JP2008118004A - 半導体集積回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分なLODが確保され、所望のオン電流を有するMOSトランジスタを備えた半導体集積回路を提供すること。
【解決手段】本発明に係る半導体集積回路は、半導体基板上の第1の方向に、隣接して配置された複数のスタンダードセルを備える半導体集積回路であって、各々の前記スタンダードセルは、第1の電源101に接続された第1の拡散層103及び第2の電源102に接続された第2の拡散層104を備え、隣接して配置された全ての前記スタンダードセルの第1の拡散層103同士及び第2の拡散層104同士が、全て一体となって形成されているものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体集積回路に関し、特に、複数のスタンダードセルを備えた半導体集積回路に関する。
短期間で半導体基板上に集積回路を形成するためのレイアウト設計技術として、スタンダードセルを用いた半導体集積回路設計技術が広く利用されている。具体的には、インバータ回路やNAND回路のような小単位の回路をスタンダードセルとしてセルライブラリに登録しておき、このスタンダードセルを列状に配置することにより半導体集積回路を形成する。
ところで、近年の半導体集積回路の微細化に伴い、MOS(Metal-Oxide-Semiconductor)トランジスタのゲート間隔も狭く、ゲート長自体も小さくなっている。そのため、フォトリソグラフィプロセスによるゲート長の制御も難しくなり、ゲート長のばらつきによるMOSトランジスタ性能のばらつきが問題となっている。この問題を解決するため、スタンダードセル間にダミートランジスタを挿入することにより、ゲート長の等しいゲート電極が等間隔に形成された半導体集積回路が開示されている(特許文献1参照)。すなわち、ゲート長の等しいゲート電極を等間隔に形成することにより、フォトリソグラフィプロセスによるゲート長のばらつきを低減することができる。
一方、特許文献2には、セルライブラリに登録するスタンダードセルの数を減らすため、登録された複数のスタンダードセルの拡散層を重ねることで異なる駆動能力のスタンダードセル列を作成する手法が開示されている。
特開平9−289251号公報 特開2005−229061号公報 Vector Chan、外7名 「Strain for CMOS performance Improvement」IEEE 2005 Custom Integrated Circuits Conference、2005年9月、p.667−674
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、すべてのスタンダードセル間にダミートランジスタを配置する必要があるため、半導体集積回路の微細化すなわち省スペース化に逆行するという問題があった。
また、最近、非特許文献1に示すように、半導体集積回路の微細化が進展すると、拡散層の長さであるLOD(Length of Diffusion)に対するMOSトランジスタのオン電流の変化が顕著になると報告されている。具体的には、LODが小さいほど、オン電流の変化が大きく、所定のLODを超えると、オン電流は一定になる。この結果、設計上は同じオン電流のMOSトランジスタであっても、LODの大小により、実際には、異なるオン電流となってしまうという問題があった。特許文献1及び特許文献2に記載の発明では、十分にこの問題を解決することができなかった。
本発明に係る半導体集積回路は、半導体基板上の第1の方向に、隣接して配置された複数のスタンダードセルを備える半導体集積回路であって、各々の前記スタンダードセルは、第1の電源に接続された第1の拡散層及び第2の電源に接続された第2の拡散層を備え、隣接して配置された前記スタンダードセルの前記第1の拡散層同士及び第2の拡散層同士が、全て一体となって形成されているものである。
本発明により、十分なLODが確保され、所望のオン電流を有するMOSトランジスタを備えた半導体集積回路を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載および図面は、適宜、簡略化されている。
実施の形態1
以下、本発明の好適な実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの一例であるスタンダードセル1を示す平面図である。図2は、図1に示したスタンダードセル1の素子配置に対応させた回路図である。
図1に示すスタンダードセル1は、接地線101、電源線102、N型拡散層103、P型拡散層104、ポリシリコン層105、コンタクト106、金属配線107を備える。また、図1に示すように、スタンダードセル1は、P1及びP2の2つのP型MOSトランジスタと、N1及びN2の2つのN型MOSトランジスタとを備える。このスタンダードセル1は、インバータ回路を構成する。
