JP2011091894A - 車両の電源システムおよびそれを搭載する車両 - Google Patents

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義信 杉山
Kenji Itagaki
憲治 板垣
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遠齢 洪
Naomi Matsumoto
直美 松本
Yoshikazu Kataoka
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Abstract

【課題】外部充電が可能な車両の電源システムにおいて、外部充電時の充電効率を向上する。
【解決手段】車両の電源システムは、外部電源260からの電力によって外部充電が可能であって、充電可能な蓄電装置112と、外部電源260からの電力を用いて蓄電装置112の充電を行なうための充電装置200と、充電装置200を制御するための制御装置300とを備える。そして、HV−ECU300は、蓄電装置112に充電する必要充電量を、車両乗員からの次回走行経路指示に基づいて演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の電源システムおよびそれを搭載する車両に関し、より特定的には、車両外部の電源によって充電可能な蓄電装置を搭載した車両の電源システムに関する。
近年、環境に配慮した車両として、蓄電装置(たとえば二次電池やキャパシタなど)を搭載し、蓄電装置に蓄えられた電力から生じる駆動力を用いて走行する車両が注目されている。このような車両には、たとえば電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池車などが含まれる。そして、これらの車両に搭載される蓄電装置を発電効率の高い商用電源により充電する技術が提案されている。
ハイブリッド車においても、電気自動車と同様に、車両外部の電源(以下、単に「外部電源」とも称する。)から車載の蓄電装置の充電が可能な車両が知られている。たとえば、家屋に設けられた電源コンセントと車両に設けられた充電口とを充電ケーブルで接続することにより、一般家庭の電源から蓄電装置の充電が可能ないわゆる「プラグイン・ハイブリッド車」が知られている。これにより、ハイブリッド自動車の燃料消費効率を高めることが期待できる。
特開2008−094230号公報(特許文献1)には、外部電源からの電力によって蓄電装置を充電する外部充電が可能な車両において、車両乗員からの指示による外部充電の予定に応じて、走行中の蓄電装置の充電状態(以下、SOC「State of Charge」とも称する。)の目標値を変更することによって、外部充電時に蓄電装置が受け入れ可能な充電量を可変とする技術が開示される。
特開2008−094230号公報 特開2008−263730号公報 特開2009−165210号公報
外部充電が行なわれる場合、次回走行の際にできるだけ蓄電装置からの電力を使用して走行ができるように、一般的には、蓄電装置はSOCの上限付近までフル充電される。しかしながら、たとえば次回の走行予定が近距離であることがわかっているような場合には、蓄電装置をフル充電しなくとも、蓄電装置からの電力を用いて十分に走行が可能な場合がある。このような場合に、蓄電装置を毎回フル充電すると、不必要な充電量が蓄電装置に充電されることになるので、この不必要な充電量を充電する際に制御装置や充電装置が駆動されることによって消費される電力が無駄となってしまう場合がある。
また、蓄電装置がSOCが高い状態のまま保存される場合、蓄電装置自体によって充電量が徐々に消費されてしまう自己放電が発生することが知られている。そのため、走行に必要となる電力を超える不必要な充電量を蓄電装置に充電しておくと、上述の自己放電のために、外部充電によって充電した電力が無駄に消費されてしまうおそれがある。
このように、次回の走行に不必要な充電量が蓄電装置に充電されると、全体として外部充電時の充電効率が低下してしまうおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、外部充電時の充電効率の向上が可能な車両の電源システムおよびそれを搭載する車両を提供することである。
本発明による電源システムは、外部電源からの電力によって外部充電が可能な車両の電源システムであって、充電可能な蓄電装置と、充電装置と、充電装置を制御するための制御装置とを備える。充電装置は、外部電源からの電力を用いて蓄電装置の充電を行なう。そして、制御装置は、蓄電装置に充電する必要充電量を、車両乗員からの次回走行経路指示に基づいて演算する。
好ましくは、蓄電装置は、複数の蓄電ユニットを含む。そして、制御装置は、必要充電量に応じて、複数の蓄電ユニットのうちから充電を行なう対象蓄電ユニットを選択する。
好ましくは、電源システムは、複数の蓄電ユニットを共通の充電装置にそれぞれ接続するための複数の第1の接続部をさらに備える。そして、制御装置は、外部充電時に、複数の第1の接続部のうち対象蓄電ユニットに対応する接続部を接続するとともに、対象蓄電ユニット以外の蓄電ユニットに対応する接続部を非接続とするように複数の第1の接続部を制御する。
