JP2006037727A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室内での電界形成時において電流リークの発生を抑制し、ひいては電流リークの発生に伴う諸問題を解消する。
【解決手段】エンジンの燃焼室には、電界形成部材としての第1電極26と第2電極30a〜30hとが設けられている。エンジンECU40は、第1電極26及び第2電極30a〜30hに印加される高電圧の電圧値や印加タイミングを制御すべく、印加電圧や印加タイミングを指示するための電圧印加指令を高電圧制御装置41に出力する。このとき、エンジンECU40は、筒内圧力、筒内温度及び空燃比に基づいて電流リークの発生しやすさを判定すると共に、電流リークが発生しにくくなるよう印加電圧の電圧値や印加タイミングを決定する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、燃焼室内に電界を形成することにより燃焼効率を向上させる内燃機関の制御装置に関するものである。
従来より、内燃機関の燃焼効率を向上させるべく、内燃機関の燃焼期間において燃焼室に電界を形成する技術が知られている。例えば、特許文献1では、シリンダブロックにおいて燃焼室を囲むようにして環状溝を形成すると共にこの環状溝にニクロム線よりなる伝導体部材を設置し、この伝導体部材に電圧を印加する構成としている。これにより、燃焼室内に電界を形成して火炎伝播速度を増加させ、内燃機関の燃焼効率を向上させるようにしていた。
また、特許文献2では、内燃機関に発生するノックを検出し、ノック発生時には、電界形成のための電源の電圧をノック強度に応じて変化させる構成としている。特に、ノック強度が大きいほど、電源電圧を高くしている。これにより、ノック抑制効果が得られるようにしている。
上記の如く燃焼改善を図るべく燃焼室内に電界を形成するには、電界形成用の電極に高電圧を印加する必要がある。但しこの場合、電極に高電圧を印加すると、内燃機関本体(シリンダブロック、シリンダヘッド等)が導電体であるために電極と導電体との間で電流リークが発生することがあり、電流リークの発生時には以下の不具合が生じる。すなわち、電流リークの発生時に燃焼室内に混合気が存在すると、電流リーク部分における放電に伴い本来の点火タイミングでないのに混合気が着火され、燃焼室内で燃焼が発生する。例えば、吸気行程で既に混合気が吸入されており、その吸気行程で混合気が着火されるとバックファイヤが発生し、本来の燃焼行程で燃焼が行われないという問題が生じる。また、電流リークは高電圧印加に起因して生じるため、そのリーク電流は大きいものとなる。従って、このリーク電流の発生によって、各種電気部品等の動作不良を招来するおそれが生じる。
特開2000−179412号公報 特開2002−295258号公報
本発明は、燃焼室内での電界形成時において電流リークの発生を抑制し、ひいては電流リークの発生に伴う諸問題を解消することができる内燃機関の制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
前述したように、燃焼室内に電界を形成するために電界形成部材に高電圧を印加すると、該電界形成部材と内燃機関本体(導電体)との間で電流リークが発生することが考えられる。これに対し、請求項1に記載の発明では、電圧印加手段の電圧印加時における電流リークの発生しやすさを表す判定パラメータが取得され、この判定パラメータに基づいて電界形成部材への電圧印加状態が制御される。この場合、印加電圧や印加タイミング等といった電圧印加状態が判定パラメータに応じて適宜変更されることで電流リークが抑制され、好適なる印加電圧制御が実現できる。その結果、電流リークの発生に伴う燃焼不良や各種電気部品の動作不良等の諸問題を解消することができる。
燃焼室内における電流リークは、燃焼室内の圧力、燃焼室内の温度、空燃比を要因として発生すると考えられる。この場合、燃焼室内の圧力が低いほど、燃焼室内の温度が高いほど、又は空燃比がリッチであるほど、電流リークが発生しやすくなる。これは、燃焼室内の圧力が低い状態ではイオンが移動しやすくなり、筒内温度が高い状態では燃焼ガスのイオン化が促進され、更に空燃比がリッチの状態では燃料粒子を介して電流が流れるためであると考えられる。
そこで、請求項2に記載したように、前記判定パラメータとして燃焼室内の圧力を推定し、該推定した燃焼室内の圧力に基づいて前記電界形成部材への電圧印加状態を制御すると良い。この場合、
・燃焼室内の圧力が低いほど電界形成部材への印加電圧値を小さくする(請求項3)、
・燃焼室内の圧力が所定レベル以下であれば、電界形成部材への電圧印加を禁止する(請求項4)、
・燃焼室内の圧力に基づいて電界形成部材への電圧印加タイミングを決定する(請求項5)、とするのが望ましい。
