JP2008116857A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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久司 中原
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英治 植川
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Abstract

【課題】本発明の目的は、フィルム加熱方式の定着装置において、ジャム処理時に定着装置内に残留した記録材を斜め方向に引いてジャム処理してもフィルムが損傷しないようにすることである。
【解決手段】端部規制部材27により端部位置が規制されヒータ20と摺動するフィルム25と、前記フィルム25のヒータ20とは反対側の面に圧接し移動する加圧ローラ26との間の定着ニップ部Nに未定着トナー像を担持した記録材を通して前記未定着トナー像を前記記録材に定着する定着装置11であって、前記ニップ部Nよりも記録材Pの搬送方向下流側に、定着装置11の停止時に前記ニップ部Nで挟持された記録材Pを搬送方向下流側から引いたときに前記記録材Pに接触し、前記記録材Pの搬送方向と直交する方向への力を低減する摩擦抵抗を前記接触した記録材Pに対して付与する斜行防止ローラ12を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、加熱体と摺動するフィルムと加圧部材との間の圧接部で未定着トナー像を記録材に加熱定着処理する定着装置、及びこの定着装置を備えた画像形成装置に関する。
近年では、複写機・プリンタ・ファクシミリ等の画像形成装置において、記録材表面の未定着トナー像を記録材に熱定着させる定着装置として、いわゆるフィルム加熱方式の定着装置が提案され、実用化されている。このフィルム加熱方式の定着装置は、例えば、特開昭63−313182号公報や特開平1−263679号公報に開示されている。
このフィルム加熱方式の定着装置は、耐熱性・薄肉のフィルム材を介して支持部材に固定支持させた加熱体に記録材を密着させ、フィルム材を加熱体に摺動移動させて加熱体の熱をフィルム材を介して記録材へ与える方式・構成のものである。この定着装置は、未定着トナー画像を記録材表面に永久固着像として熱定着処理する装置として活用できる。また、例えば、トナー像を担持した記録材を加熱して表面性を改質する装置、仮定着処理する装置、その他、シート状の被加熱処理する装置として広く使用することができる。
このようなフィルム加熱方式の定着装置は、加熱体として、昇温の速い低熱容量のものを用いることができる。例えば、絶縁性・良熱伝導性のセラミック基材と、この基材の表面に設けられた通電により発熱する抵抗発熱層を基本構成体とする、いわゆるセラミックヒータを用いることができる。またフィルム材として、薄膜で低熱容量のものを用いることができる。このため、短時間に加熱体の温度が上昇し、スタンバイ時に加熱体へ電力供給をする必要がなく、記録材をすぐに通紙しても記録材が定着ニップ部に到達するまでに加熱体を所定温度まで十分に昇温させることができる。よって、フィルム加熱方式の定着装置は、ウエイトタイムの短縮化(クイックスタート性:オンデマンドで作動)や省電力化が可能となるうえ、さらに画像形成装置本体内の昇温を抑えることができる等の利点を有している。
また出願人は、先にテンションレス定着フィルムの加圧ローラによる駆動方法を提案(例えば、特開平4−044075号公報,特開平4−204981号公報等)している。
テンションレスフィルム加熱方式では、定着フィルムが、加圧ローラ、ヒータおよび記録材との摩擦力により走行し、走行中に発生する定着フィルムの寄りは定着フィルムの長手方向の端部を規制部材で規制することで制御している。
特開昭63−313182号公報 特開平1−263679号公報 特開平4−044075号公報 特開平4−204981号公報
しかしながら、上記定着フィルムを用いた定着装置では、ジャム処理時に、ジャムした記録材を斜め方向に引っ張ってしまうことがある。このようにジャムした記録材を斜め方向に引っ張ってしまうと、この記録材を加圧ローラと共に挟持している定着フィルムが回転方向だけでなく該回転方向と直交する方向にも力を受けることとなる。この場合、定着フィルムが引っ張られる記録材から力を受けて、前記フィルムの長手方向端部が前記規制部材に強く擦り付けられ、損傷してしまうおそれがある。特に近年では装置の小型化が進み、定着装置から排出部までの距離が短くなる傾向があり、ジャムした記録材を斜め方向に引いた場合に前記フィルムが長手方向(回転方向と直交する方向)に受ける力が大きくなる傾向がある。
