JP2008127599A - 凝固組織が微細な鋼鋳片 - Google Patents

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Abstract

【課題】凝固初相がδ−Feである鋼鋳片の偏析やポロシティを微細化して有利に無害化することのできる、凝固組織が微細な鋼鋳片を提供する。
【解決手段】Cの含有量が0.5質量%以下であり、凝固初相がδ−Feとなる鋼鋳片であって、該鋼鋳片中の酸化物の内、Caを必須とし、さらに、Zr及びHfの内の1種又は2種を主成分とし、その表面の全部又は一部が第三物質を介することなく地鉄に直接接触するように存在するとともに、0.1〜10μmの最大径を有する酸化物が、単独粒子あるいは複合粒子として、任意断面において面積1mm当たりで1個以上存在する構成とされている。
【選択図】なし

Description

本発明は、凝固組織が微細な鋼鋳片に関するものであり、特に、鋼がδ凝固する際に、等軸晶の生成を促すことで凝固組織を有利に微細化することのできる酸化物を含有する、凝固組織が微細な鋼鋳片に関する。本発明の凝固組織が微細な鋼鋳片は、主として鉄鋼業の製鋼工程に適用されるものであり、本発明を適用した鋼鋳片は、鋼板、鋼管、形鋼、棒鋼、線材など各種の鉄鋼製品の素材として使用される。
鋼板、鋼管、形鋼、棒鋼、鋼線材等の鉄鋼製品は、引張特性や破壊特性等の様々な機械的性質が要求され、ユーザーからの要求レベルは年々高まっている。さらに、鉄鋼製品市場のグローバル化に伴う競争の熾烈化により、機械的性質等の品質のみならず、納期短縮や低価格化等についても、競争力の重要な指標として位置づけられるようになっている。
鉄鋼製品の品質、納期、価格を左右する機械的性質、製造時間、製造コストは、素材であるスラブ、ブルーム、ビレット等の鋼鋳片の品質に大きく影響される。鋼鋳片には、凝固偏析やポロシティ等の組成不均質部や空隙が存在する。これらの鋳造欠陥が鉄鋼製品の品質に与える悪影響を軽減するために、連続鋳造における低温鋳造処理や電磁攪拌処理、軽圧下処理、熱間加工に先立つ鋼鋳片の均質化熱処理、熱間加工における高温強加工処理等の多大な製造負荷が発生し、製造時間が長くなり、製造コストが上昇するという問題がある。さらには、鉄鋼製品の高機能化要求に対して、素材の鋳造欠陥が障害となって機械的性質の向上が阻まれる場合も多く、上記問題を解決するため、鋳造欠陥を抜本的に改善する技術が望まれている。
鋼鋳片の凝固偏析やポロシティを微細化して従来よりも無害化できれば、上述した製造負荷が軽減され、また、高機能化に対する障害も取り除かれるため、鉄鋼製品の品質、納期、価格の競争力が向上する可能性がある。凝固偏析やポロシティを微細化して無害化する手段として、接種技術によって凝固等軸晶の生成を促し、その粒径を微細化する方法があり、このような方法の有効性が以下に説明する特許文献によって知られている。
低炭素鋼やフェライト系ステンレス鋼のように、凝固初相がδ−Feである場合の接種核として、特許文献1に記載の発明ではREM系の酸化物や硫化物や酸硫化物の有効性が、特許文献2に記載の発明ではBa系酸化物の有効性が、特許文献3に記載の発明では単独TiNあるいはMg系酸化物に複合するTiNの有効性が、特許文献4〜6に記載の発明ではMg系酸化物の有効性が、それぞれ開示されている。
一方、高炭素鋼やオーステナイト系ステンレス鋼のように、凝固初相がγ−Feである場合の接種核として、ZrO、MgS、CaO、REM系窒化物、Tiなどの有効性が知見されている。
上述のように、凝固初相の結晶構造がδ−Feとγ−Feの場合とでは、有効な接種核の種類が異なる。これは、非特許文献1に記載されているように、凝固初相との格子不整合度が小さい物質ほど凝固核としての能力が高く、凝固等軸晶の生成を促進すると考えられることから、凝固初相の結晶構造に応じて接種核の有効性が異なるためと判断することができる。
