JP2008112713A - 異方導電性フィルム、圧着方法 - Google Patents

異方導電性フィルム、圧着方法 Download PDF

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満 水越
Toshiyuki Yanagawa
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Abstract

【課題】シリコーンゴムやフッ素樹脂製フィルムなどのクッション材を使用せずに、異方導電性フィルムの被着体への仮接続を容易にかつ確実に行うことが可能な異方導電性フィルム、並びにその異方導電性フィルムを用いた接続構造体の製造方法を提供すること。
【解決手段】異方導電性フィルム10の異方性導電性接着剤層30の側の面と、被着体20の所定面とを貼り合わせ、セパレータ50を介して異方導電性接着剤層40に熱及び圧力を加えて仮接続する。仮接続後の異方導電性フィルム10からセパレータ30を除去して異方導電性接着剤層40を露出させ、その露出面と被着体30の所定面とを貼り合わせ、被着体20と被着体30とをこれらの間に異方導電性接着剤層40が介在した状態で圧着して本接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、相対向する回路基板を接着剤で接続する回路接続構造体などに用いる異方導電性フィルム、及びそれを用いた接続構造体の製造方法に関する。
液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal Display)などのフラットパネルディスプレイや携帯電話、携帯機器の部品実装において、回路基板同士またはICチップ等の電子部品と回路基板の接続を電気的に接続する際には、はんだの代わりに、接着剤中に導電性粒子を分散させた回路接続用フィルム状接着剤である異方導電性フィルムが接続材料として重要な役割を果たしている。この異方導電性フィルムを相対峙する回路電極間に配置して、加熱、加圧によって回路電極同士を接続した後、加圧方向に導電性を持たせることによって、電気的接続を行うことができる。現在、LCDはノートPCやモニタ及びテレビ向けの大型パネルから、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム等のモバイル機器向けの中・小型パネルまで多様な用途に適用されているが、これらのLCDには異方導電性フィルムによるドライバICの実装が採用されている。LCDでのドライバIC実装は、ドライバICをTCP(Tape Carrier Package)化又はCOF(Chip on Film)化し、該部材をLCDパネルやプリント基板(PWB: Printed Wiring Board)に異方導電性フィルムによって電気的に接続することによって行われる。また、携帯電話等の中・小型LCDでは、ベアドライバICを異方導電性フィルムによって直接LCDパネルへ実装するCOG(Chip on Glass)方式が採用されている(例えば、特許文献1参照。)。
このような異方導電性フィルムの多くは、熱硬化性樹脂を含有する接着剤成分と、必要により配合される導電性粒子とを含有する異方導電性接着剤層を備えるもので、通常、異方導電性接着剤層が主にポリエチレンテレフタレート(PET)等のセパレータ(支持体)上に設けられた積層体として製品化されている。また、その上に作製された電子材料用接着フィルムが容易に除去できるように、表面が剥離処理剤に覆われているものが多い。一般的に、シリコーン樹脂剥離処理剤に覆われたセパレータが広く使用されているが、最近ではシリコーン樹脂を含まないセパレータを使用する技術もある(例えば特許文献2参照。)。
これら異方導電性フィルムは次のようにして使用される。まず、異方導電性フィルムを一方の被着体(回路基板上に回路電極が形成された回路部材)に仮接続(「仮付け」ともいう。)した後、セパレータを剥離して、その剥離面に対して他方の被着体を位置合わせ後で本接続し、回路接続構造体を得る方法。異方導電性フィルムの仮接続は、圧着機を用いて異方導電性フィルムのセパレータ側から圧力と熱を伝えて貼り付けることにより行う。
特開2002−260450号公報 特開2001−171033号公報
上述の仮接続の際に異方導電性フィルムの異方導電性接着剤層と被着体との接着性が不十分であると、仮接続後にセパレータを剥離する際に、異方導電性接着剤層と被着体との間に剥離が生じてしまう。そこで、かかる剥離を抑制するために、圧着機の圧着部材(ツール)と異方導電性フィルム用セパレータの間にシリコーンゴムやフッ素樹脂製フィルムなどのクッション材を配置して仮接続する方法が採用されている。
しかし、シリコーンゴムやフッ素樹脂製フィルムなどのクッション材は高価である。そのため、クッション材はその位置を変えて使用することにより何回かは仮圧着に使用可能であるが、結局はクッション材が消耗品となり、異方導電性フィルムの製造コストが増大する原因となる。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリコーンゴムやフッ素樹脂製フィルムなどのクッション材を使用せずに、異方導電性フィルムの被着体への仮接続を容易にかつ確実に行うことが可能な異方導電性フィルム、並びにその異方導電性フィルムを用いた接続構造体の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、発泡体層を有するセパレータと、該セパレータ上に設けられた異方導電性接着剤層と、を備える異方導電性フィルムを提供する。
