JP2008150184A - ワーク移送装置 - Google Patents

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真樹 久保田
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Abstract

【課題】ワーク載置数及びピッチが異なるキャリア間でワークを効率よく移し替えが行なえるワーク移送装置を提供する。
【解決手段】可動バッファ部5に載置される最大ワーク載置数は第2のキャリア3の載置数の倍数N(N≧2の整数)であり、第2のピックアップ7が可動バッファ部5からワークWをピックアップする前に第1のピックアップ6が第1のキャリア1から可動バッファ部5の空いた移載領域へワークWを必要な数だけ移載する。
【選択図】図1

Description

本発明は、キャリアに載置されて製造工程を経て搬送されるワークをピッチ及び載置数の異なる出荷用のキャリアに移し替えるワーク移送装置に関する。
基板やヒートスラグなどのワークはダイシングされ洗浄乾燥後、運搬用の工程間キャリアに載置されて搬送され、客先で使用される出荷用キャリアに詰め替えて出荷される。工程間キャリアと出荷用キャリアは、ワーク載置数が同じで同ピッチで、洗浄乾燥後に問題がなければ出荷用キャリアを工程間キャリアとして使用するので、ワークをキャリア間で移しかえる必要がない。しかしながら、洗浄乾燥後のワークの仕上がりが一様でなくワーク取り数をできるだけ確保するため、一般に工程間キャリアは出荷用キャリアよりワーク載置数が多くワークピッチが狭いものが用いられる。よって、ワークを工程間キャリアから出荷用キャリアへ移し替える必要がある。
例えば、図4において、工程間キャリア51のワーク載置数が6×3=18個であり、出荷用キャリア52のワーク載置数が2×5=10個であるとする。これをピックアップ装置53により移し替えるとすれば、1回当たりのワークWの詰め替え数はワーク載置数の最大公約数である2個となる。よって、ピックアップ装置53は、工程間キャリア51から出荷用キャリア52へ、ワークWを2個ずつ5往復して移し替えが行なわれる。
特開2002−270622号公報
しかしながら、上述した工程間キャリア51と出荷用キャリア52のワーク詰め替え作業を自動化する場合、ワーク載置数の最大公約数でワークの詰め替えを行なうため、1回の詰め替え数量が少なく単位時間当たりの処理能力が低いという課題がある。
特にキャリア間のワーク載置数の違いや装置製造能力の違いを埋めて効率よくワークを出荷することが現実的な課題になっていた。
本発明は上述した課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、ワーク載置数及びピッチが異なるキャリア間でワークを効率よく移し替えが行なえるワーク移送装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
加工後のワークを載置して工程間を移送する第1のキャリアと、第1のキャリアからピッチ及び載置数を変えてワークが移載される第2のキャリアと、第1のキャリアと第2のキャリアとの間に設けられ、第1のキャリアから移載されるワークを第2のキャリアと同ピッチで一時的に載置する可動バッファ部と、第1のキャリアから可動バッファ部へワークピッチを変更して移送する第1のピックアップと、可動バッファ部から第2のキャリアへ所定ピッチでワークを移送する第2のピックアップを備え、可動バッファ部に載置される最大ワーク載置数は第2のキャリアの載置数の倍数N(N≧2の整数)であり、第2のピックアップが可動バッファ部からワークをピックアップする前に第1のピックアップが第1のキャリアから可動バッファ部の空いた移載領域へワークを必要な数だけ移載することを特徴とする。
また、可動バッファ部は第1のピックアップより移載されたワーク搭載部の周囲に位置決めピンを突き出して位置決めがなされることを特徴とする。
また、第1のピックアップによる最大ワーク移送数Aは第2のピックアップによる最大ワーク移送数Bより多く、可動バッファにワークが移載されてから空になるまでの1サイクルのワーク供給数は、AとBの最小公倍数に設定されることを特徴とする。
