JP2008121489A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】点火プラグの要求放電電圧を確認して、内燃機関の安定駆動を図ることができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】点火プラグ10を備えている火花点火型内燃機関1Aの制御装置であって、前記点火プラグの要求放電電圧を、点火時の燃焼室53内の圧力に基づいて算出する放電電圧算出手段20を備えている。放電電圧算出手段が内燃機関の状態や点火プラグ自体の状態により変化する要求放電電圧を算出するので、この要求放電電圧を参照して内燃機関の駆動制御、点火プラグの破損予防に活用できる。放電電圧算出手段は、前記燃焼室へ吸入空気を供給する吸気通路の管内圧力、吸気弁閉時での燃焼室容積及び点火時での燃焼室容積に基づいて、前記点火時の燃焼室内の圧力を算出してもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、気筒の燃焼室に臨むように点火プラグが配置されており、火花(スパーク)を飛ばすことにより混合気を爆発させ、駆動力を得ている火花点火型の内燃機関についての制御装置に関する。
従来において一般的なガソリンエンジンは火花点火型の内燃機関であり、燃焼室に臨むようにして点火プラグが配置されている。火花点火型の内燃機関は、ピストンを上昇させて燃焼室内の混合気を圧縮したときに点火プラグに所定の電圧を印加して電極間に火花(スパーク)を飛ばして爆発を誘発する。このときに発生する膨張力に基づいて駆動力を得ている。点火プラグの点火タイミングや火花を飛ばすのに必要な電圧(以下においては、「要求放電電圧」と称する)はエンジンの状態に応じて変化する。点火プラグが不適正な点火動作をするとエンジンの駆動が不安定となるので、点火プラグの状態には常に十分な配慮をすることが必要である。
例えば、エンジンが長時間アイドル状態で保持された後に、全開加速の状態に切り替えられると点火プラグの要求放電電圧が高くなることや、火花が飛び難くなる場合がある。このような状態になると失火などが発生してエンジンの駆動が悪化してしまう。これに対して、特許文献1は所定時間アイドル状態が継続した後に、全開加速するときには所定時間、要求放電電圧を低減するようにしたエンジンの制御装置を提案する。これによりエンジンの失火による運転性悪化を予防するようにしている。
特開平6−288326号公報
駆動中でエンジンの状態は常に変化する。よって、エンジン状態に応じて点火プラグの要求放電電圧を確認することが望ましい。点火プラグの最適な要求放電電圧を確認できれば、エンジンの安定駆動に役立てることができる。また、点火プラグは時間と共に劣化することが避けられないので、要求放電電圧を確認できれば点火プラグの破損するときを予測して迅速に対応できる。しかしながら、上記特許文献1で開示している内燃機関の制御装置は、点火プラグの要求放電電圧を精度よく求めて、これを制御に活用することにまでは配慮していない。
よって、本発明の目的は、点火プラグの要求放電電圧を確認して、内燃機関の安定駆動を図ることができる内燃機関の制御装置を提供することである。
上記目的は、点火プラグを備えている火花点火型内燃機関の制御装置であって、前記点火プラグの要求放電電圧を、点火時の燃焼室内の圧力に基づいて算出する放電電圧算出手段を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置により達成される。
本発明によると、放電電圧算出手段が内燃機関の状態や点火プラグ自体の状態により変化する要求放電電圧を算出するので、この要求放電電圧を参照して内燃機関の駆動制御、点火プラグの破損予防に活用できる。
また、前記放電電圧算出手段は、前記燃焼室へ吸入空気を供給する吸気通路の管内圧力、吸気弁閉時での燃焼室容積及び点火時での燃焼室容積に基づいて、前記点火時の燃焼室内の圧力を算出してもよい。
上記管内圧力(吸気管圧力Pin)、吸気弁閉時での燃焼室容積Vivc及び点火時での燃焼室容積Vsaは、従来の内燃機関に配置されているセンサの出力から得ることができる。よって、既存の構造を利用して、上記要求放電電圧Vrを簡単に確認できるので本発明は実現が容易である。なお、上記管内圧力に替えて、吸入空気量及び吸気温度を用いてもよいし、燃焼室内の圧力を直接に検出するようにしてもよい。
また、前記放電電圧算出手段は、前記点火プラグを点火させた放電エネルギを積算した総放電エネルギから劣化を考慮した第2の要求放電電圧を算出するようにしてもよい。また、前記放電電圧算出手段は、内燃機関回転数、機関温度、空燃比、EGR量及び点火プラグ位置の少なくともいずれかに1つを用いて補正した第3の要求放電電圧を算出するようにしてもよい。内燃機関の状態に応じて算出される基本要求放電電圧を、点火プラグの劣化度合や補正係数を用いて補正してすることで、より高い精度の要求放電電圧を算出できる。
そして、前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超える可能性があるときに、ノッキングが起こらない範囲で前記内燃機関の点火時期を進角させて、前記点火プラグの破損を予防する破損予防手段を更に備える制御装置として構成することがより望ましい。
