JP2008156271A - アルキルガラクトシドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】未反応物や高縮合物の少ないアルキルガラクトシドの効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】 ガラクトースを炭素数1〜22の脂肪族アルコールを用いてグリコシド化して、反応混合物を得る工程1、得られた反応混合物に水を添加し、不溶分を溶解及び/又は分散して、溶解及び/又は分散液を得る工程2、及び得られた溶解及び/又は分散液を脱水処理した後、熟成する工程3を含むアルキルガラクトシドの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、未反応物や高縮合物等の残留物が少ないアルキルガラクトシドの製造方法に関する。
糖誘導体であるアルキルグリコシドは低刺激性界面活性剤であり、他の陰イオン界面活性剤に対しては泡安定剤として作用することが知られている。
アルキルグリコシドの一般的な製造方法の一つに、糖と高級アルコールを酸触媒下で直接反応させる方法がある(例えば、特許文献1参照)。また、糖と低級アルコールを酸触媒下で反応させて低級アルキルグリコシドを調製し、その後高級アルコールとアセタール交換させることで目的とするアルキル鎖を有するアルキルグリコシドを得る方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、従来法ではグルコースを原料糖として用いるものが大半を占めており、ガラクトースを出発原料とするアルキルガラクトシドの製造方法の技術的課題については十分に検討されていない。
ガラクトースからアルキルガラクトシドを製造する場合、グルコースを原料とする場合と比較してその反応挙動においていくつかの相違点がある。例えば、特許文献3及び4に開示された方法により、ガラクトースを原料糖として用いてアルキルガラクトシドの製造を試みると、糖同士又は糖と生成したアルキルグリコシド、及び生成したアルキルグリコシド同士の縮合(以下「糖縮合」という)によって高縮合物が生成し、収率が著しく低下する。このような高縮合物の生成は、反応に用いる高級アルコールを大過剰で用いることによりある程度回避可能である。しかしその場合でも、用いるガラクトースの性状によって、例えば粒子径が粗大であったり不純物が含まれていたりすると、未反応ガラクトースやガラクトース縮合物が残留してしまう場合がある。
これらの残留物は反応系において不溶性であるため、反応混合物中に沈殿として存在する。それゆえ反応混合物の移送が困難になったり、残留するガラクトースが加熱などにより着色の原因となることも懸念される。またアルキルガラクトシドの用途上の制限により、未反応ガラクトースやガラクトース縮合物等の混入が望ましくない場合には、別途ろ過などの工程を追加して沈殿を除去しなければならない。
一方、未反応ガラクトースやガラクトース縮合物等は、反応時間を延長することでもある程度低減することができるが、完全にガラクトースやガラクトース縮合物を消失させることはできず、さらに反応混合物の着色が顕著となり、生成するアルキルガラクトシドの品質低下を招くことになる。
特開2001−151789号公報 特公昭48−10716号公報 特開平4−224598号公報 特開昭62−292789号公報
本発明は、未反応物や高縮合物等の残留物が少ないアルキルガラクトシドの効率的な製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、ガラクトースと脂肪族アルコールからアルキルガラクトシドを製造するにあたり、反応後に水を添加して未反応ガラクトースやガラクトース縮合物等を溶解及び/又は分散した後、さらに熟成を行うことにより前記課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明は、下記の工程1〜3を含むアルキルガラクトシドの製造方法を提供する。
工程1:ガラクトースを炭素数1〜22の脂肪族アルコールを用いてグリコシド化して、反応混合物を得る工程
工程2:得られた反応混合物に水を添加し、不溶分を溶解及び/又は分散して、溶解及び/又は分散液を得る工程