また、請求項6に記載したように、前記判定パラメータとして燃焼室内の温度を推定し、該推定した燃焼室内の温度に基づいて前記電界形成部材への電圧印加状態を制御すると良い。この場合、
・燃焼室内の温度が高いほど電界形成部材への印加電圧値を小さくする(請求項7)、
・燃焼室内の温度が所定レベル以上であれば、電界形成部材への電圧印加を禁止する(請求項8)、
・燃焼室内の温度に基づいて電界形成部材への電圧印加タイミングを決定する(請求項9)、とするのが望ましい。
更に、請求項10に記載したように、前記判定パラメータとして、内燃機関に供給される混合気の空燃比を検出し、該検出した空燃比に基づいて電界形成部材への電圧印加状態を制御すると良い。この場合、
・空燃比がリッチであるほど電界形成部材への印加電圧値を小さくする(請求項11)、
・空燃比が所定のリッチレベルにあれば、電界形成部材への電圧印加を禁止する(請求項12)、
・空燃比に基づいて電界形成部材への電圧印加タイミングを決定する(請求項13)、とするのが望ましい。
また、排気上死点(排気TDC)付近では、吸気バルブと排気バルブとが共に開弁状態にあり、燃焼室内に高温の排気が充満しているため、燃焼室内が低圧で且つ高温の状態となる。従って、電流リークが発生しやすい状態となる。これに対し、請求項14に記載の発明では、少なくとも排気上死点を含むその前後の所定期間で電界形成部材への電圧印加が禁止される。また、請求項15に記載の発明では、排気行程で電界形成部材への電圧印加が禁止され、少なくとも排気バルブが閉じた後に電圧印加が許可される。そのため、電流リークが確実に抑制できる。この場合、電流リークを抑制するために印加電圧を低くする必要もない。その結果、燃焼室内での電界形成時において電流リークの発生を抑制し、ひいては電流リークの発生に伴う燃焼不良や各種電気部品の動作不良等の諸問題を解消することができる。
ここで、請求項16に記載したように、排気行程に引き続く吸気行程において電界形成部材への電圧印加を禁止すると良い。この場合、吸気行程では燃焼室内が負圧となっており、電流リークがかなり発生しやすい状態となるが、かかる状態にあっても電流リークが抑制できる。
また、請求項17に記載したように、燃焼室内での燃焼開始後における膨張行程でのみ、又は圧縮行程及び膨張行程でのみ電界形成部材への電圧印加を許可すると良い。この場合にも、既述の優れた効果が得られる。
以下、本発明を車両用4サイクルエンジンに具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。
図1はエンジン10の構成を簡略化して示す断面図である。エンジン10において、シリンダブロック11には円筒状のシリンダ12が形成され、該シリンダ12にはピストン13が摺動可能に収容されている。シリンダブロック11にはガスケット14を介してシリンダヘッド15が取り付けられている。シリンダヘッド15には吸気管16と排気管17とが接続され、吸気管16に通じる吸気ポートと排気管17に通じる排気ポートにはそれぞれ吸気バルブ18と排気バルブ19が配設されている。シリンダ12内においてピストン13の上方に燃焼室22が形成されている。
シリンダヘッド15には、燃焼室22の天井部に相当する部位に点火プラグ23が取り付けられている。図2に拡大して示すように、点火プラグ23は先端部に中心電極24と接地電極25とを有しており、エンジン運転時の燃焼行程において中心電極24に高電圧が印加されることに伴い電極24,25間で放電火花が発生し、燃焼室22内の燃料が燃焼に供される。
また特に、本エンジン10には、燃焼室22内にて電界を形成するための電界形成部材が設けられている。該電界形成部材として、点火プラグ23の先端部には前記中心電極24及び接地電極25とは別に電極部材26が設けられると共に、燃焼室22を円周状に囲むガスケット14には複数の電極部材30が設けられている。便宜上以下、電極部材26を第1電極26、電極部材30を第2電極30と言う。
第2電極30は概ね棒状をなしており、燃焼室22の中心を向くようにしてガスケット14に埋め込まれている。第2電極30の構造を図3により簡単に説明すると、第2電極30は、電極本体31と、該電極本体31の周囲を覆う絶縁層32と、更に絶縁層32を覆うコート層33とよりなる。絶縁層32により、シリンダブロック11やシリンダヘッド15への電流の漏れ(リーク)が防止され、コート層33により、第2電極30の形状が保持されるようになっている。
図4は、本実施の形態における第1電極26及び第2電極30の配置を示す平面模式図である。図4の(a)に示すように、燃焼室22の中央部には第1電極26が配置されており、燃焼室22の周囲には計8個の第2電極30が均等配置されている。以下の説明では、各第2電極30を識別するために、各々を第2電極30a,30b,30c,30d,30e,30f,30g,30hとする。図中、吸気バルブ18と排気バルブ19の位置を破線で示しており、排気バルブ19側に第2電極30aが設けられ、その反対側の吸気バルブ18側に第2電極30eが設けられている。
