JP4366719B2 - 内燃機関の発電制御装置 - Google Patents

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本発明は、排出ガス中の窒素酸化物(以下「NOx」と表記する)を浄化するNOx触媒を搭載する内燃機関の発電制御装置に関する発明である。
車両に搭載された発電機の制御は、バッテリの残充電量を監視して、バッテリが充電不足とならないように発電機の制御電流(界磁電流)を制御して発電量を制御するようにしたものが多い(特許文献1,2参照)。
この発電機は、内燃機関(エンジン)の動力で駆動されて発電するため、発電時には、発電機を駆動する負荷に応じて燃料が余分に消費されることになる。そこで、発電時の燃料消費量が少なくなる領域でのみ、発電機の発電を行うようにしたものがある(特許文献3参照)。
また、近年、燃費向上を目的として、空燃比をストイキ(理論空燃比)よりもリーン側に制御してリーン燃焼させる筒内噴射式エンジンやリーンバーンエンジンが実用化されている。これらのリーン燃焼を行うエンジンは、一般的なエンジンよりもNOxの排出量が多くなるため、特許文献4(特開2004−232477号公報)に示すように、排気管にNOx吸蔵還元型の触媒であるNOx触媒を設置することが多い。このNOx触媒は、排出ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸蔵し、空燃比がリッチになったときに吸蔵NOxを還元浄化して放出する特性を持っている。
特開2000−4502号公報 特開2001−78365号公報 特表平6−505619号公報 特開2004−232477号公報
ところで、上述した筒内噴射式エンジンやリーンバーンエンジンでは、発電機の発電量が多くなるほど、内燃機関にかかる発電機の負荷が増加して、内燃機関から排出されるNOxが増加するという関係がある。
上述したように、従来の発電機の制御は、バッテリの残充電量の確保や燃料消費量低減を目標として行われていたため、発電の負荷によってNOx排出量がNOx触媒の浄化能力を超えて増加することがあり、発電によるNOx排出量の増加が問題となっていた。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、必要な発電量を確保しつつ、内燃機関からのNOx排出量がNOx触媒の吸蔵能力を超えないように発電量を制御することがきる内燃機関の発電制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1〜12に係る発明は、内燃機関の排出ガスの空燃比がリーンの時に排出ガス中の窒素酸化物(以下「NOx」と表記する)を吸蔵し、該空燃比がリッチの時に吸蔵NOxを還元浄化して放出するNOx触媒と、内燃機関の動力で駆動される発電機と、前記発電機で発電した電力が充電されるバッテリと、前記発電機の発電量を制御する発電制御手段とを備えた内燃機関の発電制御装置において、前記NOx触媒のNOx吸蔵量を演算するNOx吸蔵量演算手段を備え、前記発電制御手段は、前記NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量に基づいて前記発電機の発電量を制御することを共通の技術的特徴としている。このようにすれば、必要な発電量を確保しつつ、内燃機関からのNOx排出量がNOx触媒の吸蔵能力を超えないように発電量を制御することができる。
更に、請求項1に係る発明では、内燃機関運転中に発電機の発電を実行した場合のNOx排出量と発電機の発電を停止した場合のNOx排出量とを予測して両者の差分から発電によるNOx増加量を予測するNOx予測手段を備え、前記NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量の他に、少なくとも前記NOx予測手段で予測した発電によるNOx増加量を考慮して発電機の発電量を制御するようにしている。このようにすれば、例えば、請求項のように、NOx吸蔵量が多い時に発電によるNOx増加量が少なくなるように発電機の発電量を制御するという発電制御が可能となり、NOx吸蔵量に応じて発電によるNOx増加量も制御することができる。
また、請求項3,4のように、内燃機関運転中に前記発電機の発電を実行した場合の燃料消費量と前記発電機の発電を停止した場合の燃料消費量とを予測して両者の差分から発電による燃料消費量増加分を予測する燃料消費量予測手段を備え、NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量の他に、少なくとも前記燃料消費量予測手段で予測した発電による燃料消費量増加分を考慮して発電機の発電量を制御するようにしても良い。このようにすれば、NOx排出量がNOx触媒の吸蔵能力を超えないように発電量を制御しながら、燃料消費量も低減することができる。
この場合、発電による燃料消費量増加分が少ない領域では、NOx排出量が増加する傾向があるため、請求項5のように、NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量が少ない時に、燃料消費量予測手段で予測した発電による燃料消費量増加分が少なくなるように発電機の発電量を制御するようにしても良い。これにより、NOx吸蔵量が少ない領域を有効に使用してNOx排出量がNOx触媒の吸蔵能力を超えないように発電量を制御しながら、燃料消費量も低減することができる。
また、請求項6,7のように、バッテリの残充電量を判定する残充電量判定手段を備え、この残充電量判定手段で判定したバッテリの残充電量に基づいて前記NOx吸蔵量による発電制御よりもバッテリの充電を優先させるべきか否かを判定し、バッテリの充電を優先させるべきと判定したときに、前記NOx吸蔵量による発電制御を解除して発電機の発電量を制御するようにすると良い。このようにすれば、バッテリの残充電量に余裕が少なくなってきたときには、NOx吸蔵量による発電制御を解除して、速やかにバッテリの残充電量を適正レベルに回復させるように発電機の発電量を制御することが可能となり、バッテリが充電不足に陥る事態を未然に回避することができる。
