JP2008137499A - 車両用サイドエアバッグ装置 - Google Patents

車両用サイドエアバッグ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008137499A
JP2008137499A JP2006325856A JP2006325856A JP2008137499A JP 2008137499 A JP2008137499 A JP 2008137499A JP 2006325856 A JP2006325856 A JP 2006325856A JP 2006325856 A JP2006325856 A JP 2006325856A JP 2008137499 A JP2008137499 A JP 2008137499A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
side airbag
vehicle
seat back
door
deployment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006325856A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4640325B2 (ja
Inventor
Osamu Fukawatase
修 深渡瀬
Yasuji Ito
保司 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006325856A priority Critical patent/JP4640325B2/ja
Publication of JP2008137499A publication Critical patent/JP2008137499A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4640325B2 publication Critical patent/JP4640325B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】部品点数を増加させることなく、サイドエアバッグを正規の展開方向である車両前方側へ膨張展開させる。
【解決手段】シートバックパッド側部24におけるサイドエアバッグ18の展開領域に臨む位置にプレート58を接合すると共に、その後端部58B’とシートバックフレーム側部22の前側屈曲部22Cとの間に隙間62を設けた。これにより、サイドエアバッグ18が膨張展開する初期(第2縫合糸40の破断前)にサイドエアバッグ18の一部18Cが隙間62から車両幅方向内側へ入り込み、プレート58の後部58Bを矢印A方向へ押圧する。このため、プレート58の前部58Aが矢印B方向へ押出され、その結果、サイドエアバッグ18が車両幅方向内側へ展開するのを阻止して車両前方側へ展開させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、作動することによりガスを発生するガス発生手段と、折り畳み状態で配置されると共にガス発生手段によって発生したガスの供給を受けて膨張し車両用ドアに沿って車両前方側へ展開するサイドエアバッグと、を含んで構成された車両用サイドエアバッグ装置に関する。
下記特許文献1には、シート付けの車両用サイドエアバッグ装置が開示されている。簡単に説明すると、この車両用サイドエアバッグ装置では、シートバックフレームの側部前端側に回転軸回りに揺動可能とされた展開安定板が設けられている。この展開安定板は、車両用サイドエアバッグ装置のサイドエアバッグよりも車両前方側に位置して車両前後方向に延在されている。さらに、展開安定板の隣接位置にはストッパが配設されており、展開安定板がサイドエアバッグのバッグ膨張圧を受けた際に耐えられるようになっている。従って、サイドエアバッグが膨張してシートバックの表皮を開裂させる前までに、サイドエアバッグが車両内側へ膨張しようとするのを展開安定板によって規制することができる。また、展開安定板は回転軸回りに揺動可能とされているため、乗員が着座しているときに、シートバックの中央側から側部側へ荷重が入っても展開安定板は回転軸回りに揺動するので、シート反力に違和感が生じない、というものである。
特開2006−137398号公報
しかしながら、上記先行技術に開示された構成による場合、サイドエアバッグのバッグ膨張圧を受けた際に展開安定板が揺動し過ぎないようにストッパをシートバックフレームに設ける必要があるが、バッグ膨張圧はかなり大きいのでストッパをシートバックフレームに強固に取り付けておく必要がある。このため、部品点数が増加すると共にコストアップ及び重量アップを招く。
