JP2009283813A - ディストーション管理方法、ディストーション管理装置、露光システム、及びデバイス製造方法 - Google Patents

ディストーション管理方法、ディストーション管理装置、露光システム、及びデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】投影像が反転する露光装置と投影像が反転しない露光装置間におけるディストーションマッチングを正確に行い得るようにする。
【解決手段】第1パターンをその投影像が反転する第1投影光学系により投影した像又はこれに相当する転写像と、第2パターンをその投影像が反転しない第2投影光学系により投影した像又はこれに相当する転写像との差であるディストーション差を計測する第1工程(S15)と、前記第1パターンの描画誤差と前記第2パターンの描画誤差の差である描画誤差差を計測する第2工程(S16)と、前記第1工程で計測されたディストーション差から、前記第2工程で計測された前記描画誤差差を差し引いた値をディストーションマッチングデータとして管理する第3工程(S17)とを備えている。
【選択図】図11

Description

本発明は、複数の露光装置を備える露光システムにおける該露光装置間のディストーションマッチングに用いられるディストーションデータを管理するためのディストーション管理方法及びディストーション管理装置、該ディストーション管理装置を備える露光システム、並びに該露光システムを用いるデバイス製造方法に関する。
半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD:charge Coupled Device)、薄膜磁気ヘッド等の各種デバイスの多くは複数の露光装置(以下、号機ということがある)を備える露光システムを用いて、基板上に多数層のパターンを重ねて露光転写することにより製造される。各号機が備える投影光学系のディストーション(収差)は、各号機毎に異なるため、異なる号機を用いて重ね合わせ露光した場合には、これらの間のディストーション差に相当するパターンの重ね合わせ誤差が発生することになる。
このディストーション差に基づくパターンの重ね合わせ誤差を抑制するため、スーパー・ディストーション・マッチング(SDM)等とも呼ばれるディストーションマッチング方法が知られている(例えば、特開2000−36451号公報、特開2001−338860号公報等参照)。
この方法は、露光システム内の複数の露光装置の投影光学系のディストーションを予め計測してディストーションデータとしてデータベースに登録しておき、このディストーションデータと当該基板についての露光履歴とから、元工程(既に露光処理が行われた直前工程)のディストーションに基づく像歪みと同様な像歪みが、現工程(該直前工程の次の工程であり、これから露光処理を行おうとしている工程)で露光に用いられる露光装置で生じるように、該現工程の露光装置の投影光学系の結像特性等をロット単位で調整するようにしたものである。
ディストーションデータ(ディストーション差)の採取は、例えば、以下のように行われる。まず、高精度にパターンが描画された基準レチクルを作成し、該基準レチクルを用いて、ディストーション差を計測すべき2台の号機のうちの一方を用いて基板上に該パターンを露光転写して現像した後、ディストーション差を計測すべき2台の号機のうちの他方を用いて当該基板上に該パターンを重ね合わせて露光転写して現像する。
この基板を所定の重ね合わせ測定装置に搬入して、予め決められた複数のサンプル点において、該基板上に転写されたパターンの重ね合わせ誤差を計測して、これをディストーション差として、露光システムが備える管理サーバにデータベースとして記憶保持する。なお、照明条件(レチクルを照明する照明光学系の瞳面上における光量分布)を変更可能な露光装置の場合には、ディストーションは照明条件によって変化するため、照明条件毎にデータの採取が行われる。
現工程の号機では、元工程の号機と現工程の号機とのディストーション差に基づいて、当該ディストーション差に係る像歪みが現工程の号機で生じるように、該現工程の号機の投影光学系の結像特性及び基板ステージの姿勢等を適宜制御しつつ、露光処理が実施される。このように、2台の号機で、同一の基準レチクルを用いて同一の基板上にそれぞれ露光転写したパターンの重ね合わせ誤差を計測するようしているため、基準レチクルのパターンの描画誤差を考慮する必要はない。
ところで、従来、露光装置の投影光学系はレンズからなる屈折系が主流であったが、近時においては、露光波長の短波長化、高NA化等の要請から、ミラー及びレンズからなる反射屈折系が用いられてきており、更にはミラーのみからなる反射系も用いられるようになってきている。この場合において、投影光学系に含まれるミラーの数が偶数である場合には、従来の屈折系に対して像の反転が生じないので問題はないが、ミラーの数が奇数である場合には、像の反転が生じる。
従って、露光システム内の各号機に、投影像が反転するものと、反転しないものとが混在している場合には、投影像が反転する号機と反転しない号機との間では、同一の基準レチクルを用いてパターンを重ね合わせることができない。このため、重ね合わせ測定装置を用いてディストーション差を計測する場合には、互いに鏡像関係にある2つの基準レチクルを用いて露光転写することになるが、この場合には、各基準レチクルのパターンの描画誤差は一致しないため、これらの描画誤差の差が計測したディストーション差に含まれてしまい、正確なディストーションマッチングを行うことができない場合があるという問題がある。
本発明はこのような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、投影像が反転する露光装置と投影像が反転しない露光装置間におけるディストーションマッチングを正確に行い得るようにすることを目的とする。
特開2000−36451号公報 特開2001−338860号公報
本発明によると、第1パターンをその投影像が反転する第1投影光学系により投影した像又はこれに相当する転写像と、第2パターンをその投影像が反転しない第2投影光学系により投影した像又はこれに相当する転写像との差であるディストーション差を計測する第1工程と、前記第1パターンの描画誤差と前記第2パターンの描画誤差の差である描画誤差差を計測する第2工程と、前記第1工程で計測されたディストーション差から、前記第2工程で計測された前記描画誤差差を差し引いた値をディストーションマッチングデータとして管理する第3工程と、を備えるディストーション管理方法が提供される。
本発明では、前記ディストーション差から前記描画誤差差を差し引いた値をディストーションマッチングデータとして管理するようにしたので、投影像が反転する投影光学系を備える露光装置と投影像が反転しない投影光学系を備える露光装置間におけるディストーションマッチングを正確に行うことができるようになる。なお、本発明の他の態様及び作用効果は以下の実施形態を通じて明らかになる。
本発明によれば、投影像が反転する露光装置と投影像が反転しない露光装置間におけるディストーションマッチングを正確に行うことができるようになるという効果がある。
[露光システム]
まず、本実施形態に係る露光システム(リソグラフィシステム)の全体構成について、図1を参照して説明する。なお、本実施形態では、露光装置を号機という場合がある。
