JP2008107382A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙の分離性能を高めるために定着ニップ出口側の第2のニップ部での総荷重P2を高くした場合においても、その他の第1のニップ部の総荷重P1を上げずに画像ずれの発生を防ぐ定着装置及び画像形成装置を得る。
【解決手段】定着装置の第1のニップ部での押圧手段による定着ローラに対する総荷重をP1、第2のニップ部での分離手段による定着ローラに対する総荷重をP2、定着ベルトと前記押圧手段の摺動面との摩擦係数をμ1、前記定着ベルトと前記分離手段の摺動面との摩擦係数をμ2としたとき、P1×μ1>P2×μ2、及びμ1>μ2の条件式を満たすことを特徴とする定着装置とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、用紙上のトナー像を定着する定着装置、特に定着ベルトを有する定着装置及びその定着装置を備えて画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられている定着装置として、熱ローラ定着方式の定着装置が広く採用されている。熱ローラ定着方式の定着装置とは、所定の温度に制御された定着ローラと、その定着ローラに圧接する加圧ローラとによって形成されるニップ部へ用紙を搬送し、その用紙表面上の未定着のトナー画像を加熱し、加圧することによって定着するものである。
しかし、近年のカラー化や高速化の要請で、用紙表面上のトナーを効率よく加熱するために、定着のニップ幅を広くすることが求められている。しかし熱ローラ定着方式の定着装置では、その構成上、ニップ幅を広くするためには、二つのローラ径を拡大する、あるいはローラ間の圧接力を高めてローラのつぶれ(歪み)量を大きくする手段等が考えられる。しかし定着装置の大型化、耐久性の低下等の問題があり、設計条件の自由度が低い。
この問題を解決する方法として、定着ローラによって駆動されて回転する無端状の定着ベルトと、定着ベルトの内周面側に固定された押圧パッドと、を備え、押圧パッドにより定着ベルトを定着ローラの方向に押圧する定着ベルト方式の定着装置が、近年採用されるようになっている。定着ベルト方式の定着装置では、その構成上、ニップ幅は比較的自由に設定することが可能である。
定着ベルト方式の定着装置では、ニップ部の形状が定着ローラに沿って円弧状となるために定着ローラと用紙との分離不良が発生しやすくなる。用紙の分離不良とは、ニップ部を通過した用紙が、定着ローラに巻き付いたまま正常に分離されず、搬送されることである。特に、表面の平滑性が高いコート紙や、薄くて剛性が低い用紙、では発生しやすい。
このような用紙の分離不良を回避する方法として、特許文献1では、ニップ部の出口において定着ベルトの内側に圧力ローラを設けて、定着ローラに歪みを生じさせることにより用紙の剥離(分離)性能を向上させる定着装置が記載されている。
しかし、圧力ローラを設けて定着ローラに歪みを生じさせると、その部分(以下第2のニップ部と称す)での用紙の搬送速度V2は、歪みを生じさせていない他の部分(以下第1のニップ部と称す)の搬送速度V1に比べて速くなる。
第2のニップ位置での定着ベルトによる定着ローラへの圧接力(総荷重)が大きすぎると、同位置における用紙への総荷重P2が第1のニップ部での用紙への総荷重P1を上回ることになる。この場合には、第2のニップ部での搬送力が第1のニップ部の搬送力を上回るため、第2のニップ部での搬送力が支配的となり、その位置での搬送速度V2で用紙の搬送が行われるようになる。
そのために用紙全体の搬送速度は、第1のニップ部の搬送速度V1から第2のニップ部の搬送速度V2に変動するようになり、用紙の搬送速度が安定しない。このような搬送速度の変動に伴い画像ずれが発生する。
このような画像ずれに対して、特許文献2に記載の定着装置では、上流側の第1のニップ部において定着ベルト内周面に低硬度の圧力補助ロールを設けて、第1のニップ部での用紙への総荷重P1が、下流側の第2のニップ部での用紙への総荷重P2を上回るようにしている。