そこで、本発明の目的は、フィルム加熱方式の定着装置において、ジャム処理時に定着装置内に残留した記録材を斜め方向に引いてジャム処理してもフィルムが損傷しないようにすることである。
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、端部規制部材により端部位置が規制され加熱体と摺動するフィルムと、前記フィルムの前記加熱体とは反対側の面に圧接し移動する加圧部材との間の圧接部に未定着トナー像を担持した記録材を通して前記未定着トナー像を前記記録材に定着する定着装置であって、前記圧接部よりも記録材の搬送方向下流側に、定着装置の停止時に前記圧接部で挟持された記録材を搬送方向下流側から引いたときに前記記録材に接触し、前記記録材の搬送方向と直交する方向への力を低減する摩擦抵抗を前記接触した記録材に対して付与する斜行防止部材を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、定着装置にジャムした記録材を搬送方向に対して斜め方向に引いても、前記記録材は前記斜行防止部材に接触して、前記斜行防止部材から搬送方向と直交する方向への力を低減する摩擦抵抗を受ける。このため、前記斜行防止部材よりも搬送方向上流側にあるフィルムに搬送方向と直交する方向に加わる力が低減され、フィルムの端部が端部規制部材に強く押し付けられて損傷してしまうのを防止できる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。従って、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
〔第1実施形態〕
図面を用いて第1実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置について説明する。図1に、第1実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置を示す。なお、図1は、画像形成装置の一例としてのレーザービームプリンタの概略構成を示す縦断面図である。
まず、図1を参照して画像形成装置の概略構成を説明する。図1に示す画像形成装置は、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という)1を備えている。感光ドラム1は、装置本体Mによって回転自在に支持されており、駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。
感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿ってほぼ順に、帯電ローラ(帯電装置)2、露光手段3、現像装置4、転写ローラ(転写装置)5、クリーニング装置6が配設されている。なお、感光ドラム1、帯電ローラ2、現像装置4、及びクリーニング装置6は、装置本体Mに着脱可能なプロセスカートリッジとして一体化されている。
また、装置本体Mの下部には、紙等のシート状の記録材Pを収納した給送カセット7が配置されている。更に装置本体Mには、記録材Pの搬送経路に沿って上流側から順に、給送ローラ15、搬送ローラ8、トップセンサ9、搬送ガイド10、定着装置11、斜行防止部材としての斜行防止ローラ12、搬送部材としての排出ローラ13、排出トレイ14が配置されている。
次に、上述構成の画像形成装置の動作を説明する。
駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に回転駆動された感光ドラム1は、帯電ローラ2によって所定の極性、所定の電位に一様に帯電される。
帯電後の感光ドラム1は、その表面に対しレーザー光学系等の露光手段3によって画像情報に基づいた画像露光Lがなされ、露光部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。
静電潜像は、現像装置4によって現像される。現像装置4は、現像ローラ4aを有しており、この現像ローラ4aに現像バイアスを印加し、感光ドラム1上の静電潜像にトナーを付着させることで、トナー像としての現像(顕像化)を行う。
トナー像は、転写ローラ5によって紙等の記録材Pに転写される。記録材Pは、給送カセット7に収納されており、給送ローラ15・搬送ローラ8によって給送・搬送され、トップセンサ9を介して、感光ドラム1と転写ローラ5との間の転写ニップ部に搬送される。このとき記録材Pは、トップセンサ9によって先端が検知され、感光ドラム1上のトナー像と同期がとられる。転写ローラ5には、転写バイアスが印加され、これにより感光ドラム1上のトナー像が記録材P上の所定の位置に転写される。
転写によって表面に未定着トナー像を担持した記録材Pは、搬送ガイド10に沿って定着装置11に搬送され、ここで未定着トナー像が加熱・加圧されて記録材Pの表面に定着される。なお、定着装置11については後に詳述する。
