JP5149517B2 - 押出成形用のダイス組付工具 - Google Patents

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Description

この発明は、金属材料の押出加工に用いられる押出成形用のダイス組付工具およびその関連技術に関する。
カーエアコン用熱交換器におけるアルミニウム製熱交換チューブなどの金属製中空押出品を製造する際に用いられる押出成形用ダイス(ダイセット)は、図19(a)に示すポートホールダイス、同図(b)に示すスパイダダイス、同図(c)に示すブリッジダイスと称されるものがある。
これらの押出成形用ダイスは、オス型ダイス(1)とメス型ダイス(2)とが組み合わされて構成され、オス型ダイス(1)のマンドレル(1a)が、メス型ダイス(2)のダイス孔(2a)に対応して配置されて、マンドレル(1a)およびダイス孔(2a)によって環状の押出孔が形成される。そしてオス型ダイス(1)のビレット受圧面(金属材料受圧面1b)に押圧された金属ビレット(金属材料)が、材料導入部(1c)を通って両ダイス(1)(2)内に流入されて、上記押出孔を塑性変形しつつ通過することによって、押出孔の形状に対応した断面形状の押出材が成形加工されるようになっている。
このような押出成形用ダイスにおいては、オス型ダイス(1)のビレット受圧面(1b)に、金属ビレットの押圧による多大な応力が加わるため、その応力によって、受圧部周辺に亀裂が発生し易く、十分なダイス寿命を得ることが困難になるおそれがある。
そこで従来においては、下記特許文献1,2に示す金属材料の押出成形用ダイスが提案されている。このダイスは、オス型ダイスのビレット受圧面がビレットの押出方向に対し反対側(後側)に突出する凸面形状に形成されており、このビレット受圧面に加わる金属ビレットの押圧力をオス型ダイスのブリッジ部によって受け止めるように構成されている。
実開昭53−102938号(請求の範囲、図面) 特公平6−81644号(請求の範囲、図面)
上記特許文献1,2に示す従来の押出成形用ダイスは、ビレット受圧面を凸面形状に形成しているため、金属ビレットに対する耐圧性を向上できて、耐久性を向上させることができるものの、ビレット押出成形の技術分野においては、耐久性をさらに向上させて、ダイスの長寿命化により、コスト削減等が強く求められているのが現状である。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、耐久性を向上させることができる押出成形用のダイス組付工具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
[1] ダイス設置プレートのダイス設置孔に、押出成形用ダイスが設置されるとともに、ダイス設置孔に導入される金属材料が、ダイスの金属材料受圧面に設けられたポート孔からダイス内に導入されるようにした押出成形用のダイス組付工具であって、
ダイス設置孔内におけるポート孔の外側に、ポート孔の入口位置よりも押出方向下流側まで到る材料溜まり部が設けられ、
ダイス設置孔に導入された金属材料の一部が、材料溜まり部に貯留されるよう構成されたことを特徴とする押出成形用のダイス組付工具。
[2] 押出成形用ダイスが、
外表面を金属材料受圧面とする受圧部を有するダイスケースと、
ダイスケース内に設けられるオス型ダイスと、
ダイスケース内に設けられ、かつオス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を備え、
受圧面が押出方向の上流側に向けて突出する凸面形状に形成されるとともに、受圧部の外周にポート孔が設けられ、
材料溜まり部が受圧部の外周縁部に設けられる前項1に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[3] ダイス設置プレートにおけるダイス設置孔の入口側周縁部が切除されて、材料溜まり部の上流側外周に切除部が形成される前項1または2に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[4] 切除部の内周壁面が、下流側に向かうに従って縮径するテーパ面に形成される前項3に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[5] 切除部の内周壁面が、ダイスの軸心に対し平行に配置される前項3に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[6] 切除部の内周壁面が、下流側に向かうに従って拡径するテーパ面に形成される前項3に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[7] ダイス設置プレートにダイス設置孔が複数設けられるとともに、各ダイス設置孔内に押出成形用ダイスがそれぞれ設置される前項1〜6のいずれか1項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[8] 一つのダイス設置孔に、複数の押出成形用ダイスが設置される前項1〜6のいずれか1項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[9] ダイスの受圧面が、球面の一部からなる凸球面に形成される前項2に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[10] ダイスの受圧面が、1/6〜4/6球体の凸球面によって構成された前項2または9に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[11] ポート孔は、ダイスの軸心回りに周方向に等間隔おきに複数形成される前項2,9または10に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[12] オス型ダイスと、メス型ダイスとによって、高さ(厚さ)が幅に対し小さい偏平な環状の押出孔が形成されるとともに、
オス型ダイスの押出孔に対応する部分が、幅方向に併設された複数の通路形成用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
金属材料が押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された多孔中空材が成形される前項2,9,10または11に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[13] オス型ダイスと、メス型ダイスとによって、環状の押出孔が形成され、
金属材料が押出孔を通過することによって、断面環状のチューブ材が成形される前項2,9,10または11に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[14] 金属材料が、アルミニウムまたはその合金である前項1〜13のいずれか1項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
[15] 前項1〜14のいずれか1項に記載の押出成形用のダイス組付工具を用いて押出成形品を成形加工することを特徴とする押出成形品の製造方法。
[16] 前項12に記載の押出成形用のダイス組付工具を用いて多孔中空材を成形することを特徴とする多孔中空材の製造方法。
[17] 前項13に記載の押出成形用のダイス組付工具を用いてチューブ材を成形することを特徴とするチューブ材の製造方法。
