JP2008164586A - センサ、及びその製造方法 - Google Patents

センサ、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】可動子がある側の構造をシンプルに設計できて、感度を向上することができるセンサを提供することである。
【解決手段】センサは、可動に支持された可動子101と、可動子101に対して間隔を隔てて設けられた対向部材103との相対位置関係を検出する。センサでは、対向部材103が、可動子101に対向する対向部分、または対向部分に隣接する隣接部分に、不純物イオン導入部105を有する。不純物イオン導入部105の少なくとも一部が、可動子101と対向する面側と反対側の面に形成され、反対側の面から電気配線が取り出されている。
【選択図】図1-1

Description

本発明は、可動子ないし振動子の変位を検出することを利用した圧力センサ、加速度センサ、角速度センサなどのセンサ、及びその製造方法に関する。特に、可動子の変位の検出手段の構造に特徴を持つセンサ、及びその製造方法に関する。
従来、半導体プロセスを応用したMEMS(Micro-Electro-Mechanical-Systems)技術により作製される圧力センサ、加速度センサ、角速度センサなどでは、可動子の変位を検出することにより物理量(圧力、加速度、角速度など)の検出を行っている。一般的には、可動子と固定面との間の静電結合容量の変化を測定することによって、可動子と固定面との間の距離を測定している。ここで得られた可動子の変位量から、測定したい物理量を検出できる。
一方、MOSFETのゲートが可動構造(Suspended-Gate構造)になっているFET(以下、SG-FETと呼ぶ。)により、可動子の変位を検出するセンサが提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。図10は特許文献1のセンサの平面構成と断面構成を示す図である。図11は特許文献2のセンサの断面構成を示す図である。SG-FETは、トランジスタのソース領域とドレイン領域が形成された基板と、その基板の面から一定の間隔を隔てて配置された或る電位を有する可動子とにより構成される。ここでは、検出したい物理量によって可動子が変位することにより、ソース領域とドレイン領域間のチャネルを流れる電流の量が変化し、その変化量を測定して可動子の変位を検出している。この方法では、可動子の変位を直接検出できるため、初段増幅回路までの配線に起因する検出信号の劣化や、ノイズの重畳の影響を減らすことができる。また、微小な可動子の変位を高感度に検出することができる。
特許文献1では、可動子(カンチレバー2)を形成した基板1と、ソース領域(ソース電極8)とドレイン領域(ドレイン電極9)を形成した基板7とを貼り合せる形成方法による構成となっている。特許文献2では、ソース領域20とドレイン領域21を形成した基板12上に、可動子16が基板12から浮いた状態で保持される構成になっている。
特開平4-25764号公報 特開平8-50022号公報
可動子の変位を検出する場合、検出信号を取り出すために配線を配置する必要がある。そのため、センサの全体の大きさが或る大きさに限られている場合、配線を配置する領域の分だけ、可動子に用いる領域を削り可動子自体を小さくする必要がある。また、配線の配置のため、可動子の形状や、可動子を支持する部材の形状、配置が制約を受けることがある。ここで、センサの感度は、同じ外力に対して可動子が大きく変位するほど向上する。そのため、測りたい外力の影響を受けやすいように、可動子の形状、配置や可動子の支持部材の形状を設定する度合いが、感度を決定する。加速度センサや角速度センサでは、可動子が大きいほど感度が向上する。これらのことにより、配線を配置するための領域を確保する必要がある場合、可動子に用いることができる領域が減ったり、可動子とその支持部材の形状、配置が最適でなかったりすることにより、センサの高感度化が難しい。
これに対して、可動子がある側とは反対側の裏面から、検出信号取出し用の配線を取り出すことが考えられる。こうすれば配線の配置を確保するために可動子の大きさを小さくする必要がないために、高感度なセンサを実現できることが予想できる。しかし、上述した従来のセンサにこの構成を適用しようとすると、スルーホールなどの基板を貫通する配線を用いる必要があり、センサ構造や製造工程が複雑になる。すなわち、スルーホールをメッキで形成する場合は、中心が盛り上がった形状になってしまう。そのため、検出電極とスルーホールの接触の確実性を考慮すると、基板より少し飛び出させてメッキを形成し、その後、研磨などを必要とする場合がある。また、研磨を行わない場合は、メッキの突起部の分だけ余分に可動子と検出電極の距離を離す必要があり、検出感度が低下する場合がある。加えて、SG-FETを用いる場合は、メッキなどに用いるイオンによる汚染によって、検出特性が影響を受け、検出信号が大幅に変化する危険性がある。更に、可動子の変位を検出するために、可動子の対向する面に検出手段を配置する必要がある。この検出手段には、背景技術で記載したように、平面間の静電容量を検出する方法と、SG-FETを用いた方法を挙げることができる。どちらの方法においても、基板に電極、又は、SG-FETのソース・ドレイン・チャネル領域を形成し、その後基板上に、犠牲層を介して可動子を成膜するか、又は、可動子を作り込んだ基板を貼り付ける必要がある。
しかし、可動子の部材を成膜する場合は、成膜時間・膜の応力の制約があり、可動子の厚さを厚くすることが難しく、感度を向上させにくい。また、可動子を貼り付ける場合は、貼り付け時の配置誤差が発生し、センサ感度が低下する危険性がある。加えて、貼り付け(接合)時に必要な温度や電圧により電極またはSG-FETの一部の素子特性が劣化し感度が低下する可能性がある。また、いずれの場合にも、基板上に成膜するプロセスの持つ制約や、貼り付け時の工程の持つ制約により、可動子の形状や、可動子を支持する部材の形状、配置が制約を受け、高感度なセンサのための柔軟な設計が難しい点がある。
上記課題に鑑み、本発明のセンサは、可動子と、可動子に対して間隔を隔てて設けられた対向部材との相対位置関係を検出するセンサである。本センサでは、対向部材が、可動子に対向する対向部分、または対向部分に隣接する隣接部分に、不純物イオン導入部を有し、不純物イオン導入部の少なくとも一部が、前記可動子と対向する面側と反対側の面に形成され、前記反対側の面から電気配線が取り出されている。
また、上記課題に鑑み、本発明のセンサを製造する製造方法は、次の第1の工程と第2の工程と第3の工程と第4の工程と第5の工程とを含む。第1の工程では、半導体層と絶縁層が交互に積層された基板を用意する。第2の工程では、第1のマスクパターニングを用いた第1の半導体層のエッチングで前記可動子を形成する。第3の工程では、第2のマスクパターニングを用いた第2の半導体層への不純物イオン導入で前記対向部材の前記不純物イオン導入部を形成する。第4の工程では、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層で挟まれた絶縁層のエッチングで前記可動子と前記対向部材の間に間隔(空間)を形成する。第5の工程では、前記可動子のある側と反対側の面の前記不純物イオン導入部の少なくとも一部に電気配線を形成する。
