JP2008123712A - 電線の止水処理方法および止水構造 - Google Patents

電線の止水処理方法および止水構造 Download PDF

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Abstract

【課題】複数の電線を接続する場合において、簡単な操作で、効率よく電線の止水処理を行う。
【解決手段】導体12,52の外側に被覆材14,54を有する電線10,50を接続し、電線10に止水処理を行うための方法であって、導体露出工程にて導体12,14を露出させ、電線接続工程にて導体12,14どうしを電線用端子20によって接続し、電線載置工程にて被覆材14が除去された領域と除去されていない領域との境界部分Aをテープ60の上に載置して、止水剤供給工程にてこの境界部分Aに止水剤18を滴下し、差圧浸透工程にてこの止水剤18が滴下された境界部分Aの周囲圧力と被覆材14の内側の圧力との間に圧力差を生じさせて、テープ巻付け工程にて止水剤18を被覆材14の内側に浸透させた後、前記テープ60をそのままこの境界部分Aに巻きつける。
【選択図】図5

Description

本発明は、電線に止水処理を施す技術に関するものである。
車両等では、電気回路等に接続された複数の電線が互いに電気的に接続されて配索される場合がある。この電線どうしを接続する方法としては、各電線の端末において被覆材を除去して導体を露出させた後、当該露出させた導体どうしを接続する方法や、特定の電線の途中部分の被覆材を除去して、当該被覆材除去部分に他の電線の端末の導体を接続する方法等がある。しかし、いずれの方法であっても被覆材を除去して導体を露出する必要があるため、この被覆材が除去された領域と除去されていない領域との境界部分から電線内部に水分が浸入するおそれがある。そして、当該水分が被覆材の内側を伝って前記電気回路等に浸入すると、当該回路の正常な動作を妨げるおそれがある。
そこで、このような複数の電線を電気的に接続する場合において、接続された電線に止水処理を行う方法が開発されている。例えば、特許文献1には、電線の導体どうしを溶接して電線を電気的に接続した後、この接続部分を熱収縮チューブに収納して当該熱収縮チューブ内に止水剤を貯留し、当該止水剤を熱硬化させるとともに当該熱収縮チューブを熱収縮させる方法が開示されている。
この方法によれば、電線の接続部分を熱収縮チューブで覆うため、この接続部分への水の浸入を抑制することができるとともに外力からこの接続部分を保護することができる。
特開2006−81319号公報
しかしながら、前記のように導体どうしの接続部分を熱収縮チューブ内に収容して、当該熱収縮チューブ内に止水剤を貯留する方法では、止水剤が貯留される領域全てを熱収縮チューブで覆わねばならない。従って、電線内部への浸水を確実に抑制すべく広範囲にわたって止水処理を行う場合には、この止水領域が嵩張ってしまい配線作業が困難になる。
本発明は、このような事情に鑑み、前記電線の接続部分が嵩張ることなく、簡単な操作で確実に電線の止水処理を行うことを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、導体の外側に被覆材を有する複数の電線の導体どうしを電気的に接続して、その少なくとも一部の電線に止水処理を行うための方法であって、前記複数の電線の被覆材をそれぞれ除去して導体を露出させる導体露出工程と、当該導体露出工程後、電線用端子を用いて前記導体どうしを接続して前記複数の電線を電気的に接続する電線接続工程と、当該電線接続工程後、前記複数の電線の少なくともの一部の電線の前記被覆材の内側に止水剤を浸透させる止水剤浸透工程と、当該止水剤浸透工程後、前記電線にテープを巻きつけるテープ巻工程とを含み、前記電線接続工程では、前記電線用端子として前記導体を外方から抱き込む姿勢で当該導体に圧着される導体バレル部を有する電線用端子を用いて、当該導体バレル部によって前記露出した複数の導体を束ねつつ当該導体の束と前記導体バレル部とを圧着し、前記止水剤浸透工程では、前記複数の電線のうち少なくとも一部の電線の前記被覆材が除去された領域と除去されていない領域との境界部分を前記テープの上に載置する電線載置工程と、前記テープに載置された前記境界部分に流動性を有する止水剤を滴下し、当該止水剤が前記電線の導体と被覆材との隙間を外側から塞ぐ状態にする止水剤供給行程と、前記止水剤が滴下された部分の周囲圧力と、当該止水剤が滴下された電線の被覆材の内側の圧力との間に圧力差を生じさせて、当該圧力差によって前記止水剤を前記被覆材の内側に浸透させる差圧浸透工程とが実施され、前記テープ巻工程では、前記テープ上に載置された電線のうち少なくとも前記境界部分に当該テープを巻きつけることを特徴とする電線の止水処理方法を提供する(請求項1)。
