JP5630856B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は半導体装置及びその配置配線方法に関し、特に微細な半導体素子及び配線を有する半導体装置に適用して有効な技術に関する。
半導体装置のレイアウトは、半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ素子形成領域にナンドゲート、ノアゲート、フリップフロップ等のプリミティブセルを配置することで行われる。素子形成領域は電源電圧給電用の拡散層(ウェル領域を)とグランド電圧給電用の拡散層を並行して一方向に延在させ、その間に、MOSトランジスタなどの回路素子を形成するために所定の形状に整形されたn型ウェル領域とp型ウェル領域が複数個配置され、その上方には多数のゲート配線が形成される。ウェル領域間の接続やゲート配線間の接続には金属配線が用いられる。そのようなレイアウトの半導体装置については例えば特許文献1に記載がある。
特開2006−253375号公報
近年、半導体装置を形成する個々の回路セルの小型化は、最小配線ピッチが32nmのような寸法にまで進展している。そのような小型化が進む中で、半導体装置のレイアウトはセル形成領域に複数配置されたn型ウェル領域とp型ウェル領域の上に多数のゲート配線を一定のピッチで形成する手法が採用される傾向にある。したがって、n型ウェル領域及びp型ウェル領域は一定のピッチで規則的に形成されたゲート配線によって余計なトランジスタが構成されないようにその形状が決定される。n型ウェル領域及びp型ウェル領域の形状がL字形に屈曲すると屈曲部分にラウンディングを生じ、設計値に対してMOSトランジスタのゲート幅やゲート長に大きな誤差を生じ所要の回路特性を得ことができなくなる場合がある。
そこで、自動配置配線ツールではそのようなL字型の屈曲形状が発生する場合にはエラーを発生し、L字形の屈曲が生じないように配置配線の変更を行うことが必要になる。形状変更は往々にしてウェル領域のパターンの引き回しを増やしたりウェル領域の数を増やしたりすることになり、これによってプリミティブセルのチップ占有面積が増大する場合がある。ウェル領域の数が増えれば製造プロセスにおいてウェル領域に対する露光工程で発生する欠陥密度も増える。また、L字形を別の形状に変更した場合、往々にしてその形状変更によって回路素子との接続箇所が変更になったり増えたりする場合が想定され、それを複数の金属配線層の配線を多用して行うと、プリミティブセル自体が大きくなり、更にプリミティブセル間を接続するために用いることができる金属配線の本数や層数が制限されることになる。
本発明の目的は、プリミティブセルに用いる金属配線層を増やすことなくプリミティブセルの小型化が実現された半導体装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、プリミティブセルを構成するウェル領域の数が低減された半導体装置を提供することにある。
本発明の更に目的は、プリミティブセルに用いる金属配線層を増やすことなくプリミティブセルの小型化を実現することができる半導体装置に配置配線方法を提供することにある。
本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記の通りである。
すなわち、素子形成領域に複数の回路素子によってプリミティブセルを構成する場合に、素子形成領域に前記プリミティブセルを構成するために必要な第1導電型の第1半導体ウェル領域及び第2導電型の第2半導体ウェル領域を並列的に複数個形成し、その上に前記素子形成領域の延在方向に一定ピッチで規則的に複数のゲート配線を配置したとき、形成された前記第1半導体ウェル領域及び前記第2半導体ウェル領域にL字型に屈曲された形状があるとき、これをL字形の屈曲部分を隣のウェル領域に延長してT字形の形状とし、延長した部分に、ソース電極とドレイン電極が共に電源ライン又はグランドラインに接続するダミーMOSトランジスタを構成し、また、プリミティブセルを構成する素子の接続を一層の金属配線層の金属配線を用いて行う。
L字形の屈曲部分を隣のウェル領域に延長してT字形に形状変更することはプリミティブセルの面積的拡大を伴わず、ウェル領域の数の縮減にも寄与する。形状変更によって生成されるダミーMOSトランジスタは電源電圧又はグランド電圧をバイパスするだけであるから当該ダミーMOSトランジスタの存在はそのプリミティブセルの所期の機能を変更しない。プリミティブセルを構成する素子の接続に用いる金属配線は一層の金属配線層の金属配線であるから、プリミティブセル間を接続するために利用できる金属配線数及び配線層数に大きな制限を課すことはない。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記のとおりである。
すなわち、プリミティブセルに用いる金属配線層を増やすことなくプリミティブセルの小型化が実現され、プリミティブセルを構成するウェル領域の数の低減に資することができる。