[18] ダイス設置プレートのダイス設置孔に、押出成形用ダイスが設置されるとともに、ダイス設置孔に導入される金属材料が、ダイスの金属材料受圧面に設けられたポート孔からダイス内に導入されるようにした金属材料の押出成形方法であって、
ダイス設置孔内におけるポート孔の外側に、ポート孔の入口位置よりも押出方向下流側まで到る材料溜まり部を予め設けておき、
金属材料をダイス設置孔に導入した際に、その金属材料の一部を、材料溜まり部に貯留させるようにしたことを特徴とする金属材料の押出成形方法。
[19] 金属材料の押出成形機であって、
コンテナと、
コンテナに取り付けられるダイス設置プレートと、
ダイス設置プレートのダイス設置孔に設置される押出成形用ダイスと、を備え、
コンテナ内に導入された金属材料が、ダイス設置孔に導入されるとともに、ダイス設置孔に導入された金属材料が、ダイスの金属材料受圧面に設けられたポート孔からダイス内に導入されるよう構成される一方、
ダイス設置孔内におけるポート孔の外側に、ポート孔の入口位置よりも押出方向下流側まで到る材料溜まり部が設けられ、
ダイス設置孔に導入された金属材料の一部が、材料溜まり部に貯留されるよう構成されたことを特徴とする金属材料の押出成形機。
発明[1]の押出成形用のダイス組付工具によれば、ポート孔外側の材料溜まり部に金属材料が貯留されるため、流動する金属材料が同じ材質の貯留材料によってガイドされることにより、金属材料がスムーズにポート孔内に導入される。このため金属材料の押込抵抗を小さくできて、ダイスの耐圧性を向上させることができる。
発明[2]の押出成形用のダイス組付工具によれば、ダイスの受圧面を凸面形状に形成しているため、金属材料が受圧面に押圧された際に、金属材料の押圧力を受圧面によって分散させて受け止めることができて、受圧面の各部分での法線方向の押圧力を低減することができる。このため金属材料の押圧力に対する強度を向上できて、耐久性をより向上させることができる。すなわち、金属材料が凸面形状に形成された受圧面に押圧された場合、受圧面の各部位には受圧部の軸心に向かう方向の圧縮力が加わるため、押出成形時にダイスケースに生じる剪断力が低減される。その結果、このダイスケースにおいて最も剪断力が大きく生じる部位である、ダイスケースの中空部に露出した部位について、該部位に生じる剪断力を低減でき、もって金属材料の押圧力に対するダイスの強度を向上させることができる。
発明[3]〜[6]の押出成形用のダイス組付工具によれば、材料溜まり部に所望の形態で金属材料を貯留させることができ、上記の効果を確実に得ることができる。
発明[7]および[8]の押出成形用のダイス組付工具によれば、ダイスを複数設けているため、金属材料の押圧力を各ダイスに分散させることができ、耐圧性を一層向上させることができる。
発明[9]の押出成形用のダイス組付工具によれば、金属材料の押圧力を受圧面によって、より確実に分散させて受け止めることができ、耐久性を確実に向上させることができる。
発明[10]の押出成形用のダイス組付工具によれば、金属材料の受圧面への押圧力をより確実にバランス良く分散できて、金属材料の押圧力に対する強度をより確実に向上させることができる。すなわち、金属材料が特定の凸球面によって構成された受圧面に押圧された場合、受圧面の各部位には受圧部の中心に向かう方向の圧縮力がより確実に加わるため、押出成形時にダイスケースに生じる剪断力がより確実に低減される。その結果、このダイスケースにおいて最も剪断力が大きく生じる部位である、ダイスケースの中空部に露出した部位について、該部位に生じる剪断力をより確実に低減でき、もって金属材料の押圧力に対するダイスの強度をより確実に向上させることができる。
発明[11]の押出成形用のダイス組付工具によれば、金属材料を周方向から均等にダイス内に導入することができ、押出成形を安定した状態で行うことができる。
発明[12]の押出成形用のダイス組付工具によれば、幅方向に複数の通路が並列に配置された多孔中空材を確実に形成することができる。
発明[13]の押出成形用のダイス組付工具によれば、断面環状のチューブ材を確実に形成することができる。
発明[14]の押出成形用のダイス組付工具によれば、アルミニウムまたはアルミニウム合金製の押出成形品を製造することができる。
発明[15]によれば、上記と同様に、同様の作用効果を奏する押出成形品の製造方法を提供することができる。
発明[16]によれば、上記と同様に、同様の作用効果を奏する多孔中空材の製造方法を提供することができる。
発明[17]によれば、上記と同様に、同様の作用効果を奏するチューブ材の製造方法を提供することができる。
発明[18]の金属材料の押出成形方法によれば、上記と同様に、ダイスの耐久性を向上させることができる。
発明[19]の金属材料の押出成形機によれば、上記と同様に、ダイスの耐久性を向上させることができる。
この発明の実施形態の一例としての金属材料の押出成形用のダイス組付工具(P1)は、図12,13に示す多孔中空材(扁平多孔チューブ)(90)を押出成形するものである。
中空材(90)は、金属製のもので、本実施形態において具体的には、アルミニウム(「アルミニウム合金」も含む、以下同じ)製の熱交換チューブを構成している。
この中空材(90)は、カーエアコン用のコンデンサなどの熱交換器に採用されるもので、幅が厚さに対し大きく設定された偏平な形状を有している。中空材(90)の中空部(91)は、チューブ長さ方向に延び、かつ互いに平行に配置された複数の隔壁(92)によって、複数の熱交換用通路(93)に仕切られている。これらの通路(93)は、チューブ長さ方向に延び、かつ互いに平行に配置されている。
なお本実施形態においては、チューブ長さ方向に対し直交し、かつ通路(93)が並列される方向を「幅方向」または「横方向」とし、チューブ長さ方向に対し直交し、かつ幅方向に対し直交する方向を「高さ方向(厚さ方向)」または「縦方向」として説明する。
図1〜4はこの発明の実施形態の一例とする押出成形用のダイス組付工具(P1)を示す図である。これらの図に示すように本実施形態のダイス組付工具(P1)は、上記の中空材(90)を製造する際に用いられるものであって、ダイセットとしての押出成形用ダイス(10)と、押出成形用ダイス(10)が設置されるダイス設置プレート(ダイスホルダ)(60)とを基本的な構成要素として備えている。
図1〜9に示すように押出成形用ダイス(10)は、ダイスケース(20)と、オス型ダイス(30)と、メス型ダイス(40)と、流動制御板(50)とを備えている。
ダイスケース(20)は、中空構造を有しており、金属材料としての金属ビレットの押出方向に対し、上流側(後側)に設けられるドーム形状の受圧部(21)と、下流側(前側)に設けられるベース部(25)とを有している。
受圧部(21)は、金属ビレットの押出方向に対向する面(後面)が、金属材料受圧面としてのビレット受圧面(22)に形成されている。このビレット受圧面(22)は、押出方向に対向する方向(後方向)に突出する凸面形状として形成されており、具体的には半球面形状の凸球面に形成されている。
受圧部(21)の周壁中央には、内部の中空部(ウェルドチャンバ12)に連通するオス型ダイス保持孔(23)が軸心(A1)に沿って設けられている。このオス型ダイス保持孔(23)は、オス型ダイス(30)の断面形状に対応して、偏平な矩形状に形成されている。さらに図9に示すようにオス型ダイス保持孔(23)の後端側における両側部には、後述するオス型ダイス(30)を係合するための係合手段として係合段部(23a)(23a)が設けられている。
