JP2008166389A - 基板取付器 - Google Patents

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Abstract

【課題】より好適に基板の破損を低減することができる基板取付器を実現する。
【解決手段】取付板1から斜め方向に立設された可撓性を有する傾斜面部2により、取付板1から離間した位置に支持される基板固定面部3に基板20を固定した状態で、取付板1を所定の装置に取り付けることで、基板20を装置に配設することによって、その装置に衝撃が加わった際に、取付板1を通じて伝わるその衝撃や振動に応じて傾斜面部2が変形するようにして、傾斜面部2が衝撃や振動を吸収して、基板固定面部3に支持されている基板20に作用する衝撃や振動を低減し、その基板20の破損を低減するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板取付器に係り、特に様々な部品が実装された基板を装置に配設するための基板取付器に関する。
従来、プリント基板を所定のケースやシャーシなどに取り付ける様々な構造が知られている。
そして、プリント基板に設けられた取付穴に環状ゴムを装着し、その環状ゴムを介してプリント基板をケースに取り付けることで、ケースに作用した衝撃を環状ゴムが吸収するようにして、その衝撃がプリント基板に伝わりにくくする緩衝支持装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、シャーシに設けられたフック状のリブによって、プリント基板をシャーシに支持する基板取付装置が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照。)。
また、プリント基板に取り付けられたイジェクタを回動することにより、そのプリント基板を電子装置内に固定する装置構造において、イジェクタの回動を規制するストッパを設けることによって、振動などの作用によりイジェクタが外れてしまい、プリント基板が装置から抜け出てしまうことを防止する装置構造が知られている(例えば、特許文献4参照。)。
特開平5−315772号公報 実開平7−36491号公報 実開平5−28086号公報 実開平4−99590号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、プリント基板をケースに取り付ける際に、環状ゴムを装着する作業が煩雑であるという問題や、その環状ゴムのような緩衝部材が増えることによる製造コストの増大などの問題があった。
また、上記特許文献2、3の場合、衝撃などの作用によってプリント基板がシャーシから外れてしまうことを防ぐことはできるが、その衝撃はプリント基板に伝わってしまうので、装置が落下した衝撃などによって、プリント基板が破損してしまうことがある問題があった。
また、上記特許文献4の場合、振動などの影響によってプリント基板が装置から抜け出てしまうことを防ぐことはできるが、その振動や衝撃などはプリント基板に伝わってしまうので、衝撃などの作用によって、プリント基板が破損してしまうことがある問題があった。
本発明の目的は、より好適に基板の破損を低減することができる基板取付器を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
電気部品が実装された基板を、所定の装置に取り付ける基板取付器であって、
表裏に貫通する開口が形成されているとともに、前記装置に取り付けられる取付板と、
前記取付板における前記開口を挟んだ両側であって、その取付板の同一面から斜め方向に立設された少なくとも2つの傾斜面部と、
前記傾斜面部によって前記取付板から離間した位置で前記開口を渡るように支持されるとともに前記取付板の面と略平行に配されて、前記基板が固定される基板固定面部と、
を備え、
前記傾斜面部は、前記取付板と前記基板固定面部より薄い厚みを有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
電気部品が実装された基板を、所定の装置に取り付ける基板取付器であって、
前記装置に取り付けられる取付板と、
前記取付板における同一面から斜め方向に立設された少なくとも2つの傾斜面部と、
前記傾斜面部によって前記取付板から離間した位置に支持されるとともに前記取付板の面と略平行に配されて、前記基板が固定される基板固定面部と、
を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の基板取付器において、
前記傾斜面部は、前記取付板と前記基板固定面部より薄い厚みを有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の基板取付器において、
前記取付板には、表裏に貫通する開口が形成されており、