この方法によれば、導体露出工程において各電線の導体を露出させた後、電線接続工程において電線用端子の導体バレル部により前記露出した複数の導体を束ねつつ当該導体の束と導体バレル部とを圧着しているので、簡単にかつ嵩張らずに導体どうしを接続することができる。そして、止水剤浸透工程では、電線載置工程において電線の被覆材が除去された領域と除去されていない領域との境界部分をテープの上に載置し、止水剤供給工程においてこのテープに載置された境界部分に止水剤を滴下しており、滴下した止水剤がテープで受け止められるので、この止水剤がテープ以外の例えば作業台等に付着するのを抑制することができる。さらに、このテープによって安定した状態で止水剤を保持することができ、止水剤によって電線の導体と被覆材との隙間を確実に外側から塞ぐことができる。そして、止水剤浸透工程における差圧浸透工程では、前記止水剤が滴下された部分の周囲圧力と被覆材の内側の圧力との間に圧力差を生じさせることにより、簡単に止水剤を被覆材の内側に広範囲にわたって浸透させることができるので、導体と被覆材との隙間に止水剤をむらなく確実に充填することができ、当該電線をその体積を増加させることなく止水することができる。また、テープ巻工程において、前記テープ上に載置された前記境界部分にこのテープを巻きつけているので、止水剤で覆われた部分をこのテープによって保護することができる。さらに、前記止水剤供給工程で止水剤が付着した前記テープを前記境界部分に巻きつけてしまえば、電線の周囲の作業台等には止水剤が残存しないことになるので、作業台等に付着した止水剤を洗浄する必要がなくなる。従って、止水処理の効率を向上させながら、止水箇所の保護を行うことができる。
また、前記電線載置工程では、前記テープによって、少なくとも前記止水剤が滴下される前記境界部分を前記電線の幅方向両側から囲むように立ち上がる立壁部を形成し、前記境界部分をこの立壁部で囲まれる部分に載置するのが好ましい(請求項2)。
この構成では、電線載置工程にて、止水剤が滴下される前記境界部分が前記テープにより形成された立壁部で囲まれる部分に載置され、前記止水剤供給工程にて、この立壁部で囲まれた境界部分に止水剤が滴下されることになるので、止水剤がテープの周囲に飛散、あるいは漏洩するのをより確実に抑制することができるとともに、止水剤をより効率よく前記境界部分に供給することができ、止水処理の効率をより向上させることができる。
また、本発明は、前記導体バレル部が、前記露出された複数の導体を束ねつつこの導体の束を外方から抱き込む姿勢で当該導体に圧着されており、前記複数の電線の少なくとも一部の被覆材の内側に前記止水剤が浸透しており、当該止水剤が浸透している領域のうち少なくとも前記被覆材が除去された領域と除去されていない領域との境界部分に前記テープが巻きつけられていることを特徴とする電線の止水構造を提供する(請求項3)。
この構造によれば、導体バレル部が複数の導体を束ねつつ当該導体に圧着されることで電線の電気的接続が行われるとともに、止水剤が導体と被覆材との隙間から電線の長さ方向に浸透することで電線が止水処理されるので、止水部分の体積の増加を抑制しつつ広範囲にわたって止水可能な電線を実現することができる。また、被覆材が除去された領域と除去されていない領域との境界部分にテープを巻きつけるという簡単な構造で、この部分の曲げ変形等を抑止でき電線の耐久性を向上させることができるとともに、止水部分が外部の影響により損傷等を受けるのを抑止して止水効果を確保することができる。
以上のように、本発明によれば、電線の接続部分の体積を増やすことなく、簡単な操作で、かつ、効率よく電線の止水処理を行うことができる。
