JP2008135127A - 光学素子及び光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】透過率を高く維持しつつビームスポットの形状を良好に保つ。
【解決手段】 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置1に備えられ、少なくとも波長λ1のレーザー光を情報記録媒体Rに集光させる対物レンズ15は、1つ以上のレンズ本体150と、レンズ本体150の両面に設けられて光学機能面152を形成した反射防止膜151とを備える。光学機能面152の垂線と波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差は、対物レンズ15の透過前後で実質的に等しい。
【選択図】図4
【解決手段】 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置1に備えられ、少なくとも波長λ1のレーザー光を情報記録媒体Rに集光させる対物レンズ15は、1つ以上のレンズ本体150と、レンズ本体150の両面に設けられて光学機能面152を形成した反射防止膜151とを備える。光学機能面152の垂線と波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差は、対物レンズ15の透過前後で実質的に等しい。
【選択図】図4
Description
本発明は、反射防止膜を備える光学素子と、当該光学素子を備える光ピックアップ装置とに関する。
従来、光ピックアップ装置が高密度化されるのに伴い、レーザー光の波長は短く、対物レンズ等の光学素子の開口数は大きくなってきている。例えば、405nmの波長のレーザー光を用いる光ピックアップ装置においては、一般に、対物レンズの開口数は0.6〜0.9と大きくなっており、この対物レンズに対するレーザー光の最大入射角度は60〜70°となっている。
ところで、情報の正確な記録再生を行うためには、ビームスポットを良好な形状に保つ必要がある。そして、ビームのスポット形状を良好に保つためには、対物レンズにおいて、入射角が大きく反射率の高い外周部の透過率と、反射率の低い中心部の透過率とを、高く維持したまま等しくする必要がある。そのため、近年の対物レンズには、多層構成の反射防止膜が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−160906号公報
しかしながら、単純に多層構成の反射防止膜を対物レンズに設けても、偏光したレーザー光が対物レンズに入射する場合には、入射角度の大きな周辺部ではP偏光の位相とS偏光の位相との位相差が反射防止膜の透過前後で変化する結果、理想的な偏光状態が得られず、依然としてビームスポットの形状が劣悪になってしまう。一方、反射防止膜を設けない場合には、対物レンズにおけるレーザー光の透過率が低くなってしまう。
本発明の課題は、透過率を高く維持しつつビームスポットの形状を良好に保つことのできる光学素子と、この光学素子を備える光ピックアップ装置とを提供することである。
請求項1記載の発明は、
情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、少なくとも波長λ1のレーザー光を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、
前記光学素子本体の少なくとも一方の面に設けられて光学機能面を形成した反射防止膜とを備え、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差が当該光学素子の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする。
情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、少なくとも波長λ1のレーザー光を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、
前記光学素子本体の少なくとも一方の面に設けられて光学機能面を形成した反射防止膜とを備え、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差が当該光学素子の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の光学素子において、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ1のレーザー光とのなす前記最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差が前記反射防止膜の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする。
前記光学機能面の垂線と前記波長λ1のレーザー光とのなす前記最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差が前記反射防止膜の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の光学素子において、
前記波長λ1は、390≦λ1≦430[nm]を満たすことを特徴とする。
前記波長λ1は、390≦λ1≦430[nm]を満たすことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の光学素子において、
波長λ2(630≦λ2≦670[nm])のレーザー光と、
波長λ3(760≦λ3≦820[nm])のレーザー光とをそれぞれ情報記録媒体に集光させ、
前記波長λ1は、390≦λ1≦430[nm]を満たすことを特徴とする。
波長λ2(630≦λ2≦670[nm])のレーザー光と、
波長λ3(760≦λ3≦820[nm])のレーザー光とをそれぞれ情報記録媒体に集光させ、