図1には、本発明の実施形態に係る露光システム100の全体構成が概略的に示されている。この露光システム100は、n台の露光装置EX1〜EXn、ホスト計算機システム200、ターミナルサーバ300、計測システム400、管理サーバとしてのSDMサーバ(Super Distortion Matching Server)500等を備えている。各露光装置EX1〜EXn、ターミナルサーバ300、計測システム400、及びSDMサーバ500は、ローカルエリアネットワーク(LAN)600に接続されている。
SDMサーバ500は、SCSI(Small Computer System Interface)等の通信インタフェース510を介して接続された記憶装置520を備えている。ホスト計算機システム200は、ターミナルサーバ300を介してLAN600に接続されている。これにより、各露光装置EX1〜EXn、ホスト計算機システム200、ターミナルサーバ300、計測システム400、及びSDMサーバ500の相互間の通信経路が確保されている。
[露光装置]
露光装置EX1〜EXnのそれぞれは、レチクルステージとウエハステージとを静止させた状態で露光を行うステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)、レチクルステージとウエハステージとを同期移動させつつ露光を行うステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(スキャニング・ステッパ)、その他の形式の露光装置の何れであってもよく、これらが混在していてもよい。この実施形態では、露光装置EX1〜EXnはステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置であるものとする。
また、露光装置EX1〜EXnのそれぞれは、一般の露光システムでは、複数のレンズのみからなる屈折系から構成された投影光学系を備える露光装置(投影像が反転しない露光装置)、複数のレンズ及び偶数個のミラーからなる反射屈折系から構成された投影光学系を備える露光装置(投影像が反転しない露光装置)、偶数個のミラーのみからなる反射系から構成された投影光学系を備える露光装置(投影像が反転しない露光装置)、複数のレンズ及び奇数個のミラーからなる反射屈折系から構成された投影光学系を備える露光装置(投影像が反転する露光装置)、奇数個のミラーのみからなる反射系から構成された投影光学系を備える露光装置(投影像が反転する露光装置)の何れであってもよく、これらが混在していてもよいが、この実施形態では、露光装置EX1〜EXnのうちの露光装置EX1及び露光装置EX2は複数のレンズのみからなる屈折系から構成された投影光学系を備える露光装置(投影像が反転しない露光装置)であり、露光装置EX1〜EXnのうちの露光装置EX3及びEX4は複数のレンズ及び奇数個のミラーからなる反射屈折系から構成された投影光学系を備える露光装置(投影像が反転する露光装置)であるものとする。
露光装置EX1〜EXnは、例えば、図2に示すように構成されている。なお、各露光装置EX1〜EXnは、投影光学系の構成が異なる場合があることを除いて、基本的に同じ構成であるものとして、露光装置EX1について代表的に説明し、他の露光装置EX2〜EXnについての説明は省略する。
露光装置EX1は、投影光学系PLに対してレチクルステージRSTとウエハステージWSTとを同期移動させつつ、レチクルRに形成されたパターンの像をウエハW上のショット領域に逐次転写するステップ・アンド・スキャン方式の露光装置である。
照明光学系ILSは、光源LS、オプティカルインテグレータOPI、照明系開口絞りIAS、並びに固定ブラインドFRBL及び可動ブラインドMRBLを有するレチクルブラインド機構RBL等を備えて構成される。なお、同図では、レンズ系やミラー系等は省略している。光源LSとしては、ここでは、ArFエキシマレーザ光源(波長193nm)を用いるものとするが、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)を射出する超高圧水銀ランプ、又はKrFエキシマレーザ(波長248nm)、Fレーザ(波長157nm)、その他の光源を用いることができる。
光源LSから射出されたレーザ光は、不図示の可変減光器、照度調整ユニット、ビーム整形光学系等(何れも不図示)を経て、オプティカルインテグレータ(フライアイレンズ、内面反射型インテグレータ、回折光学素子等)OPIに入射される。オプティカルインテグレータOPIの射出面(射出側焦点面)、即ちレチクルRのパターン面に対する光学的なフーリエ変換面(照明系の瞳面、投影光学系PLの瞳面と光学的に共役な面)には、転写すべきパターンに応じて照明条件を変更するための照明系開口絞り板BALが配置されている。
照明系開口絞り板BALは、回転軸の周りで回転自在に構成された円板からなり、通常照明用の円形の開口絞り、輪帯照明用の開口絞り、複数(例えば4極)の偏心した小開口よりなる変形照明用の開口絞り)、及び小さいコヒーレンスファクタ(σ値)用の小円形の開口絞り等を含む複数の開口絞りIASが周方向に沿って配置されている。照明系開口絞り板BALの回転軸は不図示の駆動モータにより回転され、オプティカルインテグレータOPIの射出面に配置する開口絞りを切り換えることにより照明条件を変更できるようになっている。
オプティカルインテグレータOPIから射出されて開口絞り板BALの開口絞りIASの何れかを通過した光は、レチクルRのパターン面(下面)との共役面又はその近傍に配置された固定ブラインド(固定照明視野絞り)FRBL及び可動ブラインド(可動照明視野絞り)MRBLから構成されるレチクルブラインド機構RBLに入射され、その断面形状がスキャン方向(ここでは、Y方向とする)に直交する方向(X方向)に伸びるスリット状に整形される。可動ブラインドMRBLにより、レチクルRに照射される照明光ILによる照明領域IAを任意に変更設定することができる。
なお、照明光学系ILS又は投影光学系PLの瞳面上での照明光ILの光量分布(2次光源の大きさや形状)を変更するために、例えば照明光学系ILS内に交換して配置される複数の回折光学素子、照明光学系ILSの光軸に沿って可動なプリズム(円錐プリズム、多面体プリズムなど)、及びズーム光学系の少なくとも1つを含む光学ユニットを、光源LSとオプティカルインテグレータOPIとの間に配置し、オプティカルインテグレータがフライアイレンズであるときはその入射面上での照明光の強度分布、オプティカルインテグレータが内面反射型インテグレータであるときはその入射面に対する照明光の入射角度範囲などを可変とするようにしてもよい。
可動ブラインドMRBLを通過した光は、不図示のコンデンサレンズ系等を経て、照明光ILとして射出され、投影光学系PLの物体面に配置されたレチクルRのパターン面(下面)の照明領域(照明視野領域)IAを照明する。レチクルRは、レチクルステージRST上に吸着保持されており、レチクルステージRST上の一端にはレチクル用干渉計システムIFRからの測長用のレーザビームが照射される移動鏡MRrが固定されている。
レチクルRの位置決めは、レチクルステージRSTを光軸AXと垂直なXY平面内で並進移動させるとともに、XY平面内で微小回転させるレチクル駆動装置(不図示)によって行われる。このレチクル駆動装置は、レチクルRのパターンの像をウエハW上に転写する際には、レチクルステージRSTを一定速度で所定のスキャン方向(Y方向)に走査する。レチクルステージRSTの上方には、レチクルRの周辺に複数形成されたレチクルアライメント用のマークを光電検出する一対のアライメント系RALがスキャン方向に沿ってそれぞれ設けられている。アライメント系RALの検出結果は、レチクルRを投影光学系PLの光軸AXに対して所定の精度で位置決めするためなどに使用される。干渉計システムIFRは、移動鏡MRrにレーザビームを投射し、その反射ビームを受光してレチクルRの位置変化を計測する。