図1は図2のプリミティブセルにおける拡散層の特徴的な構成を、その部分の別の構成と対比するように抜き出して示した回路図である。 図2はプリミティブセルの一例としてスキャン機能付きフリップフロップのレイアウト構成を示す平面図である。 図3は図2のプリミティブセルにおける拡散層とポリシリコン層のレイアウト構成を抜き出して示した平面図である。 図4は図2のプリミティブセルの回路図である。 図5は図1に示される特徴的な構成に対比される構成を備えたフリップフロップのレイアウト構成を示す平面図である。 図6は図5のプリミティブセルにおける拡散層とポリシリコン層のレイアウト構成を抜き出した構成を示す平面図である。 図7は図5のプリミティブセルの回路図である。 図8はL字形屈曲部分をT字形に修正することによるチップ占有面積低減効果を例示する説明図である。 図9は4個のMOSトランジスタの直列回路を用いた比較例に係るクロックドインバータの回路構成を示す回路図である。 図10は比較例に係る図9のクロックドインバータのレイアウト構成をプリミティブセルの一部として例示した平面図である。 図11は図10の比較例に対してウェル領域の数を減らすように修正したクロックドインバータのレイアウト構成をプリミティブセルの一部として例示した平面図である。 図12は図11に示されるクロックドインバータの回路構成を示す回路図である。 図13は比較例に係る図9のクロックドインバータの別のレイアウト構成をプリミティブセルの一部として例示する平面図である。 図14は図13の比較例に対してウェル領域の数を減らすように修正したクロックドインバータのレイアウト構成をプリミティブセルの一部として例示した平面図である。 図15は図14に示されるクロックドインバータの回路構成を示す回路図である。 図16は実施の形態1におけるプリミティブセルを形成するためのレイアウト方法について示したフローチャートである。
1.実施の形態の概要
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面中の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
〔1〕<L形屈曲除外>
本発明の代表的な実施の形態に係る半導体装置は、半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ素子形成領域に並列的に複数個形成された第1導電型の第1半導体ウェル領域(NW)及び第2導電型の第2半導体ウェル領域(PW)と、前記第1半導体ウェル領域及び第2半導体ウェル領域の上で前記素子形成領域の延在方向に一定ピッチで規則的に配置された複数のゲート配線(PSG)と、を有する。ダミーゲート配線(PSGdmy)として用いられる離間された一対のゲート配線の間は複数の回路素子によって構成されるプリミティブセル(1)の形成領域とされ、
前記プリミティブセルの形成領域において、前記第1半導体ウェル領域及び前記第2半導体ウェル領域はL字型に屈曲された形状を除外した形状によって構成され、前記プリミティブセルを構成する素子の接続に用いる金属配線(ML)には一層の金属配線層が用いられる。
L字形の屈曲部分が存在せず、且つ、プリミティブセルを構成する素子の接続に用いる金属配線は一層の金属配線層の金属配線であるから、プリミティブセルの面積的拡大を伴わず、プリミティブセル間を接続するために利用できる金属配線数及び配線層数に大きな制限が課されることもない。
〔2〕<L形屈曲除外、ダミーMOS>
本発明の上記同様の観点による別の実施の形態に係る半導体装置は、半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ素子形成領域に並列的に複数個形成された第1導電型の第1半導体ウェル領域及び第2導電型の第2半導体ウェル領域と、前記第1半導体ウェル領域及び第2半導体ウェル領域の上で前記素子形成領域の延在方向に一定ピッチで規則的に配置された複数のゲート配線と、を有する。ダミーゲート配線として用いられる離間された一対のゲート配線の間は複数の回路素子によって構成されるプリミティブセルの形成領域とされる。前記プリミティブセルの形成領域において、前記第1半導体ウェル領域及び前記第2半導体ウェル領域はL字型に屈曲された形状を除外した形状によって構成される。前記プリミティブセルの形成領域において、所定の前記第1半導体ウェル領域又は前記第2半導体ウェル領域には、ソース電極とドレイン電極が共に電源ライン又はグランドラインに接続されたダミーMOSトランジスタ(M1dmy,M2dmy)が構成される。前記プリミティブセルを構成する素子の接続に用いる金属配線には一層の金属配線層が用いられる。
ダミーMOSトランジスタはウェル領域にL字形の屈曲部分が発生する場合に当該L字形の屈曲部分を隣のウェル領域に延長してT字形に形状変更することによって形成され、プリミティブセルの面積的拡大を伴わず、ウェル領域の数の縮減にも寄与する。形状変更によって生成されるダミーMOSトランジスタは電源電圧又はグランド電圧をバイパスするだけであるから当該ダミーMOSトランジスタの存在はそのプリミティブセルの所期の機能を変更しない。プリミティブセルを構成する素子の接続に用いる金属配線は一層の金属配線層の金属配線であるから、プリミティブセル間を接続するために利用できる金属配線数及び配線層数に大きな制限を課すことはない。
〔3〕項2の半導体装置において、前記第1半導体ウェル領域は、n型の半導体領域から成り、前記ゲート配線の直下をチャネル領域とするpチャネル型MOSトランジスタのp型ドレイン電極及びp型ソース電極を有する。前記第2半導体ウェル領域は、p型の半導体領域から成り、前記ゲート配線の直下をチャネル領域とするnチャネル型MOSトランジスタのn型ドレイン電極及びn型ソース電極を有する。
〔4〕項3の半導体装置において、所定の前記第1半導体ウェル領域には、ソース電極とドレイン電極が共に電源ラインに接続されたpチャネル型のダミーMOSトランジスタが構成され、前記ダミーMOSトランジスタを削除したとすれば当該前記第1半導体ウェル領域はその両隣にL字形の屈曲を呈して分離される。
〔5〕項3の半導体装置において、所定の前記第2半導体ウェル領域には、ソース電極とドレイン電極が共に電源ラインに接続されたnチャネル型のダミーMOSトランジスタが構成され、前記ダミーMOSトランジスタを削除したとすれば当該前記第2半導体ウェル領域はその両隣にL字形の屈曲を呈して分離される。
〔6〕<クロックドインバータ>
