JP2008108179A - Rfidタグ - Google Patents

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Abstract

【課題】 組立時にはケース内に確実に固定することが可能な構成であり、外力が加えられた時にはその通信機能を自ら喪失する機能を有するRFIDタグを提供する。
【解決手段】 ケース底面内側に固定されているアンテナベース11上に、そのアンテナパターン12の一部、およびICチップ13を共に被覆する保護樹脂14を設ける。もしケースを破壊するために外力が加えられると、ケース底面に変形が生じて、それにより保護樹脂14の一部がアンテナパターン12の一部を伴ってアンテナベース11から剥離することとなり、そのためアンテナ回路が破断してRFIDタグが通信機能を喪失することとなる。なおこの保護樹脂14の上面に、金属による補強板をさらに設けてもよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、外力が加えられることにより、その通信機能を自ら喪失する構成を有するRFIDタグに関するもので、とくにケース内に封止固定された構造のRFIDタグに関する。
金券あるいは商品が本物であることを保証するための判定手段として、金券や商品にホログラムを印刷することが従来から行われてきた。しかし近年ではこの判定手段として、ホログラム以上にその偽造が困難であり、従ってより信頼性が高いとされるRFIDタグの使用が検討され、実用化されつつある。
RFIDタグは、アンテナパターンを形成したアンテナベース上にICチップを搭載した、いわゆるインレットの状態で提供されることが多い。アンテナベースの裏面に粘着層が設けられており、使用者はこのインレットを貼り付けた荷札を対象の物品に取り付けるか、あるいはインレットを対象の物品に直接貼り付けて使用する場合が一般的である。しかしこの場合にはRFIDタグの表面が露出した状態、もしくは樹脂やフィルムにより被覆された状態で使用されるため、悪意のある第三者により物品や荷札からインレットを取り外されて悪用される危険性がある。
このような危険に対処する手段として、対象となる物品が限定されるものの、物品およびRFIDタグを、ケースの中に共に封止固定する方法が提案されている。特許文献1には、このようなRFIDタグをケースの中に封止固定して用いることが記述されている。以下、特許文献1に記載のRFIDタグの従来例について図4に基づいて説明する。
図4(a)は特許文献1に記載のRFIDタグの平面図、図4(b)は同じくケース内に封止固定する際の組立斜視図である。図4(a)において、インレット41は、アンテナベース43上にICチップ42および2箇所のアンテナパターン44を設けたものであり、アンテナパターン44がアンテナベース43の両端に設けられている点が特徴である。このインレット41を図4(b)に示すようにケース内に収納する際には、アンテナパターン44の両端部を折り曲げてアンテナ折り曲げ部45を形成し、この領域をケース46の側面部の内側に接着固定させる。その後にケース蓋47をケース46に取り付けて完成となる。
もし悪意のある第三者がその蓋の接着箇所からケースを破壊してインレット41を取り出そうとした場合には、このアンテナ折り曲げ部45がケース46とケース蓋47との接合部に位置しているために、破壊時にアンテナ折り曲げ部45がケースの側面部と共に破断することとなって、RFIDタグとしての通信機能が失われてしまう。従って、悪意のある第三者がケースからRFIDタグを取り出して不正に使用することを、この構成によって阻止することが可能である。
特開2006−203944号公報
しかしながら、以上記したケース内に封止固定する構成の従来のRFIDタグにおいては以下の問題があった。インレットを構成するアンテナ折り曲げ部はケースとケース蓋の両方にケースの内側から接着固定する方法であるため、その接着作業の実施が困難である。なぜならケースやケース蓋にアンテナ折り曲げ部を確実に接着するためには、接着時にアンテナ折り曲げ部をケース内面に押し付ける必要があるが、この接着の際にはケースとケース蓋が同時に密封されるのであるから、通常はこの時にケース内側から力を加えてアンテナ折り曲げ部を押し付けることができない。