受圧部(21)の周壁両側には、軸心(A1)を挟んで両側に一対のポート孔(24)(24)が形成されている。各ポート孔(24)の入口(24e)は、軸心方向の上流側から見た状態で、略台形状に形成されている。
また一対のポート孔(24)(24)は、出口部(前端部)が、後述の押出孔(11)に対応して配置されている。
各ポート孔(24)は、下流側に向かうに従って受圧部(21)の軸心(A1)に近づくように、ポート孔(24)の軸心(A2)が受圧部(21)の軸心(A1)に対し交差しかつ傾斜して配置されている。なおこのポート孔(24)の軸心(A2)の傾斜角度(θ)等の詳細な構成については、後に詳述する。
また本実施形態において、ダイスケース(20)の軸心と受圧部(21)の軸心とは一致するよう構成されている。
ベース部(25)は、受圧部(21)に対し一体に形成されており、軸心(A1)を中心とする円環状に形成されている。このベース部(25)は、直径が受圧部(21)の直径よりも大きく設定されている。
なお本発明においては、ベース部(25)と受圧部(21)とを必ずしも一体に形成する必要はなく、両部材(21)(25)を別体に形成しても良い。さらに両部材(21)(25)を一体にするか分割にするかは、そのメンテナンス性等を考慮して適宜選択することができる。
ベース部(25)の内側には、内部のウェルドチャンバ(12)に連通し、かつメス型ダイス(40)の断面形状に対応する断面形状(即ち断面円形状)のメス型ダイス保持孔(26)が形成されている。このメス型ダイス保持孔(26)の軸心は、ダイスケース(20)の軸心(A1)に一致するように構成されている。
またメス型ダイス保持孔(26)の内周面における後端側には図7,8に示すように、後述するメス型ダイス(40)を流動制御板(50)を介して係合する係合段部(26a)が形成されている。
オス型ダイス(30)は、その前半の主要部がマンドレル(31)として構成されている。図9,10に示すようにマンドレル(31)の前端部は、中空材(90)の中空部(91)を成形するもので、中空材(90)の各通路(93)に対応した複数個の通路成形用凸部(33)を有している。これら複数の通路成形用凸部(33)は、マンドレル(31)の幅方向に所定間隔おきに並んで配置されている。さらにこれらの通路成形用凸部(33)の各間に設けられた隙間は、中空材(90)の隔壁(92)を形成する隔壁成形用溝(32)として構成されている。
図6,9に示すようにオス型ダイス(30)の後端部における幅方向両側縁には、ダイスケース(20)におけるオス型ダイス保持孔(23)の上記係合段部(23a)(23a)に対応して、係合凸部(33a)(33a)が側方突出状に一体に形成されている。
このオス型ダイス(30)が、上記ダイスケース(20)のオス型ダイス保持孔(23)に、そのビレット受圧面(22)側から挿入されて固定される。このときオス型ダイス(30)の係合凸部(33a)(33a)が、オス型ダイス保持孔(23)内の係合段部(23a)(23a)に係合されて、オス型ダイス(30)の位置決めが図られることにより、オス型ダイス(30)のマンドレル(31)が、ダイスケース(20)の内部におけるオス型ダイス保持孔(23)から内部に所定量突出した状態に保持される。
なおオス型ダイス(30)の基端面(後端面)は、ダイスケース(20)のビレット受圧面(22)に倣う半球凸面の一部に形成されており、オス型ダイス(30)の基端面(後端面)と、ビレット受圧面(22)とにより協同で所望の円滑な半球凸面が形成されている。
メス型ダイス(40)は、円柱形状を有しており、図6に示すように外周面の両側部には、軸心と平行なキー突起(47)(47)が形成されている。
メス型ダイス(40)には、後端面側に開放し、かつオス型ダイス(30)のマンドレル(31)に対応して形成されるダイス孔(ベアリング孔41)と、ダイス孔(41)に連通し、かつ前端面側に開放するレリーフ孔(42)とが設けられている。
ダイス孔(41)は、その内周縁部に沿って内方突出部が設けられて、中空材(90)の外周部を成形できるよう構成されている。さらにレリーフ孔(42)は、前端側(下流側)に向かうに従って次第に厚さ(高さ)が大きくなるように末広がりのテーパ状に形成されて、下流側に開放されている。
流動制御板(50)は、その外周形状が、上記ダイスケース(20)におけるメス型ダイス保持孔(26)の断面形状に対応して円形に形成されている。さらに流動制御板(50)の中央には、オス型ダイス(30)のマンドレル(31)およびメス型ダイス(40)のダイス孔(41)に対応して、中央貫通孔(51)が形成されている。
なお、流動制御板(50)における外周縁部の両側部には、上記メス型ダイス(40)のキー突起(47)(47)に対応して、キー突起(57)(57)が形成されている。
そして図6〜9に示すように上記メス型ダイス(40)が、ダイスケース(20)のメス型ダイス保持孔(26)に、流動制御板(50)を介して収容されて固定される。このときメス型ダイス(40)の一端面(後端面)外周が流動制御板(50)の外周縁部を介して、メス型ダイス保持孔(26)の係合段部(26a)に係合されることにより、メス型ダイス(40)および流動制御板(50)の軸心方向の位置決めが図られるとともに、メス型ダイス(40)のキー突起(47)(47)および流動制御板(50)のキー突起(57)(57)がメス型ダイス保持孔(26)の内周面に設けられたキー溝(図示省略)に係合されることにより、軸心回り方向の位置決めが図られる。
これにより、オス型ダイス(30)のマンドレル(31)およびメス型ダイス(40)のダイス孔(41)が流動制御板(50)の中央貫通孔(51)内に対応して配置される。このときオス型ダイス(30)のマンドレル(31)が、メス型ダイス(40)のダイス孔(41)の内側に配置されて、マンドレル(31)およびダイス孔(41)間で偏平環状の押出孔(11)が形成される。さらにこの押出孔(11)は、マンドレル(31)の複数の隔壁形成溝(32)が幅方向に並列に配置されて、成形加工される上記中空材(90)の断面形状に対応して形成される。
ここで本実施形態において図8に示すように、ポート孔(24)(24)はその軸心(A2)が、ダイスケース(20)の軸心(A1)に対し傾斜するように設定されている。本実施形態において、ダイスケース(20)の軸心(A1)に対するポート孔(24)の軸心(A2)の傾斜角度(θ)は、3〜45°に設定するのが良く、好ましくは10〜35°、より好ましくは15〜30°に設定するのが良い。すなわちこの傾斜角度(θ)を上記特定の範囲内に設定する場合には、金属材料がポート孔(24)(24)およびウェルドチャンバ(12)を安定した状態で流通して、さらに金属材料が押出孔(11)をその全周にわたってバランス良くスムーズに通過して、寸法精度に優れた高品質の押出成形品(押出加工品)を形成することができる。換言すれば、上記傾斜角度(θ)が小さ過ぎる場合には、ポート孔(24)(24)およびウェルドチャンバ(12)を流通した金属材料が、押出孔(11)にスムーズに導入されず、高品質の押出成形品を安定して得ることが困難になるおそれがある。逆に傾斜角度(θ)が大き過ぎる場合には、材料押出方向に対し、ポート孔(24)の材料流通方向が大きく傾斜するため、金属材料の押出抵抗が大きくなるので、好ましくない。