本発明の別の観点による半導体装置は、半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ素子形成領域に並列的に複数個形成された第1導電型の第1半導体ウェル領域(NW)及び第2導電型の第2半導体ウェル領域(PW)と、前記第1半導体ウェル領域及び第2半導体ウェル領域の上で前記素子形成領域の延在方向に一定ピッチで規則的に配置された複数のゲート配線(PSG)と、を有する。ダミーゲート配線(PSGdmy)として用いられる離間された一対のゲート配線の間は複数の回路素子によって構成されるプリミティブセル(101)の形成領域とされる。前記第1半導体ウェル領域は、n型の半導体領域から成り、前記ゲート配線の直下をチャネル領域とするpチャネル型MOSトランジスタのp型ドレイン電極及びp型ソース電極を有する。前記第2半導体ウェル領域は、p型の半導体領域から成り、前記ゲート配線の直下をチャネル領域とするnチャネル型MOSトランジスタのn型ドレイン電極及びn型ソース電極を有する。前記プリミティブセル形成領域はクロックドインバータ(102,103)を有する。前記クロックドインバータは、入力信号線としてゲート配線が共通化されたnチャンネル型及びpチャンネル型の一対の入力MOSトランジスタ(M11,M14)と、相補クロック信号配線としてゲート配線が個別化されたnチャンネル型及びpチャンネル型の一対のクロックゲートMOSトランジスタ(M12,M13)と、一方のクロックゲートMOSトランジスタのゲート配線と入力MOSトランジスタのゲート配線との間に配置された他方のクロックゲートMOSトランジスタのゲート配線をゲート電極とするダミーMOSトランジスタ(M3dmy,M4dmy)とを有する。前記ダミーMOSトランジスタのソース電極とドレイン電極はそれが形成された第1半導体ウェル領域又は第2半導体領域に並設されたバイパス信号線としての金属配線(ML_11,ML_22)によって接続される。
これによれば、一方のクロックゲートMOSトランジスタが形成されるウェル領域と一方の入力MOSトランジスタが形成されるウェル領域とは別々のウェル領域とはされずダミーMOSトランジスタを併せて形成される一つのウェル領域として形成される。したがって、ウェル領域の数の縮減が実現されており、ウェル領域に対する露光工程で発生する欠陥密度も低くなる。
〔7〕<pチャンネル型ダミーMOS>
項6の半導体装置において、前記クロックドインバータは、電源ラインからグランドラインに向けて直列接続されたpチャンネル型の第1入力MOSトランジスタ、pチャンネル型のダミーMOSトランジスタ、pチャンネル型の第1クロックゲートMOSトランジスタ、nチャンネル型の第2クロックゲートMOSトランジスタ、及びnチャンネル型の第2入力MOSトランジスタを有する。前記第1入力MOSトランジスタ、ダミーMOSトランジスタ及び第1クロックゲートMOSトランジスタは共通の第1半導体ウェル領域に形成される。前記第2クロックゲートMOSトランジスタ及び第2入力MOSトランジスタは第2半導体ウェル領域に形成される。前記第1入力MOSトランジスタ及び第2入力MOSトランジスタは入力信号線として共通化された第1ゲート配線を持つ。前記ダミーMOSトランジスタと第2クロックゲートMOSトランジスタは第1のクロック信号線として共通化された第2ゲート配線を持つ。前記第1クロックゲートMOSトランジスタは第1クロック信号線に対して位相反転される第2クロック信号配線としての第3ゲート配線を持つ。前記ダミーMOSトランジスタのソース電極とドレイン電極はそれが形成された第1半導体ウェル領域に並設されたバイパス信号線としての金属配線によって接続される。第1クロックゲートMOSトランジスタのドレインと第2クロックゲートMOSトランジスタのドレインは出力信号線としての金属配線によって接続される。
〔8〕<nチャンネル型ダミーMOS>
項6の半導体装置において、前記クロックドインバータは、電源ラインからグランドラインに向けて直列接続されたpチャンネル型の第1入力MOSトランジスタ、pチャンネル型の第1クロックゲートMOSトランジスタ、nチャンネル型の第2クロックゲートMOSトランジスタ、nチャンネル型のダミーMOSトランジスタ、及びnチャンネル型の第2入力MOSトランジスタを有する。前記第1入力MOSトランジスタ及び第1クロックゲートMOSトランジスタは共通の第1半導体ウェル領域に形成される。前記第2クロックゲートMOSトランジスタ、ダミーMOSトランジスタ及び第2入力MOSトランジスタは第2半導体ウェル領域に形成される。前記第1入力MOSトランジスタ及び第2入力MOSトランジスタは入力信号線として共通化された第1ゲート配線を持つ。前記ダミーMOSトランジスタと第1クロックゲートMOSトランジスタは第1のクロック信号線として共通化された第2ゲート配線を持つ。前記第2クロックゲートMOSトランジスタは第1クロック信号線に対して位相反転される第2クロック信号配線としての第3ゲート配線を持つ。前記ダミーMOSトランジスタのソース電極とドレイン電極はそれが形成された第2半導体ウェル領域に並設されたバイパス信号線としての金属配線によって接続される。第1クロックゲートMOSトランジスタのドレインと第2クロックゲートMOSトランジスタのドレインは出力信号線としての金属配線によって接続される。
〔9〕<L形屈曲のT字形形状変更>