本発明によれば、検出信号取出し用の配線を、可動子がある側とは反対側の裏面から取り出すので、可動子がある側の構造をシンプルに設計できて、高感度のセンサを実現することができる。また、可動子に対向する対向部材に電界効果トランジスタ(FET)構造のゲート・ドレイン・チャネル領域を配置する構成で、より高性能なセンサを実現することができる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態を、図1-1を用いて加速度センサの例で説明する。図1-1(a)は本実施形態の加速度センサの斜視図、図1-1(b)は図1-1(a)内の破線L1での断面図である。図1-1において、101は可動子、102は、可動子101を可動に支持する支持梁、103は、可動子101に対向して設けられる対向部材である基板部材、104は、支持梁102を支持する支持部である。そして、対向部材の可動子101に対向する部分が対向部分である。また、105は、所定の間隔を隔てて可動子101に対向した検出電極、109は、検出電極105が形成された電極形成基板、110は絶縁膜、111は支持基板、112は、支持部104から取り出される配線、113は、支持部104上の電極パッドである。更に、115は、可動子101と対向する面とは反対側の検出電極105の裏面(すなわち、可動子101と対向しない面)上に形成された電極パッド、116は、電極パッド115からの配線である。基板部材103は、電極形成基板109、絶縁膜110、支持基板111から構成されている。
本実施形態は、電極形成基板109と同じ厚さの検出電極105を電極形成基板109内に埋め込み、可動子101と対向しない面から検出電極105を取り出す配線116を有した構成であることを特徴としている。以下、具体的に説明する。
可動子101は、支持梁102により振動可能に支持されており、支持梁102は、基板部材103上に固定された支持部104に接続されている。可動子101に何らの作用も働いていない状態では、可動子101と基板部材103は所定の間隔を有している。可動子101に何らかの作用が働いて支持梁102が変形することで、可動子101は図1-1(b)の矢印A方向に変位ないし振動できるようになっている。
ここで、センサの基板部材103の垂直方向に加速度が入力されると、可動子101は矢印Aの上(または下)方向に変位する。これにより、可動子101と基板部材103との間隔が、可動子101に何らの作用も働いていない初期の間隔から変化する。この間隔の変化を測定することで、センサに入力されている加速度を検出できる。すなわち、可動子101に対して間隔を隔てて設けられた対向部材である基板部材103との相対位置関係を検出して、加速度を検出している。
可動子101と基板部材103との間隔の変化を測定する方法としては、両者間に形成される静電容量の変化を測定する方法がある。すなわち、本実施形態では、基板部材103内に検出電極105が形成されていて、この検出電極105と可動子101が形成する静電容量の変化を検出する。ここでは、検出電極105は、電極形成基板109と同じ厚さであり、電極形成基板109の可動子101に対向しない面に電極パッド115が形成されている。こうして、電極パッド115からの配線116を用いて、検出電極105での検出信号を取り出す構成となっている。電源によって配線116と電極パッド115を介して可動子101に或る電位を持たせておくと、可動子101と検出電極105との間隔が狭くなると、静電容量は大きくなり、検出信号はそれに対応して大きくなる。一方、可動子101と検出電極105との間隔が広くなると、静電容量は小さくなり、検出信号はそれに対応して小さくなる。この様に、加速度の大きさと方向に対応して可動子101に力が加わり、それに連れて可動子101と検出電極105との間隔が変化し、それを反映する検出信号が出力される。従って、その検出信号に基づいて加速度の大きさと方向を検出できることになる。
ここで、本発明の相対位置関係とは、可動子101と検出電極105との相対的な位置関係をいう。そして、本発明を用いることで、可動子101の変位を検出するものであれば、圧力・音波をはじめとして、加速度、角速度、温度等を検出するセンサに適用することができる。
本実施形態のセンサによれば、基板部材103の裏面より、例えば、電極パッドを介するという簡易な構成で配線116を取り出すことができる。そのため、可動子101の形状や大きさや他部との相対位置関係に影響を与えることなく、検出信号を測定できる。よって、同じ基板面積であれば、その面積に対して可動子101を大きくすることができる。可動子の大きさ(すなわち質量)が大きいほど、同じ加速度で考えれば、可動子101の変位は大きくなるため、感度の高いセンサを提供することができる。加えて、可動子101と検出電極105との対向面積が大きくなる程、検出に用いる静電容量の大きさが大きくなるので、センサの感度の向上に寄与する。また、本実施形態では、可動子101に対向する部分に検出信号用の配線を配置することがないので、可動子101と検出信号用の配線が互いに影響を与え合って検出信号が劣化することが起こりにくい。そのため、検出誤差の小さい、高精度な検出を行うことができる。更に、可動子101が配置される側の構成がシンプルになるので、可動子101と検出電極105との間隔などを含む可動子101側の設定が正確に行われやすくなる。このことも、検出誤差の小さい高精度な検出の実現に寄与する。
加えて、間隔を隔てて基板部材103上に複数の可動子101を2次元配置する場合でも、可動子101を大きくすることができると共に、配線による誤差成分が検出信号に重畳されにくくなる。また、裏面側で配線することで、表面側で配線するより、配線同士の距離を離すことが容易になるので、配線間のクロストークが起こりにくくなる。こうして、高感度・高精度な2次元配置したセンサを提供することもできる。
次に、図1-2(c)と図1-2(d)を用いて、本実施形態の2つの変形例を説明する。図1-2(c)と図1-2(d)は、夫々、これら変形例の加速度センサの断面図である。
図1-2(c)の例は、検出電極105の周辺全周(周囲)に渡って絶縁膜ないし絶縁部117が形成されていることが上記実施形態とは異なる。他は、上記実施形態と同じである。この絶縁膜117は、例えば、検出電極105の周辺部に基板109を貫通する溝を形成し、その溝を絶縁材料で充填することで形成できる。この絶縁膜117により、電極形成基板109内での検出電極105の絶縁性を高めることができるので、検出信号に電極形成基板109を介したノイズが重畳されにくくなる。そのため、より高精度なセンサを提供することができる。
