JP2008135874A - 無線中継装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】線路に沿った種々の環境変化にもかかわらず、線路保線作業者間の通信の中継を簡便かつ確実に確保することを可能にする技術を提供する。
【解決手段】無線中継装置において、複数の無線機間の通信を中継する中継手段、中継手段を移動させる移動手段(ステップ44、47)、各無線機が所定の強度で発信する相互に区別可能な微弱電波を受信する受信手段(ステップ41、45、48)、中継手段が、受信手段が受信する各無線機からの微弱電波の強度がいずれも所定値以上である限定範囲から外れた位置にあることを検出する検出手段(ステップ42)、検出手段による検出がなされたことに応答し、中継手段を移動手段により移動させ、前記限定範囲内に復帰させる復帰手段(ステップ43〜51)とを設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の無線機間の通信を中継する無線中継装置及び方法に関する。
離れた現場で作業を行う線路保線作業者が無線機で連絡をとろうとする場合、お互いの無線機同士では距離が離れすぎていて、中継器が必要となるケースが見られる。また、図8のように、線路保線作業者が保持する無線機81及び82間に、山83が存在する場合には、山83が電波84を遮るので、無線機81及び82間における通信が不能となる。
無線機間で電波が届かないような無線機間の距離や電波状況となった場合には、従来、図9に示すように、山頂等の見晴らしが良く、広い通話エリアが確保できる場所に中継器91を設置し、無線機81及び82間の通信を中継するようにしている。
なお、このように中継器を利用して通信を確保する技術の他の例としては、たとえば、遠隔操縦室及び作業機械間に移動式中継局を設け、該中継局を経由して操縦信号を作業機械に送信するようにしたものが知られている(たとえば特許文献1参照)。また、固定局用無線機及び移動局用無線機間において、双方向に伝達される無線信号を中継する無線中継機を気球に搭載し、空中に設置するようにしたものも知られている(たとえば特許文献2参照)。さらに、トンネル内に複数の固定中継器を適宜の間隔で固定的に配置することによって、電波の届きにくいトンネル内における良好な通信状況を確保するようにしたものも知られている(たとえば特許文献3参照)。
特開2003−122430号公報(段落0002) 特開2000−49677号公報 特開平9−148969号公報
しかしながら、線路保線作業者が作業する線路に沿った環境は、場所によって大きく異なる。開けた平地と連続する山間部を結ぶトンネル内とでは電波状況も大きく異なる。また、線路保線作業においては、作業現場が作業に応じて移動する場合もあるので、固定中継器の設置は困難である。これに対応して、固定中継器を多数設置するとすれば、莫大な費用を要することになる。また、保線作業は時々にしか行わないのに、そのために固定中継器をわざわざ設置するのは手間がかかる。また、一度設置した固定中継器を移動させるのも煩雑である。また、図10に示すように、トンネル92内や山間部は電波84の死角となり、そのような箇所に線路保線作業者が移動した場合には、固定中継器91ではカバーできないので、通話が途切れることになる。
このような場合、上述の移動式中継局を設ける方法も考えられるが、それによれば、遠隔操縦室を設けたり、移動式中継局を遠隔操作によって移動させたりする必要があり、コストが高く煩雑である。また、上述の、気球に中継局を搭載する方法によれば、トンネル92内に線路保線作業者が移動した場合に対応することができない。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、線路に沿った種々の環境変化にもかかわらず、線路保線作業者間の通信の中継を簡便かつ確実に確保することを可能にする技術を提供することにある。