本発明の異方導電性フィルムによれば、セパレータが発泡体層を有することで、セパレータに十分なクッション性が付与される。そのため、シリコーンゴムやフッ素樹脂製フィルムなどのクッション材を使用せずとも、異方導電性フィルムの被着体への仮接続を容易にかつ確実に行うことが可能となる。また、仮接続時に高価なシリコーンゴムやフッ素樹脂製フィルムなどのクッション材を用いる必要がないため、副資材の使用を抑制でき、異方導電性フィルムの製造コスト削減の観点においても有用である。さらに、本発明の異方導電性フィルムを用いる場合、異方導電性フィルムと被着体との間にクッション材を介在させる場合と比較して、圧着機の圧着部材(ツール)の温度を低下することができ、工業的に有利である。
また、本発明の異方導電性フィルムにおいては、異方導電性フィルム導電フィルムを作製する温度での寸法安定性及び価格の観点から、発泡体層が発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムで構成されていることが好ましい。
また、本発明は、上記本発明の異方導電性フィルムの異方性導電性接着剤層の側の面と、第1の被着体の所定面とを貼り合わせ、セパレータを介して異方導電性接着剤層に熱及び圧力を加える仮接続工程と、仮接続工程後の異方導電性フィルムからセパレータを除去して異方導電性接着剤層を露出させ、その露出面と第2の被着体の所定面とを貼り合わせ、第1の被着体と前記第2の被着体とをこれらの間に異方導電性接着剤層が介在した状態で圧着する本接続工程と、を備える接続構造体の製造方法を提供する。
本発明の接続構造体の製造方法によれば、仮接続工程において本発明の異方導電性フィルムを用いることで、シリコーンゴムやフッ素樹脂製フィルムなどのクッション材を使用せずに、異方導電性フィルムの第1の回路部材への仮接続を容易にかつ確実に行うことができ、その後の本圧着工程において目的とする接続構造体を有効に得ることができる。
本発明によれば、シリコーンゴムやフッ素樹脂製フィルムなどのクッション材を使用せずに、異方導電性フィルムの被着体への仮接続を容易にかつ確実に行うことが可能な異方導電性フィルム、並びにその異方導電性フィルムを用いた接続構造体の製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の異方導電性フィルムが備えるセパレータは発泡体層を備える。発泡体層の構成材料としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエチレンイソフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリオレフィン系フィルム、ポリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリアミドフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、合成ゴム系フィルム、液晶ポリマーフィルムなどの各種フィルムの内部に気泡を包含させたもの(すなわち発泡フィルム)を使用することが可能であるが、異方導電性フィルム導電フィルムを作製する温度での寸法安定性及び価格の観点から、発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムを好適に使用することができる。発泡体層の形成方法は特に制限されず、例えば物理的発泡方法や発泡剤を使用した化学的発泡方法などが挙げられる。
発泡体層中の気泡の占める割合は、発泡体層の全体積を基準として、5〜70体積%であることが好ましく、10〜50体積%であることがより好ましく、10〜30体積%であることが更に好ましい。当該割合が5体積%未満であるとクッション性が不十分となる傾向にあり、また、70体積%を超えると使用条件での寸法安定性が低下する傾向にある。気泡の形状は球形又は楕円形であることが好ましく、また、その平均直径(楕円の場合は長径)は好ましくは0.1〜50μm、より好ましくは1〜30μm、更に好ましくは5〜20μmである。直径が0.1μm未満であるとクッション性が不十分となる傾向にあり、また、50μmを超えると発泡体層の形成が困難となる傾向にある。なお、この気泡の占める割合や直径は、当該発泡体層の断面を顕微鏡等で観察したときの、縦が発泡層の厚み、横が10μmの領域に存在する気泡を確認することで求めることができる。また、気泡の平均直径等のサイズは、気泡100個当たりの平均値である。
また、発泡体層の厚みは5〜500μmであることが好ましく、10〜150μmであることがより好ましく、25〜100μmであることがさらに好ましい。厚みが5μm未満であるとクッション性が不十分となる傾向にあり、また、500μmを超えると加熱圧着時に発泡体層を介して異方導電性接着剤層に熱が伝わりにくくなる傾向にある。
