JP2008124819A - 画像処理装置と画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 制御部21の移動速度制御処理により、画像読取部10は、原稿の副走査方向の読み取りライン位置を移動させ、原稿の主走査方向の画像を読み取り、その読み取りラインの画像データを出力する。読取画像補正部11は、その画像データを蓄積時の予め決められたデータ特性に変換(画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する前段解像度変換処理を含む)し、HDD17に変換された画像データを蓄積する。その後、画像処理部12は、HDD17に蓄積された画像データを出力先のデバイスのデバイス特性に変換(画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する後段解像度変換処理を含む)し、変換された画像データを、画像書込部13又は外部I/F制御部15を介して出力先のデバイスへ出力する。
【選択図】 図1
Description
そのデジタル複写機は、コピー機能のほかに、スキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能等の多彩な機能を搭載してマルチファンクション制御することにより、デジタル複合機(MFP)と呼ばれるようになった(例えば、特許文献1参照)。
MFPは、ネットワークに接続し、上記各機能による出力データを、装置内に設けたHDDを含む記憶装置に保存し、ネットワークを介して外部へ送受信することができる(例えば、特許文献2参照)。
例えば、小型のMFPは、パーソナルコンピュータ(PC)の横にそのPCとペアになるように設置し、各PCを使用する職務者が手軽にコピー機能、スキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能を使用することができる。
また、中型のMFPは、部署や課単位の複数名で共有し、ある程度の生産性やソート、パンチ、ステープル等の機能が使用できる。
さらに、大型のMFPは、企業の中で複写関連業務を集中して行う部署、もしくは複写関連業務そのものを生業とする会社で使用され、高生産性と高品位で多機能を提供することができる。
例えば、大型のMFPでは、パンチ、ステープル、紙折り等のプロット後の紙に対する後加工や、複写業務と同時に電子ファイリング化すること等の機能が求められるし、小型のMFPでは、インターネットFAXやPC−FAX等の機能の充実や、パーソナル的な使用目的として、専用紙に対する高品位画像印刷等の機能が求められる。
通信技術の高速化と普及化、メモリの大容量化と低コスト化と小型化、PCの高性能化にともない、デジタルデータを利用した情報を効率的に扱う新しい機能が提供されてきており、デジタルデータの一部であるデジタル画像データを扱うMFPにも、新機能の提供や融合が望まれてきている。
電子データによる送信でも、用途に応じて、出力における出力形式というのは異なる。
例えば、ファクシミリ機能ではモノクロ2値による画像データ形式となるが、スキャナ機能では、例えば、カラーRGBによる画像データであったりする。
このように、MFPは様々な機能によって画像データを出力するわけだが、その各機能の出力手段は、それぞれ異なる出力特性を持っている。
例えば、紙出力であれば書込みユニットの特性があり、スキャナ配信では表示するディスプレイの特性があり、さまざまである。
例えば、プロッタでは600dpiでの出力が、スキャナ配信やFAXのような場合には200dpiでの出力が求められる。
しかし、スキャナユニットなどに搭載されているラインセンサでは予め決められた解像度での読み取りが行われており、その読み取った画像データを所望する出力時の解像度に変倍処理を行う必要がある(例えば、特許文献3参照)。
このような同様の作業の重複を回避するため、一定解像度で読み取り、蓄積、その後に蓄積された画像データの解像度変換を行う動作にすると、今度は、単一動作のときの生産性に問題が出てくる。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、画像の読み取りの生産性を向上させることを目的とする。
(1)原稿の副走査方向の読み取りライン位置を移動させて上記原稿の主走査方向の画像を読み取り、その読み取った読み取りラインの画像データを出力する読取手段と、上記読取手段に対して上記画像データの副走査方向の解像度が指定された解像度になるように上記原稿の副走査方向への移動速度を可変制御する移動速度制御手段と、上記読取手段から出力される画像データを蓄積時の予め決められたデータ特性に変換する第1変換手段と、上記第1変換手段によって変換された画像データを蓄積する蓄積手段と、上記蓄積手段に蓄積された画像データを出力先のデバイスのデバイス特性に変換する第2変換手段と、上記第2変換手段によって変換された画像データを出力先のデバイスへ出力する出力手段を有し、上記第1変換手段に、上記画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する前段解像度変換手段を設け、上記第2変換手段に、上記画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する後段解像度変換手段を設けた画像処理装置。
