JP2008121447A - 燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジンの要求トルクQ及び回転速度Neに応じた燃料噴射量を演算する燃料噴射量演算手段26Aと、空燃比センサ22により検出された排気中の空気過剰率λが1に近づくように、燃料噴射量を増減補正する補正量を演算する補正量演算手段26Bと、補正上限値及び下限値で画定される範囲内で、補正量に基づいて燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段26Cと、補正された燃料噴射量に基づいて燃料噴射装置28を制御する燃料噴射制御手段26Dと、補正量の移動平均に基づいて補正上限値及び下限値を適宜更新する制限値更新手段26Eと、を含んで燃料噴射制御装置を構成する。
【選択図】図1
Description
請求項3記載の発明では、前記制限値更新手段は、前記補正上限値及び下限値に対して、前記補正量の移動平均から補正上限値及び下限値の中間値を減算した値を加算することで、前記補正上限値及び下限値を更新することを特徴とする。
請求項5記載の発明では、前記補正上限値及び下限値は、不揮発性メモリに記憶されることを特徴とする。
請求項6記載の発明では、前記エンジン運転状態は、エンジンの要求トルク及び回転速度であることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、補正上限値及び下限値に対して、補正量の移動平均から補正上限値及び下限値の中間値を減算した値を加算することで、補正上限値及び下限値が更新される。このため、極めて簡単な処理により、補正上限値及び下限値が更新され、更新処理に係る制御負荷の増大を抑制することができる。
請求項5記載の発明によれば、補正上限値及び下限値が不揮発性メモリに記憶されるため、コントロールユニットへバックアップ電源を供給する必要がなく、バッテリ消耗などを防止することができる。
請求項7記載の発明によれば、要求トルクとして、アクセルペダルの操作量、吸気負圧及び吸気流量のいずれか1つを利用することで、運転者の意図に沿った燃料噴射量を演算することができる。
図1は、圧縮天然ガスを燃料とするエンジンを前提として、本発明に係る燃料噴射制御装置を具現化した全体構成を示す。
エンジン10の吸気通路12には、吸気流通方向に沿って、少なくとも、図示しないエアクリーナ,圧縮天然ガスを吸気に向けて噴射供給する燃料噴射ノズル14,アクセルペダルと連動して開閉動作するスロットル弁16が夫々配設される。また、吸気通路12には、スロットル弁16を迂回するバイパス通路12Aが併設され、ここに、アイドル時の吸気流量を増減制御するアイドル制御弁18が配設される。一方、エンジン10の排気通路20には、排気流通方向に沿って、少なくとも、排気中の空気過剰率λ(空燃比/理論空燃比)を広域に検出する空燃比センサ22(空燃比検出手段),排気を浄化する三元触媒24が夫々配設される。ここで、空燃比センサ22としては、空気過剰率λに限らず、空気Aと燃料Fとの比率を示す空燃比A/Fを検出するものであってもよい。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様)では、要求トルクQを読み込む。
ステップ2では、回転速度Neを読み込む。
ステップ3では、要求トルクQ及び回転速度Neに応じた燃料噴射量Tpを演算する。なお、燃料噴射量Tpとしては、冷却水温度,バッテリ電圧などに応じて適宜補正したものを用いることが望ましい。
ステップ11では、空気過剰率λを読み込む。
ステップ12では、空気過剰率λが1に近づくようにすべく、即ち、空燃比が理論空燃比に近づくようにすべく、燃料噴射量Tpを増減補正するための補正量Corを演算する。
ステップ13では、補正量Corが補正上限値より大であるか否かを判定する。ここで、補正上限値は、燃料噴射量Tpの過度な増量補正によりエンジン運転が不安定になることを防止すべく、補正量Corの上限を規制するものであって、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリに記憶される。そして、補正量Corが補正上限値より大であればステップ14へと進み(Yes)、補正量Corに補正上限値を設定する。一方、補正量Corが補正上限値以下であればステップ15へと進む(No)。
ステップ21では、補正量Corに基づいて燃料噴射量Tpを補正する。
ステップ22では、補正した燃料噴射量Tpに基づいて燃料噴射装置28を制御する。
図5は、制限値更新手段26Eで実行される制限値更新処理を示す。
ステップ32では、補正上限値及び下限値の中間値(平均値)TLMを演算する。