この目的を達成するため、第1の発明に係る無線中継装置は、複数の無線機間の通信を中継する中継手段と、前記中継手段を移動させる移動手段と、各無線機が所定の強度で発信する相互に区別可能な微弱電波を受信する受信手段と、前記中継手段が、前記受信手段が受信する各無線機からの微弱電波の強度がいずれも所定値以上である限定範囲から外れた位置にあることを検出する検出手段と、前記検出手段による検出がなされたことに応答し、前記中継手段を前記移動手段により移動させ、前記限定範囲内に復帰させる復帰手段とを具備することを特徴とする。
ここで、無線中継装置としては、たとえば、受信周波数と同一周波数で再送信することにより中継を行う直接中継方式のものや、受信波の周波数と異なる周波数に変換して再送信することにより中継を行うヘテロダイン中継方式のものが該当する。相互に区別可能な微弱電波としてはたとえば、それに含まれるトーン信号や、周波数や、微弱信号自体の発信のオン・オフのパターン、たとえば発信期間の長さにより区別し得るものが該当する。
この構成において、中継手段が前記限定範囲から外れると、中継手段は各無線機間の通信を中継することができなくなるおそれがある。しかし、中継手段が前記限定範囲から外れると、その旨が検出され、これに応じて、復帰手段が中継手段を移動し、前記限定範囲内に復帰させるので、中継不能となるおそれを解消することができる。
第2の発明に係る無線中継装置は、第1発明において、前記復帰手段は、前記中継手段を、その現在位置を基準とする所定の範囲内の各位置に対し、各位置における各無線機からの前記微弱電波の強度がいずれも所定値以上であるか否かの判定を行いながら移動させ、いずれも所定値以上であると判定した位置に位置させることにより前記限定範囲内への復帰を行うものであることを特徴とする。ここで、現在位置を基準とする所定の範囲は、一次元、二次元、又は三次元のいずれの空間的範囲であってもよい。
第3の発明に係る無線中継装置は、第1又は第2発明において、前記移動手段は、線路、道路、若しくは海上を自走することにより、又は架空ケーブルの駆動により前記中継手段の移動を行うものであることを特徴とする。
第4の発明に係る無線中継装置は、第1〜第3のいずれかの発明において、前記復帰手段による中継手段の限定範囲内への復帰が不能である場合には、その旨を各無線機に送信する送信手段を有することを特徴とする。
第5の発明に係る無線中継装置は、第1〜第4のいずれかの発明において、特定の信号を発信することにより、各無線機を携帯する各ユーザの作業に関する状況を通知する手段を有することを特徴とする。
第6の発明に係る無線中継装置は、第1〜第5のいずれかの発明において、現在位置を測定し、測定した現在位置を無線送信する手段を有することを特徴とする。
第7の発明に係る無線中継装置は、第1〜第6のいずれかの発明において、他の無線中継装置又は障害物が所定の距離内に位置することを検知する検知手段と、前記検知手段による検知がなされたことに応答して、前記移動手段による移動を停止させる停止手段とを有することを特徴とする。
第8の発明に係る無線中継装置は、第1〜第7のいずれかの無線中継装置において、装置の存在を周囲に知らせるための音又は光を出力する手段を有することを特徴とする。
第9の発明に係る無線中継方法は、中継手段が、複数の無線機間の通信を中継する中継工程と、移動手段が、前記中継手段を移動させる移動工程と、受信手段が、各無線機が所定の強度で発信する相互に区別可能な微弱電波を受信する受信工程と、検出手段が、前記中継手段が、前記受信手段が受信する各無線機からの微弱電波の強度がいずれも所定値以上である限定範囲から外れた位置にあることを検出する検出工程と、復帰手段が、前記検出手段による検出がなされたことに応答し、前記中継手段を前記移動手段により移動させ、前記限定範囲内に復帰させる復帰工程とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、中継手段が、各無線機からの微弱電波の強度がいずれも所定値以上である限定範囲から外れた位置にあることが検出されたことに応答し、中継手段を前記限定範囲内に復帰させるようにしたため、中継手段による中継が不能となるおそれを解消することができる。したがって、周囲の地形や環境に影響を受けることなく、安定した電波環境を維持することができる。また、中継装置は電波環境が良好な前記限定範囲内に自動的に移動するので、固定中継器のような大がかりな構成とする必要がなく、容易に中継に適した電波状況を確保することができる。したがって容易に、中継装置を持ち運び可能な大きさとし、中継装置の設置に要するコストを大幅に削減することができる。また、作業終了時には、中継装置を容易に撤収することができる。さらに、各無線機及び中継装置の電波出力レベルを高くする必要なく、長距離の通信を実現することができる。