前記波長λ1は、390≦λ1≦430[nm]を満たすことを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の光学素子において、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ2のレーザー光とのなす最大角度θ2が40°≦θ2≦60°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp2とS偏光の位相Ps2との位相差が当該光学素子の透過前後で実質的に等しく、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ3のレーザー光とのなす最大角度θ3が40°≦θ3≦50°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp3とS偏光の位相Ps3との位相差が当該光学素子の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする。
前記光学機能面の垂線と前記波長λ2のレーザー光とのなす最大角度θ2が40°≦θ2≦60°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp2とS偏光の位相Ps2との位相差が当該光学素子の透過前後で実質的に等しく、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ3のレーザー光とのなす最大角度θ3が40°≦θ3≦50°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp3とS偏光の位相Ps3との位相差が当該光学素子の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の光学素子において、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ2のレーザー光とのなす最大角度θ2が40°≦θ2≦60°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp2とS偏光の位相Ps2との位相差が前記反射防止膜の透過前後で実質的に等しく、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ3のレーザー光とのなす最大角度θ3が40°≦θ3≦50°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp3とS偏光の位相Ps3との位相差が前記反射防止膜の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする。
前記光学機能面の垂線と前記波長λ2のレーザー光とのなす最大角度θ2が40°≦θ2≦60°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp2とS偏光の位相Ps2との位相差が前記反射防止膜の透過前後で実質的に等しく、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ3のレーザー光とのなす最大角度θ3が40°≦θ3≦50°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp3とS偏光の位相Ps3との位相差が前記反射防止膜の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6の何れか一項に記載の光学素子において、
当該光学素子の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ4は、|Δ4|≦6°であることを特徴とする。
当該光学素子の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ4は、|Δ4|≦6°であることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の光学素子において、
当該光学素子の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ4は、|Δ4|≦4°であることを特徴とする。
当該光学素子の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ4は、|Δ4|≦4°であることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の光学素子において、
当該光学素子の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ4は、|Δ4|≦1°であることを特徴とする。
当該光学素子の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ4は、|Δ4|≦1°であることを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項1〜9の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ1は、|Δ1|≦6°であることを特徴とする。
前記反射防止膜の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ1は、|Δ1|≦6°であることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の光学素子において、
前記反射防止膜の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ1は、|Δ1|≦4°であることを特徴とする。
前記反射防止膜の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ1は、|Δ1|≦4°であることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項11記載の光学素子において、
前記反射防止膜の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ1は、|Δ1|≦1°であることを特徴とする。
前記反射防止膜の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ1は、|Δ1|≦1°であることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項1〜12の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、各光学素子本体の両面に設けられていることを特徴とする。
