JP2008154602A - 遊技球搬送装置およびこれを備える補給樋 - Google Patents

遊技球搬送装置およびこれを備える補給樋 Download PDF

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Abstract

【課題】補給樋の転動面の勾配を緩やかにする、またはゼロにすることで遊技島全体の高さを下げることが可能な遊技球の搬送装置であって、故障しにくく、また仮に故障した場合も転動面上の遊技球の流れを極力阻害することのない搬送装置を提供する。
【解決手段】転動面52上を転動する遊技球90を遊技機器に分配供給する補給樋50に設けられて、前記遊技球に転動方向への付勢力を付与する搬送装置であって、前記転動面と対向して、補給樋に対して着脱可能に架設されて転動面の幅方向を回転軸方向とする対向部材12と、前記対向部材より転動面に向けて突出して設けられ対向部材12の周面の一箇所または間欠的な複数個所より突出して形成された付勢部材14と、前記付勢部材を遊技球の前記転動方向に駆動させて、遊技球に前記転動方向への付勢力を付与する駆動装置16と、を備える遊技球搬送装置10。
【選択図】図1

Description

本発明は、転動面上を転動する遊技球を遊技機や球貸機などの遊技機器に分配供給する補給樋に設けられて、前記遊技球に転動方向への付勢力を付与する遊技球搬送装置、およびこれを備える補給樋に関する。
パチンコ機に代表される遊技機は、直方体状の遊技機設置島(以下、「遊技島」と略記することがある。)の長手方向に沿って複数台が横並びに配置されることが従来もっとも一般的である。従来の遊技島110の正面図を図8に示す。遊技島110には、遊技機100同士の間にこれと隣接して球貸機(図示せず)が配置されることが通常である。球貸機から貸し出された遊技球は機械的に、または遊技者の手作業によって遊技機100に送られ、遊技に供される。また遊技機100のそれぞれから排出された使用済みの遊技球は、遊技島内部に長手方向に渡された排出樋150を伝って一旦は下部タンク160に集められ、必要に応じて清掃または研磨されつつ、遊技島110の上方に配された球タンク130にむけて揚送装置170によって揚送される。一方、遊技島110の上部には、その長手方向に所定の勾配をもつ補給樋120が架設されることが一般的である。球タンクから放出された遊技球は、補給樋120上を自重により転動し、途中、導出路142を備えるシュート140と呼ばれる分配装置を介して、各遊技機または球貸機に補給される。遊技機や球貸機が遊技島110の両側(同図でいう紙面前後方向)に背中合わせに配置される場合は、補給樋120の幅方向の両側にシュート140が設けられ、一本の補給樋120によって遊技機や球貸機の全台に対して遊技球が分配供給される。
補給樋120は、遊技球の転動方向を長手方向とする細長形状の転動面と、その左右に起立する側面部122とからなり、上面が開放したアルミ製の角樋が広く用いられている。側面部122には、遊技機や球貸機の位置に対応して開口部が所定の間隔ごとに設けられ、開口部には上記のシュート140が取り付けられる。
また補給樋120には、遊技機や球貸機に対して迅速かつ十分に遊技球が供給できるよう、図示のように一般に水平面に対して約5度の下り勾配θが長手方向につけられている。したがって、球タンク130の導出口を最上流端とする補給樋120が、例えば長手方向に10mの長さをもつ場合、転動面や側面部122などの樋自身の厚みに加え、高さ方向に80cm以上(=10m×sin5°)の設置スペースを要することとなる。
しかし近年では、遊技場のフロア面積の大型化や遊技球の供給効率の向上のため、遊技島を大型化して、長手方向に横並びに設置されて一度に遊技球が供給される遊技機や球貸機の台数が増大される傾向にある。
遊技島が長手方向に伸長されると、これに伴って補給樋の長さも長くなるため、転動面の長手方向の下り勾配が上記5度で一定の場合、その上流端と下流端との高低差は補給樋の長さに比例して更に大きなものとなる。一方、遊技球はその自由落下によって補給樋から遊技機や球貸機に向けて供給されることから、補給樋に設けられるシュートはいずれも遊技機や球貸機の上面位置に対して所定のマージンをもって更にその上方に設けられる必要がある。したがって補給樋の下流端の高さは遊技島の伸長や短縮によらず同等とされるため、遊技島が上記のように長手方向に伸長された場合は、補給樋の上流端や球タンクの高さをきわめて高くする必要があり、これらの設置作業やメンテナンス作業に支障が出るとともに、遊技者の遥か上方にそびえ立つ遊技島が遊技者に圧迫感を与えることとなって好ましくない。
そこで補給樋の転動面の下り勾配を緩和して遊技島の高さを全体に低く抑えることのできる発明として、例えば下記特許文献1に記載のように、遊技球を自重で転動させるのではなく、補給樋の転動面の法線方向を回転軸とする回転ディスクを転動面上に設け、ディスクと一体となって回転するガイドブロックによって遊技球を掻き出すことでこれに転動力を与える水平搬送装置が提供されている。
特開2005−125029号公報
しかし上記の水平搬送装置では、回転ディスク上のガイドブロックによって遊技球に与える付勢力が回転ディスクの回転方向または遠心方向となるため、遊技球は転動面の長手方向に十分な転動力を得ることはできず、転動面の下り勾配をゼロ度近くまで低減した場合は遊技球の転動性が不十分となって補給樋の下流側で遊技球の供給不足が生じる虞がある。
またかかる装置は、転動面上を密集して転動する遊技球の間でガイドブロックを回転させなければならないことから回転ディスクに与えるべきトルクが過大なものとなり、ギアや軸受が故障する確率が高いという問題がある。またガイドブロックを駆動する回転ディスク上を遊技球が転動する方式であることから、ガイドブロックのみならず回転ディスクについても遊技球との衝突によって故障が発生するリスクを負っている。