工程3:得られた溶解及び/又は分散液を脱水処理した後、熟成して、アルキルガラクトシドを得る工程
本発明によれば、未反応ガラクトースやガラクトース縮合物等の残留物が少ないアルキルガラクトシドを高収率で得ることができる。
本発明のアルキルガラクトシドの製造方法は、下記の工程1〜3を含み、特に工程2及び3を含むことを特徴とする。
工程1:ガラクトースを炭素数1〜22の脂肪族アルコールを用いてグリコシド化して、反応混合物を得る工程
工程2:得られた反応混合物に水を添加し、不溶分を溶解及び/又は分散して、溶解及び/又は分散液を得る工程
工程3:得られた溶解及び/又は分散液を脱水処理した後、熟成して、アルキルガラクトシドを得る工程
以下、本発明の製造方法における各成分、及び工程について説明する。
(ガラクトース)
原料として用いられるガラクトースは特に制限されないが、α体、β体、鎖状構造体のいずれも用いることができる。また、その形態は、特に制限されず、粉末、結晶、溶液などであってもよい。
ガラクトースが粉末又は結晶の場合の平均粒子径は特に制限されないが、本発明の効果をより顕著に発揮させる観点から、メジアン径は、好ましくは50〜1000μm、より好ましく60〜500μmである。なお、メジアン径は市販の粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
さらに、得られるアルキルガラクトシドの品質を損なわない範囲内であれば、不純物を含む原料を使用することができる。使用するガラクトースの純度は特に制限されないが、本発明の効果をより顕著に発揮させる観点から、その純度は、好ましくはガスクロマトグラフィー分析における面積比で80%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは99.9%以下である。
(炭素数1〜22の脂肪族アルコール)
原料として用いられる炭素数1〜22の脂肪族アルコールは特に制限されない。例えば、メタノール、エタノール、n−又はイソプロパノール、各種ブタノール、各種ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、各種オクタノール、各種デシルアルコール、各種ドデシルアルコール、各種トリデシルアルコール、各種テトラデシルアルコール、各種ペンタデシルアルコール、各種ヘキサデシルアルコール、各種ヘプタデシルアルコール、各種オクタデシルアルコール、各種エイコシルアルコール、オレイルアルコール、ヤシアルコール、オキソアルコール(オレフィンのヒドロホルミル化反応により得られたアルデヒドを水素添加して製造したアルコール)、ゲルベアルコール(脂肪族アルコールの脱水素により得られるアルデヒドの塩基触媒縮合によって得られる油性剤)等の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和アルコール、そのアルキレンオキサイド付加物及びその混合物等が挙げられる。
これらの中では、得られるアルキルガラクトシドの界面活性剤としての使用を考えた場合、炭素数8〜18の脂肪族アルコールが好ましい。
(アルキルガラクトシド)
本発明の製造方法により得られるアルキルガラクトシドは、炭素数1〜22、好ましくは炭素数8〜18のアルキル基にガラクトース 残基がα−配置又はβ−配置でグリコシド結合した化合物である。また、得られるアルキルガラクトシドは、未反応ガラクトースやガラクトース縮合物等の残留物が少なく、色相(APHA)も通常5〜120、好ましくは10〜100と優れていることが特徴である。
(工程1)
工程1では、ガラクトースを炭素数1〜22の脂肪族アルコールを用いてグリコシド化して、反応混合物を得る。
工程1における反応温度は、通常50〜150℃、好ましくは70〜130℃、より好ましくは80〜120℃である。反応温度は、反応速度の観点から50℃以上が好ましく、得られるアルキルガラクトシドの色相劣化を抑制する観点から150℃以下が好ましい。また、反応は減圧下で行うことが好ましく、減圧度は、生成する水の除去効率等の観点から、好ましくは0.67〜13.3kPa、より好ましくは2.7〜8.0kPaである。