特開2005−177848号公報 特開2004−276041号公報 特開2002−030395号公報 特開2001−192782号公報 特開2000−192200号公報 特開平11−254107号公報 大橋徹郎他、「鉄の不均質核生成に及ぼす酸化物の影響」、鉄と鋼、第62年(1976)、第6号、p.614〜623
しかしながら、凝固初相がδ−Feである鋼において、溶鋼の脱酸反応、脱硫反応、脱窒反応を利用して上述した既知の接種核を生成させる場合、以下のような問題があり、工業的な適用に限界があることが明らかとなった。即ち、上記特許文献1に記載の発明のように、溶鋼中でREM系の酸化物や硫化物、さらにはこれらの複合析出物を生成させるためにREMを添加すると、粗大なREM介在物が生成し、連続鋳造ノズルの閉塞や鉄鋼製品の品質劣化を引き起こす虞がある。
また、上記特許文献2に記載の発明のように、溶鋼中でBa系酸化物を生成させるためにBaを添加する場合や、上記特許文献3〜6に記載の発明のように、溶鋼中でMg系酸化物を生成させるためにMgを添加する場合には、これらの元素は蒸発ロスが大きく歩留まりが低いため、添加方法の制約や合金コストの上昇、さらには鋼中含有量が不安定になるという問題が生じる虞がある。
また、上記特許文献3に記載の発明のような、溶鋼中でTiNを生成させるために多量のNを添加する方法を低Cr鋼に用いることは困難であり、また、多量のTiを添加する方法を用いた場合には、溶接構造用鋼の母材や溶接熱影響部(HAZ)を過度に硬化させて機械的性質を損なう虞がある。
上述のような問題から、凝固初相がδ−Feである鋼鋳片の製造において、有害な粗大介在物が生成せず、溶鋼への元素添加が容易で、多量のTiやNを必要としない、新しい接種技術が求められていた。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、凝固初相がδ−Feである鋼鋳片の偏析やポロシティを微細化して有利に無害化することのできる、凝固組織が微細な鋼鋳片を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋼鋳片の含有成分に関して鋭意検討した結果、溶鋼の脱酸反応で生ずる酸化物を凝固核として利用して凝固等軸晶の生成を促し、その粒径を微細化することにより、凝固初相がδ−Feである鋼鋳片の偏析やポロシティを微細化して有利に無害化することができ、凝固組織が微細な鋼鋳片が得られることを知見した。
本発明は上述の知見に基づいて構成されており、その主旨とするところは以下の通りである。
(1) Cの含有量が0.5質量%以下であり、凝固初相がδ−Feとなる鋼鋳片であって、該鋼鋳片中の酸化物の内、Caを必須とし、さらに、Zr及びHfの内の1種又は2種を主成分とし、その表面の全部又は一部が第三物質を介することなく地鉄に直接接触するように存在するとともに、0.1〜10μmの最大径を有する酸化物が、単独粒子あるいは複合粒子として、任意断面において面積1mm当たりで1個以上存在することを特徴とする、凝固組織が微細な鋼鋳片。
(2) 鋼鋳片の成分組成が、質量%で、C:0.5%以下、S:0.01%以下、N:0.05%以下、O:0.001〜0.01%、Al:0.001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.005%を含有し、さらに、Zr:0.0005〜0.05%、Hf:0.001〜0.1%の内の1種又は2種を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物であることを特徴とする、請求項1に記載の凝固組織が微細な鋼鋳片。