上記の課題の解決策としては、アンテナ折り曲げ部の屈曲が回復しようとする付勢力を利用する、ケース底を別体として構成し、インレットの接着工程後に取り付ける、RFIDタグの下部に体積のある構成材を設置して、それがRFIDタグをケース内面に押し付ける構成として、前記構成材を含めてケースに封止する、などの方法が考えられる。しかし、アンテナ折り曲げ部の屈曲による付勢力は一般にかなり小さいものであるため、それを利用することは信頼性に乏しく、またケース底を別体とした場合にはその接着のための工程が増加する上に、ケースとケース底の接着箇所がケースの破壊者の新たな攻撃箇所とされる可能性がある。さらにケース内に体積のある構成材を共に封止する方法では、構成材の専有する体積のために、本来RFIDタグと共にケースに封止する対象である物品の大きさや形状に、大きな制限が生じる可能性がある。
従って、本発明の目的は、ケース内に封止固定されており、もしケースが破壊された時には通信機能が確実に喪失する構成を有するRFIDタグであって、かつ、組立が容易であって、さらに組立時にはその構成素子をケース内に確実に固定することが可能な構成を有するRFIDタグを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明においては、アンテナベース上にアンテナパターンを形成すると共に、ICチップを搭載して電気的に接続したインレットに対して、前記アンテナパターンの少なくとも一部およびICチップを、一定の面積および厚さの保護樹脂によって一括して被覆する。そしてこのRFIDタグの構成素子をケースの底面内側に接着固定することで、RFIDタグの組立を行うものとする。この構成において、ケース蓋はこの構成素子をケースの底面内側に接着固定した後に封止固定するのであるから、この構成素子をケース内に確実に固定することは容易であり、その組立に特段の技能が必要になることはない。
もし悪意のある第三者がケースからRFIDタグの構成素子を取り出そうとする場合には、その際に加えられる応力によりケースに変形が生じる。この時にケースの底面内側に固定されたアンテナベースがケースと共に一体に変形するが、その上を被覆する保護樹脂はその厚さのために変形することができず、被覆領域に設けられているアンテナパターンを伴って、アンテナベースからその一部が剥離することとなる。これによってアンテナパターンの一部が破断し、RFIDタグが通信機能を喪失することとなる。
前記保護樹脂の被覆面積は、ケースに加えられる曲げ応力との兼ね合いにより、実験的に決定される。被覆する保護樹脂の面積が小さい場合には、ケースにかなり大きな曲げが生じてもなかなか保護樹脂の剥離が始まらないため、アンテナパターンの破断が起きる前に悪意のある第三者によるケースの破壊が完了してしまう危険性がある。一方、前記保護樹脂の面積が大き過ぎる場合はそれによりケース全体に大きな剛性が生じるため、ケースの破壊作業により加えられる応力によってケースに生じる変形が小さくなってしまい、結果的にやはりアンテナパターンの破断が起きなくなってしまう。実験の結果、一般的な樹脂ケースを用いた場合には、保護樹脂による被覆の面積が5mm2〜400mm2の範囲の場合が好適であることが判明した。また、保護樹脂を構成する樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂が好ましい。
さらに、前記保護樹脂の厚さが薄い場合には、ケースに加えられる応力によって保護樹脂自体に変形や割れが生じるために、アンテナベースからの剥離が起こりにくくなってしまう。実験の結果、保護樹脂の厚さは50μm〜500μmとした場合が好適であることが分かった。ここで保護樹脂の厚さにはとくに上限はないが、ケースの高さに起因する厚さの上限が存在することは当然であるし、保護樹脂が厚いとRFIDタグ全体の重量が大きくなるために、用途によっては可搬性などの点に制限を受ける場合が想定される。