この場合、請求項のように、残充電量判定手段は、バッテリの所定の充電量(例えば満充電量)からの放電量に基づいてバッテリの残充電量を判定するようにしても良い。ここで、放電量は、バッテリから放電される電流を電流センサ等で検出して、その検出値を積算して求めれば良い。
或は、請求項のように、バッテリの満充電量に対する現在の充電量の割合(%)に基づいてバッテリの残充電量を判定するようにしても良いし、請求項10のように、バッテリの残充電量を絶対量(Ah)で判定するようにしても良い。いずれの方法で残充電量を判定しても、充放電収支を確保できるように発電機の発電量を制御できる。
また、請求項11,12のように、消費電力を判定する消費電力判定手段を備え、この消費電力判定手段で判定した消費電力に基づいて前記NOx吸蔵量による発電制御よりも発電機の発電を優先させるべきか否かを判定し、発電機の発電を優先させるべきと判定したときに、前記NOx吸蔵量による発電制御を解除して発電機の発電量を制御するようにすると良い。このようにすれば、消費電力が多い時には、NOx吸蔵量による発電制御を解除して、バッテリが放電過多とならないように発電機の発電量を制御することが可能となり、バッテリが充電不足に陥る事態を未然に回避することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した5つの実施例1〜5を説明する。
本発明をリーンバーンエンジンに適用した実施例1を図1乃至図11に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側には、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、スロットルバルブ15とスロットル開度を検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。
更に、スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク17が設けられ、このサージタンク17に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられている。また、サージタンク17には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。
一方、エンジン11の排気管21(排気通路)の途中には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を浄化する三元触媒22とNOx触媒23(NOx吸蔵還元型の触媒)が直列に設置されている。この場合、NOx触媒23の上流側に配置された三元触媒22は、始動時に早期に暖機が完了して始動時の排気エミッションを低減するように比較的小容量に形成されている。一方、下流側のNOx触媒23は、排出ガスの空燃比がリーンのときにNOxを吸蔵し、空燃比がリッチになったときに吸蔵NOxを還元浄化して放出する。このNOx触媒23は、排出ガス中のNOx量が多くなる高負荷域でも、NOxを十分に吸蔵できるように比較的大容量に形成されている。
また、三元触媒22の上流側には、排出ガスの空燃比に応じたリニアな空燃比信号を出力する空燃比センサ24が設けられ、三元触媒22の下流側とNOx触媒23の下流側には、それぞれ排出ガスの空燃比がストイキ(理論空燃比)に対してリッチかリーンかによって出力電圧が反転する酸素センサ25,26又は空燃比センサが設けられている。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ27や、エンジン回転速度を検出するクランク角センサ28が取り付けられている。これら各種のセンサ出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)29に入力される。
図2に示すように、ECU29は、バッテリ32からキースイッチ33を介して電源が供給され、エンジン運転中に点火装置34の点火動作と燃料噴射弁20の噴射動作を制御すると共に、発電機36(オルタネータ)の発電量を制御する発電制御手段として機能する。
更に、このECU29は、バッテリ32の残充電量を判定する残充電量判定手段としても機能する。このバッテリ32の残充電量は、バッテリ32の所定の充電量(例えば満充電量)からの放電量(Ah)に基づいて判定したり、バッテリ32の満充電量に対する現在の充電量の割合(%)、つまり充電割合SOCに基づいて判定したり、バッテリの残充電量を絶対量(Ah)で判定するようにしても良い。バッテリ32の放電量(Ah)や充電量(Ah)は、電流センサ37で検出したバッテリ32の充放電電流を積算して求めれば良い。或は、バッテリ32の開放端子電圧と充電割合SOCとの関係を表すマップを参照して、現在のバッテリ32の開放端子電圧を電圧センサ等で検出して、現在の開放端子電圧に応じた充電割合SOCを算出するようにしても良い。勿論、バッテリ32の充放電電流積算値と開放端子電圧の両方に基づいて充電割合SOCを算出するようにしても良い。
また、ECU29は、空燃比をストイキ(理論空燃比)よりもリーン側に制御してリーン燃焼させるリーン燃焼運転を実行すると共に、このリーン燃焼運転中に間欠的にリッチ化制御に切り換えることで、リーン燃焼運転中にNOx触媒23に吸蔵したNOxを、リッチ化制御により還元浄化して放出する。更に、ECU29は、エンジン運転中に後述する図4のNOx吸蔵量演算ルーチンを所定周期で実行することで、NOx触媒23のNOx吸蔵量を演算すると共に、エンジン運転中に後述する図5及び図6の発電制御ルーチンを所定周期で実行することで、発電機36の単位発電量当たりのNOx増加量CEMを演算し、NOx触媒23のNOx吸蔵量と単位発電量当たりのNOx増加量CEMとに基づいて発電機36の発電量を制御するようにしている。
ここで、発電機36の単位発電量当たりのNOx増加量CEMの算出方法について説明する。図3は、排出ガスの代表的な有害成分であるNOxの排出量とエンジン運転条件との関係を示す図である。図3に示すように、NOx排出量は、エンジン回転速度とエンジントルクによって変化する。NOx排出量は、エンジントルクに応じて曲線的に変化するため、エンジン回転速度が一定の場合は、エンジントルクの増加量に対して、NOx排出量の増加幅が大きい条件と小さい条件がある。例えば、発電機36で一定量の発電を実施した場合、発電によりエンジントルクに発電機36によるトルクが付加され、エンジンの動作点が変わるため、NOx排出量は、発電量により変化する。