例えば、第1電極26を正極、第2電極30a〜30hを負極として、第1電極26と第2電極30a〜30hの一つ(図では第2電極30a)とに高電圧を印加する場合、(b)に示すように燃焼室22内において両電極26,30a間に電界が形成される。この場合、点火プラグ23の点火により燃焼室22内の燃料が燃焼される状況では、図示の如く燃焼室22内に電界が形成されることにより、火炎が負極側(図4の(b)では第2電極30a側)に傾くようにして伝播される。これは、火炎中に存在する正イオンが電界によって負極側に移動して火炎中の他の化学種に衝突し、負極方向への運動量を与えるからである。
図5には、電界形成のための制御システムの構成を簡略化して示している。エンジンECU40は、CPU、ROM、RAM等を備えてなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、該エンジンECU40には、エンジン10に設けた各種センサより、吸入空気量、吸気温、吸気管圧力、空燃比、エンジン回転速度、水温等の検出情報が入力される。エンジンECU40は、ROM内に予め記憶されている制御プログラム等に基づいて燃料噴射制御や点火時期制御といった各種エンジン制御を実施する。また、エンジンECU40は、燃焼室22内での電界形成時において第1電極26及び第2電極30a〜30hへの電圧印加状態を制御すべく、印加電圧や印加タイミングを指示するための電圧印加指令を高電圧制御装置41に出力する。
高電圧制御装置41は、車載バッテリを電源として数kV程度(例えば3kV)の高電圧を生成するものであり、この高電圧制御装置41により第1電極26及び第2電極30a〜30hに高電圧が印加される。この場合、高電圧制御装置41の正極には第1電極26が接続され、負極には第2電極30a〜30hが接続されている。本発明の要旨でないため詳細は省略するが、高電圧制御装置41は、複数の第2電極30a〜30hに対して選択的に高電圧を印加するための切替機能を備えており、第1電極26と、第2電極30a〜30hのうちから選択されたものとの間に高電圧が印加され、燃焼室22内の所定領域に電界が形成されるようになっている。このとき、燃焼室22内における火炎の伝播パターンには方向性があることから、その伝播パターンに合わせるようにして第2電極30a〜30hの電圧印加順序が切り替えられ、燃焼室22内において電界が形成されると良い。なお、この電極切替動作は、エンジンECU40により制御される。
ここで、燃焼室22内に電界を形成すべく第1電極26及び第2電極30a〜30hに高電圧を印加する場合、エンジン運転状態によっては各電極と導電体(シリンダヘッド等)との間で電流リークが発生し、この電流リークにより印加電圧が一気に低下することを本願発明者らは確認した。この電流リークは、燃焼室22内の圧力(以下、筒内圧力とも言う)、燃焼室22内の温度(以下、筒内温度とも言う)、空燃比、導電体との距離を要因として発生し、以下の各状態で電流リークが発生しやすくなると考えられる。すなわち、
(1)筒内圧力が低いほど、リークが発生しやすい。
(2)筒内温度が高いほど、リークが発生しやすい。
(3)空燃比がリッチであるほど、リークが発生しやすい。
(4)電極と導電体とが近いほど、リークが発生しやすい。
この場合、上記(4)はハードの設計要件であるため、制御上考慮できる要因は、(1)〜(3)である。
そこで本実施の形態では、筒内圧力、筒内温度及び空燃比を「判定パラメータ」とし、それらに基づいて電流リークの発生しやすさを判定すると共に、電流リークが発生しにくくなるよう印加電圧の電圧値や印加タイミングを制御することとする。
高電圧の印加タイミング制御について、実機での筒内圧力及び印加電圧の計測結果に基づいて説明する。ここで、図6は高電圧を継続的に印加し続ける従来装置の計測結果を、図7は高電圧の印加タイミングを適宜制御する本例の装置の計測結果を、それぞれ示している。これらは何れも、ある1つの気筒の計測結果を示しており、エンジン10の各行程に合わせて筒内圧力が変化し、圧縮行程から膨張行程にかけて筒内圧力が上昇する。
図6では、第1電極26及び第2電極30a〜30hに対して継続的に高電圧が印加される。この場合、排気TDC付近のt1のタイミングで電流リークが発生し、それに伴い印加電圧が一気に低下している。つまり、排気TDC付近では、吸気バルブと排気バルブとが共に開弁状態にあり、未だ高温の排気が燃焼室22内に残っているため、燃焼室22内が低圧で且つ高温の状態となる。従って、電界形成用の各電極と導電体との間で電流リークが発生し、この電流リークにより印加電圧が一気に低下する。