なお、発泡体層は、気泡を内包することで、通常のセパレータ単体に比べて比重が低い傾向にあるが、発泡体層に無機フィラを含有させることで発泡体層の比重を高くすることができる。
セパレータは、発泡体層のみからなる単層構造であってもよいが、発泡体層の両面又は片面に気泡を内包しないフィルムをラミネートして多層構造としてもよい。
セパレータの表面には離型処理が施されていることが好ましい。特に、セパレータの異方導電性接着剤層が形成される側の面については、その反対側の面に比べて、剥離力を高くすることが好ましい。
異方導電性接着剤層は、(a)熱可塑性樹脂、(b)ラジカル重合性化合物、(c)ラジカル発生剤を含有する接着剤組成物を用いて形成することができる。当該(a)〜(c)成分を含有する接着剤組成物は、短時間での十分な接着性と接続構造体の高い信頼性とを両立できるので好ましい。
(a)熱可塑性樹脂としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、キシレン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂はいわゆるフィルム形成材であり、接着剤組成物に十分なフィルム形成機能を与えることができるものである。フィルム形成材とは、液状物を固形化し、構成組成物をフィルム形状とした場合に、そのフィルムの取扱いが容易で、容易に裂けたり、割れたり、べたついたりしない機械特性等を付与するものであり、通常の状態でフィルムとしての取扱いができるものである。
(a)熱可塑性樹脂としては、接着性、相溶性、耐熱性、機械強度に優れることからフェノキシ樹脂が好ましい。フェノキシ樹脂は2官能フェノール類とエピクロルヒドリンを高分子量まで反応させるか、又は2官能エポキシ樹脂と2官能フェノール類を重付加させることにより得られる樹脂である。具体的には、2官能フェノール類1モルとエピクロルヒドリン0.985〜1.015とをアルカリ金属水酸化物の存在下において非反応性溶媒中で40〜120℃の温度で反応させることにより得ることができる。
また、樹脂の機械的特性や熱的特性の点からは、特に2官能性エポキシ樹脂と2官能性フェノール類の配合当量比をエポキシ基/フェノール水酸基=1/0.9〜1/1.1としアルカリ金属化合物、有機リン系化合物、環状アミン系化合物等の触媒の存在下で沸点が120℃以上のアミド系、エーテル系、ケトン系、ラクトン系、アルコール系等の有機溶剤中で反応固形分が50重量部以下で50〜200℃に加熱して重付加反応させて得たものが好ましい。2官能エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニルジグリシジルエーテル、メチル置換ビフェニルジグリシジルエーテルなどがある。2官能フェノール類は2個のフェノール性水酸基を持つもので、例えば、ハイドロキノン類、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ビスフェノールフルオレン、メチル置換ビスフェノールフルオレン、ジヒドロキシビフェニル、メチル置換ジヒドロキシビフェニル等のビスフェノール類などが挙げられる。フェノキシ樹脂はラジカル重合性の官能基や、その他の反応性化合物により変性されていてもよい。フェノキシ樹脂は、単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。
(b)ラジカル重合性化合物とは、ラジカルにより重合する官能基を有する物質であり、アクリレート、メタクリレート、マレイミド化合物、スチレン誘導体等が挙げられる。ラジカル重合性物質はモノマー、オリゴマーいずれの状態で用いることが可能であり、モノマーとオリゴマーを併用することも可能である。
アクリレート(メタクリレート)の具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンチニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、ウレタンアクリレート類、これらのアクリレートに対応するメタクリレート等が挙げられる。これらは単独又は併用して用いることができ、必要によってはハイドロキノン、メチルエーテルハイドロキノン類などの重合禁止剤を適宜用いてもよい。また、ジシクロペンチニル基及び/又はトリシクロデカニル基および/またはトリアジン環を有する場合は、耐熱性が向上するので好ましい。
マレイミド化合物としては、分子中にマレイミド基を少なくとも2個以上含有するもので、例えば、1−メチル−2,4−ビスマレイミドベンゼン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−トルイレンビスマレイミド、N,N’−4,4−ビフェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4−(3,3’−ジメチル−ビフェニレン)ビスマレイミド、N,N’−4,4−(3,3’−ジメチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−4,4−(3,3’−ジエチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルプロパンビスマレイミド、N,N’−3,3’−ジフェニルスルホンビスマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルエーテルビスマレイミド、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−s−ブチル−4,8−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、1,1−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)デカン、4,4’−シクロへキシリデン−ビス(1−(4−マレイミドフェノキシ)−2−シクロへキシルベンゼン、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)へキサフルオロプロパン等が挙げられる。これらは単独でもまた組み合わせても使用できる。
(c)ラジカル発生剤としては、過酸化物、アゾ系化合物などの加熱により分解して遊離ラジカルを発生するものであり、目的とする接続温度、接続時間、ポットライフ等により適宜選定されるが、高反応性とポットライフの点から、半減期10時間の温度が40℃以上、かつ、半減期1分の温度が180℃以下の有機過酸化物が好ましく、半減期10時間の温度が60℃以上、かつ、半減期1分の温度が170℃以下の有機過酸化物がより好ましい。接続時間を10秒以下とした場合、十分な反応率を得るために、(c)ラジカル発生剤の配合量は、(b)ラジカル重合性化合物と(a)熱可塑性樹脂の合計100重量部に対して、0.1〜30重量部とするのが好ましく1〜20重量部がより好ましい。(c)ラジカル発生剤の配合量が0.1重量部未満では、十分な反応率を得ることが困難となり良好な接着強度や小さな接続抵抗が得られにくくなる傾向にある。(c)ラジカル発生剤の配合量が30重量部を超えると、接着剤組成物の流動性が低下したり、接続抵抗が上昇したり、接着剤組成物のポットライフが短くなる傾向にある。
(c)ラジカル発生剤の具体例としては、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイドなどが挙げられる。また、回路部材の接続端子の腐食を押さえるために、(c)ラジカル発生剤中に含有される塩素イオンや有機酸は5000ppm以下であることが好ましい。具体的には、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイドから選定され、高反応性が得られるパーオキシエステル、パーオキシケタールから選定されることがより好ましい。上記の(c)ラジカル発生剤は、1種を単独で用いてもよく、または、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ジアシルパーオキサイドとしては、イソブチルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルへキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、スクシニツクパーオキサイド、ベンゾイルパーオキシトルエン、ベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。
パーオキシジカーボネートとしては、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロへキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシメトキシパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルへキシルパーオキシ)ジカーボネート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート等が挙げられる。
パーオキシエステルとしては、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロへキシル−1−メチルエチルパーオキシノエデカノエート、t−へキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロへキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート、t−へキシルパーオキシ−2−エチルへキサノネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサノネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、t−へキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルへキサノネート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)へキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルへキシルモノカーボネート、t−へキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート等が挙げられる。