また、前記内燃機関の吸気通路内に吸気流を制御する吸気制御弁が配置されており、前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超える可能性があるときに、前記吸気制御弁を開くことにより前記内燃機関の点火時期を進角させて、前記点火プラグの破損を予防する破損予防手段を更に備える制御装置としてもよい。
また、前記内燃機関の燃焼室に複数の点火プラグが配備されており、前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超える可能性があるときに、点火させる点火プラグの数を減少させること及び/又は点火させる点火プラグを外側に変更することにより、前記内燃機関の点火時期を進角させて、前記点火プラグの破損を予防する破損予防手段を更に備える制御装置としてもよい。
また、前記点火プラグを加熱する加熱手段が配置されており、前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超える可能性があるときに、前記加熱手段を制御して前記点火プラグを加熱して、前記点火プラグの破損を予防する破損予防手段を更に備える制御装置としてもよい。
また、前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超えたときに、前記点火プラグに破損の可能性があると判断して警告を発する警告手段を更に備えていることがより望ましい。このような警告手段を備えていれば、内燃機関の運転者に点火プラグの点検、交換を促すことができるので迅速に対処できる。
本発明によれば、点火プラグの要求放電電圧を確認して、内燃機関の安定駆動を図ることができる内燃機関の制御装置を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る内燃機関の制御装置について説明する。
図1は、実施例1に係る制御装置が適用されている内燃機関1A(以下、エンジン1Aと称する)の吸気系及び気筒周辺を示した図である。吸入空気(大気)ARは、吸気通路2に接続されたサージタンク3に一定量が貯留され、インテークマニホールド4を介して気筒5へと供給されている。気筒5はシリンダ51と、その内部を摺動するピストン52とを備えている。ピストン52の上部に燃焼室53が形成される。燃焼室53の容積(体積)はピストン52の移動位置に応じて変化する。
インテークマニホールド4の上部所定位置には燃料噴射弁6が挿し込まれており、霧化された燃料FEが内部に向けて噴射される。この燃料FEは上流から流れてくる吸気ARと混合されて混合ガスとなり燃焼室53内へ導入される。インテークマニホールド4の下流端には吸気弁(インテークバルブ)7が配備されており、この吸気弁7が燃焼室53に入る混合ガスを規制する。吸気弁7の上端はエンジン1Aの駆動状態に応じて回転するカムシャフト8のカム面に当接している。このカムシャフト8の回転位置に応じて吸気弁7が軸方向位置を変化させて燃焼室53を開閉する。
さらに、燃焼室53の上部には点火プラグ10が配備してある。点火プラグ10はその電極が燃焼室53内に臨むようにして配置されており、要求放電電圧が印加されたときに火花を飛ばして混合ガスを爆発させる。
なお、このエンジン1Aのインテークマニホールド4内には、吸気通路内を分割するように仕切板11が配設されている。この仕切板11の上流側には、吸気制御弁としてのタンブル制御弁12が配備されている。このタンブル制御弁12の開閉を制御することで、燃焼室53内にタンブル流(縦渦流)を形成して燃焼効率の向上を図ることができるように形成してある。
上述したエンジン1Aに係る各部構成は一般的なものであり、電子制御装置(Electronic Control Unit、以下、ECU20と称する)によって全体的に制御されている。
そして、図1で示している装置には、点火プラグ10の要求放電電圧(火花を飛ばすのに必要な放電電圧)を算出して、エンジン1Aの安定駆動を図る制御装置が組込まれている。この制御装置に係る構成を更に説明する。
上記ECU20は放電電圧算出手段として機能して、点火プラグ10が要求放電電圧を算出する。また、ECU20は点火プラグ10が破損することを予防する破損予防手段としても機能する。なお、ECU20は、点火プラグ10の要求放電電圧を演算するためのプログラム、点火プラグ10の破損を予防するためのプログラムなどを格納できる図示しない記憶装置を備えている。
サージタンク3には内部の吸気圧力を検出する吸気管圧力センサ21が配備されている。この吸気管圧力センサ21の出力信号はECU20へ供給されている。よって、ECU20は吸気管圧力Pinを確認できる。また、カムシャフト8の回転角度(以下、カム角と称する)を検出するカム角センサ22が配備されている。このカム角センサ22の出力信号もECU20へ供給されている。これによりECU20は、カム角センサ22の出力から吸気弁7の位置を確認できるので、吸気弁7の閉じタイミングや燃焼室53内の点火タイミングなどを確認できる。これらのタイミング(時期)とピストン52の移動位置には一定の関係がある。よって、ECU20はカム角センサ22の出力に基づいて、吸気弁7の閉じタイミング及びそのときの燃焼室容積Vivc、また点火タイミング及びそのときの燃焼室容積Vsaを特定できる。
