JP2008155790A - 作業車両 - Google Patents

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利行 小林
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Abstract

【課題】上部旋回体の運転室の後方にエンジン室が設けられた作業車両においてエンジン室内の冷却効率を向上させる。
【解決手段】自走機構を有する下部走行体2と、その上部に設置されるとともに作業装置6を有する上部旋回体4とを備え、上部旋回体4の前部に運転室8が設けられるとともにこの運転室8の後方にエンジン22を格納するエンジン室10が設けられた作業車両であって、上部旋回体4に設けられ、エンジン室10に冷却風を導入するための導入通路36とを備えている。そして、導入通路36は、その冷却風の取入れ口36aが上部旋回体4の前面に開口するとともに、運転室8を回避しつつエンジン室10に繋がっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、作業車両に関するものである。
従来、自走機構を有する下部走行体とその上部に設置された上部旋回体を備えた作業車両が知られている。例えば、下記の特許文献1には、このような従来の作業車両の一例としてのパワーショベルが示されている。このパワーショベルの上部旋回体には、運転室や作業装置が搭載され、運転室に乗り込んだ運転者の操作によってパワーショベルの走行、上部旋回体の旋回動作または作業装置による各種作業等が行われるようになっている。そして、このパワーショベルでは、下部走行体の内部にエンジン室が設けられており、このエンジン室に格納されたエンジンの冷却用ラジエータが下部走行体の前面部に配置されている。この構成によりパワーショベルの走行時に前方からの冷却風がラジエータに当たりやすくなっており、エンジンの冷却効率が向上されている。
特開平6−135245号公報
ところで、パワーショベルや各種クレーン等の作業車両では、上部旋回体の運転室の後方にエンジン室が設けられる場合があり、このタイプの作業車両では上記特許文献1のような冷却構造を採用することができない。さらに、このタイプの作業車両では、エンジン室の前方が運転室で遮られるため、作業車両の走行時に前方から当たる冷却風を利用してエンジン室内の冷却効率を向上させることが困難となる。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、上部旋回体の運転室の後方にエンジン室が設けられた作業車両においてエンジン室内の冷却効率を向上させることである。
上記目的を達成するために、本発明による作業車両は、自走機構を有する下部走行体と、その上部に設置されるとともに作業装置を有する上部旋回体とを備え、前記上部旋回体の前部に運転室が設けられるとともにこの運転室の後方にエンジンを格納するエンジン室が設けられた作業車両であって、前記上部旋回体に設けられ、前記エンジン室に冷却風を導入するための導入通路を備えている。そして、前記導入通路は、前記上部旋回体の前面に開口した冷却風の取入れ口を有するとともに、前記運転室を回避しつつ前記エンジン室に繋がっている。
本発明による作業車両では、冷却風を導入するための導入通路の取入れ口が上部旋回体の前面に開口しているとともに当該導入通路は運転室を回避しつつエンジン室に繋がっているので、エンジン室の前方が運転室で遮られていても、作業車両の走行時に前方から当たる冷却風を導入通路を通じてエンジン室に導入することができる。従って、上部旋回体の運転室の後方にエンジン室が設けられた作業車両においてエンジン室内の冷却効率を向上させることができる。
上記作業車両において、前記導入通路は、前記上部旋回体において前記運転室の下方に配置されていることが好ましい。このように構成すれば、導入通路を例えば運転室の側部に付設する場合と異なり、作業車両の車幅の増大を抑制することができる。
この場合において、前記上部旋回体は、その底部に配置された底板と前記運転室の床面を構成する床板とを有し、これら上部旋回体の底板と運転室の床板との間には所定の空間が存在し、前記導入通路は、この空間を利用して形成されていることが好ましい。このように構成すれば、上部旋回体の底板と運転室の床板との間のデッドスペースとなる空間を利用して導入通路を形成することができるので、上部旋回体に導入通路分のスペースを別途設ける場合と異なり、上部旋回体が大型化するのを抑制することができる。
