JP2008166482A - ディストーションマッチング方法、露光システム、及び計測システム - Google Patents

ディストーションマッチング方法、露光システム、及び計測システム Download PDF

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Abstract

【課題】ディストーションデータの管理を高効率化する。
【解決手段】マスクのパターンを介して基板を露光する複数の露光装置のうちから特定の露光装置である特定号機(号機A)を任意に選定する。該特定号機Aを基準として、該特定号機以外の露光装置である一般号機B〜Fのそれぞれに係るディストーションを計測して計測誤差データを取得し、該計測誤差データを記憶・管理する。一般号機間の相対的な誤差データが必要な場合には、記憶・管理している計測誤差データに基づいて、差分演算を行って算出誤差データを求める。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等を製造するためのフォトリソグラフィー工程において用いられるディストーションマッチング方法、該方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが格納された情報記録媒体、露光システム、及び計測システムに関する。
半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD:charge Coupled Device)、薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスの多くは複数の露光装置を用いて基板上に多数層のパターンを重ねて露光転写することにより製造される。このため、2層目以降のパターンを基板上に露光転写する際には、基板上の既にパターンが形成された各ショット領域とマスクのパターン像との位置合わせ、即ち基板とレチクルとの位置合わせ(アライメント)を正確に行う必要がある。このため、ステージ座標系の1層目のパターンが露光された基板上には、各ショット領域(チップパターン領域)に付設されるかたちでアライメントマークと呼ばれる位置合わせ用のマークがそれぞれ形成されている。アライメントマークが形成された基板が露光装置に搬入されると、該露光装置が備えるマーク計測装置により、ステージ座標系上におけるそのマーク位置(座標値)が計測される。次いで、計測されたマークの位置と該マークの設計上の位置とに基づいて、基板上の1つのショット領域をレチクルパターンに対して位置合わせ(位置決め)するアライメントが行われる。
アライメント方式としては、スループットを向上する観点から、例えば特開昭61−44429号公報、特開昭62−84516号公報等に開示されているように、基板上のショット配列の規則性を統計的手法によって精密に特定するエンハンスド・グローバル・アライメント(EGA)が主流となっている。EGAとは、予め選定された複数(例えば、7〜15個程度)のサンプルショットについて、そのアライメントマークの位置を計測し、これらの計測値と当該アライメントマークの設計上の位置からの誤差が最小となるように、最小二乗法等を用いた統計演算を行って、基板上の全てのショット領域の位置座標(ショット配列)を算出した後、この算出したショット配列に従って基板ステージをステッピングさせていくものである。このEGAにより、ショット配列に生じている主として線形な誤差(基板の残存回転誤差、ステージ座標系(又はショット配列)の直交度誤差、基板の線形伸縮(スケーリング)、基板(中心位置)のオフセット(平行移動)等)が除去される。
また、回路パターンの重ね合わせの精度を向上させるため、露光システム内の複数の露光装置の投影光学系のディストーションを予め計測してディストーションデータとしてデータベースに登録しておき、このディストーションデータと当該基板についての露光履歴とから、元工程(既に露光処理が行われた直前工程)のディストーションに基づく像歪みと同様な像歪みが、現工程(該直前工程の次の工程であり、これから露光処理を行おうとしている工程)で露光に用いられる露光装置で生じるように、該現工程の露光装置の投影光学系の結像特性等をロット単位で調整するようにした、スーパー・ディストーション・マッチング(SDM)とも呼ばれるディストーションマッチング方法が知られている(例えば、特開2000−36451号公報、特開2001−338860号公報等参照)。このようなディストーションマッチング方法においては、露光システム内の複数の露光装置について、予めディストーションデータが採取される。このデータの採取は、例えば、以下のように行われる。まず、高精度にパターンが描画された基準レチクルを作成し、該基準レチクルを用いて、基板上に該パターンを露光転写する。該パターンが転写された基板は、現像を経た後、所定の計測装置に搬入され、予め決められた複数のサンプル点において、該基板上に転写されたパターンを該計測装置により計測する。次いで、該サンプル点の計測値(実測値)の該サンプル点の理想値(設計値)に対する誤差を求める。これらの誤差から、レチクルのパターンの描画誤差やレチクルのローテーションによる誤差等を差し引いて、これをディストーションデータとする。このようなデータの採取を全ての露光システム内の他の露光装置についても実施する。採取されたディストーションデータは、この露光システムが備える管理サーバにデータベースとして記憶保持される。なお、照明条件(レチクルを照明する照明光学系の瞳面上における光量分布)を変更可能な露光装置の場合には、ディストーションは照明条件によって変化するため、照明条件毎にデータの採取が行われる。
このように従来は、各露光装置のディストーションデータは、複数のサンプル点における理想値からの誤差として表現されて、各露光装置毎に管理サーバに記憶保持されていた。しかしながら、管理サーバにおいて、各露光装置毎に膨大な量のディストーションデータを管理するのは、データ量が極めて多く、管理サーバが備える記憶装置の容量を圧迫するという問題がある。
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、管理するディストーションデータの量を少なくし、ディストーションデータの管理を高効率化することを目的とする。
特開昭61−44429号公報 特開昭62−84516号公報 特開2000−36451号公報 特開2001−338860号公報
本発明によると、マスクのパターンを介して基板を露光する複数の露光装置のうちの特定の露光装置である特定号機を基準として、該特定号機以外の露光装置である一般号機のそれぞれに係るディストーションに関する誤差データを管理する工程と、前記誤差データに基づいて、前記複数の露光装置のうちのディストーションマッチングさせるべき任意の二つの露光装置間の相対誤差データを算出する工程とを備えるディストーションマッチング方法が提供される。本発明では、複数の露光装置のうちの特定号機を基準とした、他の一般号機のそれぞれについての誤差データを管理し、ディストーションマッチングさせるべき任意の二つの露光装置間の相対誤差を算出するようにしたので、当該特定号機について誤差データを管理する必要がなくなり、管理すべきデータ量を少なくすることができるとともに、誤差データを他の装置(例えば、計測装置)から取得する際、及び他の装置(例えば、露光装置)に誤差データを出力する際のデータ通信量も少なくすることができる。本発明の他の態様及び作用効果は以下の実施形態を通じて明らかになる。
本発明によれば、ディストーションデータの管理を高効率化できるという効果がある。
[露光システム]
