JP2008160102A - 露光装置、露光方法及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】稼動率の低下を抑制しつつ、光学部材との間に液体を保持する部材に起因する性能の劣化を抑制できる露光装置を提供する。
【解決手段】露光装置EXは、露光ビームを射出する第1光学部材8と、所定領域内で基板を保持しながら移動可能な第1移動体1,2と、第1移動体が第1光学部材8から離れているときに、第1光学部材の射出面と対向する位置に、第1光学部材8との間に液体LQを保持する空間を形成可能な第1カバー部材C1が配置されるように、第1カバー部材C1をリリース可能に保持する第1保持装置30と、第1移動体上に設けられ、第1保持装置30からリリースされた第1カバー部材C1を保持可能な第2保持装置CH1と、第1移動体上に設けられ、第2カバー部材C2をリリース可能に保持する第3保持装置CH2とを備えている。
【選択図】図2
【解決手段】露光装置EXは、露光ビームを射出する第1光学部材8と、所定領域内で基板を保持しながら移動可能な第1移動体1,2と、第1移動体が第1光学部材8から離れているときに、第1光学部材の射出面と対向する位置に、第1光学部材8との間に液体LQを保持する空間を形成可能な第1カバー部材C1が配置されるように、第1カバー部材C1をリリース可能に保持する第1保持装置30と、第1移動体上に設けられ、第1保持装置30からリリースされた第1カバー部材C1を保持可能な第2保持装置CH1と、第1移動体上に設けられ、第2カバー部材C2をリリース可能に保持する第3保持装置CH2とを備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、基板を露光する露光装置、露光方法及びデバイス製造方法に関する。
フォトリソグラフィ工程で用いられる露光装置において、下記特許文献に開示されているような、液体を介して基板を露光する液浸露光装置が案出されている。
特開2004−289128号公報
従来の技術は、投影光学系の光射出面との間に液体を保持する空間を形成するために、その投影光学系の光射出面と対向する位置にシャッタ部材を配置する。そのシャッタ部材は、劣化したり、汚染したりする可能性がある。シャッタ部材が劣化したり、汚染している状態を放置したまま、そのシャッタ部材を使用し続けると、例えば投影光学系の光射出面とシャッタ部材との間に保持されている液体が漏出したり、投影光学系の光射出面が汚染(例えばウォーターマークの発生など)したりする不具合が生じる可能性がある。そのような不具合が生じた場合、例えば露光精度が劣化する可能性がある。また、液体の漏出、あるいは投影光学系の汚染等に応じてメンテナンス作業を頻繁に行う必要が生じる場合、露光装置の稼動率が低下する可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、液体を介して基板を露光する際、稼動率の低下を抑制しつつ、光学部材(例えば、投影光学系の終端光学素子など)との間に液体を保持する部材に起因する性能の劣化を抑制できる露光装置、露光方法及びその露光装置及び露光方法を用いるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は実施の形態に示す各図に対応付けした以下の構成を採用している。但し、各要素に付した括弧付き符号はその要素の例示に過ぎず、各要素を限定するものではない。
本発明の第1の態様に従えば、基板(P)に露光ビーム(EL)を照射して基板(P)を露光する露光装置であって、露光ビーム(EL)を射出する射出面を有する第1光学部材(8)と、第1光学部材(8)の射出面と対向する位置を含む第1領域(SP1)、及び第1領域(SP1)と異なる第2領域(SP2)を含む所定領域内で基板(P)を保持しながら移動可能な第1移動体(1)と、第1移動体(1)が第1光学部材(8)から離れているときに、第1光学部材(8)の射出面と対向する位置に、第1光学部材(8)との間に液体(LQ)を保持する空間を形成可能な第1カバー部材(C1)が配置されるように、第1カバー部材(C1)をリリース可能に保持する第1保持装置(30)と、第1移動体(1)上の第1の位置に設けられ、第1保持装置(30)からリリースされた第1カバー部材(C1)を保持可能な第2保持装置(CH1)と、第1移動体(1)上の第2の位置に設けられ、第1カバー部材(C1)とは別の第2カバー部材(C2)をリリース可能に保持する第3保持装置(CH2)と、を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第1の態様によれば、第1移動体上に、第1保持装置からリリースされた第1カバー部材を保持可能な第2保持装置と、第1カバー部材とは別の第2カバー部材をリリース可能に保持する第3保持装置とを設けたので、稼動率の低下を抑制しつつ、カバー部材に起因する性能の劣化を抑制できる。
本発明の第2の態様に従えば、基板(P)に露光ビーム(EL)を照射して基板(P)を露光する露光装置であって、露光ビーム(EL)を射出する射出面を有する第1光学部材(8)と、第1光学部材(8)の射出面と対向する位置を含む第1領域(SP1)、及び第1領域(SP1)と異なる第2領域(SP2)を含む所定領域内で基板(P)を保持しながら移動可能な第1移動体(1)と、第1移動体(1)が第1光学部材(8)から離れているときに、第1光学部材(8)の射出面と対向する位置に、第1光学部材(8)との間に液体(LQ)を保持する空間を形成可能な第1カバー部材(C1)が配置されるように、第1カバー部材(C1)をリリース可能に保持する第1保持装置(30)と、第1光学部材(8)との間に液体(LQ)を保持する空間を形成しつつ、第1カバー部材(C1)を第1カバー部材(C1)とは別の第2カバー部材(C2)に交換する交換システム(CHS)と、を備えた露光装置(EX)が提供される。
本発明の第2の態様によれば、第1光学部材との間に液体を保持する空間を形成しつつ、第1カバー部材を第2カバー部材に交換する交換システムを設けたので、稼動率の低下を抑制しつつ、カバー部材に起因する性能の劣化を抑制できる。
本発明の第3の態様に従えば、光学部材(8)を介して露光ビーム(EL)で基板(P)を露光する露光装置であって、光学部材(8)と基板(P)との間の空間(LS)に液体(LQ)を保持可能な液浸部材(30)と、光学部材(8)との間に液体を保持する空間を形成可能なカバー部材(C1、C2)を光学部材(8)と対向して保持可能な保持装置(30)と、光学部材(8)との間に液体を保持しつつカバー部材を交換可能とするために異なるカバー部材を保持可能な第1、第2保持部(CH1、CH2)を有する移動体(1)とを備える露光装置(EX)が提供される。
本発明の第3の態様によれば、移動体の第1、第2保持部を用いて、光学部材との間に液体を保持しつつカバー部材を交換可能としたので、スループット(又は稼働率)の低下、及びカバー部材に起因する汚染(又は性能劣化)などを抑制できる。
本発明の第4の態様に従えば、上記態様の露光装置(EX)を用いて基板を露光すること(204)と、露光した基板を現像すること(204)と、現像した基板を加工すること(205)を含むデバイス製造方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、性能の劣化が抑制された露光装置を用いてデバイスを製造できる。
本発明の第5の態様に従えば、光学部材を介して露光ビームで基板を露光する露光方法であって、光学部材と第1カバー部材との間に保持される液体を光学部材と基板との間に移動することと(ES4)、光学部材及び液体を介して露光ビームで基板を露光することと(ES5)、光学部材と基板との間に保持される液体を光学部材と第2カバー部材との間に移動することと(ES6)を含み、光学部材との間に液体を保持しつつ第1カバー部材を第2カバー部材に交換する露光方法が提供される。
本発明の第5の態様によれば、光学部材との間に液体を保持しつつ第1カバー部材を第2カバー部材に交換するので、露光装置のスループット(又は稼働率)の低下、及び汚染(又は性能劣化)などを抑制することができる。
本発明の第6の態様に従えば、上記態様の露光方法を用いて基板を露光すること(204)と、露光した基板を現像すること(204)と、現像した基板を加工すること(205)を含むデバイス製造方法が提供される。本発明の第6の態様によれば、本発明の露光方法を用いて高いスループットでデバイスを製造できる。
本発明によれば、露光装置の稼動率の低下を抑制しつつ、露光装置の性能の劣化を抑制できる。したがって、所望の性能を有するデバイスを高い生産性で製造できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。なお、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。そして、水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。本実施形態においては、露光装置EXが、例えば特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報(対応米国特許第6,590,634号)、特表2000−505958号公報(対応米国特許第5,969,441号)、特表2000−511704号公報(対応米国特許第5,815,246号)、特開2000−323404号公報(対応米国特許第6,674,510号)、特開2000−505958号公報(対応米国特許第5,969,081号)、特表2001−513267号公報(対応米国特許第6,208,407号)、特開2002−158168号公報(対応米国特許第6,710,849号)等に開示されているような、基板Pを保持しながら移動可能な複数(2つ)の基板ステージ1、2を備えたマルチステージ型(ツインステージ型)の露光装置である場合を例にして説明する。すなわち、本実施形態においては、露光装置EXは、基板Pを保持しながら移動可能な第1基板ステージ1と、第1基板ステージ1と独立して、基板Pを保持しながら移動可能な第2基板ステージ2とを有する。なお、マルチステージ型(ツインステージ型)の露光装置は、上記米国特許に加えて、米国特許第6,341,007、6,400,441、6,549,269及び6,590,634号にも開示されており、指定国又は選択国の法令が許す限りにおいて、これらの米国特許を援用して本文の記載の一部とする。
第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る露光装置EXを示す概略構成図である。本実施形態においては、露光装置EXが、例えば特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報(対応米国特許第6,590,634号)、特表2000−505958号公報(対応米国特許第5,969,441号)、特表2000−511704号公報(対応米国特許第5,815,246号)、特開2000−323404号公報(対応米国特許第6,674,510号)、特開2000−505958号公報(対応米国特許第5,969,081号)、特表2001−513267号公報(対応米国特許第6,208,407号)、特開2002−158168号公報(対応米国特許第6,710,849号)等に開示されているような、基板Pを保持しながら移動可能な複数(2つ)の基板ステージ1、2を備えたマルチステージ型(ツインステージ型)の露光装置である場合を例にして説明する。すなわち、本実施形態においては、露光装置EXは、基板Pを保持しながら移動可能な第1基板ステージ1と、第1基板ステージ1と独立して、基板Pを保持しながら移動可能な第2基板ステージ2とを有する。なお、マルチステージ型(ツインステージ型)の露光装置は、上記米国特許に加えて、米国特許第6,341,007、6,400,441、6,549,269及び6,590,634号にも開示されており、指定国又は選択国の法令が許す限りにおいて、これらの米国特許を援用して本文の記載の一部とする。
図1において、露光装置EXは、マスクMを保持ながら移動可能なマスクステージ3と、基板Pを保持しながら移動可能な第1基板ステージ1と、第1基板ステージ1と独立して、基板Pを保持しながら移動可能な第2基板ステージ2と、マスクステージ3を移動するマスクステージ駆動システム4と、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2を移動する基板ステージ駆動システム5と、各ステージ1、2、3の位置情報を計測するレーザ干渉計を含む計測システム6と、マスクMを露光光ELで照明する照明系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板Pに投影する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を制御する制御装置7とを備えている。
なお、ここでいう基板Pは、例えば、シリコンウエハのようなデバイスを製造するための基板であって、半導体ウエハ等の基材に感光材(フォトレジスト)、保護膜(トップコート膜)などの各種の膜が形成されたものを含む。マスクMは、基板Pに投影されるデバイスパターンが形成されたレチクルを含み、例えばガラス板等の透明板部材上にクロム等の遮光膜を用いて所定のパターンが形成されたものである。また、本実施形態においては、マスクMとして透過型のマスクを用いるが、反射型のマスクを用いることもできる。この透過型マスクは、遮光膜でパターンが形成されるバイナリーマスクに限られず、例えばハーフトーン型、あるいは空間周波数変調型などの位相シフトマスクも含む。
本実施形態の露光装置EXは、基板Pの露光を行う露光ステーションST1と、基板Pの露光に関する所定の計測及び基板Pの交換を行う計測ステーションST2とを備えている。第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれは、基板Pを保持しながら、露光ステーションST1と計測ステーションST2との間で移動可能である。露光装置EXは、露光ステーションST1と計測ステーションST2とに亘るように配置されたガイド面GFを有するベース部材BPを備えており、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれは、ガイド面GFに沿って、露光ステーションST1と計測ステーションST2との間で移動可能である。本実施形態においては、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれを移動可能に支持するベース部材BPのガイド面GFは、XY平面とほぼ平行である。
露光ステーションST1には、照明系IL、マスクステージ3、及び投影光学系PL等が配置されている。投影光学系PLは、複数の光学素子を有し、それら複数の光学素子のうち、投影光学系PLの像面に最も近い終端光学素子8は、露光光ELを射出する光射出面(下面)を有する。第1基板ステージ1は、露光光ELを射出する投影光学系PLの終端光学素子8の光射出側(投影光学系PLの像面側)で移動可能である。第2基板ステージ2は、投影光学系PLの終端光学素子8の光射出側(投影光学系PLの像面側)で、第1基板ステージ1と独立して移動可能である。図示していないが、投影光学系PLは、防振機構を介して3本の支柱で支持される鏡筒定盤に搭載されるが、例えば国際公開第2006/038952号パンフレットに開示されているように、投影光学系PLの上方に配置される不図示のメインフレーム部材、あるいはマスクステージ3を支持する不図示のマスクベースなどに対して投影光学系PLを吊り下げ支持しても良い。
計測ステーションST2には、基板Pの位置情報を取得するためのアライメント系AL、及びフォーカス・レベリング検出系FL等、基板Pの露光に関する計測を実行可能な各種計測装置が配置されている。アライメント系ALは、複数の光学素子を有し、それら光学素子を用いて、基板Pの位置情報を取得する。フォーカス・レベリング検出系FLも、複数の光学素子を有し、それら光学素子を用いて、基板Pの位置情報を取得する。
また、計測ステーションST2の近傍には、基板Pの交換を行うための基板搬送システムHPが設けられている。制御装置7は、基板搬送システムHPを用いて、計測ステーションST2の基板交換位置(ローディングポジション)に移動した第1基板ステージ1(又は第2基板ステージ2)より露光処理済みの基板Pをアンロード(搬出)するとともに、露光処理されるべき基板Pを第1基板ステージ1(又は第2基板ステージ2)にロード(搬入)する基板交換作業を実行可能である。なお、本実施形態では、計測ステーションST2内でローディングポジションとアンローディングポジションとが同一位置であるものとしたが、異なる位置でロードとアンロードとを行っても良い。
また、本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように、液体LQの液浸空間LSを形成可能なシール部材(ノズル部材)30を備えている。本実施形態において、シール部材30は露光装置EXに設けられる液浸機構の少なくとも一部を構成する。露光光ELの光路空間は、露光光ELが進行する光路を含む空間である。液浸空間LSは、液体LQで満たされた空間である。露光装置EXは、投影光学系PLと液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射して、その基板Pを露光する。本実施形態においては、液体LQとして、水(純水)を用いる。純水はArFエキシマレーザ光のみならず、例えば水銀ランプから射出される輝線及びKrFエキシマレーザ光等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。本実施形態では光学素子8は螢石(CaF2)から形成されている。螢石は水との親和性が高いので、光学素子8の液体接触面(光出射面)のほぼ全面に液体LQを密着させることができる。なお、光学素子8は水との親和性が高い石英であってもよい。
シール部材30は、例えば特開2004−289126号公報(対応米国特許第6,952,253号)、特開2004−289128号公報(対応米国特許第7,110,081号)等に開示されているようなシール部材を含む。シール部材30は、液浸空間形成部材あるいはcontainment member(又はconfinement member)などとも呼ばれる。シール部材30は、そのシール部材30と対向する物体との間に液浸空間LSを形成可能である。本実施形態においては、シール部材30は、投影光学系PLの終端光学素子8の近傍に配置されており、終端光学素子8の光射出側(投影光学系PLの像面側)において、露光光ELが照射可能な位置に配置された物体との間、すなわち終端光学素子8の光射出面と対向する位置に配置された物体との間に液浸空間LSを形成可能である。シール部材30は、その物体との間で液体LQを保持することによって、終端光学素子8の光射出側の露光光ELの光路空間、具体的には終端光学素子8と物体との間の露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように、液体LQの液浸空間LSを形成する。なお、シール部材30として、例えば米国特許出願公開第2005/0280791号、国際公開第2005/024517号パンフレット、欧州特許出願公開第1420298号明細書、国際公開第2004/055803号パンフレット、国際公開第2004/057589号パンフレット、国際公開第2004/057590号パンフレット、米国特許出願公開第2006/0231206号、米国特許第6,952,253号に開示されているような構造のノズル部材またはシール部材を用いることもできる。すなわち、一例として、シール部材30は、後述のように液体LQを閉じ込めるためのガスシール82を形成する部材を備えていなくても良く、表面張力を用いて液体LQの液浸空間LSを形成可能なノズル部材でも良い。また、本実施形態では、シール部材30を、投影光学系PLを支持する後述の支持フレーム102に設けているが、例えば、投影光学系PLが吊り下げ支持される場合は、投影光学系PLと一体にシール部材30を吊り下げ支持してもよいし、投影光学系PLとは独立に吊り下げ支持される計測フレームなどにシール部材30を設けてもよい。後者の場合、投影光学系PLを吊り下げ支持していなくてもよい。
シール部材30及び終端光学素子8と対向可能な物体は、終端光学素子8の光射出側で移動可能な物体を含む。本実施形態においては、シール部材30及び終端光学素子8と対向可能な物体は、終端光学素子8の光射出側で移動可能な第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2の少なくとも一方を含む。また、シール部材30及び終端光学素子8と対向可能な物体は、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2に保持された基板Pも含む。第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれは、シール部材30及び終端光学素子8と対向する位置に移動可能である。シール部材30は、その第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2の少なくとも一方との間で液体LQを保持することによって、終端光学素子8の光射出側の露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2の少なくとも一方との間に液体LQの液浸空間LSを形成可能である。なお、物体は後述の計測ステージあるいはキャップ部材などを含んでも良い。また、シール部材30及び終端光学素子8と物体との間に形成される液浸空間LSは、その物体上では単に液浸領域などとも呼ばれる。さらに、第1、第2基板ステージ1、2、マスクステージ3、計測ステージなどはそれぞれ移動体、移動部材、あるいはステージアセンブリなどとも呼ばれる。