上記導入通路が運転室の下方に設けられている構成において、前記導入通路は、前記運転室の幅と略同等の幅を有するように形成されていることが好ましい。このように構成すれば、導入通路が運転室の幅方向の寸法外に突出するのを防止しながら、冷却風を取り込みやすいように導入通路の幅方向の寸法を最大限大きくすることができる。
上記作業車両において、前記エンジン室から前記導入通路を通じて外部へ熱気が逆流するのを防止するための逆流防止機構を備えていることが好ましい。このように構成すれば、エンジン室内の熱気が導入通路を通じて外部へ逆流することに起因する運転室の室温の上昇を防止することができる。
上記作業車両において、前記エンジン室内には、前記導入通路を通じて導入された冷却風を前記エンジンに当てるように誘導するための誘導板が設けられていてもよい。このように構成すれば、冷却風をエンジンに効率よく当ててエンジン自体の冷却効率を向上させることができる。
上記作業車両において、前記導入通路は、その周囲が板材で囲まれることによって形成されており、前記導入通路を囲む板材の当該導入通路側の面に吸音材が設けられていてもよい。また、前記エンジン室から前記導入通路へ漏出する騒音を内部に取り込み、その騒音の入射波と反射波を干渉させて前記騒音を低減させる共鳴管が前記導入通路に接続されていてもよい。上記作業車両では、冷却風導入用の導入通路を設けたことに起因して、エンジン室で発生した騒音が導入通路を通じて外部へ漏出することも考えられる。この場合には、上記のような吸音材を設ければ、エンジン室から導入通路に漏出した騒音を吸音材で吸収することができるので、エンジン室から導入通路を通じて外部へ漏出する騒音を低減することができる。また、上記のような共鳴管を設ければ、エンジン室から導入通路に漏出した騒音を共鳴管で低減することができるので、導入通路を通じて外部へ漏出する騒音を低減することができる。これらの構成により、導入通路を通じて外部へ漏出する騒音が低減されるので、運転室の静音化が図れる。
上記作業車両において、前記エンジン室内には前記エンジンを冷却するためのラジエータが設けられ、このラジエータに前記導入通路を通じて導入された冷却風が当たるように当該ラジエータと前記導入通路が配置されていてもよい。このように構成すれば、ラジエータによるエンジンの冷却効率を向上させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、上部旋回体の運転室の後方にエンジン室が設けられた作業車両においてエンジン室内の冷却効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態の説明では、本発明による作業車両の一例としてクレーンを例にとって説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるクレーンの全体構成を概略的に示した側面図であり、図2は、図1に示したクレーンの上部旋回体に設けられた運転室とエンジン室を示した斜視図である。また、図3は、図2に示した運転室とエンジン室の内部構造を概略的に示した図である。まず、図1〜図3を参照して、本実施形態によるクレーンの構成について説明する。
本実施形態によるクレーンは、図1に示すように、自走機構を備えた下部走行体2と、その上部に設置された上部旋回体4とを備えている。下部走行体2には図略の走行用油圧モータが内蔵されている。この走行用油圧モータに後述する油圧ポンプ24から作動油が供給されることによって当該走行用油圧モータが駆動し、クレーンの走行のための駆動力が得られるようになっている。
上部旋回体4は、旋回ベアリング3を介して下部走行体2上に搭載されており、旋回ベアリング3の中心に位置する図略の旋回軸回りに旋回するように構成されている。この上部旋回体4は、作業装置6と運転室8とエンジン室10とを備えている。