本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。ここでは、第一の電線10の端末10aと、第二の電線50の端末50aとを接続し、第一の電線10の端末10aに止水処理を行う場合について説明する。
この電線10,50としては、各導体12,52と、その周囲に配される被覆材14,54とを有し、この被覆材14,54が電気絶縁材により構成されたものを用いる。
この実施の形態にかかる電線の止水処理方法は、次の各工程を含む。
1)導体露出工程
この工程では、図1に示すように、第一の電線10および第二の電線50の各端末10a,50aの被覆材14,54を所定長さだけ除去して各導体12,52をそれぞれ露出させる。
2)電線接続工程
この工程は、図2に示すように、前記露出された導体12,52に対して電線用端子20を圧着固定して、第一の電線10と第二の電線50とを電気的に接続する工程である。
図例の電線用端子20は、単一の金属板を曲げ加工することにより形成されたものであり、電線の長さ方向に延びる基板21と、この基板21の側部から上方に延びて各電線10,50の導体12,52を束ねつつ、この導体12,52に圧着される導体バレル部22とを有している。
本電線接続工程を行うには、まず、図1に示すように、前記電線用端子20の導体バレル部22が開いた状態で、両電線10,50をこの電線用端子20にセットする。ここで、前記導体露出工程にて露出された導体12,52を前記導体バレル部22上に互いに接触するように配設する。そして、図2に示すように導体バレル部22を閉じ方向に曲げ変形させて、両導体12,52を外方から抱き込む姿勢で束ねつつ圧着(かしめ)固定する。これによって両導体12、52が接続されて、電線10と電線50とが互いに電気的に接続される。
3)止水剤浸透工程
この工程は、第一の電線10の被覆材14の内側に止水剤18を浸透させる工程である。この工程は、さらに以下の工程を含む。
3−1)電線載置工程
この工程は、第一の電線10の被覆材14が除去された領域と除去されていない領域との境界部分Aをテープ60の上に載置する工程である。
この工程では、図3に示すように、作業台70の上にテープ60を載せ、このテープ60の上に、第一の電線10の前記境界部分Aを載置する。ここでは、各電線10、50のうち前記電線用端子20によって互いに接続された部分からそれぞれ被覆材14,54で覆われた部分までがテープ上に載置されている。ここで、図4に示すように、テープ60は、前記載置された電線10,50をそれぞれ幅方向両側から囲むように立ち上がる立壁部60aを形成するようにして設置されている。すなわち、前記第一の電線10の境界部分Aはこの立壁部60aによって囲まれるようにテープ60上に載置されている。
前記テープ60とは、内面に粘着剤が塗布されたテープであって、例えば塩化ビニル等からなるテープを用いることが可能である。
3−2)止水剤供給工程
この工程は、前記テープ60上に載置されている第一の電線10に止水剤18を供給する工程である。具体的には、図5に示すように、第一の電線10において前記被覆材14が除去された領域と除去されていない領域との境界部分Aに対し、図略のディスペンサを用いて止水剤18を滴下し、これにより、止水剤18が導体12と被覆材14との隙間を塞ぐ状態にする。
ここで、図6に示すように、前記境界部分Aの下方にはテープ60が配設されているので、止水剤18はより安定した状態でこの境界部分Aに溜まる。また、この止水剤供給工程では滴下時に止水剤18が前記境界部分Aの下方および周囲に漏洩、飛散してしまうが、この境界部分Aの下方には前述のようにテープ60が設置されているので、漏洩あるいは飛散した止水剤18のほとんどがテープ60に付着することになる。特に、この境界部分Aの左右に形成された前記立壁部60aにより、止水剤18のテープ60外への漏洩が効果的に抑制されるので、前記作業台70等への止水剤18の付着が抑制される。。
この止水剤18の滴下は1回で済ませてもよいが、後述する差圧浸透工程を開始すると、最初に供給した止水剤18が被覆材14の内側に浸透していくのに伴って前記テープ60上に溜まっている止水剤18の量が徐々に減少するため、これを補給するように当該差圧浸透工程と並行して止水剤18の滴下を追加的に行うようにしてもよい。これにより、充分な量の止水剤18を導体12と被覆材14との隙間にむらなく確実に充填することが可能になる。