ECU20は、上記吸気管圧力Pin、燃焼室容積Vivc及び燃焼室容積Vsaから点火時の燃焼室内の圧力(以下、点火時筒内圧力Psaと称す)を求める。点火時筒内圧力Psa(kPa.abs)は、次式(1)により算出することができる。
点火時筒内圧力Psa=Pin・(Vivc/Vsa)・・・・・・(1)
ただし、
Pin :吸気管圧力(kPa.abs)
Vivc:吸気弁の閉じ時期の燃焼室容積(cc)
Vsa :点火時期の燃焼室容積(cc)
χ :比熱比(=1.32)
図2は、ECU20が上記点火時筒内圧力Psaを求めるときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。ECU20は点火プラグ10の要求放電電圧の算出する要求指令があったときに、このルーチンを起動する。要求放電電圧の算出要求指令は、例えばエンジン1Aの始動直後にECU20自らが発するように設定してもよいし、エンジン1Aの駆動後において一定周期で発するように設定してもよい。
ECU20は、まず吸気管圧力センサ21の出力から吸気管圧力Pinを確認する(S101)。続いて、ECU20はカム角センサ22の出力からカムシャフト8のカム角を確認することで吸気弁7の位置を知る。これにより、ECU20は、吸気弁の閉じのタイミングを検出して、吸気弁7の閉時の燃焼室容積Vivcを確認する(S102)。更に、ECU20は、点火プラグ10の点火タイミングで、吸気弁7の点火時の燃焼室容積Vsaを確認する(S103)。最後に、ECU20は確認して各数値を用いて点火時筒内圧力Psaを算出する(S104)。
上記のように点火時筒内圧力Psaを求めることができれば、これに応じた標準的な点火プラグ10の要求放電電圧(以下、基本要求放電電圧Vr 1と称する)を求めることができる。図3は、点火時筒内圧力Psaと基本要求放電電圧Vr 1との関係について示している図である。ECU20が備える記憶装置に、図3で示すようなPsaとVr 1との関係をまとめたテーブルを予め格納しておくことで、上記のようにして点火時筒内圧力Psaを求めたときに基本要求放電電圧Vr 1(kV)を簡単に算出することができる。
なお、図3における傾きαは、筒内圧力と要求放電電圧との相関係数であり、例えばこのαは7.02(kV/Mpa)である。また、切片βは筒内圧力と要求放電電圧との相関係数であり、例えばこのβは9.03(kV/Mpa)である。
上記基本要求放電電圧Vr 1は、センサの出力から単純に求めた要求放電電圧であり、点火プラグ10の劣化(経時変化)なども考慮した要求放電電圧を求めることがより好ましい。図4は、点火プラグ10の劣化に伴って、増加する放電電圧値の様子について示した図である。1回の放電エネルギをJとすると、放電エネルギの総和はΣeであり、次式(2)で求められる。
Σe=∫Jdt・・・・・・・(2)
そして、上記放電エネルギ総和Σe、点火プラグの磨耗度合い(プラグギャップGap)、及び放電電圧の増加量(Vgap)は互いに次式(3)の関係にある。
Vgap∝Gap∝Σe・・・・(3)
以上をまとめて示しているのが図4であり、点火プラグ10の劣化を考慮した第2の要求放電電圧(以下、劣化考慮の要求放電電圧Vr 2と称する)は、次式(4)によって算出することができる。すなわち、劣化考慮の要求放電電圧Vr 2は、基本要求放電電圧Vr 1に、劣化による増加量(Vgap)を加えたものとして算出される。
劣化考慮の要求放電電圧Vr 2=Vr 1+Vgap・・・(4)
図5は、図2のフローチャートで求めた点火時筒内圧力Psaに基づいて、ECU20が基本要求放電電圧Vr 1、さらに劣化考慮の要求放電電圧Vr 2を求めるときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。
まず、ECU20は図3で示したテーブルに基づいて基本要求放電電圧Vr 1を算出する(S111)。これと並行して、ECU20は点火プラグ10の放電エネルギJを監視すると共に(S112)、これを逐次に積算して総放電エネルギΣeを算出する(S113)。また、図4で示したテーブルに基づいて放電電圧の増加量Vgapを算出する(S114)。
最後に、ECU20は上記ステップS111で得た、基本要求放電電圧Vr 1を増加量Vgapで修正した、劣化考慮の要求放電電圧Vr 2を算出する(S115)。このように点火プラグ10の劣化も配慮した要求放電電圧Vr 2を求めることができる。
上記のように求めた劣化考慮の放電電圧Vr 2を要求放電電圧としてもよいが、エンジン1Aの状態は負荷に応じて変化しており、これに伴って点火プラグ10の要求放電電圧も変化する。よって、エンジン1Aの状態より詳細に確認し、これに応じて補正を加えることでより適正な第3の要求放電電圧(以下、適正要求放電電圧fVrと称する)を求めることができる。
図6は、要求放電電圧Vr 2に加えるのが好ましい補正項目例をまとめて示した図である。排気A/F(空燃比)、エンジン水温、エンジンがEGR(Exhaust Gas Recirculation)を備えている場合のEGR量、エンジン回転数、また気筒に複数の点火プラグが挿し込まれている場合における配置位置などにより点火プラグの温度が変化することが知られている。よって、これらの値を参照して要求放電電圧を補正すると、より精度の高い適正要求放電電圧fVrを算出できる。なお、ここで説明したように、第2の要求放電電圧となる劣化考慮の放電電圧Vr 2に、更に補正を加えることでより精度が高い適正要求放電電圧fVrを求めることができる。しかし、当初の基本要求放電電圧Vr 1に直接上記補正を加えて適正要求放電電圧fVrを簡易に求めるようにしてもよい。