まず、本実施形態に係る露光システム(リソグラフィシステム)の全体構成について、図1を参照して説明する。なお、本実施形態では、露光装置を号機という場合がある。図1には、本発明の実施形態に係る露光システム100の全体構成が概略的に示されている。この露光システム100は、n台の露光装置EX1〜EXn、ホスト計算機システム200、ターミナルサーバ300、計測システム400、管理サーバとしてのSDMサーバ(Super Distortion Matching Server)500等を備えている。各露光装置EX1〜EXn、ターミナルサーバ300、計測システム400、及びSDMサーバ500は、ローカルエリアネットワーク(LAN)600に接続されている。SDMサーバ500は、SCSI(Small Computer System Interface)等の通信インタフェース510を介して接続された記憶装置520を備えている。ホスト計算機システム200は、ターミナルサーバ300を介してLAN600に接続されている。これにより、各露光装置EX1〜EXn、ホスト計算機システム200、ターミナルサーバ300、計測システム400、及びSDMサーバ500の相互間の通信経路が確保されている。
[露光装置]
露光装置EX1〜EXnのそれぞれは、レチクルステージとウエハステージとを静止させた状態で露光を行うステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)、レチクルステージとウエハステージとを同期移動させつつ露光を行うステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(スキャニング・ステッパ)、その他の形式の露光装置の何れであってもく、これらが混在していてもよい。例えば、露光装置EX1は図2に示すように構成されている。なお、他の露光装置EX2〜EXnの説明は省略する。露光装置EX1は、投影光学系PLに対してレチクルステージRSTとウエハステージWSTとを同期移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンの像をウエハW上のショット領域に逐次転写するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置である。
照明光学系ILSは、光源LS、オプティカルインテグレータOPI、照明系開口絞りIAS、並びに固定ブラインドFRBL及び可動ブラインドMRBLを有するレチクルブラインド機構RBL等を備えて構成される。なお、同図では、レンズ系等は省略している。光源LSとしては、ここでは、ArFエキシマレーザ光源(波長193nm)を用いるものとするが、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)を射出する超高圧水銀ランプ、又はKrFエキシマレーザ(波長248nm)、Fレーザ(波長157nm)、その他の光源を用いることができる。光源LSから射出されたレーザ光は、不図示の可変減光器、照度調整ユニット、ビーム整形光学系等(何れも不図示)を経て、オプティカルインテグレータ(フライアイレンズ、内面反射型インテグレータ、回折光学素子等)OPIに入射される。オプティカルインテグレータOPIの射出面(射出側焦点面)、即ちレチクルRのパターン面に対する光学的なフーリエ変換面(照明系の瞳面、投影光学系PLの瞳面と光学的に共役な面)には、転写すべきパターンに応じて照明条件を変更するための照明系開口絞り板BALが配置されている。照明系開口絞り板BALは、回転軸の周りで回転自在に構成された円板からなり、通常照明用の円形の開口絞り、輪帯照明用の開口絞り、複数(例えば4極)の偏心した小開口よりなる変形照明用の開口絞り)、及び小さいコヒーレンスファクタ(σ値)用の小円形の開口絞り等を含む複数の開口絞りIASが周方向に沿って配置されている。照明系開口絞り板BALの回転軸は不図示の駆動モータにより回転され、オプティカルインテグレータOPIの射出面に配置する開口絞りを切り換えることにより照明条件を変更できるようになっている。
オプティカルインテグレータOPIから射出されて開口絞り板BALの開口絞りIASの何れかを通過した光は、レチクルRのパターン面(下面)との共役面又はその近傍に配置された固定ブラインド(固定照明視野絞り)FRBL及び可動ブラインド(可動照明視野絞り)MRBLから構成されるレチクルブラインド機構RBLに入射され、その断面形状がスキャン方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に伸びるスリット状に整形される。可動ブラインドMRBLにより、レチクルRに照射される照明光ILによる照明領域IAを任意に変更設定することができる。なお、照明光学系ILS又は投影光学系PLの瞳面上での照明光ILの光量分布(2次光源の大きさや形状)を変更するために、例えば照明光学系ILS内に交換して配置される複数の回折光学素子、照明光学系ILSの光軸に沿って可動なプリズム(円錐プリズム、多面体プリズムなど)、及びズーム光学系の少なくとも1つを含む光学ユニットを、光源LSとオプティカルインテグレータOPIとの間に配置し、オプティカルインテグレータがフライアイレンズであるときはその入射面上での照明光の強度分布、オプティカルインテグレータが内面反射型インテグレータであるときはその入射面に対する照明光の入射角度範囲などを可変とするようにしてもよい。可動ブラインドMRBLを通過した光は、不図示のコンデンサレンズ系等を経て、照明光ILとして射出され、投影光学系PLの物体面に配置されたレチクルRのパターン面(下面)の照明領域(照明視野領域)IAを照明する。レチクルRは、レチクルステージRST上に吸着保持されており、レチクルステージRST上の一端にはレチクル用干渉計システムIFRからの測長用のレーザビームが照射される移動鏡MRrが固定されている。レチクルRの位置決めは、レチクルステージRSTを光軸AXと垂直なXY平面内で並進移動させるとともに、XY平面内で微小回転させるレチクル駆動装置(不図示)によって行われる。このレチクル駆動装置は、レチクルRのパターンの像をウエハW上に転写する際には、レチクルステージRSTを一定速度で所定のスキャン方向(X軸方向)に走査する。レチクルステージRSTの上方には、レチクルRの周辺に複数形成されたレチクルアライメント用のマークを光電検出する一対のアライメント系RALがスキャン方向に沿ってそれぞれ設けられている。アライメント系RALの検出結果は、レチクルRを投影光学系PLの光軸AXに対して所定の精度で位置決めするためなどに使用される。干渉計システムIFRは、移動鏡MRrにレーザビームを投射し、その反射ビームを受光してレチクルRの位置変化を計測する。
照明光ILのもとで、レチクルRの照明領域IA内に形成されたパターンの像が両側テレセントリックな投影光学系PLを介して所定の投影倍率α(αは例えば1/4又は1/5等)で、投影光学系PLの結像面に配置される基板としてのウエハW上のスリット状の露光領域(投影光学系PLに関して照明領域IAと共役な領域)に投影される。投影光学系PLはレンズ等の複数の光学素子を有している。これらの光学素子のうちのいくつかは、位置(X,Y,Z軸方向の位置)及び姿勢(光軸AXに対する角度)が調整可能となっており、これらの光学素子の位置又は姿勢を調整することで投影光学系PLの倍率、像面湾曲、歪曲収差等の光学特性が調整可能となっている。なお、本願明細書では、これら倍率、像面湾曲、歪曲収差等の投影像の形状(像歪み)に影響を与える収差等の光学特性をディストーションという。この結像特性の調整は、主制御装置CNTによる制御の下、結像特性制御装置ICCによって行われる。
