JP2008147332A - 固体撮像装置、その製造方法および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】裏面照射型固体撮像装置の光電変換部が形成されるシリコン層の光入射側に、屈折率差を利用した、低コスト、高精度のアライメントマークを形成することを課題とする。
【解決手段】シリコン層13中に形成された光電変換部21と、前記光電変換部21で光電変換された電気信号を処理するもので、前記光電変換部21に入射する光の入射側とは反対側の前記シリコン層13に形成された信号処理部(図示せず)とを備え、前記光の入射側とは反対側の前記シリコン層13に形成された膜厚の異なる領域を有する絶縁膜14と、前記光電変換部21に入射する光の入射側の前記シリコン層13内に、前記絶縁膜14の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなるアライメントマーク31とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】シリコン層13中に形成された光電変換部21と、前記光電変換部21で光電変換された電気信号を処理するもので、前記光電変換部21に入射する光の入射側とは反対側の前記シリコン層13に形成された信号処理部(図示せず)とを備え、前記光の入射側とは反対側の前記シリコン層13に形成された膜厚の異なる領域を有する絶縁膜14と、前記光電変換部21に入射する光の入射側の前記シリコン層13内に、前記絶縁膜14の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなるアライメントマーク31とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、裏面照射型の固体撮像装置、その製造方法および撮像装置に関する
裏面照射型の固体撮像装置は、フォトダイオードが形成されるシリコン基板の一方の面から光を入射し、他方の面に信号回路を形成する。このため、信号回路が形成される面と光入射面の両面でアライメントをとる必要がある。例えば、従来はフォト・ダイオードを形成するシリコン層に、信号回路面と光入射面をつなぐように貫通口を堀り、その貫通孔に絶縁膜を埋め込むことでアライメントマークを形成していた(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、図11(1)に示すように、支持基板111上に絶縁層112を介してシリコン層113が形成された基板を用意し、上記シリコン層113を貫通する孔131を形成する。その後、孔131を埋め込むように絶縁膜132形成した後、シリコン層113上に形成された余剰な絶縁膜を除去し、孔131内部のみに絶縁膜132を残す。
次に、図12(2)に示すように、シリコン層113に、光電変換部121を形成する。さらにシリコン層113上に図示はしなしが、光電変換部121で光電変換された伝記信号を処理する信号回路を形成し、さらに配線層141を形成する。
次に、図13(3)に示すように、支持基板111〔前記図11(1)参照〕を除去した後、各光電変換部121に対応させた色のカラーフィルタ層125を形成する。さらに平坦化膜126を形成した後、各光電変換部121に対応させて集光レンズ127を形成する。
または、図14(4)に示すように、カラーフィルタ層125を形成する前に遮光膜124を形成してもよい。その後、上記説明したのと同様に、カラーフィルタ層125、平坦化膜126、集光レンズ127を形成する。
上記製造方法のように、数μmもあるシリコン層113に貫通孔131を掘り、絶縁膜132を埋め込むには、工程の増加が必要となるので、コストが大きくなるという問題がある。また、前記貫通孔131への絶縁膜132の埋め込み工程では、アスペクトが大きいため、ボイドが発生するという問題がある。さらに、アスペクトの大きな貫通孔131をドライエッチングにより形成するが、貫通孔131の開口部と底部で形状がばらつくため、その分アライメント精度が低くなる。すなわち、光電変換部121の光入射側のアライメント精度が低下することになる。特に、数十nmのアライメント精度を要求されるような工程では、不十分なアライメント精度しか得られない。
解決しようとする問題点は、精度の高いアライメントマークを光入射側に、低コストで形成することが困難な点である。
本発明は、裏面照射型の固体撮像装置の光電変換部が形成される半導体(シリコン)層の光入射側に、屈折率差を利用した、低コスト、高精度のアライメントマークを形成することを課題とする。