さらに回転ディスクが故障して停止した場合にあっては、ガイドブロックが遊技球の流れを堰き止める邪魔板となるため、遊技島の少なくとも当該回転ディスクよりも下流側に設置される遊技機や球貸機に対して遊技球の供給不足を招く虞がある。
また遊技場の営業時間中に回転ディスクの故障が発生した場合は、球タンクからの遊技球の導入を停止し、補給樋の上方から回転ディスクにアクセスして、少なくともその周りの遊技球を取り除いた上でこれを交換/修理する必要があるため作業性がきわめて悪く、また遊技者の遊技に不都合を与えるという課題がある。最悪の場合、遊技機器への遊技球の供給不足によって、当該遊技島で遊技中のすべての遊技者の遊技が停止してしまうことも生じ得るため、被害が甚大となる。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、すなわち補給樋の転動面の勾配を緩やかにする、またはゼロにすることで遊技島全体の高さを下げることが可能な遊技球の搬送装置であって、故障しにくく、また仮に故障した場合も転動面上の遊技球の流れを極力阻害することのない搬送装置を提供することを目的とするものである。本発明のその他の目的は以下の説明より明らかとなろう。
本発明にかかる遊技球搬送装置は、
(1)転動面上を転動する遊技球を遊技機器に分配供給する補給樋に設けられて、前記遊技球に転動方向への付勢力を付与する搬送装置であって、
前記転動面と対向して、補給樋に対して着脱可能に設けられる対向部材と、
前記対向部材より転動面に向けて突出して設けられた付勢部材と、
前記付勢部材を遊技球の前記転動方向に駆動させて、遊技球に前記転動方向への付勢力を付与する駆動装置と、を備える遊技球搬送装置;
(2)対向部材が、転動面の幅方向を回転軸方向とし前記駆動装置によって回転駆動される軸部材を備えるとともに、
付勢部材が、前記軸部材の周面の一箇所または間欠的な複数個所より突出して形成された突片である上記(1)に記載の遊技球搬送装置;
(3)突片が可撓性の軟質性材料からなる上記(2)に記載の遊技球搬送装置;
(4)突片が軸部材の軸方向に複数に分割されるとともに、分割されたそれぞれの突片が当該軸部材の異なる角度位置より突出して形成されている上記(2)または(3)に記載の遊技球搬送装置;
を要旨とする。
また本発明にかかる補給樋は、
(5)上記(1)から(4)に記載の遊技球搬送装置を備え、
前記転動面が、幅方向の中央部より少なくとも一方側に向って下り傾斜を備えることを特徴とする補給樋;
(6)転動面の幅方向の少なくとも片側には、遊技球を導出する開口部が形成された側面が当該転動面に沿って立設されるとともに、
付勢部材と前記側面との間には、1mm以上前記遊技球の直径以下のクリアランスが設けられている上記(5)に記載の補給樋;
を要旨とする。
本発明にかかる遊技球搬送装置(以下、「搬送装置」と略記する場合がある。)によれば、付勢部材によって遊技球に対して転動方向に付勢力が付与されるため、転動面の下り勾配をゼロ度またはこれに近い僅かな角度に低減することができる。これにより補給樋の上流端と下流端の高低差を小さくし、遊技島全体を低く形成することができる。このとき、遊技球に与えられる付勢力の向きが転動方向に一致していることで当該方向への遊技球の転動性がきわめて良好となり、補給樋の下流側に設置された遊技機や球貸機に対しても球不足が生じることなく迅速且つ十分に遊技球を供給することができる。
また転動面に対向して設けられる対向部材から転動面に向けて付勢部材を突出形成することにより、遊技球と搬送装置とは付勢部材の先端部のみで接触することとなるため、付勢部材を駆動する駆動装置を遊技球と隔離して配置することができる。これにより遊技球との衝突によって駆動装置が故障するリスクを排除することができ、また駆動装置の動きが遊技球によって阻害されることがないため付勢部材に与える動力を低減することができさらに故障リスクが低減される。
さらに、付勢部材を備える対向部材を補給樋に対して着脱可能に設ける構成としたことにより、仮に駆動装置等の故障によって付勢部材が遊技球の流れを阻害する状態で停止した場合も、当該搬送装置のみを対向部材ごと補給樋から脱離するだけで、付勢部材が遊技球の転動経路から除かれるため、遊技球の流れはただちに回復する。このとき、付勢部材や駆動装置が上記特許文献に記載の水平搬送装置のように転動面に組み付けられている場合は人の背丈程度またはそれよりも高所に設けられる補給樋の更に上方から覗き込んで、かつ遊技球の流れを一旦停止して作業をする必要があるところ、本発明のように付勢部材を備える対向部材を補給樋に着脱可能に設ける構成であれば、補給樋の側方からアクセスしてこれを押し上げるなどして取り外すだけで遊技球の流れを回復可能であるため、作業性が良好であり、また遊技島全体の遊技者の遊技を停止させることがないためその損失を大幅に抑えることができる。
また本発明の遊技球搬送装置においては、より具体的な態様として、転動面の幅方向を回転軸方向とし前記駆動装置によって回転駆動される軸部材を対向部材に設けるとともに、前記軸部材の周面の一箇所または間欠的な複数個所より突出して形成された突片を付勢部材としてもよい。かかる構成とすることにより、仮に駆動装置の故障などによって軸部材が回転を停止した場合も、その停止角度によっては突片が遊技球と干渉せず遊技球の流れを阻害しないこととなる(以下、かかる停止角度を「許容停止角度」ということがある。)。つまり、例えば突片が軸部材の周面上の一箇所のみから突出している場合、軸部材を回転させて突片が軸部材の下方位置に到達するごとに、突片は転動面上の遊技球に付勢力を一回与える。これに対し、突片がさらに軸部材周りに回転して転動面と平行位置、または軸部材の上方位置ある場合は、突片と遊技球とは干渉しない。したがって突片が後者の位置にあるタイミングで搬送装置が停止した場合、当該搬送装置は遊技球の流れを阻害する邪魔板にはならず、他の正常な搬送装置から与えられる付勢力により遊技球は継続して転動面上を長手方向に転動しつづけることができる。よって故障停止した搬送装置を補給樋から取り外すまでの作業時間中も、遊技機や球貸機への遊技球の供給を継続することができるため、遊技機の遊技を停止させる必要がない。
