JP2004043838A - 耐リジング性・加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼の溶製法および鋼板 - Google Patents

耐リジング性・加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼の溶製法および鋼板 Download PDF

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Abstract

【課題】耐リジング性・加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼を得るために、鋳片中の等軸晶率を簡単かつ確実に向上させる溶製法を提供する。
【解決手段】Cr:9〜30質量%であり、MgO−Al系介在物を核にもつ複合型TiNを鋳片中に含有するフェライト系ステンレス鋼を溶製するに際し、TiとNの濃度積(Ti質量%×N質量%)が0.0007〜0.004になり、かつ、溶鋼中の酸素活量aの常用対数Logaが−5.0〜−3.0になるように成分調整を行い、その後鋳造することを特徴とする溶製法。aの調整は、酸素センサーを用いたaの実測および適量の脱酸剤の添加を組み合わせた手法により、好適に実現できる。成分調整に際し、CaOとAlを主成分とするスラグの使用、および、MgO含有耐火物を内張りした精錬容器の使用が有効である。
【選択図】  図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複合型TiNを生成させて鋳片中の等軸晶率を高め、耐リジング性および加工性を改善したフェライト系ステンレス鋼の溶製法、およびその溶製法で得られるフェライト系ステンレス鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】
SUS430に代表されるフェライト系ステンレス鋼は、優れた加工性や耐食性をもち、比較的安価であることから、厨房機器、電気製品、自動車用材料等として広範な分野で使用されている。しかし、フェライト系ステンレス鋼の連鋳片を圧延して製造した鋼板に深絞り、曲げ等の冷間加工を施すと、リジングと呼ばれる縞状の起伏が圧延方向に沿って発生し、製品の外観が著しく損われることがある。リジングの発生は、連続鋳造時に生成した粗大な柱状晶組織が熱延工程で十分に破壊されることなく、しかも粗大なバンド状組織からなる集合組織が残存することに原因があると一般的に考えられている。このバンド状組織は加工時の割れや異方性など加工性低下の原因ともなる。
【0003】
このようなバンド状組織を抑制するには熱延後に冷延および焼鈍を複数回繰り返して再結晶により組織を微細化する手法が有効である。しかし、複数回の冷延・焼鈍を繰り返すのは工程に負荷がかかり、製造コストの上昇や生産性の低下を招くため、安価なフェライト系鋼種の大量生産に適するものとは言えない。また、このような手法でバンド状組織の影響を完全に消失させることは必ずしも容易ではない。
【0004】
そこで、鋳片(連鋳スラブなど)において粗大な柱状晶組織が発達しないように、等軸晶率を増大させる溶製方法が開発されている。その方法として、溶鋼の温度を比較的低温にして鋳造する方や、溶鋼を電磁攪拌しながら鋳造する方法が良く知られている。しかし、低温鋳造では溶鋼の凝固温度近くまで鋳込み温度を下げて鋳造することから、操業中にノズル詰まり等のトラブルが発生しやすく、量産的な操業ベースでは実施に困難を伴う。他方、電磁攪拌は比較的容易に実施できるものの、安定的に達成可能な等軸晶率は40〜50%程度に過ぎず、通常の冷延工程で耐リジング性に優れた鋼板を製造するために必要とされる等軸晶率の下限;50%を余裕をもってクリアすることは容易ではない。このため、耐リジング性を高レベルで改善するには、ある程度負荷の大きい冷延・焼鈍工程を併用せざるを得ない。
【0005】