トナー像定着後の記録材Pは、後述する斜行防止ローラ12には接触せずに排出ガイドリブ28に沿って案内され、排出ローラ13によって装置本体M上面の排出トレイ14上に排出される。
一方、トナー像転写後の感光ドラム1は、記録材Pに転写されないで表面に残ったトナーがクリーニング装置6のクリーニングブレード6aによって除去され、次の画像形成に備える。
以上の動作を繰り返すことで、次々と画像形成を行うことができる。
次に、図2を参照して、定着装置11の一例について詳述する。なお、図2は、定着装置の記録材Pの搬送方向(矢印K方向)に沿った縦断面図である。
図2に示す定着装置11は、トナーを加熱する加熱体としてのセラミックヒータ20と、このヒータ20を内包する定着フィルム25と、この定着フィルム25のヒータ20とは反対側の面に圧接され回転移動する加圧部材としての加圧ローラ26と、を有する。更に定着装置11は、ヒータ20の温度を検知する温度検知手段21と、記録材Pの搬送を制御する回転制御手段とを主要構成部材として構成されている。
ヒータ20は、アルミナ等の耐熱性の基材20a上に例えば印刷によって抵抗体パターン20bを形成し、その表面をガラス層20cで被覆したものである。ヒータ20は、記録材Pの搬送方向(矢印K方向)に直交する左右方向に長く、すなわち、記録材Pの幅よりも長く形成されている。ヒータ20は、装置本体Mに取り付けられたヒータホルダ22によって支持されている。ヒータホルダ22は、耐熱樹脂によって半円状に形成された部材であり、定着フィルム25の回転をガイドするガイド部材としても作用する。24は上記ヒータホルダ22を強度的に支える金属製のステーである。
定着フィルム25は、ポリイミド等の耐熱樹脂を円筒状に形成したものであり、上述のヒータ20及びヒータホルダ22を内包している。定着フィルム25は、その内部のヒータホルダ22を不図示のバネ等の加圧手段により所定の圧力で加圧ローラ26に加圧されることにより、ヒータホルダ22に取り付けられたヒータ20により加圧ローラ26に加圧され定着ニップ部Nを形成している。また定着フィルム25は、加圧ローラ26の矢印R26方向の回転により記録材Pが矢印K方向に搬送されるのに伴って矢印R25方向に回転されるように構成されている。なお、定着フィルム25の左右の両端部は、ヒータホルダ22のフランジ(図5に示す端部規制部材29)によって規制されており、ヒータ20の長手方向には、ずれないようになっている。また、定着フィルム25の内面には、ヒータ20やヒータホルダ22との間の摺動抵抗を低減させるためにグリースが塗布されている。
加圧ローラ26は、金属製の芯金26aの外周面に、シリコンゴム等の弾性を有する耐熱性の離型層26bを設けたものである。加圧ローラ26は、離型層26bの外周面により下方から定着フィルム25をヒータ20に押し付けて、定着フィルム25との間に定着ニップ部Nを構成している。この定着ニップ部Nにおける加圧ローラ26の回転方向についての幅(ニップ幅)は、記録材P上のトナーを好適に加熱・加圧することができる程度に設定されている。
上述のように、定着装置11は、加圧ローラ26の矢印R26方向の回転により記録材Pを定着ニップ部Nにて狭持搬送しつつ、ヒータ20によって記録材P上のトナーを加熱する。この際、回転制御手段によって加圧ローラ26の回転を制御することにより、記録材Pの送りを適宜に制御することができ、また、温度制御手段21によってヒータ20の温度を適宜に制御することができるものである。
本実施形態の特徴を詳述する。図3に定着装置11から排出部の拡大断面概略図を示す。図3において、(a)は通常時の記録材の搬送経路を示し、(b)はジャム処理の為に記録材が矢印J方向に引かれたときの状態を示す。図3において、12は斜行防止部材としての斜行防止ローラであり、28は定着装置11と排出ローラ13との間の記録材の搬送経路を形成するガイド部材としての排出ガイドリブである。
先ず図3(a)を用いて通常使用時の記録材Pの挙動について説明する。通常使用時において記録材Pは、図3(a)に示すように定着ニップ部Nに挟まれており、記録材自身のこしにより排出ガイドリブ28に沿って搬送され、排出ローラ13に送られていき、斜行防止ローラ12に接触することは無い。
一方、図3(b)に示すようにジャム処理時においては、装置本体Mが停止しており、定着装置11、排出ローラ13は共に回転を中止している。図3(b)に示すジャム状態は、定着装置11および排出ローラ13に記録材Pが挟持された状態で、装置本体Mが停止している状態である。このような状態で、記録材Pが矢印J方向に引かれると、記録材Pは定着ニップ部Nで挟持されているため、図3(b)に示すように排出ローラ13と定着ニップ部Nを直線で結ぶようになろうとする。上記のような状態になったとき、記録材Pは図3(b)に示すように排出ローラ13と定着ニップ部Nを直線で結んだ線に対して張り出すように配置されている斜行防止ローラ12と接触する。
斜行防止ローラ12は、図3に示すように、金属製の芯金12aの外周面に、耐熱性を有する弾性層12bを設けた回転体である。具体的には、例えば斜行防止ローラ12は、金属性のφ8の芯金の上に高温まで耐えられるシリコンゴムを厚み2mmで被覆してある。ここで用いたシリコンゴムはゴム硬度がJIS−Aで13°程度の比較的軟らかいもので、その表面は記録材Pの特にコピー用紙とよばれる普通紙と強い摩擦力を示すものである。この斜行防止ローラ12は不図示の軸受を介して回転自在に装置本体Mに取り付けられており、上記に示すように通常動作では記録材Pに接触せず排出側から強引にジャム処理した時のみ接触するものである。
次に斜行防止ローラ12のジャム処理時における効果について説明する。図4に記録材Pを斜め方向に引いてジャム処理した場合の定着フィルム25への力の加わり方を記録材搬送方向の上方から見た概念図を示す。なお、ここでいう斜め方向とは、記録材の搬送方向(図中矢印K方向)に対してローラ長手方向に傾斜した方向(図中矢印J方向)である。図4において、(a)は斜行防止ローラがない構成のものであり、(b)は斜行防止ローラがある構成のものである。
図4において、Pnは通常時の搬送方向である矢印K方向に搬送される記録材の状態を示すものである。これに対し、図4(a)に示すPja及び図4(b)に示すPjbはそれぞれジャム処理時に矢印J方向(斜め方向)に力Fで引っ張った記録材の状態を示すものである。
先ず図4(a)を用いて、斜行防止ローラがない構成において定着装置にジャムした記録材を斜め方向に引っ張った場合の状況について説明する。図4(a)に示すように、斜行防止ローラがない構成では、ジャム処理時に斜め方向(矢印J方向)に引かれた記録材Pは定着フィルム25及び排出ローラ13に対してPjaで示すような状態になる。これによって矢印J方向に力Fで引っ張った記録材Pは、定着フィルム25に力Ffjを加えることになる。この力Ffjは図4(a)に示すように搬送方向にかかる力Ffvと定着フィルム25のスラスト方向(搬送方向と直交する方向)にかかる力Ffsに分解される。このうち力Ffsが定着フィルム25を端部規制部材27に押し付ける力になる。力Ffsが一定の値を超え、定着フィルム25の強度を上回ると、定着フィルム25の端部が破損してしまう。
これに対し、図4(b)に示すように、斜行防止ローラがある構成では、ジャム処理時に斜め方向(矢印J方向)に引かれた記録材Pは定着フィルム25及び排出ローラ13に対してPjbで示すような状態になる。この斜行防止ローラがある構成の図4(b)では、矢印J方向に力Fで引っ張った記録材Pは、Pjbで示すようにまず斜行防止ローラ12でスラスト方向(搬送方向と直交する方向)の力を受け止める。すなわち、斜行防止ローラ12は、前記記録材Pとともに搬送方向に回転しつつ、摩擦抵抗により前記記録材Pの搬送方向と直交する方向への力を抑制する。このため、定着フィルム25にかかる力Ffjは図4(b)に示すように、ほとんどが記録材の搬送方向成分(力Ffv)のみになり、定着フィルム25のスラスト方向にかかる力Ffsは非常に小さなものになる。すなわち、定着フィルム25を端部規制部材27に押し付ける力Ffsが、定着フィルム25の強度を下回るため、定着フィルム25の端部の破損を防止することができる。
上述したように、定着装置11にジャムした記録材Pを斜め方向に引いたときに、斜行防止ローラ12が搬送方向と直交する方向の力を低減する摩擦抵抗を記録材Pに付与する。このため、その上流側にある定着フィルム25に対して記録材Pの搬送方向と直交する方向に加わる力を低減することができる。これにより、定着フィルム25に起こり得たジャム後に定着ニップ部N内に残留した記録材Pを取り除く際に、斜め方向に引っ張っても、定着フィルム25が端部規制部材27に強く押し付けられ、記録材Pの端部が破損してしまうのを防止できる。
なお、図4に示す各構成で、特に定着フィルム25に力が掛かり易い厚紙でジャム処理を行ったところ、図4(a)に示す構成では10回程度のジャム処理で定着フィルム25の端部が破損してしまった。一方、本実施形態に係る図4(b)に示す構成では100回以上同様のジャム処理を行っても定着フィルム25の端部が破損することはなかった。
また本実施形態では、ゴムを被覆したローラ形状の斜行防止部材を例示したが、これに限定されるものではない。斜行防止部材の目的とするところは、ジャムした記録材Pを斜めに引いたときの搬送方向に直交する方向の力を受けることであり、記録材Pと摩擦力を有すれば例えばローラ形状ではなくリブ形状の樹脂製であっても良い。
〔第2実施形態〕
第2実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置について説明する。なお、画像形成装置全体の概略構成は前述した実施形態と同様であるため、ここでは詳しい説明は省略する。以下、図5を用いて本実施形態の特徴となる定着装置周辺の構成について説明する。図5は、本実施形態の定着装置11から排出部の拡大断面概略図である。
図5において、12は前述した実施形態と同様の斜行防止部材としての斜行防止ローラである。本実施形態は、斜行防止ローラ12が記録材Pから受けた力により定着フィルム25と加圧ローラ26の間の圧力を減衰させる圧力減衰手段を有している。以下、圧力減衰手段の構成およびその動作について説明する。
本実施形態では斜行防止ローラ12は、レバー29に回転自在で取り付けてある。レバー29は回転中心C29を中心にして回転可能である。レバー29は、同じ回転中心C29を持つカム部33を有する。30は加圧板であり、回転中心C30を有し、不図示のバネ等の加圧手段により矢印Ft方向に加圧部材31を加圧している。加圧部材31は金属ステー24を介してヒータホルダ22を同じく矢印Ft方向に加圧し、ヒータ20、定着フィルム25を挟んで、加圧ローラ26と定着ニップ部Nを形成している。一方、32は装置本体M側に固定された板金等にできた固定板である。斜行防止ローラ12に力が加わっていない状態でのレバー29の位置では、レバー29のカム部33は、加圧板30と固定板32の間にあっても、その形状から加圧板30に力を加えることはない。よって、加圧板30は定着に必要な所望の圧力を端部加圧部材31に加圧することができる。
次に本実施形態の装置の動作を説明する。上記の装置において、前述した実施形態と同様のジャム処理が行われた場合、前述した実施形態と同様に記録材Pは排出ローラ13と定着ニップ部N間で直線になろうとし、斜行防止ローラ12に矢印F29方向に力を加える。本実施形態では斜行防止ローラ12は、上記したように回転中心C29を中心としたレバー29に固定されているため、記録材Pから斜行防止ローラ12に加えられた力によりレバー29は、回転中心C29を中心に矢印R29方向に回転する。これに伴いレバー29のカム部33も矢印R29方向に回転する。
回転したレバー29のカム部33は、その形状から加圧板30を加圧力に抗して、加圧板30と固定板32の間を広げる方向に押し広げる。この動作により、加圧板30から端部加圧部材31に加わっていた力をレバー29のカム部33が受けることにより、端部加圧部材31に加わる圧力が削減され、定着フィルム25と加圧ローラ26の間の圧力が減衰される。
上記動作により、前述した実施形態と同様に、定着装置にジャムした記録材を斜め方向に引いたときに、斜行防止ローラが搬送方向と直交する方向の力を低減する摩擦抵抗を記録材に付与する。このため、その上流側にある定着フィルムに対して記録材の搬送方向と直交する方向に加わる力を低減できるうえ、定着フィルムが記録材から力を受ける定着ニップ部の圧力を減少できる。このため、記録材と定着フィルムの摩擦力が減少でき、定着フィルムが受ける力を更に低減できる。更に引き出そうとしている記録材にかかる負荷をも軽減できる。
本実施形態を用い、前述した実施形態と同様にジャム処理テストをしたところ、前述した実施形態と同様の対ジャム処理効果を得られたうえ、ジャム処理に必要な力を低減することも可能になった。
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では、定着装置の下流側の搬送部材として排出ローラを例示し、この排出ローラと定着装置の間に斜行防止部材を設けた構成を例示したが、これに限定されるものではない。定着装置の下流側の搬送部材であればその他の搬送部材であってもよく、該搬送部材と定着装置の間に斜行防止部材を設ければ良い。
また前述した実施形態では、斜行防止部材としての回転体として斜行防止ローラを例示したが、これに限定されるものではなく、例えばローラに張架された無端状のベルト部材や、円筒部材周面を回転移動する無端状のベルト部材などの他の回転体であっても良い。
また前述した実施形態では、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジとして、感光ドラムと、該感光ドラムに作用するプロセス手段としての帯電手段,現像手段,クリーニング手段を一体に有するプロセスカートリッジを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、感光体ドラムの他に、帯電手段、現像手段、クリーニング手段のうち、いずれか1つを一体に有するプロセスカートリッジであっても良い。
更に前述した実施形態では、感光ドラムを含むプロセスカートリッジが画像形成装置本体に対して着脱自在な構成を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば各構成部材がそれぞれ組み込まれた画像形成装置、或いは各構成部材がそれぞれ着脱可能な画像形成装置としても良い。
また前述した実施形態では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であっても良い。或いは、記録材担持体を使用し、該記録材担持体に担持された記録材に各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置であっても良い。或いは、中間転写体を使用し、該中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、該中間転写体に担持されたトナー像を記録材に一括して転写する画像形成装置であっても良い。これらの画像形成装置における定着装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
第1実施形態に係る定着装置を備えた画像形成装置の概略断面図 第1実施形態に係る定着装置の概略断面図 第1実施形態の定着装置から排出部の概略断面図 記録材から各部への力の加わり方を記録材搬送方向の上方から見た概念図 第2実施形態の定着装置から排出部の概略断面図
符号の説明
L …画像露光
M …装置本体
N …定着ニップ部
P …記録材
1 …感光ドラム
5 …転写ローラ
11 …定着装置
12 …斜行防止ローラ(斜行防止部材)
12a …芯金
12b …弾性層
13 …排出ローラ(搬送部材)
20 …ヒータ(加熱体)
20a …基材
20b …抵抗体パターン
20c …ガラス層
22 …ヒータホルダ
24 …ステー
25 …定着フィルム
26 …加圧ローラ
26a …芯金
26b …離型層
27 …端部規制部材
28 …排出ガイドリブ
29 …レバー
30 …加圧板
31 …加圧部材
32 …固定板
33 …カム部

Claims (6)

  1. 端部規制部材により端部位置が規制され加熱体と摺動するフィルムと、前記フィルムの前記加熱体とは反対側の面に圧接し移動する加圧部材との間の圧接部に未定着トナー像を担持した記録材を通して前記未定着トナー像を前記記録材に定着する定着装置であって、
    前記圧接部よりも記録材の搬送方向下流側に、定着装置の停止時に前記圧接部で挟持された記録材を搬送方向下流側から引いたときに前記記録材に接触し、前記記録材の搬送方向と直交する方向への力を低減する摩擦抵抗を前記接触した記録材に対して付与する斜行防止部材を設けたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記斜行防止部材は記録材の搬送方向に回転可能な回転体であり、前記回転体は前記接触した記録材とともに搬送方向に回転しつつ、前記摩擦抵抗により前記記録材の搬送方向と直交する方向への力を低減することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記斜行防止部材が記録材から受けた力により前記フィルムと前記加圧部材の間の圧力を減衰させる圧力減衰手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 端部規制部材により端部位置が規制され加熱体と摺動するフィルムと、前記フィルムの前記加熱体とは反対側の面に圧接し移動する加圧部材との間の圧接部に未定着トナー像を担持した記録材を通して前記未定着トナー像を前記記録材に定着する定着装置と、前記定着装置が定着処理した記録材を搬送する搬送部材と、を有する画像形成装置において、
    前記定着装置と前記搬送部材の間に、前記定着装置の停止時に前記圧接部で挟持された記録材を搬送方向下流側から引いたときに前記記録材に接触し、前記記録材の搬送方向と直交する方向への力を低減する摩擦抵抗を前記接触した記録材に対して付与する斜行防止部材を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記斜行防止部材は記録材の搬送方向に回転可能な回転体であり、前記回転体は前記接触した記録材とともに搬送方向に回転しつつ、前記摩擦抵抗により前記記録材の搬送方向と直交する方向への力を低減することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記斜行防止部材が記録材から受けた力により前記フィルムと前記加圧部材の間の圧力を減衰させる圧力減衰手段を有することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
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