ウエハWを載置してXY平面に沿って2次元移動するウエハステージWST上には、ウエハテーブルWTBが設けられ、ウエハテーブルWTBには、ウエハWを真空吸着するウエハホルダWHが設けられている。ウエハテーブルWTBは、不図示のオートフォーカス機構(AF機構)の計測値に基づいて、ウエハホルダWHをZ方向(光軸AX方向)に微小移動させるとともに微小傾斜させる。ウエハステージWSTのXY平面内での移動座標位置とヨーイングによる微小回転量とは、ウエハ用干渉計システムIFWによって計測される。この干渉計システムIFWは、レーザ光源(不図示)からの測長用のレーザビームをウエハステージWSTのウエハテーブルWTBに固定された移動鏡MRwに照射し、その反射光と所定の参照光とを干渉させてウエハステージWSTの座標位置と微小回転量(ヨーイング量)とを計測する。投影光学系PLの側方には、ウエハWに形成されたウエハマーク(アライメントマーク)の位置情報を計測するための、オフ・アクシス型のアライメントセンサALGが設けられている。アライメントセンサALGとしては、この実施形態では、ウエハW上のレジストを感光させないブロードバンドな検出光を対象マークに照射し、その対象マークからの反射光により受光面に受光された対象マークの像と、不図示の指標(センサ内に設けれらた指標板上の指標マーク)の像とを2次元CCD(Charge Coupled Device)等からなる撮像素子(カメラ)で撮像し、それらの撮像信号を出力する画像処理型のFIA(Field Image Alignment)方式のセンサが用いられている。アライメントセンサALGによる計測結果は、露光装置を全体的に制御する主制御装置CNTに供給されるようになっている。なお、アライメントセンサは、FIA系に限られず、コヒーレントな検出光を対象マークに照射し、その対象マークから発生する散乱光または回折光を検出する、あるいはその対象マークから発生する2つの回折光(例えば同次数)を干渉させて検出するアライメントセンサを単独であるいは適宜組み合わせて用いてもよい。
また、ウエハステージWSTのウエハテーブルWTB上には、AF機構が備えるAFセンサのキャリブレーションやベースライン量の計測等に用いられる基準板(不図示)が取り付けられている。基準板の表面には、レチクルRのマークとともにアライメント系RALで検出可能な基準マーク(フィジューシャルマーク)やその他のマークが形成されている。AFセンサは投影光学系PLの像面に対するウエハWの表面のずれ量を計測するセンサである。ベースライン量とは、ウエハW上に投影されるレチクルのパターン像の基準位置(例えば、パターン像の中心)とアライメントセンサALGの視野中心との距離を示す量である。主制御装置CNTは、例えばマイクロコンピュータから構成され、露光装置EX1の各部を統括的に制御する。また、本実施形態では、この主制御装置CNTは、露光装置EX1に併設された不図示のコータ・デベロッパ(以下、「C/D」と呼ぶ)をも制御する。また、図1では、露光装置EX1がLAN600に接続されているものとして説明したが、厳密には、主制御装置CNTがLAN600に接続されている。主制御装置CNTは、LAN600及びターミナルサーバ300を介して、ホスト計算機システム200との間で通信を行い、ホスト計算機システム200からの指令に応じて各種の制御動作を実行する。
[計測システム]
次に、計測システム400について、図3を参照して説明する。計測システム400は、計測センサ410を備える計測装置及び計測制御装置(計測サーバ)450とを備えて構成されている。計測装置は、この露光システムについて、少なくとも一台が設けられており、この露光システムを構成する製造ライン中にインラインで設けられている。但し、計測装置は、露光システム内に複数台設けられていてもよい。この場合に、それぞれの計測装置が露光装置EX1〜EXnとは別個に設けられていてもよく、各露光装置EX1〜EXnにそれぞれ付属されるコータ/デベロッパ内にそれぞれインラインで設けられていてもよい。また計測装置は、製造ライン中にインラインで設けられる必要は必ずしもなく、オフラインで設けられていてもよい。計測装置は、図示は省略しているが、計測対象のウエハWのXYX軸方向の位置及びZ軸に対する傾きを調整するためのステージ装置、並びにウエハWの位置や姿勢を計測するためのレーザ干渉系システムも備えている。ステージ装置は、ウエハステージ、ウエハテーブル及びウエハホルダを備えて構成され、これらは、露光装置EX1が備えるウエハステージWST、ウエハテーブルWTB及びウエハホルダWHとほぼ同様の構成である。レーザ干渉計システムも、露光装置EX1の移動鏡MRw又はレーザ干渉計IFWと同様の構成である。
計測センサ410は、ウエハステージ上に載置されたウエハWに形成されているマーク(例えば、アライメントマーク)の位置を計測するセンサであり、露光装置EX1が備える撮像式アライメントセンサと基本的に同じものを用いることができる。ここでは、一例として、FIA(Field Image Alignment)方式に用いられるセンサについて説明するが、LSA(Laser Step Alignment)方式、あるいはLIA(Laser Interferometric Alignment)方式に用いられるセンサであってもよい。なお、LSA方式のセンサは、レーザ光を基板に形成されたマークに照射し、回折・散乱された光を利用してそのマークの位置を計測するセンサであり、LIA方式のアライメントセンサは、基板表面に形成された回折格子状のマークに、僅かに波長が異なるレーザ光を2方向から照射し、その結果生ずる2つの回折光を干渉させ、この干渉光の位相からマークの位置情報を検出するセンサである。計測センサ410は、露光装置EX1の場合と同様に、これらの3つの方式のセンサのうち、2つ以上のセンサを設けて、それぞれの特徴及び状況に応じて使い分けできるようにすることもできる。
図3において、計測センサ410には光ファイバ411を介して外部のハロゲンランプ等の照明光源から照明光IL10が導かれる。照明光IL10はコンデンサレンズ412を介して視野分割絞り413に照射される。視野分割絞り413には、図示は省略しているが、その中央に幅広矩形状の開口よりなるマーク照明用絞りと、マーク照明用絞りを挟むように配置された一対の幅狭矩形状の開口よりなる焦点検出用スリットとが形成されている。照明光IL10は、視野分割絞り413によってウエハW上のアライメントマーク領域を照明するマーク照明用の第1光束と、アライメントに先立つ焦点位置検出用の第2光束とに分割される。このように視野分割された照明光IL20は、レンズ系414を透過し、ハーフミラー415及びミラー416で反射され、対物レンズ417を介してプリズムミラー418で反射され、ウエハW上に形成されたマークMを含むマーク領域とその近傍に照射される。照明光IL20を照射したときのウエハWの表面の反射光は、プリズムミラー418で反射され、対物レンズ417を通過してミラー416で反射された後、ハーフミラー415を透過する。その後、レンズ系419を介してビームスプリッタ420に至り、反射光は2方向に分岐される。ビームスプリッタ420を透過した第1の分岐光は、指標板421上にマークMの像を結像する。そして、この像及び指標板421上の指標マークからの光が、二次元CCDによりなる撮像素子422に入射し、撮像素子422の受光面にマークM及び指標マークの像が結像される。