特開平5−150679号公報 特開平8−166734号公報
しかし、特許文献2に記載の定着装置では、分離性能を向上させるとともに画像ずれを防ぐためには、第2のニップ部での定着ローラへの総荷重P2を上げるとともに、その他の第1のニップ部での総荷重P1も上げる必要があり、その場合には定着装置の駆動トルク上昇、定着ローラの耐久性が低下するという問題が生じることになる。
本発明は上記問題に鑑み、用紙の分離性能を高めるために定着ニップ出口側の第2のニップ部での総荷重P2を高くした場合においても、その他の第1のニップ部の総荷重P1を上げずに画像ずれの発生を防ぐ定着装置及び画像形成装置を得ることを目的とするものである。
上記の目的は、下記に記載する発明により達成される。
1.加熱手段を有して回転する定着ローラと、前記定着ローラに圧接し、前記定着ローラの回転に伴って回転する無端状の定着ベルトと、前記定着ベルトの内周面側に配置され、前記定着ベルトを押圧することにより前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させて、前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に第1のニップ部を形成する押圧手段と、前記定着ベルトの前記第1のニップ部よりも回転方向下流側に配置され、前記定着ベルトを内周面側から押圧することにより前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させて、先端部により前記定着ローラの外周面を変形させ、前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に第2のニップ部を形成する分離手段と、を有する定着装置において、前記第1のニップ部での前記押圧手段による前記定着ローラに対する総荷重をP1、前記第2のニップ部での前記分離手段による前記定着ローラに対する総荷重をP2、前記定着ベルトと前記押圧手段の摺動面との摩擦係数をμ1、前記定着ベルトと前記分離手段の摺動面との摩擦係数をμ2としたとき、P1×μ1>P2×μ2、及びμ1>μ2の条件式を満たすことを特徴とする定着装置。
2.前記押圧手段は前記定着ベルトとの摺動面に第1の摺動部材を、前記分離手段は前記定着ベルトとの摺動面に第2の摺動部材を、有していることを特徴とする1に記載の定着装置。
3.前記1又は2に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
本発明により、用紙の分離性能を高めるためにニップ出口側の第2のニップ部での総荷重P2を高くした場合においても、その他の第1のニップ部の総荷重P1を上げずに画像ずれの発生を防ぐ定着装置及び画像形成装置を得ることが可能となる。
本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の中央断面図である。画像形成装置Aは、タンデム型カラー画像形成装置と称せられるもので、画像形成部A1、画像読み取り部1、操作部2、自動原稿送り装置Dを有する。
画像形成部A1は画像書き込み部3、複数組の画像作成部4Y(イエロー),4M(マゼンタ),4C(シアン),4K(ブラック)と、ベルト状の中間転写体42と給紙カセット5、給紙手段6、排紙部7、自動両面コピー給紙部9、定着装置10、を有する。
画像作成部4(4Y、4M、4C、4K)は現像手段を有しており、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及び黒(K)の各色の小粒径のトナーとキャリアからなる2成分現像剤を内包する。
画像形成装置Aの上部には、自動原稿送り装置Dが搭載されている。自動原稿送り装置Dの原稿台上に載置された原稿は矢印方向に搬送され画像読み取り部1の光学系により原稿の片面又は両面の画像が読み取られ、CCDイメージセンサ1Aに読み込まれる。
CCDイメージセンサ1Aにより光電変換されたアナログ信号は、メモリ制御部において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書き込み部3に信号を送る。
