JP2008124294A - 電子基板とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】亀裂が生じづらく構造的に安定な電子基板を提供する。
【解決手段】電子部品20、21と、電子部品20、21の配線接続部20a、21aで接続される導電配線15とを有する。配線接続部20a、21aを突出させて電子部品20、21が埋め込まれる樹脂層13と、樹脂層13上に配線接続部20a、21a及び導電配線15の下面15aを含んで設けられ光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料で形成された絶縁層60とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子基板とその製造方法に関するものである。
近年、回路基板(配線基板)上に実装される電子部品の小型化が進んでおり、配線基板の細密化が要求されている。このような、細密な配線構造を形成する方法として、液滴吐出法を用いて、導電性パターンを絶縁膜中に埋め込んだ状態に形成する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
また、上記回路基板が搭載される、例えば携帯電話等の電子機器についても、近年、小型化が進行している。これに伴って、携帯電話は、回路基板(配線基板)上における電子部品の実装スペースが制限されてしまう。そのため、電子部品をより高密度で実装する方法の提供が望まれている。
そこで、基板上にチップ部品を固定し、該チップ部品の周囲に、液滴吐出法を用いて絶縁材料を塗布し、絶縁膜中にチップ部品を埋め込み、該チップ部品に接続する配線を形成することで、チップ部品が高密度で実装された配線基板が考えられる。
ところが、このような方法では、絶縁材料が硬化する際の硬化収縮に伴って、これら別々に形成される絶縁パターン同士の界面に、応力が残ることがある。このため、外部からの衝撃または熱などが加わった際に、界面に亀裂が生じることがある。
そこで、特許文献2には、光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料を用い、光を照射して半硬化状態となった下層の絶縁層に導電性材料の液滴を塗布して導電性材料層を形成した後に、下層の絶縁層及び導電性材料層を覆って絶縁材料を塗布し、これらを一括して加熱することにより、下層及び上層の絶縁層を同時に硬化させて、絶縁層の間に応力を残さない方法が開示されている。
特開2005−327985号公報 特開2006−121039号公報
しかしながら、上述したような従来技術には、以下のような問題が存在する。
チップ部品等の電子部品を囲んで上記の光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料を塗布、加熱した場合には、絶縁材料のみが硬化することから亀裂が生じるため、電子部品を埋め込む材料には、亀裂が生じづらい樹脂等を用いることが考えられる。
ところが、この電子部品に接続される配線は、電子部品が埋め込まれる樹脂材上に形成される一方、上記光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料に覆われることになるため、外部からの衝撃または熱などが加わった際に、界面に亀裂が生じる可能性がある。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、亀裂が生じづらく構造的に安定な電子基板とその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明は、以下の構成を採用している。
本発明の電子基板は、電子部品と、該電子部品の配線接続部で接続される導電配線とを有する電子基板であって、前記配線接続部を突出させて前記電子部品が埋め込まれる樹脂層と、前記樹脂層上に前記配線接続部及び前記導電配線の下面を含んで設けられ光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料で形成された絶縁層とを備えることを特徴とするものである。
従って、本発明の電子基板では、前記配線接続部及び前記導電配線の下面及び上面を双方とも、光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料で形成された絶縁層で構成されるため、これら導電配線及び絶縁層を加熱した際にも、双方の層が同時に硬化するため、絶縁層の間に応力を残さない状態とすることができる。そのため、本発明では、亀裂が生じづらく構造的に安定な電子基板を得ることができる。
