JP2008131532A - 遠隔制御装置および遠隔制御方法 - Google Patents

遠隔制御装置および遠隔制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】遠隔制御装置と被遠隔制御装置との1対1の対応付けを行う。
【解決手段】最初に、遠隔制御装置を制御対象と設定したい被遠隔制御装置の近傍に持っていき、次に、S1において、アンプ7のゲインを下げることによって、遠隔制御装置による制御を行う通常の通信時より送信出力が小とされる。次に、S2において、遠隔制御装置が確認フレームを同報通信する。通信可能範囲に存在している被遠隔制御装置が確認フレームを受信した場合の受信強度を示すLQIがアクノリッジACKと共に送信される。受信したLQIのデータが記憶される。S5においては、記憶されているLQIの値を参照してLQIの値が最大のものを最も近くの最近接装置として検出する。遠隔制御装置と最近接装置との間が1対1に通信可能な状態とされる。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば無線通信方式による電子機器の遠隔制御に適用される遠隔制御装置および遠隔制御方法に関する。
家庭内の被制御装置例えばテレビジョン受像機を遠隔制御するのに、2.4GHz帯のISM(Industrial,Scientific and Medical use)バンドは、無線通信を使用すれば、赤外
線方式に比して遮蔽物の影響が少なくなり、また、到達距離が延びる利点がある。このような遠隔制御システムにおいては、テレビジョン受像機を新たに購入して設置した際に、遠隔制御装置(リモートコマンダと適宜称する)によるテレビジョン受像機の制御を可能とするために1対1の対応付け(ペアリングと称される)が必要とされる。特に、遠隔制御装置システムに既に他の被遠隔制御装置(通信部および電子機器からなる)が存在している場合には、ユーザが制御の対象としての所望の電子機器を設定する必要がある。
従来では、Bluetooth、HomeRF等における通信可能な機器の探索方法として、主局から
ブロードキャストメッセージとして局発見メッセージが送信され、この局発見メッセージを受信した従局から応答メッセージが送信され、応答メッセージが主局によって受信されることにより通信可能な機器を探索することが行われている。この場合に、探索範囲にある全ての機器に対して局発見メッセージが送信されるために、対象外の機器からも応答メッセージを受け取ることになる問題が生じる。このような問題を解決するために、局の探索を行う際に、局発見メッセージの到達範囲を変化させることが下記の特許文献1に記載されている。
特開2001−144781号公報
上述した従来の方法は、局発見手続き処理において局発見メッセージの到達範囲を狭くしてその範囲内の従局を通信対象として検出するものであった。かかる方法は、複数の電子機器の中で所望の一つの電子機器を制御対象として指定する遠隔制御システムに対しては適用できないものであった。
したがって、この発明の目的は、複数の被遠隔制御装置が存在している場合に、所望の装置を制御対象として設定することが可能な遠隔制御システム、遠隔制御装置および被遠隔制御装置を提供することにある。
上述の課題を解決するために、この発明は、無線通信による遠隔制御システムにおける遠隔制御装置であって、
通常の通信時に比して送信出力を下げた状態で所定の信号を同報送信し、
1以上の被遠隔制御装置からのアクノリッジおよび受信時の電界強度情報を受け取り、
受信電界強度が最大のものを最近接装置として検出し、
最近接装置を遠隔制御の対象装置として設定する
ことを特徴とする遠隔制御装置である。
この発明は、無線通信による遠隔制御システムにおける遠隔制御装置であって、
通常の通信時に比して送信出力を下げた状態で所定の信号を同報送信し、
1以上の被遠隔制御装置からのアクノリッジを受け取り、
アクノリッジを受け取った被遠隔制御装置に対して所定のコマンドを送信し、被遠隔制御装置のそれぞれを、所定時間、コマンド受付可能状態に設定すると共に、コマンド受付可能状態を識別可能に提示させ、
所定時間の間にコマンドを送信する
ことを特徴とする遠隔制御装置である。
この発明は、無線通信による遠隔制御システムにおける遠隔制御方法であって、
通常の通信時に比して送信出力を下げた状態で所定の信号を同報送信し、
1以上の被遠隔制御装置からのアクノリッジおよび受信時の電界強度情報を受け取り、
受信電界強度が最大のものを最近接装置として検出し、
最近接装置を遠隔制御の対象装置として設定する
ことを特徴とする遠隔制御方法である。