画像書き込み部3においては、半導体レーザからの出力光が画像作成部4の感光体ドラム41(M、C、Kについては参照符号を省略)に照射され、潜像を形成する。画像作成部4においては、帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われる。画像作成部4で形成された各色のトナー画像は、回転する中間転写体42上に一次転写手段により逐次転写されて、合成されたカラー画像が形成される。
中間転写体42上のトナー画像は転写手段43により、給紙カセット5から給紙手段6により搬送された用紙Sに転写される。トナー画像を担持した用紙Sは、定着装置10により定着され、排紙部7から機外に排出され排紙皿8に載置される。あるいは図示しない搬送路切替ゲートにより両面搬送経路9に送り込まれた片面画像処理済みの用紙Sは再び画像作成部4において、両面画像処理後、排紙部7から排出され、排紙皿8に載置される。
図2は、本実施形態に係る定着装置の断面図である。定着ローラ101は、中央にハロゲンランプ(加熱手段)Hを内蔵し、アルミニウムや鉄等から形成された円筒状芯金101Aと、円筒状芯金101Aを被覆し耐熱性の高いシリコンゴムからなる弾性層101Bと、更に弾性層101Bを被覆しPFA(パーフルオロアルコキシ)若しくはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂からなる離型層101Cと、により構成されている。
定着ベルト102は、約100μmの厚みのポリイミドにより形成された基体と、基体の外表面を被覆する約25μmの厚みのPFA若しくはPTFEで形成された離型層とにより構成されていて、無端状に形成されている。
[押圧手段]
押圧パッド103は、硬度JIS A約10°のシリコンゴムから形成されて、定着ベルト102の内周面側に配置され、ステンレスから形成されたベース板金104、及び耐熱樹脂から形成されたベース部材105と共に、耐熱樹脂から形成されたホルダー111に保持されている。また、ベース部材105の裏面には圧縮バネ106(加圧部材)が配置されていて、圧縮バネ106はベース板金104及びベース部材105を介して押圧パッド103を押圧している。
ここで、押圧パッド103、ベース板金104、ベース部材105、圧縮バネ106、及び後述の第1の摺動部材114aを含めて押圧手段と称す。
[分離手段]
分離部材107は耐熱樹脂若しくはアルミニウム等の金属から形成されて、定着ベルト102の内周面側で、且つ押圧パッド103より用紙Sの搬送方向下流側に配置され、ホルダー111及び中央に配置された金属製のフレーム113によって保持されている。そして、分離部材107の後端部には圧縮バネ106とは別の部材である圧縮バネ108(加圧部材)の一端が当接し、圧縮バネ108の他端は金属製のフレーム113と当接している。
ここで、分離部材107、圧縮バネ108及び後述の第2の摺動部材114bを含めて分離手段と称す。
[摺動部材]
押圧パッド103の表面にはシート状の第1の摺動部材114a、分離部材107の表面にはシート状の第2の摺動部材114bを有している。第1の摺動部材114aは、一方の端部をフレーム113に固定されており、他方の端部は押圧パッド103と分離部材107の間に固定されている。第2の摺動部材114bは、一方の端部を押圧パッド103と分離部材107との間に固定されている。
オイルパッド115はスポンジ等から形成されてシリコンオイル等からなる潤滑剤を含有し、耐熱樹脂から形成されたホルダー112に保持され、定着ベルト102の内周面に圧接しており、摺動部材114a、114bと定着ベルト102の境界面に潤滑剤を供給する。
ここで、摺動部材の摩擦係数について説明する。定着ベルト102の内周面と押圧パッドの摺動面である第1の摺動部材114aとの摩擦係数をμ1、定着ベルト102の内周面と分離部材107の摺動面である第2の摺動部材114bとの摩擦係数をμ2としたとき、μ1>μ2となるよう、摺動部材の種類、材質を選択している。
