JP2009289729A - 異方導電フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】十分に高い熱伝導性を有する異方導電フィルムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る異方導電フィルム1は、接着剤組成物をフィルム状に形成してなるものであり、接着剤組成物が接着剤成分1aと、接着剤成分1a中に分散した導電性を有する第1の粒子1bと、接着剤成分1a中に分散した熱伝導率10W/mK以上の第2の粒子1cとを含有する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明に係る異方導電フィルム1は、接着剤組成物をフィルム状に形成してなるものであり、接着剤組成物が接着剤成分1aと、接着剤成分1a中に分散した導電性を有する第1の粒子1bと、接着剤成分1a中に分散した熱伝導率10W/mK以上の第2の粒子1cとを含有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、対向配置された一対の回路部材の間に介在し、当該一対の回路部材がそれぞれ有する回路電極同士を電気的に接続する異方導電フィルムに関する。
液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)などのフラットパネルディスプレイは、様々な用途に適用されている。LCDは、例えば、ノートパソコン、モニタ及びテレビ向けの大型パネル、並びに、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)及びゲーム等のモバイル機器向けの中・小型パネルに使用されている。
LCDは、回路基板上にICチップ等の電子部品を実装する工程及び/又は回路基板同士を電気的に接続する工程を経て製造される。多数の電極を有する回路部材同士を電気的に接続するための接続材料として、異方導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)が使用される。異方導電フィルムは、回路部材同士を接続する際、相対する電極同士の導通状態を保ち、隣接する電極同士の絶縁を保つように電気的接続と機械的固着を行うものである。異方導電フィルムは、熱硬化性樹脂を含有する接着剤成分と、必要により配合される導電粒子とを含有する接着剤組成物からなり、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)などの基材上にフィルム状に形成される。
異方導電フィルムを用いたドライバICの実装法として、以下のような方法が知られている。例えば、ドライバICをTCP(Tape Carrier Package)化又はCOF(Chip on Film)化した後、該部材をLCDパネルやプリント配線板に異方導電フィルムを介して電気的に接続する方法である。また、中・小型LCDを製造する場合にあっては、異方導電フィルムによってLCDパネルにベアドライバICを直接実装するCOG(Chip on Glass)方式が知られている。下記特許文献1には、絶縁性樹脂中に硬化剤と導電粒子を分散してなる異方導電膜が記載されている。
特開2002−260450号公報
ところで、フラットパネルディスプレイの高性能化及びに大型化に伴い、使用されるICドライバの消費電力が増加し、その結果、ICドライバの発熱量が増大する傾向にある。そこで、ICドライバで生じた熱をTCPやCOFからプリント配線板を通して放熱する方式が提案されている。
しかし、ICドライバとプリント配線板との間に介在する従来の異方導電フィルムは、熱伝導性の点において改善の余地があった。すなわち、従来の異方導電フィルムは、上述の通り、熱硬化性樹脂を含む接着剤成分と、導電粒子とを含有する接着剤組成物からなるものが一般的である。異方導電フィルムの熱伝導性を向上させる手段の一つとして、高い熱伝導性を有する金属粒子や金属メッキされた導電粒子の配合量を増やす方法が挙げられる。しかし、これらの導電性を有する粒子の含有量を過度に増加させると、隣接する電極間の絶縁特性が低下し、異方導電フィルムとして機能しなくなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、十分に高い熱伝導性を有する異方導電フィルムを提供することを目的とする。
本発明は、接着剤組成物をフィルム状に形成してなる異方導電フィルムであって、接着剤組成物が、接着剤成分と、接着剤成分中に分散した導電性を有する第1の粒子と、接着剤成分中に分散した熱伝導率10W/mK以上の第2の粒子とを含有する異方導電フィルムを提供する。
本発明に係る異方導電フィルムは、第1の粒子(導電粒子)とともに高い熱伝導性を有する第2の粒子を含有するため、十分に高い熱伝導性を有する。このため、発熱量の多いICドライバなどの回路部材をプリント配線板に上記異方導電フィルムを介して接着した場合、ICドライバの熱を異方導電フィルム及びプリント配線板を通じて十分速やかに放熱することができる。