接地線101は接地からの金属配線であり、電源線102は電源からの金属配線である。図1に示すように、接地線101は図面の下端に、電源線102は図面の上端に配置されている。当然のことながら、この上下関係は反対であってもよい。また、接地線101及び電源線102は、図面左端から右端まで、少なくとも一方のセル境界108から他方のセル境界108に亘り形成されている。すなわち、複数スタンダードセルを隣接配置することにより、接地線101及び電源線102は一体となって形成される。なお、本実施の形態では、一方を接地させたが、これに限定されることはなく、他方の電源より低電位の電源であればよい。
N型拡散層103は、例えばリン(P)やヒ素(As)を含んだシリコン(Si)のN型拡散層であり、N型MOSトランジスタのソース領域及びドレイン領域を構成する。図1に示すように、N型拡散層103は、接地線101の近傍に配置され、図面左端から右端まで、少なくとも一方のセル境界108から他方のセル境界108に亘り、素子分離を介さずに、形成されている。図1では、3つのN型拡散層103が形成されている。また、複数スタンダードセルを隣接配置した場合、隣接して配置されたスタンダードセルのN型拡散層103同士は、全て一体となって形成される。なお、当然のことながら、基板としてN型半導体基板を用いる場合、N型拡散層103の下にP型ウェル層が必要となる。
また、3つのN型拡散層103間には、図面上下方向に延びたポリシリコン層105が、2列形成されている。このN型拡散層103間のポリシリコン層105は、ゲート電極を構成する。従って、N1及びN2の2つのN型MOSトランジスタが形成されている。上記の通り、各スタンダードセルはN型拡散層103間に素子分離領域が形成されておらず、かつ、複数スタンダードセルを隣接配置することにより、N型拡散層103は一体となって形成されるため、十分なLODが確保され、所望のオン電流を有するN型MOSトランジスタが得られる。なお、オン電流の変化を低減するには、図1に示す通り、N型拡散層103の幅(図面上下方向)が一定であることが好ましい。ここで、一定とは、オン電流の変化が問題にならない程度に一定ということを意味し、多少の変動は許容される。
さらに、N型拡散層103上には、図面上下方向に2つずつ整列したコンタクト106が、図面横方向すなわち複数のスタンダードセルが配置される方向に、等間隔に形成されている。より具体的には、2つずつ整列したコンタクト106は3列形成されており、両側の2列は各々セル境界108上に形成され、中央の1列はP型拡散層103上の2列のポリシリコン層105の中央に形成されている。これにより、一層オン電流の変化を低減することができる。
また、N型拡散層103は、両端のセル境界108上において、N型拡散層103上のコンタクト106を介し、接地線101に接続されている。すなわち、スタンダードセル1は、両端のセル境界108に、N型拡散層103と接地線101とを接続する接続部を備える。そして、隣接する他のスタンダードセルと、この接続部を共有することになる。
P型拡散層104は、例えばホウ素(B)を含んだシリコン(Si)のP型拡散層であり、P型MOSトランジスタのソース領域及びドレイン領域を構成する。図1に示すように、P型拡散層104は、電源線102の近傍に配置され、図面左端から右端まで、少なくとも一方のセル境界108から他方のセル境界108に亘り、素子分離を介さずに、形成されている。図1では、3つのP型拡散層104が形成されている。また、複数スタンダードセルを隣接配置した場合、隣接して配置されたスタンダードセルのP型拡散層104同士は、全て一体となって形成される。なお、当然のことながら、基板としてP型半導体基板を用いる場合、P型拡散層104の下にN型ウェル層が必要となる。
また、3つのP型拡散層104間には、図面上下方向に延びたポリシリコン層105が、2列形成されている。このP型拡散層104上のポリシリコン層105は、ゲート電極を構成する。従って、P型拡散層104上には、P1及びP2の2つのP型MOSトランジスタが形成されている。上記の通り、各スタンダードセルはP型拡散層104間に素子分離領域が形成されておらず、かつ、複数スタンダードセルを隣接配置することにより、P型拡散層104は一体となって形成されるため、十分なLODが確保され、所望のオン電流を有するP型MOSトランジスタが得られる。なお、オン電流の変化を低減するには、図1に示す通り、P型拡散層104の幅(図面上下方向)も一定であることが好ましい。ここで、一定とは、オン電流の変化が問題にならない程度に一定ということを意味し、多少の変動は許容される。
さらに、P型拡散層104上にも、N型拡散層103上と同様に、図面上下方向に2つずつ整列したコンタクト106が、図面横方向すなわち複数のスタンダードセルが配置される方向に、等間隔に3列形成されている。これにより、一層オン電流の変化を低減することができる。
また、P型拡散層104は、両端のセル境界108上において、P型拡散層104上のコンタクト106を介し、N型拡散層103側と同様に、電源線102に接続されている。すなわち、スタンダードセル1は、両端のセル境界108に、P型拡散層104と電源線102とを接続する接続部を備える。そして、隣接する他のスタンダードセルと、この接続部を共有することになる。
