JP2007275903A - ステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法 - Google Patents

ステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋳片表層部におけるピンホールの発生を防止し、さらに、ビレット表面疵の生成を防止することのできるステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法を提供する。
【解決手段】凝固過程で一旦δ相を生成し、そのδ相における窒素溶解度を超える窒素含有率を有するステンレス鋼または高合金鋼を鋳造する方法であって、溶鋼中の水素含有率を10ppm未満とすることを特徴とするステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法である。上記鋳造方法は、鋼中の硫黄含有率を20ppm未満とすることにより、一層大きな効果が得られる。また、連続鋳造方法を適用することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ステンレス鋼または高合金鋼の鋳造時に鋳片表層部分に発生するピンホール、およびこれに起因して圧延、鍛造などの加工時に発生する表面疵を防止または低減することのできる鋳造方法に関する。
従来、ステンレス鋼または高合金鋼を鋳造した後、分塊工程で圧延または鍛造を行うと、圧延方向に線状に伸びた筋状の表面疵が発生することがあった。このような疵が発生すると、その後の製品圧延において疵が残存または拡大して製品として出荷できなくなるため、分塊ビレットの段階で手入れを行う必要があり、この手入れにともなう歩留りの低下や手入れコストが問題となっていた。
最近、化学プラントや海洋構造物などの産業用機器や構造物の大型化を目的として、構造用ステンレス鋼の強度向上の要請が増大しており、これに対応して、窒素(N)を添加し、その固溶強化作用により強度の向上を図った鋼種が知られている。例えば、SUS304N2、SUS304LN、SUS316N、SUS316LNなどのオーステナイト系ステンレス鋼である。また、特許文献1には、過酷な環境条件下での適用を目的として固溶強化成分である窒素を0.18〜0.25質量%含有させ、強度と耐食性を高め、かつ、熱間加工性を向上させるために、BおよびO含有率を規定し、さらに強度向上と熱間加工性確保のバランスからNb含有率を規定した高窒素ステンレス鋼が開示されている。
上記のように、高合金鋼やステンレス鋼において種々の理由により窒素濃度を高めた鋼種が開発されているが、これらの鋼種の一部では、鋼中に窒素などのガス成分が過剰に含有されることから、凝固時にそれらのガス成分が溶解度を超えてピンホールを発生することがある。このようなピンホールが存在すると、圧延時にピンホールが拡大して圧延後のビレット、コイル、製品などの表面疵の原因となるおそれがある。
ステンレス鋼は、その優れた耐食性と美麗さを生かして塗装やメッキを行わず各種建築物、交通機関などの外装材として使用されることが多いが、鋳造後に鋳片内にピンホールなどの欠陥が存在すると、圧延後にも筋状の疵として残存し、表面光沢などを損なうという問題がある。これに対して、特許文献2などのように浸漬ノズルからの吐出流量、鋳型断面積および浸漬ノズルの吐出孔角度などの鋳造条件、ならびに熱間圧延時の加熱炉在炉時間といった圧延条件を規定した技術が開示されている。しかしながら、前記特許文献2に開示されたように、鋳型内への溶鋼供給条件などの鋳造条件や鋳片加熱条件などの適正化により防止できる表面疵は、鋳型内の溶鋼内に浮遊する微小な気泡に基づくピンホールである。したがって、上記特許文献2に開示された技術などを適用しても、凝固の進行にともない溶解度を超えて長く生成するピンホールの発生に対しては何ら低減効果が得られないという問題がある。