図1-2(d)の例では、支持基板111が可動子101側に配置されており、支持基板111の厚さと可動子101の厚さがほぼ同じあることが上記実施形態と異なる。他は、上記実施形態と同じである。この構造により、可動子101が厚くなって質量が増大するため、加速度の検出感度を向上させることができる。また、支持基板111と可動子101が、検出電極105の同じ面側に配置されているので、センサの厚みを薄くすることができる。更に、支持基板111で可動子105を囲う構成になっているため、支持基板111が可動子105を保護する役割を果たし、信頼性の向上したセンサを提供することができる。また、同じ基板をエッチングする工程において、支持基板111と可動子101を同時的に形成できるので、製造方法が比較的簡単になる。
第1の実施形態の加速度センサを製造する方法について説明する。図2-1と図2-2に、本実施形態の加速度センサを製造する工程を表す断面図を示す。図において、201は、シリコン材料などの可動子を形成するための可動子形成半導体基板、202は、酸化シリコンなどの酸化膜(絶縁膜)、203は、シリコン材料などの電極を形成するための電極形成半導体基板、204は、酸化シリコンなどの酸化膜(絶縁膜)である。205は、不純物濃度1.0×1014〜1.0×1016/cm3程度(抵抗率に換算すると、1.0×102〜1.0×100Ωcm程度)のp型又はn型のシリコン材料などの支持半導体基板である。また、206は検出電極、207は可動子である。
以下、順に工程を説明する。
図2-1(a)に、初期の基板を示す。支持基板205上に、酸化膜204、電極形成基板203、酸化膜202、可動子形成基板201が積層されている基板を用いる。この基板が、前述した第1の工程で用意される、半導体層と絶縁層が交互に積層された基板(SOI基板)である。この基板は、Si基板上に酸化膜を形成した複数の基板を接合することにより、容易に形成することができる。
まず、支持基板205に対して、フォトリソグラフィを用いた適切なマスクパターン形成の後に断面図の下面からエッチングを行い、支持基板205の中央部をくり貫く。これは、RIE(例えばSi-DeepRIE)などのプロセスを用いて行うことができる。この際、酸化膜204によりエッチングをストップできて、支持基板205の不必要部分だけを取り除くことができる。ここで、エッチングで残った支持基板205の部分は、図1-1の支持基板111となる。この工程後の断面図を図2-1(b)に示す。
次に、フォトリソグラフィを用いた適切なマスクパターン形成の後に酸化膜204のエッチングを行う。エッチングを行う領域は、検出電極206を形成する領域に対応している。ここでのエッチングは、バッファードフッ酸などで行うことができる。その後、先程エッチングして残った酸化膜204をマスクとして、電極形成基板203へ不純物(リン、ボロンなどのドナー又はアクセプタ)を導入する。不純物の導入方法としては、不純物イオンを加速して注入する方法(イオン注入)と、基板表面(ここでは下面側)から不純物イオンを熱で拡散する方法(熱拡散)などを用いることができる。こうして、酸化膜204がない電極形成基板203の領域に、不純物イオンが導入される。電極形成基板203の中で、不純物イオンの濃度が高くなる領域は、抵抗値が下がり電流が流れやすくなる。従って、この領域を検出電極206(図1-1の検出電極105と同じ)として用いることができる。この工程後の断面図を図2-1(c)に示す。この工程が、前述した、第2のマスクパターニングを用いた第2の半導体層への不純物イオン導入で対向部材の不純物イオン導入部を形成する第3の工程である。検出電極206に含有される不純物濃度としては1.0×1016〜1.0×1017/cm3程度である。また、検出電極206の抵抗率に換算すると1.0×10-1〜1.0×100Ωcm程度である。
次に、可動子形成基板201に対して、フォトリソグラフィを用いた適切なマスクパターン形成の後に断面図の上面からエッチングを行う。こうして、図1-1に示す可動子101と支持梁102に相当する部分の周辺部をくり貫いて、可動子207と支持梁の部分を残す。これは、RIE(例えばSi-DeepRIE)などのプロセスを用いて行うことができる。この際、酸化膜202によりエッチングをストップさせることができて、可動子形成基板201の不必要部分だけを取り除ける。ここで、可動子形成基板201のエッチングで残った部分は、図1-1に示す可動子101と支持梁102に相当する部分となる。この工程後の断面図を図2-2(d)に示す。この工程が、前述した、第1のマスクパターニングを用いた第1の半導体層のエッチングで可動子を形成する第2の工程である。
次に、図1-1における支持部104だけを残して、酸化膜202をエッチングする。ここでのエッチングは、バッファードフッ酸などで行うことができる。これにより、可動子207と支持梁102に相当する部分を電極形成基板203から宙(中空)に浮かせた構造にすることができる。但し、ここで、支持基板205と電極形成基板203との間の酸化膜204がエッチングされないように保護するか、エッチングのレートを考慮して、これら基板間の酸化膜204が完全に除去されないようなパターニングをする必要がある。また、可動子207に接している酸化膜202が完全にエッチングされるようにパターンを形成する必要がある。この工程後の断面図を図2-2(e)に示す。尚、この後に必要に応じて、支持部104上に電極パッド113を形成するときには、同時に、電極パッド113と可動子101及び支持梁102が電気的につながるように支持部104上に配線(不図示)を施す。この工程が、前述した、第1の半導体層と第2の半導体層で挟まれた絶縁層のエッチングで可動子と対向部材の間に間隔を形成する第4の工程である。
この後、可動子207と対向しない検出電極206の裏面側に、配線取出し用の電極パッド115や配線116(図1-1参照)を形成する。この工程が、前述した、可動子のある側と反対側の面の前記不純物イオン導入部の少なくとも一部に電気配線を形成する第5の工程である。こうして、可動子207と検出電極206間の間隔を検出するセンサを製造することができる。
図1-2(d)の変形例も、上記製造方法に準じて製造することができる。すなわち、この場合は、初期の基板として、可動子形成用兼支持半導体基板205上に、酸化膜204、電極形成半導体基板203が積層されている基板を用いればよい。
上記製造工程を用いることで、第1の実施形態で示した構成のセンサを半導体プロセスによって一括で作製できるため、大量にセンサを製造することができる。また、パターン形成の際の露光装置のアライメント精度とエッチングの精度とで配置精度を決めることができるので、可動子と検出電極の配置誤差を、組立などによる製造方法に比べて小さくすることができる。そのため、検出信号の精度低下が少ない高性能なセンサを製造することができる。
本実施形態で用いる電極形成基板109の厚さは、不純物を導入する工程を考慮すると1μm以下が望ましい。また、不純物を導入する工程に要する時間を考慮すると、より薄いことが望ましい。この電極形成基板109の厚さは、不純物を導入する工程への配慮と、必要な機械的な強度との兼ね合いで、適切な厚さを選ぶのが好ましい。