本発明の更に別の実施の形態に係る半導体装置の配置配線をコンピュータ装置を用いて行う方法は、半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ素子形成領域に複数の回路素子によってプリミティブセルを構成する方法であって、半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ素子形成領域に前記プリミティブセルを構成するために必要な複数個の第1導電型の第1半導体ウェル領域及び第2導電型の第2半導体ウェル領域を配置する処理と、前記第1半導体ウェル領域及び第2半導体ウェル領域の上で前記素子形成領域の延在方向に一定ピッチで規則的に複数のゲート配線を配置する処理(S11)と、形成された前記第1半導体ウェル領域及び前記第2半導体ウェル領域からL字型に屈曲された形状を抽出する処理(S12)と、抽出されたL字形の屈曲部分を隣のウェル領域に延長してT字形に形状変更し、延長した部分を、ソース電極とドレイン電極が共に電源ライン又はグランドラインに接続するダミーMOSトランジスタとする処理(S13)と、前記プリミティブセルを構成する素子の接続を一層の金属配線層の金属配線を用いて行う処理(S14)と、を含む。
これによれば、L字形の屈曲部分を隣のウェル領域に延長してT字形に形状変更することはプリミティブセルの面積的拡大を伴わず、ウェル領域の数の縮減に寄与する。形状変更によって生成されるダミーMOSトランジスタは電源電圧又はグランド電圧をバイパスするだけであるから当該ダミーMOSトランジスタの存在はそのプリミティブセルの所期の機能を変更しない。プリミティブセルを構成する素子の接続に用いる金属配線は一層の金属配線層の金属配線であるから、プリミティブセル間を接続するために利用できる金属配線数及び配線層数に大きな制限を課すことはない。
〔10〕項9の半導体装置の配置配線方法において、前記第1半導体ウェル領域は、n型の半導体領域から成り、前記ゲート配線の直下をチャネル領域とするpチャネル型MOSトランジスタのp型ドレイン電極及びp型ソース電極を有する。前記第2半導体ウェル領域は、p型の半導体領域から成り、前記ゲート配線の直下をチャネル領域とするnチャネル型MOSトランジスタのn型ドレイン電極及びn型ソース電極を有する。
〔11〕項10の半導体装置の配置配線方法において、所定の前記第1半導体ウェル領域には、ソース電極とドレイン電極が共に電源ラインに接続されたpチャネル型のダミーMOSトランジスタが構成される。
〔12〕項10の半導体装置の配置配線方法において、所定の前記第2半導体ウェル領域には、ソース電極とドレイン電極が共に電源ラインに接続されたnチャネル型のダミーMOSトランジスタが構成される。
2.実施の形態の詳細
実施の形態について更に詳述する。
《実施の形態1:プリミティブセルレイアウト》
本発明に係る半導体装置は半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ素子形成領域に所要のプリミティブセルを複数個配置して接続することにより目的とする機能を実現するように構成される。プリミティブセルは、フリップフロップ、セレクタ、加算回路などの論理回路であり、それらはナンド、ノアなどの所要の論理ゲートの組み合わせによって実現され、各論理ゲートはインバータ、クロックドインバータ、トランスファゲートなどの要素回路の接続によって実現されている。
図2にはプリミティブセルの一例としてスキャン機能付きフリップフロップのレイアウト構成が示され、図3には図2のプリミティブセル2における拡散層とポリシリコン層のレイアウト構成を抜き出して示してある。図4は図2のプリミティブセル2の回路図である。図4において、バックゲートからゲートに向かう方向に矢印が付されたnチャンネル型MOSトランジスタは、それとは逆向きの矢印がバックゲートに付されたpチャンネル型MOSトランジスタと区別されている。図1には図2のプリミティブセルにおける拡散層の特徴的な構成を、その部分の別の構成と対比するように抜き出して示してある。図1に示される特徴的な構成に対比される構成を備えたフリップフロップのレイアウト構成が図5に、図5のプリミティブセルにおける拡散層とポリシリコン層のレイアウト構成を抜き出した構成が図6に、図5のプリミティブセルの回路図が図7に示される。
図2において1は素子形成領域であり、半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ領域である。図2では素子形成領域1の一部だけが図示されており、実際には種々のプリミティブセルを配置したパターンがその紙面の上下左右に配置されている。
素子形成領域1の上下は電源電圧Vddとグランド電圧Vssの給電ラインに割り当てられ、給電ラインで挟まれた所定高さの間の領域にMOSトランジスタなどの回路素子が構成されている。素子形成領域1に配置されるプリミティブセル2は、第1導電型の第1半導体ウェル領域例えばn型ウェル領域NW、第2導電型の第2半導体ウェル領域例えばp型ウェル領域PW、ゲート絶縁膜を介してn型ウェル領域NWとp型ウェル領域PWの上で前記素子形成領域の延在方向に一定ピッチで規則的に配置された複数のゲート配線PSG、及び第1層目の金属配線層の金属配線ML1によって構成される。所要の金属配線とウェル領域との接続、所要の金属配線とゲート配線PSGとの接続はスルーホールに充填されたプラグPLGを用いて行われる。プリミティブセル2の境界にはMOSトランジスタのゲート電極に用いられていないダミーゲート配線PSGdmyが配置される。
ここでは、最小配線ピッチが32nmとなるような製造プロセスを適用して製造される半導体装置を想定しており、上述の如く多数のゲート配線は一定のピッチで規則的に並べられる。したがって、n型ウェル領域NW及びp型ウェル領域PWは一定のピッチで規則的に形成されたゲート配線PSGによって所要のMOSトランジスタが構成されるようにその形状が種々に決定される。図3にはその形状が分かり易く例示されている。