一方、ビームスプリッタ420で反射された第2の分岐光は、遮光板423に入射する。遮光板423は、所定の矩形領域に入射した光は遮光し、該矩形領域以外の領域に入射した光は透過する。よって、遮光板423は前述した第1の光束に対応する分岐光を遮光し、第2の光束に対応する分岐光を透過する。遮光板423を透過した分岐光は、瞳分割ミラー424によりテレセントリック性が崩された状態で、一次元CCDよりなるラインセンサ425に入射し、ラインセンサ425の受光面に焦点検出用スリットの像が結像される。ここで、ウエハWと撮像素子422との間はテレセントリック性が確保されているため、ウエハWが照明光及び反射光の光軸と平行な方向に変位すると、撮像素子422の受光面上に結像されたマークMの像は、撮像素子422の受光面上における位置が変化することなくデフォーカスされる。これに対して、ラインセンサ425に入射する反射光は、上述のようにそのテレセントリック性が崩されているため、ウエハWが照明光及び反射光の光軸と平行な方向に変位すると、ラインセンサ425の受光面上に結像された焦点検出用スリットの像は分岐光の光軸に対して交差する方向に位置ずれする。このような性質を利用して、ラインセンサ425上における像の基準位置に対するずれ量を計測すればウエハWの照明光及び反射光の光軸方向の位置(焦点位置)が検出される。
なお、計測センサ410による計測工程は、ディストーションの計測対象の露光装置EXiでパターン(例えば、基準レチクルに形成された基準パターン)が露光転写されたウエハWについて、現像工程を経た後の現像されたレジストパターンについて行われる。但し、現像を経る前の潜像の状態で計測を行うことも可能である。また、この計測センサ410は、パターンの重ね合わせ誤差(先行する露光装置で露光転写されたパターンと後行する露光装置で露光転写されたパターンとの重ね合わせ誤差)を計測することもできる。撮像素子422による撮像結果は、計測制御装置450に送られる。計測制御装置450は、計測センサ(計測装置)が複数ある場合には、それぞれについて設けられていてもよく、又は該複数について単一で設けられていてもよい。計測センサ410は、撮像素子422による撮像画像データ(画素毎の階調データ)を計測制御装置450に出力する。計測制御装置450は、撮像画像データを計測方法(ここでは、X方向とする)に直交する方向に積算して1次元信号とし、例えば折り返し自己相関処理、所定のテンプレートを用いたテンプレートマッチング処理又はエッジ位置計測処理(マークの輪郭を求める処理、得られた輪郭からマーク要素各々のエッジ位置を検出する処理、検出したエッジ位置からマーク中心を求める処理)等のマーク中心導出処理を行って、マークMの計測方向における位置情報(ここでは、X座標値)を求める。Y座標値も同様にして求めて、該マークの座標値(X,Y座標値)は計測制御装置450が備える不図示の記憶装置に当該マークの識別情報とともに記憶保持される。また、計測制御装置450は、必要に応じて、LAN600を介してSDMサーバ500に当該計測結果を送信する。
[SDMサーバ]
SDMサーバ500は、演算能力に優れた中規模のコンピュータシステム(例えば、ミニコンやエンジニアリング・ワークステーション)によって構成されたリソグラフィシステムの支援装置である。このSDMサーバ500は、LAN600を介した露光装置EX1〜EXnとの通信の他に、LAN600及びターミナルサーバ300を介して、ホスト計算機システム200との間で通信を行う。また、SDMサーバ500は、露光装置EX1〜EXn等との通信に際し、必要に応じて記憶装置520に対するデータの読み書きを行う。なお、SDMサーバ500には、マンマシンインタフェースとしての表示ディスプレイとキーボードやマウス等のポインティングデバイス等とを含む入出力装置(不図示)が設けられている。また、SDMサーバ500には、CD(compact disc),DVD(digital versatile disc),MO(magneto-optical disc)あるいはFD(flexible disc)等の情報記録媒体のドライブ装置(不図示)が、外付けで接続されている。SDMサーバ用のプログラム及びデータが記憶された情報記録媒体がこのドライブ装置にセットされ、読み込まれることにより、SDMサーバ500としての機能が実現される。SDMサーバ500は、計測制御装置450から送られる各露光装置EX1〜EXnの投影像の歪みに関するディストーション・データを記憶装置520内のデータベースに登録する。計測制御装置450から送られるディストーション・データは、後述する所定の形式(デルタマップ)として表現されて、SDMサーバ500に送られ、SDMサーバ500において管理される。
[ターミナルサーバ及びホスト計算機システム]
ターミナルサーバ300は、LAN600における通信プロトコルとホスト計算機システム200の通信プロトコルとの相違を吸収するためのゲートウエイプロセッサとして構成される。このターミナルサーバ300の機能によって、ホスト計算機システム200と、LAN600に接続された露光装置EX1〜EXn、計測システム400、及びSDMサーバ500等との間の通信が可能となる。ホスト計算機システム200は大型のコンピュータを含んで構成される製造管理システム(MES:Manufacturing Execution System)である。ここで、製造管理システムとは、生産ラインで流れている各製品の工程、設備、条件、作業データをコンピュータで全て管理し、分析し、これにより品質向上、歩留まり向上及び作業ミス低減等のより効率的な生産を支援するシステムである。なお、ホスト計算機システム200はMES以外でもよく、例えば専用のコンピュータを用いてもよい。
[特定号機の選定]
本実施形態では、露光システムを構成する各号機EX1〜EXnの中から、この露光システム内で基準となるべき特定の号機を選定する。この基準となるべき特定の号機を、以下、特定号機といい、その余の号機を一般号機という。特定号機は、各号機のうちの何れの号機を選定してもよいが、露光システムに含まれる各号機が、種々のベンダー(製造業者)により提供されたものであったり、仕様や性能が異なるもの等が混在する場合には、投影光学系の結像特性の調整能力が低いものから選定するとよい。例えば、露光システム中に投影光学系の結像特性の調整機能を備えない号機がある場合には、当該号機を特定号機として選定する。但し、特定号機は、一般号機の基準となる号機であるため、結像特定の経時的変化が少ない高精度な号機から選定することが望ましい。以下の説明では、便宜上、号機EX1を特定号機とし、EX2〜EXnを一般号機として説明する。
[ディストーションデータの収集]
次に、各露光装置EXi(i=1〜n)のディストーション・データを収集するための処理について説明する。この処理は、各露光装置EXiの投影光学系PLの結像特性が経時的に変化する場合を考慮して、定期的にあるいは必要に応じて行われる。ディストーション(像歪み)の計測は、所定の基準レチクル(テストレチクル、コモンレチクル)を用いた露光、及び露光が終了したウエハ上のレジスト像(転写像)の計測の2段階で行われる。ここでは、代表的に、号機EX1のディストーションを計測する場合を例として説明する。基準レチクルを用いて、号機EX1において、ウエハW上に該基準レチクルに形成されたパターン(マーク)を露光転写する。基準レチクルとしては、例えば、レチクル中心を中心として、等間隔(例えば、10mm間隔)で、XY2次元方向に計測用のマークM1〜Mnが正確に配列的に形成されたものを用いる。マークの点数nは例えば85点〜200点程度である。また、この基準レチクルに形成された各マークの描画誤差は、レチクル計測装置を用いて予め計測して記憶保持しておく。オペレータ又はホスト計算機システム200により、テスト露光の指示(ディストーション計測指示)がなされると、不図示のレチクル搬送系により基準レチクルが搬送され、ローディングポジションにあるレチクルステージRSTに吸着保持される。その後、ウエハW上の第1ショット領域に対して、走査露光が行われ、基準レチクルのマークが転写される。