最近では、フェライト系ステンレス鋼にTiを添加し、溶鋼中に生成したTiNをフェライトの核生成サイトとして利用することにより凝固組織を等軸晶化する技術が報告されている。例えば、特開2000−160229号,特開2000−160230号では、CaO−Al系スラグのCaO/Al比を0.7〜2.5に調整し、溶鋼中に不活性ガスを吹き込んで5分以上攪拌した後、Tiを添加することで、酸化物を核にもたない「単独型TiN」が主体となるようにTiNの形態制御を行い、それにより等軸晶率を向上させる技術が開示されている。しかし、スラグ組成を調整するには多量の造滓剤が必要となり、手間もかかる。このため、本来安価なフェライト系汎用鋼種の溶製にこの方法を適用することは必ずしも好ましいとは言えず、より実用的な手段が望まれる。
【0006】
また、特開2002−30395号には、MgO−Al系介在物をTiNの晶出核として利用し、この「複合型TiN」によりフェライト系ステンレス鋼の等軸晶率を増大させる技術が開示されている。この技術は、AlおよびMg量を厳しく規制すること、ならびに凝固温度Tと、鋳込温度Tと、溶鋼中のN,Ti,Cr量の関数として定まる温度Tの関係を厳密にコントロールすることを必須とするものである。しかし、溶製チャージ毎に凝固温度を推定して鋳込温度をコントロールすることは、実操業において作業負担の増大を招き、生産性を低下させる。また、Al,Mg量を厳密に規制しても、その分析に時間を要するため、成分調整の迅速性を向上させるための改善策が望まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような現状を踏まえ、本発明では、等軸晶率の高い鋳片を得る手法として、下記i)〜iii)の要件を満足する溶製法を提供することを目的とする。
i) 通常のフェライト系ステンレス鋼の溶製時に使用されている原材料の範囲で精錬可能なこと、例えば造滓剤や不活性ガスなどは通常の溶製で使用される種類・量をほとんど変化させないこと、
ii) 通常のフェライト系ステンレス鋼と同様の条件で鋳造可能であること、例えば鋳造温度や攪拌条件を規制する必要がないこと、
iii) 基本的に成分調整のみによって鋳片の等軸晶率を制御でき、しかもその成分調整が迅速かつ確実に実施できること。
また、本発明ではその溶製法によって得られる耐リジング性・加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明者らは種々検討の結果、溶鋼中にMgO−Al系介在物を核にもつ「複合型」のTiNを生成させる技術において、その従来の溶製法を抜本的に改善することにより上記目的が達成できることを知見した。
すなわち本発明では、Cr:9〜30質量%であり、MgO−Al系介在物を核にもつ複合型TiNを鋳片中に含有するフェライト系ステンレス鋼を溶製するに際し、TiとNの濃度積(Ti質量%×N質量%)が0.0007〜0.004になり、かつ、溶鋼中の酸素活量aの常用対数Logaが−5.0〜−3.0になるように成分調整を行い、その後鋳造することを特徴とする耐リジング性および加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼の溶製法を提供する。
【0009】
また、その成分調整において、少なくとも1回以上、酸素センサーを用いて溶鋼中の酸素活量aを測定する溶製法を提供する。
また、その具体的方法として、成分調整において、脱酸未完了の段階で下記ステップ2を実施し、その後、ステップ1〜3を、ステップ3で成分調整を終了するまで1回または繰返し実行する溶製法を提供する。
〔ステップ1〕前回のステップ2で求めた実測Loga値を基に脱酸剤添加後のLoga値が−5.0〜−3.0になるのに必要な脱酸剤の添加量を決め、これを添加して脱酸を行う。
〔ステップ2〕酸素濃淡電池を用いて溶鋼中の酸素活量aを測定し、そのa値からLoga値(「実測Loga値」という)を求める。
〔ステップ3〕実測Loga値が−5.0〜−3.0の範囲にある場合は成分調整を終了する。
【0010】
また、特に、成分調整時にCaOとAlを主成分とするスラグを溶鋼と接触させ、上記ステップ1で脱酸剤を添加した後、スラグ/メタルを攪拌する溶製法、あるいはさらに、MgO含有耐火物を内張り耐火物の一部または全部に使用した精錬容器を使用した溶製法を提供する。
ここで、「CaOとAlを主成分とするスラグ」とは、CaOを30質量%以上、Alを10質量%以上含有するものをいう。
【0011】