3は電源電圧Vddを給電する電源ラインを構成し、4はグランド電圧Vssを給電するグランドラインを構成する。n型ウェル領域NWは、前記ゲート配線PSGの直下をチャネル領域とするpチャネル型MOSトランジスタのp型ドレイン電極及びp型ソース電極を有する。同様に、p型ウェル領域PWは、前記ゲート配線PSGの直下をチャネル領域とするnチャネル型MOSトランジスタのn型ドレイン電極及びn型ソース電極を有する。特に制限されないが、n型ウェル領域NW、p型ドレイン電極、p型ソース電極、p型ウェル領域PW、n型ドレイン電極及びn型ソース電極は不純物拡散によって形成される。ゲート配線PSGは例えばポリシリコンによって形成される。
本実施の形態において、n型ウェル領域NW及びp型ウェル領域PWの形状にはラウンディングを生じ易いL字形に屈曲する屈曲部分の発生が回避されている。例えば図2及び図3の領域TAはL字形に屈曲する屈曲部分の発生が回避されている。これに対して図5及び図6の領域TBはL字形に屈曲する屈曲部分が生じたままになっている。配置配線工程でL字形屈曲部分が発生した図5及び図6の場合にはそのレイアウトはエラーとされ、図5及び図6の領域TBは図2及び図3の領域TAのように修正が加えられる。
領域TAとTBの関係について図1を中心に更に説明する。図1では電源電圧Vddとグランド電圧Vssの給電用の金属配線ML1以外の金属配線は図示を省略してある。
領域TAにおいてn型ウェル領域NW_1とNW_2は夫々L字形に屈曲され、相互に離間されて屈曲部分が対向されている。これに対して修正後の領域TAでは、対向する屈曲部分が相互に延長されてT字型のn型ウェル領域NW_1mとNW_2mに形状修正されている。この形状修正によって、ゲート配線PSG_1とn型ウェル領域NW_1mとの間にpチャンネル型のダミーMOSトランジスタM1dmyが形成され、ゲート配線PSG_2とn型ウェル領域NW_2mとの間にpチャンネル型のダミーMOSトランジスタM2dmyが形成される。ウェル領域の形状修正によって形成されるダミーMOSトランジスタM1dmy,M2dmyは直列接続形態で単に電源電圧Vddの電源ライン3をバイパスする機能を有するだけで、プリミティブセル2の本来の論理機能を変更するものではない。この点については領域TBを領域TAに修正する前の図7と修正後の図4とを比べても明らかである。図7及び図4においてDATAはデータ、CLKはデータラッチ動作の同期クロック、SINはスキャン入力信号、SMCはスキャンモードの制御クロック、Qは出力信号である。
このように、L字型の屈曲部分をT字形に変更するための拡散層としてのウェル領域の形状変更はプリミティブセル2の本来の論理機能を変更しないように考慮されており、特に拡散層の延長によって形成されるダミーMOSトランジスタが電源ライン3又はグランドライン4をバイパスするMOSトランジスタとなるように拡散層の延長を行うことが、処理の統一性若しくは簡易性、並びに機能障害を生じさせないという点で最も優れていると考えられる。拡散層NWにpチャンネル型のダミーMOSトランジスタを形成する場合は電源ラインをバイパスさせ、拡散層PWにnチャンネル型のダミーMOSトランジスタを形成する場合はグランドラインをバイパスさせればよい。
上記レイアウト構成によれば以下の作用効果を得る。
(1)ダミーMOSトランジスタM1dmy,M2dmyはウェル領域NWにL字形の屈曲部分が発生する場合に当該L字形の屈曲部分を隣のウェル領域に延長してT字形に形状変更することによって形成され、プリミティブセル2の面積的拡大を伴わず、ウェル領域の数の縮減にも寄与する。
(2)形状変更によって生成されるダミーMOSトランジスタM1dmy,M2dmyは電源電圧(又はグランド電圧)をバイパスするだけであるから当該ダミーMOSトランジスタM1dmy,M2dmyの存在はそのプリミティブセルの所期の論理機能を変更しない。
(3)プリミティブセル2を構成する素子の接続に用いる金属配線ML1は一層の金属配線層の金属配線であるから、プリミティブセル2間を接続するために利用できる金属配線数及び配線層数に大きな制限が課されることはない。
(4)したがって、論理機能上は余計であるが論理機能に対する影響のいなダミーMOSトランジスタを追加することにより、ゲート配線の均等性を満たし、ウェル領域に不所望なラウンディングを生じさせず、プリミティブセルのチップ占有面積の増大を抑制し、更にプリミティブセル間の接続容易性を保証することができる。例えばゲート配線を均一化したときL字形屈部を発生させないために上述の電源又はグランドをバイパスするダミーMOSトランジスタを追加する技術を採用した場合は、それ以外の手段を講ずる場合に比べて、図8のようにプリミティブセルの面積を削減することができる。それ以外の手段とは例えばプリミティブセル内で使用する金属配線の層数及び本数を増やすことである。図8ではセレクタの場合とフリップフロップ(FF)の場合が例示され、セレクタの場合に11は本実施の形態による手法を採用したときのチップ占有面積、12はその他の手段を講じたときのチップ占有面積を示し、フリップフロップの場合に13は本実施の形態による手法を採用したときのチップ占有面積、14はその他の手段を講じたときのチップ占有面積を示す。何れの場合も本実施の形態による手法を採用したときの方が大凡20%程度面積が削減される。
《実施の形態2:レイアウト方法》
実施の形態1におけるプリミティブセル101を形成するためのレイアウト方法について説明する。このレイアウト方法は図16に例示されるように半導体装置の設計方法に含まれる一つの設計工程とされ、例えば、EDAツール(Electronic Design Automation:電子機器、半導体など電気系の設計作業を自動化し支援するためのコンピュータ装置などを構成するソフトウェア及びハードウェア)を用いて行われる。半導体装置の設計工程は、例えばフロアプランに従って半導体装置の機能レベルの論理設計を行う工程(S1)、論理設計された機能を実現する回路レベルの設計を行う工程(S2)、回路設計された回路を半導体チップのレイアウト上の配置と配線を設計する工程(S3)、配置配線結果などに対する回路レベル及び機能レベルの検証を行う工程(S4)などに大別される。