また本実施形態において、ダイスケース(20)におけるビレット受圧面(22)を1/6〜4/6球体の凸球面によって構成するのが良い。ビレット受圧面(22)を上記特定の凸球面によって構成する場合には、ビレット受圧面(22)によって金属ビレットの押圧力をより確実にバランス良く分散して受け止めることができ、十分な強度を確保できて、ダイス寿命をより確実に向上させることができる。すなわち、ビレットが特定の凸球面によって構成された受圧面(22)に押圧された場合、受圧面(22)の各部位には受圧部(21)の中心に向かう方向の圧縮力がより確実に加わるため、押出成形時にダイスケース(20)に生じる剪断力がより確実に低減される。その結果、このダイスケース(20)において最も剪断力が大きく生じる部位である、ダイスケース(20)の中空部に露出した部位について、該部位に生じる剪断力をより確実に低減でき、もってビレットの押圧力に対するダイス(10)の強度をより確実に向上させることができる。その上さらにダイス形状の簡素化、小型軽量化およびコストの削減を図ることができる。換言すれば、ビレット受圧面の形状を、1/6球体に満たない球体、たとえば1/8球体の凸球面形状によって構成した場合には、ビレットの押圧力に対し十分な強度を得ることができず、亀裂の発生によるダイス寿命の低下を来すおそれがある。逆にビレット受圧面の形状を、4/6球体を超える球体、たとえば5/6球体の凸球面形状によって構成した場合には、形状の複雑化によるコストの増大を来すおそれがある。
ここで本実施形態において例えば、1/8球体、1/6球体、4/6球体などの割合付きの球体は、完全球体を軸心に対し直交する方向に切断して切り取った際の部分球体によって構成されるものである。すなわち本実施形態において「n/m球体(ただしm、nは自然数、n<mである)」とは、完全球体の軸心長さ(直径)を「1」として、完全球体の端縁からの軸心(直径)方向の長さがn/mの位置で、その完全球体を、軸心に対し直交する方向に切り取った際の部分球体によって構成されるものである。
なお本実施形態において図8に示すように、ポート孔(24)の内周面のうち内側面(24a)および外側面(24b)は、互いにほぼ平行に配置されるとともに、ポート孔(24)の軸心(A2)に対しほぼ平行に配置されている。さらにポート孔内周面の内側面(24a)および外側面(24b)は、ダイスケース(20)の軸心(A1)に対し傾斜する傾斜面(テーパ面)としてそれぞれ構成されている。
一方図1〜4に示すように、上記の押出成形用ダイス(10)が設置されるダイス設置プレート(60)は、中央にダイス設置孔(61)が設けられている。このダイス設置孔(61)は、その下流側の周壁に、ダイス(10)のベース部(25)に対応して、凹段部(65)が周方向に連続して形成されている。なお、このダイス設置プレート(60)では、ダイス設置孔(61)の凹段部(65)が形成された部分は、ダイス(10)を挿入保持する「ダイス保持孔」として機能している。
このダイス設置プレート(60)におけるダイス設置孔(61)に、下流側(出口側)からダイス(10)がその受圧部(21)を上流側(入口側)に向けた状態で収容される。このとき、ダイス設置孔(61)の凹段部(65)(ダイス保持孔)内に、ダイス(10)のベース部(25)が適合される。こうしてダイス組付工具(P1)が組み立てられる。
このダイス組付工具(P1)では、ポート孔(24)の外側において、ダイス(10)の受圧面(22)とダイス設置孔(61)の内周面との間に、材料溜まり部としてのアルミ溜まり部(70)が形成されている。このアルミ溜まり部(70)は、ダイス設置孔(61)の入口付近からポート孔(24)の入口位置よりも下流側にまで到る範囲にわたって形成されている。換言すれば、アルミ溜まり部(70)の下流側端縁(71)は、ポート孔(24)の入口位置よりも下流側に配置されている。
このアルミ溜まり部(70)の下流側端縁(71)は、受圧面(22)とダイス設置孔(61)の内周面との接触位置に設定されて、閉鎖されている。従って押出材料としてのアルミニウム材料は、下流側端縁(71)の通り抜けが不可能であり、これにより、後述するように押出加工においてアルミニウム材料の一部(75)が、アルミ溜まり部(70)に貯留されるよう構成されている。
本実施形態においては、上記のダイス組付工具(P1)が図11に示すように押出成形機にセットされる。すなわち本実施形態のダイス組付工具(P1)におけるダイス設置プレート(60)が、図示しないバッカーによって固定される態様にコンテナ(6)の前方に配置されてコンテナ(6)にセットされる。
そしてコンテナ(6)内に挿入されたアルミニウム材料としてのアルミニウムビレットを、ダミーブロック(7)を介して図11の右方向(押出方向)にステム(図示せず)で押し込む。これによりアルミニウムビレットは、ダイス設置プレート(60)のダイス設置孔(61)内に導入され、さらにそのアルミニウムビレットが、押出成形用ダイス(10)におけるダイスケース(20)のビレット受圧面(22)に押し付けられて塑性変形する。こうしてアルミニウム材料が塑性変形しつつ、一対のポート孔(24)(24)を流通して、ダイス(10)の内部として、ダイスケース(20)のウェルドチャンバ(12)に導入される。その後、そのアルミニウム材料が押出孔(11)を通って前方へ押し出されることにより、アルミニウム材料が押出孔(11)の開口形状に対応した断面形状に成形されて、アルミニウム製押出成形品(中空材90)が製造される。
この押出成形時においては、ビレット受圧面(22)とダイス設置孔(61)の内周面との間に、アルミ溜まり部(70)を形成しているため、このアルミ溜まり部(70)内に、アルミニウム材料が貯留される(図2,4参照)。そしてこの貯留材料(75)の表面(内周面76)上に沿ってアルミニウム材料が流動していきポート孔(24)内に導入される。
ここで、貯留材料(75)は、流動するアルミニウム材料と同一の材料であるため、両材料間での滑り抵抗が小さくなり、貯留材料(75)の表面(76)上をアルミニウム材料が滑るように流動して、ポート孔(24)にスムーズに導入される。従って押込抵抗を小さくでき、アルミニウム材料の押圧力によるダイス(10)への負荷を軽減できて、耐圧性を向上させることができる。特にアルミニウム材料は、滑材としての機能も備えているため、アルミニウム材料が、より一層スムーズに流動していき、押込抵抗を一層小さくすることができる。従ってダイス(10)に対する負荷を一層軽減できて、ダイス(10)の耐久性を確実に向上させることができる。このようにダイス(10)の耐久性を向上できるため、ダイス(10)の長寿命化により、ダイス(10)の交換サイクルを長くすることができ、コストを削減することができる。
しかも、アルミ溜まり部(70)内に充填された貯留材料(75)においては、アルミニウム材による押出方向の荷重を受けた際に、ダイス(10)を外周側から内側に押し付ける力が作用する。つまりダイス(10)を外周側から締め付ける拘束力が作用するため、ダイス(10)の強度も向上し、耐久性をさらに向上させることができる。
また本実施形態においては、ダイス(10)のビレット受圧面(22)を半球凸面形状に形成しているため、アルミニウムビレットがビレット受圧面(22)に押圧された際に、その押圧力を受圧面(22)によって分散させて受け止めることができる。従ってビレット受圧面(22)の各部分での法線方向の押圧力を低減することができ、アルミニウム材料の押圧力に対する強度を向上できて、耐久性をさらに向上させることができる。