この発明は、無線通信による遠隔制御システムにおける遠隔制御方法であって、
通常の通信時に比して送信出力を下げた状態で所定の信号を同報送信し、
1以上の被遠隔制御装置からのアクノリッジを受け取り、
アクノリッジを受け取った被遠隔制御装置に対して所定のコマンドを送信し、被遠隔制御装置のそれぞれを、所定時間、コマンド受付可能状態に設定すると共に、コマンド受付可能状態を識別可能に提示させ、
所定時間の間にコマンドを送信する
ことを特徴とする遠隔制御方法である。
この発明によれば、複数の被遠隔制御装置の中で遠隔制御装置に対して最も近い一つの被遠隔制御装置を遠隔制御の対象として設定することができる。
また、この発明は、遠隔制御装置との距離がほぼ等しい複数の被遠隔制御装置が存在している場合には、複数の被遠隔制御装置を制御の対象とすることができ、実質的には、所望の被遠隔制御装置のみを制御することが可能となる。
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。一実施の形態は、家庭内の電子機器を遠隔制御する遠隔制御装置システムに対して適用されるものである。ユーザの操作に応じて遠隔制御用データ(以下、コマンドと適宜称する)を送信する1つの遠隔制御装置(リモートコマンダ)と、送信されたコマンドを受信して指示された動作を行う1以上の被遠隔制御装置(通信部および電子機器)とによって遠隔制御装置システムが構成されている。
電子機器は、ビデオ記録/再生装置、オーディオ記録/再生装置、テレビジョン受信機等のAV機器、冷蔵庫等の家庭電気製品等の電子機器である。遠隔制御装置は、内蔵電源によって駆動され、被遠隔制御装置は、例えば商用電源によって駆動される。
遠隔制御装置および被遠隔制御装置は、それぞれ以下に説明する送信機および受信機を通信部に備えて双方向の無線通信が可能とされている。無線通信方式として、例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.15.4の物理層
を使用することができる。IEEE802.15.4は、PAN(Personal Area Network)またはW(Wireless)PANと呼ばれる短距離無線ネットワーク規格の名称である。
この規格の通信レートは、数10k〜数100kbpsであり、通信距離は、数10m〜
数100mになる。また、通信は、フレームの単位で行われる。1フレームは、ペイロード(0〜127バイト)にヘッダ(6バイト)で、最大133バイトのサイズとされる。この通信方式では、送受信方法として複数の形態が可能であるが、一実施の形態のように遠隔制御システムの場合では、最も簡単な方法、すなわち、遠隔制御装置から被遠隔制御装置に対してコマンドを送信し、被遠隔制御装置からのアクノリッジACKを遠隔制御装置が受け取る方法が採用される。但し、より複雑な送受信方法を使用することができる。また、この発明では、この無線方式以外の他の双方向無線方式を使用することができる。
図1は、送信機の構成を示す。送信データがQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調器1に供給され、QPSK変調される。QPSK変調器1の出力信号が拡散変調器
2に供給される。拡散変調器2に対して符号発生器3で発生した拡散符号が供給され、DSSS(Direct Sequence Spread Spectrum)方式で拡散される。拡散符号として擬似雑音
系列が使用される。DS(直接拡散)方式は、高速の拡散符号で位相変調を行い、信号のスペクトルを拡散するSS(スペクトル拡散)方式である。
拡散変調器2の出力信号が帯域フィルタ4を介して乗算器5に供給される。乗算器5に対してPLLの構成の局部発振器6からの局部発振信号が供給され、乗算器5からは、2.4GHzの周波数帯域にアップコンバートされた送信信号が発生する。送信信号がアンプ7を介してアンテナ8に供給され、送信される。アンプ7のゲインを制御することによって送信出力を可変することができる。
通信チャンネルとしては、2.405GHzから2.410GHz,2.415GHz,・・・・,2.480GHzと、5MHz間隔で16個のチャンネルが設定されている。一実施の形態では、16個のチャンネルの内で、無線LANで使用される可能性のある周波数等となるべく重ならない周波数のチャンネルが複数個例えば3個使用される。局部発振器6が出力する局部発振周波数をチャンネル選択信号SL1によって設定することで、チャンネル設定がなされる。選択信号SL1は、制御部10から出力される。
