JP2008123699A - 電池パックの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の同一の電池から構成される電池パックを効率的に出力及び回生させることが可能な電池パックの制御装置を提供する。
【解決手段】電池パックの制御装置は、複数の電池からなる電池パックに対して、電流を出力させる制御及び回生させる制御を行う。出力制御手段は、電池電圧に基づいて複数の電池の中から電流を取り出すべき電池を決定し、電流を出力させる。具体的には、出力に有利となる電池を選択して出力制御を行う。また、回生制御手段は、電池電圧に基づいて複数の電池の中から回生を行うべき電池を決定し、決定された電池を回生させる制御を行う。具体的には、回生に有利となる電池を選択して回生制御を行う。上記の電池パックの制御装置によれば、電池パックを高出力及び高回生することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複数の電池からなる電池パックに対して、電流を出力させる制御及び回生させる制御を行う電池パックの制御装置に関する。
従来から、例えば電気自動車やハイブリッド車両などに用いられる電池システムにおいて、高出力及び高回生を目的とした技術が提案されている。例えば、特許文献1には、開回路電圧が異なる高出力密度型二次電池と高エネルギ密度型二次電池を並列に接続して、一定以上の高出力密度維持と高エネルギ密度を得る技術が記載されている。その他に、本発明に関連のある技術が特許文献2及び3に記載されている。
特開2004−111242号公報 特開2002−141092号公報 特開2002−134125号公報
しかしながら、上記した特許文献1乃至3に記載された技術では、複数の同一の電池(容量や抵抗などが同一である電池)を用いてシステムを構成した場合に、効率的に電流を出力させ、且つ効率的に回生させることが困難であった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、複数の同一の電池から構成される電池パックを効率的に出力及び回生させることが可能な電池パックの制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、容量及び電池抵抗が概ね同一である複数の電池が並列に接続された電池パックから電流を出力させる制御、及び前記電池パックを回生させる制御を行う電池パックの制御装置は、前記複数の電池の各々の電池電圧を取得する手段と、前記電池電圧に基づいて、前記複数の電池の中から電流を取り出すべき電池を決定し、前記決定された電池から電流を出力させる制御を行う出力制御手段と、前記電池電圧に基づいて、前記複数の電池の中から回生を行うべき電池を決定し、前記決定された電池を回生させる制御を行う回生制御手段と、を備える。
上記の電池パックの制御装置は、複数の電池からなる電池パックに対して、電流を出力させる制御及び回生させる制御を行うために好適に利用される。具体的には、出力制御手段は、電池電圧に基づいて、複数の電池の中から電流を取り出すべき電池を決定し、決定された電池から電流を出力させる制御を行う。具体的には、高出力が得られるように、出力させる電池を決定する。即ち、出力に有利となる電池を選択して出力制御を行う。一方、回生制御手段は、電池電圧に基づいて、複数の電池の中から回生を行うべき電池を決定し、決定された電池を回生させる制御を行う。具体的には、高回生が得られるように、回生させる電池を決定する。即ち、回生に有利となる電池を選択して回生制御を行う。上記の電池パックの制御装置によれば、電池パックから効率的に電流を出力させることができると共に、電池パックを効率的に回生させることができる。即ち、電池パックを高出力及び高回生させることが可能となる。
上記の電池パックの一態様では、前記出力制御手段は、前記複数の電池における全ての前記電池電圧が、少なくとも電流によって規定される第1の所定値よりも小さい場合には、前記複数の電池の全てから電流を出力させる制御を行い、前記複数の電池における前記電池電圧のいずれかが前記第1の所定値以上である場合には、前記複数の電池において前記電池電圧が大きい電池から電流を出力させる制御を行い、前記回生制御手段は、前記複数の電池における全ての前記電池電圧が、少なくとも電流によって規定される第2の所定値よりも小さい場合には、前記複数の電池の全てを回生させる制御を行い、前記複数の電池における前記電池電圧のいずれかが前記第2の所定値以上である場合には、前記複数の電池において前記電池電圧が小さい電池を回生させる制御を行う。これにより、出力に有利となる電池を適切に決定することができると共に、回生に有利となる電池を適切に決定することができる。