図7は、補正係数の一例として、A/Fの補正係数Ka/f、エンジン水温の補正係数Kwt、EGR量の補正係数Kegr、エンジン回転の補正係数Kne、及び点火プラグの位置補正係数Khpを示した図である。ECU20の記憶装置に、図7で示したような情報に基づく補正テーブルが予め格納しておき、必要なときに読出して使用できるようにしておけばよい。なお、ECU20は上記補正係数の内の1つを採用して適正要求放電電圧fVrを求めてもよいし、複数の補正係数を用いて適正要求放電電圧fVrを求めるようにしてもよい。
ECU20は、図6で示すように、排気A/Fセンサの出力を確認したときに補正係数Ka/fを読み出す。以下、同様にエンジン水温補正係数kwt、ECU量補正係数Kegr、回転数補正係数Kne、点火プラグ位置の補正係数を読み出す。そして、上記のように算出した劣化考慮の要求放電電圧Vr 2に、これら補正係数を順に掛けることによって適正要求放電電圧fVrを求めることができる。
以上のように求められる要求放電電圧Vr(適正要求放電電圧fVrだけでなく、基本要求放電電圧Vr 1や劣化考慮の要求放電電圧Vr 2も含めて)は、エンジン1Aの状態だけでなく、点火プラグ10の状態も反映したものとなる。よって、要求放電電圧Vrを参照して制御することで、エンジン1Aの安定駆動を図ることができる。
そして、上記のようにして算出した要求放電電圧Vrが規定値Vs(例えば、点火プラグの耐電圧値)を超えたときに警告を発するにすれば、点火プラグの異常を運転者に速やかに知らせて迅速な対処を行える制御装置とすることができる。
図8は、ECU20が算出する上記要求放電電圧に基づいて、点火プラグの異常警告を行うルーチンの一例を示したフローチャートである。ECU20は要求放電電圧の算出(S121)を前述した様に実行する。上記説明から明らかなように、算出する要求放電電圧Vrは適正要求放電電圧fVrが好ましいが、劣化考慮の要求放電電圧Vr 2或いは基本要求放電電圧Vr 1を用いてもよい。
ECU20は、算出した要求放電電圧Vr(kV)が規定値Vs(kV)(例えば、36kV)を超えているか否かを確認する(S122)。要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えていない場合には、ECU20は点火プラグ10が正常に作動をしていると判断して(S123)、要求放電電圧を算出する処理を継続する。
上記に対して、ステップS123で要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えていると判断した場合、ECU20は点火プラグに何らかの異常があると判断する(S124)。そして、運転者に点火プラグ交換を警告して(S125)、このルーチンによる処理を終了する。よって、点火プラグ10に異常の可能性がある場合には、運転者へ速やかに通知することができる。
以上のように本実施例の制御装置によると、ECU20が点火時筒内圧力Psaを算出し、これに基づいて点火プラグ10の要求放電電圧Vrを算出する。よって、この要求放電電圧を参照してエンジン1Aの円滑な制御に役立てることができる。そして、ECU20は要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えた場合には点火プラグの異常を検出し、運転者に通知して点火プラグの点検、交換などの対処を促すことできる。よって、点火プラグの異常時には速やかな対応を行える。
(変形例1)
上記実施例1では吸気管圧力センサ21の吸気管圧力(Pin)から点火時筒内圧力Psaを求める場合について説明した。しかし、点火時筒内圧力Psaを求めるのは、吸気管圧力に基づくものに限る必要はない。エンジンに流入する空気流量及び空気温度に基づいて筒内圧力Psa求めることができる。以下、変形例1として説明する。
図9及び図10は変形例1について示した図である。図9は、変形例1に係る制御装置が適用されているエンジン1Bの吸気系及び気筒周辺を示した図である。この図9は、図1と同様に示しており、実施例1と同じ部位に同一の符号を付すことで重複する説明を省略する。
この変形例1では、クランクシャフト55の回転をエンジン回転数Neとして検出するクランク角センサ25、吸気通路2を流れる吸入空気の流量(吸気流量Gaと称する)を検出する吸気量センサ23、及び吸入空気の温度(吸気温度Taと称する)を検出する吸気温センサ24を備えている。吸気量センサ23の出力Ga、吸気温センサ24の出力Ta、及びクランク角センサ25の出力Neは、上記実施例1の場合と同様にECU20へ供給されている。
変形例1のECU20は、上記吸気流量Ga、吸気温度Ta及びエンジン回転数Neを用いて点火時筒内圧力Psa(kPa.abs)を求める。なお、閉じタイミングのときの燃焼室容積Vivc及び点火タイミングの燃焼室容積Vsaを用いるのは、実施例1の場合と同様である。
点火時筒内圧力Psaは、次式(5)により求めることができる。
点火時筒内圧力Psa=