また、中継手段を、その現在位置を基準とする所定の範囲内の各位置に対し、各位置における各無線機からの微弱電波の強度がいずれも所定値以上であるか否かの判定を行いながら移動させ、いずれも所定値以上であると判定した位置に位置させることにより前記限定範囲内への復帰を行うようにしたため、前記限定範囲内への復帰を簡便な構成で容易に行うことができる。
また、移動手段は、線路、道路、若しくは海上を自走することにより、又は架空ケーブルの駆動により中継手段の移動を行うものあるため、線路や架空ケーブル等に沿って作業を行うユーザの移動に伴い、各ユーザが携帯する無線機間の中継が不能となるのを、効果的に防止することができる。
また、復帰手段による中継手段の限定範囲内への復帰が不能である場合には、その旨を各無線機に送信するようにしたため、各無線機を携帯している各作ユーザは、事前に、中継手段による中継が不能となるおそれがあることを知り、無線中継装置を追加する等の対策を行うことができる。
また、特定の信号を発信することにより、各無線機を携帯する各ユーザの作業に関する状況を通知する手段を設けたため、各ユーザが作業中であるか又は休息中であるか、あるいは作業が終了したといったようなユーザの作業に関するステイタス情報を無線中継装置周辺の駅や管理事務所に知らせることができる。
また、現在位置を測定し、測定した現在位置を無線送信する手段を設けるようにしたため、無線中継器の現在位置、すなわち現在作業している場所を、周辺の駅や管理事務所に知らせることができる。
また、他の無線中継装置又は障害物が所定の距離内に位置する場合には、そのことを検知し、無線中継器の移動を停止させることができるようにしたため、無線中継装置同士や作業中のユーザとの衝突を防止することができる。
また、無線中継装置の存在を周囲に知らせるための音又は光を出力する手段を設けるようにしたため、作業者や動物等が無線中継装置に衝突したりするのを防止することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るトロッコ型中継器の構成を示すブロック図である。この中継器は、線路保線作業者が相互に無線機で連絡を取り合う際に、無線機間の通信を中継するものである。同図に示すようにこの中継器は、無線通信の中継を行う無線中継部1、中継器を線路上で走行させる駆動部2、中継器各部の制御を行う制御部3、中継器各部に電力を供給する電源部4、及び他の中継器等との衝突等を防止するための安全装置5を備える。
無線中継部1は受信した無線信号を増幅して再送信することにより無線通信の中継を行う。無線中継部1における中継方式としては、たとえば、送受信波の干渉を回避することができるヘテロダイン中継方式を採用することができる。無線中継部1はまた、各線路保線作業者が保持する各無線機が定期的に一定の強度で発信する微弱電波を受信し、各無線機からの微弱電波毎の強度を制御部3に与える。
各無線機からの微弱電波は、相互に区別することができるようになっている。この区別は、たとえば、微弱電波に含まれるトーン信号や、微弱電波の周波数や、微弱電波の発信期間の長さ等により行うことができる。制御部3は各無線機からの微弱電波の強度に基づいて駆動部2を制御し、中継器を駆動する。安全装置5はセンサにより他のトロッコ型中継器や障害物との間の距離を検出し、制御部3に通知する。
図2は図1のトロッコ型中継器を用いた線路保線作業の様子を示す。図中の20は保線作業が行われる線路上に配置されたトロッコ型中継器、21は線路保線作業者が携帯している無線機、22は別の線路保線作業者が携帯している無線機、23は線路の上り方向を示す矢印、そして24は下り方向を示す矢印である。トロッコ型中継器20は線路上を自由に移動でき、かつ持運び可能となっている。