次いで、主制御装置CNTにより、予め定められた手順に従って、照明条件が変更され、その変更後の第2の照明条件下で、上記と同様にしてウエハW上の第2ショット領域に対して、基準レチクルのパターンが転写される。同様に、照明条件を変更しつつ、設定された全ての照明条件下での基準レチクルのパターンのウエハW上の異なるショット領域に対する転写を行う。全ての照明条件についての転写が終了したならば、主制御装置CNTにより不図示のウエハ搬送系を用いてウエハホルダ上のウエハWが不図示のC/Dに搬送される。そして、C/DによりそのウエハWの現像が行われ、ウエハW上に基準レチクルマークに対応するレジスト像が形成される。現像が終了したウエハWは、ウエハ搬送系を用いて計測システム400のウエハステージ(ウエハホルダ)上にロードされ、ウエハW上の第1ショット領域に形成されたパターン(マークM1〜Mn)のレジスト像を、計測センサ410を用いて順次検出する。計測制御装置450は、それぞれの計測値と対応するウエハ干渉計の計測値とに基づいて、マークM1〜Mnのレジスト像の位置を順次演算し、それらの演算結果、すなわちマークM1〜Mnのレジスト像のステージ座標系上における位置座標を、付属の記憶装置内に各マークと対応付けて記憶する。以後同様にして、ウエハW上の第2ショット領域、第3ショット領域、……に形成されたマークM1〜Mnのレジスト像のステージ座標系上における位置座標を求め、ステージ座標系上における位置座標を同様に記憶する。このようにして、設定された全ての異なる照明条件の下で形成されたマークM1〜Mnのレジスト像の位置座標が記憶される。
次に、計測制御装置450では、付属の記憶装置に記憶されたマークM1〜Mnのレジスト像のステージ座標系上における位置座標を、各ショット領域の基準点、例えばショット領域の中心点を原点とする理想的な座標系(ショット座標系)における座標データにそれぞれ変換する。そして、各マークM1〜Mnのレジスト像の座標データと対応するレジスト像の設計上の位置座標との差に基づいて、各マークのM1〜Mnのレジスト像の位置ずれ量を、ショット領域毎(即ち、照明条件毎)に求める。計測制御装置450は、ショット領域毎に、上記の位置ずれ量のデータ(生データ)から、所定の許容値を超える異常値データを除去し、異常値データ除去後の位置ずれ量の平均値を、センタ・シフト量と考えて、全位置ずれ量から除去する。また、センタ・シフト補正が終了した位置ずれ量からレチクル製造誤差(パターン描画誤差)、アライメントマーク製造誤差、レチクルローテーションに伴う誤差等を除去する。なお、基準レチクルのパターンの描画誤差は、該基準レチクルのパターンを専用のレチクル計測装置により直接的に計測することにより求めることができる。また、ディストーションやその他の誤差が最小となるように、極めて高精度に調整された露光装置を用いて該基準レチクルのパターンをウエハに露光転写して、該ウエハ上のパターンを計測して間接的に求めるようにしてもよい。これらの場合において、描画誤差を計測した際のレチクル計測点とサンプル点の位置が異なる場合には、該サンプル点の近傍の複数のレチクル計測点を、直線やその他の関数で近似して、該サンプル点に対応する位置の描画誤差データに変換して、ディストーションデータの補正値として、ディストーションデータに加算する(後述するデルタマップに加算する)。
このようにして、得られた位置ずれ量のデータ(ディストーションデータ)を照明条件毎に求め、それぞれの計測時刻データとともに、付属の記憶装置に記憶する。他の号機EX2〜EXnについても、同様にディストーションデータを照明条件毎に計測し、同様に付属の記憶装置に記憶する。次に、計測制御装置450は、各一般号機EX2〜EXnのディストーションデータから、特定号機EX1のディストーションデータを差し引いたディストーションデータ(即ち、特定号機EX1に対する当該一般号機EX2〜EXnの相対的なディストーションデータ)をSDMサーバ500に送信する。SDMサーバ500は、計測制御装置450から送られたこれらのデータを、記憶装置520内のデータベースに登録する。
本実施形態においては、計測システム400(計測制御装置450)は、デルタマップ(Δマップ)として表現されたディストーションデータを記憶・管理しているとともに、このデルタマップで表現されたディストーションデータをSDMサーバ500に送る。デルタマップは、図4に概念的に示すようなデータマップであり、i=1〜nとして、(Xi,Yi,ΔXi,ΔYi)で表される表現形式である。ここで、Xi及びYiは所定の正規直交座標系におけるショット内のi番目のサンプル点の位置を示すX軸方向及びY軸方向の座標値(X座標、Y座標)であり、ΔXi及びΔYiはi番目のサンプル点についてのX軸方向及びY軸方向における誤差量(ベクトル)であり、nはサンプル点の数である。ディストーションデータが設計値(理想格子)に対して求められている場合には、Xi,Yiは当該理想格子のサンプル点におけるX座標、Y座標である。また、後述するように、ディストーションデータが特定号機を基準として求められている場合には、Xi,Yiは当該特定号機により転写されたパターンのi番目のサンプル点の位置(X座標、Y座標)である。SDMサーバ500は、同じくデルタマップで表現されたディストーションデータを記憶・管理しているとともに、このデルタマップで表現されたディストーションデータを対応する露光装置に送る。SDMサーバ500から露光装置EX1〜EXnに送るデルタマップのXi,Yiは重ね合わせ元としての元工程(例えば、直前工程)で用いられた露光装置により転写されたパターンのi番目のサンプル点の位置(X座標、Y座標)となる。
露光装置EX1〜EXnの主制御装置CNTでは、下記に示すような三次元モデル式(式1)にSDMサーバ500から送られたデルタマップの各値を代入して、最小自乗法を用いて当該号機についてのディストーションに関する近似式を求め、該近似式の各項についての係数(kパラメータ)で表現したディストーション補正値又はこれに相当する調整量を求める。
Δx(x、y)=k+kx+ky+k+kxy+k11
+k13+k15y+k17xy+k19
Δy(x、y)=k+ky+kx+k+k10yx+k12
+k14+k16x+k18yx+k20 …(式1)
このようにディストーションデータをデルタマップで表現して、SDMサーバ500から各号機EX1〜EXnに送ることにしたのは、以下の理由による。即ち、従来は、上記の式1の演算をSDMサーバ500において実施し、これらの係数を全て対応する号機EX1〜EXnに送ることにしていた。しかし、各号機によっては、該係数のうちの幾つかを使用できない(該号機がその仕様上対応していない)場合があるとともに、これらの係数は独立したものではなく、相関をもって変化する(例えば、ある項を用いない、即ち「0」とした場合に、他の項の係数が変化する場合がある)ため、各号機の仕様(結像特性の調整機能の有無、その能力等)が異なる場合に、十分に対応することができない場合があった。本実施形態のように、SDMサーバ500から対応する号機にデルタマップで表現したディストーションデータを送り、各号機において、その仕様に応じて、前記多項式(式1)における各項を取捨選択した上で、係数を算出し、これを用いてディストーションを補正することにより、そのような問題をなくすことができる。
