JP2008115346A - インキジェットインキ受理層形成用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物 - Google Patents

インキジェットインキ受理層形成用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】インキジェット記録用インキによる画像形成に用いる受像層形成用・活性エネルギー線硬化型スクリーンインキにおいて、滲み、タック(べたつき)の無いインキジェットインキの印字・画像をもたらし、且つスクリーン印刷物として、筋むら、表面ざらつきの無い受理層をもたらすことの、両方の性能具備したスクリーンインキを供する。
【解決手段】スクリーン印刷適正の付与をそのレオロジー特性に着眼し、インキジェットインキの浸透乾燥性能をもたらす、無機フィラー・特にシリカ系含珪素フィラーを駆使し、上記課題の解決手段を発明した。それはシリカ系含珪素フィラーを吸油量にて分類規定し、スクリーン印刷適正に優れたインキジェットインキ受像層形成用活性エネルギー線(紫外線・電子線)硬化型スクリーン組成物、及びその印刷物、それが情報記録媒体、コンパクトディスクであり、記録媒体へのダメージを皆無とする印刷物を提供する。

【選択図】なし

Description

本発明は、インキジェットによって画像を形成する際、水性インキジェットインキによる良好な画像形成と、且つ好適な印刷適正を有するスクリーンインキにて、基材への不必要な負荷の掛からない受理層を形成する活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物、そして、インキジェット画像受理層を形成した画像形成用材料、画像を形成した部材に関する。
紙やプラスチックフィルム・シートなどの基材上にインキジェットによる画像形成を施す場合、インキジェトインキの吸収・乾燥性を速め、且つ滲みを少なくし、良好な画像を再現するために、基材上に受理層をコート或るいは印刷することが行われている。受理層形成用コート剤或いはインキとしては、合成樹脂、フィラー等を含有した水性もしくは有機溶剤に溶解したものが用いられており、近年では、この受理層を形成するためのコート剤或いはインキとしては、基材への塗工・印刷が容易で、乾燥速度の速い活性エネルギー線硬化型受理層コート剤或いはインキの使用が活発となっている。この活性エネルギー線硬化型受理層コート剤或いはインキを印刷する方式は、主としてスクリーン印刷方式が採用されており、この印刷方式において受理層が形成される場合が多い。
スクリーン印刷方式に適応される活性エネルギー線硬化型受理層形成インキの例として、特許文献1には、ゼラチンを含有した層を2層以上形成し、その一つに水溶性モノマーを構成単位とした高分子を含有するインキジェット用受理体が記載されているが、この水溶性モノマー類を単独または複数個用いた受理層は、インキの滲み性、乾燥性、タック(べたつき)性などのいずれの性能も、不十分なものである。
また、特許文献2には、液状の水溶性モノマーと該モノマー可溶性の疎水性ポリマーと無機フィラーを含んでなる放射線硬化型受理性インキが記載されている。しかし、該公報記載インキあるいは従来の一般的受理性インキは、0.1〜30μm程度の粒径のフィラーを5%以上含まれていないと充分な受理性能を発揮することができない。この粒径が0.1〜30μm程度のフィラーを5%以上含む放射線硬化型受理性インキを使用して印刷された受理層は、透明性に劣り、また印刷適正が悪く、表面平滑性・光沢性とも低いという欠点があった。
受理層への無機系フィラーの添加については、水系バンダーとともに紙表面に塗工して得られる被記録材としての検討・提案がなされている。特に、シリカ等含珪素系顔料の利用に関しては、特許文献3〜11などがある。また、特許文献12〜17などがある。さらに、シリカ系無機フィラーとしての、吸水特性を利用したものとして、特許文献6,7,9、10、14、15、16の各号が有り、そこでは、無機フィラーとしての吸着・吸水特性の指標である吸油量をもって、使用されるシリカ系含珪素フィラーの規定・特定がなされている。しかしながら、特許文献3〜17に規定・特定されている無機系フィラーでは、受理層として不十分である。
また、粉体への吸油量は、JIS5101に基づき求められるが、その値は粒子の大きさと形の影響を大きく表し、無機フィラー表面の濡れの良し悪しとも関連している。この観点から、水性インキジェットインキの吸収・乾燥性については、吸油量の大きい200ml/100g以上のシリカ系含珪素フィラーが使用されるのが一般であった。しかし、特許文献18においては、インキジェト記録紙コーティング層用填剤としての水性懸濁液での適正粘度を得るために、比表面積・嵩密度を数値限定してあえて吸油量を200ml/100g以下の非晶質シリカを使用している。しかしながら、単純に200ml/100g以下の非晶質シリカのみでは、物性として不十分である。