ポリシリコン層105は、多結晶シリコン(Si)からなり、N型拡散層103及びP型拡散層104上において、MOSトランジスタのゲート電極を構成する。図1に示すように、3つのN型拡散層103及び3つのP型拡散層104間にポリシリコン層105が、図面上下方向に2列形成されている。また、複数スタンダードセルを隣接配置した場合、ポリシリコン層105が等ピッチになるように形成されている。さらに、ポリシリコン層105の構成するゲート電極のゲート長を一定とすることが好ましい。このような構成すなわちゲート長の等しいゲート電極を等間隔に形成することにより、フォトリソグラフィプロセスによるゲート長のばらつきを低減することができる。なお、スタンダードセル1では、2列のポリシリコン層105が中央部で連結され、H字型に一体に形成されている。
金属配線107は、所望する回路構成に基づき、構成要素間を接続するために形成されており、各構成要素とは、コンタクト106を介して接続されている。
次に、図2に示した回路図を用いて、図1に示したスタンダードセル1の回路構成を説明する。スタンダードセル1は、2つのP型MOSトランジスタP1及びP2と、2つのN型MOSトランジスタN1及びN2とを備える。
図中INで示す入力は、上記4つのMOSトランジスタP1、P2、N1、N2のゲート電極に接続されている。また、P型MOSトランジスタP1及びP2は共に、図中VDDで示す電源に接続され、かつ、ドレイン領域同士が接続され、並列に接続されている。一方、N型MOSトランジスタN1及びN2は共に、図中GNDで示すように接地され、かつ、ドレイン領域同士が接続され、並列に接続されている。そして、P型MOSトランジスタP1及びP2のドレイン領域と、N型MOSトランジスタN1及びN2のドレイン領域とが、共に、図中OUTで示される出力に接続されている。
すなわち、スタンダードセル1は、直列に接続されたP型MOSトランジスタP1とN型MOSトランジスタN1とから構成されるインバータ回路を備える。また、直列に接続されたP型MOSトランジスタP2とN型MOSトランジスタN2とから構成されるインバータ回路を備える。スタンダードセル1は、上記2つのインバータ回路を並列に接続した1つのインバータ回路を構成するものである。
図3は、本発明の実施の形態に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの一例であるスタンダードセル2を示す平面図である。図3では、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図4は、図3に示したスタンダードセル2の素子配置に対応させた回路図である。
図1に示したスタンダードセル1との主たる相違点は、図3に示すように、スタンダードセル2では、5つのN型拡散層103及び5つのP型拡散層104間に、ポリシリコン層105が、図面上下方向に4列形成されている点である。従って、スタンダードセル2は、P3〜6の4つのP型MOSトランジスタと、N3〜6の4つのN型MOSトランジスタとを備える。このスタンダードセル2は、NAND回路を構成する。なお、図3に示すように、スタンダードセル2では、4列のポリシリコン層105のうち、両端に位置する2列のポリシリコン層105は中央部で連結され、H字型に一体に形成されている。また、4列のポリシリコン層105のうち、中央に位置する2列のポリシリコン層105はN型拡散層103側とP型拡散層104側とで分断されている。かつ、N型拡散層103側とP型拡散層104側とにおいて、隣接する当該2列のポリシリコン層105同士が中央部で連結され、各々がU字型に一体に形成されている。
次に、図4に示した回路図を用いて、図3に示したスタンダードセル2の回路構成を説明する。図中IN1で示す入力は、4つのMOSトランジスタP4、P5、N4、N5のゲート電極に接続されている。一方、図中IN2で示す入力は、4つのMOSトランジスタP3、P6、N3、N6のゲート電極に接続されている。
4つのP型MOSトランジスタP3〜6は全て、図中VDDで示す電源に接続されている。IN1から接続されたP型MOSトランジスタP4とP5のドレイン領域同士が接続され、すなわち、並列に接続され、当該ドレイン領域が図中OUTで示す出力に接続されている。また、IN2から接続されたP型MOSトランジスタP3とP6もドレイン領域同士が接続され、すなわち、並列に接続され、図中OUTで示す出力に接続されている。
一方、4つのN型MOSトランジスタのうち、N3及びN6のみが、図中GNDで示すように接地されている。このN型MOSトランジスタN3とN6のドレイン領域同士が接続され、すなわち、並列に接続されている。また、N型MOSトランジスタN4とN5のドレイン領域同士も接続され、すなわち、並列に接続されている。そして、並列に接続されたN3及びN6と、並列に接続されたN4及びN5とが、直列に接続され、後者から図中OUTで示す出力に接続されている。
以上から、スタンダードセル2では、IN1から並列に接続されたP型MOSトランジスタP4及びP5と、IN2から並列に接続されたP型MOSトランジスタP5及びP6とが並列に接続されている。また、IN1から並列に接続されたN型MOSトランジスタN4及びN5と、IN2から並列に接続されたN型MOSトランジスタN3及びN6とが直列に接続されている。従って、スタンダードセル2は、1つのNAND回路を構成する。