本発明に係る異方導電フィルムにおいて、第2の粒子は非導電粒子であることが好ましい。かかる構成を採用することにより、多数の回路電極を有する回路部材を配線基板等に実装する場合、隣接する電極間の絶縁特性を十分に確保できる。第2の粒子の含有量は、接着剤成分100質量部に対して5〜60質量部であることが好ましい。第2の粒子の含有量が上記範囲内であると、異方導電フィルムの高い熱伝導性及び高い接着性の両方を十分高水準に達成できる。第2の粒子として特に好適なものとして、酸化アルミニウム粒子(アルミナ粒子)が挙げられる。
本発明に係る異方導電フィルムは、プリント配線板とこれに実装する回路部材とを接着するとともに、プリント配線板及び回路部材がそれぞれ有する回路電極同士を電気的に接続するために用いることが好ましい。かかる用途に本発明の異方導電フィルムを使用すると、通電時に回路部材から生じる熱が異方導電フィルム及びプリント配線板を通じて十分速やかに放熱される回路接続体を得ることが可能となる。
本発明によれば、十分に高い熱伝導性を有する異方導電フィルムが提供される。かかる異方導電フィルムを用いて製造された回路接続体は、異方導電フィルムを介して熱の移動が十分速やかに行われ、放熱性に優れたものとなる。このため、高発熱量の高速演算ドライバICが使用された電子機器や信号伝達に消費される電力が多い大型フラットパネルディスプレイであっても発熱による不具合を十分に抑制できる。また、信号損失が低下しにくい高電圧ドライバICをフラットパネルディスプレイに使用することができ、フラットパネルディスプレイの更なる高性能化及び大型化が可能となる。
<異方導電フィルム>
図1に示すように、本実施形態に係る異方導電フィルム1は、フィルム状の支持体2上に形成されたものである。異方導電フィルム1は、接着剤成分1aと、接着剤成分1a中に分散した導電粒子(第1の粒子)1bと、接着剤成分1a中に分散した非導電粒子(第2の粒子)1cとを含有する。
図1に示すように、本実施形態に係る異方導電フィルム1は、フィルム状の支持体2上に形成されたものである。異方導電フィルム1は、接着剤成分1aと、接着剤成分1a中に分散した導電粒子(第1の粒子)1bと、接着剤成分1a中に分散した非導電粒子(第2の粒子)1cとを含有する。
(導電粒子)
導電粒子1bとしては、例えばAu、Ag、Pt、Ni、Cu、W、Sb、Sn、はんだ等の金属又はカーボンの粒子が挙げられる。導電粒子1bの平均粒径は、分散性及び導電性の観点から1〜18μmであることが好ましい。導電粒子1bの配合割合は、接着剤成分100質量部に対して0.1〜30体積部であることが好ましく、0.1〜10体積部であることがより好ましい。この配合割合は、異方導電フィルム1の用途によって適宜調整する。導電粒子1bの配合割合が0.1体積部未満であると相対する電極間の接続抵抗が高くなる傾向にあり、30体積部を超えると隣接する電極間の短絡が生じやすくなる傾向にある。
導電粒子1bとしては、例えばAu、Ag、Pt、Ni、Cu、W、Sb、Sn、はんだ等の金属又はカーボンの粒子が挙げられる。導電粒子1bの平均粒径は、分散性及び導電性の観点から1〜18μmであることが好ましい。導電粒子1bの配合割合は、接着剤成分100質量部に対して0.1〜30体積部であることが好ましく、0.1〜10体積部であることがより好ましい。この配合割合は、異方導電フィルム1の用途によって適宜調整する。導電粒子1bの配合割合が0.1体積部未満であると相対する電極間の接続抵抗が高くなる傾向にあり、30体積部を超えると隣接する電極間の短絡が生じやすくなる傾向にある。
十分なポットライフを得る観点から、導電粒子1bの表層はNi、Cu等の遷移金属類ではなく、Au、Ag、白金属の貴金属類で形成されていることが好ましく、Auで形成されていることがより好ましい。導電粒子1bは、Ni等の遷移金属類からなる核粒子をAu等の貴金属類で被覆したものであってもよい。更に、導電粒子1bは、非導電性のガラス、セラミック又はプラスチック等からなる核粒子の表面に導通層を被覆し、更に最外層に貴金属類からなる層を形成したものであってもよい。
導電粒子1bとして、加熱加圧により変形する粒子、例えば、プラスチック粒子の表面に導通層を形成した粒子又ははんだのような熱溶融金属粒子を使用してもよい。かかる粒子を使用することにより、接続時に電極との接触面積が増大するとともに、回路部材の回路端子の厚さのばらつきを吸収することができ、接続信頼性が向上する。
プラスチック粒子の表面に貴金属類からなる導電層を設ける場合、導電層の厚さは10nm以上とすることが好ましい。導電層の厚さが10nm未満であると、回路接続体の接続抵抗が大きくなる傾向にある。Ni等の遷移金属からなる層を貴金属類で更に被覆する場合、貴金属類からなる層の厚さは30nm以上とすることが好ましい。貴金属類からなる層の厚さが30nm未満であると、当該被覆層の欠損等によって遷移金属が露出しやすくなる傾向にある。遷移金属が導電粒子1bの表面に露出すると、酸化還元作用によって遊離ラジカルが発生し、接着剤組成物を長期にわたり保存することが困難となる。なお、当該被覆層の厚さの上限は1μm程度である。導電粒子1bとして、1種を単独で用いてもよく、複数の種類のものを併用してもよい。
(非導電粒子)