前記絶縁層としては、前記樹脂層上に前記導電配線の下面を界面として、前記絶縁材料により設けられる下部絶縁層と、前記下部絶縁層上に前記導電配線の下面を界面として、前記絶縁材料により前記導電配線を覆って設けられる上部絶縁層とを有する構成を好適に採用できる。
従って、本発明では、下部絶縁層及び上部絶縁層が同時に硬化するため、絶縁層の間に応力を残さない状態とすることができる。
また、本発明では、前記絶縁層上に設けられ前記導電配線に電気的に接続される第2導電配線と、前記絶縁材料で形成され前記第2導電配線を覆う第2絶縁層とを有する構成を好適に採用できる。
これにより、本発明では、導電配線が絶縁層を挟んで複数層に亘って形成され、亀裂が生じない高品質の多層配線基板を得ることができる。
一方、本発明の電子基板の製造方法は、電子部品と、該電子部品の配線接続部で接続される導電配線とを有する電子基板の製造方法であって、前記配線接続部を突出させて前記電子部品が埋め込まれる樹脂層を成膜する工程と、前記樹脂層上に前記配線接続部及び前記導電配線の下面を含んで設けられ光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料で形成された絶縁層を成膜する工程とを有することを特徴とするものである。
従って、本発明の電子基板の製造方法では、前記配線接続部及び前記導電配線の下面及び上面を双方とも、光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料で形成された絶縁層で構成されるため、これら導電配線及び絶縁層を加熱した際にも、双方の層が同時に硬化するため、絶縁層の間に応力を残さない状態とすることができる。そのため、本発明では、亀裂が生じづらく構造的に安定な電子基板を得ることができる。
前記絶縁層を成膜する工程としては、前記樹脂層上に前記導電配線の下面を界面として、前記絶縁材料により下部絶縁層を形成する工程と、前記下部絶縁層上に前記導電配線の下面を界面として、前記絶縁材料により前記導電配線を覆う上部絶縁層を形成する工程とを有する手順も好適に採用できる。
従って、本発明では、下部絶縁層及び上部絶縁層が同時に硬化させることができるため、絶縁層の間に応力を残さない状態とすることができる。
また、本発明では、前記下部絶縁層に光を照射して半硬化状態にする工程と、半硬化状態の下部絶縁層上に前記導電配線を形成する工程と、前記下部絶縁層上に前記導電配線を覆う前記上部絶縁層を形成する工程と、前記上部絶縁層に光を照射して半硬化状態にする工程と、これら下部絶縁層、導電配線及び上部絶縁層を一括して加熱する工程とを有する手順も好適に採用できる。
また、本発明では、前記絶縁層上に設けられ前記導電配線に電気的に接続される第2導電配線を成膜する工程と、前記絶縁材料で形成され前記第2導電配線を覆う第2絶縁層を成膜する工程とを有する手順も好適に採用できる。
これにより、本発明では、導電配線が絶縁層を挟んで複数層に亘って形成され、亀裂が生じない高品質の多層配線基板を得ることができる。
以下、本発明の電子基板とその製造方法の実施の形態を、図1ないし図6を参照して説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(液滴吐出装置)
まず、本発明に係る多層配線基板の製造方法において用いられる液滴吐出装置について図1及び図2を参照して説明する。
図1に示す液滴吐出装置1は、基本的にはインクジェット装置である。より具体的には、液滴吐出装置1は、液状材料111を保持するタンク101と、チューブ110と、グランドステージGSと、吐出ヘッド部(液滴吐出ヘッド)103と、ステージ106と、第1位置制御装置104と、第2位置制御装置108と、制御部112と、光照射装置140と、支持部104aと、を備えている。
吐出ヘッド部103は、ヘッド114(図2参照)を保持している。このヘッド114は、制御部112からの信号に応じて、液状材料111の液滴を吐出する。なお、吐出ヘッド部103におけるヘッド114は、チューブ110によってタンク101に連結されており、このため、タンク101からヘッド114に液状材料111が供給される。
ステージ106は基板(後述)を固定するための平面を提供している。さらにステージ106は、吸引力を用いて基板の位置を固定する機能も有する。
第1位置制御装置104は、支持部104aによって、グランドステージGSから所定の高さの位置に固定されている。この第1位置制御装置104は、制御部112からの信号に応じて、吐出ヘッド部103をX軸方向と、X軸方向に直交するZ軸方向と、に沿って移動させる機能を有する。さらに、第1位置制御装置104は、Z軸に平行な軸の回りで吐出ヘッド部103を回転させる機能も有する。ここで、本実施例では、Z軸方向は、鉛直方向(つまり重力加速度の方向)に平行な方向である。