図5は、図1に示したスタンダードセル1と図3に示したスタンダードセル2とを隣接配置した回路3を示す平面図である。図5では、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図5に示す回路3は、図1に示したスタンダードセル1の図面右側のセル境界108と、図3に示したスタンダードセル2の図面左側のセル境界108とを重ね合わせて隣接配置されたものである。このように、複数スタンダードセルを隣接配置した場合、N型拡散層103及びP型拡散層104同士が一体となって形成されるため、十分なLODが確保され、所望のオン電流を有するP型MOSトランジスタが得られる。なお、ここでは、2つのスタンダードセルの配置方法を示したまでであり、実際には、安定したオン電流を得るのに十分なLODを確保できるだけのスタンダードセルが隣接配置される。
また、上述の通り、N型拡散層103及びP型拡散層104を貫くポリシリコン層105が、等ピッチになるように形成されている。また、ポリシリコン層105の構成するゲート電極のゲート長を一定とすることがさらに好ましい。このような構成すなわちゲート長の等しいゲート電極を等間隔に形成することにより、フォトリソグラフィプロセスによるゲート長のばらつきを低減することができる。
また、N型拡散層103及びP型拡散層104上に、図面上下方向に2つずつすなわち同数整列したコンタクト106が、図面横方向に、等間隔に形成されている。さらに、各コンタクト106の列は、N型拡散層103及びP型拡散層104上で対向するポリシリコン層105から構成されるゲート電極同士の中央に位置する。これにより、一層オン電流の変化を低減することができる。
また、本発明の実施に係るスタンダードセルは、スタンダードセル1及び2のように、両端のセル境界108上において、P型拡散層104が電源線102に、N型拡散層103が接地線101に接続されている。従って、いずれのスタンダードセル同士であっても隣接して配置することができる。従来のスタンダードセルでは、構成上、隣接配置できないスタンダードセルがあったため、レイアウトに制約があった。
図6は、本発明の実施の形態に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの一例であるスタンダードセル4を示す平面図である。図6では、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。図7は、図6に示したスタンダードセル4の素子配置に対応させた回路図である。
図1に示したスタンダードセル1との主たる相違点は、図6に示すように、スタンダードセル4では、N型拡散層103及びP型拡散層104間の2列のポリシリコン層105のうち一方が、N型拡散層103側とP型拡散層104側とで分断されている点である。スタンダードセル4は、2つのP型MOSトランジスタP7及びP8と、2つのN型MOSトランジスタN7及びN8とを備えるが、P型MOSトランジスタP8及びN型MOSトランジスタN8はダミートランジスタである。このようにダミートランジスタを設けることにより、両端のセル境界108上において、P型拡散層104が電源線102に、N型拡散層103が接地線101に接続される構成とすることができる。
次に、図7に示した回路図を用いて、図6に示したスタンダードセル4の回路構成を説明する。図中INで示す入力は、上記2つのMOSトランジスタP7、N7のゲート電極に接続されている。また、P型MOSトランジスタP7は、図中VDDで示す電源に接続され、ドレイン領域が図中OUTで示される出力に接続されている。一方、N型MOSトランジスタN7は、図中GNDで示すように接地され、ドレイン領域が図中OUTで示される出力に接続されている。上述の通り、P型MOSトランジスタP8及びN型MOSトランジスタN8はダミートランジスタである。すなわち、スタンダードセル4は、直列に接続されたP型MOSトランジスタP7とN型MOSトランジスタN7とから構成される最も単純なインバータ回路を構成する。
また、図8に示すような2つのダミートランジスタのみからなるスタンダードセルを、複数隣接配置したスタンダードセルの一端又は両端に配置してもよい。スタンダードセルを複数隣接配置した場合も、両端部に位置するポリシリコン層105は、フォトグラフィプロセスにおいて、ゲート長がばらつきやすい。上記のような構成にすることにより、アクティブなトランジスタについては、ゲート長を均一にすることができる。配置するダミートランジスタ用のスタンダードセルは、複数であってもよい。さらに、図8に示すようなスタンダードセルを複数個隣接配置したものを1つのスタンダードセルとしてもよい。
なお、図9に示すように、N型拡散層103及びP型拡散層104は、図面上下方向に分割して形成されていてもよい。このような構成は、微細化の流れに沿うものであり、かつ、スタンダードセルの回路構成のバリエーションを増やすことができる。
次に、図10を用いて、本発明に係る半導体集積回路の設計方法を説明する。図10は、本実施の形態に係る半導体集積回路の設計方法のフローチャートである。まず、図10に示すように、RTL(Register Transfer Level)210のデータに基づき、複数のスタンダードセルが登録されたセルライブラリ220から適切なスタンダードセルを選択し、論理合成230を行う。これにより、ゲートレベルネットリスト240のデータを作成する。