前記作業装置6は、荷物の吊り作業を行うクレーン装置である。この作業装置6は、複数段の単位ブーム12aからなる伸縮ブーム12を備えている。伸縮ブーム12は、上部旋回体4の前方に向かって左半分の領域に配置されている。そして、伸縮ブーム12の基端部は上部旋回体4の基礎部分にその後端部近傍の位置で軸支されており、この軸支された部分を支点として起伏動作するように構成されている。この伸縮ブーム12の起伏動作は、図略の起伏用油圧シリンダに後述する油圧ポンプ24から作動油が給排されることによって行われる。伸縮ブーム12は、基端側の単位ブーム12aの内部にその先端側の単位ブーム12aが順次挿入される形態で配置されたテレスコープ式の多段ブームである。そして、先端側の単位ブーム12aが基端側の単位ブーム12aに対して軸方向に移動することによって伸縮ブーム12が伸縮するように構成されている。この伸縮ブーム12の伸縮動作は、図略の伸縮用油圧シリンダに後述する油圧ポンプ24から作動油が給排されることによって行われる。そして、伸縮ブーム12の先端からは荷物を吊り掛けるためのフック部14が吊り下げられている。
前記運転室8とエンジン室10は、筐体20内に設けられており、この筐体20は上部旋回体4の前方に向かって右半分の領域に設けられている。そして、図3に示すように、筐体20内の空間が仕切板21で前後に仕切られて運転室8とエンジン室10が構成されている。運転室8は、筐体20の前部、換言すれば上部旋回体4の前部に設けられている。この運転室8は、運転者が乗り込み、クレーンの走行や作業装置6によるクレーン作業等の各種操作を行うために設けられている。運転室8の床面を構成する床板8a上には、座席8bやクレーンの操作に用いる図略の各種操作装置等が設けられている。そして、運転室8の後部は、内装パネル8cによって仕切られており、その内装パネル8c内の空間に図略のエアコンや各種電子機器が設置されている。
前記エンジン室10は、筐体20内において運転室8の後方に設けられている。このエンジン室10は、図2及び図3に示すように、天板10a、底板10b、両側板10c、後部端板10d及び仕切板21に囲まれて構成されている。なお、底板10bは、筐体20のみならず上部旋回体4全体の底板(旋回フレーム)として共通して設けられている。エンジン室10の天板10aには後述するラジエータ32を冷却する外気を取り込むための吸気口10eが形成されている。エンジン室10の後部端板10dの下部にはエンジン室10内の熱気を外部へ排出するための排気口10fが設けられている。
エンジン室10内には、エンジン22、油圧ポンプ24、油圧バルブ26、マフラー28、電装品ボックス30、ラジエータ32及び冷却ファン34が格納されている。エンジン22と油圧ポンプ24は、エンジン室10の中央において互いに隣接して配置されており、エンジン22の駆動により油圧ポンプ24が駆動するように構成されている。この油圧ポンプ24により、上記起伏用油圧シリンダや上記伸縮用油圧シリンダ等の上部旋回体4に設けられた各油圧装置に作動油が給排されるとともに、上記走行用油圧モータ等の下部走行体2に設けられた各油圧装置に作動油が給排されるようになっている。そして、エンジン22と油圧ポンプ24の駆動時には、これらエンジン22及び油圧ポンプ24が発する熱によってエンジン室10内が高温となる。
前記油圧バルブ26は、油圧ポンプ24から上記各油圧装置に作動油を給排する際にその油圧制御を行うための切替弁の集合体である。すなわち、油圧ポンプ24からの作動油の供給経路が油圧バルブ26を介して上記各油圧装置に接続されている。
前記マフラー28は、エンジン22の上部に接続されている。そして、マフラー28のエンジン22と反対側の端部がエンジン室10の天板10aを貫通して外部に突出している。このマフラー28を通じてエンジン22の排気ガスがエンジン室10外へ排出されるようになっている。
前記電装品ボックス30は、クレーンの各部の電子制御を行うための制御装置が収められた箱体である。
前記ラジエータ32及び前記冷却ファン34は、主にエンジン22を冷却するために設けられている。ラジエータ32は、エンジン室10の天板10aの下面に取り付けられているとともに、天板10aに設けられた吸気口10eに対応する位置に設置されている。冷却ファン34は、そのラジエータ32の下方に隣接して設けられている。そして、ラジエータ32は、冷却ファン34の駆動により前記吸気口10eを通って吸気された外気で冷却され、エンジン22の冷却が行われるようになっている。