また、前記保護樹脂の上部に補強板としてさらに略円形、略楕円形もしくは略四角形状の金属板を配置することは、応力による保護樹脂内部の変形や割れの発生を阻止するために有効である。この金属板としてはステンレス板の使用が好適であって、その場合には金属板の厚さを薄くすることができ、50μm以上の厚さであれば十分に保護樹脂の応力変形を防ぐ機能を果たすことができる。金属板の厚さにはとくに上限はないものの、金属板の厚さは保護樹脂の厚さ以上にRFIDタグ全体の重量に影響し、また製造コストにおいても不利となるために、300μm以上の厚さとすることには意味がない。結果的に、金属板の厚さは50μm〜300μmの場合が好適である。またこの補強板を配置した場合には、前記保護樹脂を含めた被覆部分全体の必要な厚さが50μm〜500μmであれば、十分に保護樹脂の応力変形を防ぐことができる。
さらに、前記補強板のさらに上部に別の保護樹脂を被覆し、補強板を保護樹脂によってその上下から挟む形状としてもよい。また、前記ケースに線状や点線状など、列状に薄肉部を設けておくと、悪意のある第三者がケースの破壊を実行した場合には、この薄肉部に沿ってケースに折れ目が生じることとなる。そのため、前記アンテナベースをこのケースに設けた薄肉部を跨ぐ形で接着固定しておくことによって、保護樹脂の剥離によるRFIDタグの通信機能の喪失を、より確実に発生させるよう構成することができる。なお、上記薄肉部の代わりに、列状に連続する穴部を設けた場合にも効果は同様である。
即ち、本発明は、ケース内に封止固定され、アンテナベースおよび前記アンテナベースの表面に形成されたアンテナパターンを有し、前記アンテナパターンに電気的に接続されたICチップを有するRFIDタグにおいて、前記ICチップ、および前記アンテナパターンの少なくとも一部が保護樹脂により被覆されており、前記保護樹脂による前記アンテナパターンの被覆面積が5mm2〜400mm2の範囲であることを特徴とする、RFIDタグである。
また、本発明は、前記保護樹脂がエポキシ樹脂またはアクリル樹脂からなるものであることを特徴とする、RFIDタグである。
さらに、本発明は、前記保護樹脂による被覆の最大厚さが50μm〜500μmの範囲であることを特徴とする、RFIDタグである。
さらに、本発明は、前記保護樹脂が補強板によりさらに覆われていることを特徴とする、RFIDタグである。
さらに、本発明は、前記補強板が略円形、略楕円形もしくは略四角形状のいずれかであることを特徴とする、RFIDタグである。
さらに、本発明は、前記補強板がステンレス板であることを特徴とする、RFIDタグである。
さらに、本発明は、前記補強板の厚さが50μm〜300μmの範囲であることを特徴とする、RFIDタグである。
さらに、本発明は、前記保護樹脂および前記補強板による被覆の合計の最大厚さが50μm〜500μmの範囲であることを特徴とする、RFIDタグである。
さらに、本発明は、前記保護樹脂を被覆している前記補強板の外側が、保護樹脂によりさらに被覆されていることを特徴とする、RFIDタグである。
さらに、本発明は、前記ケースの少なくとも底面の一部に薄肉部が列状に設けられており、前記RFIDタグを構成する前記アンテナベースが、前記薄肉部を跨いで接着固定されていることを特徴とする、RFIDタグである。
本発明によれば、ケース内に接着固定したRFIDタグにおいて、アンテナベース上に設けたアンテナパターンの一部、およびICチップの双方を被覆して保護樹脂を設ける。ケースを破壊する目的で外力が加えられ、ケース底面に変形が生じると、保護樹脂の一部がアンテナパターンの一部を伴ってアンテナベースから剥離することとなり、そのためアンテナ回路が破断してRFIDタグが通信機能を失うこととなる。これによって、悪意のある第三者がケースからインレット部分のみを取り出して不正使用することを防ぐことができる。またこの構成では、RFIDタグの構成素子はケース底面の内側に単に接着固定するのみでよいため、ケース内への組立に特段の技能が必要になることもない。
上記発明において、外力によりケースに変形が与えられた場合にRFIDタグの通信機能を確実に失わせるためには、保護樹脂の面積および厚さの下限値を、良好な結果が得られた特定の範囲内に制限しておく必要がある。また保護樹脂の上部にステンレス板などの金属の補強板を設ける構成も好適であり、この場合には、保護樹脂および補強板の合計厚さの下限値を、若干ではあるがより小さくすることが可能である。また前記補強板の上部にさらに保護樹脂を設けてもよい。さらに、ケースの底面に薄肉部が列状に設けられている場合には、外力によるケースの変形によりこの薄肉部に折り目が生じるために、ケースの破壊の際に保護樹脂の剥離をより確実に発生させることができ、悪意のある第三者によるRFIDタグの不正使用を、より確実に防ぐことが可能である。