そこで、本実施例1では、発電機36の単位発電量当たりのNOx増加量CEMを下記式で算出して、これを発電機36の制御に反映させる。
CEM(g/skW) =(発電時NOx排出量−非発電時NOx排出量)/発電量
ここで、発電時NOx排出量(g/s) は、エンジン運転中に発電機36の発電を実行した場合のNOxの排出量であり、非発電時NOx排出量(g/s) は、発電機36の発電を停止した場合のNOxの排出量である。
ECU29は、後述する図5及び図6の発電制御ルーチンを所定周期で実行することで、NOx触媒23のNOx吸蔵量が多い時に、発電機36の単位発電量当たりのNOx増加量CEMが少なくなるように発電機36の発電量を制御し、NOx触媒23のNOx吸蔵量が少ない時に、単位発電量当たりのNOx増加量CEMが多くなるように発電機36の発電量を制御する。
以下、ECU29によって実行される図4乃至図6、図11の各ルーチンの処理内容を説明する。
[NOx吸蔵量演算ルーチン]
図4のNOx吸蔵量演算ルーチンは、エンジン運転中に所定周期(例えば8ms周期)で実行され、特許請求の範囲でいうNOx吸蔵量演算手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、現在の運転条件(例えばエンジン回転速度、吸入空気量、NOx触媒温度、空燃比等)を読み込む。この後、ステップ102に進み、現在の運転条件から現在のエンジントルクを算出した後、ステップ103に進み、現在の運転条件に基づいてエンジン11からの現在のNOx排出量を算出する。
この後、ステップ104に進み、排出ガスの空燃比をリッチ化するリッチ化制御中であるか否かを判定し、リッチ化制御中であれば、NOx触媒23に吸蔵されていたNOxが還元浄化されて放出されたと判断して、ステップ105に進み、NOx吸蔵量の演算値を「0」にリセットする。
これに対して、上記ステップ104で、リッチ化制御中でない(つまりリーン燃焼運転中である)と判定されれば、ステップ106に進み、前回のNOx吸蔵量と今回のNOx排出量とNOx触媒温度とに基づいて今回のNOx吸蔵率(今回のNOx排出量のうちのNOx触媒23に吸蔵される割合)を算出する。この後、ステップ107に進み、前回のNOx吸蔵量と今回のNOx排出量とNOx吸蔵率とを用いて、現在のNOx吸蔵量を次式により算出する。
現在のNOx吸蔵量=前回NOx吸蔵量+今回NOx排出量×NOx吸蔵率
ここで、「今回NOx排出量×NOx吸蔵率」は、前回から現在(今回)までのNOx吸蔵量増加分に相当する。
[発電制御ルーチン]
図5及び図6の発電制御ルーチンは、エンジン運転中に所定周期(例えば8ms周期)で実行され、特許請求の範囲でいう発電制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ200で、現在の運転条件(例えばエンジン回転速度、吸入空気量、要求発電量等)を読み込む。ここで、要求発電量は、例えば現在のバッテリ充電割合SOCと目標充電割合(目標SOC)との偏差に基づいて算出される。
この後、ステップ201に進み、現在の運転条件から現在のエンジントルクを算出した後、ステップ202に進み、現在の運転条件から現在のNOx排出量を算出する。この後、ステップ203に進み、現在の発電量から発電量(発電トルク)が変化した場合の発電量に応じたNOx排出量を算出する。図7は、2種類の運転条件1,2の場合について、それぞれ、現在の発電量から発電量(発電トルク)が変化した場合の発電量に応じたNOx排出量の一例を示している。
そして、次のステップ204で、現在の運転条件(例えばエンジントルクとエンジン回転速度)に応じたNOx排出量ガード(図8参照)を設定する。このNOx排出量ガードは、NOx触媒23に流入するNOx量に対してNOx触媒23で浄化可能又は吸蔵可能なNOx排出量を考慮して算出される。
この後、ステップ206に進み、現在のNOx吸蔵量に応じてNOx排出量ガードを補正する。この補正処理では、まず、最大NOx吸蔵量に対する現在のNOx吸蔵量の比率(NOx吸蔵量比)を算出すると共に、図9のNOx排出量ガード補正係数算出マップを参照して、現在のNOx吸蔵量比に応じたNOx排出量ガード補正係数を算出し、このNOx排出量ガード補正係数をNOx排出量ガードに乗算することで、現在のNOx吸蔵量に応じてNOx排出量ガードを補正する。
図9のNOx排出量ガード補正係数算出マップは、NOx吸蔵量比が所定値α以下の領域では、NOx排出量ガード補正係数が1(つまりNOx排出量ガードを補正しない状態)に設定され、NOx吸蔵量比が所定値α以上の領域では、NOx吸蔵量比が大きくなるほど(NOx吸蔵量が多くなるほど)、NOx排出量ガード補正係数が小さくなるように設定されている。これにより、NOx吸蔵量比が所定値α以上の領域では、NOx吸蔵量比が大きくなるほど(NOx吸蔵量が多くなるほど)、NOx排出量ガードが小さくなるように補正される。
この後、ステップ206に進み、後述する図11のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンによってセット/リセットされるNOx排出量ガード禁止フラグがNOx排出量ガードの禁止を意味する「1」であるか否かを判定し、その判定結果に応じて、次のステップ207又は208で、運転条件毎に定められたNOx排出量から発電トルクの増減が許容される発電トルク増減量の下限ガードと上限ガードを次のようにして設定する(図10参照)。
NOx排出量ガード禁止フラグが「1」で、NOx排出量ガードが禁止されている場合は、NOx排出量の制限よりもバッテリ32の充電を優先させるべきと判断して、ステップ207に進み、発電トルク増減量の下限値を規制する発電トルク増減量下限ガードを次式により算出する。
発電トルク増減量下限ガード=発電無しエンジントルク−現在エンジントルク
NOx排出量ガードが禁止されている時の発電トルク増減量下限ガードは、全く発電しない場合のエンジントルクの減少量に相当する。