上記の電池パックの制御装置において好適には、前記複数の電池は、第1の電池及び第2の電池によって構成されており、前記第1及び第2の電池の電池抵抗を「2R」とし、前記第1の電池の電池電圧を「αVSOC」とし、前記第2の電池の電池電圧を「βVSOC」とし、出力すべき電流及び回生時に流す電流を「I」とすると、前記出力制御手段は、「1+RI/VSOC>α」且つ「1+RI/VSOC>β」である場合には、前記第1の電池及び前記第2の電池の両方から「I/2」の電流を出力させ、「1+RI/VSOC≦α」及び「1+RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α≧β」である場合には、前記第1の電池から「I」の電流を全て出力させ、「1+RI/VSOC≦α」及び「1+RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α<β」である場合には、前記第2の電池から「I」の電流を全て出力させ、前記回生制御手段は、「1−RI/VSOC>α」且つ「1−RI/VSOC>β」である場合には、前記第1の電池及び前記第2の電池の両方に「I/2」の電流を流して回生させ、「1−RI/VSOC≦α」及び「1−RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α≦β」である場合には、前記第1の電池に「I」の電流を全て流して回生させ、「1−RI/VSOC≦α」及び「1−RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α>β」である場合には、前記第2の電池に「I」の電流を全て流して回生させる。
上記の電池パックの制御装置の他の一態様では、前記複数の電池は、前記電池電圧がそれぞれ異なるように設定されている。
この態様では、電池パックにおける複数の電池は、それぞれの電圧が異なるように設定されている。例えば、予め電圧に差を生じさせた電池が、電池パックに搭載されている。こうすることにより、上記した出力制御手段及び回生制御手段による制御において、1つの電池から電流を出力させる確率、及び1つの電池を回生させる確率を向上させることができる。よって、電池パックをより高出力及び高回生させることが可能となる。
好適には、前記電池パックは、ハイブリッド車両用のバッテリとして用いられ、前記出力制御手段は、前記電池パックから、前記ハイブリッド車両が有するモータに対して電流を出力させる制御を行い、前記回生制御手段は、前記ハイブリッド車両が有するモータが発電した電流によって、前記電池パックを回生させる制御を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る電池パックの制御装置が適用されたシステムの概略構成を示す。本システムは、主に、電池パック1と、コントローラ5とを有する。
電池パック1は、例えば電動機や発電機などに接続されており(不図示)、出力した電流を電動機に供給することによって当該電動機を駆動し、発電機が発電した電流が供給されることによって回生される。具体的には、電池パック1は、容量及び電池抵抗が概ね同一である2つの電池A、Bを備える。これらの電池A及び電池Bは、電気的に並列に接続されている。また、電池A及び電池Bには、それぞれの電圧(電池電圧)を検出する装置(不図示)が設けられている。検出された電池A及び電池Bのそれぞれの電圧は、検出信号としてコントローラ5に供給される。なお、以下では、電池A及び電池Bの区別をしない場合には、符号を省略して、単に「電池」と表記するものとする。
更に、電池A及び電池Bは、スイッチ2a、2bによってオン/オフが切り換えられる。具体的には、電池A及び電池Bからの電流の出力/停止や、電池A及び電池Bへの電流の供給/停止が切り換えられる。例えば、スイッチ2aをオンにし、スイッチ2bをオフにした場合には、電池Aのみから電流が出力されると共に、電池Aのみに電流が供給される。また、スイッチ2aをオフにし、スイッチ2bをオンにした場合には、電池Bのみから電流が出力されると共に、電池Bのみに電流が供給される。一方、スイッチ2a、2bの両方をオンにした場合には、電池A、Bの両方から電流が出力されると共に、電池A、Bの両方に電流が供給される。なお、スイッチ2a、2bのオン/オフは、コントローラ5から供給される制御信号によって切り換えられる。
コントローラ5は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、A/D変換器及び入出力インターフェースなどを含んで構成される。本実施形態では、コントローラ5は、電池A及び電池Bの電圧を取得し、取得した電圧に基づいて、電池A、Bから電流を出力させる制御(以下、「出力制御」と呼ぶ。)、及び電池A、Bを回生させる制御(以下、「回生制御」と呼ぶ。)を行う。言い換えると、コントローラ5は、電池A、Bを制御する際に中心とする電圧(以下、「制御中心電圧」と呼ぶ。)を電池A、Bごとに異なる電圧に設定して、出力制御及び回生制御を実行する。
具体的には、コントローラ5は、電池A及び電池Bの電圧に基づいて、電池A、Bから、電流を取り出すべき電池を選択する。詳しくは、コントローラ5は、電池A及び電池Bのいずれか一方を決定するか、或いは電池A及び電池Bの両方を決定する。そして、コントローラ5は、決定された電池から電流を出力させる出力制御を行う。更に、コントローラ5は、電池A及び電池Bの電圧に基づいて、電池A、Bから、回生を行うべき電池を選択する。この場合も、コントローラ5は、電池A及び電池Bのいずれか一方を決定するか、或いは電池A及び電池Bの両方を決定する。そして、コントローラ5は、決定された電池を回生させる回生制御を行う。
以上のように、コントローラ5は、本発明における電池パックの制御装置として動作する。具体的には、コントローラ5は、出力制御手段、及び回生制御手段として機能する。
なお、図1に示すように、電池パック1を2つの電池A、Bによって構成することに限定はされない。3以上の電池によって電池パックを構成しても良い。