また、特許文献19には、更にインキジェットインキの吸収性が良く、滲みが少なく、透明性に優れ、表面光沢性の高い受理層を提供するのに関して、液状の水溶性モノマーと該モノマー可溶性のポリマーと染料固着剤とを含んでなる放射線硬化型受理性インキが開示されている。しかし、該公報に記載受理層インキおよび、前記引用開示の受領インキは、いずれもインキジェットインキの画像品質においては、実施において必ずしも充分な品質が得られず、スクリーンインキとしての基本的な性能であるスクリーン印刷適正も不十分で、使用される情報記録媒体であるコンパクトディスクとしての性能(チルト変動等)を害するものとなっている。
一方、スクリーン印刷業界においては、印刷適正に関して、単にインキとして使い易いとか、刷り易いとかの言葉でのみ、表現・評価されてきた。そこで、その印刷適正なる要因を分解してみると、a.腰切れが良い、b.レベリングが良い、c.スクリーン抜けがよい、d.適当なインキの硬さ軟らかさ、などの項目に分けられることが、非特許文献1に記載されている。また、非特許文献2には、スクリーンインキの転移の機構として、スキージの濯動・駆動状況により、1)紗の一つのオープニング(紗の糸によって構成される開口部)にインキが充填され、2)スキージの直下でオープニング中のインキは強い圧力を受け、3)次の瞬間版離れ操作によって、オープニングを構成する糸(紗)が上昇、4)そしてインキは引きちぎれ、5)引きちぎれたインキは、糸引き状態から復元される。
スクリーン印刷におけるインキ転移を、工学的に検討したものに、非特許文献3があり、また、非特許文献4にも論じられている。スクリーンインキのレオロジー特性は、1)スクリーンインキは、加えられた応力に応じて粘度が低下する。このことは、シェアシンニング流体であって、降伏値をもつ擬塑性流体とみなせ、2)その粘度は、加えられる応力だけでなく、その時間的履歴によって変化し、また回復する速さも異なる、チキソトロピー性を示す。そして、印刷工程で受ける応力に対応するずり速度は、1)印刷前の、粘度調整混合作業下において300〜500sec-1、2)スキージ濯動時200〜600sec-1、3)メッシュ(紗)孔通過時5000〜10000sec-1、4)印刷後のレベリング過程では自然重力あるいは表面張力の起因から0.01〜0.1sec-1、となり、まず重要なのは、3)のメッシュ(紗)通過時の挙動である。
応力による粘度低下が著しいインキは、版画像周辺に流れだし、にじみを生じ、逆にシェアシニングが小さいインキは紗の通過がしにくく、かすれを生じやすい。また、構造破壊により粘度低下したインキで形成された印刷パターンは、その後構造回復により粘度上昇と、レベリング・平滑化が動時進行でおこり、ここで構造回復が遅すぎると、過剰なインキの流れが続き、パターンの太りや三次元的なパターンのシャープさを低下させることになる。また、逆に構造回復が速すぎると、粘度および降伏値の上昇が起こり、レベリングの余裕を与えず、不十分なレベリングで停止するため不均一・非平滑なパターン面となる。これらのことは、レオロジカルなディメンジョンにおいて、限定された数値の範囲で好適化できることを示唆している。
特許文献20には、表面変性シリカをつや消し剤として塗料に添加した場合の、塗料としの適正を保持する目的で、シリカの表面変性と塗料のレオロジカル特性であるチキソトロピー指数を数値限定している。このチキソトロピー指数については、一定ずり速度における動的粘度の比: TI(6/60)=6rpmでの動的粘度/60rpmでの動的粘度と規定している。
また、スクリーン印刷技術は、多くの産業分野で活用されているが、非特許文献5では、半導体用高耐熱性ポリイミドのスクリーン印刷適正を検討しており、スクリーン印刷適正に優れる半導体用ポリイミドペーストを、適正な粘度:チキソトロピーインデックス及値を持って見出し、やはり、このチキソトロピーインデックスを持って、スクリーン印刷適正の指標としている。
特開平11−58936号公報 特開2000−34435号公報 特開昭55−51583号公報 特開昭57−107880号公報 特開昭59−230787号公報 特開昭62−160277号公報 特開昭62−184879号公報 特開昭62−183382号公報 特開昭62−292476号公報 特開昭63−306074号公報 特開昭64−11877号公報 特開昭62−282476号公報 特開昭63−30607号公報 特開平5−64953号公報 特開平9−309265号公報 特開2002−275389号公報 特開2002−520424号公報 特開2003−145917号公報 特開2003−25710号公報 特開2006−1832号公報 特開平10−90500号公報 特開平10―158413号公報 シルクスクリーンハンドブック:視覚デザイン研究所編集室発行(1978) スクリーン印刷ハンドブック:日本スクリーン印刷技術協会編(1978) 渡辺鋼一郎、甘利武司:日本印刷学会誌、第22巻第2号85(1985) 福村紀夫:日本印刷学会誌、第28巻第2号113(1991) 平井圭三、小野勝道:日本印刷学会誌、第36巻第4号250(1999) 光応用技術・材料事典編集委員会・編集委員長:山岡亜夫編集「光応用技術・材料事典」株式会社産業技術サービスセンター発行(2006年4月26日発行)