上記のとおり、高合金鋼やステンレス鋼の製品特性や表面性状などに着目して鋼品質の向上や改善を図った技術は数多く開示されているものの、溶鋼中に溶解する窒素や水素(H)などに起因して凝固時に生成するピンホールや、ピンホールに起因して熱間加工時に発生する表面疵の改善に関する報告は見当たらない。
特開平6−293942号公報(特許請求の範囲および段落[0016]) 特開2003−10946号公報(特許請求の範囲および段落[0016])
前述のとおり、鋳造後のステンレス鋼または高合金鋼の圧延または鍛造などで発生する線状に伸びた表面疵の原因となるのは、凝固の進行にともない鋼中のガスが溶解度を超えて長く生成するピンホールであり、このピンホールは、従来の発生防止技術では、低減効果が得られないという問題がある。本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その課題は、ステンレス鋼または高合金鋼を鋳造する際に、鋳片表層部に発生しやすい上記ピンホールの生成を防止し、さらに、分塊工程における圧延または鍛造の際に、ビレット表面に発生しやすい加工方向に伸びた筋状の表面疵の生成を防止することにある。
本発明者らは、上述の課題を解決するために、ステンレス鋼または高合金鋼の鋳造後の圧延や鍛造などで発生する線状に伸びた表面疵の実態および発生機構を検討するとともに、その発生原因となる鋳片表層部におけるピンホールの生成およびビレット表面での疵の発生を防止する方法を研究し、下記の(a)〜(d)の知見を得て、本発明を完成させた。
(a)ビレットなどの表面疵の発生状況は鋼種によって差異があり、熱力学に基づく平衡計算により鋼の凝固挙動および鋼中の窒素(N)および水素(H)の溶解度について検討を行った結果、凝固過程において一旦δ相が生成する鋼種であって、かつδ相における窒素の溶解度を超える窒素含有率を有する鋼種においてのみ、表面疵発生などの問題が発生する。
(b)上記(a)の問題が発生する鋼種の鋳片には、その表層部にピンホールが生成している。このピンホールは、鋳片表面にほぼ垂直に10mm以上も長く伸びており、非常に特徴的な形状を呈する。
(c)窒素含有率の高い鋼種においては疵の発生などの問題が発生するにも拘わらず、H含有率を10ppm未満に低下することにより、鋳片段階におけるピンホールの生成を防止することができる。
(d)鋼中の硫黄(S)含有率を20ppm未満に低下することにより、ビレットの表面疵の生成を確実に防止することができる。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記の(1)〜(3)に示す溶融金属の連続鋳造方法にある。
(1)凝固過程で一旦δ相を生成し、該δ相における窒素溶解度を超える窒素含有率を有するステンレス鋼または高合金鋼を鋳造する方法であって、溶鋼中の水素含有率を10ppm未満とすることを特徴とするステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法。
(2)さらに、溶鋼中の硫黄含有率を20ppm未満とすることを特徴とする上記(1)に記載のステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法。
(3)前記鋳造方法が連続鋳造方法であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法。
本発明において、「高合金鋼」とは、Cr、Niなどの合金元素の合計含有率が40質量%程度以上の鋼を意味する。
また、「凝固過程で一旦δ相を生成する鋼」とは、凝固過程で融液から一旦フェライト(δ)相を晶出する鋼を意味し、鋼成分組成の範囲では、Cr当量をNi当量により除した値が1.5程度以上の範囲にある鋼が該当する。ここで、Cr当量およびをNi当量は、例えば下記(1)式および(2)式などにより求めることができる。
Cr当量=Cr+1.37×Mo+1.5×Si+2×Nb+3×Ti・・・(1)
Ni当量=Ni+22×C+0.31×Mn+14.2×N+Cu ・・・・(2)
ここで、(1)式および(2)式中の元素記号は、鋼中における各元素の含有率(質量%)を表す。
なお、以下の説明においては、鋼の成分組成についての「質量%」の表記を、「%」とも表記する。