[出力制御方法]
ここで、コントローラ5が電池パック1に対して行う出力制御について具体的に説明する。前述したように、コントローラ5は、電池A及び電池Bの電圧に基づいて、電池A、Bから電流を取り出すべき電池を決定する。即ち、電池A、Bごとに異なる制御中心電圧に設定して、出力制御を実行する。詳しくは、電池パック1から高出力が得られるように、電流を出力させるべき電池を決定する。言い換えると、出力において有利となる電池を選択して出力を行う。例えば、電圧が高い電池のほうが電圧が低い電池よりも出力において有利であるので、このような事実を考慮に入れて電池を選択して出力制御を行う。
具体的には、コントローラ5は、電池A、Bの電圧のいずれもが電流によって規定される第1の所定値よりも小さい場合には、電池A、Bの両方から電流を出力させる制御を行う。これに対して、コントローラ5は、電池A、Bの電圧のいずれかが第1の所定値以上である場合には、電池A、Bにおいて電圧が大きい電池から電流を出力させる制御を行う。
より詳しくは、以下のような制御を行う。なお、以下では、電池A、Bの電池抵抗を「2R」とし、電池Aの電圧を「αVSOC」とし、電池Bの電圧を「βVSOC」とし、電池パック1から出力すべき電流を「I」と定義する。
コントローラ5は、「1+RI/VSOC」と、「α」及び「β」とを比較すると共に、「α」と「β」とを比較することによって、電流を出力させる電池を決定する。具体的には、「1+RI/VSOC≦α」及び「1+RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α≧β」が満たされた場合(以下、この条件を「第1条件」と呼ぶ。)が成立する場合には、電池Aから電流Iを全て出力させる。これに対し、「1+RI/VSOC≦α」及び「1+RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α<β」が満たされた場合(以下、この条件を「第2条件」と呼ぶ。)が成立する場合には、電池Bから電流Iを全て出力させる。一方、「1+RI/VSOC>α」且つ「1+RI/VSOC>β」の条件(以下、「第3条件」と呼ぶ。)が成立する場合には、電池A及び電池Bの両方から電流I/2を出力させる。なお、第1の所定値は、上記した「1+RI/VSOC」に電圧「VSOC」を乗算した値(VSOC+RI)に対応する。
このように電池A及び電池Bから電流を出力させることにより、電池パック1から効率的に電流を出力させることができる。即ち、電池パック1を高出力させることが可能となる。
なお、電池パック1を3以上の電池によって電池パックを構成した場合にも、コントローラ5は、上記した出力制御と同様の制御を実行することができる。
(出力制御処理)
ここで、前述した出力制御において行われる処理(出力制御処理)を、図2を参照して説明する。図2は、出力制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電池パック1から電流を出力させる要求があった際に、コントローラ5によって実行される。
まず、ステップS101では、コントローラ5は、「1+RI/VSOC」と、「α」及び「β」とを比較して判定を行う。具体的には、コントローラ5は、「1+RI/VSOC>α」且つ「1+RI/VSOC>β」であるか否かを判定する。即ち、第3条件が成立するか否かを判定する。第3条件が成立する場合(ステップS101;Yes)、処理はステップS102に進み、第3条件が成立しない場合(ステップS101;No)、処理はステップS103に進む。
ステップS102では、コントローラ5は、第3条件が成立するため、電流I/2を電池A及び電池Bのそれぞれから取り出して出力させる制御を実行する。具体的には、コントローラ5は、スイッチ2a及びスイッチ2bの両方をオンにする。そして、処理は当該フローを抜ける。
ステップS103では、コントローラ5は、「α」と「β」とを比較して判定を行う。具体的には、コントローラ5は、「α<β」であるか否かを判定する。即ち、第2条件が成立するか否かを判定する。第2条件が成立する場合(ステップS103;Yes)、処理はステップS105に進む。一方、第2条件が成立しない場合(ステップS103;No)、処理はステップS104に進む。この場合には、第1条件が成立する。
ステップS104では、第1条件が成立するため、即ち「α≧β」であるため、コントローラ5は、電流Iを全て電池Aから取り出して出力させる制御を実行する。具体的には、コントローラ5は、スイッチ2aをオンにし、スイッチ2bをオフにする。そして、処理は当該フローを抜ける。
一方、ステップS105では、第2条件が成立するため、即ち「α<β」であるため、コントローラ5は、電流Iを全て電池Bから取り出して出力させる制御を実行する。具体的には、コントローラ5は、スイッチ2bをオンにし、スイッチ2aをオフにする。そして、処理は当該フローを抜ける。
以上の出力制御処理によれば、電池A、Bの電圧に基づいて電流を出力させるべき電池を決定して、電流を出力させることにより、電池パック1から効率的に電流を出力させることができる。即ち、電池パック1を高出力させることが可能となる。
(第1条件乃至第3条件の導出方法)