尚、本明細書では、不純物の導入部は、基板に対して垂直な境界面を有しているように記載しているが、これに限るものではない。実際には、不純物の導入に用いる工程、不純物の導入の形状によって、この境界面の位置は異なる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、可動子101と基板部材103との間隔の検出にSG-FETを用いていることが、第1の実施形態とは異なる。それ以外は、第1の実施形態と同じである。
本実施形態を、図3-1を用いて加速度センサの例で説明する。図3-1(a)は加速度センサの斜視図、図3-1(b)は図3-1(a)内の破線L1での断面図である。図3-1において、101は可動子、102は支持梁、103は基板部材、104は支持部である。106は、不純物イオン導入部であるソース領域、107は、別の不純物イオン導入部であるドレイン領域、108は、可動子101に対向する部分(対向部分)にあるチャネル領域である。109は、複数の領域を形成するための各領域形成基板、110は絶縁膜、111は支持基板、112は配線、113は電極パッドである。また、114は絶縁膜、115は、可動子101と対向する面とは反対側のソース領域106とドレイン領域107の裏面上に夫々形成された電極パッド、116は、電極パッド115からの配線である。基板部材103は、各領域形成基板109、絶縁膜110、支持基板111から構成されている。
ここでは、ソース領域106とドレイン領域107の裏面の一部は絶縁膜114で覆われているが、これら領域の少なくとも一部は、可動子101のある側と反対側の面に達していて、この面から電極パッド115を介して電気配線116が取り出されている。また、本実施形態では、不純物イオン導入部であるソース領域106とドレイン領域107は、夫々、可動子101に対向するチャネル領域108に隣接する隣接部分に形成されている。こうして、ソース領域106、ドレイン領域107、チャネル領域108、及び宙に浮かされた可動子101とで電界効果トランジスタ構造を形成している。
本実施形態では、次の構成のSG-FETを用いている。即ち、各領域形成基板109と同じ厚さのソース領域106とドレイン領域107を、各領域形成基板109内に埋め込み、可動子101と対向しない面からソース領域106とドレイン領域107を夫々取り出す配線116を有する。以下、具体的に説明する。
可動子101には、任意のゲート電圧が印加されている。その電圧の形成する電界により、ソース領域106とドレイン領域107の間のチャネル領域108にチャネルが形成される。この電界の大きさを変化させることで、ドレイン‐ソース間のチャネルに流れる電流量(ドレイン電流)を変化させられる。
ここで、センサの基板垂直方向に加速度が入力されると、可動子101は矢印Aの上(または下)方向に変位する。それにより、可動子101と基板部材103との間隔が、初期の間隔に比べて変化する。この間隔の変化により、可動子101からチャネル領域108へ与える電界が変化する。そのため、可動子101の変位に応じて、チャネル領域108に流れる電流(ドレイン電流)の量が変化する。このドレイン電流を測定することで、センサに入力されている加速度を検出できる。
本実施形態の構成を用いることで、SG-FETにおいて、可動子101と対向する側とは反対側の各領域形成基板109の面からドレイン電流を取り出すことができる。それにより、可動子101側に配線を形成する必要がなくなるため、同じ基板面積であれば、その面積に対して可動子101を大きくすることができ、センサの感度を向上させることができる。これは、可動子101の質量が大きくなって、同じ加速度で考えれば、可動子101の変位が大きくなるためであると共に、SG-FETの構造でも、可動子101とチャネル領域108との対向面積を大きくする程、センサの感度が向上するからである。その他、可動子101に対向する部分(対向部分)に検出信号用の配線を配置することがなく、可動子101が配置される側の構成がシンプルになる点による第1の実施形態のところで述べた効果も奏される。
以下、第2の実施形態の製造方法について、図4を用いて、第1の実施形態の上記製造方法と異なる部分だけを説明する。
図4は、第2の実施形態の製造工程を示す断面図である。図4において、201は可動子形成基板、202は酸化膜、203は各領域形成基板、204は酸化膜、205は支持基板、208はチャネル領域、209はソース領域、210はドレイン領域である。
本実施形態の製造方法は、図2-1(c)で示した第1の実施形態の製造工程が、図4で示した工程に変わるのみである。具体的には、第1の実施形態の検出電極206の領域に対応するチャネル領域208に不純物イオンの導入を行わず、その左右両側の領域のソース領域209とドレイン領域210に不純物イオンの導入を行う。
但し、各領域形成基板203がp型の基板であれば、前記各領域にn型を形成する不純物イオン(ボロン等)を導入し、各領域形成基板203がn型の基板であれば、p型を形成する不純物イオン(リン等)を導入する必要がある。それにより、チャネル領域208の型と、ソース領域209及びドレイン領域210の型が異なることになり、SG-FETを形成することができる。また、各領域形成基板203のチャネル領域208に、予め、不純物イオンを導入し、p型またはn型にしておくこともできる。この場合、p型の基板やn型の基板を用いる場合と同様に用いることができる。
本実施形態の上記製造方法を用いると、SG-FETにおいて、可動子101と対向しない各領域形成基板109の面からドレイン電流を取り出すセンサ構造を、簡易な方法により一括で製造することができる。従って、大量にセンサを製造することもできる。また、第1の実施形態の製造方法のところで述べたその他の効果も奏することができる。
次に、図3-2(c)、図3-2(d)、図3-3(e)、図3-3(f)、図3-4(g)を用いて、第2の実施形態の変形例を説明する。図3-2(c)と図3-2(d)と図3-3(e)と図3-3(f)と図3-4(g)は、夫々、本実施形態の加速度センサの変形例の断面図である。
図3-2(c)の例では、チャネル領域108の厚さが、各領域形成基板109の厚さより薄い構成である。具体的には、可動子101に対向しない各領域形成基板109の面側に、チャネル領域108が凹部117を有している。必要な機械的強度を持たせるために厚い各領域形成基板109を用いて裏面から配線116を取り出す場合でも、この構成にすることで、リーク電流の小さい、低ノイズで高感度なセンサを提供することができる。この構造は、「(1)チャネル領域108となる面をエッチングし、不純物イオンを導入する」、または「(2)チャネル領域108に不純物イオンを導入し、その後、エッチングする」という工程を製造工程に追加することで、製造可能になる。
図3-2(d)の例は、可動子101に対向しない各領域形成基板109の面側で、酸化膜114が基板109内に形成されていることを特徴とする。これにより、各領域形成基板109のチャネル領域108での機械的強度を確保しつつ、リーク電流が小さい、低ノイズで高感度なセンサを提供することができる。この酸化膜114の構造は、可動子101に対向しない各領域形成基板109の面のチャネル領域108を熱酸化することで、容易に実現することができる。この場合、この酸化膜114を、ソース領域209とドレイン領域210への不純物イオン導入の際のマスクとして用いることができる。図3-1(b)に示した絶縁膜114も、上記酸化膜114と同様な役割を果たすものである。