第2位置制御装置108は、制御部112からの信号に応じて、ステージ106をグランドステージGS上でY軸方向に移動させる。ここで、Y軸方向は、X軸方向およびZ軸方向の双方と直交する方向である。
上述のように、第1位置制御装置104によって、吐出ヘッド部103はX軸方向に移動する。そして、第2位置制御装置108によって、基板はステージ106と共にY軸方向に移動する。これらの結果、基板に対するヘッド114の相対位置が変わる。より具体的には、これらの動作によって、吐出ヘッド部103、ヘッド114、またはノズル118(図2参照)は、基板に対して、Z軸方向に所定の距離を保ちながら、X軸方向およびY軸方向に相対的に移動、すなわち相対的に走査する。「相対移動」または「相対走査」とは、液状材料111を吐出する側と、そこからの吐出物が着弾する側(被吐出部)の少なくとも一方を他方に対して相対移動することを意味する。
制御部112は、液状材料111の液滴を吐出すべき相対位置を表す吐出データを外部情報処理装置から受け取るように構成されている。制御部112は、受け取った吐出データを内部の記憶装置に格納するとともに、格納された吐出データに応じて、第1位置制御装置104と、第2位置制御装置108と、ヘッド114と、を制御する。なお、吐出データとは、基板上に、液状材料111を所定パターンで付与するためのデータである。本実施例では、吐出データはビットマップデータの形態を有している。
上記構成を有する液滴吐出装置1は、吐出データに応じて、ヘッド114のノズル118(図2参照)を基板に対して相対移動させるとともに、被吐出部に向けてノズル118から液状材料111を吐出する。なお、液滴吐出装置1によるヘッド114の相対移動と、ヘッド114からの液状材料111の吐出と、をまとめて「塗布走査」または「吐出走査」と表記することもある。
光照射装置140は、基板に付与された液状材料111に紫外光を照射する装置である。光照射装置140の紫外光の照射のON・OFFは制御部112によって制御される。
図2(a)および(b)に示すように、液滴吐出装置1におけるヘッド114は、複数のノズル118を有するインクジェットヘッドである。具体的には、ヘッド114は、振動板126と、複数のノズル118と、複数のノズル118のそれぞれの開口を規定するノズルプレート128と、液たまり129と、複数の隔壁122と、複数のキャビティ120と、複数の振動子124と、を備えている。
液たまり129は、振動板126と、ノズルプレート128と、の間に位置しており、この液たまり129には、図示しない外部タンクから孔131を介して供給される液状材料111が常に充填される。また、複数の隔壁122は、振動板126と、ノズルプレート128と、の間に位置している。
キャビティ120は、振動板126と、ノズルプレート128と、一対の隔壁122と、によって囲まれた部分である。キャビティ120はノズル118に対応して設けられているため、キャビティ120の数とノズル118の数とは同じである。キャビティ120には、一対の隔壁122間に位置する供給口130を介して、液たまり129から液状材料111が供給される。なお、本実施例では、ノズル118の直径は、例えば約27μmである。
さて、複数の振動子124のそれぞれは、それぞれのキャビティ120に対応するように振動板126上に位置する。複数の振動子124のそれぞれは、ピエゾ素子124Cと、ピエゾ素子124Cを挟む一対の電極124A,124Bと、を含む。制御部112が、この一対の電極124A,124Bの間に駆動電圧を与えることで、対応するノズル118から液状材料111の液滴Dが吐出される。ここで、ノズル118から吐出される材料の体積は、0pl以上42pl(ピコリットル)以下の間で可変である。なお、ノズル118からZ軸方向に液状材料111の液滴が吐出されるように、ノズル118の形状が調整されている。
なお、吐出部127は、ピエゾ素子の代わりに電気熱変換素子を有してもよい。つまり、吐出部127は、電気熱変換素子による材料の熱膨張を利用して材料を吐出する構成を有していてもよい。
(多層配線基板)
続いて、本発明に係る電子基板を適用した多層配線基板について図3を参照して説明する。
図3に示す多層配線基板(電子基板)500は、シリコンからなる基材10上に、複数の電子部品、絶縁層等が積層して搭載されたものである。
基材10としては、他にもガラス、石英ガラス、金属板など各種のものが挙げられる。さらに、これら各種の素材基板の表面に半導体膜、金属膜、絶縁膜、有機膜、などが下地層として形成されたものも含む。