また軸部材の周面上の対向する二箇所から突片を突出させた場合についても、両突片が転動面と平行となる位置近傍にあるタイミングで搬送装置が停止した場合は、突片が遊技球の流れを阻害することがない。
また本発明の遊技球搬送装置においては、より具体的な態様として、突片を可撓性の軟質性材料から作製してもよい。かかる構成とすることにより、例えば突片が遊技球と接触した状態で仮に軸部材の回転が停止したとしても、他の正常な搬送装置から遊技球に与えられる付勢力によって遊技球は当該突片を押し上げて転動を継続することができる。つまり突片を軟質性材料から得ることにより、装置の故障停止時には軸部材の停止角度によらず遊技球の流れが堰き止められることがない、または突片が遊技球の流れを停止させない上記の許容停止角度を拡大することができる。
また本発明の遊技球搬送装置においては、より具体的な態様として、軸部材の軸方向に突片を複数に分割し、分割されたそれぞれの突片を当該軸部材の異なる角度位置より突出して形成してもよい。軸部材周面の一方向のみから突片が突出している場合は軸部材が一回転する間に突片から遊技球に対して一度のみ集中的に付勢力が与えられるのに対して、上記構成とすることにより、転動面52上の遊技球90の流れに対して常にいずれかの突片によって転動方向への付勢力を連続的に与え続けることができるか、または付勢力を与える時間間隔が短縮されるため、遊技球の流れの疎密を解消してより均一に転動させることができる。
また、一つの突片が転動面方向を向いた状態で仮に搬送装置が故障停止した場合も、その軸部材上には他の方向を向く突片の形成領域を備えていることから、当該形成領域が上記の許容停止角度にあたることとなる。したがって軸部材がいずれの停止角度で故障停止した場合も遊技球の流れを完全には堰き止めることがなく、当該搬送装置を取り外して交換/修理するまでの作業中に遊技機による遊技を停止する必要がなくなる。
また上記遊技球搬送装置を備える本発明の補給樋にあっては、転動面に幅方向の中央部より少なくとも一方側に向かう下り傾斜を与えてもよい。かかる構成とすることにより、幅方向の当該一方側への遊技球の転動性を向上することができる。したがって補給樋の当該一方側に開口部やシュートを設けることにより、転動面の幅方向の転動性はかかる下り傾斜によって確保し、転動面の長手方向の転動性は本発明の搬送装置の駆動によって確保することができる。すなわち本発明の搬送装置によって転動面の長手方向に強い付勢力が与えられた場合でも、転動面に幅方向の下り傾斜を設けておくことにより、遊技球がシュートを空過して遊技機や球貸機への供給不足が生じることを防ぐことができる。
また本発明の補給樋においては、より具体的な態様として、転動面に設けられた幅方向の下り傾斜の向かう一方側に、遊技球を導出する開口部が形成された側面を当該転動面に沿って立設するとともに、付勢部材と前記側面との間に、1mm以上であって遊技球の直径以下の大きさのクリアランスを設けてもよい。かかる構成とすることにより、側面を伝って流れる遊技球に対して本発明の搬送装置から与えられる長手方向の付勢力が小さいものとなり、当該遊技球が開口部に入る転動動作を妨げることがない。またかかるクリアランスを設けることにより、側面を伝う当該遊技球には転動面の法線方向を回転軸とする横回転が生じるため、開口部からの流出の動きがさらに促進されるという利点がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いてより具体的に説明する。図1は本実施形態にかかる搬送装置10と、これを備える補給樋50の斜視図である。補給樋50は遊技島(同図では図示せず)の上方に架設され、その転動面52上に多数の遊技球90(同図ではごく一部の遊技球のみを図示する。)を転動させて、側面54(54a,54b)に形成された開口部56を通じて遊技機や球貸機(以下本発明において、遊技機器という。)にこれを分配供給する。遊技機としては、具体的にはパチンコ機や、パチンコ球を用いたスロットマシン(所謂、パロット)、アレンジボールなどが例示される。
補給樋50は、その長手方向を遊技島の長手方向と一致させて設けられ(図8を参照)、転動面52を上面とする底面部材60の両側に、転動面52の長手方向に沿って側面54が立設されている。図1に示す補給樋50は、長手方向の一部のみを図示したものである。側面54は底面部材60の幅方向の片側のみに設けられて、他方側を遊技場の壁面等と共通化することもできる。またシュート140(図8を参照)が取り付けられる開口部56は、遊技機器が遊技島の片側に設けられる場合は当該片側の側面54(54aまたは54b)に、遊技機器が両側に設けられる場合は両側の側面54(54aおよび54b)に設けられる。
補給樋50には、本発明の搬送装置10が所定の間隔ごとに複数台設置される。搬送装置10の設置台数は特に限られるものではないが、開口部56を挟んで遊技球の転動方向(同図に片側矢印にて示す)の上流側と下流側にそれぞれこれを設けるとよい。これにより、遊技球に対して上流側の搬送装置10によって転動力を付勢し、また搬送装置10は開口部56から排出される遊技球の流れを妨げることがなく、さらに開口部56の近傍で転動方向への転動力が弱まった遊技球に対して下流側の搬送装置10で付勢力を与えその転動力を回復することができる。
<搬送装置10について>