上述したワーク移送装置を用いれば、可動バッファ部に載置される最大ワーク載置数は第2のキャリアの載置数の倍数N(N≧2の整数)であるため、第1、第2のピックアップのワーク移送量やピッチ変換の違いを可動バッファ部が吸収して効率の良いワーク移送動作が行なえる。また、第1のキャリアから第2のキャリアへ移し替えられるワークが途切れることなく可動バッファにストックしておくことができる。
また、第2のピックアップが可動バッファ部からワークをピックアップする前に第1のピックアップが第1のキャリアから可動バッファ部の空いた移載領域へ第2のキャリアに載置するワーク数及びワークピッチに合わせて必要な数だけワークを移載するので、ワーク載置数及びピッチが異なるキャリア間で効率よくワークの移し替えが行なえる。
可動バッファ部は第1のピックアップより移載されたワーク搭載部の周囲に位置決めピンを突き出して位置決めがなされるので、第1のキャリアによりピッチ変換して載置される可動バッファ部におけるワークの位置精度が出しやすくなる。よって、第2のピックアップによって可動バッファ部からワークを確実に保持して第2のキャリアへ位置精度良く移し替えが行なえる。
第1のピックアップによるワーク移送数Aは第2のピックアップによるワーク移送数Bより多く、可動バッファ部にワークが移載されてから空になるまでの1サイクルのワーク供給数はAとBの最小公倍数に設定されると、第1のピックアップによる第1のキャリアと可動バッファ部間の移送回数やワーク移送量、第2のピックアップによる可動バッファ部と第2のキャリア間の移送回数やワーク移送量を最適に設定してワークの移載が効率よく行なえる。
以下、本発明に係るワーク移送装置の最良の実施形態について添付図面とともに詳細に説明する。本実施形態は、工場から客先へ出荷されるワーク、例えば樹脂基板、ヒートスラグなどをキャリア間で移し替えるワーク移送装置について説明する。
先ず、ワーク移送装置の概略構成について図1及び図2を参照して説明する。
図1において、第1のキャリアである工程間キャリア1は加工後(例えば洗浄乾燥後)のワークWを載置して工程間を移送する。工程間キャリア1はガイドレール2に沿って移送される。本実施例では、例えば1枚当たりワークWを6×3=18個載置可能な工程間キャリア1を2枚使用して36個ずつ移送される。
第2のキャリアである出荷用キャリア3は工程間キャリア1からピッチ及び載置数を変えてワークWが移載される。本実施例では、例えば1枚当たりワークWを2×5=10個載置可能な出荷用キャリア3を2枚使用して20個ずつ移し替えられる。出荷用キャリア3は、ガイドレール4に沿って移送される。
可動バッファ部5は工程間キャリア1と出荷用キャリア3との間に設けられている。
可動バッファ部5は工程間キャリア1から移載されるワークWを出荷用キャリア3と同ピッチで一時的に載置する。可動バッファ部5に載置される最大ワーク数は第2のキャリア載置数の整数倍(本実施例では2倍の40個)に設定されている。
第1のピックアップ6は工程間キャリア1から可動バッファ部5へワークピッチを変更してワークWを移送する。本実施例では、第1のピックアップ6によるワーク保持数は4列であり、最大ワーク移送数Aは4×6=24個になるように設定されている。第1のピックアップ6は、公知のX−Y駆動機構により工程間キャリア1のワーク塔載ピッチから可動バッファ部5のワーク塔載ピッチへピッチ変換してワークWを移載する。
第2のピックアップ7は可動バッファ部5から出荷用キャリア3へ所定ピッチでワークWを移送する。本実施例では、第2のピックアップ7によるワーク保持数は4列であり、最大ワーク移送数Bは4×5=20個になるように設定されている。第2のピックアップ7がワークWをピックアップする前に第1のピックアップ6が工程間キャリア1から可動バッファ部5の空いた移載領域へワークWを必要数だけ移載する。
図2A、B、Cにおいて、また、可動バッファ部5は第1のピックアップより移載されたワーク搭載部の周囲に位置決めピン8を突き出して位置決めがなされる。位置決めピン8は、可動バッファ部5のワーク塔載部の4辺を取り囲むように林立される。各位置決めピン8の先端側は先細り形状になっており、位置決めピン8が突出することで斜面を通じてワークWのクリアランスが微調整されるようになっている。