前記反射防止膜は、各光学素子本体の両面に設けられていることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項1〜13の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、
波長500nmの光に対する屈折率nが1.3≦n<1.55である各低屈折率材料と、1.8≦n<2.5である各高屈折率材料とのうち、少なくとも2種類の材料から形成されていることを特徴とする。
前記反射防止膜は、
波長500nmの光に対する屈折率nが1.3≦n<1.55である各低屈折率材料と、1.8≦n<2.5である各高屈折率材料とのうち、少なくとも2種類の材料から形成されていることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項14に記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、5〜11層で形成されており、隣り合う層の間で波長500nmの光に対する屈折率差δが0.4≦δ≦0.55であることを特徴とする。
前記反射防止膜は、5〜11層で形成されており、隣り合う層の間で波長500nmの光に対する屈折率差δが0.4≦δ≦0.55であることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項14または15記載の光学素子において、
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする。
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項15または16記載の光学素子において、
前記低屈折率材料は、SiO2を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、ZrO2またはHfO2主成分とする材料であることを特徴とする。
前記低屈折率材料は、SiO2を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、ZrO2またはHfO2主成分とする材料であることを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項1〜13の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、
波長500nmの光に対する屈折率nが1.3≦n<1.55である各低屈折率材料と、1.55≦n<1.8である各中屈折率材料と、1.8≦n<2.5である各高屈折率材料とのうち、少なくとも3種類の材料から形成されていることを特徴とする。
前記反射防止膜は、
波長500nmの光に対する屈折率nが1.3≦n<1.55である各低屈折率材料と、1.55≦n<1.8である各中屈折率材料と、1.8≦n<2.5である各高屈折率材料とのうち、少なくとも3種類の材料から形成されていることを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項18記載の光学素子において、
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記中屈折率材料は、Al2O3を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする。
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記中屈折率材料は、Al2O3を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする。
請求項20記載の発明は、請求項1〜19の何れか一項に記載の光学素子において、
前記光学素子本体は、プラスチック成形されていることを特徴とする。
前記光学素子本体は、プラスチック成形されていることを特徴とする。
請求項21記載の発明は、光ピックアップ装置であって、
請求項1〜20の何れか一項に記載の光学素子と、
前記波長λ1のレーザー光を出射するレーザー光源とを備え、
前記最大角度θ1が40°≦θ1≦70°となるよう、前記レーザー光源から出射されたレーザー光を前記光学素子によって情報記録媒体に集光させることにより、この情報記録媒体への情報の記録と、前記情報記録媒体に記録された情報の再生との少なくとも一方を実行することを特徴とする。
請求項1〜20の何れか一項に記載の光学素子と、
前記波長λ1のレーザー光を出射するレーザー光源とを備え、
前記最大角度θ1が40°≦θ1≦70°となるよう、前記レーザー光源から出射されたレーザー光を前記光学素子によって情報記録媒体に集光させることにより、この情報記録媒体への情報の記録と、前記情報記録媒体に記録された情報の再生との少なくとも一方を実行することを特徴とする。
本発明によれば、透過率を高く維持しつつビームスポットの形状を良好に保つことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1は、本発明に係る光ピックアップ装置1の概略構成を示す概念図である。
この図に示すように、光ピックアップ装置1は、情報記録媒体Rの情報記録面Aへの情報の記録や、情報記録面Aに記録された情報の読み出し・再生を行うものであり、レーザーダイオード11を有している。なお、情報記録媒体RとしてはBD(ブルーレイディスク)やHD−DVDを用いることができ、本実施の形態においては、情報記録媒体RはBDとなっている。また、この情報記録媒体Rの保護層の厚さは0.1mmとなっている。
図1は、本発明に係る光ピックアップ装置1の概略構成を示す概念図である。
この図に示すように、光ピックアップ装置1は、情報記録媒体Rの情報記録面Aへの情報の記録や、情報記録面Aに記録された情報の読み出し・再生を行うものであり、レーザーダイオード11を有している。なお、情報記録媒体RとしてはBD(ブルーレイディスク)やHD−DVDを用いることができ、本実施の形態においては、情報記録媒体RはBDとなっている。また、この情報記録媒体Rの保護層の厚さは0.1mmとなっている。
レーザーダイオード11は、本発明におけるレーザー光源であり、情報記録媒体Rを情報記録媒体として情報の記録/再生を行う際に、波長λ1(390≦λ1≦430[nm])のレーザー光を出射するようになっている。なお、本実施の形態においては、波長λ1は405nmとなっている。