〔実施例〕
図1は、この発明の一実施例のデジタル複写機の機能構成を示すブロック図である。
このデジタル複写機1は、コピー機能、スキャナ機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能を備えた複合機(MFP)であり、通信線23を介して又はネットワークを介してコンピュータ(PC)2を接続し、通信回線24を介して公衆回線網を含む通信網を通じたファクシミリ通信(ファクシミリ送受信)可能に接続している。
まず、原稿が読み取られ、紙に出力するまでの過程を説明する。
画像読取部10は、原稿をCCD光電変換素子からなるラインセンサとA/Dコンバータとそれら駆動回路(いずれも公知なので図示と詳細な説明を省略する)を具備し、光源及びミラーからなる光学ユニット(公知なので図示と詳細な説明を省略する)を有しており、この光学ユニットを、ユーザによって読取位置(例えば、コンタクトガラス上)にセットされた原稿の副走査方向の読み取りライン位置を移動させて前記原稿の主走査方向の画像を読み取り、その読み取った読み取りラインの画像データを出力する。
また、原稿の副走査方向への移動速度を通常の速度よりも遅くするようにすると、画像データの読み取りライン数を増加させることによって画像データの副走査方向の解像度を指定された解像度にまで高くすることができる(拡大)。
このとき、光学ユニットがカラーCCDである場合、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の色分解光毎に光電変換して増幅させ、電気的な画像信号であるRGB各色8ビット(8ビット以外でもよい)の画像データとして読取画像補正部11へ送出する。
この読取位置を通過する速度を可変制御すれば、上述と同じように読取画像データの解像度を高くしたり低くしたりすることができる。
また、上記説明では、画像読取部10によって読み取った画像データを各色8ビットとしたが、これに限るものではない。
画像読取部10によって読み取られた画像データを、読取画像補正部11へ出力する。
この読取画像補正部11における第1変換処理について、図2を用いて詳しく説明する。
まず、読取画像補正部11に入力された画像データは、像域分離処理部30とスキャナγ処理部31へ伝わる。
像域分離処理部30では、画像データに基づいて原稿の持つ特徴的なエリアの抽出を行う。
例えば、一般的な印刷によって形成されている網点部のエリアの抽出、文字などのエッジ部のエリアの抽出、その画像データの有彩と無彩の判定、背景画像が白である白背景か否かの判定を含む処理を行い、その抽出及び判定結果(像域分離データ)を、フィルタ処理部32へ出力する。
フィルタ処理部32では、スキャナγ処理部31からの画像データの持つ空間周波数を変換する処理を行う。また、像域分離処理部30からの像域分離データを用いて、画像データに対して、その抽出エリア毎に特徴的なフィルタ処理を施す。
例えば、網点部の抽出エリアでは、網点の画像を平滑する平滑処理を施し、エッジ部の抽出エリアではその抽出エリア内の画像が白背景であると判定されているならば、その抽出エリア内の画像は文字部であろうと推定して、MTF特性を良くするエッジ強調処理を施す。
色変換処理部33は、画像データに対して出力特性にあった色変換処理を施すことのできる機能を持っており、この実施例では画像データを一旦蓄積する画像形成であるので、この場合は、汎用RGBデータ、もしくは、予め決められた空間へのRGB変換を行い、前段解像度変換処理部34へ出力する。
そして、前段解像度変換処理部34では、画像データをこの後の出力先のデバイスに応じた適切な解像度に変換して圧縮処理部35へ出力する。
すなわち、画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する前段解像度変換処理を行う。
このときの変換処理は、3次元コンボリューションを含む公知の演算処理によって行うと良い。
その後、圧縮処理部35において、色変換処理の出力である画像データと像域分離処理部30の像域分離データとを圧縮処理して画像データ拡張バス22を介して画像データ拡張バス制御部14へ出力する。
画像データ拡張バス制御部14は、読取画像補正部11から受け取った画像データと像域分離データとをメモリ16を経由して、一旦HDD17に蓄積する。
なお、画像データと抽出及び判定結果のデータとで用いる圧縮処理方式が異なることから、それぞれのデータ(画像データ及び像域分離データ)は、別々に圧縮処理を行って蓄積しても良いが、必ず、これらデータの依存関係だけは制御管理して、その後の処理においても一緒に取り扱う必要がある。
そのメモリ16の容量が十分にあればいいが、単純にハードのコストアップとなってしまう。
そこで、大容量記憶装置であるHDD17に一旦格納して、このメモリ容量オーバーを解消するために使用している。