図2Bにおいて位置決めピン8は、支持プレート9に立設されている。支持プレート9の裏面側はスライドプレート10に設けられたシリンダ11のロッド12の先端と連結されている。スライドプレート10はベースプレート13に設けられたガイドレール14に沿ってスライド可能に連繋している。また、図2Cにおいてベースプレート13には、スライドプレート10にボールねじなどを通じて連繋してスライドさせる駆動源であるサーボモータ15が設けられている。スライドプレート10は、第1のピックアップ6からワークWの移送動作、第2のピックアップ7からワークWの移送動作に合わせて、サーボモータ15を正回転若しくは逆回転駆動することにより、図2Aの仮想線で示すようにガイドレール14に沿ってスライドするようになっている。尚、図2Aにおいて、可動バッファ部5には、ワークWのセットミスを防ぐため、光センサ16が長手方向両側に設けられている。ワークWがセンサ光を遮るとセットミスと判断して、第1、第2のピックアップ6、7による移送動作を中止するようになっている。
ここで、工程間キャリア1から可動バッファ部5、可動バッファ部5から出荷用キャリア3へのワークの移送動作の一例について図3を参照して説明する。
図3A〜図3Wは、ワーク移送動作の23サイクル分の移送工程を示す。本実施例では可動バッファ部5にワークが移送されてから空になるまで図3A〜図3H、図3I〜図3O、図3P〜図3Wのサイクルを3回繰り返すようになっている。以下では図3A〜図3Hの動作について代表して説明する。
図3Aにおいて、工程間キャリア1にはワークWが18×2=36個満載されて可動バッファ部5の近傍へ搬送される。次に、第1のピックアップ6は、工程間キャリア1からワークW24個を可動バッファ部5へピッチ変換して移送する。工程間キャリア1には12個のワークWが残されている。第1のピックアップ6によるワーク移動動作が終了すると、シリンダ11が作動して可動バッファ部5の位置決めピン8をワークWの周囲に一旦突出させてクリアランスの調整が行なわれる。そして、第2のピックアップ7が可動バッファ部5からワークW20個を出荷用キャリアへピッチ変換することなく移送する。出荷用キャリア20はワークWが移載されると、次の空のキャリアが搬送されてくるようになっている。可動バッファ部5にはワークWが4個残っている。
次に図3Bにおいて、第1のピックアップ6は、工程間キャリア1から残りのワークW12個を可動バッファ部5へピッチ変換して移送する。工程間キャリア1が空になると図3Cにおいて次の工程間キャリア1が搬送される。第1のピックアップ6は更に工程間キャリア1からワークW12個を可動バッファ部5へピッチ変換して移送する。工程間キャリア1には24個のワークWが残されている。また、可動バッファ部5には、ワークWが新たに24個載置されて合計28個載置される。
第1のピックアップ6によるワーク移動動作が終了すると、シリンダ11が作動して可動バッファ部5の位置決めピン8をワークWの周囲に一旦突出させてクリアランスの調整が行なわれる。そして、第2のピックアップ7が可動バッファ部5からワークW20個を出荷用キャリアへピッチ変換することなく移送する。可動バッファ部5にはワークWが8個残っている。
図3Dにおいて、第1のピックアップ6は、工程間キャリア1からワークW24個を可動バッファ部5へピッチ変換して移送する。このとき工程間キャリア1は空になる。また、可動バッファ部5には、ワークWが新たに24個載置されて合計32個載置される。第1のピックアップ6によるワーク移動動作が終了すると、シリンダ11が作動して可動バッファ部5の位置決めピン8をワークWの周囲に一旦突出させてクリアランスの調整が行なわれる。そして、第2のピックアップ7が可動バッファ部5からワークW20個を出荷用キャリアへピッチ変換することなく移送する。可動バッファ部5にはワークWが12個残っている。
図3Eにおいて、新たな工程間キャリア1が搬送されると、第1のピックアップ6は、工程間キャリア1からワークW24個を可動バッファ部5へピッチ変換して移送する。このとき工程間キャリア1にはワークWが12個残っている。また、可動バッファ部5には、ワークWが新たに24個載置されて合計36個載置される。第1のピックアップ6によるワーク移動動作が終了すると、シリンダ11が作動して可動バッファ部5の位置決めピン8をワークWの周囲に一旦突出させてクリアランスの調整が行なわれる。そして、第2のピックアップ7が可動バッファ部5からワークW20個を出荷用キャリアへピッチ変換することなく移送する。
