JP2008162059A - 帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム - Google Patents

帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】共押出し成形方法により形成された積層ポリプロピレンフィルムを用いて帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを構成することにより、極めて容易に製造することができ、非常に安価であると共に、ブロッキングが起こりにくく、優れた帯電防止性能を有し、自己粘着層及び前記フィルムを貼着する対象物への汚染が少ない帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを提供する。
【解決手段】共押出し成形によって基体層の一面側に自己粘着層及び他面側に粗面層が一体に形成された積層ポリプロピレンフィルムの前記粗面層の表面に帯電防止層が形成されてなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムに関する。
従来、液晶パネル、プラズマディスプレイ、偏光板及び位相差板等の光学部品あるいはプリント配線板、IC、トランジスタ、コンデンサー等の電気・電子部品の表面を保護するために、帯電防止性の表面保護フィルムが用いられている。表面保護フィルムに保護される対象物が前記のように静電気傷害に敏感な光学部品や電気・電子部品である場合、帯電防止性表面保護フィルムを対象物から剥離する際に発生する静電気により、各種素子や回路等が損傷を受けるおそれがある。そのため、このような用途に用いられる表面保護フィルムは、高度な帯電防止性能を有することが要求される。
前記帯電防止性表面保護フィルムとしては、例えば、ポリエステルフィルムを基体層として、該基体層の一面側に帯電防止層、他面側に粘着層が構成され、さらに、帯電防止層の表面に汚れ防止等のための保護層が形成されたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。この帯電防止性表面保護フィルムの製法例として、まず、基体層となるポリエステルフィルムを作製し、その片面側に帯電防止層を構成する塗液をグラビアコーター等で塗布して、乾燥後に熱処理を行う。次に、この帯電防止層の表面に保護層が形成されるが、前記と同様に保護層を構成する塗液をコーターで塗布、乾燥して硬化される。その後、さらに、前記保護層を設けた側と反対側のフィルム表面に粘着層が形成され、粘着層を構成する塗液を同様にしてコーターで塗布、乾燥させて帯電防止性表面保護フィルムが作製される。
このように、帯電防止性保護フィルムの製造は、基体層に積層させる層を構成する塗液を塗布、乾燥、熱処理、硬化等する工程を繰り返してそれぞれの層を形成するために、工程数が非常に多くなる。さらに、各層の密着性、塗工性を向上させるために火炎処理、コロナ放電処理、あるいは有機樹脂系、無機樹脂系の塗料を塗布したりするなどの予備的な処理を行う場合が多い。そのため、製造工程が極めて複雑かつ多工程で生産コストが高くなるという問題がある。また、従来の帯電防止性表面保護フィルムとしては、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、PETフィルムとする)が用いられるのが主流である。ところが、このようなフィルムは柔軟性が低いため対象物に貼り付けにくく作業性が悪い、また、フィルム自体に十分な粘着力がないために粘着剤を塗布する必要があり、この粘着剤により対象物が汚染されるという問題がある。さらに、原料樹脂自体の価格が高いことも懸念される。
一方、ポリプロピレンからなる帯電防止性フィルムも提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、ポリプロピレン系の樹脂フィルムは非常に帯電しやすい性質を有しているため、通常、高度な帯電防止性能が要求される光学部品、電気・電子部品分野ではなく、単に対象物の表面を保護してゴミや埃を付着するのを防止する目的で食品包装用等として用いられることが多い。また、帯電防止性を向上させるために、帯電防止剤を多量に添加した場合にはコストが高くなる、また、帯電防止剤が移行して対象物が汚染されること等が問題となっている。
特開2000−26817号公報 特開2003−154616号公報 特開2003−334909号公報
この発明は、前記の点に鑑みなされたものであり、共押出し成形方法により形成された積層ポリプロピレンフィルムを用いて帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを構成することにより、極めて容易に製造することができ、非常に安価であると共に、ブロッキングが起こりにくく、優れた帯電防止性能を有し、自己粘着層及び前記フィルムを貼着する対象物への汚染が少ない帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを提供するものである。
