JP4890163B2 - 金属材料の押出成形用ダイス - Google Patents

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Description

この発明は、金属材料の押出加工に用いられる金属材料の押出成形用ダイスなどに関する。
カーエアコン用熱交換器におけるアルミニウム製熱交換チューブなどの金属製中空押出品を製造する際に用いられる押出成形用ダイスは、図16(a)に示すポートホールダイス、同図(b)に示すスパイダダイス、同図(c)に示すブリッジダイスと称されるものがある。
これらの押出成形用ダイスは、オス型ダイス(1)とメス型ダイス(2)とが組み合わされて構成され、オス型ダイス(1)のマンドレル(1a)が、メス型ダイス(2)のダイス孔(2a)に対応して配置されて、マンドレル(1a)およびダイス孔(2a)によって環状の押出孔が形成される。そしてオス型ダイス(1)のビレット受圧面(金属材料受圧面1b)に押圧された金属ビレット(金属材料)が、材料導入部(1c)を通って両ダイス(1)(2)内に流入されて、上記押出孔を塑性変形しつつ通過することによって、押出孔の形状に対応した断面形状の押出材が成形加工されるよう構成されている。
このような押出成形用ダイスにおいては、オス型ダイス(1)のビレット受圧面(1b)に、金属ビレットの押圧による多大な応力が加わるため、その応力によって、ビレット受圧部周辺に亀裂が発生し易く、十分なダイス寿命を得ることが困難になるおそれがある。
そこで従来においては、下記特許文献1,2に示す金属材料の押出成形用ダイスが提案されている。このダイスは、オス型ダイスのブリッジ部がメス型ダイスに取り付けられるブリッジダイスによって構成されるものであり、オス型ダイスのビレット受圧面をビレットの押出方向に対し反対側(後側)に突出する凸面形状に形成して、金属ビレットの押圧力を、凸面によって緩和して受け止めることにより、金属ビレットの押圧による悪影響を回避するようにしている。
実開昭53−102938号(請求の範囲、第3−5図) 特開平2−280912号(請求の範囲、第1−3図)
上記特許文献1,2に示す従来の押出成形用ダイスは、ビレット受圧面を凸面形状に形成しているため、金属ビレットに対する耐圧性など、オス型ダイスの強度をある程度向上させることができるものの、依然としてブリッジ部に強度的に不安を抱えている。このためブリッジ部の強度を十分に確保するには、オス型ダイスにおけるブリッジ部の肉厚などのサイズを不必要に大きくせざるを得ず、大型化および高重量化を来すばかりか、コストの増大も招くという問題が発生する。
また押出成形用ダイスにおいて、特に複雑な形状に押出加工するような場合には、金属材料をオス型ダイスの材料導入部から押出孔にかけて安定状態にスムーズに導入する必要があるが、上記従来の押出成形用ダイスにおいては、オス型ダイスの材料導入部からオス型ダイスおよびメス型ダイス間に流入される金属材料がオス型ダイスのブリッジ部によって乱されて、金属材料のスムーズな導入が妨げられ、押出加工品の寸法精度が低下して、高い品質を得ることが困難になるおそれがあった。
この発明の主たる目的は、上記従来技術の問題を解消し、十分な強度および耐久性を確保しつつ、コストの削減および小型軽量化を図ることができるとともに、高い品質の押出加工品を得ることができる金属材料の押出成形用ダイスを提供することである。
この発明の他の目的は、上記目的を達成可能な熱交換チューブの押出成形用ダイス、金属材料の押出成形方法、熱交換チューブの押出成形方法、金属材料の押出成形機および熱交換チューブの押出成形機を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
[1] 外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
前記ダイス保持ケースの内部に保持され、かつ前記ダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
前記ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつ前記マンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を備え、
前記ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
前記ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従って前記ダイス保持ケースの軸心に近づくように、前記ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
前記金属材料受圧面に押圧された金属材料が、前記ポート孔を通ってダイス保持ケース内に導かれて、前記押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形用ダイス。
[2] 前記金属材料受圧面が、球面の一部からなる凸球面によって構成されたことを特徴とする前項1に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[3] 前記金属材料受圧面が、1/6〜4/6球体の凸球面によって構成されたことを特徴とする前項1または2に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[4] 前記ポート孔は、前記ダイス保持ケースの軸心回りに周方向に等間隔おきに複数形成されたことを特徴とする前項1〜3のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[5] 前記ポート孔は、前記押出孔に向けて配置されたことを特徴とする前項1〜4のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[6] 前記ポート孔の軸心が、前記ダイス保持ケースの軸心に対し10〜35°の傾斜角度に設定されたことを特徴とする前項1〜5のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[7] 前記オス型ダイスのマンドレルと、前記メス型ダイスのダイス孔との間によって、高さ(厚さ)が幅に対し小さい偏平な環状の押出孔が形成されるとともに、
前記マンドレルにおける前記ダイス孔に対応する部分が、幅方向に併設された複数の通路成形用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
金属材料が前記押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された多孔中空材が押出加工されるよう構成されたことを特徴とする前項1〜6のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[8] 前記多孔中空材が、熱交換器の熱交換チューブとして用いられる前項7に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[9] 前記オス型ダイスのマンドレルと、前記メス型ダイスのダイス孔との間によって、高さが幅に対し小さい偏平な環状の押出孔が形成され、
前記ポート孔が前記押出孔の高さ方向(厚さ方向)両側に対応する位置に配置されたことを特徴とする前項1〜8のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[10] 前記ダイス保持ケースは、その前部に前記ドーム部と一体に環状ベース部が設けられたことを特徴とする前項1〜9のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[11] 金属材料が、アルミニウムまたはその合金によって構成されたことを特徴とする前項1〜10のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