本発明の実施に係るスタンダードセルは、両端のセル境界108上に、P型拡散層104と電源線102との接続部及びN型拡散層103と接地線101との接続部が形成されている。従って、いずれのスタンダードセル同士であっても隣接して配置することができるため、論理合成230が容易である。これに対し、例えば、特許文献2に記載の発明では、論理が等しく、駆動能力の異なる回路を限られたスタンダードセルから作成するため、論理合成240において、駆動能力を変更するための独自の論理合成ツールが必要となる。論理合成ツールとしては、通常、ツールベンダー製のものを用いるため、容易に変更することはできない。また、論理合成ツールの独自開発には多大な費用と時間を要する。一方、発明の実施に係るスタンダードセルを用いれば、独自の論理合成ツールは一切不要である。そのため、ツールベンダー製のものを用いて、簡易に論理合成240を行うことができる。
次に、ゲートレベルネットリスト240のデータに基づき、スタンダードセルを配置し、配置されたスタンダードセル間の配線を決定する自動配置配線250の処理を行う。この自動配置配線250の処理により、半導体集積回路のレイアウト260のデータを作成する。
最後に、作成されたレイアウト260のデータとゲートレベルネットリスト240のデータとを比較し、適切に配置配線されたか否かを検証するためのレイアウト検証270を行う。
図11は、レイアウト検証270のフローチャートである。より具体的には、図11に示すように、このレイアウト検証270は、レイアウトからトランジスタを認識するステップ271と、レイアウトから配線を認識するステップ272と、ゲートレベルネットリスト240とレイアウト260とを比較するステップ273からなる。
これに対し、例えば、特許文献1に記載の発明では、ダミートランジスタをスタンダードセル間に挿入するため、自動配置配線250において、そのための独自の自動配置配線ツールが必要となる。また、このレイアウト検証270において、トランジスタを認識するステップ271と、レイアウトから配線を認識するステップ272との間に、レイアウトからダミートランジスタを認識するステップが必要がとなる。そのための独自のレイアウト検証ツールも必要となる。一方、発明の実施に係るスタンダードセルを用いれば、独自の自動配置配線ツールやレイアウト検証ツールは一切不要である。そのため、ツールベンダー製のものを用いて、簡易に自動配置配線250やレイアウト検証270を行うことができる。
実施の形態2
次に、本発明を適用した実施の形態2について説明する。図12は、本発明の実施の形態に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの一例であるスタンダードセル5を示す平面図である。図12では、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図12に示すスタンダードセル5は、図1に示すスタンダードセルと同じ回路構成すなわち図2に示した回路構成を有する。上記実施の形態1では、両端のセル境界108上において、P型拡散層104が電源線102に、N型拡散層103が接地線101に接続されていた。実施の形態2では、スタンダードセルの決められた一方のセル境界108側のみに、P型拡散層104と電源線102との接続部及びN型拡散層103と接地線101との接続部が形成されており、他方のセル境界108側には形成されていない。
具体的には、図1に示すスタンダードセル1と図12に示すスタンダードセル5を比較すると、スタンダードセル1の右端に位置するP型拡散層104と電源線102との接続部及びN型拡散層103と接地線101との接続部が、スタンダードセル5では形成されていない。これにより、実施の形態1に比べ、セルライブラリにおける記憶容量を節約することができる。なお、当然のことながら、スタンダードセル5単独では、図2に示す回路を構成することはできない。しかしながら、図面の右側に本実施の形態に係る他のスタンダードセルを配置することにより、図2に示す回路を構成することができる。
図13は、本発明の実施の形態に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの一例であるスタンダードセル5を示す平面図である。図13では、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図13に示すスタンダードセル6は、図3に示すスタンダードセルと同じ回路構成すなわち図4に示した回路構成を有する。図3に示すスタンダードセル2と図13に示すスタンダードセル6を比較すると、スタンダードセル2の右端に位置するP型拡散層104と電源線102との接続部及びN型拡散層103と接地線101との接続部が、スタンダードセル5と同様に、スタンダードセル6では形成されていない。