(3) 溶鋼中における脱酸力がAlよりも小さな成分である、Si、Mn、P、Nb、V、Ti、Cu、Ni、Cr、Mo、W、Bの内の1種又は2種以上を含有するとともに、これらの成分の含有量が、下記(1)式で計算されるCr当量が30質量%以下となり、且つ、下記(2)式で計算されるNi当量が15質量%以下となる含有量とされていることを特徴とする、請求項2に記載の凝固組織が微細な鋼鋳片。
Cr当量=Cr+Mo+1.5Si+0.5Nb+1.77Ti+21.4Al+40B+8.29V ・・・(1)
Ni当量=Ni+30C+30N+0.5Mn+0.16Cu ・・・(2)
本発明の凝固組織が微細な鋼鋳片によれば、凝固組織の微細化を通じて偏析やポロシティが微細化され、従来よりも無害化される効果を有しており、延いては、鋳造欠陥の悪影響を軽減する目的で行われる負荷工程を軽減することができ、また、高機能化要求に対する鋳片起因の障害を取り除くことができる。このような、本発明の凝固組織が微細な鋼鋳片を用いることにより、品質、納期、価格面等における競争力の高い鉄鋼製品を有利に提供することができることから、その産業上の効果は計り知れない。
以下、本発明の凝固組織が微細な鋼鋳片の実施の形態について説明する。
なお、この実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために詳細に説明するものであるから、特に指定の無い限り、本発明を限定するものではない。
本発明の凝固組織が微細な鋼鋳片(以下、鋼鋳片と略称することがある)は、Cの含有量が0.5質量%以下であり、凝固初相がδ−Feとなる鋼鋳片であって、該鋼鋳片中の酸化物の内、Caを必須とし、さらに、Zr及びHfの内の1種又は2種を主成分とし、その表面の全部又は一部が第三物質を介することなく地鉄に直接接触するように存在するとともに、0.1〜10μmの最大径を有する酸化物が、単独粒子あるいは複合粒子として、任意断面において面積1mm当たりで1個以上存在し、概略構成されている。
また、本実施形態の凝固組織が微細な鋼鋳片は、鋼鋳片の成分組成が、質量%で、C:0.5%以下、S:0.01%以下、N:0.05%以下、O:0.001〜0.01%、Al:0.001〜0.1%、Ca:0.0005〜0.005%を含有し、さらに、Zr:0.0005〜0.05%、Hf:0.001〜0.1%の内の1種又は2種を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物とされている。
本発明者らは、凝固初相がδ−Feである鋳片の製造において、有害な粗大介在物が生成せず、溶鋼への元素添加が容易で、多量のTiやNを必要としない、新しい接種技術について鋭意検討した。その結果、従来知られていない新しい種類の接種核を見出し、本発明を完成するに至った。この新しい接種核は、CaとX(X:ZrおよびHfのうちの1種または2種。以下、単にXと略称することがある。)を主成分とする酸化物(以下、CaX系酸化物と略称することがある。)であった。
即ち、酸化物が溶鋼の脱酸反応によって生成する場合に、鋳片のδ凝固組織において等軸晶の面積率が増えて柱状晶の面積率が減少し、同時に、等軸晶の粒径が微細化するような接種効果が認められた鋳片、あるいは、これを加工した製品の任意断面において酸化物を解析した結果、波長分散型X線分析法(WDS)で測定された酸化物組成は、CaとXを同時に含有しているという特徴が確認された。また、電子線回折で同定された酸化物の結晶構造は、個々の酸化物粒子の全体あるいは一部がペロブスカイト構造(CaTiO構造)を有するという特徴が確認された。さらに、酸化物を構成するXが主にZrの場合には、斜方ペロブスカイト構造(格子定数:a=0.576nm、b=0.802nm、c=0.559nm)を有するCaZrOと同定される酸化物が多く確認された。