そして、本実施形態では、クレーンの走行時に前方から当たる風を冷却風としてエンジン室10内へ導入するための導入通路36が筐体20内に設けられており、この導入通路36を通じて取り入れた冷却風によってエンジン室10内が冷却されるようになっている。具体的には、導入通路36は、筐体20の前面に開口した冷却風の取入れ口36aを有している。そして、導入通路36は、運転室8の下方に配置されており、運転室8を回避しつつエンジン室10の前部の下端部に繋がっている。本実施形態では、運転室8の床部分が床板8aと底板10bからなる二重床となっており、導入通路36はその床板8aと底板10bの間に存在するデッドスペースを利用して形成されている。すなわち、導入通路36は、運転室8の床板8aと、底板10bと、運転室8と共通の両側板8d(図2参照)とに囲まれて形成されている。そして、導入通路36は、運転室8の幅と同等の幅を有するように形成されている。そして、導入通路36の出口は、上記仕切壁21の下端部と底板10bの上面との間の空間に設けられており、この部分でエンジン室10と繋がっている。
次に、図3を参照して、本実施形態によるエンジン室10内を冷却する際のプロセスについて説明する。
まず、冷却ファン34が駆動されることによって吸気口10eを通じて外部からエンジン室10内への吸気が行われ、ラジエータ32に外気が当てられる。ラジエータ32内にはエンジン22で加熱された後、当該ラジエータ32内に送り込まれた冷却水が流通しており、この加熱された冷却水が上記の外気により熱交換されて冷却される。そして、ラジエータ32で冷却された冷却水がエンジン22に再循環されてエンジン22の冷却が行われる。
そして、上記の外気はラジエータ32での熱交換に用いられた後、冷却ファン34の駆動によりエンジン室10内の下方へ流れる。この空気の流れは、エンジン22、油圧ポンプ24及び電装品ボックス30に直接当たる。これにより、エンジン22の冷却がさらに行われるとともに、油圧ポンプ24及び電装品ボックス30が冷却される。
この後、冷却ファン34から下方へ流れた空気はエンジン室10内の熱で加熱されて熱気となっている。そして、その熱気は、後部端板10dの下部に設けられた排気口10fを通じて外部へ排出される。
そして、本実施形態では、上記のようなラジエータ32によるエンジン22の冷却と冷却ファン34から下方へ流れる空気による各機器の冷却に加えて、導入通路36を通じて取り込まれた冷却風によりエンジン室10内が冷却される。具体的には、クレーンの走行時に前方から当たる風が冷却風として導入通路36の取入れ口36aから取り込まれる。この取り込まれた冷却風は、導入通路36を通ってエンジン室10内に導入される。これにより、エンジン室10内全体が冷却されるとともに、エンジン22、油圧ポンプ24及び電装品ボックス30が冷却される。
以上説明したように、本実施形態によるクレーンでは、冷却風を導入するための導入通路36の取入れ口36aが上部旋回体4(筐体20)の前面に開口しているとともに、当該導入通路36は運転室8を回避しつつエンジン室10に繋がっているので、エンジン室10の前方が運転室8で遮られていても、クレーンの走行時に前方から当たる冷却風を導入通路36を通じてエンジン室10に導入することができる。従って、上部旋回体4の運転室8の後方にエンジン室10が設けられたクレーンにおいてエンジン室10内の冷却効率を向上させることができる。
また、本実施形態では、導入通路36は上部旋回体4において運転室8の下方に配置されているので、導入通路36を例えば運転室8の側部に付設する場合と異なり、クレーンの車幅の増大を抑制することができる。
また、本実施形態では、上部旋回体4(筐体20)の底板10bと運転室8の床板8aとの間のデッドスペースとなる空間を利用して導入通路36が形成されているので、上部旋回体4に導入通路36分のスペースを別途設ける場合と異なり、上部旋回体4が大型化するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、導入通路36が運転室8の幅と同等の幅を有するように形成されているので、導入通路36が運転室8の幅方向の寸法外に突出するのを防止しながら、冷却風を取り込みやすいように導入通路36の幅方向の寸法を最大限大きくすることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、本発明の作業車両の一例としてクレーンを例にとって説明したが、本発明はこれに限らず、クレーン以外の種々の作業車両に本発明を適用することができる。例えば、パワーショベル等の作業車両にも本発明を適用することが可能である。