非導電粒子1cは、熱伝導率が10W/mK以上であり、20W/mK以上であることが好ましく、30W/mK以上であることがより好ましい。非導電粒子1cの熱伝導率の上限は、当該粒子の入手容易性の観点から、1000W/mK程度である。非導電粒子1cとして、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、ダイヤモンド、カーボンナノチューブなどの高い熱伝導性を有する材質からなるものを使用できる。電気絶縁性及び熱伝導性の両方に優れる点から、非導電粒子1cとして酸化アルミニウム(熱伝導率:32W/mK)を使用することが特に好ましい。なお、非導電粒子1cの熱伝導率は、測定温度20℃における熱伝導率を意味する。
非導電粒子1cは、熱伝導率が10W/mK以上であり、20W/mK以上であることが好ましく、30W/mK以上であることがより好ましい。非導電粒子1cの熱伝導率の上限は、当該粒子の入手容易性の観点から、1000W/mK程度である。非導電粒子1cとして、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、ダイヤモンド、カーボンナノチューブなどの高い熱伝導性を有する材質からなるものを使用できる。電気絶縁性及び熱伝導性の両方に優れる点から、非導電粒子1cとして酸化アルミニウム(熱伝導率:32W/mK)を使用することが特に好ましい。なお、非導電粒子1cの熱伝導率は、測定温度20℃における熱伝導率を意味する。
非導電粒子1cの平均粒径は、1〜18μmであることが好ましく、導電粒子1bの平均粒径よりも小さいことが好ましい。非導電粒子1cの平均粒径が導電粒子1bの平均粒径以上であると、異方導電フィルム1を用いて回路電極同士を接続した際、接続抵抗が大きくなる傾向にある。非導電粒子1cの配合割合は、接着剤成分100質量部に対して0.5〜60質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。この配合割合は、異方導電フィルム1の用途によって適宜調整する。非導電粒子1cの配合割合が0.5質量部未満であると異方導電フィルム1の熱伝導性が不十分となる傾向にあり、60質量部を超えると異方導電フィルム1の接着力が不十分となる傾向にある。
(接着剤成分)
異方導電フィルム1は、接着剤成分1aとして熱可塑性樹脂(a)、ラジカル重合性化合物(b)及びラジカル発生剤(c)を含有することが好ましい。これらの成分を含有する異方導電フィルム1は、短時間接着性及び高い接続信頼性の両方を十分高水準に達成できる。
異方導電フィルム1は、接着剤成分1aとして熱可塑性樹脂(a)、ラジカル重合性化合物(b)及びラジカル発生剤(c)を含有することが好ましい。これらの成分を含有する異方導電フィルム1は、短時間接着性及び高い接続信頼性の両方を十分高水準に達成できる。
熱可塑性樹脂(a)として、フェノキシ樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、キシレン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、フィルム形成材として知られている。フィルム形成材とは、液状物を固形化し、構成組成物をフィルム形状とした場合、容易に裂けたり、割れたり、べたついたりしない特性等を付与し、そのフィルムの取扱いを容易にするものである。上記樹脂のうち、接着性、相溶性、耐熱性及び機械強度に優れることから、フェノキシ樹脂が好ましい。フェノキシ樹脂はラジカル重合性の官能基や、その他の反応性化合物により変性されていてもよい。フェノキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
ラジカル重合性化合物(b)は、ラジカルにより重合する官能基を有する物質である。その具体例としては、アクリレート、メタクリレート、マレイミド化合物、スチレン誘導体等が挙げられる。ラジカル重合性化合物は、モノマー又はオリゴマーいずれの状態でも用いることが可能であり、モノマーとオリゴマーとを併用することも可能である。
アクリレート又はメタクリレートの具体例としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンチニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、ウレタンアクリレート類及びこれらのアクリレートに対応するメタクリレート等が挙げられる。これらは単独又は併用して用いることができ、必要によってはハイドロキノン、メチルエーテルハイドロキノン類などの重合禁止剤を適宜用いてもよい。また、ジシクロペンチニル基、トリシクロデカニル基及びトリアジン環から選ばれる基を一種以上有する化合物を使用すると、耐熱性が向上するので好ましい。