すなわち、請求項1の発明は、共押出し成形によって基体層の一面側に自己粘着層及び他面側に粗面層が一体に形成された積層ポリプロピレンフィルムの前記粗面層の表面に帯電防止層が形成されてなることを特徴とする帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムに係る。
また、請求項2の発明は、前記帯電防止層は(a)以下の式(1)
Figure 2008162059
(式中、R1及びR2は相互に独立して水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表すか、あるいはR1及びR2は一緒になって任意に置換されてもよい炭素数1〜4のアルキレン基を表す)で表される繰り返し単位からなるポリ陽イオン状のポリチオフェンとポリ陰イオンを含んでなる導電性ポリマー(b)水に分散あるいは溶解するポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂から選択された少なくとも一種で構成される樹脂バインダー(c)界面活性剤(d)水及び水に混和する有機溶媒から選択された少なくとも水を含んで構成される分散媒を含有する帯電防止コーティング組成物が塗布されてなる請求項1に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムに係る。
さらに、請求項3の発明は、前記粗面層は海島構造である請求項1又は2に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムに係る。
請求項4の発明は、前記粗面層は三次元表面粗さ計で測定した算術平均粗さ(SRa)が0.05〜0.16μmであると共に、十点平均粗さ(SRz)が0.50〜2.00μmである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムに係る。
請求項5の発明は、前記粗面層はプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体を含有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムに係る。
請求項6の発明は、前記帯電防止層の表面固有抵抗値が1×1010Ω/□以下である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムに係る。
請求項1の発明に係る帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムによれば、共押出し成形によって基体層の一面側に自己粘着層及び他面側に粗面層が一体に形成された積層ポリプロピレンフィルムの前記粗面層の表面に帯電防止層が形成されてなるため、製造工程数が少なく、極めて容易に製造することができると共に、生産コストを安く抑えることができる。加えて、粘着性を付与するために接着剤や粘着剤等を添加する必要がないので、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを貼着する対象物を汚染するおそれが極めて少ない。
請求項2の発明によれば、請求項1において、前記帯電防止層は(a)前記式(1)(式中、R1及びR2は相互に独立して水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表すか、あるいはR1及びR2は一緒になって任意に置換されてもよい炭素数1〜4のアルキレン基を表す)で表される繰り返し単位からなるポリ陽イオン状のポリチオフェンとポリ陰イオンを含んでなる導電性ポリマー(b)水に分散あるいは溶解するポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂から選択された少なくとも一種で構成される樹脂バインダー(c)界面活性剤(d)水及び水に混和する有機溶媒から選択された少なくとも水を含んで構成される分散媒を含有する帯電防止コーティング組成物が塗布されてなるため、帯電防止層と粗面層の密着性が高く、帯電防止性能に極めて優れている。また、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムが貼着される対象物及び自己粘着層を汚染するおそれが少ない。
請求項3の発明によれば、請求項1又は2において、前記粗面層は海島構造であるため、粗面層の表面がなだらかな状態であり、帯電防止層との密着性が極めて高い。
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記粗面層は三次元表面粗さ計で測定した算術平均粗さ(SRa)が0.05〜0.16μmであると共に、十点平均粗さ(SRz)が0.50〜2.00μmであるため、フィルムをロール状にしたときのブロッキングが起こりにくい。
請求項5の発明によれば、請求項1ないし4のいずれか1項において、前記粗面層はプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体を含有するため、粗面層の表面状態を制御しやすく、フィルムをロール状にしたときのブロッキングが起こりにくい。また、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムの透明性が向上する。