請求項1に係る本発明は、半導体層中に形成された光電変換部と、前記光電変換部で光電変換された電気信号を処理するもので、前記光電変換部に入射する光の入射側とは反対側の前記半導体層に形成された信号処理部とを備え、前記光の入射側とは反対側の前記半導体層に形成された膜厚の異なる領域を有する絶縁膜と、前記光電変換部に入射する光の入射側の前記半導体層内に、前記絶縁膜の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなるアライメントマークを備えたことを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、半導体層内に、半導体層の光入射側とは反対側に形成された絶縁膜の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入により、屈折率差を有する領域からなるアライメントマークが形成されていることから、光入射面側は屈折率差を有する領域がアライメントマークとなり、信号回路面側に形成した膜厚の異なる領域の絶縁膜をアライメントマークとすることで、光入射面側と信号回路面側との両面に高精度なアライメントマークを有することができる。
請求項5に係る本発明は、半導体層中に光電変換部を形成する工程と、前記光電変換部に入射する光の入射側とは反対側の前記半導体層に、前記光電変換部で光電変換された電気信号を処理する信号処理部を形成する工程を備え、前記光電変換部を形成する前に、前記光の入射側とは反対側の前記半導体層に膜厚の異なる領域を有する絶縁膜を形成する工程と、前記光電変換部に入射する光の入射側の前記半導体層内に、前記絶縁膜の膜厚差を利用したイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなるアライメントマークを形成する工程とを備えたことを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、前記光電変換部に入射する光の入射側の前記半導体層内に、前記絶縁膜の膜厚差を利用したイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなるアライメントマークを形成することから、光入射面側に屈折率差を有する領域のアライメントマークが形成され、信号回路面側に膜厚の異なる領域の絶縁膜をアライメントマークとすることで、光入射面側と信号回路面側との両面に高精度なアライメントマークを形成することができる。
請求項10に係る本発明は、入射光を集光する集光光学部と、前記集光光学部で集光した光を受光して光電変換する固体撮像装置と、光電変換された信号を処理する信号処理部とを備え、前記固体撮像装置は、半導体層中に形成された光電変換部と、前記光電変換部で光電変換された電気信号を処理するもので、前記光電変換部に入射する光の入射側とは反対側の前記半導体層に形成された信号処理部とを備え、前記光の入射側とは反対側の前記半導体層に形成された膜厚の異なる領域を有する絶縁膜と、前記光電変換部に入射する光の入射側の前記半導体層内に、前記絶縁膜の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなるアライメントマークとを備えたことを特徴とする。
請求項10に係る本発明では、本願発明の固体撮像装置を用いることから、上記説明したのと同様に、高精度なアライメントマークを有する固体撮像装置になる。
請求項1に係る本発明によれば、光入射面側と信号回路面側との両面に高精度なアライメントマークが形成されているため、光電変換部や信号回路部等を高精度に形成することができるとともに、信号回路面側に形成されるトランジスタ、配線、光入射面側に形成される電極取り出しのためのパッド、遮光膜、カラーフィルタ層、集光レンズ(マイクロレンズ)に対するアライメント精度を高めることができるという利点がある。これによって、集光レンズやカラーフィルタ層のずれが抑えられるので、集光特性の向上、混色の防止等の効果が得られる。
請求項5に係る本発明によれば、光入射面側と信号回路面側との両面に低コストで高精度なアライメントマークを形成することができるため、光電変換部や信号回路部等を高精度に形成することができるとともに、信号回路面側に形成されるトランジスタ、配線、光入射面側に形成される電極取り出しのためのパッド、遮光膜、カラーフィルタ層、集光レンズ(マイクロレンズ)に対するアライメント精度を高めて形成することができるので、高性能な固体撮像装置を製造することができるという利点がある。