HDD17に蓄積後、メモリ16を介して画像処理部12へと画像データと像域分離データを送信し、画像処理部12では、HDD17に蓄積された画像データの特性から紙出力を行うための画像書き込み特性、例えば、画像書込部13がカラー書込み装置だとするとCMYK画像へとデータ特性を変換する。
画像処理部12に入力されるデータには画像データと像域分離データが含まれている。
まず、伸張処理部40では、読取画像補正部11の圧縮処理部35で圧縮された画像データと像域分離データを伸張する。
その後、フィルタ処理部41において画像書込部13のMTF特性に合わせるように画像データに対してフィルタ処理を施す。
上述した読取画像補正部11内におけるフィルタ処理部32のフィルタ処理では、メモリ16又はHDD17に蓄積するために予め定められたデータ特性に補正しているが、今回のフィルタ処理部41では、今度は予め定められたデータ特性(蓄積画像特性)から画像書込部13のデータ特性(画像特性)にするように変換を行う。
このフィルタ処理部41で処理が行われた後、画像データを色変換処理部42へと送る。
この色変換処理部42でもまた、像域分離処理部30の像域分離データを用いて、例えば、無彩であるならば黒文字と仮定でき、それに基づいてCMYK変換を行うときに、墨単色処理を施すことができる。
この色変換処理部42で処理された画像信号は、後段解像度変換処理部43で、任意の解像度変換処理が行われた後、γ処理部44へと伝わり、予め定められた蓄積画像特性から出力特性のγ変換を行う。
すなわち、画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する後段解像度変換処理を行う。
例えば、ディザ処理や誤差拡散処理を行う。また、画像書込部13の階調の深さ(ビット数)の変換もここで行う。
例えば、1bitの出力であるならば、ここで、入力された8bitの信号に対してディザ処理を行いながら1bit化を行う。
こうして、画像処理部12で処理された画像データは、一旦、再度、メモリ16、HDD17を経由して、画像書込部13に入力され、CMYKからなる、デジタル画像データを受け取るとレーザービームを用いた電子写真プロセスを使って、転写紙に受け取った画像データの画像を印刷出力する。
そのとき、これらを制御しているタイミングによっては、例えば、画像処理部12によって施された画像データを画像書込部13で出力しようとしても、エンジンプロッタの状態では、まだ紙出力への準備ができていないことがある。
そのような時は、一旦、メモリ16又はHDD17の記憶装置に画像データを保持する。また、画像データ拡張バス22は、各モジュールが共有するので、その入出力を調整する画像データ拡張バス制御部14によって制御される。
このメモリ16では、実際には、画像読取部10におけるラインスキャナによって読み取られ、画像処理部12に転送する際、転送速度とそのときの処理、例えば、画像読取部10で読み取りしているときに、画像処理部12では別の処理が施されているときに、メモリ16に画像データが保持される。
その後、必要に応じて、HDD17へ画像データを格納して、データの再利用などに用いたりする。
このように、紙出力だけを目的とした場合の処理を説明したが、原稿を読み取った画像データを蓄積する場合もある。
まず、原稿の画像を読み取ってその画像データをデバイス依存しない形式で蓄積するまでの処理を説明する。
画像読取部10において、コンタクトガラス又はADFにセットされた原稿の副走査方向の読み取りライン位置を移動させて、原稿の主走査方向の画像を読み取り、その読み取った読み取りラインの画像データを読取画像補正部11へ出力する。
画像読取部10における画像の読み取りの際、制御部21の制御により、画像読取部10に対して画像データの副走査方向の解像度が指定された解像度になるように原稿の副走査方向への移動速度を通常の読取時よりも速く又は遅くするように可変制御する移動速度制御が行われる。
このデバイスに依存しない画像データのデータ特性には、例えば、色空間であれば、標準色空間であるsYCC、AdobeRGB空間、または、予め機器として共通に定められたRGB空間などのデータ特性がある。また、空間周波数なども定め、そのようなデータ特性となるように変換する。
その後、画像データ拡張バス制御部14は、メモリ16を介してHDD17にデータ特性の変換後の画像データを記憶して蓄積する。
画像データ拡張バス制御部14はHDD17に蓄積された画像データを読み出し、それをメモリ16に一旦格納して画像処理部12へ出力する。
画像処理部12は、入力した画像データを出力先のデバイスのデバイス特性に変換して出力する。ここでは、画像書込部13による印刷出力が目的であるから、デバイス依存しないデータ特性の画像データを、画像書込部13の特性に合ったデバイス特性の画像データに変換処理し、画像データ拡張バス制御部14へ出力する
画像データ拡張バス制御部14は、入力した画像データを一旦メモリ16に格納してから、出力先のデバイスである画像書込部13へ出力して紙に印刷出力する。