請求項6の発明によれば、請求項1ないし5のいずれか1項において、前記帯電防止層の表面固有抵抗値が1×1010Ω/□以下であるため、帯電防止性能が非常に優れており、光学部品や電気・電子部品の分野等の高い帯電防止性が要求される分野においても使用することができる。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムの一実施例を示す断面図である。
図1の実施例に示すように、本発明の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム10は、共押出し成形によって基体層11の一面側に自己粘着層12及び他面側に粗面層13が一体に形成された積層ポリプロピレンフィルム15の前記粗面層13の表面に帯電防止層18が形成されてなるものである。
基体層11は、ポリプロピレンを主体とした樹脂からなり、ポリプロピレン単体のみからなる重合体のホモポリプロピレン、あるいはランダム共重合体、ブロック共重合体などが適宜選択されて、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。ランダム共重合体、ブロック共重合体において、共重合モノマーとしては特に限られないが、プロピレン以外のオレフィンであるエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等の炭素数4〜10のα−オレフィン等が挙げられる。なかでも、コストの観点からエチレンが好ましく、エチレン・プロピレンブロック共重合体及びエチレン・プロピレンランダム共重合体等が用いられる。これらのポリプロピレン樹脂は、従来の帯電防止性プロテクトフィルムを構成するポリエチレンテレフタレート樹脂等と比較して安価であり、ポリプロピレン樹脂を主体として基体層を構成することはコスト的に非常に有利である。
自己粘着層12は、上述のようなポリプロピレンを主体とした樹脂と水添スチレン系エラストマー等からなる。前記自己粘着層を形成することで、フィルムの表面に別途粘着剤を塗布したり、粘着付与剤を添加したりする必要がなく、生産工程数も少なくなる。さらに、従来の帯電防止性フィルムのように、フィルムを貼着した対象物からフィルムを剥離した際に、表面に粘着剤等が残存して対象物を汚染することがない。このような自己粘着層として、粘着強度や加工性、時間経過に伴う粘着力の変動が小さいことから、プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体と水添スチレン系エラストラマーにより構成されることが好ましい。プロピレン・α−オレフィンランダム共重合体として、プロピレン−エチレン−1ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体などがある。前記水添スチレン系エラストラマーは、水添スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−エチレン・ブチレン−エチレン共重合体、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレン共重合体等が挙げられる。
粗面層13は、前述のようなポリプロピレン樹脂を主体として形成されるが、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体が含有されることが好ましい。プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体は、透明性が高くて外観が優れている。例えば、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムが貼着された対象物が、検査工程における製品である場合、該フィルムが貼着されたままで製品検査が行われるため、このような用途に用いられる場合等に適している。このプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体は、プロピレンとα−オレフィンとのランダム共重合体成分を含むブロック共重合体である。α−オレフィンとしては、エチレン、もしくは炭素数4〜18のα−オレフィンの具体例として、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテンなどが挙げられ、これらを単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、粗面層13は海島構造であることが望ましい。この海島構造とは、マトリックスである海相を構成する樹脂成分と島相を構成する樹脂成分からなる相分離構造である。前記粗面層が海島構造であると、粗面層表面がなだらかであり、いわゆるアンチブロッキング剤を添加して物理的に粗面層を形成したときのような鋭利な突起が存在しない。そのため、帯電防止層18との密着性に極めて優れている。さらに、この帯電防止層を形成する際、前記帯電防止コーティング組成物等を含有する塗液を塗布した場合に、その塗布量が減少しても部分的なバラツキが少ない安定した塗膜が形成できる。