照明光ILのもとで、レチクルRの照明領域IA内に形成されたパターンの像が両側テレセントリックな投影光学系PLを介して所定の投影倍率α(αは例えば1/4又は1/5等)で、投影光学系PLの結像面に配置されるウエハW上のスリット状の露光領域(投影光学系PLに関して照明領域IAと共役な領域)に投影される。
ここでは、露光装置EX1,EX2の投影光学系PLは、投影像が反転しない屈折系に係る投影光学系であり、複数のレンズを備えて構成されている。なお、露光装置EX3,EX4の投影光学系PLは、投影像が反転する反射屈折系であり、複数のレンズ及び奇数個のミラーを備えて構成されている。
これらの光学素子(レンズ及び/又はミラー)のうちのいくつかは、位置(X,Y,Z軸方向の位置)及び姿勢(光軸AXに対する角度)が調整可能となっており、これらの光学素子の位置又は姿勢を調整することで投影光学系PLの倍率、像面湾曲、歪曲収差等の光学特性が調整可能となっている。なお、本願明細書では、これら倍率、像面湾曲、歪曲収差等の投影像の形状(像歪み)に影響を与える収差等の光学特性をディストーションという。この結像特性の調整は、主制御装置CNTによる制御の下、結像特性制御装置ICCによって行われる。
ウエハWを載置してXY平面に沿って2次元移動するウエハステージWST上には、ウエハテーブルWTBが設けられ、ウエハテーブルWTBには、ウエハWを真空吸着するウエハホルダWHが設けられている。ウエハテーブルWTBは、不図示のオートフォーカス機構(AF機構)の計測値に基づいて、ウエハホルダWHをZ方向(光軸AX方向)に微小移動させるとともに微小傾斜させる。
ウエハステージWSTのXY平面内での移動座標位置とヨーイングによる微小回転量とは、ウエハ用干渉計システムIFWによって計測される。この干渉計システムIFWは、レーザ光源(不図示)からの測長用のレーザビームをウエハステージWSTのウエハテーブルWTBに固定された移動鏡MRwに照射し、その反射光と所定の参照光とを干渉させてウエハステージWSTの座標位置と微小回転量(ヨーイング量)とを計測する。
投影光学系PLの側方には、ウエハWに形成されたウエハマーク(アライメントマーク)の位置情報を計測するための、オフ・アクシス型のアライメントセンサALGが設けられている。アライメントセンサALGとしては、この実施形態では、ウエハW上のレジストを感光させないブロードバンドな検出光を対象マークに照射し、その対象マークからの反射光により受光面に受光された対象マークの像と、不図示の指標(センサ内に設けられた指標板上の指標マーク)の像とを2次元CCD(Charge Coupled Device)等からなる撮像素子(カメラ)で撮像し、それらの撮像信号を出力する画像処理型のFIA(Field Image Alignment)方式のセンサが用いられている。アライメントセンサALGによる計測結果は、露光装置を全体的に制御する主制御装置CNTに供給されるようになっている。
なお、アライメントセンサは、FIA系に限られず、コヒーレントな検出光を対象マークに照射し、その対象マークから発生する散乱光または回折光を検出する、あるいはその対象マークから発生する2つの回折光(例えば同次数)を干渉させて検出するアライメントセンサを単独であるいは適宜組み合わせて用いてもよい。
また、ウエハステージWSTのウエハテーブルWTB上には、AF機構が備えるAFセンサのキャリブレーションやベースライン量の計測等に用いられる基準板(不図示)が取り付けられている。基準板の表面には、レチクルRのマークとともにアライメント系RALで検出可能な基準マーク(フィジューシャルマーク)やその他のマークが形成されている。AFセンサは投影光学系PLの像面に対するウエハWの表面のずれ量を計測するセンサである。ベースライン量とは、ウエハW上に投影されるレチクルのパターン像の基準位置(例えば、パターン像の中心)とアライメントセンサALGの視野中心との距離を示す量である。
主制御装置CNTは、例えばマイクロコンピュータから構成され、露光装置EX1の各部を統括的に制御する。また、図1では、露光装置EX1がLAN600に接続されているものとして説明したが、厳密には、主制御装置CNTがLAN600に接続されている。主制御装置CNTは、LAN600及びターミナルサーバ300を介して、ホスト計算機システム200との間で通信を行い、ホスト計算機システム200からの指令に応じて各種の制御動作を実行する。
[計測システム]
次に、計測システム400について、図3を参照して説明する。計測システム400は、計測センサ410を備える計測装置及び計測制御装置(計測サーバ)450を備えて構成されている。計測装置は、この露光システムについて、少なくとも一台が設けられており、この露光システムを構成する製造ライン中にインラインで設けられている。但し、オフラインで設けられていてもよい。
計測センサ410は、ウエハステージ上に載置されたウエハWに形成されているマーク(例えば、アライメントマーク)の位置を計測するセンサであり、露光装置EX1が備える撮像式アライメントセンサと基本的に同じものを用いることができる。ここでは、一例として、FIA(Field Image Alignment)方式に用いられるセンサについて説明するが、LSA(Laser Step Alignment)方式、あるいはLIA(Laser Interferometric Alignment)方式に用いられるセンサであってもよい。
なお、LSA方式のセンサは、レーザ光を基板に形成されたマークに照射し、回折・散乱された光を利用してそのマークの位置を計測するセンサであり、LIA方式のアライメントセンサは、基板表面に形成された回折格子状のマークに、僅かに波長が異なるレーザ光を2方向から照射し、その結果生ずる2つの回折光を干渉させ、この干渉光の位相からマークの位置情報を検出するセンサである。計測センサ410は、露光装置EX1の場合と同様に、これらの3つの方式のセンサのうち、2つ以上のセンサを設けて、それぞれの特徴及び状況に応じて使い分けできるようにすることもできる。
図3において、計測センサ410には光ファイバ411を介して外部のハロゲンランプ等の照明光源から照明光IL10が導かれる。照明光IL10はコンデンサレンズ412を介して視野分割絞り413に照射される。視野分割絞り413には、図示は省略しているが、その中央に幅広矩形状の開口よりなるマーク照明用絞りと、マーク照明用絞りを挟むように配置された一対の幅狭矩形状の開口よりなる焦点検出用スリットとが形成されている。照明光IL10は、視野分割絞り413によってウエハW上のアライメントマーク領域を照明するマーク照明用の第1光束と、アライメントに先立つ焦点位置検出用の第2光束とに分割される。
このように視野分割された照明光IL20は、レンズ系414を透過し、ハーフミラー415及びミラー416で反射され、対物レンズ417を介してプリズムミラー418で反射され、ウエハW上に形成されたマークMを含むマーク領域とその近傍に照射される。照明光IL20を照射したときのウエハWの表面の反射光は、プリズムミラー418で反射され、対物レンズ417を通過してミラー416で反射された後、ハーフミラー415を透過する。その後、レンズ系419を介してビームスプリッタ420に至り、反射光は2方向に分岐される。ビームスプリッタ420を透過した第1の分岐光は、指標板421上にマークMの像を結像する。そして、この像及び指標板421上の指標マークからの光が、二次元CCDによりなる撮像素子422に入射し、撮像素子422の受光面にマークM及び指標マークの像が結像される。