工程1で副生する水を効率よく除去するために窒素を吹込んでもよい。窒素の吹込み量は原料の仕込み量によって異なるため一概に言えないが、例えば、ガラクトース0.10モルの仕込み量に対して10〜50ml/min程度の窒素を吹き込むことが好ましい。
反応時間は反応条件によって左右されるが、原料の消費量や生成物の生成量を適宜追跡し、反応終了時点で反応を打ち切ることが好ましい。
本発明においては、アルキルガラクトシドの原料となるアルコールを反応溶媒として用いることができるが、反応系の濃度を調整するために補助溶媒を用いることもできる。用いる補助溶媒は、アルキルガラクトシド製造の反応条件下であっても沸騰しない程度の高い沸点を有しており、かつ、反応に悪影響を与えないものであることが好ましい。
脂肪族アルコールの使用量は、特に限定されないが、ガラクトースに対して好ましくは1〜25モル倍、より好ましくは2〜20モル倍である。脂肪族アルコールの使用量は、生成するアルキルガラクトシドの縮合度が高くなって融点が上昇し、反応の操作上の問題が生じることのないようにする観点から、1モル倍以上が好ましく、生産性の観点から25モル倍以下が好ましい。
工程1においては、反応速度を上げる目的で酸触媒を使用することが好ましい。使用される酸触媒は、通常脱水反応に用いられるものであれば特に制限されない。例えば、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等を母体とする強酸性イオン交換樹脂等から選ばれる一種以上が挙げられる。これらの中では、該脂肪族アルコールへの溶解性の観点から、パラトルエンスルホン酸が好ましい。
使用される酸触媒の量は、ガラクトース1モルあたり、好ましくは0.001〜0.10モル、より好ましくは0.002〜0.08モル、さらに好ましくは0.003〜0.05モルである。酸触媒の使用量がこの範囲内にあれば、反応速度及び得られるアルキルガラクトシドの色相が共に良好となる。
酸触媒を用いた場合には、熟成終了後、反応器を常圧に戻した段階で糖縮合の進行を抑制するため、塩基性物質を添加して触媒を中和するのが好ましい。中和に用いられる塩基性物質としては特に制限はないが、例えばNaOH、KOH、Na2CO3、NaHCO3、NH3、強塩基性イオン交換樹脂等が挙げられる。これらの中では、経済性、溶解性、取扱い性の観点から、NaOH、KOHの使用が好ましい。
(工程2)
工程2では、上記で得られた反応混合物に水を添加し、不溶分を溶解及び/又は分散して、溶解及び/又は分散液を得る。
工程2において添加する水の量は、未反応ガラクトースやガラクトース縮合物等の量に応じて、それらを溶解及び/又は分散し得る量であれば、特に制限はない。好ましくは、工程1で用いたガラクトースに対して0.01〜10重量倍を目安に添加すればよい。
工程2における溶解/分散温度は、特に限定されないが、好ましくは20〜150℃、より好ましくは50〜120℃である。溶解/分散温度は、反応系を冷却したり反応後に再び昇温したりする必要がないようにする観点から20℃以上が好ましく、添加した水の激しい蒸発を抑制し反応系に留まる水量の低下を防止する観点から150℃以下が好ましい。
水を添加して不溶分を溶解及び又は分散するための時間は、残存する不溶分の量や水の添加量、温度などの条件により異なるが、反応系の状態を見ながら、不溶分が十分に溶解及び又は分散されるまで行えばよい。
工程1において酸触媒を用いた場合、工程2で水を添加する前に酸触媒を中和及び/又は除去してもよい。中和に用いることのできる塩基は前記のとおりである。また、このように、水の添加前に中和及び/又は酸触媒除去を行った場合には、後の脱水工程が終了した後、熟成を行う前に、酸触媒を再度添加してもよい。このときにことのできる酸触媒の種類、添加量は前記のとおりである。
(工程3)
工程3では、上記で得られた溶解及び/又は分散液を脱水処理した後、熟成して、アルキルガラクトシドを得る。
工程3における脱水処理時の温度は、特に限定されないが、好ましくは20〜150℃、より好ましくは50〜120℃である。脱水処理温度は、反応系を冷却したり反応後に再び昇温したりする必要がないようにする観点から20℃以上が好ましく、添加した水の激しい蒸発や突沸などを防止する観点から150℃以下が好ましい。