ここで、上記した第1条件〜第3条件を用いて電池A、Bの電圧を判定して、電流を出力させるべき電池を決定することにより、電池パック1を高出力させることができる理由について説明する。これらの第1条件〜第3条件は、高出力が得られる場合に成立する電池A、Bの電圧の条件に対応する。即ち、第1条件は、電池Aのみから電流Iを出力させることで高出力が得られる場合に成立する電池A、Bの電圧の条件に対応する。第2条件は、電池Bのみから電流Iを出力させることで高出力が得られる場合に成立する電池A、Bの電圧の条件に対応する。第3条件は、電池A及び電池Bの両方から電流I/2を出力させることで高出力が得られる場合に成立する電池A、Bの電圧の条件に対応する。
具体的には、上記した第1条件〜第3条件は、電池Aのみから電流を出力させる場合、電池Bのみから電流を出力させる場合、及び電池A及び電池Bの両方から電流を出力させる場合に得られる仕事を比較することによって設定される。より詳しくは、電池抵抗が「R」であり電圧が「VSOC」である1つの電池(以下、「比較例に係る電池」と呼ぶ。)から電流Iを出力させたときに得られる仕事Wと、電池パック1に対して本実施形態に係る出力制御を実行した場合に得られる仕事W1、W2、W3と、を比較することによって、第1条件〜第3条件を設定する。なお、比較例に係る電池の容量は、電池A、Bの容量の2倍である。
まず、電池抵抗が「R」であり電圧が「VSOC」である電池(比較例に係る電池)から電流Iを出力させた場合に得られる仕事Wは、式(1)で表される。
W=VSOCI−RI 式(1)
これに対して、電池パック1における電池Aのみから電流Iを出力させた場合に得られる仕事W1は、式(2)で表される。
W1=αVSOCI−2RI 式(2)
また、電池パック1における電池Bのみから電流Iを出力させた場合に得られる仕事W2は、式(3)で表される。
W2=βVSOCI−2RI 式(3)
更に、電池パック1の電池A及び電池Bの両方から電流I/2を出力させた場合に得られる仕事W3は、式(4)で表される。
W3=αVSOCI/2−2RI/4+βVSOCI/2−2RI/4 式(4)
以下で、上記した仕事W、W1、W2、W3に基づいて、前述した第1条件〜第3条件を導出する。
(a)第1条件
電池Aのみから電流Iを出力させることで高出力が得られる場合に成立する第1条件は、以下のように導出される。
まず、電池Aのみから電流Iを出力させた際に得られる仕事W1が、比較例に係る電池から電流Iを出力させた際に得られる仕事Wよりも大きくなる必要がある。即ち、「W1≧W」の条件が成立する必要がある。この場合、式(1)及び式(2)を用いて「W1≧W」となる条件を求めると、式(5)が得られる。
1+RI/VSOC≦α 式(5)
また、基本的には、電圧が低い電池から出力させるよりも電圧が高い電池から出力させるほうが出力にとって有利であると言えので、電池Aの電圧が電池Bの電圧よりも高い必要がある。具体的には、以下の式(6)の条件を満たす必要がある。
α≧β 式(6)
以上より、式(5)及び式(6)が成立した場合に、電池パック1の電池Aのみから電流Iを出力させた際に高出力が得られると言える。したがって、本実施形態では、式(5)及び式(6)を第1条件として用いる。
(b)第2条件
電池Bのみから電流Iを出力させることで高出力が得られる場合に成立する第2条件は、以下のように導出される。
まず、電池Bのみから電流Iを出力させた際に得られる仕事W2が、比較例に係る電池から電流Iを出力させた際に得られる仕事Wよりも大きくなる必要がある。即ち、「W2≧W」の条件が成立する必要がある。この場合、式(1)及び式(3)を用いて「W2≧W」となる条件を求めると、式(7)が得られる。
1+RI/VSOC≦β 式(7)
また、基本的には、電圧が低い電池から出力させるよりも電圧が高い電池から出力させるほうが出力にとって有利であると言えので、電池Bの電圧が電池Aの電圧よりも高い必要がある。具体的には、以下の式(8)の条件を満たす必要がある。
α<β 式(8)
以上より、式(7)及び式(8)が成立した場合に、電池パック1の電池Bのみから電流Iを出力させた際に高出力が得られると言える。したがって、本実施形態では、式(7)及び式(8)を第2条件として用いる。
(c)第3条件
次に、電池A、Bの両方から電流I/2を出力させることで高出力が得られる場合に成立する第3条件について説明する。
電池A、Bの両方から電流I/2を出力させる場合としては、前述した第1条件及び第2条件が成立しなかった状況に対応する。即ち、「1+RI/VSOC>α」且つ「1+RI/VSOC>β」の条件(第3条件)が成立する場合である。この場合には、前述した式(5)及び式(7)の条件が成立しないため、電池A又は電池Bから全ての電流Iを出力させても、「W1≧W」又は「W2≧W」とはならない。そのため、電池パック1の電池A及び電池Bの両方から電流I/2を出力させる。このように電流を出力させた場合には、式(4)で表される仕事W3が得られる。一方、比較例に係る電池から電流Iを出力させたときに得られる仕事Wは、前述した式(1)で表される。この場合、式(1)及び式(4)を用いて「W3>W」となる条件を求めると、式(9)が得られる。
(α+β)>2 式(9)
ここで、電池容量を用いて「VSOC」を「VSOC=f(Ah)」と定義し、「x」を電池A及び電池Bにおける電池容量のずれの1/2と定義する。そうすると、電池A及び電池Bの電圧は、それぞれ式(10)及び式(11)で表される。
αVSOC=f(Ah+x) 式(10)