搬送装置10は、転動面52と対向して補給樋50の上方に着脱可能に装着される対向部材12と、対向部材12より突出して設けられた付勢部材14と、付勢部材14を転動方向に駆動する駆動装置16とを備えている。
上記の機能を備える限りにおいて、本発明においては対向部材12、付勢部材14および駆動装置16の具体的な態様は限定されるものではないが、図1に示す本実施形態では、対向部材12として、転動面52と対向するよう補給樋50の幅方向に渡されて架設され、転動面52の幅方向を回転軸30の軸方向とする円筒状の軸部材22を例示する。本実施形態の軸部材22は、補給樋50に対して両端が回転自在に支持され、後述するホルダ40(図2を参照)により補給樋50の長手方向への移動が拘束されている。
ただし本発明においては、対向部材12(軸部材22)はその両端を補給樋50に支持されることを必須とするものではなく、補給樋50の幅方向の両側からそれぞれ中央に向けて突出するように対向部材12(軸部材22)が設けられてもよい。すなわち、本実施形態の如く、転動面52の幅方向にのびる付勢部材14の長さやその重さが一定以上ある場合は、対向部材12(軸部材22)を補給樋50の幅方向に渡して架設した方が長期使用に適しているのに対し、逆に付勢部材14の上記長さや重さが一定以下の場合には、両端を補給樋50に支持せずとも一方の端部が支持されていればよく、前者の両端支持タイプと後者の片持タイプとを適宜に選択可能である。またこのほか、後述のように転動面52と対向する板状の蓋部材を対向部材とすることもできる。
本実施形態の搬送装置10は、付勢部材14として、軸部材22の周面から突出して設けられた突片24(24a,24b)を備え、また駆動装置16として、軸部材22を回転軸30周りに図示の向きに回転させる回転モータ17およびその回転数を所望の程度に減速調整するための複数個のギア18を備えている。なお回転モータ17および一部のギア18は保護カバー19(同図ではその背面側の一部を切り欠いて図示している)に収容されている。
ギア18を介して回転モータ17の回転トルクを軸部材22に伝達することで、突片24は軸部材22とともに回転軸30まわりに回転する。これにより、軸部材22の周面より突出して回転軸30まわりに回転する突片24は、軸部材22の下方では軸部材22の周面の接線方向である遊技球の転動方向に駆動され(突片24a)、軸部材22の上方ではその逆方向に駆動されることとなる(突片24b)。これにより図1に示すように、突片24aは遊技球90に対して転動方向への付勢力を付与することができる。
突片24は可撓性の軟質性材料から形成するとよい。突片24を金属や硬質プラスチックなどの硬質性材料から形成すると、軸部材22を回転させた場合に遊技球90に与える付勢力が強すぎて、付勢力を受けた遊技球が前方にある遊技球を乗り越えたり、密集した遊技球に付勢力を与えた際の反力により回転モータ17が損傷したりする場合がある。また軸部材22が故障停止した場合には、突片24が遊技球の流れを堰き止める邪魔板となる虞もある。これに対し突片24を軟質性材料とすることで、個々の搬送装置10から遊技球90に与えられる付勢力は小さいものとなる一方、遊技球90との間で過大な負荷が生じることがない。すなわち遊技球が密集しているときは突片24が大きく撓んで遊技球90の表面を撫でるように空回りすることもできる。
突片24に用いる軟質性材料としては、遊技球90に適度な付勢力を与えるための摩擦力と弾力性、および耐磨耗性を有するという観点から、ポリエステルなどのプラスチック心材の搬送側(軸部材22の回転方向の前方側)の表面に熱可塑性ポリウレタンなどの軟質フォームを積層して用いるとよい。
軸部材22には、ねじり剛性と加工性を良好に得る観点から硬質プラスチック材料や金属材料またはこれらを組み合わせて用いるとよい。軸部材22には、図1に示すように補強用のリブ32をその径方向に設け、突片24をボルトやピンなどの固定具34で固定するとよい。
突片24は、軸部材22の軸方向に沿ってその周面上より突出して形成されている。その形状は特に限定されるものではないが、図1に例示する所定の幅寸法をもつ長方形状のほか、半円形や切頭楕円形の舌状、または多数の短冊片からなる櫛歯状などでもよい。また突片24の先端の形状を、後述する転動面52の幅方向の傾斜角φにあわせて曲線状としてもよい。突片24は軸部材22の軸方向に沿って、転動面52の幅寸法に対応して一続きに設けてもよく、後述するように複数枚に分割して設けられてもよい。
遊技球90を転動方向に付勢する突片24はその反力を受けてその反対方向に撓みながら遊技球90と当接する。このとき図1に示すように、突片24が遊技球90に対して順目(ならいめ)に当接するよう、突片24は軸部材22の径方向よりも回転方向の後方側に向かって突出させるとよい。
特に、図1に示すように軸部材22の周面に対する接線方向であって回転方向の後方側に向かって突片24を突出させることにより、突片24から遊技球90に与えられる付勢力が、遊技球90をすくい上げる方向ではなく、転動面52に沿う転動方向を向くため、多量の遊技球を整然と、かつ迅速に搬送することができる。
突片24は、軸部材22の周面上の複数の角度位置に間欠的に設けてもよく、例えば後記本発明の第三の実施形態にて詳述するように、軸部材22の径方向の対向する両外側に突片24を突出して設けてもよい。
また図1に示す本実施形態の搬送装置10では、軸部材22の軸方向に沿って突出形成された突片24が、当該軸方向に複数(同図では二枚)に分割形成されるとともに、それぞれの突片24a,24bが、軸部材22まわりに180度ずれた角度位置より突出して形成されている。これにより、一つの突片が軸部材22の下方で遊技球90の流れに差し込まれた状態にある瞬間に軸部材22の回転が故障などにより停止した場合でも、他の突片が軸部材22の上方の許容停止角度に位置していることから遊技球90の流路は完全には塞がれず、一部が開放された状態にある。