マレイミド化合物としては、分子中にマレイミド基を少なくとも2個以上含有するもの、例えば、1−メチル−2,4−ビスマレイミドベンゼン、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−トルイレンビスマレイミド、N,N’−4,4−ビフェニレンビスマレイミド、N,N’−4,4−(3,3’−ジメチル−ビフェニレン)ビスマレイミド、N,N’−4,4−(3,3’−ジメチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−4,4−(3,3’−ジエチルジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルプロパンビスマレイミド、N,N’−3,3’−ジフェニルスルホンビスマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルエーテルビスマレイミド、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−s−ブチル−4,8−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)プロパン、1,1−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)デカン、4,4’−シクロへキシリデン−ビス(1−(4−マレイミドフェノキシ)−2−シクロへキシルベンゼン、2,2−ビス(4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル)へキサフルオロプロパン等が挙げられる。マレイミド化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
ラジカル発生剤(c)は、過加熱により分解して遊離ラジカルを発生するものである。ラジカル発生剤(c)として、過酸化化合物、アゾ系化合物などを使用でき、目的とする接続温度、接続時間、ポットライフ等により適宜選定される。高反応性及びポットライフの点から、半減期10時間の温度が40℃以上であり且つ半減期1分の温度が180℃以下の有機過酸化物が好ましく、半減期10時間の温度が60℃以上であり且つ半減期1分の温度が170℃以下の有機過酸化物がより好ましい。短い接続時間(例えば、10秒以下)を達成する観点から、ラジカル発生剤(c)の配合量は、熱可塑性樹脂(a)及びラジカル重合性化合物(b)の合計100質量部に対して、0.1〜30質量部とすることが好ましく、1〜20質量部とすることがより好ましい。ラジカル発生剤(c)の配合量が0.1質量部未満であると、十分な反応率を得ることができず良好な接着強度や低い接続抵抗が得られにくくなる傾向にある。他方、ラジカル発生剤(c)の配合量が30質量部を超えると、接着剤成分の流動性が低下したり、接続抵抗が上昇したり、接着剤成分のポットライフが短くなる傾向にある。
ラジカル発生剤(c)の具体例としては、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド及びシリルパーオキサイド等が挙げられる。また、回路部材の接続端子の腐食を抑制するため、塩素イオン及び有機酸の含有量は5000ppm以下であることが好ましい。ラジカル発生剤(c)は、パーオキシエステル、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド及びシリルパーオキサイドから選定することが好ましく、高反応性が得られるパーオキシエステル、パーオキシケタールから選定されることがより好ましい。
ジアシルパーオキサイドとしては、イソブチルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルへキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、スクシニツクパーオキサイド、ベンゾイルパーオキシトルエン、ベンゾイルパーオキサイド等が挙げられる。
パーオキシジカーボネートとしては、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロへキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシメトキシパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルへキシルパーオキシ)ジカーボネート、ジメトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3メトキシブチルパーオキシ)ジカーボネート等が挙げられる。
パーオキシエステルとしては、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロへキシル−1−メチルエチルパーオキシノエデカノエート、t−へキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルへキサノネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロへキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノネート、t−へキシルパーオキシ−2−エチルへキサノネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルへキサノネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、t−へキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルへキサノネート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)へキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルへキシルモノカーボネート、t−へキシルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート等が挙げられる。