さらに本実施形態においては、オス型ダイス(30)およびメス型ダイス(40)を覆うダイスケース(20)の受圧部(21)に、材料流入用のポート孔(24)を形成するものであるため、つまり受圧部(21)の前端壁部や、ベース部(25)の壁部が周方向に連続して一体に形成されるため、この連続周壁部の存在によって、ダイスケース(20)、ひいては押出成形用ダイス全体の強度を一段と向上させることができる。従って、従来におけるブリッジ部などの強度的に弱い部分が存在せず、強度向上のために必要以上に肉厚などのサイズを大きく形成する必要もないため、小型軽量化を図ることができるとともに、コストも削減することができる。
また本実施形態においては、受圧部(21)の軸心(A1)から逸脱した位置、つまり外周にポート孔(24)(24)を形成するとともに、そのポート孔(24)(24)の軸心(A2)を下流側に向かうに従ってダイスケース(20)の軸心に次第に近づくように、ダイスケース(20)の軸心(A1)に対し傾斜させているため、ポート孔(24)(24)を流通するアルミニウム材料は、ダイスケース(20)の軸心(A1)、つまり押出孔(11)にスムーズに導かれていき、安定状態に押出加工することができる。さらに本実施形態においては、ポート孔(24)(24)の下流側端部(出口)を押出孔(11)に向けて配置しているため、アルミニウム材料を一層スムーズに押出孔(11)に導くことができる。
その上さらに本実施形態においては、ポート孔(24)(24)を、偏平な押出孔(11)の高さ方向(厚さ方向)両側に対応させて配置しているため、アルミニウム材料を押出孔(11)に対し厚さ方向両側から、一層スムーズに安定した状態で導入することができる。従って押出孔(11)の全域を均等にバランス良くアルミニウム材料が通過して押し出されることにより、高品質の押出中空材(90)を得ることができる。
特に本実施形態のように、偏平なハモニカチューブ形状のような複雑な形状の中空材(90)を押出成形する場合であっても、アルミニウム材料を押出孔(11)の全域にバランス良く導入することができるため、高い品質を確実に維持することができる。
参考までに、高さおよび幅が0.5mmの矩形断面通路(93)を複数並列に形成されたアルミニウム製熱交換チューブ(中空体)を製造する場合、従来の押出成形用ダイスにおいては、強度が不十分であるため、オス型ダイスに発生する亀裂が、ダイス寿命の要因となっていた。これに対し、本発明に準拠した押出成形用ダイス(10)においては、強度が十分であるため、オス型ダイス(30)に亀裂が発生するようなことがなく、オス型ダイス(30)の磨耗が、ダイス寿命の要因となり、飛躍的にダイス寿命を向上させることができる。
例えば本発明者によるダイス寿命に関連した実験結果によると、本発明の押出成形用ダイスにおいては、従来品に比べて、3倍程度もダイス寿命を延ばすことができた。
また本発明においては、十分な耐圧性(強度)を有しているため、押出限界速度もかなり向上させることができる。たとえば従来の押出成形用ダイスでは、押出速度の上限値が60m/minであったのに対し、本発明の押出成形用ダイスにおいては、押出速度の上限値を150m/minまで高めることができ、2.5倍程度も押出限界速度を高めることができ、生産効率の向上をさらに期待することができる。
なお、上記実施形態において、ダイス(10)の受圧面(22)は、半球凸球面に形成されているが、本発明において、受圧面の形状はそれだけに限られることはない。
例えば受圧面を、多数の面によって構成された多面体形状に形成しても良い。すなわち、周方向に複数の面が並んで配置される多角錐形状などの多面体形状や、径方向に複数の面が並んで配置される多面体形状等に形成するようにしても良い。この場合、受圧面を構成する各面は、平坦面であっても湾曲面であっても良い。
さらに受圧部を、軸心方向に対し直交する縦方向および横方向のうち横方向が縦方向よりも長い横長形状例えば、軸心方向上流側から見た状態で横長の楕円形状や、軸心方向上流側から見た状態で横長の長円形状等に形成するようにしても良い。
さらに受圧部を、その軸心方向への突出寸法が軸心方向に対し直交する半径寸法よりも長く形成された形状例えば、長軸方向に二分割された半楕円体形状等に形成するようにしても良い。
また上記実施形態においては、ダイスケース(20)を一体に形成しているが、それだけに限られず、本発明においては、ダイスケースを2つ以上の部材に分割できるように構成しても良い。例えばダイスケースを、オス型ダイスを保持するオス型ダイスケースと、メス型ダイスを保持するメス型ダイスケースとの2つの部材により構成しても良い。
また上記実施形態においては、オス型ダイス(30)、メス型ダイス(40)、流動制御板(50)をダイスケース(20)に対し別体に構成しているが、それだけに限られず、本発明においては、オス型ダイス(30)、メス型ダイス(40)、および流動制御板(50)の少なくともいずれか1つをダイスケース(20)と一体に形成するようにしても良い。さらに本発明においては、流動制御板(50)は必要に応じて省略することも可能である。
また上記実施形態においては、偏平な多孔チューブ材を押出成形するダイスを例に挙げて説明したが、本発明において、押出製品の形状(押出孔の形状)は特に限定されるものではない。例えば本発明においては、オス型ダイスに円形のマンドレルを設けるとともに、メス型ダイスに円形のダイス孔を設けて、円環状の押出孔を形成することによって、円形チューブ材を押出成形するようにしても良い。
また上記実施形態においては、ポート孔を軸心の両側に2つ形成する場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、ポート孔を1つまたは3つ以上設けるようにしても良い。
特に円形のチューブ材を押出成形するような場合には、周方向に等間隔おきに3つ以上のポート孔を形成するのが望ましい。
また本発明においては、ポート孔入口の形状も特に限定されるものではない。さらにポート孔を複数設ける場合、各ポート孔入口の形状がそれぞれ異なるように形成されていてもも良い。
また本発明において、ポート孔入口の開口面積が、ポート孔内部の通路断面積よりも大きく形成するようにしても良い。
さらに上記実施形態においては、ダイスケースにおける前端部にベース部が設けられているが、本発明においては、ベース部を必ずしも設ける必要はない。
また本発明においては、材料溜まり部としてのアルミ溜まり部(70)の形状は、特に限定されるものではなく、例えば図14〜16に示すように、ダイス設置プレート(60)のダイス設置孔(61)における入口側周縁部を切除して、アルミ溜まり部(70)の上流側外周に切除部(72)を形成するようにしても良い。
この場合、図14に示すダイス組付工具(P2)においては、ダイス設置プレート(60)のダイス設置孔(61)における入口側周縁部が、換言すればダイス設置プレート(60)の受圧面側におけるダイス設置孔(61)の周縁部が、面取り状に切除されて、アルミ溜まり部(70)の上流側外周に切除部(72)が形成されている。従ってこの切除部(72)の内周壁面(73)は、下流側に向かうに従って次第に縮径する先細形状のテーパ面に形成されている。
さらに図15に示すダイス組付工具(P3)においては、ダイス設置プレート(60)のダイス設置孔(61)における入口側周縁部が、段状(L字状)に切除されて、アルミ溜まり部(70)の上流側外周に段状の切除部(72)が形成されている。従ってこの切除部(72)の内周壁面(73)は、ダイス(10)の軸心に対し平行に配置されている。
さらに図16に示すダイス組付工具(P4)においては、ダイス設置プレート(60)のダイス設置孔(61)における入口側周縁部が、逆面取り状に切除されて、アルミ溜まり部(70)の上流側外周に切除部(72)が形成されている。従ってこの切除部(72)の内周壁面(73)は、下流側に向かうに従って次第に拡径する末広形状のテーパ面(逆テーパ面)に形成されている。