図3-3(e)の例では、各領域形成基板109の水平方向の断面において、ソース領域106とドレイン領域107が、可動子101に対向する各領域形成基板109の面側に近づいていくほど狭くなっていることを特徴とする。この構造の製造では、ソース領域106とドレイン領域107への不純物イオンの導入を、より簡単な工程で行うことができる。可動子101に対向しない側の各領域形成基板109の面から不純物イオンを、例えば、熱拡散で導入する図4で説明した場合を考える。不純物イオンは等方的に拡散するので、酸化膜204のマスクの開口部を各領域形成基板109の厚さの2倍程度に狭めておくことで、短い時間でソース領域106とドレイン領域107を形成できる。この工程が、前述した第3の工程において、不純物イオン導入部であるソース領域とドレイン領域を、可動子のある側と反対側の対向部材の面から熱拡散を行って不純物イオンを導入して形成する工程である。このとき、ソース領域106とドレイン領域107は、基板109を貫いてその両面に接触して形成される。このように、ソース領域106とドレイン領域107は、可動子101に対向する側の各領域形成基板109の表面に、小さい領域ながら配置されているので、SG-FETとしての動作は行われる。ソース領域209、ドレイン領域210の不純物濃度としては1.0×1016〜1.0×1021/cm3程度、又抵抗率に換算すると1.0×100〜1.0×10-4Ωcm程度である。
図3-3(f)は、可動子101に対向しない各領域形成基板109の面側のソース領域106とドレイン領域107に、夫々、溝118を設けていることを特徴とする。図3-3(f)は、溝118の部分に電極パッド115が配置されている例を表している。この構成により、比較的厚い各領域形成基板109を用いた場合でも、可動子101に対向しない裏面から配線を取り出すSG-FETを容易に作製することができる。この構成によれば、基板109の厚みから溝118の深さを引いた距離だけ、不純物イオンを導入すればよい。そのため、この距離を、基板109へ不純物イオンを導入できる深さの範囲(前述したように、望ましくは1μm以下)内にすれば、各領域形成基板109の厚さを柔軟(例えば、数百μmでも可能)に決めることができる。こうして、この場合も、ソース領域106とドレイン領域107は、基板109を貫いてその両面に達して形成される。図3-3(f)では、一例として、可動子101に対向しない各領域形成基板109の面側から熱拡散を行って不純物イオンの導入を行った場合を表しており、ソース領域106及びドレイン領域107は共に、コの字型の断面形状になっている。この工程が、前述の第3の工程において、不純物イオン導入部であるソース領域とドレイン領域を、可動子のある側と反対側の対向部材の面からエッチングを行って凹部を形成した後に該凹部を形成した部分に不純物イオンを導入して形成する工程である。
また、この構成では、各領域形成基板109の厚さを厚くして、且つ裏面より配線を取り出せるので、支持基板111は必ずしも必要ではなくなる。この場合は、センサ全体のパッケージ内にスペーサーを用意するなどして、配線116の他の部材との干渉の防止に配慮すれば、センサ自体の部材の数や、製造工程数を減らすことができる。
また、溝118の部分に絶縁膜等を充填し、各領域形成基板109の機械的な強度を補強させることもできる。この場合、不純物導入領域106、107上の一部分上に電極115を形成しておけば、配線116を取り出すことができる。
図3-4(g)は、図3-3(f)の溝が、各領域形成基板109を貫通しており、貫通孔部に絶縁膜117が充填されていることを特徴とする。この構成によると、厚い各領域形成基板109を用いた場合において、図3-3(f)より製造工程を簡易にすることができる。基板のエッチングを途中で止めて溝を形成する工程を用いることがないので、基板を貫通する工程に簡略化することができる。また、可動子101に対向しない各領域形成基板109の面側、または対向する各領域形成基板109の面側のどちらからでも熱拡散を行って不純物イオンの導入を行うことができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、可動子が貫通孔を有している点が第2の実施形態と異なる。それ以外は、第2の実施形態と同じである。第3の実施形態は、可動子101が貫通孔117を有しており、貫通孔117と対向する基板部材103の部分にソース領域106とドレイン領域107を配置していることを特徴とする。
本実施形態を、図5-1と図5-2を用いて加速度センサの例で説明する。図5-1は加速度センサの斜視図、図5-2は図5-1内の破線L1での断面図である。図5-1と図5-2において、101は可動子、102は支持梁、103は基板部材、104は支持部、106はソース領域、107はドレイン領域、108はチャネル領域、109は各領域形成基板、110は絶縁膜、111は支持基板である。112は配線、113は電極パッド、115は、可動子101と対向する面とは反対側のソース領域106とドレイン領域107の裏面上に夫々形成された電極パッド、116は、電極パッド115からの配線である。また、117は、可動子101に形成された貫通孔である。基板部材103は、各領域形成基板109、絶縁膜110、支持基板111から構成されている。
可動子101は貫通孔117を有していて、貫通孔117の領域は、基板部材103上面から見ると、ソース領域106とドレイン領域107の領域とほぼ一致している。ソース領域106とドレイン領域107の間に、チャネル領域108が形成されている。また、可動子101、支持梁102にも、不純物イオンが導入されている。加えて、基板部材103上面から見て、可動子101と支持梁102と支持部104で隠れていない基板部材103の部分にも、不純物イオンが導入されている。
本実施形態では、チャネル領域108と可動子101の幅が一致していないが、可動子101の変位を検出する上では問題がなく、可動子101の変位によりドレイン電流を変化させることができる。また、それ以外の不純物を導入した領域も、適切にバイアスを加えておけば、可動子101の変位検出に影響を与えることはない。
このセンサ構成を用いることにより、製造工程を大幅に簡略化することができる。以下、製造工程を説明する。
図6-1と図6-2に、本実施形態の加速度センサを製造する工程を表す断面図を示す。図6-1と図6-2において、201は可動子形成基板、202は酸化膜、203は各領域形成基板、204は酸化膜、205は支持基板、207は可動子、208はチャネル領域、209はソース領域、210はドレイン領域である。
図6-1(a)に、初期の基板を示す。まず、可動子形成基板201に対して、断面図の上面からエッチングを行い、図5-1における可動子101と支持梁102の周辺部に相当する部分をくり貫いて、可動子207と支持梁102、及び支持部104の部分を残す。次に、可動子形成基板201の残った部分をそのままマスクに用いて、酸化膜202をエッチングする。ここで、可動子形成基板201のエッチングで残った部分は、図5-1においては可動子101と支持梁102と支持部104となる。この工程後の断面図を図6-1(b)に示す。