パーオキシケタールとしては、1,1−ビス(t−へキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロへキサン、1,1−ビス(t−へキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロへキサン、1,1−(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)デカン等が挙げられる。
ジアルキルパーオキサイドとしては、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド等が挙げられる。ハイドロパーオキサイドとしては、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
シリルパーオキサイドとしては、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジメチルシリルパーオキサイド、t−ブチルトリビニルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジビニルシリルパーオキサイド、トリス(t−ブチル)ビニルシリルパーオキサイド、t−ブチルトリアリルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジアリルシリルパーオキサイド、トリス(t−ブチル)アリルシリルパーオキサイド等が挙げられる。
これらの遊離ラジカルを発生する(c)ラジカル発生剤は、単独又は混合して使用することができ、分解促進剤、抑制剤等を混合して用いてもよい。また、これらの硬化剤をポリウレタン系、ポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長されるために好ましい。
また、異方導電性接着剤層を形成するための接着剤組成物は、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルまたはアクリロニトリルのうち少なくとも一つをモノマー成分とした重合体又は共重合体(以下、「アクリルゴム」と総称する。)を含有することもでき、グリシジルエーテル基を含有するグリシジルアクリレートやグリシジルメタクリレートを含む共重合体系アクリルゴムを併用した場合、応力緩和に優れるので好ましい。これらアクリルゴムの重量平均分子量は接着剤組成物の凝集力を高める点から20万以上が好ましい。
また、異方導電性接着剤層を形成するための接着剤組成物は、上記成分に加えて、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、難燃化剤、色素、チキソトロピック剤、カップリング剤及びフェノール樹脂やメラミン樹脂、イソシアネート類等を更に含有することもできる。
カップリング剤としてはケチミン、ビニル基、アクリル基、アミノ基、エポキシ基及びイソシアネート基含有物が、接着性の向上の点から好ましい。具体的には、アクリル基を有するシランカップリング剤として、(3−メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−メタクリロキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、(3−アクリロキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、アミノ基を有するシランカップリング剤として、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。ケチミンを有するシランカップリング剤として、上記のアミノ基を有するシランカップリング剤に、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン化合物を反応させて得られたものが挙げられる。カップリング剤を用いる場合の添加量は、接着剤のその他の配合の合計100重量部に対して0.5〜30重量部混合することが好ましい。カップリング剤の配合量が0.5重量部より少ない場合、実質的な添加効果が得られない傾向があり、30重量部を超える場合、セパレータ上に接着剤を形成した際の接着剤層の形成能力が低下し、膜厚精度が低下する傾向がある。
接着剤組成物が充填剤を含有する場合、接続信頼性等の向上が得られるので好ましい。充填剤の最大径が後述の導電性粒子の粒径未満であれば使用でき、5〜60体積部(接着剤樹脂成分100体積部に対して)の範囲が好ましい。60体積部を超えると信頼性向上の効果が飽和することがあり、5体積部未満では添加の効果が少ない。
本発明で用いる接着剤には、導電性粒子が無くても、接続時に相対向する回路電極の直接接触により接続が得られるが、導電性粒子を含有した場合、より安定した接続が得られる。