例えば、第2の摺動部材114bを摩擦係数の低いシート状のテフロン(登録商標)コーティングのガラス繊維シートとし、第1の摺動部材114aの摺動部材をそれよりも摩擦係数の高い、架橋PTFEシートとする。この場合に、シリコンオイルを塗布し、同条件下でPTFEシートとの摺動時の摩擦力を測定したところ、前述のテフロン(登録商標)コーティングのガラス繊維シートの摩擦力に比べて架橋PTFEシートの摩擦力の方が約2倍の高い値を示した。
図2の定着ベルト102の回転時に、ホルダー111は摺動部材114aを介して定着ベルト102を案内し、ホルダー112は定着ベルト102を直接案内する案内部材としての機能も有する。そして、ホルダー111,112はフレーム113によって保持されている。
このように構成された定着装置10において、ハロゲンランプHにより加熱され、不図示の駆動手段によって駆動された定着ローラ101は時計方向に回転する。また、圧縮バネ106によりベース板金104及びベース部材105を介して押圧された押圧パッド103は、その表面を覆う摺動部材114aを介して定着ベルト102を定着ローラ101に圧接する。更に、圧縮バネ108により押圧された分離部材107がその表面を覆う摺動部材114bを介して定着ベルト102を定着ローラ101に圧接する。
ここで、押圧パッド103を含む押圧手段から定着ローラ101への圧接する総荷重をP1、分離部材107を含む分離手段から定着ローラ101へ圧接する総荷重をP2と称す。総荷重P2は、以下に示すように用紙Sの分離性に影響する。
図3は、図2のニップ部周辺を拡大した模式図である。定着ベルト102は、定着ローラ101の回転によって反時計方向に回転する。ここで、押圧パッド103が定着ベルト102を定着ローラ101に圧接させるが、押圧パッド103の方が定着ローラ101より柔らかいので、押圧パッド103は定着ローラ101の外周面に応じて定着ベルト102と共に凹状に弾性変形する。このようにして、定着ベルト102と定着ローラ101との間に幅広の第1のニップ部N1が形成される。
また、分離部材107が定着ベルト102を定着ローラ101に圧接させているが、定着ローラ101の方が分離部材107より柔らかいので、定着ローラ101の外周面は分離部材107の先端部より総荷重P2に応じて凹状に歪む(弾性変形)。このようにして、定着ローラ101と定着ベルト102との間に第2のニップ部が形成される。
[画像ずれに対する対応]
この結果、第2のニップ部N2での定着ローラの周速度V2は、歪みが生じることにより第1のニップ部N1での定着ローラの周速度V1よりも速くなる。第1のニップ部N1と第2のニップ部N2の摩擦力(搬送力)の大小関係により、用紙Sの搬送速度が決定される。第1のニップ部N1の摩擦力Fp1よりも第2のニップ部N2での摩擦力Fp2が大きい場合には、搬送速度はV1からV2に変動する現象が起こるので、搬送速度は不安定となり速度変動にともない画像ずれが生じてしまう。
画像ずれを発生させないように、用紙の搬送速度を安定させるためには、第1のニップ部N1での用紙Sと定着ローラ101との摩擦力Fp1を第2のニップ部N2での同摩擦力Fp2よりも大きくする必要がある。
[用紙の分離性に対する対応]
第1のニップ部N1は曲率中心が定着ローラ101の側に位置するようにして曲率が小さく、ニップ形状は小さく湾曲し、第2のニップ部N2は曲率中心が定着ベルト102の内周面側に位置するようにして曲率が大きく、ニップ形状は大きく湾曲する。
第2のニップ部N2は用紙Sが定着ローラ101から分離するときの分離性を向上させるためのものであるから第1のニップ部N1より幅が狭く、第1のニップ部N1と第2のニップ部N2とが成す変曲点は第1のニップ部N1と第2のニップ部N2とを接続した全ニップ部の中央位置より用紙Sの搬送方向下流側に位置する。
用紙Sの分離性を向上させるためには、第2のニップ部N2での総荷重P2を上げるとよい。総荷重P2の増加にともない、第2のニップ部N2での定着ローラ101の凹状の歪み、つまり湾曲が大きくなり、より分離しやすくなる。分離性能を確保するためには、一定以上の総荷重P2が必要である。