ステップ33では、移動平均Δから中間値TLMを減算した減算値の絶対値が所定値より大であるか否かを判定する。ここで、所定値は、圧縮天然ガスの組成が変化したか否かを判定するための閾値であって、例えば、同一組成の圧縮天然ガスを燃料として使用したとき、演算精度などを考慮しても通常取り得ない偏差に設定される。そして、減算値の絶対値が所定値より大であればステップ34へと進む一方(Yes)、減算値の絶対値が所定値以下であればステップ31へと戻る(No)。
かかる燃料噴射制御装置によれば、エンジン始動後所定時間ごとに、要求トルクQ及び回転速度Neに応じた燃料噴射量Tpが演算されると共に、空燃比センサ22により検出された空気過剰率λに応じた補正量Corが演算される。そして、補正量Corに基づいて燃料噴射量Tpが補正された後、その燃料噴射量Tpに基づいて燃料噴射装置28が制御される。このとき、燃料噴射量Tpの補正は、補正上限値及び下限値により画定される範囲内に制限されるため、過度な補正によりエンジン運転が不安定になることが防止される。
なお、本発明は、圧縮天然ガスを燃料とするエンジンに限らず、ガソリンを燃料とするエンジンにも適用可能であることはいうまでもない。
22 空燃比センサ
26 コントロールユニット
26A 燃料噴射量演算手段
26B 補正量演算手段
26C 燃料噴射量補正手段
26D 燃料噴射制御手段
26E 制限値更新手段
28 燃料噴射装置
Claims (7)
- エンジン運転状態に応じた燃料噴射量を演算する燃料噴射量演算手段と、
排気中の空燃比を検出する空燃比検出手段と、
前記空燃比検出手段により検出された空燃比が目標空燃比に近づくように、燃料噴射量を増減補正する補正量を演算する補正量演算手段と、
補正上限値及び下限値で画定される範囲内で、前記補正量演算手段により演算された補正量に基づいて、前記燃料噴射量演算手段により演算された燃料噴射量を補正する燃料噴射量補正手段と、
前記燃料噴射量補正手段により補正された燃料噴射量に基づいて、燃料噴射装置を制御する燃料噴射制御手段と、
前記補正量演算手段により演算された補正量の移動平均に基づいて、前記補正上限値及び下限値を更新する制限値更新手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする燃料噴射制御装置。 - 前記制限値更新手段は、前記補正量の移動平均と補正上限値及び下限値の中間値との偏差が所定値より大となったときに、前記補正上限値及び下限値を更新することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射制御装置。
- 前記制限値更新手段は、前記補正上限値及び下限値に対して、前記補正量の移動平均から補正上限値及び下限値の中間値を減算した値を加算することで、前記補正上限値及び下限値を更新することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料噴射制御装置。
- 前記制限値更新手段は、エンジン始動後における補正量の移動平均に基づいて、前記補正上限値及び下限値を更新することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の燃料噴射制御装置。
- 前記補正上限値及び下限値は、不揮発性メモリに記憶されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の燃料噴射制御装置。
- 前記エンジン運転状態は、エンジンの要求トルク及び回転速度であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の燃料噴射制御装置。
- 前記要求トルクは、アクセルペダルの操作量、吸気負圧及び吸気流量のいずれか1つであることを特徴とする請求項6記載の燃料噴射制御装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012176270A1 (ja) * | 2011-06-20 | 2012-12-27 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関の制御装置 |
JP2015209762A (ja) * | 2014-04-23 | 2015-11-24 | 株式会社ケーヒン | エンジン制御システム |
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JPH02185634A (ja) * | 1989-01-09 | 1990-07-20 | Nissan Motor Co Ltd | アルコール内燃機関の空燃比制御装置 |
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2006
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