したがって、軸部材22の軸方向に沿って突片24を例えば三つに分割する場合には、例えば各突片を軸部材22の周囲に120度ずつずらして設けてもよく、いずれか二つを同一の角度位置に設けて他の一つをこれと対向して設けてもよい。突片24を四つ以上に分割する場合については上記説明に基づき当業者であれば好適な配置位置を容易に決定できるであろう。
分割された突片24(24a,24b)同士の間には図1に示すように、その周面から突片24が突出形成されていない突片非形成部26があってもよい。他の条件を同一とした場合、軸部材22に突片非形成部26を残すことにより、個々の搬送装置10で得られる付勢力は小さくなるものの、軸部材22が故障停止した場合に、突片24が如何なる角度位置にある場合も転動面52上に遊技球90の転動スペースを残すことができ、遊技球90が完全に停止してしまうリスクを避けることができる。
本発明の搬送装置10を、補給樋50の開口部56の上流側と下流側にそれぞれ備えることにより、転動面52の水平面に対する下り勾配θ(図8を参照)をゼロにすることができる。ただし、補給樋50と遊技島との設置誤差、および遊技島自体の水平度の誤差を考慮して、転動面52には長手方向に0.5度〜1.0度程度の下り勾配θを与えて遊技島に設置するとよい。図8に示す従来の補給樋120では下り勾配θが5度程度であったところ、本発明の搬送装置10を備える補給樋50ではこれを上記角度まで低減することができるため、遊技島全体の設置高さを低くすることができる。
図2は、軸部材22の回転軸ぶれを抑えるとともに、回転モータ17およびギア18からなる駆動装置16と軸部材22とを互いに一体に組み合わせ、かつこれらを補給樋50に対して着脱可能に係合するホルダ40を備える搬送装置10と補給樋50の斜視図である。
ホルダ40は亜鉛メッキ鋼板(SECC)やステンレス鋼板(SUS)などの金属板材料を曲げ形成して成り、底面部材60の下面と係合する係合爪42と、側面54の上面と当接する保持片44とを備えている。ホルダ40の下部を押し広げて係合爪42と底面部材60との係合を外すことで、搬送装置10を補給樋50の上方に容易に取り外すことができる。逆に搬送装置10を補給樋50に装着する場合も、補給樋50の上方からホルダ40の保持片44を側面54の上面に載置して、係合爪42を底面部材60の下面と係合させればよく、補給樋50に対する搬送装置10の着脱作業をきわめて容易に行うことができる。特に搬送装置10を補給樋50より取り外す際には、補給樋50の側方からホルダ40にアクセスして底面部材60から係合爪42の係合を外し、そのまま補給樋50の上方に押し上げるだけでホルダ40およびこれと一体に設けられている軸部材22および突片24を転動面52から離間することができる。したがって搬送装置10の故障停止時などには、補給樋50に対して上方からアクセスする必要がないため、当該搬送装置10の突片24を容易かつ迅速に遊技球90の流路から除くことができ、遊技球90の転動性を直ちに回復することができる。
図3は、図2に示す補給樋50を長手方向に垂直に切ったIII−III縦断面図および搬送装置10の正面図である。また円Xで囲まれる側面近傍領域の拡大図を図4に示す。
軸部材22の周囲より突出して設けられる突片24は、遊技球90に与える付勢力の反作用で生じる撓みがない自然状態においては、その最下端位置が転動面52とは接触しない高さ位置にあり(図3,4ではかかる状態の突片24を図示している)、また両者の間には遊技球90の半径以下のクリアランスhが設けられている。これにより突片24の先端が転動面52で擦れて磨耗することがなく、また軸部材22の故障停止時には他の搬送装置10で付勢された遊技球90が、暖簾のように容易に突片24を押し上げて転動を継続することができる。またかかるクリアランスhを遊技球90の半径以上かつ直径以下まで大きくすると突片24から遊技球90に与えられる付勢力が過小となる虞があるところ、これを半径以下とすることで、突片24の先端は遊技球90の中心に対して転動面52に沿う転動方向の付勢力を良好に与えることができる。
一方、突片24は、側面54との間に、遊技球90の半径以上かつ直径以下の幅方向のクリアランスwを有している。すなわち突片24の幅方向の外側位置と、側面54の内側位置との間にかかるクリアランスwがあることにより、側面54を伝って流れる遊技球90に与えられる付勢力が弱まり、開口部56(図1を参照)からの遊技球90の流出が阻害されない。また突片24の外側端部は、側面54を伝う当該遊技球90の内側半分に対してこれを幅方向の外側に弾き出す向きに付勢力が与えられ、さらに当該付勢力により遊技球90には転動面52の法線方向を回転軸とする横回転が与えられることから、開口部56からの流出が更に促進される。
突片24と側面54とのクリアランスwはこのほか、後記第二の実施形態の搬送装置10のように、遊技球90の直径の一倍から三倍程度に大きくしてもよい。
<補給樋50について>
底面部材60は遊技球90がその上を滑らかに転動する流路を構成する部材であり、少なくとも転動面52には高い平面度、平滑性および耐久性が求められる。底面部材60の材質は特に限定されるものではないが、転動面52については良好な転動性と耐摩耗性が求められる。したがって底面部材60の母材については例えば加工性のよいアルミ合金を用い、その上面にステンレス鋼(SUS)などの高剛性金属材料の薄板を被着させるとよい。転動面52の平面視形状は、細長い長方形状のほか、円弧状、くの字状、S字状、またはこれらの組み合わせなどを自在に採ることもできる。