20.3×10×Ga・R・Ta・(Vivc/Vsa)×(Vivc・Mair・Ne)−1・・・(5)
ただし、
Ga :吸気流量(g/s)
Ta :吸気温度(K)
Vivc:吸気弁の閉じ時期の燃焼室容積(cc)
Vsa :点火時期の燃焼室容積(cc)
Ne :エンジン回転数(rpm)
χ :比熱比(=1.32)
R :気体定数(atm・L/mol/K)(=0.082)
Mair:大気の平均分子量(g/mol)(=28.996)
図10は、ECU20が点火時筒内圧力Psaを求めるときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。ECU20は吸気量センサ23の出力から吸気流量Gaを確認し(S131)、続けて吸気温センサ24の出力から吸気温度Taを確認する(S132)。続いて、ECU20はカム角センサ22の出力からカムシャフト8のカム角を確認することで吸気弁7の位置を知る。これにより、ECU20は、吸気弁の閉じのタイミングを検出して、吸気弁7の閉時の燃焼室容積Vivcを確認する(S133)。また、クランク角センサ25が検出するクランク角からエンジン回転数Neを確認する(S134)。
更に、ECU20は、点火プラグ10の点火タイミングで、吸気弁7の点火時の燃焼室容積Vsaを確認する(S135)。最後に、ECU20は確認して各数値を用いて点火時筒内圧力Psaを算出する(S136)。以上のように、吸気流量Ga及び吸気温度Taに基づいても、点火時筒内圧力Psaを求めることができる。よって、この点火時筒内圧力Psaを用いて、要求放電電圧Vrを算出できる(図5参照)。
(変形例2)
上記ではエンジンの周辺に配置した種々のセンサ出力から点火時筒内圧力Psaを求めて、要求放電電圧Vrを算出する場合を説明したが、燃焼室53内の圧力(筒内圧)を直接的に検出する構造を採用してもよい。図11は変形例2に係る制御装置が適用されているエンジン1Cの吸気系及び気筒周辺を示した図である。図11で示す実施例装置は、筒内圧センサ26が気筒5の上部に配置され、燃焼室53内の圧力を直接に検出する。筒内圧センサ26の出力はECU20へ供給されている。図11で示す装置を採用した場合、圧縮行程のある特定タイミングで筒内圧力を検出し、その値から点火タイミングでの筒内圧を推定して点火時筒内圧力Psaを求めるようにする。よって、この変形例2の場合も、前述したのと同様にして求めた点火時筒内圧力Psaから要求放電電圧Vrを算出できる。
図面を参照して、更に他の実施例を説明する。以下で説明する実施例は前述した実施例1の改善に係るものである。ECUがエンジンの駆動状態を調整することより要求放電電圧を低減して、点火プラグの破損を予防する制御を実行する。この実施例2及びこれ以後の実施例でも、エンジン1Aに適用されている実施例1の制御装置について示している図1を流用して説明する。
実施例1の制御装置は、ECU20が算出した要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えているときには、点火プラグの異常警告を発することとしている(図8参照)。上記規定値Vsは、例えば点火プラグ10の碍子の耐電圧限界値であり、要求放電電圧Vrがこの規定値Vsを超えたときには破損する可能性がある。そこで、実施例1では要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えたことを確認したときに、運転者へ所定の警告が発令するようにしてある。すなわち、実施例1におけるECU20は、点火プラグ10の破損発生を想定し、破損警告手段として機能している。
しかしながら、ECU20が算出する要求放電電圧Vrが規定値Vsを超える可能性がある場合に、予め可能な範囲で要求放電電圧を低減することで点火プラグの破損を予防したり、破損の発生を遅らせることができる。この実施例2及び以後の実施例はこのような観点に基づくものである。よって、実施例2に係るECU20は、ます点火プラグの破損を予防する破損予防手段として機能し、破損の発生を防止できないと判断したときに警告を行う。
図12は、実施例2の制御装置に係るECUが点火プラグの破損予防及び異常警告を行う場合のフローチャートを示している。このフローチャートでは、ECU20が算出した要求放電電圧に基づいて点火プラグの異常警告を行う単純なものでなく、その前において点火プラグが破損するのを回避する処理を実行する。なお、この図12による処理の場合、規定値Vsは点火プラグの耐電圧値(例えば36kV)より厳しく(少し低圧側に)設定する。すなわち、規定値Vsを36kVよりも低い、例えば35kVとする。このように設定しておくと算出した要求放電電圧Vrが点火プラグの実際の耐電圧値を超える前に低減させる対処ができる。よって、点火プラグ10が破損するのを予防できる。図12を参照して説明する。
ECU20は要求放電電圧Vrを算出して(S141)、この要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えているか否かを確認し(S142)、要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えていない場合には点火プラグ10が正常に作動をしていると判断して(S143)、要求放電電圧を算出する処理を繰り返す。ステップS143までの処理は、前記図8によるものと同様である。