導電性粒子としては、Au、Ag、Ni、Cu、はんだ等の金属粒子やカーボン等があり、十分なポットライフを得るためには、表層はNi、Cu等の遷移金属類ではなくAu、Ag、白金属の貴金属類が好ましくAuがより好ましい。また、Ni等の遷移金属類の表面をAu等の貴金属類で被覆したものでもよい。また、非導電性のガラス、セラミック、プラスチック等に前記した導通層を被覆等により形成し最外層を貴金属類としたものでもよい。プラスチックに導通層を被覆等により形成した場合や熱溶融金属粒子の揚合、加熱加圧により変形性を有するので接続時に電極との接触面積が増加し、回路部材の回路端子の厚みばらつきを吸収し信頼性が向上するので好ましい。貴金属類の被覆層の厚みは良好な抵抗を得るためには、100オングストローム以上が好ましい。しかし、Ni等の遷移金属の上に貴金属類の層をもうける場合では、貴金属類層の欠損や導電性粒子の混合分散時に生じる貴金属類層の欠損等により生じる酸化還元作用で遊離ラジカルが発生し保存性低下を引き起こすため、300オングストローム以上が好ましい。そして、厚くなるとそれらの効果が飽和してくるので最大1μmにするのが望ましいが制限するものではない。導電性粒子は、接着剤樹脂成分100体積部に対して0.1〜30体積部の範囲で用途により使い分ける。過剰な導電性粒子(d)による隣接回路の短絡等を防止するためには0.1〜10体積部とするのがより好ましい。
また、異方導電性接着剤層の構成材料として、(a)熱可塑性樹脂、(e)エポキシ樹脂及び(f)潜在性硬化剤を含む接着剤組成物を用いることもできる。かかる接着剤組成物は、特に、接続構造体に高い接着強度を付与できるので好ましい。
(e)エポキシ樹脂としては、エピクロルヒドリンとビスフェノールAやF、AD等から誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラックやクレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂やナフタレン環を含んだ骨格を有するナフタレン系エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエーテル、ビフェニル、脂環式等の1分子内に2個以上のグリシジル基を有する各種のエポキシ化合物等を単独にあるいは2種以上を混合して用いることが可能である。これらのエポキシ樹脂は、不純物イオン(Na、Cl等)や、加水分解性塩素等を300ppm以下に低減した高純度品を用いることがエレクトロンマイグレーション防止のために好ましい。
(f)潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等が挙げられる。これらは、単独または混合して使用することができ、分解促進剤、抑制剤等を混合して用いてもよい。また、これらの硬化剤をポリウレタン系、ポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長されるために好ましい。(f)潜在性硬化剤の配合量は十分な反応率を得るために(a)熱可塑性樹脂と(e)エポキシ樹脂の合計100重量部に対して、0.1〜60重量部とするのが好ましく1〜20重量部がより好ましい。(f)潜在性硬化剤の配合量が0.1重量部未満では、十分な反応率を得ることができず良好な接着強度や小さな接続抵抗が得られにくくなる傾向にある。(f)潜在性硬化剤の配合量が60重量部を超えると、接着剤組成物の流動性が低下したり、接続抵抗が上昇したり、接着剤組成物のポットライフが短くなる傾向にある。また、回路部材の接続端子の腐食を押さえるために、潜在性中に含有される塩素イオンや有機酸は5000ppm以下であることが好ましい。具体的には、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、シリルパーオキサイドから選定され、高反応性が得られるパーオキシエステル、パーオキシケタールから選定されることがより好ましい。上記硬化剤は、適宜混合して用いることができる。
(接続構造体の製造方法)
次に、本発明の接続構造体の製造方法について、図1を参照して説明する。
図1は本発明の接続構造体の製造方法に係る好適な一実施形態を示す工程図である。本実施形態においては、先ず、本発明に係る異方導電性フィルム10と、第1の回路部材20とを用意する(図1(a)参照)。
異方導電性フィルム10は、セパレータ50と、異方導電性接着剤層40とを備える。本実施形態におけるセパレータ50は発泡体層のみからなる単層構造であってもよいが、前述の通り、セパレータは発泡体層の両面又は片面に気泡を内包しないフィルムをラミネートして多層構造としてもよい。また、異方導電性接着剤層40は接着剤成分5及び導電性粒子7を含有する接着剤組成物をフィルム状に成形してなるもので、接着剤成分5には上記異方導電性接着剤層の説明において例示した接着剤組成物を用いることができる。なお、回路接続材料が導電性粒子7を含有しない場合でも、その回路接続材料は絶縁性接着剤として異方導電性接着に使用でき、特にNCA(Non-Conductive Adhesive)と呼ばれることもある。また、回路接続材料が導電性粒子7を含有する場合には、その回路接続材料はACA(AnisotropicConductive Adhesive)と呼ばれることもある。異方導電性接着剤層40の厚さは、10〜50μmであることが好ましい。厚さが10μm未満では、回路電極22、32間に回路接続材料が充填不足となる傾向がある。他方、50μmを超えると、回路電極22、32間の接着剤組成物を十分に排除しきれなくなり、回路電極22、32間の導通の確保が困難となる傾向がある。