請求項10に係る本発明によれば、本願発明の固体撮像装置を用いることから、上記説明したのと同様に、集光特性の向上が図れる。
本発明の固体撮像装置に係る実施の形態(第1実施例)を、図1の概略構成断面図によって説明する。
図1に示すように、半導体層13(以下、半導体層の一例としてシリコン層で説明する)の一面側(以下、信号回路部側という)に絶縁膜14が形成されている。上記シリコン層13の光が入射される側(前記絶縁膜14が形成されている側とは反対側、以下、光入射側という)に形成されるアライメントマークの形成領域に対向する領域の上記絶縁膜14は、膜厚の厚い領域14hと膜厚の薄い領域14tとが形成されている。この膜厚の厚い領域14hの膜厚は、例えば数百nmの厚さとし、膜厚の薄い領域14tの膜厚は数十nmの膜厚とする。また、膜厚の薄い領域14tと膜厚の厚い領域14hを用いて、信号回路部側のアライメントマーク15とすることができる。
上記シリコン層13には光電変換部21が形成されている。この光電変換部21は、シリコン層13の厚さによるが、シリコン層13からはみ出さないようにして、信号回路部側より、例えば2μm〜10μm程度の深さに形成されている。
上記光電変換部21の光入射側にはホール蓄積層22が形成されている。このホール蓄積層22を形成することによって、光入射面側のシリコン層13とこのシリコン層に形成される絶縁膜23との界面で発生する暗電流が抑制される。このホール蓄積層22は、例えば、高濃度のp型不純物、例えばホウ素(B)や二フッ化ホウ素(BF2)をドーズ量が1×1017cm-3以上となるように設定したイオン注入で形成される。ここで、ドーズ量を少なくとも5×1016cm-3以上としないと、暗電流の発生が多くなるので、この値がドーズ量の下限となる。
さらに、シリコン層13と絶縁膜23との界面よりシリコン層13中にアライメントマーク31が形成されている。このアライメントマーク31は、上記絶縁膜14の膜厚の厚い領域14hと膜厚の薄い領域14tを通過させたイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなる。すなわち、絶縁膜14の膜厚の厚い領域14hを透過したイオンによって形成された濃度の薄い領域31Lと、絶縁膜14の膜厚の薄い領域14tを透過したイオンによって形成された濃度の濃い領域31Hとからなる。したがって、アライメントマーク31は、濃度の薄い領域31Lと濃度の濃い領域31Hとで、屈折率差が生じる。このため、光入射面側からアライメントマーク31を見ると、信号回路部側で作成したアライメントマーク15が鏡文字になって見ることが可能となる。
上記アライメントマーク31は、例えば、光入射面側に形成される電極取り出し用パッド、遮光膜、カラーフィルタ層、集光レンズ(マイクロレンズ)等を形成するためのアライメントマークとなる。一方、アライメントマーク15は、信号回路部、アライメントマーク31、光電変換部21、ホール蓄積層22等を形成する際のアライメントマークとなる。上記アライメントマーク15、31は、通常のアライメント光(例えば、青色光から赤色光まで、好ましくは波長が400nm〜500nmの光)で、十分に読み取ることが可能であった。
上記アライメントマーク31は、p型不純物で形成されている。例えばp型不純物として、ホウ素(B)または二フッ化ホウ素(BF2)が用いられている。通常、固体撮像装置のシリコン層13にはn型シリコン層を用いる。n型シリコン層を用いて暗電流の発生を抑えるには、光電変換部21自体をn型領域で形成しているので、ホールを蓄積しなければならないため、p型不純物を用いる必要がある。
また、アライメントマーク31は、イオン注入で形成される際に、高エネルギーで行う必要があるため、軽いイオン種であるホウ素(B)系のイオン種、例えばホウ素(B)イオン、二フッ化ホウ素(BF2)イオンを用いることで、シリコン層13への欠陥の発生を少なくすることができる。これによって、固体撮像装置の白点欠陥の発生を抑制、防止することができる。
さらに、シリコン層13には、図示はしないが、光電変換部21で光電変換された電気信号を処理する信号回路部(例えば、電界効果トランジスタ)が形成されている。
上記シリコン層13の信号回路部側には、配線層41が形成されている。この配線層41は、絶縁膜42に被覆されるように、複数層の配線43が形成されている。図示はしていないが、各配線43からは適宜、下層の配線もしくは素子、上層の配線等に接続する接続部が形成されている。なお、上記絶縁膜42は、貼り合わせ工程を考慮して、例えば酸化シリコン膜で形成されている。