以下、詳細に説明する。
基材10上には、電極部(配線接続部)20aを有するチップ部品(電子部品)20及び電極部(配線接続部)21aを有するチップ部品(電子部品)21が、例えばエポキシ系樹脂等の比較的軟性を有する樹脂材で形成された樹脂層13により、電極部20a、21aを樹脂層13から突出させた状態で埋め込まれている。
前記チップ部品20、21としては、抵抗、コンデンサー、ICチップ等が挙げられ、本実施形態では、チップ部品20として抵抗を用い、チップ部品21としてコンデンサーを用いた。また、チップ部品20、21は、その電極部20a、21aを上方に向けた状態で基材10上に配置されている。
なお、実際には電極部20a、21aは、チップ部品20、21の上面と略面一であるが、ここでは、突起状に図示している。また、液滴吐出方式等を用いて導電性インクを吐出することで実際に突起を形成してもよい。
この樹脂層13上には、電極部20a、21a及びこの電極部20a、21aに接続される配線(導電配線)15を含む絶縁層60が設けられている。絶縁層60は、樹脂層13上に配線15の下面15aを界面として設けられた下部絶縁膜(下部絶縁層)60Aと、下部絶縁膜60A上に配線15の下面15aを界面として、配線15を覆って設けられた上部絶縁膜(上部絶縁層)60Bとから構成されている。絶縁層60Aは、電極部20a、21aを僅かに突出させ、チップ部品20、21の周囲を覆うように成膜されている。図3中、両側部に位置する配線15は、上部絶縁膜60Bを貫通するスルーホールH1、H2にそれぞれ接続されている。
絶縁膜60A、60Bは、双方とも、上述した液滴吐出装置1による液滴吐出方式を用いて絶縁性インク(絶縁材料)を塗布し、該絶縁性インクを硬化させることで形成されたものである。この絶縁性インクとしては、ここでは光エネルギを付与した際に硬化する光硬化性、及び熱エネルギを付与した際に硬化する熱硬化性を有する材料として、アクリル系の感光性樹脂(より詳細には、光硬化性を有するアクリル系樹脂、及び熱硬化性を有するエポキシ系樹脂)を含んでいる。この光硬化性材料は、溶剤と、溶剤に溶解した樹脂とを含有してよい。ここで、この場合の光硬化性材料は、それ自体が感光して重合度を上げる樹脂を含有してもよいし、あるいは、樹脂と、その樹脂の硬化を開始させる光重合開始剤とを含有していてもよい。また、光硬化性材料として、光重合して不溶の絶縁樹脂を生じるモノマーと、そのモノマーの光重合を開始させる光重合開始剤とを含有してもよい。ただしこの場合の光硬化性材料は、モノマー自体が光官能基を有していれば、光重合開始剤を含有しなくてもよい。
配線15及びスルーホールH1、H2は、液滴吐出装置1による液滴吐出方式を用いて導電性インクを吐出することで形成されたものである。本実施形態では、銀微粒子を含む導電性インクを用いている(後述)。
絶縁層60上には、外部接続用の端子72を有するICチップ(電子部品)70と、スルーホールH1に接続される配線(第2導電配線)61と、これらICチップ70及び配線61が覆われる絶縁層(第2絶縁層)62と、配線61に接続され絶縁層62を貫通するスルーホールH3と、同じく絶縁層62を貫通する上述したスルーホールH2の一部とを有している。
絶縁層62は、上述した液滴吐出装置1による液滴吐出方式を用いて上記絶縁膜60A、60Bと同一材料で形成されている。
また、配線61及びスルーホールH3は、液滴吐出装置1による液滴吐出方式を用いて配線15及びスルーホールH1、H2と同一材料で形成されている。
絶縁層62上には、ICチップ70の端子72及びスルーホールH2に接続される配線63Aと、ICチップ70の端子72及びスルーホールH3に接続される配線63Bと、これら配線63A、63Bが覆われる絶縁層64と、配線63Aに接続され絶縁層64を貫通するスルーホールH4と、配線63Bに接続され絶縁層64を貫通するスルーホールH5と、絶縁層64上に設けられスルーホールH5と接続されるチップ部品(電子部品)24と、絶縁層64上に設けられスルーホールH4と接続されるチップ部品(電子部品)25とが設けられている。
絶縁層64は、上述した液滴吐出装置1による液滴吐出方式を用いて上記絶縁層60A、60B、62と同一材料で形成されている。
また、配線63A、63B、スルーホールH4、H5は、液滴吐出装置1による液滴吐出方式を用いて配線15、61及びスルーホールH1、H2、H3と同一材料で形成されている。
また、チップ部品24、25としては、ここでは、アンテナ素子及び水晶振動子がそれぞれ実装される。
(多層配線基板の製造方法)
続いて、上記多層配線基板(電子基板)500の製造方法について、図4及び図5を参照して説明する。