前記傾斜面部は、前記開口を挟んだ両側に設けられており、前記基板固定面部は、前記開口を渡るように配されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、基板取付器は、基板固定面部に基板が固定された状態で、取付板を所定の装置に取り付けることによって、電気部品が実装された基板を装置に配設することができる。
そして、基板取付器の基板固定面部は、取付板から斜め方向に立設された傾斜面部により、取付板から離間した位置に支持されるとともに取付板の面と略平行に配されているので、基板は、取付板から離間した位置に傾斜面部によって、取付板の面と略平行に支持された状態で装置に配設されることとなる。ここで、傾斜面部が取付板から斜め方向に立設されているので、その傾斜面部の姿勢が不安定な分、傾斜面部は撓むなどの変形をしやすくなり、可撓性を有するようになっている。この基板取付器が取り付けられた装置が落下するなどして衝撃が加わった際に、取付板を通じて伝わるその衝撃や振動に応じて傾斜面部が変形することによって、傾斜面部が衝撃や振動を吸収して、基板固定面部に支持されている基板に作用する衝撃や振動を低減することができる。
このように、基板取付器の傾斜面部が基板に伝わる衝撃や振動を吸収し低減することによって、基板が破損してしまうことや、その基板に実装されている電気部品が損傷してしまうことを低減することができる。特に、基板取付器は、ゴムなどの弾性体からなる緩衝部材などを用いずに、基板取付器に設けられた傾斜面部を備える構造をとることにより、基板が破損してしまうことや、その基板に実装されている電気部品が損傷してしまうことを好適に低減することが可能になっている。
従って、この基板取付器は、より好適に基板の破損を低減することができる基板取付器であるといえる。
また、この基板取付器における取付板には、表裏に貫通する開口が形成されているとともに、傾斜面部はその開口を挟んだ両側に設けられているので、衝撃や振動などによって撓んだ傾斜面部の歪を逃がしやすくなっている。つまり、開口のない取付板に比べて、開口が形成された取付板の近傍は変形しやすいので、撓んだ傾斜面部の歪をその開口の近傍に逃がすことができ、傾斜面部にかかる負荷を低減することができる。
また、基板固定面部はその開口を渡るように配されているので、歪や負荷が低減された傾斜面部を介して良好な姿勢を保つことが可能になっている。
また、この基板取付器における傾斜面部は、取付板と基板固定面部より薄い厚みを有するので、その傾斜面部は撓むなどの変形を良好に行いやすくなっている。
そして、傾斜面部が良好に変形することによって、より好適に衝撃や振動を吸収することが可能となって、基板固定面部に支持されている基板に作用する衝撃や振動を低減することができ、好適に基板や電気部品の破損や損傷を低減することが可能になる。
請求項2に記載の発明によれば、基板取付器は、基板固定面部に基板が固定された状態で、取付板を所定の装置に取り付けることによって、電気部品が実装された基板を装置に配設することができる。
そして、基板取付器の基板固定面部は、取付板から斜め方向に立設された傾斜面部により、取付板から離間した位置に支持されるとともに取付板の面と略平行に配されているので、基板は、取付板から離間した位置に傾斜面部によって、取付板の面と略平行に支持された状態で装置に配設されることとなる。ここで、傾斜面部が取付板から斜め方向に立設されているので、その傾斜面部の姿勢が不安定な分、傾斜面部は撓むなどの変形をしやすくなっている。
この基板取付器が取り付けられた装置が落下するなどして衝撃が加わった際に、取付板を通じて伝わるその衝撃や振動に応じて傾斜面部が変形することによって、傾斜面部が衝撃や振動を吸収して、基板固定面部に支持されている基板に作用する衝撃や振動を低減することができる。
このように、基板取付器の傾斜面部が基板に伝わる衝撃や振動を吸収し低減することによって、基板が破損してしまうことや、その基板に実装されている電気部品が損傷してしまうことを低減することができる。
特に、基板取付器は、ゴムなどの弾性体からなる緩衝部材などを用いずに、基板取付器に設けられた傾斜面部を備える構造をとることによって、基板が破損してしまうことや、その基板に実装されている電気部品が損傷してしまうことを好適に低減することが可能になっている。
従って、この基板取付器は、より好適に基板の破損を低減することができる基板取付器であるといえる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、基板取付器における傾斜面部は、取付板と基板固定面部より薄い厚みを有するので、その傾斜面部は撓むなどの変形を良好に行いやすくなっている。
そして、傾斜面部が良好に変形することによって、より好適に衝撃や振動を吸収することが可能となって、基板固定面部に支持されている基板に作用する衝撃や振動を低減することができ、好適に基板や電気部品の破損や損傷を低減することが可能になる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項2又は3に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、基板取付器における取付板には、表裏に貫通する開口が形成されているとともに、傾斜面部はその開口を挟んだ両側に設けられているので、衝撃や振動などによって撓んだ傾斜面部の歪を逃がしやすくなっている。