しかし、本実施例2のECU20は上記ステップS142で算出した要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えると判断した以降の処理が異なる。すなわち、ECU20は、要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えると判断したときに、ノッキングセンサの出力を確認してノッキング発生(ノック発生)の可能性があるか否かについて判断をする(S144)。このステップS144でノッキング発生の可能性が少ないとの判断をした場合、ECU20はノッキングが発生しない範囲で、エンジン1Aの点火時期を進角させる(S145)。このように点火時期を進角側へシフトすると要求放電電圧Vrを低減できるので、規定値Vsを下回るように調整できる。よって、点火プラグ10が破損するのを防止できる。
上記ステップS144でノッキングの可能性ありとの判断を行った場合、ECU20はスロットルバルブを絞り吸気量を制限する(S146)。このように吸気量を抑制すると、点火時筒内圧力Psaが低下することになる。よって、これに応じて算出される要求放電電圧Vrを低下させることができる(S147)。ただし、このような処理ではエンジンへ吸気量が減り、負荷が制限された状態であり、点火プラグ10の破損を予防するための応急的な対処である。よって、この後に、ECU20は点火プラグに何らかの異常があると判断する(S148)。そして、運転者に点火プラグ交換を警告して(S149)、このルーチンによる処理を終了する。上記警告は、通常、点火プラグ10が実際に破損する前となるので、運転者に時間的な余裕をもって点火プラグの点検、交換を促すことができる。
以上で説明した実施例2の制御装置によると、要求放電電圧を可能な範囲で低減することで点火プラグの破損を回避し、回避できない場合にだけ異常警告が出される。この警告も破損発生前の注意喚起を促すものとなる。よって、実施例2の制御装置は、エンジンの安定駆動を図りつつ点火プラグの破損を予防する優れた制御装置として提供できる。
更に、実施例3について説明する。上記実施例2はノッキングの可能性が低いときに、エンジンの点火時期を進角させることで要求放電電圧Vrを低減させて点火プラグの破損を予防していた。この実施例3は、吸気制御弁の開度を調整することにより、点火時期を進角させることで要求放電電圧Vrを低減させる。図1を再度、参照するとインテークマニホールド4内には、吸気制御弁としてタンブル制御弁(TCV)12が配備されている。タンブル制御弁12の閉状態を形成して吸気流を絞ると筒内の気流が速くなり点火時期が遅角側となる。これとは逆に、タンブル制御弁12をある位置から開けば、点火時期を進角させることができる。このようにタンブル制御弁12の開度を調整することによっても、上記実施例2の制御装置と同様に、要求放電電圧を低減させて点火プラグの破損を回避できる。なお、タンブル制御弁12の開閉制御は、ECUにより合わせて実行するようにすればよい。
図13は、実施例3の制御装置に係るECUが点火プラグの破損予防及び異常警告を行う場合のフローチャートを示している。図13で示すフローチャートは、ステップS154、S155の処理が、実施例2について示している図12のフローチャートとは異なっている。
ECU20は、要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えると判断したときに(S152)、タンブル制御弁(TCV)12が既に開状態となっているか否かを確認する(S154)。ECUはタンブル制御弁12を開くことができると判断したときには、これを開いてエンジン1Aの点火時期を進角させる(S155)。このように点火時期を進角側へシフトすると要求放電電圧Vrを低減できるので、規定値Vsを下回るように調整して点火プラグ10の破損を防止できる。ここでは、縦渦流を形成するタンブル制御弁が配備してある場合を説明したが、横渦流を形成するスワール制御弁を配備した場合でも同様の効果を期待できる。
実施例4は、1つの気筒に複数の点火プラグを挿し込んである多点型のエンジンに係るものである。図14は、実施例4に係る制御装置が適用されているエンジンの気筒5を拡大した上面視図である。図14の燃焼室53の上部には吸気弁7及び排気弁9が配置されていると共に、複数の点火プラグ10が所定位置に挿し込まれている。燃焼室53の中央位置に挿し込んだ中央点火プラグ10CEと、外側(周部)に挿し込んだサイド点火プラグ10SDの2本を配置した場合を例示している。このように気筒5に複数の点火プラグを配備する場合、点火本数を減らすことにより、また点火位置を中心から外側(周部側)へ変更することにより燃焼室53内での燃焼速度を制御して点火時期を進角させることができる。すなわち、上記実施例2、3の場合と同様に、エンジンの点火時期を進角させて点火プラグの破損発生を予防できる。
図15は、実施例4の制御装置に係るECUが点火プラグを2つ備える多点点火エンジンで破損予防及び異常警告を行う場合のフローチャートを示している。図15で示すフローチャートは、ステップS164〜S167の処理が、前述した実施例2、3のフローチャートとは異なっている。