また、上記実施形態の構成に限らず、図4に示す上記実施形態の第1変形例のように、エンジン室10から導入通路36を通じて外部へ熱気が逆流するのを防止するための逆流防止機構40を設けてもよい。
具体的には、逆流防止機構40は、逆流防止弁41と軸部42とストッパ43によって構成されている。この逆流防止機構40は、導入通路36の出口部分、すなわち導入通路36とエンジン室10との接続部分に設けられている。軸部42は、筐体20の幅方向に延びるように仕切板21の下端部に取り付けられており、前記逆流防止弁41はその上端部が軸部42によって軸支されている。これにより、逆流防止弁41は、軸部42回りに回動可能となっている。ストッパ43は、底板10bの上面に取り付けられており、導入通路36とエンジン室10との境界位置に設けられている。このストッパ43の後側部に逆流防止弁41の下端部が当接して、逆流防止弁41が前方へ向かって導入通路36内に入り込まないように構成されている。そして、逆流防止弁41は、ストッパ43の後側部に当接した状態で導入通路36をほぼ塞ぐようになっている。
そして、クレーンが停車していて導入通路36内に冷却風が取り込まれない場合、もしくは導入通路36内をエンジン室10側へ流れる冷却風の動圧がエンジン室10の内圧よりも低い場合には、逆流防止弁41はエンジン室10の内圧に押されてストッパ43に当接する閉位置(図4中の実線で描かれた逆流防止弁41の位置)に配置され、導入通路36とエンジン室10との間を遮断する。これにより、エンジン室10内の熱気が導入通路36を通じて外部へ逆流するのが防止される。一方、導入通路36内をエンジン室10側へ流れる冷却風の動圧がエンジン室10の内圧よりも高い場合には、冷却風により逆流防止弁41が押されて開位置(図4中の破線で描かれた逆流防止弁41の位置)に配置され、導入通路36からエンジン室10へ冷却空気が流入する。この第1変形例のように構成すれば、エンジン室10から導入通路36と床板8aを通じて運転室8内へ熱気が逆流するのを防ぐことができるので、そのような熱気による運転室8の室温の上昇を防止することができる。なお、逆流防止機構40の設置位置は、上記のような導入通路36の出口部分に限られない。すなわち、導入通路36の長手方向の任意の位置に上記のような逆流防止機構を設けてもよい。
また、図5に示す上記実施形態の第2変形例のように、導入通路36を囲む床板8a、底板10b、両側板8d(図2参照)の当該導入通路36側の面に吸音材50を取り付けてもよい。冷却風導入用の導入通路36を設けると、エンジン室10で発生する騒音、例えばエンジン音、冷却ファン34の駆動音、油圧ポンプ24の駆動音等が導入通路36を通じて外部へ漏出することも考えられる。この場合に当該第2変形例のように吸音材50を設ければ、エンジン室10から導入通路36に漏出した騒音を吸音材50で吸収することができるので、エンジン室10から導入通路36を通じて運転室8内へ漏出する騒音を低減することができる。これにより、導入通路36を通じて漏出する騒音が低減される分、導入通路36の開口を大きくしても騒音の漏出の問題を抑制することができる。すなわち、この第2変形例では、騒音の漏出の問題を抑制しながら導入通路36の開口を大きくすることが可能である。なお、吸音材50の材料としては、グラスウールやウレタン等の一般的に知られた各種吸音材料を用いることができる。また、吸音材50は、図5に示すように導入通路36の全体に亘って設けなくてもよく、導入通路36を囲む床板8a、底板10b、両側板8d(図2参照)の当該導入通路36側の面のうち任意の一部の領域にのみ設けてもよい。
また、上記の騒音を低減する構成としては、図6に示す上記実施形態の第3変形例のように、騒音を低減するための共鳴管60を導入通路36に接続してもよい。この共鳴管60は、一般にサイドブランチ型共鳴器と呼ばれているものである。この共鳴管60は、エンジン室10から導入通路36へ漏出する上記騒音を内部に取り込み、その騒音の入射波と、共鳴管60の入射側と反対側の端面からの反射波とを干渉させて上記騒音のうち特定の周波数音を低減させる機能を有する。この第3変形例の構成でも、エンジン室10から導入通路36に漏出した騒音を共鳴管60で低減することができるので、導入通路36を通じて外部へ漏出する騒音を低減することができる。これにより、導入通路36を通じて外部へ漏出する騒音が低減される分、導入通路36の開口を大きくしても騒音の漏出の問題を抑制することができる。すなわち、この第3変形例でも、上記第2変形例と同様、騒音の漏出の問題を抑制しながら導入通路36の開口を大きくすることが可能である。なお、共鳴管60の幅と長さによって低減可能な騒音の周波数が変化するので、低減が必要な周波数音に合わせて共鳴管60の幅と長さを設定する。一般的には、共鳴管60の長さは低減すべき騒音の対象周波数の波長に対して1/4の長さに設定する。