図14は、本発明の実施の形態に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの一例であるスタンダードセル7を示す平面図である。図14では、図1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図14に示すスタンダードセル7は、実施の形態1において、セル境界108上に位置するP型拡散層104と電源線102との接続部及びN型拡散層103と接地線101との接続部のみにより構成されている。このスタンダードセル7は、スタンダードセル6や7のようなスタンダードセルを複数隣接配置する場合、最端にのみ配置されるものである。
図12に示すスタンダードセル5、図13に示すスタンダードセル6及び図14に示すスタンダードセル7を隣接配置することにより、図15に示す回路8構成することができる。回路8は図5に示した回路3と同一の回路である。
実施の形態1に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの一例を示す平面図である。 図1に示したスタンダードセルの素子配置に対応させた回路図である。 実施の形態1に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの他の一例を示す平面図である。 図3に示したスタンダードセルの素子配置に対応させた回路図である。 図1及び3に示したスタンダードセルを隣接配置した回路の平面図である。 実施の形態1に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの他の一例を示す平面図である。 図6に示したスタンダードセルの素子配置に対応させた回路図である。 実施の形態1に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの他の一例を示す平面図である。 実施の形態1に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの他の一例を示す平面図である。 実施の形態1に係る半導体集積回路の設計方法のフローチャートである。 実施の形態1に係る半導体集積回路の設計方法のフローチャートである。 実施の形態2に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの一例を示す平面図である。 実施の形態2に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの他の一例を示す平面図である。 実施の形態2に係る半導体集積回路に用いるスタンダードセルの他の一例を示す平面図である。 図12〜14に示したスタンダードセルを隣接配置した回路の平面図である。
符号の説明
1、2、4、5、6、7 スタンダードセル
3、8 回路
101 接地線
102 電源線
103 N型拡散層
104 P型拡散層
105 ポリシリコン層
106 コンタクト
107 金属配線
108 セル境界

Claims (8)

  1. 半導体基板上の第1の方向に、隣接して配置された複数のスタンダードセルを備える半導体集積回路であって、
    各々の前記スタンダードセルは、第1の電源に接続された第1の拡散層及び第2の電源に接続された第2の拡散層を備え、
    隣接して配置された前記スタンダードセルの前記第1の拡散層同士及び第2の拡散層同士が、全て一体となって形成されている半導体集積回路。
  2. 前記第1の拡散層及び第2の拡散層は、隣接して配置された全ての前記スタンダードセルに亘り、一定の幅で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路。
  3. 複数のゲート電極が、隣接して配置された全ての前記スタンダードセルに亘り、前記第1の方向に等ピッチで形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体集積回路。
  4. 前記複数のゲート電極は、ゲート長が互いに等しいことを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回路。
  5. 前記スタンダードセルは、2つのセル境界に、各々前記第1の電源と前記第1の拡散層とを接続する第1の接続部及び前記第2の電源と前記第2の拡散層とを接続する第2の接続部を備え、
    隣接する前記スタンダードセル同士が、前記セル境界において、前記第1及び第2の接続部を共有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体集積回路。
  6. 前記第1の拡散層及び/又は第2の拡散層が、前記第1の方向と交差する第2の方向に分割して形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体集積回路。
  7. 複数の前記スタンダードセルを隣接して配置したその少なくとも一方の端部に、ダミートランジスタが配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体集積回路。
  8. 複数の前記スタンダードセルを隣接して配置したその両端部に、ダミートランジスタが配置されていることを特徴とする請求項7に記載の半導体集積回路。
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