本実施形態においては、シール部材30は、物体の表面の一部の領域(局所的な領域)が液浸空間LSの液体LQで覆われるように、終端光学素子8及びシール部材30と、物体(例えば、第1基板ステージ1、第2基板ステージ2、及び基板Pの少なくとも1つ)との間に液浸空間LSを形成する。すなわち、本実施形態においては、露光装置EXは、少なくとも基板Pの露光中に、基板P上の一部の領域が液浸空間LSの液体LQで覆われるように、終端光学素子8及びシール部材30と基板Pとの間に液浸空間LSを形成する局所液浸方式を採用する。なお、基板Pの周辺のショット領域の露光では、液浸空間LSが基板Pからはみ出して、後述する基板ステージの対向面15、25の一部も液体LQで覆われる。
計測ステーションST2のアライメント系ALは、物体(例えば、第1基板ステージ1、第2基板ステージ2、及び基板Pの少なくとも1つ)と対向可能な光学素子9を有する。アライメント系ALは、基板Pの位置情報を取得するために、その光学素子9を介して、基板P上のアライメントマーク、第1、第2基板ステージ1、2上の基準マークFM等を検出する。第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれは、光学素子9と対向する位置に移動可能である。
以下の説明において、露光光ELを射出するために露光ステーションST1に配置されている投影光学系PLの終端光学素子8を適宜、第1光学素子8、と称する。また、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2の少なくとも一方に保持された基板Pの位置情報を取得するために計測ステーションST2に配置されているアライメント系ALの光学素子9を適宜、第2光学素子9、と称する。また、第1光学素子8の光射出面と対向し、第1光学素子8からの露光光ELが照射される位置を適宜、第1位置、と称し、第2光学素子9と対向する位置を適宜、第2位置、と称する。なお、第1位置では基板Pの露光が行われるので、第1位置を露光位置とも呼ぶことができる。また、第2位置ではマークの検出が行われるので、第2位置を検出位置あるいは計測位置とも呼ぶことができる。
図1に示すように、露光装置EXは、ベース部材BP上に設定された第1領域SP1、及び第2領域SP2を備えている。第1領域SP1は、投影光学系PLの第1光学素子8と対向する第1位置を含み、露光ステーションST1の少なくとも一部に設定された領域である。第2領域SP2は、第1領域SP1とは異なる領域であって、アライメント系ALの第2光学素子9と対向する第2位置を含み、計測ステーションST2の少なくとも一部に設定された領域である。露光ステーションST1は、露光光ELを射出する光射出面を有する第1光学素子8が配置される第1領域SP1を含み、計測ステーションST2は、基板Pの位置情報を取得するための第2光学素子9が配置される第2領域SP2を含む。本実施形態においては、露光ステーションST1の第1領域SP1と、計測ステーションST2の第2領域SP2とは、Y軸方向に沿って設定され、第1領域SP1は、第2領域SP2の−Y側に配置されている。また、本実施形態においては、第1領域SP1と第2領域SP2との間に、第3領域SP3が設定される。第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれは、第1領域SP1、第2領域SP2、及び第3領域SP3を含むベース部材BP上(ガイド面GF)の所定領域内で、基板Pを保持しながら移動可能である。
露光ステーションST1においては、投影光学系PL及び液体LQを介して基板Pが露光される。計測ステーションST2においては、露光に関する計測及び基板Pの交換が行われる。第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれは、基板Pを保持しながら、露光ステーションST1の第1領域SP1と、計測ステーションST2の第2領域SP2との間で移動可能である。
また、本実施形態の露光装置EXは、例えば特開2004−289128号公報に開示されているシャッタ部材あるいはそれと類似の部材、すなわち、第1光学素子8との間に液体LQを保持する空間を形成可能なキャップ部材(カバー部材などとも呼ばれ、例えば、プレートなどを含む)を複数備えている。本実施形態においては、露光装置EXは、第1光学素子8との間に液体LQを保持する空間を形成可能なキャップ部材を少なくとも2つ備えている。以下の説明においては、露光装置EXが備えている2つのキャップ部材のうち、一方のキャップ部材を適宜、第1キャップ部材(第1カバー部材)C1、と称し、他方のキャップ部材を適宜、第2キャップ部材(第2カバー部材)C2、と称する。
第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2のそれぞれは、第1基板ステージ1、第2基板ステージ2、及び基板Pと同様、第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置に配置されることによって、第1光学素子8との間に液体LQを保持(またはカバーまたはキャップ)する空間を形成して、液体LQを保持(またはカバーまたはキャップ)し、液浸空間LSを形成可能である。
後述するように、本実施形態においては、シール部材30は、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方が配置されるように、その第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方をリリース可能に保持できる。本実施形態においては、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれが第1光学素子8から離れているときに、第1光学素子8の射出面と対向する位置に第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方が配置されるように、シール部材30が第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方をリリース可能に保持する。なお、本実施形態では、第1、第2キャップ部材C1、C2をリリース可能に保持するキャップホルダ(保持装置)としてシール部材30を用いるものとしたが、例えばクランプ機構など他の部材を用いても良い。この場合、例えば投影光学系PLを支持する後述の支持フレーム102などにキャップホルダを設けても良い。
また、本実施形態の露光装置EXは、第1光学素子8との間に液体LQを保持する空間を形成しつつ、第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の一方を他方に交換する交換システムCHSを備えている。交換システムCHSは、第1光学素子8との間に液体LQを保持する空間を形成しつつ、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に配置されている第1キャップ部材C1を第2キャップ部材C2に交換して、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に第2キャップ部材C2を配置し、かつ第1光学素子8の光射出面と対向する位置に配置されている第2キャップ部材C2を第1キャップ部材C1に交換して、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に第1キャップ部材C1を配置することができる。なお、第2キャップ部材C2を、第1、第2キャップ部材C1、C2とは別のキャップ部材に交換しても良い。以下では、第2キャップ部材C2との交換でシール部材30に保持されるキャップ部材を第3キャップ部材とも呼ぶ。本実施形態において、第3キャップ部材は、第1キャップ部材C1及び/又は別のキャップ部材を含む。
交換システムCHSは、第1基板ステージ1上の第1の位置に設けられ、第1、第2キャップ部材C1、C2をリリース可能に保持できる第1キャップホルダ(第1保持部)CH1と、第1基板ステージ1上の第2の位置に設けられ、第1、第2キャップ部材C1、C2をリリース可能に保持できる第2キャップホルダ(第2保持部)CH2とを備えている。第1キャップホルダCH1は、シール部材30からリリースされた第1、第2キャップ部材C1、C2を保持可能であり、第2キャップホルダCH2は、シール部材30からリリースされた第1、第2キャップ部材C1、C2を保持可能である。交換システムCHSは、例えば、シール部材30からリリースされた第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1で保持し、第2キャップホルダCH2に保持されている第2キャップ部材C2を第2キャップホルダCH2からリリースして、シール部材30に保持させることができる。また、交換システムCHSは、シール部材30からリリースされた第1キャップ部材C1を第2キャップホルダCH2で保持し、第1キャップホルダCH1に保持されている第2キャップ部材C2を第1キャップホルダCH1からリリースして、シール部材30に保持させることもできる。
すなわち、本実施形態の露光装置EXは、第1基板ステージ1上の第1の位置に設けられ、シール部材30からリリースされた第1、第2キャップ部材C1、C2を保持可能な第1キャップホルダCH1と、第1基板ステージ1上の第2の位置に設けられ、第1、第2キャップ部材C1、C2をリリース可能に保持する第2キャップホルダCH2とを備えている。また、本実施形態の露光装置EXは、第2基板ステージ2上の第3の位置に設けられ、シール部材30からリリースされた第1、第2キャップ部材C1、C2を保持可能な第3キャップホルダ(第3保持部)CH3と、第2基板ステージ2上の第4の位置に設けられ、第1、第2キャップ部材C1、C2をリリース可能に保持する第4キャップホルダ(第4保持部)CH4とを備えている。交換システムCHSは、シール部材30からリリースされる第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を、第3、第4キャップホルダCH3、CH4の一方で保持し、第3、第4キャップホルダCH3、CH4の他方に保持されている第2キャップ部材C2(又は第1キャップ部材CH1)を他方のキャップホルダからリリースして、シール部材30に保持させることもできる。すなわち、本実施形態では、第2基板ステージ2を用いても、第1光学素子8との間に液体LQを保持する空間を形成しつつ、第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の一方を他方に交換することが可能となっている。なお、本実施形態においては、第1、第2基板ステージ1、2の一方のみを用いて、シール部材30で保持するキャップ部材の交換を行うようにしても良い。この場合、キャップ部材の交換に用いない第1、第2基板ステージ1、2の他方には、キャップ部材をリリース可能に保持するキャップホルダを2つではなく1つ設けるだけでも良い。キャップホルダが1つのみ設けられる他方の基板ステージでは、キャップ部材の交換が行われず、シール部材30からリリースされて1つのキャップホルダで保持されたキャップ部材がシール部材30に戻されて保持される。
また、本実施形態の露光装置EXは、シール部材30、第1、第2、第3、第4キャップホルダCH1、CH2、CH3、CH4のそれぞれからリリースされた第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方を所定位置に搬送するキャップ部材搬送システム(搬送装置)HCを備えている。第1キャップ部材C1又は第2キャップ部材C2が搬送される所定位置は、露光ステーションST1(又は第1領域SP1)あるいは計測ステーションST2(又は第2領域SP2)内に設定しても良いし、前述したベース部材BP上の所定領域外、あるいは露光装置EXの外部に設定しても良い。本実施形態においては、キャップ部材搬送システムHCは、計測ステーションST2に配置されている。なお、キャップ部材搬送システムHCは露光ステーションST1(又は第1領域SP1)などに配置してもよい。
本実施形態の露光装置EXは、マスクMと基板Pとを所定の走査方向に同期移動しつつ、マスクMのパターンの像を基板Pに投影する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)である。本実施形態においては、基板Pの走査方向(同期移動方向)をY軸方向とし、マスクMの走査方向(同期移動方向)もY軸方向とする。露光装置EXは、基板Pを投影光学系PLの投影領域に対してY軸方向に移動するとともに、その基板PのY軸方向への移動と同期して、照明系ILの照明領域に対してマスクMをY軸方向に移動しつつ、投影光学系PLと液体LQとを介して基板Pに露光光ELを照射して、その基板Pを露光する。これにより、基板PにはマスクMのパターンの像が投影される。
露光装置EXは、例えばクリーンルーム内の床面上に設けられたコラム101、及びコラム101上に防振装置103を介して設けられた支持フレーム102を含むボディ100を備えている。コラム101は、ベース部材BPを防振装置104を介して支持する支持面105を有する。支持フレーム102は、投影光学系PL、アライメント系AL、及びフォーカス・レベリング系FL等を支持する。ベース部材BPと支持面105との間の防振装置104は、所定のアクチュエータ及びダンパ機構を備えたアクティブ防振装置を含む。
まず、照明系IL、及び投影光学系PLについて説明する。照明系ILは、マスクMの所定の照明領域を均一な照度分布の露光光ELで照明する。照明系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)等が用いられる。本実施形態においては、露光光ELとして、ArFエキシマレーザ光が用いられる。
投影光学系PLは、マスクMのパターンの像を所定の投影倍率で基板Pに投影する。投影光学系PLは、複数の光学素子を有しており、それら光学素子は鏡筒PKで保持されている。本実施形態の投影光学系PLは、その投影倍率が例えば1/4、1/5、1/8等の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。本実施形態においては、投影光学系PLの光軸AXはZ軸方向と平行である。また、投影光学系PLは、反射光学素子を含まない屈折系、屈折光学素子を含まない反射系、反射光学素子と屈折光学素子とを含む反射屈折系のいずれであってもよい。また、投影光学系PLは、倒立像と正立像とのいずれを形成してもよい。
照明系ILより射出され、マスクMを通過した露光光ELは、投影光学系PLの物体面側からその投影光学系PLに入射する。投影光学系PLは、物体面側から入射した露光光ELを、第1光学素子8の光射出面(下面)より射出して、基板Pに照射可能である。
次に、マスクステージ3、及びマスクステージ駆動システム4について説明する。マスクステージ3は、マスクMを保持するマスクホルダを有し、マスクホルダでマスクMを保持しながら移動可能である。マスクステージ駆動システム4は、例えば、リニアモータ、ボイスコイルモータ等のアクチュエータを含み、マスクMを保持したマスクステージ3を移動可能である。マスクステージ駆動システム4の動作は、制御装置7に制御される。マスクステージ3は、マスクステージ駆動システム4により、マスクホルダでマスクMを保持しながら、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。制御装置7は、マスクステージ駆動システム4を用いてマスクステージ3を移動することによって、そのマスクステージ3に保持されているマスクMのX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置を調整可能である。本実施形態において、マスクステージ3は支持フレーム102と振動的に独立して支持されたマスクベース(不図示)により支持される。
次に、図1、図2、及び図3を参照しながら、第1、第2基板ステージ1、2、及び基板ステージ駆動システム5について説明する。図2は、第1、第2基板ステージ1、2、及び基板ステージ駆動システム5を上方から見た平面図、図3は、第1基板ステージ1の近傍を示す拡大図である。
第1基板ステージ1は、ステージ本体11と、ステージ本体11に支持され、基板Pを着脱可能に保持する基板ホルダ13を有する第1基板テーブル12とを有する。ステージ本体11は、例えば、エアベアリング14により、ベース部材BPの上面(ガイド面GF)に非接触支持されている。第1基板テーブル12は、シール部材30及び第1光学素子8と対向可能な対向面15を有し、基板ホルダ13は、第1基板テーブル12の対向面15の所定位置に形成された凹部12Cの内側に設けられている。第1基板テーブル12の凹部12Cの周囲の対向面15の少なくとも一部の領域はほぼ平坦であり、基板ホルダ13に保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さ(面一)である。
図3に示すように、基板ホルダ13は、凹部12Cの内側に配置された基板Pの下面と対向可能な上面を有する基材13Bと、基材13Bの上面に設けられ、基板Pの下面を支持する複数のピン状部材からなる支持部13Sと、基板Pの下面と対向する上面を有し、支持部13Sを囲むように設けられた周壁13Wとを備えている。また、基材13Bの上面には、不図示の真空系と接続された吸気口13Hが設けられている。制御装置7は、真空系を駆動し、基材13Bの上面と、周壁13Wと、支持部13Sに支持された基板Pの下面とで形成される空間の気体を吸気口13Hを介して吸引して、その空間を負圧にすることにより、基板Pの下面を支持部13Sに吸着するように保持する。すなわち、本実施形態の基板ホルダ13は、所謂ピンチャック機構を含む。また、制御装置7は、吸気口13Hを介した吸引動作を解除することにより、基板ホルダ13に対して基板Pを離すことができる。このように、基板ホルダ13は、基板Pをリリース可能に保持する。
第2基板ステージ2は、第1基板ステージ1と同等の構成を有し、ステージ本体21と、ステージ本体21に支持され、基板Pを着脱可能に保持する基板ホルダ23を有する第2基板テーブル22とを有する。ステージ本体21は、例えば、エアベアリング24により、ベース部材BPの上面(ガイド面GF)に非接触支持されている。第2基板テーブル22は、シール部材30及び第1光学素子8と対向可能な対向面25を有し、基板ホルダ23は、第2基板テーブル22の対向面25の所定位置に形成された凹部22Cの内側に設けられている。第2基板テーブル22の凹部22Cの周囲の対向面25の少なくとも一部の領域はほぼ平坦であり、基板ホルダ23に保持された基板Pの表面とほぼ同じ高さ(面一)である。
基板ホルダ23は、基板ホルダ13と同等の構成を有し、ピンチャック機構を含み、基板Pをリリース可能に保持する。
図2に示すように、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2の対向面15、25には、それぞれ、基準マークFMが形成されている基準部材FMMと、各種計測に必要な透過部(窓)が形成された計測部材SMが設けられている。基準マークFMは、不図示のマスクアライメント系によるマスク上に形成されたマークとの位置関係の検出に使用される。また、基準マークFMは、後述するようにアライメント系ALによる基板Pの各ショット領域に形成されたアライメントマークの基板ステージ1,2上での位置(あるいはアライメントマークとの位置関係)の決定に使用される。計測部材SMの下方には図示しない光センサが設けられている。光センサは、例えば米国特許出願公開2002/0041377号明細書、米国特許出願公開第2002/0041377号等に開示されているような、空間像計測システムの少なくとも一部を構成する光センサを用い得る。また、光センサとしては、例えば米国特許出願公開第2007/0127006号、欧州特許出願公開第1791164号等に開示されているような、露光光ELの強度(透過率)を計測可能な光センサであってもよい。光センサに代えてまたは光センサとともに、照明むら計測器、照度計、波面収差計測器などの各種検出器または計測器を計測部材SMの下方に配置してもよい。これらの光センサまたは計測器には計測部材SMに設けられた透過部を介して光が入射する。
基板ステージ駆動システム5は、例えば、リニアモータ、ボイスコイルモータ等のアクチュエータを含み、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれを移動可能である。基板ステージ駆動システム5の動作は、制御装置7に制御される。
第1基板ステージ1は、基板ステージ駆動システム5により、基板ホルダ13で基板Pを保持しながら、ベース部材BP上で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を用いて第1基板ステージ1を移動することによって、その第1基板ステージ1に保持されている基板PのX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向に関する位置を調整可能である。
第2基板ステージ2は、基板ステージ駆動システム5により、基板ホルダ23で基板Pを保持しながら、ベース部材BP上で、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を用いて第2基板ステージ2を移動することによって、その第2基板ステージ2に保持されている基板PのX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向に関する位置を調整可能である。
基板ステージ駆動システム5は、ベース部材BP上で各ステージ本体11、21を移動する粗動システム5Aと、各ステージ本体11、21上で各基板テーブル12、22を移動する微動システム5Bとを備えている。
粗動システム5Aは、例えば、リニアモータ等のアクチュエータを含み、ベース部材BP上の各ステージ本体11、21をX軸、Y軸、及びθZ方向に移動可能である。粗動システム5Aによって各ステージ本体11、21がX軸、Y軸、及びθZ方向に移動することによって、その各ステージ本体11、21上に搭載されている各基板テーブル12、22も、各ステージ本体11、21と一緒に、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動する。