図3Fにおいて、可動バッファ部5にはワークWが16個残っている。第1のピックアップ6は、工程間キャリア1から残りのワークW12個を可動バッファ部5へピッチ変換して移送する。工程間キャリア1が空になると図3Gにおいて次の工程間キャリア1が搬送される。第1のピックアップ6は更に工程間キャリア1からワークW12個を可動バッファ部5へピッチ変換して移送する。工程間キャリア1には24個のワークWが残されている。また、可動バッファ部5には、ワークWが新たに24個載置されて合計40個載置される。
第1のピックアップ6によるワーク移動動作が終了すると、シリンダ11が作動して可動バッファ部5の位置決めピン8をワークWの周囲に一旦突出させてクリアランスの調整が行なわれる。そして、第2のピックアップ7が可動バッファ部5からワークW20個を出荷用キャリアへピッチ変換することなく移送する。
図3Hにおいて、可動バッファ部5にはワークWが20個残っている。更に、第2のピックアップ7は、可動バッファ部5からワークW20個を出荷用キャリア3へピッチ変換することなく移送する。これで可動バッファ部5のワークWが一旦空になる。
この図3G以降では、第1のピックアップ6による工程間キャリア1に残った24個のワークWを可動バッファ部5ヘ移送する移送動作から開始される。このようにワーク移送動作を合計24サイクル繰り返して合計360個のワークWが工程間キャリア1より出荷用キャリア3へ移送される。
以上のように第1のピックアップ6による最大ワーク移送数A(例えば24)は第2のピックアップ7による最大ワーク移送数B(例えば20)より多く、可動バッファ部5にワークWが移載されてから一旦空になるまでの1サイクル(図3A〜図3H)のワーク供給数は、AとBの最小公倍数(120)に設定されている。このサイクルを3回繰り返すことで合計360個のワークWが移送される。
このように、可動バッファ部5への最大ワーク載置数Nを、出荷用キャリア3の載置数を基準にその倍数N(N≧2の整数;本実施例では2倍)となるように設定すると、第1、第2のピックアップ6、7の移送量(ワーク取れ数)やピッチ変換の違いを可動バッファ部5が吸収して効率の良いワーク移送動作が行なえる。
尚、可動バッファ部5に載置されるワークWの数や第1、第2のピックアップ6、7による最大ワーク移送数は、装置能力に応じて任意に設定することが可能である。
ワーク移送装置にレイアウト構成を示す説明図である。 可動バッファ部の上視図、右側面図及び正面図である。 ワーク移送動作の一例を示す説明図である。 従来のワーク移送装置のレイアウト構成を示す説明図である。
符号の説明
1 工程間キャリア
2、4 ガイドレール
3 出荷用キャリア
5 可動バッファ部
6 第1のピックアップ
7 第2のピックアップ
8 位置決めピン
9 支持プレート
10 スライドプレート
11 シリンダ
12 ロッド
13 ベースプレート
14 ガイドレール
15 サーボモータ
16 光センサ

Claims (3)

  1. 加工後のワークを載置して工程間を移送する第1のキャリアと、
    第1のキャリアからピッチ及び載置数を変えてワークが移載される第2のキャリアと、
    第1のキャリアと第2のキャリアとの間に設けられ、第1のキャリアから移載されるワークを第2のキャリアと同ピッチで一時的に載置する可動バッファ部と、
    第1のキャリアから可動バッファ部へワークピッチを変更して移送する第1のピックアップと、
    可動バッファ部から第2のキャリアへ所定ピッチでワークを移送する第2のピックアップを備え、
    可動バッファ部に載置される最大ワーク載置数は第2のキャリアの載置数の倍数N(N≧2の整数)あり、第2のピックアップが可動バッファ部からワークをピックアップする前に第1のピックアップが第1のキャリアから可動バッファ部の空いた移載領域へワークを必要な数だけ移載するワーク移送装置。
  2. 可動バッファ部は第1のピックアップより移載されたワーク搭載部の周囲に位置決めピンを突き出して位置決めがなされる請求項1記載のワーク移送装置。
  3. 第1のピックアップによる最大ワーク移送数Aは第2のピックアップによる最大ワーク移送数Bより多く、可動バッファにワークが移載されてから空になるまでの1サイクルのワーク供給数は、AとBの最小公倍数に設定される請求項1記載のワーク移送装置。
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