各線路保線作業者は無線機21及び22によって相互に連絡を取り合いながら、線路に沿って保線作業を行う。その際、トロッコ型中継器20の無線中継部1は、無線機21及び22間に位置し、無線機21及び22間の通信を中継する。したがって、無線機21及び22が直接的に通信を行う場合に比べ、無線機21及び22間の通信可能な距離は長くなる。
その際、無線中継部1は、無線機21及び22が発信する上述の微弱電波を受信し、各微弱電波の強度を制御部3に通知する。制御部3は所定の間隔で、各微弱電波の強度がいずれも所定値以上である範囲(以下、「限定範囲」という。)から中継器が外れていないかどうかを判定する。そして、前記限定範囲から外れていると判定した場合には、無線機21及び22間の中継に支障を来たすおそれがあるので、これを解消するために、駆動部2を制御し、中継器を前記限定範囲内に復帰させる。
図3は2台のトロッコ型中継器20を使用して、無線機21及び22間の通信を中継する様子を示す。無線機21及び22間の距離が離れ過ぎていたり、線路が山間部でカーブしていて非常に電波状況が悪い等の場合のように、1台のトロッコ型中継器20のみによっては中継が困難である場合には、同図のように、2台以上のトロッコ型中継器20を経由して、無線機21及び22間の通信を中継することができる。
図4はトロッコ型中継器20における制御部3の処理を示すフローチャートである。この処理は所定の時間間隔毎に行われる。処理を開始すると、制御部3はまず、ステップ41において、無線中継部1により、各無線機21及び22が定期的に発信する上述の微弱電波を受信し、その電波の強度を取得する。
次に、ステップ42において、無線機21及び22からの微弱電波の強度がいずれも所定値以上か否かを判定する。この所定値は、無線機21及び22間の通信に必要な最小限度の電波強度に近い値が設定される。無線機21及び22からの微弱電波の強度がいずれも所定値以上であると判定した場合には、無線機21及び22間の通信には今のところ支障が生じるおそれがないので、そのまま処理を終了する。
次に、ステップ43において、無線機21及び22からの微弱電波の強度のいずれもが前記所定値を下回ったかどうかを判定する。いずれも前記所定値を下回ったと判定した場合には、トロッコ型中継器20を移動させてみても、無線機21又は22からの微弱電波の強度の一方が必ず低下することになり、電波状況が回復する見込みはないので、ステップ52において、通話が困難になるおそれがある旨を無線機21及び22に送信し、図4の処理を終了する。この場合、無線機21及び22を携帯して保線作業を行っている線路保線作業者間の距離がさらに離れると、相互間の連絡が困難になる。
ステップ43において、無線機21及び22からの電波強度のいずれもが前記所定値を下回ったとは判定しなかった場合、すなわち一方が所定値以上で他方は所定値を下回ると判定した場合には、ステップ44において、駆動部2に対し、上り方向へ所定距離だけ移動するように指示する。次に、ステップ45において、無線機21及び22からの微弱電波を再度受信し、両微弱電波の強度を取得する。そして、ステップ46において、ステップ43で所定値を下回ると判定した方の電波強度が増大したかどうかを判定する。増大したと判定した場合にはステップ42に戻り、上述の処理を繰り返す。
ステップ46において、ステップ43で所定値を下回ると判定した方の電波強度が増大しなかったと判定した場合には、上り方向へそれ以上トロッコ型中継器20を移動させても電波状況が改善する見込みはないので、ステップ47へ進み、下り方向へ所定距離だけ移動させる。そして、ステップ48において、再度無線機21及び22からの上述の微弱電波を受信し、両微弱電波の強度を取得する。
次に、ステップ49において、取得した両電波強度がいずれも前記所定値を下回ったかどうかを判定する。いずれも前記所定値を下回ったと判定した場合には、トロッコ型中継器20を移動させても無線機21及び22からの電波強度の一方が必ず低下し、電波状況が回復する見込みはないので、ステップ52において、通話が困難になるおそれがある旨を無線機21及び22に送信し、図4の処理を終了する。この場合、無線機21及び22を携帯して保線作業を行っている線路保線作業者間の距離がさらに離れると、相互の連絡が困難になる。