ここで、CaZrOの(010)面にδ−Feの{100}面が核生成する場合を仮定すると、前記非特許文献1において定義される格子不整合度は3.1%と見積もることができる。従来より、δ−Fe接種能が高いことで知られるTiNの格子不整合度は3.9%、Ceのそれは5.0%であるので、当該酸化物CaZrOは、これら既知の接種核よりもδ−Feに対する格子不整合度が小さく、接種能が高いものと考えられる。当該酸化物CaZrOの表面には、X系窒化物やCa系硫化物が部分的に複合析出している場合(本発明では、CaX系酸化物の単独粒子に対して、このような場合の析出物の粒子を複合粒子ともいう)があったが、酸化物CaZrOの表面がこれらの窒化物や硫化物で全て覆われることはなく、酸化物表面の全部あるいは一部がX系窒化物やCa系硫化物等の第三物質を介することなく地鉄に直接接する形態で観察された。
一方、SやNを多量に添加し、さらに、CaやXを多量に添加した鋼では、接種効果は小さかった。このような接種効果が小さい鋳片には、上述した同様のCaX系酸化物が存在するものの、CaX系酸化物の表面がX系窒化物やCa系硫化物でほぼ全て覆われており、CaX系酸化物表面が地鉄に直接接する部分は皆無であった。CaX系酸化物表面を全て覆い隠す粗大な窒化物や硫化物は主に溶鋼中で生成しており、このような場合のCaX系酸化物は溶鋼に直接接触していないため、格子不整合度の観点から期待される接種効果が発揮できていないものと推察される。
以上により、本発明者等によって新たに見出された接種核の組成と形態の特徴は、CaとXを主成分とする酸化物であり、地鉄(溶鋼)に対して酸化物表面の全部あるいは一部が第三物質を介することなく直接接触していることである。
接種核としての能力が高く、また、その個数が多いほど、凝固組織における接種効果は高まることになるが、その接種核の能力は、上述した接種核の組成や形態の他、その寸法が影響する。さらには、接種核の寸法が大きいほど接種核の能力は高まるが、その反面、接種核の個数が減少してしまうという不利益が考えられる。従って、接種効果を安定的に発現するためには、接種核の組成と形態に加えて、その寸法と個数を適正に制御することが重要である。
本発明で新たに見出されたCaX系酸化物の接種核について、適正な粒子径と個数を検討した結果、酸化物の最大径が0.1〜10μmであり、任意断面の面積1mm当たりで1個以上存在させた場合に、接種効果が安定的に発現することが明らかとなった。酸化物の最大径が0.1μm未満の場合には接種能力が低く、また、酸化物の最大径が10μmを超える場合には個数が1mm当たり1個未満となって接種能力が低下するため、上記粒子径及び個数が必要である。
<鋼鋳片の化学成分組成>
上述のような組成、形態、寸法および個数を有するCaX系酸化物を鋼中に生成させるためには、凝固初相がδ−Feとなる鋼の化学成分を適正に調整するのが好ましい。
以下に、本発明で規定する化学成分組成の限定理由を説明する。
[C(炭素):0.5%以下]
Cの含有量は、0.5%以下とする必要がある。Cが0.5%を超えると、凝固初相がδ−Feからγ−Feに変化するため、CaX系酸化物の格子不整合度に期待する接種効果が得られない。
[S(硫黄):0.01%以下]
Sの含有量は、0.01%以下とするのが好ましい。Sが0.01%を超えると、溶鋼中で粗大なCaSが生成し、脱酸のためのCaが不足してCaX酸化物を安定的に生成させることができなくなる虞がある。また、Caが多い場合にSを過剰添加すると、溶鋼中に生成した粗大なCaSがCaX系酸化物の表面を覆い隠し、接種核の能力を低下させる虞があるからである。
[N(窒素):0.05%以下]
Nの含有量は、0.05%以下とするのが好ましい。Nが0.05%を超えると、溶鋼中で粗大なXNが生成し、脱酸のためのXが不足してCaX酸化物を安定的に生成させることができなくなる虞がある。また、Xが多い場合にNを過剰添加すると、溶鋼中に生成した粗大なXNがCaX系酸化物の表面を覆い隠し、接種核の能力を低下させる虞があるからである。