このような海島構造の構成成分は、海成分はポリプロピレン、島成分はプロピレン・α−オレフィン共重合体、低密度ポリエチレン等が挙げられる。島成分において、より好ましくは、粗面のきめ細かさからプロピレン共重合体であり、コストの観点からは、プロピレン・エチレン共重合体であることがさらに好ましい。海島構造をとる粗面層における島成分の比率としては、剥離性、表面粗さ、粗面層表面に帯電防止層を構成する際の塗工のしやすさから、1〜15重量%であり、好ましくは2〜12重量%であり、より好ましくは3〜10重量%である。
また、海島構造とするためには、プロピレン・α−オレフィンブロック共重合体中のプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体のメルトフローレート並びにポリプロピレンとのメルトフローレートを制御することにより可能である。つまり、海成分を構成する樹脂と島成分を構成する樹脂のメルトフローレートの差が所定の範囲であることが必要であり、20〜300程度であることが好ましい。海成分を構成する樹脂と島成分を構成する樹脂のメルトフローレートの差が、20より極端に小さい場合は、粗面層の表面粗さの度合いが低くなり剥離性が劣ることがあり、該メルトフローレートの差が300よりも大きい場合には、粗面層表面に形成されるフィッシュアイが醜くなる傾向がある。なお、メルトフローレートはJIS−K−7210(1999)に準拠して測定することができる。
さらに、粗面層13は、三次元表面粗さ計で測定した算術平均粗さ(SRa)が0.05〜0.16μmであると共に、十点平均粗さ(SRz)が0.50〜2.00μmであることが望ましい。算術平均粗さ(SRa)が0.05μmより小さいとき、又は、十点平均粗さ(SRz)が0.5μmより小さいときにはフィルムのブロッキングが生じやすい。一方、算術平均粗さ(SRa)が0.16μmより大きい、又は、十点平均粗さ(SRz)が2.00μmより大きいときは粗面層の表面に形成される帯電防止層との密着性が低下し、帯電防止性能が低くなる傾向がある。なお、前記算術平均粗さ(SRa)及び十点平均粗さ(SRz)は、小坂研究所株式会社製「SE−3500K」を用いてJIS−B−0601に準拠して測定した値である。
帯電防止層18は、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等の帯電防止剤、導電性ポリマー等が含有されてもよいが、特に好ましいのは、以下の(a)導電性ポリマー(b)樹脂バインダー(c)界面活性剤(d)分散媒を含有する帯電防止コーティング組成物が塗布されて形成されるものである。すなわち、帯電防止コーティング組成物は、(a)以下の式(1)
Figure 2008162059
(式中、R1及びR2は相互に独立して水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表すか、あるいはR1及びR2は一緒になって任意に置換されてもよい炭素数1〜4のアルキレン基を表す)で表される繰り返し単位からなるポリ陽イオン状のポリチオフェンとポリ陰イオンを含んでなる導電性ポリマー(b)水に分散あるいは溶解するポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂から選択された少なくとも一種で構成される樹脂バインダー(c)界面活性剤(d)水及び水に混和する有機溶媒から選択された少なくとも水を含んで構成される分散媒を含有する帯電防止コーティング組成物が塗布されてなることが好ましい。前記帯電防止コーティング組成物によれば、前記粗面層との密着性が良好であり、極めて優れた帯電防止性を有する。また、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを貼着する対象物や自己粘着層への汚染が少ない
導電性ポリマーの前記(1)式において、R1及びR2の炭素数1〜4のアルキル基としては、好ましくはメチル基、エチル基、n−プロピル基などが挙げられる。R1及びR2が一緒になって形成される炭素数1〜4のアルキレン基としては、1,2−アルキレン基、1,3−アルキレン基などが挙げられ、好ましくはメチレン基、1,2−エチレン基、1,3−プロピレン基であり、なかでも1,2−エチレン基が特に好ましい。また、炭素数1〜4のアルキル基は置換されてもよく、置換基としては、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基等が挙げられる。置換された炭素数1〜4のアルキレン基としては、1,2−シクロヘキシレン基、2,3−ブチレン基などが挙げられる。このようなアルキレン基の代表例として、R1及びR2が一緒になって形成される炭素数1〜12のアルキル基で置換された1,2−アルキレン基は、エテン、プロペン、ヘキセン、オクテン、デセン、ドデセン、スチレンなどのα−オレフィン類を臭素化して得られる1,2−ジブロモアルカン類から誘導される。