ステップ49において、いずれも前記所定値を下回ったとは判定しなかった場合には、ステップ50において、今回のステップ47の移動により、その移動前に小さかった方の微弱電波の強度が増大したかどうかを判定する。増大しなかったと判定した場合には、それ以上下り方向へトロッコ型中継器20を移動させても電波状況が改善する見込みはないので、ステップ52において、通話が困難になるおそれがある旨を無線機21及び22に送信し、図4の処理を終了する。この場合、無線機21及び22を携帯して保線作業を行っている線路保線作業者間の距離がさらに離れると、相互の連絡が困難になる。
ステップ50において、今回のステップ47の移動により、その移動前に小さかった方の微弱電波の強度が増大したと判定した場合には、ステップ51において、今回のステップ47の移動後にステップ48で取得した微弱電波の強度のいずれもが前記所定値以上であるか否かを判定する。いずれの強度も前記所定値以上であると判定しなかった場合にはステップ47へ戻り、さらに電波状況の改善を試みる。いずれの強度も前記所定値以上であると判定した場合には、中継を行うための電波状況が改善され、無線機21及び22間の通信に支障を来たすおそれがなくなったので、そのまま図4の処理を終了する。
以上の図4の処理によれば、無線機21及び22を携帯している各線路保線作業者が線路に沿って作業を行ってゆく際に、トロッコ型中継器20及び各線路保線作業者間の位置関係を自動的に修正し、両線路保線作業者間の通信を良好に維持することができる。
たとえば、図2のように各線路保線作業者が、トロッコ型中継器20を間に配置して、上り方向23に向かって作業を開始すると、その時点では、無線機21及び22からの微弱電波の強度は前記所定値以上であり、無線機21及び22間の通信に支障はない。その後、トロッコ型中継器20及び無線機22間の距離が増大すると、無線機22からの微弱電波の強度が前記所定値を下回る。これは無線機22及びトロッコ型中継器20間の通信に支障を来たす状態に近いことを意味する。すると、トロッコ型中継器20は上り方向へ移動する(ステップ44)。この移動は、当該微弱電波の強度が前記所定値以上になるまで(ステップ42)繰り返される。これにより、トロッコ型中継器20及び無線機22間の通信に支障を来たす状況に至るのを回避することができる。つまり、無線機21及び22を携帯する各線路保線作業者が上り方向23に向かって作業を進めながら移動するのに伴い、トロッコ型中継器20は自動的に上り方向へ移動し、無線機21及び22間の中継を支障なく果たす。下り方向へ向かって作業を進める場合も同様である。
ところが、無線機21及び22を携帯する各線路保線作業者間の距離が離れ過ぎると、トロッコ型中継器20は上り方向23及び下り方向24のいずれに移動してみても(ステップ44、47)、電波状況は改善されず、そのことがステップ43、49又は50において検出される。その場合には、通話が困難となるおそれがある旨が無線機21及び22へ向けて送信されるので(ステップ52)、各線路保線作業者は、作業状況によりさらに相互間の距離が離れるおそれがある場合には、図3のようにもう一台のトロッコ型中継器20を相互間に配置することにより、相互間の連絡に支障が生じないようにすることができる。
なお、ステップ44及び47の移動に際し、トロッコ型中継器20が他のトロッコ型中継器や障害物等から所定の範囲内に入った場合には、安全装置5がその旨を示す検出信号を出力する。制御部3はその検出信号を受信した場合には、それに基づき、直ちに移動を中止させる。これにより、他のトロッコ型中継器20や障害物等との衝突を防止することができる。
本実施形態によれば、中継器を、駆動部2を有するトロッコ上に搭載したトロッコ型中継器20とし、定期的に無線機21及び22が発信する微弱電波に基づき、トロッコ型中継器20の位置を中継に支障のない位置に適宜移動させるようにしたため、線路保線作業者の変化する作業位置に応じてトロッコ型中継器20の位置を修正し、常に無線機21及び22間の中継を支障なく行うことができる。また、トロッコ型中継器20は電波環境が良好な線路上の前記限定範囲内に自動的に移動するので、固定中継器のような大がかりな構成とする必要がなく、容易に持ち運び可能な大きさとし、中継器の設置に要するコストを大幅に削減することができる。また、作業終了時にはトロッコ型中継器20を容易に撤収することができる。さらに、無線機21及び22並びにトロッコ型中継器20の電波出力レベルを高くする必要なく、長距離の通信を実現することができる。