また、ここでは、計測システム400は、一般号機EX2〜EXnのディストーションデータ(各マークM1〜Mnのレジスト像の座標データと対応するレジスト像の設計上の位置座標との差であり、以下、このような設計値を基準としたディストーションデータを、便宜上、絶対的ディストーションデータということがある)から、特定号機EX1の絶対的ディストーションデータを差し引いたディストーションデータ(即ち、特定号機EX1に対する一般号機EX2〜EXnの相対的なディストーションデータ)をSDMサーバ500に送るようにしている。この点、従来は、特定号機、一般号機というような区別をすることなく、露光システムに含まれる各号機の全てのうちの任意の二つの組み合わせについて、一方の絶対的ディストーションデータから他方の絶対的ディストーションデータを差し引いた相対的ディストーションデータを、それぞれSDMサーバに送るようにしていた。即ち、従来技術では、SDMサーバは、これら各号機の任意の二つの組み合わせについてのディストーションデータを全て記憶・管理し、重ね合わせの対象となる現工程の号機(これから露光処理を行う号機)と先行する元工程の号機(重ね合わせ元である直前の号機)に対応する相対的ディストーションデータ(補正値)を該現工程の号機に送るようにしていた。しかし、従来技術では、全ての号機の任意の二つの組み合わせについてのディストーションデータを記憶・管理する必要があり、データ量が多く、効率的ではなかった。本実施形態では、特定号機EX1に対する一般号機EX2〜EXnの相対的なディストーションデータをSMDサーバ500にデルタマップで表現して送ようにしているので、特定号機EX1についてのディストーションデータをSDMサーバ500に送る必要がないとともに、SDMサーバ500において、該特定号機EX1についてのディストーションデータを記憶・管理する必要がなく、データ通信量やデータ記憶のための記憶容量を削減することができる。
図5は、一般号機のディストーションを特定号機を基準として相対管理する概念を模式的に示した図である。同図において、露光システムは、号機A〜号機Fの6台で構成され、特定号機として号機Aが選定され、その余の一般号機B〜Fについて、図中実線矢印で示されているように、特定号機Aに対する相対的ディストーションデータを管理する様子が示されている。一般号機間(号機Bと号機C、号機Bと号機D、号機Bと号機E、号機Bと号機F、号機Cと号機D、号機Cと号機E、号機Cと号機F、号機Dと号機E,号機Dと号機F、号機Eと号機F)のディストーションの相対差は、図中点線矢印で示されているように、一般号機のそれぞれについての特定号機に対するディストーションデータの一方から他方を差し引くことにより、容易に求めることができる。
ところで、上述した説明では、各号機(特定号機、一般号機)で、それぞれ基準レチクルのパターンをウエハWに転写したものを、計測システムで計測して、理想値(設計値)を基準としたディストーションデータ(絶対的ディストーションデータ)を求めて、一般号機のディストーションデータから特定号機のディストーションデータを差し引くことにより、各一般号機の特定号機に対する相対的ディストーションデータを求めていた。本実施形態の計測システムは、上述した通り、パターンの重ね合わせ誤差の計測をも行うことができるので、これを利用して、一般号機の特定号機に対するディストーション差を直接計測するようにしてもよい。図6は、一般号機のディストーションを特定号機を基準として直接計測する場合を概念的に示す図である。ここでは、露光システムは、号機A〜Dの4台で構成され、特定号機として選定された号機Aで第1露光(1st exp.)がウエハWに対して行われ、現像後に、一般号機Bで第2露光(2nd exp.)が行われ、現像が行われる。このような重ね合わせ露光を他の一般号機C,Dについても同様に行う。次いで、パターンが重ね合わせて転写されたウエハWを、計測システム400で計測する。これにより、特定号機Aに対する一般号機B〜Dのディストーション差を直接的に計測することができる。第1露光により形成されたパターンと第2露光により形成されたパターンとの対応するサンプル点間における誤差が、特定号機Aと各一般号機B〜Dとのディストーションの相対差となり、一般号機B〜Dについての特定号機Aに対する3つの相対差が記憶・管理されることになる。換言すると、特定号機Aについては、ディストーションデータは「0」となり管理の必要がなくなる。一般号機間(号機Bと号機C、号機Bと号機D、号機Cと号機D)については、それぞれのディストーションデータの一方から他方を差し引くことにより間接的に求めることができる。
このような特定号機に対する一般号機の相対的ディストーションの直接計測は、上述した基準レチクルを用いてウエハW上にパターンを重ね合わせて転写したパターンを用いて行ってもよい。但し、相対的ディストーションを直接計測するので、パターンの描画誤差は相殺されるため、上述した基準レチクルのようなパターン(マーク)が極めて厳密に正確に形成されたものでなくても、多少の描画誤差が存在していても、計測精度にそれほど悪影響を与えることがない。従って、基準レチクルの製造コストの低減、管理の容易化を図ることができ、便宜である。基準レチクルのパターンの描画誤差の計測、それに基づく補正も省略することが可能である。
また、上述した説明では、各号機について、各照明条件毎にディストーションデータを収集し、それぞれを管理するものとして説明した。しかし、複数の照明条件のうちから特定の照明条件(以下、特定照明条件ともいう)を選定し、該複数の照明条件のうちの該特定照明条件以外の照明条件(以下、一般照明条件ともいう)のディストーションデータから、該特定照明条件のディストーションデータを差し引いて、各一般照明条件については、特定照明条件についてのディストーションデータに対する相対値で記憶・管理することが望ましい。図7に示すように、号機EX1について、照明条件がID1〜IDNまでN通りある場合に、例えば、照明条件ID1を特定照明条件として選定し、その余の照明条件ID2〜IDNを一般照明条件として、特定照明条件ID1との差分で記憶・管理する。号機EX2〜号機EXnについても同様に記憶・管理する。このように各一般照明条件についてのディストーションデータを相対値で記憶・管理することにより、ディストーションの経時変化等に伴いディストーションデータを再収集する際に、高効率化を図ることができる。即ち、通常、ディストーションの経時的変化率に対して、照明条件間の経時的変化率は小さいので、特定照明条件についてのみディストーションデータを再収集し、各一般照明条件についてのディストーションデータについては再収集せずに、そのままの特定照明条件に対する相対値を用いることができ、便宜である。
上述した説明では、各号機EX1〜EXnのディストーションを計測システム400を用いて計測して求めたが、露光装置に付属するアライメントセンサALGを用いて計測するようにしてもよい。また、露光システムを構成する各号機中の特定号機は、上述の説明では、1台選定するものとして説明したが、複数台選定してもよい。この場合には、各特定号機に対して、各一般号機のディストーション差をそれぞれ計測することになる。但し、図8に示すように、一の特定号機(号機A)に対する各一般号機(号機D〜F)のディストーション差を計測することに加えて、該一の特定号機(号機A)に対する他の特定号機(号機B,C)のディストーション差を計測して、当該他の特定号機(号機B,C)に対する各一般号機(号機D〜F)のディストーション差は、計測せずに、演算により間接的に求めるようにしてもよい。なお、図8において、号機A〜Cが特定号機であり、号機D〜Fが一般号機であり、実線矢印は直接的に計測されたディストーションデータを示し、点線矢印は演算により間接的に求められたディストーションデータを示している。
[ディストーション調整]