好ましくは、蓄電装置は、複数の蓄電ユニットに対応して設けられ、複数の蓄電ユニットをそれぞれ監視するための複数の制御ユニットをさらに含む。また、電源システムは、DC/DCコンバータと、複数の第2の接続部とをさらに備える。DC/DCコンバータは、複数の蓄電ユニットからの直流電圧を降圧して、複数の制御ユニットの制御用の電源電圧を供給する。複数の第2の接続部は、複数の制御ユニットを共通のDC/DCコンバータにそれぞれ接続する。そして、制御装置は、対象蓄電ユニットに対応する第2の接続部を接続するとともに、対象蓄電ユニット以外の蓄電ユニットに対応する第2の接続部を非接続とする。
好ましくは、制御装置は、複数の制御ユニットからの信号に基づいて複数の蓄電ユニットの故障を検出するとともに、複数の蓄電ユニットのうち、故障が発生していない蓄電ユニットの中から対象蓄電ユニットを選択する。
好ましくは、制御装置は、複数の蓄電ユニットの各々について、対象蓄電ユニットとして優先的に選択される回数が、所定の期間内にほぼ均等になるように、対象蓄電ユニットを選択する。
好ましくは、制御装置は、対象蓄電ユニットの充電上限基準値まで対象蓄電ユニットが充電されるように充電装置を制御する。
好ましくは、制御装置は、対象蓄電ユニットに充電された充電量が必要充電量に達した場合は外部充電が停止されるように充電装置を制御する。
好ましくは、制御装置は、対象蓄電ユニットが複数である場合に、各対象蓄電ユニットの充電量が均等になるように充電装置を制御する。
好ましくは、電源システムは、車両乗員が次回走行経路指示を入力するための入力部をさらに備える。
好ましくは、入力部はナビゲーションシステムを含んで構成される。
本発明による車両は、外部電源からの電力によって外部充電が可能であり、充電可能な蓄電装置と、回転電機と、駆動装置と、充電装置と、充電装置を制御するための制御装置とを備える。駆動装置は、蓄電装置からの電力を用いて回転電機を駆動することによって、車両の駆動力を発生する。充電装置は、外部電源からの電力を用いて蓄電装置を充電する。そして、制御装置は、蓄電装置に充電する必要充電量を、車両乗員からの次回走行経路指示に基づいて演算する。
本発明によれば、外部充電が可能な車両の電源システムにおいて、充電効率を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態に従う電源システムを搭載した車両の全体ブロック図である。 本実施の形態1における充電制限制御を適用しない比較例の場合の、充電状態を説明するための図である。 本実施の形態1における充電制限制御を適用した場合の、充電状態を説明するための図である。 本実施の形態1において、HV−ECUで実行される充電制限制御を説明するための機能ブロック図である。 本実施の形態1において、HV−ECUで実行される充電制限制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態に従う電源システムを搭載した車両の他の例の全体ブロック図である。 実施の形態1の変形例における充電制限制御の概要を説明するための第1の図である。 実施の形態1の変形例における充電制限制御の概要を説明するための第2の図である。 実施の形態1の変形例における充電制限制御の他の例を説明するための図である。 本実施の形態1の変形例において、HV−ECUで実行される充電制限制御を説明するための機能ブロック図である。 本実施の形態2において、HV−ECUで実行される充電制限制御を説明するための機能ブロック図である。 本実施の形態2において、HV−ECUで実行される充電制限制御処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態に従う電源システムを搭載した車両100の全体ブロック図である。
図1を参照して、車両100は、蓄電装置112と、システムメインリレー(System Main Relay:SMR)115,116と、駆動装置であるPCU(Power Control Unit)120と、モータジェネレータ130と、動力伝達ギア140と、駆動輪150と、制御装置(以下、HV−ECU(Electronic Control Unit)とも称する。)300とを備える。また、蓄電装置112は、蓄電ユニット110,111と、バッテリECU113,114とを含む。
蓄電ユニット110,111は、充放電可能に構成された電力貯蔵要素である。蓄電ユニット110,111は、たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池あるいは鉛蓄電池などの二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
蓄電ユニット110は、電力線PL1および接地線NL1を介して負荷であるモータジェネレータ130を駆動するためのPCU120に接続される。また、蓄電ユニット111は、電力線PL2および接地線NL2を介して、PCU120に対して蓄電ユニット110と並列に接続される。そして、蓄電ユニット110,111は、車両100の駆動力を発生させるための電力をPCU120に供給する。また、蓄電ユニット110,111は、モータジェネレータ130で発電された電力を蓄電する。蓄電ユニット110,111の出力はたとえば200V程度である。
SMR115に含まれるスイッチは、蓄電ユニット110とPCU120とを結ぶ電力線PL1および接地線NL1にそれぞれ介挿される。そして、SMR115は、HV−ECU300からの制御信号SE1に基づいて、蓄電ユニット110とPCU120との間での電力の供給と遮断とを切替える。