レーザーダイオード11から出射されるレーザー光の光軸Lの方向には、図1中の下側から上側に向けてコリメータレンズ12、偏光ビームスプリッタ13、1/4波長板14、対物レンズ15が順に並んで配設されている。対物レンズ15には、当該対物レンズ15を図1中の上下方向に移動させる2次元アクチュエータ(図示せず)が配されている。対物レンズ15との対向位置には、情報記録媒体Rが配されるようになっている。
また、偏光ビームスプリッタ13に対し、図1中の右側には凸レンズ16及び光検出器17が順に並んで配されている。
続いて、光ピックアップ装置1における動作・作用を簡単に説明する。
情報記録媒体Rへの情報の記録時や情報記録媒体R中の情報の再生時には、レーザーダイオード11が波長λ1のレーザー光を出射する。このレーザー光は、始めにコリメータレンズ12により平行光に変換された後、偏光ビームスプリッタ13によってP偏光成分の光のみが透過され、直線偏光(P偏光)に変換される。
情報記録媒体Rへの情報の記録時や情報記録媒体R中の情報の再生時には、レーザーダイオード11が波長λ1のレーザー光を出射する。このレーザー光は、始めにコリメータレンズ12により平行光に変換された後、偏光ビームスプリッタ13によってP偏光成分の光のみが透過され、直線偏光(P偏光)に変換される。
次に、このP偏光のレーザー光は、図2に示すように、1/4波長板14で右回りの円偏光に変換された後、対物レンズ15で集光され、様々な入射角度で情報記録媒体Rの情報記録面Aに入射し、集光スポットを形成する。このとき、図3に示すように、対物レンズ15の光学機能面152の垂線と、波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1は、40°≦θ1≦70°を満たす。また、対物レンズ15は、その周辺に配置された前記2次元アクチュエータによってフォーカシングやトラッキングを行う。
次に、集光スポットを形成した円偏光のレーザー光は、情報記録媒体Rの情報記録面Aで反射されて左回りの円偏光に変換され、再び対物レンズ15を通過した後、1/4波長板14によりS偏光成分のみの直線偏光(S偏光)に変換される。次に、このS偏光のレーザー光は、偏光ビームスプリッタ13により全反射され、凸レンズ16により光検出器17に集光される。そして、光検出器17の出力信号を用いることにより、情報記録媒体R内の情報が再生される。
続いて、上記のような動作中でのレーザー光の位相と光量損失との関係について説明する。
まず、偏光ビームスプリッタ13を透過して1/4波長板14に入射する直線偏光(P偏光)のレーザー光(電界)Einは、図2に示したxyz座標系において、一般に下記の数式(1)で表すことができる。なお、この式中、「a」は係数、「ω」はω=2πν(ν:光の振動数)で表される係数、「t」は時間を表す変数である。
まず、偏光ビームスプリッタ13を透過して1/4波長板14に入射する直線偏光(P偏光)のレーザー光(電界)Einは、図2に示したxyz座標系において、一般に下記の数式(1)で表すことができる。なお、この式中、「a」は係数、「ω」はω=2πν(ν:光の振動数)で表される係数、「t」は時間を表す変数である。
この数式(1)は、図2のx軸、y軸をそれぞれ45°傾けたXY座標系においては、下記の数式(2)で表される。
次に、直線偏光(P偏光)のレーザー光は、1/4波長板14を透過して円偏光に変換される。このとき、Y方向成分の位相は1/4波長相当のπ/2だけ遅れるので、この透過光は下記の数式(3)で表される。
次に、円偏光のレーザー光は、対物レンズ15を透過する。このとき、対物レンズ15の透過前後でy方向の位相がΔδだけ遅れるとすると、この透過光は下記の数式(5)で表される。
次に、このレーザー光が情報記録媒体Rで反射して再び対物レンズ15を透過すると、その透過前後でy方向の位相が更にΔδ遅れるため、透過光は下記の数式(6)で表される。
次に、対物レンズ15の透過光は、1/4波長板14を透過して、直線偏光(S偏光)となる。このとき、Y方向成分の位相は、更にπ/2だけ遅れるので、この透過光は下記の数式(8)で表される。
そして、このレーザー光(S偏光)は偏光ビームスプリッタ13により反射され、光検出器17に集光される。但し、このとき、位相の遅れによって1/4波長板14でS偏光に変換されなかった成分のレーザー光は、偏光ビームスプリッタ13を透過してしまう。この透過光の強度ILD、即ち光量損失は、下記の数式(10)で表される。
以上から、対物レンズ15の全体を透過した際の位相遅れΔδ、つまり位相差の変化量によって、光量の損失量が変化することが分かる。参考に具体的な数値を挙げて説明すると、例えば対物レンズ15の全体を透過した際の位相遅れΔδが仮に20°であるとすると、光ピックアップ装置1の全体において11.6%もの光をロスしてしまう。また、対物レンズ15に設けられた一方の反射防止膜151を透過した際の位相遅れが4°以内であるとすると、光量のロスは2%以内となり、位相遅れが1°以内であるとすると、光量のロスは0.1%以内となる。
続いて、対物レンズ15の構成について詳細に説明する。
対物レンズ15は本発明に係る光学素子であり、図4に示すように、本実施の形態においてはレンズ本体150を1つ備えた単レンズとなっている。
レンズ本体150は、本実施の形態においては、2つの光学面がともに非球面となっている。なお、各光学面には、従来より公知の回折構造が設けられていても良い。
対物レンズ15は本発明に係る光学素子であり、図4に示すように、本実施の形態においてはレンズ本体150を1つ備えた単レンズとなっている。
レンズ本体150は、本実施の形態においては、2つの光学面がともに非球面となっている。なお、各光学面には、従来より公知の回折構造が設けられていても良い。
このレンズ本体150は、短波長の青紫色レーザー光に対する耐光性及び耐熱性に優れるプラスチック材料によって成型されている。このようなプラスチック材料としては、α-オレフィン及び環状オレフィンの共重合体からなる樹脂と、耐光安定剤とを有する樹脂組成物等がある。
レンズ本体150の少なくとも一方の面、本実施の形態においては両方の面には、反射防止膜151が設けられ、光学機能面152を形成している。
反射防止膜151は、当該反射防止膜151で形成される光学機能面152の垂線と、波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差を当該反射防止膜151の透過前後で実質的に等しくするようになっている。これにより、本実施の形態における対物レンズ15は、反射防止膜151で形成される光学機能面152の垂線と、波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、位相Pp1と位相Ps1との位相差を当該対物レンズ15の透過前後で実質的に等しくするようになっている。