一方、ビームスプリッタ420で反射された第2の分岐光は、遮光板423に入射する。遮光板423は、所定の矩形領域に入射した光は遮光し、該矩形領域以外の領域に入射した光は透過する。よって、遮光板423は前述した第1の光束に対応する分岐光を遮光し、第2の光束に対応する分岐光を透過する。遮光板423を透過した分岐光は、瞳分割ミラー424によりテレセントリック性が崩された状態で、一次元CCDよりなるラインセンサ425に入射し、ラインセンサ425の受光面に焦点検出用スリットの像が結像される。
ここで、ウエハWと撮像素子422との間はテレセントリック性が確保されているため、ウエハWが照明光及び反射光の光軸と平行な方向に変位すると、撮像素子422の受光面上に結像されたマークMの像は、撮像素子422の受光面上における位置が変化することなくデフォーカスされる。これに対して、ラインセンサ425に入射する反射光は、上述のようにそのテレセントリック性が崩されているため、ウエハWが照明光及び反射光の光軸と平行な方向に変位すると、ラインセンサ425の受光面上に結像された焦点検出用スリットの像は分岐光の光軸に対して交差する方向に位置ずれする。このような性質を利用して、ラインセンサ425上における像の基準位置に対するずれ量を計測すればウエハWの照明光及び反射光の光軸方向の位置(焦点位置)が検出される。
この計測センサ410は、プロセス処理において、ウエハW上に露光転写された複数のパターンの重ね合わせ誤差を計測するものであるが、2台の露光装置間のディストーション差を求めるために、当該2台のうちの一方の露光装置で露光転写されたパターン(基準レチクルに形成されたパターン)と他方の露光装置で露光転写されたパターン(基準レチクルに形成されたパターン)との重ね合わせ誤差を計測することもできる。
撮像素子422による撮像画像データ(画素毎の階調データ)は、計測制御装置450に送られる。計測制御装置450は、撮像画像データを所定の計測方向に直交する方向に積算して1次元信号とし、例えば折り返し自己相関処理、所定のテンプレートを用いたテンプレートマッチング処理又はエッジ位置計測処理(パターン(マークM)の輪郭を求める処理、得られた輪郭からパターンの要素各々のエッジ位置を検出する処理、検出したエッジ位置からパターン中心を求める処理)等の中心導出処理を行って、その位置情報(X,Y座標値)を求める。求めた座標値(X,Y座標値)は計測制御装置450が備える不図示の記憶装置に記憶保持される。また、計測制御装置450は、必要に応じて、LAN600を介してSDMサーバ500に当該計測結果を送信する。
[SDMサーバ]
図1において、SDMサーバ500は、演算能力に優れた中規模のコンピュータシステム(例えば、ミニコンやエンジニアリング・ワークステーション)によって構成されたリソグラフィシステムの支援装置である。このSDMサーバ500は、LAN600を介した露光装置EX1〜EXnとの通信の他に、LAN600及びターミナルサーバ300を介して、ホスト計算機システム200との間で通信を行う。
また、SDMサーバ500は、露光装置EX1〜EXn等との通信に際し、必要に応じて記憶装置520に対するデータの読み書きを行う。なお、SDMサーバ500には、マンマシンインタフェースとしての表示ディスプレイとキーボードやマウス等のポインティングデバイス等とを含む入出力装置(不図示)が設けられている。また、SDMサーバ500には、CD(compact disc),DVD(digital versatile disc),MO(magneto−optical disc)あるいはFD(flexible disc)等の情報記録媒体のドライブ装置(不図示)が、外付けで接続されている。
SDMサーバ用のプログラム及びデータが記憶された情報記録媒体がこのドライブ装置にセットされ、読み込まれることにより、SDMサーバ500としての機能が実現される。SDMサーバ500は、計測制御装置450から送られる各露光装置EX1〜EXnの投影像の歪みに関するディストーションデータを記憶装置520内のデータベースに登録する。計測制御装置450から送られるディストーションデータは、後述する所定の形式(デルタマップ)として表現されて、SDMサーバ500に送られ、SDMサーバ500において管理される。
[ターミナルサーバ及びホスト計算機システム]
ターミナルサーバ300は、LAN600における通信プロトコルとホスト計算機システム200の通信プロトコルとの相違を吸収するためのゲートウエイプロセッサとして構成される。このターミナルサーバ300の機能によって、ホスト計算機システム200と、LAN600に接続された露光装置EX1〜EXn、計測システム400、及びSDMサーバ500等との間の通信が可能となる。
ホスト計算機システム200は大型のコンピュータを含んで構成される製造管理システム(MES:Manufacturing Execution System)である。ここで、製造管理システムとは、生産ラインで流れている各製品の工程、設備、条件、作業データをコンピュータで全て管理し、分析し、これにより品質向上、歩留まり向上及び作業ミス低減等のより効率的な生産を支援するシステムである。なお、ホスト計算機システム200はMES以外でもよく、例えば専用のコンピュータを用いてもよい。
[投影光学系]
次に、投影像が反転する投影光学系と投影像が反転しない投影光学系について、図4〜図8を参照して説明する。図4において、符号R1はレチクルステージRST上に保持されたレチクルを示しており、このレチクルR1には「F」というパターンP1が形成されているものとする。なお、このパターンP1は、説明の理解のために模式化して例示したものであり、実際のパターンはこのような文字により表現されるものでないことは言うまでもない。また、レチクルR1には、図示は省略しているが、レチクルR1を所定の基準に整合させるためのアライメントマーク、レチクルRの識別情報やその他の情報を含むバーコード等も形成されている。
図5及び図6は投影像が反転しない投影光学系によるレチクルR1のパターンP1の基板面S上における投影像又は転写像(以下、単に投影像という)IM1,IM2を示しており、図5は正立像、図6は倒立像となっている。図5の投影像IM1と図6の投影像IM2とは、Z軸(X軸及びY軸に直交する軸)回りに180度回転した関係となっている。従って、同一のレチクルR1を用い、ディストーション差を計測する対象としての2台の号機のうち、何れか一方の号機のレチクルステージRSTにレチクルR1を投入する際に、その投入方向をZ軸回りに180度回転させることにより、図5に係る投影光学系と図6に係る投影光学系との間のディストーション差を、同一の基板上に転写されたこれらの重ね合わせパターンを計測することにより求めることができる。この場合には、レチクルR1のパターンP1に描画誤差がある場合であっても、何れの像にも同じ量の描画誤差が重畳されるため、レチクルR1の描画誤差は考慮する必要はない。