本発明の目的は、活性エネルギー線硬化型インキジェット受像層形成スクリーンインキにおいて、スクリーン印刷適正の良いレオロジー特性を備えたスクリーンインキを提供することで、筋むらや、ざらつき感の無い表面平滑な印刷状態を形成し、情報記録媒体などの基材に、損傷ないし悪影響を与えないインキジェット受理層を被印刷基材上に形成するものであり、良好なインキジェットインキの浸透乾燥性をもたらし、滲み、タック(べたつき)性の無いインキジェットでの画像や文字をもたらす、活性エネルギー線硬化型インキジェット受像層形成スクリーンインキ組成物、及びこのインキ組成物によって作製される画像受理層形成用印刷物、および画像を形成した画像形成体を提供することにある。
本発明の課題は、インキジェット記録用インキによる画像形成に用いる受像層形成用の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキにおいて、コールターカウンター法で測定した体積基準平均流刑(D50)が2〜15μmで、吸油量(JIS K5101)が200ml/100g以上250ml/100g以下のシリカ系含珪素フィラー(S)と吸油量が150ml/100g以上200ml/100g未満のシリカ系含珪素フィラー(S)との併用混合分散使用によるスクリーンインキにおいて、これらどちらかかの使用では到底実現出来ないスクリーン印刷適正の達成と、且つインキジェットインキの受理性つまりインキジェットインキの吸収性と滲みの良いスクリーンインキ組成物を提供する。それによって作製されたインキジェット記録インキ画像受理層形成印刷物および被印刷基材が情報記録媒体・コンパクトディスクであるものを提供する。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物は、吸油量(JIS K5101)が200ml/100g以上250ml/100g以下のシリカ系含珪素フィラー(S)が、インキ100重量部中において、5〜25重量部、吸油量が150ml/100g以上200ml/100g未満のシリカ系含珪素フィラー(S)が、5〜15重量部を併用し、チキソトロピー指数TI(6/60)が1.5〜5の範囲であるために、インキ流動性(レオロジカル特性)に優れ、高印刷適正をもたらす。それにより印刷されたインキジェット受像層は、表面が平滑であり、インキジェットインキの吸収乾燥性に優れ、印刷塗膜の不均一性から来る記録媒体へのダメージを無くしたものとなっている。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物は、吸油量が200ml/100g以上250ml/100g以下のシリカ系含珪素フィラー(S)と吸油量が150ml/100g以上200ml/100g未満のシリカ系含珪素フィラー(S)を併用使用しているために、インキ流動性の良い(チキソトロピー指数で規定)インキ組成物を提供し、その印刷物はインキジェットインキの滲みがなく乾燥性のよいものを得ることが出来る。
本発明の活性エネルギー線スクリーンインキ組成物は、通常活性ネネルギー線硬化型インキに用いられるバインダー系である各種活性エネルギー線硬化型オリゴマーおよび反応性モノマー、場合によっては溶解可能なイナート樹脂をも使用し、各種添加剤を使用できる。そして、該活性エネルギー線が、紫外線の場合には、各種開始剤或いは増感剤・活性化剤を使用する。以上の材料についての詳細な記載は、非特許文献6に記載されている。
活性エネルギー線硬化型オリゴマーとしては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基当の反応性の置換基を有する線状高分子にイソシアネート基、アルデヒド基、エポキシ基等の反応性置換基を有する(メタ)アクリル化合物を反応させて(メタ)アクリロイル基等の光架橋・重合性基を該線状高分子に導入した樹脂オリゴマーが用いられる。また、スチレン−無水マレイン酸共重合物やα―オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の水産基を有する(メタ)アクリル化合物によるハーフエステル化化合物等が用いられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物に用いられる反応性モノマー、オリゴマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、s―カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングルコールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メチロール化メラミンの(メタ)アクリル酸エステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート等の各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、アクリロイルモルフォリン、アクリロニトリル等が挙げられ、これらを単独でまたは2種類以上を、混合して用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物には、該組成物を紫外線等の光照射により硬化するときには、光重合開始剤等が添加される。この光重合開始剤類は、インキ組成物の合計100重量部に対して、好ましくは2〜20重量部、より好ましくは5〜15重量部の量で用いることができる。光重合開始剤類は、それぞれ紫外線波長領域における分光吸光度曲線が異なるとともに、各波長での量子収率を異なるものの、組み合わせ使用するため、おのずとその使用量には限定範囲が設けられる。