原稿の画像の読み取り速度を速めるときには、制御部21が画像読取部10に対して移動速度制御処理を実行し、画像読取部10は画像データの読み取りライン数を減少させることによって画像データの副走査方向の解像度を指定された解像度にまで低くするように原稿の副走査方向への移動速度を通常の速度よりも速めるようにする。
これは、主走査1ラインに対する単位時間当たりの時間は一定であり、そのときの副走査方向の読取解像度を低くすることによって読取ライン数が減る。
その結果、1枚の原稿に対して読み取る時間が減ることになる。
その後、制御部21の制御により、読取画像補正部11の前段解像度変換処理部34に対して、画像データの主走査方向の解像度を画像読取部10から出力される画像データの副走査方向の解像度と同じにする変換をさせる。
こうして、前段解像度変換処理部34によって、画像データの主走査方向の解像度も副走査方向と合うように、もしくは、副走査方向も合わせて解像度変換処理を施して、画像書込部13へ出力するための解像度へと変換し、その画像データに、その他の画像処理を施してHDD17に一旦蓄積する。
こうして、後段解像度変換処理部43では、画像データが既に所望となる解像度に前の処理までに行われているので、画像データを通過させるだけであり、画像処理部12内では、その他のデータ処理のみ施される。
その後、画像処理部12から出力された画像データがメモリ16を介して画像書込部13へ出力されて印刷処理が行われる。
このように動作することにより、画像読取部10による原稿のスキャン時間を短縮することが可能になる。
まず、読取画像補正部11の像域分離処理部30の像域分離処理やフィルタ処理部32のフィルタ処理などは、画像のマトリクス範囲を必要とすることから、画像データを高解像度で読み取った方が処理能力を発揮できる。
また、蓄積後の画像データを使用して、異なる形態で出力、例えば、等倍によるカラー画像として紙出力と、縮小した画像のモノクロ画像として紙出力の2通りによる出力を行いたい場合がある。
このような場合、画像読取部10では、画像データを出力するデバイスに対して最適なデータ特性で出力できるように、画像読取部10及び読取画像補正部11を制御する。
また、読取画像補正部11では、前段解像度変換処理部34以外の各部の処理を実行し、制御部21の制御により、読取画像補正部11の前段解像度変換処理部34は画像データに対して変換をしないようにする。
色変換処理部33では、予め定められたRGB空間となるように色変換を行い、そのような画像特性を持った画像データをHDD17に蓄積する。
例えば、画像書込部13への1番目の出力として、HDD17に蓄積された画像データのカラー出力が指示されると、まず、画像処理部12の伸張処理部40で圧縮された状態の画像データを伸張し、フィルタ処理部41でカラー出力に合ったフィルタ処理を施し、色変換処理部42では画像書込部13のプロッタ特性にあった色変換、例えば、画像書込部13がCMYKによる作像を行う装置なら、その特性に合うような色変換処理を施す。
そして、γ処理部44、中間調処理部45でもそれぞれの処理を施し、画像書込部13へ処理後の画像データを出力し、画像書込部13でカラー印刷処理する。
次に、2番目の出力として、HDD17に蓄積された画像データを再度用いてモノクロ出力が指示されると、まず、画像処理部12の伸張処理部40で圧縮された状態の画像データを伸張し、フィルタ処理部41でモノクロ出力に合ったフィルタ処理を施し、色変換処理部42で、今度はRGB画像データをKデータへと変換する。
そして、γ処理部44、中間調処理部45でもそれぞれの処理を施し、画像書込部13へ処理後の画像データを出力し、画像書込部13でモノクロ印刷処理する。
このように動作することにより、画像読取部10によって原稿を高画質でスキャンすることが可能になる。
上述の説明では、画像書込部13への2通りの出力をする場合について説明したが、画像書込部13を含むその他のデバイスに対して複数通りの出力をする場合や、複数種類のデバイスに対してそれぞれ出力する場合も、上述と同様にして処理することができる。
例えば、解像度300dpiのRGBによるJPEG形式の画像データをネットワークを通じてPC2へ転送する場合の処理を、図4に基づいて説明する。
ここでは、画像読取部10は原稿の主走査方向の画像を解像度600(=m)dpiで読み取る能力を有する装置であり、画像読取部10によって読み取った画像データを解像度300(=n)dpiで出力する場合、原稿の画像の読み取り速度を速めるときの処理を説明する。
なお、ADFの場合なら、読取位置を通過する速度を600dpiでの読み取り時よりも速く走査させるようにし、副走査方向の解像度を300dpiで読み取りができるようにする。
このように、通過する速度を速くさせることで読み取り時間を短縮することができる。
ステップ4で、HDDから画像データを読み出して画像処理部へ送り、画像処理部では、伸張処理部は、圧縮されている画像データと像域分離データを伸張し、フィルタ処理部は、例えば、画像データをPCのディスプレイに合ったデータ特性へと変換し、色変換処理部は、画像データを蓄積されているときのRGBデータの色空間からsRGB空間へと変換し、後段解像度変換処理部は、制御部からの制御により、画像データに対する解像度の変換処理をしないようにする。