この止水剤18には、初期状態において流動性を有するものを用いる。この流動性は、後述する差圧浸透工程時において、止水剤18の周囲の圧力と被覆材14の内側の圧力との圧力差によって当該止水剤18が被覆材14内に浸透し得る程度のものであればよい。一般には、初期状態で止水剤18の粘度が0.006〜6Pa・s程度であれば、後述の差圧浸透工程により止水剤18を被覆材14内に浸透させることが可能であることが確認されている。
また、前記止水剤18としては、前記の浸透後に少なくとも止水剤18の形態が安定して維持される程度にその粘度が高まる(すなわち硬化する)ものであることが、好ましい。この硬化は自然硬化でもよいし、紫外線の照射や加熱によって促進される硬化であってもよい。ただし、当該硬化後も止水剤18にある程度の弾性(柔軟性)が確保されるものであることが好ましい。これにより、配線時に前記境界部分A近傍に外力が加わった場合等に止水剤18の割れや破損が生ずることが回避される。
具体的に、前記止水剤18の材質としては、例えば、自然硬化特性あるいは光硬化特性をもったシリコーン樹脂が好適である。前記紫外線硬化型シリコーン樹脂は、一般に、主成分である多官能性シリコーンオリゴマーに、光重合開始剤(例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾイン系、アセトフェノン系等の化合物)を含有させたものであり、紫外線の照射を受けると、この光重合開始剤が励起状態となって前記シリコーンオリゴマーを重合させるためのラジカルを生成する構成となっている。また、前記シリコーン樹脂に自然硬化特性を持たせるには、例えば、空気中の湿気の存在下で硬化反応を促進させる硬化触媒等をさらに前記シリコーンオリゴマーに含有させればよい。
その他、前記止水剤18の材質としては、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリエステル、ポリブタジエンのアクリレートのような多官能性モノマーやオリゴマー等を例示することができる。
3−3)差圧浸透工程
この工程は、前記境界部分Aの周囲圧力と、第一の電線10の被覆材14の内側の圧力との間に圧力差を生じさせて、この圧力差によって止水剤18を被覆材14の内側に浸透させる工程である。具体的には、第一の電線10の端末であって、前記境界部分Aと反対側の端末10bから、第一の電線10の被覆材14の内側のエアを吸引してその内部を減圧することで、前記圧力差を生じさせている。この工程は、前記止水剤供給工程後であってもよいし、止水剤供給工程と並行して実施してもよい。
図7に示すように、この工程では、止水剤18が滴下された第一の電線10の端末10bを減圧容器30に接続し、この減圧容器30をホース40および圧力制御盤42を介して吸引ポンプ44の吸込み口に接続することにより、第一の電線10の被覆材14の内側のエアを吸引する。
この減圧容器30には、これを板厚方向に貫通するゴム栓取付孔32が設けられ、このゴム栓取付孔32内に前記ゴム栓36が嵌着されている。このゴム栓36のほぼ中心には貫通孔36aが設けられており、この貫通孔36aに第一の電線10の端末10bを圧入することにより、ゴム栓36の内周面と第一の電線10の外周面とが密着してシールがなされる。これにより減圧容器30内は密閉空間となり、この密閉空間内を前記圧力制御盤42の制御下で前記吸引ポンプ44の作動により一定の負圧になるまで減圧することによって、第一の電線10における被覆材14の内側空間を減圧することができる。
ここで、第一の電線10の前記境界部分Aを大気圧下に放置しておけば、この境界部分Aと被覆材14との間に圧力差が生じるので、この圧力差によって止水剤18は被覆材14の内側に浸透していく。また、この方法によれば、止水剤18にエアが巻き込まれるのを有効に抑止しながら安定した状態で止水剤18を被覆材14の内側に浸透させることができるので、導体12と被覆材14との隙間に止水剤をむらなく確実に充填することができる。
4)テープ巻工程
この工程は、図8に示すように、止水剤が滴下された第一の電線10のうち少なくとも前記境界部分Aの周囲に前記テープ60をそのまま巻きつける工程である。