プリミティブセルに着目した場合、配置配線を行う工程(S3)には、半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ素子形成領域に前記プリミティブセルを構成するために必要なp型ウェル領域、n型ウェル領域を並列的に複数個配置する処理(S10)と、前記p型ウェル領域及びn型ウェル領域の上で前記素子形成領域の延在方向に一定ピッチで規則的に複数のゲート配線を配置する処理(S11)と、形成された前記p型ウェル領域及びn型ウェル領域に対してデザインルールチェック(DRC)を行ってL字型に屈曲された形状を抽出する処理(S12)と、抽出されたL字形の屈曲部分を隣のウェル領域に延長してT字形に形状変更する処理(S13)と、前記プリミティブセルを構成する素子の接続を一層の金属配線層の金属配線を用いて行う処理(S14)とを含み、ステップS13で延長した部分には、ソース電極とドレイン電極が共に電源ライン又はグランドラインに接続するダミーMOSトランジスタを構成する。配置配線されたプリミティブセルに対しては回路動作を確認する処理(S15)が行われ、追加されたダミーMOSトランジスタによる影響のないことを追認する。上記S11からS14までの配置配線の処理は、例えばEDAツールにより自動的に実行することが可能である。
これによれば、L字形の屈曲部分を隣のウェル領域に延長してT字形に形状変更することはプリミティブセルの面積的拡大を伴わず、ウェル領域の数の縮減に寄与する。形状変更によって生成されるダミーMOSトランジスタは電源電圧又はグランド電圧をバイパスするだけであるから当該ダミーMOSトランジスタの存在はそのプリミティブセルの所期の機能を変更しない。プリミティブセルを構成する素子の接続に用いる金属配線は一層の金属配線層の金属配線であるから、プリミティブセル間を接続するために利用できる金属配線数及び配線層数に大きな制限を課すことはない。
《実施の形態3:クロックドインバータ》
第3の実施の形態として種々のプリミティブセルを構成するために用いられる論理回路を構成する要素部品としてのクロックドインバータについて説明する。
本実施の形態との比較例として図9には4個のMOSトランジスタの直列回路を用いたクロックドインバータの回路構成が示される。同図に示されるクロックドインバータは、電源電圧Vddとグランド電圧Vssとの間にpチャンネル型の入力MOSトランジスタM111及びクロックゲートMOSトランジスタM12と、nチャンネル型のクロックゲートMOSトランジスタM13と入力MOSトランジスタM14とが直列に接続され、MOSトランジスタM11とM14のゲートに信号入力端子INが結合され、MOSトランジスタM12のゲートに反転クロック端子φbが接続され、MOSトランジスタM13のゲートに非反転クロック端子φが接続され、MOSトランジスタM12とM13のコモンドレインに出力端子OUTが結合される。反転クロック端子φbがローレベルで非反転クロック端子φがハイレベルのとき入力端子INの論理値が反転されて出力端子OUTに出力され、反転クロック端子φbがハイレベルで非反転クロック端子φがローレベルのとき出力端子OUTが高出力インピーダンス状態にされる。
図10には比較例に係る図9のクロックドインバータのレイアウト構成がプリミティブセルの一部として例示される。MOSトランジスタM11はn型ウェル領域NW_11とゲート配線PSG_11との交差部分に形成され、MOSトランジスタM12はn型ウェル領域NW_12とゲート配線PSG_13との交差部分に形成され、MOSトランジスタM13はp型ウェル領域PW_13とゲート配線PSG_12との交差部分に形成される。ML_11はMOSトランジスタM11とM12を接続する金属配線、ML_12はMOSトランジスタM12とM13とを接続する金属配線である。同図より明らかなように、クロックドインバータを構成するために3個のウェル領域NW_11,NW_12,PW_13が必要にされている。
図11には図10の比較例に対してウェル領域の数を減らすように修正したクロックドインバータ102のレイアウト構成がプリミティブセル101の一部として例示される。図11のレイアウトは、図10に対してウェル領域NL_12とNW_11を相互に対抗する方向に延長して接続し、1つのn型ウェル領域NW_10とし、このウェル領域NW_10とゲート配線PSG_12の交差部分にpチャンネル型のダミーMOSトランジスタM3dmyが構成される点が相違する。金属配線ML_11はそのまま残しておく。その他の構成は図10と同じであるから同一構成要素には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
尚、pチャンネル型MOSトランジスタのソース電極及びドレイン電極はn型ウェル領域のp型拡散層によって実現され、nチャンネル型MOSトランジスタのソース電極及びドレイン電極はp型ウェル領域のn型拡散層によって実現され、MOSトランジスタのゲート電極はゲート配線PSGによって構成され、拡散層の間の接続やゲート配線の間の接続などに用いる金属配線は1層の金属配線層に限定している点などについては実施の形態1の場合と同様であり、その詳細な説明は省略する。
図12には図11に示されるクロックドインバータ102の回路構成が示される。この回路構成からも明らかなように、MOSトランジスタM11とM12の間にダミーMOSトランジスタM3dmyが配置され、当該MOSトランジスタM3dmyのドレイン電極とソース電極が金属配線ML_11によって短絡されている。したがって、クロックドインバータ102の論理動作は図9のクロックドインバータと全く代わりなく、クロックドインバータ102は論理機能上図9のクロックドインバータと等価である。