図7及び図8は投影像が反転する投影光学系によるレチクルR1のパターンP1の投影像IM3,IM4を示しており、図7は反転正立像、図8は反転倒立像となっている。図7の投影像IM3と図8の投影像IM4とは、Z軸回りに180度だけ回転した関係となっている。従って、同一のレチクルRを用い、ディストーション差を計測する対象としての2つの号機のうち、何れか一方の号機のレチクルステージRSTにレチクルR1を投入する際に、その投入方向をZ軸回りに180度回転させることにより、図7に係る投影光学系と図8に係る投影光学系との間のディストーション差を、同一の基板上に転写されたこれらの重ね合わせパターンを計測することにより求めることができる。この場合にも、レチクルR1のパターンP1に描画誤差がある場合であっても、何れの像にも同じ量の描画誤差が重畳されるため、レチクルR1の描画誤差は考慮する必要はない。
図5に係る投影光学系の投影像IM1と図7若しくは図8に係る投影光学系の投影像IM3,IM4、又は図6に係る投影光学系の投影像IM2と図7若しくは図8に係る投影光学系による投影像IM3,IM4(即ち、投影像が反転しない投影光学系による投影像IM1,IM2と投影像が反転する投影光学系による投影像IM3,IM4)は、Z軸回りの回転対称とはなっていない、即ち、X軸又はY軸に関して鏡像の関係(X軸又はY軸を中心として180度回転した関係)となっているため、これらの像を重ね合わせることはできない。従って、転写パターンの重ね合わせからディストーション差を求める場合には、原則として、同一のレチクルR1を用いて計測することはできず、図8に示されるように、レチクルR1とX軸又はY軸(ここでは、Y軸とする)に関して鏡像の関係にあるパターンP2が形成された他のレチクルR2を用いる必要が生じる。この場合には、これらの2枚のレチクルR1,R2に形成されるパターンP1,P2の描画誤差は同一ではないので、これを補正しない場合にはこれら2枚のレチクルR1,R2の描画誤差の差(描画誤差差)に相当する誤差が求めたディストーション差に含まれることになり、正確なディストーション差とはならないことから問題である。
なお、図10に示されるように、互いにY軸(又はX軸)に関して鏡像の関係にあるパターンP1,P2をそれぞれ単一のレチクルR3上に形成すれば、単一のレチクルR3を用いて重ね合わせの計測を行うことは可能であるが、投影像が反転しない投影光学系による投影像と投影像が反転する投影光学系による投影像は、互いに反転した関係にあるため、即ち、パターンP1の投影像にパターンP2の投影像が重ね合わされるため、パターンP1,P2の描画誤差差は、上述の2枚のレチクルR1,R2を用いた場合と同様に、求めたディストーション差に含まれることになり、同様に問題である。
このため、本実施形態では、予め、これらの鏡像関係にあるパターンの描画誤差をそれぞれ計測し、該描画誤差の差(描画誤差差)を号機間のディストーション差とともに管理し、あるいはディストーション差から描画誤差差を差し引いた値を管理するようにしている。以下、これらの管理方法をも含めて、ディストーションデータの収集について詳細に説明する。なお、本願明細書において、単にディストーション差という場合には、描画誤差差の補正前のディストーション差又は補正後のディストーション差をいうものとし、これらを区別する場合には、前者を補正ディストーション差と、後者を計測ディストーション差ということにする。
[ディストーションデータの収集]
各号機EXi(i=1〜n)のディストーションデータ(ディストーション差)の収集は、以下のように行われる。なお、ここでは、投影像が反転しない投影光学系を備える号機EX1と投影像が反転する投影光学系を備える号機EX3との間に係るディストーション差を収集する場合を中心として説明する。この処理は、各号機EXiの投影光学系PLの結像特性が経時的に変化する場合を考慮して、定期的にあるいは必要に応じて行われる。
まず、互いに鏡像関係にあるパターン(第1パターン、第2パターン)がそれぞれ形成された2枚の基準レチクル(第1パターンが形成された第1基準レチクル、第2パターンが形成された第2基準レチクル)を準備し、パターンの描画誤差を、オフラインで設けられた絶対値計測測定機を用いて、所定の計測点において計測し、これらの差、即ち描画誤差差を記憶保持する。絶対値計測測定機は、レチクルのパターンの所定の複数の計測点における理論値(設計値)からの誤差(ずれ量)を直接測定する計測装置である。絶対値計測測定機としては、具体的には、例えば、「光波」等とも呼ばれることがあるマスク測定システム Nikon XY−5iを用いることができる。計測された描画誤差差に係るデータは、SDMサーバ500の記憶装置520に記憶されるものとする。
なお、互いに鏡像関係にある複数のパターンが形成された単一の基準レチクルを用いる場合には、当該基準レチクルのパターンの描画誤差を絶対値計測測定機を用いて計測し、その計測された座標値とこれをX軸又はY軸に関して反転した座標値との差分を描画誤差差とすればよい。なお、互いに鏡像関係にある複数のパターンが形成された基準レチクルとしては、例えば、レチクル中心を中心として、等間隔(例えば、10mm間隔)で、XY2次元方向に計測用の複数のマークが正確に配列的に形成されたものを用いることができる。この場合のマークの点数nは例えば85点〜200点程度である。
基準レチクルのパターンの描画誤差は、ディストーションやその他の誤差が最小となるように、極めて高精度に調整された露光装置を用いて該基準レチクルのパターンをウエハに露光転写して、該ウエハ上に転写された転写像を計測して間接的に求めるようにしてもよい。
2台の号機間のディストーション差の計測は、図11のフローチャートに示されるような手順で行われる。まず、第1基準レチクルを用いて、当該2台の号機のうちの一方の号機(EX1とする)で第1パターンを基板上に露光転写し(ステップS11)、現像・エッチング後(ステップS12)、第2基準レチクルを用いて、当該2台の号機のうちの他方の号機(EX3とする)で第2パターンを当該基板上の第1パターンに重ね合わせて露光転写し(ステップS13)、現像・エッチング後(ステップS14)、これらの転写像を重ね合わせ測定機を用いて、所定の複数の計測点における誤差(ずれ量)を計測して(ステップS15)、ディストーション差を求める。但し、この段階では、ディストーション差にはレチクルの描画誤差差に相当する誤差が含まれている。
次いで、予め計測しておいた両基準レチクルのパターンの描画誤差差をS15で求められた計測ディストーション差から差し引くことにより補正し(ステップS16)、これを補正ディストーション差として管理する(ステップS17)。
具体的には、以下の通りである。まず、オペレータ又はホスト計算機システム200により、テスト露光の指示(ディストーション計測指示)がなされると、号機EX1において、不図示のレチクル搬送系により第1基準レチクルが搬送され、ローディングポジションにあるレチクルステージRSTに吸着保持される。その後、ウエハW上の第1ショット領域に対して、走査露光が行われ、第1基準レチクルのパターン(マーク)が転写される。
次いで、主制御装置CNTにより、予め定められた手順に従って、照明条件が変更され、その変更後の第2の照明条件下で、上記と同様にしてウエハW上の第2ショット領域に対して、第1基準レチクルのパターンが転写される。同様に、照明条件を変更しつつ、設定された全ての照明条件下での第1基準レチクルのパターンのウエハW上の異なるショット領域に対する転写を行う。全ての照明条件についての転写が終了したならば、主制御装置CNTにより不図示のウエハ搬送系を用いてウエハホルダ上のウエハWが不図示のC/Dに搬送される。