まず、図4(a)に示すように、シリコンからなる基材10上に、チップ部品20、21を配置する。このとき、前記チップ部品20、21の裏面には、例えば接着テープ等が設けられ、これにより基材10上に固定される。
この後、基材10上にチップ部品24、25の周囲を囲むように、液滴吐出法により樹脂材を塗布して樹脂層13を形成する。樹脂材の塗布は、印刷法やスピンコート法等を用いてもよい。
このとき、樹脂層13は、チップ部品20、21の電極部20a、21aが突出(露出)する高さで成膜される。
次に、液滴吐出装置1による液滴吐出方式を用いて、樹脂層13上の前記チップ部品20,21の周囲に、該チップ部品20,21と略同じ高さとなり、電極部20a、21aが突出するように上述した絶縁性インク(絶縁材料)を塗布し、この絶縁性インクに紫外域の波長を有する光を所定時間照射して所定エネルギ量を付与することによりアクリル系樹脂のみが硬化しエポキシ系樹脂が未硬化の半硬化状態にする。このとき、絶縁性インクに対して付与するエネルギ量は、絶縁性インクが硬化するエネルギ量よりも小さい値に設定される。
ここで、絶縁性インクの半硬化とは、絶縁性インクに含まれる光硬化性材料の状態が、吐出時の状態と、完全な硬化状態との間の状態になることを意味する。本実施形態では、このような中間の状態が上述の半硬化状態である。なお、吐出時の状態とは、光硬化性材料がノズル118から吐出されうる粘性を有している状態である。
これにより、図4(b)に示すように、下部絶縁膜60Aが成膜される。
次に、半硬化状態の下部絶縁膜60A上に電極部20a、21aに接続する配線15を形成する。本実施形態では、下部絶縁膜60Aと同様に、液滴吐出装置1による液滴吐出方式を用いて導電性インクを吐出することで配線を形成する。
本実施形態では、直径10nm程度の銀微粒子が有機溶剤に分散した銀微粒子分散液の分散媒をテトラデカンで置換してこれを希釈し、濃度が60wt%、粘度が8mPa・s、表面張力が0.022N/mとなるように調整したものを導電性インクとして用いた。
具体的には、前記チップ部品20、21の電極部20a、21a上に導電性インクを吐出し、焼成することにより、図4(c)に示すように、前記チップ部品20、21と電気的に接続されるAg配線(導電配線)15を形成できる。
また、上記分散媒としては、銀微粒子を分散できるもので、凝集を起こさないものであれば特に限定されない。例えば、水の他に、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類、n−ヘプタン、n−オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン、トルエン、キシレン、シメン、デュレン、インデン、ジペンテン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、シクロヘキシルベンゼンなどの炭化水素系化合物、またエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、p−ジオキサンなどのエーテル系化合物、さらにプロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノンなどの極性化合物を例示できる。これらのうち、微粒子の分散性と分散液の安定性、また液滴吐出法(インクジェット法)への適用の容易さの点で、水、アルコール類、炭化水素系化合物、エーテル系化合物が好ましく、より好ましい分散媒としては、水、炭化水素系化合物を挙げることができる。また、分散液の粘度は、例えば1mPa・s以上50mPa・s以下であることが好ましい。インクジェット法を用いて液体材料を液滴として吐出する際、粘度が1mPa・sより小さい場合にはノズル周囲がインクの流出により汚染されやすく、また粘度が50mPa・sより大きい場合は、ノズル孔での目詰まり頻度が高くなり円滑な液滴の吐出が困難となるからである。
なお、表面張力を調整するため、上記分散液には、基板との接触角を大きく低下させない範囲で、フッ素系、シリコーン系、ノニオン系などの表面張力調節剤を微量添加するとよい。ノニオン系表面張力調節剤は、液体の基板への濡れ性を向上させ、膜のレベリング性を改良し、膜の微細な凹凸の発生などの防止に役立つものである。上記表面張力調節剤は、必要に応じて、アルコール、エーテル、エステル、ケトン等の有機化合物を含んでもよい。
以上の工程により電子部品20、21が樹脂層13及び下部絶縁膜60Aに埋設され、電極部20a、20bに接続された配線15を有する配線基板100が製造される。