また、SMR116に含まれるスイッチは、蓄電ユニット111とPCU120とを結ぶ電力線PL2および接地線NL2にそれぞれ介挿される。そして、SMR116は、HV−ECU300からの制御信号SE2に基づいて、蓄電ユニット111とPCU120との間での電力の供給と遮断とを切替える。
バッテリECU113,114は、蓄電ユニット110,111に対応してそれぞれ設けられ、蓄電ユニット110,111の監視を行なう。バッテリECU113,114は、蓄電ユニット110,111に含まれる電圧センサおよび電流センサ(いずれも図示せず)から受ける電圧VB1,VB2および電流IB1、IB2の検出値に基づいて、蓄電ユニット110,111の充電状態SOC1,SOC2をそれぞれ演算する。そして、バッテリECU113,114は、SOC1,SOC2、電圧VB1,VB2および電流IB1、IB2をHV−ECU300に出力する。
また、バッテリECU113,114は、蓄電ユニット110,111の故障の発生状態を検出し、その検出結果に基づいて状態信号STAT1,STAT2をHV−ECU300に出力する。
PCU120は、コンバータ121と、インバータ122と、コンデンサC1,C2とを含む。
コンバータ121は、HV−ECU300からの制御信号PWCに基づいて、電力線PL1および接地線NL1と、電力線HPLおよび接地線NL1との間で電圧変換を行なう。
インバータ122は、電力線HPLおよび接地線NL1に接続される。インバータ122は、HV−ECU300からの制御信号PWIに基づいて、コンバータ121から供給される直流電力を交流電力に変換して、モータジェネレータ130を駆動する。
コンデンサC1は、電力線PL1および接地線NL1の間に設けられ、電力線PL1および接地線NL1間の電圧変動を減少させる。また、コンデンサC2は、電力線HPLおよび接地線NL1の間に設けられ、電力線HPLおよび接地線NL1間の電圧変動を減少させる。
モータジェネレータ130は交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータを備える永久磁石型同期電動機である。
モータジェネレータ130の出力トルクは、減速機や動力分割機構によって構成される動力伝達ギア140を介して駆動輪150に伝達されて、車両100を走行させる。モータジェネレータ130は、車両100の回生制動動作時には、駆動輪150の回転力によって発電することができる。そして、その発電電力は、PCU120によって蓄電ユニット110,111の充電電力に変換される。
図1においては、モータジェネレータおよびインバータが1つずつ設けられる構成が示されるが、モータジェネレータおよびインバータの数はこれに限定されず、モータジェネレータおよびインバータのペアを複数設ける構成としてもよい。
また、モータジェネレータ130の他にエンジン(図示せず)が搭載されたハイブリッド自動車では、このエンジンおよびモータジェネレータ130を協調的に動作させることによって、必要な車両駆動力が発生される。この場合、エンジンの回転による発電電力を用いて、蓄電ユニット110,111を充電することも可能である。
すなわち、本実施の形態における車両100は、車両駆動力発生用の電動機を搭載する車両を示すものであり、エンジンおよび電動機により車両駆動力を発生するハイブリッド自動車、エンジンを搭載しない電気自動車および燃料電池自動車などを含む。
図示された車両100の構成から、モータジェネレータ130、動力伝達ギア140および駆動輪150を除いた部分によって、車両の電源システムが構成される。
電源システムは、さらに低電圧系(補機系)の構成として、DC/DCコンバータ170と、補機バッテリ180と、補機負荷190とを含む。
DC/DCコンバータ170は、電力線PL1および接地線NL1に接続され、HV−ECU300からの制御信号PWDに基づいて、蓄電ユニット110,111から供給される直流電圧を電圧変換する。そして、DC/DCコンバータ170は、電力線PL4を介して補機負荷190、バッテリECU113,114に電源電圧を供給するとともに、補機バッテリ180に充電電力を供給する。
スイッチ221,222は、DC/DCコンバータ170とバッテリECU113,114とを結ぶそれぞれの経路に介挿される。スイッチ221,222は、HV−ECU300からの制御信号SE5,SE6によってそれぞれ制御され、バッテリECU113,114への電源電圧の供給と遮断とを切替える。
補機バッテリ180は、代表的には鉛蓄電池によって構成される。補機バッテリ180の出力電圧は、蓄電ユニット110,111の出力電圧よりも低く、たとえば12V程度である。
補機負荷190には、たとえばランプ類、ワイパー、ヒーター、オーディオなどが含まれる。
HV−ECU300は、いずれも図1には図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、各センサ等からの信号の入力や各機器への制御信号の出力を行なうとともに、車両100および各機器の制御を行なう。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
HV−ECU300は、PCU120、DC/DCコンバータ170、補機負荷190、SMR115,116およびスイッチなどを制御するための制御信号を生成して出力する。
なお、図1においては、HV−ECU300を1つの制御装置を設ける構成としているが、たとえば、PCU120用の制御装置や充電装置200用の制御装置などのように、各機能ごとまたは制御対象機器ごとに個別の制御装置を設ける構成としてもよい。