図2において、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2を移動するための粗動システム5Aは、複数のリニアモータ42、43、44、45、46、47を備えている。粗動システム5Aは、Y軸方向に延びる一対のY軸ガイド部材31、32を備えている。Y軸ガイド部材31、32のそれぞれは、複数の永久磁石を有する磁石ユニットを備えている。一方のY軸ガイド部材31は、2つのスライド部材35、36をY軸方向に移動可能に支持し、他方のY軸ガイド部材32は、2つのスライド部材37、38をY軸方向に移動可能に支持する。スライド部材35、36、37、38のそれぞれは、電機子コイルを有するコイルユニットを備えている。すなわち、本実施形態においては、コイルユニットを有するスライド部材35、36、37、38、及び磁石ユニットを有するY軸ガイド部材31、32によって、ムービングコイル型のY軸リニアモータ42、43、44、45が形成される。
また、粗動システム5Aは、X軸方向に延びる一対のX軸ガイド部材33、34を備えている。X軸ガイド部材33、34のそれぞれは、電機子コイルを有するコイルユニットを備えている。一方のX軸ガイド部材33は、スライド部材51をX軸方向に移動可能に支持し、他方のX軸ガイド部材34は、スライド部材52をX軸方向に移動可能に支持する。スライド部材51、52のそれぞれは、複数の永久磁石を有する磁石ユニットを備えている。図2においては、スライド部材51は、第1基板ステージ1のステージ本体11に接続され、スライド部材52は第2基板ステージ2のステージ本体21に接続されている。すなわち、本実施形態においては、磁石ユニットを有するスライド部材51、及びコイルユニットを有するX軸ガイド部材33によって、ムービングマグネット型のX軸リニアモータ46が形成される。同様に、磁石ユニットを有するスライド部材52、及びコイルユニットを有するX軸ガイド部材34によって、ムービングマグネット型のX軸リニアモータ47が形成される。図2においては、X軸リニアモータ46によって第1基板ステージ1(ステージ本体11)がX軸方向に移動し、X軸リニアモータ47によって第2基板ステージ2(ステージ本体21)がX軸方向に移動する。
スライド部材35、37は、X軸ガイド部材33の一端及び他端のそれぞれに固定され、スライド部材36、38は、X軸ガイド部材34の一端及び他端のそれぞれに固定されている。したがって、X軸ガイド部材33は、Y軸リニアモータ42、44によってY軸方向に移動可能であり、X軸ガイド部材34は、Y軸リニアモータ43、45によってY軸方向に移動可能である。図2においては、Y軸リニアモータ42、44によって第1基板ステージ1(ステージ本体11)がY軸方向に移動し、Y軸リニアモータ43、45によって第2基板ステージ2(ステージ本体21)がY軸方向に移動する。
そして、一対のY軸リニアモータ42、44のそれぞれが発生する推力を僅かに異ならせることで、第1基板ステージ1のθZ方向の位置を制御可能であり、一対のY軸リニアモータ43、45のそれぞれが発生する推力を僅かに異ならせることで、第2基板ステージ2のθZ方向の位置を制御可能である。
図1に示すように、微動システム5Bは、各ステージ本体11、21と各基板テーブル12、22との間に介在された、例えばボイスコイルモータ等のアクチュエータ11V、21Vと、各アクチュエータの駆動量を計測する不図示の計測装置(例えば、エンコーダシステム等)とを含み、各ステージ本体11、21上の各基板テーブル12、22を、少なくともZ軸、θX、及びθY方向に移動可能である。また、微動システム5Bは、各ステージ本体11、21上の各基板テーブル12、22を、X軸、Y軸、及びθZ方向に移動(微動)可能である。
このように、粗動システム5A及び微動システム5Bを含む駆動システム5は、第1基板テーブル12及び第2基板テーブル22のそれぞれを、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に移動可能である。
また、第1基板ステージ1(ステージ本体11)及び第2基板ステージ2(ステージ本体21)のそれぞれは、例えば特表2000−505958号公報(対応米国特許第5,969,441号)、特表2000−511704号公報(対応米国特許第5,815,246号)、特開2001−223159号公報(対応米国特許第6,498,350号)等に開示されているような継手部材を介して、スライド部材51、52にリリース可能に接続される。
図1及び図2に示すように、第1基板ステージ1は、ステージ本体11の−Y側の側面に設けられた第1継手部材61と、+Y側の側面に設けられた第2継手部材62とを備えている。同様に、第2基板ステージ2は、ステージ本体21の−Y側の側面に設けられた第3継手部材63と、+Y側の側面に設けられた第4継手部材64とを備えている。
また、基板ステージ駆動システム5は、スライド部材51に設けられた継手部材53と、スライド部材52に設けられた継手部材54とを備えている。継手部材53は、計測ステーションST2側(+Y側)を向くように、スライド部材51の+Y側の側面に設けられている。継手部材54は、露光ステーションST1側(−Y側)を向くように、スライド部材52の−Y側の側面に設けられている。
スライド部材51に継手部材53は後述するようにリリース可能に連結されており、スライド部材51と継手部材53とは一緒に移動可能である。また、スライド部材52に継手部材54は後述するようにリリース可能に連結されており、スライド部材52と継手部材54とは一緒に移動可能である。したがって、リニアモータ42、44、46は、スライド部材51と継手部材53とを一緒に移動可能であり、リニアモータ43、45、47は、スライド部材52と継手部材54とを一緒に移動可能である。
スライド部材51に設けられた継手部材53には、ステージ本体11の第1継手部材61とステージ本体21の第3継手部材63とがリリース可能に順次に接続される。スライド部材52に設けられた継手部材54には、ステージ本体11の第2継手部材62とステージ本体21の第4継手部材64とがリリース可能に順次接続される。
すなわち、スライド部材51に設けられた継手部材53には、第1基板ステージ1のステージ本体11と第2基板ステージ2のステージ本体21とが、第1継手部材61と第3継手部材63とを介してリリース可能に順次接続され、スライド部材52に設けられた継手部材54には、第1基板ステージ1のステージ本体11と第2基板ステージ2のステージ本体21とが、第2継手部材62と第4継手部材64とを介してリリース可能に順次接続される。
以下の説明において、第1基板ステージ1のステージ本体11及び第2基板ステージ2のステージ本体21がリリース可能に順次接続される継手部材53及びその継手部材53に固定されたスライド部材51を合わせて適宜、第1接続部材71、と称する。また、第1基板ステージ1のステージ本体11及び第2基板ステージ2のステージ本体21がリリース可能に順次接続される継手部材54及びその継手部材54に固定されたスライド部材52を合わせて適宜、第2接続部材72、と称する。
したがって、リニアモータ42、44、46は、第1接続部材71を移動可能であり、リニアモータ43、45、47は、第2接続部材72を移動可能である。
また、制御装置7は、ベース部材BP上において、所定のタイミングで、第1接続部材71と第1基板ステージ1(又は第2基板ステージ2)との接続の解除、及び第2接続部材72と第2基板ステージ2(又は第1基板ステージ1)との接続の解除と、第1接続部材71と第2基板ステージ2(又は第1基板ステージ1)との接続、及び第2接続部材72と第1基板ステージ1(又は第2基板ステージ2)との接続とを実行する。すなわち、制御装置7は、所定のタイミングで、第1基板ステージ1と第2基板ステージ2とに対する第1接続部材71と第2接続部材72との交換動作を実行する。本実施形態においては、第1基板ステージ1と第2基板ステージ2とに対する第1接続部材71と第2接続部材72との交換動作は、一例として、ベース部材BP上の第3領域SP3において実行される。
第1接続部材71は、ステージ本体11の第1継手部材61とステージ本体21の第3継手部材63とに交互に接続され、第2接続部材72は、ステージ本体11の第2継手部材62とステージ本体21の第4継手部材64とに交互に接続される。すなわち、第1接続部材71は、第1継手部材61と第3継手部材63とを介して第1基板ステージ1のステージ本体11と第2基板ステージ2のステージ本体21とに交互に接続され、第2接続部材72は、第2継手部材62と第4継手部材64とを介して第1基板ステージ1のステージ本体11と第2基板ステージ2のステージ本体21とに交互に接続される。
第1接続部材71は、リニアモータ42、44、46の駆動によって、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のうち、接続された一方の基板ステージを移動し、第2接続部材72は、リニアモータ43、45、47の駆動によって、接続された他方の基板ステージを移動する。第1接続部材71及び第2接続部材72の少なくとも一方に接続された第1基板ステージ1は、基板ステージ駆動システム5によって、第1領域SP1、第2領域SP2、及び第3領域SP3を含むベース部材BP上の所定領域内で、基板Pを保持しながら移動可能である。同様に、第1接続部材71及び第2接続部材72の少なくとも一方に接続された第2基板ステージ2は、基板ステージ駆動システム5によって、第1領域SP1、第2領域SP2、及び第3領域SP3を含むベース部材BP上の所定領域内で、第1基板ステージ1とは独立して、基板Pを保持しながら移動可能である。
次に、図1を参照しながら、マスクステージ3、第1基板ステージ1、及び第2基板ステージ2の位置情報を計測する計測システム6の一例について説明する。
計測システム6は、マスクステージ3に設けられた計測ミラー3Rに、位置計測用の計測光を照射可能なレーザ干渉計6Mを有する。詳細な図示は省略してあるが、計測ミラー3Rは、YZ平面とほぼ平行な反射面、及びXZ平面とほぼ平行な反射面を有し、レーザ干渉計6Mは、X軸を計測軸とする計測光、及びY軸を計測軸とする計測光のそれぞれを、計測ミラー3Rの各反射面に照射する。計測システム6は、レーザ干渉計6Mより、計測ミラー3Rに計測光を照射して、マスクステージ3の位置情報を計測可能である。本実施形態においては、計測システム6は、マスクステージ3に設けられた計測ミラー3Rを用いて、マスクステージ3のX軸、Y軸、及びθZ方向に関する位置情報を計測可能である。
制御装置7は、レーザ干渉計6Mを含む計測システム6の計測結果に基づいてマスクステージ駆動システム4を駆動し、マスクステージ3に保持されているマスクMの位置を制御する。
また、計測システム6は、第1基板ステージ1の第1基板テーブル12に設けられた計測ミラー1R、及び第2基板ステージ2の第2基板テーブル22に設けられた計測ミラー2Rのそれぞれに、位置計測用の計測光を照射可能なレーザ干渉計6Pを有する。レーザ干渉計6Pは、露光ステーションST1及び計測ステーションST2のそれぞれに設けられている。詳細な図示は省略してあるが、計測ミラー1R、2Rのそれぞれは、YZ平面とほぼ平行な反射面、及びXZ平面とほぼ平行な反射面を有し、レーザ干渉計6Pは、X軸を計測軸とする計測光、及びY軸を計測軸とする計測光のそれぞれを、計測ミラー1R、2Rの各反射面に照射する。
また、本実施形態においては、計測システム6は、例えば特開2000−323404号公報(対応米国特許第7,206,058号)、特表2001−513267号公報(対応米国特許第6,208,407号)等に開示されているような、第1、第2基板テーブル12、22のZ軸方向の位置情報を計測可能なレーザ干渉計(Z干渉計)6Pzを備えている。レーザ干渉計6Pzは、露光ステーションST1及び計測ステーションST2のそれぞれに設けられている。第1、第2基板テーブル12、22のそれぞれには、レーザ干渉計6Pzからの計測光が照射される斜め上方を向く反射面を有する計測ミラー1Rz、2Rzが配置されており、レーザ干渉計6Pzは、Z軸を計測軸とする計測光を、計測ミラー1Rz、2Rzの各反射面に照射する。
露光ステーションST1に設けられたレーザ干渉計6P、6Pzは、露光ステーションST1に存在する第1基板テーブル12(又は第2基板テーブル22)の位置情報を計測し、計測ステーションST2に設けられたレーザ干渉計6P、6Pzは、計測ステーションST2に存在する第2基板テーブル22(又は第1基板テーブル12)の位置情報を計測する。
計測システム6は、レーザ干渉計6P、6Pzより、計測ミラー1R、2R、1Rz、2Rzに計測光を照射して、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2それぞれの位置情報を計測可能である。本実施形態においては、計測システム6は、第1基板テーブル12に設けられた計測ミラー1R、1Rzを用いて、第1基板テーブル12のX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に関する位置情報を計測可能であり、第2基板テーブル22に設けられた計測ミラー2R、2Rzを用いて、第2基板テーブル22のX軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6自由度の方向に関する位置情報を計測可能である。
制御装置7は、レーザ干渉計6P、6Pzを含む計測システム6の計測結果に基づいて基板ステージ駆動システム5を駆動し、第1基板ステージ1に保持されている基板P及び第2基板ステージ2に保持されている基板Pの位置を制御する。
また、計測システム6は、第2光学素子9を含むアライメント系AL、及びフォーカス・レベリング検出系FLを有する。アライメント系ALは、計測ステーションST2に配置され、基板Pのアライメントマーク、又は第1、第2基板テーブル12、22の対向面15、25に配置されている基準マークFM(図2参照)を検出可能である。フォーカス・レベリング検出系FLは、計測ステーションST2に配置され、第1、第2基板テーブル12、22に保持されている基板Pの表面の面位置情報(Z軸、θX、及びθY方向に関する位置情報)を検出する。フォーカス・レベリング検出系FLは、計測ステーションST2で、第1基板テーブル12に保持された基板Pの表面の面位置情報と、第2基板テーブル22に保持された基板Pの表面の面位置情報とを交互に検出する。
次に、図3を参照しながら、シール部材30について説明する。上述のように、本実施形態のシール部材30は、例えば特開2004−289126号公報、特開2004−289128号公報等に開示されているようなシール部材を含み、露光光ELの光路空間に対して液体LQの供給及び回収を行う流路81を備えている。流路81には、その流路81を介して露光光ELの光路空間に液体LQを供給する液体供給装置(不図示)及び液体LQを回収する液体回収装置(不図示)が接続される。液体供給装置は、流路81を介して液浸空間LSを形成するための液体LQを露光光ELの光路空間に供給可能であり、液体回収装置は、液浸空間LSの液体LQを流路81を介して回収可能である。液体供給装置は、液体LQを送出可能な液体供給部、液体供給部にその一端部を接続する供給管、液体LQを収容するタンク、フィルタ、及び加圧ポンプ等を備える。液体回収装置は、液体LQを回収可能な液体回収部、液体回収部にその一端部を接続する回収管、液体LQを収容するタンク、フィルタ、及び吸引ポンプ等を備える。なお、露光装置EXは、液体供給装置及び液体回収装置並びにそれらを構成するタンク、フィルタ部、ポンプなどのすべてを備えている必要はなく、それらの全てまたは一部を、露光装置EXが設置される工場などの設備で代用してもよい。
また、本実施形態のシール部材30は、シール部材30の下面と、そのシール部材30の下面と対向する物体の表面(図3では基板Pの表面)との間で、液体LQを閉じこめるためのガスシール82を形成するガス導入口83及びガス導出口84を備えている。また、シール部材30の下面には、ガス導入口83に接続され、露光光ELの光路空間を囲むように環状に形成された第1溝85と、ガス導出口84に接続され、露光光ELの光路空間を囲むように環状に形成された第2溝86とが形成されている。第1溝85は、露光光ELの光路空間に対して第2溝86よりも外側に形成されている。
本実施形態のシール部材30は、そのシール部材30の下面と対向する物体の表面(図3では基板Pの表面)との間にガスベアリング87を形成可能である。制御装置7は、ガス導入口83を介したガス導入(供給)動作、及びガス導出口84を介したガス導出(吸引)動作により、シール部材30の下面と、そのシール部材30の下面と対向する物体の表面(基板Pの表面)との間に、ガスベアリング87を形成可能である。シール部材30の下面と物体の表面(基板Pの表面)との間には、与圧真空型のガスベアリング87が形成される。ガスベアリング87により、シール部材30の下面と物体の表面(基板Pの表面)とのギャップ(例えば、0.1〜1.0mm)が維持される。
また、シール部材30は、支持機構30Fを介して支持フレーム102に支持されている。支持機構30Fは、例えばばね部材、フレクシャ等の弾性部材、あるいは可撓性部材を含み、シール部材30を柔らかく(揺動可能に)支持する。シール部材30の下面と物体の表面(基板Pの表面)との間にはガスベアリング87が形成され、シール部材30は支持機構30Fによって柔らかく支持されているので、シール部材30の下面と対向している物体(基板P)の位置及び姿勢が変化しても、その物体(基板P)の位置及び姿勢の変化に追従するように、シール部材30の位置及び姿勢が変化する。したがって、物体(基板P)の位置及び姿勢が変化しても、シール部材30の下面と物体(基板P)の表面との間のギャップは維持される。
次に、第1、第2キャップ部材C1、C2について説明する。第1、第2キャップ部材C1、C2は、例えば特開2004−289128号公報に開示されているような、第1光学素子8との間で液体LQを保持可能な部材である。第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2とは、ほぼ同じ大きさ及び形状である。第1、第2キャップ部材C1、C2は、シール部材30によって形成される液浸空間LSの大きさ及び形状に応じて形成されている。本実施形態においては、第1、第2キャップ部材C1、C2は、基板Pとほぼ同じ厚さで、XY平面内において略円形状の板状の部材である。また、第1、第2キャップ部材C1、C2の表面(上面)は液体LQに対して撥液性を有している。第1、第2キャップ部材C1、C2は、液体LQと接する表面が少なくとも撥液性を有していれば良いが、その裏面(下面)も撥液性を有しても良い。本実施形態では、第1、第2キャップ部材C1、C2は、例えばポリ四フッ化エチレンを含むフッ素系樹脂材料等の撥液性を有する材料によって形成されている。なお、第1、第2キャップ部材C1、C2をステンレス鋼、チタン等の所定の金属で形成し、その表面に撥液性を有する材料を被覆するようにしてもよい。第1、第2キャップ部材C1、C2は、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に配置されることによって、第1光学素子8との間で液体LQを保持可能である。
次に、第1、第2、第3、第4キャップホルダCH1、CH2、CH3、CH4について説明する。図2に示すように、本実施形態の露光装置EXは、第1基板ステージ1の第1基板テーブル12の第1の位置に設けられ、第1、第2キャップ部材C1、C2をリリース可能に保持する第1キャップホルダCH1と、第1基板テーブル12の第2の位置に設けられ、第1、第2キャップ部材C1、C2をリリース可能に保持する第2キャップホルダCH2と、第2基板ステージ2の第2基板テーブル22の第3の位置に設けられ、第1、第2キャップ部材C1、C2をリリース可能に保持する第3キャップホルダCH3と、第2基板テーブル22の第4の位置に設けられ、第1、第2キャップ部材C1、C2をリリース可能に保持する第4キャップホルダCH4とを備えている。
本実施形態においては、ステージ本体11及び第1基板テーブル12を含む第1基板ステージ1と、ステージ本体21及び第2基板テーブル22を含む第2基板ステージ2とは、ほぼ同じ形状及び大きさを有しており、第1、第2キャップホルダCH1、CH2と、第3、第4キャップホルダCH3、CH4とは、第1、第2基板テーブル12、22上でほぼ同じ位置に設けられている。本実施形態においては、第1、第2基板ステージ1、2の第1、第2基板テーブル12、22のそれぞれは、XY平面内においてほぼ矩形状であり、第1、第2基板テーブル12、22のそれぞれの対向面15、25には、4つのコーナーが設けられている。第1キャップホルダCH1は、第1基板テーブル12の対向面15の4つのコーナーのうち、−X側で−Y側のコーナー(第1位置)に配置されており、第2キャップホルダCH2は、第1基板テーブル12の対向面15の4つのコーナーのうち、+X側で−Y側のコーナー(第2位置)に配置されている。第3キャップホルダCH3は、第2基板テーブル22の対向面25の4つのコーナーのうち、−X側で−Y側のコーナー(第3位置)に配置されており、第4キャップホルダCH4は、第2基板テーブル22の対向面25の4つのコーナーのうち、+X側で−Y側のコーナー(第4位置)に配置されている。
図3に示すように、第1キャップホルダCH1は、第1基板テーブル12の対向面15の第1の位置に形成された凹部12Dの内側に設けられている。凹部12Dの内側には、その凹部12Dの内側に配置された第1キャップ部材C1の下面と対向可能な上面90が設けられており、その上面90には、第1キャップ部材C1の下面の周縁領域と対向する上面を有する周壁91が設けられている。また、上面91には、不図示の真空系と接続された吸気口92が設けられている。制御装置7は、真空系を駆動し、上面90と周壁91とその周壁91に支持された第1キャップ部材C1の下面とで形成される空間の気体を吸気口92を介して吸引して、その空間を負圧にすることにより、第1キャップ部材C1の下面を吸着するように保持する。すなわち、本実施形態の第1キャップホルダCH1は、所謂真空チャック機構を含む。また、制御装置7は、吸気口92を介した吸引動作を解除することにより、第1キャップホルダCH1の上面90(周壁91)から第1キャップ部材C1を離すことができる。このように、第1キャップホルダCH1は、その第1キャップホルダCH1と対向する第1キャップ部材C1の下面をリリース可能に保持する。