つまり、開口のない取付板に比べて、開口が形成された取付板の近傍は変形しやすいので、撓んだ傾斜面部の歪をその開口の近傍に逃がすことができ、傾斜面部にかかる負荷を低減することができる。
また、基板固定面部はその開口を渡るように配されているので、歪や負荷が低減された傾斜面部を介して良好な姿勢を保つことが可能になる。
以下、図面を参照して本発明に係る基板取付器の実施形態について説明する。
なお、基板取付器は、電気部品が実装されたプリント基板(PCB;Printed Circuit Board)などの基板を、所定の装置に取り付けるための器具(部品)である。
基板取付器であるボトムシャーシ10は、図1から図3に示すように、所定の装置(図示省略)に取り付けられる取付板1と、取付板1における同一面から斜め方向に立設された2つの傾斜面部2と、対を成す傾斜面部2によって取付板1から離間した位置に支持されるとともに、その取付板1の面と略平行に配されて、基板20が固定される基板固定面部3と、を備えている。
ボトムシャーシ10は、樹脂の一体成型加工により形成されて、取付板1と傾斜面部2と基板固定面部3とが一体的に設けられている。
取付板1は、ボトムシャーシ10を所定の装置に取り付けるための図示しない取付部を備えており、この取付板1を介してボトムシャーシ10を所定の装置に取り付けることによって、ボトムシャーシ10に固定されている基板20を、その装置に取り付けることができるようになっている。
また、取付板1には、表裏に貫通する開口1aが形成されている。
傾斜面部2は、取付板1の開口1aを挟んだ両側に設けられており、それぞれの傾斜面部2は、互いに開口1aの中央側に向かって、斜めに延在するように立設されている。
特に、傾斜面部2は、取付板1と基板固定面部3より薄い厚みを有するように形成されており、外力などが作用した際に撓んで変形することができるようになっている。この傾斜面部2が好適な可撓性を有するには、その厚みは1mm程度であることが好ましい。なお、取付板1と基板固定面部3は、ある程度の剛性を有する厚みを持つように形成されており、取付板1はボトムシャーシ10を装置に好適に配設させ、基板固定面部3には基板20が好適に配設されるようになっている。
そして、この傾斜面部2は取付板1の表面に対して、0°より大きく、90°より小さい角度をなすように傾斜して立設しており、好ましくは40°から50°の角度をなし、特に45°程度の角度をなすことが好ましい。
基板固定面部3は、左右一対の傾斜面部2の間に掛け渡されるように、取付板1の開口1aを渡るように配されている。
この基板固定面部3には、基板20をボトムシャーシ10に固定するためのビス30が係入される固定孔3aが形成されており、その固定孔3aに対応する基板固定面部3の裏面には、ビス30の係入端部を覆うボス3bが形成されている。
なお、ボトムシャーシ10における取付板1と傾斜面部2と基板固定面部3によって、断面視略台形状を呈する構造をとるようになっている。
そして、このボトムシャーシ10の基板固定面部3における固定孔3aと、基板20の貫通孔20aとを位置合わせして、それぞれの孔を連通するようにビス30を係入することによって、基板20をボトムシャーシ10に固定することができる。
そして、基板20が固定されたボトムシャーシ10が取付板1を介して所定の装置に取り付けられた場合であって、その装置が落下するなどして衝撃が加わった際、ボトムシャーシ10の傾斜面部2が撓んで変形することによって、その傾斜面部2が衝撃に伴う振動を吸収することができるので、ボトムシャーシ10に固定された基板20にその衝撃や振動が作用しにくくなっている。
つまり、その装置が落下するなどして衝撃が加わった場合でも、ボトムシャーシ10の傾斜面部2が有する可撓性に基づく衝撃吸収性能や振動吸収性能に応じて、基板20に伝わる衝撃や振動を低減することができるので、基板20が破損してしまうことや、その基板20に実装されている電気部品が損傷してしまうことを低減することができる。
ここで、傾斜面部2が取付板1の表面に対して成す角度が、0°より大きく45°以下である場合、傾斜面部2は、取付板1の表面と交差する方向(例えば、取付板1の表面に対して垂直な方向)に撓みやすいので、取付板1の表面と交差する方向に作用する衝撃や振動の影響を低減しやすくなっている。
また、傾斜面部2が取付板1の表面に対して成す角度が、90°より小さく45°以上である場合、傾斜面部2は、取付板1の表面に沿った方向(例えば、取付板1の表面に対して平行な方向)に撓みやすいので、取付板1の表面に沿った方向に作用する衝撃や振動の影響を低減しやすくなっている。