βVSOC=f(Ah−x) 式(11)
式(10)及び式(11)を用いると、式(9)は式(12)のように変形することができる。
f(Ah+x)−f(Ah)−{f(Ah)−f(Ah−x)}>0 式(12)
更に、式(12)を微分すると、式(13)が得られる。
f’(Ah+x)−f’(Ah−x)>0 式(13)
式(13)より、「f''(Ah)>0」となるような電池であれば、「W3>W」となることがわかる。言い換えると、電圧における傾きが電池容量に対して増加関数となる開路電圧(OCV;Open circuit voltage)特性を有する電池であれば、「W3>W」が成立すると言える。したがって、第1条件及び第2条件が成立せずに、第3条件が成立する場合において、電池パック1における電池A及び電池Bが上記した特性を有する場合には、電池A及び電池Bの両方から電流I/2を出力させるほうが、比較例に係る電池から電流Iを出力させる場合よりも大きな仕事を得ることができると言える。
[回生制御方法]
次に、コントローラ5が電池パック1に対して行う回生制御について具体的に説明する。前述したように、コントローラ5は、電池A及び電池Bの電圧に基づいて、電池A、Bから回生を行うべき電池を選択する。即ち、電池A、Bごとに異なる制御中心電圧に設定して、回生制御を実行する。詳しくは、電池パック1を高回生できるように、電流を回生させるべき電池を決定する。言い換えると、回生において有利となる電池を選択して回生を行う。例えば、電圧が低い電池のほうが電圧が高い電池よりも回生において有利であるので、このような事実を考慮に入れて電池を選択して回生制御を行う。
具体的には、コントローラ5は、電池A、Bの電圧のいずれもが電流によって規定される第2の所定値よりも小さい場合には、電池A、Bの両方を回生せる制御を行う。これに対して、コントローラ5は、電池A、Bの電圧のいずれかが第2の所定値以上である場合には、電池A、Bにおいて電圧が小さい電池を回生させる制御を行う。
より詳しくは、以下のような制御を行う。なお、以下で用いる変数は、前述した出力制御で用いたものと同様に定義する。ここでは、電池パック1の回生時に流す電流を「I」と定義する。
コントローラ5は、「1−RI/VSOC」と、「α」及び「β」とを比較すると共に、「α」と「β」とを比較することによって、回生を行う電池を決定する。具体的には、「1−RI/VSOC≦α」及び「1−RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α≦β」が満たされた場合(以下、この条件を「第4条件」と呼ぶ。)が成立する場合には、電池Aに電流Iを全て流すことによって回生を行う。これに対し、「1−RI/VSOC≦α」及び「1−RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α>β」が満たされた場合(以下、この条件を「第5条件」と呼ぶ。)が成立する場合には、電池Bに電流Iを全て流すことによって回生を行う。一方、「1−RI/VSOC>α」且つ「1−RI/VSOC>β」の条件(以下、「第6条件」と呼ぶ。)が成立する場合には、電池A及び電池Bの両方に電流I/2を流すことによって回生を行う。なお、第2の所定値は、上記した「1−RI/VSOC」に電圧「VSOC」を乗算した値(VSOC−RI)に対応する。
このように電池A及び電池Bを回生することにより、電池パック1を効率的に回生させることができる。即ち、電池パック1を高回生させることが可能となる。
なお、電池パック1を3以上の電池によって電池パックを構成した場合にも、コントローラ5は、上記した回生制御と同様の制御を実行することができる。
(回生制御処理)
ここで、前述した回生制御において行われる処理(回生制御処理)を、図3を参照して説明する。図3は、回生制御処理を示すフローチャートである。この処理は、電池パック1を回生させる要求があった際に、コントローラ5によって実行される。
まず、ステップS201では、コントローラ5は、「1−RI/VSOC」と、「α」及び「β」とを比較して判定を行う。具体的には、コントローラ5は、「1−RI/VSOC>α」且つ「1−RI/VSOC>β」であるか否かを判定する。即ち、第6条件が成立するか否かを判定する。第6条件が成立する場合(ステップS201;Yes)、処理はステップS202に進み、第6条件が成立しない場合(ステップS201;No)、処理はステップS203に進む。
ステップS202では、コントローラ5は、第6条件が成立するため、電流I/2を電池A及び電池Bのそれぞれに流すことによって回生させる制御を実行する。具体的には、コントローラ5は、スイッチ2a及びスイッチ2bの両方をオンにする。即ち、電池A及び電池Bの両方を回生させる。そして、処理は当該フローを抜ける。
ステップS203では、コントローラ5は、「α」と「β」とを比較して判定を行う。具体的には、コントローラ5は、「α>β」であるか否かを判定する。即ち、第5条件が成立するか否かを判定する。第5条件が成立する場合(ステップS203;Yes)、処理はステップS205に進む。一方、第5条件が成立しない場合(ステップS203;No)、処理はステップS204に進む。この場合には、第4条件が成立する。
ステップS204では、第4条件が成立するため、即ち「α≦β」であるため、コントローラ5は、電流Iを全て電池Aに流すことによって回生させる制御を実行する。具体的には、コントローラ5は、スイッチ2aをオンにし、スイッチ2bをオフにする。即ち、電池Aのみを回生させる。そして、処理は当該フローを抜ける。