底面部材60は、遊技島の長手方向の寸法に応じて長尺に形成してもよいが、長手方向に複数に分割構成されていてもよい。図1に示す底面部材60は一つの開口部56と、これを挟んで上流側および下流側に設けられた搬送装置10を備え、その長さは遊技機器の一台分に相当する短尺に形成されている。すなわち図1に示す底面部材60を長手方向に複数連結し、転動面52を隙間なく滑らかに結合することにより、遊技機器の台数に応じた長尺の補給樋50を得ることができる。底面部材60同士を連結するに際しては、その隙間に他の部材を介装してもよい。このように、補給樋50を長手方向に分割構成することにより、各部材の加工精度が向上し、また可搬性に優れる。
補給樋50を遊技島に取り付けるに際しては、長手方向に伸びる遊技島の枠体にボルトなどでこれを固定する。枠体の上部には、長手方向の勾配が例えば上記のように0.5〜1.0度となるよう高さ調整された枕木を所定間隔ごとに配置するとよい。必要に応じてシム(スペーサ)や調整ネジなど公知の高さ調整手段を介して枕木と底面部材60とを固定することで、補給樋50の転動面52を上記所望の勾配に精度よく調整することができる。
なお、後述する転動面52の幅方向の下り傾斜角(φ)についても、同様に高さ調整手段によって角度調整可能にするとよい。
図3に示すように、補給樋50の転動面52には、開口部56が設けられた幅方向外側の側面に向かって下り傾斜(傾斜角φ)が設けられている。すなわち同図に例示する転動面52は、遊技島の両側に並設された遊技機器に対して遊技球90を同時に供給できるよう傾斜角φが幅方向の両側にそれぞれ下るように設けられており、したがって幅方向の中央部がもっとも高く突出し、そこから両側面に向かってそれぞれ下り傾斜をなしている。
かかる転動面52を有することにより、補給樋50を長手方向に転動流下する遊技球90に対し、補給樋50の幅方向について中央部から両側面に向かってそれぞれ転動するよう重力成分が負荷され、開口部56からの遊技球90の流出が促進される。
また図4に一点鎖線にて示すように、本実施形態の補給樋50においては、側面54の近傍において、転動面52の下り傾斜角φが、幅方向のその他(側面54の近傍以外)の領域に比べてより急峻に設けられるとよい。かかる急傾斜部58を転動面52に形成することにより、転動面52の幅方向の中央近傍においては長手方向の下流側に向かって遊技球90が迅速に搬送され、また幅方向の外側近傍においては開口部56からの導出を促進することができる。特に補給樋50を遊技島に設置する場合の取付角度の誤差は、その幅方向の傾斜角φについては0.2〜0.5%程度(すなわち補給樋50の幅方向の単位長さあたりの高さ誤差が2/1000〜5/1000程度)発生することが一般的であるところ、かかる取付誤差が傾斜角φを緩和する(減少させる)方向に生じた場合であっても、遊技球90に作用する幅方向の重力加速度成分が不十分となることのないよう、本実施形態のごとく当該取付誤差に相当する傾斜角を急傾斜部58として予め与えておくとよい。
すなわち、遊技機器に十分な数量の遊技球90を供給するために必要な転動面52の傾斜角φが例えば1.0%である場合、急傾斜部58における傾斜角(φ’)を1.5%程度とすることにより、傾斜角φが取付誤差によって最大0.5%減少したとしても、遊技球90の転動性にもっとも影響の大きい側面54の近傍においては、なお十分な傾斜角(1.0%)を維持することができる。なお、急傾斜部58における傾斜角φ’とは、上記急傾斜部58の幅内における転動面52の傾斜角の平均を意味するものである。
換言すると、幅方向の先端側の側面54に開口部56を有する本実施形態の補給樋50においては、開口部56を通る縦断面について、幅方向の基端側から先端側までの平均傾斜角φと、当該側面54近傍の傾斜角φ’とが、φ<φ’の関係となるよう構成することにより、傾斜角に取付誤差が生じた場合であってもなお遊技球90の補給効率に支配的な側面近傍において十分な傾斜角が維持され、遊技球90を遊技機器に好適に供給することができる。なお本発明において特に断りなく「傾斜角」と表記した場合は、上記の平均傾斜角φを意味するものである。
急傾斜部58の幅は、遊技球90の半径以上、直径の数倍以下、好ましくは直径の1〜2倍に形成するとよい。急傾斜部58の幅が遊技球90の半径未満であると開口部56の形成箇所を除いては上記効果を享受することができない。また急傾斜部58の幅を遊技球90の直径相当幅乃至その二倍とすることにより、遊技球90に側面54に向かって負荷される重力加速度と、搬送装置10により長手方向に付与される付勢力とが良好にバランスし、補給樋50の長手方向に並ぶ複数台の遊技機器に対してより均一に遊技球90を供給することができる。
側面54に設けられる開口部56は、補給樋50から遊技機器に向けて遊技球90をスムーズに導出することができるかぎりその寸法や配置位置は特に限定されるものではなく、側面54のみに設けられる場合のほか、側面54と転動面52とにまたがって形成されてもよい。ただし、例えば遊技場において遊技機器の配置間隔を変更した場合などであっても、補給樋50の側面54のみを調整または交換することで容易に遊技球90の補給が再開できるよう、開口部56を側面54のみに形成するとともに、図3,4に示すように側面54と転動面52とを着脱可能に構成することも好適である。
側面54は、樹脂材料からなる板状部材として底面部材60とは別体として成型するとよい。側面54を底面部材60に対してそれぞれ着脱可能に設けることにより、側面54の汚損時には当該側面のみを取り外すことができ、また遊技島に設置する遊技機器のレイアウトを変更した場合についても、開口部56の形成位置を変更した他の側面と交換することで、転動面52を含む補給樋50の全体を交換せずともこれに好適に対応可能である。
本発明にかかる補給樋50において、転動面52と側面54との連結は図示のごとき嵌合方式のほか、接着やブラケット留めなど各種を採ることができる。