一方、図7では、電圧印加指令がONの時に第1電極26及び第2電極30a〜30hへの高電圧の印加が電圧印加指令に基づいて行われ、電圧印加指令がOFFの時に高電圧の印加が禁止される。例えば、t2〜t3の期間で電圧印加指令がONとなり、その電圧印加指令に伴い高電圧制御装置41において高電圧が生成され、各電極の印加電圧が図示の如く上昇する。これにより、燃焼室22内において電界が形成される。
要するに、前記図6で説明したとおり、排気TDC付近は最も電流リークが発生しやすい状態にあることから、少なくとも排気TDC付近での電圧印加を禁止すると良く、図7では、概ね排気行程と吸気行程とで電圧印加を禁止し、それ以外の期間で電圧印加を行うようにしている。なお、電流リークが最も発生しやすい排気TDC付近で電圧印加を禁止し、その後早期に電圧印加を開始する構成とすることで、印加電圧が所定の高電圧(例えば3kV程度)にまで上昇するまでに遅れが生じるシステムであっても、実際に高電圧を印加したい膨張行程において確実に高電圧を印加することができる。
次に、エンジンECU40による印加電圧の制御手順について詳しく説明する。本実施の形態では、筒内圧力、筒内温度及び空燃比に基づいて電流リークの発生条件を判定するが、この場合、筒内圧力は、吸気BDC(又は吸気バルブ閉時でも可)における吸気管圧力の検出値に基づいて推定される。吸入空気量に基づいて筒内圧力を推定することも可能である。また、筒内温度は、ポリトロープ変化に基づいて圧縮開始時の筒内圧力から推定される。より具体的には、吸気温の検出値Taを用いて圧縮開始筒内温度T1を算出し(T1=Ta+ΔT、例えばΔT=30℃)、更に、圧縮開始筒内温度T1から圧縮TDC筒内温度T2を算出する(T2=T1×ε(n-1)、εは圧縮比、nはポリトロープ指数)。この圧縮TDC筒内温度T2が筒内温度の推定値として用いられる。なお、バルブタイミングの変更により内部EGRが増加されるような場合には燃焼室22内の排気残留量が増え、それに起因して筒内温度が変化する。故に、この内部EGRの影響を考慮し、筒内温度の推定パラメータとして排気温を加えるようにしても良い。
図8は、印加電圧制御処理を示すフローチャートであり、本処理はエンジンECU40により各気筒の排気TDC毎に実行される。
図8において、先ずステップS101〜S103では、高電圧の印加条件が成立しているか否かを判別する。すなわち、ステップS101では、筒内圧力が所定の判定値Kpよりも高いか否かを判別し、ステップS102では、筒内温度が所定の判定値Ktよりも低いか否かを判別し、ステップS103では、空燃比が所定のリッチ判定値Krichよりもリッチでないか否かを判別する。ステップS101〜S103の何れかがNOとなる場合、ステップS104に進み、電圧印加を禁止する。すなわち、筒内圧力が所定の低圧レベルにある場合、筒内温度が所定の高温レベルにある場合、又は空燃比が所定のリッチレベルにある場合、第1電極26及び第2電極30a〜30hへの高電圧印加が禁止され、電界形成が行われない。
また、ステップS101〜S103が全てYESの場合、ステップS105に進み、筒内圧力、筒内温度及び空燃比の各条件に基づいて印加電圧を決定する。このとき、例えば、図9の(a)〜(c)の関係を用いて印加電圧を決定する。図9の(a)では、筒内圧力が低いほど、印加電圧を低くするような関係が定められており、図のA以下の領域は電圧印加の禁止域となっている(ステップS101の禁止条件に相当)。図9の(b)では、筒内温度が高いほど、印加電圧を低くするような関係が定められており、図のB以上の領域は電圧印加の禁止域となっている(ステップS102の禁止条件に相当)。更に、図9の(c)では、空燃比がリッチであるほど、印加電圧を低くするような関係が定められており、図のCよりもリッチ側の領域は電圧印加の禁止域となっている(ステップS103の禁止条件に相当)。
また、ステップS106では、筒内圧力、筒内温度及び空燃比の各条件に基づいて印加タイミングを決定する。このとき、例えば、図10の(a)〜(c)の関係を用いて印加タイミングを決定する。図10の(a)では、筒内圧力が低いほど、印加タイミングを遅くするような関係が定められている。図10の(b)では、筒内温度が高いほど、印加タイミングを遅くするような関係が定められている。更に、図10の(c)では、空燃比がリッチであるほど、印加タイミングを遅くするような関係が定められている。印加タイミングを遅らせることで、電流リークの発生が抑えられる。但し何れの場合にも、排気TDC付近の電圧印加禁止期間の後で電圧印加が開始されるようにして印加タイミングが決定される。