次に、ウエハWに露光処理を行う際の投影光学系PLのディストーションの調整処理について説明する。まず、ホスト計算機システム200からウエハWの露光履歴データ等を含む所定の露光コマンドがSDMサーバ500及び露光処理を実施すべき号機に対して送られる。なお、ウエハWの露光履歴データは、ホスト計算機システム200の内部記憶装置内に記憶されているものとする。露光履歴データには、元工程を行った号機(ここでは、一例として号機EX2とする)のID、元工程を処理したときのプロセスプログラムID、元工程の照明条件ID等の情報、及び現工程を行う号機(ここでは、一例として号機EX3とする)のID、現工程で用いるプロセスプログラムID、現工程の照明条件ID等の情報が含まれる。以下、号機EX2,EX3に係るディストーションデータをそれぞれデータDD2、DD3ということがある。SDMサーバ500では、露光コマンドを受信すると、元工程の号機ID及び照明条件ID並びに現工程の号機ID及び照明条件IDに基づいて、ここでは、元工程及び現工程の号機はともに一般号機であるため、元工程の号機EX2のデータDD2及び現工程の号機EX3のデータDD3を取得する。なお、照明条件が特定照明条件でない場合には、各データDD2,DD3は、当該照明条件に係る差分データでそれぞれ補正された後のデータであるものとする。次いで、現工程の号機EX3に係るデータDD3から元工程の号機EX2に係るデータDD2を差し引いて、号機EX2に対する号機EX3のディストーションデータ差(DD3−DD2)を求める。なお、元工程の号機が特定号機(ここでは、号機EX1)である場合には、このような号機間での差分の算出は不要であり、一般号機についてのディストーションデータをそのまま用いればよい。
次に、SDMサーバ500は、データ(DD3−DD2)を対応する号機EX3に送る。号機EX3の主制御装置CNTでは、前記式1を用いて、各係数(補正パラメータ)k1〜k20のうち、号機EX3の仕様等に応じた調整可能な係数を算出する。主制御装置CNTは、算出した補正パラメータと、レンズパラメータファイルとに基づいて、号機EX3のショット形状誤差を号機EX2のショット形状に合わせる(ディストーションマッチングさせる)ための調整量(投影光学系PLの結像特性補正用の可動レンズの光軸方向駆動量及び傾斜量、即ち各駆動素子に対する印加電圧等)を所定の演算により求める。ここで、レンズパラメータファイルとは、補正パラメータとの関係で、可動レンズを駆動する駆動素子毎の駆動量(調整量)が設定されたテーブルデータファイルである。号機EX3では、主制御装置CNTにより算出された調整量に基づき、結像特性制御装置ICCにより投影光学系PLの結像特性が調整され、号機EX3のディストーションが号機EX2のディストーションにマッチングされる。
その後、号機EX3により、前述した走査露光方式で現工程の露光が行われ、レチクルRに形成されたパターンがウエハW上の各ショット領域にそれぞれ重ね合わせて転写される。なお、露光開始に先立って、レチクルアライメント及びアライメントセンサALGのベースライン計測、並びにウエハアライメント(EGA方式など)の準備作業が行われており、ウエハアライメントの結果得られた各ショット領域の位置情報及び計測されたベースラインに基づいて、各ショット領域の露光のための加速開始位置(走査開始位置)へのウエハW(ウエハステージWST)の移動が行われることは、勿論である。露光装置EX3による現工程の露光が終了すると、主制御装置CNTからLAN600及びターミナルサーバ300を介してホスト計算機システム200に、露光終了の通知とともにその露光履歴データが送られる。
なお、ディストーションマッチングに用いる多項式として、上述の式1では、3次までの演算式を示したが、4次以上の演算式を用いても勿論よい。また、上述した実施形態では、SDMサーバ500から一般号機EX2〜EXnに対してディストーションデータを送る際に、線形成分と非線形成分を区別せずに送るものとして説明したが、ディストーションデータを線形成分と非線形成分に分けて、非線形成分に係るディストーションデータのみを当該号機に送り、線形成分に係るディストーションデータについてはホスト計算機システム200又は別途APC(アドバンスド・プロセス・コントローラ)システムが設けられている場合には該APCシステムに送るようにしてもよい。線形成分については、ディストーション以外の他の誤差要因に関する補正処理等においても計測・補正の対象となるため、これらとの整合性を確保する観点から、一カ所で集中的に管理した方がよい場合があるからである。この場合には、線形成分については、ホスト計算機システム200又はAPCシステムから、他の誤差要因との関係で適宜に算出された補正値が各号機に送られることになる。
[重ね合わせの基準となる露光装置の選定]
ところで、半導体デバイスは数層から十数層のレイヤを重ね合わせることにより製造される。ここで、重ね合わせの基準となる号機、即ち、現工程でディストーションをマッチングさせる対象としての号機は、現工程の直前のレイヤを露光処理した号機とするのが一般的である。しかし、直前のレイヤを露光処理した号機を重ね合わせの基準とする場合、直前のレイヤもその直前のレイヤ(現工程からみると2層前)にディストーションをマッチングさせて露光されているので、累積的に誤差を生じ得る。また、重ね合わせの基準が各層毎に異なるため、各層の露光処理において、直前のレイヤを露光した号機を識別し、そのときの照明条件やディストーション補正値等をそれぞれ管理して、直前のレイヤを露光した号機とのディストーション差を算出する必要があり、情報の管理が煩雑となる。
そこで、本実施形態では、ロット単位(例えば、ウエハ25枚単位)で、複数のレイヤのうちから任意にある特定のレイヤを選定し、該特定のレイヤを基準としてディストーションマッチングして、他の全てのレイヤを露光処理する。即ち、ある特定のレイヤを露光処理した又は露光処理する号機(以下、特定レイヤ号機ということがある)を基準とて、他の全てのレイヤを露光処理する他の号機(以下、一般レイヤ号機ということがある)のディストーションを当該特定レイヤ号機にマッチングさせる。このため、SDMサーバ500は、特定号機に対する各一般号機のディストーション差に基づいて、特定号機又は一般号機から選定された特定レイヤ号機を基準とした、該一般レイヤ号機のそれぞれに係るディストーション差を算出して、各一般レイヤ号機に対してディストーション補正値を出力する。具体的には、図9に示すように、例えば、該特定レイヤ号機として、第1層目のレイヤ(レイヤ1)を露光する号機を選定し、その余のレイヤ(レイヤ2〜レイヤn)を該レイヤ1にマッチングさせる。但し、該特定レイヤ号機は、第1層目以外のレイヤを露光する号機であってもよく、既に露光処理を行ったレイヤに係る号機に限られず、現工程の後に露光処理を行うことになるレイヤに係る号機であってもよい。これにより、上述した累積的な誤差が少なくなるとともに、情報の管理が容易となる。
本実施形態では、特定号機に対する一般号機のディストーション差を管理するようにしているので、前記特定レイヤ号機として、前記特定号機を選定することにより、管理している各一般号機についての相対的ディストーションデータをそのまま用いることができ、即ち、差分演算を行うことなくそのまま用いることができ、便宜である。
[その他]
マイクロデバイスとしての半導体素子は、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、この設計ステップに基づいて、レチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを製造するステップ、上述した実施形態の露光装置等によりレチクルのパターンをウエハに露光転写するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、検査ステップ等を経て製造される。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。例えば、半導体素子の製造に用いられる露光システムのみならず、液晶表示素子、プラズマディスプレイ、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、及びDNAチップ等の製造にも用いられる露光システム、並びにレチクル又はマスクを製造するための露光システムにも本発明を適用できる。即ち本発明は、露光方式や用途等に関係なく適用可能である。