本発明の方法によれば、凝固過程で一旦δ相を生成し、そのδ相における窒素溶解度を超える窒素含有率を有するステンレス鋼または高合金鋼の溶鋼中の水素含有率を10ppm未満に調整して鋳造することにより、鋳片表層部に発生しやすいピンホールの生成を防止することができる。さらに、ピンホールの生成に起因して圧延または鍛造などの加工時にビレットなどの表面に発生しやすい線状疵の生成をも低減することができる。これに加えて、硫黄含有率を20ppm未満とすることにより、さらに一層、製品の表面疵の発生を低減し、表面品質を向上させることができる。
本発明は、前記のとおり、凝固過程で一旦δ相を生成し、そのδ相における窒素溶解度を超える窒素含有率を有するステンレス鋼または高合金鋼を鋳造する際に、溶鋼中の水素含有率を10ppm未満に、または、これに加えてさらに溶鋼中の硫黄含有率を20ppm未満に調整して鋳造するステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法である。以下に、本発明の鋳造方法について詳細に説明する。
(1)表面疵の発生機構
本発明者らは、ステンレス鋼または高合金鋼の分塊ビレットについて表面疵の発生状況を調査するとともに、その発生機構を検討した。
その結果、疵の発生状況には鋼種による依存性があり、同一の製造条件であっても、全く表面疵が発生しない鋼種と、高い割合で表面疵が発生する鋼種とがあることが判明した。さらに、鋳片段階における欠陥が表面疵の起点になっている可能性があることを想定し、鋳片の表面性状を調査したところ、表面疵が高い割合で発生する鋼種では、しばしば鋳片表層部にピンホールが生成していることが明らかとなった。また、これらの鋼種に発生するピンホールは、鋳片表面にほぼ垂直に10mm以上も長く伸びた針状の形状を呈していることも判明した。
一般に、鋳片内に生成するピンホールの形状は、凝固の影響を受けるので、多少の凹凸はあるものの、概ね球状または球状に近い形状となる。これに対して、上記のように表面疵が高い割合で生成する鋼種に発生するピンホールは、鋳片表面にほぼ垂直に長く伸びた針状の特徴的な形状を有していることが確認された。
通常、ピンホールは、溶鋼中に既に存在する気泡が凝固シェルに捕捉されることにより生成し、この場合には溶鋼の有する表面張力の大きさに応じて、球状または球状に近い形状となる。これに対して、長く伸びた針状の形状のピンホールは、凝固の進行にともなって溶鋼中の溶存ガスが固相側の飽和溶解度を超え、液相側に排出されて気泡を形成し、凝固界面の進行にともなって溶存ガスが排出されながらその気泡を細長く成長させ、これが固相に捕捉されながら針状形状を形成したものと考えられる。鋳片のより中心部では凝固時に溶鋼静圧が作用するため、気泡の生成が抑制される。
そこで、市販の熱力学的平衡計算プログラム(プログラム名「Fact−Sage」)を用いて、鋼の凝固挙動、およびピンホールの発生起因と考えられる鋼中のガス成分である窒素および水素の溶解度を検討した。表1に、検討結果の一例とした9%Cr含有鋼、ならびにNiを20%およびCrを25%含有するSUS310鋼の成分組成を示す。
Figure 2007275903
図1は、9%Cr含有鋼の凝固過程での相変態挙動、ならびに窒素および水素の溶解度の計算結果を示す図であり、同図(a)は温度と各相の存在割合との関係を、同図(b)は温度と各相における窒素溶解度との関係を、そして同図(c)は温度と各相における水素溶解度との関係をそれぞれ表す。また。図2は、SUS310鋼の凝固過程での相変態挙動、ならびに窒素および水素の溶解度の計算結果を示す図であり、同図(a)は温度と各相の存在割合との関係を、同図(b)は温度と各相における窒素溶解度との関係を、そして同図(c)は温度と各相における水素溶解度との関係をそれぞれ表す。