また、第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2とは、ほぼ同じ大きさ及び形状であり、第1キャップホルダCH1は、第2キャップ部材C2の下面もリリース可能に保持できる。
第2キャップホルダCH2も、第1キャップホルダCH1と同等の構成を有しており、第1基板テーブル12の対向面15の第2の位置に形成された凹部12Dの内側に設けられている。第2キャップホルダCH2は、その第2キャップホルダCH2と対向する第1、第2キャップ部材C1、C2の下面をリリース可能に保持する。
第3、第4キャップホルダCH3、CH4も、第1、第2キャップホルダCH1、CH2と同等の構成を有しており、第2基板テーブル22の対向面25の第3、第4の位置に形成された凹部の内側に設けられている。第3、第4キャップホルダCH3、CH4は、その第3、第4キャップホルダCH3、CH4と対向する第1、第2キャップ部材C1、C2の下面をリリース可能に保持する。
また、第1、第2キャップホルダCH1、CH2に保持された第1、第2キャップ部材C1、C2の上面の周囲には、第1基板テーブル12の対向面15が配置され、第1、第2キャップホルダCH1、CH2に保持された第1、第2キャップ部材C1、C2の上面と第1基板テーブル12の対向面15の少なくとも一部とはほぼ面一となる。同様に、第3、第4キャップホルダCH3、CH4に保持された第1、第2キャップ部材C1、C2の上面の周囲には、第2基板テーブル22の対向面25が配置され、第3、第4キャップホルダCH3、CH4に保持された第1、第2キャップ部材C1、C2の上面と第2基板テーブル22の対向面25の少なくとも一部とはほぼ面一となる。
本実施形態においては、露光装置EXは、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を、シール部材30からリリースして、第1キャップホルダCH1及び第2キャップホルダCH2のいずれか一方で保持した状態で、第1基板ステージ1(第1基板テーブル12)に保持されている基板Pを露光する。すなわち、第1キャップホルダCH1及び第2キャップホルダCH2の少なくとも一方は、第1基板ステージ1(第1基板テーブル12)に保持されている基板Pの露光中に、シール部材30からリリースされた第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を保持する。
同様に、露光装置EXは、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を、シール部材30からリリースして、第3キャップホルダCH3及び第4キャップホルダCH4のいずれか一方で保持した状態で、第2基板ステージ2(第2基板テーブル22)に保持されている基板Pを露光する。すなわち、第3キャップホルダCH3及び第4キャップホルダCH4の少なくとも一方は、第2基板ステージ2(第2基板テーブル22)に保持されている基板Pの露光中に、シール部材30からリリースされた第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を保持する。
本実施形態においては、シール部材30は、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方が配置されるように、その第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方をリリース可能に保持できる。シール部材30は、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれが第1光学素子8から離れているときに、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方が配置されるように、その第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方を保持する。すなわち、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれが第1光学素子8から離れているときでも、第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の一方は第1光学素子8の下方位置から離れることがなく、それにより液体LQは第1光学素子8から離れることがない。
上述のように、本実施形態のシール部材30は、そのシール部材30の下面と対向する位置に配置された物体の表面との間にガスベアリング87を形成可能である。シール部材30は、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)との間にガスベアリング87を形成することによって生じる吸着作用を利用して、シール部材30の下面と第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)の上面との間に所定のギャップを維持した状態で、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を保持できる。シール部材30は、そのシール部材30と対向する第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)の上面をリリース可能に保持する。
次に、図4及び図5を参照しながら、第1キャップ部材C1の動作の一例について説明する。例えば、第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1をシール部材30で保持する場合、図4に示すように、制御装置7は、第1光学素子8及びシール部材30と第1基板ステージ1(基板Pを含む)との間に液浸空間LSを形成した状態で、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1光学素子8及びシール部材30に対して第1基板ステージ1をXY方向に移動して、第1光学素子8の光射出面及びシール部材30の下面と第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1の上面とを対向させる。これにより、第1光学素子8及びシール部材30と第1キャップ部材C1との間に液浸空間LSが形成される。また、シール部材30の下面と第1キャップ部材C1の上面との間には、ガスベアリング87が形成される。
このとき、第1基板テーブル12の位置情報は、計測システム6によって計測されており、制御装置7は、計測システム6の計測結果に基づいて基板ステージ駆動システム5を制御することによって、シール部材30に対して、第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1を所望の位置に配置できる。
なお、第1キャップホルダCH1に保持された第1キャップ部材C1の上面と、第1基板テーブル12の基板ホルダ13に保持された基板Pの上面と、第1基板テーブル12の対向面15とはほぼ面一である。また、基板ホルダ13に保持された基板Pの側面と凹部12Cの内側面との間に形成されるギャップ、及び第1キャップホルダCH1に保持された第1キャップ部材C1の側面と凹部12Dの内側面との間に形成されるギャップは、例えば0.1〜1mm程度と僅かである。したがって、制御装置7は、第1基板テーブル12上において、第1基板テーブル12の内部への液体LQの侵入を抑制しつつ、液浸空間LSを円滑に移動可能である。
次いで、制御装置7は、第1キャップホルダCH1による第1キャップ部材C1の保持を解除する。これにより、第1キャップホルダCH1は、第1キャップ部材C1をリリース可能となる。シール部材30の下面と第1キャップ部材C1の上面との間にはガスベアリング87が形成されており、シール部材30は、第1キャップ部材C1との間にガスベアリング87を形成することによって生じる吸着作用を利用して、シール部材30の下面と第1キャップ部材C1の上面との間に所定のギャップを維持した状態で、第1キャップ部材C1を保持する。
そして、図5に示すように、制御装置7は、シール部材30の下面と第1キャップ部材C1の上面との間にガスベアリング87を形成した状態で、基板ステージ駆動システム5の微動システム5Bを制御して、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1と第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1とのZ軸方向における位置関係を調整し、第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1から取り外す。具体的には、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5の微動システム5Bを制御して、第1基板テーブル12を下方(−Z方向)に移動し、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1の下面と第1キャップホルダCH1の上面とを離す。第1基板テーブル12が下方(−Z方向)に移動することで、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1は、第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1から取り外され、シール部材30に保持される。このように、第1キャップホルダCH1に保持されていた第1キャップ部材C1は、その第1キャップホルダCH1からリリースされ、シール部材30に保持される。
シール部材30は、そのシール部材30の下面と第1キャップ部材C1の上面との間に形成されたガスベアリング87による吸着作用を利用して、そのシール部材30の下面と第1キャップ部材C1の上面との間のギャップを維持した状態で、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に第1キャップ部材C1が配置されるように、第1キャップ部材C1の上面を保持する。第1キャップホルダCH1からリリースされ、シール部材30に保持された第1キャップ部材C1は、第1光学素子8及びシール部材30の間に液体LQを保持可能な空間を形成し、第1光学素子8及びシール部材30との間で液体LQを保持する。
また、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1で保持する場合、制御装置7は、第1光学素子8と第1キャップ部材C1との間に液体LQを保持しつつ、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1の下面と、第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1とが対向するように、基板ステージ駆動システム5を用いて、第1基板ステージ1を移動する。第1キャップホルダCH1をキャップ部材Cの下に配置する際、制御装置7は、シール部材30、あるいはそのシール部材30に保持されている第1キャップ部材C1と第1基板ステージ1とが当たらないように、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1に対して、第1基板テーブル12を−Z方向に所定距離下げた状態で、第1基板ステージ1を水平方向に移動する。
そして、制御装置7は、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1と第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1とのZ軸方向における位置関係を調整し、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1に載せる。具体的には、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5の微動システム5Bを制御して、第1基板テーブル12を上方(+Z方向)に移動し、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1の下面と第1キャップホルダCH1の上面とを接触させる。
このとき、第1基板テーブル12の位置情報は、計測システム6によって計測されており、制御装置7は、計測システム6の計測結果に基づいて基板ステージ駆動システム5を制御することによって、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1に対して第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1を所望の位置に配置できる。
制御装置7は、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1に接触させた後、第1キャップホルダCH1の吸気口92に接続された真空系を制御して、その第1キャップホルダCH1で第1キャップ部材C1を吸着するように保持する。これにより、シール部材30に保持されていた第1キャップ部材C1は、そのシール部材30よりリリースされ、第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1に保持される。第1光学素子8及びシール部材30と、第1キャップホルダCH1に保持された第1キャップ部材C1との間には液浸空間LSが形成される。また、シール部材30の下面と第1キャップ部材C1の上面との間にはガスベアリング87が形成されており、シール部材30の下面と、第1キャップホルダCH1に保持された第1キャップ部材C1の上面とのギャップは維持される。
そして、制御装置7は、第1光学素子8及びシール部材30と第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1との間に液浸空間LSを形成した状態で、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1光学素子8及びシール部材30に対して第1基板ステージ1をXY方向に移動して、第1光学素子8の光射出面及びシール部材30の下面と第1基板ステージ1(基板Pを含む)とを対向させる。これにより、第1光学素子8及びシール部材30と第1基板ステージ1(基板Pを含む)との間に液浸空間LSが形成される。すなわち、第1光学素子8と第1キャップ部材C1との間の空間に保持されていた液体LQは、第1基板ステージ1の移動により、第1光学素子8と基板Pとの間の空間に移動する。また、シール部材30の下面と第1基板ステージ1との間には、ガスベアリング87が形成される。そして、制御装置7は第1光学素子8と液体LQとを介して基板Pを露光する。
以上、第1キャップホルダCH1に保持されていた第1キャップ部材C1を、その第1キャップホルダCH1からリリースして、シール部材30で保持する動作、及びシール部材30に保持されていた第1キャップ部材C1を、そのシール部材30からリリースして、第1キャップホルダCH1で保持する動作、すなわち、第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1とシール部材30との間で受け渡しする動作について説明した。第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2とはほぼ同じ構造(大きさ及び形状)を有するため、露光装置EXは、第1キャップ部材C1と同様、第2キャップ部材C2を第1キャップホルダCH1とシール部材30との間で受け渡しすることができる。
また、露光装置EXは、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を第1キャップホルダCH1とシール部材30との間で受け渡しする動作と同様に、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を第2キャップホルダCH2とシール部材30との間で受け渡しする動作、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を第3キャップホルダCH3とシール部材30との間で受け渡しする動作、及び第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を第4キャップホルダCH4とシール部材30との間で受け渡しする動作を実行可能である。なお、本実施形態において同一ロット内の複数枚の基板Pを露光する動作では、第1キャップ部材C1又は第2キャップ部材C2は、第1基板ステージ1(第1、第2キャップホルダCH1、CH2の一方)と第2基板ステージ2(第3、第4キャップホルダCH3、CH4の一方)とに対して交互にシール部材30から移し替られる。例えば、第1キャップ部材C1を用いて第1光学素子8との間に液体LQを保持する場合、第1基板ステージ1に保持された基板Pの露光終了後、第1キャップ部材C1は第1キャップホルダCH1(又は第2キャップホルダCH2)からリリースされてシール部材30で保持される。次に、第2基板ステージ2に保持された基板Pの露光に先立ち、第1キャップ部材C1はシール部材30からリリースされて第3キャップホルダCH3(又は第4キャップホルダCH4)で保持される。そして、第2基板ステージ2に保持された基板Pの露光終了後、第1キャップ部材C1は第3キャップホルダCH3(又は第4キャップホルダCH4)からリリースされてシール部材30で保持される。次に、第1基板ステージ1に保持された基板Pの露光に先立ち、第1キャップ部材C1はシール部材30からリリースされて第1キャップホルダCH1(又は第2キャップホルダCH2)で保持される。以下、ロット内の全ての基板Pの露光が終了するまで上記動作が繰り返し実行される。また、上記露光動作の途中、例えば第1基板ステージ1に保持された基板Pの露光終了時に第1キャップ部材C1を第2キャップ部材C2に交換する場合、第1キャップ部材C1は第1キャップホルダCH1(又は第2キャップホルダCH2)に保持されたまま、第2キャップ部材C2が第2キャップホルダCH2(又は第1キャップホルダCH1)からリリースされてシール部材30で保持される。そして、第1キャップ部材C1は、第1基板ステージ1によって、露光された基板Pとともに露光ステーションST1から搬出されるとともに、露光ステーションST1では第2キャップ部材C2がシール部材30からリリースされて第2基板ステージ2の第3キャップホルダCH3(又は第4キャップホルダCH4)で保持される。以下、第2キャップ部材C2が第3キャップ部材に交換されるまで、第2キャップ部材C2によって第1光学素子8との間に液体LQが保持される。
次に、図6〜図8を参照しながら、キャップ部材搬送システムHCについて説明する。図6は、キャップ部材搬送システムHCを示す側面図、図7は、キャップ部材搬送システムHCを示す平面図、図8は、キャップ部材搬送システムHCの動作を示す図である。
キャップ部材搬送システムHCは、シール部材30、第1、第2、第3、第4キャップホルダCH1、CH2、CH3、CH4のそれぞれからリリースされた第1キャップ部材C1及び第2キャップ部材C2の少なくとも一方を所定位置に搬送可能である。本実施形態においては、キャップ部材搬送システムHCは、計測ステーションST2に配置されている。
また、本実施形態の露光装置EXは、外部装置がアクセス可能に構成され、第1、第2キャップ部材C1、C2を載置可能な載置面を有する載置台HDを備えている。本実施形態においては、載置台HDは、計測ステーションST2(すなわち、前述の所定位置)に配置されており、キャップ部材搬送システムHCは、第1、第2キャップ部材C1、C2を、載置台HDに搬送可能である。また、本実施形態では、計測ステーションST2の所定位置、例えば前述の基板交換位置に配置される第1基板ステージ1又は第2基板ステージ2と載置台HDとの間で第1、第2キャップ部材C1、C2の搬送が行われる。従って、キャップ部材搬送システムHCは、基板Pの交換動作の少なくとも一部と並行してキャップ部材の交換(キャップ部材の搬入及び搬出の少なくとも一方を含む)を実行可能であり、基板搬送システムHPと機械的に干渉しないように計測ステーションST2に配置される。なお、キャップ部材搬送システムHCが露光ステーションST1に配置される場合、載置台HDもまた露光ステーションST1に配置され得る。
キャップ部材搬送システムHCは、計測ステーションST2の第2領域SP2に移動された第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1、第2キャップホルダCH2、計測ステーションST2の第2領域SP2に移動された第2基板ステージ2の第キャップホルダCH3、第4キャップホルダCH4の少なくとも1つからリリースされた第1キャップ部材C1(第2キャップ部材C2)を載置台HDに搬送可能である。
また、キャップ部材搬送システムHCは、載置台HDに載置されている第1キャップ部材C1(第2キャップ部材C2)を、計測ステーションST2の第2領域SP2に移動された第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1、第2キャップホルダCH2、計測ステーションST2の第2領域SP2に移動された第2基板ステージ2の第3キャップホルダCH3、第4キャップホルダCH4の少なくとも1つに搬送可能である。なお、本実施形態において、第1、第2キャップ部材C1、C2とは別のキャップ部材を載置台HDに載置しても良い。この別のキャップ部材は未使用、及び再使用(例えば洗浄済)のいずれでも良い。
以下、キャップ部材搬送システムHCが第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1と載置台HDとの間で搬送する場合を例にして説明する。