また、上記ステップ207では、発電トルク増減量の上限値を規制する発電トルク増減量上限ガードを次式により算出する。
発電トルク増減量上限ガード
=発電無しエンジントルク+要求発電トルク−現在エンジントルク
NOx排出量ガードが禁止されている時の発電トルク増減量上限ガードは、要求発電量に応じた発電を行う場合のエンジントルクの増加量に相当する。
これに対して、NOx排出量ガード禁止フラグが「0」で、NOx排出量ガードが許可されている場合には、発電によるNOx排出量を図10に示すNOx排出量ガード以下に制限するために、ステップ208に進み、発電トルク増減量の下限値を規制する発電トルク増減量下限ガードと、発電トルク増減量の上限値を規制する発電トルク増減量上限ガードをそれぞれ設定する。この場合、NOx吸蔵量が多くなるほど、NOx排出量ガードが小さくなるため、NOx吸蔵量が多くなるほど、発電トルク増減量上限ガードが小さくなる。
以上のようにして、ステップ207又は208で発電トルク増減量下限ガードと発電トルク増減量上限ガードを設定した後、ステップ209に進み、上記ステップ201で算出した現在のエンジントルクに上記ステップ207又は208で設定した発電トルク増減量上限ガードを加算して発電時エンジントルクを求める。
発電時エンジントルク=現在エンジントルク+発電トルク増減量上限ガード
この発電時エンジントルクは、発電機36の発電を実行した場合のエンジントルクに相当する。
この後、ステップ210に進み、現在のエンジントルクから上記ステップ207又は208で設定した発電トルク増減量下限ガードを差し引いて非発電時トルクを求める。
非発電時エンジントルク=現在エンジントルク−発電トルク増減量下限ガード
この非発電時エンジントルクは、発電機36の発電を停止した場合のエンジントルクに相当する。
この後、図6のステップ211に進み、現在のエンジン回転速度と非発電時エンジントルクに応じた非発電時NOx排出量(g/s) を図3と同様のNOx排出量算出マップにより算出する。この非発電時NOx排出量は、発電機36の発電を停止した場合の排出ガスNOxの排出量に相当する。NOx排出量の算出マップは、定常運転条件におけるNOxの排出量を予め計測して設定しておけば良い。
この後、ステップ212に進み、現在のエンジン回転速度と発電時エンジントルクに応じた発電時NOx排出量(g/s) を図3と同様のNOx排出量算出マップにより算出する。この発電時NOx排出量は、発電機36の発電を実行した場合の排出ガスNOxの排出量に相当する。
この後、ステップ213に進み、発電時NOx排出量(g/s) と非発電時NOx排出量(g/s) との差分を現在の発電量(kW)で割り算して、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEM(g/skW) を求める。
CEM(g/skW) =(発電時NOx排出量−非発電時NOx排出量)/発電量
以上説明したステップ211〜213の処理は、特許請求の範囲でいうNOx予測手段としての役割を果たす。
この後、ステップ214に進み、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMを所定値と比較して、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが所定値以下であれば、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが少ない領域と判断して、ステップ215に進み、現在の発電トルクに上記ステップ207又は208で設定した発電トルク増減量上限ガードを加算して目標発電トルクを求める。
目標発電トルク=現在発電トルク+発電トルク増減量上限ガード
これに対して、上記ステップ214で、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが所定値を超えていると判定されれば、ステップ216に進み、現在の発電トルクに上記ステップ207又は208で設定した発電トルク増減量下限ガードを加算して目標発電トルクを求める。
目標発電トルク=現在発電トルク+発電トルク増減量上限ガード
以上のようにして、上記ステップ215又は216で目標発電トルクを算出した後、ステップ217に進み、目標発電トルクを発電指示値に変換して出力し、発電機36の界磁コイルに発電指示値に応じた制御電流を流して発電させる。これにより、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが所定値以下であれば、発電トルク増減量上限ガードにて発電して発電量を増加させ、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが所定値を超えれば、発電トルク増減量下限ガードにて発電して単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMを減少させる。
[NOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチン]
図11のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンは、エンジン運転中に所定周期(例えば8ms周期)で実行され、次のようにしてNOx排出量ガード禁止フラグがセット/リセットされる。本ルーチンが起動されると、まずステップ301で、図示しない消費電力算出ルーチン(消費電力判定手段)で算出した現在の車両の消費電力を読み込み、次のステップ302で、この消費電力が所定値未満であるか否かを判定し、消費電力が所定値以上であれば、ステップ306に進み、NOx排出量ガード禁止フラグを「1」にセットする。これにより、消費電力が所定値以上になったときに、NOx排出量ガードが禁止(解除)される。
これに対して、上記ステップ302で、消費電力が所定値未満と判定されれば、ステップ303に進み、図示しないバッテリSOC算出ルーチン(残充電量判定手段)で算出した現在のSOC(充電割合)を読み込む。このSOCは、バッテリ32の満充電量に対する現在の充電量の割合(%)である。