本発明の実施の形態によるケース内に封止固定された構造のRFIDタグについて、図1〜図3をもとに説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるRFIDタグの構成を示す図である。図1(a)はその縦断面図、また図1(b)は、図1(a)に示したRFIDタグに応力が加えられて破壊した場合の縦断面図である。図1においては、RFIDタグの構成素子が接着固定されているケースは省略している。図1(a)において、アンテナベース11の上面にはアンテナパターン12が設けられており、その中央部には接続バンプを介してICチップ13が設置されていて、アンテナベース11の中央領域が保護樹脂14により被覆されている。保護樹脂14は、ICチップ13およびアンテナパターン12の一部のみを覆っている。
第1の実施の形態において、アンテナベース11はポリエチレンテレフタレート(PET)により構成されており、形状は50mm×80mmの長方形、厚さは38μmである。アンテナパターン12はアルミ箔のエッチングにより形成されており、厚さは約30μmである。またICチップ13は2mm角の正方形で、厚さは150μmである。このアンテナベース11の中央領域を保護樹脂14が被覆している。その厚さは中央部でICチップを含めて約250μmであり、被覆面積は約25mm2(5.5mm角の正方形に収まり、角を丸くした形状)であって、ICチップ13を完全に被覆している。この素子が図示しないケース底面内側に接着固定されている。アンテナベース11はケースに変形が生じた際に、ケースと一体に変形することが求められるので、ケース底面内側との接着強度は十分に大きなものとする必要があり、少なくともアンテナベース11に対する保護樹脂14の被覆強度よりも高強度としておく必要がある。
このRFIDタグに外力を加え、アンテナベース11を変形させた場合には、図1(b)に示すようにアンテナベース11と保護樹脂14の間の一部の領域に剥離が生じる。アンテナベース11には折れ曲がり箇所16において屈曲が生じ、この箇所から図の左側の領域では、アンテナベース11と保護樹脂14との間が剥離する。この際に、保護樹脂14はアンテナパターン12の一部をアンテナベース11から引き剥がしてしまうため、アンテナパターン12の回路の一部が破断してRFIDタグが通信機能を失うことになる。図1(b)では、剥離した領域の保護樹脂14の下部に、剥離したアンテナパターン17が付着している。
上記第1の実施の形態におけるアンテナベース11の構成素材としては、上記のポリエチレンテレフタレート以外にポリエチレンナフタレート(PEN)などの樹脂を用いてもよい。またアンテナベース11の厚さは38μm〜100μmの範囲が適当である。また第1の実施の形態におけるアンテナベース11は、クレジットカード形状のケース内に封止固定する場合を想定したものであるが、その面積や形状は上記の場合に限らず、数センチ角程度の領域を含むものであれば任意である。
アンテナパターン12としてはアルミ箔以外に銅箔などでもよく、また厚さも任意であるが、一般には数十μm程度である。ICチップ13は上記の実施の形態の場合より、もっと大きな形状のものを用いてもよいが、厚さのあるチップの場合には、保護樹脂14の最大厚さをそれに伴って厚くする必要がある。この場合に保護樹脂14の最大厚さが50μm〜500μmの範囲であるならば、他の問題が生じない範囲内で上記第1の実施の形態の場合よりも厚することは構わない。また、保護樹脂14により覆われていない領域のアンテナパターン12を、より薄い他の樹脂により被覆しても構わない。
次に、第2の実施の形態は、前記第1の実施の形態におけるRFIDタグの保護樹脂の上部に、さらに補強板を設けた構成としたものである。図2は、本発明の第2の実施の形態におけるRFIDタグの構成を示す図であり、図2(a)はその縦断面図、また図2(b)は、図2(a)に示したRFIDタグに応力が加えられて破壊した場合の縦断面図である。図2においても同様に、RFIDタグの構成素子が接着固定されているケースは省略している。図2(a)において、アンテナベース21の上面にはアンテナパターン22が設けられており、その中央部には接続バンプを介してICチップ23が設置されていて、アンテナベース21の中央領域がやはり保護樹脂24により被覆されている。保護樹脂24は、ICチップ23およびアンテナパターン22の一部を覆っている。そして保護樹脂24の上部には補強板25が設けられており、保護樹脂24を上方から平らに被覆している。