さらに本発明では、以上の溶製法を経て製造された耐リジング性および加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板として、Cr:9〜30質量%,TiとNの濃度積(Ti質量%×N質量%)が0.0007〜0.004であり、鋼板断面において複合型TiNの総数に占めるMgO−Al系介在物を核にもつ複合型TiNの数が50%以上であるものを提供する。
ここで、「複合型TiN」とは、酸化物系介在物や硫化物系介在物を核としてその周囲にTiNが生成したタイプのTiN介在物であり、介在物粒子の一部にTiN以外の介在物を含んでいる点で、TiN単独で存在する「単独型TiN」と形態上区別されるものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
フェライト系ステンレス鋼の溶鋼が凝固する際にTiN系介在物が存在すると、鋳片中の等軸晶率が増大するという現象は、すでに複数の研究者により確かめられている。この現象が生じる要因として以下のことが挙げられる。
(1) TiNは溶鋼との濡れ性が良い。
(2) TiNはフェライトの結晶格子との不整合度が小さいため、TiNを核として新たにフェライト結晶が晶出しやすい。
このため、TiNが溶鋼の液相線温度近傍で生成する環境が整ったとき、生成したTiNは介在物として浮上・分離する前にフェライト晶の生成核として機能することができ、その結果、柱状晶の盛んな成長が抑えられて、等軸晶率が高くなる。
【0013】
図1に示すように、TiNには、TiNが単体で均質核生成するタイプ(単独型TiN)と、酸化物系介在物や硫化物系介在物を核としてその周囲にTiNが不均質核生成するタイプ(複合型TiN)がある。単独型TiNは、その生成温度が溶鋼の液相線温度近傍にあるため、これを溶鋼中で十分に生成させることができれば、等軸晶率は向上する。しかし、そのためにはスラグ組成の厳密な調整や不活性ガスの吹き込みが必要となるなど(前述の特開2000−160229号,特開2000−160230号)、操業上、煩雑な手段を強いられる。一方、複合型TiNを利用した例としては、TiNの核となる介在物をMgO−Al系とすることで等軸晶率を高めたものがあるが(前述の特開2002−30395号)、そのためには成分や鋳込温度を厳密にコントロールする必要があるなど、改善すべき点が多い(前述)。
【0014】
発明者らは、種々の複合型TiNを含有するフェライト系ステンレス鋼鋳片を溶製し、X線マイクロアナライザーを用いて複合型TiNの定量分析を行った。そして、その核となる介在物(以下「核介在物」という)の種類と等軸晶率の関係を詳細に調べた。その結果、複合型TiNの核介在物の種類によって、等軸晶化への寄与が大きく相違することが明らかになった。すなわち、核介在物がMgO−Al系主体である複合型TiNは、溶鋼の凝固温度近傍で生成するため、等軸晶の核生成サイトとして有効に作用する。これに対し、核介在物がCaO−Al系である複合型TiNは、CaO−Al系介在物自体が溶鋼の凝固温度域で液相であるため、TiNは不均質核生成せず、凝固後に固相のCaO−Al系介在物上に析出する。したがって、等軸晶の核生成サイトとして何の作用もしない。他方、核介在物がCaO,MgO,Ti酸化物,CaSを主体とする複合型TiNは、生成温度が溶鋼の凝固温度よりもかなり高いため、TiNは凝集・合体して浮上分離されやすく、等軸晶の核生成サイトとして利用されにくい。
以上のように、MgO−Al系介在物を核にもつ複合型TiNを溶鋼中に十分生成させることが等軸晶率を高める上で有効であることが確認された。以下、「MgO−Al系介在物を核にもつ複合型TiN」のことを「MgO−Al系複合型TiN」と呼ぶことがある。
【0015】
ここで、核となる「MgO−Al系介在物」とは、スピネル(MgO・Al)あるいはその近傍の組成を有する介在物であって、Alを50質量%以上、MgOを10質量%以上含んでいるものを意味する。MgOとAlの他に、CaO,SiO,MnO,Ti酸化物などの酸化物系介在物や、CaS,MnSなどの硫化物系介在物を合計で40質量%以下の範囲で含有していてもよい。
【0016】
MgO−Al系複合型TiNが生成しても、その数が少なすぎると等軸晶率の改善効果は不十分となる。種々検討したところ、TiとNの濃度積(Ti質量%×N質量%)が0.0007以上となるようにTiとNが鋼中に含まれていれば、等軸晶率50%以上を実現するに足る当該複合型TiNの生成量を確保できることが明らかになった。TiNの生成量が多すぎると、鋼材の表面疵や加工時の割れが問題となるが、TiとNの濃度積を0.004以下の範囲に制限することでこれらの問題は解消されることがわかった。