このようにアルミ溜まり部(70)の上流側外周に切除部(72)を形成する場合には、その切除部(72)内にもアルミニウム材料が貯留されるため、アルミニウム材料を十分に貯留することができ、貯留材料(75)を所望の形態に形成できて、アルミニウム材料をより一層スムーズにガイドすることができる。
また上記実施形態においては、ダイス設置プレート(60)にダイス(10)を一つセットする場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、ダイス設置プレート(60)にダイス(10)を2つ以上セットするようにしても良い。
例えば図17のダイス組付工具(P5)に示すように、ダイス設置プレート(60)に2つのダイス設置孔(61)(61)を形成して、各ダイス設置孔(61)(61)にそれぞれダイス(10)(10)を設置するようにしても良い。
さらに図18のダイス組付工具(P6)に示すように、ダイス設置プレート(60)に2つのダイス(10)(10)を設置可能な横長の大きいダイス設置孔(61)を形成して、そのダイス設置孔(61)に、2つのダイス(10)(10)を並列状態でまとめて設置するようにしても良い。このダイス組付工具(P6)では、隣合うダイス(10)(10)にもアルミ溜まり部(70)が形成されている。
このようにダイス設置プレート(60)に複数のダイス(10)を設置する場合には、金属材料の押圧力を各ダイス(10)によって分散させることができるため、各ダイス(10)の押込力に対する負担を、より一層軽減できて、ダイス(10)の耐久性を一段と向上させることができる。
また、本発明では、上記実施形態のように、オス型ダイス(30)の後端面(基端面)は、受圧部(21)のビレット受圧面(22)に倣う凸面(球面)の一部に形成されており、オス型ダイス(30)の後端面とビレット受圧面(22)とにより協同で所望の円滑な凸面(球面)が形成されるよう構成されていることが望ましいが、本発明では、オス型ダイス(30)の後端面(基端面)はこのように形成されることに限定されるものではなく、その他に、例えば次のように形成されていても良い。すなわち、本発明では、オス型ダイス(30)の後端面の表面積がダイス(10)のビレット受圧面(22)の表面積に対して例えば1/3以下である場合には、オス型ダイス(30)の後端面を、その幅方向(長手方向)がビレット受圧面(22)に倣って円弧状に形成され、かつ短手方向(厚さ方向)が直線状に形成された円柱外周面の一部によって構成するようにしても良い。オス型ダイス(30)の後端面の表面積がこの程度に小さい場合には、オス型ダイス(30)の後端面が凸面(球面)の一部ではなく円柱の外周面の一部に形成されることによるダイス寿命、押出荷重への影響が少ない一方で、オス型ダイス(30)の後端面の加工コストを下げることができるからである。
<実施例1>
上記実施形態(図1〜4参照)に対応するダイス組付工具(P1)を準備した。このダイス組付工具(P1)のダイス(10)において、受圧部(21)のポート孔(24)は、押出孔(11)の厚さ方向両側に対応して2つ形成されている。このポート孔(24)の傾斜角度(θ)は、20°に調整されている。ビレット受圧面(22)は、半径30mmの1/2球体の凸球面に形成されている。
またダイス設置プレート(60)のダイス設置孔(61)における入口側周縁部には特に、切除加工を行っておらず、ダイス設置孔(61)の内周面がそのまま、アルミ溜まり部(70)の周壁面を構成しており、アルミ溜まり部(70)の周壁面が、ダイス(10)の軸心(A1)に対し平行に配置されている。
またオス型ダイス(30)は、マンドレル(31)の高さ(厚さ)が2.0mm、マンドレル(31)の幅が19.2mm、通路成形用凸部(33)の高さが1.2mm、通路成形用凸部(33)の幅が0.6mm、隔壁成形用溝(32)の幅が0.2mmに調整されている。
さらにメス型ダイス(40)は、ダイス孔(41)の高さが1.7mm、ダイス孔(41)の幅が20.0mmに調整されている。
この押出成形用ダイス(10)を図11に示すように上記実施形態と同様な押出成形機にセットして押出成形を行い、図12,13に示すような偏平多孔チューブ(熱交換器用チューブ)を製造した。
そしてダイス寿命(ダイスに亀裂や磨耗が発生するまでの材料導入量(ton))および押出荷重を測定し、さらにダイス寿命の制限要因を調査した。その結果を表1に示す。
Figure 0005149517
<実施例2>
上記第1変形例(図14参照)に対応するダイス組付工具(P2)を準備した。このダイス組付工具(P2)においては、ダイス設置プレート(60)のダイス設置孔(61)における入口側周縁部を面取り状に切除して、アルミ溜まり部(70)の上流側外周に切除部(72)を形成している。この切除部(72)の内周壁面(73)は、下流側に向かうに従って次第に縮径するテーパ面に形成されている。
これ以外は、上記と同様にして押出成形を行い同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例3>
上記第2変形例(図15参照)に対応するダイス組付工具(P3)を準備した。このダイス組付工具(P3)においては、ダイス設置プレート(60)のダイス設置孔(61)における入口側周縁部を段状(L字状)に切除して、アルミ溜まり部(70)の上流側外周に切除部(72)を形成している。この切除部(72)の内周壁面(73)は、ダイス(10)の軸心(A1)に対し平行に配置されている。
これ以外は、上記と同様にして押出成形を行い同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例4>
上記第3変形例(図16参照)に対応するダイス組付工具(P4)を準備した。このダイス組付工具(P4)においては、ダイス設置プレート(60)のダイス設置孔(61)における入口側周縁部を逆面取り状に切除して、アルミ溜まり部(70)の上流側外周に切除部(72)を形成している。この切除部(72)の内周壁面(73)は、下流側に向かうに従って次第に拡径する逆テーパ面に形成されている。
これ以外は、上記と同様にして押出成形を行い同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例5>
上記第4変形例(図17参照)に対応するダイス組付工具(P5)を準備した。このダイス組付工具(P5)においては、ダイス設置プレート(60)に2つのダイス設置孔(61)(61)が設けられて、各ダイス設置孔(61)(61)内にダイス(10)(10)がそれぞれ設置されている。さらに各ダイス設置孔(61)(61)の内周面には、周縁部切除加工等の格別な加工が施されておらず、各ダイス設置孔(61)(61)の内周面によって、アルミ溜まり部(70)の周囲壁面が形成されている。言うまでもなくこの周囲壁面は、軸心(A1)に対し平行に配置されている。
これ以外は、上記と同様にして押出成形を行い同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<実施例6>
上記第5変形例(図18参照)に対応するダイス組付工具(P6)を準備した。このダイス組付工具(P6)においては、ダイス設置プレート(60)に、2つのダイス(10)(10)を並列配置可能な横長の大きいダイス設置孔(61)が設けられて、このダイス設置孔(61)にダイス(10)(10)が並列状態に設置されている。なお、このダイス組付工具(P6)では、隣合うダイス(10)(10)が、ダイス設置孔(61)内において互いに連通しており、両ダイス(10)(10)間にもアルミ溜まり部(70)が形成されている。