[12] 複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブを押出成形するための熱交換チューブの押出成形用ダイスであって、
外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
前記ダイス保持ケースの内部に保持され、かつ前記ダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
前記ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつ前記マンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を備え、
前記ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
前記ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従って前記ダイス保持ケースの軸心に近づくように、前記ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
前記マンドレルにおける前記ダイス孔に対応する部分が、複数の通路成形用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
前記金属材料受圧面に押圧させた金属材料が、前記ポート孔に通してダイス保持ケース内に導かれて、前記押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブが形成されるよう構成されたことを特徴とする熱交換チューブの押出成形用ダイス。
[13] 金属材料の押出成形方法であって、
外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
前記ダイス保持ケースの内部に保持され、かつ前記ダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
前記ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつ前記マンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を準備しさらに、
前記ドーム部における金属材料受圧面を後方に向けて突出する凸面形状に形成する一方、
前記ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔を設けるとともに、そのポート孔の軸心を下流側に向かうに従って前記ダイス保持ケースの軸心に近づくように、前記ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置しておき、
前記金属材料受圧面に押圧させた金属材料を、前記ポート孔に通してダイス保持ケース内に導いて、前記押出孔に通過させるようにしたことを特徴とする金属材料の押出成形方法。
[14] 複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブを押出成形するための多孔中空材の押出成形方法であって、
外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
前記ダイス保持ケースの内部に保持され、かつ前記ダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
前記ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつ前記マンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を準備し、
前記ドーム部における金属材料受圧面を後方に向けて突出する凸面形状に形成する一方、
前記ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔を設けるとともに、そのポート孔の軸心を下流側に向かうに従って前記ダイス保持ケースの軸心に近づくように、前記ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置しておき、さらに
前記マンドレルにおける前記ダイス孔に対応する部分を、複数の通路成形用凸部を有する櫛歯状に形成しておいて、
前記金属材料受圧面に押圧させた金属材料を、前記ポート孔に通してダイス保持ケース内に導いて、前記押出孔に通過させることによって、複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブを形成するようにしたことを特徴とする熱交換チューブの押出成形方法。
[15] コンテナと、そのコンテナにセットされる押出成形用ダイスと、を備え、コンテナ内の金属材料を前記押出成形用ダイスに供給するようにした金属材料の押出成形機であって、
前記押出成形用ダイスは、
外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
前記ダイス保持ケースの内部に保持され、かつ前記ダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
前記ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつ前記マンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を備え、
前記ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
前記ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従って前記ダイス保持ケースの軸心に近づくように、前記ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
前記金属材料受圧面に押圧された金属材料が、前記ポート孔を通ってダイス保持ケース内に導かれて、前記押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形機。
[16] コンテナと、そのコンテナにセットされる押出成形用ダイスと、を備え、コンテナ内の金属材料を前記押出成形用ダイスに供給するようにした熱交換チューブの押出成形機であって、
前記押出成形用ダイスは、
外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
前記ダイス保持ケースの内部に保持され、かつ前記ダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
前記ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつ前記マンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を備え、
前記ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
前記ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従って前記ダイス保持ケースの軸心に近づくように、前記ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
前記マンドレルにおける前記ダイス孔に対応する部分が、複数の通路成形用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
前記金属材料受圧面に押圧させた金属材料が、前記ポート孔に通してダイス保持ケース内に導かれて、前記押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブが形成されるよう構成されたことを特徴とする熱交換チューブの押出成形機。
[17] 外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイスケースと、