その後、先程エッチングして残った可動子形成基板201の下部に残っている酸化膜202をマスクとして、各領域形成基板203へ不純物イオン(リン、ボロンなど)を導入させる。これにより、ソース領域209とドレイン領域210を形成することができる。
但し、不純物イオンは、残っている可動子形成基板201の全面と、可動子101や支持梁102や支持部104(図5-1参照)のない各領域形成基板203の領域にも、導入される。可動子101や支持梁102については、この導入により導電性を高める効果も期待することができる。この工程後の断面図を、図6-1(c)に示す。この工程が、前述の第3の工程において、基板の上面から見た貫通孔のパターンをマスクとして、第2の半導体層に不純物イオンを導入して、不純物イオン導入部であるソース領域とドレイン領域を形成する工程である。
次に、支持基板205に対して、断面図の下面からエッチングを行い、支持基板205の中央部をくり貫く。ここで、支持基板205のエッチングで残った部分は、図5-1の支持基板111となる。この工程後の断面図を図6-2(d)に示す。
次に、図5-1における支持部104だけを残して、酸化膜202をエッチングする。これにより、可動子101と支持梁102を宙(中空)に浮かせた構造にすることができる。このとき、同時に、ソース領域209とドレイン領域210にコンタクトを取るために酸化膜204をエッチングしてもよい。この工程後の断面図を図6-2(e)に示す。
この後、配線取出し用の電極パッドや配線を形成することで、可動子207とチャネル領域208間の間隔を検出するセンサを製造することができる。
本実施形態のセンサを製造する上記方法を用いることにより、可動子207のない裏面から配線を取り出す簡易な構造を、より簡易な製造方法を用いて一括で実現することができる。よって、より高性能なFET構造を用いたセンサを高い信頼性で提供することができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態を説明する。第4の実施形態では、本発明によるセンサをSG-FET構造のジャイロセンサに適用した例を示す。それ以外は、第2または第3の実施形態と同じである。ジャイロセンサでは、前記可動子は検出振動子を構成し、前記対向部材は参照振動子の一部を構成し、検出振動子は参照振動子に対して振動可能に支持され、参照振動子は支持基板に対して振動可能に支持される。そして、参照振動子の振動と角速度の入力によるコリオリ力を受けて検出振動子が変位することが、検出振動子と参照振動子との相対位置関係で検出される。
この様に、ジャイロセンサは、或る可動子を常時振動させておいて、外部からの角速度の入力により可動子にコリオリ力が働くのを利用する。このコリオリ力により、可動子の別方向への振動が発生し、これを検出することで角速度を検出するセンサである。本実施形態のジャイロセンサは、常時振動させておく可動子と、検出に用いる可動子を別の可動子で構成する方式を採る。図7を用いて、本実施形態に係るジャイロセンサを説明する。
図7(a)はジャイロセンサの斜視図、図7(b)は図7(a)内の破線L2での断面図である。図7において、301は支持基板、302と308は参照可動子、303は、参照可動子302、308を可動に支持する支持部材、304は検出可動子、305は、検出可動子304を可動に支持する支持部材である。また、306は、参照可動子302、308を駆動する駆動手段(参照振動発生手段)、307はスペーサーである。
参照可動子302は、スペーサー307により、参照可動子308と一体化されている。以下、参照可動子302とスペーサー307と参照可動子308が一体化されているものを、参照可動子Rと呼ぶ。
参照可動子Rは、支持基板301に接続された支持部材303により、支持されている。検出可動子304は、参照可動子Rに接続された支持部材305により、支持されている。参照可動子Rは、矢印X方向に振動を発生しやすいバネ構成になっている。一方、検出可動子304は、矢印Yと矢印Z方向に振動を発生しやすいバネ構成になっている。図7に示すように、X、Y、Z方向は互いに直交する方向である。
動作時において、静電櫛歯構造からなる参照振動発生手段306により、参照可動子Rは矢印X方向に常時振動している。検出可動子304は、X方向には振動しにくいバネ構成になっているので、参照可動子Rの振動に同期した同じ振動振幅で振動を行うことになる。このとき、X、Y、Z方向と同じ態様で互いに直交する軸Vまたは軸H1周りの角速度が入力されると、矢印Yまたは矢印Z方向にコリオリ力が発生し、検出可動子304が、矢印Yまたは矢印Z方向に振動を行う。
本実施形態のジャイロセンサは、参照可動子Rと検出可動子304の相対的な位置関係を検出する手段(以下、振動検出手段)を有している(後述の図8参照)。これにより、コリオリ力に起因する検出可動子304の矢印Yまたは矢印Z方向への振動を検出する。この振動の大きさは、コリオリ力の大きさに対応しているので、振動の大きさを検出することで、角速度の大きさを検出することができる。また、参照可動子Rと検出可動子304の相対位置を検出する方式のため、参照可動子Rの参照振動が所定の振動方向(矢印X)以外の方向成分を有している場合でも、該参照振動によるノイズが検出信号に重畳され難くなる。従って、安定性の高い信号を検出することができる。
本実施形態の構成を用いることで、複数の軸H1、V周りの角速度を検出するジャイロセンサを提供することができる。
以下、本実施形態における振動検出手段を説明する。
図8は、参照可動子308の上面からの図を示したものである。実線で記載した部分が、参照可動子308である。破線で記載した部分が、スペーサー307を介して参照可動子308に接続されている参照可動子302と、検出可動子304と、支持部材303と、支持部材305を示している。但し、参照振動発生手段306の櫛歯構造は、図8では省略している。また、図8において、309は、参照可動子308の表裏両面に達して参照可動子308内に形成された不純物イオン導入領域である。不純物イオン導入領域309への配線のとり方は、第2の実施形態のところでソース領域とドレイン領域に関して説明した通りである。
不純物イオン導入領域309は4つの領域に分かれており、検出可動子304の外郭形状に沿って図8のように配置されていることが特徴である。これにより、検出可動子304が、矢印Z方向(図8の紙面に対して垂直方向)、矢印Y方向(図8の紙面の上下方向)に振動した時の振動を検出することができる。ここで、図8の紙面左側の2つの不純物イオン導入領域309をソース領域(S1、S2)とし、図8の紙面右側の2つの不純物イオン導入領域309をドレイン領域(D1、D2)とする。ソース領域(S1、S2)とドレイン領域(D1、D2)間には、夫々、所定の電圧を印加している。検出可動子304にも、所定の電位が印加されており、検出可動子304の振動により、ソース領域とドレイン領域間の領域での電界の強さが変化する(ただし、変化しない領域が存在する場合もある)。それに伴い、ドレイン領域(D1、D2)とソース領域(S1、S2)間に夫々流れる電流が変化する(これも、変化しない電流がある場合もある)。これを測定することで、検出可動子304の矢印Z方向と矢印Y方向への振動を検出する。