パーオキシケタールとしては、1,1−ビス(t−へキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロへキサン、1,1−ビス(t−へキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロへキサン、1,1−(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)デカン等が挙げられる。
ジアルキルパーオキサイドとしては、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド等が挙げられる。
ハイドロパーオキサイドとしては、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等が挙げられる。
シリルパーオキサイドとしては、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジメチルシリルパーオキサイド、t−ブチルトリビニルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジビニルシリルパーオキサイド、トリス(t−ブチル)ビニルシリルパーオキサイド、t−ブチルトリアリルシリルパーオキサイド、ビス(t−ブチル)ジアリルシリルパーオキサイド、トリス(t−ブチル)アリルシリルパーオキサイド等が挙げられる。
ラジカル発生剤(c)として、上記化合物を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、ラジカル発生剤(c)とともに、分解促進剤、抑制剤等を混合して用いてもよい。なお、ラジカル発生剤(c)をポリウレタン系又はポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化したものは、可使時間が延長されるために好ましい。
接着剤成分1aは、充填剤、軟化剤、促進剤、老化防止剤、難燃化剤、色素、チキソトロピック剤、カップリング剤、フェノール樹脂、メラミン樹脂及びイソシアネート類等を更に含有してもよい。充填剤を含有せしめることにより、接続信頼性等の向上が得られるので好ましい。充填剤の配合量は、接着剤成分100体積部に対して5〜60体積部であることが好ましい。充填剤の配合量が5体積部未満であると、充填剤による効果が不十分となる傾向にあり、他方、60体積部を超えると信頼性向上の効果が飽和する傾向にある。なお、充填剤の最大径は導電粒子1bの粒径未満であればよい。
含有してもよい。
含有してもよい。
接着剤成分1aは、熱可塑性樹脂(a)、エポキシ樹脂(d)及び潜在性硬化剤(e)を含有するものであってもよい。これらを含有する接着剤成分1aによれば、回路部材同士が高い強度で接着されてなる回路接続体を作製できる。
エポキシ樹脂(d)としては、エピクロルヒドリンとビスフェノールA、F又はADから誘導されるビスフェノール型エポキシ樹脂、エピクロルヒドリンとフェノールノボラック又はクレゾールノボラックから誘導されるエポキシノボラック樹脂、ナフタレン環を含んだ骨格を有するナフタレン系エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエーテル、ビフェニル、脂環式等の1分子内に2個以上のグリシジル基を有する各種のエポキシ化合物等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。エレクトロンマイグレーション防止の観点から、不純物イオン(Na+、Cl−等)や加水分解性塩素等の含有量が300ppm以下に低減されたエポキシ樹脂を用いることが好ましい。
潜在性硬化剤(e)としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミンの塩、ジシアンジアミド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、分解促進剤、抑制剤等を混合して用いてもよい。これらの硬化剤をポリウレタン系、ポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化してもよい。これにより、可使時間を延長することができる。潜在性硬化剤(e)の配合量は、十分な反応率を得るために熱可塑性樹脂(a)及びエポキシ樹脂(d)の合計100質量部に対して、0.1〜60質量部であることが好ましく1〜20質量部であることがより好ましい。潜在性硬化剤(e)の配合量が0.1質量部未満であると、十分な反応率を得ることができず良好な接着強度や小さな接続抵抗が得られにくくなる傾向にある。潜在性硬化剤(e)の配合量が60質量部を超えると、接着剤組成物の流動性が低下したり、接続抵抗が上昇したり、接着剤組成物のポットライフが短くなる傾向にある。