制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory )、RAM(Random Access Memory)などから構成されるマイクロコンピュータであり、ROMなどに記憶されたプログラムを実行することにより、送信機の各部を統括的に制御する。
遠隔制御装置の送信機においては、遠隔制御のためのキー、スイッチ、ボタン、タッチパネル等の入力部9が設けられ、入力部9の操作と対応したコマンドが被遠隔制御装置に対して送信される。被遠隔制御装置は、コマンドを正常に受信した場合には、応答メッセージとしてのアクノリッジACKを遠隔制御装置に対して送信する。
図2は、受信機の構成を示す。アンテナ11により受信された信号がLNA(Low Noise Amplifier:低雑音アンプ)12に供給される。アンテナ11は、通常、送信機のアンテ
ナ8と共用され、送信機および受信機が送受切り換えスイッチによって切り換えられる構成とされる。LNA12の出力信号が乗算器13に供給される。乗算器13に対してPLLの構成の局部発振器14からの局部発振信号が供給され、乗算器13からダウンコンバートされた中間周波数信号(IF(Intermediate Frequency)信号)が発生する。
IF信号が中間周波数アンプ15を介して逆拡散部(拡散復調部)16に供給される。逆拡散部16は、受信信号と受信側で発生した参照拡散符号の相関をとることによって復調を行う。受信信号と参照拡散符号とのタイミングが正確に合っていないと正しい相関値がえられない。通信の開始時に受信側でタイミングを探し、探したタイミングを保持するようになされる。タイミングを探すために、マッチドフィルタ(matced filter)等の相関
器が使用される。
逆拡散部16の復調信号がQPSK復調器17に供給され、QPSK復調がなされる。QPSK復調器17から受信データが得られる。被遠隔制御装置の場合では、受信データがコマンドであって、コマンドが電子機器20の動作の制御に使用される。遠隔制御装置の場合では、受信データがアクノリッジACKであり、受信したアクノリッジACKが制御部19に供給される。
制御部19は、例えば、CPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory )、RAM(Random Access Memory)などから構成されるマイクロコンピュータであり、ROMなどに記憶されたプログラムを実行することにより、受信機の各部を統括的に制御する。実際には、送信機の制御部10および受信機の制御部19は、共通の構成とされている。
逆拡散部16からの復調信号とLNA12からの出力信号とが受信状態検出部18に供給される。受信状態検出部18は、フレームを受信した場合に、信号自体の強度とノイズ干渉の強度からリンク品質通知(LQI:Link Quality Indicator)を計算し、物理層の上位に通知する機能を有する。LQIは、IEEE802.15.4の物理層において規定されたもので、ディジタルデータの値で示される。LQIが制御部19に対して供給される。後述するように、被遠隔制御装置の受信機の受信状態検出部18が演算したLQIがアクノリッジと共に、遠隔制御装置に対して送信される。
制御部19が発生するチャンネル選択信号SL2が局部発振器14を制御し、例えば複数の異なる周波数のチャンネルの中で、電子レンジの干渉波の影響が少ない所定周波数のチャンネルを選択するようになされる。
この発明の一実施の形態について説明すると、図3は、遠隔制御装置の制御部によりなされる処理の流れを示している。最初に、遠隔制御装置を制御対象と設定したい被遠隔制御装置の近傍に持っていき、次に、ステップS1において、アンプ7のゲインを下げることによって、遠隔制御装置による制御を行う通常の通信時より送信出力が小とされる。例えば通常の通信時には、10m程度の通信可能範囲としての到達距離が1m以下(数十cm程度)とされる。
次に、ステップS2において、遠隔制御装置が確認フレームを送信する。確認フレームは、送信相手を限定しないブロードキャストで送信(同報通信)される。確認フレームの送出は、再生指令のようなコマンドを発生する前に自動的になされる。または遠隔制御装置の所定のキー、ボタンを押す操作に応答してなされる。通信可能範囲に存在している被遠隔制御装置が確認フレームを受信し、アクノリッジACKをそれぞれ遠隔制御装置に対して送信する。この場合、確認フレームを受信した場合の受信強度を示すLQIがアクノリッジACKと共に送信される。ステップS3において、遠隔制御装置がアクノリッジACKを受信し、受信したLQIのデータを制御部のメモリに記憶する。