ECU20は、要求放電電圧Vrが規定値Vsを超えると判断したときに(S162)、まず1点点火の状態か否かを確認する(S164)。このステップS164で1点点火でない、すなわち2点点火であると判断した場合には、ECUは中央点火プラグ10CEだけを1点点火して点火時期を進角させる。
また、ステップS164で1点点火であると判断した場合には、ECUは点火している点火プラグがサイド点火プラグ10SDであるか否かを確認する。このステップS166でサイド点火プラグ10SDでない、すなわち中央点火プラグ10CEが1点点火していると判断した場合には、ECUは1点点火をサイド点火プラグ10SDに変更して点火時期を進角させる。
以上のように、エンジン1Aが多点点火である場合には、点火させる点火プラグを調整することで点火時期を進角させて要求放電電圧Vrを低減できる。よって、前述した実施例の場合と同様に、要求放電電圧Vrが規定値Vsを下回るように調整して点火プラグ10の破損を防止できる。
図16及び図17を参照して、更に本発明に係る実施例5を説明する。この実施例5は前述した実施例2〜4とは異なり、点火プラグの暖機を促進するための加熱手段を備えている。一般に、エンジンが冷間始動されたときや、エンジン温度が十分に低い場合には点火プラグの温度も低くなる。そして、点火プラグの温度が低く場合には、前述した要求放電電圧Vrが相対的に高くなる。そして、エンジンの暖機が十分に行われない状態(すなわち、点火プラグの温度が低い状態)で、高負荷運転に入ると要求放電電圧が更に高くなる傾向がある。また、近年において広く普及しているターボチャージャを備えた過給型エンジンでは、燃焼室内の空気密度が高いので要求放電電圧が特に高くなる。その結果、点火プラグの要求放電電圧が耐電圧を超えて破損が発生して、エンジンの安定駆動の障害となる場合がある。このような問題の解決を図るという観点から、点火プラグを加熱できるように加熱手段を配備したのが実施例5に係る制御装置である。
図16は、実施例5に係る2つの形態の制御装置例を示しており、(A)はエンジンの冷却水通路に流す水量を制限することにより暖機を促進する場合の構造例、(B)は蓄熱容器を新たに配備して冷却水路に温水を流して暖機を促進する場合の構造例である。
図16(A)は、エンジン1D−Aのヘッド部の上面視図であり、3個の気筒5A〜5Cが配設されている。各気筒には点火プラグが2個ずつ配設されている。なお、気筒5Aには、点火プラグ10A−1、10A−2が配置されている。以下、同様に気筒5Bには点火プラグ10B−1、10B−2、気筒5Cには点火プラグ10C−1、10C−2が配置してある。そして、上記点火プラグを冷却できるようにプラグ周りに冷却水を流す冷却水通路15が配備してある。この冷却水通路15を開閉する電磁弁16が更に配備してある。よって、エンジン1D−Aの温度が低く、点火プラグ10A〜10Cの要求放電電圧が過度に高くなるような場合に、この電磁弁16を閉じることで暖機を促進させることができる。
図16(B)は、他のエンジン1D−Bのヘッド部の上面視図である。この装置には蓄熱容器17に溜めた温水を冷却水通路15に流すことができるように形成してある。よって、エンジン1D−Bの温度が低く、点火プラグ10A〜10Cの要求放電電圧が過度に高くなる場合には、この蓄熱容器17から温水を流すことにより暖機を促進させることができる。以上の説明から明らかなように、図16(A)で示す装置では電磁弁16が点火プラグを昇温させる加熱手段となり、図16(B)で示す装置では蓄熱容器17が点火プラグを昇温させる加熱手段となる。なお、図16では図示を省略しているが、前述した実施例装置の場合と同様に、ECUにより電磁弁16の駆動や蓄熱容器17から流す温水量が制御されている。
図17(A)は、図16(A)に示した装置のECUによって実行されるフローチャートを示している。まず、検出されたエンジン冷却水温Wtが暖機判定水温Wsよりも低いか否かが判断される(S181)。冷却水温Wtが暖機判定水温Wsより高い場合には十分に暖機されており、点火プラグの温度も十分であると判断されて電磁弁16が開弁側に調整される(S182)。上記ステップS181で冷却水温Wtが暖機判定水温Wsより低い場合には、ノッキング発生の可能性が無いことを前提に電磁弁16が閉弁される(S185)。
図17(B)は、図16(B)に示した装置のECUによって実行されるフローチャートを示している。検出されたエンジン冷却水温Wtが暖機判定水温Wsよりも低いか否かが判断され(S191)、冷却水温Wtが暖機判定水温Wsより低い場合には蓄熱容器17から温水が冷却水通路へ供給される(S192)。
以上で説明したように実施例5の制御装置は、点火プラグ10(10A〜10C)の周辺温度が低いときには必要に応じて暖機を図ることができる。よって、要求放電電圧が点火プラグの耐電圧よりも高くなることを回避して破損の発生を防止できる。よって、このような制御装置を適用したエンジンも安定駆動を図ることができる。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