さらに、γ処理部は、予め定められた蓄積画像特性から出力特性のγ変換を行い、中間調処理部は、PCのディスプレイの特性に合わせるように階調処理を施す。
ステップ5では、画像処理部において処理された画像データをメモリに一旦保持した後、外部I/F制御部を介して、NICよりネットワークを通じてPC2へ出力する。
上述の説明では、m=600,p=300,n=300の場合を説明したが、m>p≧n>0の関係を満たす他の値でも、上述と同様に処理することができる。
このように動作することにより、画像読取部10によって原稿を高画質でスキャンすることが可能になる。
ここでは、画像読取部10は原稿の主走査方向の画像を解像度600(=m)dpiで読み取る能力を有する装置であり、画像読取部10によって読み取った画像データを解像度200(=n)dpiで出力する場合、原稿の画像の読み取り速度を速めるときの処理を説明する。
なお、ADFの場合なら、読取位置を通過する速度を600dpiでの読み取り時よりも速く走査させるようにし、副走査方向の解像度を300dpiで読み取りができるようにする。
このように、通過する速度を速くさせることで読み取り時間を短縮することができる。
ステップ14で、HDDから画像データを読み出して画像処理部へ送り、画像処理部では、伸張処理部は、圧縮されている画像データと像域分離データを伸張し、フィルタ処理部は、例えば、画像データをPCのディスプレイに合ったデータ特性へと変換し、色変換処理部は、画像データを蓄積されているときのRGBデータの色空間からKデータへと変換し、後段解像度変換処理部は、制御部からの制御により、画像データに対する解像度の変換処理をしないようにする。
さらに、γ処理部は、予め定められた蓄積画像特性から出力特性のγ変換を行い、中間調処理部は、画像データに2値化処理を施して2値データに変換する。
ステップ15では、画像処理部において処理された画像データをメモリに一旦保持した後、外部I/F制御部を介して、FAX部より通信回線を通じて予め指定された宛先のファクシミリ装置又はPCへファクシミリ送信する。
上述の説明では、m=600,q=300,p=200,n=200の場合を説明したが、m>q≧p≧n>0の関係を満たす他の値でも、上述と同様に処理できる。
このように動作することにより、画像読取部10によって原稿を高画質でスキャンすることが可能になる。
ここでは、画像読取部10は原稿の主走査方向の画像を解像度600(=m)dpiで読み取る能力を有する装置であり、画像読取部10によって読み取った画像データを解像度300(=n)dpi(50%縮小によるカラー画像)で画像書込部13へ出力し、解像度200(=p)dpiのモノクロ画像データでPC2へ出力し、原稿の画像の読み取り速度を速めるときの処理を説明する。
まず、画像読取部10と読取画像補正部11によって、それぞれの出力する画像データに対して最適に発揮できる解像度になるように読み取る。
この例であれば、50%縮小画像の方が大きい解像度であるので、画像読取部10に対して副走査方向に解像度300dpiとなるような読取動作を行わせる。
なお、ADFの場合なら、読取位置を通過する速度を600dpiでの読み取り時よりも速く走査させるようにし、副走査方向の解像度を300dpiで読み取りができるようにする。
このように、通過する速度を速くさせることで読み取り時間を短縮することができる。
圧縮処理部35は、色変換処理部からの出力である画像データをJPEG形式に圧縮処理し、像域分離処理部30からの像域分離データを可逆圧縮処理方式で圧縮処理する。
そして、画像データ拡張バス制御部14によってメモリ16を介してHDD17に画像データを記憶して蓄積する。
まず、伸張処理部40で画像データを伸張し、フィルタ処理部41で画像書込部13へのカラー出力に合ったフィルタ処理をし、色変換処理部42で画像書込部13のプロッタ特性にあった色変換、例えば、CMYKによる作像を行う画像書込部13であるなら、その特性に合うような色変換処理を施す。
その後、制御部21の制御により、後段解像度変換処理部43では、画像データの主走査方向の解像度600dpiを副走査方向の解像度300dpiと同じに変換する後段解像度変換処理を行い、γ処理部44、中間調処理部45でも上述と同様の処理を施し、画像書込部13へ出力して印刷する。
まず、伸張処理部40で画像データを伸張し、フィルタ処理部41でモノクロ出力に合ったフィルタ処理を施し、色変換処理部42は、今度はRGBの画像データをKデータへと変換する。その後、後段解像度変換処理部43は、今度は画像データの主走査方向の解像度600dpiと副走査方向の解像度300dpiとをそれぞれ解像度200dpiに変換する後段解像度変換処理を行い、γ処理部44、中間調処理部45でも上述と同様の処理を施し、PC2へ出力する。
上述の説明では、m=600,n=300,p=200の場合を説明したが、m≧n>p>0の関係を満たす他の値でも、上述と同様に処理できる。