具体的には、前記電線10,50の下方に配設されたテープ60を、このテープ60に載置されている第一の電線10、第二の電線50および両電線10,50を接続する電線用端子20の周囲に巻きつける。前述のようにこのテープ60の内面には粘着材が塗布されているので、テープ60は巻きつけられることで電線10,50の周囲に接着される。ここで、テープ60には、前述のように、止水剤供給工程にて止水剤18が付着しているが、このテープ60をそのまま電線10,50等に巻きつけることにより、止水剤18の洗浄作業は不要になる。
このようにして、第一の電線10と第二の電線50とが電気的に接続されるとともに、第一の電線10に止水処理が施される。そして、この止水処理方法では、滴下時に電線の周囲に漏洩あるいは飛散した止水剤18のほとんどがテープ60に付着し、さらに、この止水剤18が付着したテープ60が電線10,50の周囲に巻きつけられるので、作業台70等には止水剤18が残存しないことになる。従って、作業台70等の洗浄を行うことなく即座に次の止水処理を開始することができる。
以上説明したような止水処理方法によれば、まず導体露出工程において第一の電線10と第二の電線50の各端末10a,50aの被覆材14,54を除去し、電線接続工程において露出した導体12,52を電線用端子20により接続するという簡単な方法で両電線10,50を電気的に接続することができるとともに、この電線接続部分の体積が増加するのを抑止することができる。そして、止水剤浸透工程では、電線載置工程において第一の電線10の被覆材14が除去された領域と除去されていない領域との境界部分Aをテープ60の上に載置し、止水剤供給工程においてこのテープ60に載置された前記境界部分Aに止水剤18を滴下するので、止水剤18が作業台70等に付着するのを抑制することができるとともに、この止水剤18を安定した状態で保持することができ、止水剤18によって第一の電線10の導体12と被覆材14との隙間を確実に外側から塞ぐことができる。次に、差圧浸透工程において、止水剤18が滴下された部分の周囲圧力と被覆材14の内側の圧力との間に圧力差を生じさせることにより、止水剤18を被覆材14の内側に容易に浸透させることができる。そして、最後のテープ巻工程において、テープ60上に載置された前記境界部分Aにこのテープ60を巻きつけるので、止水剤18で覆われた部分をこのテープ60によって保護することができるとともに、止水剤18が付着したテープ60を巻きつけてしまうことで、止水剤18の洗浄等を行う手間を省くことができ、止水処理の効率を向上させることができる。
また、前記実施形態のように、電線載置工程で、テープ60によって、第一の電線10の幅方向両側に前記境界部分Aを囲むように立ち上がる立壁部60aを形成し、この立壁部60aで囲まれる部分に前記境界部分Aを載置すれば、止水剤18の作業台70等への飛散や漏洩を抑制することができるとともに、止水剤18を効率よくこの境界部分Aに供給することができるので、止水処理の効率をさらに向上させることができる。
そして、このような止水処理方法により止水処理が行われた電線の止水構造では、止水剤18が導体12と被覆材14との隙間から電線の長さ方向に浸透することによって第一の電線10の止水が行われるので、この止水部分の体積の増加が抑制されるとともに広範囲にわたって止水処理が施された電線を実現することができる。また、前記境界部分Aにテープ60を巻きつけるという簡単な構造で、この部分の曲げ変形等を抑止でき電線の耐久性を向上させることができるとともに、止水部分が外部の影響により損傷等を受けるのを抑制して止水効果を確保することができる。
ここで、前記実施形態では、2本の電線10,50の各端末を接続する場合について示したが、本発明は、接続する電線および止水処理を行う電線の数を限定するものではなく、3本以上の電線を接続する場合および2本以上の電線に止水処理を行う場合においても有効である。
また、前記実施形態では、差圧浸透工程において圧力差を生じさせる方法として、被覆材14の内側のエアを吸引してその内部を減圧する方法を用いた場合について示したが、前記境界部分Aを加圧容器に入れて、この境界部分Aを加圧することで圧力差を生じさせてもよい。この場合、第一の電線10の端末10bを大気圧下に放置しておけば、容易に前記圧力差を得ることができる。