ここで、位相Pp1と位相Ps1との位相差を透過前後で実質的に等しくするとは、具体的には、反射防止膜151の透過前後での位相差の変化量Δ1については、|Δ1|≦6°とすることであり、好ましくは|Δ1|≦4°とすることであり、より好ましくは|Δ1|≦1°とすることである。同様に、対物レンズ15の透過前後での位相差の変化量Δ4については、|Δ4|≦6°とすることであり、好ましくは|Δ4|≦4°とすることであり、より好ましくは|Δ4|≦1°とすることである。
以上の反射防止膜151は、波長500nmの光に対する屈折率を「n」とした場合に、1.3≦n<1.55の各低屈折率材料と、1.8≦n<2.5の各高屈折率材料とのうち、少なくとも2種類の材料から形成されているか、或いは、各低屈折率材料と、各高屈折率材料と、1.55≦n<1.8の各中屈折率材料とのうち、少なくとも3種類の材料から形成されている。
これらの場合のうち、反射防止膜151が各低屈折率材料と、各高屈折率材料とのうち、少なくとも2種類の材料から形成されている場合には、当該反射防止膜151は、5〜11層で形成され、隣り合う層の間で波長500nmの光に対する屈折率差δが0.4≦δ≦0.55であることが好ましい。また、より好ましくは、反射防止膜151は、低屈折率材料からなる低屈折率層と、高屈折率材料からなる高屈折率層とが交互に積層されて形成される。
一方、反射防止膜151が各低屈折率材料と、各高屈折率材料と、各中屈折率材料とのうち、少なくとも3種類の材料から形成されている場合には、当該反射防止膜151は、複数の層で形成されることが好ましい。
ここで、低屈折率材料としては、MgF2またはSiO2を主成分とする材料が好ましく、SiO2を主成分とする材料が特に好ましい。
また、中屈折率材料としては、Al2O3を主成分とする材料が好ましい。
また、高屈折率材料としては、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料が好ましく、ZrO2またはHfO2主成分とする材料が特に好ましい。
また、中屈折率材料としては、Al2O3を主成分とする材料が好ましい。
また、高屈折率材料としては、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料が好ましく、ZrO2またはHfO2主成分とする材料が特に好ましい。
なお、このような反射防止膜151を形成するには、蒸着やスパッタリング、CVD、塗布などの方法を用いることができる。
また、レンズ本体150と反射防止膜151との間には、レンズ本体150に対する反射防止膜151の密着性を向上させるため、従来より公知の下地層を介在させても良い。また、反射防止膜151は表面側に防汚層や撥水層を備えても良いし、静電気による塵、埃等の付着を防止するための帯電防止層を備えても良い。
また、レンズ本体150と反射防止膜151との間には、レンズ本体150に対する反射防止膜151の密着性を向上させるため、従来より公知の下地層を介在させても良い。また、反射防止膜151は表面側に防汚層や撥水層を備えても良いし、静電気による塵、埃等の付着を防止するための帯電防止層を備えても良い。
以上の対物レンズ15によれば、反射防止膜151によって形成される光学機能面152の垂線と波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差が対物レンズ15や反射防止膜151の透過前後で実質的に等しく、具体的には、対物レンズ15の透過前後での位相差の変化量Δ4が|Δ4|≦6°であり、好ましくは|Δ4|≦4°であり、より好ましくは|Δ4|≦1°であり、また、反射防止膜151の透過前後での位相差の変化量Δ1が|Δ1|≦6°であり、好ましくは|Δ1|≦4°であり、より好ましくは|Δ1|≦1°であるので、ビームスポットの形状を良好に保つことができる。つまり、情報記録媒体に記録される信号や、情報記録媒体から再生される信号の歪みを低減することができる。
また、レンズ本体150の少なくとも一方の面に反射防止膜151が設けられているので、透過率を高く維持することができる。更に、上述のように対物レンズ15の位相遅れを防止することができるため、情報記録媒体Rからの戻り光が偏光ビームスプリッタ13を透過してしまうことによる光量損失を低減することができる。従って、信号強度の低下を防止することができる。
以上により、従来と比較して、情報の正確な記録及び/再生を行うことができる。
以上により、従来と比較して、情報の正確な記録及び/再生を行うことができる。
なお、上記の実施の形態においては、光ピックアップ装置1が対物レンズ15によって波長λ1のレーザー光をBDやHD−DVD等の情報記録媒体Rに集光することとして説明したが、従来より公知の技術により、更に波長λ2(630≦λ2≦670[nm]),波長λ3(760≦λ3≦820[nm])のレーザー光をCDやDVDに集光することとしても良い。この場合には、波長λ2のレーザー光と、反射防止膜151で形成される光学機能面152の垂線とのなす最大角度θ2は40°≦θ2≦60°となり、波長λ3のレーザー光と、光学機能面152の垂線とのなす最大角度θ3は40°≦θ3≦50°となることが好ましい。また、反射防止膜151は、最大角度θ2が40°≦θ2≦60°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp2とS偏光の位相Ps2との位相差を当該反射防止膜151の透過前後で実質的に等しくすることが好ましく、また最大角度θ3が40°≦θ3≦50°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp3とS偏光の位相Ps3との位相差を当該反射防止膜151の透過前後で実質的に等しくすることが好ましい。また、これにより、対物レンズ15は、最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、位相Pp1と位相Ps1との位相差を当該対物レンズ15の透過前後で実質的に等しくし、最大角度θ2が40°≦θ2≦60°である場合に、位相Pp2と位相Ps2との位相差を当該対物レンズ15の透過前後で実質的に等しくし、最大角度θ3が40°≦θ3≦50°である場合に、位相Pp3と位相Ps3との位相差を当該対物レンズ15の透過前後で実質的に等しくすることが好ましい。