本発明の実施形態の露光システムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の露光システムが備える露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態の計測システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態のデルタマップの構成を概念的に示す図である。 本発明の実施形態のディストーションデータの管理方法を概念的に示す図である。 本発明の実施形態のディストーションデータの計測方法を概念的に示す図である。 本発明の実施形態の照明条件毎のディストーションデータの管理方法を概念的に示す図である。 本発明の実施形態の特定号機を複数選定した場合のディストーションデータの管理方法を概念的に示す図である。 本発明の実施形態の各レイヤのディストーションを特定のレイヤに合わせる場合を概念的に示す図である。
符号の説明
EX1〜EXn…露光装置(号機)、200…ホスト計算機システム、400…計測システム、500…管理サーバ(SDMサーバ)、W…ウエハ、R…レチクル、PL…投影光学系、ICC…結像特性制御装置、CNT…主制御装置、410…計測センサ、450…計測制御装置(計測サーバ)。

Claims (14)

  1. マスクのパターンを介して基板を露光する複数の露光装置のうちの特定の露光装置である特定号機を基準として、該特定号機以外の露光装置である一般号機のそれぞれに係るディストーションに関する誤差データを管理する工程と、
    前記誤差データに基づいて、前記複数の露光装置のうちのディストーションマッチングさせるべき任意の二つの露光装置間の相対誤差データを算出する工程と
    を備えるディストーションマッチング方法。
  2. 前記誤差データは、前記特定号機でパターンが露光転写された基板に、前記一般号機でパターンを重ね合わせて露光転写して、該特定号機により露光転写されたパターンを基準とした、該一般号機により露光転写されたパターンの誤差量を計測して得られることを特徴とする請求項1に記載のディストーションマッチング方法。
  3. 基板上に3層以上のパターンを重ね合わせて露光転写する場合に、該重ね合わせ露光に供される複数の露光装置のうちから任意に選択される一の露光装置を基準として、該一の露光装置以外の他の露光装置のそれぞれに係る誤差データを算出し、対応する各露光装置に該誤差データを出力することを特徴とする請求項1又は2に記載のディストーションマッチング方法。
  4. 前記特定号機は、前記露光装置の中から複数台選択されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のディストーションマッチング方法。
  5. 前記誤差データは、前記各露光装置について、当該露光装置の複数の照明条件毎にそれぞれ取得され、該照明条件毎の前記誤差データのうち、特定の照明条件に係る誤差データを基準として、該特定照明条件以外の一般照明条件に係る誤差データを管理することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のディストーションマッチング方法。
  6. 前記誤差データは、Xi及びYiを所定の直交座標系におけるショット内のi番目のサンプル点の位置を示すX及びY座標値とし、ΔXi及びΔYiをi番目のサンプル点についてのX及びY軸方向における誤差量とし、nをサンプル点の数として、
    (Xi,Yi,ΔXi,ΔYi),i=1〜n
    の形式で表現されたデルタマップで管理され、
    前記相対誤差データも当該デルタマップの形式で前記露光装置に出力されることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のディストーションマッチング方法。
  7. マスクのパターンを計測して得られる該パターンの描画誤差データを取得する工程を更に備え、
    前記デルタマップで表現された前記誤差データを前記描画誤差データに基づいて補正することを特徴とする請求項6に記載のディストーションマッチング方法。
  8. マスクのパターンを介して露光された基板を計測して得られる該パターンの描画誤差データを取得する工程を更に備え、
    前記デルタマップで表現された前記誤差データを前記描画誤差データに基づいて補正することを特徴とする請求項6に記載のディストーションマッチング方法。
  9. 前記描画誤差データを計測した際のマスク計測点と前記サンプル点の位置が異なる場合に、該サンプル点の近傍の複数のマスク計測点を近似して、該サンプル点に対応する位置の描画誤差データに変換して、前記デルタマップで表現された前記誤差データを補正することを特徴とする請求項7又は8に記載のディストーションマッチング方法。
  10. 前記誤差データは、線形誤差成分を除去した非線形誤差成分を含むデータであることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載のディストーションマッチング方法。
  11. 請求項1〜10の何れか一項に記載のディストーションマッチング方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが格納されたコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体。
  12. マスクのパターンを介して基板を露光する複数の露光装置と、
    前記複数の露光装置のうちの特定の露光装置である特定号機を基準として、該特定号機以外の露光装置である一般号機のそれぞれに係るディストーションに関する誤差データを管理する管理サーバと
    を備えることを特徴とする露光システム。
  13. 前記特定号機でパターンが露光転写されるとともに、前記一般号機でパターンが重ね合わせて露光転写された基板を計測対象とし、該特定号機により露光転写されたパターンを基準とした、該一般号機により露光転写されたパターンの誤差量を計測して、前記管理サーバに通信回線を介して出力する計測システムを更に備えることを特徴とする請求項12に記載の露光システム。
  14. マスクのパターンを介して基板を露光する複数の露光装置のうちの特定の露光装置である特定号機でパターンが露光転写されるとともに、該特定号機以外の露光装置である一般号機でパターンが重ね合わせて露光転写された基板を計測対象とし、該特定号機により露光転写されたパターンを基準とした、該一般号機により露光転写されたパターンの誤差量を計測する計測装置と、
    前記計測装置により計測された誤差量を、
    Xi及びYiを所定の直交座標系における前記特定号機により転写されたパターンのi番目のサンプル点の位置を示すX及びY座標値とし、ΔXi及びΔYiを前記所定の正規直交座標系における前記一般号機により転写されたパターンのi番目のサンプル点についてのX及びY軸方向の誤差量とし、nをサンプル点の数として、
    (Xi,Yi,ΔXi,ΔYi),i=1〜n
    の形式で表現されるデルタマップに変換して、前記複数の露光装置を管理する管理サーバに通信回線を介して出力する計測サーバと
    を備えることを特徴とする計測システム。
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