【0017】
次に、凝固時までにMgO−Al系複合型TiNを溶鋼中に十分な量だけ生成させる手法について説明する。
発明者らは、詳細な研究の結果、核となる介在物の種類(組成)と溶鋼の酸素活量aの間には相関があることを発見した。図2に、フェライト系ステンレス鋼について、成分調整後の溶鋼における酸素活量aの常用対数Logaの値と、鋳片(連鋳スラブ)中に観察される複合型TiNの種類および等軸晶率の関係を調べた例を示す。図2中のプロットは、その鋳片中に存在する複合型TiNのうち過半数を占める種類の複合型TiNが何であるかを示している。例えば、○印のプロットは全複合型TiNのうちMgO−Al系複合型TiNの存在割合(個数割合)が50%以上のものを意味し、■印のプロットはCaO−Al系複合型TiN(CaO−Al系介在物を核にもつ複合型TiN)の存在割合が50%以上のものを意味する。なお、各プロットの溶製例はいずれもTiとNの濃度積が0.0007〜0.004になるように成分調整されたものである。
【0018】
図2から、酸素活量aの常用対数Logaが−5.0〜−3.0になるように最終成分調整された場合に、MgO−Al系複合型TiNが主体の鋳片が得られ、その鋳片は等軸晶率が50%以上になることがわかる。なかでも、Logaが−4.5〜−3.5の範囲に調整されたものでは非常に高い等軸晶率が得られている。したがって、本発明では、TiとNの濃度積が0.0007〜0.004になるようにTiとNの含有量を調整したうえで、Logaが−5.0〜−3.0になるように成分調整することを要件とする。特にLogaは−4.5〜−3.5の範囲に調整することが好ましい。
【0019】
酸素活量aと複合型TiNの形態の関係について簡単に説明する。aが高い場合には、脱酸があまり効いていないためTiが酸化されやすくなり、Ti酸化物を核介在物とする複合型TiNが生成する。この場合、溶鋼中のTiは核介在物として消費されるため、TiNの生成量を十分確保できなくなる。その結果、等軸晶率はあまり向上しない。aが低下し、Logaが−5.0〜−3.0の範囲では、生成する酸化物はスピネル(MgO・Al)あるいはそれに近い組成のMgO−Al系が主体となり、これを核として複合型TiNが形成される。このMgO−Al系複合型TiNは前述のとおり溶鋼の凝固温度近傍で生成するため、フェライト晶出核として有効に作用し、等軸晶率の向上をもたらす。aがさらに低下し、Logaが−5.0より低くなると、生成する介在物はCaO−Al系、あるいはCaO系,MgO系,CaS系などになる。前述のようにCaO−Al系介在物は溶鋼の凝固温度付近で液相であるため、CaO−Al系複合型TiNはフェライト晶出核として機能しない。また、CaO系,MgO系,CaS系の複合型TiNは、生成温度域が溶鋼の凝固温度よりもかなり高いために、鋳造時までに凝集・合体して浮上分離されやすく、フェライト晶出核として利用され難い。このため、等軸晶率は向上しない。
【0020】
溶鋼中の酸素活量aを上記所定範囲に安定させるためには、例えば、真空下や不活性ガス雰囲気下で脱酸剤のAlを添加し、CaO−Alを主成分とする系のスラグを溶鋼に接触させながらスラグ/メタルを攪拌する精錬方法が採用できる。スラグにはCaF等の造滓剤を含んでいてもよい。CaOを30質量%以上、Alを10質量%以上含有するスラグが好適に使用できる。攪拌時間は限定的ではないが5分以上が好ましい。
【0021】
TiNの核となるMgO−Al系介在物を生成させるにはMgとAlが溶鋼中に存在するか、あるいは外部から溶鋼中に供給されなければならない。
Alの供給手段としては脱酸剤としてAlを添加すること(Al脱酸を行うこと)が最も簡単である。しかし、Al脱酸を行わない場合でも、例えばCaOとAlを主成分として含有するスラグを溶鋼と接触させることにより、aの値によってスラグ中のAlが還元され溶鋼中に金属Alとして溶解し、これがMgO−Al系介在物の形成源になる。すなわち、脱酸剤は、Al,Si,Mn,Ti,Ca,Mg,REM(希土類元素)のうち1種または2種以上を使用して差し支えない。