上記配線層41(絶縁膜42)側には、第2支持基板51に形成された、例えば酸化シリコン膜の平坦化膜52が、配線層41表面とを貼り合わされている。上記配線層41表面は平坦化処理がなされているため、第2支持基板51側の平坦化膜52との貼り合わせが容易になる。
上記シリコン層13表面(光入射側)には、絶縁膜23が形成されている。また、絶縁膜23には、上記アライメントマーク31を基準とした段差からなる第2アライメントマーク32が形成されている。この段差で形成された第2アライメントマーク32が形成されたことで、その上面に形成される金属層上から、この第2アライメントマーク32を読むことで、金属層のアライメントが可能となる。
上記絶縁膜23上の所定の位置には遮光膜24が形成されている。また上記絶縁膜23上および一部上記遮光膜24上には、各光電変換部21に対応させた色のカラーフィルタ層25が形成されている。さらに平坦化膜26を形成され、各光電変換部21に対応させて集光レンズ27が形成されている。このようにして、固体撮像装置1が構成されている。
上記固体撮像装置1では、シリコン層13内に、シリコン層13の光入射側とは反対側に形成された絶縁膜14の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入により、屈折率差を有する領域からなるアライメントマーク31が形成されていることから、光入射面側は屈折率差を有する領域がアライメントマーク31となり、信号回路面側に形成した膜厚の異なる領域の絶縁膜14をアライメントマーク15とすることで、光入射面側と信号回路面側との両面に高精度なアライメントマークを有することができる。しかも、絶縁膜14の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入によりアライメントマーク31が形成されることから、低コストで形成することが可能になる。また、信号回路部側にアライメントマーク15となる絶縁膜14の膜厚の異なる領域を基準にしたアライメントマーク31であるため、両面に形成されるアライメントマーク31、15は、位置関係が高精度に形成されたものとなる。
したがって、光電変換部や信号回路部等を高精度に形成することができるとともに、信号回路面側に形成されるトランジスタ、配線、光入射面側に形成される電極取り出しのためのパッド、遮光膜、カラーフィルタ層、集光レンズ(マイクロレンズ)に対するアライメント精度を高めることができるという利点がある。これによって、集光レンズやカラーフィルタ層のずれが抑えられるので、集光特性の向上、混色の防止等の効果が得られる。
次に、本発明の固体撮像装置に係る実施の形態(第2実施例)を、図2の概略構成断面図によって説明する。
図2に示すように、固体撮像装置2は、前記図1によって説明した固体撮像装置1において、絶縁膜23上に遮光膜24〔前記図1参照〕を形成しない構成である。したがって、その他の構成部品は前記固体撮像装置1の構成部品と同様である。
次に、本発明の固体撮像装置の製造方法に係る実施の形態(実施例)を、図3〜図9の製造工程断面図によって説明する。
図3(1)に示すように、支持基板11上に絶縁層12を介して半導体層(例えばシリコン層を用いることができ、以下シリコン層で説明する)13が形成された基板を用意し、上記シリコン層13上に絶縁膜14を形成する。上記シリコン層13の光が入射される側に形成されるアライメントマークの形成領域に対向する領域の上記絶縁膜14は、膜厚の厚い領域14hと膜厚の薄い領域14tとが形成されている。一例として、この膜厚の厚い領域14hは、例えば局所酸化法やSTI(Shallow Trench Isolation)法により形成し、膜厚の薄い領域14tはシリコン層13の表面酸化により形成することができる。この膜厚の厚い領域14hの膜厚は、例えば数百nmの厚さとし、膜厚の薄い領域14tの膜厚は数十nmの膜厚とする。少なくとも膜厚の厚い領域14hの膜厚は200nm以上とすることで、後にイオン注入により形成されるアライメントマークの濃度差が1桁以上となり、屈折率差を十分に出すことができるようになる。また、膜厚の薄い領域14tと膜厚の厚い領域14hを用いて、信号回路部を形成する側のアライメントマーク15とすることができる。