脱水処理時の圧力は、好ましくは0.67〜13.3kPa、より好ましくは2.7〜8.0kPaである。減圧度は、水を効率的に除去する観点から13.3kPa以下が好ましい。また、さらに水の除去効率を上げるために窒素を吹込んでもよい。窒素の吹込み量は原料の仕込み量によって異なるため一概に言えないが、例えば、ガラクトース0.10モルの仕込み量に対して10〜50ml/min程度の窒素を吹き込むことが好ましい。
脱水処理の時間は、添加した水の量や脱水処理の条件などによって異なるが、水の留出がなくなるまで行えばよい。
工程3における熟成温度は、通常50〜150℃、好ましくは70〜130℃、より好ましくは80〜120℃である。熟成温度は、熟成速度の観点から50℃以上が好ましく、得られるアルキルガラクトシドの色相劣化を抑制する観点から150℃以下が好ましい。
工程1で得られた反応混合物中の未反応ガラクトース等の不溶分が、工程2で溶解及び/又は分散されているため、工程3の熟成工程で、それらが更にグリコシド化し、工程1で得られた反応混合物中の残留物を効率よく除去することができると考えられる。
また、熟成時の減圧度は、生成する水を効率的に除去する観点から、好ましくは0.67〜13.3kPa、より好ましくは2.7〜8.0kPaである。
原料であるガラクトースは、下表に示すA及びBの2種類を用いた。また、メジアン径の測定、及び組成分析は下記の方法により行った。
(1)メジアン径の測定
株式会社堀場製作所製、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置LA−920を用いて、エタノールを分散媒として行った。
(2)組成分析
HEWLETT PACKARD株式会社製、ガスクロマト分析装置、商品名:HP4890Aを使用し、カラムとして、J&W社製の商品名、DB−1HT(内径0.25mm、長さ15m)を使用し、初期温度100℃、昇温速度10℃/分、最終温度340℃、10分間の条件で測定することができる。また、ガスクロマト分析前に、試料を予めピリジン存在下でトリメチルシリルクロライドと反応させてトリメチルシリル化したものを用いた。
Figure 2008156271
実施例1
500mlの5ッ口フラスコにパラトルエンスルホン酸一水和物0.11g(5.6×10-4mol)、ガラクトースA 20.00g(0.11mol)、n−ドデシルアルコール310.27g(1.67mol)を秤量し、攪拌羽、窒素吹き込み口とリービッヒ冷却管を取り付け、攪拌しながら系内を5.3kPa(40mmHg)まで減圧した。減圧後、115℃まで昇温して脱水反応を開始した。この際、反応混合溶液中に窒素を25〜50ml/minで吹き込み、生成する水を効率よく除去するようにして、4時間反応させた(工程1)。
反応終了後常圧に戻し、反応終了物溶液が80℃程度になった状態で、イオン交換水25gを加えて5分間溶解/分散を行った(工程2)。その後再び系内を5.3kPa(40mmHg)まで減圧し、80℃で30分間脱水を行った。脱水後、115℃まで昇温して反応混合溶液中に窒素を25〜50ml/minで吹き込みながら2時間熟成を行った(工程3)。
反応終了後常圧に戻し、反応終了物溶液が80℃程度になった状態で、48質量%水酸化ナトリウム水溶液0.05g(6.0×10-4mol)を加えて触媒を中和した。反応混合物から不溶分をメンブランフィルター(孔径0.2μm)でろ別し、得られた不溶分をヘキサンで洗浄し減圧下で乾燥後、重量を測定することで不溶分を定量した結果、不溶分の重量は0.24gであった。結果を表2に示す。
実施例2
実施例1の工程1と同様の操作を行った。反応終了後常圧に戻し、反応終了物溶液が80℃程度になった状態で、48質量%水酸化ナトリウム水溶液0.05g(6.0×10-4mol)を加えて触媒を中和した。
中和後の反応混合物にイオン交換水25gを加えて20分間溶解/分散を行った(工程2)。その後再び系内を5.3kPa(40mmHg)まで減圧し、80℃で30分間脱水を行った。脱水後系内を常圧に戻し、パラトルエンスルホン酸一水和物0.11g(5.6×10-4mol)を添加した。再び系内を5.3kPa(40mmHg)まで減圧した後、115℃まで昇温して反応混合溶液中に窒素を25〜50ml/minで吹き込みながら30分間熟成を行った(工程3)。