一方、ステップS205では、第5条件が成立するため、即ち「α>β」であるため、コントローラ5は、電流Iを全て電池Bに流すことによって回生させる制御を実行する。具体的には、コントローラ5は、スイッチ2bをオンにし、スイッチ2aをオフにする。即ち、電池Bのみを回生させる。そして、処理は当該フローを抜ける。
以上の回生制御処理によれば、電池A、Bの電圧に基づいて回生させるべき電池を決定して、回生を実行することにより、電池パック1を効率的に回生させることができる。即ち、電池パック1を高回生させることが可能となる。
(第4条件乃至第6条件の導出方法)
ここで、上記した第4条件〜第6条件を用いて電池A、Bの電圧を判定して、回生すべき電池を決定することにより、電池パック1を高回生させることができる理由について説明する。これらの第4条件〜第6条件は、電池Aのみを回生させた際、電池Bのみを回生させた際、及び電池A及び電池Bの両方を回生させた際に、高回生が得られる場合に成立する電池A、Bの電圧の条件に対応する。即ち、第4条件は、電池Aのみに電流Iを流して回生させることで高回生が得られる場合に成立する電池A、Bの電圧の条件に対応する。第5条件は、電池Bのみに電流Iを流して回生させることで高回生が得られる場合に成立する電池A、Bの電圧の条件に対応する。第6条件は、電池A及び電池Bの両方に電流I/2を流して回生させることで高回生が得られる場合に成立する電池A、Bの電圧の条件に対応する。
具体的には、上記した第4条件〜第6条件は、電池Aのみを回生させる場合、電池Bのみを回生させる場合、及び電池A及び電池Bの両方を回生させる場合に得られる仕事を比較することによって設定される。より詳しくは、前述した比較例に係る電池(電池抵抗が「R」であり電圧が「VSOC」である1つの電池)に電流Iを流して回生させたときに得られる仕事W’と、電池パック1に対して本実施形態に係る回生制御を実行した場合に得られる仕事W4、W5、W6と、を比較することによって、第4条件〜第6条件を設定する。
まず、電池抵抗が「R」であり電圧が「VSOC」である電池(比較例に係る電池)に電流Iを流して回生させた場合に得られる仕事W’は、式(14)で表される。
W’=VSOCI+RI 式(14)
これに対して、電池パック1における電池Aのみに電流Iを流して回生させたときに得られる仕事W4は、式(15)で表される。
W4=αVSOCI+2RI 式(15)
また、電池パック1における電池Bのみに電流Iを流して回生させたときに得られる仕事W5は、式(16)で表される。
W5=βVSOCI+2RI 式(16)
更に、電池パック1の電池A及び電池Bの両方に電流I/2を流して回生させたときに得られる仕事W6は、式(17)で表される。
W6=αVSOCI/2+2RI/4+βVSOCI/2+2RI/4 式(17)
以下で、上記した仕事W’、W4、W5、W6に基づいて、前述した第4条件〜第6条件を導出する。
(a)第4条件
電池Aのみに電流Iを流して回生させることで高回生が得られる場合に成立する第4条件は、以下のように導出される。
まず、電池Aのみに電流Iを流して回生させた際に得られる仕事W4が、比較例に係る電池に電流Iを流して回生させた際に得られる仕事W’よりも大きくなる必要がある。即ち、「W4≧W’」の条件が成立する必要がある。この場合、式(14)及び式(15)を用いて「W4≧W’」となる条件を求めると、式(18)が得られる。
1−RI/VSOC≦α 式(18)
また、基本的には、電圧が高い電池を回生するよりも電圧が低い電池を回生するほうが回生にとって有利であると言えるので、電池Aの電圧が電池Bの電圧よりも低い必要がある。具体的には、以下の式(19)の条件を満たす必要がある。
α≦β 式(19)
以上より、式(18)及び式(19)が成立した場合に、電池パック1の電池Aのみに電流Iを流して回生させた際に高回生が得られると言える。したがって、本実施形態では、式(18)及び式(19)を第4条件として用いる。
(b)第5条件
電池Bのみに電流Iを流して回生させることで高回生が得られる場合に成立する第5条件は、以下のように導出される。
まず、電池Bのみに電流Iを流して回生させた際に得られる仕事W5が、比較例に係る電池に電流Iを流して回生させた際に得られる仕事W’よりも大きくなる必要がある。即ち、「W5≧W’」の条件が成立する必要がある。この場合、式(14)及び式(16)を用いて「W5≧W’」となる条件を求めると、式(20)が得られる。
1−RI/VSOC≦β 式(20)
また、基本的には、電圧が高い電池を回生するよりも電圧が低い電池を回生するほうが回生にとって有利であると言えるので、電池Bの電圧が電池Aの電圧よりも低い必要がある。具体的には、以下の式(21)の条件を満たす必要がある。
α>β 式(21)
以上より、式(20)及び式(21)が成立した場合に、電池パック1の電池Bのみに電流Iを流して回生させた際に高回生が得られると言える。したがって、本実施形態では、式(20)及び式(21)を第5条件として用いる。
(c)第6条件
次に、電池A、Bの両方に電流I/2を流して回生させることで高回生が得られる場合に成立する第6条件について説明する。