次に、図5(a)に示すように、上記下部絶縁膜60A上に配線15を覆って、下部絶縁膜60A形成材料と同じ絶縁性インクを液滴吐出法により塗布し、さらに紫外域の波長を有する光を所定時間照射して所定エネルギ量を付与することにより半硬化状態にして上部絶縁膜60Bを形成する。
なお、この絶縁性インクの塗布は、スルーホールH1、H2を囲むように形成し、スルーホールH1、H2に対応する孔部を形成する。そして、紫外光照射して絶縁膜60Bを形成した後に、絶縁膜60Bの孔部に液滴吐出方式を用いて導電性インクを吐出することで、スルーホールH1、H2を形成する。
この後、絶縁膜60A、60B及び配線15、スルーホールH1、H2を一括して加熱することにより硬化させる。このとき、絶縁膜60A、60Bにおいては、未硬化であったエポキシ系樹脂が硬化することにより、既に光照射により硬化していたアクリル系樹脂と併せて完全に硬化状態となる。
次に、図5(b)に示すように、上部絶縁膜60B(絶縁層60)上にスルーホールH1を介して配線15及びチップ部品20に接続される配線61を形成するとともに、ICチップ70を搭載する。この配線61の上記配線15、スルーホールH1、H2と同様に、液滴吐出方式で形成される。
この後、図5(c)に示すように、絶縁膜60B上に、端子(配線接続部)72が突出するように、ICチップ70及び配線61を覆って、上述した絶縁性インクを液滴吐出方式で塗布し、紫外光を照射して半硬化状態とすることで、配線63A、63Bの下面を界面とする絶縁層62を形成する。なお、この絶縁性インクの塗布は、配線15に接続されるスルーホールH2及び配線61に接続されるスルーホールH3を囲むように形成される。これにより、絶縁層62中にICチップ70が埋め込まれる。
そして、上記スルーホールH2、H3を液滴吐出方式で配線15、61と同じ材料を塗布して形成するとともに、絶縁層62上に前記端子72に接続する配線63A、63Bを液滴吐出方式で形成する。このとき、配線63A、63Bは、ICチップ70の端子72とスルーホールH2、H3にそれぞれ接続される。
そして、図3に示したように、絶縁層62上に配線63を覆って上述した絶縁性インクを液滴吐出方式で塗布し、紫外光を照射して半硬化状態とすることで、配線63の下面を界面とする絶縁層64を形成する。そして、絶縁層64上に、他のチップ部品24、25をスルーホールホールH4、H5を介して実装する。これらスルーホールH4、H5は、上述したスルーホールH2、H3と同様の材料・手順により形成される。また、これら絶縁層64、スルーホールH4、H5も液滴吐出方式を用いて形成される。
なお、チップ部品24、25としては、ここでは、アンテナ素子及び水晶振動子をそれぞれ実装した。
この後、絶縁層62、64及び配線61、63A、63B、スルーホールH2〜H5を一括して加熱することにより硬化させる。このとき、絶縁層62、64においては、未硬化であったエポキシ系樹脂が硬化することにより、既に光照射により硬化していたアクリル系樹脂と併せて完全に硬化状態となる。
以上の工程により、多層配線基板500を形成することができる。
以上説明したように、本実施形態では、下部絶縁膜60A、上部絶縁膜60Bからなる絶縁層60がチップ部品20、21の電極部20a、21a及び配線15の下面を含んで設けられており、加熱により一括して同時に硬化されるため、硬化絶縁膜60A、60Bの間に応力を残さない状態とすることができる。そのため、本実施形態では、亀裂が生じづらく構造的に安定な電子基板である多層配線基板500を得ることができる。
また、本実施形態では、光エネルギの付与により絶縁性インクを半硬化状態にしているため、半硬化処理が容易であるとともに、例えばマスク等を用いることで、容易に紫外光の照射範囲を規定でき、半硬化させる領域を容易にパターニングすることが可能になる。
また、本実施形態では、配線基板100及び多層配線基板500の製造工程を全て液滴吐出方式で行うことが可能であり、生産性の大幅な向上を図ることができる。
また、本実施形態では、液滴吐出方式で絶縁性インクを塗布するため、印刷法やフォトリソ法等のように、マスクやレジスト等を用いることなく、容易に接着材をパターニングすることができ、また消費する接着材に無駄が生じないため、コスト低減にも寄与できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、絶縁膜60A、60Bを硬化させた後に、再度絶縁層62、64を成膜し硬化させる手順としたが、これに限定されるものではなく、例えば、全ての絶縁層を半硬化状態で成膜し、最後に一括して加熱して硬化させる手順としてもよい。この場合、加熱・硬化工程を減らすことができ、生産性の向上を図ることができる。