ここで、位相Pp2と位相Ps2との位相差を透過前後で実質的に等しくするとは、具体的には、反射防止膜151の透過前後での位相差の変化量Δ2については、|Δ2|≦6°とすることであり、好ましくは|Δ2|≦4°とすることであり、より好ましくは|Δ2|≦1°とすることである。同様に、対物レンズ15の透過前後での位相差の変化量Δ5については、|Δ5|≦6°とすることであり、好ましくは|Δ5|≦4°とすることであり、より好ましくは|Δ5|≦1°とすることである。また、位相Pp3と位相Ps3との位相差を透過前後で実質的に等しくするとは、具体的には、反射防止膜151の透過前後での位相差の変化量Δ3については、|Δ3|≦6°とすることであり、好ましくは|Δ3|≦4°とすることであり、より好ましくは|Δ3|≦1°とすることである。同様に、対物レンズ15の透過前後での位相差の変化量Δ6については、|Δ6|≦6°とすることであり、好ましくは|Δ6|≦4°とすることであり、より好ましくは|Δ6|≦1°とすることである。
また、本発明に係る光学素子を対物レンズ15として説明したが、コリメートレンズやビームエキスパンダ等としても良い。
また、対物レンズ15はレンズ本体150を1つのみ備えることとして説明したが、2つ以上備えることとしても良い。
また、対物レンズ15はレンズ本体150を1つのみ備えることとして説明したが、2つ以上備えることとしても良い。
以下に、実施例および比較例を挙げることにより、本発明をさらに具体的に説明する。
<対物レンズの構成>
上記実施の形態における対物レンズ15の実施例(1)〜(16)として、下記表1〜表16に示す構成の対物レンズを形成した。
<対物レンズの構成>
上記実施の形態における対物レンズ15の実施例(1)〜(16)として、下記表1〜表16に示す構成の対物レンズを形成した。
なお、本実施例における対物レンズ15は、前記波長λ1のレーザー光をBDやHD−DVD等の情報記録媒体Rに集光させるようになっている。
また、レンズ本体150の形状としては、従来より公知の形状を用いた。また、下記の表中、「Layer」(層)の欄の「レンズ」とはレンズ本体150のことであり、「1」,「2」,…とは反射防止膜151の各層のことである。また、「Material」(材料)の欄の「L5」,「M3」とは、それぞれメルク(株)製の蒸着材料「サブスタンスM3」,「サブスタンスL5」(商品名)であり、「OA600」とは、(株)オプトロン製の蒸着材料(商品名)である。また、材料名に「A」,「B」の文字が付記されている場合には、屈折率を変化させるために蒸着条件を変えていることを示す。また、「refractive index」(屈折率)の値は、波長500nmのレーザー光に対する屈折率である。
また、レンズ本体150の形状としては、従来より公知の形状を用いた。また、下記の表中、「Layer」(層)の欄の「レンズ」とはレンズ本体150のことであり、「1」,「2」,…とは反射防止膜151の各層のことである。また、「Material」(材料)の欄の「L5」,「M3」とは、それぞれメルク(株)製の蒸着材料「サブスタンスM3」,「サブスタンスL5」(商品名)であり、「OA600」とは、(株)オプトロン製の蒸着材料(商品名)である。また、材料名に「A」,「B」の文字が付記されている場合には、屈折率を変化させるために蒸着条件を変えていることを示す。また、「refractive index」(屈折率)の値は、波長500nmのレーザー光に対する屈折率である。
<反射率特性の評価>
上記のように形成された実施例(1)〜(16)の対物レンズ15の反射率特性を測定したところ、図5(a),図6(a),…図20(a)のような結果が得られた。これにより、何れの対物レンズ15においても、390〜430nmの波長域の光に対して良好な透過率を得られることが分かった。
上記のように形成された実施例(1)〜(16)の対物レンズ15の反射率特性を測定したところ、図5(a),図6(a),…図20(a)のような結果が得られた。これにより、何れの対物レンズ15においても、390〜430nmの波長域の光に対して良好な透過率を得られることが分かった。
<位相差の変化量の評価>
上記実施例(1)〜(16)の対物レンズ15における反射防止膜151の透過前後における波長λ1のレーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差の変化量Δ1をシミュレーションによって算出したところ、図5(b),図6(b),…図20(b)のような結果が得られた。なお、シミュレーションにはシグマ光機株式会社製の薄膜設計ソフト「Essential Macleod」を用いている。また、反射防止膜151の透過前後における位相差の変化量Δ1は、対物レンズ15の透過前後における位相差の変化量Δ4と等しくなっている。
上記実施例(1)〜(16)の対物レンズ15における反射防止膜151の透過前後における波長λ1のレーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差の変化量Δ1をシミュレーションによって算出したところ、図5(b),図6(b),…図20(b)のような結果が得られた。なお、シミュレーションにはシグマ光機株式会社製の薄膜設計ソフト「Essential Macleod」を用いている。また、反射防止膜151の透過前後における位相差の変化量Δ1は、対物レンズ15の透過前後における位相差の変化量Δ4と等しくなっている。
これにより、何れの対物レンズ15においても、反射防止膜151によって形成される光学機能面152の垂線と前記波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、位相差の変化量Δ1は|Δ1|≦6°となり、変化量Δ4は|Δ4|≦6°となることが分かった。
また、特に、反射防止膜151が各低屈折率材料及び各高屈折率材のうち、少なくとも2種類の材料によって5〜11層で形成されており、隣り合う層の間で波長500nmの光に対する屈折率差δが0.4≦δ≦0.55となっている実施例(9)〜(16)では、最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、位相差の変化量Δ1は|Δ1|≦1°となり、変化量Δ4は|Δ4|≦1°となることが分かった。