検出可動子304が矢印Z方向に振動した場合は、D1-S1間に流れる電流量の変化と、D2-S2間に流れる電流の変化は、どちらも同じ方向に増加または減少することになる。これは、次の理由による。即ち、検出可動子304が参照可動子308に対して垂直に振動している。そのため、図8の上下のチャネル領域(ドレイン領域D1-ソース領域S1間のチャネル領域とドレイン領域D2-ソース領域S2間のチャネル領域)での電界変化が、同じ傾向になる。
他方、検出可動子304が矢印Y方向に振動した場合は、D1-S1間に流れる電流量の変化と、D2-S2間に流れる電流量の変化は、片方がほぼ変わらずに、もう一方が増えるかまたは減る方向になる。これは、検出可動子304が図8の紙面上方向に移動した瞬間を考えると次の様になるからである。D1-S1間へかかる電界は殆ど変化しないので電流の変化もないが、検出可動子304が上にズレた分だけ、D2-S2間にかかる電界は減少するため、それに伴って流れる電流も増加(または減少)する。電流が増加するかまたは減少するかは、各領域の導電型の組み合わせに依存する。検出可動子304が図8の紙面下方向に移動する場合も、同じ原理である。
図8の構造は、第2の実施形態で説明した製造工程を用いて、容易に作製することができる。但し、第2の実施形態の製造工程に加えて、Siのエッチング工程を行う必要がある。
以上のように、本実施形態を用いることで、2つの軸周りの角速度を検出できるSG-FETジャイロセンサを実現することができる。SG-FETを用いて検出しているため、高感度、高性能なセンサを実現できる。
また、本実施形態においても、検出可動子304が存在しない裏面から配線を取り出す構造になっているので、検出可動子304が設けられる側の構造がシンプルになり、またこの構造を容易に作製することができる。そのため、ドレイン領域及びソース領域からの配線取り出しの制約を受けることなく、検出可動子304と参照可動子302の形状を、センサ性能の観点で、最適な形状に設定することができる。
本実施形態のジャイロセンサは、検出可動子304が大きいほど、検出感度が高くなる。また、参照可動子Rの参照振動が大きいほど検出感度が高くなる。よって、センサ全体の大きさは小さい方が、参照振動を大きくしやすいので、好ましい。これらのことから、高感度なジャイロセンサを実現するには、検出可動子はできるだけ大きくして、他方、参照可動子の大きさは必要な機械強度を保つことができる最小限の大きさにするのが好ましい。そのため、配線を裏面から簡易な構成で取り出すことができる本実施形態を用いると、こうした好ましい設定が容易にできて、高感度なジャイロセンサを実現することができる。
(第5の実施形態)
第5の実施形態では、不純物イオン導入領域の配置と、可動子の振動方向が第4の実施形態と異なる。それ以外は、第4の実施形態と同じである。振動の方向などの符号については、第4の実施形態の図7を参照して説明する。また、第5の実施形態は、製造工程を大幅に簡略化することができる第3の実施形態と同じ考え方に基づいて、検出可動子304に貫通孔を設けると共に、図9に示す如く不純物イオン導入領域309を設けている。
第5の実施形態を、図9を用いて説明する。具体的には、本実施形態では、検出可動子304に4つの貫通孔310、311、312、313が空いており、これら貫通孔と不純物イオン導入領域309の位置が、図9の紙面垂直方向から見て、ほぼ一致していることを特徴としている。言い換えれば、不純物イオン導入領域309の形成領域は、参照可動子302と検出可動子304と支持部材305のない領域とほぼ一致している。こうなっているので、上記したように、第3の実施形態と同様に、製造工程を大幅に簡略化することができることになる。
図9は、参照可動子308の上面からの図を示したものである。実線で記載した部分が、参照可動子308である。破線で記載した部分が、スペーサー307を介して参照可動子308に接続されている参照可動子302と、検出可動子304と、支持部材303と、支持部材305を示している。但し、駆動手段(参照振動発生手段)306の櫛歯構造は、図9では省略している。
本実施形態では、4つの不純物イオン導入領域309を、図9のようにS3、S4(ソース領域)、D3、D4(ドレイン領域)としている。ソース領域(S3、S4)とドレイン領域(D3、D4)間には、所定の電圧を印加しており、検出可動子304にも所定の電位が印加されている。この場合、ドレイン領域とソース領域間を流れる電流は、「D3とS3間を流れるI1」、「D3とS4間を流れるI2」、「D4とS3間を流れるI3」、「D4とS4間を流れるI4」の4つの組合せがある。
本実施形態では、参照可動子Rは、矢印Z方向に振動を発生しやすいバネ構造になっている。一方、検出可動子304は、矢印Xと矢印Y方向に振動を発生しやすいバネ構造になっている。
本実施形態においても、コリオリ力が発生して検出可動子304が振動を行う原理は第4の実施形態と同じである。従って、本実施形態によって、基板面に平行な軸H1、H2周りの角速度を検出することができるジャイロセンサを提供することができる。
上記構成を備える本実施形態では、4つの電流を検出することにより、基板面に平行な軸と垂直な軸周りの角速度を検出することができる。具体的には、検出可動子304が図9の紙面上方に動いた瞬間は、電流I2とI3はほぼ変化せず、I1が増加(または減少)して、逆にI4が減少(または増加)する。また、検出可動子304が図9の紙面左方に動いた瞬間は、電流I1とI4はほぼ変化せず、I2が増加(または減少)して、逆にI3が減少(または増加)する。これにより、上記軸周りの角速度によるコリオリ力で発生する検出可動子304の振動をSG-FETで高感度に検出することができる。また、各電流を差動処理して差動型の信号を検出することができるので、高精度に検出可動子304の変位の検出を行うことができる。
一方、検出可動子304が矢印Z方向に振動した場合は、上記4つの電流の変化はほぼ同じ傾向になる。これは、検出可動子304が参照可動子308に対して垂直に振動しているため、ソース領域とドレイン領域間の夫々の領域での電界変化が、同じ傾向になるためである。このことを利用すれば、検出可動子304の矢印Z方向の振動も検出できる。そのため、もし参照振動により検出可動子304が矢印Z方向にノイズ成分となる微小な振動を発生した場合、その振動量を測定し補正することが可能になる。
以上のように、本実施形態によって、基板面に平行な軸H1、H2周りの角速度を検出できる高感度、高精度なジャイロセンサを提供することができる。
尚、上記実施形態では駆動手段(参照振動発生手段)306に櫛歯構造を有した静電アクチュエーターを用いたが、これに限ったものではない。平板電極を有した静電アクチュエーター、電磁アクチュエーター、圧電アクチュエーターなど、所望の振動を発生することができるものであれば、何れでも用いることができる。