本発明は上記事実を考慮し、部品点数を増加させることなく、サイドエアバッグを正規の展開方向である車両前方側へ膨張展開させることができる車両用サイドエアバッグ装置を得ることが目的である。
請求項1の発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、シートバックフレームのドア側の側部とこれを覆うシートバックパッドのドア側の側部との間に形成された空間部に配置され、作動することによりガスを発生するガス発生手段と、折り畳み状態で配置されると共にガス発生手段によって発生したガスの供給を受けて膨張し車両用ドアに沿って車両前方側へ展開するサイドエアバッグと、を含んで構成されたサイドエアバッグ装置本体部と、前記シートバックパッドのドア側の側部におけるサイドエアバッグの展開領域に臨む位置に接合され、サイドエアバッグの展開方向が車両用ドアに沿った車両前方側となるようにサイドエアバッグの展開方向を制御する展開方向制御部材と、シートバックパッドのドア側の側部を覆う表皮を開裂させる前にサイドエアバッグの一部をシートバックパッド側へ入り込ませて展開方向制御部材の前部を車両幅方向外側へ傾倒させる傾倒手段と、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の車両用サイドエアバッグ装置において、前記傾倒手段は、前記展開方向制御部材の後部と前記シートバックフレームのドア側の側部との間に設けられた隙間である、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の車両用サイドエアバッグ装置において、前記サイドエアバッグは、乗員の胸部に対応して膨張展開される胸部保護部と、この胸部保護部と連通されかつ乗員の頭部に対応して膨張展開される頭部保護部と、を含んで構成されている、ことを特徴とする。
請求項1記載の本発明によれば、サイドエアバッグ装置本体部が備えるガス発生手段が作動するとガスが発生し、折り畳み状態で配置されたサイドエアバッグ内に供給される。これにより、サイドエアバッグが膨張し、シートバックパッドのドア側の側部を覆う表皮を開裂させようとする。
ここで、本発明では、シートバックパッドのドア側の側部におけるサイドエアバッグの展開領域に臨む位置に展開方向制御部材を接合すると共に傾倒手段を設けたので、サイドエアバッグが膨張し始めた初期にサイドエアバッグの一部がシートバックパッド側へ入り込む。これにより、展開方向制御部材の前部が車両幅方向外側へ傾倒される。従って、展開方向制御部材の前部がサイドエアバッグのバッグ膨張圧を受けて車両幅方向内側へ傾倒するのを抑制又は防止することができる。その結果、展開方向制御部材の本来の機能が発揮され、サイドエアバッグは車両用ドアに沿った車両前方側へ向けて展開される。
しかも、本発明によれば、展開方向制御部材がシートバックパッドのドア側の側部におけるサイドエアバッグの展開領域に接合されており、かつ傾倒手段は表皮が開裂される前にサイドエアバッグの一部をシートバックパッド側へ入り込ませることができる構成であればよいので、傾倒手段として特別な部品を設けることなく成立させることが可能である。
請求項2記載の本発明によれば、展開方向制御部材の後部とシートバックフレームのドア側の側部との間に設けられた隙間によって傾倒手段が構成されているため、この隙間からサイドエアバッグの一部がシートバックパッド側へ入り込む。これにより、展開方向制御部材の後部が車両幅方向内側へ押圧されるので、展開方向制御部材の前部は反対側である車両幅方向外側へ押圧されることになる。
しかも、展開方向制御部材の後部とシートバックフレームのドア側の側部との間に隙間を設ける構成であるため、何らの部品点数の増加もなく、又隙間を設ける分、展開方向制御部材の部材長を短くすることができる。
請求項3記載の本発明によれば、サイドエアバッグが表皮を開裂させて車両用ドアに沿って車両前方側へ膨張展開すると、乗員の胸部に対応して設けられた胸部保護部が最初に膨張展開され、続いて乗員の頭部に対応して設けられた頭部保護部が膨張展開される。
ここで、本発明によれば、展開途中のサイドエアバッグの一部が乗員のショルダ側のウエビング等に引っ掛かることを抑制することができるので、容量が大きいこのタイプのサイドエアバッグに特に有効である。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、部品点数を増加させることなく、サイドエアバッグを正規の展開方向である車両前方側へ膨張展開させることができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、構造の簡素化とサイドエアバッグの車両幅方向内側への膨張展開の抑制又は防止とを両立させることができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置は、側面衝突時に乗員の胸部のみならず、頭部をも効果的に保護することができるという優れた効果を有する。