【0022】
また、Mgの供給手段としては合金成分として、あるいは脱酸剤として溶鋼中にMgを添加することが有効である。しかし、特にMgを添加しなくても、精錬容器の内張り耐火物にMgO含有耐火物を使用している場合には、aの値によって耐火物中のMgOが還元され溶鋼中に金属Mgとして溶解し、これがMgO−Al系介在物の形成源になる。発明者らは種々検討の結果、MgO含有率が概ね60質量%以上のMgO含有耐火物を、精錬容器内面の溶鋼接触面のうち概ね50%以上に使用することで良好な結果が得られることを確認している。
【0023】
本発明では、精錬における成分調整後に酸素活量aの値が上記所定範囲内になっていることが重要である。このため、成分調整時に酸素センサーを用いて溶鋼中の酸素活量aを実測することが非常に有効である。酸素センサーとして酸素濃淡電池を使用すると、短時間でaの測定が可能であり、精錬中に複数回測定しても操業上、特に障害にならない。酸素濃淡電池としてジルコニア固体電解質を用いたものが工業上広く利用されており、本発明でもこれが好適に使用できる。
【0024】
酸素活量aの調整方法として、例えば、精錬での成分調整に際し、脱酸未完了の段階にある溶鋼(1次脱酸を若干不足気味に行った溶鋼など)について、まず酸素センサーでaを測定し、その結果を見て必要な量だけ2次脱酸を行う方法が採用できる。実測されたa値に応じて必要となる脱酸剤の量は、予め実験データや過去の溶製実績データを基に検量線を作成しておくことで、迅速に決定することができる。より確実にa値を所定範囲内(すなわちLoga値を−5.0〜−3.0の範囲内)に収めるには、2次脱酸後に再度酸素センサーでaを測定し、結果を確認すればよい。
【0025】
本発明では、特に、段階的に脱酸を行いながらa値を適正範囲にもっていく成分調整方法として、以下のものを提供する。すなわち、成分調整において、脱酸未完了の段階で下記ステップ2を実施し、その後、ステップ1〜3を、ステップ3で成分調整を終了するまで1回または繰返し実行する。
〔ステップ1〕前回のステップ2で求めた実測Loga値を基に脱酸剤添加後のLoga値が−5.0〜−3.0になるのに必要な脱酸剤の添加量を決め、これを添加して脱酸を行う。
〔ステップ2〕酸素濃淡電池を用いて溶鋼中の酸素活量aを測定し、そのa値からLoga値(「実測Loga値」という)を求める。
〔ステップ3〕実測Loga値が−5.0〜−3.0の範囲にある場合は成分調整を終了する。
この場合も、成分調整時にCaOとAlを主成分とするスラグを溶鋼と接触させ、ステップ1で脱酸剤を添加した後、スラグ/メタルを攪拌すること、および、MgO含有耐火物を内張り耐火物の一部または全部に使用した精錬容器中で成分調整を行うことが非常に有効である。
【0026】
酸素活量aが所定範囲に収まり、成分調整が終了した溶鋼は、通常の量産手法により連続鋳造に供することができる。連続鋳造時には、タンディッシュ内の溶鋼の過熱度を20〜70℃の間に維持して操業を行えば、電磁攪拌を行わなくても等軸晶率50%以上の鋳片が得られる。電磁攪拌は必須ではないが、行わないよりは行った方がよい。ここで、連続鋳造によって得られる「鋳片」とは、スラブ,ビレットまたはブルームを意味する。「過熱度」とは、鋳造時の溶鋼の温度と溶鋼の液相線温度の差を意味する。「等軸晶率」とは、鋳片の鋳造方向に垂直な断面における等軸晶帯の面積率を意味する。
【0027】
このようにして得られた鋳片を用いると、特段の加工・熱処理を施すことなく、バンド状組織のない製品が得られる。冷延鋼板を製造する場合であれば、スラブを通常の汎用フェライト系ステンレス鋼板と同様の熱間圧延および冷間圧延プロセスで製造しても、バンド状組織は生成せず、優れた耐リジング性および加工性を呈するものとなる。この鋼板は、TiとNの濃度積(Ti質量%×N質量%)が0.0007〜0.004であり、かつ鋼板断面において複合型TiNの総数に占めるMgO−Al系介在物を核にもつ複合型TiNの数が50%以上である鋼板として特定される。
なお、TiNは、鋼板製造時の熱履歴では再固溶せず、また、熱延,冷延時に圧延方向に延ばされず形態が変化しにくいので、鋳片以降のどの段階で観察しても数が大幅に変化することはない。したがって、TiNの数の測定は、スラブ断面,熱延板断面,冷延板断面のいずれで行ってもよい。
