像情報に基づいて前記第1、第2、第3および第4信号をそれぞれ供給することを特徴とする画像形成装置。
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