なお、上記の如く決定される印加タイミングは電圧印加の開始タイミングであって、終了タイミングは燃焼室22内での燃焼終了後であれば任意として良い(但し、終了タイミングを可変設定することも可能である)。
最後に、ステップS107では、前記の如く決定した印加電圧及び印加タイミングを電圧印加指令として高電圧制御装置41に対して出力する。そして、高電圧制御装置41では、電圧印加指令に基づいて第1電極26及び第2電極30a〜30hに高電圧が印加される。これにより、前記図7の(b)で説明したような電圧印加動作が実現できる。
以上詳述した本実施の形態によれば、高電圧印加時における電流リークの発生しやすさを表す判定パラメータ(筒内圧力、筒内温度及び空燃比)に基づいて電界形成用の各電極への印加電圧値及び印加タイミングを制御する構成としたため、燃焼室22内での電界形成時において電流リークの発生を抑制し、ひいては電流リークの発生に伴う燃焼不良や各種電気部品の動作不良等の諸問題を解消することができる。
また、少なくとも排気TDC付近の電圧印加禁止期間の後で電圧印加が開始されるようにして印加タイミングが決定されるため、電流リークが確実に抑制できる。
なお、本発明は上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施しても良い。
上記実施の形態では、筒内圧力、筒内温度及び空燃比に基づいて電流リークの発生条件を判定したが、このうち少なくとも何れか1つを用いて電流リークの発生条件を判定してもよい。また、電圧印加禁止条件(例えば前記図8のステップS101〜S103)のみを設ける構成としても良い。
上記実施の形態では、判定パラメータ(筒内圧力、筒内温度及び空燃比)に基づいて電界形成用の各電極への印加電圧値及び印加タイミングを制御する構成としたが、印加電圧値又は印加タイミングの何れか一方を制御する構成としても良い。
少なくとも排気TDCを含むその前後の所定期間で電圧印加を禁止することを条件に、高電圧の印加タイミングを固定とする構成としても良い。又は、少なくとも排気バルブ19が閉じた後に電圧印加を許可することを条件に、高電圧の印加タイミングを固定とする構成としても良い。かかる構成でも、電流リークの発生を抑制し、ひいては電流リークの発生に伴う燃焼不良や各種電気部品の動作不良等の諸問題を解消することができる。この場合、電流リークを抑制するために印加電圧を低くする必要もない。
排気行程に引き続く吸気行程において第1電極26及び第2電極30a〜30hへの電圧印加を禁止する構成、或いは、膨張行程でのみ、又は圧縮行程及び膨張行程でのみ第1電極26及び第2電極30a〜30hへの電圧印加を許可する構成とすることも可能である。
エンジン10に設けた第1電極26及び第2電極30a〜30hの構成を変更することも可能である。例えば、第1電極26を点火プラグ23に一体に設ける構成に代えて、点火プラグ以外に設ける構成であっても良い。また、第1電極26を複数設けることも可能である。更に、燃焼室22を囲むようにして8個の第2電極30a〜30hを均等配置した構成に代えて、第2電極を1つのみ設ける構成としても良い。
発明の実施の形態におけるエンジン構成を示す断面図である。 点火プラグの先端構造を示す正面図である。 第2電極の構造を示す図である。 第1電極及び第2電極の配置を示す平面模式図である。 電界形成のための制御システムの構成を示す説明図である。 実機での筒内圧力及び印加電圧の計測結果を示すタイムチャートである。 実機での筒内圧力及び印加電圧の計測結果を示すタイムチャートである。 印加電圧制御処理を示すフローチャートである。 印加電圧を決定するための特性図である。 印加タイミングを決定するための特性図である。
符号の説明
10…エンジン、19…排気バルブ、22…燃焼室、26…第1電極、30a〜30h…第2電極、40…エンジンECU、41…高電圧制御装置。

Claims (17)

  1. 内燃機関の燃焼室内に電界を形成するために設けられる電界形成部材と、該電界形成部材に電圧を印加する電圧印加手段とを備えた内燃機関の制御装置において、
    前記電圧印加手段の電圧印加時における電流リークの発生しやすさを表す判定パラメータを取得するパラメータ取得手段と、
    前記判定パラメータに基づいて前記電界形成部材への電圧印加状態を制御する印加電圧制御手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記判定パラメータとして燃焼室内の圧力を推定する手段を備え、