〔第1実施形態〕
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置の第1実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。
図2には、本実施形態に係るサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートのサイドエアバッグ展開状態の全体斜視図が示されている。また、図1には、当該車両用シートのシートバックのサイドエアバッグ装置配設部位での周辺構造を拡大して示す要部拡大平断面図が示されている。
これらの図に示されるように、車両用シート10は、乗員が着座するシートクッション12と、このシートクッション12の後端部に傾倒可能に支持されて乗員の背もたれとして利用されるシートバック14と、このシートバック14の上端部に上下動可能に支持されて乗員の頭部を支持するヘッドレスト16と、を含んで構成されている。さらに、シートバック14は、シート幅方向中央部に配置され乗員の背中を直接支持する中央部14Aと、この中央部14Aの車両幅方向外側の端部に一体的に設けられたドア側サイド部14Bと、中央部14Aの車両幅方向内側の端部に一体的に設けられたトンネル側(内側)サイド部14Cとを備えている。なお、ドア側サイド部14B及びトンネル側サイド部14Cは、いずれも車両前方側へ隆起した形状になっている。
上述したドア側サイド部14Bの高さ方向中間部には、側面衝突時にサイドエアバッグ18をサイドドア19の内側に沿ってシート前方側へ膨張展開させるサイドエアバッグ装置20が内設されている。以下、サイドエアバッグ装置20の周辺構造について詳細に説明する。
図1に示されるように、ドア側サイド部14Bの略中央には、プレス成形によって断面形状が略L字状に形成されたシートバックフレーム側部22がシートバック高さ方向に沿って配設されている。なお、シートバックフレームは正面視で下方が開放された略コ字状に構成されており、その内の両サイドにシートバックフレーム側部22が配置されている。シートバックフレーム側部22は、車両前後方向に沿って延在する略平板状の基部22Aと、基部22Aの後端部から車両幅方向内側へ略直角に屈曲された後側屈曲部22Bと、基部22Aの前端部から車両幅方向内側へ略直角に屈曲された前側屈曲部22Cと、によって構成されている。
上記シートバックフレーム側部22の基部22A及び前側屈曲部22Cの周囲には、平断面形状が略C字状に形成されたシートバックパッド側部24が配設されている。シートバックパッド側部24は所定硬度のウレタンフオーム等によって構成されており、車両前後方向に沿って直線状に配置された所定厚さのパッド側部24Aと、このパッド側部24Aの前部からシートバックパッド前部26側へ延出されたラウンド形状のパッド前部24Bと、パッド側部24Aの後端部から車両幅方向内側へ延出されたパッド後部24Cと、によって構成されている。
さらに、上述したパッド側部24Aの外側(車両幅方向外側)には、シートサイド側表皮30が配置されている。また、パッド前部24Bの外側(車両前方側)には、フロントサイド側表皮32が配置されている。フロントサイド側表皮32の内端部32Aは、シートバックパッド前部26の前面を覆うフロントセンタ側表皮34の外端部34Aと第1縫合糸36によって縫合されている。また、フロントサイド側表皮32の外端部32Bは、シートサイド側表皮30の前端部30Aと第2縫合糸40で縫合されている。さらに、シートサイド側表皮30の後端部30Bは、シートバックパッド前部26の背面側を通るリヤ側表皮42の外側端部42Aと第3縫合糸44で縫合されている。
上述したシートバックフレーム側部22の基部22Aとシートバックパッド側部24のパッド側部24Aとの間には空間部としての所定幅のスペース50が形成されており、このスペース50内にサイドエアバッグ装置20が配設されている。
サイドエアバッグ装置20は、略箱体形状にサブアッセンブリ化されたサイドエアバッグ装置本体部52と、このサイドエアバッグ装置本体部52の前方側に配置されてサイドエアバッグ18の膨張展開方向を制御する展開方向制御部材としてのプレート58と、によって構成されている。
サイドエアバッグ装置本体部52は、作動することによりガスを発生する略円柱形状のインフレータ56と、このインフレータ56の車両前方側に折り畳み状態で配設されたサイドエアバッグ18と、を主要部として構成されている。なお、一般には、サイドエアバッグ装置本体部52はその外郭を構成するケースを備えており、そのケースがシートバックフレーム側部22の基部22Aに固定及び支持されるようになっている。但し、ケースは必ずしも必須ではなく、ケースレスタイプであってもよい。