【0028】
本発明で対象とするフェライト系ステンレス鋼は、Crを9〜30質量%含有するものである。Crが9質量%未満だと耐食性が不足し、30質量%を超えると製造性が悪化する。また、前述のとおり、TiとNの濃度積(Ti質量%×N質量%)が0.0007〜0.004の範囲になくてはならないが、Ti含有量は0.1〜0.3質量%,N含有量は0.007〜0.015質量%の範囲にあることが好ましい。
【0029】
その他の合金成分としては、質量%で、C:0.1%以下,Si:1.0%以下,Mn:1.0%以下を含むことができ、必要に応じて、耐食性および強度向上に有効なMoを3.0%以下、強度向上に有効なZrを1.0%以下、加工性改善に有効なNbを1.0%以下、強度向上に有効なVを1.0%以下、熱間加工性改善および二次加工性改善に有効なBおよび/またはREMを0.05%以下含んでもよい。さらに、他の任意成分として、Y,Ca,Mg,W,Ag,Cu,Sn等の1種または2種以上を含むこともできる。不純物であるSは0.02%以下,Pは0.05%以下に抑えられていることが好ましい。
【0030】
【実施例】
【0031】
フェライト系ステンレス鋼(70トン/チャージ)を電気炉,転炉,VOD工程を経て溶製し、スラブに連続鋳造した。表1に溶製材の化学成分値を示す。
【0032】
【表1】
Figure 2004043838
【0033】
VODでの真空精錬において、1次脱酸後に、ジルコニア系固体電解質を用いた酸素センサーを溶鋼中に浸漬し、その酸素濃淡電池の起電力を測定して酸素活量a値に換算し、Loga値を求めた。そして、あらかじめ作成しておいた検量線から2次脱酸後のLoga値が本発明規定範囲内になるように、あるいは比較のためにそれを外れるように追加脱酸剤の量を決定してこれを添加し、2次脱酸を行った。その後、成分調整を経て確認のために再度aを測定した。
【0034】
精錬時にはAlを10〜30質量%含有するCaO−Al系スラグを使用した。脱酸剤はチャージによりAlを用いるか、またはAlとFe−Siを用いた。精錬容器は、MgOを約60質量%含有するマグドロ系の耐火物により溶鋼接触面のほぼ全面を内張りしたものを用いた。真空度は50〜200Paの範囲であり、脱酸剤投入後、ポーラスプラグを通じて溶鋼中にArを300〜500NL/minの流量で約5分吹き込み、スラグ/メタルを攪拌した。表1中には、2次脱酸後の最終的なLoga値、およびTiとNの濃度積(Ti×N)を併せて示した。
【0035】
得られたスラブからサンプルを切り出し、スラブの厚みに対する等軸晶帯の厚みの割合を数点測定し、測定値を平均化して等軸晶率を求めた。また、常法に従ってスラブを熱延→熱延板焼鈍→冷延→仕上げ焼鈍の工程に供し、冷延板を作製した。得られた冷延板から以下に示す種々の試験を行った。
【0036】
介在物の評価は、冷延板の冷延方向と板厚方向を含む断面(L断面)に研磨を施し、X線マイクロアナライザーを用いて複合型TiNの核介在物の定量分析を行い、全複合型TiNに占めるMgO−Al系介在物を核にもつ複合型TiNの割合(表2において「MgO−Al系複合型TiNの存在割合」と表記)を算出した。
【0037】
リジングの評価は、冷延板からJIS 5号引張試験片を圧延方向に平行に切り出し、試験片の表面を鏡面研磨した後、この試験片に20%引張変形を付与し、目視により当該試験片表面の凹凸発生状況からリジング判定を行った。リジング判定は、5段階で評価した。リジング判定が2以下の場合、実用上問題の無い優れた耐リジング性を有している。
【0038】
加工性の評価は、JIS 13B号引張り試験片を用いてr値(ランクフォード値)を測定することにより行った。r値が1.0以上の場合を加工性良好と判断した。表2に、これらの結果を示す。2次脱酸後の最終的なLoga値およびTi×N値も併せて示す。
【0039】
【表2】
Figure 2004043838
【0040】
Ti×Nが0.0007〜0.004になり、かつLoga値が−5.0〜−3.0の範囲になるように成分調整して溶製した本発明例No.1〜5は、鋳片の等軸晶率が50%以上になり、得られた冷延板は優れた耐リジング性と加工性を有していた。これらの冷延板はMgO−Al系複合型TiNの存在割合が50%以上であった。また、Ti×Nが0.0007〜0.004の範囲にあることから、生成したMgO−Al系複合型TiNの個数も等軸晶率50%以上を実現する上で十分な数であったと言える。