つまり、傾斜面部2が取付板1の表面に対して成す角度が、45°程度であることが、取付板1の表面と交差する方向と、取付板1の表面に沿った方向の、両方向の衝撃や振動の影響をバランスよく低減するうえで好ましい。
また、傾斜面部2は取付板1の開口1aの近傍に設けられているので、衝撃や振動などによって撓んだ傾斜面部2の歪を逃がしやすくなっている。
つまり、開口のない取付板1に比べて、開口1aが形成された取付板1の近傍は変形しやすいので、撓んだ傾斜面部2の歪をその開口1aの近傍に逃がすことができ、傾斜面部2にかかる負荷を低減することができる。
このように、ボトムシャーシ10は、取付板1から離間した位置に、可撓性を有する傾斜面部2によって基板20を支持するように固定することができるので、その取付板1を介してボトムシャーシ10を所定の装置に取り付けた場合に、その装置に衝撃や振動などが作用しても、傾斜面部2が有する衝撃吸収性能や振動吸収性能に応じて、基板20に伝わる衝撃や振動を低減することができる。
そして、ボトムシャーシ10の傾斜面部2が基板20に伝わる衝撃や振動を低減することによって、基板20が破損してしまうことや、その基板20に実装されている電気部品が損傷してしまうことを低減することができる。
特に、ボトムシャーシ10は、ゴムなどの弾性体からなる緩衝部材などを用いずに、そのボトムシャーシ10を一体成型して形成された傾斜面部2を備えることによって、基板20が破損してしまうことや、その基板20に実装されている電気部品が損傷してしまうことを低減することができる。
つまり、ボトムシャーシ10は、ボトムシャーシ10に一体成型された可撓性を有する傾斜面部2を備える構造をとることによって、好適に基板20や電気部品の破損や損傷を低減することが可能になっている。
従って、ボトムシャーシ10は、より好適に基板の破損を低減することができる基板取付器であるといえる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図4に示すように、ボトムシャーシ11が、取付板1の開口1aの左右両側に設けられた一対の傾斜面部2と、その開口1aの前後両側に設けられた一対の傾斜面部2と、を備え、その4つの傾斜面部2のそれぞれに基板固定面部33が掛け渡されて、その基板固定面部33が略十字形状を呈して開口1aを渡るように配されていてもよい。
また、傾斜面部2が取付板1の表面に対して成す角度を調整することによって、その傾斜面部2の可撓性や弾性力を調節することに限らず、傾斜面部2の厚みや、横幅のサイズを調整することによっても、傾斜面部2の可撓性や弾性力を調節することができる。
なお、本発明の適用は上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明に係るボトムシャーシを示す断面図である。 ボトムシャーシに基板が固定された状態を示す断面図である。 図1の矢印III方向からのボトムシャーシを示す平面図である。 ボトムシャーシの変形例を示す平面図である。
符号の説明
1 取付板
1a 開口
2 傾斜面部
3 基板固定面部
3a 固定孔
3b ボス
10 ボトムシャーシ(基板取付器)
11 ボトムシャーシ(基板取付器)
20 基板
20a 貫通孔
30 ビス

Claims (4)

  1. 電気部品が実装された基板を、所定の装置に取り付ける基板取付器であって、
    表裏に貫通する開口が形成されているとともに、前記装置に取り付けられる取付板と、
    前記取付板における前記開口を挟んだ両側であって、その取付板の同一面から斜め方向に立設された少なくとも2つの傾斜面部と、
    前記傾斜面部によって前記取付板から離間した位置で前記開口を渡るように支持されるとともに前記取付板の面と略平行に配されて、前記基板が固定される基板固定面部と、
    を備え、
    前記傾斜面部は、前記取付板と前記基板固定面部より薄い厚みを有することを特徴とする基板取付器。
  2. 電気部品が実装された基板を、所定の装置に取り付ける基板取付器であって、
    前記装置に取り付けられる取付板と、
    前記取付板における同一面から斜め方向に立設された少なくとも2つの傾斜面部と、
    前記傾斜面部によって前記取付板から離間した位置に支持されるとともに前記取付板の面と略平行に配されて、前記基板が固定される基板固定面部と、
    を備えることを特徴とする基板取付器。
  3. 前記傾斜面部は、前記取付板と前記基板固定面部より薄い厚みを有することを特徴とする請求項2に記載の基板取付器。
  4. 前記取付板には、表裏に貫通する開口が形成されており、
    前記傾斜面部は、前記開口を挟んだ両側に設けられており、前記基板固定面部は、前記開口を渡るように配されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の基板取付器。
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