インフレータ56は長手方向が略車両上下方向となるように配置されており、長手方向の一端部側にガス噴出部が設けられている。また、インフレータ56の車両前方側に配置されるサイドエアバッグ18は、図2に示されるように、膨張展開状態で、乗員の胸部に対応して膨張展開される胸部保護部18Aと、この胸部保護部18Aと連通されかつ乗員の頭部に対応して膨張展開される頭部保護部18Bと、を含んで構成された側面視で縦長かつ大型のバッグとされている。
ここで、上述したシートバックパッド側部24におけるサイドエアバッグ18の展開領域に臨む位置、即ちパッド前部24Aの裏面でシートバックフレーム側部22の前側屈曲部22Cと車両前後方向に対向する傾斜面には、平板状のプレート58が接合されている。なお、プレート58は、パッド前部24Aの裏面に接着剤で接着されていてもよいし、インサート成形によって設定してもよい。
プレート58は組付状態では前部58Aが後部58Bよりも車両幅方向外側に位置するように傾斜した状態で配置されている。さらに、プレート58の後端部58B’はシートバックフレーム側部22の前側屈曲部22Cから車両前方側へ所定距離だけオフセットして配置されている。このため、プレート58の後端部58B’と前側屈曲部22Cとの間には前後方向幅が所定幅に設定された傾倒手段としての隙間60が形成されており、この隙間60にパッド前部24Aの側面62が位置されている。
(本実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
側面衝突時になると、図示しないエアバッグセンサによって側面衝突状態が検知され、その信号がエアバッグECUに入力される。エアバッグECUでは、車両用サイドエアバッグ装置20を作動させるべきか否かを入力信号に基づいて判断し、「サイドエアバッグ作動」と判断すると、インフレータ56に所定の電流が通電される。これにより、インフレータ56が作動してガスが発生し、ガス噴出部のガス噴出孔からガスが噴出される。その結果、シートバック14のドア側サイド部14B内に折り畳み状態で格納されていたサイドエアバッグ18が膨張し、シートサイド側表皮30の前端部30Aとフロントサイド側表皮32の外端部32Bとを縫合する第2縫合糸40を破断させて表皮を開裂させようとする。
ここで、本実施形態では、シートバックパッド側部24におけるサイドエアバッグ18の展開領域に臨む位置にプレート58を接合すると共にプレート58の後端部58B’とシートバックフレーム側部22の前側屈曲部22Cとの間に所定幅の隙間60を設けたので、図3に示されるように、サイドエアバッグ18が膨張し始めた初期(第2縫合糸40が破断する前の段階)に、サイドエアバッグ18の一部18Cが隙間60からパッド前部24Bの側面62を車両幅方向内側へ押圧し、パッド前部24B側へ入り込む。これにより、プレート58の後部58Bが略車両幅方向内側(図3の矢印A方向側)へ押圧され、プレート58の前部58Aは反対側である略車両幅方向外側(図3の矢印B方向側)へ押圧される。従って、プレート58の前部58Aがサイドエアバッグ18のバッグ膨張圧を受けて略車両幅方向内側へ傾倒するのを抑制又は防止することができる。その結果、プレート58の本来の機能が発揮され、図4に一点鎖線で示されるように、サイドエアバッグ18はサイドドア19のドアトリムに沿った車両前方側へ向けて展開される。なお、図4に二点鎖線で図示した展開状態が、サイドエアバッグ18が略車両幅方向内側へ傾倒した方向へ展開していった場合を示している。
なお、上記の如くして、サイドエアバッグ18が膨張展開すると、乗員の胸部とサイドドア19との間に胸部保護部18Aが介在され、乗員の頭部とサイドドア19との間に頭部保護部18Bが介在されて、それぞれ乗員の胸部及び頭部を保護する。また、サイドエアバッグ19が展開するに際しては、インフレータ56のガス噴出部に近い方に位置する胸部保護部18Aが先に膨張し、その後に胸部保護部18Aと連通された頭部保護部18Bが膨張される。
しかも、本実施形態によれば、プレート58がシートバックパッド側部22におけるサイドエアバッグ18の展開領域に接合されており、かつプレート58の前部58Aを車両幅方向外側へ押出させる傾倒手段を隙間60によって構成したので、傾倒手段として特別な部品を設ける必要もない。
その結果、本実施形態によれば、部品点数を増加させることなく、サイドエアバッグ18を正規の展開方向である車両前方側へ膨張展開させることができる。また、部品点数が増えないので、重量増加及びコストアップといった不利も生じない。
また、隙間60を設ける分、後述する第2実施形態に比べて、プレート58の部材長を短くすることができる。その結果、構造の簡素化を図ることができる。