[O(酸素):0.001〜0.01%]
Oの含有量は、0.001〜0.01%にするのが好ましい。Oが0.001%未満では、CaX系酸化物の粒子径と個数が不足する虞がある。また、Oが0.01%を超えると、CaX系酸化物の粒子径が粗大化し、その個数が不足すると同時に、鉄鋼製品の品質に有害性をもたらす虞があるからである。
[Al(アルミニウム):0.001〜0.1%]
Alの含有量は、0.001〜0.1%とするのが好ましい。Alが0.001%未満では、O量を安定的に0.01%以下に低減することができなくなる虞がある。また、Alが0.1%を超えると、酸化物中のAl含有量が増加してCaX系酸化物を安定的に生成させることができなくなる虞がある。さらに、Oが多い場合にAlを過剰添加すると、粗大なアルミナクラスターが生成し、鋳造ノズルが閉塞したり、鉄鋼製品の品質が劣化する虞があるからである。
[Ca(カルシウム):0.0005〜0.005%]
Caの含有量は、0.0005〜0.005%とするのが好ましい。Caが0.0005%未満では、酸化物中のCa含有量が減少してCaX系酸化物を安定的に生成させることができなくなる虞がある。また、Caが0.005%を超えると、酸化物中のCa含有量が増加してCaX系酸化物を安定的に生成させることができなくなる虞がある。さらに、Sが多い場合にCaを過剰添加すると、溶鋼中で粗大なCaSが生成してCaX系酸化物の表面を覆い隠し、接種核の能力を低下させる虞があるからである。
[Zr(ジルコニウム):0.0005〜0.05%]
Zrの含有量は、0.0005〜0.05%とするのが好ましい。Zrが0.0005%未満では、酸化物中のZr含有量が減少してCaX系酸化物を安定的に生成させることができなくなる虞がある。また、Zrが0.05%を超えると、酸化物中のZr含有量が増加してCaX系酸化物を安定的に生成させることができなくなる虞がある。さらに、Nが多い場合にZrを過剰添加すると、溶鋼中で粗大なZrNが生成してCaX系酸化物の表面を覆い隠し、接種核の能力を低下させる虞がある。また、さらに、過剰なZr添加は合金コストの上昇を招くため好ましくないからである。
[Hf(ハフニウム):0.001〜0.1%]
Hfの含有量は、0.001〜0.1%とするのが好ましい。Hfが0.001%未満では、酸化物中のHf含有量が減少してCaX系酸化物を安定的に生成させることができなくなる虞がある。また、Hfが0.1%を超えると、酸化物中のHf含有量が増加してCaX系酸化物を安定的に生成させることができなくなる虞がある。さらに、Nが多い場合にHfを過剰添加すると、溶鋼中で粗大なHfNが生成してCaX系酸化物の表面を覆い隠し、接種核の能力を低下させる虞がある。また、さらに、過剰なHf添加は合金コストの上昇を招くため好ましくないからである。
[その他の化学成分]
本発明の凝固組織が微細な鋼鋳片では、さらに必要に応じて、溶鋼中における脱酸力がAlよりも小さい他の元素を添加してもよい。
即ち、Alよりも脱酸力の強いREMやBa、Mgなどを添加すると、脱酸反応においてCaやXと競合するため、本発明のCaX系酸化物を安定的に生成させることができない。
一方、Alよりも脱酸力の小さな成分であるSi、Mn、P、Ti、Cu、Ni、Cr、Mo、W、Nb、V、Bの内の1種又は2種以上の元素を、凝固初相がδ−Feとなる範囲内で添加した場合にも本発明の効果が得られる。但し、この際、下記(1)式で計算されるCr当量は30%以下とする必要がある。Cr当量が30%を超えると、耐食性や耐熱性などの冶金効果は飽和し、合金コストの上昇を招くため好ましくないからである。
さらに、本発明の鋼鋳片では、下記(2)式で計算されるNi当量を15%以下とする必要がある。Ni当量が15%を超えると、凝固初相がδ−Feからγ−Feに変化するため、CaX系酸化物の格子不整合度に期待した接種効果が得られないからである。