通信可能範囲内に複数の被遠隔制御装置が存在している可能性があるので、ステップS4においては、複数の被遠隔制御装置に関して処理が終了したか否かが判定される。複数の被遠隔制御装置の全てについてのステップS3の処理(アクノリッジACKの受信とLQIの記憶)が終了すると、ステップS5に処理が移る。
ステップS5においては、記憶されているLQIの値を参照してLQIの値が最大のものを最も近くの被遠隔制御装置(最近接装置と称する)として検出する。遠隔制御装置と最近接装置との間が1対1に通信可能な状態とされる。例えば被遠隔制御装置がそれぞれMACアドレスのような機器にユニークなIDを有する場合には、受信されるアクノリッジACKにIDが付加されているので、遠隔制御装置が最近接装置のIDが分かる。そして、遠隔制御装置が送信するコマンドの送出先として最近接装置のIDが付加される。また、ユニークなIDを持たない場合では、アクノリッジACKを受信した被遠隔制御装置に対してIDをそれぞれ付与し、付与したIDで被遠隔制御装置を識別するようになされる。
なお、遠隔制御装置が制御可能な被遠隔制御装置は、一つに限定されるものではなく、上述したように検出された制御対象機器にそれぞれ対応するIDを例えば不揮発性メモリに記憶しておき、ユーザの入力部の操作によって制御対象の機器を切り替えることが可能とされている。
ステップS5において、最近接装置が検出されると、ステップS6において、最近接装置に対して遠隔制御用のコマンド例えば所定の一つの動作を被遠隔制御装置に対して行わせるためのコマンドが送信される。図示を省略するが、送信したコマンドに対するアクノリッジACKを被遠隔制御装置から受け取る。若し、アクノリッジACKが受信されない場合には、再送処理、エラー処理等がなされる。
上述したこの発明の一実施の形態では、図4Aに示すように、遠隔制御装置(図ではコマンダと表記する)31の通常の通信可能範囲R1が送信出力を下げることによって、R1に比してより狭い通信可能範囲R2に変化する。したがって、複数の被遠隔制御装置(図では、斜線を付したブロックで示す)32a,32bの中で、通信可能範囲内R2内に位置している被遠隔制御装置32aが最近接装置として検出される。
AV(AudioVisual)機器の場合には、共通のラックに複数の機器が設置されていること
があるので、図4Bに示すように、送信出力を下げた通信可能範囲R2内に複数の被遠隔制御装置32cおよび32dが存在する場合が生じる。その場合には、遠隔制御装置31との距離L1,L2の内で、より小なる距離L1の被遠隔制御装置32cが最近接装置として検出される。このように、送信出力を下げるのみでは、制御対象の装置を特定できない場合でも、受信電界強度の値に基づいて最近接装置を検出することができ、所望の装置を制御対象に設定することができる。
遠隔制御装置は、好ましくはLCD(Liquid Crystal Display)等を使用した表示画面
を備えており、図5に示すように、LQIを記憶した場合(図3のステップS3)に、機器名と信号強度の順位を示す表示がなされる。ユーザは、この表示を見て所望の電子機器が制御対象に設定されるか否かを確認することができる。図5は、表示画面の一例であって、機器のID等を表示したり、信号強度をグラフ状に表示するようにしても良い。
次に、この発明の他の実施の形態について説明する。他の実施の形態における送信機および受信機の構成は、上述した一実施の形態と同様のものとされている。図6は、遠隔制御装置の制御部によりなされる他の実施の形態の処理の流れを示している。他の実施の形態では、必ずしもその必要がないが、遠隔制御装置を制御対象と設定したい被遠隔制御装置の近傍に持っていく。次に、ステップS11において、アンプ7のゲインを下げることによって、遠隔制御装置による制御を行う通常の通信時より送信出力が小とされる。例えば通常の通信時には、10m程度の通信可能範囲としての到達距離が1m以下(数十cm程度)とされる。
次に、ステップS12において、遠隔制御装置が確認フレームを送信する。確認フレームは、送信相手を限定しないブロードキャストで送信(同報通信)される。確認フレームの送出は、再生指令のようなコマンドを発生する前に自動的になされる。または遠隔制御装置の所定のキー、ボタンを押す操作に応答してなされる。通信可能範囲に存在している被遠隔制御装置が確認フレームを受信し、アクノリッジACKをそれぞれ遠隔制御装置に対して送信する。