[摺動部材の選択による両立性]
しかし、第2のニップ部での総荷重P2を上げると第2のニップ部での摩擦力Fp2が増加するため、前述の画像ずれの問題が生じる。画像ずれを防ぐためには、前述のとおり、第1のニップ部N1での用紙Sと定着ローラ101との摩擦力Fp1を、第2のニップ部N2での同摩擦力Fp2よりも大きくする必要がある。
第1と第2のニップ部での摺動部の種類が同じであれば、両位置での摩擦係数は同じとなるので、両ニップ部での摩擦力の大小関係はニップ部での総荷重の大小関係により決定される。しかし本実施例では、第1のニップ部N1での摺動部材114aと第2のニップ部N2での摺動部材114bとの材質を異ならせることにより、両ニップ部での摩擦係数はμ1>μ2の関係となるようにしている。このことにより第1のニップ部での摺動部材114a(押圧パッド103)での摩擦力F1(=P1×μ1)が、第2のニップ部での摺動部材114b(分離部材107)での摩擦力F2(=P2×μ2)を上回ることになる。つまり、P1×μ1>P2×μ2の関係となり、その摩擦力の差が定着ベルト102を介してニップ部での前記摩擦力Fp1、Fp2に作用するので、最終的には摩擦力Fp1>Fp2の関係となる。これにより画像ずれの発生を防ぐことが可能となる。
なお、摺動部材114a、114bの材質を変更することにより、押圧手段、分離手段での摩擦係数μ1、μ2を変更する例について説明したが、これに限られず、押圧手段、分離手段に摺動部材を設けずに、押圧パッド103と分離部材107、の表面処理、あるいは材質を変更することにより定着ベルト102の内周面との摩擦係数μ1、μ2を変更するようにしてもよい。
次に、総荷重P1、P2と摩擦係数μ1、μ2の水準を変えて、分離性能と画像ずれとがどのように変化したかについての実験結果を示す。
[実験条件]
・定着ローラ:直径40mm、ゴム厚1.0mm、ゴム硬度10°(JIS−A)
・定着ベルト:直径35mm、厚み100μm、材質ポリイミド
・押圧パッドによるニップ部(第1のニップ部):ニップ幅8mm
・分離部材によるニップ部(第2のニップ部):ニップ幅2.5mm
・テスト用紙:コート紙(アート紙)、坪量80g/m2
・定着温度:180℃設定
・用紙搬送速度(平均):350mm/sec
・テスト環境:30℃80%RH
・評価トナー画像:ベタ画像(Solid画像)
[実験結果]
表1に示す通りである。
Figure 2008107382
○:分離不良なし/画像ずれなし/耐久性高
△:分離不良軽微に発生/画像ずれ軽微に発生/耐久性中
×:分離不良発生/画像ずれ発生/耐久性低
表のPはニップ部の総荷重、μは摺動部材114と定着ベルト102内周面との動摩擦係数である。添え字の「1」は第1のニップ部、「2」は第2のニップ部の位置を表す。
比較例1では、摩擦係数μ1とμ2が同じでかつP2>P1の条件となっているため、第1のニップ部での摩擦力Fp1よりも第2のニップ部での摩擦力Fp2の方が大きい。このため搬送速度が第2のニップ部の搬送速度V2に変動する場合が生じることにより画像ずれが発生している。
比較例2、3では、分離手段(第2のニップ部)での総荷重P2が不足しているため、分離性能が不十分となっている。更に比較例3では、摩擦係数μ1とμ2が同じでかつP2=P1の条件となっているため、摩擦力Fp1=Fp2となる。この条件下では、軽微であるが画像ずれが発生している。
比較例4では、分離手段での総荷重P2が十分あるため、分離性能は十分確保できている。またP1>P2の関係となっているので摩擦力Fp1>Fp2となるので画像ずれも発生しない。ただし、総荷重P1とP2を共に高くしているので、定着ローラを駆動するモータの駆動トルクが上昇するという問題と、定着ローラに対する負荷が大きく長期間に渡る耐久性が不十分となる可能性がある。