光重合開始剤としては、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチルージクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパンー1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミオノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタンー1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]-2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインジメチルケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4‘−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、2−クロルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤、2、4、6−トリクロロ−s―トリアジン、2−フェニル−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4、6−ビス(とりクロロメチル)−s−トリアジン、2、4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシーナフト−1−イル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4‘−メトキイシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系光重合開始剤、ボレート系光重合開始剤、カルバゾール系光重合開始剤、イミダゾール系光重合開始剤等が用いられる。
これらの光重合開始剤は、単独ありいは2種類以上混合して用いるが、増感剤として、α―アシリキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル−9、10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4‘−ジエチルイソフタロフェノン、3、3‘、4、4‘−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4‘−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を併用することもできる。増感剤は、光重合開始剤100重量部に対して、好ましくは0.1〜100重量部の量で用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物には、該組成物を電子線照射により硬化することもできる。電子線照射においては、前記光重合開始剤および増感剤は必要としない。また、電子線照射時の電子線加速電圧は、情報記録媒体がコンパクトディスクの場合、200KeV以下の加速電圧下での照射が必要で、ディスクへのダメージなどを考慮すると、加速電圧100KeV以下での照射が望ましい。この超低加速電圧での電子線照射に関しては、特許文献21,22に記載している。
本発明の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物に用いられるイナート樹脂には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂があり、これらを単独で、または2種以上混合して用いることができる。イナート樹脂の含有量は、インキ組成物の合計100重量部に対して好ましくは0.5〜20重量部、さらに好ましくは1〜10重量部である。