そして、次のステップ304で、現在のSOCが目標SOCを含む所定範囲内であるか否かを判定する。その結果、現在のSOCが所定範囲内と判定されれば、現在のSOCに余裕があると判断して、ステップ305に進み、NOx排出量ガード禁止フラグをNOx排出量ガードの許可を意味する「0」にセットし、現在のSOCが所定範囲外と判定されれば、ステップ306に進み、NOx排出量ガード禁止フラグをNOx排出量ガードの禁止(解除)を意味する「1」にセットする。これにより、現在のSOCが所定範囲外となったときに、NOx排出量ガードが禁止(解除)される。
以上説明した本実施例1では、エンジン運転中に、所定周期でNOx触媒23のNOx吸蔵量を演算して、NOx吸蔵量に応じてNOx排出量ガードを補正し、これを発電トルク増減量の上限ガードと下限ガードに反映させることで、NOx吸蔵量に応じて発電機36の発電トルクひいては発電量を制御するようにしたので、必要な発電量を確保しつつ、エンジン11からのNOx排出量がNOx触媒23の吸蔵能力を超えないように発電量を制御することができる。しかも、NOx吸蔵量が多くなるほど、発電によるNOx増加量が少なくなるように発電機36の発電量を制御するという発電制御が可能となり、NOx吸蔵量に応じて発電によるNOx増加量も制御することができる。
更に、本実施例1では、エンジン運転中に、所定周期で単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMを演算し、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが所定値以下であれば、発電トルク増減量上限ガードにて発電して発電量を増加させ、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが所定値を超えれば、発電トルク増減量下限ガードにて発電して単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMを減少させるようにしたので、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMを適正範囲に制御しながら、NOx排出量がNOx触媒23の吸蔵能力を超えないように発電量を制御することができる。
また、本実施例1では、車両の消費電力とバッテリ32のSOC(充電割合)に基づいてNOx吸蔵量によるNOx排出量のガード処理よりも発電機36の発電を優先させるべきか否かを判定し、発電機36の発電を優先させるべきと判定したときに、NOx吸蔵量によるNOx排出量のガード処理を解除して発電機36の発電量を制御するようにしたので、消費電力が多いときやバッテリ32のSOCの余裕が少なくなってきたときには、NOx吸蔵量によるNOx排出量のガード処理を解除して、バッテリ32が放電過多とならないように発電機36の発電量を制御することが可能となり、バッテリ32が充電不足に陥る事態を未然に回避することができる。
図11のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンでは、バッテリ32の残充電量をバッテリ32の満充電量に対する現在の充電量の割合SOC(%)で判定するようにしたが、図12のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンでは、バッテリ32の残充電量をバッテリ32の所定の充電量(例えば満充電量)からの放電量に基づいて判定するようにしている。
図12のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンでは、ステップ301、302の処理により消費電力が所定値未満と判定されれば、ステップ303aに進み、バッテリ32の所定の充電量(例えば満充電量)からの放電量(Ah)を算出する。この放電量(Ah)は、電流センサ17で検出したバッテリ32の放電電流を積算して求めれば良い。
この後、ステップ304aに進み、現在の放電量(Ah)が所定範囲内であるか否かを判定する。その結果、現在の放電量(Ah)が所定範囲内と判定されれば、現在のバッテリ32の残充電量に余裕があると判断して、ステップ305に進み、NOx排出量ガード禁止フラグをNOx排出量ガードの許可を意味する「0」にセットし、現在の放電量(Ah)が所定範囲外と判定されれば、ステップ306に進み、NOx排出量ガード禁止フラグをNOx排出量ガードの禁止を意味する「1」にセットする。これにより、現在の放電量(Ah)が所定範囲外となったときに、NOx排出量ガードが禁止(解除)される。その他の処理は、図11のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンと同じである。
図13のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンでは、バッテリ32の残充電量を絶対量(Ah)で判定するようにしている。
図13のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンでは、ステップ301、302の処理により消費電力が所定値未満と判定されれば、ステップ303bに進み、現在のバッテリ32の残充電量を次式により算出する。
残充電量(Ah)=満充電量(Ah)×SOC/100
この後、ステップ304bに進み、現在の残充電量(Ah)が所定範囲内であるか否かを判定する。その結果、現在の残充電量(Ah)が所定範囲内と判定されれば、現在のバッテリ32の残充電量に余裕があると判断して、ステップ305に進み、NOx排出量ガード禁止フラグをNOx排出量ガードの許可を意味する「0」にセットし、現在の残充電量(Ah)が所定範囲外と判定されれば、ステップ306に進み、NOx排出量ガード禁止フラグをNOx排出量ガードの禁止を意味する「1」にセットする。これにより、現在の残充電量(Ah)が所定範囲外となったときに、NOx排出量ガードが禁止(解除)される。その他の処理は、図11のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンと同じである。
上記実施例1〜3では、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMとバッテリ32の残充電量とを考慮して発電機36の発電量を制御するようにしたが、この他に、単位発電量当たりの燃料消費量増加分も考慮して発電機36の発電量を制御するようにしても良い。