次に、図4(2)に示すように、例えばイオン注入法によって、シリコン層13に光電変換部21を形成する。この光電変換部21は、シリコン層13の厚さによるが、シリコン層13からはみ出さないようにして、例えば2μm〜10μm程度の深さに形成される。このとき、シリコン層13上には光電変換部21が形成される領域上に開口部を設けたレジスト膜からなるイオン注入マスク(図示せず)を形成しておく。このイオン注入マスクはイオン注入後に除去する。
また、イオン注入法によって、光電変換部21の光入射側にホール蓄積層22を形成する。このホール蓄積層22を形成することによって、光入射面側のシリコン層13とこのシリコン層に形成される絶縁膜(図示せず)との界面で発生する暗電流を抑制する。このイオン注入では、例えば、高濃度のp型不純物、例えばホウ素(B)や二フッ化ホウ素(BF2)を1×1017cm-3以上のドーズ量で行い、ピニングを行う。このイオン注入マスクはイオン注入後に除去する。このイオン注入では、少なくとも5×1016cm-3以上としないと、暗電流の発生が多くなるので、この値がドーズ量の下限となる。
さらに、シリコン層13の光入射側に形成されるアライメントマーク位置に対向する領域に開口部を設けたレジスト膜からなるイオン注入マスク(図示せず)を形成した後、イオン注入法によって、シリコン層13と絶縁膜12との界面よりシリコン層13中にアライメントマーク31を形成する。このアライメントマーク31は、絶縁膜14の膜厚の厚い領域14hを透過したイオンによって形成された濃度の薄い領域31Lと、絶縁膜14の膜厚の薄い領域14tを透過したイオンによって形成された濃度の濃い領域31Hとからなる。したがって、アライメントマーク31は、濃度の薄い領域31Lと濃度の濃い領域31Hとで、屈折率差が生じる。このため、光入射面側からアライメントマーク31を見ると、信号回路側で作成したアライメントマーク15が鏡文字になって見ることが可能となる。
上記アライメントマーク31は、例えば、光入射面側に形成される電極取り出し用パッド、遮光膜、カラーフィルタ層、集光レンズ(マイクロレンズ)等を形成するためのアライメントマークとなる。一方、先に形成されたアライメントマーク15は、信号回路部、アライメントマーク31、光電変換部21、ホール蓄積層22等を形成する際のアライメントマークとなる。
なお、上記アライメントマーク31を形成するイオン注入と、ホール蓄積層22を形成するイオン注入とを同時に行うことも可能である。このようにアライメントマーク31を形成するイオン注入では、イオン種にp型不純物を用いる、特に、p型不純物として、ホウ素(B)または二フッ化ホウ素(BF2)を用いる。通常、固体撮像装置のシリコン層13にはn型シリコン層を用いる。n型シリコン層を用いて暗電流の発生を抑えるには、光電変換部21自体をn型領域で形成しているので、ホールを蓄積しなければならないため、p型不純物を用いる必要がある。
また、アライメントマーク31を形成するイオン注入では、イオン種にp型不純物のホウ素もしくはホウ素系イオン種を用いることが好ましい。アライメントマーク31を形成するイオン注入は高エネルギーで行う必要があるため、軽いイオン種であるホウ素(B)系のイオン種、例えばホウ素(B)イオン、二フッ化ホウ素(BF2)イオンを用いることで、シリコン層13への欠陥の発生を少なくすることができる。これによって、固体撮像装置の白点欠陥の発生を抑制、防止することができる。
さらに、シリコン層13に、図示はしなしが、光電変換部21で光電変換された電気信号を処理する信号回路部(例えば、電界効果トランジスタ)を形成する。
次に、図5(3)に示すように、シリコン層13上に配線層41を形成する。この配線層41は、絶縁膜42に被覆されるように、複数層の配線43が形成されている。図示はしていないが、各配線43からは適宜、下層の配線もしくは素子、上層の配線等に接続する接続部が形成されている。なお、上記絶縁膜42は、後の工程における貼り合わせ工程を考慮して、例えば酸化シリコン膜で形成される。
次に、図6(4)に示すように、配線層41(絶縁膜42)側に、第2支持基板51に形成された、例えば酸化シリコン膜の平坦化膜52を、配線層41表面とを貼り合わせる。このとき、化学的機械研磨等の研磨技術やエッチング等によって、配線層41表面は平坦化処理をしておく。その後、支持基板11〔前記図3(1)参照〕を研削、研磨、エッチング等の除去加工技術によって除去した後、さらに絶縁層12〔前記図3(1)参照〕を除去して、光入射側のシリコン層13を露出させる。