ステップS13において、遠隔制御装置がアクノリッジACKを受信する。送信出力を下げて狭くなった通信可能範囲に含まれる1または複数の被遠隔制御装置の存在が検出される。上述した一実施の形態と同様に、固有のID(例えばMACアドレス)または仮に付与したIDによって被遠隔制御装置のそれぞれを遠隔制御装置が識別可能とされ、遠隔制御装置と所望の被遠隔制御装置との間が1対1に通信可能な状態とされる。
ステップS13において、アクノリッジACKが全く受信されない場合もある。ステップS14では、アクノリッジACKの受信の有無に基づいて被遠隔制御装置の有無が判定され、被遠隔制御装置が無いと判定された場合には、処理が終了する。ステップS14において、被遠隔制御装置があると判定されると、ステップS15において、探索コマンドフレームが送信される。探索コマンドフレームは、同報通信または各被遠隔制御装置に対して順次送信される。探索コマンドフレームは、所定のキー操作によってまたは自動的に送出される。所定のキー操作は、例えば電源ボタンの瞬間的なONである。1または複数の被遠隔制御装置の中の一つの被遠隔制御装置に対して探索コマンドフレームが送信される。
探索コマンドフレームを受信したある被遠隔制御装置の処理を図7のフローチャートに示す。ステップS21において、被遠隔制御装置が自分宛の探索コマンドフレームを受信し、ステップS22において、アクノリッジACKを遠隔制御装置に対して送信し、ステップS23において、コマンド受付可能状態とされると共に、ユーザが知覚できる表示、音等によりコマンド受付可能状態の提示が行われる。例えばステップS23において、被遠隔制御装置の前面パネルに設けられたLED(Light Emitting Diode)が点滅される。
ユーザは、LEDの点滅を確認することによって、コマンド受付可能状態の被遠隔制御装置を識別でき、その被遠隔制御装置に対してコマンドを送信したい場合には、コマンドを送信するための操作例えばキーを押す操作がなされる。被遠隔制御装置では、ステップS24において、コマンドフレームを受信したか否かが判定される。コマンドフレームを受信した場合には、処理が終了する。ステップS25において、5秒経過したか否かが判定され、コマンドフレームの受信待機状態が5秒間設定される。この間、LEDの点滅状態が継続する。
図6に戻ると、遠隔制御装置は、探索コマンドフレームをステップS15において送信した後に、ステップS16において、コマンド送信のためのキーが押されたか否かが判定される。キーが押されたと判定されると、押されたキーに対応するコマンドフレームがステップS17において送信される。コマンドフレームを被遠隔制御装置が正常に受信した場合には、アクノリッジACKが戻ってくる。正常に受信されなかった場合には、エラー処理(エラーの通知)、再送処理等がなされる。
ステップS16において、キーが押されなかったと判定される場合、またはステップS17において、コマンドフレームを送信した場合に、処理がステップS14に戻り、残りの被遠隔制御装置の有無が調べられる。未だ未処理の被遠隔制御装置が残っていると判定されると、ステップS15(探索コマンドフレームの送信)、ステップS16(キー操作の有無の判定)、ステップS17(コマンドフレームの送信)の処理が繰り返される。ステップS14において、全ての被遠隔制御装置に対しての処理が終了したと判定されると、処理が終了する。
図7に示す被遠隔制御装置の処理は、一つの被遠隔制御装置に関するもので、他の被遠隔制御装置に関しても、同様の処理がなされる。したがって、複数の被遠隔制御装置が検出されている場合には、複数の被遠隔制御装置のLEDが順番に所定時間(この例では、5秒間)ずつ点滅し、ユーザがLEDの点滅によってコマンド受付可能状態にある被遠隔制御装置を識別でき、所望の被遠隔制御装置に対して所望のコマンドを送信することができる。
例えば二つの被遠隔制御装置が検出される場合の遠隔制御装置(コマンダ)と、二つの被遠隔制御装置との間の通信処理の流れを図8を参照して説明する。遠隔制御装置(コマンダ)41から被遠隔制御装置42a、42bに対して確認フレームの同報通信がなされる(ステップS12)。被遠隔制御装置42a、42bからそれぞれアクノリッジACKが遠隔制御装置41に対して送信される(ステップS13a、S13b)。
遠隔制御装置41から被遠隔制御装置42aに対して探索コマンドフレームが送信される(ステップS15a)。探索コマンドフレームを正常受信した被遠隔制御装置42aがアクノリッジACKを送信する(ステップS22a)。そして、被遠隔制御装置42aのパネル上のLEDが5秒間点滅する。この期間、被遠隔制御装置42aがコマンドフレームを受信可能な状態となる。図8の例では、遠隔制御装置41が被遠隔制御装置42aに対してコマンドフレームを送信しなかった場合を示す。