電源システムは、外部電源260からの電力によって蓄電ユニット110を充電するための構成として、インレット230と、充電装置200と、スイッチ210,211とを含む。
インレット230には、充電ケーブル250の充電コネクタ251が接続される。そして、外部電源260からの電力が、充電ケーブル250を介して車両100に伝達される。
充電ケーブル250は、充電コネクタ251に加えて、外部電源260のコンセント261に接続するための電源プラグ253と、外部電源260からの電力の供給および遮断を切替えるためのスイッチ252とが含まれる。なお、スイッチ252は必ずしも必要ではなく、充電ケーブル250はスイッチ252を含まない構成としてもよい。
充電装置200は、スイッチ210を介して、蓄電ユニット110に接続される。スイッチ210は、HV−ECU300からの制御信号SE3に基づいて、蓄電ユニット110と充電装置200との間での電力の供給と遮断とを切替える。
また、充電装置200は、スイッチ211を介して、蓄電ユニット111に接続される。スイッチ211は、HV−ECU300からの制御信号SE4に基づいて、蓄電ユニット111と充電装置200との間での電力の供給と遮断とを切替える。
充電装置200は、電力線ACL1,ACL2を介してインレット230に接続される。また、充電装置200は、スイッチ210,211を介してそれぞれ蓄電ユニット110,111に接続される。そして、充電装置200は、外部電源260から供給される交流電力を、蓄電ユニット110,111の充電電力に変換する。
車両100は、後述する充電制限制御の際に、車両乗員によって次回走行時の目的地や走行経路を入力するための入力部195をさらに備える。入力部195としては、たとえばナビゲーションシステムなどが用いられる。
図1のように、蓄電装置として複数の蓄電ユニットを備える車両においては、多くの場合、外部充電時には、次回走行の際にできるだけ蓄電装置からの電力を用いて走行ができるように、これらすべての蓄電ユニットがフル充電されることがある。
しかしながら、次回の走行予定距離が短い場合には、走行に必要とされる電力量がすべての蓄電ユニットをフル充電した場合に充電される充電量よりも小さく、複数の蓄電ユニットのうちの一部の蓄電ユニットのみの充電量でまかなうことができる場合がある。このような場合に、すべての蓄電ユニットをフル充電すると、次回の走行に必要となる電力量を超過した不必要な電力量を充電することになる。そうすると、この不必要な電力量を充電するために駆動されるECUや充電装置で電力が消費されるので、全体として外部充電の際の効率が低下してしまうおそれがある。
また、一般的に、蓄電装置は充電された状態で保存された場合、自己放電(自然放電)によって徐々に充電電力が消費されてしまうことが知られている。そのため、走行に使用されない余剰の電力量を充電したままの状態では、この自己放電のために、外部充電によって充電された電力が走行に使用されないまま無駄に消費されることになる。このこともまた、外部充電の効率を低下させてしまう一因となり得る。
さらに、リチウムイオン電池などでは、満充電状態で長期間保存すると電池の劣化が急激に進行することが知られている。この点からも走行に使用しない電池については、できるだけ不必要な充電を行なわないことが好ましい。
そこで、本実施の形態1においては、外部充電の際にすべての蓄電ユニットを毎回フル充電することに代えて、車両乗員により入力される次回走行予定に基づいて演算される必要充電量に応じて、複数の蓄電ユニットのうち、実際に充電を行なう対象蓄電ユニットを選択する。そして、選択された蓄電ユニットのみを用いて、その必要充電量を充電する充電制限制御を行なう。
このような構成とすることで、次回走行距離が短く必要充電量が少ないような場合では、充電する蓄電ユニットの個数を減少させることによって、外部充電の際のECUや充電装置などの消費電力を低減することが期待できる。
図2および図3は、本実施の形態1における充電制限制御の概要を説明するための図である。図2は、充電制限制御を適用しない場合の比較例の図であり、図3は充電制限制御を適用した場合の図である。図2および図3においては、図1のように2つの蓄電ユニットを備える電源システムにおける、次回走行に必要な充電量と、2つの蓄電ユニットに充電される充電量とが示される。
図2を参照して、次回走行の際に必要とされる充電量が、図2中のA1で示されるように、1つの蓄電ユニットでまかなうことができる充電量であり、かつ充電前においては、バッテリ1およびバッテリ2はSOCの下限値である場合を考える。このとき、充電制限制御を適用しない場合には、必要充電量の大小にかかわらず、バッテリ1およびバッテリ2の両方が図2のA2,A3のように、SOCの上限値付近までフル充電される。
一方、本実施の形態1の充電制限制御を適用した図3の場合には、次回走行の際の必要充電量が1つの蓄電ユニットで充電が可能であるので、たとえばバッテリ1が充電を行なうための対象蓄電ユニットとして選択され、選択されたバッテリ1は図3のA12のようにフル充電される。一方、充電を行なうための対象蓄電ユニットとして選択されなかったバッテリ2は充電されない。
このように制御することで、次回走行に必要となる充電量を充電する対象蓄電ユニット以外の蓄電ユニットの充電動作が抑制される。これによって、不必要な充電を行なうことによるECU等の消費電力を低減することができる。