図14は、単位時間当たりの燃料消費量である燃料消費率とエンジン運転条件との関係を示す図である。図14に示すように、燃料消費率は、エンジン回転速度とエンジントルクによって変化する。燃料消費率は、エンジントルクに応じて曲線的に変化するため、エンジン回転速度が一定の場合は、エンジントルクの増加量に対して、燃料消費率の増加量が大きい条件と小さい条件がある。例えば、発電機36で一定量の発電を実施した場合、発電によりエンジントルクに発電機36によるトルクが付加され、エンジンの動作点が変化するため、燃料消費率は、発電量により変化する。
そこで、本発明の実施例4では、単位発電量当たりの燃料消費率増加分(以下「電費」という)CFCを下記式により算出し、この電費CFCと単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMがそれぞれ所定値以下となるように発電量を制御するようにしている。
CFC(g/skW) =(発電時燃料消費率−非発電時燃料消費率)/発電量
ここで、発電時燃料消費率は、エンジン運転中に発電機36の発電を実行した場合の燃料消費率であり、非発電時燃料消費率は、発電機36の発電を停止した場合の燃料消費率である。
以上説明した本実施例4の発電制御は、図15の発電制御ルーチンによって次のように実行される。本ルーチンは、エンジン運転中に所定周期(例えば8ms周期)で実行され、特許請求の範囲でいう発電制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、前記図5の発電制御ルーチンのステップ200〜210と同様の方法で、NOx触媒23のNOx吸蔵量を算出して、発電トルク増減量下限ガード、発電トルク増減量上限ガード、発電時エンジントルク、非発電時エンジントルクを算出する。
この後、ステップ211aに進み、現在のエンジン回転速度と非発電時トルクに応じた非発電時燃料消費率(g/s) を図10と同様の燃料消費率算出マップにより算出する。この非発電時燃料消費率は、発電機36の発電を停止した場合の燃料消費率に相当する。尚、燃料消費率の算出マップは、定常運転条件における燃料消費率を予め計測して設定しておけば良い。
この後、ステップ212aに進み、現在のエンジン回転速度と発電時トルクに応じた発電時燃料消費率(g/s) を図10と同様の燃料消費率算出マップにより算出する。この発電時燃料消費率は、発電機36の発電を実行した場合の燃料消費率に相当する。
この後、ステップ213aに進み、発電時燃料消費率(g/s) と非発電時燃料消費率(g/s) との差分を現在の発電量(kW)で割り算して、単位発電量当たりの燃料消費率である電費CFC(g/skW) を求める。
CFC(g/kWs) =(発電時燃料消費率−非発電時燃料消費率)/発電量
以上説明したステップ211a〜213aの処理は、特許請求の範囲でいう燃料消費量予測手段としての役割を果たす。
この後、ステップ214aに進み、電費CFCを所定値と比較して、電費CFCが所定値以下であれば、電費CFCが少ない領域と判断して、ステップ215に進み、現在の発電トルクに発電トルク増減量上限ガードを加算して目標発電トルクを求める。
目標発電トルク=現在発電トルク+発電トルク増減量上限ガード
これに対して、上記ステップ214aで、電費CFCが所定値よりも大きいと判定されれば、ステップ216に進み、現在の発電トルクに発電トルク増減量下限ガードを加算して目標発電トルクを求める。
目標発電トルク=現在発電トルク+発電トルク増減量上限ガード
以上のようにして、上記ステップ215又は216で目標発電トルクを算出した後、ステップ217に進み、目標発電トルクを発電指示値に変換して出力し、発電機36の界磁コイルに発電指示値に応じた制御電流を流して発電させる。
以上説明した本実施例4では、エンジン運転中に、所定周期でNOx触媒23のNOx吸蔵量を演算して、NOx吸蔵量に応じてNOx排出量ガードを補正し、このNOx排出量ガードにより発電トルクの増減が許容される発電トルク増減量の下限ガードと上限ガードを設定し、電費CFCが所定値以下であれば、発電トルク増減量上限ガードにて発電して発電量を増加させ、電費CFCが所定値を超えれば、発電トルク増減量下限ガードにて発電して電費CFCを減少させるようにしたので、NOx触媒23のNOx吸蔵量に応じてNOx排出量を低減しながら、燃料消費量も低減することができる。
図16の発電制御ルーチンでは、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMと電費CFCの両方を考慮してNOx吸蔵量に基づく発電制御を実行するようにしている。
図16の発電制御ルーチンが起動されると、まず、前記図5の発電制御ルーチンのステップ200〜210と同様の方法で、NOx触媒23のNOx吸蔵量を算出して、発電トルク増減量下限ガード、発電トルク増減量上限ガード、発電時エンジントルク、非発電時エンジントルクを算出する。
この後、ステップ401に進み、現在のエンジン回転速度と非発電時エンジントルクに応じた非発電時NOx排出量(g/s) を算出し、次のステップ402で、現在のエンジン回転速度と発電時エンジントルクに応じた発電時NOx排出量(g/s) を算出する。この後、ステップ403に進み、発電時NOx排出量(g/s) と非発電時NOx排出量(g/s) との差分を現在の発電量(kW)で割り算して、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEM(g/skW) を求める。
この後、ステップ404に進み、現在のエンジン回転速度と非発電時トルクに応じた非発電時燃料消費率(g/s) を算出し、次のステップ405で、現在のエンジン回転速度と発電時トルクに応じた発電時燃料消費率(g/s) を算出する。この後、ステップ406に進み、発電時燃料消費率(g/s) と非発電時燃料消費率(g/s) との差分を現在の発電量(kW)で割り算して、単位発電量当たりの燃料消費率である電費CFC(g/skW) を求める。