前記ダイスケースの内部に保持され、かつ前記ダイスケースの軸心に対応して配置されるオス型ダイスと、
前記ダイスケース内の前部に保持され、かつ前記オス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を備えたダイスにおいて、
前記ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
前記ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従って前記ダイスケースの軸心に近づくように、前記ダイスケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
前記金属材料受圧面に押圧された金属材料が、前記ポート孔を通ってダイスケース内に導かれて、前記押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形用ダイス。
なおこの[17]項に記載の構成においては、前項[2]〜[11]の構成を従属させることができる。
発明[1]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、金属材料受圧面を凸面形状に形成しているため、金属材料が受圧面に押圧された際に、金属材料の押圧力を凸面によって分散させて受け止めることができて、受圧面の各部分での法線方向の押圧力を低減することができる。このため金属材料の押圧力に対する強度を向上できて、十分な耐久性を得ることができる。
さらに本発明においては、オス型ダイスおよびメス型ダイスを覆うダイス保持ケースのドーム部に、材料流入用のポート孔を形成するものであるため、つまりドーム部の前端(下流側)壁部が周方向に連続して一体に形成されるため、この連続周壁部の存在によって、ダイス保持ケース、ひいては押出成形用ダイス全体の強度を一段と向上させることができる。このように本発明のダイスは、従来におけるブリッジ部などの強度的に弱い部分が存在せず、強度向上のために必要以上に肉厚などのサイズを大きく形成する必要もないため、小型軽量化を図ることができるとともに、コストも削減することができる。
また本発明においては、ポート孔をドーム部の外周に設けるとともに、そのポート孔の軸心を下流側に向かうに従ってダイス保持ケースの軸心に近づくように、ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置しているため、ポート孔を流通する金属材料がダイス保持ケース内の軸心、つまり押出孔にスムーズに導かれて、安定状態で押出加工することができ、高品質の押出加工品を得ることができる。
発明[2]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、金属材料受圧面を凸球面によって構成しているため、金属材料の受圧面への押圧力をバランス良く分散できて、金属材料に対する強度を一層向上させることができる。
発明[3]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、金属材料受圧面を、特定の凸球面によって構成しているため、金属材料の受圧面への押圧力をより確実にバランス良く分散できて、金属材料に対する強度をより確実に向上させることができる。
発明[4]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、ポート孔を周方向に複数形成しているため、金属材料をダイス保持ケース内に周方向から均等に導入でき、押出孔へとスムーズに供給でき、より安定状態に押出加工することができる。
発明[5]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、ポート孔を押出孔に向けて配置しているため、ポート孔に流入された金属材料を、よりスムーズに押出孔へと供給することができる。
発明[6]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、ポート孔の軸心を、特定の傾斜角度に設定しているため、金属材料をポート孔から押出孔に、より安定した状態で供給することができる。
発明[7]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、幅方向に複数の通路が並列に配置される多孔中空材を確実に成形することができる。
発明[8]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、熱交換器用のチューブを確実に得ることができる。
発明[9]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、偏平形状の押出孔に対し、ポート孔から金属材料をより安定した状態で確実に供給することができる。
発明[10]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、ドーム部と一体に環状ベース部が設けられるため、その環状ベース部により補強されて、ダイス保持ケース、ひいては押出成形用ダイス全体の強度をより一層向上させることができる。
発明[11]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の押出加工品を製造することができる。
発明[12]によれば、上記と同様の効果を奏する熱交換チューブの押出成形用ダイスを提供することができる。
発明[13]によれば、上記と同様の効果を奏する金属材料の押出成形方法を提供することができる。
発明[14]によれば、上記と同様の効果を奏する熱交換チューブの金属材料の押出成形方法を提供することができる。
発明[15]によれば、上記と同様の効果を奏する金属材料の押出成形機を提供することができる。
発明[16]によれば、上記と同様の効果を奏する熱交換チューブの押出成形機を提供することができる。
発明[17]の金属材料の押出成形用ダイスによれば、上記と同様の効果を奏する。
図1〜6はこの発明の実施形態である金属材料の押出成形用ダイス(10)を示す図である。これらの図に示すようにこの押出成形用ダイス(10)は、図10,11に示す中空材(60)を押出成形するものである。
中空材(60)は、金属製のもので、本実施形態において具体的には、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の熱交換チューブ(60)を構成している。
この中空材(60)は、カーエアコン用のコンデンサなどの熱交換器に採用されるもので、偏平な形状を有している。中空材(60)の中空部(61)は、チューブ長さ方向に延び、かつ互いに平行に配置された複数の隔壁(62)によって、複数の熱交換用通路(63)に仕切られている。これらの通路(63)は、チューブ長さ方向に延び、かつ互いに平行に配置されている。
なお本実施形態においては、チューブ長さ方向に対し直交し、かつ通路(63)が並列される方向を「幅方向」とし、チューブ長さ方向に対し直交し、かつ幅方向に対し直交する方向を「高さ方向(厚さ方向)」として説明する。さらに本実施形態では、押出方向の「上流側」を「後側」とし、「下流側」を「前側」として説明する。
また本発明の押出成形用ダイス(10)を用いて押出加工される中空材(60)は、熱交換器の熱交換チューブ(60)として用いられるものに限定されるものではなく、他の用途に用いられるものであっても良いし、その断面形状についても特に限定されるものではない。
図1〜6に示すように本実施形態の押出成形用ダイス(10)は、ダイス保持ケース(20)と、オス型ダイス(30)と、メス型ダイス(40)と、流動制御板(50)とを基本的な構成要素として備えている。
ダイス保持ケース(20)は、中空構造を有しており、金属材料としての金属ビレットの押出方向に対し、上流側(後側)に設けられるドーム部(21)と、下流側(前側)に設けられるベース部(25)とを有している。
ドーム部(21)は、金属ビレットの押出方向に対向する面(後面)が、金属材料受圧面としてのビレット受圧面(22)に形成されている。このビレット受圧面(22)は、押出方向に対向する方向(後方向)に突出する凸面形状として形成されており、具体的には半球面形状の凸球面として形成されている。