図1の結果に示されたとおり、9%Cr含有鋼では、凝固過程で一旦δ相が生成し、その後γ相に変態する。δ相中の窒素溶解度および水素溶解度は、いずれも液相中またはγ相中の溶解度に比較して著しく低く、その最小値は約290ppmである。9%Cr含有鋼には、基本成分はほぼ同一組成で、用途に応じて200ppm程度の窒素を含有する鋼種と、400〜500ppm程度の窒素を含有する鋼種があるが、400〜500ppm程度の窒素を含有する鋼種でのみピンホールやビレット表面疵の問題が発生する。この原因は、窒素含有率の高い鋼種では、一旦δ相が生成するときに、鋼中の窒素含有率がδ相における窒素溶解度を超えることにあると考えられる。
これに対して、図2の結果に示されたとおり、SUS310鋼では、液相から直接γ相が生成し凝固する。γ相中の窒素溶解度は、液相中の窒素溶解度に比較して低いが、凝固開始直後では1900ppm程度である。したがって、鋼中には1000ppm程度の窒素を含有するものの、窒素溶解度を超えることはなく、ピンホールやビレット表面疵の問題が発生することはない。
また、窒素溶解度は、特にCr含有率の差異など、鋼種の差異により大きく影響を受けて変化するのに対して、水素溶解度には大きな差は認められない。種々の鋼種で同様の検討を行った結果、高い割合で表面疵が発生する鋼種は、いずれも凝固過程で一旦δ相が生成する鋼種であり、かつδ相における窒素溶解度を超える窒素含有率を有することが判明した。
(2)表面疵発生低減のための水素および硫黄の適正含有率
ビレットの表面疵の発生に及ぼす窒素、水素および硫黄含有率の影響を調査した。図3は、9%Cr含有鋼の連続鋳造鋳片から製造した分塊圧延ビレットの表面疵発生状況と鋼中の窒素含有率および水素含有率との関係を示す図である。ビレットの表面疵発生状況は、ビレット毎に、無手入れの場合を0、軽手入れの場合を1、重手入れの場合を2、手入れ不可能な場合を3とし、これらの値を鋳造のヒート毎に平均化することにより、「ビレット平均表面疵指標」として指標化し、同図中に示した。
同図の結果によれば、鋼中の窒素含有率は、前述のとおり、成分規格によりδ相の窒素溶解度を超えているものと超えていないものとに大別され、窒素含有率が420〜520ppm程度であり、δ相の窒素溶解度(290ppm程度)を超えている鋼種であって、かつ水素含有率の高い鋼種の場合に、疵発生率が増加している。すなわち、一旦δ相が生成する鋼種であって、かつ窒素含有率がδ相における窒素溶解度を超える鋼種であっても、ビレット表面疵が発生する場合と発生しない場合とがあり、その原因は、水素含有率にあることが判明した。
前述のように、水素含有率を10ppm未満に低下させることにより、鋳片段階でのピンホールの生成を防止でき、ビレット表面疵も大幅に低減できる。さらに、水素含有率を8ppm未満に低下させれば、より確実にピンホールおよびビレット表面疵の発生を防止できる。
上記のように、窒素含有率がδ相における窒素溶解度を超える鋼種であっても、水素含有率を低減させることにより、ビレット表面疵の発生を低減できる理由は、下記のように推察される。
すなわち、鋼中の窒素や水素の含有率がそれらの溶解度を超えた際には、窒素に比べて水素の方が容易に気泡を形成しやすいと考えられる。凝固過程でδ相が生成し、水素含有率がその溶解度を超えると、水素の気泡が発生する。既に水素気泡の存在する状況下では、窒素もこの水素気泡の内部に容易に放出され、凝固の進行にともない針状に成長しやすい。これに対して、窒素のみがδ相における溶解度を超えて含有されても、窒素ガスの放出を受け入れる空間(気泡)がないため、ピンホールは容易には形成されず、したがって、表面疵の発生には至らない。また、窒素含有率の低い鋼種で水素のみが高濃度で含有されても、水素の含有率は元来10ppm前後と低いことから、問題となるような大きさのピンホールにまで成長しない。
上記の理由により、水素含有率が10ppm未満の場合には、窒素ガスが容易に放出される空間(気泡)が少ないため、ピンホールの生成が抑制され、その結果、ビレット表面疵も低減されるものと推察される。
窒素含有率は、420〜520ppmの範囲でばらついているが、この範囲内における窒素含有率とビレット表面疵の発生状況との間には、特に相関は認められなかった。