この後、ステップ407に進み、NOx触媒23のNOx吸蔵量が所定値以上であるか否かを判定して、NOx吸蔵量が所定値以上であれば、NOx排出量がNOx触媒23の吸蔵能力を超えないようにNOx排出量をガードする必要があると判断して、ステップ408に進み、電費CFCを所定値と比較して、電費CFCが所定値以下であれば、電費CFCが少ない領域と判断して、ステップ409に進み、現在の発電トルクに発電トルク増減量上限ガードを加算して目標発電トルクを求める。
目標発電トルク=現在発電トルク+発電トルク増減量上限ガード
また、上記ステップ408で、電費CFCが所定値よりも大きいと判定されれば、ステップ410に進み、現在の発電トルクに発電トルク増減量下限ガードを加算して目標発電トルクを求める。
目標発電トルク=現在発電トルク+発電トルク増減量上限ガード
一方、上記ステップ407で、NOx触媒23のNOx吸蔵量が所定値以下と判定されれば、NOx吸蔵量が少ないため、NOx排出量をガードしなくても、NOx触媒23にNOxを吸蔵可能と判断して、ステップ411に進み、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMを所定値と比較して、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが所定値以下であれば、発電により増加するNOxをNOx触媒23で十分に吸蔵・浄化可能と判断して、ステップ412に進み、要求発電量を発電するのに必要な要求発電トルクを目標発電トルクにセットする。
一方、上記ステップ411で、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが所定値を超えていると判定されれば、発電により増加するNOxをNOx触媒23で吸蔵・浄化できないと判断して、ステップ413に進み、目標発電トルクを0にセットして発電機36の発電を停止させる。
以上のようにして、上記ステップ409、410、412、413のいずれかで目標発電トルクを算出した後、ステップ414に進み、目標発電トルクを発電指示値に変換して出力し、発電機36の界磁コイルに発電指示値に応じた制御電流を流して発電させる。
以上説明した本実施例5によれば、NOx触媒23のNOx吸蔵量が所定値以下の領域(NOx吸蔵量が少ない領域)では、NOx排出量をガードしなくても、NOx触媒23にNOxを吸蔵可能と判断して、NOx吸蔵量で補正した発電トルク増減量の上下限ガードとは関係なく、単位発電量当たりのNOx排出量増加分CEMが所定値以下であるか否かで、要求発電量を発電するか、発電を停止するかを判断するようにしている。これにより、必要な発電量を確保しつつ、エンジン11からのNOx排出量がNOx触媒の吸蔵能力を超えないように発電量を制御することができる。
尚、本発明は、図1に示すようなリーンバーンエンジンに限定されず、筒内噴射式エンジンにも適用して実施でき、要は、排気通路にNOx触媒を設けた内燃機関に広く適用して実施できる。
本発明の実施例1のエンジン制御システム全体の構成を説明する図である。 実施例1の発電制御システムの構成を説明するブロック図である。 NOxの排出量とエンジン運転条件との関係を示す図である。 実施例1のNOx吸蔵量演算ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の発電制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである(その1)。 実施例1の発電制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである(その2)。 2種類の運転条件1,2の場合について、それぞれ、現在の発電量から発電量(発電トルク)が変化した場合のNOx排出量の一例を示す図である。 エンジントルクとエンジン回転速度に応じたNOx排出量ガードのマップの一例を示す図である。 NOx吸蔵量比に応じたNOx排出量ガード補正係数のマップの一例を示す図である。 運転条件毎に定められたNOx排出量から発電トルクの増減が許容される発電トルク増減量の下限ガードと上限ガードを設定する方法を説明する図である。 実施例1のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例3のNOx排出量ガード禁止フラグ判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 燃料消費率とエンジン運転条件との関係を示す図である。 実施例4の発電制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 実施例5の発電制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、21…排気管、22…三元触媒、23…NOx触媒、29…ECU(発電制御手段,NOx吸蔵量演算手段,NOx予測手段,燃料消費量予測手段,残充電量判定手段,消費電力判定手段)、32…バッテリ、33…キースイッチ…36…発電機、37…電流センサ

Claims (12)

  1. 内燃機関の排出ガスの空燃比がリーンの時に排出ガス中の窒素酸化物(以下「NOx」と表記する)を吸蔵し、該空燃比がリッチの時に吸蔵NOxを還元浄化して放出するNOx触媒と、内燃機関の動力で駆動される発電機と、前記発電機で発電した電力が充電されるバッテリと、前記発電機の発電量を制御する発電制御手段とを備えた内燃機関の発電制御装置において、
    前記NOx触媒のNOx吸蔵量を演算するNOx吸蔵量演算手段と、
    内燃機関運転中に前記発電機の発電を実行した場合のNOx排出量と前記発電機の発電を停止した場合のNOx排出量とを予測して両者の差分から発電によるNOx増加量を予測するNOx予測手段とを備え、
    前記発電制御手段は、前記NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量の他に、少なくともNOx予測手段で予測した発電によるNOx増加量を考慮して前記発電機の発電量を制御することを特徴とする内燃機関の発電制御装置。