なお、(1)式と(2)式に含まれない化学成分であるPとWについては、特に上限を設ける必要はない。
Cr当量=Cr+Mo+1.5Si+0.5Nb+1.77Ti+21.4Al+40B+8.29V ・・・(1)
Ni当量=Ni+30C+30N+0.5Mn+0.16Cu ・・・(2)
以上説明したように、本発明の凝固組織が微細な鋼鋳片は、上記構成により、凝固組織の微細化を通じて偏析やポロシティが微細化され、従来よりも無害化される効果を有しており、延いては、鋳造欠陥の悪影響を軽減する目的で行われる負荷工程を軽減することができ、また、高機能化要求に対する鋳片起因の障害を取り除くことができる。また、本発明の凝固組織が微細な鋼鋳片を用いることにより、品質、納期、価格面等における競争力の高い鉄鋼製品を有利に提供することができることから、その産業上の効果は計り知れない。
以下、本発明に係る凝固組織が微細な鋼鋳片の実施例を挙げ、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、もとより下記実施例に限定されるものではなく、前、後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
[サンプル作製]
下記表1に示す化学成分組成を有する10kg鋼鋳片を、実験室内に設置した真空溶解炉を用いて作製した。下記表1中、鋼Bと鋼28のみがγ−Fe凝固であり、その他の鋼は全てδ−Fe凝固である。また、鋳造の際は、溶鋼過熱度が60〜70℃になるように溶鋼温度を調整し、同一の鋳型(鋳型底面:約80mm四角、鋳型高さ:約200mm)を用いて鋳片を作製した。
[評価試験]
上記方法によって作製された鋳片の1/2高さ断面において、下記表1に示すCaX系酸化物の個数、等軸晶率、等軸晶粒径を測定し、結果を下記表2に示した。
(CaX系酸化物の個数)
CaX系酸化物個数は、鋳片断面の中央部において次のような手順で測定した。まず、酸化物組成においてCaとXを同時に含有し、酸化物表面の全部あるいは一部が地鉄に直接接触しており、さらに、酸化物単独としての最大径が0.1〜10μmであることを満たす酸化物の個数を4mmの面積にわたって測定し、1mmあたりの個数に換算した。なお、この際、鋳片断面を研磨まで腐食することなく、WDSと走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて上記の測定を行った。
酸化物組成のWDS測定では、検出されたFeを差し引き、さらにSが検出される場合にはこれと等量のCaを差し引き、Nが検出される場合にはこれと等量のXを差し引き、地鉄の影響や酸化物上のCaSやXNの影響を差し引くことで、可能な限り正確に酸化物組成を求めた。酸化物にCaSやXNが複合する場合には、SEM像や組成像を用いて酸化物、CaS、XNの存在形態を分離し、酸化物表面と地鉄の接触状況を判断すると同時に、酸化物の最大径を測定した。
なお、上述のような測定を4mmの広い面積にわたって実行することが困難な場合、以下に説明するような簡便な測定方法に代替して測定を行った。
まず、任意に10個以上の酸化物粒子をSEM−WDS装置で解析し、酸化物組成、酸化物表面と地鉄との接触状況、酸化物の最大径を測定し、本発明で規定するCaX系酸化物の存在割合を求める。次に、WDSによるOのマッピング処理によって、4mmの面積における酸化物個数を測定する。そして、面積1mm当たりの酸化物個数にCaX系酸化物の存在割合をかけ合わせ、1mm当たりのCaX系酸化物個数を求める。なお、このような酸化物分散状態の測定は、鋼鋳片とそれを加工した製品においてほぼ同じであるから、製品の任意断面で実行しても構わない。
(等軸晶率及び等軸晶粒径)
等軸晶率及び等軸晶粒径は、鋼鋳片の1/2高さ断面をエッチプリント法で観察し、次の手順で測定した。