第2の実施の形態において、アンテナベース21、アンテナパターン22、ICチップ23の各々の材質や形状、および各々の相対的な組立構成については、第1の実施の形態の場合と同様である。また同様に、アンテナベース21とケース底面内側との接着強度を、アンテナベース21に対する保護樹脂24の被覆強度よりも高強度としておく必要がある。アンテナベース21の中央領域を保護樹脂24が被覆しており、さらにその上部には補強板25が設けられている。補強板25はステンレス板であり、厚さは200μm、5mm角の正方形の角を丸くした形状であって、保護樹脂24の被覆領域の面積よりも小さく構成している。このように補強板25にはステンレス板を用い、50μm〜300μmとすることが望ましい。保護樹脂24および補強板25を合計した厚さは中央部でICチップを含めて約400μmであり、補強板を設けていない第1の実施の形態の場合よりも一般に厚くなる。
このRFIDタグに外力を加え、アンテナベース21を変形させた場合には、前記第1の実施の形態の場合と同様に、図2(b)に示すようにアンテナベース21と保護樹脂24の間の一部の領域に剥離が生じる。アンテナベース21には折れ曲がり箇所26において屈曲が生じ、この箇所から図の左側の領域では、アンテナベース11と保護樹脂14との間が剥離する。この際に、補強板25および保護樹脂24が、アンテナパターン22の一部をアンテナベース21から引き剥がしてしまうため、アンテナパターン22の回路の一部が破断してRFIDタグが同様に通信機能を失うことになる。図2(b)では、剥離した領域の保護樹脂24の下部に、剥離したアンテナパターン27が付着している。
なお、上記第1の実施の形態の場合と全く同様の材質、形状、構成の範囲内において、アンテナベース21、アンテナパターン22、ICチップ23の様態に種々の変形を加えてもよく、また保護樹脂24により覆われていない領域のアンテナパターン22に、より薄い他の樹脂の被覆を設けても構わない。なお補強板25が存在することで通常時のRFIDタグの通信機能が阻害されることがないようにしなければならず、そのため補強板25は、アンテナパターン22のうち、外部との信号の送受信に関わる周辺部のパターン領域を覆い隠すことがないように設置する必要がある。
また、保護樹脂24および補強板25の合計の最大厚さが50μm〜500μmの範囲であるならば、他の問題が生じない範囲内で上記第2の実施の形態の場合よりも両者の合計厚さを厚くしても構わないが、一般にRFIDタグの最大厚さはなるべく薄く構成することが好ましい。また、補強板25のさらに上方に新たに別の保護樹脂を設けてもよく、その材質は保護樹脂24と同一のものでも、異なるものでも構わない。
また図3は、本発明の第2の実施の形態におけるRFIDタグをケース内に封止固定した場合の構成を示す縦断面図である。図3において、上面にアンテナパターン32が設けられると共に、接続バンプを介してICチップ33が設置されたアンテナベース31は、その中央領域が、保護樹脂34、およびさらに上方の補強板35によって被覆されている。これらRFIDタグの構成素子はケース36の底面内側に接着固定されており、ケース36の上部にはケース蓋37が設けられていて、RFIDタグがケース内に密封固定されている。なおケース36およびケース蓋37はアンテナ回路を内蔵することから非金属である必要があり、材質としては樹脂が好適である。
ここでケース36およびケース蓋37の一部には線状もしくは点線状など、列状に薄肉部38が設けられていて、アンテナベース31は、とくにケース36の底面に設けられた薄肉部38を跨ぐように配置固定されている。この場合、もし悪意のある第三者によってケースを破壊する目的で外力が加えられた場合には、この薄肉部38に沿って真っ先にケースに折れ目が生じることとなるため、アンテナベース31の折れ曲がりによるアンテナパターン32の剥離をこの薄肉部38を起点としてより確実に起こすことができる。従って、この場合はRFIDタグの通信機能をより確実に失わせることができ、より安全性の高いRFIDタグを構成することができる。このような薄肉部38の設置による効果は、第1の実施の形態の場合においても同様に得ることができる。