さらに、前述したように、本実施形態では、サイドエアバッグ18が表皮を開裂させてサイドドア19の内側面に沿って車両前方側へ膨張展開すると、乗員の胸部に対応して設けられた胸部保護部18Aが最初に膨張展開され、続いて乗員の頭部に対応して設けられた頭部保護部18Bが膨張展開される。従って、側面衝突時に乗員の胸部のみならず、頭部をも効果的に保護することができる。特に、展開途中のサイドエアバッグ18が乗員のショルダ側のウエビング等に引っ掛かることを抑制することができるので、容量が大きいこのタイプのサイドエアバッグ18に特に有効である。
〔第2実施形態〕
以下、図5及び図6を用いて、本発明に係る車両用サイドエアバッグ装置の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図5及び図6に示されるように、この第2実施形態では、展開方向制御手段としてのプレート70が平断面視で略への字状をなしており、更に前部70Aと後部70Bとの境界部(プレート70の屈曲部)の内側面には傾倒手段としてのノッチ72が形成されている。このノッチ72が形成された部位の肉厚は薄くなっているため、プレート70の他の部位に比べて剛性が低くなっている。また、プレート70の後部70Bは、前述した第1実施形態における隙間60(図1参照)を塞ぐように配置されている。
(作用・効果)
上記構成によれば、図6に示されるように、前面衝突時にサイドエアバッグ18が膨張し、そのバッグ膨張圧がプレート70の後部70Bに作用すると、プレート70は剛性が低いノッチ72が形成された部位で破断される。これにより、プレート70は前部70Aと後部70Bとに分断される。分断後は、前述した第1実施形態と同様の状態となり、プレート70の前部70Aの後端側70A1には矢印A方向への押圧力が作用し、反対に前部70Aの前端側70A2には矢印B方向の押圧力が作用する。その結果、サイドエアバッグ18が車両幅方向内側へ展開していくのを防止することができ、サイドエアバッグ18をサイドドア19の内側で車両前方側へ展開させることができる。
〔上記実施形態の補足説明〕
(1)上述した各実施形態では、前面衝突することによりサイドエアバッグ装置20が作動する構成となっていたが、これに限らず、フロントバンパの中央部等にプリクラッシュセンサを搭載して、前面衝突予測(予知)時にもサイドエアバッグ装置20が作動する構成にしてもよい。
(2)上述した各実施形態では、胸部保護部18A及び頭部保護部18Bから成るサイドエアバッグ18を備えたサイドエアバッグ装置20に対して本発明を適用したが、これに限らず、胸部保護部18Aのみを備えたサイドエアバッグを備えたサイドエアバッグ装置等に対して本発明を適用してもよい。
(3)上述した第2実施形態では、平断面視で略への字状に形成されかつ屈曲部にノッチ72が形成されたプレート70をパッド前部24Bの裏面に接合したが、これに限らず、異なるプレート形状を採用してもよい。例えば、パッド前部24Bのプレート配設部位の断面形状を多少変更すれば、平断面視でプレート70とは凸部(屈曲部)の方向が左右反対となる略への字状に形成されたプレートを配設することも可能である。この場合、ノッチを形成する必要がなくなるので、成形が容易である。また、サイドエアバッグの一部がプレートの後部を車両幅方向内側へ押圧すると、梃子の原理で、プレートの前部が車両幅方向外側へ傾倒されるようにできるので、より効果的である。
(4)上述した各実施形態では、展開方向制御部材として平断面視で直線状に形成されたプレート58、略への字状に屈曲されたプレート72を用いたが、これに限らず、高密度のフェルトを接着剤でパッド前部24Bの裏面に接着したもの又はパッドと一体発泡して接合したもの、或いは、通常密度のフェルトに樹脂を含浸させて剛性を付与したものを接着剤にて接着したもの又はパッドと一体発泡して接合したものにしてもよい。すなわち、これらの構成も、本発明における「展開方向制御部材」の概念に含まれる構成である。
第1実施形態に係るサイドエアバッグ装置の要部を拡大して示す平断面図である。 図1に示されるサイドエアバッグ装置を備えた車両用シートを、サイドエアバッグ展開状態で示す全体斜視図である。 図1に示される状態からサイドエアバッグが膨張し始めた展開初期段階の状態を示す図1に対応する平断面図である。 図3に示される状態からサイドエアバッグが表皮を開裂させて車両前方側へ膨張展開していく様子を示す図3に対応する平断面図である。 第2実施形態に係るサイドエアバッグ装置の要部を拡大して示す図1に対応する平断面図である。 図5に示される状態からサイドエアバッグが膨張し始めた展開初期段階の状態を示す図5に対応する平断面図である。
符号の説明
18 サイドエアバッグ
18A 胸部保護部
18B 頭部保護部
18C 一部
19 サイドドア(車両用ドア)
20 車両用サイドエアバッグ装置
22 シートバックフレーム側部(シートバックフレームのドア側側部)
24 シートバックパッド側部(シートバックパッドのドア側側部)
30 シートサイド表皮
32 フロントサイド表皮