キャップ部材搬送システムHCは、第1キャップ部材C1を保持可能な保持面301を有する保持機構300と、保持機構300を支持する支持部材302と、支持部材302を移動することによって、支持部材302に支持されている保持機構300を移動可能な駆動機構303とを備えている。キャップ部材搬送システムHCの動作は、制御装置7に制御される。キャップ部材搬送システムHCは、保持機構300で第1キャップ部材C1を保持するとともに、その第1キャップ部材C1を保持した保持機構300を、支持部材302を介して駆動機構303で移動することによって、第1キャップ部材C1を所望の位置に搬送可能である。
本実施形態においては、保持機構300の保持面301は、下方(−Z方向)を向いており、第1キャップ部材C1の上面を保持可能である。保持機構300は、例えば真空チャック機構等を含み、第1キャップ部材C1の上面を吸着するように保持可能である。また、制御装置7は、保持機構300による保持動作(吸引動作)を解除することにより、保持機構300の保持面301に対して第1キャップ部材C1を離すことができる。このように、保持機構300は、第1キャップ部材C1をリリース可能に保持する。
支持部材302は、例えば棒状(アーム状)の部材であって、その一端(先端)で保持機構300を支持し、支持部材302の他端には、駆動機構303が接続される。駆動機構303は、支持部材302とXY平面とがほぼ平行となるように、その支持部材302を支持する。
駆動機構303は、回転モータ等のアクチュエータを含み、支持部材302の他端をθZ方向に回転可能である。駆動機構303は、支持部材302の他端をθZ方向に回転することによって、支持部材302の一端に支持されている保持機構300をθZ方向に旋回可能である。また、本実施形態においては、駆動機構303は、支持部材302を、θZ方向のみならず、X軸、Y軸、Z軸、θX、及びθY方向にも移動(微動)可能である。すなわち、駆動機構303は、支持部材302の一端に支持されている保持機構300を、θZ方向に旋回可能であるとともに、X軸、Y軸、Z軸、θX、及びθY方向に移動(微動)可能である。
次に、キャップ部材搬送システムHCの動作の一例について説明する。例えば、第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1をキャップ部材搬送システムHCで搬送する場合、図6に示すように、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を用いて、第1基板ステージ1を計測ステーションST2の第2領域SP2に移動する。そして、制御装置7は、キャップ部材搬送システムHC及び基板ステージ駆動システム5の少なくとも一方を制御して、保持機構300の保持面301と第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1の上面とを対向させる。
次いで、制御装置7は、キャップ部材搬送システムHCの駆動機構303及び基板ステージ駆動システム5の少なくとも一方を制御して、保持機構300の保持面301と、第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1の上面とのZ軸方向の位置関係を調整して、保持機構300の保持面301と、第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1の上面とを接触させる。
次いで、制御装置7は、第1キャップホルダCH1による第1キャップ部材C1の保持を解除する。これにより、第1キャップホルダCH1は、第1キャップ部材C1をリリース可能となる。そして、制御装置7は、保持機構300を駆動して、第1キャップ部材C1の上面を保持機構300の保持面301で吸着するように保持する。
そして、制御装置7は、保持機構300の保持面301で第1キャップ部材C1の上面を保持した状態で、キャップ部材搬送システムHCの駆動機構303及び基板ステージ駆動システム5の少なくとも一方を制御して、保持機構300に保持されている第1キャップ部材C1と第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1とのZ軸方向における位置関係を調整し、第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1から取り外す。具体的には、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5の微動システム5Bを制御して、第1基板テーブル12を下方(−Z方向)に移動したり、キャップ部材搬送システムHCの駆動機構303を制御して、保持機構300を上方(+Z方向)に移動したりして、保持機構300に保持されている第1キャップ部材C1の下面と第1キャップホルダCH1の上面とを離す。これにより、第1キャップホルダCH1に保持されていた第1キャップ部材C1は、その第1キャップホルダCH1からリリースされ、保持機構300に保持される。
制御装置7は、保持機構300で第1キャップ部材C1を保持した状態で、駆動機構303を制御して、その第1キャップ部材C1を保持した保持機構300をθZ方向に旋回させる。計測ステーションST2の所定位置には、載置台HDが配置されており、図7に示すように、制御装置7は、第1キャップ部材C1を保持した保持機構300を旋回させることによって、その保持機構300に保持されている第1キャップ部材C1を載置台HDに搬送する。
そして、制御装置7は、保持機構300に保持された第1キャップ部材C1を載置台HDの載置面に対向させた状態で、保持機構300による第1キャップ部材C1の保持動作を解除する。これにより、図8に示すように、第1キャップ部材C1は、載置台HDに載置される。このように、キャップ部材搬送システムHCは、計測ステーションST2の第2領域SP2に移動された第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1からリリースされた第1キャップ部材C1を載置台HDに搬送可能である。
また、キャップ部材搬送システムHCは、載置台HDに載置されている第1キャップ部材C1を、計測ステーションST2の第2領域SP2に移動された第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1に搬送可能である。キャップ部材搬送システムHCを用いて、載置台HDに載置されている第1キャップ部材C1を、第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1に搬送する場合、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を用いて、第1基板ステージ1を計測ステーションST2の第2領域SP2に移動する。また、制御装置7は、キャップ部材搬送システムHCの保持機構300で、載置台HDに載置されている第1キャップ部材C1の上面を保持する。そして、制御装置7は、保持機構300で第1キャップ部材C1を保持した状態で、駆動機構303を制御して、その第1キャップ部材C1を保持した保持機構300をθZ方向に旋回させる。計測ステーションST2には第1基板ステージ1が配置されており、制御装置7は、第1キャップ部材C1を保持した保持機構300を旋回させることによって、その保持機構300に保持されている第1キャップ部材C1の下面と、第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1の上面とを対向させる。
そして、制御装置7は、保持機構300に保持された第1キャップ部材C1の下面と第1キャップホルダCH1の上面とを対向させた状態で、保持機構300に保持されている第1キャップ部材C1と第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1とのZ軸方向における位置関係を調整し、保持機構300に保持されている第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1に載せる。具体的には、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5の微動システム5Bを制御して、第1基板テーブル12を上方(+Z方向)に移動したり、キャップ部材搬送システムHCの駆動機構303を制御して、保持機構300を下方(−Z方向)に移動したりして、保持機構300に保持されている第1キャップ部材C1の下面と第1キャップホルダCH1の上面とを接触させる。
制御装置7は、保持機構300に保持されている第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1に接触させた後、第1キャップホルダCH1の吸気口92に接続された真空系を制御して、その第1キャップホルダCH1で第1キャップ部材C1を吸着するように保持する。また、制御装置7は、保持機構300による第1キャップ部材C1の吸着動作を解除する。これにより、保持機構300に保持されていた第1キャップ部材C1は、その保持機構300よりリリースされ、第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1に保持される。
このように、本実施形態においては、キャップ部材搬送システムHCは、第1キャップホルダCH1からリリースされた第1キャップ部材C1を、所定位置に配置された載置台HDに搬送可能であるとともに、載置台HDに載置されている第1キャップ部材C1を、第1キャップホルダCH1に搬送可能である。
以上、キャップ部材搬送システムHCが第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1と載置台HDとの間で搬送する場合を例にしたが、キャップ部材搬送システムHCは、第2キャップ部材C2を、第1キャップホルダCH1と載置台HDとの間で搬送することもできる。
また、キャップ部材搬送システムHCは、第1基板テーブル12の第2キャップホルダCH2からリリースされた第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を、所定位置に配置された載置台HDに搬送可能であるとともに、載置台HDに載置されている第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を、第2基板テーブル12の第2キャップホルダCH2に搬送可能である。キャップ部材搬送システムHCを用いて、第2キャップホルダCH2と載置台HDとの間で第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を搬送する場合には、第1基板ステージ1は、計測ステーションST2の第2領域SP2に移動される。また、制御装置7は、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を、キャップ部材搬送システムHCの保持機構300と、第1基板テーブル12の第2キャップホルダCH2との間で受け渡しできるように、キャップ部材搬送システムHCの駆動機構303及び基板ステージ駆動システム5の少なくとも一方を制御して、保持機構300と第2キャップホルダCH2との位置関係を調整する。
同様に、キャップ部材搬送システムHCは、第2基板テーブル22の第3、第4キャップホルダCH3、CH4からリリースされた第1、第2キャップ部材C1、C2を、所定位置に配置された載置台HDに搬送可能であるとともに、載置台HDに載置されている第1、第2キャップ部材C1、C2を、第2基板テーブル22の第3、第4キャップホルダCH3、CH4に搬送可能である。キャップ部材搬送システムHCを用いて、第3、第4キャップホルダCH3、CH4と載置台HDとの間で第1、第2キャップ部材C1、C2を搬送する場合には、第2基板ステージ2は、計測ステーションST2の第2領域SP2に移動される。また、制御装置7は、第1、第2キャップ部材C1、C2を、キャップ部材搬送システムHCの保持機構300と、第2基板テーブル22の第3、第4キャップホルダCH3、CH4との間で受け渡しできるように、キャップ部材搬送システムHCの駆動機構303及び基板ステージ駆動システム5の少なくとも一方を制御して、保持機構300と第3、第4キャップホルダCH3、CH4との位置関係を調整する。
次に、上述の構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法の一例について、特に第1キャップ部材C1を用いるシーケンスについて、図9〜図14の平面図を参照しながら説明する。図9〜図14を用いた説明は、通常の露光シーケンスに関するものである。また、以下で説明する通常の露光シーケンス中、シール部材30は、流路81を用いた液体LQの供給動作及び回収動作を常時並行して行う。
図9に示すように、露光ステーションST1の第1領域SP1においては、第1基板ステージ1に保持された基板Pの液浸露光が行われ、計測ステーションST2においては、第2基板ステージ2に対する基板交換作業、及び第2基板ステージ2に保持された基板Pの計測処理等が行われる。計測処理には、上述のアライメント系ALを用いた計測処理、及びフォーカス・レベリング検出系FLを用いた計測処理が含まれる。また、第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1には、第1キャップ部材C1が保持されている。アライメント系ALを用いた計測処理では、図9に示すように基板P上のショット領域SAのアライメントマークの位置情報の検出と、図10に示すように基準マークFMの位置情報の検出とが行われる。制御装置7は、その計測された位置情報に基づき、所定の基準位置に対する基板P上の複数のショット領域のそれぞれの位置情報(例えば、基準マークFMと基板P上の各ショット領域との位置関係)を演算処理によって求める。
制御装置7は、シール部材30を用いて、第1光学素子8と第1基板ステージ1に保持されている基板Pとの間に液浸空間LSを形成し、その液浸空間LSの液体LQを介して、ステップアンドスキャン方式にて基板P上の複数のショット領域を露光する。図9に示すように、第1基板ステージ1の基板ホルダ13に保持されている基板Pの露光中に、第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1は、第1キャップ部材C1を保持する。
図10に示すように、第1基板ステージ1上の基板Pの液浸露光が終了した後、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1光学素子8の光射出面と、第1基板ステージ1の基板ホルダ13に保持されている基板Pの表面とが対向している状態から、第1光学素子8の光射出面と、第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1の上面とが対向する状態に変化するように、第1基板ステージ1をXY方向に移動する。これにより、第1光学素子8の光射出面と第1キャップホルダCH1に保持されている第1キャップ部材C1の上面との間に液浸空間LSが形成される。
次いで、制御装置7は、第1キャップホルダCH1による第1キャップ部材C1の保持を解除して、第1キャップホルダCH1から第1キャップ部材C1をリリースするとともに、ガスベアリング87の吸着作用を利用して、その第1キャップ部材C1をシール部材30で保持する。シール部材30に保持された第1キャップ部材C1は、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に配置される。
シール部材30で第1キャップ部材C1を保持した状態で、第1基板テーブル12の対向面15が第1キャップ部材C1の下面よりも下方(−Z方向)に移動した後、制御装置7は、図11に示すように、第1基板ステージ1を、第1領域SP1から第3領域SP3に移動する。
このように、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のいずれもが、第1光学素子8の光射出面と対向する第1位置を含む第1領域SP1から離れているときには、シール部材30が第1キャップ部材C1を保持する。
シール部材30に保持された第1キャップ部材C1は、第1光学素子8との間で液体LQを保持することができ、液浸空間LSは、第1光学素子8とシール部材30に保持された第1キャップ部材C1との間に形成される。
制御装置7は、計測システム6を用いて、第1、第2基板ステージ1、2の位置を計測しつつ、基板ステージ駆動システム5を制御し、図11に示すように、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれを、第3領域SP3に移動する。本実施形態においては、第1領域SP1から第3領域SP3に移動した第1基板ステージ1は、第3領域SP3のうち、図中、−X側の領域に配置され、第2領域SP2から第3領域SP3に移動した第2基板ステージ2は、第3領域SP3のうち、図中、+X側の領域に配置される。第1基板ステージ1は、第1領域SP1から第3領域SP3に移動するとき、図11中、矢印R1aで示す経路に沿って移動し、第2基板ステージ2は、第2領域SP2から第3領域SP3に移動するとき、図11中、矢印R1bで示す経路に沿って移動する。
次に、図12に示すように、制御装置7は、第3領域SP3において、第1接続部材71と第1基板ステージ1の第1継手部材61との接続の解除、及び第2接続部材72と第2基板ステージ2の第4継手部材64との接続の解除を実行するとともに、第1接続部材71と第2基板ステージ2の第3継手部材63との接続、及び第2接続部材72と第1基板ステージ1の第2継手部材62との接続を実行する。このように、制御装置7は、第3領域SP3において、第1基板ステージ1と第2基板ステージ2とに対する第1接続部材71と第2接続部材72との交換動作を実行する。
次に、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御して、第2基板ステージ2を露光ステーションST1の第1領域SP1に移動するとともに、第1基板ステージ1を計測ステーションST2の第2領域SP2に移動する。第1基板ステージ1は、第3領域SP3から第2領域SP2に移動するとき、図12中、矢印R1cで示す経路に沿って移動し、第2基板ステージ2は、第3領域SP3から第1領域SP1に移動するとき、図12中、矢印R1dで示す経路に沿って移動する。
図13に示すように、制御装置7は、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1と、第2基板ステージ2の第3キャップホルダCH3とが対向するように、第2基板ステージ2を移動する。次いで、制御装置7は、シール部材30に保持されていた第1キャップ部材C1を、そのシール部材30からリリースするととともに、第3キャップホルダCH3で第1キャップ部材C1を保持する。計測ステーションST2の第2領域SP2では、第1基板ステージ1の基板Pの交換、及び第1基板ステージ1に載置された基板Pの計測処理(例えば、基板Pのアライメントマークと基準マークFMの検出など)が行われる。
そして、第1キャップ部材C1が第3キャップホルダCH3に保持された後、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1光学素子8の光射出面と、第2基板ステージ2の第3キャップホルダCH3に保持されている第1キャップ部材C1の上面とが対向する状態から、第1光学素子8の光射出面と、第2基板ステージ2の対向面25又は第2基板ステージ2の基板ホルダ23に保持されている基板Pの表面とが対向する状態に変化するように、第2基板ステージ2をXY方向に移動する。これにより、第1光学素子8との間に保持される液体LQが第2基板ステージ2上で第1キャップ部材C1から対向面25又は基板Pに移動し、図14に示すように、第1光学素子8の光射出面と、第2基板ステージ2の対向面25又は第2基板ステージ2の基板ホルダ23に保持されている基板Pの表面との間に液浸空間LSが形成される。なお、図14では第1光学素子8と基板Pとの間に液浸空間LSが形成されている。また、図示はしていないが、第2基板ステージ2の移動によって、第1光学素子8との間に保持される液体LQ、すなわち液浸空間LSが第2基板ステージ2上で第1キャップ部材C1から対向面25の一部(本実施形態では、計測部材SM及び基準部材FMMを含む)を経由して基板Pに達する。具体的には、液浸空間LSが第1キャップ部材C1から対向面25の計測部材SM上に達すると、計測部材SMの下方に設置された光センサなどの検出系によって、例えば露光光ELの強度などが検出される。さらに、液浸空間LSが基準部材FMM上に移動して、前述のマスクアライメント系によってマスクのマークと基準マークFMとが検出される。制御装置7は、前述したアライメント系ALの検出結果とマスクアライメント系の検出結果とに基づいて第2基板ステージ2の位置を制御する。次に、液浸空間LSは基板P上に移動して、第1光学素子8と基板Pとが対向して配置される。これにより、基板P上の第1番目のショット領域が露光開始位置に移動される。
露光ステーションST1の第1領域SP1においては、第2基板ステージ2に保持された基板Pの液浸露光が行われ、計測ステーションST2においては、第1基板ステージ1に対する基板交換作業、及び第1基板ステージ1に保持された基板Pの計測処理等が行われる。第2基板ステージ2の基板ホルダ23に保持されている基板Pの露光中に、第2基板ステージ2の第3キャップホルダCH3は、第1キャップ部材C1を保持する。
以下、同様の処理が繰り返される。すなわち、第2基板ステージ2上の基板Pの液浸露光が終了した後、制御装置7は、第3キャップホルダCH3から第1キャップ部材C1をリリースするとともに、その第1キャップ部材C1をシール部材30で保持する。シール部材30に保持された第1キャップ部材C1は、第1光学素子8との間で液体LQを保持する。