以下に、実施例および比較例を挙げることにより、本発明をさらに具体的に説明する。
<対物レンズの構成>
上記実施の形態における対物レンズ15の実施例(17)〜(22)として、下記表17〜表22に示す構成の対物レンズを形成した。
<対物レンズの構成>
上記実施の形態における対物レンズ15の実施例(17)〜(22)として、下記表17〜表22に示す構成の対物レンズを形成した。
なお、本実施例における対物レンズ15は、前記波長λ1のレーザー光をBDやHD−DVD等の情報記録媒体Rに集光させるとともに、前記波長λ2のレーザー光をDVDに、前記波長λ3のレーザー光をCDに集光させるようになっている。また、レンズ本体15の形状としては、従来より公知の形状を用いた。
<反射率特性の評価>
上記のように形成された実施例(17)〜(22)の対物レンズ15の反射率特性を測定したところ、図21(a),図22(a),…図26(a)のような結果が得られた。これにより、何れの対物レンズ15においても、390〜430nm、630〜670nm及び760〜820nmの各波長域の光に対して良好な透過率を得られることが分かった。
上記のように形成された実施例(17)〜(22)の対物レンズ15の反射率特性を測定したところ、図21(a),図22(a),…図26(a)のような結果が得られた。これにより、何れの対物レンズ15においても、390〜430nm、630〜670nm及び760〜820nmの各波長域の光に対して良好な透過率を得られることが分かった。
<位相差の変化量の評価>
上記実施例(17)〜(22)の対物レンズ15における反射防止膜151の透過前後における波長λ1のレーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差の変化量Δ1を、上述の実施例1と同様にシミュレーションによって算出したところ、図21(b),図22(b),…図26(b)のような結果が得られた。なお、反射防止膜151の透過前後における位相差の変化量Δ1は、対物レンズ15の透過前後における位相差の変化量Δ4と等しくなっている。
上記実施例(17)〜(22)の対物レンズ15における反射防止膜151の透過前後における波長λ1のレーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差の変化量Δ1を、上述の実施例1と同様にシミュレーションによって算出したところ、図21(b),図22(b),…図26(b)のような結果が得られた。なお、反射防止膜151の透過前後における位相差の変化量Δ1は、対物レンズ15の透過前後における位相差の変化量Δ4と等しくなっている。
同様に、実施例(17)〜(22)の対物レンズ15における反射防止膜151の透過前後における波長λ2のレーザー光のP偏光の位相Pp2とS偏光の位相Ps2との位相差の変化量Δ2をシミュレーションによって算出したところ、図21(c),図22(c),…図26(c)のような結果が得られた。なお、反射防止膜151の透過前後における位相差の変化量Δ2は、対物レンズ15の透過前後における位相差の変化量Δ5と等しくなっている。
また、実施例(17)〜(22)の対物レンズ15における反射防止膜151の透過前後における波長λ3のレーザー光のP偏光の位相Pp3とS偏光の位相Ps3との位相差の変化量Δ3をシミュレーションによって算出したところ、図21(d),図22(d),…図26(d)のような結果が得られた。なお、反射防止膜151の透過前後における位相差の変化量Δ3は、対物レンズ15の透過前後における位相差の変化量Δ6と等しくなっている。
以上により、何れの対物レンズ15においても、反射防止膜151によって形成される光学機能面152の垂線と前記波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、位相差の変化量Δ1は|Δ1|≦6°となり、変化量Δ4は|Δ1|≦6°となることが分かった。
また、何れの対物レンズ15においても、反射防止膜151によって形成される光学機能面152の垂線と前記波長λ2のレーザー光とのなす最大角度θ2が40°≦θ2≦60°である場合に、位相差の変化量Δ2は|Δ2|≦6°となり、変化量Δ5は|Δ5|≦6°となることが分かった。
また、何れの対物レンズ15においても、反射防止膜151によって形成される光学機能面152の垂線と前記波長λ3のレーザー光とのなす最大角度θ3が40°≦θ3≦50°である場合に、位相差の変化量Δ3は|Δ3|≦6°となり、変化量Δ6は|Δ6|≦6°となることが分かった。
1 光ピックアップ装置
15 対物レンズ
150 レンズ本体
151 反射防止膜
152 光学機能面
R 情報記録媒体
15 対物レンズ
150 レンズ本体
151 反射防止膜
152 光学機能面
R 情報記録媒体
Claims (21)
- 情報の記録及び/または再生を行う光ピックアップ装置に備えられ、少なくとも波長λ1のレーザー光を情報記録媒体に集光させる光学素子であって、
1つ以上の光学素子本体と、
前記光学素子本体の少なくとも一方の面に設けられて光学機能面を形成した反射防止膜とを備え、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ1のレーザー光とのなす最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差が当該光学素子の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする光学素子。 - 請求項1記載の光学素子において、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ1のレーザー光とのなす前記最大角度θ1が40°≦θ1≦70°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp1とS偏光の位相Ps1との位相差が前記反射防止膜の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする光学素子。 - 請求項1または2記載の光学素子において、
前記波長λ1は、390≦λ1≦430[nm]を満たすことを特徴とする光学素子。 - 請求項1または2記載の光学素子において、
波長λ2(630≦λ2≦670[nm])のレーザー光と、