図4は、本実施の形態1において、HV−ECU300で実行される充電制限制御を説明するための機能ブロック図である。図4および後述する図10,図11で説明される機能ブロック図に記載された各機能ブロックは、HV−ECU300によるハードウェア的あるいはソフトウェア的な処理によって実現される。
図4を参照して、HV−ECU300は、充電量演算部310と、記憶部320と、バッテリ選択部330と、スイッチ制御部340と、充電制御部350とを含む。
充電量演算部310は、車両乗員によって入力部195に入力された次回走行予定の走行経路PATHや目的地DTNの情報を受ける。充電量演算部310は、記憶部320に記憶された地図情報および過去の走行履歴データを参照して、入力された走行経路PATH,目的地DTNの走行距離DISおよび消費電力PWRを取得する。そして、これらの情報に基づいて、充電量演算部310は、外部充電によって蓄電ユニットに充電するトータルの充電量の目標値PREFを演算し、その演算結果をバッテリ選択部330へ出力する。
バッテリ選択部330は、充電量演算部310からの充電量目標値PREFを受ける。そして、バッテリ選択部330は、この充電量目標値PREFに基づいて、蓄電ユニット110,111の中から充電を行なう対象蓄電ユニットを選択する。
ここで、対象蓄電ユニットの選択については、たとえば蓄電ユニット110,111のいずれか一方を優先的に充電するように選択してもよいし、蓄電ユニット110,111の充電容量や充電効率が異なる場合には、充電量目標値PREFに応じて、より効率的にかつ少ない蓄電ユニット数で充電ができるように対象蓄電ユニットを選択してもよい。
また、蓄電ユニット110,111の各々について、優先的に充電する対象蓄電ユニットとして選択される回数が、所定の期間内にほぼ均等となるように(たとえば、交互に)選択することも可能である。このように選択すると、蓄電ユニット110,111の充放電回数が平均化されるので、蓄電ユニット110,111のいずれかの劣化が一方的に進んでしまうことが抑制できる。
そして、バッテリ選択部330は、選択結果である選択信号SELをスイッチ制御部340に出力する。
スイッチ制御部340は、バッテリ選択部330からの選択信号SELに基づいて、スイッチ210,211のうち、充電を行なう対象蓄電ユニット側のスイッチの接点を閉じるように、制御信号SE3,SE4を生成して出力する。また、スイッチ制御部340は、バッテリ選択部330からの選択信号SELに基づいて、バッテリECUの電源電圧供給用のスイッチ221,222のうち、充電を行なう対象蓄電ユニット側のバッテリECUの電源電圧供給用スイッチの接点を閉じるように、制御信号SE5,SE6を生成して出力する。
また、蓄電ユニット110,111の両方の充電が必要である場合には、一方の蓄電ユニットの充電が完了した後にもう一方の蓄電ユニットを充電するようにスイッチ210,211を切替えてもよい。あるいは、蓄電ユニット110,111の両方を同時に充電する場合には、スイッチ210,211の両方の接点を閉じるようにしてもよい。
充電制御部350は、スイッチ制御部340からの制御信号SE3〜SE6を受ける。また、バッテリECU113,114から蓄電ユニット110,111の充電状態SOC1,SOC2を受ける。そして、充電制御部350は、制御信号SE3,SE4によってスイッチの接点が閉じられている側の蓄電ユニット(すなわち、充電対象の蓄電ユニット)を充電するように、制御信号PWEを生成して充電装置200に出力する。
図5は、本実施の形態1において、HV−ECU300で実行される充電制限制御処理の詳細を説明するためのフローチャートである。図5および後述する図12に示すフローチャート中の各ステップについては、HV−ECU300に予め格納されたプログラムを所定周期で実行することによって実現される。あるいは、一部のステップについては、専用のハードウェア(電子回路)で処理を実現することも可能である。
図1および図5を参照して、HV−ECU300は、ステップ(以下、ステップをSと略す。)400にて、入力部195から次回走行予定の走行経路PATHおよび目的地DTNの情報を取得する。
次に、HV−ECU300は、S410にて、走行経路PATHおよび目的地DTNの情報に基づいて、図4の記憶部320に記憶された地図情報および過去の走行履歴データから走行距離DISおよび消費電力PWRを演算する。
そして、HV−ECU300は、S420にて、これらの演算結果に基づいて、蓄電ユニット110,111に充電する必要充電量目標値PREFを演算する。
HV−ECU300は、S430にて、必要充電量目標値PREFに基づいて、充電を行なう対象蓄電ユニットを選択する。
そして、HV−ECU300は、S440にて、充電を行なう対象蓄電ユニット側のスイッチの接点を閉じるように制御信号SE3,SE4を生成して、スイッチ210,211を制御する。また、HV−ECU300は、S440にて、充電を行なう対象蓄電ユニット側のバッテリECUに電源電圧を供給するために、制御信号SE5,SE6を生成して、スイッチ221,222を制御する。
その後、HV−ECU300は、S450にて、充電装置200を制御して選択された蓄電ユニットが満充電となるように充電処理を行なう。
そして、HV−ECU300は、S460にて、対象蓄電ユニットのすべての充電が完了したか否かを判定する。