接着剤成分1aは、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル及びアクリロニトリルから選ばれる少なくとも一種をモノマー成分とした重合体又は共重合体からなるものであってもよい。この場合、グリシジルエーテル基を含有するグリシジルアクリレート又はグリシジルメタクリレートを含む共重合体系アクリルゴムを併用すると、応力緩和に優れるので好ましい。アクリルゴムの分子量(重量平均)は異方導電フィルム1の凝集力を高める点から20万以上が好ましい。
(回路接続体)
次に、異方導電フィルム1を回路接続材料として使用して製造された回路接続体について説明する。図2は、回路電極同士が接続された回路接続体を示す概略断面図である。図2に示す回路接続体100は、相互に対向する第1の回路部材30及び第2の回路部材40を備える。第1の回路部材30と第2の回路部材40との間には、これらを接続する接続部50aが設けられている。
次に、異方導電フィルム1を回路接続材料として使用して製造された回路接続体について説明する。図2は、回路電極同士が接続された回路接続体を示す概略断面図である。図2に示す回路接続体100は、相互に対向する第1の回路部材30及び第2の回路部材40を備える。第1の回路部材30と第2の回路部材40との間には、これらを接続する接続部50aが設けられている。
第1の回路部材30は、回路基板31と、回路基板31の主面31a上に形成された回路電極32とを備える。第2の回路部材40は、回路基板41と、回路基板41の主面41a上に形成された回路電極42とを備える。
回路部材の具体例としては、ドライバIC、半導体チップ(ICチップ)、抵抗体チップ、コンデンサチップ等の部品が挙げられる。これらの回路部材は、回路電極を備えており、多数の回路電極を備えているものが一般的である。上記回路部材が接続される、もう一方の回路部材の具体例としては、金属配線を有するフレキシブルテープ、フレキシブルプリント配線板、インジウム錫酸化物(ITO)が蒸着されたガラス基板などの配線基板が挙げられる。本実施形態に係る異方導電フィルム1は、微細な接続端子(回路電極)を多数備えるチップ部品の配線基板上へのCOG実装もしくはCOF実装にも適用できる。
各回路電極32,42の表面は、金、銀、錫、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金及びインジウム錫酸化物(ITO)から選ばれる1種で構成されてもよく、2種以上で構成されていてもよい。また、回路電極32,42の表面の材質は、すべての回路電極において同一であってもよく、異なっていてもよい。
接続部50aは異方導電フィルム1に含まれる接着剤成分1aの硬化物1Aと、これに分散している導電粒子1b及び非導電粒子1cとを備える。回路接続体100においては、相対する回路電極32と回路電極42とが、導電粒子1bを介して電気的に接続されている。すなわち、導電粒子1bが、回路電極32,42の双方に直接接触している。このため、回路電極32,42間の接続抵抗が十分に低減され、回路電極32,42間の良好な電気的接続が可能となる。他方、硬化物1Aは電気絶縁性を有するものであり、隣接する回路電極同士は絶縁性が確保される。従って、回路電極32,42間の電流の流れを円滑にすることができ、回路の持つ機能を十分に発揮することができる。
圧着によって導電粒子1bがつぶれること又は回路電極32,42に食い込むことで、導電粒子1bよりも粒径が小さい非導電粒子1cも回路電極32,42に接触することができる。図3に示すように、非導電粒子1cが回路電極32,42に直接接していると、非導電粒子1cの配合割合が比較的低い異方導電フィルム1を使用した場合であっても、熱伝導性に優れた回路接続体100が得られるという利点がある。
(回路接続体の製造方法)
次に、回路接続体100の製造方法について説明する。図4は、回路接続体の製造方法の一実施形態を概略断面図により示す工程図である。本実施形態では、異方導電フィルム1を熱硬化させ、最終的に回路接続体100を製造する。
次に、回路接続体100の製造方法について説明する。図4は、回路接続体の製造方法の一実施形態を概略断面図により示す工程図である。本実施形態では、異方導電フィルム1を熱硬化させ、最終的に回路接続体100を製造する。
まず、熱圧着装置(図示せず)の回転軸に異方導電フィルム1及び支持体2の積層体が巻かれたリールを装着する。このリールから上記積層体を、異方導電フィルム1の表面が下方に向くようにして巻き出し、支持体2を剥離するとともに所定の長さに切断する。そして、所定の長さに切断された異方導電フィルム1を第1の回路部材30の回路電極32が形成されている面上に載せる(図4(a))。