ドーム部(21)の周壁中央には、内部の中空部(ウェルドチャンバ12)に連通するオス型ダイス保持孔(23)が軸心(A1)に沿って設けられている。このオス型ダイス保持孔(23)は、オス型ダイス(30)の断面形状に対応して、偏平な矩形状に形成されている。さらにオス型ダイス保持孔(23)の後端側における両側部には、後述するオス型ダイス(30)を係合するための係合段部(23a)(23a)が設けられている。
ドーム部(21)の周壁両側には、軸心(A1)を挟んで両側に一対のポート孔(24)(24)がそれぞれ形成されている。各ポート孔(24)は、周方向に沿って延びる長孔形状を有しており、互いに周方向に等間隔をおくように対向して配置されている。さらにポート孔(24)は下流側(前方)に向かうに従ってドーム部(21)の軸心(A1)に近づくように、ポート孔(24)の軸心(A2)がドーム部(21)の軸心(A1)に対し交差し、かつ傾斜して配置されている。このポート孔(24)の傾斜角度(θ)などの詳細な構成については、後に詳述する。
なお本実施形態において、ダイス保持ケース(20)の軸心とドーム部(21)の軸心とは一致するよう構成されている。
ベース部(25)は、ドーム部(21)に対し一体に形成されており、外周面がドーム部(21)の他端側外周よりも外側に張り出すように形成されている。
ベース部(25)の内側には、内部のウェルドチャンバ(12)に連通し、かつメス型ダイス(40)の断面形状に対応する円筒形のメス型ダイス保持孔(26)が形成されている。このメス型ダイス保持孔(26)の軸心は、ダイス保持ケース(20)の軸心(A1)に一致するように構成されている。
またメス型ダイス保持孔(26)の内周面における後端側には図4などに示すように、後述するメス型ダイス(40)を流動制御板(50)を介して係合する係合段部(26a)が形成されている。さらに図3に示すようにメス型ダイス保持孔(26)の内周面における両側部には、軸心(A1)に対し平行なキー溝(27)(27)が形成されている。
オス型ダイス(30)は、その前半の主要部がマンドレル(31)として構成されている。図5,6に示すようにマンドレル(31)の前端部は、中空材(60)の中空部(61)を成形するもので、中空材(60)の各通路(63)に対応した複数個の通路成形用凸部(33)を有している。これら複数の通路成形用凸部(33)は、マンドレル(31)の幅方向に所定間隔おきに並んで配置されている。さらにこれらの通路成形用凸部(33)の各間に設けられた隙間は、中空材(60)の隔壁(62)を形成する隔壁成形用溝(32)として構成されている。
オス型ダイス(30)の後端部における幅方向両側縁には、ダイス保持ケース(20)におけるオス型ダイス保持孔(23)の上記係合段部(23a)(23a)に対応して、係合凸部(33a)(33a)が側方突出状に一体に形成されている。
このオス型ダイス(30)が、上記ダイス保持ケース(20)のオス型ダイス保持孔(23)に、そのビレット受圧面(22)側から挿入されて固定される。このときオス型ダイス(30)の係合凸部(33a)(33a)が、オス型ダイス保持孔(23)内の係合段部(23a)(23a)に係合されて、オス型ダイス(30)の位置決めが図られることにより、オス型ダイス(30)のマンドレル(31)が、ダイス保持ケース(20)の内部におけるオス型ダイス保持孔(23)から内部に所定量突出した状態に保持される。
なおオス型ダイス(30)の基端面(後端面)は、ダイス保持ケース(20)のビレット受圧面(22)に倣う球面の一部に形成されており、オス型ダイス(30)の基端面(後端面)と、ビレット受圧面(22)とにより協同で所望の円滑な凸球面が形成されるよう構成されている。
メス型ダイス(40)は、円柱形状を有しており、図3に示すように外周面の両側部には、上記ダイス保持ケース(20)におけるメス型ダイス保持孔(26)のキー溝(27)(27)に対応して、軸心と平行なキー突起(47)(47)が形成されている。
メス型ダイス(40)には、後端面側に開放し、かつオス型ダイス(30)のマンドレル(31)に対応して形成されるダイス孔(ベアリング孔41)と、ダイス孔(41)に連通し、かつ前端面側に開放するレリーフ孔(42)とが設けられている。
ダイス孔(41)は、その内周縁部に沿って内方突出部が設けられて、中空材(60)の外周部を成形できるよう構成されている。さらにレリーフ孔(42)は、前端側(下流側)に向かうに従って次第に厚さ(高さ)が大きくなるように末広がりのテーパ状に形成されて、下流側に開放されている。
流動制御板(50)は、その外周形状が、上記ダイス保持ケース(20)におけるメス型ダイス保持孔(26)の断面形状に対応して円形に形成されている。さらに流動制御板(50)の中央には、オス型ダイス(30)のマンドレル(31)およびメス型ダイス(40)のダイス孔(41)に対応して、中央貫通孔(51)が形成されている。
なお図3に示すように、流動制御板(50)における外周縁部の両側部には、上記ダイス保持ケース(20)におけるメス型ダイス保持孔(26)のキー溝(27)(27)に対応して、キー突起(57)(57)が形成されている。
そして上記メス型ダイス(40)が、ダイス保持ケース(20)のメス型ダイス保持孔(26)に、流動制御板(50)を介して収容されて固定される。このときメス型ダイス(40)の一端面(後端面)外周が流動制御板(50)の外周縁部を介して、メス型ダイス保持孔(26)の係合段部(26a)に係合されることにより、メス型ダイス(40)および流動制御板(50)の軸心方向(押出方向)の位置決めが図られるとともに、メス型ダイス(40)のキー突起(47)(47)および流動制御板(50)のキー突起(57)(57)がメス型ダイス保持孔(26)のキー溝(27)(27)に係合されることにより、軸心回り方向の位置決めが図られる。
これにより、オス型ダイス(30)のマンドレル(31)およびメス型ダイス(40)のダイス孔(41)が流動制御板(50)の中央貫通孔(51)内に対応して配置される。このときオス型ダイス(30)のマンドレル(31)が、メス型ダイス(40)のダイス孔(41)の内側に配置されて、マンドレル(31)およびダイス孔(41)間で偏平環状の押出孔(11)が形成される。さらにこの押出孔(11)は、マンドレル(31)の複数の隔壁形成溝(32)が幅方向に並列に配置されて、上記成形加工される中空材(60)の断面形状に対応して形成される。
ここで本実施形態において、ダイス保持ケース(20)のポート孔(24)の詳細な構成について説明する。まず、上下一対のポート孔(24)(24)は、押出孔(11)の高さ方向(厚さ方向)両側に対応する位置に配置されて、一対のポート孔(24)(24)の流出側端部(前端部)が、押出孔(11)に対応して配置されている。
また既述したようにポート孔(24)(24)はその軸心(A2)が、ダイス保持ケース(20)の軸心(A1)に対し傾斜するように設定されている。図4に示すように本実施形態において、ダイス保持ケース(20)の軸心(A1)に対するポート孔(24)の軸心(A2)の傾斜角度(θ)は、10〜35°に設定するのが良く、好ましくは15〜30°に設定するのが良い。すなわちこの傾斜角度(θ)を上記特定の範囲内に設定する場合には、金属材料がポート孔(24)(24)およびウェルドチャンバ(12)を安定した状態で流通して、さらに金属材料が押出孔(11)をその全周にわたってバランス良くスムーズに通過して、寸法精度に優れた高品質の押出加工品を形成することができる。換言すれば、上記傾斜角度(θ)が小さ過ぎる場合には、ポート孔(24)(24)およびウェルドチャンバ(12)を流通した金属材料が、押出孔(11)にスムーズに導入されず、高品質の押出加工品を安定して得ることが困難になるおそれがある。逆に傾斜角度(θ)が大き過ぎる場合には、材料押出方向に対し、ポート孔(24)の材料流通方向が大きく傾斜するため、金属材料の押出荷重が大きくなるので、好ましくない。
また本実施形態において、ダイス保持ケース(20)におけるビレット受圧面(22)の形状を、1/6〜4/6球体の凸球面によって構成するのが良い。すなわちビレット受圧面(22)の形状を上記特定の形状に形成する場合には、ビレット受圧面(22)によって金属ビレットの押圧力を分散して受け止めることができ、十分な強度を確保できて、ダイス寿命を向上させることができる。そればかりかダイス形状の簡素化、小型軽量化およびコストの削減を図ることができる。換言すれば、ビレット受圧面の形状を、1/6球体に満たない球体、たとえば1/8球体の凸球面形状によって構成した場合には、ビレットの押圧力に対し十分な強度を得ることができず、亀裂の発生によるダイス寿命の低下を来すおそれがある。逆にビレット受圧面の形状を、4/6球体を超える球体、たとえば5/6球体の凸球面形状によって構成した場合には、形状の複雑化によるコストの増大を来すおそれがある。
ここで本実施形態においてたとえば、1/8球体、1/6球体、4/6球体などの割合付きの球体は、完全球体を軸心に対し直交する方向に切断して切り取った際の部分球体によって構成されるものである。すなわち本実施形態において「n/m球体(ただしm、nは自然数、n<mである)」とは、完全球体の軸心長さ(直径)を「1」として、完全球体の端縁からの軸心(直径)方向の長さがn/mの位置で、その完全球体を、軸心に対し直交する方向に切り取った際の部分球体によって構成されるものである。
なお本実施形態において図4に示すように、ポート孔(24)の内周面うち内側面(24a)および外側面(24b)は、互いにほぼ平行に配置されるとともに、ポート孔(24)の軸心(A2)に対しほぼ平行に配置されている。さらにポート孔内周面の内側面(24a)および外側面(24b)は、ダイス保持ケース(20)の軸心(A1)に対し傾斜する傾斜面(テーパ面)としてそれぞれ構成されている。
以上の構成の押出成形用ダイス(10)は、図7〜9に示すように押出成形機にセットされる。すなわち本実施形態の押出成形用ダイス(10)が、プレート(5)の中央に設けられたダイス設置孔(5a)に取り付けられた状態で、コンテナ(6)にセットされる。なお押出成形用ダイス(10)は、プレート(5)によって押出方向に対し直交する方向に対し固定されるとともに、図示しないバッカーによって押出方向に対し固定されている。
そしてコンテナ(6)内に挿入されたアルミニウムビレットなどの金属ビレット(金属材料)を、ダミーブロック(7)を介して図7の右方向(押出方向)に押し込む。これにより金属ビレットは、押出成形用ダイス(10)におけるダイス保持ケース(20)のビレット受圧面(22)に押し付けられて塑性変形する。こうして金属材料が塑性変形しつつ、一対のポート孔(24)(24)を流通してダイス保持ケース(20)のウェルドチャンバ(12)に導入されさらに、押出孔(11)を通って前方へ押し出されることにより、金属材料が押出孔(11)の開口形状に対応した断面形状に成形されて、金属製押出加工品(中空材60)が製造される。
この押出加工において、本実施形態の押出成形用ダイス(10)によれば、ビレット受圧面(22)を凸球面形状に形成しているため、金属ビレットがビレット受圧面(22)に押圧された際に、その押圧力を凸球面によって分散させて受け止めることができる。従ってビレット受圧面(22)の各部分での法線方向の押圧力を低減することができ、金属材料の押圧力に対する強度を向上できて、十分な耐久性を得ることができる。
さらに本実施形態においては、オス型ダイス(30)およびメス型ダイス(40)を覆うダイス保持ケース(20)のドーム部(21)に、材料流入用のポート孔(24)を形成するものであるため、つまりドーム部(21)の前端壁部や、ベース部(25)の壁部が周方向に連続して一体に形成されるため、この連続周壁部の存在によって、ダイス保持ケース(20)、ひいては押出成形用ダイス全体の強度を一段と向上させることができる。従って、従来におけるブリッジ部などの強度的に弱い部分が存在せず、強度向上のために必要以上に肉厚などのサイズを大きく形成する必要もないため、小型軽量化を図ることができるとともに、コストも削減することができる。
また本実施形態においては、ドーム部(21)の軸心(A1)から逸脱した位置、つまり外周にポート孔(24)(24)を形成するとともに、そのポート孔(24)(24)の軸心(A2)を下流側に向かうに従ってダイス保持ケース(20)の軸心に次第に近づくように、ダイス保持ケース(20)の軸心(A1)に対し傾斜させているため、ポート孔(24)(24)を流通する金属材料は、ダイス保持ケース(20)の軸心(A1)、つまり押出孔(11)にスムーズに導かれていき、安定状態に押出加工することができる。さらに本実施形態においては、ポート孔(24)(24)の下流側端部(出口)を押出孔(11)に向けて配置しているため、金属材料を一層スムーズに押出孔(12)に導くことができる。
その上さらに本実施形態においては、ポート孔(24)(24)を、偏平な押出孔(11)の高さ方向(厚さ方向)両側に対応させて配置するものであるため、金属材料を押出孔(11)に対し厚さ方向両側から、一層スムーズに安定した状態で導入することができる。従って押出孔(11)の全域を均等にバランス良く金属材料が通過して押し出されることにより、高品質の押出中空材(60)を得ることができる。
特に本実施形態のように、偏平なハモニカチューブ形状のような複雑な形状の中空材(60)を押出成形する場合であっても、金属材料を押出孔(11)の全域にバランス良く導入することができるため、高い品質を確実に維持することができる。
参考までに、高さおよび幅が0.5mmの矩形断面通路(63)を複数並列に形成されたアルミニウム製熱交換チューブ(中空体)を製造する場合、従来の押出成形用ダイスにおいては、強度が不十分あるため、オス型ダイスに発生する亀裂が、ダイス寿命の要因となっていた。これに対し、本発明に準拠した押出成形用ダイス(10)においては、強度が十分であるため、オス型ダイス(30)に亀裂が発生するようなことがなく、オス型ダイス(30)の磨耗が、ダイス寿命の要因となり、飛躍的にダイス寿命を向上させることができる。
たとえば本発明者によるダイス寿命に関連した実験結果によると、本発明の押出成形用ダイスにおいては、従来品に比べて、3倍程度もダイス寿命を延ばすことができた。
また本発明においては、十分な耐圧性(強度)を有しているため、押出限界速度もかなり向上させることができる。たとえば従来の押出成形用ダイスでは、押出速度の上限値が60m/minであったのに対し、本発明の押出成形用ダイスにおいては、押出速度の上限値を150m/minまで高めることができ、2.5倍程度も押出限界速度を高めることができ、生産効率の向上をさらに期待することができる。
なお上記実施形態においては、ポート孔(24)を2つ設ける場合を例に挙げて説明したが、それだけに限れず、本発明においては、図12に示すようにポート孔(24)を3つ設けたり、図13に示すようにポート孔(24)を4つ設けたり、あるいはポート孔を1つまたは5つ以上設けるようにしても良い。
さらに上記実施形態においては、ダイス保持ケース(20)における前端部にベース部(25)が設けられる場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、図14に示すようにダイス保持ケース(20)における前端部にベース部が設けられないものや、図15に示すようにダイス保持ケース(20)におけるベース部(25)の外周面が外側に張り出さずに、ドーム部(21)の前端外周面に対し面一に形成されたものにも、本発明を採用することができる。
また上記実施形態においては、コンテナに押出成形用ダイスを1つセットする場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明の押出成形機においては、コンテナに押出成形用ダイスを2つ以上セットするように構成しても良い。
また上記実施形態においては、ダイス保持ケースに対しオス型ダイスやメス型ダイスを別体に設ける場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、ダイス保持ケース(ダイスケース)にオス型ダイスやメス型ダイスを一体に形成するようにしても良い。
