JP2008110396A - 金属材料の押出成形用ダイス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ダイスは、受圧部21の金属材料受圧面を押出方向に対向させて後向きに配置されるダイスケースと、ダイスケース内に設けられるオス型ダイスおよびメス型ダイスと、を備える。受圧部21が後方に向けて突出するように形成されるとともに、受圧部21の外周に、金属材料導入用のポート孔24が設けられる。受圧部21の平面状態面積Saに対し、ポート孔24の平面状態面積Sbの比率が、0.15〜0.80に設定される。そして、ダイスは、金属材料受圧面に押圧された金属材料が、ポート孔24を通ってダイスケース内に導かれて、押出孔を通過するよう構成される。
【選択図】図8
Description
ダイスケース内に設けられるオス型ダイスと、
ダイスケース内に設けられ、かつオス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を備え、
受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成されるとともに、受圧部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられ、
軸心方向上流側を上方として平面図で規定される受圧部の面積(受圧部の平面状態面積)に対し、同様に規定されるポート孔入口の面積(ポート孔入口の平面状態面積)の比率が、0.15〜0.80に設定されて、
金属材料受圧面に押圧された金属材料が、ポート孔を通ってダイスケース内に導かれて、押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形用ダイス。
ポート孔が押出孔の厚さ方向両側に対応する位置に形成される前項1〜5のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
オス型ダイスの押出孔に対応する部分が、幅方向に併設された複数の通路形成用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
金属材料が押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された多孔中空材が成形される前項1〜6のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
金属材料が押出孔を通過することによって、断面環状のチューブ材が成形される前項1〜6のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成されるとともに、受圧部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられ、
受圧部の平面状態面積に対し、ポート孔入口の平面状態面積の比率が、0.15〜0.80に設定されて、
金属材料受圧面に押圧された金属材料が、ポート孔を通ってダイスケース内に導かれて、押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする押出成形用ダイスのダイスケース。
外表面を金属材料受圧面とする受圧部を有し、金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイスケースと、
ダイスケース内に設けられるオス型ダイスと、
ダイスケース内に設けられ、かつオス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を準備しさらに、
受圧面を後方に向けて突出する凸面形状に形成するとともに、受圧部の外周に、金属材料導入用のポート孔を設ける一方、受圧部の平面状態面積に対し、ポート孔入口の平面状態面積の比率を、0.15〜0.80に設定しておき、
金属材料受圧面に押圧された金属材料を、ポート孔に通してダイスケース内に導いて、押出孔に通過させることを特徴とする金属材料の押出成形方法。
押出成形用ダイスは、
外表面を金属材料受圧面とする受圧部を有し、金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイスケースと、
ダイスケース内に設けられるオス型ダイスと、
ダイスケース内に設けられ、かつオス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を備え、
受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成されるとともに、受圧部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられ、
受圧部の平面状態面積に対し、ポート孔の平面状態面積の比率が、0.15〜0.80に設定されて、
金属材料受圧面に押圧された金属材料が、ポート孔を通ってダイスケース内に導かれて、押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形機。
発明[3]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、金属材料を周方向から均等に押出孔に向けて導入できて、押出成形をより安定した状態で行うことができる。
表1に示すように、上記実施形態に対応する押出成形用ダイス(10)を準備した。このダイス(10)のダイスケース(20)における受圧部(21)のポート孔(24)は、押出孔(11)の厚さ方向両側に対応して2つ形成されている。ポート孔(24)の傾斜角度(θ)は、10°に調整されている。
表1に示すように、受圧部(21)の平面状態面積(Sa)に対し、ポート孔(24)の平面状態面積(Sb)の総数の比率を0.15(ポート孔1つあたりの面積比率は0.075)に設定した。
表1に示すように、受圧部(21)の平面状態面積(Sa)に対し、ポート孔(24)の平面状態面積(Sb)の総数の比率を0.25(ポート孔1つあたりの面積比率は0.125)に設定した。
表1に示すように、受圧部(21)の平面状態面積(Sa)に対し、ポート孔(24)の平面状態面積(Sb)の総数の比率を0.30(ポート孔1つあたりの面積比率は0.15)に設定した。
表1に示すように、受圧部(21)の平面状態面積(Sa)に対し、ポート孔(24)の平面状態面積(Sb)の総数の比率を0.40(ポート孔1つあたりの面積比率は0.20)に設定した。
表1に示すように、受圧部(21)の平面状態面積(Sa)に対し、ポート孔(24)の平面状態面積(Sb)の総数の比率を0.60(ポート孔1つあたりの面積比率は0.30)に設定した。
表1に示すように、受圧部(21)の平面状態面積(Sa)に対し、ポート孔(24)の平面状態面積(Sb)の総数の比率を0.65(ポート孔1つあたりの面積比率は0.325)に設定した。
表1に示すように、受圧部(21)の平面状態面積(Sa)に対し、ポート孔(24)の平面状態面積(Sb)の総数の比率を0.75(ポート孔1つあたりの面積比率は0.375)に設定した。
表1に示すように、受圧部(21)の平面状態面積(Sa)に対し、ポート孔(24)の平面状態面積(Sb)の総数の比率を0.80(ポート孔1つあたりの面積比率は0.40)に設定した。
表1に示すように、半径30mm、高さ(押出方向の長さ)50mmで、受圧面が押出方向に対し直交する平坦面に仕上げられたブリッジタイプの押出成形用ダイスを準備した。その他の構成は上記実施例と同様である。
表1に示すように、比較例のものはオス型ダイスの亀裂が寿命制限要因となり、ダイス寿命が短いものであった。
表2に示すように、上記実施形態(図1〜8参照)に対応する押出成形用ダイス(10)を準備した。このダイス(10)における受圧部(21)のポート孔(24)は、押出孔(11)の厚さ方向両側に対応して2つ形成されている。ポート孔(24)の傾斜角度(θ)は、10°に調整されている。