また、無線機21及び22間の距離が離れ過ぎたり、無線機21及び22間の地形や環境に影響を受けたりして通話が困難になるおそれがある場合にはその旨を知らせるようにしたため(ステップ52)、それを知った線路保線作業者は、別のトロッコ型中継器20を、通話状況を改善するような位置に追加することができる。
なお、本発明は上述実施形態に限定されることなく、適宜変形して実施することができる。たとえば、上述においては、線路保線作業者間の線路上にトロッコ型中継器20を配置して中継を行うようにしているが、この代わりに、図5に示すように、中継器を船に搭載した船型中継器51とし、海上に配置するようにしてもよい。この場合、船型中継器51は、無線機21及び22間における通信の中継に支障が生じないように、無線機21及び22が定期的に発信する微弱電波に基づき、必要に応じて自身の位置を修正する。
また、図6の左側に示すように、スキー場における作業においては、中継器をリフトに搭載したリフト型中継器61とし、リフト型中継器61を架空ケーブルに沿って移動することができるようにしてもよい。この場合、リフト型中継器61は、無線機21及び22間における通信の中継に支障が生じないように、無線機21及び22が定期的に発信する微弱電波に基づき、必要に応じて架空ケーブルの駆動装置に対して無線で指令を発することにより、自身の位置を修正する。
また、図6の右側に示すように、山道に沿った作業においては、中継器を走行ロボットに搭載した走行型中継器62とし、山道に沿って移動することができるようにしてもよい。この場合、走行型中継器62は、無線機21及び22間における通信の中継に支障が生じないように、無線機21及び22が定期的に発信する微弱電波に基づき、必要に応じて山道に沿って移動することにより、自身の位置を修正する。
また、図7に示すように、倉庫や駐車場での作業においては、中継器をリフトに搭載したリフト型中継器71とし、リフト型中継器71を架空ケーブルに沿って移動することができるようにしてもよい。この場合、リフト型中継器71は、無線機21及び22間における通信の中継に支障が生じないように、無線機21及び22が定期的に発信する微弱電波に基づき、必要に応じて架空ケーブルの駆動装置に対して無線で指令を発することにより、自身の位置を修正する。
その他、路上、レース場、スーパーマーケット、工場等の広くて入り組んだ場所での作業においても、同様の自走型の中継器として本発明を実施することができる。
また、上述においては触れなかったが、トロッコ型中継器20周辺の駅や管理事務所に対して、線路保線作業者が作業中、休息中、作業終了等のいずれの状態にあるかを示すステイタス情報を提供する特定の信号を発する信号発生手段を設けるようにしてもよい。信号発生手段としては、たとえば、無線機21又は22からの信号をそのまま中継することにより、前記特定の信号を発するものが該当する。この場合、線路保線作業者は保持している無線機21又は22を操作し、作業中、休息中、作業終了等のいずれの状態にあるかを示す特定の信号を無線機21又は22により発信することによって、上記ステイタス情報の提供を行うことができる。
また、トロッコ型中継器20において、GPS(全地球測位システム)により位置情報を取得する位置情報取得手段を設け、現在位置を無線により周辺の駅や管理事務所に対して送信するようにしてもよい。駅や管理事務所は、これを受信して得られるトロッコ型中継器20の現在位置に基づき、線路保線作業が現在どこで行われているかを把握することができる。
本発明の一実施形態に係るトロッコ型中継器の構成を示すブロック図である。 図1のトロッコ型中継器を用いた線路保線作業の様子を示す図である。 図1のトロッコ型中継器を2台使用して各無線機間の通信を中継する様子を示す図である。 図1のトロッコ型中継器における制御部による処理を示すフローチャートである。 本発明に従った船型中継器により中継を行う様子を示す図である。 本発明に従ったリフト型中継器により中継を行う様子、及び走行型中継器により中継を行う様子を示す図である。 倉庫や駐車場での作業における本発明に従ったリフト型中継器による中継の様子を示す図である。 無線機間に山が存在することにより通信が不能となる様子を示す図である。 従来の固定中継器による中継の様子を示す図である。 トンネル内や山間部において電波の死角となることにより通話が途切れる様子を示す図である。