次に、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御し、計測処理を終えた基板Pを保持した第1基板ステージ1及び露光処理を終えた基板Pを保持した第2基板ステージ2のそれぞれを、第3領域SP3に移動する。そして、制御装置7は、第3領域SP3において、第1基板ステージ1と第2基板ステージ2とに対する第1接続部材71と第2接続部材72との交換動作を実行する。
次に、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1基板ステージ1を露光ステーションST1の第1領域SP1に移動するとともに、第2基板ステージ2を計測ステーションST2の第2領域SP2に移動する。次いで、制御装置7は、シール部材30に保持された第1キャップ部材C1を、そのシール部材30からリリースするととともに、第1領域SP1に移動した第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1で第1キャップ部材C1を保持する。そして、制御装置7は、第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1で第1キャップ部材C1を保持した状態で、第1基板テーブル12の基板ホルダ13に保持された基板Pの液浸露光を実行する。また、制御装置7は、露光ステーションST1に配置された第1基板ステージ1を用いた処理の少なくとも一部と並行して、計測ステーションST2に配置された第2基板ステージ2を用いた基板交換作業、及び計測処理を実行する。なお、本実施形態では、露光ステーションST1の第1領域SP1に移動された第1、第2基板ステージ1、2の一方に保持される基板Pの液浸露光に先立ち、一方の基板ステージの計測部材SM及び基準部材FMMを用いる計測処理を実行するものとしたが、例えば計測部材SMを用いる計測処理を行わず基準部材FMMを用いる計測処理のみを行うだけでも良い。また、本実施形態では、前述のマスクアライメント系によってマスクのマークと基準マークFMとを検出するものとしたが、例えば計測部材SMを用いてマスクのマークを検出しても良い。
ところで、第1キャップ部材C1は、劣化したり、汚染したりする可能性がある。第1キャップ部材C1が劣化したり、汚染している状態を放置したまま、その第1キャップ部材C1を使用し続けると、例えば投影光学系PLの第1光学素子8の光射出面と第1キャップ部材C1との間に保持されている液体LQが漏出したり、投影光学系PLの第1光学素子8の光射出面が汚染したりする不具合が生じる可能性がある。そのような不具合が生じた場合、例えば露光精度が劣化する可能性がある。また、液体LQの漏出、あるいは投影光学系PLの第1光学素子8等の汚染等に応じてメンテナンス作業を頻繁に行う必要が生じる場合、露光装置EXの稼動率が低下する可能性がある。
そこで、本実施形態においては、交換システムCHSを用いて、所定のタイミングで、劣化している可能性のある第1キャップ部材C1を、新たな(清浄な)第2キャップ部材C2に交換する動作を実行する。
以下、第1キャップ部材C1を第2キャップ部材C2に交換するシーケンスについて、図15〜図26の平面図及び図30のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図30のフローチャートにおいて、第1キャップ部材C1を「C1」、第2キャップ部材C2を「C2」、液浸空間LSを「LS」とそれぞれ略した。以下で説明するキャップ部材の交換シーケンス中、シール部材30は、流路81を用いた液体LQの供給動作及び回収動作を常時並行して行う。
図15において、第1キャップ部材C1を第2キャップ部材C2に交換するために、制御装置7は、キャップ部材搬送システムHCを用いて、載置台HDに載置されている第2キャップ部材C2を、計測ステーションST2に配置されている第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1に搬送する。これにより、図16に示すように、第2キャップ部材C2は、計測ステーションST2において、第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1に保持される。また、制御装置7は、計測ステーションST2において、キャップ部材搬送システムHCによる第2キャップ部材C2の搬送動作の少なくとも一部と並行して、基板搬送システムHPによる第1基板ステージ1に対する基板交換作業を実行可能である。次に、前述したように制御装置7は、アライメント系ALなどによる第1基板ステージ1の基板Pの計測処理を実行する(MS1)。
また、制御装置7は、計測ステーションST2におけるキャップ部材搬送システムHCによる第1キャップホルダCH1への第2キャップ部材C2の搬送動作の少なくとも一部と並行して、露光ステーションST1において、第2基板ステージ2に保持された基板Pの液浸露光を実行可能である。露光ステーションST1においては、第1光学素子8と対向する位置に基板Pを保持した第2基板ステージ2が配置され、第1光学素子8と第2基板ステージ2との間には液浸空間LSが形成される。
第2基板ステージ2に保持されている基板Pを露光するに際し、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1は、シール部材30からリリースされて、第3キャップホルダCH3に保持される。制御装置7は、第3キャップホルダCH3で第1キャップ部材C1を保持した状態で、第2基板ステージ2に保持されている基板Pを露光する(ES1)。
図17に示すように、第2基板ステージ2上の基板Pの液浸露光が終了した後、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1光学素子8の光射出面と、第2基板ステージ2の基板ホルダ23に保持されている基板Pの表面とが対向している状態から、第1光学素子8の光射出面と、第2基板ステージ2の第3キャップホルダCH3に保持されている第1キャップ部材C1の上面とが対向する状態に変化するように、第2基板ステージ2をXY方向に移動する(ES2)。これにより、第1光学素子8の光射出面と第3キャップホルダCH3に保持されている第1キャップ部材C1の上面との間に液浸空間LSが形成される。シール部材30によって第1光学素子8との間に保持される液体LQに着目すると、液体LQが、第2基板ステージ2上で基板Pから第1キャップ部材C1に移動する、すなわち第1光学素子8と基板Pとの間の空間から、第1光学素子8と第1キャップ部材C1との間の空間に移動すると見ることができる。
次いで、制御装置7は、第3キャップホルダCH3による第1キャップ部材C1の保持を解除して、第3キャップホルダCH3から第1キャップ部材C1をリリースするとともに、ガスベアリング87の吸着作用を利用して、その第1キャップ部材C1をシール部材30で保持する。シール部材30に保持された第1キャップ部材C1は、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に配置される。
シール部材30に保持された第1キャップ部材C1は、第1光学素子8との間で液体LQを保持することができ、液浸空間LSは、第1光学素子8とシール部材30に保持された第1キャップ部材C1との間に形成される。
シール部材30で第1キャップ部材C1を保持した状態で、第2基板テーブル22の対向面25が第1キャップ部材C1の下面よりも下方(−Z方向)に移動した後、制御装置7は、第2基板ステージ2を、第1領域SP1から第3領域SP3に移動する(ES3)。
次に、制御装置7は、計測システム6を用いて、第1、第2基板ステージ1、2の位置を計測しつつ、基板ステージ駆動システム5を制御し、図18に示すように、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれを、第3領域SP3に移動する。第1基板ステージ1は、第1キャップホルダCH1に第2キャップ部材C2を保持した状態で、第2領域SP2から第3領域SP3に移動する(MS2)。第1領域SP1から第3領域SP3に移動した第2基板ステージ2は、第3領域SP3のうち、図中、−X側の領域に配置され、第2領域SP2から第3領域SP3に移動した第1基板ステージ1は、第3領域SP3のうち、図中、+X側の領域に配置される。第2基板ステージ2は、第1領域SP1から第3領域SP3に移動するとき、図18中、矢印R1aで示す経路に沿って移動し、第1基板ステージ1は、第2領域SP2から第3領域SP3に移動するとき、図18中、矢印R1bで示す経路に沿って移動する。
次に、図19に示すように、制御装置7は、第3領域SP3において、第1接続部材71と第2基板ステージ2の第3継手部材63との接続の解除、及び第2接続部材72と第1基板ステージ1の第2継手部材62との接続の解除を実行するとともに、第1接続部材71と第1基板ステージ21の第1継手部材61との接続、及び第2接続部材72と第2基板ステージ2の第4継手部材64との接続を実行する。このように、制御装置7は、第3領域SP3において、第1基板ステージ1と第2基板ステージ2とに対する第1接続部材71と第2接続部材72との交換動作を実行する。
次に、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1基板ステージ1を露光ステーションST1の第1領域SP1に移動するとともに、第2基板ステージ2を計測ステーションST2の第2領域SP2に移動する(MS2,ES3)。第2基板ステージ2は、第3領域SP3から第2領域SP2に移動するとき、図19中、矢印R1cで示す経路に沿って移動し、第1基板ステージ1は、第3領域SP3から第1領域SP1に移動するとき、図19中、矢印R1dで示す経路に沿って移動する。
図20に示すように、計測ステーションST2においては、基板搬送システムHPによる第2基板ステージ2に対する基板交換作業、及び第2基板ステージ2に保持された基板Pの計測処理等が行われる(MS3)。
一方、露光ステーションST1において、制御装置7は、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1と、第1基板ステージ1の第2キャップホルダCH2とが対向するように、第1基板ステージ1を移動する。次いで、制御装置7は、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1を、そのシール部材30からリリースして、第2キャップホルダCH2で保持する。第1キャップホルダCH1には、第2キャップ部材C2が保持されている。
そして、第1キャップ部材C1が第2キャップホルダCH2に保持された後、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1光学素子8の光射出面と、第1基板ステージ1の第2キャップホルダCH2に保持されている第1キャップ部材C1の上面とが対向する状態から、第1光学素子8の光射出面と、第1基板ステージ1の基板ホルダ13に保持されている基板Pの表面とが対向する状態に変化するように、第1基板ステージ1をXY方向に移動する。これにより、第1光学素子8の光射出面と第1基板ステージ1の基板ホルダ13に保持されている基板Pの表面との間に液浸空間LSが形成される(ES4)。シール部材30によって第1光学素子8との間に保持される液体LQに着目すると、液体LQが、第1基板ステージ1上で第1キャップ部材C1から基板Pに移動する、すなわち第1光学素子8と第1キャップ部材C1との間の空間から、第1光学素子8と基板Pとの間の空間に移動すると見ることができる。
そして、図21に示すように、制御装置7は、第1基板ステージ1の第2キャップホルダCH2で第1キャップ部材C1を保持するとともに、第1キャップホルダCH1で第2キャップ部材C2を保持した状態で、第1光学素子8の光射出面と第1基板ステージ1に保持されている基板Pの表面とを対向させた状態で、その基板Pを液浸露光する(ES5)。
第1基板ステージ1上の基板Pの液浸露光が終了した後、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1光学素子8の光射出面と、第1基板ステージ1の対向面15又は第1基板ステージ1の基板ホルダ13に保持されている基板Pの表面とが対向している状態から、第1光学素子8の光射出面と、第1基板ステージ1の第1キャップホルダCH1に保持されている第2キャップ部材C2の上面とが対向する状態に変化するように、第1基板ステージ1をXY方向に移動する。これにより、図22に示すように、第1光学素子8の光射出面と第1キャップホルダCH1に保持されている第2キャップ部材C2の上面との間に液浸空間LSが形成される(ES6)。シール部材30によって第1光学素子8との間に保持される液体LQに着目すると、液体LQが、第1基板ステージ1上で基板P又は対向面15から第2キャップ部材C2に移動する、すなわち第1光学素子8と基板P又は対向面15との間の空間から、第1光学素子8と第2キャップ部材C2との間の空間に移動すると見ることができる。
このように、制御装置7は、第1光学素子8とシール部材30に保持されている第1キャップ部材C1とが対向する状態から、第1キャップ部材C1が第2キャップホルダCH2に保持されて、第1光学素子8と基板Pを含む第1基板ステージ1とが対向する状態(露光状態を含む)を経て、第1光学素子8と第1キャップホルダCH1に保持されている第2キャップ部材C2とが対向する状態に変化させる。
そして、制御装置7は、第1キャップホルダCH1に保持されている第2キャップ部材C2を、第1キャップホルダCH1からリリースして、シール部材30で保持する。シール部材30に保持された第2キャップ部材C2は、第1光学素子8との間で液体LQを保持する。第2キャップホルダCH2には、第1キャップ部材C1が保持されている。
制御装置7は、シール部材30からリリースされた第1キャップ部材C1を第2キャップホルダCH2で保持した状態で、基板ステージ駆動システム5を制御して、第1基板ステージ1の第2領域SP2への移動を開始するとともに、第2基板ステージ2の第1領域SP1への移動を開始する。すなわち、図23に示すように、制御装置7は、計測ステーションST2において計測処理を終えた基板Pを保持した第2基板ステージ2と、露光ステーションST1において露光処理を終えた基板P及び第1キャップ部材C1を保持した第1基板ステージ1とのそれぞれを、第3領域SP3に移動する(MS4,ES7)。そして、図24に示すように、制御装置7は、第3領域SP3において、第1基板ステージ1と第2基板ステージ2とに対する第1接続部材71と第2接続部材72との交換動作を実行する。
次に、制御装置7は、基板ステージ駆動システム5を制御して、第2基板ステージ2を露光ステーションST1の第1領域SP1に移動するとともに、第1キャップ部材C1を保持した第1基板ステージ1を計測ステーションST2の第2領域SP2に移動する(MS4,ES7)。
次いで、制御装置7は、図25に示すように、シール部材30に保持されている第2キャップ部材C2と、第1領域SP1に移動した第2基板ステージ2の第3キャップホルダCH3とを対向させた後、シール部材30に保持されている第2キャップ部材C2を、そのシール部材30からリリースするととともに、第2基板ステージ2の第3キャップホルダCH3で、シール部材30からリリースされた第2キャップ部材C2を保持する。図22から図25に示した動作に着目すると、液体LQは第1基板ステージ1から第2基板ステージ2に移動しているといえる。そして、制御装置7は、第2基板ステージ2の第3キャップホルダCH3で第2キャップ部材C2を保持した状態で、第2基板ステージ2の基板ホルダ23に保持された基板Pの液浸露光を実行する(ES8)。
また、制御装置7は、露光ステーションST1に配置された第2基板ステージ2を用いた処理の少なくとも一部と並行して、計測ステーションST2に配置された第1基板ステージ1を用いた基板交換作業、及び計測処理を実行する(MS5)。
また、図25に示すように、制御装置7は、シール部材30からリリースされ、第2キャップホルダCH2で保持された第1キャップ部材C1を、計測ステーションST2において、キャップ部材搬送システムHCを用いて、載置台HDに搬送する(MS5)。キャップ部材搬送システムHCは、計測ステーションST2の第2領域SP2に移動された第1基板ステージ1の第2キャップホルダCH2からリリースされた第1キャップ部材C1を載置台HDに搬送する。これにより、第1キャップ部材C1の回収が終了し、図26に示すように、載置台HDには、第1キャップ部材C1が載置される。
露光装置EXは、第2キャップ部材C2を用いて、図9〜図14を参照して説明したような、通常の露光シーケンスを実行する。
載置台HDは、外部装置がアクセス可能に構成されている。外部装置は、例えば載置台HDに搬送された第1キャップ部材C1を露光装置EXの外部に搬出する搬送システム、第1キャップ部材C1をクリーニング可能なクリーニングシステム等を含む。キャップ部材搬送システムHCによって載置台HDに搬送された第1キャップ部材C1は、外部装置によって処理される(MS6)。例えば、外部装置がクリーニングシステムを含む場合、第1キャップ部材C1は、露光装置EXの外部に搬出され、クリーニングシステムまで搬送された後、そのクリーニングシステムでクリーニング処理(洗浄処理)される。本実施形態において、クリーニングシステムは、後述の第2実施形態で説明するクリーニングシステムCSと同様の構成であり、例えばクリーニング用液体を用いて、第1キャップ部材C1をクリーニングする。また、クリーニングシステムは、例えばクリーニング用液体に超音波振動を与える、所謂超音波洗浄の技術を用いて、第1キャップ部材Cをクリーニングしても良い。そして、クリーニング処理された第1キャップ部材C1は、載置台HDに再び載置される。そして、所定のタイミングで、第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2との交換動作が行われる。制御装置7は、図15〜図26を参照して説明したようなシーケンス及び図30のフローチャートに示したステップを実行することによって、第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2との交換動作を実行可能である。
なお、本実施形態において、載置台HDに搬送された第1キャップ部材C1を露光装置EXの外部に搬出した後、その第1キャップ部材C1を再利用せずに、新たなキャップ部材を載置台HDに載置し、第2キャップ部材C2をこの新たなキャップ部材と交換してもよい。この新たなキャップ部材は未使用ではなく再使用のキャップ部材でも良い。
また、載置台HDを、作業者がアクセス可能な構成とし、例えば、その作業者によって、載置台HDの第1キャップ部材C1を露光装置EXの外部に搬出する、あるいは、その作業者によって、第1キャップ部材C1をクリーニング処理してもよい。
また、制御装置7は、キャップ部材搬送システムHCを用いて第1キャップ部材C1を第1基板ステージ1の第2キャップホルダCH2から載置台HDに搬送する動作の少なくとも一部と並行して、基板搬送システムHPを用いて露光処理を終えた基板Pを第1基板ステージ1の基板ホルダ13からアンロードする動作を実行可能である。
また、載置台HDに搬送された第1キャップ部材C1の露光装置EXの外部への搬出動作の少なくとも一部と並行して、露光ステーションST1で露光処理を終えた第1基板ステージ1上の基板Pのアンロード動作を実行することも可能である。
なお、ここでは、第1基板ステージ1を用いて、新たな(清浄な)第2キャップ部材C2を第1光学素子8の光射出面と対向する位置まで搬送し、劣化した可能性のある第1キャップ部材C1を載置台HDまで搬送しているが、もちろん、第2基板ステージ2を用いてもよい。また、本実施形態において、劣化した可能性のある第2キャップ部材C2をクリーニング処理した第1キャップ部材C1と交換する動作では第1、第2基板ステージ1、2のいずれを用いても良い。この場合、例えば、第2キャップ部材C2の交換が必要となる交換時期(タイミング)の直前に、載置台HDの第1キャップ部材C1を第1、第2基板ステージ1、2の一方に搬送し、第2キャップ部材C2と第1キャップ部材C1との交換を行っても良い。あるいは、予め載置台HDの第1キャップ部材C1を第1、第2基板ステージ1、2の一方に搬送しておき、その交換時期になった時点で第2キャップ部材C2と第1キャップ部材C1との交換を行っても良い。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1キャップ部材C1を第2キャップ部材C2に交換可能な交換システムCHSを設けたので、露光装置EXの稼動を長時間停止することなく、劣化した可能性のある第1キャップ部材C1を新たな第2キャップ部材C2に円滑に交換することができる。したがって、露光装置EXの稼動率の低下を抑制しつつ、劣化した第1キャップ部材C1に起因する露光装置EXの性能の劣化を抑制できる。
また、本実施形態によれば、通常の露光シーケンス中のみならず、キャップ部材の交換シーケンス中においても、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に、常に物体(第1キャップ部材C1、第1基板ステージ1、第1基板ステージ1に保持されている基板P、第2キャップ部材C2、第2基板ステージ2、及び第2基板ステージ2に保持されている基板Pの少なくとも一つ)が配置されるので、その物体と第1光学素子8の光射出面との間に常に液浸空間LSを形成しつつ、第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2との交換作業を行うことができる。すなわち、液浸空間LSの液体LQを全て回収する動作等を実行すること無く、第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2との交換を行うことができる。