また、前記テープ60は、電線10,50等に巻きつけることができ、巻きつけた状態で固定することができるものであれば、前記に限らない。
また、前記実施形態では、図4,6等に示したように作業台70上に所定の長さのテープ60を載置し、この載置されたテープ60全てを電線10,50等に巻きつけた場合について示したが、電線10,50等に巻きつけた後、あるいは巻きつける直前に、テープ60を所定の長さに裁断するようにしてもよい。
また、前記のように電線の端末どうしを接続する場合に限らず、電線の途中部分の被覆材を除去して導体を露出させ、この導体部分に他の電線を接続する場合に用いてもよい。
本発明の実施形態にかかる2本の電線を電線用端子にセットした状態を示す平面図である。 本発明の実施形態にかかる2本の電線を圧着固定した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態にかかる2本の電線およびテープを作業台上に載置した状態を示す平面図である。 図3の断面図である。 本発明の実施形態にかかる電線に止水剤が滴下された状態を示す平面図である。 図5の断面図である。 前記電線のうち止水剤が滴下された電線の端末を減圧するための装置の例を示す図である。 本発明の実施形態にかかる止水処理方法が施された電線を示す平面図である。
符号の説明
10 第一の電線
12 導体
14 被覆材
18 止水剤
20 電線用端子
21 基板
22 導体バレル部
30 減圧容器
50 第二の電線
52 導体
54 被覆材
60 テープ
70 作業台
A 境界部分

Claims (3)

  1. 導体の外側に被覆材を有する複数の電線の導体どうしを電気的に接続して、その少なくとも一部の電線に止水処理を行うための方法であって、
    前記複数の電線の被覆材をそれぞれ除去して導体を露出させる導体露出工程と、
    当該導体露出工程後、電線用端子を用いて前記導体どうしを接続して前記複数の電線を電気的に接続する電線接続工程と、
    当該電線接続工程後、前記複数の電線の少なくともの一部の電線の前記被覆材の内側に止水剤を浸透させる止水剤浸透工程と、
    当該止水剤浸透工程後、前記電線にテープを巻きつけるテープ巻工程とを含み、
    前記電線接続工程では、前記電線用端子として前記導体を外方から抱き込む姿勢で当該導体に圧着される導体バレル部を有する電線用端子を用いて、当該導体バレル部によって前記露出した複数の導体を束ねつつ当該導体の束と前記導体バレル部とを圧着し、
    前記止水剤浸透工程では、前記複数の電線のうち少なくとも一部の電線の前記被覆材が除去された領域と除去されていない領域との境界部分を前記テープの上に載置する電線載置工程と、前記テープに載置された前記境界部分に流動性を有する止水剤を滴下し、当該止水剤が前記電線の導体と被覆材との隙間を外側から塞ぐ状態にする止水剤供給行程と、前記止水剤が滴下された部分の周囲圧力と、当該止水剤が滴下された電線の被覆材の内側の圧力との間に圧力差を生じさせて、当該圧力差によって前記止水剤を前記被覆材の内側に浸透させる差圧浸透工程とが実施され、
    前記テープ巻工程では、前記テープ上に載置された電線のうち少なくとも前記境界部分に当該テープを巻きつけることを特徴とする電線の止水処理方法。
  2. 請求項1に記載の止水処理方法において、
    前記電線載置工程では、前記テープによって、少なくとも前記止水剤が滴下される前記境界部分を前記電線の幅方向両側から囲むように立ち上がる立壁部を形成し、前記境界部分をこの立壁部で囲まれる部分に載置することを特徴とする電線の止水処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の止水処理方法によって止水処理される電線の構造であって、
    前記導体バレル部が、前記露出された複数の導体を束ねつつこの導体の束を外方から抱き込む姿勢で当該導体に圧着されており、
    前記複数の電線の少なくとも一部の被覆材の内側に前記止水剤が浸透しており、
    当該止水剤が浸透している領域のうち少なくとも前記被覆材が除去された領域と除去されていない領域との境界部分に前記テープが巻きつけられていることを特徴とする電線の止水構造。
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