実施例1に係る制御装置が適用されているエンジンの吸気系及び気筒周辺を示した図である。 ECUが点火時筒内圧力を求めるときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。 点火時筒内圧力と基本要求放電電圧との関係について示している図である。 点火プラグの劣化に伴って増加する放電電圧値の様子について示した図である。 ECUが基本要求放電電圧、劣化考慮の要求放電電圧を求めるときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。 要求放電電圧に加えるのが好ましい補正項目例をまとめて示した図である。 補正係数の一例をまとめて示した図である。 ECUが算出した要求放電電圧に基づいて、点火プラグの異常警告を行うルーチンの一例を示したフローチャートである。 変形例1の制御装置が適用されているエンジンの吸気系及び気筒周辺を示した図である。 図9のECUが点火時筒内圧力を求めるときに実行するルーチンの一例を示したフローチャートである。 変形例2の制御装置が適用されているエンジンの吸気系及び気筒周辺を示した図である。 実施例2の制御装置に係るECUが点火プラグの破損予防及び異常警告を行う場合のフローチャートである。 実施例3の制御装置に係るECUが点火プラグの破損予防及び異常警告を行う場合のフローチャートである。 実施例4に係る制御装置が適用されているエンジンの気筒を拡大した上面視図である。 実施例4の制御装置に係るECUが点火プラグを2つ備える多点点火エンジンで破損予防及び異常警告を行う場合のフローチャートである。 実施例5に係る2つの形態の制御装置例について示している図である。 図16に示した制御装置のECUにより実行されるフローチャートである。
符号の説明
1(1A〜1D) エンジン
2 吸気通路
3 サージタンク
4 インテークマニホールド
5 気筒
53 燃焼室
7 吸気弁
8 カムシャフト
10 点火プラグ
12 タンブル制御弁
20 ECU
Pin 吸気管圧力
Vivc 吸気弁閉時での燃焼室容積
Vsa 点火時での燃焼室容積
Psa 点火時筒内圧力
Vr 要求放電電圧

Claims (9)

  1. 点火プラグを備えている火花点火型内燃機関の制御装置であって、
    前記点火プラグの要求放電電圧を、点火時の燃焼室内の圧力に基づいて算出する放電電圧算出手段を備えている、ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記放電電圧算出手段は、前記燃焼室へ吸入空気を供給する吸気通路の管内圧力、吸気弁閉時での燃焼室容積及び点火時での燃焼室容積に基づいて、前記点火時の燃焼室内の圧力を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記放電電圧算出手段は、前記点火プラグを点火させた放電エネルギを積算した総放電エネルギから劣化を考慮した第2の要求放電電圧を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記放電電圧算出手段は、内燃機関回転数、機関温度、空燃比、EGR量及び点火プラグ位置の少なくともいずれかに1つを用いて補正した第3の要求放電電圧を算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超える可能性があるときに、ノッキングが起こらない範囲で前記内燃機関の点火時期を進角させて、前記点火プラグの破損を予防する破損予防手段を更に備える、ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記内燃機関の吸気通路内に吸気流を制御する吸気制御弁が配置されており、
    前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超える可能性があるときに、前記吸気制御弁を開くことにより前記内燃機関の点火時期を進角させて、前記点火プラグの破損を予防する破損予防手段を更に備える、ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記内燃機関の燃焼室に複数の点火プラグが配備されており、
    前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超える可能性があるときに、点火させる点火プラグの数を減少させること、及び/又は点火させる点火プラグを外側に変更することにより、前記内燃機関の点火時期を進角させて、前記点火プラグの破損を予防する破損予防手段を更に備える、ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記点火プラグを加熱する加熱手段が配置されており、
    前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超える可能性があるときに、前記加熱手段を制御して前記点火プラグを加熱して、前記点火プラグの破損を予防する破損予防手段を更に備える、ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記要求放電電圧が予め定めた規定値を超えたときに、前記点火プラグに破損の可能性があると判断して警告を発する警告手段を更に備えている、ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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