液体LQを全て回収する動作を実行すると、液体LQの気化による種々の不具合が生じる可能性がある。例えば、液体LQを全て回収すると、液体LQの気化に起因して、第1光学素子8の光射出面等に液体LQの付着跡(ウォーターマーク)が形成されてしまったり、液体LQの気化熱による温度変化が生じ、例えば露光装置EXの各種部材が熱変形したり、露光光ELの光路が変動する等、露光精度の劣化を招く。また、液体LQを全て回収するために流路81による液体LQの供給動作を停止し、液体LQを回収した後、液浸空間LSを再び形成するために、液体LQの供給動作を再開した場合、良好な液浸空間LSが形成されるまでに時間を要する可能性がある。本実施形態においては、第1光学素子8の光射出面と対向する位置に常に物体を配置して、液浸空間LSを形成し続けることができるので、上述の不具合の発生を抑制しつつ、第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2とを円滑に効率良く交換することができる。
また、本実施形態によれば、シール部材30からリリースされた第1、第2キャップ部材C1、C2を、シール部材搬送システムHCを用いて、シール部材30、及びキャップホルダCH1〜CH4以外の所定位置に搬送するようにしたので、その所定位置に搬送された第1、第2キャップ部材C1、C2に対して、第1、第2キャップ部材C1、C2に起因する露光装置EXの性能の劣化を抑制するための適切な処置(例えばクリーニング処理、交換処理)を実行することができる。
また、本実施形態においては、キャップ部材搬送システムHCは、計測ステーションST2に配置されており、その計測ステーションST2に移動された第1、第2基板ステージ1、2の各キャップホルダCH1〜CH4からリリースされた第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を、所定位置(本実施形態においては載置台HD)に移動する。これにより、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)の搬送動作を円滑に実行することができるとともに、例えば第1、第2基板ステージ1、2の基板ホルダ13、23に保持された露光処理後の基板Pの基板搬送システムHPによるアンロード動作と、第1、第2基板ステージ1、2のキャップホルダCH1〜CH4に保持されたキャップ部材C1、C2のキャップ部材搬送システムHCによる搬送動作とを並行して行うことができる。
なお、本実施形態においては、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)は、計測ステーションST2の載置台HDに搬送されるが、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)に対して露光装置EXの性能の劣化を抑制するための所定の処理を実行可能であるならば、載置台HD以外の位置に搬送されてもよい。
なお、本実施形態において、交換システムCHSを用いた第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2との交換動作は、例えば、所定時間間隔毎など、定期的な所定のタイミングで実行可能である。また、交換システムCHSを用いた第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2との交換動作は、所定枚数の基板Pの露光処理毎、あるいはロット毎等に実行してもよい。また、第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2との交換の要否及び/又はタイミングなどを制御装置7によって判定しても良い。この場合、交換システムCHSは制御装置7の指令によって駆動される。
なお、例えば、第1キャップホルダCH1(又は第3キャップホルダCH3)に保持されている第1キャップ部材C1が汚染していると、基板ホルダ13(又は基板ホルダ23)に保持された基板Pの表面のうち、その第1キャップホルダCH1(又は第3キャップホルダCH3)近傍に、汚染している第1キャップ部材C1に起因して、多くのパターン欠陥が発生する可能性がある。したがって、露光処理後の基板Pを欠陥検査装置で検査して、基板Pの表面のうち、第1キャップ部材C1を保持した第1キャップホルダCH1(又は第3キャップホルダCH3)の近傍の領域にパターンの欠陥が多く発生しているとき、第1キャップ部材C1が汚染していると推定できる。そこで、露光処理後の基板Pを欠陥検査装置で検査し、その検査結果に応じて、基板Pの表面のうち、第1キャップ部材C1を保持した第1キャップホルダCH1(又は第3キャップホルダCH3)の近傍の領域にパターンの欠陥が多く発生していると判断したとき、第1キャップ部材C1を第2キャップ部材C2と交換する動作を実行するようにしてもよい。例えば、基板の検査装置と露光装置EXとを通信回線で接続する場合、制御装置7は検査装置からの情報を基に、交換システムCHSを制御することができる。
なお、例えば、第1キャップ部材C1の画像(光学像)を撮像可能な撮像素子を含む観察装置(カメラなど)を設け、その撮像結果に基づいて、交換システムCHSを用いて、その第1キャップ部材C1を第2キャップ部材C2に交換する動作を実行するようにしてもよい。具体的には、観察装置の撮像結果に基づいて、第1キャップ部材C1が汚染していると判断したとき、第1キャップ部材C1を第2キャップ部材C2に交換する動作を実行する。観察装置は、例えば露光ステーションST1に配置され、第1基板ステージ1又は第2基板ステージ2に保持される第1キャップ部材C1をその上方から観察可能とする、あるいはシール部材30に保持される第1キャップ部材C1をその下方から観察可能とすることとしても良い。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
次に、第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の第1実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図27は、第2実施形態に係る露光装置EXの一部を示す図である。第2実施形態の特徴的な部分は、露光装置EXが、汚染している可能性のある第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)をクリーニングするクリーニングシステムCSを備えている点にある。以下の説明においては、クリーニングシステムCSが、第1キャップ部材C1をクリーニングする場合を例にして説明する。
図27に示すように、露光装置EXは、第1キャップ部材C1をクリーニングするクリーニングシステムCSを備えている。クリーニングシステムCSは、シール部材30、及びキャップホルダCH1〜CH4以外の所定位置に配置されており、その所定位置に搬送された第1キャップ部材C1をクリーニング処理可能である。クリーニングシステムCSは、シール部材30、及びキャップホルダCH1〜CH4のそれぞれからリリースされた第1キャップ部材C1をクリーニングする。
本実施形態においては、クリーニングシステムCSは、計測ステーションST2の載置台HDの近傍に配置されている。本実施形態において、キャップ部材搬送システムHCは、シール部材30、及びキャップホルダCH1〜CH4のそれぞれからリリースされた第1キャップ部材C1を、載置台HDに配置されたクリーニングシステムCSに搬送可能である。
クリーニングシステムCSは、第1キャップ部材C1にクリーニング用液体を供給する供給口401を有する供給ノズル400と、第1キャップ部材C1に供給されたクリーニング用液体を回収する回収口402を有する回収ノズル403とを有する。また、クリーニングシステムCSは、クリーニングされる第1キャップ部材C1を収容するためのチャンバ機構405と、チャンバ機構405を移動する駆動装置406とを有する。キャップ部材搬送システムHCを用いて第1キャップ部材C1を載置台HDに搬送するとき、制御装置7は、キャップ部材搬送システムHCが第1キャップ部材C1を載置台HDに搬送できるように、駆動装置406を制御して、チャンバ機構405を+Z方向に移動して、チャンバ機構405を載置台HDより遠ざける。クリーニングシステムCSを用いて第1キャップ部材C1をクリーニングするとき、制御装置7は、チャンバ機構405が載置台HDとの間で第1キャップ部材C1を収容する空間を形成するように、駆動装置406を制御して、チャンバ機構405を−Z方向に移動して、チャンバ機構405を載置台HDに近づける。
次に、クリーニングシステムCSの動作の一例について説明する。なお、以下の説明において、クリーニングシステムCSによってクリーニングされる第1キャップ部材C1は、第1実施形態で説明したように、交換システムCHSによって第2キャップ部材C2と交換され、第1基板ステージ1によって、第1光学素子8の光射出面と対向する位置から計測ステーションST2に搬送されたものである。
クリーニングシステムCSを用いて第1キャップ部材C1をクリーニングするため、制御装置7は、計測ステーションST2に配置されている第1基板ステージ1の第2キャップホルダCH2から、その第2キャップホルダCH2に保持されている第1キャップ部材C1を、キャップ部材搬送システムHCを用いて載置台HDに搬送する。上述のように、載置台HDに第1キャップ部材C1を搬送するとき、制御装置7は、載置台HDよりチャンバ機構405を遠ざける。そして、キャップ部材搬送システムHCにより第1キャップ部材C1が載置台HDに載置された後、制御装置7は、チャンバ機構405を載置台HDに近づけて、チャンバ機構405と載置台HDとの間に、第1キャップ部材C1を収容するための空間を形成する。本実施形態においては、クリーニング用液体が漏出しないように、すなわち、チャンバ機構405と載置台HDとの間に形成された空間が密閉空間となるように、チャンバ機構405、載置台HD及びそれらの境界部はいずれもシールされている。
供給ノズル400及び回収ノズル403は、チャンバ機構405と載置台HDとの間に形成された空間の内側に配置されており、制御装置7は、第1キャップ部材C1をクリーニングするために、供給口401よりクリーニング用液体を第1キャップ部材C1に供給する。これにより、第1キャップ部材C1はクリーニングされる。また、供給口401より供給されたクリーニング用液体は、回収口402より回収される。
クリーニングシステムCSによるクリーニング動作が終了した後、制御装置7は、チャンバ機構405を載置台HDより遠ざけ、所定のタイミングで、キャップ部材搬送システムHDを含む交換システムCHSによって、クリーニング後の第1キャップ部材C1を、劣化している可能性のある第2キャップ部材C2と交換する動作を実行する。その後、通常の露光シーケンス、すなわち、第1実施形態で図9〜図14との関係で説明した計測処理及び液浸露光が行われる。
なお、クリーニングシステムCSは、例えば第1キャップ部材C1に接触したクリーニング用液体に超音波振動を与えることによってその第1キャップ部材C1をクリーニングする、所謂超音波洗浄の技術を用いて、第1キャップ部材C1をクリーニングしてもよい。この場合、クリーニングシステムCSは、クリーニング用液体に超音波振動を与える超音波発生器を備える超音波洗浄機を含む。
以上説明したように、第1キャップ部材C1をクリーニングするためのクリーニングシステムCSを露光装置EXに設けることができる。露光装置EXに設けられたクリーニングシステムCSを用いて第1キャップ部材C1をクリーニングすることで、第1キャップ部材C1の汚染等に起因する露光装置EXの性能の劣化を抑制できる。
なお、第2実施形態において、露光装置EXは一例として、第1実施形態で説明した外部装置の少なくとも一部、すなわちクリーニングシステムCSを処理システムとして備えるものとしたが、露光装置EXが備える処理システムはクリーニングシステムCSに限られるものではなく、例えば露光ステーションST1から回収した第1キャップ部材C1又は第2キャップ部材C2を新しいキャップ部材に交換する機構(システム)を含むものとしても良い。このシステムは、一例として、載置台HDに配置される、未使用のキャップ部材を保持する第1カセット及び回収したキャップ部材を保持する第2カセットと、第1、第2カセットと第1基板ステージ1又は第2基板ステージ2との間でキャップ部材を搬送する搬送装置とを備える。この場合、液体LQとの接触などに起因して第1キャップ部材C1又は第2キャップ部材C2に汚染、劣化などが生じても、処理システムによって新しいキャップ部材との交換を行うことが可能である。従って、第2実施形態と同様に、露光装置EXの性能劣化、稼働率(スループット)の低下などを抑制できる。なお、ここでは第1、第2カセット(キャップ部材の収納装置)を露光装置EX内に設けるものとしたが、露光装置EXの外部に設けても良い。
なお、第2実施形態において、露光装置EXは一例として、第1実施形態で説明した外部装置の少なくとも一部、すなわちクリーニングシステムCSを処理システムとして備えるものとしたが、露光装置EXが備える処理システムはクリーニングシステムCSに限られるものではなく、例えば露光ステーションST1から回収した第1キャップ部材C1又は第2キャップ部材C2を新しいキャップ部材に交換する機構(システム)を含むものとしても良い。このシステムは、一例として、載置台HDに配置される、未使用のキャップ部材を保持する第1カセット及び回収したキャップ部材を保持する第2カセットと、第1、第2カセットと第1基板ステージ1又は第2基板ステージ2との間でキャップ部材を搬送する搬送装置とを備える。この場合、液体LQとの接触などに起因して第1キャップ部材C1又は第2キャップ部材C2に汚染、劣化などが生じても、処理システムによって新しいキャップ部材との交換を行うことが可能である。従って、第2実施形態と同様に、露光装置EXの性能劣化、稼働率(スループット)の低下などを抑制できる。なお、ここでは第1、第2カセット(キャップ部材の収納装置)を露光装置EX内に設けるものとしたが、露光装置EXの外部に設けても良い。
なお、上述の第1、第2実施形態においては、通常の露光シーケンスにおいて、シール部材30からリリースされた第1キャップ部材C1を保持する第1キャップホルダCH1と第3キャップホルダCH3とは、第1、第2基板テーブル12、22上でほぼ同じ位置に設けられているが、図28に示すように、シール部材30からリリースされた第1キャップ部材C1を保持するキャップホルダとして、第1、第2基板テーブル12、22上で異なる位置に設けられている第1キャップホルダCH1と第4キャップホルダCH4とを用いてもよい。図28に示すように、第1キャップホルダCH1は、第1基板テーブル12の4つのコーナーのうち、−X側で−Y側のコーナーに配置され、第4キャップホルダCH4は、第2基板テーブル22の4つのコーナーのうち、+X側で−Y側のコーナーに配置されている。図28に示す露光装置EXにおいて、第1基板ステージ1及び第2基板ステージ2のそれぞれを第1領域SP1と第2領域SP2との間で移動させるとき、制御装置7は、第1基板ステージ1が常に第3領域SP3の+X側の領域を通過し(図28に示した矢印RA参照)、第2基板ステージ2が常に第3領域SP3の−X側の領域を通過する(図28に示した矢印RB参照)ように、基板ステージ駆動システム5を制御する。こうすることにより、第3領域SP3に存在する第1基板ステージ1上の第1キャップホルダCH1とシール部材30との距離、及び第3領域SP3に存在する第2基板ステージ2上の第4キャップホルダCH4とシール部材30との距離を短くすることができるので、シール部材30に保持されている第1キャップ部材C1を第1キャップホルダCH1に渡す動作、及びシール部材30に保持されている第1キャップ部材C1を第4キャップホルダCH4に渡す動作のそれぞれを素早く行うことができる。
図28に示した第1基板テーブル12及び第2基板テーブル22上に載置された基板Pのショット領域SAは、それぞれ、前述のようにステップアンドスキャン方式で液浸露光が行われる。ステップアンドスキャン方式の露光では、基板P上のショット領域毎に、投影光学系PLのイメージフィールド内で露光光ELが照射される露光領域(すなわち、マスクパターンの投影領域)PAに対して基板Pを走査方向(図中の+Yまたは−Y方向)に相対移動させる。また、基板P上の1つのショット領域SAの露光が終わると、基板Pを走査方向と直交する方向(図中の+Xまたは−X方向)にステップ移動させて、次のショット領域SAを露光開始位置に位置づける。そのような投影領域PAの基板Pでの移動軌跡をそれぞれ図28にT1及びT2で示した。なお、上記各実施形態では第1及び第2基板テーブル12,22が実際に移動するが、説明上、それらの基板テーブルに対する投影領域PAの相対移動を移動軌跡T1,T2として表している。
図28に示したように、第1基板テーブル12の第1キャップホルダCH1が液浸領域LSを保持する第1キャップ部材C1を受け取ると、第1基板テーブル12の移動により、移動軌跡T1に従って投影領域PA(及び液浸領域LS)は移動する。投影領域PA(及び液浸領域LS)は、第1基板テーブル12上で、計測部材SM、基準部材FMMを経由して、基板P上で最初に露光が行われるショット領域SA(1)の露光開始位置に到達する。なお、この移動中に前述した計測部材SM及び基準部材FMMを用いる計測処理が実行される。そして、移動軌跡T1に従ってステップアンドスキャン露光が行われる。ここで、ショット領域SA(n)は、基板P上で最後に露光が行われるショット領域であり、第1キャップホルダCH1に最も近い位置に存在する。このため、露光終了後に、液浸領域LSの基板P上から第1キャップ部材C1上への移動は迅速に行われる。一方、第2基板テーブル22上では、図28に示したように、投影領域PA(及び液浸領域LS)が移動軌跡T2に従って移動する。すなわち、投影領域PA(及び液浸領域LS)は第2キャップホルダCH2上のキャップ部材、基準部材FMM、及び計測部材SM(図28では不図示)を経由して基板P上に移動し、ステップアンドスキャン露光が行われる。第4キャップホルダCH4に最も近い位置のショット領域SA(n)が最後に露光されるので、それゆえ、露光終了後に、液浸領域LSの基板P上から第1キャップ部材C1上への移動は速やかに行われる。なお、図28中の移動軌跡T1、T2から明らかなように、第1基板テーブル12と第2基板テーブル22とで基板Pのショット領域の露光順が異なっている。
また、図28に示すように、第1、第2基板テーブル12、22のキャップホルダCH1〜CH4(なお、第3キャップホルダCH3は不図示)に保持された第1、第2キャップ部材C1、C2の周囲には、その第1、第2キャップ部材C1、C2の上面よりも低い領域15F、25Fが形成されている。換言すれば、第1、第2キャップ部材C1、C2を保持可能なキャップホルダCH1〜CH4の周囲の対向面15、25の一部が切り欠かれている。これにより、シール部材30と各キャップホルダCH1〜CH4との間での第1、第2キャップ部材C1、C2の受け渡し動作を円滑に行うことができる。
なお、上述の各実施形態においては、露光装置EXが、複数(2つ)の基板ステージ1、2を備えたマルチステージ型(ツインステージ型)の露光装置である場合を例にして説明したが、露光装置EXが、1つの基板ステージを有する露光装置であっても、その1つの基板ステージに設けられた複数(2つ)のキャップホルダを用いて、第1キャップ部材C1と第2キャップ部材C2との交換動作を実行することができる。さらに、露光装置EX、または露光装置EXに接続される外部装置に前述のクリーニングシステムが設けられる場合、回収した第1キャップ部材C1または第2キャップ部材C2を洗浄することもできる。
また、上述の各実施形態では、第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)のクリーニング又は交換の要否を判定するために、前述の観察装置を用いて第1キャップ部材C1(又は第2キャップ部材C2)を観察するが、その観察装置として、露光装置のセンサ、例えばアライメント系ALなどを用いても構わない。さらに、観察装置は画像処理方式に限られず、例えば検出ビームの照射によってキャップ部材から発生する散乱光などを検出する方式などでも良い。
なお、上述の各実施形態においては、投影光学系PLの先端の第1光学素子の像面(射出面)側の光路空間が液体LQで満たしているが、例えば国際公開第2004/019128号パンフレット(対応米国特許出願公開第2005/0248856号)に開示されているように、先端の第1光学素子の物体面(入射面)側の光路空間も液体で満たすようにしてもよい。さらに、終端光学素子8の表面の一部(少なくとも液体との接触面を含む)又は全部に、親液性及び/又は溶解防止機能を有する薄膜を形成してもよい。なお、石英は液体との親和性が高く、かつ溶解防止膜も不要であるが、蛍石は少なくとも溶解防止膜を形成することが好ましい。
なお、本実施形態の液体LQは水であるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光ELの光源がF2レーザである場合、このF2レーザ光は水を透過しないので、液体LQとしては、例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体を用いてもよい。また、液体LQとしては、その他にも、露光光ELに対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系PL、基板Pの表面を形成するフォトレジスト等に対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。また、液体LQとしては、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。純水よりも屈折率が高い(例えば1.5以上の)液体LQとしては、例えば、屈折率が約1.50のイソプロパノール、屈折率が約1.61のグリセロール(グリセリン)といったC−H結合あるいはO−H結合を持つ所定液体、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の所定液体(有機溶剤)、あるいは屈折率が約1.60のデカリン(Decalin: Decahydronaphthalene)などが挙げられる。また、液体LQは、これら液体のうち任意の2種類以上の液体を混合したものでもよいし、純水にこれら液体の少なくとも1つを添加(混合)したものでもよい。さらに、液体LQは、純水にH+、Cs+、K+、Cl−、SO4 2−、PO4 2−等の塩基又は酸を添加(混合)したものでもよいし、純水にAl酸化物等の微粒子を添加(混合)したものでもよい。なお、液体LQとしては、光の吸収係数が小さく、温度依存性が少なく、投影光学系PL、及び/又は基板Pの表面に塗布されている感光材(又はトップコート膜あるいは反射防止膜など)に対して安定なものであることが好ましい。また、液体LQとして、種々の流体、例えば、超臨界流体を用いることも可能である。