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ブチラール樹脂、スチレンーマレイン酸共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ポリ塩素化ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ゴム系樹脂、環化ゴム系樹脂、セルロース類、ポリエチレン、ポリブタジエン、ポリイミド樹脂等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フマル酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インキジェット受理層用スクリーンインキ組成物においては、コールターカウンター法で測定した体積基準平均粒径(D50)が2〜15μmで、吸油量(JIS K5101)が200ml/100g以上250ml/100g以下のシリカ系含珪素フィラー(S)と吸油量150ml/100g以上200ml/100g未満のシリカ系含珪素フィラー(S)を併用することを必須としているが、無機フィラーとして、シリカ以外にも、タルク、クレー、ゼオライト、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、雲母、合成雲母、珪藻土、水酸化アルミニウム、アルミナ、酸化チタン等一般に知られたフィラー類を使用することもできる。
本発明で使用するシリカ系含珪素フィラーは、その製法によって物性に大きな差異がみられる。湿式法では、ケイ酸ナトリウム水溶液に無機酸または金属延(たとえば塩化カルシウム)水溶液を加えて、ケイ酸またはケイ酸塩の沈殿を得て、その生成物を推薦、濾過、乾燥、解砕して製品としている。また、乾式法は四塩化ケイ素を水素と酸素、または空気と1000℃前後で反応させて得た、煙霧状の無水ケイ酸と塩化水素とを分離したのち、残存する塩化水素などを揮発させて製品とする。
従って、湿式法で製造される含水ケイ酸粒子の表面および内部には数多くの水酸基が残存し、水を吸着する。逆に乾式法で製造される無水ケイ酸は、水酸基が少ないので吸湿性は小さい。
この各種シリカ系含珪素フィラー製品については、それぞれ専業メーカーから各種製品が市販されており、それぞれ入手は可能である。シリカ系含珪素フィラー製品は湿式法、乾式法、また各種有機表面処理を施したものがある。また、各種印刷インキ用体質顔料や艶消し剤として、粒子サイズを調整した、表面処理を施した微粒子合成シリカなどが用意されている。
各種無機系フィラーの、印刷インキ中への使用要因としては、バインダー・ビヒクル系内において、濡れ・吸着による3次元構造の形成から、粘弾性特に弾性項の付与効果により、より理想のレオロジカルな性状をもたらすものと考えられる。一方、シリカ系含珪素フィラーは、元来吸水性を有し、その性状は、当該フィラーの粒径はもとより、その表面性状は、その製法により異なるが、また、各種表面処理によっても異なる。それゆえ、種々の製品が各メーカーより供されている。
そこで、本発明では、このシリカ系含珪素フィラーを規定するディメンジョンとして、まずは、コールターカウンター法による体積基準平均粒径(D50)のよる粒径と、その主に表面性状を表す指標としてのJIS K5101による吸油量をもって、規定・特定した。
したがって、本発明に係わる課題および、解決するための手段としては、作用効果の異なるシリカ系含珪素フィラーの併用により、単独使用では到底実現出来なかった、インキジェットインキの浸透・吸収・乾燥性能と、優れたスクリーン印刷適性を付与するレオロジカルな特性の両立を可能とし、その印刷適正の良好さは予期せねものであった。
スクリーン印刷適正の良好さは、単に印刷作業現場での生産性の向上を齎すだけでなく、この被印刷体が、情報記録媒体であるコンパクトディスク、とりわけ進化を遂げている光ディスクにおいては、インキの薄膜・平滑が特に重要な要求性能となり、その解決達成という面において、産業利用への貢献度は大きいものがある。
本発明の活性エネルギー線硬化型インキジェット受像用スクリーンインキ組成物にて作製された受像層へ施されるインキジェット印字画像の保存性向上のために、カチオン基含有モノマー・オリゴマーや、水性染料タイプインキジェットインキを固着・定着するために、直接染料または反応性染料用染料固着剤等を添加しても良い。またさらに本発明のインキ組成物には、必要に応じてレベリング剤、消泡剤、帯電防止剤、界面活性剤、染料、顔料、や各種溶剤類等を含有してもよい。
〔実施例〕
以下に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお実施例および比較例中、「部」、「%」とは、それぞれ「質量部」、「質量%」を意味する。ここでは、標準的な活性エネルギー線硬化型スクリーンインキの、インキジェット受像層形成タイプについて例示する。このインキの調整は以下の手順で行った。
〔ワニスの作成〕ウレタンアクリレートオリゴマー−1(低分子量タイプ)14.5%、ハイドロキノン0.5%、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート5.0%、を仕込み、80℃に昇温し、その後鎖状中分子量タイプ・ウレタンアクリレートー2を20.0%、アクロイルモルホリン3.0%を徐々に仕込み、溶解した時点で、N−メチロールアクリルアミド2.0%、N−メトキシメチルアクリルアミド5.0%、ポリビニルピロリドン5.0%を加え、合計55.0%分ワニスを溶解しくみ出した。
〔スクリーンインキの調整〕