またダイス設置孔(61)の内周面には、周縁部切除加工等の格別な加工が施されておらず、ダイス設置孔(61)の内周面によって、アルミ溜まり部(70)の周囲壁面が形成されている。言うまでもなくこの周囲壁面は、軸心(A1)に対し平行に配置されている。
これ以外は、上記と同様にして押出成形を行い同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<比較例>
半径30mm、高さ(押出方向の長さ)50mmで、受圧面が押出方向に対し直交する平坦面に仕上げられたブリッジタイプの押出成形用ダイスが、ダイス設置プレートのダイス設置孔に設置されたダイス組付工具を準備した。このダイス組付工具においては、押出方向に対し直交する平坦な受圧面にポート孔が形成されており、ポート孔周辺には、ポート孔の入口位置よりも下流側まで到るアルミ溜まり部が形成されないものである。
これ以外は、上記と同様にして押出成形を行い同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
<評価>
表1に示すように、比較例のものはオス型ダイスの亀裂が寿命制限要因となり、ダイス寿命が短いものであった。
これに対し実施例のものは、いずれも比較例のものと比べて長いダイス寿命を確保することができた。
中でも実施例3を除く実施例1,2,4,5,6のダイス組付工具は、オス型ダイスの磨耗が寿命制限要因であり、十分に長いダイス寿命を有している。特に実施例5,6のダイス組付工具のように、ダイス(10)を複数配置するものでは、より一層長いダイス寿命を確保することができた。
なお、実施例3のダイス組付工具は、オス型ダイスの亀裂が寿命制限要因となっているものの、所定のダイス寿命を確保でき、少なくとも比較例のものよりは、長いダイス寿命を有していた。
Figure 0005149517
<実施例7>
上記実施形態(図1〜4参照)に対応するダイス組付工具(P1)を準備した。このダイス組付工具(P1)のダイス(10)において、受圧部(21)のポート孔(24)は、押出孔(11)の厚さ方向両側に対応して2つ形成されている。このポート孔(24)の傾斜角度(θ)は、25°に調整されている。
また、ダイス(10)のビレット受圧面(22)は、1/8球体の凸球面によって構成され、その球面半径が45.4mmに設定されている。この受圧部(21)の直径は60mmに調整されている。
またオス型ダイス(30)は、マンドレル(31)の高さ(厚さ)が2.0mm、マンドレル(31)の幅が19.2mm、通路成形用凸部(33)の高さが1.2mm、通路成形用凸部(33)の幅が0.6mm、隔壁成形用溝(32)の幅が0.2mmに調整されている。
さらにメス型ダイス(40)は、ダイス孔(41)の高さが1.7mm、ダイス孔(41)の幅が20.0mmのものを用いた。
この押出成形用ダイス(10)を図11に示すように上記実施形態と同様な押出成形機にセットして、押出成形を行って、図12,13に示すような扁平多孔チューブ(熱交換チューブ)を製造した。
そしてダイス寿命(ton/ダイス)を測定した。その結果を表2に示す。
<実施例8>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、1/6球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を40.3mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
<実施例9>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、1/3球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を32.0mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
<実施例10>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、1/2球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を30.0mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
<実施例11>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、4/6球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を32.0mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
<実施例12>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)を、5/6球体の凸球面によって構成し、かつその球面半径を40.3mmに設定し、それ以外は、上記実施例7と同様の押出成形用ダイス(10)を準備し、同様の押出成形機にセットして、同様に押出成形を行って、扁平多孔チューブを製造した。
<評価>
表2に示すように、ビレット受圧面(22)における球面半径が大きくて突出量が比較的小さいもの(実施例7)では、ダイス寿命が少し短くなっていた。
さらにビレット受圧面(22)における球面半径が小さくて球体の突出量が比較的大きいもの(実施例12)では、ダイス寿命を長く確保できるが、ビレット受圧面(22)の加工が若干困難であると考えられる。
これに対し、ビレット受圧面(22)が、適度な凸面形状に設定されたもの、つまり1/6〜4/6球体の凸球面に設定されたもの(実施例8〜11)では、ダイス寿命を長くできる上さらに、ダイス制作費も抑えることができた。中でも特にビレット受圧面(22)が、1/2球体の凸球面に設定されたもの(実施例10)では、十分なダイス寿命を確保しつつ、ダイス制作費も抑えることができ、優れた結果が得られた。
なお実施例10のものと比較すると、ビレット受圧面(22)が、4/6球体の凸球面に設定されたもの(実施例11)では多少、ダイス制作費が高くなり、実施例8〜11の中では、若干見劣りした結果となった。
この発明の押出成形用のダイス組付工具は、中空チューブなどの押出製品、たとえば自動車エアコン用ガスクーラー、エバポレータ、家庭用給湯機などの熱交換チューブを製造する際に適用に用いることができる。
この発明の実施形態の一例である押出成形用のダイス組付工具を示す斜視図である。 実施形態のダイス組付工具を示す正面断面図である。 実施形態のダイス組付工具を示す側面断面図である。 実施形態のダイス組付工具におけるアルミ溜まり部周辺を拡大して示す正面断面図である。 実施形態のダイス組付工具に適用された押出成形用ダイスを示す斜視図である。 実施形態の押出成形用ダイスを分解して示す斜視図である。 実施形態の押出成形用ダイスを切り欠いて示す斜視図である。 実施形態の押出成形用ダイスを示す正面断面図である。 実施形態の押出成形用ダイスを示す側面断面図である。 実施形態の押出成形用ダイスの内部を拡大して示す斜視図である。 実施形態のダイス組付工具が適用された押出成形機の主要部を切り欠いて示す斜視図である。 実施形態の押出成形機によって押出成形された多孔中空材を示す斜視図である。 実施形態の押出成形機によって押出成形された多孔中空材を示す正面断面図である。 この発明の第1変形例としての押出成形用のダイス組付工具を示す断面図である。 この発明の第2変形例としての押出成形用のダイス組付工具を示す断面図である。 この発明の第3変形例としての押出成形用のダイス組付工具を示す断面図である。 この発明の第4変形例としての押出成形用のダイス組付工具を示す斜視図である。 この発明の第5変形例としての押出成形用のダイス組付工具を示す斜視図である。 従来の押出成形用ダイスを示す斜視図であって、同図(a)はポートホールダイスを分解して示す斜視図、同図(b)はスパイダダイスを分解して示す斜視図、同図(c)はブリッジダイスを示す斜視図である。