ポリ陰イオンとしては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸などのポリマー状カルボン酸類、あるいは、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸などのポリマー状スルホン酸等が挙げられる。これらのカルボン酸及びスルホン酸類は、ビニルカルボン酸及びビニルスルホン酸類と他の重合可能なモノマー類、例えば、アクリレート類及びスチレンなどとの共重合体であってもよい。ポリ陰イオンとしては、ポリスチレンスルホン酸が特に好ましい。これらのポリ陰イオンの平均分子量は、1,000から2,000,000の範囲が好ましく、より好ましくは2,000から500,000の範囲であり、さらに好ましくは10,000から200,000の範囲である。
樹脂バインダーは、水に分散あるいは溶解するポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂から選択された少なくとも1種で構成され、その含有量は、前記(a)導電性ポリマーの固形分100重量部に対して、固形分として20から5000重量部の範囲が好ましく、100から1000重量部の範囲が特に好ましい。20重量部より少ない場合は粗面層との密着性が得られず、5000重量部より多い場合は、帯電防止性能が得られない傾向がある。
界面活性剤は、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミドなど)及びフッ素界面活性剤(例えば、フルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルベンゼンスルホン酸、パーフルオロアルキル4級アンモニウム、パーフルオロキルポリオキシエチレンエタノール等)が挙げられる。前記界面活性剤の含有量は、前記(a)導電性ポリマーの固形分100重量部に対して、固形分として3から50重量部の範囲が好ましく、5から30重量部の範囲がさらに好ましい。3重量部より少ない場合は、粗面層に対する濡れ性が得られず、50重量部より多い場合は、界面活性剤が帯電防止層からブリードアウトすることにより、フィルムをロール状にしたときの自己粘着層やフィルムを貼着する製品を汚染する可能性が高い。
分散媒は、水及び水に混和する有機溶媒から選択された少なくとも水を含んで構成されるもので、水と水に混和可能な有機溶剤との混合溶剤等が使用可能である。水に混和する有機溶媒は特に限られないが、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、n−ブタノールなどのアルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールなどのエチレングリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどのプロピレングリコールエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコールエーテルアセテート類;N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、アセトニトリル及びそれらの混和物が挙げられる。分散媒の含有量は、前記(a)導電性ポリマーの固形分100重量部に対して、6000から200000重量部の範囲が好ましく、10000から100000重量部の範囲がさらに好ましい。6000重量部より少ない場合は、導電性ポリマーの分散性が低下し、200000重量部より多い場合は、導電性ポリマー濃度が希薄になり過ぎて、その塗膜は帯電防止性能を発現しにくくなる。なお、以上のような帯電防止コーティング組成物として、ナガセケムテックス株式会社製のポリチオフェン系帯電防止コート剤「デナトロンP−502RG」、「デナトロンP−515FA」等が挙げられる。
本発明の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを構成する各層の膜厚は、例えば、粗面層が3μm程度、基体層が24μm程度、自己粘着層が3μm程度で構成されるが、目的に応じて適宜変更することができる。また、帯電防止層の膜厚は、50nm程度とすることができ、帯電防止コーティング組成物の固形分濃度や塗膜形成時の厚みにより、膜厚は適宜調整される。また、前記帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムには、製膜性、加工性、作業性などを向上させるために、酸化防止剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤をはじめ、通常のポリプロピレンフィルムに用いられる各種添加剤、充填剤などを本発明の目的を損なわない程度で配合することができる。
次に、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム10の製法を説明する。まず、積層ポリプロピレンフィルム15は、前述の基体層11、自己粘着層12及び粗面層13より構成され、共押出し成形によって得られる。共押出し成形はインフレーション法やTダイ法の従来公知の手法が用いられ、例えば、まず、基体層11、自己粘着層12及び粗面層13の各層を構成する原料樹脂がそれぞれ別の押出機により溶融、混練される。溶融された原料樹脂はTダイより押出され、各層を構成する樹脂がTダイ内部又はTダイ開口部にて積層されて冷却ロールにより膜状化されて積層ポリプロピレンフィルムが得られる。このような共押出し成形によって、前記積層ポリプロピレンフィルムが構成されることで、各層を一度に成形することができ、各層を別々に成形する場合と比較して製造工程数が少なく生産コストが安くすむ。