次に、図7(5)に示すように、シリコン層13表面に絶縁膜23を形成する。そして、アライメントマーク31を基準にして、絶縁膜23をエッチングすることによって段差を形成して第2アライメントマーク32を形成する。この第2アライメントマーク32は、先に形成したアライメントマーク31が読める状態で、かつ第2アライメントマーク32を形成することが可能になった時点で形成しておくことが好ましい。上記アライメントマーク31を形成した後、光入射面側に金属層(例えば配線や遮光膜)を形成する際には、上記アライメントマーク31を読むことが不可能になる。しかしながら、上記段差で形成される第2アライメントマーク32を金属層上から読むことで、アライメントが可能になる。
次に、図8(6)に示すように、上記絶縁膜23上の所定の位置に遮光膜24を形成する。なお、この遮光膜24は形成されない場合もある。
次に、図9(7)に示すように、上記絶縁膜23上および一部上記遮光膜24上に、各光電変換部21に対応させた色のカラーフィルタ層25を形成する。さらに平坦化膜26を形成した後、各光電変換部21に対応させて集光レンズ27を形成する。このようにして、固体撮像装置1を完成させる。
上記固体撮像装置の製造方法では、第2支持基板51の貼り合わせを行ってから、光入射面側を、バックグラインドやエッチングによって、シリコン層13表面を露出させているが、絶縁層12を残すようにした状態であっても、上記アライメントマーク31を読むことが可能となる。このため、光入射面側のシリコン層13上(この場合は絶縁層12上)にパターンを形成する際に、絶縁層12を介した状態でアライメントマーク31を読み込んでも、このアライメントマーク31に合わせることによって、シリコン層13の信号回路側とのアライメントが行えるようになる。
上記固体撮像装置の製造方法は、光電変換部21に入射する光の入射側のシリコン層13内に、絶縁膜14の膜厚差を利用したイオン注入により形成した屈折率差を有する領域、すなわち濃度の薄い領域31Lと、濃度の濃い領域31Hからなるアライメントマーク31を形成することから、光入射面側に屈折率差を有する領域のアライメントマーク31が形成され、信号回路面側に膜厚の異なる領域の絶縁膜14をアライメントマーク15とすることで、光入射面側と信号回路面側との両面に高精度なアライメントマークを形成することができる。しかも、絶縁膜14の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入によりアライメントマーク31を形成することから、低コストで形成することが可能になる。また、信号回路部側にアライメントマーク15となる絶縁膜14の膜厚の異なる領域を基準にしたアライメントマーク31であるため、両面に形成されるアライメントマーク31、15は、位置関係が高精度に形成されたものとなる。
したがって、光入射面側と信号回路面側との両面に低コストで高精度なアライメントマーク31、15を形成することができるため、光電変換部21や信号回路部等を高精度に形成することができるとともに、信号回路部側に形成されるトランジスタ、配線、光入射面側に形成される電極取り出しのためのパッド、遮光膜24、カラーフィルタ層25、集光レンズ(マイクロレンズ)27に対するアライメント精度を高めて形成することができるので、高性能な固体撮像装置1を製造することができるという利点がある。
次に、本発明の撮像装置に係る一実施の形態(実施例)を、図10のブロック図によって説明する。
図10に示すように、撮像装置80は、撮像部81に固体撮像装置(図示せず)を備えている。この撮像部81の集光側には像を結像させる結像光学系82が備えられ、また、撮像部81には、それを駆動する駆動回路、固体撮像装置で光電変換された信号を画像に処理する信号処理回路等を有する信号処理部83が接続されている。また上記信号処理部によって処理された画像信号は画像記憶部(図示せず)によって記憶させることができる。このような撮像装置80において、上記固体撮像素子には、前記実施の形態で説明した固体撮像装置1または固体撮像装置2を用いることができる。
本発明の撮像装置80では、本願発明の固体撮像装置1または固体撮像装置2を用いることから、上記説明したのと同様に、各画素の光電変換部の面積が十分に確保される。よって、画素特性、例えば高感度化が可能になるという利点がある。
なお、本発明の撮像装置80は、上記構成に限定されることはなく、固体撮像装置を用いる撮像装置であれば如何なる構成のものにも適用することができる。