    前記印加電圧制御手段は、前記推定した燃焼室内の圧力に基づいて前記電界形成部材への電圧印加状態を制御する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記印加電圧制御手段は、前記推定した燃焼室内の圧力が低いほど前記電界形成部材への印加電圧値を小さくする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記印加電圧制御手段は、前記推定した燃焼室内の圧力が所定レベル以下であれば、前記電界形成部材への電圧印加を禁止する請求項2又は3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記印加電圧制御手段は、前記推定した燃焼室内の圧力に基づいて前記電界形成部材への電圧印加タイミングを決定する請求項2乃至4の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記判定パラメータとして燃焼室内の温度を推定する手段を備え、
    前記印加電圧制御手段は、前記推定した燃焼室内の温度に基づいて前記電界形成部材への電圧印加状態を制御する請求項1乃至5の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記印加電圧制御手段は、前記推定した燃焼室内の温度が高いほど前記電界形成部材への印加電圧値を小さくする請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記印加電圧制御手段は、前記推定した燃焼室内の温度が所定レベル以上であれば、前記電界形成部材への電圧印加を禁止する請求項6又は7に記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記印加電圧制御手段は、前記推定した燃焼室内の温度に基づいて前記電界形成部材への電圧印加タイミングを決定する請求項6乃至8の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記判定パラメータとして、内燃機関に供給される混合気の空燃比を検出する手段を備え、
    前記印加電圧制御手段は、前記検出した空燃比に基づいて前記電界形成部材への電圧印加状態を制御する請求項1乃至9の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
  11. 前記印加電圧制御手段は、前記検出した空燃比がリッチであるほど前記電界形成部材への印加電圧値を小さくする請求項10に記載の内燃機関の制御装置。
  12. 前記印加電圧制御手段は、前記検出した空燃比が所定のリッチレベルにあれば、前記電界形成部材への電圧印加を禁止する請求項10又は11に記載の内燃機関の制御装置。
  13. 前記印加電圧制御手段は、前記検出した空燃比に基づいて前記電界形成部材への電圧印加タイミングを決定する請求項10乃至12の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
  14. 内燃機関の燃焼室内に電界を形成するために設けられる電界形成部材と、該電界形成部材に電圧を印加する電圧印加手段とを備えた内燃機関の制御装置において、
    少なくとも排気上死点を含むその前後の所定期間で前記電界形成部材への電圧印加を禁止することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  15. 内燃機関の燃焼室内に電界を形成するために設けられる電界形成部材と、該電界形成部材に電圧を印加する電圧印加手段とを備えた内燃機関の制御装置において、
    内燃機関の燃焼に合わせて前記電界形成部材への電圧印加を許可及び禁止する手段を有し、排気行程で前記電界形成部材への電圧印加を禁止し、少なくとも排気バルブが閉じた後に電圧印加を許可することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  16. 排気行程に引き続く吸気行程において前記電界形成部材への電圧印加を禁止する請求項14又は15に記載の内燃機関の制御装置。
  17. 前記燃焼室内での燃焼開始後における膨張行程でのみ、又は圧縮行程及び膨張行程でのみ前記電界形成部材への電圧印加を許可する請求項14又は15に記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008121489A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP2014506666A (ja) * 2011-01-24 2014-03-17 クリアサイン コンバスチョン コーポレイション 電界を燃焼容積に印加するシステム及び装置
JP2015187418A (ja) * 2014-03-27 2015-10-29 ダイハツ工業株式会社 内燃機関

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