これによれば、pチャンネル型の入力ゲートMOSトランジスタM11が形成されるウェル領域とpチャンネル型のクロックゲートMOSトランジスタM12が形成されるウェル領域とは別々のウェル領域とはされずダミーMOSトランジスタM3dmyが併せて形成される一つのウェル領域PW_10に形成される。したがって、図10に比べてウェル領域の数が縮減されることになり、ウェル領域に対する露光工程で発生する欠陥密度も低くなる。
図13には比較例に係る図9のクロックドインバータの別のレイアウト構成がプリミティブセルの一部として例示される。MOSトランジスタM11はn型ウェル領域NW_23とゲート配線PSG_21との交差部分に形成され、MOSトランジスタM12はn型ウェル領域NW_23とゲート配線PSG_22との交差部分に形成され、MOSトランジスタM13はp型ウェル領域PW_21とゲート配線PSG_23との交差部分に形成される。ML_21はMOSトランジスタM12とM13を接続する金属配線、ML_22はMOSトランジスタM13とM14とを接続する金属配線である。同図より明らかなように、クロックドインバータを構成するために3個のウェル領域NW_21,NW_22,PW_23が必要にされている。
図14には図13の比較例に対してウェル領域の数を減らすように修正したクロックドインバータ103のレイアウト構成がプリミティブセル101の一部として例示される。図14のレイアウトは、図13に対してウェル領域PL_21とPW_22を相互に対抗する方向に延長して接続し、1つのp型ウェル領域PW_20とし、このウェル領域PW_20とゲート配線PSG_22の交差部分にnチャンネル型のダミーMOSトランジスタM4dmyを構成する点が相違する。金属配線ML_22はそのまま残しておく。その他の構成は図13と同じであるから同一構成要素には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
尚、pチャンネル型MOSトランジスタのソース電極及びドレイン電極はn型ウェル領域のp型拡散層によって実現され、nチャンネル型MOSトランジスタのソース電極及びドレイン電極はp型ウェル領域のn型拡散層によって実現され、MOSトランジスタのゲート電極はゲート配線PSGによって構成され、拡散層の間の接続やゲート配線の間の接続などに用いる金属配線は1層の金属配線層に限定している点などについては実施の形態1の場合と同様であり、その詳細な説明は省略する。
図15には図14に示されるクロックドインバータ103の回路構成が示される。この回路構成からも明らかなように、MOSトランジスタM13とM14の間にダミーMOSトランジスタM4dmyが配置され、当該MOSトランジスタM4dmyのドレイン電極とソース電極が金属配線ML_22によって短絡されている。したがって、クロックドインバータ103の論理動作は図9のクロックドインバータと全く代わりなく、クロックドインバータ103は論理機能上図9のクロックドインバータと等価である。
これによれば、nチャンネル型のクロックゲートMOSトランジスタM13が形成されるウェル領域とnチャンネル型の入力MOSトランジスタM14が形成されるウェル領域とは別々のウェル領域とはされずダミーMOSトランジスタM4dmyが併せて形成される一つのウェル領域PW_20に形成される。したがって、図13に比べてウェル領域の数が縮減されることになり、ウェル領域に対する露光工程で発生する欠陥密度も低くなる。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
本明細書においてMOSトランジスタとは絶縁ゲート型電界効果トランジスタを広く意味し、ゲート絶縁膜が酸化膜である構成に限定することを意味するものではない。
プリミティブセルはスキャン機能付きのフリップフロップに限定されず、本発明はその他種々のプリミティブセルに適用可能である。プリミティブセルの論理規模若しくは機能レベルについても適宜決定されればよい。L字形の屈曲部分を他のウェル領域に接続することによって形成されるダミーMOSトランジスタの数は上記実施の形態に例示される直列2個に限定されず、1個の場合もあれば3個以上になる場合も当然あり得る。
また、クロックドインバータはナンド又はノアなどの論理ゲートを構成するために複合された回路要素として含まれる場合もある。要するに、ダミーMOSトランジスタが挿入される前記クロックドインバータは、入力信号線としてゲート配線が共通化されたnチャンネル型及びpチャンネル型の一対の入力MOSトランジスタと、相補クロック信号配線としてゲート配線が個別化されたnチャンネル型及びpチャンネル型の一対のクロックゲートMOSトランジスタと、一方のクロックゲートMOSトランジスタのゲート配線と入力MOSトランジスタのゲート配線との間に配置された他方のクロックゲートMOSトランジスタのゲート配線をゲート電極とするダミーMOSトランジスタとを備えれば良く、前記ダミーMOSトランジスタのソース電極とドレイン電極はそれが形成された第1半導体ウェル領域又は第2半導体領域に並設されたバイパス信号線としての金属配線によって接続されることになる。
2 プリミティブセル
1 素子形成領域
Vdd 電源電圧
Vss グランド電圧
NW 第1導電型の第1半導体ウェル領域としてのn型ウェル領域
PW 第2導電型の第2半導体ウェル領域としてのp型ウェル領域
PSG ゲート配線
ML1 金属配線
PLG プラグ
PSGdmy ダミーゲート配線
3 電源電圧Vddを給電する電源ライン
4 グランド電圧Vssを給電するグランドライン
TA L字形に屈曲する屈曲部分の発生が回避されてた部分
TB L字形に屈曲する屈曲部分が生じたままになっている部分
NW_1、NW_2 L字形に屈曲されたn型ウェル領域