Figure 0004890163
<実施例1>
表1に示すように上記実施形態に準拠して、2つのポート孔(24)(24)を有し、ダイス保持ケース(20)の軸心(A1)に対しポート孔(24)の軸心(A2)の傾斜角度(θ)が8°の押出成形用ダイス(10)を準備した。
この押出成形用ダイスにおいて、ビレット受圧面(22)は、半径30mmの1/2球体の外球面(凸球面)からなるものである。またオス型ダイス(30)としては、マンドレル(31)の高さ(厚さ)が2.0mm、マンドレル(31)の幅が19.2mm、通路成形用凸部(33)の高さが1.2mm、通路成形用凸部(33)の幅が0.6mm、隔壁成形用溝(32)の幅が0.2mmのものを用いた。さらにメス型ダイス(40)としては、ダイス孔(41)の高さ(厚さ)が1.7mm、ダイス孔(41)の幅が20.0mmのものを用いた。
この押出成形用ダイス(10)を図7〜9に示すように上記実施形態と同様な押出成形機にセットして、押出成形を行って、上記オス型ダイス(30)およびメス型ダイス(40)間の押出孔(11)に対応する断面形状の中空材(熱交換チューブ60)を製造した。
そして製造時における押出荷重(N)、ダイス寿命(ダイスに亀裂や磨耗が発生するまでの材料導入量(ton/ダイス))を測定し、さらにダイス寿命の制限要因を調査した。その結果を表1に示す。
<実施例2>
表1に示すように、ポート孔(24)の傾斜角度(θ)を10°に設定し、それ以外は、上記実施例と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<実施例3>
表1に示すように、ポート孔(24)の傾斜角度(θ)を20°に設定し、それ以外は、上記実施例と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<実施例4>
表1に示すように、ポート孔(24)の傾斜角度(θ)を30°に設定し、それ以外は、上記実施例と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<実施例5>
表1に示すように、ポート孔(24)の傾斜角度(θ)を35°に設定し、それ以外は、上記実施例と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<実施例6>
表1に示すように、ポート孔(24)の傾斜角度(θ)を38°に設定し、それ以外は、上記実施例と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<比較例>
直径60mm、高さ(押出方向の長さ)が50mmで、上記実施例の押出成形用ダイスと同一の占有体積を有し、ビレット受圧面が押出方向に対し直交する平坦面に仕上げられたブリッジタイプの押出成形用ダイスを準備した。
この押出成形用ダイスのオス型ダイスとしては、上記実施例と同様に、マンドレルの高さ(厚さ)が2.0mm、マンドレルの幅が19.2mm、通路成形用凸部の高さが1.2mm、通路成形用凸部の幅が0.6mm、隔壁成形用溝の幅が0.2mmのものを用いた。さらにメス型ダイス(40)としては、上記実施例と同様に、ダイス孔の高さ(厚さ)が1.7mm、ダイス孔の幅が20.0mmのものを用いた。
なお金属材料導入方向の軸心に対する傾斜角度(θ)は、実質的に0°になっている。
そしてこの押出成形用ダイスを用いて、上記と同様に押出成形を行い、上記と同様に押出荷重(N)、ダイス寿命を測定し、さらにダイス寿命の制限要因を調査した。その結果を表1に併せて示す。
<実施例1〜6、比較例の評価>
表1に示すように、比較例のものに対し、実施例1〜6のものでは、ダイス寿命が長く、良好な耐久性を備えているのが判る。
また実施例の中でも、ポート孔の傾斜角度(θ)が比較的小さいもの(実施例1)では、押出荷重は小さいものの、オス型ダイスの亀裂がダイス寿命の要因となり、ダイス寿命が比較的短いものであった。
さらにポート孔の傾斜角度(θ)が比較的大きいもの(実施例6)では、オス型ダイスの磨耗がダイス寿命の要因となり、ダイス寿命も長いものであるが、押出荷重が大きいため、押出機稼働時の負荷が比較的大きくなっていた。
これに対し、ポート孔の傾斜角度(θ)が10〜35°のもの(実施例2〜5)では、押出荷重も適当であり、またオス型ダイスの磨耗がダイス寿命の要因となり、ダイス寿命も十分に長いものであった。
Figure 0004890163
<実施例7>
表2に示すように上記実施形態に準拠して、ダイス保持ケース(20)として、ビレット受圧面(22)が、1/8球体の外表面(凸球面)によって構成され、その曲面半径が45.4mmに設定されたものを準備した。このドーム部(21)の直径は60mmに調整されている。
さらにダイス保持ケース(20)は、2つのポート孔(24)(24)を有し、ダイス保持ケース(20)の軸心(A1)に対しポート孔(24)の軸心(A2)の傾斜角度(θ)が25°に調整されている。
またオス型ダイス(30)としては、マンドレル(31)の高さ(厚さ)が2.0mm、マンドレル(31)の幅が19.2mm、通路成形用凸部(33)の高さが1.2mm、通路成形用凸部(33)の幅が0.6mm、隔壁成形用溝(32)の幅が0.2mmのものを用いた。さらにメス型ダイス(40)としては、ダイス孔(41)の高さが1.7mm、ダイス孔(41)の幅が20.0mmのものを用いた。
この押出成形用ダイス(10)を図7〜9に示すように上記実施形態と同様な押出成形機にセットして、押出成形を行って、上記オス型ダイス(30)およびメス型ダイス(40)間の押出孔(11)に対応する断面形状の中空材(熱交換チューブ60)を製造した。
そしてダイス寿命(ton/ダイス)を測定した。その結果を表2に示す。
<実施例8>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、1/6球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を40.3mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<実施例9>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、1/3球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を32.0mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<実施例10>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、1/2球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を30.0mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<実施例11>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、4/6球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を32.0mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<実施例12>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、5/6球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を40.3mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に処理した。
<実施例7〜12の評価>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)における球面半径が大きくて突出量が比較的小さいもの(実施例7)では、ダイス寿命が少し短くなっていた。