対象蓄電ユニットのすべての充電が完了していない場合(S460にてNO)は、処理がS430に戻され、HV−ECU300は、対象蓄電ユニットの中で充電が完了していない蓄電ユニットに切替えてさらに充電処理を実行する(S430〜S450)。
一方、対象蓄電ユニットのすべての充電が完了した場合(S460にてNO)は、HV−ECU300は、処理を終了する。
このような処理に従って制御が行なわれることによって、次回の走行予定に応じて必要となる充電量を充電するための蓄電ユニットが複数の蓄電ユニットから選択され、その選択された蓄電ユニットのみの充電が行なわれる。その結果、すべての蓄電ユニットをフル充電する場合と比較して、不必要な充電量の充電が行なわれないので、外部充電時におけるECUや充電装置の消費電力を低減することができ、外部充電時の充電効率を向上させることができる。
なお、図1の構成においては、蓄電ユニット110,111はPCU120内のコンバータ121に対して並列に接続されているが、図6に示される本発明の実施の形態に従う電源システムを搭載した車両100Aの他の例のように、蓄電ユニット110,111に対してコンバータがそれぞれ設けられ、2つのコンバータがインバータ122に対して並列に接続されるような構成とすることもできる。
図6においては、図1のPCU120が、コンバータ123およびコンデンサC3をさらに含むPCU120Aに置き換わったものとなっている。コンバータ123の構成は上述のコンバータ121と同様であり、コンバータ121,123はHV−ECU300からの制御信号PWC1,PWC2によりそれぞれ制御されて電圧変換動作を行なう。
図1の構成では、蓄電ユニット110,111はPCU120内のコンバータ121に対して並列に接続されており、蓄電ユニット110,111が同時に使用される場合があるので、基本的には蓄電ユニット110,111の定格容量および定格出力電圧は同じとされる。一方、図6においては、コンバータ121,123により電圧変換が可能であるので、蓄電ユニット110,111は必ずしも同じ性能を有する必要はなく、必要に応じて定格容量や定格出力電圧が異なるものを採用することができる。
[実施の形態1の変形例]
上述の実施の形態1においては、複数の蓄電ユニットのうちから、次回走行の必要充電量が充電可能な蓄電ユニットを選択し、選択された蓄電ユニットについてはフル充電を行なう構成について説明した。
しかしながら、たとえば図1のように2つの蓄電ユニットを備えた充電システムにおいて、図7に示すように、次回走行予定に必要な充電量が1つの蓄電ユニットの充電容量よりも大きくかつ2つの蓄電ユニットの充電容量の合計よりも小さいような場合には、結局すべての蓄電ユニットがフル充電されることになる。そうすると、外部充電時の充電効率を向上できない場合が起こり得る。
そこで、実施の形態1の変形例においては、選択された蓄電ユニットについて、必要となる充電量だけを充電する構成について説明する。このようにすることで、選択された蓄電ユニットにおいて、さらに不必要な充電が抑制されるので、外部充電の効率をさらに向上させることができる。
図8は、実施の形態1の変形例における充電制限制御の概要を説明するための図である。図8では、図7同様に、2つの蓄電ユニットを備えた充電システムにおいて、次回走行予定に必要な充電量が1つの蓄電ユニットの充電容量よりも大きくかつ2つの蓄電ユニットの充電容量の合計よりも小さいような場合を考える。この場合に、実施の形態1の変形例においては、一方の蓄電ユニット(図8中のバッテリ1)についてはフル充電を行ない、他方の蓄電装置(図8中のバッテリ2)については、必要充電量のうちのバッテリ1の充電容量を超過する充電量だけを充電する。このようにすることで、バッテリ2の残りの容量についての充電が抑制されるので、図7の場合と比べてトータルの充電時間が短くなり、ECUや充電装置による消費電力を低減することができる。
また、図8においては、バッテリ1を満充電状態とし、残りの充電量をバッテリ2で充電するようにしたが、図9に示すようにバッテリ1およびバッテリ2について、それぞれの充電量が均等となるように充電してもよい。蓄電装置は一般的にSOCと出力電圧には相関関係がある。そのため、このように複数の蓄電ユニットに対して充電量を均等にすることで、各蓄電ユニットの出力電圧をほぼ同じにすることができる。そして、図1のように、コンバータ121に対して蓄電ユニット110,111が並列に接続されているような構成において、蓄電ユニット110,111の出力電圧がほぼ同じになるので、蓄電ユニット110,111を同時使用したときに、蓄電ユニット間での電力の入出力が抑制できる。その結果、蓄電ユニット間での電力の入出力に起因する電力損失を低減することが期待できる。
図10は、本実施の形態1の変形例において、HV−ECU300で実行される充電制限制御を説明するための機能ブロック図である。図10は、図4と同様の機能ブロックを含んでいるが、バッテリ選択部330から充電制御部350へ各蓄電ユニットの充電量目標値PREF1,PREF2が出力される点が異なる。
図10を参照して、バッテリ選択部330は、蓄電ユニット110,111のうち充電を行なう対象蓄電ユニットを選択して選択信号SELを設定するとともに、各蓄電ユニット110,111に充電する充電量目標値PREF1,PREF2を設定する。なお、蓄電ユニット110,111のうちいずれか一方のみを充電する場合は、他方の充電量目標値はゼロ(または、SOC下限基準値)に設定される。
バッテリ選択部330は、選択信号SELをスイッチ制御部340へ出力するとともに、充電量目標値PREF1,PREF2を充電制御部350へ出力する。
充電制御部350は、スイッチ制御部340からの制御信号SE3〜SE6、バッテリ選択部330からの充電量目標値PREF1,PREF2、およびバッテリECU113,114からの充電状態SOC1,SOC2を受ける。そして、充電制御部350は、制御信号SE3,SE4によってスイッチの接点が閉じられている側の蓄電ユニット(すなわち、充電対象の蓄電ユニット)についてそのSOCが充電量目標値となるように、制御信号PWEを生成して充電装置200に出力する。
なお、実施の形態1の変形例についてのフローチャートは、基本的には実施の形態1の図5と同様であるので説明は繰り返さないが、実施の形態1の変形例においては、図5のステップS450の充電制御処理において、選択された対象蓄電ユニットは、そのSOCがバッテリ選択部330で設定された充電量目標値となるように充電される。
このような処理に従って制御することによって、次回走行に必要となる充電量だけが蓄電ユニットに充電されるので、不必要な充電が抑制され、外部充電時の充電効率を向上させることができる。
なお、実施の形態1の変形例においては、図1のように複数の蓄電ユニットを備える構成でなく、1つの蓄電ユニットを備える構成においても適用が可能である。すなわち、この場合には、1つの蓄電ユニットに対して、必要充電量だけが充電される。
[実施の形態2]
実施の形態1およびその変形例では、次回走行予定に基づいて演算した必要充電量によって充電を行なうための対象蓄電ユニットの選択を行なった。しかし、蓄電ユニットに何らかの故障が発生している場合には、その故障が発生している蓄電ユニットに充電を行なうことができない場合がある。
そこで、実施の形態2においては、外部充電を行なう際に、蓄電ユニットの故障が検出された場合には、故障が検出された蓄電ユニット以外の蓄電ユニットの中から対象蓄電ユニットを選択する構成について説明する。
図11は、本実施の形態2において、HV−ECU300で実行される充電制限制御を説明するための機能ブロック図である。図11は、実施の形態1の図4の機能ブロック図に故障検出部360が追加されたものとなっている。図11において、図4と重複する機能ブロックの説明は繰り返さない。
図1および図11を参照して、故障検出部360は、バッテリECU113,114から蓄電ユニット110,111のそれぞれの状態を表わす状態信号STAT1,STAT2を受ける。そして、故障検出部360は、状態信号STAT1,STAT2に基づいて蓄電ユニット110,111のいずれかに故障が発生していることが検出されると、故障信号FLTを設定して、バッテリ選択部330へ故障信号FLTを出力する。
バッテリ選択部330は、故障検出部360からの故障信号FLTに基づいて、蓄電ユニット110,111のうち故障が検出されていない蓄電ユニットを、充電対象の蓄電ユニットとして選択する。なお、いずれの蓄電ユニットにも故障が検出されない場合には、実施の形態1と同様に、蓄電ユニット110,111の両方から充電対象の蓄電ユニットを選択する。そして、選択信号SELをスイッチ制御部340に出力する。
図12は、本実施の形態2において、HV−ECU300で実行される充電制限制御を説明するためのフローチャートである。図12は、実施の形態1の図5のフローチャートに、ステップS421〜S424が追加されたものとなっている。図12において、図5と重複するステップについての説明は繰り返さない。
図1および図10を参照して、HV−ECU300は、次回走行経路および目的地に基づいて次回走行の必要充電量PREFを演算すると(S420)、次にS421において、バッテリECU113,114から蓄電ユニット110,111の故障情報を取得する。
そして、HV−ECU300は、S422にて、故障した蓄電ユニットがあるか否かを判定する。
故障した蓄電ユニットがない場合(S422にてNO)は、HV−ECU300は、すべての蓄電ユニットを、充電対象の蓄電ユニットとして選択可能に設定し(S423)、処理をS430に進める。
一方、故障した蓄電ユニットがある場合(S422にてYES)は、HV−ECU300は、処理をS424に進め、故障が発生していない正常な蓄電ユニットを、充電対象の蓄電ユニットとして選択可能に設定する。そして、処理がS430に進められる。
S430にて、HV−ECU300は、必要充電量PREFに基づいて、S422またはS423で充電対象の蓄電ユニットとして選択可能に設定された蓄電ユニットの中から、実際に充電を行なう対象蓄電ユニットを選択する。以降の処理は、図5のフローチャートの説明と同様であるので繰り返さない。
以上のような処理に従って制御することによって、故障が発生している蓄電ユニットがある場合には、その故障が発生した蓄電ユニット以外の蓄電ユニットを用いて、次回走行に必要な充電量を充電することができる。
なお、実施の形態2においても、実施の形態1の変更例の適用が可能である。
また、上述の実施の形態1、実施の形態2およびその変更例においては、蓄電ユニットが2つの場合について説明したが、蓄電ユニットの数が3以上の場合であっても、上述のいずれの充電制限制御についても適用することが可能である。