加えて、前記積層ポリプロピレンフィルムは、加工性や作業性の観点から、一軸方向又は二軸方向に延伸されることが好ましく、特に、フィルムの強度や伸びに方向性が少なく、均一なフィルムを得るために二軸延伸法により延伸されることが好ましい。延伸法は従来公知の手法が用いられ、テンター法、チューブラー法、ロール延伸法等が用いられる。具体的には、例えば上記のように、冷却ロールにより膜状化された積層ポリプロピレンフィルムは、回転速度が異なる加熱ローラ間を経由してフィルムの進行方向である縦方向(機械方向、MDともいう)に縦延伸される。そして、テンターにおいて両側端で接続されたクリップにより幅方向、つまりフィルムの進行方向と直交する方向(横方向、TDともいう)に横延伸された後に、熱処理が行われ、巻き取りローラにより巻き取られて積層ポリプロピレンフィルムが得られる。なお、前記押出機おける原料樹脂の混練、冷却ローラ、加熱ローラの温度、縦延伸の距離や横延伸の量は適宜選択される。
続いて、前記積層ポリプロピレンフィルム15の粗面層13の表面に前記帯電防止コーティング組成物が塗布され帯電防止層18が形成されて、本発明の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム10が得られる。前記塗布方法は従来既知の方法が用いられ、グラビアコーティング、ロールコーティング、バーコーティング、スプレーコーティング、ディッピング等が挙げられる。また、乾燥及び硬化条件は、それぞれの塗布方法に適した条件が選択されるが、一例として、ロールコーティング法を用いる場合には、通常よく行われる条件の60〜120℃において、5〜60秒であることが好ましい。
帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム10は、帯電防止層18の表面固有抵抗値が1×1010Ω/□以下であることが好ましい。高度な帯電防止性能が要求され、静電気傷害に敏感である前述のような光学部品、電気・電子部品用として使用される場合にも、十分に満足できる帯電防止性能が得られる。一方、表面固有抵抗値が1×1010Ω/□より大きい場合は、主に、埃やゴミ等の付着を防止する目的で用いられる繊維製品の包装や食品分野などでの使用に適しているといえる。
さらに、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム10は、JIS−Z−0237(2000)に記載の方法に準拠したアクリル板への粘着強度が8〜200g/25mmであることが好ましい。粘着強度が200g/25mmより大きいときは、フィルムのブロッキングが起こりやすい。特に、帯電防止層を形成させる際における、ロール状に巻き取られた積層ポリプロピレンフィルムの繰り出しが極めて困難となり、加工性、作業性が低下するおそれがある。粘着強度が8g/25mmより小さいとき、つまり、粗面層の表面粗さが粗すぎると表面固有抵抗値が高くなり、光学部品や電気・電子部品分野用としては、帯電防止性能が十分でない場合がある。
次に、本発明の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムの実施例を説明する。
[実施例1]
積層ポリプロピレンフィルムの原料樹脂は、下記表1に示す通り、粗面層としてプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体(A−1)及びプロピレン単独共重合体(B)、基体層としてプロピレン系樹脂組成物(C)及びプロピレン単独共重合体(B)、自己粘着層として水添スチレン系エラストマー(D−1)及びプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体(E)を用いた。また、前記各層におけるそれぞれの配合割合(重量%)は表2に示す。
Figure 2008162059
Figure 2008162059
各層を構成する原料樹脂が上記の配合割合となるようにブレンドし、それぞれの原料樹脂を基体層用の押出機(口径60mm)、また、粗面層、自己粘着層用の各押出機(共に口径30mm)に供給して、250℃のTダイから押し出して、30℃の冷却ロールで冷却して原反シートを作製した。前記原反シートを110℃の加熱ロールで縦方向(MD)に5倍延伸し、150℃のテンターオーブンで横方向(TD)に8倍延伸して積層ポリプロピレンフィルムを得た。
次に、帯電防止層は、帯電防止コーティング組成物であるポリチオフェン系帯電防止コート剤(ナガセケムテックス株式会社製 ポリチオフェン系帯電防止コート剤「デナトロン P−502RG」)を水で5倍に希釈して、No.4のワイヤーバー(Wet9.14μm)にて前記粗面層の表面にコーティングし、80℃のギヤオーブンにおいて30秒間乾燥させて、実施例1の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを得た。
[実施例2〜8]