即ち、等軸晶率は、鋼鋳片の全断面における等軸晶部分の面積割合を測定した。
また、等軸晶粒径は、等軸晶部分のデンドライト方向が不連続に変化する境界を結晶粒界とみなし、最大径の大きい順に20個を測定して平均化した。
本実施例の各鋼片の化学成分組成の一覧を表1に示し、また、各測定結果の一覧を表2に示す。
Figure 2008127599
Figure 2008127599
[評価結果]
表1に示す鋼A及び鋼1〜15は本発明鋼であり、鋼成分とCaX系酸化物の分散状態が適正であるため、表2に示すように、本鋳造条件において等軸晶率が70%以上と高く、等軸晶粒径が1〜3mmと小さいことが確認された。
表1の鋼AA、鋼B及び鋼16〜32は比較鋼であり、この内、鋼AA、鋼B及び鋼16〜29はCaとXを添加したものであるが、化学成分やCaX系酸化物の分散状態が適正でないため、表2に示すように、本鋳造条件において等軸晶率が40%以下と本発明鋼よりも低く、等軸晶粒径が5〜8mmと本発明鋼よりも大きいことが確認された。
また、鋼29〜32は、CaとXを添加せずにREM、Ba、Mgを添加した比較鋼であり、等軸晶率が50〜60%と本発明鋼よりも低く、等軸晶粒径が4mmと本発明鋼よりも大きいことが確認された。
なお、鋼30〜32と同様の化学成分を有する鋳片を製鋼工場(量産工場)で連続鋳造したところ、ノズル閉塞や元素低歩留などの問題が発生した。一方、本発明鋼を製鋼工場で連続鋳造した際には、ノズルの閉塞は発生せず、ZrやHfの歩留はCaのそれよりも高く、特段の問題は認められなかった。
以上説明した実施例の結果より、本発明の凝固組織が微細な鋼鋳片が、凝固組織の微細化を通じて偏析やポロシティが微細化され、従来よりも無害化される効果を有しており、延いては、鋳造欠陥の悪影響を軽減する目的で行われる負荷工程を軽減することができ、また、高機能化要求に対する鋳片起因の障害を取り除くことができることが明らかである。

Claims (3)

  1. Cの含有量が0.5質量%以下であり、凝固初相がδ−Feとなる鋼鋳片であって、
    該鋼鋳片中の酸化物の内、Caを必須とし、さらに、Zr及びHfの内の1種又は2種を主成分とし、その表面の全部又は一部が第三物質を介することなく地鉄に直接接触するように存在するとともに、0.1〜10μmの最大径を有する酸化物が、単独粒子あるいは複合粒子として、任意断面において面積1mm当たりで1個以上存在することを特徴とする、凝固組織が微細な鋼鋳片。
  2. 鋼鋳片の成分組成が、質量%で、
    C :0.5%以下、
    S :0.01%以下、
    N :0.05%以下、
    O :0.001〜0.01%、
    Al:0.001〜0.1%、
    Ca:0.0005〜0.005%
    を含有し、さらに、
    Zr:0.0005〜0.05%、
    Hf:0.001〜0.1%
    の内の1種又は2種を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物であることを特徴とする、請求項1に記載の凝固組織が微細な鋼鋳片。
  3. 溶鋼中における脱酸力がAlよりも小さな成分である、Si、Mn、P、Nb、V、Ti、Cu、Ni、Cr、Mo、W、Bの内の1種又は2種以上を含有するとともに、これらの成分の含有量が、下記(1)式で計算されるCr当量が30質量%以下となり、且つ、下記(2)式で計算されるNi当量が15質量%以下となる含有量とされていることを特徴とする、請求項2に記載の凝固組織が微細な鋼鋳片。
    Cr当量=Cr+Mo+1.5Si+0.5Nb+1.77Ti+21.4Al+40B+8.29V ・・・(1)
    Ni当量=Ni+30C+30N+0.5Mn+0.16Cu ・・・(2)

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