なお、上記各実施形態においては、レーザ干渉計(干渉計システム)を含む計測システムを用いてマスクステージ及び基板ステージの各位置情報を計測するものとしたが、これに限らず、例えば国際公開第2007/083758号パンフレット(対応米国特許出願番号11/655082)、国際公開第2007/097379号パンフレット(対応米国特許出願番号11/708533)などに開示されているように、例えば各ステージに設けられるスケール(回折格子)を検出するエンコーダシステムを用いてもよい。あるいは、例えば米国特許出願公開第2006/0227309号などに開示されているように、基板テーブルにエンコーダヘッドが設けられ、かつ基板テーブルの上方にスケールが配置されるエンコーダシステムを用いても良い。この場合、干渉計システムとエンコーダシステムとの両方を備えるハイブリッドシステムとし、干渉計システムの計測結果を用いてエンコーダシステムの計測結果の較正(キャリブレーション)を行うことが好ましい。また、干渉計システムとエンコーダシステムとを切り換えて用いる、あるいはその両方を用いて、ステージの位置制御を行うようにしてもよい。さらに、上記各実施形態では、第1、第2基板ステージを駆動するアクチュエータとして平面モータを用いても良い。
なお、上述の各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスク、またはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)またはフィルム部材等が適用される。また、基板Pの形状は円形のみならず、矩形など他の形状でもよい。
露光装置EXとしては、マスクMの移動と同期して基板Pを移動しつつマスクMのパターンの像で基板Pを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンの像で一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
さらに、ステップ・アンド・リピート方式の露光において、第1パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第1パターンの縮小像を基板P上に投影した後、第2パターンと基板Pとをほぼ静止した状態で、投影光学系を用いて第2パターンの縮小像を第1パターンと部分的に重ねて基板P上に一括投影してもよい(すなわち、露光装置EXとしてはスティッチ方式の一括露光装置などでもよい)。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板Pを順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。なお、スティッチ方式の露光装置は、走査露光によって各パターンを転写する走査型露光装置でも良い。
また、例えば特開平11−135400号公報(対応国際公開第1999/23692号パンフレット)、特開2000−164504号公報(対応米国特許第6,897,963号)等に開示されているように、基板を保持する基板ステージと基準マークが形成された基準部材及び/又は各種の光電センサを搭載した計測ステージとを備えた露光装置にも本発明を適用することができる。指定国及び選択国の国内法令が許す限りにおいて、米国特許6,897,963号などの開示を援用して本文の記載の一部とする。
上述の各実施形態においては、投影光学系PLを備えた露光装置を例に挙げて説明してきたが、投影光学系PLを用いない露光装置及び露光方法に本発明を適用することができる。このように投影光学系PLを用いない場合であっても、露光光はレンズ等の光学部材を介して基板に照射され、そのような光学部材と基板との間の所定空間に液浸空間が形成される。また、マスクステージを前述のような露光方式に応じて省略することもできる。
また、投影光学系PLの光学素子(終端光学素子)8を、フッ化カルシウム(蛍石)に代えて、例えば石英(シリカ)、あるいは、フッ化バリウム、フッ化ストロンチウム、フッ化リチウム、及びフッ化ナトリウム等のフッ化化合物の単結晶材料で形成してもよいし、石英や蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で形成してもよい。屈折率が1.6以上の材料としては、例えば、国際公開第2005/059617号パンフレットに開示される、サファイア、二酸化ゲルマニウム等、あるいは、国際公開第2005/059618号パンフレットに開示される、塩化カリウム(屈折率は約1.75)等を用いることができる。
上記各実施形態では、露光光ELの光源としてArFエキシマレーザを用いたが、例えば米国特許第7,023,610号などに開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザなどの固体レーザ光源、ファイバーアンプなどを有する光増幅部、及び波長変換部などを含み、波長193nmのパルス光を出力する高調波発生装置を用いてもよい。さらに、上記各実施形態では、投影領域(露光領域)が矩形状であるものとしたが、他の形状、例えば円弧状、台形状、平行四辺形状、あるいは菱形状などでもよい。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)、マイクロマシン、MEMS、DNAチップ、あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いてもよい。なお、DMDを用いた露光装置は、上記米国特許のほかに、例えば特開平8−313842号公報、特開2004−304135号公報に開示されている。指定国または選択国の法令が許す範囲において米国特許第6,778,257号公報の開示を援用して本文の記載の一部とする。
また、例えば国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板P上に形成することによって、基板P上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
また、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号)に開示されているように、2つのマスクのパターンを、投影光学系を介して基板上で合成し、1回の走査露光によって基板上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。本国際出願の指定国又は選択の法令が許す限りにおいて、米国特許第6,611,316号を援用して本文の記載の一部とする。また、プロキシミティ方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも本発明を適用することができる。
以上のように、本願実施形態の露光装置EXは、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図29に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態に従って、マスクのパターンを基板に露光し、露光した基板を現像する基板処理(露光処理)を含む基板処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
本願明細書に掲げた種々の米国特許及び米国特許出願公開などについては、特に援用表示をしたもの以外についても、指定国または選択国の法令が許す範囲においてそれらの開示を援用して本文の一部とする。
本発明によれば、基板を効率良く良好に露光でき、所望の性能を有するデバイスを生産性良く製造できる。それゆえ、本発明は、我国の半導体産業を含む精密機器産業の発展に著しく貢献することができる。
1…第1基板ステージ、2…第2基板ステージ、8…第1光学素子、30…シール部材、C1…第1キャップ部材、C2…第2キャップ部材、CH1…第1キャップホルダ、CH2…第2キャップホルダ、CH3…第3キャップホルダ、CH4…第4キャップホルダ、CHS…交換システム、CS…クリーニングシステム、EL…露光光、EX…露光装置、HC…キャップ部材搬送システム、HD…載置台、LQ…液体、LS…液浸空間、P…基板、SP1…第1領域、SP2…第2領域、SP3…第3領域、ST1…露光ステーション、ST2…計測ステーション
Claims (50)
- 基板に露光ビームを照射して前記基板を露光する露光装置であって、
前記露光ビームを射出する射出面を有する第1光学部材と、
前記第1光学部材の射出面と対向する位置を含む第1領域、及び前記第1領域と異なる第2領域を含む所定領域内で基板を保持しながら移動可能な第1移動体と、
前記第1移動体が前記第1光学部材から離れているときに、前記第1光学部材の射出面と対向する位置に、前記第1光学部材との間に液体を保持する空間を形成可能な第1カバー部材が配置されるように、前記第1カバー部材をリリース可能に保持する第1保持装置と、
前記第1移動体上の第1の位置に設けられ、前記第1保持装置からリリースされた前記第1カバー部材を保持可能な第2保持装置と、
前記第1移動体上の第2の位置に設けられ、前記第1カバー部材とは別の第2カバー部材をリリース可能に保持する第3保持装置と、を備えた露光装置。 - 前記第1保持装置に保持されている前記第1カバー部材を、前記第1保持装置からリリースして、前記第2保持装置で保持しつつ、前記第1移動体に保持されている基板を露光する請求項1記載の露光装置。
- 前記第2保持装置で第1カバー部材を保持するとともに前記第3保持装置で前記第2カバー部材を保持しつつ、前記第1移動体に保持されている基板を露光する請求項2記載の露光装置。
- 前記基板の露光後、前記第3保持装置に保持されている前記第2カバー部材を、前記第3保持装置からリリースして、前記第1保持装置で保持する請求項3記載の露光装置。
- 前記第1カバー部材、前記第1移動体、前記第1移動体に保持されている基板、及び前記第2カバー部材の少なくとも一つを前記第1光学部材と対向する位置に配置することによって、前記第1カバー部材、前記第1移動体、前記第1移動体に保持されている基板、及び前記第2カバー部材の少なくとも一つと、第1光学部材との間に、液体を保持する空間を形成し続ける請求項1〜4のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記第1光学部材と前記第1保持装置に保持されている前記第1カバー部材とが対向する第1状態から、前記第1カバー部材が前記第2保持装置に保持されて前記第1光学部材と前記第1移動体とが対向する第2状態を経て、前記第1光学部材と前記第3保持装置に保持されている前記第2カバー部材とが対向する第3状態に変化する請求項5記載の露光装置。
- 基板に露光ビームを照射して前記基板を露光する露光装置であって、
前記露光ビームを射出する射出面を有する第1光学部材と、
前記第1光学部材の射出面と対向する位置を含む第1領域、及び前記第1領域と異なる第2領域を含む所定領域内で基板を保持しながら移動可能な第1移動体と、
前記第1移動体が前記第1光学部材から離れているときに、前記第1光学部材の射出面と対向する位置に、前記第1光学部材との間に液体を保持する空間を形成可能な第1カバー部材が配置されるように、前記第1カバー部材をリリース可能に保持する第1保持装置と、
前記第1光学部材との間に液体を保持する空間を形成しつつ、前記第1カバー部材を前記第1カバー部材とは別の第2カバー部材に交換する交換システムと、を備えた露光装置。 - 前記交換システムは、
前記第1移動体上の第1の位置に設けられ、前記第1保持装置からリリースされた前記第1カバー部材を保持可能な第2保持装置と、
前記第1移動体上の第2の位置に設けられ、前記第2カバー部材をリリース可能に保持する第3保持装置とを含む請求項7記載の露光装置。 - 前記交換システムは、
前記第1カバー部材、前記第1移動体、前記第1移動体に保持されている基板、及び前記第2カバー部材の少なくとも一つを前記第1光学部材と対向する位置に配置することによって、前記第1カバー部材、前記第1移動体、前記第1移動体に保持されている基板、及び前記第2カバー部材の少なくとも一つと、第1光学部材との間に、液体を保持する空間を形成し続ける請求項8記載の露光装置。 - 前記交換システムは、
前記第1光学部材と前記第1保持装置に保持されている前記第1カバー部材とが対向する第1状態から、前記第1カバー部材が前記第2保持装置に保持されて前記第1光学部材と前記第1移動体とが対向する第2状態を経て、前記第1光学部材と前記第3保持装置に保持されている前記第2カバー部材とが対向する第3状態に変化させる請求項8又は9記載の露光装置。 - 前記第1保持装置からリリースされた前記第1カバー部材を前記第2保持装置で保持した後、前記第1移動体は、前記第2領域に移動する請求項1〜6、8〜10のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記第1保持装置からリリースされ、前記第2保持装置で保持された前記第1カバー部材を、前記第1、第2、第3保持装置以外の所定位置に搬送する搬送装置を備えた請求項1〜6、8〜10のいずれか記載の露光装置。
- 前記第1保持装置からリリースされた前記第1カバー部材を前記第2保持装置で保持した後、前記第1移動体は、前記第2領域に移動し、
前記搬送装置は、前記第2領域に移動された前記第1移動体の前記第2保持装置からリリースされた前記第1カバー部材を前記所定位置に搬送する請求項12記載の露光装置。 - 前記所定位置では、外部装置がアクセス可能である請求項12又は13記載の露光装置。
- 前記所定位置に搬送された前記第1カバー部材は当該露光装置の外部に搬出される請求項12又は13記載の露光装置。
- さらに、前記所定位置に搬送された前記第1カバー部材をクリーニングするクリーニングシステムを備えた請求項12又は13記載の露光装置。
- 前記第1光学部材が配置され、前記第1領域を含む露光ステーションと、
基板の位置情報を取得するための第2光学部材が配置され、前記第2領域を含む計測ステーションとを有し、
前記搬送装置は、前記計測ステーションに配置されている請求項12〜16のいずれか一項記載の露光装置。 - さらに、前記第1領域、及び前記第2領域を含む所定領域内で前記第1移動体と独立して基板を保持しながら移動可能な第2移動体と、
前記第2移動体上の第3の位置に設けられ、前記第1保持装置からリリースされた前記第1カバー部材を保持可能な第4保持装置とを備え、
前記第1保持装置は、前記第1移動体及び前記第2移動体のそれぞれが前記第1光学部材から離れているときに、前記カバー部材を保持する請求項1〜17のいずれか一項記載の露光装置。 - 前記第2移動体上の第4の位置に設けられ、前記第2カバー部材をリリース可能に保持可能な第5保持装置を備えた請求項18記載の露光装置。
- 光学部材を介して露光ビームで基板を露光する露光装置であって、
前記光学部材と前記基板との間の空間に液体を保持可能な液浸部材と、
前記光学部材との間に液体を保持する空間を形成可能なカバー部材を前記光学部材と対向して保持可能な保持装置と、
前記光学部材との間に液体を保持しつつ前記カバー部材を交換可能とするために異なるカバー部材を保持可能な第1、第2保持部を有する移動体とを備える露光装置。 - 前記第1、第2保持部の一方は、前記保持装置からリリースされる第1カバー部材を保持可能、かつ他方は前記第1カバー部材との交換で前記保持装置に保持される第2カバー部材を保持可能である請求項20記載の露光装置。
- 前記第1カバー部材は、前記露光前に前記保持装置からリリースされて前記一方の保持部で保持され、前記第2カバー部材は、前記露光後に前記他方の保持部からリリースされて前記保持装置で保持される請求項21記載の露光装置。
- 前記光学部材との間に保持される液体は、前記移動体上で、前記第1カバー部材から前記基板を経由して前記第2カバー部材に移動する請求項21又は22記載の露光装置。
- 前記液体は、前記移動体上で前記第1カバー部材から計測部材を経由して前記基板に移動する請求項23記載の露光装置。
- 前記一方の保持部に保持された前記第1カバー部材の洗浄及び/又は交換を実行可能な処理システムをさらに備える請求項21〜24のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記処理システムは、前記移動体との間でカバー部材の搬送を行う搬送装置を含む請求項25記載の露光装置。
- 前記一方の保持部に保持された前記第1カバー部材を所定位置まで搬出する搬送装置をさらに備える請求項21〜24のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記搬送装置は、洗浄された前記第1カバー部材あるいは前記第1カバー部材と交換された別のカバー部材を前記所定位置から前記移動体に搬入する請求項27記載の露光装置。
- 前記移動体は、前記基板の露光が行われる露光ステーションと、前記基板の位置情報の計測が行われる計測ステーションとの間で移動される請求項20〜28のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記移動体とは独立して移動可能で、前記カバー部材を保持可能な第3保持部を有する別の移動体をさらに備え、前記移動体との交換で前記光学部材と対向して配置される別の移動体は、前記保持装置からリリースされたカバー部材を前記第3保持部で保持する請求項20〜29のいずれか一項記載の露光装置。
- 前記別の移動体は、前記光学部材との間に液体を保持しつつ前記カバー部材を交換可能とするために前記第3保持部と異なる第4保持部を有する請求項30記載の露光装置。
- 前記2つの移動体によって複数の基板の露光が行われ、前記2つの移動体の一方によって前記カバー部材を交換可能である請求項31記載の露光装置。
- 請求項1〜請求項32のいずれか一項記載の露光装置を用いて基板を露光することと、
露光した基板を現像することと、
現像した基板を加工することを含むデバイス製造方法。 - 光学部材を介して露光ビームで基板を露光する露光方法であって、
前記光学部材と第1カバー部材との間に保持される液体を前記光学部材と基板との間に移動することと、
前記光学部材及び前記液体を介して露光ビームで基板を露光することと、
前記光学部材と前記基板との間に保持される液体を前記光学部材と第2カバー部材との間に移動することとを含み、
前記光学部材との間に液体を保持しつつ前記第1カバー部材を前記第2カバー部材に交換する露光方法。 - さらに、前記基板を移動部材で保持することを含み、前記光学部材との間に保持される液体は前記移動部材上で移動される請求項34に記載の露光方法。
- 前記移動部材に設けられる計測部材を用いる計測を行うことを含み、前記光学部材との間に保持される液体は、前記移動部材上で前記計測部材を経由して前記基板に移動する請求項35記載の露光方法。
- 前記移動部材で保持される基板の露光中、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材とは前記移動部材で保持される請求項35又は36に記載の露光方法。
- 前記光学部材との間に保持される液体は、前記移動部材上で、前記第1カバー部材から前記基板を経由して前記第2カバー部材に移動する請求項37記載の露光方法。
- 前記光学部材と対向して前記各カバー部材を保持可能な保持装置から前記第1カバー部材をリリースして前記移動部材で保持することと、前記移動部材から前記第2カバー部材をリリースして前記保持装置で保持することを含む請求項35〜38のいずれか一項記載の露光方法。
- 前記移動部材によって搬出される前記第1カバー部材の洗浄及び/又は交換を行うことを含む請求項35〜39のいずれか一項記載の露光方法。
- 前記移動部材に保持される前記第1カバー部材を所定位置まで搬出することを含む請求項35〜40のいずれか一項記載の露光方法。
- 洗浄された前記第1カバー部材あるいは前記第1カバー部材と交換された別のカバー部材を前記所定位置から前記移動部材に搬入することを含む請求項41記載の露光方法。
- 前記移動部材に保持された基板の位置情報を計測ステーションで計測することを含み、前記移動部材は前記計測ステーションから露光ステーションに移動され、前記計測された位置情報を用いて前記基板が露光される請求項35〜42のいずれか一項記載の露光方法。
- 前記露光ステーションでの前記基板の露光動作と並行して、前記計測ステーションにおいて前記移動部材と独立して移動可能な別の移動部材に保持される基板の位置情報が計測される請求項43記載の露光方法。
- 前記移動部材との交換で前記別の移動部材が前記露光ステーションに配置され、前記光学部材と第2カバー部材との間に保持される液体が前記光学部材と前記別の移動部材に保持される基板との間に移動される請求項44記載の露光方法。
- 前記光学部材と対向して前記各カバー部材を保持可能な保持装置から前記第2カバー部材をリリースして前記別の移動部材で保持することを含む請求項45記載の露光方法。
- 前記2つの移動部材を交互に用いて複数の基板の露光が行われ、前記2つの移動部材の一方を用いて前記第2カバー部材を第3カバー部材に交換することを含む請求項44〜46のいずれか一項記載の露光方法。
- 前記第3カバー部材は、洗浄された前記第1カバー部材及び/又は前記第1、第2カバー部材とは別のカバー部材を含む請求項47記載の露光方法。
- さらに、前記第1カバー部材と前記第2カバー部材との交換の必要性を判断することを含む請求項34〜48のいずれか一項に記載の露光方法。
- 請求項34〜49のいずれか一項に記載の露光方法を用いて基板を露光することと、
露光した基板を現像することと、
現像した基板を加工することを含むデバイス製造方法。
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