まず、積層ポリプロピレンフィルムの作製は、粗面層、基体層及び自己粘着層を構成する原料樹脂の配合割合(重量%)が、実施例2〜5は前記表2、及び実施例6〜8は下記表3となるように調整を行った。それ以外は、実施例1と同様にして各積層ポリプロピレンフィルムを得た。
Figure 2008162059
次に、積層ポリプロピレンフィルムの粗面層表面への帯電防止層の形成について、実施例2〜8において、帯電防止層を構成する帯電防止コーティング組成物として、実施例2のみはポリチオフェン系帯電防止コート剤(ナガセケムテックス株式会社製 ポリチオフェン系帯電防止コート剤「デナトロン P−515FA」)を用いたこと以外、実施例1と同様にして実施例2〜8の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを得た。なお、前記ポリチオフェン系帯電防止コート剤「デナトロン」における樹脂バインダーは、前述の「P−502RG」はポリエステル系、「P−515FA」はポリウレタン系である。
続いて、上記の方法により得られた実施例1〜8について、算術平均表面粗さ(μm)及び十点平均粗さ(μm)、表面固有抵抗値(Ω/□)、粘着強度(g/25mm)を測定し、剥離性、粗面層の構造、密着性及び対象物汚染の評価を行った。また、これらの結果を基に総合評価をした。以下に測定方法及び評価についての詳細を示す。
[算術平均表面粗さ(SRa)及び十点平均粗さ(SRz)]
算術平均表面粗さ(μm)及び十点平均粗さ(μm)は、三次元表面粗さ計(小坂研究所株式会社製「SE−3500K」)を用いて、JIS−B−0601に準拠してダイヤモンド針0.7mN及びカットオフ0.25mmにて測定を行った。
[剥離性]
実施例1〜8の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを、まず、20mm幅及び50mm幅にカットした。各実施例毎に20mm幅にカットした帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムの自己粘着層を、50mm幅にカットした該フィルムの帯電防止層の表面に荷重2kgで貼り合わせ、40℃のギヤオーブンにおいて、2kg/10cm2の荷重を加え、24時間保持した後、23℃・50%RHの雰囲気下で30分間保持した。これを剥離して、自己粘着層の帯電防止層に対する剥離状況を目視にて確認した。さらに、自己粘着層の粗面層に対する剥離性を調べるために、実施例1〜8において作製した各積層ポリプロピレンフィルムを用いて、前記と同様にして剥離性の確認を行った。下記表4及び5にその結果を示す。表中において、抵抗無く剥離でき、剥離したフィルムが問題なく使用可能である場合は“◎”、抵抗感はあるが問題なく剥離でき、剥離したフィルムが使用可能である場合は“○”、抵抗感が強いがなんとか剥離できる又は剥離が困難である場合は“△”で表した。
[表面固有抵抗値]
表面固有抵抗値(Ω/□)は、JIS−K6911に従って、三菱化学株式会社製「ハイレスターUP(MCP−HT450)」を用いて測定した。
[粘着強度]
粘着強度(g/25mm)の測定は、JIS−Z−0237(2000)に準拠して、SUS304番の代わりに鏡面状のアクリル板(三菱レイヨン株式会社製「アクリライトL001」3mm板)を用いて次のように行った。幅25mm、長さ200mmの帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムの自己粘着層側をアクリル板に合わせるようにして、荷重2kgのゴムローラーを用いて一定の圧力下で均一に密着させた後、23℃・50RH%の雰囲気下で24時間保持してアクリル板を固定し、フィルムの一端を300mm/minの一定速度で180度剥離するときの強度を測定した。
[粗面層の構造]
粗面層の構造は、以下のように確認した。各実施例のフィルムをエポキシ樹脂に包埋処理し、ウルトラミクロトームを用いて、フィルム面方向に対する垂直断面を超薄切片として切り出した。粗面層の構造は、染色処理を行い、走査型電子顕微鏡(SEM)により観察を行った。SEMは日本電子データム株式会社製「JSM−5400LV」を用いた。下記表4及び5において、粗面層の構造が海島構造であるものは“有”、海島構造でないものは“無”とした。
[密着性]
密着性は、JIS−K−5400に従い、碁盤目テープ法により評価した。下記表4及び5中で、“◎”は10点、“○”は8点、“△”は6点以下の評価を示す。
[対象物汚染の評価]
対象物汚染の評価は、次のように行った。まず、実施例1〜8の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムの自己粘着層側の表面を、PETフィルム(フタムラ化学株式会社製「FE2001」)のコロナ処理面側に密着させ、23℃・50%RHの雰囲気において、2kg/cm2の荷重下において2週間保持した。次に、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを前記PETフィルムから剥離して、該PETフィルムのコロナ処理面についてJIS−K−6768に準拠して濡れ指数を測定した。