5秒間が経過すると、遠隔制御装置41が被遠隔制御装置42bに対して探索コマンドフレームを送信する(ステップS15b)。探索コマンドフレームを正常受信した被遠隔制御装置42bがアクノリッジACKを送信する(ステップS22b)。そして、被遠隔制御装置42bのパネル上のLEDが5秒間点滅する。この期間、被遠隔制御装置42bがコマンドフレームを受信可能な状態となる。遠隔制御装置41がコマンドフレームを送信する(ステップS17b)。図示を省略するが、コマンドフレームを正常受信した被遠隔制御装置42bがアクノリッジACKを遠隔制御装置に対して送信する。被遠隔制御装置42bは、受信したコマンドフレームに対応する動作を行う。
図9は、送信出力を下げることによって狭い範囲とされた通信可能範囲R2内に二つの被遠隔制御装置42aおよび42bが存在しており、且つこれらの被遠隔制御装置42aおよび42bのそれぞれのコマンダ41との距離L3およびL4がほぼ等しい場合を示している。上述したこの発明の他の実施の形態では、被遠隔制御装置42aおよび42bのそれぞれがLEDの点滅によって、コマンドフレームを受信可能な状態にあることをユーザに知らせるので、これらの被遠隔制御装置42aおよび42bの所望の装置を遠隔制御することができる。
この発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、無線通信の方法としては、IEEE802.15.4以外の無線方式を使用しても良い。
この発明による通信装置の送信側の構成を示すブロック図である。 この発明による通信装置の受信側の構成を示すブロック図である。 この発明の一実施の形態の処理を示すフローチャートである。 この発明の一実施の形態の説明に用いる略線図である。 この発明の一実施の形態の表示画面例を示す略線図である。 この発明の他の実施の形態の遠隔制御装置の処理を示すフローチャートである。 この発明の他の実施の形態の被遠隔制御装置の処理を示すフローチャートである。 この発明の他の実施の形態における通信処理を説明するための略線図である。 この発明の他の実施の形態の説明に用いる略線図である。
符号の説明
1・・・・QPSK変調器
6・・・・局部発振器
9・・・・入力部
10・・・・制御部
18・・・・受信状態検出部
19・・・・制御部
20・・・・電子機器

Claims (5)

  1. 無線通信による遠隔制御システムにおける遠隔制御装置であって、
    通常の通信時に比して送信出力を下げた状態で所定の信号を同報送信し、
    1以上の被遠隔制御装置からのアクノリッジおよび受信時の電界強度情報を受け取り、
    上記受信電界強度が最大のものを最近接装置として検出し、
    最近接装置を遠隔制御の対象装置として設定する
    ことを特徴とする遠隔制御装置。
  2. 受信した上記電界強度情報と、上記被遠隔制御装置の識別情報とを表示する遠隔制御装置。
  3. 無線通信による遠隔制御システムにおける遠隔制御装置であって、
    通常の通信時に比して送信出力を下げた状態で所定の信号を同報送信し、
    1以上の被遠隔制御装置からのアクノリッジを受け取り、
    上記アクノリッジを受け取った被遠隔制御装置に対して所定のコマンドを送信し、上記被遠隔制御装置のそれぞれを、所定時間、コマンド受付可能状態に設定すると共に、コマンド受付可能状態を識別可能に提示させ、
    上記所定時間の間にコマンドを送信する
    ことを特徴とする遠隔制御装置。
  4. 無線通信による遠隔制御システムにおける遠隔制御方法であって、
    通常の通信時に比して送信出力を下げた状態で所定の信号を同報送信し、
    1以上の被遠隔制御装置からのアクノリッジおよび受信時の電界強度情報を受け取り、
    上記受信電界強度が最大のものを最近接装置として検出し、
    最近接装置を遠隔制御の対象装置として設定する
    ことを特徴とする遠隔制御方法。
  5. 無線通信による遠隔制御システムにおける遠隔制御方法であって、
    通常の通信時に比して送信出力を下げた状態で所定の信号を同報送信し、
    1以上の被遠隔制御装置からのアクノリッジを受け取り、
    上記アクノリッジを受け取った被遠隔制御装置に対して所定のコマンドを送信し、上記被遠隔制御装置のそれぞれを、所定時間、コマンド受付可能状態に設定すると共に、コマンド受付可能状態を識別可能に提示させ、
    上記所定時間の間にコマンドを送信する
    ことを特徴とする遠隔制御方法。
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