上記固体撮像装置1、2はワンチップとして形成された形態であってもよいし、撮像部と、信号処理部または光学系とがまとめてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態であってもよい。また、本発明は、固体撮像装置のみではなく、撮像装置にも適用可能である。この場合、撮像装置として、高画質化の効果が得られる。ここで、撮像装置は、例えば、カメラや撮像機能を有する携帯機器のことを示す。また「撮像」は、通常のカメラ撮影時における像の撮りこみだけではなく、広義の意味として、指紋検出なども含むものである。
1…固体撮像装置、13…半導体(シリコン)層 、14…絶縁膜、21…光電変換部、31…アライメントマーク
Claims (10)
- 半導体層中に形成された光電変換部と、
前記光電変換部で光電変換された電気信号を処理するもので、前記光電変換部に入射する光の入射側とは反対側の前記半導体層に形成された信号処理部とを備え、
前記光の入射側とは反対側の前記半導体層に形成された膜厚の異なる領域を有する絶縁膜と、
前記光電変換部に入射する光の入射側の前記半導体層内に、前記絶縁膜の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなるアライメントマークと
を備えたことを特徴とする固体撮像装置。 - 前記アライメントマークの屈折率差を有する領域は前記イオン注入による濃度差を有する複数の領域からなる
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記アライメントマークは濃度の異なる複数のp型不純物領域からなる
ことを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。 - 前記p型不純物領域を形成するp型不純物にホウ素もしくはホウ素系イオン種を用いる
ことを特徴とする請求項3記載の固体撮像装置。 - 半導体層中に光電変換部を形成する工程と、
前記光電変換部に入射する光の入射側とは反対側の前記半導体層に、前記光電変換部で光電変換された電気信号を処理する信号処理部を形成する工程を備え、
前記光電変換部を形成する前に、前記光の入射側とは反対側の前記半導体層に膜厚の異なる領域を有する絶縁膜を形成する工程と、
前記光電変換部に入射する光の入射側の前記半導体層内に、前記絶縁膜の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなるアライメントマークを形成する工程と
を備えたことを特徴とする固体撮像装置の製造方法。 - 前記絶縁膜は膜厚の異なる酸化膜で形成され、
前記絶縁膜を通して前記半導体層中にイオン注入を行い、前記絶縁膜の膜厚差を利用して濃度差を有するイオン注入領域を形成することで、前記屈折率差を有する領域を形成する
ことを特徴とする請求項5記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記アライメントマークの形成するイオン注入工程で、前記光電変換部の光入射側にホール蓄積層を前記イオン注入により形成する
ことを特徴とする請求項6記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記イオン注入はp型不純物を用いる
ことを特徴とする請求項7記載の固体撮像装置の製造方法。 - 前記p型不純物にホウ素もしくはホウ素系イオン種を用いる
ことを特徴とする請求項8記載の固体撮像装置の製造方法。 - 入射光を集光する集光光学部と、
前記集光光学部で集光した光を受光して光電変換する固体撮像装置と、
光電変換された信号を処理する信号処理部とを備え、
前記固体撮像装置は、
半導体層中に形成された光電変換部と、
前記光電変換部で光電変換された電気信号を処理するもので、前記光電変換部に入射する光の入射側とは反対側の前記半導体層に形成された信号処理部とを備え、
前記光の入射側とは反対側の前記半導体層に形成された膜厚の異なる領域を有する絶縁膜と、
前記光電変換部に入射する光の入射側の前記半導体層内に、前記絶縁膜の膜厚の異なる領域を通過させたイオン注入により形成した屈折率差を有する領域からなるアライメントマークと
を備えたことを特徴とする撮像装置。
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- 2006-12-08 JP JP2006331558A patent/JP2008147332A/ja active Pending
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