また本実施形態の側面54には、その長手方向にわたり、補給樋50の内側に向かって筋状に膨出する突起部55が複数段にわたって設けられている。図3,4に示すように、最下段の突起部55aが底面部材60と当接することで、側面取付溝62と嵌合する側面54を支持している。二段目の突起部55bは、同図に示す縦断面において遊技球90と点接触することで、側面54と遊技球90との間の摩擦を低下させている。すなわち側面54にかかる突起部が予め設けられていない場合は、補給樋50が繰り返しの使用に供されると、遊技球90との接触による損耗により側面54の内側には凹面(凹溝)が形成され、以後、側面54と遊技球90とが面接触をすることになり、両者間の動摩擦力が上昇して遊技球90の流動性が低下する虞があるところ、突起部55bを側面54から突出させておくことで、これが残存する限り側面54と遊技球90とは上記点接触の状態を維持可能となる。
突起部55bは、遊技球90の重心よりも低い位置において遊技球90と当接する高さに設けられている。このため、側面54に押し当てられつつ長手方向(図4の紙面前後方向)に流下する遊技球90は、転動面52の法線方向より側面54の側にわずかに斜めに傾いた回転軸を中心として横回転しつつ下流に転動する。かかる斜め回転は、搬送装置10の突片24から与えられる付勢力により促進され、開口部56にさしかかった遊技球90は該開口の内部に巻き込まれやすくなる。またかかる斜め回転が生じても、突起部55bは遊技球90の重心よりも低い位置でこれと当接するため、遊技球90には突起部55bからの抗力が、斜め上方にこれを押し上げる方向に作用する。よって本実施の形態にかかる補給樋50によれば、転動面52の有する傾斜角(φおよびφ’)の作用によって遊技球90が側面54に押圧されても、側面54と転動面52との間に遊技球90が挟まるなどしてその転動性が不十分となることはない。
本発明の搬送装置10を備える補給樋50を用いて遊技球90を遊技機器に供給する流れを以下説明する。球タンク130(図8を参照)に蓄えられた遊技球90は、補給樋50の上流端に所定の流量で吐出される。球タンク130と転動面52との間には段差があり、遊技球90は自重転動によって所定の初速をもって補給樋50に導入されることになる。補給樋50には、最上流位置にある第一の開口部56(図1を参照)のさらに上流側に、第一の搬送装置10が取り付けられ、回転する突片24によって遊技球90に転動方向への付勢力が与えられる。また遊技球90には、転動面52に設けられた傾斜角φの作用や、数密度の高い遊技球90の流れが幅方向に拡散しようとする力が作用して、幅方向にも転動力が与えられる。開口部56に到達した遊技球90は、かかる幅方向の転動力を受けてシュート140(図8を参照)に導出され、導出路142(同じく図8を参照)を介して遊技機器に送られ遊技に供される。
第一の開口部56より導出されなかった遊技球90は、第二の搬送装置10によって再度付勢力が与えられ、開口部56近傍で勢いを失った転動力を回復して第二の開口部56へと送られる。第二の開口部56の近傍においても上記と同様に幅方向の転動力の作用を受けて、一部の遊技球90がシュート140より良好に導出される。以下の搬送装置10および開口部56についても同様である。
なお開口部同士の間には、複数台の搬送装置10を設けてもよい。すなわち、一つの開口部56を挟んで上流側と下流側に搬送装置10を設けるにあたり、開口部同士の間に設けられる搬送装置10を一台で共用してもよく、または開口部の両側にそれぞれ搬送装置10を個別に設けてもよい。
以上説明した本実施の形態にかかる搬送装置10およびこれを備える補給樋50によれば、上記本発明の効果に加え、さらに以下の技術的効果を得ることができる。
・突片24と側面54との間にクリアランスwを設けることにより、開口部56の近傍を伝う遊技球90の転動方向への流れが緩和され、開口部56への導出が良好となり、また側面54近傍の遊技球90の内側に対して突片24により外向きの付勢力を与えることとなるため、開口部56からの流出が促進される。
・突片24が軸部材22の周面の接線方向に対して回転方向の後方に向けて設けられているため、遊技球90と突片24とが順目に当接し、また遊技球90には転動面52に沿う方向の付勢力が与えられる。
・軸部材22の軸方向に、突片24の形成されていない突片非形成部26を設けることにより、軸部材22の故障停止時にも遊技球90の転動する流路が確保される。
・突片24と転動面52との間にはクリアランスhが設けられているため、突片24の先端は転動面52と接触せず磨耗しにくい。またクリアランスhを遊技球90の半径以下とすることで、遊技球90に与える付勢力が不十分となることもない。
・転動面52の幅方向に急傾斜部58を設けることで、底面部材60が所定の取付誤差をもって遊技島の枠体に設置された場合でも、転動面52は側面54の近傍で傾斜角φがゼロになることがなく、遊技球90が開口部56より導出される流れが不十分となることがない。
・補給樋50に搬送装置10を装着するに際しては、設置高さの低い底面部材60のさらに下方側と係合爪42とを係合させ、側面54の上方とは保持片44を当接させることで搬送装置10が補給樋50に装着可能に構成されているため、作業者は補給樋50の側方にアクセスしてこれを容易に脱着することができる。
<他の実施形態について>
図5は、本発明の第二の実施の形態にかかる搬送装置10およびこれを備える補給樋50の斜視図である。同図に示す搬送装置10は、軸部材22の軸方向に沿って設けられる突片24が幅狭に形成され、突片24と側面54とのクリアランスwが遊技球90の直径の一倍乃至三倍に形成されている。