符号の説明
6…コンテナ
10…押出成形用ダイス
11…押出孔
20…ダイスケース
21…受圧部
22…ビレット受圧面(金属材料受圧面)
24…ポート孔
24e…ポート入口
30…オス型ダイス
33…通路形成用凸部
40…メス型ダイス
60…ダイス設置プレート
61…ダイス設置孔
70…アルミ溜まり部(材料溜まり部)
72…切除部
73…上流側周囲面
75…貯留材料(金属材料の一部)
90…中空材
93…通路
A1…ダイス(ダイスケース)の軸心
P1〜P6…ダイス組付工具
θ…傾斜角度

Claims (18)

  1. ダイス設置プレートのダイス設置孔に、押出成形用ダイスが設置されるとともに、ダイス設置孔に導入される金属材料が、ダイスの金属材料受圧面に設けられたポート孔からダイス内に導入されるようにした押出成形用のダイス組付工具であって、
    ダイス設置孔内におけるポート孔の外側に、ポート孔の入口位置よりも押出方向下流側まで到る材料溜まり部が設けられ、
    ダイス設置孔に導入された金属材料の一部が、材料溜まり部に貯留されるよう構成されており、
    ダイス設置プレートにおけるダイス設置孔の入口側周縁部が切除されて、材料溜まり部の上流側外周に切除部が形成されることを特徴とする押出成形用のダイス組付工具。
  2. 切除部の内周壁面が、下流側に向かうに従って縮径するテーパ面に形成される請求項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  3. 切除部の内周壁面が、ダイスの軸心に対し平行に配置される請求項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  4. 切除部の内周壁面が、下流側に向かうに従って拡径するテーパ面に形成される請求項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  5. 押出成形用ダイスが、
    外表面を金属材料受圧面とする受圧部を有するダイスケースと、
    ダイスケース内に設けられるオス型ダイスと、
    ダイスケース内に設けられ、かつオス型ダイスとの間で押出孔を形成するメス型ダイスと、を備え、
    受圧面が押出方向の上流側に向けて突出する凸面形状に形成されるとともに、受圧部の外周にポート孔が設けられ、
    材料溜まり部が受圧部の外周縁部に設けられる請求項1〜4のいずれか1項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  6. ダイス設置プレートにダイス設置孔が複数設けられるとともに、各ダイス設置孔内に押出成形用ダイスがそれぞれ設置される請求項1〜のいずれか1項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  7. 一つのダイス設置孔に、複数の押出成形用ダイスが設置される請求項1〜のいずれか1項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  8. ダイスの受圧面が、球面の一部からなる凸球面に形成される請求項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  9. ダイスの受圧面が、1/6〜4/6球体の凸球面によって構成された請求項またはに記載の押出成形用のダイス組付工具。
  10. ポート孔は、ダイスの軸心回りに周方向に等間隔おきに複数形成される請求項またはに記載の押出成形用のダイス組付工具。
  11. オス型ダイスと、メス型ダイスとによって、高さ(厚さ)が幅に対し小さい偏平な環状の押出孔が形成されるとともに、
    オス型ダイスの押出孔に対応する部分が、幅方向に併設された複数の通路形成用凸部を有する櫛歯状に形成されて、
    金属材料が押出孔を通過することによって、複数の通路が幅方向に併設された多孔中空材が成形される請求項または10に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  12. オス型ダイスと、メス型ダイスとによって、環状の押出孔が形成され、
    金属材料が押出孔を通過することによって、断面環状のチューブ材が成形される請求項または10に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  13. 金属材料が、アルミニウムまたはその合金である請求項1〜12のいずれか1項に記載の押出成形用のダイス組付工具。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の押出成形用のダイス組付工具を用いて押出成形品を成形することを特徴とする押出成形品の製造方法。
  15. 請求項11に記載の押出成形用のダイス組付工具を用いて多孔中空材を成形することを特徴とする多孔中空材の製造方法。
  16. 請求項12に記載の押出成形用のダイス組付工具を用いてチューブ材を成形することを特徴とするチューブ材の製造方法。
  17. ダイス設置プレートのダイス設置孔に、押出成形用ダイスが設置されるとともに、ダイス設置孔に導入される金属材料が、ダイスの金属材料受圧面に設けられたポート孔からダイス内に導入されるようにした金属材料の押出成形方法であって、
    ダイス設置孔内におけるポート孔の外側に、ポート孔の入口位置よりも押出方向下流側まで到る材料溜まり部を予め設けておくとともに、
    ダイス設置プレートにおけるダイス設置孔の入口側周縁部を切除して、材料溜まり部の上流側外周に切除部を予め形成しておき、
    金属材料をダイス設置孔に導入した際に、その金属材料の一部を、材料溜まり部に貯留させるようにしたことを特徴とする金属材料の押出成形方法。
  18. 金属材料の押出成形機であって、
    コンテナと、
    コンテナに取り付けられるダイス設置プレートと、
    ダイス設置プレートのダイス設置孔に設置される押出成形用ダイスと、を備え、
    コンテナ内に導入された金属材料が、ダイス設置孔に導入されるとともに、ダイス設置孔に導入された金属材料が、ダイスの金属材料受圧面に設けられたポート孔からダイス内に導入されるよう構成される一方、
    ダイス設置孔内におけるポート孔の外側に、ポート孔の入口位置よりも押出方向下流側まで到る材料溜まり部が設けられ、
    ダイス設置孔に導入された金属材料の一部が、材料溜まり部に貯留されるよう構成されており、
    ダイス設置プレートにおけるダイス設置孔の入口側周縁部が切除されて、材料溜まり部の上流側外周に切除部が形成されることを特徴とする金属材料の押出成形機。

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