【0041】
これに対し、No.6,7,9,10の比較例は、成分調整後のLoga値が−5.0〜−3.0の範囲を外れたため、鋳片の等軸晶率が50%を下回り、耐リジング性と加工性に劣った。これらの冷延板はMgO−Al系複合型TiNの存在割合が50%に満たないものであった。No.8の比較例は、成分調整後のLoga値は適正範囲であったが、Ti×N値が0.0007を下回ったものであり、MgO−Al系複合型TiNの生成数が不十分となったため、鋳片の等軸晶率は50%未満となり、耐リジング性と加工性に劣った。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、TiとNの濃度積が0.0007〜0.004となり、かつ酸素活量aの常用対数Logaが−5.0〜−3.0の範囲になるように成分調整することを骨子とする本発明の溶製法に従えば、フェライト系ステンレス鋼の鋳片中の等軸晶率を安定して50%以上に向上させることができ、その結果、特別に工程負荷をかけることなく通常の汎用フェライト系ステンレス鋼の熱延・冷延プロセスで耐リジング性・加工性に優れた鋼板が容易かつ安定的に製造できる。特に、この溶製法では、通常の脱酸プロセスを利用して酸素活量aを調整でき、その際、酸素活量aの測定は酸素センサーを用いて迅速に実施でき、また原材料や鋳造条件も通常の範囲とすることができるので、溶製コストの増加を最小限に抑えられる。本発明によって提供される鋼板は、外観の優れた厨房機器,各種電気機器,自動車用材料,建材などとして広範な分野で使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】単独型TiNおよび複合型TiNの典型的な形態を表した模式図である。
【図2】成分調整後のフェライト系ステンレス鋼の溶鋼における酸素活量aの常用対数Logaの値と、鋳片中に観察される複合型TiNの種類および等軸晶率の関係を表したグラフである。

Claims (6)

  1. Cr:9〜30質量%であり、MgO−Al系介在物を核にもつ複合型TiNを鋳片中に含有するフェライト系ステンレス鋼を溶製するに際し、TiとNの濃度積(Ti質量%×N質量%)が0.0007〜0.004になり、かつ、溶鋼中の酸素活量aの常用対数Logaが−5.0〜−3.0になるように成分調整を行い、その後鋳造することを特徴とする耐リジング性および加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼の溶製法。
  2. 成分調整において、少なくとも1回以上、酸素センサーを用いて溶鋼中の酸素活量aを測定する請求項1に記載の溶製法。
  3. 成分調整において、脱酸未完了の段階で下記ステップ2を実施し、その後、ステップ1〜3を、ステップ3で成分調整を終了するまで1回または繰返し実行する請求項1に記載の溶製法。
    〔ステップ1〕前回のステップ2で求めた実測Loga値を基に脱酸剤添加後のLoga値が−5.0〜−3.0になるのに必要な脱酸剤の添加量を決め、これを添加して脱酸を行う。
    〔ステップ2〕酸素濃淡電池を用いて溶鋼中の酸素活量aを測定し、そのa値からLoga値(「実測Loga値」という)を求める。
    〔ステップ3〕実測Loga値が−5.0〜−3.0の範囲にある場合は成分調整を終了する。
  4. 成分調整時にCaOとAlを主成分とするスラグを溶鋼と接触させ、ステップ1で脱酸剤を添加した後、スラグ/メタルを攪拌する、請求項3に記載の溶製法。
  5. MgO含有耐火物を内張り耐火物の一部または全部に使用した精錬容器中で成分調整を行う、請求項3または4に記載の溶製法。
  6. Cr:9〜30質量%,TiとNの濃度積(Ti質量%×N質量%)が0.0007〜0.004であり、鋼板断面において複合型TiNの総数に占めるMgO−Al系介在物を核にもつ複合型TiNの数が50%以上である耐リジング性および加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
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