また、上記実施形態では、ICチップ70がチップ部品20、21と比較して薄く、絶縁層62の硬化収縮が小さいため、ICチップ70を絶縁層62のみで埋設する構成としたが、これに限定されるものではなく、ICチップ70の周囲で絶縁層62に亀裂が生じる可能性がある場合には、例えば図6に示すように、端子72が突出する高さでICチップ70の周囲の必要な領域にのみ、樹脂層13と同様に、軟性の樹脂材で樹脂層14を形成する構成としてもよい。この場合も、樹脂層14は、絶縁層62に亀裂が生じない高さ(厚さ)でICチップ70の周囲に成膜し、またICチップ70の端子72及び配線63A、63Bについては、銀材のマイグレーションを抑えるためにも、樹脂層14に当接せずに絶縁層62、64に含まれて、且つこれら絶縁層62、64を一括して加熱・硬化させることが望ましい。
さらに、上記実施形態では、多層配線基板500に本発明を適用する構成としたが、これに限定されるものではなく、上述した配線基板100のみに適用する構成であってもよい。
電子基板の製造に用いる液滴吐出装置の模式図である。 (a)および(b)は液滴吐出装置におけるヘッドの模式図である。 多層配線基板の概略構成を示す断面図である。 多層配線基板を形成する手順を示す工程図である。 多層配線基板を形成する手順を示す工程図である。 別形態の多層配線基板の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
13、14…樹脂層、 15…配線(導電配線)、 15a…下面、 20、21…チップ部品(電子部品)、 20a、21a…電極部(配線接続部)、 60…絶縁層、 60A…下部絶縁膜(下部絶縁層)、 60B…上部絶縁膜(上部絶縁層)、 61…配線(第2導電配線)、 62…絶縁層(第2絶縁層)、 70…ICチップ(電子部品)、 72…端子(配線接続部)、 500…多層配線基板(電子基板)

Claims (7)

  1. 電子部品と、該電子部品の配線接続部で接続される導電配線とを有する電子基板であって、
    前記配線接続部を突出させて前記電子部品が埋め込まれる樹脂層と、
    前記樹脂層上に前記配線接続部及び前記導電配線の下面を含んで設けられ光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料で形成された絶縁層とを備えることを特徴とする電子基板。
  2. 請求項1記載の電子基板において、
    前記絶縁層は、前記樹脂層上に前記導電配線の下面を界面として、前記絶縁材料により設けられる下部絶縁層と、
    前記下部絶縁層上に前記導電配線の下面を界面として、前記絶縁材料により前記導電配線を覆って設けられる上部絶縁層とを有することを特徴とする電子基板。
  3. 請求項1または2記載の電子基板において、
    前記絶縁層上に設けられ前記導電配線に電気的に接続される第2導電配線と、前記絶縁材料で形成され前記第2導電配線を覆う第2絶縁層とを有することを特徴とする電子基板。
  4. 電子部品と、該電子部品の配線接続部で接続される導電配線とを有する電子基板の製造方法であって、
    前記配線接続部を突出させて前記電子部品が埋め込まれる樹脂層を成膜する工程と、
    前記樹脂層上に前記配線接続部及び前記導電配線の下面を含んで設けられ光硬化性及び熱硬化性を有する絶縁材料で形成された絶縁層を成膜する工程とを有することを特徴とする電子基板の製造方法。
  5. 請求項4記載の電子基板の製造方法において、
    前記絶縁層を成膜する工程は、前記樹脂層上に前記導電配線の下面を界面として、前記絶縁材料により下部絶縁層を形成する工程と、
    前記下部絶縁層上に前記導電配線の下面を界面として、前記絶縁材料により前記導電配線を覆う上部絶縁層を形成する工程とを有することを特徴とする電子基板の製造方法。
  6. 請求項5記載の電子基板の製造方法において、
    前記下部絶縁層に光を照射して半硬化状態にする工程と、
    半硬化状態の下部絶縁層上に前記導電配線を形成する工程と、
    前記下部絶縁層上に前記導電配線を覆う前記上部絶縁層を形成する工程と、
    前記上部絶縁層に光を照射して半硬化状態にする工程と、
    これら下部絶縁層、導電配線及び上部絶縁層を一括して加熱する工程とを有することを特徴とする電子基板の製造方法。
  7. 請求項4から6のいずれかに記載の電子基板の製造方法において、
    前記絶縁層上に設けられ前記導電配線に電気的に接続される第2導電配線を成膜する工程と、前記絶縁材料で形成され前記第2導電配線を覆う第2絶縁層を成膜する工程とを有することを特徴とする電子基板の製造方法。
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