電池A、Bの両方に電流I/2を流して回生を行う場合としては、前述した第4条件及び第5条件が成立しなかった状況に対応する。即ち、「1−RI/VSOC>α」且つ「1−RI/VSOC>β」の条件(第6条件)が成立する場合である。この場合には、前述した式(18)及び式(20)の条件が成立しないため、電池A又は電池Bに電流Iを流して回生させても、「W4≧W’」又は「W5≧W’」とはならない。そのため、電池パック1の電池A及び電池Bの両方に電流I/2を流して回生させる。このように回生させた場合には、式(17)で表される仕事W6が得られる。一方、比較例に係る電池に電流Iを流して回生させたさせたときに得られる仕事W’は、前述した式(14)で表される。この場合、式(14)及び式(17)を用いて「W6>W’」となる条件を求めると、式(22)が得られる。
(α+β)>2 式(22)
ここで、電池容量を用いて「VSOC」を「VSOC=f(Ah)」と定義し、「x」を電池A及び電池Bにおける電池容量のずれの1/2と定義する。そうすると、電池A及び電池Bの電圧は、それぞれ式(23)及び式(24)で表される。
αVSOC=f(Ah+x) 式(23)
βVSOC=f(Ah−x) 式(24)
式(23)及び式(24)を用いると、式(22)は式(25)のように変形することができる。
f(Ah+x)−f(Ah)−{f(Ah)−f(Ah−x)}>0 式(25)
更に、式(25)を微分すると、式(26)が得られる。
f’(Ah+x)−f’(Ah−x)>0 式(26)
式(26)より、「f''(Ah)>0」となるような電池であれば、「W6>W’」となることがわかる。言い換えると、電圧における傾きが電池容量に対して増加関数となる開路電圧特性を有する電池であれば、「W6>W’」が成立すると言える。したがって、第4条件及び第5条件が成立せずに、第6条件が成立する場合において、電池パック1における電池A及び電池Bが上記した特性を有する場合には、電池A及び電池Bの両方に電流I/2を流して回生させるほうが、比較例に係る電池に電流Iを流して回生させる場合よりも高回生を得ることができると言える。
[好適な例]
上記した電池パック1における電池A、Bは、それぞれの電圧が異なるように設定を行うことが好ましい。例えば、予め電圧に差を生じさせた電池A、Bを電池パック1に搭載することが好適である。こうすることにより、前述した出力制御及び回生制御において、1つの電池のみから電流を出力させる確率、及び1つの電池のみを回生させる確率を向上させることができる。よって、電池パック1を効果的に高出力及び高回生させることが可能となる。
また、出力制御及び回生制御の実行により電池A、Bの電圧が変動したことによって、電池A、Bの電圧が同一になった場合には、コントローラ5は、電池A、Bの電圧がずれるような制御を実行することが好ましい。これにより、1つの電池から電流を出力させる確率、及び1つの電池を回生させる確率を更に向上させることが可能となる。
更に、上記した電池パック1及びコントローラ5は、ハイブリッド車両に適用することができる。ここで、ハイブリッド車両への適用例を、図4を参照して説明する。
図4は、ハイブリッド車両10の概略構成を示す図である。ハイブリッド車両10は、主に、車軸11と、車輪12と、ECU(Electronic Control Unit)100と、エンジン200と、モータMG1、MG2と、プラネタリギヤ300と、インバータ400と、バッテリ500と、を備える。なお、電池パック1はバッテリ500に適用され、コントローラ5はECU100に適用される。
車軸11は、エンジン200及びモータMG2の動力を車輪12に伝達する動力伝達系の一部である。車輪12は、ハイブリッド車両10の車輪であり、説明の簡略化のため、図1では特に左右前輪のみが表示されている。エンジン200は、ガソリンエンジンなどによって構成され、ハイブリッド車両10の主たる動力源として機能する。
モータMG1は、主としてバッテリ500を充電するための発電機、或いはモータMG2に電力を供給するための発電機として機能するように構成されている。また、モータMG2は、主としてエンジン200の出力をアシストする電動機として機能するように構成されている。これらのモータMG1及びモータMG2は、例えば同期電動発電機として構成され、外周面に複数個の永久磁石を有するロータと、回転磁界を形成する三相コイルが巻回されたステータとを備える。プラネタリギヤ(遊星歯車機構)300は、エンジン200の出力をモータMG1及び車軸11へ分配することが可能に構成され、動力分割機構として機能する。
インバータ400は、バッテリ500と、モータMG1及びモータMG2との間の電力の入出力を制御する直流交流変換機である。例えば、インバータ400は、バッテリ500から取り出した直流電力を交流電力に変換して、或いはモータMG1によって発電された交流電力をそれぞれモータMG2に供給すると共に、モータMG1によって発電された交流電力を直流電力に変換してバッテリ500に供給することが可能に構成されている。
バッテリ500は、モータMG1及びモータMG2を駆動するための電源として機能することが可能に構成された充電可能な蓄電池である。このバッテリ500には、前述した電池パック1が適用される。即ち、バッテリ500は、容量及び電池抵抗が概ね同一である複数の電池が並列接続して構成される。