鋼中の水素含有率は、真空処理により低下させることができるが、真空度の強化や真空処理時間の延長を必要とし、これらは生産性阻害の要因となる。したがって、これらよりはむしろ、鋼中の水素の発生源となる石灰などのフラックス原料、タンディッシュパウダー、モールドパウダーなどの水分管理、タンディッシュやレードルなどの耐火物施工時に使用する水分の充分な乾燥除去、耐火物施工法の改良、そして、施工直後の新品の耐火物を内張りしたタンディッシュなどにピンホールの発生が懸念される鋼種を注入することを回避する操業管理など、種々の精錬または鋳造条件を水素濃度低減のために最適化する方法を採用するのが現実的であり、これらの方法により溶鋼中の水素含有率を8ppm未満とすることができる。
上記のとおり、鋼中の水素含有率を低減することによりビレット表面疵は大幅に低減されたが、手入れの程度には、なお、ばらつきがあったので、この点についてさらに詳細に調査を行った。ビレットの表面疵の発生率に対して、鋼の成分組成や鋳造条件、分塊圧延条件などの種々の因子を統計的に処理し、それぞれの影響を検討した結果、鋼中の硫黄含有率の関与が大きいことが判明した。
図4は、9%Cr含有鋼の連続鋳造鋳片を用いて製造した分塊圧延ビレットの表面疵発生率に及ぼす鋼中の水素含有率および硫黄含有率の影響を示す図である。
同図の結果から、水素含有率を10ppm未満とすることにより表面疵発生率を低下させることができ、さらに硫黄含有率を20ppm未満とすることにより、一層、表面疵発生率を低下させ、より確実にビレット表面品質を向上させることができることが判明した。すなわち、鋼中の硫黄濃度を低下させることにより、より確実に線状疵の生成を防止することができる。これは、表面活性作用を有する硫黄の含有率を低下させることにより、溶鋼の表面張力が増加し、気泡が発生しにくくなることによると考えられる。
本発明のステンレス鋼または高合金鋼の表面疵防止方法は、ビレットの表面疵に対してのみではなく、板材や形鋼など他の形状の鋼材に対しても高い効果を示す。
本発明のステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法の効果を確認するため、下記の試験を行ってその結果を評価した。
(1)試験方法
スクラップなどを原料として80トン電気炉を用いて溶解するかまたは高炉溶銑を転炉により吹練して得た溶鋼を、AODおよびVODにより脱ガス処理し、さらに一部の鋼種ではワイヤ供給による合金成分添加やガスバブリング処理を行う取鍋精錬法を用いた二次精錬を行って、5種類の基本鋼種の母溶鋼を溶製した。
上記の溶鋼を垂直型連続鋳造機に供給し、鋳造速度0.4m/分で鋳造することにより、厚さ280mm、幅600mmの鋳片を製造した。この鋳片を分塊工場に搬送し、均熱炉により1200℃程度まで加熱した後、分塊圧延を行って直径190〜300mmの丸ビレットとし、そのビレット表面の疵の発生状況を目視により調査した。なお、一部の鋼種では、湾曲型連続鋳造機を用いて、鋳造速度0.4m/分で鋳造することにより、厚さ390mm、幅700mmの鋳片を製造した後、同様に分塊圧延を行ったが、連続鋳造機の形式の差によるビレット表面疵の発生状況への影響は特に認められなかった。
表2に、調査を行った5種類の基本鋼種の主な成分組成、凝固形態、熱力学的平衡計算により求めた凝固過程での窒素溶解度、同水素溶解度の最小値を示した。
Figure 2007275903
熱力学的平衡計算には、前記の市販の計算プログラムを使用した。1.013×105Pa(1気圧)の雰囲気で凝固過程を含む1200〜1600℃の温度範囲において各温度における平衡計算を行い、各相における窒素溶解度および水素溶解度を求めた。
また、表2には、通常の操業過程におけるビレットの表面疵発生問題の有無を併せて示した。なお、同表中の成分の他にAl、Ti、Ca、V、Bなどを含有する鋼種もあるが、ピンホールに起因するビレット表面疵の発生状況に影響を及ぼさないことから、記載を省略した。
(2)表面疵発生に及ぼすδ相中窒素溶解度および溶鋼中窒素含有率の効果確認試験