また、第1の回路部材20は、第1の回路基板21と、回路基板21の主面21a上に形成される第1の回路電極22とを備えている。なお、回路基板21の主面21a上には、場合により絶縁層(図示せず)が形成されていてもよい。
次に、異方導電性フィルム10を、異方導電性接着剤層40の側の面が第1の回路部材20側に配置されるように、第1の回路部材20の回路電極22が形成されている面上に載せる。このとき、フィルム状回路接続材料40はフィルム状であり、取り扱いが容易である。このため、第1の回路部材20と第2の回路部材30との間にフィルム状回路接続材料40を容易に介在させることができ、第1の回路部材20と第2の回路部材30との接続作業を容易に行うことができる。
そして、フィルム状回路接続材料40を、図1(a)の矢印A及びB方向に加圧し、フィルム状回路接続材料40を第1の回路部材20に仮接続する(図1(b)参照)。このとき、加熱しながら加圧してもよい。但し、加熱温度はフィルム状回路接続材料40中の接着剤組成物が硬化しない温度、すなわちラジカル重合開始剤がラジカルを発生する温度よりも低い温度とする。ここで、図1(a)の矢印A方向の加圧および加熱はセパレータ50を介して行われるが、発泡体層を備えるセパレータ50が十分なクッション性を有しているため、シリコーンゴムやフッ素樹脂製フィルムなどのクッション材を使用せずに、異方導電性フィルムの被着体への仮接続を容易にかつ確実に行うことができる。また、異方導電性フィルム10と第1の回路部材20との間にクッション材を介在させる場合と比較して、圧着機の設定温度を低下することができ、工業的に有利である。
続いて、図1(c)に示すように、仮接続後の異方導電性フィルム10からセパレータ50を剥離して異方導電性接着剤層40を露出させ、その露出面上に、第2の回路部材30を、第2の回路電極を第1の回路部材20に向けるようにして載せる。
そして、異方導電性接着剤層40を加熱しながら、図2(c)の矢印A及びB方向に第1及び第2の回路部材20、30を介して加圧する。このときの加熱温度は、ラジカル重合開始剤がラジカルを発生可能な温度とする。これにより、ラジカル重合開始剤においてラジカルが発生し、ラジカル重合性化合物の重合が開始される。こうして、フィルム状回路接続材料40が硬化処理され、本接続が行われ、図1に示すような回路部材の接続構造が得られる。
加熱温度は、例えば、90〜200℃とし、接続時間は例えば1秒〜10分とする。これらの条件は、使用する用途、接着剤組成物、回路部材によって適宜選択され、必要に応じて、後硬化を行ってもよい。
上記のようにして接続構造体を製造すると、得られる接続構造体において、導電性粒子7を対向する回路電極22、32の双方に接触させることが可能となり、回路電極22、32間の接続抵抗を十分に低減することができる。
また、異方導電性接着剤層40の加熱により、回路電極22と回路電極32との間の距離を十分に小さくした状態で接着剤成分5が硬化して絶縁性物質となり、第1の回路部材20と第2の回路部材30とが異方導電性接着剤層40を介して強固に接続される。即ち、得られる接続構造体において、異方導電性接着剤層40は、上記接着剤組成物を含む回路接続材料の硬化物により構成されていることから、回路部材20又は30に対する異方導電性接着剤層40の接着強度が十分に高くなり、かつ、回路電極22、32間の接続抵抗を十分に低減することができる。また、この接続構造体は、そのような状態を長期間にわたって持続することができる。したがって、得られる回路部材の接続構造は、回路電極22、32間の距離の経時的変化が十分に防止され、回路電極22、32間の電気特性の長期信頼性に優れる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、厚みが38μm、気泡の占める割合が30体積%、気泡の平均直径が5μmの発泡PETフィルムを準備し、このフィルムの表面をシリコーン処理し、発泡体層の単層構造からなるセパレータを得た。次に、(a)熱可塑性樹脂、(b)ラジカル重合性化合物、(c)ラジカル発生剤及び(d)導電性粒子を表1に示す配合割合でメチルエチルケトン150重量部((a)、(b)の樹脂合計100重量部として樹脂分が40重量%となる量)に溶解又は分散させ、異方導電性接着剤層形成用塗布液を調製した。得られた塗布液を、塗工装置を用いて、乾燥後に厚みが35μmとなるように、上記のセパレータの一方面上に塗布し、硬化反応が進行しない温度と時間で溶剤成分を蒸発乾燥することにより、異方導電性フィルムを得た。
Figure 2008112713
次に、得られた異方導電フィルムを、図1に示した手順に従い、ピッチ0.5mm(ライン/スペース1/1)のプリント配線板に仮接続した。このときの条件は、ツール温度(圧着機の圧着部材の温度、以下同様である)を80℃、実温度を60℃、圧力を1MPa、時間を1秒とした。そして、仮接続後にセパレータを剥離し、異方導電性接着剤層のプリント配線板からの剥離の有無を評価した。得られた結果を表2に示す。
(実施例2)