また、上記実施形態では、検出可動子304が2つの方向に振動を発生しやすいバネ構造になっていたが、これに限ったものではない。検出可動子304が、或る単一の方向に振動を発生しやすいバネ構造になっているものも用いることができる。
また、本明細書では加速度センサならびにジャイロセンサを用いて説明を行ったが、本発明の適用範囲は上記センサの種類と構成に限ったものではない。圧力センサ、マイクロフォンなどの別種のセンサや、別の構成のセンサに用いることもできる。薄膜(メンブレン)可動子の変位を検出する圧力センサやマイクロフォンの場合、薄膜可動子の複雑な支持構造が必要になる。そのため、本発明を用いた場合、可動子が検出手段からの形状、配置の制約を受けることがないため、薄膜可動子の形状、配置、及び薄膜可動子の支持構造を最適にできるので、非常に高感度なセンサを実現することができる。
また、上記実施形態のSG-FETでは、可動子と対向する電極形成基板(または各領域形成基板)上に膜を形成していないが、これに限ったものではない。酸化膜などの絶縁膜を配置してもよいし、ミクロなレベルで見れば、実際には基板表面には極薄い酸化膜が形成されている場合もある。更に、ジャイロセンサである上記実施形態において、FET構造に替わって、上記第1の実施形態で説明したような可動子と検出電極との間で静電結合容量を形成し、この変化を検出する構造とすることもできる。
尚、本明細書中で記載した不純物濃度、及び抵抗率に限定するものでなく、本発明の効果を得られる数値であれば、本発明に用いることができる。
本発明のセンサの第1の実施形態を説明する斜視図と断面図を示す図。 第1の実施形態の2つの変形例を説明する断面図。 第1の実施形態の製造方法を説明する断面図。 第1の実施形態の製造方法を説明する断面図。 本発明のセンサの第2の実施形態を説明する斜視図と断面図を示す図。 第2の実施形態の2つの変形例を説明する断面図。 第2の実施形態の他の2つの変形例を説明する断面図。 第2の実施形態の他の2つの変形例を説明する断面図 第2の実施形態の一製造工程を説明する断面図。 本発明のセンサの第3の実施形態を説明する斜視図。 第3の実施形態を説明する断面図。 第3の実施形態の製造方法を説明する断面図。 第3の実施形態の製造方法を説明する断面図。 本発明のセンサの第4の実施形態を説明する斜視図と断面図を示す図。 第4の実施形態を説明する上面図。 本発明のセンサの第5の実施形態を説明する上面図。 センサの従来例を説明する上面図と断面図を示す図。 センサの他の従来例を説明する断面図。
符号の説明
101、207、304 可動子(振動子、検出振動子)
105、206 不純物イオン導入部(検出電極)
103 対向部材(基板部材)
116 可動子がある側と反対側の面からの電気配線
106、209、S1、S2、S3、S4 不純物イオン導入部(ソース領域)
107、210、D1、D2、D3、D4 不純物イオン導入部(ドレイン領域)
108、208 チャネル領域
302、308 参照振動子
306 駆動手段(参照振動発生手段)

Claims (9)

  1. 可動子と、前記可動子に対して間隔を隔てて設けられた対向部材との相対位置関係を検出するセンサであって、
    前記対向部材が、前記可動子に対向する対向部分、または前記対向部分に隣接する隣接部分に、不純物イオン導入部を有し、
    前記不純物イオン導入部の少なくとも一部が、前記可動子と対向する面側と反対側の面に形成され、前記反対側の面から電気配線が取り出されていることを特徴とするセンサ。
  2. 前記不純物イオン導入部は、前記対向部材に設けられ、周囲と絶縁部により絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記可動子は電位を有し、前記不純物イオン導入部は、前記対向部分に形成されて前記可動子との間で静電容量を形成する検出電極であることを特徴とする請求項1または2に記載のセンサ。
  4. 前記可動子は電位を有し、前記不純物イオン導入部は、前記隣接部分に形成されたソース領域とドレイン領域であり、前記ソース領域と前記ドレイン領域と前記対向部分のチャネル領域とで電界効果トランジスタ構造を形成することを特徴とする請求項1に記載のセンサ。
  5. 前記可動子は検出振動子を構成し、前記対向部材は参照振動子の一部を構成し、前記検出振動子は前記参照振動子に対して振動可能に支持され、前記参照振動子は支持基板に対して振動可能に支持され、
    前記参照振動子の振動と角速度の入力によるコリオリ力が、前記検出振動子と前記参照振動子との相対位置関係の変化により検出されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のセンサ。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のセンサを製造する製造方法であって、
    半導体層と絶縁層が交互に積層された基板を用意する第1の工程と、
    第1のマスクパターニングを用いた第1の半導体層のエッチングで前記可動子を形成する第2の工程と、
    第2のマスクパターニングを用いた第2の半導体層への不純物イオン導入で前記対向部材の前記不純物イオン導入部を形成する第3の工程と、
    前記第1の半導体層と前記第2の半導体層で挟まれた絶縁層のエッチングで前記可動子と前記対向部材の間に間隔を形成する第4の工程と、
    前記可動子のある側と反対側の面の前記不純物イオン導入部の少なくとも一部に電気配線を形成する第5の工程と、
    を含むことを特徴とする製造方法。
  7. 請求項4に記載のセンサを製造する製造方法であって、
    前記第3の工程において、前記不純物イオン導入部である前記ソース領域と前記ドレイン領域を、前記可動子のある側と反対側の前記対向部材の面から熱拡散を行って不純物イオンを導入することで形成することを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  8. 請求項4に記載のセンサを製造する製造方法であって、
    前記第3の工程において、前記不純物イオン導入部である前記ソース領域と前記ドレイン領域を、前記可動子のある側と反対側の前記対向部材の面からエッチングを行って凹部を形成した後に前記凹部を形成した部分に不純物イオンを導入することで形成することを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  9. 請求項4に記載のセンサを製造する製造方法であって、
    前記第2の工程において、前記可動子に貫通孔を形成し、
    前記第3の工程において、前記第1の工程で用意した基板の上面から見た前記貫通孔のパターンをマスクとして、前記第2の半導体層に不純物イオンを導入し、前記不純物イオン導入部である前記ソース領域と前記ドレイン領域を形成することを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
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