そして、C/DによりそのウエハWの現像・エッチングが行われ、ウエハW上に基準レチクルマークに対応するレジストパターンが形成される。現像・エッチングが終了したウエハWは、C/Dによりレジストが塗布された後に、号機EX3に搬入される。号機EX3において、不図示のレチクル搬送系により第2基準レチクルが搬送され、ローディングポジションにあるレチクルステージRSTに吸着保持される。その後、ウエハW上の第1ショット領域に対して、走査露光が行われ、第2基準レチクルのパターン(マーク)が転写される。
次いで、主制御装置CNTにより、予め定められた手順に従って、照明条件が変更され、その変更後の第2の照明条件下で、上記と同様にしてウエハW上の第2ショット領域に対して、第2基準レチクルのパターンが転写される。同様に、照明条件を変更しつつ、設定された全ての照明条件下での第2基準レチクルのパターンのウエハW上の異なるショット領域に対する転写を行う。全ての照明条件についての転写が終了したならば、主制御装置CNTにより不図示のウエハ搬送系を用いてウエハホルダ上のウエハWが不図示のC/Dに搬送される。
そして、C/DによりそのウエハWの現像・エッチングが行われ、ウエハW上に第2基準レチクルのパターンの反転像に対応するレジストパターンが形成される。現像・エッチングが終了したウエハWは、ウエハ搬送系を用いて計測システム400のウエハステージ(ウエハホルダ)上にロードされ、ウエハW上の第1ショット領域に形成されたパターン(マーク)を計測センサ410を用いて順次検出する。計測制御装置450は、それぞれの計測値と対応するウエハ干渉計の計測値とに基づいて、重ね合わせされたパターンの所定の計測点における誤差(X,Y座標値)を、付属の記憶装置内に記憶する。以後同様にして、ウエハW上の第2ショット領域、第3ショット領域、……に形成されたパターンの所定の計測点における誤差を同様に記憶する。このようにして、設定された全ての異なる照明条件の下で形成されたパターンの所定の計測点における誤差が記憶される。
このようにして、得られた位置ずれ量のデータ(ディストーション差)を照明条件毎に求め、それぞれの計測時刻データとともに、付属の記憶装置に記憶する。求められたディストーション差はディストーションデータとしてSDMサーバ500に転送される。SDMサーバ500は、計測制御装置450から送られたこれらのデータを、記憶装置520内のデータベースに登録して管理する。
SDMサーバ500は、この計測ディストーション差を、第1基準レチクルのパターンと第2基準レチクルのパターンの描画誤差差で補正、即ち、計測ディストーション差に係る座標値と当該描画誤差差に係る座標値との差分を求め、これを補正ディストーションデータとして管理する。
この補正ディストーションデータは、必要に応じて、号機EX3の主制御装置CNTに転送される。これを受信した主制御装置CNTは、下記に示すような三次元モデル式(式1)に、この補正ディストーションデータに係る座標値を代入して、最小自乗法を用いて号機EX3についてのディストーションの補正に関する近似式を求め、該近似式の各項についての係数(kパラメータ)で表現したディストーション補正値又はこれに相当する調整量を求める。
Δx(x、y)=k+kx+ky+k+kxy+k11
+k13+k15y+k17xy+k19
Δy(x、y)=k+ky+kx+k+k10yx+k12
+k14+k16x+k18yx+k20 …(式1)
なお、ここでは、SDMサーバ500から補正ディストーションデータを号機EX3の主制御装置CNTに送り、主制御装置CNTにおいて、ディストーション補正値又はこれに相当する調整量を算出するようにしたが、SDMサーバ500において、ディストーション補正値又はこれに相当する調整量を算出・管理し、号機EX3からの要求に応じて、このディストーション補正値又はこれに相当する調整量を号機EX3の主制御装置CNTに送るようにしてもよい。他の投影像が反転しない投影光学系を備える号機と他の投影像が反転する投影光学系を備える号機とのディストーション差は、上記と同様にして求められる。
投影像が反転しない投影光学系を備える号機同士、又は投影像が反転する投影光学系を備える号機同士については、単一の基準レチクルを準備し、この基準レチクルを用いて、ディストーション差を計測すべき2台の号機のうちの一方の号機でパターンを基板上に露光転写し、次いで、同じ基準レチクルを用いて、ディストーション差を計測すべき2台の号機のうちの他方の号機でパターンを当該基板上のパターンに重ね合わせて露光転写し、その転写像を重ね合わせ測定機を用いて、所定の複数の計測点における誤差(ずれ量)を計測することにより行うことができる。この場合のディストーション差は、レチクルの描画誤差差で補正する必要はない。
[ディストーション調整]
次に、ウエハWに露光処理を行う際の投影光学系PLのディストーションの調整処理について説明する。まず、ホスト計算機システム200からウエハWの露光履歴データ等を含む所定の露光コマンドがSDMサーバ500及び露光処理を実施すべき号機に対して送られる。なお、ウエハWの露光履歴データは、ホスト計算機システム200の内部記憶装置内に記憶されているものとする。露光履歴データには、元工程を行った号機のID、元工程を処理したときのプロセスプログラムID、元工程の照明条件ID等の情報、及び現工程を行う号機のID、現工程で用いるプロセスプログラムID、現工程の照明条件ID等の情報が含まれる。
SDMサーバ500は、露光コマンドを受信すると、元工程の号機ID及び照明条件ID並びに現工程の号機ID及び照明条件IDに基づいて、ここでは、元工程の号機は号機EX1、現工程の号機は号機EX3であるものとして、当該照明条件に係る補正ディストーション差(ディストーションデータ)を対応する号機EX3に送る。
号機EX3の主制御装置CNTでは、前記式1を用いて、各係数(補正パラメータ)k1〜k20のうち、号機EX3の仕様等に応じた調整可能な係数を算出する。主制御装置CNTは、算出した補正パラメータと、レンズパラメータファイルとに基づいて、号機EX3のショット形状誤差を号機EX1のショット形状に合わせる(ディストーションマッチングさせる)ための調整量(投影光学系PLの結像特性補正用の可動レンズの光軸方向駆動量及び傾斜量、即ち各駆動素子に対する印加電圧等)を所定の演算により求める。ここで、レンズパラメータファイルとは、補正パラメータとの関係で、可動レンズを駆動する駆動素子毎の駆動量(調整量)が設定されたテーブルデータファイルである。号機EX3では、主制御装置CNTにより算出された調整量に基づき、結像特性制御装置ICCにより投影光学系PLの結像特性が調整され、号機EX3のディストーションが号機EX1のディストーションにマッチングされる。
その後、号機EX3により、前述した走査露光方式で現工程の露光が行われ、レチクル(プロセスレチクル)Rに形成されたパターンがウエハW上の各ショット領域にそれぞれ重ね合わせて転写される。なお、露光開始に先立って、レチクルアライメント及びアライメントセンサALGのベースライン計測、並びにウエハアライメント(EGA方式など)の準備作業が行われており、ウエハアライメントの結果得られた各ショット領域の位置情報及び計測されたベースラインに基づいて、各ショット領域の露光のための加速開始位置(走査開始位置)へのウエハW(ウエハステージWST)の移動が行われることは、言うまでもない。露光装置EX3による現工程の露光が終了すると、主制御装置CNTからLAN600及びターミナルサーバ300を介してホスト計算機システム200に、露光終了の通知とともにその露光履歴データが送られる。