符号の説明
1:無線中継部、2:駆動部、3:制御部、4:電源部、5:安全装置、20:トロッコ型中継器、21,22,81,82:無線機、23,24:矢印、51:船型中継器、61:リフト型中継器、62:走行型中継器、71:リフト型中継器、83:山、84:電波、91:固定中継器、92:トンネル。

Claims (9)

  1. 複数の無線機間の通信を中継する中継手段と、
    前記中継手段を移動させる移動手段と、
    各無線機が所定の強度で発信する相互に区別可能な微弱電波を受信する受信手段と、
    前記中継手段が、前記受信手段が受信する各無線機からの微弱電波の強度がいずれも所定値以上である限定範囲から外れた位置にあることを検出する検出手段と、
    前記検出手段による検出がなされたことに応答し、前記中継手段を前記移動手段により移動させ、前記限定範囲内に復帰させる復帰手段とを具備することを特徴とする無線中継装置。
  2. 前記復帰手段は、前記中継手段を、その現在位置を基準とする所定の範囲内の各位置に対し、各位置における各無線機からの前記微弱電波の強度がいずれも所定値以上であるか否かの判定を行いながら移動させ、いずれも所定値以上であると判定した位置に位置させることにより前記限定範囲内への復帰を行うものであることを特徴とする請求項1に記載の無線中継装置。
  3. 前記移動手段は、線路、道路、若しくは海上を自走することにより、又は架空ケーブルの駆動により前記中継手段の移動を行うものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線中継装置。
  4. 前記復帰手段による中継手段の限定範囲内への復帰が不能である場合には、その旨を各無線機に送信する送信手段を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無線中継装置。
  5. 特定の信号を発信することにより、各無線機を携帯する各ユーザの作業に関する状況を通知する手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線中継装置。
  6. 現在位置を測定し、測定した現在位置を無線送信する手段を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の無線中継装置。
  7. 他の無線中継装置又は障害物が所定の距離内に位置することを検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知がなされたことに応答して、前記移動手段による移動を停止させる停止手段とを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の無線中継装置。
  8. 装置の存在を周囲に知らせるための音又は光を出力する手段を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の無線中継装置。
  9. 中継手段が、複数の無線機間の通信を中継する中継工程と、
    移動手段が、前記中継手段を移動させる移動工程と、
    受信手段が、各無線機が所定の強度で発信する相互に区別可能な微弱電波を受信する受信工程と、
    検出手段が、前記中継手段が、前記受信手段が受信する各無線機からの微弱電波の強度がいずれも所定値以上である限定範囲から外れた位置にあることを検出する検出工程と、
    復帰手段が、前記検出手段による検出がなされたことに応答し、前記中継手段を前記移動手段により移動させ、前記限定範囲内に復帰させる復帰工程とを具備することを特徴とする無線中継方法。
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