基本的に、画像読取部10における読取能力が画像処理によって最大に発揮されやすい解像度は、CCDなどの読取解像度に依存される。
例えば、画像読取部10が解像度600dpiのラインセンサを有する場合、画像処理するときの演算処理によって800dpiで処理を行っても、実際には読み取り時の解像度600dpiの画像データしか存在しない。
そこで、画質を高めるため、画像読取部10が備えている読み取り解像度のままで原稿を読み取って蓄積すると良い。
ここでは、画像読取部10は原稿の主走査方向の画像を解像度600(=m)dpiで読み取る能力を有する装置であり、画像読取部10によって読み取った画像データを解像度300(=n)dpiで印刷出力すると共に、解像度200dpiで外部のPC2へ配信するときの処理を説明する。
ステップ21では、制御部の制御により、画像読取部に対して画像データを解像度600dpi(=m)で読み取るように原稿の副走査方向への移動速度を通常の速度にさせ、画像読取部は原稿の主走査方向の解像度600dpiと副走査方向の解像度600dpiで画像を読み取り、その画像データを読取画像補正部へ出力する。
ステップ23で、画像データ拡張バス制御部によってメモリに画像データを記憶し、ステップ24で画像データ拡張バス制御部によってメモリの画像データをHDDに記憶して蓄積する。
その後、後段解像度変換処理部では、例えば、指定された50%縮小印刷をするために、画像データの主走査方向の解像度600dpiと副走査方向の解像度600dpiをそれぞれ解像度300dpiのCMYKに変換し、γ処理部、中間調処理部でもそれぞれの処理を施し、画像書込部へ処理後の画像データを出力する。
ステップ26では、画像書込部で画像処理部から入力した画像データに基づいて50%縮小カラー印刷処理する。
ステップ28で画像データをメモリに記憶し、ステップ29でHDDに記憶して蓄積し、ステップ30で外部I/F制御部を介して、NICよりネットワークを通じてPC2へ出力する。
また、画像読取部によって読み取った画像データの出力先が複数あっても、1度の読み取り動作でそれぞれの出力先の特性に合った解像度等に変換して出力するので、読取生産能力を落とすことなく読取生産能力を最大限に発揮しつつ、ユーザに画像データを提供することができ、読取速度をぎりぎりまで高めて画像データの処理能力を最大限に発揮した画像データを提供することができる。
さらに、読み取った画像データの蓄積後の画像処理に解像度変換機能が備わっているので、そのときのスキャンした画像データをフル活用することができる。
Claims (14)
- 原稿の副走査方向の読み取りライン位置を移動させて前記原稿の主走査方向の画像を読み取り、その読み取った読み取りラインの画像データを出力する読取手段と、
前記読取手段に対して前記画像データの副走査方向の解像度が指定された解像度になるように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変制御する移動速度制御手段と、
前記読取手段から出力される画像データを蓄積時の予め決められたデータ特性に変換する第1変換手段と、
前記第1変換手段によって変換された画像データを蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された画像データを出力先のデバイスのデバイス特性に変換する第2変換手段と、
前記第2変換手段によって変換された画像データを出力先のデバイスへ出力する出力手段とを有し、
前記第1変換手段に、前記画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する前段解像度変換手段を設け、
前記第2変換手段に、前記画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する後段解像度変換手段を設け、
たことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1記載の画像処理装置において、
前記原稿の画像の読み取り速度を速めるときには、前記移動速度制御手段に対して、前記読取手段に対して前記画像データの読み取りライン数を減少させることによって画像データの副走査方向の解像度を指定された解像度にまで低くするように前記原稿の副走査方向への移動速度を通常の速度よりも速めるようにし、前記前段解像度変換手段に対して、前記画像データの主走査方向の解像度を前記読取手段から出力される画像データの副走査方向の解像度と同じにする変換をさせ、前記後段解像度変換手段に対して変換をさせないようにそれぞれ制御する制御手段を設けたことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1記載の画像処理装置において、