上記ワニスにシリカ系含珪素フィラー(併用系等について後に示す)と、分散剤を加えて混合分散し、以下・光重合開始剤、染料固着剤、消泡剤などの添加剤を加えて混練し、紫外線硬化型スクリーンインキとし、電子線硬化型スクリーンインキにおいては、光重合開始剤の代わりに低粘度アクリルモノマーに置き換えて調整した。その処方割合を次に示す。
〔処方割合〕
シリカ系含珪素フィラー 25.0%
上記ワニス 55.0%
分酸剤 4.0%
・・・・・・・・・
光重合開始剤類 10.0%
染料固着剤 5.0%
添加剤(消泡剤など) 1.0%
〔インキ粘度の測定と、チキソトロピー指数の算出〕
上記手順で得られたインキを、東機産業株式会社製Model Bviscometer
粘度計を用いて、ロータNo.4、測定温度:25℃にて、6rpmと60rpmの回転数にて測定し、各回転数の値の比から、チキソトロピー指数TI(6/60)を算出した。
Figure 2008115346
Figure 2008115346
作製した活性エネルギー線硬化型スクリーンインキを、ポリカーボネート製コンパクトディスクの裏面に、300メッシュのスクリーン版を用いて、まず、下刷り白インキスクリーンインキ:東洋インキ製:TU567FDSSCD F−27白を印刷し、紫外線照射あるいは電子線照射(超低加速電圧・Min EBを使用)し、その上に、本発明のインキジェットインキ受理層形成用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキを同様に印刷・硬化して、厚さ〜20μmの受理層を形成した。
次に、インキジェットプリンタを用い、水性カラーインキを用いて受理層上に印字・画像形成を施し、インクジェット印字性能を調べた。また、スクリーン印刷後の印刷状態と、活性エネルギー線、表3、4は紫外線照射により、また、表5は電子線照射により硬化・乾燥した。無論、電子線照射に供したインキは、系内から光重合開始剤類を除いて、インク乾燥のし易さについて調べた。その結果は表3、4および5の通りであった。なお、表における評価は、◎は非常に良好を表し、○は良好を表し、△はやや不良を表し、そして×は不良を示す。
Figure 2008115346
Figure 2008115346
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表3に示す結果から明らかなように、実施例1〜10、および表5の実施例11,12のインキジェット受理層形成用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキを使用した場合は、表4の比較例1〜4の活性エネルギー線硬化型スクリーンインキを用いた場合に比べて、乾燥性、画像の鮮明度に、また、スクリーン印刷適性優れていることが分かる。またインキ(受理層)の耐水性、密着性にも優れ、実施例11,12は特に優れていた。
以上の通り、本発明のインキジェットインキ受理層形成用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキにより、活性エネルギー線(紫外線あるいは電子線)の照射により、印刷・乾燥を速やかに完了することが出来、それにより得られた印刷層は、インキジェットインキの受理性に富んだものとなり、好ましい受理層を有する印刷物を提供することができる。また、被印刷物が、情報記録媒体、特にコンパクトディスクであれば、その上に水性インキジェット印刷などで、当該情報記録媒体の用途、特性、記録情報内容などを容易に記録することが可能となる。






















Claims (5)

  1. コールターカウンター法で測定した体積基準平均粒径(D50)が2〜15μmで、吸油量が200ml/100g以上250ml/100g以下のシリカ系含珪素フィラー(S1)と、吸油量が150ml/100g以上200ml/100g未満のシリカ系含珪素フィラー(S2)を併用してなることを特徴とするインキジェットインキ受理層形成用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物。
  2. シリカ系含珪素フィラーの含有量がインキ組成物100重量部中において、(S1)が5〜25重量部、(S2)が5〜15重量部で、インキのチキソトロピー指数TI(6/60)が、1.5〜5の範囲であることを特徴とする請求項1記載のインキジェットインキ受像層形成用活性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物。
  3. 被印刷基材上に、請求項1または2に記載されたインキジェットインキ受像層形成用活
    性エネルギー線硬化型スクリーンインキ組成物によって印刷を施したことを特徴とする印刷物。
  4. 被印刷基材が情報記録媒体であることを特徴とする請求項3記載の印刷物。
  5. 情報記録媒体がコンパクトディスクであることを特徴とする請求項3または4記載の印
    刷物。
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