次に、図4(b)の矢印A及びB方向に加圧し、異方導電フィルム1を第1の回路部材30に仮接続する(図4(c))。このときの圧力は回路部材に損傷を与えない範囲であれば特に制限されないが、一般的には0.1〜30.0MPaとすることが好ましい。また、加熱しながら加圧してもよく、加熱温度は異方導電フィルム1が実質的に硬化しない温度とする。加熱温度は一般的には50〜190℃にするのが好ましい。これらの加熱及び加圧は0.5〜120秒間の範囲で行うことが好ましい。
次いで、図4(d)に示すように、第2の回路部材40を、第2の回路電極42を第1の回路部材30の側に向けるようにして異方導電フィルム1上に載せる。そして、異方導電フィルム1を加熱しながら、図4(d)の矢印A及びB方向に全体を加圧する。このときの加熱温度は、異方導電フィルム1の接着剤成分1aが硬化可能な温度とする。加熱温度は、60〜180℃が好ましく、70〜170℃がより好ましく、80〜160℃が更に好ましい。加熱温度が60℃未満であると硬化速度が遅くなる傾向があり、180℃を超えると望まない副反応が進行し易い傾向がある。加熱時間は、0.1〜180秒が好ましく、0.5〜180秒がより好ましく、1〜180秒が更に好ましい。
接着剤成分1aの硬化により接続部50aが形成されて、図2に示すような回路接続体100が得られる。接続の条件は、使用する用途、接着剤組成物、回路部材によって適宜選択される。なお、異方導電フィルム1の接着剤成分として、光によって硬化するものを使用した場合には、異方導電フィルム1に対して活性光線やエネルギー線を適宜照射すればよい。活性光線としては、紫外線、可視光、赤外線等が挙げられる。エネルギー線としては、電子線、エックス線、γ線、マイクロ波等が挙げられる。
本実施形態に係る異方導電フィルム1を使用して製造された回路接続体100は、異方導電フィルム1の硬化物1Aを介して熱が十分速やかに移動するため、放熱性に優れたものとなる。また、熱伝導性の向上に寄与する粒子1cが非導電性であるため、隣接する電極間の絶縁特性が低下するといった不具合の発生を十分に抑制できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、熱伝導率10W/mK以上の粒子(第2の粒子)として非導電粒子を使用する場合を例示したが、当該粒子として導電性を有する粒子を使用してもよい。ただし、この場合、隣接する電極間の絶縁特性低下を抑制する観点から、導電粒子1bとして、絶縁性を有する樹脂を表面に被覆したもの、又は、絶縁性を有する微粒子を付着させたものなどを使用することが好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
表1に示す組成の接着剤成分を準備した。他方、表2の実施例1〜5及び比較例1の欄に示す導電粒子及びアルミナからなる非導電粒子をそれぞれ準備した。非導電粒子を形成するアルミナの熱伝導率は32W/mKであった。
<異方導電フィルムの作製>
(実施例1〜5)
実施例1〜5に係る異方導電フィルムは以下のようにして作製した。まず、上記接着剤成分、導電粒子、非導電粒子及びメチルエチルケトン(溶剤)を混合して異方導電フィルム形成用のワニスを計5種類調製した。その後、これらのワニスをPETフィルム上にそれぞれ塗布し、70℃で10分間にわたって熱風乾燥した。これにより、5種類の異方導電フィルム(厚さ20μm)を得た。
(実施例1〜5)
実施例1〜5に係る異方導電フィルムは以下のようにして作製した。まず、上記接着剤成分、導電粒子、非導電粒子及びメチルエチルケトン(溶剤)を混合して異方導電フィルム形成用のワニスを計5種類調製した。その後、これらのワニスをPETフィルム上にそれぞれ塗布し、70℃で10分間にわたって熱風乾燥した。これにより、5種類の異方導電フィルム(厚さ20μm)を得た。
(比較例1)
比較例1に係る異方導電フィルムは、導電粒子の配合量を3質量%とする代わりに5質量%としたこと、並びに、非導電粒子を配合しなかったことの他は、実施例2に係る異方導電フィルムと同様にして作製した。
比較例1に係る異方導電フィルムは、導電粒子の配合量を3質量%とする代わりに5質量%としたこと、並びに、非導電粒子を配合しなかったことの他は、実施例2に係る異方導電フィルムと同様にして作製した。
<回路接続体の作製>
実施例1〜5及び比較例1をそれぞれ使用し、回路接続体を以下のようにして作製した。まず、プリント配線板(ピッチ0.5mm、ライン/スペース=1/1)上に異方導電フィルムを仮付けした。仮付けの条件は、圧力1MPa、加熱温度70℃、熱圧着時間3秒とした。次いで、異方導電フィルムの上に更にフレキシブルプリント配線板(ピッチ0.5mm、ライン/スペース=1/1、ポリイミド製)を載置した。この際、プリント配線板の回路電極とフレキシブルプリント配線板の回路電極と対向する位置となるように位置調整を行った。その後、圧力3MPa、加熱温度160℃、熱圧着時間10秒の条件で熱圧着を行うことによって回路接続体を得た。
実施例1〜5及び比較例1をそれぞれ使用し、回路接続体を以下のようにして作製した。まず、プリント配線板(ピッチ0.5mm、ライン/スペース=1/1)上に異方導電フィルムを仮付けした。仮付けの条件は、圧力1MPa、加熱温度70℃、熱圧着時間3秒とした。次いで、異方導電フィルムの上に更にフレキシブルプリント配線板(ピッチ0.5mm、ライン/スペース=1/1、ポリイミド製)を載置した。この際、プリント配線板の回路電極とフレキシブルプリント配線板の回路電極と対向する位置となるように位置調整を行った。その後、圧力3MPa、加熱温度160℃、熱圧着時間10秒の条件で熱圧着を行うことによって回路接続体を得た。
<接続信頼性の評価>
上記のようにして得られた回路接続体の接続抵抗(初期値)を測定した。具体的には、プリント配線板の回路電極と、これに異方導電フィルムを介して接続されたフレキシブルプリント配線板の回路電極との間の抵抗値を測定することによって接続抵抗を測定した。また、回路接続体を85℃、85%RHの条件下に500時間放置した後、同様にして回路接続体の接続抵抗を測定した。表2に結果を示す。
上記のようにして得られた回路接続体の接続抵抗(初期値)を測定した。具体的には、プリント配線板の回路電極と、これに異方導電フィルムを介して接続されたフレキシブルプリント配線板の回路電極との間の抵抗値を測定することによって接続抵抗を測定した。また、回路接続体を85℃、85%RHの条件下に500時間放置した後、同様にして回路接続体の接続抵抗を測定した。表2に結果を示す。
<異方導電フィルムの熱伝導性の評価>
上記のようにして作製した回路接続体のフレキシブルプリント配線板の電極にトランジスタ(2SC2233)をはんだで接続し、熱伝導率測定用試料を作製した。トランジスタに電流を通じ、下記式(1)によって熱伝導率を算出した。表2に結果を示す。
熱伝導率(W/mK)=(A/B)×(C/D) …(1)
A:印加電力(W)
B:トランジスタの温度とプリント配線板の温度との差(K)
C:接続部の厚さ(m)
D:接続部の面積(m2)
上記のようにして作製した回路接続体のフレキシブルプリント配線板の電極にトランジスタ(2SC2233)をはんだで接続し、熱伝導率測定用試料を作製した。トランジスタに電流を通じ、下記式(1)によって熱伝導率を算出した。表2に結果を示す。
熱伝導率(W/mK)=(A/B)×(C/D) …(1)
A:印加電力(W)
B:トランジスタの温度とプリント配線板の温度との差(K)
C:接続部の厚さ(m)
D:接続部の面積(m2)
<異方導電フィルムの接着力の評価>
フレキシブルプリント配線板に10mmの間隔を開けて2本の切込みを平行に入れた。プリント配線板を固定し、フレキシブルプリント配線板の切込みを入れた部分を50mm/分の速度で上方に引き剥がした。フレキシブルプリント配線板の引き剥がし強さ(N/m)を測定することによって、異方導電フィルムの接着力の評価を行った。表2に結果を示す。
フレキシブルプリント配線板に10mmの間隔を開けて2本の切込みを平行に入れた。プリント配線板を固定し、フレキシブルプリント配線板の切込みを入れた部分を50mm/分の速度で上方に引き剥がした。フレキシブルプリント配線板の引き剥がし強さ(N/m)を測定することによって、異方導電フィルムの接着力の評価を行った。表2に結果を示す。
1…異方導電フィルム、1A…異方導電フィルムの硬化物、1a…接着剤成分、1b…導電粒子、1c…非導電粒子、2…支持体、30,40…回路部材、32,42…回路電極、100…回路接続体。
Claims (5)
- 接着剤組成物をフィルム状に形成してなる異方導電フィルムであって、
前記接着剤組成物は、接着剤成分と、前記接着剤成分中に分散した導電性を有する第1の粒子と、前記接着剤成分中に分散した熱伝導率10W/mK以上の第2の粒子とを含有する異方導電フィルム。 - 前記第2の粒子は非導電粒子である、請求項1に記載の異方導電フィルム。
- 前記第2の粒子の含有量は、前記接着剤成分100質量部に対して5〜60質量部である、請求項1又は2に記載の異方導電フィルム。
- 前記第2の粒子は酸化アルミニウム粒子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の異方導電フィルム。
- プリント配線板とこれに実装する回路部材とを接着するとともに、前記プリント配線板及び前記回路部材がそれぞれ有する回路電極同士を電気的に接続するために用いられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の異方導電フィルム。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012129202A (ja) * | 2010-11-24 | 2012-07-05 | Sekisui Chem Co Ltd | 異方性導電ペースト、接続構造体及び接続構造体の製造方法 |
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2008
- 2008-10-14 JP JP2008265584A patent/JP2009289729A/ja active Pending
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