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、1/6球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を40.3mmに設定し、それ以外は、上記実施例10と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、1/3球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を32.0mmに設定し、それ以外は、上記実施例10と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、1/2球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を30.0mmに設定し、それ以外は、上記実施例10と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、4/6球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を32.0mmに設定し、それ以外は、上記実施例10と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、5/6球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を40.3mmに設定し、それ以外は、上記実施例10と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
表2に示すように、ビレット受圧面(22)における球面半径が大きくて突出量が比較的小さいもの(実施例10)では、ダイス寿命が少し短くなっていた。
10…押出成形用ダイス
11…押出孔
20…ダイスケース
21…受圧部
22…ビレット受圧面(金属材料受圧面)
24…ポート孔
24e…入口
30…オス型ダイス
33…通路形成用凸部
40…メス型ダイス
60…中空材
63…通路
A1…ダイスケース(受圧部)の軸心
A2…ポート孔の軸心
Sa…受圧部の平面状態面積
Sb…ポート孔の平面状態面積
θ…傾斜角度
Claims (16)
- 外表面を金属材料受圧面とする受圧部を有し、金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイスケースと、
ダイスケース内に設けられるオス型ダイスと、
ダイスケース内に設けられ、かつオス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を備え、
受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成されるとともに、受圧部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられ、
軸心方向上流側を上方として平面図で規定される受圧部の面積(受圧部の平面状態面積)に対し、同様に規定されるポート孔入口の面積(ポート孔入口の平面状態面積)の比率が、0.15〜0.80に設定されて、
金属材料受圧面に押圧された金属材料が、ポート孔を通ってダイスケース内に導かれて、押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形用ダイス。 - 金属材料受圧面が、1/6〜4/6球体の凸球面によって構成された請求項1に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
- ポート孔は、ダイスケースの軸心回りに周方向に等間隔おきに複数形成される請求項1または2に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
- ポート孔は、押出孔に向けて配置される請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
- ポート孔の軸心が、ダイスケースの軸心に対し3〜45°の傾斜角度に設定される請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
- 押出孔は、幅が厚さよりも大きい偏平形状に形成されて、
ポート孔が押出孔の厚さ方向両側に対応する位置に形成される請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。 - オス型ダイスと、メス型ダイスとによって、高さ(厚さ)が幅に対し小さい偏平な環状の押出孔が形成されるとともに、
オス型ダイスの押出孔に対応する部分が、幅方向に併設された複数の通路形成用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
金属材料が押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された多孔中空材が成形される請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。 - オス型ダイスと、メス型ダイスとによって、環状の押出孔が形成され、
金属材料が押出孔を通過することによって、断面環状のチューブ材が成形される請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。 - 金属材料が、アルミニウムまたはその合金である請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
- 請求項1〜9のいずれかに記載された押出成形用ダイスを用いて押出成形品を成形することを特徴とする押出成形品の製造方法。
- 請求項7に記載された押出成形用ダイスを用いて多孔中空材を成形することを特徴とする多孔中空材の製造方法。
- 請求項8に記載された押出成形用ダイスを用いて押出チューブ材を成形することを特徴とする押出チューブ材の製造方法。
- 外表面を金属材料受圧面とする受圧部を有し、金属材料受圧面が金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置される一方、内部にオス型ダイスおよびメス型ダイスが設けられる押出成形用ダイスのダイスケースであって、
受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成されるとともに、受圧部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられ、
受圧部の平面状態面積に対し、ポート孔入口の平面状態面積の比率が、0.15〜0.80に設定されて、
金属材料受圧面に押圧された金属材料が、ポート孔を通ってダイスケース内に導かれて、押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする押出成形用ダイスのダイスケース。 - 金属材料受圧面が、1/6〜4/6球体の凸球面によって構成された請求項13に記載の押出成形用ダイスのダイスケース。
- 金属材料の押出成形方法であって、
外表面を金属材料受圧面とする受圧部を有し、金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイスケースと、
ダイスケース内に設けられるオス型ダイスと、
ダイスケース内に設けられ、かつオス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を準備しさらに、
受圧面を後方に向けて突出する凸面形状に形成するとともに、受圧部の外周に、金属材料導入用のポート孔を設ける一方、受圧部の平面状態面積に対し、ポート孔入口の平面状態面積の比率を、0.15〜0.80に設定しておき、
金属材料受圧面に押圧された金属材料を、ポート孔に通してダイスケース内に導いて、押出孔に通過させることを特徴とする金属材料の押出成形方法。 - コンテナと、そのコンテナにセットされる押出成形用ダイスと、を備え、コンテナ内の金属材料を押出成形用ダイスに供給するようにした金属材料の押出成形機であって、
押出成形用ダイスは、
外表面を金属材料受圧面とする受圧部を有し、金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイスケースと、
ダイスケース内に設けられるオス型ダイスと、
ダイスケース内に設けられ、かつオス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を備え、
受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成されるとともに、受圧部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられ、
受圧部の平面状態面積に対し、ポート孔の平面状態面積の比率が、0.15〜0.80に設定されて、
金属材料受圧面に押圧された金属材料が、ポート孔を通ってダイスケース内に導かれて、押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形機。
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