さらにビレット受圧面(22)における球面半径が小さくて球体の突出量が比較的大きいもの(実施例12)では、ダイス寿命を長く確保できるが、ビレット受圧面の加工が若干困難であると考えられる。
これに対し、ビレット受圧面(22)が、適度な凸面形状に設定されたもの、つまり1/6〜4/6球体の凸球面に設定されたもの(実施例8〜11)では、ダイス寿命を長くできる上さらに、ダイス制作費も抑えることができた。中でも特にビレット受圧面(22)が、1/2球体の凸球面に設定されたもの(実施例10)では、十分なダイス寿命を確保しつつ、ダイス制作費も抑えることができ、優れた結果が得られた。
なお実施例10のものと比較すると、ビレット受圧面(22)が、4/6球体の凸球面に設定されたもの(実施例11)では多少、ダイス制作費が高くなり、実施例8〜11の中では、若干見劣りした結果となった。
この発明の金属材料の押出成形用ダイスは、例えばカーエアコン用コンデンサなどの熱交換器における熱交換チューブを製造する際に採用できる。
この発明の実施形態である押出成形用ダイスを示す斜視図である。 実施形態の押出成形用ダイスを切り欠いて示す斜視図である。 実施形態の押出成形用ダイスを分解して示す斜視図である。 実施形態の押出成形用ダイスを示す一側断面図である。 実施形態の押出成形用ダイスを示す他側断面図である。 実施形態の押出成形用ダイスの内部を拡大して示す斜視図である。 実施形態の押出成形用ダイスが適用された押出成形機の主要部を切り欠いて示す斜視図である。 実施形態の押出成形機におけるダイス周辺を示す一側断面図である。 実施形態の押出成形機におけるダイス周辺を示す他側断面図である。 実施形態の押出成形機によって押出成形された多孔中空材を示す斜視図である。 実施形態の押出成形機によって押出成形された多孔中空材を示す正面断面図である。 この発明の第1変形例である押出成形用ダイスのダイス保持ケースを示す斜視図である。 この発明の第2変形例である押出成形用ダイスのダイス保持ケースを示す斜視図である。 この発明の第3変形例である押出成形用ダイスのダイス保持ケースを示す斜視図である。 この発明の第4変形例である押出成形用ダイスのダイス保持ケースを示す斜視図である。 従来の押出成形用ダイスを示す斜視図であって、同図(a)はポートホールダイスを分解して示す斜視図、同図(b)はスパイダダイスを分解して示す斜視図、同図(c)はブリッジダイスを示す斜視図である。
符号の説明
6…コンテナ
10…押出成形用ダイス
11…押出孔
20…ダイス保持ケース
21…ドーム部
22…ビレット受圧面(金属材料受圧面)
24…ポート孔
25…ベース部
30…オス型ダイス
31…マンドレル
33…通路形成用凸部
40…メス型ダイス
41…ダイス孔
60…中空材
63…通路
A1…ダイス保持ケース(ドーム部)の軸心
A2…ポート孔の軸心
θ…傾斜角度

Claims (17)

  1. 外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
    前記ダイス保持ケースの内部に保持され、かつ前記ダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
    前記ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつ前記マンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を備えたダイスにおいて、
    前記ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
    前記ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従って前記ダイス保持ケースの軸心に近づくように、前記ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
    前記金属材料受圧面に押圧された金属材料が、前記ポート孔を通ってダイス保持ケース内に導かれて、前記押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形用ダイス。
  2. 金属材料受圧面が、球面の一部からなる凸球面によって構成されたことを特徴とする請求項1に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  3. 金属材料受圧面が、1/6〜4/6球体の凸球面によって構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  4. ポート孔は、ダイス保持ケースの軸心回りに周方向に等間隔おきに複数形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  5. ポート孔は、押出孔に向けて配置されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  6. ポート孔の軸心が、ダイス保持ケースの軸心に対し10〜35°の傾斜角度に設定されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  7. オス型ダイスのマンドレルと、メス型ダイスのダイス孔との間によって、高さ(厚さ)が幅に対し小さい偏平な環状の押出孔が形成されるとともに、
    マンドレルにおけるダイス孔に対応する部分が、幅方向に併設された複数の通路成形用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
    金属材料が押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された多孔中空材が押出加工されるよう構成されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  8. 多孔中空材が、熱交換器の熱交換チューブとして用いられる請求項7に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  9. オス型ダイスのマンドレルと、メス型ダイスのダイス孔との間によって、高さが幅に対し小さい偏平な環状の押出孔が形成され、
    ポート孔が押出孔の高さ方向(厚さ方向)両側に対応する位置に配置されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  10. ダイス保持ケースは、その前部にドーム部と一体に環状ベース部が設けられたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  11. 金属材料が、アルミニウムまたはその合金によって構成されたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の金属材料の押出成形用ダイス。
  12. 複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブを押出成形するための熱交換チューブの押出成形用ダイスであって、
    外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
    ダイス保持ケースの内部に保持され、かつダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
    ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつマンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を備え、
    ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
    ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従ってダイス保持ケースの軸心に近づくように、ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