波長λ3(760≦λ3≦820[nm])のレーザー光とをそれぞれ情報記録媒体に集光させ、
前記波長λ1は、390≦λ1≦430[nm]を満たすことを特徴とする光学素子。 - 請求項4記載の光学素子において、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ2のレーザー光とのなす最大角度θ2が40°≦θ2≦60°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp2とS偏光の位相Ps2との位相差が当該光学素子の透過前後で実質的に等しく、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ3のレーザー光とのなす最大角度θ3が40°≦θ3≦50°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp3とS偏光の位相Ps3との位相差が当該光学素子の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする光学素子。 - 請求項4または5記載の光学素子において、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ2のレーザー光とのなす最大角度θ2が40°≦θ2≦60°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp2とS偏光の位相Ps2との位相差が前記反射防止膜の透過前後で実質的に等しく、
前記光学機能面の垂線と前記波長λ3のレーザー光とのなす最大角度θ3が40°≦θ3≦50°である場合に、当該レーザー光のP偏光の位相Pp3とS偏光の位相Ps3との位相差が前記反射防止膜の透過前後で実質的に等しいことを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜6の何れか一項に記載の光学素子において、
当該光学素子の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ4は、|Δ4|≦6°であることを特徴とする光学素子。 - 請求項7記載の光学素子において、
当該光学素子の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ4は、|Δ4|≦4°であることを特徴とする光学素子。 - 請求項8記載の光学素子において、
当該光学素子の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ4は、|Δ4|≦1°であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜9の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ1は、|Δ1|≦6°であることを特徴とする光学素子。 - 請求項10記載の光学素子において、
前記反射防止膜の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ1は、|Δ1|≦4°であることを特徴とする光学素子。 - 請求項11記載の光学素子において、
前記反射防止膜の透過前後での前記位相Pp1と前記位相Ps1との位相差の変化量Δ1は、|Δ1|≦1°であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜12の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、各光学素子本体の両面に設けられていることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜13の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、
波長500nmの光に対する屈折率nが1.3≦n<1.55である各低屈折率材料と、1.8≦n<2.5である各高屈折率材料とのうち、少なくとも2種類の材料から形成されていることを特徴とする光学素子。 - 請求項14記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、5〜11層で形成されており、隣り合う層の間で波長500nmの光に対する屈折率差δが0.4≦δ≦0.55であることを特徴とする光学素子。 - 請求項14または15記載の光学素子において、
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする光学素子。 - 請求項15または16記載の光学素子において、
前記低屈折率材料は、SiO2を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、ZrO2またはHfO2主成分とする材料であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜13の何れか一項に記載の光学素子において、
前記反射防止膜は、
波長500nmの光に対する屈折率nが1.3≦n<1.55である各低屈折率材料と、1.55≦n<1.8である各中屈折率材料と、1.8≦n<2.5である各高屈折率材料とのうち、少なくとも3種類の材料から形成されていることを特徴とする光学素子。 - 請求項18記載の光学素子において、
前記低屈折率材料は、MgF2またはSiO2を主成分とする材料であり、
前記中屈折率材料は、Al2O3を主成分とする材料であり、
前記高屈折率材料は、TiO2、Ta2O5、CeO2、ZrO2、HfO2またはCeF3を主成分とする材料であることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜19の何れか一項に記載の光学素子において、
前記光学素子本体は、プラスチック成形されていることを特徴とする光学素子。 - 請求項1〜20の何れか一項に記載の光学素子と、
前記波長λ1のレーザー光を出射するレーザー光源とを備え、
前記最大角度θ1が40°≦θ1≦70°となるよう、前記レーザー光源から出射されたレーザー光を前記光学素子によって情報記録媒体に集光させることにより、この情報記録媒体への情報の記録と、前記情報記録媒体に記録された情報の再生との少なくとも一方を実行することを特徴とする光ピックアップ装置。
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