40 第2縫合糸
50 スペース(空間部)
52 サイドエアバッグ装置本体部
58 プレート(展開方向制御部材)
58A 前部
58B 後部
56 インフレータ(ガス発生手段)
60 隙間(傾倒手段)
70 プレート(展開方向制御部材)
70A2 前端側(前部)
72 ノッチ(傾倒手段)

Claims (3)

  1. シートバックフレームのドア側の側部とこれを覆うシートバックパッドのドア側の側部との間に形成された空間部に配置され、作動することによりガスを発生するガス発生手段と、折り畳み状態で配置されると共にガス発生手段によって発生したガスの供給を受けて膨張し車両用ドアに沿って車両前方側へ展開するサイドエアバッグと、を含んで構成されたサイドエアバッグ装置本体部と、
    前記シートバックパッドのドア側の側部におけるサイドエアバッグの展開領域に臨む位置に接合され、サイドエアバッグの展開方向が車両用ドアに沿った車両前方側となるようにサイドエアバッグの展開方向を制御する展開方向制御部材と、
    シートバックパッドのドア側の側部を覆う表皮を開裂させる前にサイドエアバッグの一部をシートバックパッド側へ入り込ませて展開方向制御部材の前部を車両幅方向外側へ傾倒させる傾倒手段と、
    を有することを特徴とする車両用サイドエアバッグ装置。
  2. 前記傾倒手段は、前記展開方向制御部材の後部と前記シートバックフレームのドア側の側部との間に設けられた隙間である、
    ことを特徴とする請求項1記載の車両用サイドエアバッグ装置。
  3. 前記サイドエアバッグは、乗員の胸部に対応して膨張展開される胸部保護部と、この胸部保護部と連通されかつ乗員の頭部に対応して膨張展開される頭部保護部と、を含んで構成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用サイドエアバッグ装置。
JP2006325856A 2006-12-01 2006-12-01 車両用サイドエアバッグ装置 Expired - Fee Related JP4640325B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006325856A JP4640325B2 (ja) 2006-12-01 2006-12-01 車両用サイドエアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006325856A JP4640325B2 (ja) 2006-12-01 2006-12-01 車両用サイドエアバッグ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008137499A true JP2008137499A (ja) 2008-06-19
JP4640325B2 JP4640325B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=39599431

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006325856A Expired - Fee Related JP4640325B2 (ja) 2006-12-01 2006-12-01 車両用サイドエアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4640325B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010042719A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Toyota Motor Corp シートバック構造
JP2010254232A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Toyota Boshoku Corp サイドエアバック装置を備えた車両用シート
JP2013203349A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Toyota Motor Corp 車両用シート

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04356246A (ja) * 1991-02-14 1992-12-09 Mazda Motor Corp 車体側部のエネルギ吸収構造
JPH08258661A (ja) * 1995-03-24 1996-10-08 Ikeda Bussan Co Ltd 車両の側突用エアバッグ装置
JPH09323609A (ja) * 1996-06-04 1997-12-16 Toyoda Gosei Co Ltd エアバッグ装置付き自動車シート