なお、本実施の形態のHV−ECU300は、本発明における「制御装置」の一例である。本実施の形態のバッテリECU113,114は、本発明における「制御ユニット」の一例である。また、本実施の形態のスイッチ210,211およびスイッチ221,222は、それぞれ本発明における「第1の接続部」および「第2の接続部」の一例である。さらに、本実施の形態のモータジェネレータ130は、本発明における「回転電機」の一例である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100,100A 車両、110,111 蓄電ユニット、112 蓄電装置、113,114 バッテリECU、115,116 SMR、120,120A PCU、121,123 コンバータ、122 インバータ、130 モータジェネレータ、140 動力伝達ギア、150 駆動輪、170 DC/DCコンバータ、180 補機バッテリ、190 補機負荷、195 入力部、200 充電装置、210,211,221,222,252 スイッチ、230 インレット、250 充電ケーブル、251 充電コネクタ、253 電源プラグ、260 外部電源、261 コンセント、300 HV−ECU、310 充電量演算部、320 記憶部、330 バッテリ選択部、340 スイッチ制御部、350 充電制御部、360 故障検出部、ACL1,ACL2,PL1〜PL4,HPL 電力線、C1〜C3 コンデンサ、NL1〜NL3 接地線。

Claims (12)

  1. 外部電源からの電力によって外部充電が可能な車両の電源システムであって、
    充電可能な蓄電装置と、
    前記外部電源からの電力を用いて、前記蓄電装置の充電を行なうための充電装置と、
    前記充電装置を制御するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記蓄電装置に充電する必要充電量を、車両乗員からの次回走行経路指示に基づいて演算する、車両の電源システム。
  2. 前記蓄電装置は、複数の蓄電ユニットを含み、
    前記制御装置は、前記必要充電量に応じて、前記複数の蓄電ユニットのうちから充電を行なう対象蓄電ユニットを選択する、請求項1に記載の車両の電源システム。
  3. 前記複数の蓄電ユニットを、共通の前記充電装置にそれぞれ接続するための複数の第1の接続部をさらに備え、
    前記制御装置は、前記外部充電時に、前記複数の第1の接続部のうち、前記対象蓄電ユニットに対応する接続部を接続するとともに、前記対象蓄電ユニット以外の蓄電ユニットに対応する接続部を非接続とするように前記複数の第1の接続部を制御する、請求項2に記載の車両の電源システム。
  4. 前記蓄電装置は、
    前記複数の蓄電ユニットに対応して設けられ、前記複数の蓄電ユニットをそれぞれ監視するための複数の制御ユニットをさらに含み、
    前記電源システムは、
    前記複数の蓄電ユニットからの直流電圧を降圧して、前記複数の制御ユニットの制御用の電源電圧を供給するためのDC/DCコンバータと、
    前記複数の制御ユニットを、共通の前記DC/DCコンバータにそれぞれ接続するための複数の第2の接続部とをさらに備え、
    前記制御装置は、前記対象蓄電ユニットに対応する前記第2の接続部を接続するとともに、前記対象蓄電ユニット以外の蓄電ユニットに対応する前記第2の接続部を非接続とする、請求項3に記載の車両の電源システム。
  5. 前記制御装置は、前記複数の制御ユニットからの信号に基づいて前記複数の蓄電ユニットの故障を検出するとともに、前記複数の蓄電ユニットのうち、前記故障が発生していない蓄電ユニットの中から前記対象蓄電ユニットを選択する、請求項4に記載の車両の電源システム。
  6. 前記制御装置は、前記複数の蓄電ユニットの各々について、前記対象蓄電ユニットとして優先的に選択される回数が、所定の期間内にほぼ均等になるように、前記対象蓄電ユニットを選択する、請求項4に記載の車両の電源システム。
  7. 前記制御装置は、前記対象蓄電ユニットの充電上限基準値まで前記対象蓄電ユニットが充電されるように前記充電装置を制御する、請求項2に記載の車両の電源システム。
  8. 前記制御装置は、前記対象蓄電ユニットに充電された充電量が前記必要充電量に達した場合は前記外部充電が停止されるように前記充電装置を制御する、請求項2に記載の車両の電源システム。
  9. 前記制御装置は、前記対象蓄電ユニットが複数である場合に、各前記対象蓄電ユニットの充電量が均等になるように前記充電装置を制御する、請求項8に記載の車両の電源システム。
  10. 車両乗員が前記次回走行経路指示を入力するための入力部をさらに備える、請求項1に記載の車両の電源システム。
  11. 前記入力部はナビゲーションシステムを含んで構成される、請求項10に記載の車両の電源システム。
  12. 外部電源からの電力によって外部充電が可能に構成された車両であって、
    充電可能な蓄電装置と、
    回転電機と、
    前記蓄電装置からの電力を用いて、前記回転電機を駆動することによって、前記車両の駆動力を発生するように構成された駆動装置と、
    前記外部電源からの電力を用いて、前記蓄電装置を充電するように構成された充電装置と、
    前記充電装置を制御するための制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記蓄電装置に充電する必要充電量を、車両乗員からの次回走行経路指示に基づいて演算する、車両。
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