ECU100は、図示しないCPU、ROM及びRAMなどを備え、ハイブリッド車両10の動作全体を制御する電子制御ユニットである。ECU100は、前述したコントローラ5が適用される。つまり、ECU100は、バッテリ500に対して前述した出力制御や回生制御を実行する。具体的には、ECU100は、バッテリ500からモータMG2に対して電流を出力させる出力制御を行うと共に、モータMG1が発電した電流によってバッテリ500を回生させる回生制御を行う。これにより、バッテリ500を効率的に出力及び回生させることができ、バッテリ500を高出力及び高回生することが可能となる。
本実施形態に係る電池パックの制御装置が適用されたシステムの概略構成を示す。 出力制御処理を示すフローチャートである。 回生制御処理を示すフローチャートである。 ハイブリッド車両の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 電池パック
2a、2b スイッチ
5 コントローラ
10 ハイブリッド車両
100 ECU
200 エンジン
500 バッテリ
A、B 電池
MG1、MG2 モータ

Claims (5)

  1. 容量及び電池抵抗が概ね同一である複数の電池が並列に接続された電池パックから電流を出力させる制御、及び前記電池パックを回生させる制御を行う電池パックの制御装置において、
    前記複数の電池の各々の電池電圧を取得する手段と、
    前記電池電圧に基づいて、前記複数の電池の中から電流を取り出すべき電池を決定し、前記決定された電池から電流を出力させる制御を行う出力制御手段と、
    前記電池電圧に基づいて、前記複数の電池の中から回生を行うべき電池を決定し、前記決定された電池を回生させる制御を行う回生制御手段と、を備えることを特徴とする電池パックの制御装置。
  2. 前記出力制御手段は、
    前記複数の電池における全ての前記電池電圧が、少なくとも電流によって規定される第1の所定値よりも小さい場合には、前記複数の電池の全てから電流を出力させる制御を行い、
    前記複数の電池における前記電池電圧のいずれかが前記第1の所定値以上である場合には、前記複数の電池において前記電池電圧が大きい電池から電流を出力させる制御を行い、
    前記回生制御手段は、
    前記複数の電池における全ての前記電池電圧が、少なくとも電流によって規定される第2の所定値よりも小さい場合には、前記複数の電池の全てを回生させる制御を行い、
    前記複数の電池における前記電池電圧のいずれかが前記第2の所定値以上である場合には、前記複数の電池において前記電池電圧が小さい電池を回生させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の電池パックの制御装置。
  3. 前記複数の電池は、第1の電池及び第2の電池によって構成されており、
    前記第1及び第2の電池の電池抵抗を「2R」とし、前記第1の電池の電池電圧を「αVSOC」とし、前記第2の電池の電池電圧を「βVSOC」とし、出力すべき電流及び回生時に流す電流を「I」とすると、
    前記出力制御手段は、
    「1+RI/VSOC>α」且つ「1+RI/VSOC>β」である場合には、前記第1の電池及び前記第2の電池の両方から「I/2」の電流を出力させ、
    「1+RI/VSOC≦α」及び「1+RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α≧β」である場合には、前記第1の電池から「I」の電流を全て出力させ、
    「1+RI/VSOC≦α」及び「1+RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α<β」である場合には、前記第2の電池から「I」の電流を全て出力させ、
    前記回生制御手段は、
    「1−RI/VSOC>α」且つ「1−RI/VSOC>β」である場合には、前記第1の電池及び前記第2の電池の両方に「I/2」の電流を流して回生させ、
    「1−RI/VSOC≦α」及び「1−RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α≦β」である場合には、前記第1の電池に「I」の電流を全て流して回生させ、
    「1−RI/VSOC≦α」及び「1−RI/VSOC≦β」のいずれかを満たし、且つ「α>β」である場合には、前記第2の電池に「I」の電流を全て流して回生させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電池パックの制御装置。
  4. 前記複数の電池は、前記電池電圧がそれぞれ異なるように設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電池パックの制御装置。
  5. 前記電池パックは、ハイブリッド車両用のバッテリとして用いられ、
    前記出力制御手段は、前記電池パックから、前記ハイブリッド車両が有するモータに対して電流を出力させる制御を行い、
    前記回生制御手段は、前記ハイブリッド車両が有するモータが発電した電流によって、前記電池パックを回生させる制御を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電池パックの制御装置。
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