  2. 前記発電制御手段は、前記NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量が多い時に前記NOx予測手段で予測した発電によるNOx増加量が少なくなるように前記発電機の発電量を制御することを特徴とする請求項に記載の内燃機関の発電制御装置。
  3. 内燃機関運転中に前記発電機の発電を実行した場合の燃料消費量と前記発電機の発電を停止した場合の燃料消費量とを予測して両者の差分から発電による燃料消費量増加分を予測する燃料消費量予測手段を備え、
    前記発電制御手段は、前記NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量の他に、少なくとも前記燃料消費量予測手段で予測した発電による燃料消費量増加分を考慮して前記発電機の発電量を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の発電制御装置。
  4. 内燃機関の排出ガスの空燃比がリーンの時に排出ガス中の窒素酸化物(以下「NOx」と表記する)を吸蔵し、該空燃比がリッチの時に吸蔵NOxを還元浄化して放出するNOx触媒と、内燃機関の動力で駆動される発電機と、前記発電機で発電した電力が充電されるバッテリと、前記発電機の発電量を制御する発電制御手段とを備えた内燃機関の発電制御装置において、
    前記NOx触媒のNOx吸蔵量を演算するNOx吸蔵量演算手段と、
    内燃機関運転中に前記発電機の発電を実行した場合の燃料消費量と前記発電機の発電を停止した場合の燃料消費量とを予測して両者の差分から発電による燃料消費量増加分を予測する燃料消費量予測手段とを備え、
    前記発電制御手段は、前記NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量の他に、少なくとも前記燃料消費量予測手段で予測した発電による燃料消費量増加分を考慮して前記発電機の発電量を制御することを特徴とする内燃機関の発電制御装置。
  5. 前記発電制御手段は、前記NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量が少ない時に前記燃料消費量予測手段で予測した発電による燃料消費量増加分が少なくなるように前記発電機の発電量を制御することを特徴とする請求項3又は4に記載の内燃機関の発電制御装置。
  6. 前記バッテリの残充電量を判定する残充電量判定手段を備え、
    前記発電制御手段は、前記残充電量判定手段で判定した前記バッテリの残充電量に基づいて前記NOx吸蔵量による発電制御よりも前記バッテリの充電を優先させるべきか否かを判定し、前記バッテリの充電を優先させるべきと判定したときに、前記NOx吸蔵量による発電制御を解除して前記発電機の発電量を制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の内燃機関の発電制御装置。
  7. 内燃機関の排出ガスの空燃比がリーンの時に排出ガス中の窒素酸化物(以下「NOx」と表記する)を吸蔵し、該空燃比がリッチの時に吸蔵NOxを還元浄化して放出するNOx触媒と、内燃機関の動力で駆動される発電機と、前記発電機で発電した電力が充電されるバッテリと、前記発電機の発電量を制御する発電制御手段とを備えた内燃機関の発電制御装置において、
    前記NOx触媒のNOx吸蔵量を演算するNOx吸蔵量演算手段と、
    前記バッテリの残充電量を判定する残充電量判定手段とを備え、
    前記発電制御手段は、前記NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量に基づいて前記発電機の発電量を制御する手段と、前記残充電量判定手段で判定した前記バッテリの残充電量に基づいて前記NOx吸蔵量による発電制御よりも前記バッテリの充電を優先させるべきか否かを判定し、前記バッテリの充電を優先させるべきと判定したときに、前記NOx吸蔵量による発電制御を解除して前記発電機の発電量を制御する手段とを有することを特徴とする内燃機関の発電制御装置。
  8. 前記残充電量判定手段は、前記バッテリの所定の充電量からの放電量に基づいて前記バッテリの残充電量を判定することを特徴とする請求項6又は7に記載の内燃機関の発電制御装置。
  9. 前記残充電量判定手段は、前記バッテリの満充電量に対する現在の充電量の割合に基づいて前記バッテリの残充電量を判定することを特徴とする請求項6又は7に記載の内燃機関の発電制御装置。
  10. 前記残充電量判定手段は、前記バッテリの残充電量を絶対量で判定することを特徴とする請求項6又は7に記載の内燃機関の発電制御装置。
  11. 消費電力を判定する消費電力判定手段を備え、
    前記発電制御手段は、前記消費電力判定手段で判定した消費電力に基づいて前記NOx吸蔵量による発電制御よりも前記発電機の発電を優先させるべきか否かを判定し、前記発電機の発電を優先させるべきと判定したときに、前記NOx吸蔵量による発電制御を解除して前記発電機の発電量を制御することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の内燃機関の発電制御装置。
  12. 内燃機関の排出ガスの空燃比がリーンの時に排出ガス中の窒素酸化物(以下「NOx」と表記する)を吸蔵し、該空燃比がリッチの時に吸蔵NOxを還元浄化して放出するNOx触媒と、内燃機関の動力で駆動される発電機と、前記発電機で発電した電力が充電されるバッテリと、前記発電機の発電量を制御する発電制御手段とを備えた内燃機関の発電制御装置において、
    前記NOx触媒のNOx吸蔵量を演算するNOx吸蔵量演算手段と、
    消費電力を判定する消費電力判定手段とを備え、
    前記発電制御手段は、前記NOx吸蔵量演算手段で演算されたNOx吸蔵量に基づいて前記発電機の発電量を制御する手段と、前記消費電力判定手段で判定した消費電力に基づいて前記NOx吸蔵量による発電制御よりも前記発電機の発電を優先させるべきか否かを判定し、前記発電機の発電を優先させるべきと判定したときに、前記NOx吸蔵量による発電制御を解除して前記発電機の発電量を制御する手段とを有することを特徴とする内燃機関の発電制御装置。
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