NW_1m及びNW_2m 形状修正されたT字型のn型ウェル領域
M1dmy,M2dmy 電源ラインにバイパスされたダミーMOSトランジスタ
M111 入力MOSトランジスタ
M12 クロックゲートMOSトランジスタ
M13 クロックゲートMOSトランジスタ
M14 入力MOSトランジスタ
IN 信号入力端子
φb 反転クロック端子
φ 非反転クロック端子
OUT 出力端子
102 クロックドインバータ
NW_10 n型ウェル領域
PSG_12 ゲート配線
ML_11 金属配線
M3dmy ダミーMOSトランジスタ
103 クロックドインバータ
PW_20 p型ウェル領域
PSG_22 ゲート配線
M4dmy ダミーMOSトランジスタ
ML_22 金属配線

Claims (3)

  1. 半導体基板の表面において所定高さ及び所定幅を持つ素子形成領域に並列的に複数個形成された第1導電型の第1半導体ウェル領域及び第2導電型の第2半導体ウェル領域と、
    前記第1半導体ウェル領域及び第2半導体ウェル領域の上で前記素子形成領域の延在方向に一定ピッチで規則的に配置された複数のゲート配線と、を有し、
    ダミーゲート配線として用いられる離間された一対のゲート配線の間は複数の回路素子によって構成されるプリミティブセルの形成領域とされ、
    前記第1半導体ウェル領域は、n型の半導体領域から成り、前記ゲート配線の直下をチャネル領域とするpチャネル型MOSトランジスタのp型ドレイン電極及びp型ソース電極を有し、
    前記第2半導体ウェル領域は、p型の半導体領域から成り、前記ゲート配線の直下をチャネル領域とするnチャネル型MOSトランジスタのn型ドレイン電極及びn型ソース電極を有し、
    前記プリミティブセル形成領域はクロックドインバータを有し、
    前記クロックドインバータは、入力信号線としてゲート配線が共通化されたnチャンネル型及びpチャンネル型の一対の入力MOSトランジスタと、相補クロック信号配線としてゲート配線が個別化されたnチャンネル型及びpチャンネル型の一対のクロックゲートMOSトランジスタと、一方のクロックゲートMOSトランジスタのゲート配線と入力MOSトランジスタのゲート配線との間に配置された他方のクロックゲートMOSトランジスタのゲート配線をゲート電極とするダミーMOSトランジスタとを有し、
    前記ダミーMOSトランジスタのソース電極とドレイン電極はそれが形成された第1半導体ウェル領域又は第2半導体ウェル領域に並設されたバイパス信号線としての金属配線によって接続される、半導体装置。
  2. 前記クロックドインバータは、電源ラインからグランドラインに向けて直列接続されたpチャンネル型の第1入力MOSトランジスタ、pチャンネル型のダミーMOSトランジスタ、pチャンネル型の第1クロックゲートMOSトランジスタ、nチャンネル型の第2クロックゲートMOSトランジスタ、及びnチャンネル型の第2入力MOSトランジスタを有し、
    前記第1入力MOSトランジスタ、ダミーMOSトランジスタ及び第1クロックゲートMOSトランジスタは共通の第1半導体ウェル領域に形成され、
    前記第2クロックゲートMOSトランジスタ及び第2入力MOSトランジスタは第2半導体ウェル領域に形成され、
    前記第1入力MOSトランジスタ及び第2入力MOSトランジスタは入力信号線として共通化された第1ゲート配線を持ち、
    前記ダミーMOSトランジスタと第2クロックゲートMOSトランジスタは第1のクロック信号線として共通化された第2ゲート配線を持ち、
    前記第1クロックゲートMOSトランジスタは第1クロック信号線に対して位相反転される第2クロック信号配線としての第3ゲート配線を持ち、
    前記ダミーMOSトランジスタのソース電極とドレイン電極はそれが形成された第1半導体ウェル領域に並設されたバイパス信号線としての金属配線によって接続され、
    第1クロックゲートMOSトランジスタのドレインと第2クロックゲートMOSトランジスタのドレインは出力信号線としての金属配線によって接続される、請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記クロックドインバータは、電源ラインからグランドラインに向けて直列接続されたpチャンネル型の第1入力MOSトランジスタ、pチャンネル型の第1クロックゲートMOSトランジスタ、nチャンネル型の第2クロックゲートMOSトランジスタ、nチャンネル型のダミーMOSトランジスタ、及びnチャンネル型の第2入力MOSトランジスタを有し、
    前記第1入力MOSトランジスタ及び第1クロックゲートMOSトランジスタは共通の第1半導体ウェル領域に形成され、
    前記第2クロックゲートMOSトランジスタ、ダミーMOSトランジスタ及び第2入力MOSトランジスタは第2半導体ウェル領域に形成され、
    前記第1入力MOSトランジスタ及び第2入力MOSトランジスタは入力信号線として共通化された第1ゲート配線を持ち、
    前記ダミーMOSトランジスタと第1クロックゲートMOSトランジスタは第1のクロック信号線として共通化された第2ゲート配線を持ち、
    前記第2クロックゲートMOSトランジスタは第1クロック信号線に対して位相反転される第2クロック信号配線としての第3ゲート配線を持ち、
    前記ダミーMOSトランジスタのソース電極とドレイン電極はそれが形成された第2半導体ウェル領域に並設されたバイパス信号線としての金属配線によって接続され、
    第1クロックゲートMOSトランジスタのドレインと第2クロックゲートMOSトランジスタのドレインは出力信号線としての金属配線によって接続される、請求項1記載の半導体装置。
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