なお、ディストーションマッチングに用いる多項式として、上述の式1では、3次までの演算式を示したが、4次以上の演算式を用いてもよい。
また、上述した実施形態では、ディストーション差を計測すべき2台の号機でそれぞれ基準レチクルのパターンを同一の基板上に転写して、各パターン間の重ね合わせ誤差を計測し、その計測結果からレチクルの描画誤差差を差し引くことにより、ディストーション差を求め、これを管理するようにしたが、各号機で基準レチクルのパターンの投影像を別々の基板に露光転写し、各基板に転写されたパターンの所定の基準(理想格子等)からのずれ量を計測し、それぞれ計測結果の差分を求め、求めた差分からレチクルの描画誤差差を差し引くことにより、ディストーション差を求め、これを管理するようにしてもよい。また、各号機で基準レチクルのパターンの投影像をそれぞれ空間像計測装置を用いて空間像計測して、所定の基準(理想格子等)からのずれ量を計測し、計測結果の差分を求め、求めた差分からレチクルの描画誤差差を差し引くことにより、ディストーション差を求め、これを管理するようにしてもよい。
本実施形態によると、ディストーション差から描画誤差差を差し引いた値をディストーションマッチングデータとして管理するようにしたので、投影像が反転する投影光学系を備える露光装置(例えば、EX1)と投影像が反転しない投影光学系を備える露光装置(例えば、EX3)間におけるディストーションマッチングを正確に行うことができるようになる。
[特殊基準レチクル]
次に、本実施形態に用いて好適な基準レチクル(特殊基準レチクル)について、図12〜図15を参照して説明する。図12に示されるように、この特殊基準レチクルSRは、Y軸に関して互いに鏡像関係にある複数のパターン(マークMm1〜Mm9)が形成された基準レチクルである。各マークMm(Mm1〜Mm9)は、レチクルSRのパターン面上に複数配列的に配置して構成されており、それぞれ一対のマーク要素M(M1〜M9),m(m1〜m9)から構成されている。マーク要素Mは比較的に大きい矩形状のマークとなっており、マーク要素mは比較的に小さい矩形状のマークとなっている。マーク要素Mとマーク要素mとはY軸方向にオフセットyo(例えば、100μm)の間隔をもって配置されている。X軸方向のオフセットは0である。
一対のマーク要素M,mは、Y軸に関して鏡像関係、即ち当該マーク要素M,mの中心を通るY軸に平行な軸回りに180度回転した場合に同一の形状となっている。また、Y軸に沿って配置されたマークの−X側の3個のマークMm1,Mm4,Mm7と、Y軸に沿って配置されたマークの+X側の3個のマークMm3,Mm6,Mm9とは、Y軸に関して鏡像関係、即ち、レチクル中心を通るY軸に平行な軸回りに180度回転させた場合に同一の形状となっている。なお、マークMmは、ここではMm1〜Mm9の9個が表示されているが、これは一例であり、実際には85〜200個程度である。
この特殊基準レチクルSRを用いて、図6に示す倒立像を形成する(転写像が反転しない)投影光学系を備える号機(例えば、EX1)で基板上に露光転写した転写像は、図13に実線で示されるような形状となる。図13には、代表的に、特殊基準レチクルSRのマークMm1のマーク要素M1,m1の転写像iM1,im1が示されている。一方、この特殊基準レチクルSRを用いて、図7に示す反転正立像を形成する(投影像が反転する)投影光学系を備える号機(例えば、EX3)で同じ基板上に転写した転写像は、図13に点線で示されるような形状となる。図13には、代表的に、特殊基準レチクルSRのマークMm7のマーク要素M7,m7の転写像iM7,im7が示されている。従って、これらを重ね合わせたマークは、いわゆるボックス・イン・ボックスマークとなり、マーク要素M1の転写像iM1の中心座標とこれの内側に配置されるマーク要素m7の転写像im7の中心座標のずれ量、マーク要素M7の転写像iM7の中心座標とこれの内側に配置されるマーク要素m1の転写像im1の中心座標のずれ量を計測することができる。
この特殊基準レチクルSRを用いて、投影像が反転しない投影光学系を備える号機(例えば、EX1)と、同じく投影像が反転しない投影光学系を備える号機(例えば、EX2)で基板上に転写した転写像は、ほぼ重なり合うことになるが、重ね合わせ露光時(号機EX2による露光時)に基板をオフセットyoに相当する基板上でのオフセットYo(yo×縮小倍率)だけ−Y方向に移動させることにより、図14に示されるように、いわゆるボックス・イン・ボックスマークとすることができ、マーク要素M1の転写像iM1の中心座標とこれの内側に配置されるマーク要素m1の転写像im1の中心座標のずれ量を計測することができる。
この特殊基準レチクルSRを用いて、投影像が反転する投影光学系を備える号機(例えば、EX3)と、同じく投影像が反転しない投影光学系を備える号機(例えば、EX4)で基板上に転写した転写像は、ほぼ重なり合うことになるが、重ね合わせ露光時(号機EX4による露光時)に基板をオフセットyoに相当する基板上でのオフセットYo(yo×縮小倍率)だけ+Y方向に移動させることにより、図15に示されるように、いわゆるボックス・イン・ボックスマークとすることができ、マーク要素M7の転写像iM7の中心座標とこれの内側に配置されるマーク要素m7の転写像im7の中心座標のずれ量を計測することができる。このような特殊基準レチクルSRを用いることにより、単一のレチクルによりあらゆる組み合わせに対応することができ、便宜である。
[デバイス製造方法]
次に、上述した露光装置をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法について説明する。
図16には、デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示されている。図16に示されるように、まず、ステップ401(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップ402(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ403(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップ404(ウエハ処理ステップ)において、ステップ401〜ステップ403で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップ405(デバイス組立ステップ)において、ステップ404で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップ405には、ダイシング工程、ホンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップ406(検査ステップ)において、ステップ405で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図17には、半導体デバイスの場合における、上記ステップ404の詳細なフロー例が示されている。図17において、ステップ411(酸化ステップ)においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ412(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ413(電極形成ステップ)においてはウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ414(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオンを打ち込む。