前記のとおり、9%Cr含有鋼には用途に応じて400〜500ppm程度の窒素を含有する鋼種番号1の鋼種と、200ppm程度の窒素を含有する鋼種番号2の鋼種がある。基本成分系がほぼ同一であることから、いずれも凝固過程では一旦δ相が生成し、窒素溶解度は290ppm程度となる。しかし、400〜500ppm程度の窒素を含有する鋼種番号1の鋼種でのみピンホールやビレット表面疵の問題が発生する。
そこで、鋳片の表層部からピンホール発生部分の試料を採取してその断面を観察した結果、ピンホールは、直径数百μm程度で、鋳片表面にほぼ垂直方向に長さが20〜30mm程度にまで長く伸びていることが判明した。前述のとおり、一般に溶鋼中に存在する気泡が凝固シェルに捕捉されることにより生成するピンホールは、球状または球状に近い形状となる。これに対して、上記観察結果のように長く伸びた針状のピンホールは、凝固の進行にともなって飽和溶解度を超えた鋼中の溶存ガスが液相側に排出されて気泡を形成し、凝固界面の進行にともなってその気泡が細長く成長し、これが固相に捕捉されながら針状形状を形成したことを示すものである。
また、鋼種番号3の鋼種も凝固過程で一旦δ相が生成し、鋼中の窒素含有率はδ相の窒素溶解度を超える。本鋼種においても鋼種番号1と類似形状のピンホールが生成し、ビレット表面疵が発生することがある。
これに対して、Cr当量をNi当量により除した値が1.5程度以下の鋼種番号4および鋼種番号5の鋼種は、いずれも液相から直接γ相が生成し、凝固過程でδ相を生成しない。このため、鋼中の窒素濃度は高いものの、凝固過程で窒素の溶解度を超えることはなく、ピンホールやビレット表面疵が発生することはない。
他にも、種々のステンレス鋼および高合金鋼について同様の鋳造試験を行ったが、表面疵が発生する鋼種は、いずれも凝固過程で一旦δ相が生成する鋼種であり、かつ窒素含有率がδ相における窒素溶解度を超える鋼種であった。上記の結果に基づき、本発明では、凝固過程で一旦δ相を生成し、そのδ相における窒素溶解度を超える窒素含有率を有するステンレス鋼または高合金鋼を対象とした。
(3)水素含有率および硫黄含有率の効果確認試験
前記表2に示した鋼種番号1および鋼種番号3の鋼種について、溶鋼の成分組成と疵発生状況との関係をさらに詳細に調査する試験を行った。
表3に、鋼種番号1および鋼種番号3の鋼種における水素、窒素および硫黄の含有率ならびに鋳片表面のピンホール生成状況およびビレット表面疵発生状況の調査結果を示す。
Figure 2007275903
ここで、鋼種番号1および鋼種番号3の鋼種における水素、窒素および硫黄の含有率は下記の方法により調整した。すなわち、水素は、精錬時に投入するCaO源中に含まれる水分量の低減や、タンディッシュに使用する耐火物吹き付け材の十分な乾燥など、溶鋼に接触する耐火物やフラックスの水分管理を強化することにより低減させた。また、窒素は、取鍋精錬における窒素ガス吹込量により、そして、硫黄は、AODやVODにおける精錬条件の制御により、それぞれ変化させた。
また、同表において、ピンホールは、鋳片の表面を鋳片長手方向に約1mの長さにわたりグラインダーにより研削し、スケールを除去した後、目視によりその有無を調査した。評価欄の「なし」とは、上記の研削範囲にピンホールが認められなかったことを意味し、「小数」とは、同範囲にピンホールが10個未満存在したことを意味し、そして、「多数」とは同範囲に10個以上存在したことを意味する。
ビレット表面疵指標欄の数値は、ビレット毎に、無手入れを0、軽手入れを1、重手入れを2、手入れ不可能を3とし、これらの値を鋳造のヒート毎に平均化することにより指標化した値を意味する。
試験番号1〜5は、鋼種番号1の鋼種、すなわち最低窒素溶解度が前記表2に示したとおり290ppm程度であり、かつ窒素含有率が最低窒素溶解度を超えている鋼種を用い、溶鋼中の水素含有率が10ppm未満の溶鋼を使用した本発明例についての試験であり、また、試験番号6および7は、溶鋼中の水素含有率が10ppmを超える溶鋼を用いた比較例についての試験である。