比較例5、比較例6は、μ1とμ2の摩擦係数を異ならせたものである。比較例5は、比較例2に対して摩擦係数を変更したものであるが、分離手段(第2のニップ部)での総荷重P2が不足しているため、分離性能が不十分となっている。比較例6では、分離手段での総荷重P2を上げているので分離性能は十分確保できていて、更に摩擦係数μ1>μ2としている。しかし効果が不十分であり、(定着ベルト内周面と摺動部材との)摩擦力F1>F2の関係になっていないため、(用紙Sと定着ローラとの)摩擦力Fp1>Fp2の関係とすることができないので、(比較例3よりもやや悪い)軽微な画像ずれが発生している。
一方、実施例1、2では、分離手段での総荷重P2が十分あるため、分離性能は十分確保できている。またP1<P2の関係となっているが、μ1>μ2の関係となっているので、(定着ベルト内周面と摺動部材との)摩擦力F1>F2とすることにより(用紙Sと定着ローラとの)摩擦力Fp1>Fp2の関係とすることができるので、画像ずれの発生は防ぐことが可能となる。また総荷重P1、P2の合計が比較例4に比べて、少なくすることができるので、駆動トルク上昇、耐久性の問題が発生し難いという利点がある。
このように定着装置の第1のニップ部での押圧手段による定着ローラに対する総荷重をP1、第2のニップ部での分離手段による定着ローラに対する総荷重をP2、定着ベルトと前記押圧手段との摩擦係数をμ1、定着ベルトと前記分離手段との摩擦係数をμ2としたとき、P1×μ1>P2×μ2、μ1>μ2の条件式を満たす定着装置とすることにより、紙の分離性能を高めるためにニップ部出口での総荷重P2を高くした場合においても、その他のニップ部の総荷重P1を上げずに画像ずれの発生を防ぐ定着装置及び画像形成装置を得ることが可能となる。
本実施形態に係る画像形成装置の中央断面図である。 本実施形態に係る定着装置の断面図である。 図2のニップ部周辺を拡大した模式図である。
符号の説明
A 画像形成装置
10 定着装置
101 定着ローラ
102 定着ベルト
103 押圧パッド
104 ベース板金
105 ベース部材
106,108 圧縮バネ
107 分離部材
114a 第1の摺動部材
114b 第2の摺動部材
115 オイルパッド
N1 第1のニップ部
N2 第2のニップ部

Claims (3)

  1. 加熱手段を有して回転する定着ローラと、
    前記定着ローラに圧接し、前記定着ローラの回転に伴って回転する無端状の定着ベルトと、
    前記定着ベルトの内周面側に配置され、前記定着ベルトを押圧することにより前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させて、前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に第1のニップ部を形成する押圧手段と、
    前記定着ベルトの前記第1のニップ部よりも回転方向下流側に配置され、前記定着ベルトを内周面側から押圧することにより前記定着ベルトを前記定着ローラに圧接させて、先端部により前記定着ローラの外周面を変形させ、前記定着ローラと前記定着ベルトとの間に第2のニップ部を形成する分離手段と、を有する定着装置において、
    前記第1のニップ部での前記押圧手段による前記定着ローラに対する総荷重をP1、前記第2のニップ部での前記分離手段による前記定着ローラに対する総荷重をP2、前記定着ベルトと前記押圧手段の摺動面との摩擦係数をμ1、前記定着ベルトと前記分離手段の摺動面との摩擦係数をμ2としたとき、P1×μ1>P2×μ2、及びμ1>μ2の条件式を満たすことを特徴とする定着装置。
  2. 前記押圧手段は前記定着ベルトとの摺動面に第1の摺動部材を、前記分離手段は前記定着ベルトとの摺動面に第2の摺動部材を、有していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 請求項1又は2に記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
JP2006287306A 2006-10-23 2006-10-23 定着装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP4844346B2 (ja)

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