かかるクリアランスwを設けることにより、開口部56の近傍においてはこれより流出する遊技球90の流れをより良好とすることができる。すなわち転動面52の幅方向の中央においては遊技球90を長手方向に転動させて下流側の遊技機器にこれを搬送し、側面54に近接する外側では、遊技球90の長手方向の流れを遅滞させて開口部56を空過することを防いでいる。かかる場合は、軸部材22の軸方向の中央に突片非形成部26を設けずとも、軸部材22の故障停止時には遊技球90が側面54の近傍側を好適に通過することができる。
図6は、本発明の第三の実施の形態にかかる搬送装置10およびこれを備える補給樋50の斜視図である。同図に示す搬送装置10は、軸部材22の周囲より突出する突片24が、軸部材22の径方向の対向する両外側に設けられるとともに、さらに軸方向に複数枚に分割構成されて互いに異なる角度位置より突出形成されている。
同図で例示する本実施形態の場合、軸部材22には都合四枚の突片24(24a乃至24d)が設けられ、互いに軸部材22まわりに90度ずつずれた角度位置にある。突片24をかかる配置とすることにより、軸部材22が駆動装置16に回転駆動されて一回転する間に突片24によって四回の付勢力が遊技球90に与えられる。したがって上記第一の実施形態の搬送装置10よりも軸部材22の回転速度を減じても同等の付勢力が遊技球90に与えられる。また軸部材22の故障停止時にあっては突片24a乃至24dのいずれか一枚が遊技球90の流れの中に残置される可能性が高くなるものの、軸部材22の周面上に互いに90度ずつずらして設けられた他の三枚の突片は遊技球90と接触しない許容停止角度で停止することから、搬送装置10が遊技球90の流れを完全に堰き止めることがない。
図7は、本発明の第四の実施の形態にかかる搬送装置10およびこれを備える補給樋50の斜視図である。同図に示す搬送装置10は、複数台の搬送装置10に掛架されたトルク伝達部材64を備えている。
同図に示すトルク伝達部材64は、ギア18を介して回転モータ17(図3を参照)と連結された一方の軸部材22と、他の軸部材22’のギア18’との間に掛架された伝動用歯付ベルトであり、一つの回転モータ17によって複数本の軸部材22,22’をともに回転駆動することができる。
なお、本発明の搬送装置10のその他の実施の形態としては、これまで例示してきたように対向部材12を軸部材22とし、付勢部材14を突片24とする態様のほか、例えば回転ブラシ式の搬送装置としてもよい。具体的には、付勢部材14として、転動面52の法線方向を回転軸とし対向部材12より転動面側(下方側)に突出して設けられたブラシ体を用いて遊技球90に付勢力を付与することができる。この場合、駆動装置16には、対向部材12の上部に設置されて回転ブラシを前記回転軸まわりに回転させるモータを用いる。
また本発明の搬送装置10のその他の実施の形態としては、ベルトコンベア式の搬送装置としてもよい。具体的には、転動面52と対向してその上方に設けられる蓋部材を対向部材12とし、付勢部材14を前記蓋部材より突出して設けられたブラシ体とすることができる。さらに駆動装置16として、前記蓋部材に沿ってブラシ体を転動方向に周回駆動するコンベア装置を用いることで、転動面52上の遊技球90に対して転動方向への付勢力を付与することができる。
本発明の第一の実施の形態にかかる搬送装置10およびこれを備える補給樋50の斜視図である。 ホルダ40を備える搬送装置10および補給樋50の斜視図である。 図2に示す補給樋50を長手方向に垂直に切ったIII−III縦断面図および搬送装置10の正面図である。 図3の円X部の拡大図である。 本発明の第二の実施の形態にかかる搬送装置10およびこれを備える補給樋50の斜視図である。 本発明の第三の実施の形態にかかる搬送装置10およびこれを備える補給樋50の斜視図である。 本発明の第四の実施の形態にかかる搬送装置10およびこれを備える補給樋50の斜視図である。 従来の遊技島110の正面図である。
符号の説明
10 搬送装置
12 対向部材
14 付勢部材
16 駆動装置
17 回転モータ
18 ギア
22 軸部材
24 突片
40 ホルダ
50 補給樋
52 転動面
54 側面
56 開口部
60 底面部材
64 トルク伝達部材
90 遊技球

Claims (6)

  1. 転動面上を転動する遊技球を遊技機器に分配供給する補給樋に設けられて、前記遊技球に転動方向への付勢力を付与する搬送装置であって、
    前記転動面と対向して、補給樋に対して着脱可能に設けられる対向部材と、
    前記対向部材より転動面に向けて突出して設けられた付勢部材と、
    前記付勢部材を遊技球の前記転動方向に駆動させて、遊技球に前記転動方向への付勢力を付与する駆動装置と、を備える遊技球搬送装置。
  2. 対向部材が、転動面の幅方向を回転軸方向とし前記駆動装置によって回転駆動される軸部材を備えるとともに、
    付勢部材が、前記軸部材の周面の一箇所または間欠的な複数個所より突出して形成された突片である請求項1に記載の遊技球搬送装置。
  3. 突片が可撓性の軟質性材料からなる請求項2に記載の遊技球搬送装置。
  4. 突片が軸部材の軸方向に複数に分割されるとともに、分割されたそれぞれの突片が当該軸部材の異なる角度位置より突出して形成されている請求項2または3に記載の遊技球搬送装置。
  5. 請求項1から4に記載の遊技球搬送装置を備え、
    前記転動面が、幅方向の中央部より少なくとも一方側に向かう下り傾斜を備えることを特徴とする補給樋。
  6. 転動面の幅方向の少なくとも片側には、遊技球を導出する開口部が形成された側面が当該転動面に沿って立設されるとともに、
    付勢部材と前記側面との間には、1mm以上前記遊技球の直径以下のクリアランスが設けられている請求項5に記載の補給樋。
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