なお、上記実施の形態に関する説明は、本発明に係る、RFIDタグの不正使用に対する安全性を向上させる方法について説明するためのものであって、その方法は、とくにケース内に封止固定された構造のRFIDタグにおいて、悪意のある第三者によって外力が加えられた場合に、その通信機能を自ら喪失する構成を実現する手段に関するものである。上記の説明によって特許請求の範囲に記載の発明を限定し、あるいは請求の範囲を減縮するものではない。また、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。
本発明の第1の実施の形態におけるRFIDタグを示す図。図1(a)は縦断面図、図1(b)はRFIDタグに応力が加えられて破壊した場合の縦断面図。 本発明の第2の実施の形態におけるRFIDタグを示す図。図2(a)は縦断面図、図2(b)はRFIDタグに応力が加えられて破壊した場合の縦断面図。 本発明の第2の実施の形態におけるRFIDタグを、樹脂ケース内に封止固定した状態を示す縦断面図。 RFIDタグの従来例を示す図。図4(a)はRFIDタグの平面図、図4(b)は前記RFIDタグをケース内に封止固定する際の組立斜視図。
符号の説明
11,21,31 アンテナベース
12,22,32 アンテナパターン
13,23,33 ICチップ
14,24,34 保護樹脂
25,35 補強板
16,26 折れ曲がり箇所
17,27 剥離したアンテナパターン
36 ケース
37 ケース蓋
38 薄肉部
41 インレット
42 ICチップ
43 アンテナベース
44 アンテナパターン
45 アンテナ折り曲げ部
46 ケース
47 ケース蓋

Claims (10)

  1. ケース内に封止固定され、アンテナベースおよび前記アンテナベースの表面に形成されたアンテナパターンを有し、前記アンテナパターンに電気的に接続されたICチップを有するRFIDタグにおいて、
    前記ICチップ、および前記アンテナパターンの少なくとも一部が保護樹脂により被覆されており、前記保護樹脂による前記アンテナパターンの被覆面積が5mm2〜400mm2の範囲であることを特徴とする、RFIDタグ。
  2. 前記保護樹脂がエポキシ樹脂またはアクリル樹脂からなるものであることを特徴とする、請求項1に記載のRFIDタグ。
  3. 前記保護樹脂による被覆の最大厚さが50μm〜500μmの範囲であることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のRFIDタグ。
  4. 前記保護樹脂が補強板によりさらに覆われていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載のRFIDタグ。
  5. 前記補強板が円形、楕円形もしくは四角形状のいずれかであることを特徴とする、請求項4に記載のRFIDタグ。
  6. 前記補強板がステンレス板であることを特徴とする、請求項5に記載のRFIDタグ。
  7. 前記補強板の厚さが50μm〜300μmの範囲であることを特徴とする、請求項6に記載のRFIDタグ。
  8. 前記保護樹脂および前記補強板による被覆の合計の最大厚さが50μm〜500μmの範囲であることを特徴とする、請求項7に記載のRFIDタグ。
  9. 前記保護樹脂を被覆している前記補強板の外側が、保護樹脂によりさらに被覆されていることを特徴とする、請求項4ないし8のいずれか1項に記載のRFIDタグ。
  10. 前記ケースの少なくとも底面の一部に薄肉部が列状に設けられており、前記RFIDタグを構成する前記アンテナベースが、前記薄肉部を跨いで接着固定されていることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか1項に記載のRFIDタグ。
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