前記原稿の画像の読み取り画質を高めるときには、前記移動速度制御手段に対して可変制御をさせないようにし、前記前段解像度変換手段に対して変換をさせないようにし、前記後段解像度変換手段に対して、前記画像データの主走査方向の解像度を前記読取手段から出力される画像データの副走査方向の解像度と同じにする変換をさせるようにそれぞれ制御する制御手段を設けたことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1記載の画像処理装置において、
前記読取手段は、前記原稿の主走査方向の画像を解像度mdpiで読み取る手段であり、
前記画像データを指定された解像度ndpiで出力する場合、前記原稿の画像の読み取り速度を速めるときには、前記移動速度制御手段に対して、前記読取手段に対して前記画像データを指定された解像度pdpiで読み取るように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変させ、前記前段解像度変換手段に対して、前記画像データの主走査方向の解像度mを前記読取手段から出力される画像データの副走査方向の解像度pdpiと同じにする変換をさせ、前記後段解像度変換手段に対して変換をさせないようにそれぞれ制御(m>p≧n>0)する制御手段を設けたことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1記載の画像処理装置において、
前記読取手段は、前記原稿の主走査方向の画像を解像度mdpiで読み取る手段であり、
前記画像データを指定された解像度ndpiで出力する場合、前記原稿の画像の読み取り速度を速めるときには、前記移動速度制御手段に対して、前記読取手段に対して前記画像データを指定された解像度qdpiで読み取るように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変させ、前記前段解像度変換手段に対して、前記画像データの主走査方向の解像度mdpiと前記読取手段から出力される画像データの副走査方向の解像度qdpiとをそれぞれ解像度pdpiにする変換をさせ、前記後段解像度変換手段に対して変換をさせないようにそれぞれ制御(m>q≧p≧n>0)する制御手段を設けたことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1記載の画像処理装置において、
前記読取手段は、前記原稿の主走査方向の画像を解像度mdpiで読み取る手段であり、
前記画像データを2種類の指定された解像度ndpiと解像度pdpiでそれぞれ出力する場合、前記移動速度制御手段に対して、前記読取手段に対して前記画像データを指定された解像度ndpiで読み取るように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変させ、前記前段解像度変換手段に対して変換をさせないようにし、前記後段解像度変換手段に対して、前記画像データの主走査方向の解像度mを前記蓄積手段に蓄積された画像データの副走査方向の解像度ndpiと同じにする変換と、前記画像データの主走査方向の解像度mdpiと前記蓄積手段に蓄積された画像データの副走査方向の解像度ndpiを解像度pdpiにする変換とをさせるように制御(m≧n>p>0)する制御手段を設けたことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1記載の画像処理装置において、
前記読取手段は、前記原稿の主走査方向の画像を解像度mdpiで読み取る手段であり、
前記原稿の画像の読み取り画質を高めるときには、前記移動速度制御手段に対して、前記読取手段に対して前記画像データを解像度mdpi(m>0)で読み取るように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変させ、前記前段解像度変換手段に対して変換をさせないようにし、前記後段解像度変換手段に対して、前記画像データの主走査方向の解像度mdpiと前記蓄積手段に蓄積された画像データの副走査方向の解像度mdpiとをそれぞれ指定された解像度にする変換をさせるようにそれぞれ制御する制御手段を設けたことを特徴とする画像処理装置。 - 原稿の副走査方向の読み取りライン位置を移動させて前記原稿の主走査方向の画像を読み取り、その読み取った読み取りラインの画像データを出力する読取工程と、
前記読取工程で前記画像データの副走査方向の解像度が指定された解像度になるように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変制御する移動速度制御工程と、
前記読取工程によって出力される画像データを蓄積時の予め決められたデータ特性に変換する第1変換工程と、
前記第1変換工程によって変換された画像データを蓄積する蓄積工程と、
前記蓄積工程によって蓄積された画像データを出力先のデバイスのデバイス特性に変換する第2変換工程と、
前記第2変換工程によって変換された画像データを出力先のデバイスへ出力する出力工程とを有し、
前記第1変換工程に、前記画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する前段解像度変換工程を設け、
前記第2変換工程に、前記画像データの主走査方向又は副走査方向の解像度を指定された解像度に変換する後段解像度変換工程を設け、
たことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項8記載の画像処理方法において、
前記原稿の画像の読み取り速度を速めるときには、前記移動速度制御工程で、前記読取工程によって前記画像データの読み取りライン数を減少させることによって画像データの副走査方向の解像度を指定された解像度にまで低くするように前記原稿の副走査方向への移動速度を通常の速度よりも速めるようにし、前記前段解像度変換手段で、前記画像データの主走査方向の解像度を前記読取工程によって出力される画像データの副走査方向の解像度と同じにする変換をさせ、前記後段解像度変換工程による変換をさせないようにそれぞれ制御する制御工程を設けたことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項8記載の画像処理方法において、
前記原稿の画像の読み取り画質を高めるときには、前記移動速度制御工程による可変制御をさせないようにし、前記前段解像度変換工程による変換をさせないようにし、前記後段解像度変換工程で、前記画像データの主走査方向の解像度を前記読取工程によって出力される画像データの副走査方向の解像度と同じにする変換をさせるようにそれぞれ制御する制御工程を設けたことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項8記載の画像処理方法において、
前記読取工程は、前記原稿の主走査方向の画像を解像度mdpiで読み取る工程であり、
前記画像データを指定された解像度ndpiで出力する場合、前記原稿の画像の読み取り速度を速めるときには、前記移動速度制御工程で、前記読取工程によって前記画像データを指定された解像度pdpiで読み取るように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変させ、前記前段解像度変換工程で、前記画像データの主走査方向の解像度mを前記読取工程によって出力される画像データの副走査方向の解像度pdpiと同じにする変換をさせ、前記後段解像度変換工程による変換をさせないようにそれぞれ制御(m>p≧n>0)する制御工程を設けたことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項8記載の画像処理方法において、
前記読取工程は、前記原稿の主走査方向の画像を解像度mdpiで読み取る工程であり、
前記画像データを指定された解像度ndpiで出力する場合、前記原稿の画像の読み取り速度を速めるときには、前記移動速度制御工程で、前記読取手段によって前記画像データを指定された解像度qdpiで読み取るように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変させ、前記前段解像度変換工程で、前記画像データの主走査方向の解像度mdpiと前記読取工程によって出力される画像データの副走査方向の解像度qdpiとをそれぞれ解像度pdpiにする変換をさせ、前記後段解像度変換工程による変換をさせないようにそれぞれ制御(m>q≧p≧n>0)する制御工程を設けたことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項8記載の画像処理方法において、
前記読取工程は、前記原稿の主走査方向の画像を解像度mdpiで読み取る工程であり、
前記画像データを2種類の指定された解像度ndpiと解像度pdpiでそれぞれ出力する場合、前記移動速度制御工程で、前記読取工程によって前記画像データを指定された解像度ndpiで読み取るように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変させ、前記前段解像度変換工程による変換をさせないようにし、前記後段解像度変換工程で、前記画像データの主走査方向の解像度mを前記蓄積工程によって蓄積された画像データの副走査方向の解像度ndpiと同じにする変換と、前記画像データの主走査方向の解像度mdpiと前記蓄積工程によって蓄積された画像データの副走査方向の解像度ndpiを解像度pdpiにする変換とをさせるように制御(m≧n>p>0)する制御工程を設けたことを特徴とする画像処理方法。 - 請求項8記載の画像処理方法において、
前記読取工程は、前記原稿の主走査方向の画像を解像度mdpiで読み取る工程であり、
前記原稿の画像の読み取り画質を高めるときには、前記移動速度制御工程で、前記読取工程によって前記画像データを解像度mdpi(m>0)で読み取るように前記原稿の副走査方向への移動速度を可変させ、前記前段解像度変換工程による変換をさせないようにし、前記後段解像度変換工程で、前記画像データの主走査方向の解像度mdpiと前記蓄積工程によって蓄積された画像データの副走査方向の解像度mdpiとをそれぞれ指定された解像度にする変換をさせるようにそれぞれ制御する制御工程を設けたことを特徴とする画像処理方法。
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