反応終了後常圧に戻し、反応終了物溶液が80℃程度になった状態で、48質量%水酸化ナトリウム水溶液0.05g(6.0×10-4mol)を加えて触媒を中和した。反応混合物から不溶分をメンブランフィルター(孔径0.2μm)でろ別し、得られた不溶分をヘキサンで洗浄し減圧下で乾燥後、重量を測定することで不溶分を定量した結果、不溶分の重量は0.044gであった。結果を表2に示す。
実施例3
実施例1の工程1において、ガラクトースAの代わりにガラクトースBを用いた以外は、実施例1の工程1と同様の操作を行った。反応終了後常圧に戻し、反応終了物溶液が80℃程度になった状態で、48質量%水酸化ナトリウム水溶液0.05g(6.0×10-4mol)を加えて触媒を中和した。
中和後の反応混合物にイオン交換水25gを加えて5分間溶解/分散を行った(工程2)。その後再び系内を5.3kPa(40mmHg)まで減圧し、80℃で30分間脱水を行った。脱水後系内を常圧に戻し、パラトルエンスルホン酸一水和物0.11g(5.6×10-4mol)を添加した。再び系内を5.3kPa(40mmHg)まで減圧した後、115℃まで昇温して反応混合溶液中に窒素を25〜50ml/minで吹き込みながら1時間熟成を行った(工程3)。
反応終了後常圧に戻し、反応終了物溶液が80℃程度になった状態で、48質量%水酸化ナトリウム水溶液0.05g(6.0×10-4mol)を加えて触媒を中和した。反応混合物から不溶分をメンブランフィルター(孔径0.2μm)でろ別し、得られた不溶分をヘキサンで洗浄し減圧下で乾燥後、重量を測定することで不溶分を定量した結果、不溶分の重量は0.34gであった。結果を表2に示す。
比較例1〜5
実施例1の工程1において、ガラクトースBの代わりに表2に示すガラクトースを用いて、所定時間反応させた以外は、実施例1の工程1と同様の操作を行った。
反応終了後常圧に戻し、反応終了物溶液が80℃程度になった状態で、48質量%水酸化ナトリウム水溶液0.05g(6.0×10-4mol)を加えて触媒を中和した。反応混合物から不溶分をメンブランフィルター(孔径0.2μm)でろ別し、得られた不溶分をヘキサンで洗浄し減圧下で乾燥後、重量を測定することで不溶分を定量した。結果を表2に示す。
Figure 2008156271
表2から、実施例2は、比較例1に比べて不溶分の量が大幅に低減でき、さらに色相の悪化も少ないことが分かる。また、比較例1及び2から、反応時間を延長することで不溶分をある程度低減することができるが、色相が悪化することがわかる。また、実施例1及び2の処理時間合計(反応時間、溶解/分散時間、脱水時間、熟成時間の和)が、比較例2の反応時間よりも短いにも関わらず、不溶分の量が大幅に低減でき、さらに色相の悪化も少ないことが分かる。
実施例3と比較例3及び4から、ガラクトースの種類を変えた場合でも、上記と同様に本発明の効果が得られることが分かる。
なお、実施例1〜3において、n−ドデシルアルコールの代りにイソデシルアルコール等を用いても同様の効果を達成することができる。

Claims (6)

  1. 下記の工程1〜3を含むアルキルガラクトシドの製造方法。
    工程1:ガラクトースを炭素数1〜22の脂肪族アルコールを用いてグリコシド化して、反応混合物を得る工程
    工程2:得られた反応混合物に水を添加し、不溶分を溶解及び/又は分散して、溶解及び/又は分散液を得る工程
    工程3:得られた溶解及び/又は分散液を脱水処理した後、熟成して、アルキルガラクトシドを得る工程
  2. 脂肪族アルコールが炭素数8〜18の脂肪族アルコールである請求項1に記載のアルキルガラクトシドの製造方法。
  3. 工程1におけるグリコシド化を酸触媒の存在下で行う請求項1又は2に記載のアルキルガラクトシドの製造方法。
  4. 工程1における反応温度が50〜150℃である請求項1〜3のいずれかに記載のアルキルガラクトシドの製造方法。
  5. 工程3における熟成温度が50〜150℃である請求項1〜4のいずれかに記載のアルキルガラクトシドの製造方法。
  6. 工程2において、工程1で用いた酸触媒を中和及び/又は除去した後に水を添加し、熟成前に酸触媒を再度添加する請求項3〜5のいずれかに記載のアルキルガラクトシドの製造方法。
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