そして、この第3変形例では、共鳴管60は運転室8の後部に設けられた内装パネル8c内の空間に突出するように設けられている。具体的には、運転室8の床板8aの対応する位置に貫通孔8fが形成されている。そして、その貫通孔8fに共鳴管60の開口された端部(騒音の入射側の端部)が接続されるとともに、共鳴管60が床板8aに対して垂直となるように内装パネル8c内の空間に立設されている。このように内装パネル8cの内部空間に共鳴管60を配置することによって、内装パネル8c内のデッドスペースを有効に利用することができ、他の箇所に共鳴管60を配置する場合と異なり余分なスペースが必要となるのを抑制できる。なお、内装パネル8c内の空間には図略の各種機器が設けられているが、これらの機器との干渉を避けるために共鳴管60を多少曲げて設置してもよい。このように共鳴管60を多少曲げたとしても、共鳴管60はその機能を失わない。また、共鳴管60の配置は、この第3変形例における配置に限らず、他の形態で共鳴管60を配置してもよい。
また、図7に示す上記実施形態の第4変形例のように、導入通路36を通じて導入された冷却風をエンジン22及び油圧ポンプ24に当てるように誘導するための誘導板70をエンジン室10内に設けてもよい。具体的には、この第4変形例では、エンジン室10内において導入通路36の出口近傍の位置に誘導板70が設けられている。この誘導板70は、底板10bの上面から後方斜め上に向かって延びている。導入通路36を通じて導入された冷却風は、誘導板70に沿って後方斜め上方に誘導され、エンジン22及び油圧ポンプ24に当たるようになっている。このように構成すれば、冷却風をエンジン22及び油圧ポンプ24に効率よく当ててエンジン22及び油圧ポンプ24の冷却効率を向上させることができる。
また、図8に示す上記実施形態の第5変形例のように、エンジン室10内のラジエータ32に導入通路36を通じて導入された冷却風が当たるようにラジエータ32と導入通路36とを配置してもよい。具体的には、筐体20内において運転室8とエンジン室10との間が二重の仕切板21a,21bで仕切られている。一方の仕切板21aの構成は上記実施形態の仕切板21の構成と同様であり、他方の仕切板21bは前記一方の仕切板21aの後方に所定の空間80を隔てて設けられている。そして、天板10aには、これら仕切板21a,21b間の空間80に対応する位置に吸気口10gが開口されている。エンジン室10は、仕切板21bの後方に設けられており、仕切板21bにはエンジン室10に外気または冷却風を取り込むための開口部21cが形成されている。仕切板21bのエンジン室10側の面には、ラジエータ32が取り付けられている。このラジエータ32は前記開口部21cに対応する位置に設けられている。そして、冷却ファン34は、ラジエータ32の後方に隣接して設置されている。導入通路36は、その出口部分が上記仕切板21a,21b間の空間80の下部に繋がっている。
上記の構成により、導入通路36を通じて導入された前方からの冷却風は、上記空間80及び仕切板21bの開口部21cを通じてエンジン室10内に取り込まれてラジエータ32に当たるようになっている。この際、冷却ファン34の駆動によって、冷却風が前記開口部21cを通じて良好にエンジン室10内に取り込まれる。この第5変形例では、導入通路36を通じて取り込まれた冷却風がラジエータ32に当たるので、ラジエータ32によるエンジン22の冷却効率を向上させることができる。