JPH10230811A (ja) * 1997-02-19 1998-09-02 Mitsubishi Motors Corp エアバックモジュールの取付構造
JPH1191477A (ja) * 1997-09-19 1999-04-06 Nissan Motor Co Ltd 自動車の側突用エアバッグ装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04356246A (ja) * 1991-02-14 1992-12-09 Mazda Motor Corp 車体側部のエネルギ吸収構造
JPH08258661A (ja) * 1995-03-24 1996-10-08 Ikeda Bussan Co Ltd 車両の側突用エアバッグ装置
JPH09323609A (ja) * 1996-06-04 1997-12-16 Toyoda Gosei Co Ltd エアバッグ装置付き自動車シート
JPH10230811A (ja) * 1997-02-19 1998-09-02 Mitsubishi Motors Corp エアバックモジュールの取付構造
JPH1191477A (ja) * 1997-09-19 1999-04-06 Nissan Motor Co Ltd 自動車の側突用エアバッグ装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010042719A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Toyota Motor Corp シートバック構造
JP2010254232A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Toyota Boshoku Corp サイドエアバック装置を備えた車両用シート
JP2013203349A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Toyota Motor Corp 車両用シート

Also Published As

Publication number Publication date
JP4640325B2 (ja) 2011-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11390234B2 (en) Vehicle seat airbag system and vehicle seat
JP4760533B2 (ja) エアバッグ装置
JP4337850B2 (ja) 運転席用エアバッグ装置
JP6183342B2 (ja) 車両用乗員保護装置
KR102362655B1 (ko) 사이드 에어백 장치
RU2662884C1 (ru) Сиденье транспортного средства с устройством боковой подушки безопасности
US10518738B2 (en) Side airbag device
JP2009298378A (ja) サイドエアバッグ装置
WO2007049536A1 (ja) 乗員拘束装置及び座席
JP2921559B2 (ja) 車両の側突用エアバッグ装置
JP5195852B2 (ja) 車両用シート
JP5036519B2 (ja) サイドエアバッグ装置内蔵車両用シート
JP2020055500A (ja) 車両用シート構造
EP0965494B1 (en) Vehicle seat
JP2008094235A (ja) 車両用乗員保護装置
JP5330758B2 (ja) シートバック構造
JP2007126029A (ja) 車両の側面衝突用乗員保護装置
JP4640325B2 (ja) 車両用サイドエアバッグ装置
JP3642893B2 (ja) サイドエアバッグ内蔵シートのシートパッド構造
JP5365433B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP3712081B2 (ja) 車両のエアバッグ装置
JP4165372B2 (ja) エアバッグ装置
JP5067238B2 (ja) サイドエアバッグ装置
US20140049028A1 (en) Seat cushion airbag
JP5725046B2 (ja) 膝側面拘束用エアバッグ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101115

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4640325

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees