JP2008115745A - オイルパン - Google Patents

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Atsushi Konno
安津志 今野
Nobuhiko Iyoda
伸彦 伊与田
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Abstract

【課題】浅底部が下方へ移動するようにオイルパンが傾いた場合でも、オイルストレーナがエアを吸うことを抑制する。
【解決手段】オイルパン1は、エンジンの下部に配置され、オイルを貯留する深底部21と、深底部21より底が浅い浅底部11と、深底部21を囲む深底側壁22と、浅底部11を囲む浅底側壁12とを有している。そして、深底部21にはダムプレート23が立設され、ダムプレート23には、上下方向に直交する方向であって浅底部11がある方向に向かって開口する開口部23bが設けられている。そして、ダムプレート23には、オイルストレーナ3から離間するとともに深底側壁22から離間した状態でオイルストレーナ3の外周の半分以上を包囲する包囲面23dが設けられている。また、ダムプレート23の開口端部23cと深底側壁22との間には、オイルが流通可能なオイル流通路Sが設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の内部を潤滑する潤滑油を溜めるオイルパンに関する。
従来、オイルの流れをせき止めるバッフル板を内部に設けることで、貯留されているオイルの油面が変動することを抑制するオイルパンが提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のオイルパンの内部に設けられているバッフル板は、左右の側片と左右の側片に接続して前方に楔状に突出する突出片とからなる。そして、バッフル板は、側片のハッチ部が側壁の内面と弾性圧接した状態で、側片のハッチ部と側壁の内面との圧接面が点溶接されている。特許文献1に記載のオイルパンでは、バッフル板が備える側片のハッチ部が側壁の内面と弾性圧接した状態で溶接されているため、オイルの油面が変動することを抑制する効果に加えて、側壁の振幅を減衰することで放射音を低減するという効果を奏する。
実公昭58―113846号公報
特許文献1に記載のオイルパンでは、底板と、底板の後端から延びる後壁とを備え、後壁は、底板より底の浅い浅底部を備えている。そして、車両が登降坂走行して浅底部が下方へ移動するようにオイルパンが傾いている場合には、オイルパンが傾いていない場合や浅底部が上方へ移動するようにオイルパンが傾いている場合に比べて多くのオイルが浅底部に溜まるため、底板のオイルの量が少なくなるとともに、底板のオイルが浅底部側に偏って溜まるため、オイルの油面がストレーナの吸い口よりも低くなり、ストレーナがエアを吸ってしまうことがある。また、エンジンが高速回転で運転されている場合には、ストレーナにより吸い上げられるオイルの量が多く、底板のオイルの量が少なくなるため、エアの吸い込みが特に起こりやすい。
なお、シリンダブロックからオイルパンの浅底部にオイルが落下してきて、そのオイルが底板に溢れ出すことで底板の油面が少しだけ上昇することが考えられるが、特許文献1に記載のオイルパンでは、側壁、後壁及び底板に形成された領域内に溜まっているオイルを堰き止めることを目的としてバッフル板が設けられており、浅底部から溢れ出したオイルは、側壁、バッフル板及び後壁によって囲まれた部分全域へ流れ出てしまうため、底板のオイルの油面はさほど上昇しない。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、浅底部が下方へ移動するようにオイルパンが傾いた場合でも、オイルストレーナがエアを吸うことを抑制するオイルパンを提供する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の下部に配置され前機関との間で循環させるオイルを貯留可能であり、最も底が深い部位を含む深底部と、前記深底部より底の浅い浅底部と、前記深底部及び前記浅底部を囲む側壁とを有するオイルパンであって、前記深底部にダムプレートが立設され、前記ダムプレートは、上下方向に直交する方向であって前記浅底部がある方向に向かって開口し、オイルストレーナから離間するとともに前記側壁から離間した状態で前記オイルストレーナの外周の半分以上を包囲するように設けられ、前記ダムプレートの開口端部と前記側壁との間には、オイルが流通可能なオイル流通路が設けられたことを要旨とする。
この構成によれば、浅底部が下方へ移動するようにオイルパンが傾斜した時に浅底部から溢れ出たオイルがダムプレートによって堰き止められて、深底部全域に広がることは抑制される。オイルが堰き止められることで、オイルストレーナの吸い口近傍にはオイルが滞留する。したがって、浅底部が下方へ移動するようにオイルパンが傾斜した時に、オイルストレーナの吸い口近傍においてオイルの油面が低下することは抑制され、オイルストレーナがエアを吸うことも抑制される。
また、深底部が下方へ移動するようにオイルパンが傾斜した状態から水平状態へ戻る場合、浅底部側とは反対側に片寄っていたオイルは深底部全域に広がる。この時、オイルは、オイル流通路を通って浅底部側に流動することができ、浅底部側に向かうオイルの流動がダムプレートによって阻害されることは回避される。したがって、深底部が下方へ移動するように傾いたオイルパンが水平状態に戻るように傾動した際に、オイルストレーナの吸い口近傍においてオイルの油面が低下することを抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記オイルストレーナの外周と前記オイルストレーナの外周と対向する前記ダムプレートの面との離間距離が全ての部分において等間隔であることを要旨とする。
この構成によれば、オイルストレーナの外形に沿うようにダムプレートを設けることができる。したがって、オイルストレーナとダムプレートとの間で滞留するオイルの流れの向きが変化することを抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記オイルストレーナと前記ダムプレートとの離間距離が全ての部分において5〜30mmの範囲にあることを要旨とする。
この構成によれば、浅底部から流れてきたオイルを好適にオイルストレーナの吸い口近傍に集めることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記オイルストレーナと前記ダムプレートとの離間距離は、全ての部分において10〜20mmの範囲にあることを要旨とする。
この構成によれば、浅底部から流れてきたオイルをより好適にオイルストレーナの吸い口近傍に集めることができる。また、オイルストレーナとダムプレートとの間の離間距離を10〜20mmとすることで、オイルパンを内燃機関の下部に取り付ける際にダムプレートとオイルストレーナとが接触しない程度の間隔を設けることができる。したがって、ダムプレートがオイルストレーナと接触して内燃機関に対するオイルパンの組み付けが阻害されることを回避できる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記オイルストレーナと前記ダムプレートとの離間距離が5〜10mmの範囲にあることを要旨とする。
この構成によれば、浅底部から流れてきたオイルをより好適にオイルストレーナの吸い口近傍に集めることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の発明において、前記オイルストレーナは、その延設方向と直交する方向における断面が円形状であるとともに、前記ダムプレートは、前記オイルストレーナの外形と相似形の円弧状に形成されていることを要旨とする。
本発明によれば、浅底部が下方へ移動するようにオイルパンが傾いた場合でも、オイルストレーナがエアを吸うことを抑制することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。なお、以下の説明では、車両の前進方向を前方と規定し、オイルパン1の場合には、車両に装備された状態を基準に、車両の前記各方向と対応して前、後、上、下と規定する。
図1に示すように、オイルパン1は、内燃機関としてのエンジン2の下部に取り付けられており、オイルパン1内には下端に吸い口3aが設けられ、直径が27mmである円筒状のオイルストレーナ3が配置されている。また、オイルパン1内には、エンジン2内の各摺動部を潤滑するための潤滑油(オイル)が貯留されており、オイルの油面はエンジン2内部に設けられているクランクシャフト(図示しない)と接触しない程度の高さとなっている。
オイルパン1は、エンジン2の下部に取り付けられる浅底形成体10と、浅底形成体10の下部に接合される深底形成体20とから構成されている。
浅底形成体10には、前後方向に延びる浅底部11と、浅底部11の周囲を囲むとともに前部が浅底部11と連結している浅底側壁12とが設けられている。また、浅底形成体10には、浅底側壁12の上端に連結する上端フランジ13が設けられている。浅底形成体10は、その上下部が開口するように形成されている。
浅底部11は、浅底側壁12との連結部から後方に向かって若干下方に傾斜するように延びている。浅底部11は、その前後方向における長さが深底部21の前後方向における長さより長くなっており、浅底部11の前後方向の長さは175mmである。
また、深底形成体20には、前後方向に延びる深底部21が設けられている。オイルパン1がエンジン2の下部に取り付けられた状態において、深底部21は、浅底部11より後方に位置している。また、深底部21は、オイルパン1の部位のうちで最も底が深い部位を含むとともに、深底部21は、浅底部11より底が深くなっている。深底部21は、浅底部11側から後方へ向かうにつれて徐々に上方へ延びており、若干傾斜した状態となっている。深底部21は、浅底部11より下方に位置し、深底部21の上面と浅底部11の上面とによって段差が形成されている。そして、深底部21の前後方向中央付近には、溶接によって深底部21に対し接合されたダムプレート23が立設されている。また、深底部21の周囲は、深底側壁22によって囲まれている。
深底側壁22は、上下方向に延びるとともに深底部21と連結している。深底側壁22は、浅底形成体10と深底形成体20とが接合された状態において浅底形成体10と接続されている。
ダムプレート23は、その上端23aがオイルストレーナ3の吸い口3aよりも高くなるように形成されている。ダムプレート23の上端23aから深底部21までの最短距離T1は、32mmとなっている。また、オイルパン1が水平状態である時にダムプレート23の上端23aは、オイルパン1に溜まっているオイルの油面より高くなっている。図2に示すように、ダムプレート23は、平面視円弧状であるとともに、オイルストレーナ3の外形に沿うように配置されており、その外形がオイルストレーナ3の外形と相似形の平面視円弧状に形成されている。また、ダムプレート23は、その円弧中心がオイルストレーナ3の中心と一致している。ダムプレート23の板厚は、均一に形成されており、具体的には、ダムプレート23の板厚は、1mmに設定されている。ダムプレート23には、浅底部11がある方向(前方)を向くとともに浅底側壁12と対向する開口部23bが設けられている。
ダムプレート23は、深底側壁22から所定幅離間しており、具体的には、図2において下側(車両の前進方向を前方と規定した場合には左側)の深底側壁22とダムプレート23の開口端部23cとの間の幅方向における距離T2は、73mmであるとともに、図2において上側(車両の前進方向を前方と規定した場合には右側)の深底側壁22とダムプレート23の開口端部23cとの間の幅方向における距離T3は、147mmである。ここで、幅方向とは、前後方向に直交する方向のことを意味する。ダムプレート23の開口端部23cと深底側壁22との間の領域は、オイルが流通することができるオイル流通路Sとして形成されている。また、ダムプレート23は、浅底部11に溜まっているオイルが流入可能な領域ができる程度に前側(浅底部11側)の深底側壁22と離間している。また、ダムプレート23は、その開口端部23cがオイルストレーナ3の半径距離の範囲内でオイルストレーナ3の中心P1を通り幅方向に沿って延びる仮想線Q1より前方(浅底部11側)に位置している。詳述すると、開口端部23cは、前後方向においてオイルストレーナ3の中心P1を通り幅方向に沿って延びる仮想線Q1より5mm前方に位置する。ダムプレート23は、オイルストレーナ3近傍に位置するとともに、ダムプレート23にはオイルの流動を規制する面が設けられており、その面は、オイルストレーナ3を包囲する包囲面23dである。
本実施形態では、ダムプレート23の一側面が包囲面23dであるとともに、ダムプレート23の一側面は、包囲面23dのみで構成されている。包囲面23dは、曲面であるとともに、オイルストレーナ3の外周の半分以上を包囲している。そして、包囲面23dは、オイルストレーナ3の外面と対向するとともに全ての部分において等間隔で離間しており、詳述すると、包囲面23dからオイルストレーナ3の外面までの距離T4は、全ての部分において18mmとなっている。このような構成のダムプレート23は、オイルをオイルストレーナ3の近傍で堰き止める機能を有している。
オイルストレーナ3は、エンジン2からオイルパン1へ向かって下方へ延びるとともに、上下方向における吸い口3aと深底部21との間の離間距離を、オイルパン1が水平状態である場合にエア吸いを起こさず、かつオイルの流通を阻害しない程度の距離に設定している。具体的には、オイルストレーナ3の中心P1の直下に位置する深底部21の部位から吸い口3aまでの距離T5は、8mmである。また、吸い口3aは、オイルパン1の幅方向において中央より左側であって、オイルパン1の前後方向において中央より後方に位置している。
次に前記のように構成されたオイルパン1の作用を説明する。
まず、車両が走行している時、エンジン2の回転に基づきオイルポンプ(図示せず)が駆動される。そして、車両がオイルパン1を水平な状態に保ったまま前進走行している場合、図1に示すように、オイルパン1内に貯留されているオイルの油面は、オイルストレーナ3に対して傾斜することなくオイルストレーナ3の吸い口3aよりも高くなっているため、オイルは吸い口3aから吸い込まれてエンジン2内の各摺動部に供給される。なお、エンジン2の回転数が高回転である程、オイルパン1に貯留されているオイルは大量に汲み上げられる。例えば、本実施形態では、エンジン2が高速回転している時、オイルパン1内に貯留されているオイルは1分間に80リットル汲み上げられる。そして、エンジン2が高速回転している時における深底部21の前後方向中央部からオイルの油面までの距離は、エンジン2が通常の速度で回転している時における深底部21の前後方向中央部からオイルの油面までの距離より小さくなる。オイルは、エンジン2内の各摺動部に供給された後、各摺動部からエンジン2の下部に配置されたオイルパン1に再び戻るため、図示しないが、エンジン2が駆動している時には、常に、オイルパン1に落下している。
そして、オイルパン1は、車両が登坂前進走行に移行すると、オイルパン1が水平状態である時に比べて浅底部11が上方に位置するとともに深底部21が下方に位置する第1の傾斜状態に移行する。オイルパン1が第1の傾斜状態に移行すると、オイルパン1に貯留されているオイルは、後方(浅底部21がある側とは反対の側)へ向かって流れていき、貯留されるオイルのほぼ全量が後方で片寄った状態で溜まる。前後方向におけるオイルストレーナ3の吸い口3aの位置は、オイルパン1が第1の傾斜状態となっている時であっても、オイルの油面より下方となる位置に配置されている。したがって、オイルパン1が第1の傾斜状態である時、オイルストレーナ3は、エアを吸うことなく吸い口3aからオイルを汲み上げてエンジン2の各摺動部に供給する。
次に、車両が登坂前進走行から降坂前進走行に移行すると、図3に示すように、オイルパン1は、オイルパン1が水平状態である時に比べて浅底部11が下方に位置するとともに深底部21が上方に位置する第2の傾斜状態に移行する。オイルパン1が第2の傾斜状態に移行すると、深底部21に貯留されたオイルは、前方(浅底部11側)へ向かって流れ前方へ片寄った状態で溜まる。また、オイルパン1が第2の傾斜状態である時、浅底部11にも所定量のオイルが貯留される。すなわち、オイルパン1が第2の傾斜状態である時には、オイルが深底部21の前側及び浅底部11の前側に片寄った状態で溜まっていく。そして、浅底部11に溜まっているオイルが溢れ出た時、そのオイルは、ダムプレート23の前方に存在するダムプレート23と深底部21との間の領域に流入する。その後、オイルは後方に向かって流動し、後方に向かって流動するオイルの一部は、深底部21に設けられたダムプレート23の包囲面23d(規制面)によってオイルの流動が規制され、堰き止められる。したがって、浅底部11から溢れ出たオイルが全て深底部21の全領域に向かって分散するように流れることなく、浅底部11から溢れ出たオイルの少なくとも一部はオイルストレーナ3の吸い口3a近傍で滞留するため、吸い口3a近傍におけるオイルの油面の低下は抑制される。したがって、オイルパン1が第2の傾斜状態の時であっても、吸い口3a近傍におけるオイルの油面は吸い口3aより上方に存在することとなるため、オイルストレーナ3は、エアを吸うことなくオイルを汲み上げてエンジン2の各摺動部に供給できる。
この実施形態では次の効果を得ることができる。
(1)深底部21にはダムプレート23が立設されるとともに、ダムプレート23には浅底部11がある方向を向く開口部23bが設けられている。また、ダムプレート23の一側面は、オイルストレーナ3の外面から離間した状態で、オイルストレーナ3の外周の半分以上を包囲する包囲面23dである。したがって、オイルパン1が第2の傾斜状態になっている時でも、ダムプレート23によってオイルストレーナ3近傍でオイルを滞留させることができるため、オイルストレーナ3近傍におけるオイルの油面を吸い口3aより上方に存在させることができ、オイルストレーナ3のエア吸いを回避することができる。
(2)ダムプレート23の開口端部23cと深底側壁22との間には、オイルが流通することのできるオイル流通路Sが形成されている。そして、開口端部23cと深底側壁22との間にオイル流通路が形成されていれば、オイルはオイル流通路を通って浅底部11側に流動することができ、浅底部11側に向かうオイルの流動がダムプレートによって阻害されることは回避されている。したがって、深底部21の後方(深底部21のうち浅底部11側とは反対の側)に片寄っていたオイルが深底部21全域に広がろうとする時に、例えば、ダムプレート23の開口端部23cが深底側壁22と接合しオイル流通路Sが存在しない構成である場合に比べて、速やかにオイルは深底部21全域に広がることができる。よって、オイルパン1が第1の傾斜状態から水平状態に戻るように傾動した際に、オイルだけ後方へ片寄った状態のままとなるような事態が生じることはなく、オイルストレーナ3の吸い口3a近傍においてオイルの油面が低下することを抑制できる。
(3)ダムプレート23は、オイルストレーナ3を包囲する包囲面23dとオイルストレーナ3の外面との間の距離T4が全ての部分において等間隔となる位置に設けられた。そして、ダムプレート23は、オイルストレーナ3の外形に沿うように設けられている。したがって、オイルストレーナ3とダムプレート23との間で滞留しているオイルがオイルストレーナ3やダムプレート23と当たりオイルの流動方向が変化し、オイルの流れが乱れることを抑制できる。
(4)ダムプレート23の一側面である包囲面23dからオイルストレーナ3の外面までの距離T4は、全ての部分において10〜20mmの範囲にある。したがって、ダムプレート23とオイルストレーナ3とが極端に離間している場合に比べて、浅底部11から流れてきたオイルを好適にオイルストレーナ3の吸い口3a近傍に集めることができる。また、オイルパン1を内燃機関の下部に取り付ける際にダムプレート23がオイルストレーナ3と接触しない程度の間隔を設けることができる。したがって、ダムプレート23がオイルストレーナ3と接触してエンジン2に対するオイルパン1の組み付けが阻害されることを回避できる。
(5) 吸い口3aは深底部21から離間しており、ダムプレート23の上端23aは、オイルストレーナ3の吸い口3aよりも高くなっている。したがって、浅底部11から流れてきたオイルが、上下方向における吸い口3aと上端23aとの間を通って深底部21全域に流れることは抑制されている。
(6)ダムプレート23の一側面は、オイルストレーナ3の外周の半分以上を包囲する包囲面23dのみによって構成されている。ダムプレート23においては、ダムプレート23の一側面の一部が包囲面となっている構成に比べて、後方へ片寄っていたオイルが深底部21全域に広がろうとする時にそのオイルの流動を阻害することはない。
実施形態は、前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ ダムプレート23の形状を変更してもよい。ダムプレート23が、浅底部11側に開口する開口部を有するのであれば、幅方向におけるダムプレート23の断面の形状を変更してもよく、例えば、幅方向におけるダムプレート23の断面を楔状に変更してもよいし、コ字状に変更してもよい。また、オイルパン1をエンジン2に組み付ける際に、ダムプレート23がオイルストレーナ3と接触しないのであれば、ダムプレート23の基端から上端までを切断した切断面の形状を変更してもよく、例えば、ダムプレート23の基端から上端までを切断した切断面をくの字状に変更してもよい。
○ 幅方向におけるダムプレート23の開口端部23cから深底側壁22までの距離についてはとくに限定されない。オイルが流通できる程度の通路がダムプレート23の開口端部23cと深底側壁22との間に形成されていれば、ダムプレート23の開口端部23cと図2において下側の深底側壁22との間の幅方向における距離は、73mm以下でも73mmより大きくてもよい。また、同様に、図2において上側の深底側壁22とダムプレート23の開口端部23cとの間の幅方向における距離は、147mm以下でも147mmより大きくてもよい。
○ ダムプレート23を設ける位置を変更してもよい。ダムプレート23は、オイルストレーナ3からの離間距離が全ての部分において5〜30mm以内となるように配置すればよいため、例えば、ダムプレート23とオイルストレーナ3との離間距離が、全ての部分において5〜10mmの範囲内となるようにダムプレート23を配置してもよい。
○ 開口端部23cの位置については、オイルストレーナ3の半径距離の範囲内でオイルストレーナ3の中心P1を通り幅方向に沿って延びる仮想線Q1より前方(浅底部11側)に位置していればよく、仮想線Q1から5mmより大きく前方に位置していてもよい。また、開口端部23cが仮想線Q1より前方であれば、前後方向において、仮想線Q1から開口端部23cまでの距離は、5mmより小さくてもよい。
○ オイルパン1に深底部21より底の浅い浅底部11を底の深さがそれぞれ異なるようにして複数設けるように変更してもよい。例えば、オイルパン1に底の深さが異なる浅底部11を二つ設け、オイルパン1の底部に三段の段差が形成されるように変更してもよい。
○ オイルパン1は、エンジン2の下部に配置されていれば、どのような向きに取り付けてもよい。例えば、浅底部11が深底部21より車両の後方に位置するようにオイルパン1を取り付けてもよい。この場合、車両が降坂前進走行する時にオイルパン1は第1の傾斜状態となり、車両が登坂前進走行する時にオイルパン1は第2の傾斜状態となる。そして、車両が登坂前進走行してオイルパン1が第2の傾斜状態となる場合であっても、ダムプレート23によって浅底部11から溢れたオイルの少なくとも一部をオイルストレーナ3近傍で滞留させることができる。
○ オイルパン1内に貯留されるオイルの量については、車両の通常走行時に、オイルの油面が吸い口3aより高く、しかも、エンジン2内部に設けられているクランクシャフト(図示しない)と接触しない程度の高さとなるような量のオイルが、オイルパン1内に貯留されていればよく、このような条件を満たしていれば、オイルの量については、特に、限定されない。
以下の技術的思想は前記実施形態から把握できる。
○ 前記ダムプレートの一側面は、前記オイルストレーナの外面に沿いつつ、前記オイルストレーナの外周の半分以上を包囲する包囲面のみで構成されている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のオイルパン。
本実施形態におけるオイルパンの側断面図。 本実施形態におけるオイルパンの平面図。 車両の降坂走行時におけるオイルパンの側断面図。
符号の説明
S…オイル流通路、P1…中心、1…オイルパン、2…内燃機関としてのエンジン、3…オイルストレーナ、3a…吸い口、10…浅底形成体、11…浅底部、12…浅底側壁、20…深底形成体、21…深底部、22…深底側壁、23…ダムプレート、23b…開口部、23c…開口端部、23d…包囲面。

Claims (6)

  1. 内燃機関の下部に配置され前記内燃機関との間で循環させるオイルを貯留可能であり、最も底が深い部位を含む深底部と、前記深底部より底の浅い浅底部と、前記深底部及び前記浅底部を囲む側壁とを有するオイルパンであって、
    前記深底部にダムプレートが立設され、前記ダムプレートは、上下方向に直交する方向であって前記浅底部がある方向に向かって開口し、オイルストレーナから離間するとともに前記側壁から離間した状態で前記オイルストレーナの外周の半分以上を包囲するように設けられ、前記ダムプレートの開口端部と前記側壁との間には、オイルが流通可能なオイル流通路が設けられたオイルパン。
  2. 前記オイルストレーナの外周と前記オイルストレーナの外周と対向する前記ダムプレートの面との離間距離が全ての部分において等間隔である請求項1に記載のオイルパン。
  3. 前記オイルストレーナと前記ダムプレートとの離間距離が全ての部分において5〜30mmの範囲にある請求項1又は請求項2に記載のオイルパン。
  4. 前記オイルストレーナと前記ダムプレートとの離間距離が全ての部分において10〜20mmの範囲にある請求項3に記載のオイルパン。
  5. 前記オイルストレーナと前記ダムプレートとの離間距離が5〜10mmの範囲にある請求項3に記載のオイルパン。
  6. 前記オイルストレーナは、その延設方向と直交する方向における断面が円形状であるとともに、前記ダムプレートは、前記オイルストレーナの外形と相似形の円弧状に形成されている請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のオイルパン。
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