実施例1で用いた発泡PETフィルムの代わりに厚みが50μm、気泡の占める割合が25体積%、気泡の平均直径が10μmの発泡PETフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、異方導電性フィルムを作製した。次に、得られた異方導電性フィルムを用い、ツール温度を85℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、異方導電フィルムのプリント配線板への仮接続、並びに、仮接続後にセパレータを剥離したときの異方導電性接着剤層のプリント配線板からの剥離の有無の評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1で用いた発泡PETフィルムの代わりに厚みが75μm、気泡の占める割合が20体積%、気泡の平均直径が10μmの発泡PETフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、異方導電性フィルムを作製した。次に、得られた異方導電性フィルムを用い、ツール温度を90℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、異方導電フィルムのプリント配線板への仮接続、並びに、仮接続後にセパレータを剥離したときの異方導電性接着剤層のプリント配線板からの剥離の有無の評価を実施した。評価結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例1で用いた発泡PETフィルムの代わりに厚みが100μm、気泡の占める割合が15体積%、気泡の平均直径が15μmの発泡PETフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、異方導電性フィルムを作製した。次に、得られた異方導電性フィルムを用い、ツール温度を95℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、異方導電フィルムのプリント配線板への仮接続、並びに、仮接続後にセパレータを剥離したときの異方導電性接着剤層のプリント配線板からの剥離の有無の評価を実施した。評価結果を表3に示す。
(比較例1)
実施例1で用いた発泡PETフィルムの代わりに、未発泡のPETフィルム(厚み:75μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、異方導電性フィルムを作製した。次に、得られた異方導電性フィルムを用い、ツール温度を90℃に変更したこと以外は実施例1と同様にして、異方導電フィルムのプリント配線板への仮接続、並びに、仮接続後にセパレータを剥離したときの異方導電性接着剤層のプリント配線板からの剥離の有無の評価を実施した。評価結果を表3に示す。
(比較例2)
先ず、比較例1と同様にして異方導電性フィルムを作製した。次に、得られた異方導電性フィルムを用い、ツール温度を90℃に変更したこと及び異方導電性フィルムとツールとの間に厚み0.2mmのシリコーンゴムを配置したこと以外は実施例1と同様にして、異方導電フィルムのプリント配線板への仮接続、並びに、仮接続後にセパレータを剥離したときの異方導電性接着剤層のプリント配線板からの剥離の有無の評価を実施した。評価結果を表3に示す。
Figure 2008112713
Figure 2008112713
表2、3に示すように、実施例1〜4においては、仮接続時にクッション材を使用せずとも、仮接続後にセパレータを剥離したときの異方導電性接着剤層のプリント配線板からの剥離を十分に抑制することができた。また、実施例1〜4及び比較例1、2では仮接続時の実温度を60℃に設定したが、実施例1〜4のいずれにおいても、クッション材を用いた比較例2に比べて、ツール温度を低くすることができ、工業的に有利であることが確認された。
本発明の接続構造体の製造方法の好適な一実施形態を示す工程図である。
符号の説明
10…異方導電性フィルム、20…第1の回路部材、21…第1の回路基板、22…第1の回路電極、30…第2の回路部材、31…第2の回路基板、32…第2の回路電極、40…異方導電性接着剤層、50…セパレータ。

Claims (3)

  1. 発泡体層を有するセパレータと、
    前記セパレータ上に設けられた異方導電性接着剤層と、
    を備える異方導電性フィルム。
  2. 前記発泡体層が発泡ポリエチレンテレフタレートフィルムで構成されている請求項1記載の異方導電性フィルム。
  3. 請求項1又は2に記載の異方導電性フィルムの前記異方性導電性接着剤層の側の面と、第1の被着体の所定面とを貼り合わせ、前記セパレータを介して前記異方導電性接着剤層に熱及び圧力を加える仮接続工程と、
    前記仮接続工程後の前記異方導電性フィルムから前記セパレータを除去して前記異方導電性接着剤層を露出させ、その露出面と第2の被着体の所定面とを貼り合わせ、前記第1の被着体と前記第2の被着体とをこれらの間に前記異方導電性接着剤層が介在した状態で圧着する本接続工程と、
    を備える接続構造体の製造方法。
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