対象物であるPETフィルムの汚染の評価は、以下の通り行った。通常、前記PETフィルムのコロナ処理面の濡れ指数は56dyne以上であるのに対し、該フィルムの非コロナ処理面の濡れ指数は41dyneである。そのため、各実施例の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムを剥離した後の前記PETフィルムのコロナ処理面の濡れ指数が56dyne以上であれば、対象物である前記PETフィルムの汚染がない、逆に、濡れ指数が41dyneに近づくほど、コロナ処理の効果が低減されて対象物が汚染されたと判定した。下記表4及び5において、前記PETフィルムの濡れ指数が56dyne以上であれば“◎”、50〜55dyneのときは“○”、42〜49dyneの場合は“△”で表した。
[総合評価]
総合評価は、上述の評価及び測定を加味して帯電性自己粘着ポリプロピレンフィルムとしての適性を評価した。下記表4及び5において、実施例1〜8の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムにおいて、極めて優れているものは“A”、良好であるものは“B”、それ以外のものは“C”とした。なお、実施例1〜8の前記各測定結果及び評価結果を下記表4及び5に示す。
Figure 2008162059
Figure 2008162059
前記表4及び5より明らかなように、実施例1〜5の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムは、表面固有抵抗値が4×107(Ω/□)以下で帯電防止性に優れており、対象物に対する汚染がほとんどなく、剥離性及び密着性なども良好であった。すなわち、帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムとして、各性能の評価が高いと共にそのバランスがとれ、総合評価も良好であった。さらに、実施例1及び5については、それぞれの表面固有抵抗値が8×105(Ω/□)、1×106(Ω/□)と非常に小さい値を示し、極めて高い帯電防止性能を有する帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムであることが判明した。加えて、総合評価においても極めて優れた結果が得られた。
本発明の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルムの一実施例を示す断面図である。
符号の説明
10 帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム
11 基体層
12 自己粘着層
13 粗面層
15 積層ポリプロピレンフィルム
18 帯電防止層

Claims (6)

  1. 共押出し成形によって基体層の一面側に自己粘着層及び他面側に粗面層が一体に形成された積層ポリプロピレンフィルムの前記粗面層の表面に帯電防止層が形成されてなることを特徴とする帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム。
  2. 前記帯電防止層は
    (a)以下の式(1)
    Figure 2008162059
    (式中、R1及びR2は相互に独立して水素又は炭素数1〜4のアルキル基を表すか、あるいはR1及びR2は一緒になって任意に置換されてもよい炭素数1〜4のアルキレン基を表す)で表される繰り返し単位からなるポリ陽イオン状のポリチオフェンとポリ陰イオンを含んでなる導電性ポリマー
    (b)水に分散あるいは溶解するポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂から選択された少なくとも一種で構成される樹脂バインダー
    (c)界面活性剤
    (d)水及び水に混和する有機溶媒から選択された少なくとも水を含んで構成される分散媒
    を含有する帯電防止コーティング組成物が塗布されてなる請求項1に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム。
  3. 前記粗面層は海島構造である請求項1又は2に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム。
  4. 前記粗面層は三次元表面粗さ計で測定した算術平均粗さ(SRa)が0.05〜0.16μmであると共に、十点平均粗さ(SRz)が0.50〜2.00μmである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム。
  5. 前記粗面層はプロピレン・α−オレフィンブロック共重合体を含有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム。
  6. 前記帯電防止層の表面固有抵抗値が1×1010Ω/□以下である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の帯電防止性自己粘着ポリプロピレンフィルム。
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