なお、この第5変形例の構成では、クレーンの停車時に前方から冷却風が当たらない場合でも、冷却ファン34が駆動していれば導入通路36を通じて外気をエンジン室10に吸気してラジエータ32の冷却及びエンジン室10内の冷却を行うことが可能である。また、この第5変形例では、冷却ファン34の駆動により、天板10aの吸気口10gからも上記空間80及び仕切板21bの開口部21cを通って外気がエンジン室10内に吸気され、この外気によってもラジエータ32の冷却及びエンジン室10内の冷却が行われる。すなわち、この第5変形例では、天板10aの吸気口10gと導入通路36の取入れ口36aの2つの方向から取り込んだ外気または冷却風によってラジエータ32の冷却及びエンジン室10内の冷却を良好に行うことができる。
本発明の一実施形態によるクレーンの全体構成を概略的に示した側面図である。 図1に示したクレーンの上部旋回体に設けられた運転室とエンジン室を示した斜視図である。 図2に示した運転室とエンジン室の内部構造を概略的に示した図である。 本発明の実施形態の第1変形例による運転室とエンジン室の内部構造を概略的に示した図である。 本発明の実施形態の第2変形例による運転室とエンジン室の内部構造を概略的に示した図である。 本発明の実施形態の第3変形例による運転室とエンジン室の内部構造を概略的に示した図である。 本発明の実施形態の第4変形例による運転室とエンジン室の内部構造を概略的に示した図である。 本発明の実施形態の第5変形例による運転室とエンジン室の内部構造を概略的に示した図である。
符号の説明
2 下部走行体
4 上部旋回体
8 運転室
8a 床板
10 エンジン室
10b 底板
22 エンジン
32 ラジエータ
36 導入通路
36a 取入れ口
40 逆流防止機構
50 吸音材
60 共鳴管
70 誘導板

Claims (9)

  1. 自走機構を有する下部走行体と、その上部に設置されるとともに作業装置を有する上部旋回体とを備え、前記上部旋回体の前部に運転室が設けられるとともにこの運転室の後方にエンジンを格納するエンジン室が設けられた作業車両であって、
    前記上部旋回体に設けられ、前記エンジン室に冷却風を導入するための導入通路を備え、
    前記導入通路は、前記上部旋回体の前面に開口した冷却風の取入れ口を有するとともに、前記運転室を回避しつつ前記エンジン室に繋がっていることを特徴とする、作業車両。
  2. 前記導入通路は、前記上部旋回体において前記運転室の下方に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記上部旋回体は、その底部に配置された底板と前記運転室の床面を構成する床板とを有し、これら上部旋回体の底板と運転室の床板との間には所定の空間が存在し、前記導入通路は、この空間を利用して形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記導入通路は、前記運転室の幅と略同等の幅を有するように形成されていることを特徴とする、請求項2または3に記載の作業車両。
  5. 前記エンジン室から前記導入通路を通じて外部へ熱気が逆流するのを防止するための逆流防止機構を備えていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の作業車両。
  6. 前記エンジン室内には、前記導入通路を通じて導入された冷却風を前記エンジンに当てるように誘導するための誘導板が設けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業車両。
  7. 前記導入通路は、その周囲が板材で囲まれることによって形成されており、
    前記導入通路を囲む板材の当該導入通路側の面に吸音材が設けられていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の作業車両。
  8. 前記エンジン室から前記導入通路へ漏出する騒音を内部に取り込み、その騒音の入射波と反射波を干渉させて前記騒音を低減させる共鳴管が前記導入通路に接続されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の作業車両。
  9. 前記エンジン室内には前記エンジンを冷却するためのラジエータが設けられ、このラジエータに前記導入通路を通じて導入された冷却風が当たるように当該ラジエータと前記導入通路が配置されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の作業車両。
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