以上のステップ411〜ステップ414それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ415(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップ416(露光ステップ)において、上で説明した露光装置によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップ417(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップ418(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップ419(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
上述した実施形態によると、パターンの重ね合わせ精度等の露光精度を向上することができ、その結果として、高性能、高品質、高信頼なマイクロデバイス等を製造することができるようになる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上述した実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述した実施形態においては、露光システムを構成する各露光装置は、全てドライ方式のものとしたが、全てが液浸方式の露光装置であってもよく、又はドライ方式と液浸方式が混在していてもよい。
本発明の実施形態の露光システムの全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の露光システムが備える露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態の計測システムの概略構成を示す図である。 本発明の実施形態のパターンが形成されたレチクルを概念的に示す図である。 本発明の実施形態の正立像を形成する投影光学系による投影像又は転写像を示す図である。 本発明の実施形態の倒立像を形成する投影光学系による投影像又は転写像を示す図である。 本発明の実施形態の反転正立像を形成する投影光学系による投影像又は転写像を示す図である。 本発明の実施形態の反転倒立像を形成する投影光学系による投影像又は転写像を示す図である。 本発明の実施形態の反転パターンが形成されたレチクルを概念的に示す図である。 本発明の実施形態のパターン及び反転パターンが形成されたレチクルを概念的に示す図である。 本発明の実施形態の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の特殊基準レチクルの構成を示す平面図である。 本発明の実施形態の特殊基準レチクルを用いて、投影像が反転しない投影光学系(倒立像)による転写像又は投影像に、投影像が反転する投影光学系(反転正立像)による転写像又は投影像を重ね合わせた状態を示す図である。 本発明の実施形態の特殊基準レチクルを用いて、投影像が反転しない投影光学系(倒立像)による転写像又は投影像に、同じく投影像が反転しない投影光学系(倒立像)による転写像又は投影像を重ね合わせた状態を示す図である。 本発明の実施形態の特殊基準レチクルを用いて、投影像が反転する投影光学系(反転正立像)による転写像又は投影像に、同じく投影像が反転する投影光学系(反転正立像)による転写像又は投影像を重ね合わせた状態を示す図である。 本発明の実施形態のデバイス製造工程を示すフローチャートである。 図16のウエハ処理を示すフローチャートである。
符号の説明
EX1〜EXn…露光装置(号機)、200…ホスト計算機システム、400…計測システム、500…管理サーバ(SDMサーバ)、W…ウエハ、PL…投影光学系、ICC…結像特性制御装置、CNT…主制御装置、R,R1,R2,R3…レチクル、P1,P2…パターン(マーク)、S…基板面、IM1〜IM4…投影像又は転写像、Mm1〜Mm9…マーク、M1〜M9…大きいマーク要素,m1〜m9…小さいマーク要素、iM1,im1,iM7,im7…転写像又は投影像、yo,Yo…オフセット。

Claims (8)

  1. 第1パターンをその投影像が反転する第1投影光学系により投影した像又はこれに相当する転写像と、第2パターンをその投影像が反転しない第2投影光学系により投影した像又はこれに相当する転写像との差であるディストーション差を計測する第1工程と、
    前記第1パターンの描画誤差と前記第2パターンの描画誤差の差である描画誤差差を計測する第2工程と、
    前記第1工程で計測されたディストーション差から、前記第2工程で計測された前記描画誤差差を差し引いた値をディストーションマッチングデータとして管理する第3工程と、
    を備えることを特徴とするディストーション管理方法。
  2. 前記第1投影光学系は奇数枚の反射ミラーを含む光学系であり、
    前記第2投影光学系は反射ミラーを用いない又は偶数枚の反射ミラーを含む光学系であることを特徴とする請求項1に記載のディストーション管理方法。
  3. 前記第1パターンと前記第2パターンとは、同一のマスクに形成されており、互いに鏡像関係にあるパターンを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のディストーション管理方法。
  4. 前記第2工程では、前記第1パターンの描画誤差及び前記第2パターンの描画誤差をそれぞれ絶対値計測測定機を用いて計測した後に、これらの差を前記描画誤差差とすることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のディストーション管理方法。
  5. 前記第2工程では、同一の露光装置を用いて前記第1パターン及び前記第2パターンを基板上に転写し、該基板上に転写された転写像を重ね合わせ測定機で計測することにより、前記描画誤差差を求めることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のディストーション管理方法。
  6. 第1パターンをその投影像が反転する第1投影光学系により投影した像又はこれに相当する転写像と、第2パターンをその投影像が反転しない第2投影光学系により投影した像又はこれに相当する転写像との差であるディストーション差を記憶する第1記憶手段と、
    前記第1パターンの描画誤差と前記第2パターンの描画誤差の差である描画誤差差を記憶する第2記憶手段と、
    前記第1記憶手段に記憶されたディストーション差から、前記第2記憶手段に記憶された前記描画誤差差を差し引いた値をディストーションマッチングデータとして記憶する第3記憶手段と、
    を備えることを特徴とするディストーション管理装置。
  7. 請求項6に記載のディストーション管理装置と、
    前記第1投影光学系を有する露光装置と、
    前記第2投影光学系を有する露光装置と、
    を備えることを特徴とする露光システム。
  8. 請求項7に記載の露光システムを用いて露光処理する工程を含むデバイス製造方法。
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