    マンドレルにおけるダイス孔に対応する部分が、複数の通路成形用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
    金属材料受圧面に押圧させた金属材料が、ポート孔に通してダイス保持ケース内に導かれて、押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブが形成されるよう構成されたことを特徴とする熱交換チューブの押出成形用ダイス。
  13. 金属材料の押出成形方法であって、
    外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
    ダイス保持ケースの内部に保持され、かつダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
    ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつマンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を準備しさらに、
    ドーム部における金属材料受圧面を後方に向けて突出する凸面形状に形成する一方、
    ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔を設けるとともに、そのポート孔の軸心を下流側に向かうに従ってダイス保持ケースの軸心に近づくように、ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置しておき、
    金属材料受圧面に押圧させた金属材料を、ポート孔に通してダイス保持ケース内に導いて、押出孔に通過させるようにしたことを特徴とする金属材料の押出成形方法。
  14. 複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブを押出成形するための熱交換チューブの押出成形方法であって、
    外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
    ダイス保持ケースの内部に保持され、かつダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
    ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつマンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を準備し、
    ドーム部における金属材料受圧面を後方に向けて突出する凸面形状に形成する一方、
    ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔を設けるとともに、そのポート孔の軸心を下流側に向かうに従ってダイス保持ケースの軸心に近づくように、ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置しておき、さらに
    マンドレルにおけるダイス孔に対応する部分を、複数の通路成形用凸部を有する櫛歯状に形成しておいて、
    金属材料受圧面に押圧させた金属材料を、ポート孔に通してダイス保持ケース内に導いて、押出孔に通過させることによって、複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブを形成するようにしたことを特徴とする熱交換チューブの押出成形方法。
  15. コンテナと、そのコンテナにセットされる押出成形用ダイスと、を備え、コンテナ内の金属材料を押出成形用ダイスに供給するようにした金属材料の押出成形機であって、
    押出成形用ダイスは、
    外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
    ダイス保持ケースの内部に保持され、かつダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
    ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつマンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を備え、
    ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
    ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従ってダイス保持ケースの軸心に近づくように、ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
    金属材料受圧面に押圧された金属材料が、ポート孔を通ってダイス保持ケース内に導かれて、押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形機。
  16. コンテナと、そのコンテナにセットされる押出成形用ダイスと、を備え、コンテナ内の金属材料を押出成形用ダイスに供給するようにした熱交換チューブの押出成形機であって、
    押出成形用ダイスは、
    外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイス保持ケースと、
    ダイス保持ケースの内部に保持され、かつダイス保持ケースの軸心に対応して配置されるマンドレルを有するオス型ダイスと、
    ダイス保持ケース内の前部に保持され、かつマンドレルとの間で押出孔を形成するダイス孔が設けられたメス型ダイスと、を備え、
    ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
    ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従ってダイス保持ケースの軸心に近づくように、ダイス保持ケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
    マンドレルにおけるダイス孔に対応する部分が、複数の通路成形用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
    金属材料受圧面に押圧させた金属材料が、ポート孔に通してダイス保持ケース内に導かれて、押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された熱交換チューブが形成されるよう構成されたことを特徴とする熱交換チューブの押出成形機。
  17. 外表面を金属材料受圧面とするドーム部を有し、そのドーム部の金属材料受圧面を金属材料の押出方向に対向させるように後方に向けて配置されるダイスケースと、
    前記ダイスケースの内部に保持され、かつ前記ダイスケースの軸心に対応して配置されるオス型ダイスと、
    前記ダイスケース内の前部に保持され、かつ前記オス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を備えたダイスにおいて、
    前記ドーム部における金属材料受圧面が後方に向けて突出する凸面形状に形成される一方、
    前記ドーム部の外周に、金属材料導入用のポート孔が設けられるとともに、そのポート孔の軸心が下流側に向かうに従って前記ダイスケースの軸心に近づくように、前記ダイスケースの軸心に対し傾斜するように配置され、
    前記金属材料受圧面に押圧された金属材料が、前記ポート孔を通ってダイスケース内に導かれて、前記押出孔を通過するよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形用ダイス。
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