水素含有率を10ppm未満とした本発明例の試験番号1〜5では、いずれもピンホールの発生が低減し、ビレット表面疵は改善されて、ビレット表面疵指標は低い値を示した。また、本発明例の試験番号1〜5のうち、さらに硫黄含有率を20ppm未満とした試験番号1〜3では、一層、表面疵が改善されている。特に、水素含有率を8ppm未満まで低減した試験番号1では、ほぼ手入れの必要がない程度にまで表面疵の状況が改善された。
これに対して、鋼種番号1の鋼種であり、かつ溶鋼中の水素含有率が10ppmを超える溶鋼を用いた比較例についての試験である試験番号6および7では、ピンホールが多数発生した。その結果、ビレットは表面疵の多数存在する劣悪な表面性状となり、20%を超える大量の手入れ不可能材が発生した。
試験番号8および9は、鋼種番号3の鋼種、すなわち最低窒素溶解度が前記表2に示したとおり1000ppm程度であり、かつ窒素含有率が最低窒素溶解度を大幅に超えている鋼種を用い、溶鋼中の水素含有率が10ppm未満の溶鋼を使用した本発明例についての試験であり、また、試験番号10は、溶鋼中の水素含有率が10ppmを超える溶鋼を用いた比較例についての試験である。
本発明例である試験番号8および9では、鋼中の窒素含有率が2600〜2900ppmであり、δ相における最低窒素溶解度を大幅に超えているが、水素含有率を10ppm未満としたことにより、いずれもピンホールの発生が低減し、ビレット表面疵は大幅に改善されている。一方、水素含有率が10ppmを超える溶鋼を用いた試験番号10では、ピンホールが多数発生し、ビレットは表面疵の多数存在する劣悪な表面性状のものとなった。
本発明の方法によれば、凝固過程で一旦δ相を生成し、そのδ相における窒素溶解度を超える窒素含有率を有するステンレス鋼または高合金鋼の溶鋼中の水素含有率を10ppm未満として鋳造することにより、鋳片表層部に発生しやすいピンホールの生成を防止することができる。さらに、ピンホールの生成に起因して圧延または鍛造などの加工時にビレット表面などに発生しやすい線状疵の生成をも低減することができる。加えて、硫黄含有率を20ppm未満とすることにより、表面疵の発生を一段と低減し、表面品質を一層向上させることができる。したがって、本発明の鋳造方法は、分塊工程での手入れコストを低減するとともに、ビレットなどの品質および歩留まりを向上させることができる鋳造方法として、ステンレス鋼または高合金鋼の鋳造分野において広範に適用できる技術である。
9%Cr含有鋼の凝固過程での相変態挙動、ならびに窒素および水素の溶解度の計算結果を示す図であり、同図(a)は温度と各相の存在割合との関係を、同図(b)は温度と各相における窒素溶解度との関係を、同図(c)は温度と各相における水素溶解度との関係をそれぞれ表す。 SUS310鋼の凝固過程での相変態挙動、ならびに窒素および水素の溶解度の計算結果を示す図であり、同図(a)は温度と各相の存在割合との関係を、同図(b)は温度と各相における窒素溶解度との関係を、同図(c)は温度と各相における水素溶解度との関係をそれぞれ表す。 9%Cr含有鋼の連続鋳造鋳片から製造した分塊圧延ビレットの表面疵発生状況と鋼中の窒素含有率および水素含有率との関係を示す図である。 9%Cr含有鋼の連続鋳造鋳片から製造した分塊圧延ビレットの表面疵発生率と鋼中の水素含有率および硫黄含有率との関係を示す図である。

Claims (3)

  1. 凝固過程で一旦δ相を生成し、該δ相における窒素溶解度を超える窒素含有率を有するステンレス鋼または高合金鋼を鋳造する方法であって、溶鋼中の水素含有率を10ppm未満とすることを特徴とするステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法。
  2. さらに、溶鋼中の硫黄含有率を20ppm未満とすることを特徴とする請求項1に記載のステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法。
  3. 前記鋳造方法が連続鋳造方法であることを特徴とする請求項1または2に記載のステンレス鋼または高合金鋼の鋳造方法。
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